第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営基本方針

当社グループは、「For Safety For Society」を基本理念に掲げ、国内及びベトナムを中心とするアセアンにおいて、カーボンニュートラルやSociety5.0等、 持続可能で豊かな社会の実現に向けて、ダイナミックにChallenge&Innovationする企業集団を目指しております。

長年培ってきた電気設備・電気通信設備工事の技術や経験を活かし、様々な社会インフラの構築及び保守メンテナンス、さらに老朽化したインフラ設備の更新工事に取り組んでおり、総合エンジニアリング企業として、社会インフラに関する各種の課題に対し、企画・調査・コンサル・設計・施工・保守メンテナンス等、高度なサービスをワンストップで提供することによって、安心して暮らせる豊かな社会づくりに貢献してまいります。

 

(2) 中長期的な目標

当社のビジョン「日本及びASIAを中心にカーボンニュートラルやSociety5.0、及びレジリエントな社会の実現に向けてダイナミックにチャレンジする企業集団を目指します」に基づき、昨年、新中期経営計画(2023年8月期~2025年8月期)を策定いたしました。

新中期経営計画では、国内EPC事業においては、再生可能エネルギー設備建設工事及び無線通信インフラ関連設備工事、アセアンEPC事業においてはエンジニアリング事業を注力分野とし、さらに新たに立ち上げたCRE(不動産)事業により、「EPC事業」と「CRE事業」を2本柱とする両利きの経営を推進し事業の多角化を図るとともに、事業を通じてサステナブルな社会構築を目指しております。

また、中長期といたしましては、こうした施策に加え、新規受注の拡大や業務提携、M&A等の施策により、グループ全体の売り上げ目標を200億円としております。

 

(3) 会社の対処すべき課題

ウクライナ情勢の長期化や金融不安、資材・エネルギー価格の高騰等により、世界経済は引き続き厳しい状況が見込まれるものの、国内経済においては、新型コロナウイルス感染症の影響が低減し、社会経済活動の正常化とさらなる回復が期待されます。

このような環境下、世界規模でのサステナブルな社会の実現に向けて取り組みが強化されており、再生可能エネルギー分野においては、脱炭素社会実現に向けてマーケットが引き続き拡大を続ける中、太陽光発電設備工事のさらなる需要増加が見込まれます。

情報通信分野においては、Society5.0の社会実現に向けてBeyond5G(6G)の通信環境構築が急がれており、これに向けた5G基地局関連設備工事、また気候変動に伴う甚大災害に対応した防災減災関連設備工事が見込まれる他、老朽化した社会インフラ設備更新や保守メンテナンス等についても、安定した成長が期待されます。

アセアンにおいては、旅客取扱い能力増に向けた空港の拡張等、空港への投資に向けた動きが見られる他、ベトナムにおける不動産開発会社の融資や社債発行への規制強化等の改善が期待されます。

当社グループでは、こうした事業環境下において、サステナブル経営を軸に、以下の成長戦略により事業の拡大を図ってまいります。

 

1)サステナブル経営

世界を取り巻く異常気象が激しさを増しており、脱炭素への取り組みが喫緊の課題となってきています。当社においては、森林の保有・維持管理によるカーボンニュートラルの推進や水資源確保とともに、使用電力の100%再エネ化(再エネ100 RE Actionに参画)など、SDGs実現に向け積極的に取り組んでまいります。 

森林につきましては、2022年9月に那智勝浦の保安林(16.7ha)が、都市に立地する企業の緑地管理による地域への社会貢献として評価され、都市緑化機構のSEGESからExcellent Stage2の認定を受けました。生物多様性を高めるネイチャーポジティブアプローチなどさらなるステージアップによりExcellent Stage3を目指すとともに、保有する森林(現在約31ha)をさらに拡大し、国内グループの排出CO₂(約580トン)の100%吸収を進めてまいります。

また、持続的な成長に向けて、新たな社会インフラの構築や老朽化したインフラ設備の更新工事の需要が高まる一方、国内における人口減とともに、建設業では、高度技術者不足が大きな問題となっており、当社においても人材不足と教育が重要な課題であります。当社では、独立行政法人「国際協力機構」(JICA)と締結した「ベトナム国BIM理論を活用した産学連携教育事業による電気設備技術者育成のための案件調査」について、工学院大学とSOBA Projectとの産学連携によりベトナム国ダナン工科大学と共に調査を実施し、2023年8月に結果報告が完了いたしました。2024年度の普及・実証の提案に向けて、引き続き取り組んでまいります。

