第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「プロフェッショナルの力と可能性を信じ、共に未来を創り出す」をビジョンとして掲げ、多様性を増す社会で活躍する、多くのプロフェッショナルの方々の夢の実現をサポートするとともに、その所属企業や業界、社会の成長・発展に貢献し、可能性に満ち溢れる社会の実現を目指してまいります。

 具体的には、これまで培ってきた人材サービスにおける知見、メディアサイト運営における技術を活かし、セグメント特化型のHRビジネスを展開していく事により、ゲーム業界を皮切りに、日本が世界に誇るビジネスにおいて、国内外で高く評価されるセグメントに特化した人材サービス企業として、様々なセグメントでNo.1を有する企業体となり、各セグメントを代表する企業の最前線で活躍する“人”に光をあてることで、業界における雇用環境の改善や転職市場の健全化を実現させてまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、全事業領域でセグメント選定の上、顧客内部に深く入り込むことで、対象領域に特化したカテゴリーNo.1の集合体を目指しております。

 従前のゲーム業界向けの人材派遣ビジネスから、人材派遣に加えて、人材紹介やアウトソーシングのサービス分野へとサービスを循環させ、網羅深耕を図って参ります。

 当該モデルを他の領域へ展開し、自社の強みを最大限発揮できるニッチな市場を選択してシェアを拡大及び独占していく戦略により、他領域でもカテゴリーNo.1を達成し、事業基盤の拡大を図って参ります。

 また、適切なコストコントロールを継続的に実施し、各事業での安定的な利益体質への改善並びに実行を行って参ります。

 なお、既存事業のオーガニックな成長のみならず、優秀な経営者・チーム・技術、並びに時間を買うM&Aを積極的に活用して参ります。当該M&Aにおいては、既存領域+周辺領域を中心とし、自社に不足する優秀な経営者/チームを取り込むことで、既存事業×対象領域を拡げていく方針であります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、成長性と収益性を評価する指標として、売上高及びその増加率、営業利益(セグメント利益)及びその利益率を重視しております。特に、事業領域や事業規模が拡大しても営業利益率15%を維持することを経営指標の数値的な目標として掲げております。

 また、プライム市場への移行に向けて、流通株式時価総額、時価総額、並びに収益基盤等のプライム市場移行に必要な定量基準の早期達成を目指しております。

 

(4)経営環境

 人材関連市場においては、人材派遣、求人広告、人材紹介、採用代行等の各サービス分野共に、企業の人材ニーズの継続的増加により市場規模が引き続き拡大傾向にあります。

 また、日本社会の超高齢化やAI等の技術革新に伴う、労働年齢の伸長、外国人労働者の流入増加、人間とAIとの分業による職種変化等の社会環境の変化(社会環境)、終身雇用等の瓦解に伴う、雇用流動化や雇用形態の変化(雇用形態)、労働人口減少に伴う求職者主体の選考への変化(採用市場)、採用ツールの拡充や採用手法の多様化に伴う、企業の採用戦略及び方法の細分化(採用方針)等の、人材業界に関連する環境の変化が進んでおり、これらへの対応が迫られております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループにおいて収益基盤の更なる拡大及び経営安定化を図っていくうえで対処すべき課題は以下となります。

① HRソリューション事業(人材派遣・受託)

a.人材の確保・育成

 当社グループでは、ゲーム・エンターテインメント業界向けに提供している人材サービスが主力事業の柱となっておりますが、これらの業界では、技術革新のスピードが速く、特定の専門スキルを持つ人材への需要は継続的に高く、人材不足が慢性化しております。また、働き手の意識変化に伴い、働く場所や時間、プロジェクト内容に対する多様なニーズへの対応が求められております。このような状況は今後も継続・深化するものと認識しております。

 当社グループでは、この課題に対応するため、ターゲット層となる人材の採用チャネルを多様化・強化し、職種別研修やOJTを通じて従業員の教育制度の充実を図ってまいります。また、福利厚生制度の充実や社員交流の機会を増加させることで、プロフェッショナルが長期にわたって就業していただけるような環境整備を行ってまいります。

 

b.クライアントネットワークの強化

 ゲーム業界はヒットタイトルの開発・運営状況により、クライアントの人材需要が大きく変動する特性に加え、近年ではプロジェクト単位での専門人材へのニーズや、内製化と外部リソース活用のバランスといった、より高度な課題を抱えております。特定のクライアントへの依存度を低減し、常に安定的な取引を確保することが必要であると認識しております。

