文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
「しっかりとしたモノ(システム)づくりと高品質なサービスの提供」により、「すべてのステークホルダーから選ばれる企業」をビジョンに掲げ、「中核事業の拡大」「次期成長事業の創出」「事業基盤の強化」の3本の柱からなる「中期経営方針」のもと、中期経営計画として、営業体制の強化、開発体制の強化、案件対応力の強化、デジタル化(DX)への対応、中長期を見据えた積極的な投資活動による事業基盤の強化を重点取組事項として事業を推進してまいります。
当社グループが属する情報サービス市場におきましては、コロナ禍で加速したデジタル化(DX)による企業のビジネス変革の動きは今後も継続し、それを支えるIT需要は堅調に推移すると見込まれます。一方で、緊迫化する世界情勢や急激な円安による物価高騰など先行き不透明な状況が続いており、企業のIT投資への影響を注視していく必要があります。
当社グループは安定的かつ継続的な企業価値の向上のため、中期経営方針のもと新たに策定した中期経営計画の最終期である2027年3月期において、売上高245億円、営業利益19.7億円の達成を目標としております。なお、当該目標につきましては、達成を保証するものではありません。
当社グループは、共創によりITと社会を繋ぎ豊かな未来を創造すべく、グループ一丸となった経営体制を構築していく企業風土の醸成を目的としたグループパーパス「社会とITの未来をともにつなぐ(Connecting people one world)」を制定いたしました。グループ各社がこれまで築き上げてきた事業の礎をなす経営理念を尊重しつつ、各社が今後も変わらぬ成長を続けていくことを目指してまいります。
このグループパーパスの下、「中核事業の拡大」「次期成長事業の創出」「事業基盤の強化」を3本柱とした中期経営方針に「ESG経営」と「人的資本経営」の視点を加えることで、さらなるケイパビリティの拡大に取り組んでまいります。
① 中核事業の拡大
当社グループの強みは、産業・サービス、社会・公共、情報・通信、金融・証券並びに土木建設の5つの分野において、長年にわたり事業活動で培ってきた業務知識及び顧客の要望を実現する技術力、そして、それらの強みと社員一人ひとりの人間力が結びつくことでお客様から勝ち得た信頼です。「顧客の課題解決・企業価値向上をどのように実現するか」という本質を押さえたうえで、これらの強みを伸ばし、中核事業である一貫したシステムインテグレーションサービスの受注拡大に向けて迅速かつ的確に経営資源を集中し、お客様やパートナー企業との共創を進めることで、収益基盤の強化を図ってまいります。
具体的には、当社専門部隊による社内横断的な人材育成や業務支援を通じたクラウドネイティブな開発への対応力の強化に加え、当社グループとしての営業体制の強化やパートナー企業との連携強化により多様化する顧客ニーズに対応し、中核事業の拡大を目指してまいります。
当社グループは、お客様やパートナー企業との共創や他社の技術・サービスを活用したオープンイノベーションに取り組み、お客様が推進するDXへの対応力を強化してまいります。また、クラウドを中心にブロックチェーン、AI、IoTといったデジタル先端技術を活用したビジネスイノベーションの取り組みにより、次期成長事業の創出を目指してまいります。
コロナ禍による制限が大幅に緩和されたことで経済活動の正常化に向けた動きが進み、個人消費の持ち直しや企業活動の正常化、景気回復の兆しがみられる中、当社グループは引き続き、事業の継続性を見据えた積極的な投資を行い、事業基盤の強化に取り組んでまいります。
「ESG経営」においては、「グローバル基準での環境対策」「多様性を重視した社会への貢献」「ガバナンスを重視した経営」を3本柱とし、「IKIのSDGs宣言」で目指す「平和と公正な社会」「すべての人が生き生きと活躍できる社会」「豊かで持続可能な社会」という3つの社会の実現に、事業活動を通じて積極的に貢献いたします。また、「人的資本経営」では、「プロフェッショナル人財育成・リスキル」「ダイバーシティ&インクルージョン推進」「エンゲージメント&職場環境向上」に取り組むことを念頭に、すべての従業員がいきいきと活躍できる環境を整備し、コロナ禍で加速した「働き方改革」を継続することで人財力の強化を図ってまいります。
当社グループは「ESG経営」「人的資本経営」に加え、従前から取り組んできている事業提携・M&Aによる事業投資を中長期的な事業基盤の強化と位置づけ、更なる取り組みを推進してまいります。
これらの取り組みを通じて急激な社会変化に対応し、顧客や社会に対する高付加価値サービスの提供へと繋げてまいります。また、すべてのステークホルダーから高い信頼を獲得し、当社グループのブランド力、企業価値向上を目指してまいります。