 

2)成長戦略

国内EPC事業では、2023年9月1日付けで、連結子会社であるJESCO株式会社について、注力分野である「再生可能エネルギー関連設備事業」と「無線通信インフラ関連設備事業」を主体とする二つの会社に分割しました。時代の変化を迅速に捉えた機動的な組織体制の構築、また経営体制の強化や次世代経営者の育成により、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。

 

①再生可能エネルギー関連設備

世界的な脱炭素社会実現に向けた動きが加速しており、当社グループが注力分野の一つとしている太陽光発電所についても、企業自らが再生可能エネルギーを創出する自家消費型の太陽光発電システム市場が大きく拡大しています。引き続きPPAモデルの自家消費案件に注力するとともに、今後拡大が期待される太陽光パネルのリサイクルに向けて、2023年2月に業務提携したJ&T環境株式会社(JFEグループ及び、東京電力・中部電力のグループ会社である株式会社JERAが出資するリサイクル企業)と連携して、EPCからリサイクル事業までライフサイクルに亘りワンストップでサービスを提供する新たなビジネスモデルを提供してまいります。

 

②無線通信インフラ関連設備

2023年7月に「国土強靭化基本計画」が改訂され、大規模災害への備えをより盤石にする方向性が出されており、当社グループでは引き続き、河川監視システムや防災無線システム等の防災減災分野に注力してまいります。また、移動体通信システムにおいては、総務省の「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」の2030年末5G人口カバー率99%実現及びSoceity5.0の未来社会実現に向けて、積極的に取り組んでまいります。

 

③アセアンEPC

ベトナムのエンジニアリング部門では、コロナ禍で取り組んできたDXをさらに進化させ、国内技術部門との連携を深めるとともに、2022年に開設したロンアン支店、カントー支店を含め5拠点において、現状の220名から300名への早期増員と技術強化により事業の拡大を図ってまいります。建設部門では、不動産開発会社の融資や社債発行への規制強化等により厳しい状況が続いておりましたが、改善傾向が見られ、今後とも注視するとともに、ベトナム国際空港(ロンタイン、ノイバイ)、再生可能エネルギー、防災減災関連設備等の事業拡大に取り組んでまいります。

 

④CRE(不動産)

「両利きの経営」を支える新たな事業として、2022年1月にJESCO CRE株式会社を設立しました。従来より、駅近の高付加価値のオフィスビルを所有し、賃貸等により高い収益性を確保してきましたが、不動産バリューアップ事業や不動産売買、不動産証券化、不動産仲介等、総合不動産事業として、さらに高い収益性を維持しながら、社会資本の有効活用に貢献してまいります。

 

3)資金面での取り組み

資金につきましては、保有不動産の適切な運用により流動性の確保を図りつつ、アセアンにおける事業拡大、国内外でのM&A資金等に活用する方針であります。また、金融機関や証券市場を通じた資金確保も可能であります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ基本方針

当社グループは、事業活動及び社会貢献活動を通じて社会課題の解決に取り組み、地球環境・社会の持続的発展に貢献するとともに、自らの持続的成長と企業価値向上を目指していきます。

私たちは、創業以来、経営理念である「安心して暮らせる豊かな社会づくりに貢献すること」を社是として事業活動を推進してきました。地球環境の改善と社会の持続的発展が重要視される今、当社の取り組み事業がその方向性に繋がるものです。

このような取り組みを実現するために、人材を重視し、ESGの基盤としてH(人財)を加え、ESG+Hを基本方針とします。

サステナビリティに関する考え方及び取り組みについては、当社ホームページをご参照ください。

(https://www.jesco.co.jp/ja/csr.html)

 

(2)ガバナンス

当社は、代表取締役会長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しております。本委員会では、環境への影響や社会的責任、経済的な持続性など、企業の持続可能性に関連する議題を審議し戦略や方針を策定しております。本委員会は四半期に1度開催され、重要事項については都度取締役会に報告しており、経営戦略の策定等について総合的な意思決定を行っております。