 当社グループは、ゲーム業界のクライアント企業を拡大するとともに、周辺領域であるエンタメ業界への営業を一層推進してまいります。また、各クライアントの人材需要の変動に対応できる体制の構築に努め、同一企業内での深耕営業を並行して進めてまいります。これらの対応を通じて、クライアントとの関係性を強化し、経営の安定化に繋げてまいります。

 

② HRソリューション事業(人材紹介)

a.求職者の獲得力強化

 日本における労働市場においては、労働人口減少が進む一方、キャリアアップや新しい働き方を求める個人による転職への意欲は依然として高い状況にあります。また、異業種からの人材紹介事業への参入や、テクノロジーを活用した新たなマッチングプラットフォームの登場により、競争環境は一層厳しさを増しております。事業を拡大していくためには、変化する求職者の価値観を捉え、安定的に質の高い候補者を確保することが極めて重要であると認識しております。

 当社グループは、この状況に対応するため、顕在・潜在的な求職者に対するデジタルマーケティングの強化や求職者を多く抱える人材紹介会社とのアライアンスを通じて自社が保有する人材DBの利活用を図ってまいります。また、求職者のキャリア形成に真摯に向き合い、市場価値の向上に資するきめ細やかなコンサルティングを提供するため、キャリアコンサルタントの専門性強化と、テクノロジーを活用した情報提供や面談品質の継続的な改善に努めてまいります。

 

b.多様化する企業ニーズへの対応と採用支援強化

 企業における採用活動は、従来の画一的な手法から、ダイレクトリクルーティングの浸透、リファラル採用の強化、ソーシャルリクルーティングの活用、そして採用管理システム(ATS)やAIによる選考支援ツールの導入など、多様化・高度化が進んでおります。企業側も、採用コストの最適化や採用プロセスの効率化、そして何よりも「採用成功」に対する期待値を高めており、人材紹介会社には、単なる候補者紹介に留まらない、より戦略的な採用パートナーとしての役割が求められております。

 当社グループは、これらの状況に対応するため、顧客企業の採用責任者または役員クラスとの接点を強化し、顧客企業の経営課題や事業戦略を深く理解することで、採用プロセスの各段階における付加価値を提供し、クライアントとの強固な信頼関係を構築してまいります。

 

 

③ メディア&ソリューション事業

a.メディアの競争力強化を通じた集客力の確保

 求人メディア市場においては、大手総合媒体に加え、特定の職種・業界に特化したメディア、フリーランス向けプラットフォーム、ソーシャルメディアを活用した採用活動など、チャネルの分散化が加速しております。労働人口の減少が続く中で、限られた人材の獲得競争が激化しており、単に求人情報を掲載するだけでは十分な求職者を集客することが難しくなっております。

 当社グループは、これらの状況に対応するため、求職者視点に立った独自コンテンツの提供や求職者にとって利便性の高いユーザーインターフェースの改善により、独自性や専門性の高いメディアとしての評価を獲得し、メディアパワーの向上を促進してまいります。

 

b.マーケットニーズの変化への対応

 求人メディアや採用支援事業を取り巻く市場トレンドは、応募数といった「母集団形成」から、実際に優秀な人材を迎え入れる「採用成功」、そしてその先の「入社後の活躍・定着」へと企業側の期待がシフトしております。

 当社グループは、この状況に対応するため、メディアサービスでは採用成功にコミットしたサービス提供を実現すべく、応募者対応の専任組織やテクノロジーを活用し、顧客企業に代わって質の高い初期対応や選考フォローを提供することで、採用決定率の向上に貢献してまいります。また、採用支援サービスでは蓄積したノウハウを用いて顧客への提案力の向上を図ってまいります。これらに加えて、市場トレンドの変遷に合わせて事業モデルの再構築、新サービスの開発、並びに新たな取り組みを推進する人材の育成にも努めてまいります。

 

④ 当社グループ共通

a.情報管理体制及び内部管理体制の強化

 当社グループでは、多くのプロフェッショナルに対して様々な人材サービスを提供するとともに、多くのクライアントとの取引が存在することから、情報管理は経営における重要課題と認識しております。また、当社グループが急速な事業環境の変化に適応しながら持続的な成長を維持していくためには、個人の能力向上を図るとともに、各種業務の標準化と効率化を図ることが重要と認識しております。

