第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の基本方針

我が社は、信用を重んじ確実を旨とし、事業を通じて社会の進運及び民生の向上に貢献することを期する。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

当社グループは、社会・環境の急激な変化にも適応できるよう、これまで以上に経営基盤を強化するとともに、社会課題の変化を成長機会に結びつけることで将来につながるサステナブルな経営を推進するという方針を継続し、2024年度より「中期経営計画2024-26」をスタートしました。特に当社を取り巻く昨今の外部環境の複雑化、事業環境の変化を踏まえ、中長期的な経営戦略として、「資本コストと企業価値の持続的向上」、利益基準への転換を意識し「2030年ありたい姿」からのバックキャストで財務目標を設定するとともに、対処すべき課題として、サステナビリティの観点から、将来事業に影響を及ぼすと想定される「経営の重要課題(マテリアリティ)」と各課題に対するKPIを設定しました。その骨子は次表の通りです。

 

2030年
ありたい姿
(数値目標)

事業利益   :550億円

事業利益率  :13%

ROE    :10%

ビジョン

お客様との価値創造を通じて

「未来に夢を提供する会社」

中期方針

“ニッチ&トップシェア”を目指し、
価値創造につながるポートフォリオ改革に挑戦する

中期戦略

①製品構成を最適化し、既存事業の収益力を強化

②SDGsに則した環境的・社会的価値を有する

新商品/新ソリューションを創出

③個人の自律性と組織の一体感を高め、全社力を最大化

2026年度
数値目標
(中期経営計画
最終年度)

事業利益  :400億円

事業利益率 :11.5%

ROE   :9%

 

 

 

経営の重要課題(マテリアリティ)

環境・社会価値の創造

顧客との共創

(価値創造のアクセル)

イノベーション

人的資本(人材の活躍)経営

DX

安全衛生

(事業を継続する基盤)

製品責任

コンプライアンス

サイバーセキュリティ

人権尊重

サステナブル調達

コーポレート・ガバナンス

 

 

上記目標の達成および企業価値の更なる向上を目指し、中期経営計画において、中期期間の3年間で設備投資500億円、戦略的投資500億円に加えて、200億円の成長投資枠を設定しました。既存事業においては、社内指標である事業別SB-ROICを用いて各事業の実績をモニタリングしながら、転換した利益基準で製品構成を最適化し収益力の強化を図ります。更なる成長を見据えて、事業ポートフォリオ改革に資する新製品/新ソリューション創出にむけた研究開発、ならびにDX、GX対応に積極的に資本投下します。

2024年度のトピックスとしては、脳領域の製品開発を担うBMI(Brain-Machine Interface)事業化プロジェクトが大きく進捗しました。また、新たな試みとして医療機器と素材・化学分野に特化した2つのベンチャーキャピタルファンドへ投資実行し、スタートアップとの対話・協業機会が着実に増えてまいりました。2025年1月1日には、次世代半導体デバイスのさらなる高度な機能化を目指し、東北大学と共同で「住友ベークライト×東北大学 次世代半導体向け素材・プロセス共創研究所」を設立しました。2025年4月以降、水素製造機能膜製造準備プロジェクトをはじめ、それに続く新たなプロジェクトも継続的に組成し、環境的・社会的価値を有する新商品/新ソリューション創出を加速します。その推進基盤となる人的資本では個人の自律性と組織の一体感を高め全社力の最大化を図り、企業価値の更なる向上につなげる諸施策を実行計画に組み込んでまいります。

2025年度の全社的な取り組みの詳細については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。

 

事業分野別の取り組みは次の通りです。

 

(半導体関連材料)

2025年度の事業戦略として、先端半導体用材料の分野において、AI関連製品の拡充を進めることで、急速に進化する技術トレンドに対応するとともに、重要顧客との信頼関係を深め、安定的な事業基盤の構築を図ります。パワー半導体用材料の分野においては、世界一を目指し、顧客の多様化する開発ニーズに応え、さらにモビリティ用成形材料の分野ではグローバル展開を一層強化し、地域特性を活かした地産地消モデルを確立することで、顧客満足度の向上と市場でのプレゼンス向上を目指します。また、生産効率の高い中国新工場や台湾の新ラインの活用を通じて供給体制の最適化を目指します。加えて、アカデミアとの連携強化や設備・材料メーカーとの協業推進など、オープンイノベーションを加速してまいります。

 

(高機能プラスチック製品)

製品ポートフォリオ改革による高付加価値製品へのシフト、販売拡大と、新製品開発、新用途開発により事業拡大に取り組んでまいります。半導体・ディスプレイ、EV、パワーモジュールなどの強化領域で、グローバルに連携した新用途開発のマーケティング活動を強化し、特に成長が期待される中国市場では、成形材料・成形品の用途開発を強化し、販売拡大と製品ポートフォリオ改革を進めてまいります。SDGsへの貢献と環境負荷低減という市場要請に応えるべく、バイオマス製品やリサイクル技術の早期社会実装を目指した開発を進めます。さらに、グローバル生産拠点の最適化と自動化・DX活用など安全を確保した生産安定化による人生産性向上に取り組み、既存製品の収益力向上を図ってまいります。

 

(クオリティオブライフ関連製品)

・医療機器事業およびバイオ事業

医療機器事業においては、戦略製品である低侵襲医療機器の消化器・内視鏡関連製品のラインナップ拡充とともに、グローバル戦略として、血管内治療製品や血液バッグなどを欧米やアジア地域へさらに積極的に展開してまいります。また、収益性の向上を目指し、製品ポートフォリオの最適化に取り組みます。昨年出資した医療機器に特化したベンチャーキャピタルファンドを活用し、スタートアップ企業との協業機会を増やすことで、新規事業の創出にも力を入れてまいります。バイオ事業では事業規模の拡大を目指し、主力製品の強化に加え、戦略製品である創薬支援用生体模倣システムの実用化に向けた取り組みを進めてまいります。

 

・フィルム・シート事業

半導体関連製品のアジア展開強化、モノマテリアル医薬品包装製品の欧州展開等、高収益性製品のグローバル展開を継続して進めます。また、フードロス問題解決への貢献が期待される食品包装用スキンパック・P-プラスは装置メーカーとの協業を通じて市場での採用実績の増加につなげてまいります。スマートファクトリー化による生産性向上を継続し、収益力の強化も図ってまいります。

 

・産業機能性材料事業および防水関連事業

付加価値の高い戦略製品であるアイウェア、車載向け光学制御製品、およびEV用絶縁材料を軸とした機能材製品を拡販するとともに、製品構成を最適化して、既存事業の収益力を強化します。防水関連では新築住宅向けおよび一般建築向け製品に加え、増加する住宅、マンションのリフォーム案件取り込み等による拡販に取り組んでまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

近年、環境面において、プラスチックに対するネガティブなイメージが抱かれております。しかし、安全や安心、快適性を追求しながら、プラスチックを通じてしか発現できない機能をもって社会課題を解決するという役割はこれからも重要であり続けると考えております。

当社グループの基本方針(経営理念)は、「我が社は、信用を重んじ確実を旨とし、事業を通じて社会の進運及び民生の向上に貢献することを期する」、パーパスは、「プラスチックの可能性を広げることで、持続可能な社会を実現する」であります。これらを踏まえ、サステナビリティ推進方針「当社グループの基本方針(経営理念)に基づき、パーパスに向かって事業活動を行うことで、企業価値の向上を目指します。」を定めました。サステナビリティを経営の一環とし、新製品・新サービスを継続的に社会実装することにより、持続可能な社会の実現に貢献いたします。

2030年ビジョン「お客様との価値創造を通じて『未来に夢を提供する会社』」の実現を目指し、経営の重要課題(マテリアリティ)を2023年度に見直して、2024年度から取り組みを開始しました。

また、当社グループは、国際連合が提唱する「国連グローバル・コンパクト(以下、UNGC)」に賛同し、2024年9月20日付で署名しました。UNGCが定める「4分野(人権、労働、環境、腐敗防止)10原則」は、当社経営の重要課題(マテリアリティ)と重なるものです。当社グループはこれらを支持し、実践してまいります。

 

(1)サステナビリティ全般

①ガバナンス

当社グループのサステナビリティ関連のリスクと機会を監視および管理するためのガバナンスの過程、統制および手続を下図のように構築しています。この考え方は取締役会にて決議した内部統制システム構築の基本方針にも織り込まれております。

サステナビリティ推進委員会は、サステナビリティにかかわる方針の承認、経営の重要課題(マテリアリティ)KPI(Key Performance Indicator)の達成状況の確認・計画の承認、下部委員会の方針・計画・実績の承認(SDGs推進委員会で検討されたSDGs貢献製品の承認等)などを行い、取締役会に定期的に報告しております。

サステナビリティ推進委員会は、委員長を社長、副委員長を副社長、委員を各部門統轄役員・担当役員等としたメンバーで構成され、2か月に1回程度開催しております。

取締役会の取り組みや実効性評価につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご覧ください。

 


 