 

(3)戦略

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針等は次のとおりであります。

 

 〔人材育成方針]

当社グループは、「社員の夢と希望を実現するヒューマン・カンパニー」を経営理念として、長期的視点にたった人材育成を重視しております。あわせて外国人の採用を進め、多様な事業展開とグローバル化を進めてまいります。

 

〔社内環境整備方針〕

当社グループは、国籍や年齢・性別に関わらず、社員一人ひとりがそれぞれの強みを存分に発揮する組織風土をつくるため、「外国人社員の活躍」「高年齢社員の活躍」「女性社員の活躍」「次世代育成の支援」「公平かつ公正な人事制度の構築」の5項目を推進してまいります。

 

〔人材育成と社内環境整備に関する主な取り組み〕

①JESCOアカデミー(オンライン教育システム)の活用

②資格取得支援、技術教育

③幹部育成・若手経営者育成プログラム

④ダイバーシティ推進

⑤女性や外国人社員へのキャリア支援

⑥意欲のある高齢者の積極採用・再雇用

⑦テレワークを活用した、育児・介護支援

⑧健康経営の推進

 

(4)リスク管理

当社グループでは、サステナビリティ等に関するリスクについて、四半期に1度開催されるリスクアセスメント委員会において、経営状況の把握及び経営リスクの把握と対策の検討を進めております。リスクアセスメント委員会にて検討された事項及び決定の内容については随時、取締役に報告しております。

 

(5)指標及び目標

当社は脱炭素を重大かつ最優先の経営課題と捉え、その具体的な取り組みとして、再エネ100宣言RE Actionに参画することにより、2050年までに使用電力を100%再エネに転換することを目標としております。

また、当社グループでは、人材育成方針及び社内環境整備方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(当連結会計年度)

採用数に占める女性割合

2025年8月までに18~20%(国内)

16%(国内)

管理職に占める女性割合

2025年8月までに 8~10%(国内)

 6%(国内)

資格保有者の延べ人数

1級電気工事施工管理技士

1級電気通信工事施工管理技士

 

2025年8月までに125名(国内)

2025年8月までに 76名(国内)

 

103名(国内)

 49名(国内)

 

 

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
 

(1) 保有資産について

営業活動上の必要性から、不動産等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等、又は、事業用不動産の収益性が著しく低下した場合には、減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 景気変動について

国内EPC事業においては、民間設備投資や公共投資の増減による電気設備工事、電気通信設備工事の市場規模の変化や、受注競争激化による粗利率の低下等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 建設資材価格の変動について

当社グループは、国内EPC事業、アセアンEPC事業を遂行するにあたり、多くの建設資材を調達しておりますが、建設資材価格が急激に高騰した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) アセアンEPC事業における社会的変動と為替相場の変動について

当社グループを構成する関係会社11社の内4社は海外現地法人であり、今後、進出国の政治・経済情勢、法的規制の変更等の著しい変化により、日系企業の投資抑制や、現地設備建設工事需要の減退の可能性があります。

また、人件費が著しく上昇する場合、工事の遂行計画や採算、代金回収等への影響が生じた場合や金利水準の急激な上昇や為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 業績の変動について

国内EPC事業においては、電気通信設備工事等の事業を行っていることから、工事の進捗や検収時期の集中によって収益が偏重することがあります。このため、特定の四半期業績のみをもって当社グループの通期業績見通しを判断することは困難であります。

なお、2023年8月期の四半期ごとの国内EPC事業の売上高推移は、以下のとおりであります。

 

第1四半期
(9月~11月)

第2四半期
(12月~2月)

第3四半期
(3月~5月)

第4四半期
(6月~8月)

売上高(千円)

1,694,622

2,552,416

2,333,119

2,181,866

 

  (注)連結調整前の金額を記載しております。

 

(6) 競合他社による影響について

国内EPC事業及びアセアンEPC事業においては、大手・中小を問わず多くの企業と競合しております。そのため、競合他社との価格競争が更に激化した場合や、競合他社の技術力やサービス力の向上により、当社グループのサービス力が相対的に低下した場合は、当社グループが提案している営業案件の失注や、施工数の減少等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 特定の仕入先への依存について

