第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「テクノロジーに想像力を載せる」という経営理念の下、テクノロジーと想像力との融合によるイノベーションの追求によって新たな時代の新たなスタンダードの構築を目指しております。

 

(2) 経営戦略

経営基盤の安定を担うSI部門と成長を加速させるAIZE部門のシナジー効果を最大限に発揮させ、既存IT企業とITベンチャー企業の優位性を併せ持つ独自の企業として市場にポジションを確立していきます。SI部門のシステム構築の実績と、AIZE部門のAIテクノロジーの先進性の両輪でDX推進の課題を解決し、顧客企業のニーズに応えています。

現在、AIサービスを謳うベンチャーは多くある中で、ディープラーニングをはじめとする先端テクノロジーの研究開発から、実際にサービス実装を担える企業は限られております。こうした優位性は両部門の融合がもたらしたものであり、両部門の融合は当社グループの組織の柔軟性によってもたらされております。

短期的には、案件の大型化とAIZEプロダクトの拠点ID数の増加が重要となります。DX推進の課題から発生するニーズをキャッチアップして受注増加を図るべく営業活動を協働で行うパートナー企業との連携を進めます。AIZEのプロダクトをノッキングツールに、より大型のAIシステムの開発受注などのAIソリューション事業を拡充します。ストック型ビジネスであるAIZEのプロダクト導入が進めば、課金のポイントとなる拠点ID数を増加させることもできます。

中期的には、最先端テクノロジー実用化へのチャレンジによって当社グループの独自性を鮮明にし、これを社会にアピールすることでブランド力を高め、技術力の高付加価値化を推進します。こうした技術戦略によって競争優位性を確立します。

また、当社は2023年7月27日開催の取締役会において、株式会社ゼロフィールドの発行済株式の全てを取得し、子会社化することについて決議し、2023年9月1日付で株式を取得しました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。今後、販売、生産・技術、投資、管理の各分野でシナジーを発揮してまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標等

当社グループは、主な成長性・収益性の指標として、売上高成長率を重視しております。また、当社グループのAIソリューション事業のうちAIZE部門では、顧客ニーズに合わせてAIZE Research、AIZE Biz、AIZE Breathなどのサービス提供を行っておりますが、提供形態にかかわらず共通で拠点ID数に基づき収益計上を行っており、拠点ID数を経営指標としております。SI部門では、SES(システムエンジニアリングサービス)についてはエンジニア単価及びエンジニア人月を経営指標としております。また、研修事業については研修の請負金額を経営指標としております。

 

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①優秀人材の確保

ChatGPTを代表とする生成系AIが注目を浴びており、新しいテクノロジーの利用に積極的な企業はすでに活用のフェーズに突入しております。当社グループでも、VUCAといわれる先行きが不透明な時代における社会ニーズに応えることが求められております。そのため、成長の源泉であるエンジニア陣の技術力の底上げ、個々の意欲、能力向上にも注力し、急変する現代にふさわしい人材の育成を進めることが最大の課題として挙げられます。人材育成は、先端テクノロジー研究開発のキャッチアップ、市場開拓といった課題を解決する糸口ともなります。AIエンジニアといった専門人材の採用と優秀人材の育成は、AIサービスに関する問い合わせが増加する当社グループにとって急務です。他社との開発競争が激化する中でも、人材の確保は重要な意味をもっております。教育機関との連携や採用活動を活性化しております。採用・育成にかかる資金は欠かせざるコストとなっております。

 

②営業マーケティングの効率化

流動性の高いIT市場を的確に分析し顧客ニーズにマッチしたサービス提供を図るため、営業マーケティングの仕組み化、効率化を推進しております。受注までのパイプラインをフロー化、標準化するために、各種のマーケティングツールは必須であり、これもまた欠かせざるコストです。

 

