文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略
当社グループは、ECビジネスに参入する取引先の参入障壁を解消し、主要ECプラットフォームから自社ECサイトまで含めたEC事業の総合支援、また消費者向けにはプライベートブランドの販売(D2C)を展開しております。株式会社富士経済が公表した「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2024」によれば、2023年のEC(物販)市場規模は14.1兆円に対し、2024年の見込みでは14.7兆円、2025年では15.3兆円と、着実に成長を続けていくと予想されております。当社グループでは、複数のECプラットフォームに対応したサービスを提供しているため、今後も事業拡大を見込める良好な環境であると捉えております。
① Oneコマース
<成長戦略>
a) 契約社数の増加
テクノロジーを活用した既存業務の効率化等により対応リソースを増加させ、より多くの取引先のニーズに対応できる体制整備を進めてまいります。また時流に即した新規サービスの開発を通じて幅広い取引先の開発を進めてまいります。
b)1社あたり契約単価の増加
一取引先に対して従量制サービスを含む複数サービスを提供することにより、契約単価の向上を図ってまいります。具体的には、Amazonや楽天といったプラットフォームとの連携を強化し、情報活用を通じた新サービスのローンチ等、サービス拡大に伴うクロスセル/アップセルを実施してまいります。
② 協業ブランドパートナー
<成長戦略>
a) 取扱いブランドの増加
新規のブランド・メーカーとの取引の開始に加え、複数のブランドを有するブランド・メーカーの満足度向上を通じた他ブランドの取引開始により、契約ブランドや展開プラットフォームを増やしてまいりました。引き続き、各種施策を通じて満足度を高めるとともに、営業体制を拡充することにより、現在取引のあるブランド・メーカーの、別ブランド契約、別プラットフォームへの出店支援を推進してまいります。
b) 取扱いブランドの成長
当社グループは、ブランド・メーカーとのコミュニケーションを重視し、ブランド・メーカーとともにブランドを育成するパートナーであると考えております。引き続き、良好な関係性を維持し、当社グループにて運営している公式ECサイトの成長を図ってまいります。また、創業以来、当社グループが培った実績やノウハウを活用することで、一層成長を促し、収益基盤の拡大及び成長速度の加速、将来的な企業価値の増大に向けて取組んでまいります。
③ 共創・自創バリューアップ
<成長戦略>
a) 自社ブランドの開発、取扱いブランドの獲得及び成長
自社での商品開発によるプライベートブランドの展開、またはD2C、ECブランド企業を自社ブランドとして引き継ぎ、当社グループが保有する事業成長の資金、EC専門人材、EC販売ノウハウ、商品企画・開発機能、物流機能を投下することで、各ブランドの売上成長に向けて取組んでまいります。さらに、国内の別ECプラットフォームへの追加出店や越境ECサービスによる海外販売を行うことで、各ブランドの販売チャネルを増加し、ブランドの収益拡大を目指してまいります。
また、江原道株式会社のコスメブランド「KohGenDo」の海外独占販売権取得のように、他社とのタイアップを通じて、国内・海外での販売チャネルの増加やブランドの収益拡大を目指してまいります。
④ ECプラットフォーム
<成長戦略>
a)ライブコマースサービスの拡大
当社グループの運営ノウハウをもとに配信者や出店企業が手軽に販売するための管理ツールを提供することでライブコマースでの販売効率を高め、より売上創出が可能な体制に強化してまいります。そのほか、商品提供から物流までをカバーする包括支援サービスの提供を進め、取引高を増やしてまいります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、売上高の成長と売上総利益額を重要な指標とした経営を行っております。Oneコマースでは、取引先当たり契約単価の上昇により売上高・売上総利益額ともに増加を目指し、協業ブランドパートナーでは、新規ブランドの獲得や継続ブランドの成長を通じて、主に売上高の成長を目指してまいります。また、共創・自創バリューアップでは、ビーラン社での原価低減による売上総利益額の増加を企図し、他社とのタイアップ等による成長も合わせて目指してまいります。
(3)経営環境
近年、消費者の購買活動は、リアル店舗からECへのデジタルシフトの動きが活発化しております。2022年8月に経済産業省が発表した「令和4年度電子商取引に関する市場調査」によれば、2020年に8.08%であったBtoC-EC(消費者向け電子商取引)のEC化率は2022年には9.13%と増加傾向にあり、商取引の電子化が進展しております。
また、株式会社富士経済が公表した「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2024」によれば、EC物販市場は2025年にかけて引き続き拡大が予想されております。このうち、ECプラットフォーム市場は、2024年に11.7兆円(対前年比105.6%)、さらに2025年には12.3兆円(対前年比104.8%)となり、今後もECプラットフォーム市場がEC市場全体の拡大を牽引していくと考えられます。消費者庁が公表した「デジタル・プラットフォーム利用者の意識・行動調査2020(詳細版)」によると、ある商品を買いたいとき、自社ECサイトとECプラットフォームにおいて同じ売主が同じ価格で販売している場合、回答者の76.6%は「ECプラットフォームで買い物をする」という結果となっています。
このような背景から、今後は多数のブランド・メーカーが、主要ECプラットフォームでのECビジネス展開に注力することが予測されます。例えば、電通が公表した「2023年 日本の広告費」によると、大手企業を中心に積極的な広告事業展開が確認されており、2023年の物販系ECプラットフォーム広告費は2,102億円(前年比110.1%)となっております。このような経営環境から、当社グループについても業績拡大の余地が大いにあると捉えています。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 提供サービスの更なる強化