当社グループは、国内EPC事業において電気工事用・電気通信工事用資材を、資材商社であるヤマト電機株式会社から仕入れております。国内EPC事業の資材仕入金額に占める同社からの仕入金額が、引き続き一定割合を占めております(国内EPC事業の資材仕入金額に占める同社からの仕入割合 2022年8月期:9.3% 2023年8月期:11.0%)。
 他の資材仕入と同様に、ヤマト電機株式会社からの資材仕入に際しても、他の資材業者からも見積を取ることにより、当社グループにとって有利な条件で仕入を行えるよう取り組みを行っております。また、ヤマト電機株式会社とは、継続的な関係を維持するため、商品取引基本契約を締結しております。しかしながら、今後何らかの要因により、当該契約が更新されない場合や商品を安定的に仕入れることが困難な状況となった場合、他の資材商社及びメーカーへ仕入先を切替えることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 業界取引慣行について

当社グループが属する建設業界の一部では、慣習として契約書を締結しないまま取引をするケースがあります。このため、当社グループでは注文書・発注確認書の授受や請求受領書の回収を徹底して行う等、トラブルを未然に回避するための施策を講じておりますが、不測の事態や紛争が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 国内EPC事業について

当社グループでは、国内EPC事業における再生可能エネルギー分野において、太陽光発電設備工事を受注するべく取り組んでおりますが、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を始めとする政府のエネルギー政策の動向や電気事業者による発電事業者に対する系統接続の動向によっては、太陽光発電市場が当社グループの予想に反して十分に拡大せず、その場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 法的規制等について

当社グループの主力事業である国内EPC事業において、建設業法、電気通信事業法等の関連法規制のほか、事業を営む上で必要とされる多くの許認可を取得しております。当社グループは、コンプライアンスを経営方針の最重要事項と位置付け、関連法規制の教育・指導・管理・監督体制の強化に努めておりますが、これらの関連法規制に違反するような事象が発生した場合、事業の停止命令や許認可の取り消し等の行政処分を受ける場合があり、その場合には、当社グループの業績及び財政状態に甚大な影響を及ぼす可能性があります。

(当社グループの主な許認可状況)

事業名

許認可の名称

監督官庁

有効期限

国内EPC事業

一般建設業許可

国土交通省

2025年4月29日

国内EPC事業

特定建設業許可

国土交通省

2025年4月29日

国内EPC事業

電気工事業者登録

東京都知事

期限なし

 

なお、上記の事業の停止や許認可の取り消しとなる事由は、建設業法第29条、並びに電気工事業の業務の適正化に関する法律第28条に定められております。本書提出日現在において、当社グループが認識している限り、当社グループには、これら事業停止及び許認可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。

 

(11) 偶発事象について

当社グループは、品質管理に万全を期しておりますが、瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合や工事現場での人的災害等の発生で訴訟を受けた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(12) システム障害について 

当社グループは、業務効率の向上のため、基幹業務である総務・人事・会計の他、工事管理等の社内システムを有しております。そのコンピュータシステムに人的ミス・自然災害・コンピュータウイルス等による障害が発生した場合は、事業運営に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 重要な情報の管理について

当社グループは、事業運営上、顧客が保有する技術データ・顧客データ等の重要な情報を取り扱っております。そのため、サイバーセキュリティを含め適切な情報管理を行ってはおりますが、不測の事態により当社グループからこれら重要な情報が流出した場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 自然災害等の発生について

当社グループは、自然災害や新型ウイルスパンデミック等の発生に備え、人的被害の回避を最優先としつつ事業継続を図るため、各種設備の導入やデータファイルのバックアップ強化、訓練の実施及び規程・マニュアルの整備等により、リスク回避と被害最小化に努めております。
 しかしながら、大規模災害等の発生及びそれに伴うライフラインの停止や燃料・資材・人員の不足による工事の中断・遅延、事業所の建物・資機材への損害等の不測の事態が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 安全品質に関するリスクについて

   当社グループは、ISO45001 労働安全衛生マネジメントシステムの認証を取得して、お客様に信頼、評価される高品質なエンジニアリングサービスを提供できるよう、工事の「安全・品質の確保」に対する取り組みには万全を期し、事故の発生防止に日々努めております。