③財務の健全化

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社グループでは事業の維持拡大に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安全性維持を資金調達の基本方針としております。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、各種サービス提供にかかわる原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。運転資金については営業キャッシュ・フロー及び借入金で賄い、新サービスの開発や企業買収等による大規模な資金需要が発生する場合は、主に株式発行による資金調達で賄うことを基本とする方針です。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、中長期的な企業価値の向上のため、今後、サステナビリティに関する取組みを拡充・充実させていく必要があると認識しております。サステナビリティに関する基本方針やその実効性、施策の推進等については取締役会、監査等委員会、経営会議及びその他社内会議で検証し、改善を図りつつ実行する経営体制を構築しております。具体的な当社のコーポレート・ガバナンス体制は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載の通りであります。

 

(2)戦略

当社グループは、AIをはじめとする先端テクノロジーの社会実装を推進すべく事業を展開しております。先端テクノロジーと社会、人が健全で持続可能な関係を構築していくために、その根幹となるフィロソフィー醸成にむけ、当社グループのオウンドメディアである「IT批評」を中心に各方面の知見者からヒアリングを重ね、テクノロジーの社会性を考察、探究しております。人新世といわれるなかで、社会や人のみならず地球環境までを視野にいれたフィロソフィー醸成と事業ビジョンの創出に取り組んでおります。オウンドメディアにおける考察は当社グループ内に積極的に配信し、個々の業務における持続可能性への関心喚起と考えの深化を図っております。

SDGsにつきましても、コーポレートサイトに専用ページを設け当社グループの取り組みと考えを発信しております。当社グループではSDGsの「持続可能な開発目標」に沿って事業を展開するのではなく、当初から取り組んでおります事業の進捗において、どのような「持続可能な開発目標」を実現できるかという考えに基づき活動しております。具体的には、「社会インフラとなるアーキテクチャの提供」「イノベーションによる経済成長への貢献」「テクノロジー教育による次世代人材の育成」という3つの領域を通じて「持続可能な開発目標」の実現を目指しております。

また、人材の育成及び確保に関する取組みにつきましては、経営上においても重要であると考えております。当社グループは、人材育成において「トリプルアイズ15の約束」という価値観を重視しており、従業員は事業の成長を支える重要な存在であるとの認識のもと、多様な人材が仕事と家庭を両立し、最大限の能力を発揮できる職場環境や企業風土の醸成に取り組んでおります。具体的な取り組みとして、働きがいのある環境づくりのため、在宅勤務の導入や休暇取得の促進、時差出勤の制度化等、従業員の意向を踏まえた快適な労働環境を提供しており、研修や定期的な勉強会を実施する等自己研鑽の機会を設け、従業員が個性を発揮しながら創造力を働かせて挑戦し続けることができる環境を提供しております。

 


 

また、コーポレート、営業、エンジニア問わず、年齢、国籍、ジェンダー平等に配慮した採用を進めており、さらに社員一人一人の自己能力を高めることができる業務体制、意欲と能力のある従業員が評価され、平等に管理職への登用の機会等が得られるような人事登用制度や人事評価制度を整えてまいります。

 

 

(3)リスク管理

当社は、代表取締役が委員長を務め、全取締役で構成されるリスクコンプライアンス委員会を設置しております。当委員会は四半期に1回開催しており、「リスクコンプライアンス規程」に従い、リスク管理体制、法令遵守に関する協議を行っております。また、必要に応じて弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士等の外部専門家からアドバイスを受けられる体制を構築するとともに、内部監査及び監査等委員による監査を通じて、潜在的なリスクの早期発見に努めております。そのほか、サステナビリティ関連の課題について今後取締役会等で検討し、適切な対応を行っていく予定であります。

 

(4)指標及び目標

当社グループでは、「(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に取り組み、新たな価値創造、成長戦略の実現に繋げて参ります。また、バランスを取り、各々の指標を改善していくことを目標としております。

 

指標

2023年8月期実績

女性正社員比率

16.5%

女性管理職比率

8.0%

男性育児休業取得率

100.0%

男女間賃金差異(年収)

男性 4,827千円

女性 3,841千円

エンジニア比率

82.6%

 

 

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループ事業、業績及び財政状態に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。

 