当社グループは、EC運営事業者に対して、事業戦略立案からECサイトの構築・運営、そして物流・配送まで、バリューチェーンの多岐にわたって支援しております。また、Amazon、楽天市場をはじめとする様々なプラットフォーム(チャネル)に対応したサービスを提供しており、中小から大手に至るまで幅広い顧客の課題解決を通じて、着実な成長を実現しております。それら各プラットフォームとの連携を強化し、仕様変更への迅速な対応・効率的な情報活用を通じて当社サービスのさらなる質の向上を図っております。昨今の物流費高騰等への対応に関しても、EC運用に関するナレッジと物流倉庫との強固なネットワークを通じて、提供サービスの更なる強化を進めております。
② 人材の獲得・育成及びより一層のテクノロジーの活用
当社グループの事業モデルや顧客対象は多岐にわたるため、多様な人材の獲得や実践的な人材育成などの人的資本、またテクノロジーなどの知的財産への投資が不可欠であります。当社グループでは、EC運営に関する知識や経験の深い人材採用を推進するとともに、テクノロジーの活用を通じてサービス提供範囲を拡大させ、顧客のEC売上向上にコミットする体制構築を進めております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「日本の未来をECでつくる」をミッションに掲げ、ECビジネスに参入するクライアントの参入障壁を解消し、主要ECプラットフォームから自社ECサイトまで含めたEC事業の総合支援、及び消費者向けにはプライベートブランドの販売(D2C)を展開しております。
当社のECビジネスを総合支援する様々なサービス提供により、地方の商品を全国の消費者に届けることができるなど、当社支援によりクライアントへの付加価値の創出ができるものと考えております。こうした当社グループのサービスを提供するためには、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)事業上及び財務上の対処すべき課題」にも記載のとおり、優秀な人材確保が必要不可欠であります。そのため、当社の提供サービスの根幹となるものは人的資本であり、人的資本を最重要視して投資を行うことで、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を推進してまいります。
①基本的な考え
当社ではサステナビリティのみを所管する機関を設置しておりませんが、経営会議及びリスク・コンプライアンス委員会においてサステナビリティ関連のリスク及び機会を具体的に検討し、取締役会に適時報告又は提案しております。また、監査等委員会がその検討状況を監査し、必要に応じて指摘又は助言を行っております。
②ガバナンス体制
当社は、代表取締役、業務執行取締役、執行役員及び常勤監査等委員から構成される経営会議を週1回開催し、業務執行に係る事項を審議及び決定するほか、サステナビリティ関連のリスク及び機会を随時審議し、具体策を決定しております。人的資本関連のリスク及び機会を審議する際には人事の責任者に、知的財産関連のリスク及び機会を審議する際には協力会社の専門家に、それぞれ同席を要請するなどして、十分な議論が行えるよう努めております。
また当社は、代表取締役、業務執行取締役、執行役員、常勤監査等委員及びリスク管理責任者から構成されるリスク・コンプライアンス委員会を四半期に1回開催し、業務全般に係るリスクを評価するほか、サステナビリティ関連のリスクを随時審議し、具体策を講じております。
取締役会では、経営会議やリスク・コンプライアンス委員会で審議又は決定された事項が報告又は提案されております。経営と執行を分離して取締役会の監督機能を強化するため、昨年6月より取締役会の過半数を社外取締役が占める体制に移行しました。社外取締役を中心に、サステナビリティ関連のリスク及び機会について社内で十分検討されているかを監視、監督し、必要に応じて指導又は助言しております。
監査等委員会は、3名全員が社外監査等委員で構成され、サステナビリティ関連のリスク及び機会についても客観的見地から取締役として職務を執行しているかを監査しております。十分な情報収集を可能にするために常勤監査等委員を1名選定し、前記のとおり経営会議及びリスク・コンプライアンス委員会にも出席して、審議の過程から意見を述べるようにしております。
詳細については、「
当社ではリスク管理規程を定め、サステナビリティ関連を含めたリスクの管理体制を構築しています。リスク管理の全社的推進とリスク管理に必要な情報の共有を図るため、同規程に基づきリスク・コンプライアンス委員会を設置し、同委員会においてリスク評価と予防施策を検討しております。同委員会では、年に1回リスク評価を行い、サステナビリティ関連を含めたリスクを識別、評価するとともに、優先的に対応すべきリスクの絞り込みを行っております。優先的に対応すべきリスクの絞り込みについては、当社グループに与える財務的影響、当社グループの活動が環境・社会に与える影響、発生可能性を踏まえて判断しております。さらに四半期に1回、対策の進捗状況を確認し、PDCAサイクルのプロセスにより改善を進めております。
また、サステナビリティ関連の機会については、リスク・コンプライアンス委員会におけるリスク評価の結果をもとに、経営会議において機会を識別、評価の上、具体的施策を審議、決定しております。
当社グループの主軸事業であるEコマースの支援における財務的影響の強い環境課題は直接的にはありません。しかし当社グループを取り巻く環境では、物流や商品の梱包物や同封する内容物など、環境配慮への取り組みの高いものが多々あります。当社グループは委託先選定の際には、そうした環境配慮企業への委託検討、同封する印刷物への配慮の必要性が年々高まっているため、重要度の高いものと考えております。今後、地球環境対応を強化することでサービスを差別化してまいります。