   しかしながら、万が一重大な事故等不測の事態を発生させた場合には、工事の進捗に重要な影響を与えるだけでなく、社会的に大きな影響を与えるとともに各取引先からの信用を失い、営業活動に制約を受ける等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 人材の確保と育成について

当社グループの国内事業拡大にあたっては、電気工事施工管理技士や電気通信工事施工管理技士、電気工事士、無線技師、工事担任者等の公的資格及び取引先固有の資格を有することが不可欠であります。クラウドを利用したオンデマンド研修「JESCOアカデミー」により、研修の充実を図り、社員がいつでもどこでも好きな時に受講できるようになりました。また、技術者、資格保有者の確保を目的の一つとした戦略的なM&Aにも努めております。しかしながら、工事施工を担える人材確保、育成ができない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

  ① 財政状態及び経営成績の状況

  (経営成績の状況)

当連結会計年度(2022年9月1日~2023年8月31日)においては、ウクライナ情勢の長期化や金融不安、資材・エネルギー価格の高騰等、依然として先行きが不透明な状況が続いております。その中において、わが国経済は、継続的な物価上昇が見られるものの、新型コロナウイルス感染症の各種対策緩和により、社会経済活動の正常化が進むとともに、緩やかに持ち直しの動きが見られます。

 

a サステナブル経営を目指して

-1. 環境保全への取り組み

このような経済環境の中、当社グループではサステナブル経営のもと、森林を保有(31ha)し、維持管理することによりカーボンニュートラル実現に取り組んでおります。この内、那智勝浦の保安林(16.7ha)が、都市に立地する企業の緑地管理による地域への社会貢献として高い評価を受け、2022年9月にSEGES*1審査会にてExcellent Stage2の認定を受けました。さらなるステージアップに向け、水資源や生物多様性等多面的な森林の保全及び地元住民との連携等地域社会への貢献に取り組んでおり、2023年9月に設置したセンサーカメラによる生態系保全等新たな取り組みを行うとともに、ネイチャーポジティブ*2アプローチを展開してまいります。

-2. 太陽光パネルのライフサイクルサポートへ

2023年2月には、太陽光パネルのライフサイクルにわたりサポートするため、J&T環境株式会社(JFEグループ及び、東京電力・中部電力のグループ会社である株式会社JERAが出資するリサイクル企業)と業務提携を締結いたしました。当社グループでは、太陽光発電所の建設やO&M(オペレーション&メンテナンス)に20年以上取り組んでいますが、今後は、リユース・リサイクルまでワンストップで取り組むことにより、循環型社会と脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

-3. 電気設備技術者育成への取り組み

建設工事の需要が高まる一方、日本国内においては人口減少が続き、電気工事を含む建設業の高度技術者の不足が大きな課題となっています。当社では、2022年10月に独立行政法人「国際協力機構」(JICA)と締結した「ベトナム国BIM*3理論を活用した産学連携教育事業による電気設備技術者育成のための案件調査」について、工学院大学とSOBA Projectとの産学連携によりベトナム国ダナン工科大学と共に調査を実施し、2023年8月に結果報告が完了いたしました。2024年度の普及・実証の提案に向けて、引き続き取り組んでまいります。

 

b  当期業績について

-1. 国内業績

2022年9月にM&Aした阿久澤電機株式会社(2023年4月にJESCO AKUZAWAに社名変更)に引き続き、2023年3月に原子力発電所や発電プラント向け工業用ITV(工業用監視設備)・指令通話システム(ページング装置)等に豊富な実績と技術力のあるマグナ通信工業株式会社をM&Aいたしました。今後再稼働や建て替えが検討される原子力発電所等や情報通信分野において、当社グループとのシナジー効果を創出し、更なる成長を実現してまいります。また、マグナ通信工業株式会社は多数の資格保有者を抱えており、このM&Aにより1級電気工事施工管理技士では現在当社グループ全体で前期比63%増の計103名、1級電気通信工事施工管理技士では監理技術者を含め前期比227%増の計49名となる等、人的資本の強化につながり、事業拡大に向け大きく踏み出すことができました。なお、当連結会計年度において、阿久澤電機株式会社のM&Aに伴う取得関連費用52百万円を販売費及び一般管理費として計上しております。