 当社グループは、これらの課題に対応するために、情報セキュリティ教育の定期的な実施やプライバシーマークの取得、維持・更新を通じて情報管理体制の一層の強化に努めてまいります。また、デジタル技術を活用した業務自動化・効率化を積極的に推進し、生産性向上を図ってまいります。これらのプロセスを通じて、従業員のコンプライアンス意識の徹底を図りながら、環境の変化に強い内部管理体制を構築してまいります。

 

b.新規事業への投資について

 当社グループは、外部環境の急激な変化に対応し、将来の安定的な収益源を確保するため、新規事業開発や既存事業領域の拡大に向けた投資を行っております。しかしながら、先行投資フェーズにおいては、一定期間の費用発生やリソース集中が必要となり、短期的な利益率に影響を与える可能性があります。

 当社グループは、この状況に対応するため、市場動向を継続的に分析し、当社グループとのシナジーが見込める領域に重点を定めて投資判断を行い、アライアンス、M&Aなども含めた多様な選択肢を検討し、PDCAサイクルを高速で回すことでリスクを抑制してまいります。また、既存事業からの安定収益を基盤とし、将来の成長に向けた投資を機動的に実行することで、新たな事業機会を獲得し、企業価値の向上を目指してまいります。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループは、「プロフェッショナルの力と可能性を信じ、共に未来を創り出す」をビジョンとして掲げ、多様性を増す社会で活躍する、多くのプロフェッショナルの方々の夢の実現をサポートするとともに、その所属企業や業界、社会の成長・発展に貢献し、可能性に満ち溢れる社会の実現に取り組んでおります。
 当社グループは、現状ではサステナビリティに係る基本方針を定めておりませんが、サステナビリティに関する課題について、当社グループが具体的に対処すべき課題を明確にし、その具体的な対処法をリスク管理と収益化の観点を含め、開示できるような取り組みを、継続的に検討してまいります。

 

(1)ガバナンス

 当社グループでは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めておらず、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、及び管理するためのガバナンスの過程、統制及び手続等の体制をその他のコーポレート・ガバナンスの体制と区別しておりませんが、当社グループが置かれている経営環境を踏まえ、サステナビリティに関連するリスク及び機会について、重要性に応じて経営会議で識別・監視し、取締役会に報告を行う体制としております。

 詳細は、「第4提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 

(2)戦略

 当社グループでは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、サステナビリティ関連の戦略における喫緊の重要性を鑑みた記載はいたしません。

 なお、当社グループにおける人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針としては、中核人材の登用等における多様性の確保の重要性を認識しております。その確保に向けた具体的な目標設定と、中長期的な人材育成方針及び社内環境整備方針の作成・実施については、今後、必要に応じて検討し、取り組みを進めてまいります。

 当社グループは、「プロフェッショナルの力と可能性を信じ、共に未来を創り出す」をビジョンとして掲げておりますが、具体的には、これまで培ってきた人材サービスにおける知見、メディアサイト運営における技術を活かし、セグメント特化型のHRビジネスを展開していく事により、ゲーム業界を皮切りに、日本が世界に誇るビジネスにおいて、国内外で高く評価されるセグメントに特化した人材サービス企業として、様々なセグメントでNo.1を有する企業体となり、各セグメントを代表する企業の最前線で活躍する“人”に光をあてることで、業界における雇用環境の改善や転職市場の健全化の実現に取り組んでおります。

 故に、その実現に寄与できる能力や多様性を有した人材を確保する観点から、業員に対して成長志向の保持や自身の能力の向上を図ることを求めております。そのため、当社グループは新卒採用・キャリア採用に関わらず、日々の業務から得られる知見・経験に加え、社内外の研修を定期的に受講する機会を提供することで個々人のスキルアップを図っております。 また、人事評価制度を通じて、継続的に業務に対する目標設定とそれに対する評価・フィードバックを受けることで、従業員が成長できる環境を作り中長期的な人材育成に努めております。