人的資本関連については、人材の流動性が高まる中、採用競争力が低下して計画通りの人材獲得が進まなくなること、社員の離職により高度な専門知識及び経験を有している優秀な人材が確保できなくなることが最大のリスクと考えています。逆に300人規模のEC人材を擁することが当社グループの強みでもあります。社員に成長の機会を提供し、活躍しやすい環境を整えることで、リスク低減及び競争力強化に努めています。
1)サステナビリティ関連のリスク及び機会に対処する取組
前記(2)のとおり、当社の主軸事業であるEコマースの支援における財務的影響の強い環境課題は直接的にはなく、人的資本関連、すなわちEC人材の確保と育成が、短期、中期及び長期にわたり当社の経営方針・経営戦略等に影響を与える可能性があるサステナビリティ関連のリスクであり、かつ機会であると考えております。そのため、提供する各サービス分野において、高度な専門知識及び経験を有している優秀な人材の確保及び育成を最重要課題として取り組んでおります。
2)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
人材の育成及び社内環境整備に関する方針及び戦略は次のとおりです。
①ユニットリーダー制度の導入
広告、制作、物流と幅広い領域でクライアントをサポートする機能を保有するEC総合支援企業としての当社の強みを活かし、クライアントのEC事業の成長を包括的に支援するためには、経営者目線でクライアントのEC事業と向き合うプロフェッショナルマネジャーを育成する必要があると考え、組織をフラット化するとともにユニットリーダー制を導入しました。小さな組織単位(ユニット)とすることで、プロフィットセンター単位である各ユニットにおいて組織作りや部下の管理、育成まで組織の成果を最大化する権限と責任をもたせ、次世代リーダー(経営者)を育成してまいります。
②Itsumo Business School及びItsumo Universityの開講
社員を教育、研修するため、Itsumo Business School("IBS”)及びItsumo University("IU")を開講しました。IBS及びIUでは、単なる学問、評論ではなく、実践に基づき結果を出すことを求めます。トレーニング、プレゼンテーション、ディスカッションを繰り返し、問題意識の醸成、説明能力の向上、視座のアップを目指します。IBS及びIUの概要は次のとおりです。
Itsumo Business School(IBS)
Itsumo.University(IU)
教育対象者
③AIその他最新技術の積極的活用
AIその他最新の分析技術、集客技術等の積極的な活用により、単なる業務効率化にとどまらず、サービス提供範囲の拡大をもって事業を成長させ、他社と差別化することができます。そのため、AIその他最新技術を積極的に業務に取り入れるとともに、個々の技術的なスキルの向上を目指します。
④ハイブリッド勤務
当社では、コロナをきっかけとしてリモート勤務も可能とし、現在は出社とリモート勤務を織り交ぜております。出社とリモート勤務の両方で、組織と個人の生産性を維持・向上させるべく、コミュニケーションツールや社内決裁のデジタル化を行う一方で、全社員が一堂に集まる場を設けるなど、リアルとオンラインの両方を織り交ぜております。昨年10月に移転した新本社ではワンフロアに集約し、一体感の醸成とコミュニケーションの活性化を図っております。
他方、多様な働き方のニーズに応え、フルリモート勤務も選択できる制度を導入しました。これにより、例えば共働きでパートナーが転勤になった場合にも当社で勤務し続けることが可能になるなど、優秀な人材の確保に寄与しています。
⑤ダイバーシティの推進
当社の事業成長のためには、多様な意見を持つ者が集まり、議論をすることが不可欠であり、これにより創造性あふれる顧客志向のサービス提供が可能になると考えます。そのためには性別等にかかわらず、すべての人材に機会を提供することが必要です。
当社の新卒社員では男女比率はほぼ同数ですが、今後は女性管理職比率を拡大すべく、ユニットリーダーを中心にキャリア形成を支援してまいります。
また、既に育休取得率や復職率は100%となっているところ、今後も男女を問わず仕事と家庭を両立できる社内環境を整備してまいります。
⑥研修と入社者へのサポートの強化
新卒・中途を問わず入社者に業務内外の相談窓口として、一人一人「サポタン」と呼ばれる専任サポート担当を設定しております。
⑦従業員の挑戦機会の創出(組織横断プロジェクト)
組織内だけでなく、組織をまたいで希望者で行うプロジェクトを実施しております。各プロジェクトにおいて活発な意見交換ができる環境づくりに努めております。
当社においては、前記(3)の戦略を踏まえ、当社のサステナビリティ関連のリスク及び機会の実績を評価及び管理するために用いる情報として、人的資本に関する次の指標及び目標を採用いたします。
①入社後3年間の定着率
新卒・中途を問わず入社後の研修及び実務経験を経てユニットリーダーまで育成することが当社のサステナビリティ関連のリスクを低減し、かつ機会を最大化するために重要であると考えています。そのため、入社後3年間の定着率を指標とし、より多くの者を当社入社後に成長させリーダーとして育成してまいります。
②女性管理職比率
当社のサステナビリティ関連のリスクを低減し、かつ機会を最大化するためには次世代リーダーの育成が不可欠です。多様な意見をもつリーダー達が議論することで、新たな事業を創造し会社を成長させられると考えます。そのため、女性管理職比率を指標とし、ロールモデルとなるような女性のキャリア形成を支援してまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績
※1 本指標でいう「管理職」はユニットリーダー以上の職位を指します。なお、2024年4月以降に職位設定の変更を行ったため2023年度の実績は参考値となります。(第1 企業の概況 5 従業員の状況 と同じ数値を記載しております。)