当社グループのサステナビリティは、「持続可能な開発目標(SDGs)」を経営課題の一つと捉え、グループ一丸となって推進する事業活動を通じて、その達成に向け積極的に貢献することを目的とし、企業理念と行動指針に基づき、持続的成長と企業価値の向上に努めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、連結上の主要会社は当社であるため、当社に焦点を当てた記載をしております。
SDGsの推進にあたっては、SDGs基本方針に基づき、経営企画本部を中心に施策の立案や目標達成状況のモニタリング、社内外の窓口対応を行い、各部門が目標の達成に向けて積極的に取り組んでおります。また、取締役会は、中期経営計画策定時や業務報告時に、必要に応じて対応の指示を行っております。リスク管理については内部統制推進委員会の下部会議体であるコンプライアンス・リスク管理委員会が所管し、収益機会管理については経営会議で実施しております。
なお、これまで以上に迅速でかつ柔軟な対応によるサステナブル経営を目指すべく、委員会の設置を検討してまいります。
<SDGsガバナンス体制図>

当社は、公平で平等な企業活動に努め、人材育成や女性活躍を推進し、さらには、ITを活用した付加価値の創出に取り組むことにより、「平和と公正な社会」「すべての人が生き生きと活躍できる社会」「豊かで持続可能な社会」という3つの社会の実現に貢献することを目指しております。
地域社会との密接な連携と良好な関係の構築、反社会的勢力からの断絶等、企業市民としての社会的責任を果たすと同時に、公平で平等な企業活動、法令の遵守はもとより企業倫理や社会的規範を尊重し良識ある事業活動を実践することで、企業としての信頼を高め、平和と公正な社会の実現に貢献してまいります。
従業員一人ひとりの人格や個性を尊重し、豊かさと達成感が実感できる組織の構築に努めるとともに、専門性と創造性に富む個性豊かな人材の育成、女性の活躍推進、広く次世代を担う人材の創出とその支援に取り組み、国籍や性別等を問わず、すべての人が生き生きと活躍できる社会の実現に貢献してまいります。
お客様や目的意識を共有するビジネスパートナーの皆様とともに、情報サービス企業として培ってきた業務知識や技術力に加え、先端技術を活用した高付加価値サービスの創出によって、より多くのお客様に満足いただけるサービスを提供し、豊かで持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりです。
当社の企業理念を実現すべく、サステナブル経営を推進するにあたり、人材を重要な「資本」と捉え、人材戦略方針を定めております。具体的にはa.プロフェッショナル人材育成・リスキル、b.ダイバーシティ&インクルージョン推進、c.エンゲージメント&職場環境向上を三つの柱に各種施策を講じてまいります。
当社は、中期経営計画を遂行することができる人材の採用、育成、配置及び登用を行ってまいります。
採用戦略については、新卒採用、キャリア採用に加え、リファラル採用や従業員おかえりなさい制度を導入し、幅広い手法を用いて人材を確保してまいります。
教育戦略については、事業環境の変化に対応していくため、従業員がプロフェッショナルとして、主にDXをはじめ、ネットワークやセキュリティ等の分野での新技術を習得できるよう多様な技術研修を実施するほか、ビジネススキル・ヒューマンスキル研修を実施し、技術力と人間力の向上を図っております。
配置戦略については、従業員のキャリアパスを設定し多様な経験による成長の支援を行うとともに、経営戦略に合わせた機動的な人員配置を行い、適正な登用を行ってまいります。
さらに、上記戦略を実現するために、人事制度を柔軟に見直すことで、年次を問わず、貢献した従業員がより評価されるための環境整備を行ってまいります。
当社は、行動指針に定めるとおり、人種、国籍、出身地域、宗教、障害、年齢、性別、その他の差異に基づく差別の禁止を念頭に、多様化する従業員のキャリア意識や働き方に対する価値観の変化に対応すべく各種のダイバーシティを推進いたします。
女性活躍推進戦略については、女性従業員の積極的な採用、女性管理職登用の向上を目指すとともに、次世代を担う女性が活躍する環境づくりを行っております。
また、グローバル人材について、国籍問わず多様な人材を登用してまいります。
さらに、障がいのある方の就労及び活躍の機会を創出してまいります。
当社は、従業員一人ひとりが、心身ともに健康で、能力を最大限発揮できる環境づくりを実現するため、健康経営及び働き方改革を推進いたします。