 また、当社グループにおいて、従業員が働きやすい就業環境を確保するために行っている取り組みは以下の通りです。

■安全で働きやすい職場環境

企業が成長・発展し続けるためには、従業員が健全な状態で、安心して働ける職場環境を整備することが重要です。当社グループでは、安全衛生管理体制をはじめ、過重労働の防止に関する施策として、健康診断及びメンタルヘルスケアを実施することで安全で働きやすい職場環境づくりを進めています。

■ハラスメント対策

従業員が職場内でハラスメント被害にあったり、みかけたりした場合には、上席への報告に加え、内部通報制度として複数の窓口に相談できる体制を整えております。

■プライバシーの保護

社員の個人情報について適正に取得するとともに、適切な管理を行い、その取り扱いに際しては関係法令を遵守するとともに、社員のプライバシー保護に対して慎重かつ細心の注意を払うよう努めております。

 

(3)リスク管理

 当社グループでは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、サステナビリティ関連のリスク管理における詳述な記載は省略いたします。なお、今後、リスク管理に係る方針について、必要に応じて検討し、具体的な取り組みを進めていくこととしておりますが、サステナビリティ関連のリスク及び機会について、経営会議において当社に関連するものを識別・評価し、その結果、当社グループの経営に重要な影響を与える内容について管理するとともに、重要性に応じて、取締役会に報告および対処を行うようにしております。

 現状のリスク管理は、コーポレート・ガバナンスの範疇と体制にて行われており、詳細は、「第4提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 

(4)指標及び目標

 当社グループでは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、サステナビリティ関連の指標及び目標の詳細な記載は省略いたします。

 

 また、当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、管理職に占める女性労働者の割合、育児休業の取得率、管理職に占める女性労働者の割合及び各月の平均残業時間を指標として用いており、次世代育成支援対策推進法及び女性活躍推進法に基づき、管理職に占める女性労働者の割合、育児休業の取得率および各月の平均残業時間に目標を定めております。

 なお、当該指標の実績の詳細は、「第1企業の概況 5従業員の状況(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参照ください。

 

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)HRソリューション事業(人材派遣・受託)に関するリスク

①人材の確保について

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループは、クライアントのニーズに対応したクリエイター人材の派遣を主要な事業として手掛けているため、優秀なクリエイター人材の確保が事業拡大の必要条件であります。昨今のゲーム業界における採用市場は、ゲーム業界におけるクリエイター人材の需要は堅調に推移しており、各企業とも即戦力人材の採用を積極化していると考えております。当社においては安定的な即戦力人材の確保に向けて、福利厚生、プログラミングやゲーム開発に関する研修制度、社員交流制度等を充実させる対策を講じております。しかしながら、人材の確保が十分に行うことができない場合、顧客企業からの人材ニーズに対応できないことから配属数を伸ばすことが出来ず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②派遣先での業務遂行及び機密情報の取り扱いについて

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 HRソリューション事業(人材派遣・受託)は、当社グループ社員が派遣先での業務遂行に際して、過失による事故や顧客企業との契約違反が生じる可能性があります。また、顧客企業における新製品開発等の機密情報に触れる事業であるため、当社グループ社員の故意や過失の有無にかかわらず機密情報の漏洩の恐れがあります。そのため、当社グループは社員入社時に派遣先での就業における注意事項の周知や企業機密保持の重要性を認識させるための指導・教育を行っており、入社後も定期的に指導・教育を行っております。しかしながら、過失による事故、顧客企業との契約違反及び機密情報が漏洩した場合には、社会的信用の低下に加え、取引解消及び訴訟の提起またはその他の請求を受ける可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)HRソリューション事業(紹介)に関するリスク

①求職者の確保について

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 人材紹介事業において、その事業の性格上、求職者の確保が非常に重要であり、当社では他社データベースの活用やWebマーケティングにより求職者の募集を実施しております。求職者の確保について、求職者の満足度を高めるためにきめ細やかな対応と個々の求職者の希望に合った就業機会の提供を行っております。しかしながら、雇用情勢や労働需要の変化により、人材の確保が意図した通りに進まなかった場合や、求人企業の要望に対して十分な人材の確保が実施できなかった場合には、求職者及び求人企業双方に雇用マッチングサービスを提供できず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

②他社データベースの利用について

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 人材紹介事業における求職者の募集については、Webマーケティングや口コミによる集客の他に他社データベースを活用しております。データベース提供企業とは友好な関係を維持するとともに、複数のデータベース提供企業と連携して情報源を多元化するとともに当社独自の求職者データの蓄積を行っております。しかしながら、データベース提供企業の方針転換が行われ、当社が他社データベースを利用できなくなった場合には、求職者の獲得ができず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(3)メディア&ソリューション事業に関するリスク