②リスク管理

サステナビリティ関連のリスクおよび機会の識別、評価、ならびに管理は、当社グループのリスクマネジメントプロセスに準拠し、実施しております。詳細については「第2 事業の状況 3.事業等のリスク (1)当社グループのリスクマネジメント体制」をご参照ください。

 

③戦略

当社グループは、2023年度に新たな経営の重要課題(マテリアリティ)を定め、2024年度から財務・非財務を一体化した戦略として中期経営計画に取り込んでおります。

経営の重要課題(マテリアリティ)の特定は、下記のSTEP1~3のプロセスに従って行いました。まず広く課題を抽出し、その中から重要な課題を絞り込むことによって重要課題案を選定し、その効果から整理を行いました。その内容をサステナビリティ推進委員会にて確認し、取締役会の承認を得て、重要課題として特定しました。

STEP1 課題の抽出

以下を参考にして広く課題を抽出

・社会課題に関する情報

・国連ガイドライン、外部ESG評価機関の項目

・住友ベークライトグループの方針、各部署の取り組み内容

・中期経営計画策定過程の議論内容

・ステークホルダーとの対話

STEP2 重要課題案の選定・整理

以下の2軸の観点で重要性の高い課題を選定

・社会にとっての重要性

・住友ベークライトグループにとっての重要性

期待される効果を鑑みて、以下の観点で整理

・環境・社会価値の創造

・価値創造のアクセル

・事業を継続する基盤

STEP3 経営層による審議・承認

特定した重要課題案について、サステナビリティ推進委員会で項目の網羅性と妥当性を確認、取締役会で承認。

 

特定した12の経営の重要課題(マテリアリティ)を以下に示します。

経営の重要課題(マテリアリティ)

環境・社会価値の創造

顧客との共創

(価値創造のアクセル)

イノベーション

人的資本(人材の活躍)経営

DX

安全衛生

(事業を継続する基盤)

製品責任

コンプライアンス

サイバーセキュリティ

人権尊重

サステナブル調達

コーポレート・ガバナンス

 

 

『環境・社会価値の創造』は、2030年ビジョンの達成に直接的に貢献する価値を創造する課題であります。プラスチックの可能性を広げ、SDGsの達成に貢献する新たな価値を製品・サービスに付与することは、新規事業のみならず既存事業において、現在および未来の事業利益の向上につながると考えております。一方で環境・社会に貢献しない製品・サービスは市場や社会から受け入れられなくなり、売上が減少するリスクがあると考えて、本課題を位置づけております。

『顧客との共創』、『イノベーション』、『人的資本(人財の活躍)経営』、『DX』は、『環境・社会価値の創造』の取り組みを推進していくために必要であり、その期待される効果から価値創造のアクセルと整理して位置づけております。『安全衛生』、『製品責任』、『コンプライアンス』、『サイバーセキュリティ』、『人権尊重』、『サステナブル調達』、『コーポレート・ガバナンス』は、上記の取り組みを進めていく上で必要な課題であり、事業を継続する基盤としております。

これら12個の経営の重要課題(マテリアリティ)に対しては、具体的な取り組みを明確化するためにKPIを設定し、サステナビリティ推進委員会で定期的に進捗状況を確認して、必要に応じて軌道修正しながら進めております。

 

④指標及び目標

経営の重要課題(マテリアリティ)のKPI、2024年度の実績(見通しを含む)、2030年の目標を下記に示しております。なお、詳細については、2025年9月末に発行予定の統合報告書2025およびサステナビリティレポート2025をご確認ください。

 

経営の重要課題

KPI

2030年度目標

2024年度実績

環境・社会価値の創造

SDGs貢献製品売上収益比率

70%以上

63.5%(見込み)

温室効果ガス(GHG)排出量削減率※1

2021年比

48%以上

45%(見込み)

価値創造のアクセル

顧客との共創

「One Sumibe活動」の成果として、顧客とテーマ化した件数/年

10件

11件

事業部横断で取り組むインハウス展示会数/年

8回

11回

イノベーション

プロジェクト実施数

5件以上

6件

事業利益への貢献

100億円

人的資本

(人材の活躍)

経営

多様性の推進:

女性活躍推進

女性管理職比率(単体)

 

 

10%

 

 

4.2%

多様性の推進:

女性活躍推進

男性の育児休業取得率(単体)

 

 

90%

 

 

84%

多様性の推進:

キャリア採用比率※2(単体)

 

50%

 

43%

自律性の強化 360°評価に基づく教育の受講者数

 

70人

 

52人

組織力の向上 マネジメント教育受講者数

 

70人

 

58人

DX

基幹システムの統合

基幹システムのデータ統合(グローバル)

構想策定完了

人生産性:※3

生産部門※4

 

2.0

 

1.1

人生産性:※3

管理部門※5

 

2.0

 

1.1

データサイエンティスト育成人数:

認定者数

 

150人

 

54人

データサイエンティスト育成人数:

スキル保有者数

 

450人

 

145人

事業を継続する基盤

安全衛生

重篤な労働災害(/年)

0件

2件

火災・爆発による操業停止事故

(/年)

 

0件

 

0件

外部流出漏洩事故(/年)

0件

1件

製品責任

重大品質クレーム(/年)

0件

0件

コンプライアンス

コンプライアンス研修受講率

100%

100%

重大なコンプライアンス違反(/年)

0件

0件

サイバーセキュリティ

 

重大なインシデント(/年)

0件

0件

研修受講率

100%

100%

対応訓練(/年) (単体)

2回

2回

人権尊重

人権デューディリジェンスの実施

人権DDの実施

優先課題抽出完了

サステナブル調達

サステナブル調達率※6

100%

≧85%

3TGに関するRMAP※7 適合精錬所使用率

100%

100%

コーポレート・ガバナンス

取締役会の構成、運営のあり方の観点を含めた実効性の継続的向上

実効性評価の実施と重点課題対応

実効性評価の実施と重点課題実施完了

 

※1 Scope1、2を対象

※2 対象は総合職

※3 2023年を1とした比率

※4 主要製品を対象、限界利益/直接人時で算出

※5 管理部門・情報システム部門を対象、対象時間/(対象時間-削減時間)で算出

※6 JEITA『責任ある企業行動ガイドライン』の自己評価シートを用いて、セグメントごとの購入上位9割の主要サプライヤーのうち、所定の基準を満たす割合

※7 3TG:スズ・タンタル・タングステン・金、責任ある鉱物保証プロセス(RMAP: Responsible Minerals Assurance Process)

 

(2)SDGs貢献

①戦略

2015年9月の国連サミットで採択された世界共通の目標であるSDGs(持続可能な開発目標)は、社会ニーズそのものであり、当社グループの基本方針(経営理念)にも通じるものであると考えております。当社グループでは、SDGsの目標3、7、8、9、12、13、14を重点的に取り組むべきSDGs領域「6+1」として定めるとともに、SDGsに寄与する製品を「SDGs貢献製品」と認定し、その売上収益比率を増加させる取組をSDGs推進委員会で行っております。

 

②指標及び目標

KPI

目標

実績(当事業年度)

SDGs貢献製品
 売上収益比率

2030年度末 70%以上

63.5%(見込み)

 

ウェハ研磨用キャリア、内視鏡的バンド結紮術用デバイス(EBLデバイス)、コイルエンド絶縁粉体塗料、航空機内用間接照明ユニット(Cove Light Panel)などをSDGs貢献製品として新たに認定しました。SDGs貢献製品は累計で178件(2024年度13件登録)となり、2026年度末目標65%に向けて着実に進歩しております。2030年度末目標である70%の達成に向けて、引き続き売上収益比率向上を推進してまいります。

 

(3)気候変動対応

①戦略

当社グループは2021年にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、再生可能エネルギー由来の電力への切り替えやSDGs貢献製品比率アップに取り組むとともに、同年、全社横断のTCFDタスクチームをリスクマネジメント委員会下に編成し、TCFD提言に基づく情報開示に向けた活動を推進しております。同タスクチームを中心に、2040年を想定した「気候関連シナリオ分析」を実施し、気候変動に伴う潜在的なリスクと機会を抽出しました。その中で、比較的財務影響が大きくなると想定されるリスクと機会を「シナリオ分析表」のとおり特定しました。

2030年と2050年の温室効果ガス(GHG)排出量削減目標達成に向けて、カーボンプライスの引き上げ、GHG排出規制の強化、化石燃料価格の変動等(これらは1.5/2℃または4℃シナリオにおいてリスクとして抽出)への取組の前倒しを図り、長期的な移行リスクを短・中期の事業機会へと転換し、売上拡大を図ります。

中期経営計画2024-26の2年目となる2025年度も、リスクマネジメント委員会が中心となって(本シナリオ分析結果からのバックキャストによる)短期的な施策の具体化を図り、社内関係部門へ展開、スピード感をもって実行・推進してまいります。

 

◆シナリオ分析表

<1.5℃/2℃シナリオ>

 

ドライバー

想定し得るシナリオ要素

(世の中の動き)