※2 当社と当社子会社とは会社の規模や沿革、求める人材の能力等が大きく異なるため、当社グループ共通の戦略並びに指標及び目標は特定しておりません。このため、前記の戦略並びに指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、2024年3月期よりサービス区分を変更しているため、新しいサービス区分にて記載しております。
(1)当社の事業環境について
① EC市場について
当社グループは、ブランド・メーカーに向けて、EC事業における様々な支援サービスを提供しております。EC市場については順調に拡大しておりますが、インターネット及びECは歴史が浅いため、将来性については不透明な部分があります。また、中国企業に代表される工場直売モデル等新たな業態の台頭により、Amazonや楽天等のプラットフォームを主体とした物販EC市場が縮小する場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクは、経済状況や主要市場の変化により常に起こりうるものとして認識しております。当社では当該リスクへの対応策として、常に市場動向を観察・分析しタイムリーな計画変更を実施してまいります。
② 競合会社について
当社グループが提供するOneコマースでは、EC事業における様々な支援サービスがあり、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングをはじめとした各ECプラットフォームにて、マーケティング支援や、マーケティング代行サービスなどのECコンサルティングに、大手広告代理店企業やベンチャー企業など多くの企業が参入し、競合会社が存在しています。
テクノロジーの活用を通じた競合会社のサービス高度化や当社より低価格のサービスを提供する企業が出現する等、当社が明確な競争優位戦略を確立できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。当社グループでは、当該リスクへの対応策としてバリューチェーンの全工程をカバーする領域の広さや豊富なEC人材を強みにし、市場ニーズに照らし適切なサービスを提供していくことで、競合要素の排除及び強固なポジションの維持に努めております。
③ 技術革新について
当社グループが事業を展開するECの根幹となるインターネット環境について、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングをはじめとする各ECプラットフォームに関連する技術革新のスピードや消費者ニーズの変化は速く、それに基づく新サービスの導入が相次いで行われております。当社グループは、これらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研修活動を行っておりますが、これらの対応が想定通りに進まない場合、当社グループの提供するサービスが陳腐化し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。当社グループでは、これらのニーズの変化に対応すべく、さらなる技術者の確保や研修の充実を図り、積極的に技術情報の収集及び技術ノウハウの吸収並びにサービス開発への展開に努めてまいります。
(2)当社グループの事業について
① Oneコマースについて
Oneコマースは、国内の複数のECプラットフォームにおける、マーケティング、コンサルティング、デザイン、サイト運営等の事業における様々な支援サービスを提供しております。このサービスによって獲得したユーザーの新規契約件数及び継続率は重要な要素であり、WEBセミナー等のマーケティング活動による新規取引先の獲得、ユーザーの利便性の向上、取扱う情報やサービスの拡充等の施策を通じて、新規契約件数の確保、継続率の維持、向上を図っております。しかしながら、何らかの施策の見誤りやトラブル等で、新規契約件数や継続率が想定を大きく下回る事態が続いた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの発生時期や影響度を事前に予測することは合理的に不可能なため、当該事象の発生については、営業部門と連携し、顧客満足度を高めることでサービスの向上に努めてまいります。
② 協業ブランドパートナー、共創・自創バリューアップについて
協業ブランドパートナー及び共創・自創バリューアップは、当社グループがAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングをはじめとしたECプラットフォーム上で、自社ブランドの商品販売またはブランド・メーカーの公式ショップを運営し、商品を仕入れ、一般消費者からの受注対応、物流倉庫での保管・出荷まで一気通貫でサービスを提供しております。当社グループが出店するECプラットフォームにて運営方針の変更などにより、出店に関する費用が増加した場合やECプラットフォームを利用する消費者が減少する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、消費者の嗜好や時代変化に対応するため、市場調査に基づいた製品開発やリブランディングを行っておりますが、消費者の嗜好や流行の変化に伴い、当社グループが取扱うブランドの人気が低下した場合や受託しているブランドとの契約解除があった場合にも、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの発生時期や影響度を事前に想定することは合理的に不可能なため、当該事象の発生については常に市場環境をモニタリングするほか、新規取引先の開拓やブランド数の増加により1ブランドの当社への影響の低減に努めるなど、対策を講じてまいります。
③ 物流外注先の活用について
