第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

 

回次

第29期

第30期

第31期

第32期

第33期

決算年月

2020年5月

2021年5月

2022年5月

2023年5月

2024年5月

売上高

(千円)

1,050,916

1,119,272

1,222,077

1,368,390

1,500,658

経常利益

(千円)

294,760

343,100

404,074

451,049

547,184

当期純利益

(千円)

200,837

237,721

283,501

321,058

388,116

持分法を適用した
場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

363,950

363,950

363,950

363,950

363,950

発行済株式総数

(株)

3,300,000

3,300,000

3,300,000

3,300,000

3,300,000

純資産額

(千円)

1,660,125

1,881,407

2,138,745

2,226,246

2,480,566

総資産額

(千円)

1,883,519

2,101,747

2,368,010

2,495,562

2,815,510

1株当たり純資産額

(円)

520.12

588.01

667.52

715.55

807.76

1株当たり配当額
(1株当たり中間配当
額)

(円)

10.00

12.00

14.00

16.00

20.00

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益

(円)

62.98

74.36

88.53

101.11

125.09

潜在株式調整後1株当たり当期純利益 

(円)

自己資本比率

(%)

88.1

89.5

90.3

89.2

88.1

自己資本利益率

(%)

12.8

13.4

14.1

14.7

16.5

株価収益率

(倍)

35.7

38.1

21.5

20.1

16.0

配当性向

(%)

15.9

16.1

15.8

15.8

16.0

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

293,213

228,539

257,071

365,694

414,663

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

119,358

110,777

102,668

58,831

129,512

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

23,872

31,857

38,370

244,497

149,177

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

528,708

614,612

730,645

793,011

928,985

従業員数

(人)

52

56

60

61

63

株主総利回り

(%)

233.7

295.0

200.5

215.2

214.3

(比較指標:配当込み

TOPIX)

(%)

(106.2)

(133.3)

(135.8)

(155.4)

(207.0)

最高株価

(円)

2,750

4,015

3,115

2,469

2,189

最低株価

(円)

911

1,938

1,501

1,705

1,791

 

 

(注)1.当社は連結財務諸表を作成していないため、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社が存在しないため記載しておりません。

3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

4.第30期の1株当たり配当額には、創立30周年記念配当1円を含んでおります。

5.第31期の1株当たり配当額には、株式上場20周年記念配当1円を含んでおります。

6.最高・最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所(スタンダード市場)におけるものであり、2022年4月3日以前は東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)におけるものであります。

 

 

2 【沿革】

 

年度

事項

1991年

6月

神戸市灘区にて前代表取締役社長滝野秀一が㈲ドーンを設立

1994年

10月

地理情報システム構築用基本ソフトウエア「GeoBase Ver.1.1」発売

1996年

5月

神戸市地盤情報/震災被害解析GISシステム開発開始

1997年

3月

㈱ドーンに組織変更

1998年

5月

神戸市中央区港島南町に本社を移転

 

9月

兵庫県において「中小企業創造的活動促進法」の認定

 

10月

参画しているコンソーシアムが通商産業省次世代GISモデル事業に採択

1999年

5月

Web(インターネット、イントラネット)に対応した「GeoBase Ver.4.1」発売

 

7月

n次元空間データ検索表示制御装置及びその方法に関する日本国内の特許を取得

2000年

5月

「モバイル利用のためのインターネット用地図データリアルタイム作成・配信技術の研究開発」が通信・放送機構の「1999年度 先進技術型研究開発助成金」対象事業に選定

 

7月

「モバイルGIS モバイル機器への最適地図リアルタイム作成及び配信」が通商産業省の「2000年度 創造技術開発費補助金」対象事業に選定

 

10月

東京都目黒区に東京開発センター(現:東京テクノロジーセンター)を開設

2001年

5月

神戸市中央区磯上通に本社を移転

 

6月

XMLデータの直接入出力機能に対応した「GeoBase Ver.6」発売

2002年

6月

携帯電話、PDA(携帯情報端末)等のモバイル機器に対応した「GeoBase 7」発売

 

6月

大阪証券取引所ナスダック・ジャパン(のちの東京証券取引所JASDAQ)市場に株式を上場

 

12月

東京営業所(現:東京テクノロジーセンター)を港区に移転

2003年

6月

GIS構築にかかるコストを低減する「GeoBase 8」発売

2004年

6月

統合型GIS用のアプリケーションソフトを標準装備した「GeoBase 9」発売

2005年

10月

地図情報配信ASPサービス「まちかど案内 まちづくり地図」提供開始

2006年

12月

プライバシーマーク(Pマーク)取得

2007年

11月

Microsoft社の「.NET Framework」に完全対応した「GeoBase.NET」発売

 

11月

地図データ提供システム、地図データ記憶装置の管理装置及び管理方法に関する日本国内の特許を取得

2009年

5月

地方自治体の庁内業務に対応した地図情報配信ASPサービス「総合地図ASP Pro」提供開始

2010年

4月

「緊急通報システムWeb119」提供開始

 

10月

品質マネジメントシステムの国際標準規格(ISO9001:2008)の認証取得

 