当社影響

インパクト評価

リスク

機会

政策および法規制

カーボンプライスの引き上げ

・カーボンプライスの上昇

<1.5℃シナリオにおけるカーボンプライス(先進国)>

 2030年:140USD/t-CO2

 2040年:205USD/t-CO2

 2050年:250USD/t-CO2

 (2024年 IEA World Energy Outlook)

・製造にかかるエネルギーコストの増加による操業コストの増加

リスク

・輸送コストの増加

リスク

市場

低炭素技術の進展

・再生可能エネルギー由来の電力需要の高まりによる電力価格上昇

・操業コストの増加

リスク

・バイオマス由来原料の需要の高まりによる原料の価格上昇

・バイオマス原料の高

リスク

低炭素技術の進展に伴うガソリン需要の減少

・ナフサはこれまでの副産品でなく主産品としての地位を得る

・ガソリンやディーゼル油とともにナフサは安定的に供給されるものの、価格は上昇

・ナフサの価格上昇による仕入・調達コストの増加

リスク

人やモノの移動のデジタル代替

・炭素税やGHG排出規制などの影響により人やモノが移動するための費用負担が大きくなる

・デジタルデバイスに搭載される半導体の需要増加

・半導体関連製品の販売拡大による売上増加

機会

低炭素技術の進展

・顧客からの資源循環の要求

・3R+Renewable(持続可能な資源)関連製品への切替加速

・3R+Renewable製品の早期上市による売上増加

機会

低炭素技術製品の需要拡大

・低炭素社会へとシフト

・炭素税やGHG排出規制が強化

・経済性を考慮したCO2輸送技術の開発やそのインフラ整備が進む

・低炭素製品/サービスの販売拡大による売上増加

機会

EV関連需要の拡大(電池用部材、自動車用軽量化素材)

・自動車販売台数に占めるEV車の割合は着実に増加し、EV車の販売台数は増加

・EVを対象とした製品/サービスの販売拡大による売上増加

・自動車用軽量化素材の売上増加

機会

 

 

 

<4℃シナリオ>

 

ドライバー

想定し得るシナリオ要素

(世の中の動き)

当社影響

インパクト評価

リスク

機会

市場

化石燃料価格の変動

原油、天然ガスは価格が上昇

 原油 2019年:63USD/barrel

       2030年: 79USD/barrel

       2050年: 75USD/barrel

 天然ガス 日本 2019年:10.1USD/MBtu*

              2030年:8.3USD/MBtu*

              2050年:8.7USD/MBtu*

 日本は下落 他の地域は上昇

 (2020年及び2024年 IEA World Energy Outlook)

 *MBtu:百万英熱量

・仕入・調達コストの変動による原料コストの増加

・製造にかかるエネルギーコストの変動による操業コストの増加

リスク

物理リスク:急性

サイクロンや洪水などの異常気象の重大性と頻度の上昇

サイクロン、集中豪雨、洪水、干害などの激甚化、頻度上昇

・主要原料サプライヤー:操業停止

・自社製造拠点(国内外):操業停止

・操業の一時停止による売上減少

リスク

「レジリエントな都市づくり」が推進される

→自然災害に強い建材、産業用資材の需要増
(要求機能例:軽量/高耐久/耐衝撃/高断熱・遮熱/耐火等)

・建材向け各種シート製品、防水シート製品/サービスの売上増加

機会

・食肉用家畜の減少 → 長期保存用食品/加工品包装材の需要増

・農作物の収穫量の減少 → 青果物包装材の需要増

・各種包装フィルム製品の売上増加

機会

感染症/気温上昇に伴う疾病・移動制限

・地域病院・自宅等での診断および遠隔診断の必要性増

・環境変化に敏感な幼児・高齢者に対する医療機会(診断・治療)の増大

→POCT(POCT:Point of Care Testing)/医療機器の需要増大

・ヘルスケア製品の販売拡大/売上増加

・医薬品パッケージの需要増

機会

 

 

 

②指標及び目標 

KPI

目標

実績(当事業年度)

温室効果ガス(GHG)

排出量削減

(Scope1+Scope2)

新目標

(2021年度比)

2030年度末 48%以上

45%(見込み)

旧目標

(2013年度比)

2030年度末 46%以上

2023年度達成

 

 

化学産業界の一員として、SDGsの中でも気候変動への対応は特に重要であると考えております。2020年3月に策定した「環境ビジョン2050」をもとに、国内すべての工場・研究所と欧州のグループ会社で再生可能エネルギー由来の電力に切り替え、さらに太陽光発電パネルの設置を拡大することで、日本政府目標である2030年度GHG排出量46%削減(2013年度比)を、2023年度に前倒しで達成しました。

2024年度は、新目標として1.5℃基準に適合したGHG排出量を設定し、主にタイのグループ会社で再生可能エネルギー由来の電力に切り替えることで、排出量削減を進めました。また、サプライチェーン全体でのGHG排出量削減(Scope3)においても、目標を設定し、取り組みを開始しました。これらの当社グループの2030年目標は、科学的に整合した目標であるとしてSBT認定を取得しました。

 

    [SBT認定を取得した当社グループのGHG排出量削減目標]

Scope1+Scope2         :2030年度48%以上削減(2021年度比)

Scope3(カテゴリ-1,4,5,12) :2030年度25%以上削減(2021年度比)

 


住友ベークライトグループGHG排出量および削減計画

 

 

(4)人材育成および社内環境整備に関する方針

①戦略

当社グループは、従業員の多様性の推進、自律性の強化、組織力の向上を実現する『人的資本(人材の活躍)経営』に取り組んでおり、具体的に次のような施策を実施しております。

DE&Iの推進

当社グループは、経営として取り組む重要な課題の一つとして「DE&I」(ダイバーシティ(多様性)・エクイティ(公正性)&インクルージョン(包括性))を掲げ、2022年10月に策定した「DE&Iの実現に向けた方針」に基づき、多様な人材が個性や能力を発揮し、一人ひとりの状況に応じた公正な機会が提供され、相互の理解と尊重のもとで生き生きと活躍できる会社の実現に向けて取り組んでおります。

まずは、女性の活躍推進を第一歩として、女性従業員自身のライフイベントとキャリアを両立できるよう、女性従業員が次の3点を実現できることを目標に掲げて各種施策に取り組んでおります。

・安定的、長期的に働き続けることができる

・高いパフォーマンスを発揮することができる

・高い職位を目指すことができる

また、2023年4月にDE&I推進室を設置し、女性活躍をはじめとして、シニア層の活躍、介護者の支援、外国人の採用、障がい者雇用の拡大等の推進に取り組んでおります。

2023年度は日本国内の全ての事業所の女性従業員を対象とした座談会を開催したことを受け、2024年度は女性と同数の男性も参加する座談会へ拡大させ、女性従業員と男性従業員の相互理解を深め、性別にかかわらず仕事と生活の双方を充実させることができる風土の醸成を図りました。座談会での意見は、従業員のモチベーション向上にもつながる施策の導入や改定にも取り入れております。

 

 

人材育成の充実化
<人材教育(SBスクール)>

当社グループでは、人材育成に関わる教育研修や仕組みの体系を“SBスクール”と銘打ち、当社グループの持続的成長に必要な多くのことを学び、体験する場を提供しております。事業活動に関わる全部門・全階層に対して、必要な教育プログラムを企画し、体系的かつ計画的に実施することにより、事業に有為な人材の育成を行い、当社グループの持続的成長と企業価値の向上を目指しております。

“SBスクール”は、従業員一人ひとりの成長こそが、事業の持続的成長の源泉になると考え、在籍する全ての従業員を受講対象としており、在学期間は従業員が当社に入社してから退職するまでの全ての期間です。

求める人材・育てたい人材

住友ベークライト流自立的人材像

■仕事に必要な新知識・新技能の習得に意欲的な、成長志向型人材

■今が最悪、絶えずもっとよい仕事を考える、変革志向型人材

■より高い仕事の成果のため、自身の力と周囲の力の和が発想できる、チーム型人材

■知識と技能に優れ、国内・外の仕事において通用し成果を生み出す、プロフェッショナル人材

 

 

当社グループでは、中期経営計画2024-26に基づき、自律性の強化を目的とした360°評価を用いたリーダーシップを高める教育の幅広い層への展開と、個人および組織のパフォーマンスを向上させること(組織力の向上)を目的としたマネジメント教育の充実に重点的に取り組んでおります。

 

DXに関する取り組み

 当社グループは、データサイエンスを活用したイノベーションを推進し、持続的な成長を実現するために、デジタルスキル教育講座の提供など、高度なデジタルスキルを有する人材の育成に注力しております。報奨制度も含めたデータサイエンティスト社内認定制度に基づき認定されたデジタル人材が活躍することで、データ科学技術を取り入れた研究・開発業務の効率化、製品機能の向上など多くの成果が生まれております。さらなる成果創出に向け、教育内容を充実し受講生のサポート体制を強化した教育講座を企画し、より多くのデジタル人材の輩出を目指します。

 


 

 