また、従業員の安全を確保するため、長時間労働防止や各種コンプライアンスを遵守すべく、会社全体で啓蒙活動を推進するとともに、役員及び人事部門でモニタリングを行い、誰もが安心して働くことができる環境を構築してまいります。
さらに、従業員のエンゲージメントの状態を可視化し、モニタリングを基にした各施策を講じることで、会社と従業員の関係強化を図ってまいります。
リスク管理については、リスク管理に関する基本方針を定め、リスク管理を通して当社の経営資源の有効かつ効率的な活用を推進しております。コンプライアンス・リスク管理委員会でサステナビリティ関連のリスクについて審議し、その重要性を判断するとともに適正なリスク管理を行っております。また、必要に応じて代表取締役社長を委員長とする内部統制推進委員会での審議を求めるとともに、活動状況を内部統制推進委員会に報告しております。
収益機会管理については、経営会議で重要経営課題を抽出して担当部門を決定し、担当部門がリスクに見合った適切かつ安定的な収益の確保が出来るよう施策を実行しております。
当社の上記戦略においては、以下を重要指標及び目標として取組みを実施しております。
上記指標は、当社が定める「IKIのSDGs宣言」における「すべての人が生き生きと活躍できる社会」の目標においても重要な指標となること、また「人的資本経営」にも資する重要指標でもあることから本指標を目標として取組んでおります。
女性管理職の割合については、以下の施策に取組んでおります。
・将来管理職となる素質を持った人材を選定し、候補生として計画的かつ継続的に育成を行う。
・管理職層とのキャリアに関する面談または座談会を行う機会を若年層向けに設ける。
・社内外の人脈形成のための研修参加、社外活動への推薦を積極的に推進する。
・女性管理職及び候補者の定期的なフォローアップ策を講じ実施する。
男性の育児休業取得率は法改正の社内周知、管理職への教育実施により前期(33.3%)と比較して大幅に増加しております。
男女の賃金の差異については、施策の検討を進めながら目標を設定する予定でおります。
人材育成方針についてはキャリアパスに基づいて、毎年度「人材教育計画」を策定し人材育成の指針とすると共に、中長期計画において3ヶ年の採用計画を策定し「採用」-「育成」-「離職率低減」を一貫した人材計画として推進しております。
2026年度までの人員計画については、当事業年度末の従業員数の10%以上増員を目標として取り組んでまいります。
なお、採用人数、離職率及び従業員数の実績は下表のとおりです。
(注) 1.離職者数及び年間離職率は、退職者のうち、自己都合による退職から算定したものであります。
2.従業員数は嘱託、契約社員を含めた就業人員数(出向者及び休職者を除く。)であります。
エンゲージメントについては全社員を対象に調査を行い、全社的な課題の定量的な把握とデータに基づく意思決定を可能にする人的資本の可視化に着手しております。
なお、調査の結果、設定した指標及び目標は下表のとおりです。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
当社グループが属する情報サービス業界におきましては、業者間の競争激化や先進技術への対応状況等を背景に案件価格が低下することがあります。このため、経済情勢の変化等により、顧客企業等の情報化投資動向が急速かつ大きく変化した場合や、業界内部での価格競争が現状を大きく超える水準で継続した場合、当社グループの先進技術への対応が他社に比較して遅れている場合等においては、価格競争の激化による不採算案件の増加や案件獲得失敗の可能性があります。
このような事態を極力防止するため、当社グループでは、営業担当者や案件担当者を通して顧客企業等の情報化投資動向の把握に努め、当社グループが提供するサービス領域の拡大、対応可能な技術分野・業務分野の多様化を推進し、経済情勢の変化への対応力強化及び競争力の強化に努めております。
優秀な技術者の確保・育成が困難な場合には、高度かつ多様化する技術に対応した事業活動を行うことができなくなる可能性があります。
このため、当社グループでは、事業の根幹を成す技術要員の確保に当たり、毎年春の新卒採用及び不定期のキャリア採用と社内における教育・研修により優れた技術者を育成するとともに、同業の協力企業からの要員派遣を受け入れ、事業案件の要員に充てております。
当社グループは、基幹事業として顧客企業等の各種情報システムの受託開発を行っております。複雑化し短納期化するシステムの開発においては、計画通りに品質を確保できない場合や、開発期間内に完了しないことによるコスト増大の可能性があります。
このような事態を極力防止するため、当社グループでは、案件の受注段階でのチェックやプロセスの進捗管理を、専門部署を設けて取り組んでおります。