12月

地域情報プラットフォーム標準仕様(APPLIC)に準拠した「GeoBase.NET Ver2.2」発売

2013年

10月

情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC27001:2005)の認証取得

2014年

9月

「緊急通報システムWeb119」が一般財団法人日本消防設備安全センター「消防防災製品等」の推奨を得る

2015年

4月

「NET119緊急通報システム」提供開始

 

12月

「NET119緊急通報システム」を東京消防庁に提供開始

 

 

年度

事項

2016年

3月

防犯アプリ「Digi Police」を警視庁犯罪抑制対策本部に提供開始

 

10月

緊急通報管理装置に関する日本国内の特許を取得

2017年

4月

「DMaCS(災害情報共有サービス)」提供開始

2018年

7月

「AED GO(スマートフォン活用型AED運搬システム)」提供開始

2020年

7月

「Live119(映像通報システム)」提供開始

2021年

4月

「Live-X(映像通話システム)」提供開始

 

7月

大阪市北区に大阪オフィスを開設

 

7月

「交通規制情報のデータ精度向上等に係るモデルシステムに関する調査研究」が内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期に採択

2022年

4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ市場からスタンダード市場へ移行

2022年

7月

東京消防庁で「Live119(映像通報システム)」の本運用を開始

2023年

5月

防災DX官民共創協議会に参加(「DMaCS(災害情報共有サービス)」及び防災アプリが「防災DXサービスカタログ」に掲載)

2024年

7月

株式会社tiwakiと資本業務提携契約を締結

 

 

 

3 【事業の内容】

事業内容について

当社は、地理情報システム構築用ソフトウエアのライセンス販売、地理情報システムに係るアプリケーションソフトウエア(以下、「アプリケーション」という。)の受託開発といった創業期からの事業品目を継続するとともに、中核となる領域を、地理情報に関連づけた各種クラウドサービス(SaaS)の開発・提供にシフトし、警察・消防・自治体防災・社会インフラ保全等に関する業務の高度化を実現する独自のクラウドソリューションを展開しております。

なお、当社は情報サービス事業の単一セグメントであります。

 

① クラウドサービス(SaaS)の提供について

主に、警察・消防・自治体防災・社会インフラ保全等の官公庁等の業務に係る各種情報を地理情報に関連づけて配信するクラウドサービス(インターネット回線を通じてソフトウエアを配信し、ユーザーの利用に供するサービス)を行っております。

<主な自社サービス>

サービス名称

主な販売先

サービス概要

NET119緊急通報システム

地方自治体及び消防本部

2010年4月よりサービスを開始した「緊急通報システムWeb119」の広域対応版。言語や聴覚に障害がある方が、スマートフォン等のGPS機能を利用し、簡単な画面操作で素早く119番通報をすることができるサービス

Live119・Live110(映像通報システム)

消防本部及び警察本部

2020年7月よりサービス開始。119番通報の現場の映像を撮影・伝達することで視覚的な情報をリアルタイムに収集でき、救命・救急等を支援するシステム

Live-X(映像通話システム)

地方自治体

2021年4月よりサービス開始。スマートフォンが撮影する映像を介した相談業務を行うことで、非接触・遠隔での行政対応を実現するシステム

DMaCS(災害情報共有サービス)

地方自治体

2017年4月よりサービス開始。大規模災害時に被害情報や避難所・物資管理等の情報を共有し、迅速な災害対策を支援するサービス

まちかど案内 まちづくり地図

地方自治体及び

警察等の官公庁

2005年10月よりサービス開始。地方自治体や警察等の公的機関が保有する様々な地図情報(防犯・防災、観光、公的施設、環境等)を住民等に対して公開するサービス

まちかど地図Pro

地方自治体

2009年5月よりサービス開始。地方自治体の庁内各課で保有する地図情報等を共有し、庁内の資産を低コストで有効に活用する仕組みを提供

Mailio(メッセージ配信サービス)

地方自治体

2021年10月よりサービス開始。電子メールを含む各種ネットワークメディアを用いたメッセージの一斉配信を行い、地方自治体の業務等に関連する適時の情報伝達を支援するシステム

防犯アプリ

警察本部

2016年3月よりサービス開始。犯罪発生情報の配信に加え、女性や子供の安全を守る「痴漢撃退」や「ココ通知」機能などを搭載するなど、各警察本部専用の防犯情報等を配信するサービス

防災アプリ

地方自治体

2016年4月よりサービス開始。防災情報の配信に加え、開設中の避難所へのルート案内、防災知識を学べる各種コンテンツなどを搭載するなど、各自治体専用の防災情報等を配信するサービス

 

表に掲示したもの以外にも、感染症サーベイランス情報を収集・共有する「感染症危機管理システム」等、官公庁等の業務を支援する各種のクラウドサービスを提供しております。なお、行政が扱う情報の多くは地理的な位置に関係したものであるため、各種クラウドサービスの機能には、創業期からの地理情報システム事業における技術やノウハウが生かされています。

 