②指標及び目標
DE&Iの推進

「戦略」において記載した多様な人材の確保と活躍に関する方針および社内環境整備に関する方針に係る指標について、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、必ずしも連結グループに属する全ての会社において行われているわけではないため、連結グループにおける記載は困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む当社単体のものを記載しております。

 

<連結グループにおける主要な事業を営む当社単体のデータ>

KPI

目標

実績(当事業年度)

女性管理職比率

2030年度末 10

4.2

男性の育児休業取得率

2030年度末 90

84.0

障がい者雇用率

法定雇用率の維持

2.95

 

 

・女性管理職比率の向上

これまでも性差なく管理職への登用を行ってきましたが、積極的な女性採用と離職の防止などの施策に加え、DE&I活動を通じた各種施策により、同比率の向上を目指してまいります。

 

●管理社員における女性比率の推移


(注) 1 執行役員を除く管理社員を対象としております。

2 管理社員の資格を有した出向者を含みます。

3 比率は各年度末の値です。

4 当社単体の数値です。

 

・男性の育児休業取得率の向上

当社では育児目的休暇として「妻の出産休暇」を設けており、出産日を基準に3日前から2週間後までの間に断続的に5日(有給)の休暇を取得することを可能としております。また、2022年10月の法改正により新たに創設された「出生時育児休業」については、男性従業員の育児休業取得の妨げとならないよう、取得期間の初めの5日を有給(100%)としております。その結果、妻の出産休暇との合計で10労働日について有給での休暇取得が可能となっております。

これらの育児に関する制度を周知するとともに、男性従業員が育児に参加するために柔軟に休暇が取得できる職場環境を整備し、男性育児休業取得率は前年を上回りました。(2023年度65.5%→2024年度84.0%)今後もこの数値の維持・向上を図ってまいります。

 

・男女の賃金の差異の低減

男性従業員の支払い賃金を100とした場合の女性従業員の賃金割合は、全労働者70.5%、正規雇用労働者70.9%、パート・有期労働者72.7%となります。

当社の賃金(例月の基準内賃金、諸手当、賞与)において、性別により支給条件が異なる賃金項目はありませんが、正規雇用労働者については管理社員の平均勤続年数が男性と女性で差があること(男性は女性の1.4倍)、非正規労働者については、60歳以上の再雇用嘱託員の賃金は定年時の資格に応じて決定することにしておりますが、再雇用嘱託員の65.0%が定年時の資格が高い男性であることから賃金差異が生じております。これらの要因に対して、積極的な女性採用と離職の防止、管理社員への登用拡大等により、男女の賃金差異の低減に取り組んでまいります。

 

・障がい者雇用率の維持・向上

当社は法令に定めるとおり障がい者を雇用していくことを、企業の社会的な使命の一つと捉えております。障がいがありながら仕事をしていくために必要な配慮を行いつつ、ほかの従業員と同様に安全・安心な職場で、その能力を継続的に発揮・育成できる環境づくりに努めております。

また、障がいのある学生をインターンシップとして受け入れるなど、個人にあった仕事や働き方を見つける機会を提供するとともに、継続的な採用活動に取り組んでおります。 

 

●最近5年間の障がい者雇用率推移


(注)各年度の障がい者雇用率は、各月1日時点の障がい者数の合計値を、同時点の常用雇用者数の合計値で除して算定しております。

 

人材育成の充実化

当社では「戦略」において記載した人材育成の充実化について、「360°評価に基づく教育の受講者数」「マネジメント教育受講者数」の指標を用いております。当該指標に関する目標および実績は次のとおりであります。

 

KPI

目標

実績(当事業年度)

360°評価に基づく教育の受講者数

2030年度末 70

52

マネジメント教育受講者数

2030年度末 70

58

 

 

DXに関する取り組み

DXの取組における、データサイエンティストの育成に関わる指標・目標および実績は下表のとおりです。2025年度目標達成に向けて、社内教育の受講枠の拡大、受講者各自の個人目標達成のためのデータサイエンティストメンター制度を開始します。

 

KPI

目標

実績(当事業年度)

データサイエンティスト認定者

2030年度末 150

54

データサイエンススキル保有者

2030年度末 450

145

 

なお、詳細については、2025年9月末に発行予定の統合報告書2025およびサステナビリティレポート2025をご確認ください。

 

 

3 【事業等のリスク】

 

(1) 当社グループのリスクマネジメント体制

 当社グループのリスクマネジメント体制は次のとおりであります。

[サステナビリティ推進委員会]

当社グループのサステナビリティ活動を継続的かつ全社的に行う母体として設置しております。下部委員会であるリスクマネジメント委員会の方針・計画・実績・外部公表する項目および数値について承認し、これらを取締役会に報告しております。

[リスクマネジメント委員会]

当社グループの経営成績等に重要な影響を与える主要リスクの選定、主要リスクの対応策の妥当性確認、追加検討すべき対策についての指示などを個別リスク主管部、各事業部門に対して行っております。

リスクマネジメント委員会の委員は、社長、事業統轄役員、個別リスク主管部の長で構成されています。2024年度は3回開催されました。

[個別リスク主管部]

総務本部・人事本部・経理企画本部・生産技術本部・研究開発本部・IT推進本部・調達本部などの個別リスク主管部は、所管するリスクについて、当社グループの各事業部門と連携を取りながら、当社グループ全体の対応策を立案・推進しております。

[各事業部門]

当社グループの営業部門、工場、研究開発部門などの各事業部門は、本来業務の一部として、自部門、自社の業務遂行上のリスクを適切に管理するためにさまざまな対策を講じております。

 

 

 

●リスクマネジメント体制図

 


なお、上記のほか、当社グループは、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりの企業統治体制を整え、リスクマネジメントを含む内部統制システムを整備・運用しております。

 

当社グループにおける主要リスクの選定・承認は年1回実施しており、そのプロセスは次のとおりであります。

・リスクマネジメント委員会は、各事業部門・個別リスク主管部の統轄役員から「主要リスク抽出質問票」(リスクの内容と当該リスクが顕在化した場合の影響、発生可能性、影響度、現状とっている主な対応について、事業部門・個別リスク主管部としての評価を記入)の回答を収集。また、社長からのヒアリングを実施。

・「主要リスク抽出質問票」で抽出されたリスクについて、影響度と発生可能性をもとに算出したリスク指数が高いものを主要リスク候補として、リスクマネジメント委員会にてリスクマップの作成、主要リスクの選定・承認、主要リスクに対する次年度の対応計画への反映を実施。

・サステナビリティ推進委員会は、選定された主要リスクおよび主要リスクに対する対応計画を承認し、取締役会に報告。

 

●主要リスクの選定・承認フロー


 

■  発生可能性のレベル選択の目安

レベル

発生可能性のレベル選択の目安

1) 発生可能性-低

100年に1回程度~10年に1回程度

2) 発生可能性-中

数年に1回程度~年に1回程度

3) 発生可能性-高

年に複数回以上

 

 

■  影響度のレベル選択の目安

レベル

影響度のレベル選択の目安

 (下記の複数が当てはまる場合は、一番影響度のレベルが高いものを選択)

金銭的影響

人命

評判(レピュテーション)

稼働への影響

1)影響度-小

~5,000万円

・医師の手当てが必要な

 傷病者が発生

・日常の管理で解決する

・1拠点に限り数日程度

  の稼働に影響

2)影響度-中

5,000万円~

10億円

・入院が必要な傷病者が

 発生

・マスメディアやWEB媒

  体に(悪い意味で)小さ

  く取り上げられる

・一部の取引先や消費者

  の信用を失う

・1拠点に限り数週間の

  稼働に影響

・複数拠点で数日程度の

  稼働に影響

3)影響度-大

10億円~

・死亡者が1名以上発生

・傷病者が多数発生

・マスメディアやWEB媒

  体に(悪い意味で)大々

  的に取り上げられる

・取引先や消費者の信用

  を著しく失う

・1拠点に限り数ヶ月以

  上稼働に影響

・複数拠点で数週間の稼

  働に影響

 

 

 

(2) 主要リスクの内容と顕在化した際の影響、主要リスクへの対応策

本報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要リスクには、下記のものがあります。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、「第2 事業の状況」の他の項目、「第5 経理の状況」の各注記、その他においても個々に記載しておりますので、併せてご参照ください。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

      主要リスクとして挙げた各リスク項目のリスクマップ上の位置

 

発生可能性

影響度

・法令および規制への対応

・製品の品質

・ 災害・事故・パンデミック

・ 地政学リスク

・ 情報セキュリティインシデント

・ 環境負荷低減対策(気候変動対応を含む)

 

 

 

・ 原材料の供給問題、価格変動

・ 人的資本リスク

 

 

 

 

 

 

1.災害・事故・パンデミック

発生時期:不定

発生可能性:中

影響度:大

[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]

・当社グループでは、想定される災害・事故等のうち「地震」「爆発・火災」「風水害」「パンデミック」を重大事態と位置付けております。特に近年、気候変動による大型の「風水害」や、頻発する「地震」、新型コロナウイルス感染症に代表される世界規模の「パンデミック」が現実の事態となっており、当社グループのみならずサプライチェーン全体への影響を考える必要があります。