当社グループの提供する協業ブランドパートナーにおける物流サービスは、当社グループが提携している物流倉庫会社に外注しております。現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、必要なキャパシティが確保できない場合、物流の運賃上昇があった場合あるいは新たな協力会社が発掘できなかった場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを事前に想定することは合理的に不可能なため、各商材に最適な物流倉庫を選定し外注することで、リスク分散に努めてまいります。
④ 新規事業について
当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業への取組みを進めていく方針であります。新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間と投資を要することが予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。また、将来の事業環境の変化等により、新規事業が当初の計画どおりに推移せず、新規事業への投資に対し十分な回収を行うことができなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 仕入れ及び為替変動について
当社グループが販売する商品の大部分は、需要予測に基づいた仕入を行っております。しかしながら、実際の受注が需要予測を上回った場合には販売機会を失うこととなり、実際の受注が需要予測を下回った場合には、過剰在庫が発生し、キャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生する可能性があります。また、共創・自創バリューアップで取扱う商品等は主として海外から輸入しております。そのため、為替相場の変動(主に円安)により、商品原価が上昇し販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は、経済状況や主要市場における需要の変化により常に起こりうるものとして認識しております。当社グループでは、市場動向を分析し、過剰在庫が発生しないよう適正在庫のコントロールを行ってまいります。
⑥ 地政学リスクについて
当社グループは、共創・自創バリューアップにおいて取扱商品等を主として海外から輸入しており、また一部ブランドについて中国をはじめとした海外代理店へ販売しております。そのため、主に中国の経済情勢や、地政学的なリスク等によりコストの高騰や調達が困難になる場合、また海外顧客からの需要が減少し受注減となる場合は、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。その対応として、当社グループは、国際情勢を注視するとともに、調達先の見直しや販路の拡大を図り、リスクの分散化を図っております。
(3)組織体制について
① 人材の確保・育成について
当社グループが提供する各サービス分野において、高度な専門知識及び経験を有している優秀な人材の確保及び育成は、経営の最重要課題であると考えております。当社グループでは、優秀で意欲に満ちた魅力ある人材を確保できるよう、自由で創造性に満ちた誇りある企業文化の醸成に力を入れております。また、従業員にとって、働きがいのある目標の設定、能力に応じた積極的な権限委譲、さらには、社内人材育成を目的とした研修プログラムの構築による社内育成体制の強化も進めております。しかしながら、今後、取引先の需要に対して、当社グループが必要とする人材が必要なだけ必要な時期に確保・育成できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② システムトラブルについて
当社グループが提供しているサービスは、インターネット通信網に依存しております。したがって、想定を超えたアクセスの増加によるシステム障害、自然災害や事故によりコンピューターシステムが停止し、またはインターネット回線の接続が不能となった場合、サービスの提供が困難となります。当社グループでは、そのような事態を想定し、ほぼ全てのサーバーを外部のデータセンターへ設置するとともに、オフィスの選定に関しても、システム保守・保全の点を重視するなどバックアップ及び可及的速やかな復旧が可能な体制を構築しております。しかしながら、自然災害等の既述の予測不能な様々な要因により、システムトラブルが発生し安定的なサービス提供を行うことができない事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 特定の人物への依存について
当社グループの創業者である代表取締役社長 坂本守、取締役副社長 望月智之は、経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動において重要な役割を果たしており、当人に対する依存度は高くなっております。当社グループにおいては、当人に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、担当役員等に権限委譲を進めておりますが、何らかの理由で当人の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)関連法的規制について
① 法的規制について
当社グループの事業は、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」、「個人情報の保護に関する法律」等による法的規制を受けております。当社グループでは、当該規制に対して、遵守体制の整備・強化、社員教育、顧問弁護士との定期的な情報交換等の対応を行っておりますが、今後、新たな法令等の制定や、既存法令等の解釈変更等がなされ、当社グループの事業が制約を受ける可能性がある場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、越境ECを対象とする法的規制が整備されていない国が多くあります。当社グループでは、海外のプラットフォームとの契約時には、顧問弁護士と連携の上、現地の主要法令の調査を実施した上で契約締結する方針ですが、新たな規制や法令等の制定、既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期については、各国の法改正等により翌期においても、相当にあるものと認識しております。当社グループでは、当該リスクの対策として、法的規制に対応できる体制強化を図り、法的規制の変更等の外部要因に起因するリスクについても関連法令の改正等の動向をモニタリングすることで、リスクの早期把握に努めております。