(1) 事業内容に関するリスクについて

① 事業環境の変化について

当社グループが事業展開を行っているAIソリューション事業は、技術革新や顧客からのニーズについてその変化のスピードが非常に早く、当社グループもそれに対して迅速かつ柔軟に対応する必要があると考えております。当社グループでも、定例で商品開発会議の開催や外部有識者へのヒアリングなどを通じて最新の技術動向や市場環境の変化を把握できる体制を構築し、経営会議で業務整理を行いつつ各担当ごとに迅速に対応できるよう努めておりますが、当社グループが技術革新や顧客ニーズの変化に適時に対応できない場合、あるいは、その対応のために人件費やシステム投資等、想定以上に多額の費用を要する場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 自社プロダクトの機能開発について

当社グループのAIソリューション事業においては、ソフトウエア開発費用として前連結会計年度で195,664千円、当連結会計年度で208,137千円、を投じ、画像認識プラットフォーム・AIZE等の自社プロダクトの機能開発を推進しておりますが、今後も画像認証等にかかる先端技術開発や既存技術の更新開発を継続して参ります。競争の激しい市場環境の中、自社プロダクトの機能開発が想定通りに進まない場合、機能に優れる競合他社に市場を奪われるなどによって収益の獲得ができなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 画像認識プラットフォーム・AIZEの事業展開について

当社グループが提供する画像認識プラットフォーム・AIZEについては、既存システムに画像認識および顔認証の機能を搭載したいとの強い引き合いを頂いており、当社グループにおいては、今後、当該事業が大きく伸長するものと考え、事業計画及び経営方針を策定しております。しかし、顔認証技術を利用したサービスについては、新規参入する企業も数多く存在し、市場が急速に形成されている段階であり、当該事業の見通しについて、高い精度にて見積ることは困難であります。当該サービスの事業展開の規模、速度及び収益性が当社グループの見通しに達しない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 画像データの利活用に関する法令等の規制について

当社グループが提供する画像認識プラットフォーム・AIZEにおいては、カメラ画像を利活用するサービスを提供しており、その過程において取得するデータの取り扱いについては、単に個人情報保護法等の法令を遵守するのみならず、プライバシー保護の観点より考慮する必要があります。当社グループにおいては、2018年3月に総務省・経済産業省より公表された「カメラ画像利活用ガイドブック」および、2021年5月の「カメラ画像利活用ガイドブック 事前告知・通知に関する参考事例集」を参照し、一次取得者となる顧客企業への事前告知等の徹底に取り組んでおりますが、関連する法令等が改正され、あるいは社会的な要請が大きく変化した場合には、当該サービスの継続提供が困難になる、あるいはサービスの提供範囲を縮小するといった事態が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 個人情報の保護について

当社グループは、自社で開発したサービスとして画像認識プラットフォーム・AIZEを提供しており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されているのみでなく、プライバシー保護の観点から、より広範な配慮が必要な情報を事業にて取り扱っていると認識しております。当社グループにおいては、これらの情報の漏洩防止はもちろん、不適切な利用等の防止のため、情報管理を経営上の重要事項と考え、当社グループ内においても開発エンジニアをリスト管理しシステム上のアクセス権限も制限、「情報セキュリティ管理規程」「個人情報取扱規程」等を制定し、全従業員に対する社内教育を実施する等、法令及び関連するガイドラインの遵守体制を整えております。しかしながら、当社グループが保有するこれらの情報について漏洩、改ざん、不正利用等が生じる可能性は全く存在しないとはいえず、これらの事態が生じた場合には、適切な対応のためのコスト負担や当社グループへの信用低下、損害賠償請求等が生じることにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 労働者派遣法等について

当社グループが行う事業に関しては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。) 、「下請代金支払遅延等防止法」、及びその他関連法令の規制を受けております。当社グループにおいては、以下の免許を取得し顧客先に従業員を派遣しているため、労働者派遣法の遵守に努めておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当した場合、関係法令に違反した場合には当該事業の停止、許可の取り消しを命じられる可能性があります。