・これらの事態が発生した場合は、近隣住民・従業員の人的被害、施設・設備の損壊や電気・ガス・水道・通信機能の停止により、製品の供給を継続できない状況が発生する恐れがあります。また、顧客・調達先・物流の機能停止によるサプライチェーン分断により、事業活動の継続性が確保できない可能性があります。これらの結果、多額の損害賠償の請求を受けるなど、経営成績等に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

 

[ リスクへの対応・機会 ]

・当社グループでは、災害・事故等の発生時の事業の継続性を確保するためBCP(事業継続計画)を策定し、必要に応じて関係先と共有しております。また、減災対応や持続性確保として、これまでも適正在庫の確保、国内外事業所での生産体制の二重化、予備品の増強や復旧体制の制度化といった対策を行ってきました。なお、東日本大震災の際には、宇都宮事業所の建屋や設備の一部に損壊がありましたが、このBCPに従った行動で当社グループにおける被害を最小限に抑えることができました。

・一方で、当社グループでは、気候変動の影響や科学技術の進歩により、災害・事故等の発生頻度や影響の大きさ・範囲は、毎年変化するものであると認識しております。最新の情報を踏まえてこれらの対策の妥当性を毎年検証し、今後もBCPの見直しおよび訓練を実施してまいります。

・調達先各社の協力を得て実施しているサプライチェーンの上流におけるBCP確認と追加対応策の検討については、後述の「7.原材料の供給問題、価格変動」 のリスクへの対応・機会欄に記載のとおりです。

・上記災害のうち、当社グループの要因で引き起こされる可能性のある「爆発・火災」については、国内外の事業所で発生したヒヤリハット情報も取り込み、原因解明・対策立案・当社グループ全体への対策展開を進めております。また、爆発・火災事故に直結する機器への異常予兆管理システムを国内外の事業所に展開済みです。

・新型コロナウイルス感染症への社内の対応については、本社に緊急対策本部と対策事務局を設置し、感染状況に応じた対策を検討し、都度通知文を発信するなど柔軟に運用いたしました。また、これらの運用を踏まえて「全社『新型感染症』対策マニュアル」の見直しを適宜行っております。関係会社においても、このマニュアルを参考に、所在国の法令・規制や就業規則の違いなどを考慮した上で、それぞれ対策体制、行動計画等を策定しました。

・近年では、顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、BCPの整備・運用、生産体制の二重化、サプライチェーンのBCP対応が重要視されております。 このため、上述のようなBCP対応を充実化させることは当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。

 

 

2.地政学リスク

発生時期:不定

発生可能性:中

影響度:大

[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]

・米中貿易摩擦、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢などの国際関係の変化を背景に、各国の経済安全保障政策が強化され、最先端技術の国外流出を阻止するための法規制や、制裁・法規制の対象となった企業との輸出入取引や資金決済が停止となる可能性があります。これらの情勢変化や政策に適切に対応できない場合、刑事罰や行政罰や民事訴訟、さらにブランドに対する社会的信頼の喪失につながる可能性があります。また、戦争・紛争が発生した場合には、当社グループ社員の人命・資産が脅かされることに加え、物流・調達・インフラの寸断により事業継続に支障をきたす可能性があります。

 

[ リスクへの対応・機会 ]

・戦争・紛争テロ・暴動等のリスクに対しては、リスクコンサルタント等の専門家や政府関係機関等より情報収集を行うとともに、従業員の安全確保を最優先としつつ、事業継続や情報管理の観点も考慮した海外拠点の危機管理マニュアルの整備、実効性の強化を進めております。

・輸出入規制や経済制裁、物流・調達・インフラの寸断の影響を軽減、極小化するため、輸出入規制や経済制裁などの情報収集、マルチファブ化やマルチソース化を進めております。

 

 

 

3.情報セキュリティインシデント

発生時期:不定

発生可能性:中

影響度:大

[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]

・近年、サイバー攻撃は巧妙化、高度化しており、不正アクセスやサイバー攻撃を受け、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。当社グループがサイバー攻撃を受け、重要なシステムの誤作動や停止、保有する機密情報の流出が発生した場合、社会的信用の失墜、事業活動の混乱や停滞、取引先等への補償などの費用発生により、当社グループにおける経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

[ リスクへの対応・機会 ]

・当社グループでは、情報セキュリティインシデント発生に備えた組織横断的機関である「SUMIBE-CSIRT」を設置し、定例会議などを通してトピックスの共有、情報セキュリティ事故発生を未然に防ぐための対策策定、事故発生時の対応手順の整備を行う一方で、有事の際には経営層を含めた対応や外部セキュリティ関係機関との連携を行う体制としております。

・情報セキュリティインシデントを予防するための具体的な取り組みとしては、不正攻撃の標的となる脆弱性への対応の徹底、セキュリティ対策製品の導入によるリスク検知、外部セキュリティ企業とも連携したサイバー攻撃の常時監視、外部機関によるセキュリティ評価等の対策を行っております。さらに、日本シーサート協議会やサイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)等、サイバー攻撃に関する情報共有や対応強化を行う外部団体に参加し、積極的な情報入手を図っております。引き続き、外部セキュリティ企業支援のもと、グローバルで連携したインシデント対応体制の確立を進めてまいります。

・また、差し迫るサイバーリスクに対しては、適宜当社グループ内に注意喚起を発信、また国内外の全役員、従業員を対象に、サイバーリスクのトレンドを踏まえた情報セキュリティ教育を定期的に実施する等、情報セキュリティインシデントへの予防強化と情報セキュリティへの意識向上に取り組んでおります。セキュリティインシデント発生時の被害の最小化と早期復旧を図るべく、社内でのインシデント発生訓練に加え、外部団体との合同訓練にも参加する等、体制の強化にも取り組んでおります。

 

・また、生産現場においてはIoT機器の利用拡大等、スマートファクトリー化が進み、サイバーリスクへの備えの必要性が高まって来ています。サイバー攻撃への予防強化に向け、対策を進めております。

・社内セキュリティ人材の強化策として、国家資格である「情報処理安全確保支援士」の取得を進めており、2025年3月末時点で 情報システム部門に所属する人員のうちの約10%がこの資格を有しております。また、日本国外の拠点におけるセキュリティ人材配置・育成も進めてまいります。

・近年では、顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、上記のような情報セキュリティ管理体制の整備・運用が重要視されております。このため、上述のような情報セキュリティ管理体制の整備・運用の維持改善をすることは当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。

 

 

4.環境負荷低減対策(気候変動対応を含む)

発生時期:中長期

発生可能性:中

影響度:大

[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]

・日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言、2030年度に温室効果ガス(GHG)の46%削減(2013年度比)が表明された後、2021年のCOP26では1.5℃目標に向かって世界が努力することが合意され、さらに2023年のCOP28では1.5℃目標達成のための緊急的な行動の必要性が明記されました。地球規模での気候変動問題に対して、企業においても緊急的な行動が求められています。温室効果ガス排出規制の強化、カーボンプライシングなどが具体的なリスクとして考えられますが、これらの対策が遅れている企業は市場から淘汰されていくリスクがあると認識しております。

 

[ リスクへの対応・機会 ]

・2050年に向けたカーボンニュートラルの達成は、有機化学産業に属する当社グループにとっての重要課題と認識しております。当社グループは、2030年目標「温室効果ガス(GHG)排出量(Scope 1+2) 46%以上削減(2013年度比)」に取り組み、2023年度に前倒しで達成しました(実績:48%削減)。この前倒しの目標達成は、 2022年1月から開始した再生可能エネルギー由来の電力への切り替え拡大をはじめ、太陽光発電の導入拡大、プロセス効率改革活動を推進してきたことが寄与しております。

・上記の前倒し達成を受けて、基準年を見直し、2030年GHG排出量削減目標(Scope1+2)を、1.5℃目標に準じた2021年度比48%削減(2013年度比57%削減に相当)へ更新しました。2024年度削減実績見込みは45.9%(前年比6.5%削減)と目標達成に向けて削減を進めています。タイにある関係会社2工場への2024年11月からの再生可能エネルギー由来の電力への切り替えが2024年度の削減に大きく寄与しました。

・Scope3のGHG排出量削減についても、2030年目標をWB2℃目標に準じた2021年度比25%削減と設定し、サプライチェーンとの協力により削減の取り組みを加速してまいります。 

・環境負荷低減については、当社グループは、長年にわたり継続して取り組んでいるレスポンシブル・ケア活動の一環で、環境負荷低減対策にも積極的に取り組んでまいりました。経営トップを長とするサステナビリティ推進委員会およびその下位委員会であるカーボンニュートラル推進委員会において、GHG削減や省エネルギーの目標の策定、進捗管理、モニタリングを行っております。

・環境負荷低減に必要なイノベーション技術の開発については、社内開発はもとより、産学官連携プログラムや産業界プロジェクトに積極参画し、遅滞ない開発を目指してまいります。技術的なイノベーションをより計画的に進めていけるよう、2035年までの全社環境開発ロードマップの策定も行っております。