② 個人情報管理及び機密情報の管理について
当社グループはサービス提供にあたり、消費者、サービス利用会員等の個人情報及び多数の取引先に関する機密情報を取得しております。当社グループでは、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が運営するプライバシーマーク、並びに一般社団法人情報マネジメントシステム認定センターよりISMSの認証を取得して、情報資産の保護に注力するとともに、重要な情報の機密性・完全性・可用性の確保を図っております。しかしながら、今後何らかの理由により個人情報や機密情報が漏洩した場合には、損害賠償や信用力の失墜により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 知的財産権について
当社グループでは、当社グループが運営する事業に関する知的財産権を確保するとともに、第三者の知的財産権を侵害しない体制の構築に努めております。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより、当社グループの事業運営が制約を受ける場合や、第三者の知的財産権侵害が発覚した場合等においては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの発生時期や影響度を事前に想定することは合理的に不可能ではありますが、当該事象の発生については、第三者の知的財産権を侵害しないよう、管理を徹底してまいります。
(5)その他
① M&A及び資本業務提携等のリスク
当社グループがM&Aや資本業務提携等を行う際は、事前に対象企業の財務内容や契約内容等審査を十分に行い、各種リスクの低減に努める方針です。しかしながら、これらの調査後の事業環境の変化等により、当初想定していた成果が得られない場合や、資本業務提携等を解消・変更する場合は、のれんや持分法で会計処理されている投資の減損損失が発生する場合があり、当社グループの財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は、M&Aが実施される時期及びM&A実施後の事業展開に起因することから、合理的な予測は困難であると認識しております。当社グループでは当該リスクに対し、継続的な業績のモニタリングを行っており、減損損失が発生する前に対策を講じるように努めております。
② 新株予約権の行使等による株式価値の希薄化について
当社グループでは、役職員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。直近では、2024年6月26日開催の株主総会において、当社取締役(監査等委員である取締役を含む。)向けに税制適格ストック・オプションを付与することを決議いたしました。
今後においても同様の目的でストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
なお、当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は273,020株であり、発行済株式総数5,868,235株の4.7%に相当しております。
また、2021年6月25日開催の株主総会において、当社取締役(監査等委員である取締役を除く。)向けに譲渡制限付株式報酬制度を導入することを決議いたしました。これらの制度に基づく株式の発行及び処分が行われた場合には、ストック・オプション制度と同様に、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。
③ 配当政策について
当社グループの利益配分につきましては、将来の事業の展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。しかしながら、当社グループは成長過程にあることから内部留保の充実を優先し、創業以来無配としてまいりました。将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針でありますが、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。
④ 資金使途についてのリスク
当社グループが調達した資金の使途については、今後の業容拡大に向けた運転資金、採用費及び人件費、システム投資にかかる設備投資資金に充当する計画であります。しかしながら、急速に変化する経営環境に柔軟に対応するため、現時点における資金使途計画以外の使途へ充当する可能性があります。
また、当初の計画に沿って資金を使用したとしても、想定どおりの投資効果を上げられない可能性もあり、このような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 自然災害について
地震、台風、津波、長時間の停電、火災、疫病の蔓延、その他の予期せぬ災害またはテロ、戦争等の紛争が発生した場合、当社グループの事業の運営または継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、複数サーバーやバックアップ体制等、事業継続のために必要な体制をとっておりますが、リスクの発現による人的、物的損害が甚大な場合は当社グループの事業継続そのものが困難となる可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当社グループでは当該リスクが顕在化した緊急事態の際には、代表取締役社長を責任者とし、発生原因、緊急措置、被害、経過等の状況を可能な限り迅速かつ詳細に把握した上で、対応方針を協議し決定するなど、大規模災害や感染症蔓延への対応を図ることとしております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首よりサービス区分を変更しているため、新しいサービス区分で記載しております。また、当社グループはECワンプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。また