認定等の名称

許可番号

監督官庁

有効期限

労働者派遣事業許可

派13-305663

厚生労働省

2027年8月31日

 

 

また、これらの法的規制は、社会状況の変化等に応じて、今後も適宜改正ないし解釈の変更等がなされる可能性があり、これらへの対応に関する管理体制の変更、コスト等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 競合について

当社グループにおいては、囲碁AI等の先端技術開発によって蓄積した技術力を競争力の源泉として、AIソリューション事業を展開しております。一方で、AI等の先端技術に対する社会的な注目が高まるのに伴い、AIZE部門が属する事業への競合他社の投資の拡大、あるいは新規の参入事業者の増加により、相対的な当社グループの技術的優位性が後退する可能性があります。当社グループがこれらの競合に対して相対的な優位性を維持できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2) 事業運営・組織体制に関するリスクについて

① 人材の育成及び確保について

当社グループは、事業の持続的な成長のためには当社グループの経営理念に共感する優秀な人材の確保が必要であるとの認識のもと、SNSでのソーシャルマーケティング、メディアを活用したプロモーション企画を通じて当社グループの認知度向上に努めるとともに、優秀な人材の確保及び育成のための取り組みを積極的に行っております。しかしながら、当社グループが求める人材を必要な時期に確保あるいは育成できない場合、人材の流出が進んだ場合には、事業の拡大に支障が生じ、または経常的な業務運営のための費用が増加すること等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② ビジネスパートナーについて

当社グループは業務を遂行する際、開発の効率的な遂行や固定費の削減等のメリットを享受するため、ビジネスパートナーの支援を受けております。今後も安定的に事業を拡大するために、定期的接点を維持するなど関係強化を行ってまいりますが、万が一適切な時期にビジネスパートナーからの支援が受けられない場合等には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権について

当社グループの提供するサービスが第三者の特許権、著作権、肖像権等の知的財産権を侵害する可能性については、弁理士および当社の顧問弁護士といった外部専門家を通じて調査を行っておりますが、当社グループが提供するサービスに関連する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であるため、当社グループが意図せずに第三者の知的財産権を侵害する可能性は否定できません。その場合、当社グループに対する訴訟等によって、当社グループが提供するサービスへの影響があるほか、訴訟等への対応、賠償等に必要となるコストの発生によって、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 広告宣伝活動等の先行投資について

当社グループは競合と認識する他社と比較し小規模な企業グループであり、また顧客からの認知度も低いことから、今後の事業展開上、展示会への出展、ウェブ広告、メディアへの露出といった積極的な広報・広告宣伝活動によって認知度の向上を図る必要があると考えております。これらの投資はその投資が生み出す収益に先立って行われるため、投資の実施時においてはキャッシュ・フローが悪化します。これらの先行投資については、プロモーション企画ごとの効果を測定しつつ慎重に行っていく方針ではありますが、これらの投資が予期した収益を生まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 内部管理体制について

当社グループは、業容の拡大及び従業員の増加に合わせ、内部管理体制の構築を進めており、セールスフォースなどのITシステムの活用、業務フローの見直しなどを予定しておりますが、事業の拡大に対し必要な人的・組織的な内部管理体制の整備が追いつかない場合、事業の拡大に支障が生じ、あるいは経常的な業務運営のための費用が増加すること等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社グループは、役職員に対するインセンティブの付与を目的として新株予約権を付与しており、当連結会計年度末において、新株予約権による潜在株式は603,400株であり、発行済株式総数の8.6%に相当しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

 

(3) 子会社化した株式会社ゼロフィールドに関するリスクについて

当社は、2023年7月27日開催の取締役会において、株式会社ゼロフィールドの発行済株式の全てを取得し、子会社化することについて決議し、2023年9月1日付で株式を取得しました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。同社の事業に関するリスクについては、以下に記載の通りであります。

① 暗号資産の市場価格の変動について

株式会社ゼロフィールドは、暗号資産のマイニングマシンの販売を主な事業としております。暗号資産の市場価格はボラティリティがあるため、当該価格が低迷する場合、マイニング報酬が減少するため、同社の顧客層のマイニングに対するインセンティブが損なわれ、販売活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 税制改正について