また、特別利益として、JESCO新宿御苑ビル売却に伴う譲渡益7億24百万円、マグナ通信工業株式会社のM&Aに伴う負ののれん発生益により5億43百万円を計上しております。

 

-2. 海外業績

エンジニアリング部門では、JESCO ASIA社が2022年12月にベトナム政府より、多くの国際空港電気設備設計の実績と資格保有技術者数から、設計に関し、国際空港の入札参加資格となる、特別高圧(35,000V以下)の電気設備設計元請企業に認定されました。これにより、ホーチミン市東部にハブ空港として建設されるロンタイン国際空港の電気設備詳細設計、ハノイ市のノイバイ国際空港第2ターミナルビル拡張工事の電気設備詳細設計を元請グループとして受注しました。引き続き、ロンタイン国際空港カーゴビルの詳細設計についても受注を目指してまいります。また、2022年10月にカントー支店を開設し、300名体制の早期構築に向けて増員を進めるとともに、技術力強化にも取り組んでおります。

建設部門においては、2022年6月に当社グループとなったJESCO PEICO ENGINEERING社において、ベトナムでの日系企業等顧客の工場設備工事が順調に進捗しました。今後ともロンタイン国際空港等の設計受注に続き、空港案件の関連設備工事等の受注に向けて注力し、再生可能エネルギーや防災減災関連設備の受注拡大にも積極的に取り組んでまいります。

一方で、JESCO HOABINH ENGINEERING社について、顧客である不動産開発会社に対する政府の融資等規制強化の影響により、当第4四半期連結会計期間において貸倒引当金46百万円を計上しております。

なお、スリランカ国で建設中のバンダラナイケ国際空港案件に関して、同国の経済危機により中断しておりましたが、第2四半期連結累計期間において契約解除となりました。本案件にて発生した費用の精算に向けた交渉が継続しており、また中断以降一年以上が経過しているため、当連結会計年度において特別損失105百万円を計上しております。

 

 このような状況のもと、当連結会計年度の業績は、前期業績に対して増収となりました。また、営業利益・経常利益は減益となったものの、親会社株主に帰属する当期純利益は増益となりました。

当連結会計年度における経営成績は、売上高111億4百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益4億25百万円(前年同期比45.2%減)、経常利益5億5百万円(前年同期比30.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益11億82百万円(前年同期比130.6%増)となりました。

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

a 国内EPC事業

脱炭素化に向けた再生可能エネルギー分野のマーケットは引き続き拡大を続けており、注力分野の一つである太陽光発電設備工事が順調に推移いたしました。従来のメガソーラー案件の他、電気料金高騰やサステナビリティへの関心の高まりから注目されている自家消費型案件の需要を的確に捉え、ゴルフ場のカーポートや工場の屋根に設置するPPA(Power Purchase Agreement)モデル*4の設計施工案件の受注が拡大しました。

2023年9月にはJESCO株式会社を、注力分野である再生可能エネルギー関連設備事業の「JESCOエコシステム株式会社」、無線通信インフラ関連設備事業の「JESCOネットワークシステム株式会社」に分割いたしました。これにより、経営体制の強化や次世代経営者の育成、時代の変化を迅速に捉えた機動的な組織体制の構築を図ってまいります。また、新たに当社グループとなった阿久澤電機株式会社(現JESCO AKUZAWA株式会社)及びマグナ通信工業株式会社も順調に推移し、増収増益となりました。

当連結会計年度における当セグメントの経営成績は、売上高87億44百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益7億29百万円(前年同期比12.5%増)となりました。

 

b アセアンEPC事業 

設計積算部門においては前期より取り組んでいるDXによる国内設計部門との一体化が定着するとともに新規顧客も拡大し、順調に推移いたしました。同時に、業務拡大・技術力強化を目的としたエンジニアの300人体制構築に向けた増員等、先行投資を行っております。建設部門においては、2022年6月に当社グループとなったJESCO PEICO ENGINEERING社が順調に進捗したことにより増収となりました。一方、新規連結子会社となったJESCO PEICO ENGINEERING社ののれん償却費37百万円、JESCO HOABINH ENGINEERING社での貸倒引当金戻入益の減少として63百万円、またベトナムにおける不動産開発会社の融資及び社債発行への規制強化等により、一部の工事で2022年末頃より発生した中断や延期が継続しており、これに伴う貸倒引当金46百万円の計上等により、減益となりました。