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けの緩和による経済活動の正常化やインバウンド需要の高まり等を背景に、景気は緩やかな回復基調にあるものの、円相場の乱高下や物価上昇など依然として先行きの不透明な状況が続いております。
当社グループの事業を取り巻く環境は、今後も多数のブランド・メーカーが主要ECプラットフォームでのECビジネス展開に注力していくことが予測されており、ECでの購買は増加するものと見込んでおります。株式会社富士経済が公表した「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2024」によれば、2023年のEC(物販)市場規模が14.1兆円であったことに対し、2024年の見込みは14.7兆円、2025年は15.3兆円と、着実に成長を続けていくことが予想されております。当社グループでは、複数のECプラットフォームに対応したサービスを提供しているため、今後も事業拡大を見込める良好な環境であると捉えております。
このような経営環境の中、当社グループは、「日本の未来をECでつくる」をミッションとして掲げ、企業向けEC事業の総合支援及びD2C・ECブランドの成長支援サービスを提供してまいりました。
Oneコマースサービスにおいては、継続契約数及び契約単価が順調に伸長し売上高は3,297,856千円となりました。本サービスにおける売上高のうち、ストック売上高(契約期間に応じ安定的な収益を見込むことができる積み上げ型のビジネスモデル)の割合は、当連結会計年度で92.0%となり、安定した収益の獲得に貢献しております。
協業ブランドパートナーサービスにおいては、既存ブランドの堅実な成長と卸売り事業による売上増加が寄与し、売上高は7,970,440千円となりました。
共創・自創バリューアップサービスにおいては、前期に取得したライセンス契約に基づく取引が増大した結果、売上高は2,453,081千円となりました。
ECプラットフォームサービスにおいては、M&Aにより2023年2月から当社グループとなったライブコマースのプラットフォームである「ピースユーライブ」が通年を通じて収益に貢献し、売上高は140,503千円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は13,861,882千円(前年同期比12.6%増)、営業利益は320,407千円(前年同期比1.9%増)、経常利益は302,399千円(前年同期比2.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は258,961千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失219,826千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、7,421,698千円(前連結会計年度末比823,689千円増加)となりました。その主な内訳は、現金及び預金が2,132,912千円、売掛金が1,372,817千円、商品が2,058,082千円、固定資産が1,660,514千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、4,974,655千円(前連結会計年度末比575,108千円増加)となりました。その主な内訳は、買掛金が1,200,672千円、短期借入金が600,000千円、1年内返済予定の長期借入金が790,026千円、長期借入金が1,512,154千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、2,447,043千円(前連結会計年度末比248,581千円増加)となりました。その主な内訳は、資本金が748,266千円、資本剰余金が736,766千円、利益剰余金が961,966千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して565,246千円減少し、2,132,912千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、609,174千円(前連結会計年度比264,861千円増加)となりました。その主な内訳は、売上債権の増加417,692千円、棚卸資産の増加373,103千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、356,305千円(前連結会計年度比294,036千円減少)となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得による支出173,799千円、無形固定資産の取得による支出117,384千円、差入保証金の差入による支出134,631千円、差入保証金の回収による収入102,938千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、376,176千円(前連結会計年度比805,380千円増加)となりました。その主な内訳は、短期借入金の純増額299,950千円、長期借入れによる収入800,000千円、長期借入金の返済による支出736,479千円等によるものであります。
当社グループはECワンプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況につきましては、サービス別に記載しております。