・気候変動は当社グループにとってリスクである一方で、機会としても捉えております。当社グループとしてSDGs重点項目(気候変動含む7項目:SDGs目標3、7、8、9、12、13、14)を設定し、2023年度にはSDGs貢献製品の売上収益比率の目標50%を大幅に上回る61.9%となりました。これを受けて、中期経営計画2024-26では、2024年度目標63%、2026年度目標65%、2030年度目標70%と設定し取り組みを始め、2024年度は目標を上回る63.5%の見込みです。

・リスクマネジメント委員会では、TCFDタスクチームを設置し、当社主要事業について2040年を想定したシナリオ分析を行いました。電気自動車(EV)を中心とした自動車関連製品、半導体関連製品、常温保存や鮮度保持機能を有する食品包装用高機能フィルム等が「機会」になると見込んでおります。また機会に関連して、使用する原料や製品の廃棄について、資源循環(3R+Renewable)の観点からケミカルリサイクル、マテリアルリサイクル技術の確立、バイオマス原料の活用が不可欠と認識しています。これらの「機会」を活かしていくために、中期経営計画2024-26では、カーボンニュートラルへの取り組み(技術・製品開発)として、資源(バイオマス原料、副生CO2活用(プラスチック合成技術)、創エネ/省エネ(軽量化部材、創エネ/蓄電部材、熱マネジメント部材、省エネ貢献材料)、長寿命(高対候性、高信頼性)、3R(リデュース・リユース・リサイクル:リサイクルプロセス、易解体樹脂、モノマテリアル化、減容化・薄肉化、リサイクル原料)、環境対策(再生可能エネルギー拡大、電気ボイラー化、VOC(揮発性有機化合物)低減)などに取り組んでおります。

・これらの活動の状況と結果は統合報告書やCDP(カーボンディスクロージャープログラム)他を通じ継続的かつ積極的に外部発信してまいります。

 

 

 

5.法令および規制への対応

発生時期:不定

発生可能性:低

影響度:大

[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]

・当社グループはグローバルに事業活動を展開しており、日本および諸外国において、様々な分野にわたる広範な法令および規制に服しております。このうち、機能性化学品メーカーである当社グループの事業内容に密接に関わる法令および規制としては、化学物質規制、廃棄物・排水・粉塵の排出に係る規制などがあります。例えば、化学物質規制に関しては、POPs条約への規制物質追加に伴う日本の化審法の第一種特定化学物質が増加予定、欧州REACHやCLPに改正の動きなど、世界的に大きく変化しております。これらの法令や規制の変更に対しては、新たな対策コストが発生する可能性があります。

・また、万一当社グループが現在または将来の法令および規制を遵守できなかった場合には、刑事罰・課徴金・民事訴訟による多額の損失発生、信用失墜などにより経営成績等への悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

[ リスクへの対応・機会 ]

・当社グループは、事業活動を進めるにあたって、法令および企業倫理を順守することが極めて重要であると認識し、コンプライアンス重視の経営を推進しております。当社グループのコンプライアンス違反リスクの極小化、コンプライアンスのための仕組みづくりの推進、コンプライアンス意識の啓蒙活動の推進を行うため、「コンプライアンス委員会」を設置しております。2024年度は、コンプライアンス委員会を3回開催し、内部通報制度の実効性や対応の妥当性の確認などを行いました。

・総務本部(贈収賄・競争法・安全保障貿易管理コンプライアンスなど)、人事本部(労務コンプライアンス)、生産技術本部(化学品規制・排出規制・安全衛生コンプライアンスなど)、研究開発本部(知財コンプライアンス)、経理企画本部(会計・税務コンプライアンス)などの個別リスク主管部は、当社グループの各部門と連携を取りながら、社内ルールなどの仕組みづくりや教育の実施、事業部門への指導・支援を適宜進めております。例えば、上記で例示した化学物質規制への対応に関しては、当社グループでは各国の最新の化学物質規制への対応もキャッチアップ可能な化学物質管理システムを運用・維持管理することにより、各国の法規制に対する抜け漏れを防ぎ、リスクの低減に努めております。

・当社の監査室、生産技術本部、総務本部等の内部監査を担当する部署では、「内部統制システム構築の基本方針」「内部監査規程」「財務報告に係る内部統制基本規程」「モノづくり監査規程」「安全保障輸出管理規程」等に基づき、当社および海外を含む関係会社を対象として、実地での往査と被監査部門での自己監査結果の点検による書面監査を適宜組み合わせて監査・評価を行っております。監査・評価は、各部門における業務の適法性および各種基準への適合性の観点からモニタリングを行っており、発見され指摘事項として挙げられた不備については、当該部門に対して書面による是正報告を求めております。2024年度のコンプライアンス状況については、環境、人権、労働、安全衛生、製品・サービスの提供や使用、顧客情報やデータの管理、適切な会計処理、公正な取引などの観点でこれらの監査・評価を行った結果、法令や規則に対する重大な違反はありませんでした。

 

・当社グループでは、コンプライアンス違反の早期発見・未然防止を図るため、コンプライアンス違反またはそのおそれを知った場合に、社内窓口(監査室長)または社外窓口(弁護士)に通報できる、内部通報制度(当社グループでは「コンプライアンス通報制度」と称しています。)を導入しております。当社グループの役員、従業員だけでなく、当社グループのステークホルダー(退職者、採用応募者、取引先を含む)も通報することが可能です。通報者のプライバシーを厳重に保護するとともに、通報により通報者が不利益を被らないよう必要な措置を講じております。また、当社グループ共通の「コンプライアンス通報制度」に加え、関係会社によっては、所在国の法令上の要求や会社の規模などを考慮した上で独自の内部通報制度を設置しております。

・近年では、顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、上記のような法令・規制への対応、コンプライアンス体制の整備・運用が重要視されております。このため、上述のような法令・規制への対応、コンプライアンス体制の整備・運用の維持改善をすることは当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。

 

 

 

6.製品の品質

発生時期:不定

発生可能性:低

影響度:大

[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]

・当社グループの製品は、自動車・航空機・医療機器・電子材料等の直接・間接に人命に関わる用途にも使用されております。そのため、大規模な製品事故が発生した場合、顧客に損害を与えたり、社会に悪影響を及ぼしたりする結果、損害賠償やリコール等で多額の費用負担が発生するばかりでなく、当社グループに対する信用失墜により、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

・また、科学技術の進歩や顧客市場や使用方法の変化により、上市後に顧客等から求められる品質管理水準が高くなり、予期せぬ品質問題が生じることもあります。

 

[ リスクへの対応・機会 ]

・当社グループは国際的な品質管理基準(ISO 9001のほか、製品の用途に応じてIATF 16949(自動車部品)、ISO 13485(医療機器)、AS 9100(航空宇宙産業)など)に準拠した品質マニュアルに従い、各種製品の設計管理から製造・販売までの一貫した品質管理体制をとっております。

・当社グループでは、有資格者による内部監査や外部監査による現地品質監査により、品質管理状態の検証を年1回行い、各所で抽出された懸念事項を全社で共有して改善する活動を進めるとともに、FMEA、FTAという手法を用いた潜在的品質リスクの洗い出しとその低減対応を行うなどの改善活動を行っております。変更管理、初動管理には特に注意を払った活動を行っております。直近では、海外関係拠点のマザー機能を有する国内主要4拠点においてAI/IoT技術を駆使した人的変動要素の排除とトレーサビリティの強化を行っており、現在、海外主力5拠点への展開を進めております。

・また、当社グループでは国内外の全事業所で発生した品質問題について直ちに共有し、一元管理するシステムを構築して、対応の遅れが無いよう逐次監視すると共に、品質問題の初動対応と被害拡大防止、発生と流出防止の対策が効果的であるかの検証を行っております。

・すべての製品に完全に不良や欠陥が無いこと、および将来にわたって全く品質クレームやリコールが発生しないことまでは保証できませんが、これらの取り組みにより、安心して使用できる製品提供に努めてまいります。

・顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、上記のような国際的な品質管理基準に沿った品質管理体制の整備・運用、認証の取得などが重要視されています。このため、上述のような品質管理体制の維持改善をすることは、当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。

 

 

 

7.原材料の供給問題、価格変動

発生時期:短期

発生可能性:高

影響度:中

[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]

・長引く景気後退による需要減によりサプライヤーが減産、事業縮小、撤退など事業ポートフォリオを見直す動きが増えてきています。その結果、川上原料が入手困難になり廃番などのリスクも増えてきております。各地の紛争等の地政学要因、気候変動、地震など自然災害などによる供給問題、また、物流の2024年問題や法令改正・環境規制の強化による供給不安、円安、原油・非鉄金属などの相場に連動した価格の高騰が起こる可能性があり、そのような場合には、売上減少や収益性の悪化、事業の継続に支障が生じる可能性があります。

 

[ リスクへの対応・機会 ]