当連結会計年度における当セグメントの経営成績は、売上高20億75百万円(前年同期比22.9%増)、セグメント損失59百万円(前年同期はセグメント利益1億23百万円)となりました。

 

c 不動産事業

2022年1月に公表いたしましたように、両利きの経営の柱の一つとしてJESCO CRE株式会社を設立いたしました。不動産売買や不動産仲介に加えて、取得物件のリニューアルによる高稼働・高付加価値化(バリューアップ)等、幅広く事業を展開し、当社グループの大きな柱とすべく取り組んでおります。その一環として、2023年6月に港区赤坂においてJESCO赤坂表町ビルを取得いたしました。また、2023年2月に仲介会社としてJESCO新宿御苑ビルを売却したことによる仲介手数料の他、保有ビルの賃貸管理収入の順調な推移により、増収増益となりました。

当連結会計年度における当セグメントの経営成績は、売上高2億84百万円(前年同期比0.8%増)、セグメント利益1億34百万円(前年同期比34.2%増)となりました。

 

*1 SEGES認定: 公益財団法人都市緑化機構が、企業等によって創出された良好な緑地や取り組みを評価し、

  社会・環境に貢献している、良好に維持されている緑地であることを認定する制度。

  SEGES…Social and Environmental Green Evaluation System

*2 ネイチャーポジティブ:自然生態系の損失を食い止め、回復させていくこと

*3 BIM:ICTを活用し、3次元の建設デジタルモデルに建築物のデータベースを含めた建築の新しいワークフロー

  を提供する設計ソフト

  BIM…Building Information Modeling

*4 PPAモデル:施設所有者が提供する屋根や敷地等にPPA事業者(太陽光発電の所有・管理を行う会社)が

  太陽光発電システムを設置・運用し、発電された電力を施設所有者へ有償提供するビジネスモデル。

 

   (財政状態の状況)

当連結会計年度末における流動資産は、94億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億69百万円の増加となりました。これは、現金及び預金が7億18百万円、受取手形・完成工事未収入金等が10億80百万円、販売用不動産が22億6百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定資産は、73億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億63百万円の減少となりました。これは、資産の売却等により有形固定資産が11億83百万円減少し、投資有価証券の取得等により投資その他の資産が5億52百万円増加したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度末における資産合計は、167億71百万円となり、33億4百万円の増加となりました。

当連結会計年度末における流動負債は、50億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億15百万円の増加となりました。これは短期借入金が2億29百万円減少し、1年内返済予定の長期借入金が1億7百万円、未払法人税等が1億58百万円、賞与引当金が29百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定負債は、52億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億26百万円の増加となりました。これは、長期借入金が12億20百万円増加したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度末における負債合計は、102億43百万円となり、15億42百万円の増加となりました。

当連結会計年度末における純資産合計は、65億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億62百万円の増加となりました。

なお、自己資本比率は前連結会計年度末の32.8%から当連結会計年度末は33.4%になりました。

 

  ② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7億26百万円増加し、22億84百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フロ-は、税金等調整前当期純利益16億67百万円、貸倒引当金の増加1億48百万円等の増加要因に対し、固定資産売却損益7億24百万円、負ののれん発生益5億43百万円、販売用不動産の増加額22億16百万円、法人税等の支払額4億3百万円等の減少要因により、24億3百万円の支出(前連結会計年度は6億96百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フロ-は、定期預金の払戻による収入6億80百万円、固定資産の売却による収入31億36百万円等の増加要因に対し、定期預金の預入による支出6億70百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出5億67百万円等の減少要因により、26億90百万円の収入(前連結会計年度は1億85百万円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フロ-は、短期借入れによる収入68億24百万円、長期借入による収入29億円等の増加要因に対し、短期借入金の返済による支出70億69百万円、長期借入金の返済による支出20億2百万円、配当金の支払額1億円等の減少要因により、4億72百万円の収入(前連結会計年度は2億40百万円の支出)となりました。

 