当社グループは、事業活動を行うにあたって、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)」及び「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」等の関連法令の適用を受けており、これらの法律に違反した場合は、それぞれの法令で定められている罰則の適用を受けることがあります。
このため、当社グループでは、各プロジェクトにおいて遵守事項の点検を徹底し、法令遵守に取り組んでおります。
当社グループが事業活動を行うにあたり必要となる知的財産権等について、使用許諾を受けられない場合、特定の技術サービスが提供できなくなる可能性があります。
このため、当社グループでは、必要となる知的財産権等について、法令や契約に則り、事前に当該権利の所有者による許諾を受けた上で使用することとしております。
資本提携等による投資を行う場合には、投資後に予期せぬ債務が発生する可能性に加え、事業環境や競合状況の変化等により当初の事業計画の遂行に支障が生じる可能性、当該企業の顧客基盤や主要な従業員の流出等により当初見込んだシナジーが期待できない可能性、投資額を十分に回収できない可能性及び当社グループの期待どおりに事業を展開できなくなる可能性があります。
このため、当社グループでは、資本提携等による投資を行う場合においては、対象企業の財務内容等についてデューディリジェンスを行うことにより、事前にリスクを把握するように努めているほか、投資対象会社に関する適切な管理を行い、期待どおりの事業展開ができるよう推進してまいります。
当社グループの役員並びに従業員等がコンプライアンスに違反等した場合は、マスコミの批判的報道をはじめとする厳しい社会的制裁が加えられるとともに、社会からの信用を喪失し、事業存続上重大な影響が生じるリスクが常に存在しております。
このため、当社グループでは、役員並びに従業員等の法令遵守を徹底するために「IKIグループ企業理念及び行動基準」を定め、コンプライアンス教育を徹底するとともに、リスク管理等内部管理体制の充実を図り、実効性ある法令遵守体制構築を推進してまいります。
当社グループは、従業員の過重労働、安全衛生管理の不備による人的資産及び社会的信頼を喪失するリスクを抱えております。
このため、当社グループでは、時間外・休日労働時間の削減、健康管理体制の整備・健康診断、メンタルヘルス対策支援等を推進し、労務管理の充実に取り組んでおります。
当社グループが保有する情報(顧客情報、個人情報、営業機密等)は、情報の流失・漏洩等のリスクを抱えております。
このため、当社グループでは、情報セキュリティ対策の本来の目的である「安全・安心なビジネス環境の実現」を構築すべく、適時・適切で安全なシステムの実現とビジネス環境に合った対策を推進しております。
当社グループは、主要顧客上位5社(グループ企業を含む)からの売上高が全体の売上高の5割以上を占めており、当該顧客の事業方針の変更や経営状態の変化が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このため、当社グループでは、新規顧客の獲得を進めるとともに、中核事業を中心とした事業拡大と次期成長事業の創出、事業基盤の強化に努めてまいります。
地震、水害、火災、爆発、テロ、汚染、コンピューターウイルスへの感染、感染症のパンデミック等の災害発生により業務の全部または一部が停止する危険性があり、当社グループの事業存続上の重大な影響が生じるリスクを抱えております。
このため、当社グループでは、災害対策マニュアルの作成、安否確認体制の整備、在宅勤務体制の整備、システム障害を回避・最小限にするためのバックアップ体制等の対策を推進しております。
2023年2月28日(みなし取得日 2023年3月31日)に行われた株式会社シーアンドエーコンピューターとの企業結合について、前連結会計年度に暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けの変更により様々な制限が大幅に緩和されたことで、経済活動の正常化に向けた動きが進み、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、長期化するウクライナ情勢やパレスチナでの紛争等に起因する物価高騰や世界的な金融引き締めによる景気への影響が懸念され、先行き不透明な状況にあります。
国内の情報サービス市場におきましては、企業のビジネス変革や働き方改革に向けたデジタル化(DX)の取り組みが継続しており、それを支えるIT需要は堅調に推移しました。しかしながら、経済環境の先行きには不透明感が残っており、企業のIT投資への影響を注視していく必要があります。