・当社グループでは安定調達を第一に考え、重要原料につき調達先の複数化、適正在庫の確保などによりリスクの低減に努めております。日本国内から調達している重要原料の調達先約100社については、水害・地震・火災・パンデミックなどのBCPについて調達先との協議を重ね、対策実施あるいは計画作成まで完了しました。欧米や中国から調達している重要原料の調達先約80社についても、代替品や安全在庫3ヶ月分以上の確保に向けた対応を進めております。また、新規原材料の採用にあたっては、BCP対策有無の確認に加え、現在製造や流通が禁止されている物質だけではなく、将来的に製造や流通が禁止される蓋然性の高い物質を含まないことを採用の基準の一つとし、リスク低減を図っております。

・植物や鉱物などの天産物由来の原料については、地域が変わることによって生じる組成や成分の違いをコントロールする技術開発にも継続して取り組んでおります。

・主要原材料の価格変動については顧客と協議の上、フォーミュラ制(原料価格変動分を製品価格に自動反映)を適用することも進めております。

・近年では、顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、サプライチェーンのBCP対応が重要視されております。このため、上述のような対応を充実化させることは当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。

 

 

 

8.人的資本リスク

発生時期:中長期

発生可能性:高

影響度:中

[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]

・下記により、事業活動の継続性が確保できず、当社グループにおける経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

- 少子高齢化による労働力人口の減少により、必要な人材の確保・維持ができない

- 未来予測が困難な時代に即した柔軟な組織マネジメントができない

- DX推進に必要な人材が確保できない

- キーパーソン・有能な社員の離職転職、人材採用の遅滞による重要業務の停止・停滞・遅延

 

[ リスクへの対応・機会 ]

・DE&Iを推進することにより、多様な人材の活躍によるイノベーションを創出します。未来の予測が困難な時代においては、多様な視点を持つ人材が異なる意見を持ち寄り柔軟な発想で対応することが必要です。女性の活躍推進、介護や障がい等で就業に制約がある社員や、文化的背景が異なる外国人、LGBTQの方など、多様な人材が活躍できる会社にしてまいります。

・マネジメント教育の充実、360°評価を用いた教育の拡大により、マネジメント層のリーダーシップを強化することで、個人および組織のパフォーマンスの向上につなげていきます。

・人材確保だけでなく、DE&Iの観点からも、新卒+キャリアのハイブリッド採用を推進してまいります。

・データサイエンスの活用および全社的なDXをさらに推進するため、関連する教育講座を増設するとともに、褒賞制度も含めたデータサイエンティスト社内認定制度を導入しています。認定者以外にも、各種教育を通じてプログラミングやデータ分析技術に精通し、課題解決が可能な「データ活用人材」の輩出を目指します。

・エンゲージメントサーベイによる科学的な分析結果をもとに、必要な施策をとり、従業員のエンゲージメント向上によるパフォーマンス向上を図ります。

 

 

 

なお、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載の経営の重要課題(マテリアリティ)と主要リスクとの対比は次のとおりであります。

 

経営の重要課題(マテリアリティ)

主要リスク

環境・社会価値の創造

環境負荷低減対策(気候変動対応を含む)

価値創造のアクセル

 

顧客との共創

人的資本(人材の活躍)経営

人的資本リスク

イノベーション

DX

人的資本リスク

事業を継続する基盤

 

安全衛生

災害・事故・パンデミック

製品責任

製品の品質/法令・規制への対応

コンプライアンス

法令・規制への対応

サイバーセキュリティ

情報セキュリティインシデント

人権尊重

法令・規制への対応

サステナブル調達

原材料の供給問題、価格変動/災害・事故・パンデミック/地政学リスク

コーポレート・ガバナンス

 

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況)

(1) 当期の経営成績の状況

当社グループの売上収益は、海外における半導体、自動車機構部品の需要が回復基調に向かったことと円安効果などにより、前期と比べ6.1%増(以下の比率はこれに同じ)の3,047億73百万円となりました。事業利益は、ベースアップ等による人件費の増加があるものの、生産効率の改善や高付加価値品へのシフト、販売価格改定など収益構造を改善した結果、12.3%増の308億37百万円となり、事業利益率は0.5ポイント増の10.1%となりました。営業利益は、北米の高機能プラスチックセグメントで減損損失を42億円計上し、加えて国内・中国における同事業セグメントの生産性改善のための拠点集約に係る固定資産の移設および処分費用を11億円計上したことで、8.9%減の247億92百万円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、11.7%減の192億81百万円となりました。

ROEにつきましては、分子である親会社の所有者に帰属する当期利益が前期と比べ減少したことで、1.3ポイント減の6.5%となりました。

 

(セグメント別販売状況)

① 半導体関連材料

[売上収益 91,336百万円(前期比 10.2%増)、事業利益 17,988百万円(同 11.5%増)]

 

半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、中国国内の旺盛な半導体需要や電動車のパワートレイン用途の販売増加、加えてAI関連用途の需要が拡大したことにより売上収益が増加しました。

感光性ウェハーコート用液状樹脂は、メモリ向けの需要が回復基調に入ったことに加え、パワー半導体などの非メモリ用途への新規採用が進み、売上収益が増加しました。

半導体用ダイボンディングペーストは、台湾・東南アジアなどの情報通信機器、車載半導体向けの販売が低調だった一方、中国での新規拡販が進んだことにより、売上収益が増加しました。

半導体パッケージ基板材料「LαZ®」シリーズはモバイル機器向けの販売が伸長し売上収益が増加しました。

 

② 高機能プラスチック

[売上収益 105,463百万円(前期比 4.0%増)、事業利益 5,256百万円(同 0.9%減)]

 

工業用フェノール樹脂は、欧州での摩擦材の販売が好調に推移したことに加え、国内での半導体用途の販売が伸長しました。

フェノール樹脂成形材料は、北米での自動車用途の需要が低調に推移したものの、中国・アジア地区での成形品や電機部品用途の販売が堅調に推移したことで、売上収益は増加しました。

銅張積層板は、車載・エアコン用途の需要低迷により売上収益が減少しました。

航空機内装部品は、米国顧客でのストライキによる需要減がありましたが、世界的な航空需要の回復が継続していることや、欧州向けの販売が好調に推移したことにより、売上収益が増加しました。

 

 

③ クオリティオブライフ関連製品

[売上収益 107,203百万円(前期比 4.9%増)、事業利益 11,782百万円(同 21.2%増)]

 

医療機器製品は、マイクロ能動カテーテルやアジア向け血液関連製品の販売が好調に推移し、売上収益が増加しました。

バイオ関連製品は、国内向け診断薬の販売が減少しましたが、海外での理化学機器の販売は増加し、売上収益は前期並みでした。

ビニル樹脂シートおよび複合シートは、食品包装用途はカット野菜向けを中心に需要が堅調に推移し、医薬品包装用途はジェネリック医薬品の在庫拡充を背景とした好調が持続し、産業用途は中国での半導体需要の増加とASEAN地域向けの販売が伸長したことで、売上収益が増加しました。

ポリカーボネート樹脂板および塩化ビニル樹脂板は、光学製品では車載向けの需要が伸長し、建材用途ではひょう害による交換需要や道路物件などの販売が堅調に推移したため、売上収益が増加しました。

防水関連製品は、住宅着工件数の減少に伴い量産住宅向けの需要が落ち込み、売上収益が減少しました。

 

(2) 当期の財政状態の状況

①資産の部

資産合計は、前連結会計年度末に比べ233億84百万円減少し、4,177億78百万円となりました。

主な増減は、現金及び現金同等物、退職給付に係る資産および営業債権及びその他の債権の減少であります。

②負債の部

負債合計は、前連結会計年度末に比べ132億25百万円減少し、1,242億10百万円となりました。

主な増減は、借入金の返済およびコマーシャル・ペーパーの償還による減少であります。

③資本の部

資本合計は、前連結会計年度末に比べ101億59百万円減少し、2,935億68百万円となりました。

主な増減は、当期利益の計上による増加と、自己株式の取得および配当金の支払による減少であります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金および現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末に比べ181億2百万円減少し、1,035億33百万円となりました。

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により得られた資金は437億11百万円となりました。

これは主に、税引前利益および減価償却費による収入と、法人所得税の支払による支出の結果であります。前期と比べると34億94百万円の収入の増加となりました。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動に用いた資金は156億1百万円となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出の結果であります。前期と比べると55億17百万円の支出の減少となりました。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動に用いた資金は448億79百万円となりました。

これは主に、自己株式の取得、コマーシャル・ペーパーの償還および配当金の支払による支出の結果であります。前期と比べると386億3百万円の支出の増加となりました。

 

 

(4) 資本の財源および資金の流動性に係る情報

 ①財務戦略の基本的な考え方

当社グループは、健全かつ安定した財務基盤の維持を前提に、資本効率の向上を図り、事業活動の成長と拡大のための投資を継続的に行い、安定かつ継続的に株主還元を行うことを財務戦略の基本方針としております。