<クラウドサービスに係る営業形態>

クラウドサービスは、主なユーザーである官公庁から直接受注する形態が多く、その場合は、一般競争入札を経ることが一般的であります。

当社と官公庁との契約は、官公庁の予算に合わせ1年契約を毎年更新する場合が一般的ですが、複数年にわたる長期契約を締結する場合もあります。

クラウドサービスの売上は、サービス開始前に環境を構築する請負の対価(初期構築費)とサービス提供期間中に継続的に受領する月額利用料により構成されます。なお、クラウドサービスの初期構築については、次に掲げる「受託開発」の品目として扱っており、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」において、受託開発の売上に含めております。

 

② 受託開発について

地理情報に関連する各種システムの受託開発に係る事業品目であり、以下の内容で構成されております。

a)クラウドサービスの初期構築等

受託開発としては、主にクラウドサービスの初期構築・導入支援及びカスタマイズ並びにオーダーメイド開発を行っており、自社サービスについては、「NET119緊急通報システム」や「Live119(映像通報システム)」のように初期構築・導入支援(環境設定や操作説明会等)が主になるものと、「DMaCS(災害情報共有サービス)」のように機能等のカスタマイズを行うものがあり、そのほか、警察・消防や自治体が防災・防犯情報を配信するスマートフォンアプリのオーダーメイド開発を行うケースもあります。

b)オンプレミス環境でのシステム開発・保守

他方で、オンプレミス環境(情報システムの利用に必要となるサーバー等の機器をユーザーの管理下に設置する従来型の運用形態)でのシステム開発・保守も行っており、取り扱う情報や業務の性質上クラウド環境で運用する形態に適さないもの(例えば警察業務に関するシステム等)について、ユーザーが定める仕様に基づいて開発する案件があります。

また、従来の地理情報システムのアプリケーション開発(当社の「GeoBase(ジオベース)」「GeoBase.NET」を用いた地理情報システムの構築)についても、電力事業者の設備管理用のシステムを中心に継続的に受注しております。

なお、受託開発案件の納品においては、顧客の要望により、デジタル地図やハードウエア等の仕入れ販売を併せて行うケースがあります。

 

<受託開発に係る営業形態>

クラウドサービスと同様、ユーザーである官公庁や電力事業者から直接受注する形態が多く、官公庁から受注する場合は、一般競争入札を経ることが一般的であります。

なお、これら受託開発の品目については、顧客(大手企業や官公庁等)の決算期が集中する3月末にかけて売上計上される案件が多いため、第3又は第4四半期会計期間に売上計上が偏重する傾向があります。

 

③ 地理情報システム構築用ソフトウエアのライセンス販売について

GIS(Geographic Information System)の訳語である地理情報システムは、電子地図を背景として地理的な位置の情報に属性データ(空間データともいう。)を重ね合わせ、統合的に処理・分析を行い、表示するシステムであり、主に、地方公共団体等の官公庁における防災・都市計画、医療・福祉・教育等の分野で利用されているほか、民間の施設管理や出店計画等にも利用されております。

 

<ライセンス販売の営業形態について>

当社は、自社製の地理情報システム構築用ソフトウエア(「GeoBase」「GeoBase.NET」)を、エンドユーザーの仕様にあわせたアプリケーションとして開発する企業に対し、ライセンス販売を行っております。

販売先であるソフトウエア開発事業者・総合電機メーカー・測量又は建設土木に関するコンサルタント及び電力等のインフラ関連事業者(以下、「SI事業者等」という。)が当社製品をもとに地理情報システムを開発し、地方自治体等の官公庁及び電力・通信事業者等のインフラ系事業者といったユーザーに提供することに対し、当社がロイヤリティを受け取る契約形態をとっております。

当社の「GeoBase」及び「GeoBase.NET」は、地理情報システムを構築するためのソフトウエアであり、単体のソフトウエアとして地理情報システムの機能を有するものではなく、当該製品を組み込み、エンドユーザーの用途に必要な機能や仕様に応じたアプリケーションを開発するための部品を組み合わせたもの(アプリケーションを構成する関数の集合体)であり、一般にエンジンとも呼ばれる基幹部分の機能が含まれております。

 


 

④ 品目別の売上構成の推移について

「第一部 企業情報 第1 企業の概況 2 沿革」に記載のとおり、1994年から開始している地理情報システム構築用ソフトウエアのライセンス販売及び当該ソフトウエアを用いた受託開発については、長年にわたり当社の主力となる事業でしたが、近年、従来の構築型やパッケージ型のシステムからクラウドサービスへと利用形態が変化しております。当社も2005年からクラウドサービスの提供を開始し、主に地方自治体の防犯や防災分野で利用するクラウドサービスの提供に注力しており、クラウド利用料の売上が年々増加し、品目別の売上構成が変化しております。

<各事業年度の売上高を100%とした場合の品目別の売上構成> 


 

4 【関係会社の状況】

該当事項はありません。 

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

2024年5月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

63

37.8

8.2

6,344

 

 

事業部門の名称

従業員数(人)

営業部門

11

サービス推進部門

12

開発部門

34

全社(共通)

6

合  計

63

 

(注)1.従業員数は、兼務役員を除く就業人員であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含め、株式報酬費用は除いております。

3.当社は、単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。

4.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。

 

(2) 労働組合の状況

労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しております。