①求職者の確保について

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 メディア&ソリューション事業において、求人情報に対する求職者の確保が非常に重要であり、当社が運営する求人サイト、インターネット広告及びWebマーケティングを中心に求職者の募集を実施しております。当社が運営するサイトの利用者の多くは、特定の検索エンジン(「YAHOO!JAPAN」、「Google」等)からの集客であり、検索エンジンからの集客をより強化すべく、SEM(Search Engine Marketing)対策及びSEO(Search Engine Optimization)対策を実施しております。しかしながら、検索エンジンの検索結果のアルゴリズムの変更等によりこれまでのSEM対策及びSEO対策が有効に機能しなかった場合、当社の運営する求人サイトへの集客に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、求職者が希望する求人情報に応募し、就業機会を得るためにきめ細やかな対応を行っております。しかしながら、雇用情勢や労働需要の変化によって意図した人材の確保ができず、求人企業の要望に応えることができない場合には、雇用のマッチングサービスを提供できず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

②求人企業の景気動向について

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社の求人メディアサービスは、顧客企業の採用に関連するサービスであり、顧客企業の採用計画に大きく左右されます。そのため、当社の求人メディアを利用する顧客企業が属する業界の景気動向に大きな影響を受けることから、特定の業界に依存しないよう顧客企業の開拓を図っております。しかしながら、当社の想定を超える景気動向の悪化により顧客企業の採用意欲が著しく低下した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

③セキュリティについて

(発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社が運営している求人メディアにおいては、当社のサーバーに求人企業情報並びに求職者情報をはじめとする様々な情報が蓄積されるため、これらの情報の保護が極めて重要になります。そのため、当社ではこれらの情報の消失や外部への漏洩がないよう、ファイアウォールやデータベースの暗号化による不正アクセスの防止を行うとともに、サーバー監視を24時間体制で行っております。また、定期的にバックアップを実施し、データの消失を防いでおります。しかしながら、不測の事態により情報の消失や外部への漏洩事故が発生した場合には、当社の信用が失墜し、企業イメージが低下することにより、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)許認可・法的規制に関するリスク

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社グループが運営する人材サービスは、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業や職業安定法に基づく有料職業紹介として厚生労働大臣の許可を受けています。また、職業安定法に基づく募集情報等提供事業を営んでおります。当社グループは、業務の健全かつ適正な運営のため、コンプライアンス委員会によって法令遵守の各種施策の検討を行うとともに、コンプライアンス研修の定期的な実施によって各種法令の遵守を徹底しております。また、リスク管理委員会によってリスクの識別、評価、対応を検討することで体制を強化し、継続的に内部監査を実施することで法令違反を未然に防ぐよう努めております。しかしながら、労働者派遣事業、有料職業紹介事業及び募集情報等提供事業の許可等の取消しや当該業務の全部または一部の停止の命令を受けた場合には当社グループの事業運営に重大な影響を与える可能性があります。さらに、関係諸法令は、労働市場を取り巻く状況変化などに応じて改正されることから、当社グループではその都度、当該改正に適宜対応して適切な事業運営ができる諸施策を講じていますが、今後の更なる改正によって大きな運用変更が生じた場合は、当社グループの事業運営ならびに業績に影響が生じる可能性があります。

 

 

(5)M&Aや資本提携に関するリスク

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社グループでは、通常の営業活動による取引規模の拡大や新規事業の推進に加え、事業の拡大への経営資源を獲得し、既存事業とのシナジー効果を得るために、M&Aによる企業買収や資本提携等を活用することを検討しております。それらを実施する場合、子会社である株式会社Dolphinの買収にあたって短期間でのれんを減損したことを踏まえ、対象企業の属する業界の市場規模、業界環境及び対象企業の競争力の源泉を調査し、財務内容や事業についてデューデリジェンスを行うことに加えて、対象企業の株主を慎重に調査することで、事前に投資リスクを把握し、対象となる企業の収益性や投資の回収可能性について慎重に検討することとしております。