株式会社ゼロフィールドのマイニングマシンは、顧客の資産取得時における償却のニーズに対応して販売しております。税制の改正により、同社のマイニングマシンの償却に関するニーズが低減し、販売活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他

① 税務上の繰越欠損金について

当社グループには、当連結会計年度末現在において多額の税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため欠損金の繰越控除の期限が切れた場合には、課税所得の控除が受けられなくなります。

そうした場合、法人税、住民税及び事業税が想定より多額に計上されることとなり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

② 支配株主との関係について

当社の主要株主である福原聖子は、当社の前代表取締役である福原智の配偶者であり、2021年3月に福原智が急逝した事に伴い、所有していた当社株式を福原聖子が相続した結果、当連結会計年度末において、福原聖子が代表取締役を務める資産管理会社である株式会社コスモウエアが保有する当社株式と併せて発行済株式総数の59.4%を所有しております。また、福原聖子は他の従業員と同等の雇用条件にて当社従業員として労務業務に従事しており、当社と良好な関係にあり、雇用関係以外に当社との取引関係はありません。

福原聖子は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、何らかの事情により福原聖子が保有する当社株式が売却され、持ち分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1. 経営成績等の状況の概要

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における資産の合計は、2,302,647千円と前連結会計年度末と比較して514,557千円増加しております。

流動資産は2,152,690千円(前期末比667,987千円増)となり、主な要因としては、現金及び預金が674,636千円増加したことであります。

固定資産は149,956千円(前期末比153,429千円減)となり、主な要因としては、資本業務提携等に伴い取得した投資有価証券が92,880千円増加、AIZE技術開発を目的としたソフトウエア仮勘定が195,664千円、ソフトウエアが30,629千円、繰延税金資産が17,726千円それぞれ減少したことであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債の合計は、1,970,501千円と前連結会計年度末と比較して1,339,594千円増加しております。

流動負債は846,719千円(前期末比365,026千円増)となり、主な要因としては、1年内返済予定の長期借入金が180,178千円、短期借入金が161,000千円それぞれ増加したことであります。

固定負債は1,123,782千円(前期末比974,567千円増)となり、主な要因としては、長期借入金が974,557千円増加したことであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、332,145千円と前連結会計年度末と比較して825,037千円減少しております。主な要因としては、親会社株主に帰属する当期純損失を825,317千円計上したことであります。

 

 

(2) 経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済の状況は、実質GDPでコロナ禍以前のレベルに回復し、今後の成長も期待されています。こうしたなかで、各企業の中長期視点からの設備投資への意欲が増している状況となっております。

当社グループの属する業界においては、2010年代後半から活発化していた各企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)関連の投資が、大幅な回復の傾向にあります。ChatGPTを代表とする生成系AIが注目を浴びており、業務改善、事業改革に積極的な企業はすでに活用のフェーズに突入しております。このように各企業のDX投資はさらに増加する様相を呈しております。生成系AI がこれまでDXが進んでいなかった業種、業界からの関心が高く、いまやDXはすべての業界に必須のものとなっています。既存システムの刷新やデータ分析のAI化に対する期待は高く、今後もこの流れはさらに加速していくと見られています。一方で、エンジニアの不足は深刻化しており、優秀な人材の獲得競争が激化しております。

そのような状況下、当社グループは、「テクノロジーに想像力を載せる」という経営理念の下、人にやさしいICTサービスの提供を目指し、当社グループ独自のテクノロジーで新たな時代への橋渡しとなるイノベーションを追求しております。経営基盤の安定を担うSI部門と成長を加速させるAIZE部門のシナジー効果を最大限に発揮させ、技術力と社会実装力を併せ持つ独自の企業としての優位性を確立してまいります。