このような環境のもと当社グループは、「中核事業の拡大」「次期成長事業の創出」「事業基盤の強化」を中期経営方針として当社グループのケイパビリティ拡大を目指す3ヶ年の中期経営計画を策定し、推進してまいりました。具体的には、中核事業の拡大及び次期成長事業の創出の両面を見据えたクラウドネイティブ人材の育成に取り組み、クラウドネイティブな開発に対応できる体制の構築を進めてまいりました。また、当社グループの連携やパートナー企業との連携による案件対応力の強化や、中長期を見据えた人財投資やデジタル化投資など事業基盤の強化に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の売上高は、21,748百万円と前年同期と比べて7.6%増加いたしました。利益面は、売上高の増加に加え、継続的な販売費及び一般管理費抑制の取り組みにより、営業利益1,655百万円(前年同期比13.4%増)、経常利益1,739百万円(同13.4%増)、また親会社株主に帰属する当期純利益については賃上げ促進税制の適用による税額控除引当もあり1,275百万円(同24.1%増)となり、いずれも増益となりました。
当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は13,652百万円となり、前連結会計年度末に比べ928百万円増加しました。これは主に「投資有価証券」の増加664百万円、「繰延税金資産」の減少217百万円、「現金及び預金」の増加617百万円によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は4,839百万円となり、前連結会計年度末に比べ389百万円減少しました。これは主に「未払法人税等」の減少220百万円、「退職給付に係る負債」の減少122百万円、「買掛金」の減少74百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は8,813百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,317百万円増加しました。これは主に「利益剰余金」の増加985百万円、「その他有価証券評価差額金」の増加404百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の58.9%から64.6%となっております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ679百万円(13.3%)増加し、当連結会計年度末には5,773百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,146百万円(対前年同期比10.0%増)となりました。これは主に収入では税金等調整前当期純利益の計上1,739百万円、売上債権の減少69百万円であり、支出では法人税等の支払による支出664百万円、退職給付に係る負債の減少88百万円、仕入債務の減少74百万円を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は18百万円(対前年同期比96.1%減)となりました。これは主に有価証券の取得による支出134百万円、有価証券の売却による収入65百万円、定期預金の払戻による収入64百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は448百万円(対前年同期比43.1%増)となりました。これは配当金の支払額288百万円、自己株式の取得による支出100百万円、長期借入金の返済による支出60百万円によるものであります。
当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況につきましては、品目別に記載しております。
(注) 1.金額は販売価格によっております。
(注) 1.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.本表の記載金額につきましては、消費税等は含まれておりません。
3. 当連結会計年度のKDDI㈱の販売実績は、総販売実績の10%未満であるため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度における品目別の売上高の状況は次のとおりであります。
<コンサルティング及びシステムインテグレーションサービス>
金融機関や資産運用事業者、総合物流企業における開発案件や大手ベンダー経由の開発案件が拡大し、当サービスの売上高は16,940百万円(前年同期比5.3%増)となりました。