 しかしながら、国内外の経済環境の変化や対象企業の属する業界の市場規模が想定よりも拡大しない場合や対象企業の競争力の源泉が衰えた場合等の理由から、当社グループがM&Aや資本提携等を行った企業の経営、事業、資産等に対して、十分に活用することが出来ない可能性があります。また、買収した企業の人材や顧客基盤が流出する可能性もあり、当初に期待したシナジーを得られない可能性もあります。これらの場合、当社グループの投資額を十分に回収できないリスクが存在し、当初の期待どおりに事業を展開できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は2023年8月1日に株式会社インターワークスを吸収合併しており、当該取引により2025年3月時点でのれんとして1,374百万円を計上しております。

 さらに、当社グループがビジネスパートナーと事業提携等を行う場合において、当社グループが投資先と期待した協業関係を築くことが出来ないことによって、重要な意思決定を迅速に行うことが難しい、または当社グループの意思決定を経営に反映することが出来ないリスクが存在し、当初の期待どおりに事業を展開できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)組織体制及び外部環境に関するリスク

①代表取締役への依存について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社代表取締役社長澤岻宣之は人材事業における豊富な経験を有し、2015年8月の就任以来、事業を牽引し、2016年3月期の売上高188百万円(単体)から2025年3月期の売上高8,392百万円(連結)に大きく成長をさせて参りました。現在も当社グループの経営戦略、各事業の連携、組織運営の推進において重要な役割を担っておりますが、当社グループにおいては、以前より組織体制の整備、業務の標準化及びマネジメント機能の強化を図るなど、特定の経営者に過度に依存しない体制の確立に努めております。しかしながら、何らかの理由により、同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

②当社の大株主について

(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社の筆頭株主である株式会社アミューズキャピタルは発行済株式総数の20.91%を保有しており、同社、株式会社アミューズキャピタルインベストメント(保有比率17.15%)、中山隼雄氏(保有比率6.05%)及び株式会社A.C企画(保有比率1.53%)の合計で45.64%を保有しております。株式会社アミューズキャピタルインベストメントは中山晴喜氏の資産管理会社、株式会社アミューズキャピタルは中山隼雄氏の資産管理会社であります。また、株式会社アミューズキャピタルの代表取締役社長及び株式会社アミューズキャピタルインベストメントの取締役である藤森健也氏が当社の監査役となっております。なお、株式の保有比率については、提出日時点において当社が確認できた内容にて記載しております。

 株式会社アミューズキャピタル、株式会社アミューズキャピタルインベストメント、中山隼雄氏及び株式会社A.C企画は、現時点では、当社株式を純投資として中長期的に保有する方針と理解しておりますが、今後の株価の推移によって売却を行う可能性があり、その場合には、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針であると理解しております。また、市場での売却ではなく特定の相手先への譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数や当社に対する方針によって、当社グループの事業戦略等に影響を与える可能性があります。なお、株式会社アミューズキャピタル、株式会社アミューズキャピタルインベストメント、中山隼雄氏及び株式会社A.C企画のいずれかが主要株主となっている会社との取引において、当社の売上高の10%を超える取引を行っている会社はありません。

 

 

③個人情報管理について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループは主力である人材事業において膨大な個人情報を取り扱うため、「個人情報の保護に関する法律」に従い、個人情報に触れ、取得した担当者は、被取得者に対して利用目的の特定と明示を行い、そのうえで、個人情報が漏洩しないように取扱部署毎に保存・管理しております。また、「個人情報保護規程」を定め、教育研修等を実施して漏洩防止に努めております。しかしながら、このような対策にも関わらず、万が一、個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、損害賠償請求等の金銭補償や企業イメージの悪化等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、個人情報等の取扱いに関する法規制が今後より厳格となる場合や、社会的な情報意識の高まり等の理由により当社グループが個人情報や機密情報等の管理・運用に関する方針の変更を余儀なくされる場合には、情報の活用に対する制約が増すため、クライアントが求めるサービス品質を満たせなくなる可能性があります。

 

④自然災害、事故等について

(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社グループでは自然災害、事故等発生時には、速やかに対策本部を設置し、事業継続に向けて対応をするよう「事業継続計画」を策定しておりますが、本社所在地である関東圏において、大地震、台風等の自然災害や事故等により設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、またはパンデミックが起こり、多数の従業員の感染若しくは行動制限措置により業務が制限された場合には、本社における事業運営が出来なくなる可能性や当社社員の就業先での勤務が困難になる可能性があることから当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、賃金並びに物価動向が堅調に推移し、企業のインフレ期待の高まりが伺われ日銀の政策正常化路線を後押しする傾向にあるものの、米国の関税政策を廻る不確実性の高まりが企業の景況感に影を落とす傾向にあります。