当連結会計年度においては、ポストコロナといわれる状況下で各企業のDXへの大規模な投資が加速する概況に照準を合わせ営業活動を行っております。一方で、新型コロナウイルス感染症対策として提供してきた自動検温装置と画像認識技術を結合したサービスの需要の低下が顕在化しております。また、当社グループは、顔認証AIが世の中に欠かせないテクノロジーとして社会に広く実装されるよう、大手企業含むパートナーとも協働し取り組んでおりますが、人々の生活や行動を変えるシステム実装には当初の想定以上に丁寧に時間をかけることが必要であり、あわせて、これらに関するシステム実装の規模拡大や収益化も短期の見込み数値として織り込むべきではないと判断いたしました。その結果、減損損失を認識するに至りました。

しかしながら、白ナンバー事業者へのアルコール検知の義務化の改正道路交通法施行が2023年12月に決定し、AIZEシステムにアルコールチェッカーとの連携機能を搭載したサービスの問い合わせは大幅に増加しております。併せて受注も増加傾向にあることから、2024年8月期第1四半期以降の業績への貢献を見込んでおります。同時に、社内業務においても積極的に生成系AIを活用することで開発工程の効率化、生産性向上にも着手しており、この点でも成長を見込んでおります。

また、マーケティング活動の活発化、販売パートナー網の拡充といった営業戦略によって、AIZEプロダクトの拠点ID数は増加しております。AIZEプロダクト以外にも、当社AI技術へのニーズは高く、画像分析や需要予測といったAI開発案件の増加へとつながっております。

一方、エンジニア不足が継続する状況の中、先駆けてエンジニア人材強化のため先行投資を進めております。

その他、当社は、当社グループの既存事業とのシナジーの醸成や事業領域の拡大を目的とした、資本業務提携先の株式を保有しておりますが、その一部について、帳簿価額に比べて実質価額が著しく下落したと判断したため、減損処理を行うことにより、投資有価証券評価損を計上しております。

これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,346,256千円(前年同期比3.2%減)、営業損失は269,757千円(前年同期は営業利益133,255千円)、経常損失は290,152千円(前年同期は経常利益115,853千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は825,317千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益112,344千円)となりました。

 

 

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 

(AIソリューション事業)

当セグメントにおきましては、AI、IoT、DXに係る開発、WEBシステム開発やAIZE関連請負開発に関する売上は安定的に推移する一方、エンジニア人材強化のための先行投資を実施した結果、売上高は2,301,673千円(前年同期比3.4%減)となり、セグメント損失は226,020千円(前年同期はセグメント利益121,868千円)となりました。

また、当セグメントのうち、SI部門における経営上の指標であるエンジニア単価については609千円(前年同期比1.7%減)、エンジニア人月については2,820人月(前年同期比1.1%減)、AIZE部門における経営上の指標である拠点ID数は3,250件(前期末比98.3%増)となりました。

 

(研修事業)

当セグメントにおきましては、新卒研修等の実施件数が増加したことにより、売上高は35,973千円(前年同期比10.7%増)となり、セグメント利益は14,026千円(前年同期比18.8%増)となりました。また、経営上の指標である研修の請負金額は、35,973千円(前年同期比10.7%増)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,754,566千円と前連結会計年度末と比べ674,636千円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、241,265千円の支出(前年同期は34,063千円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失801,873千円の計上(前年同期は税金等調整前当期純利益105,979千円)、減損損失325,190千円(前年同期は減損損失2,379千円)、投資有価証券評価損159,999千円(前年同期はなし)等の計上等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、399,609千円の支出(前年同期は192,926千円の支出)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出252,880千円(前年同期はなし)、無形固定資産の取得による支出133,326千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出196,118千円)等であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、1,315,511千円の収入(前年同期は621,149千円の収入)となりました。主な要因は、長期借入による収入1,230,000千円(前年同期は長期借入による収入70,000千円)、短期借入金の純増額161,000千円(前年同期は短期借入金の純増額19,000千円)等であります。なお、前年同期は株式の発行による収入594,853千円等がございました。

 

 

(4) 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

b 受注実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

c 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年9月1日

 至 2023年8月31日)

前年同期比(%)

AIソリューション事業(千円)