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループは、主に営業活動から得られるキャッシュ・フローのほか、外部からの資金調達については、銀行借入れ等により実施しております。

また、営業債務や設備投資資金の支払、借入金の返済等に向けた資金需要に備えて、充分な資金を確保するために、適時にグループ各社からの報告に基づき資金繰計画を作成する等の方法により、資金の流動性確保を図りつつ、余剰資金が生じた場合には、財務体質の改善、更なる事業の拡大を目指した今後のM&A資金、海外事業の拡大に向けた投資、業務改革の推進や事業競争力の強化に向けたIT投資等の目的に充当する方針であります。

 

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

a  生産実績

当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。

 

b  受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

国内EPC事業

11,458,053

110.7

6,234,015

77.1

アセアンEPC事業

1,564,325

229.6

1,061,127

△32.5

不動産事業

284,456

△11.7

合計

13,306,835

113.4

7,295,142

43.2

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

c  販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

国内EPC事業

8,744,259

4.0

アセアンEPC事業

2,075,778

22.9

不動産事業

284,456

0.8

その他

合計

11,104,493

7.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2. 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

NECフィールディング株式会社

1,463,376

14.1

1,279,621

11.5

大和リース株式会社

1,122,461

10.8

 

3.当連結会計年度の大和リース株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため注記を省略しております。

 

 

d  仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前期比(%)

国内EPC事業

2,153,376

△18.2

アセアンEPC事業

992,686

15.3

合計

3,146,062

△10.0

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

e  外注実績

当連結会計年度における外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

外注高(千円)

前期比(%)

国内EPC事業

2,753,557

△9.8

アセアンEPC事業

338,739

81.7

合計

3,092,296

△4.5

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行う必要があります。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a  財政状態の分析

「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況  (財政状態の状況)」をご参照ください。

 

b  経営成績の分析

イ 売上高

当連結会計年度における売上高は、111億4百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
 当社グループのセグメントごとの外部顧客への売上高の内訳は、国内EPC事業が87億44百万円(同4.0%増)、アセアンEPC事業が20億75百万円(同22.9%増)、不動産事業が2億84百万円(同0.8%増)となりました。

グループ全体の売上高につきましても、今後、国内を中心に増加が見込まれる社会インフラ設備のメンテナンス需要や、情報通信技術革新による5G対応設備への対応等、引き続きグループ全体での受注拡大を図ってまいります。

 

ロ 営業利益

当連結会計年度における営業利益は、4億25百万円(前年同期比45.2%減)となりました。

当社グループのセグメント利益の内訳は、国内EPC事業がセグメント利益7億29百万円前年同期比12.5%増)、アセアンEPC事業がセグメント損失59百万円(前年同期はセグメント利益1億23百万円)、不動産事業がセグメント利益1億34百万円(前年同期比34.2%増)となりました。

 

ハ 経常利益

当連結会計年度における経常利益は、5億5百万円(前年同期比30.4%)となりました。

これは、営業外収益1億67百万円を計上した一方、営業外費用87百万円を計上したことによるものであります。

 

ニ 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、11億82百万円(前年同期比130.6%増)となりました。

これは主に、固定資産売却益7億24百万円、負ののれん発生益5億43百万円を計上し、法人税、住民税及び事業税5億27百万円、法人税等調整額△36百万円非支配株主に帰属する当期純損失5百万円を計上したこと等によるものであります。

 

c  キャッシュ・フローの状況の分析

「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

d  経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、組織体制、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。

 

e  経営戦略の現状と見通し

今後における当社グループの事業を取り巻く経営環境は、原材料の高騰や、同業者間での価格やサービスの競争等により、引き続き厳しい状況で推移していくことが予想されます。

こうした状況のなか、当社グループにおきましては、日本国内において今後も安定した収益基盤を構築するとともに、今後更なるインフラ整備の需要増大が期待されるアセアン地域において、事業の拡大を図るため、積極的な事業展開を図ってまいります。

 

f  経営者の問題意識と今後の方針について

当社グループが今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 会社の対処すべき課題」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。

これらの課題に対応するために、常に外部環境の構造やその変化に関する情報の入手及び分析を行い、アセアン地域でのシェア拡大、優秀な人材の採用と教育、安全への取り組み、営業体制の強化を図ってまいります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。