大企業製造業では、鉄鋼や繊維、石油製品等の悪化が目立ち、コスト上昇や海外需要の伸び悩み等の従来よりの悪化要因に米中等の通商政策の影響が加わり、景況感が悪化しております。

非製造業では、底堅い需要と価格転嫁の進捗により高水準を維持するも、人件費やエネルギー、原材料コスト高への懸念から悪化が見込まれております。

堅調な賃金や物価動向と、米国の関税政策を廻る不透明感の強まりがせめぎあう情勢となっており、日銀も政策正常化を重視するものの警戒感の高まりを危惧しております。

また、当社グループ全体の事業領域である人材ビジネス市場の状況は、2025年2月の完全失業率(季節調整値)は2.4%(前年同月2.6%、前月2.5%)、有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍(前年同月1.26倍、前月1.26倍)、新規求人倍率(季節調整値)は2.30倍(前年同月2.26倍、前月2.32倍)の国内雇用状況であり、一時的な下落傾向を経て、高水準にて堅調に推移しております。

当社グループの主要な事業である「HRソリューション事業 人材派遣・受託」が主にサービス提供を行っているゲーム業界においては、2024年の国内家庭用ゲームのハード・ソフト市場は、ハードは1,894.0億円で前年比70.8%、ソフトは1,119.2億円で前年比82.1%、ハード・ソフト合計では3,013.2億円と前年比74.6%(出典:ファミ通ゲームソフト・ハード売上ランキング 2024年年報)の減少傾向を示しております。

一方で、2024年の世界のモバイルゲーム市場規模は12兆4,103億円で前年比141.2% 、日本の市場規模は1兆7,290億円で前年比145.5%(出典:ファミ通モバイルゲーム白書2025、一部為替を考慮)と世界・日本共に拡大傾向を示しております。

国内家庭用ゲーム市場規模は減少傾向にあるものの、市場牽引が期待される次世代機発表等もあり、今後もゲーム市場は概ね安定的に推移する事が見込まれます。

しかしながら、開発費の高騰や開発期間の長期化、海外企業の日本市場での台頭もあり、モバイルを中心としたソーシャルゲーム並びにコンシューマーゲーム共に多くの国内デベロッパー各社が苦戦を強いられているのも事実であります。

このような環境の中、当社グループの「HRソリューション事業 人材派遣・受託」では、ゲーム会社各社の業績が軟調に推移する中、ゲーム及びエンターテインメントの周辺領域の新規取引先の開拓のみならず、既存取引先のさらなる深耕に継続して取り組み、主力のゲーム会社向け派遣事業の配属者数の拡大に取り組んで参りました。

また、「HRソリューション事業 人材紹介」及び「メディア&ソリューション事業」では、雇用環境の情勢を反映して業績は堅調に推移いたしました。

これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高8,392,191千円(前年同期比12.1%増)、営業利益1,303,131千円(前年同期比9.0%増)、経常利益1,311,797千円(前年同期比14.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,039,183千円(前年同期比43.2%増)となりました。

 

各報告セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

<HRソリューション事業 人材派遣・受託>

 主要な事業である「HRソリューション事業 人材派遣・受託」におきましては、主力のゲーム会社向け人材派遣サービス、並びにゲーム会社を中心とした顧客からの受託サービスを展開しております。

 「HRソリューション事業 人材派遣・受託」では、中長期的には成長が見込まれているゲーム市場に対して、安定的な事業の継続拡大を企図して、ゲーム業界の大手並びに中堅企業への網羅的な求人獲得活動の継続、ゲーム業界志望者に対する効率的なマーケティング活動の実施、業界向けイベント開催を通した当社認知度の向上等に取り組んでおります。

 人材派遣サービスにおいては、ゲームソフト・アプリケーション市場におけるモバイルを中心としたソーシャルゲームでの開発費の高騰や開発期間の長期化、海外企業の日本市場での台頭、また、コンシューマーゲームでは長く新作ハードが出ていないことから、多くのデベロッパー各社が苦戦を強いられる状況下、当社もクリエイター配属数が減少しており、市場全体として苦戦している状況にあります。