2,301,673

96.6

 

SI部門(千円)

1,720,428

97.2

 

AIZE部門(千円)

581,245

94.9

研修事業(千円)

35,973

110.7

報告セグメント計(千円)

2,337,647

96.8

その他(千円)

8,609

87.6

合計

2,346,256

96.8

 

 

(注)

1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

(自 2021年9月1日

 至 2022年8月31日)

当連結会計年度

(自 2022年9月1日

 至 2023年8月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社キューブシステム

322,419

13.3

304,559

13.0

 

 

2.その他は「株式会社所司一門将棋センター」に係る事業であります。

 

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。

 

① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、AIソリューション事業のうち、AIZE部門における自動検温機器による顔認証勤怠サービスの販売が減少したことや、AIや先端技術に係る開発やWEBシステム開発に関する売上が減少したため、2,346,256千円(前年同期比3.2%減)となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は、AIZE部門における売上原価が増加したこと等により1,768,110千円(前年同期比2.1%増)となりました。売上高の減少と売上原価の増加の結果、売上総利益は578,145千円(前年同期比16.6%減)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業損失)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、企業買収に係る費用等により支払手数料が91,598千円、新サービスの開発に係る研究開発費が79,584千円、社員数の増加等により給料手当が40,324千円それぞれ増加したこと等により、847,903千円(前年同期比51.4%増)となりました。その結果、営業損失は269,757千円(前年同期は営業利益133,255千円)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常損失)

当連結会計年度の営業外収益については、主には補助金収入が2,673千円減少したため、4,260千円(前年同期比35.7%減)となりました。当連結会計年度の営業外費用については、新株発行に伴う株式交付費が7,119千円、上場関連費用が6,500千円それぞれ減少した一方、支払手数料が14,026千円増加したことにより、24,655千円(前年同期比2.6%増)となりました。

その結果、経常損失は290,152千円(前年同期は経常利益115,853千円)となりました。

 

(特別利益、特別損失、法人税等合計及び親会社株主に帰属する当期純損失)

当連結会計年度においては、特別利益は発生しておりません。当連結会計年度の特別損失については、主には減損損失325,190千円、投資有価証券評価損159,999千円を計上したこと等により、511,720千円(前年同期比5,082.6%増)となりました。

当連結会計年度の法人税等合計は、繰延税金資産を取崩し、法人税等調整額17,737千円を計上したことにより、23,443千円(前年同期は△6,364千円)となりました。

その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、825,317千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益112,344千円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、サービス提供のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要はソフトウエアの開発費であります。

当社グループは、これらの資金需要に対して、事業上必要な資金の流動性と財源を安定的に確保することを基本方針とし、資金使途や金額に応じて自己資金又は金融機関からの借入といった資金調達を柔軟に検討し、確保しております。

 

 

③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定

当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容

「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは達成状況を判断するための経営上の指標として、財務指標として売上高成長率、非財務指標としてAIソリューション事業のうち、SI部門ではエンジニア単価及びエンジニア人月、AIZE部門では収益計上の基礎になる拠点ID数を経営指標としております。また研修事業については研修の請負金額を経営指標としております。

当社グループの主たる収益源は、AIソリューション事業のうちSI部門ではエンジニア派遣による売上であり、そのエンジニア単価及びエンジニア人月が増加することで収益拡大が見込まれます。また、AIZE部門では顧客ニーズに合わせたAIZE Research、AIZE Bizなどのサービス提供を行っており、その拠点ID数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。さらに、研修事業においては継続的な受注が見込まれるため研修の請負金額が増加することで将来の収益拡大が見込まれます。

当該指標については、当連結会計年度における売上高成長率は△3.2%となっております。また、売上高成長率以外の指標の推移については以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2021年9月1日

 至 2022年8月31日)

当連結会計年度

(自 2022年9月1日

 至 2023年8月31日)

AIソリューション事業

 

 

 

SI部門

エンジニア単価(千円)

620

609

エンジニア人月(人月)

2,850

2,820

AIZE部門

拠点ID数(件)