当社グループの事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
第17期連結会計年度における仕入実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.当連結会計年度の期首より新しいサービス区分に変更しているため、前年同期比については、前連結会計年度の実績を変更後のサービス区分に組替えて比較しております。
当社グループでは一部個別の受託案件がありますが、受注実績に重要性がないため、記載を省略しております。
第17期連結会計年度における販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別販売実績及び当該販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
2.当連結会計年度の期首より新しいサービス区分に変更しているため、前年同期比については、前連結会計年度の実績を変更後のサービス区分に組替えて比較しております。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当連結会計年度における当社の連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたり、特に重要と判断している会計上の見積りは以下のとおりです。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の計上にあたっては、回収可能性を考慮して、繰延税金資産総額から評価性引当額を減額して算定しております。繰延税金資産の回収可能性については、近年の業績推移や当社を取り巻く状況を勘案し、将来の課税所得を合理的に見積り、判断しておりますが、課税所得の将来予測に影響を与える変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼすことが考えられます。
(投資有価証券の評価)
投資有価証券の計上にあたっては、市場価格のない株式等について、投資先の財政状態の悪化等により実質価額が著しく低下した場合は、減損処理の対象としております。市場環境や投資先の業績が悪化した場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。
(のれんの評価)
のれんの計上にあたっては、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。
のれんの減損の兆候の有無については、営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっている場合や実績が当初の事業計画を下回っている場合等において、減損の兆候を識別しております。また、のれんの減損損失の認識に用いる指標は、各事業又は連結子会社の事業計画を基礎としており、不確実性を有しております。
② 財政状態の分析
財政状態の分析に関する情報については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。
③ 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、13,861,882千円(前連結会計年度比12.6%増)となりました。その主な要因は、Oneコマースサービスの既存契約における平均単価の上昇と、協業ブランドパートナーサービスの既存ブランドの成長と、新規ブランドの立ち上げによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、10,592,287千円(前連結会計年度比11.8%増)となりました。その主な要因は、協業ブランドパートナーサービス及び共創・自創バリューアップサービスにおける仕入れによるものであります。これらの結果、売上総利益は3,269,594千円(前連結会計年度比15.2%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,949,186千円となりました。その結果、営業利益は320,407千円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、雑収入14,163千円等の計上により21,823千円となり、営業外費用においては、支払手数料18,622千円、支払利息14,265千円等の計上により39,831千円となりました。これらの結果、経常利益は302,399千円(前連結会計年度比2.9%増)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、保険返戻金の計上により21,345千円となり、特別損失においては、投資有価証券評価損46,826千円等の計上により68,140千円となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は258,961千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失219,826千円)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析に関する情報については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における主な運転資金需要は、ブランド・メーカーからの仕入資金、人材獲得のための採用費及び人件費等に伴う運転資金等であります。
当社グループは、これらの資金需要に機動的に対応するため、内部留保を蓄積すること、並びに金融機関からの借入及び増資により十分な流動性を確保しております。
経営上の重要な契約等は以下のとおりであります。
当社は、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しており、その概要は以下のとおりであります。
該当事項はありません。