財務基盤に関しては、親会社所有者帰属持分比率は65%を超え、ネットキャッシュは650億円超のプラスという状況で、安定した水準を維持しております。引き続き財務体質の改善、信用力向上のための取組みに努めてまいります。また、資産効率に関しては、以下の施策をこれまで以上に強力に推進してまいります。

・収益性向上による営業キャッシュ・フロー確保のため、低採算・不採算事業の撲滅改善、製造原価の低減に加え、開発効率の向上や間接業務の効率化等の費用削減。

・資産のスリム化のため、売掛債権の回収促進、棚卸資産の適正水準や滞留の管理強化、政策保有株式の縮減、不要・遊休資産の処分・売却の徹底、グローバルおよびリージョナルファイナンスによるグループ内資金の効率的な活用。

 

②資金需要

当社グループの主な資金需要としては、2024年度からスタートしました3年間の中期経営計画に掲げました通り、既存事業の収益力強化や顧客への安定確実供給に資する設備投資、新商品/新ソリューション創出に向けた研究開発やDX/GX(グリーントランスフォーメーション)関連の成長投資、有望案件の探索やオープンイノベーション推進、事業ポートフォリオ改革に資する戦略的M&A資金としての戦略的投資、および株主還元が挙げられます。2025年3月期につきましては、設備投資、成長投資はほぼ計画通り実行しています。トピックスとして、戦略的投資枠より、当社にとっては初となるベンチャーキャピタルファンドへの出資を2件実行いたしました。株主還元については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。

 

③資金調達

当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、自己資金および外部資金を有効に活用しております。

資金調達にあたっては、様々な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで、当社グループにとって最適かつ有利な手段を機動的に選択しております。

当社グループは、主要な取引先金融機関との間で長年にわたり良好な関係を維持しており、長期借入金、短期借入金、シンジケートローン等による資金調達のほか、緊急時の手元流動性と資金調達枠の確保を目的として、取引先金融機関との間に短期借入金枠およびコミットメントラインを設定しております。さらに金融市場からの安定的な資金調達能力の維持向上に努め、国内2社の格付機関から格付けを取得し、コマーシャル・ペーパーの発行による資金調達も行っております。

これらにより運転資金および設備資金に加え、戦略的な投資に対しても十分な流動性が確保でき、機動的かつ円滑な資金調達が可能となっております。

 

(5) 生産、受注および販売の実績

①生産実績および受注実績

当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産を行わないため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため生産の実績については、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (セグメント別販売状況)」に関連付けて示しております。

 

 

②販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比増減(%)

半導体関連材料

91,336

10.2

高機能プラスチック

105,463

4.0

クオリティオブライフ関連製品

107,203

4.9

その他

771

1.0

合計

304,773

6.1

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(6) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、事業利益、事業利益率およびROEを業績目標の指標に設定しております。

中期経営計画で掲げた最終年度(2026年度)の数値目標は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境および対処すべき課題」に、各指標の当連結会計年度における達成状況については「(1) 当期の経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。

 

5 【重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社は、持続可能な社会の実現に向け、SDGsに則した全社的な取り組みを推進しております。研究開発においては、「ICT」、「モビリティ」、「ヘルスケア」という戦略3領域において、SDGsの観点から未来価値(環境価値、社会価値、経済価値)・競争優位性の高い革新的な製品・技術開発を進めております。さらに、エネルギーや環境対応など社会課題を解決する素材開発にも注力し、2030年度には新事業テーマの実績化により、事業利益100億円を創出します。

未来価値創出に向け、当社はイノベーション・マネジメントシステムを構築・展開し、フィージビリティスタディを迅速に進めております。また、3R活動(リデュース、リユース、リサイクル)やLCA(ライフサイクルアセスメント)を実施できる人材育成を推進することで、サステナブルな事業活動に貢献していきます。

当社グループは、中長期的視野に立ち新製品およびそれに必要な要素技術の研究を担当する先端材料研究所およびバイオ・サイエンス研究所、生産技術開発を担当するコーポレートエンジニアリングセンター、ならびに新製品の商品化および現製品の改良研究を担当する各製品別5研究所(情報通信材料研究所、HPP技術開発研究所、フィルム・シート研究所、産業機能性材料研究所、およびSBカワスミ株式会社の殿町メディカル研究所)、さらに放熱材料事業開発部、光回路事業開発部、次世代電動アクスル事業化推進プロジェクトチーム、電子調光デバイス開発推進プロジェクトチーム、BMI事業化プロジェクトチーム、熱硬化性樹脂ケミカルリサイクルプロジェクトという体制で、当社の戦略3領域であるICT、モビリティ、ヘルスケアにおける各マーケット動向に即座に対応すべく、研究・開発活動を進めております。

当期脳波検知型BMIデバイスの開発・事業化を目指し、「BMI事業化プロジェクトチーム」を設立しました。長年の材料開発技術を活かし、誰でも快適に使える樹脂製柔軟ドライ電極を開発しました。さらに、ハイドロゲルを用いることで、医療レベルの脳波測定を実現しました。今後は、てんかん患者の在宅医療への活用を先駆けに、BMI技術を用いた新たな医療・介護環境の構築を目指し、研究開発と事業化を積極的に推進していきます。

国外では、米国オハイオ州アクロンのコーポレート部門拠点であるPromerus, LLCをはじめ、半導体関連材料は、中国、台湾、シンガポール、米国、ベルギーにオープンラボ機能を持った研究・開発拠点があります。高機能プラスチック関係は米国、カナダ、ベルギー、スペイン、中国、インドネシアに研究・開発拠点があり、米国とベルギーにはオープンラボ機能を併設しております。欧米に技術駐在員を配置し、ワールドワイドでの迅速な新規技術・新規プロセス調査の実施、国内組織との緊密な連携により、グローバル市場のニーズに対応しております。

2025年1月1日に当社が、東北大学と共同設立した「住友ベークライト×東北大学 次世代半導体向け素材・プロセス共創研究所」では、次世代半導体デバイスのさらなる高度な機能化を目指しています。東北大学の設備や技術を活用し、高速通信、熱マネージメント、エネルギー効率の改善を実現する革新的な素材、プロセス、評価技術を開発しています。ナノテラスをはじめとした最先端の施設や設備の活用に加えて、次世代半導体の開発に熱意を持って取り組む若手研究者や社会人博士との交流を通じて、これら素材・技術に精通した人材を育成していきます。

 

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は13,125百万円であります。なお、この中には基礎研究等費用3,633百万円が含まれております。

各セグメント別の研究・開発活動は次のとおりであります。

 

①半導体関連材料

エレクトロニクスとモビリティの未来に貢献する半導体製品と自動車部品向けの樹脂材料開発を推進しております。特にAI・パワー・モビリティの3強化領域に注力して樹脂材料の開発を進めております。当連結会計年度は、下記5製品を開発、上市しました。

開発・上市品

北米HEV・EV車向けモーター磁石固定用エポキシ樹脂封止材

デジタルアイソレーター向け高信頼性高絶縁エポキシ樹脂封止材

TSV向け圧縮成形用エポキシ樹脂顆粒封止材

パワーモジュール冷却器向け高放熱TIM2用Agシンタリング材

広帯域メモリー(HBM)向け感光性絶縁材料

 

なお、当セグメントに係る研究開発費は、4,081百万円であります。

 

 

②高機能プラスチック

高機能成形材料と精密成形技術を基盤技術として、自動車、電機部品用等の産業資材用樹脂、成形材料および成形品の開発を進めております。特に環境対応材料に注力した開発を進めております。当連結会計年度は、下記3製品を開発、上市しました。

開発・上市品

基板ウェットブラスト研磨用フェノール樹脂球状硬化物

モバイル表示体用高耐熱ポリシクロオレフィン

パワーモジュール用セラミック基板向け液状エポキシ封止材料

 

なお、当セグメントに係る研究開発費は、1,792百万円であります。

 

③クオリティオブライフ関連製品

医療機器・器具、バイオ関連製品、医薬・食品等各種包装用材料および建築材料を中心に開発を進めております。医療機器については特に低侵襲治療分野に注力した開発を進めております。当連結会計年度は、下記12製品を開発、上市しました。

開発・上市品

医療機器事業およびバイオ事業

・胃ろう形成キット体内挿入抜去性向上チューブ用型

・十二指腸狭窄治療用ステント

・大腸狭窄治療用ステント(カバー無し型)

・胸部大動脈瘤治療用ステント(大口径規格)

・機械式低圧持続吸引機用電源アダプター

・糖鎖分析自動前処理用サンプル調製キット(O型糖鎖用)

・キャピラリー電気泳動用糖鎖サンプル調製キット

・750mL遠心ボトル(ガイアバイオメディシン向け特注品)

フィルム・シート事業

・輸液ダブルバック用シート

・チップコンデンサ用カバーテープ

産業機能性材料および防水関連事業

・工作機窓向け超高硬度コート付き耐衝撃樹脂ユニット

・絶縁用ノンハロゲン系PFASフリー難燃ポリカーボネートフィルム

 

なお、当セグメントに係る研究開発費は、3,620百万円であります。