1,639

3,250

リカーリング

収益(千円)

104,052

97,850

研修事業

請負金額(千円)

32,506

35,973

 

(注)リカーリング収益とは、対象連結会計年度における継続課金となる契約に基づく収益金額の合計額であり、月額利用料金や初期導入費用等により構成されるものであります。

 

AIソリューション事業におけるSI部門については、市場におけるエンジニア不足、企業のデジタル変革の加速、システムへの投資拡大の流れが追い風になり、安定的に推移しております。AIZE部門においてはAIZE画像認識プラットフォームにおける追加機能開発を行い利便性の向上を図ることでAIZE導入実績を増加させてまいりました。CS(カスタマーセンターサクセス)の機能充実によるマーケティング強化による新規顧客開拓、既存顧客からの拠点数拡大による追加受注、販売パートナー網の拡充、他社既存システムへの付加価値機能としてのAIZE搭載を推進する等の施策を行い、拠点ID数を増加させることで収益拡大に取り組んでまいります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(株式譲渡契約の締結)

当社は、2023年7月27日開催の取締役会において、株式会社ゼロフィールドの株式を取得し、子会社化することについて決議し、2023年7月27日付で株式譲渡契約を締結いたしました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。

 

(金銭消費貸借契約の締結)

当社は、2023年8月25日開催の取締役会において、以下の通り資金の借入を行うことを決議し、2023年8月31日付で株式会社三菱UFJ銀行と金銭消費貸借契約を締結しております。

 

借入先

株式会社三菱UFJ銀行

借入金額

1,200百万円

借入実行日

2023年8月31日

借入期間

84ヶ月

元金弁済方法

3ヶ月毎元金均等

担保等の有無

なし

金利

基準金利+スプレッド

 

 

なお、本金銭消費貸借契約には財務制限条項が付されております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(連結貸借対照表関係)をご参照ください。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、経営理念として掲げる「テクノロジーに想像力を載せる」に基づき、AIソリューション事業において、機械学習技術、深層学習技術、画像処理技術を用いたアルゴリズム及びソフトウエアの研究開発に取り組んでおります。

2014年より、囲碁AI開発プロジェクトへ参画し、AI・ディープラーニングの知見を蓄積し、2019年の画像認識プラットフォーム・AIZEに結実いたしました。独自開発した画像認識AIエンジンのサービス提供を展開するにあたり、実際のビジネスの現場で活用するためには、多様な顧客ニーズへの対応が求められます。したがって、研究分野は多岐にわたります。

画像認識からスタートしたAIの研究開発は、近年さらに広がりを見せ、説明可能AI(XAI)の研究も開始いたしました。説明可能なAIとは、AIが導いた解答を人間が理解できるようにする技術であり、AIの社会実装に欠かせないと考えられ、これはAIの社会実装を標榜する当社グループのビジョンとも親和性の高い技術であると考えられます。

また生成AIの活用を含むAIに関するニーズの引き合いを主として、一気通貫のオーダーメイドAI開発、ラボ型サービスの提供及び関連するDXプロジェクトのコンサルティング、開発・業務提携などを通じた他上場企業等と当社グループとの共同プロダクト開発も行っています。

下記は当連結会計年度において当社グループが携わった新たな研究開発案件であります。

・国立競技場にてAIカメラを設置。サッカー観戦者データ分析に取り組む

・大学の授業の顔認証出席確認の実証実験をスタート

・国際テニス大会で顔認証とSMS(ショートメッセージサービス)のハイブリッド認証を実験

・非接触型のスマートストア(無人店舗)において、画像認識プラットフォームを用いた来訪者調査実施

・顔認証AIを用いたバスの乗降データ取得の実証実験

・ビッグデータと需要予測AIで不動産価値への向上に取組

・AIカメラによりイベントの運営警備体制のDX化

・ライブ配信企業での生成AIプログラムの提供

・太陽光発電施設での盗難対策にAI監視カメラを活用

 

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は85,509千円であり、すべてAIソリューション事業に関するものとなっております。