<システムマネージメントサービス>
大手ベンダー経由のシステム運用・保守案件や基盤・環境構築案件の拡大により、売上高は4,800百万円(前年同期比17.0%増)となりました。
<商品販売>
商品販売(ソフトウェア・プロダクト、コンピュータ及び関連機器消耗品の販売)の売上高につきましては7百万円(前年同期比67.6%減)となりました。
売上高の増加に加え、適正な原価管理による原価率の低減、さらに、働き方改革や社内デジタル化への継続的な取り組みによる販管費の抑制が寄与し、営業利益は1,655百万円(前年同期比13.4%増)となりました。
この結果、経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標等としている売上高、営業利益並びに営業利益率の達成状況は次のとおりとなりました。
引き続き、事業の継続性を見据えた積極的な投資を行い、事業基盤の強化に取り組んでまいります。また、お客様の既存システムへの対応とともに、今後さらに加速する「DX」への対応が重要と考えております。当社グループの事業における「DX」の最優先課題をクラウドネイティブ人材の育成と定め、クラウドネイティブな開発に対応できる体制を構築することで、お客様のDXシフトを支援し、お客様のビジネス成長に貢献すると同時に、クラウド事業の拡大に取り組んでまいります。
情報サービス市場においては、既存システムのコスト負担を抑えながら稼働させる一方で、コロナ禍で加速したDX(ビジネスのデジタルによる変革)を推進するという2つの課題を持ち合わせており、高度かつ多様化する顧客ニーズへの対応力が求められております。
当社グループは、こうした状況を経営成績に重要な影響を与える要因と捉え、引き続きスピード感をもって事業を進めるとともに、効率的な資源配分を実施し、事業規模の拡大とサービスの付加価値向上を推進してまいります。具体的には、DXを見据えた既存システムへの対応、さらには新たな技術への挑戦による付加価値やビジネスモデルの創出を当社グループの役割と捉え、顧客のビジネス課題を解決し、新たな市場への取り組みを進めてまいります。
上記に記載した事項以外に、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載している事項も経営成績に影響を与えることが考えられます。
当連結会計年度における当社グループのキャッシュ・フローの状況とその要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりです。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.各指標は、いずれも財務数値により計算しております。なお、第45期より連結財務諸表を作成しているため、第45期以降の指標につきましては、連結ベースの財務数値により、第44期以前につきましては、それぞれ単体ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値に期末発行済株式数(自己株式控除後)を乗じて算出しております。
3.キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」を使用しております。有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについてはキャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
当社グループの資金需要の主なものは、サービス提供のための労務費、外注費、経費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、設備投資等の需要に応じて、金融機関からの借入等による資金調達によって対応していくこととしております。
なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得る現金及び現金同等物は、今後も資金の高い流動性を保ちながら事業経営していくことが可能な水準であると考えております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりです。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。引当金等の見積りの評価については、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる可能性があります。
当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。
該当事項はありません。