 

 このような状況に対し、ゲーム及びエンターテインメントの周辺領域への取り組み、商圏の拡大を企図した取り組みである関西圏及び九州圏への進出、また、取り扱う契約形態の多様化観点からフリーランスマッチング市場への参入を進め、売上基盤の拡大に努めて参りました。

 また、2025年4月には大阪を拠点にクリエイター専門の人材サービスを展開する株式会社レッツアイを連結子会社化し、既存のゲーム業界と親和性の高いWeb職種をはじめとした、職種の多様化に努めると共に、関西圏の顧客基盤の拡大を図って参ります。

 また、クリエイター配属数を増加させるため、引き続き、新規取引先の開拓に加え、既存取引先の部署別・タイトル別開拓を行うことにより、受注案件数の拡大を図っております。クリエイターの採用市場においては、採用媒体の選定や採用広告の出稿配分を最適化することにより、ゲーム会社からの需要に応えられるクリエイターを採用しており、これに加えて、自社の求人メディアを開設することにより求職者の応募チャネルの増加を図っております。

 受託サービスにおいては、主にゲームタイトルのデバッグ業務を受託しており、守秘性が高いことから、新宿区に専用オフィスを設置しております。

 現在稼働中の案件は安定的に推移しており、人材派遣事業との連携を図り、新規案件のリード獲得数増加に努めております。

 これらの結果、当セグメントの業績は、売上高5,339,882千円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益1,215,991千円(前年同期比11.9%減)となりました。

 

<HRソリューション事業 人材紹介>

「HRソリューション事業 人材紹介」におきましては、メーカー・建設・不動産・エネルギー・IT・ゲーム・エンタメ等の業界を中心とした顧客企業に対して、アッパーミドル層を中心とした高いプロフェッショナル性を持つ求職者を紹介する職業紹介サービスを展開しております。

 「HRソリューション事業 人材紹介」の市場において、構造的な労働力不足を背景に、国内企業における人材ニーズは各業界共通して高水準が維持されている反面、賃上げなどによる待遇改善が進んでいることから転職市場における人材の流動性が鈍化しております。

 しかしながら、雇用人員判断では全規模並びに全産業での不足超幅が拡大を示しており、中長期的な市場の活性化が見込まれております。

 この市場動向に対して、採用ニーズの高い既存取引企業向けの専任アカウンティングチームを編成、中小企業を中心とした新規企業の開拓を実施。AIも活用し一人の登録人材に対する提案求人数を拡大し生産性を向上させております。

 これらの結果、当セグメントの業績は、売上高1,488,235千円(前年同期比44.2%増)、セグメント利益530,957千円(前年同期比54.9%増)となりました。

 

<メディア&ソリューション事業>

 「メディア&ソリューション事業」におきましては、製造業界・工場に特化した求人メディア「工場ワークス」を運営しております。

 また、受託・その他のサービスとして、長年にわたり積み重ねたノウハウとHRTechを活用した採用アウトソーシングコンサルティングにより、企業の採用課題の解決を支援するサービス等を展開しております。

 「メディア&ソリューション事業」の主な市場において、大企業製造業での景況感が悪化しつつあるものの中長期的には横ばいの見込であり、雇用人員判断で全規模並びに全産業での不足超幅が拡大を示すとおり、人材の獲得が困難な状況が継続しております。

 また、新卒・中途のいずれの採用領域も既存の求人メディアのほかダイレクトリクルーティングサービスや人材紹介サービス、SNS系スカウトサービスなど様々な転職支援サービスが立ち上がり(「メディアとプラットフォームの分散化」)、求職者側の転職行動が多様化し人材の獲得難に拍車がかかる状況となっております。

 メディアサービスにおいては、「応募者対応」への組織的な拡充強化に努め 、希望条件に合った求人案内や面接対策・書類作成支援など転職応募から面接・採用に至るまでの応募者対応サービスを展開し、SNSを活用した集客プロモーションとコミュニケーションツールの導入を進め、求職者との接点量拡大とLTV向上によるユニークユーザー数の拡大を図り、集客チャネルが多様化する中で集客効率の高いチャネルを見極めて費用投下し、緻密なアロケーションを実施することで広告プロモーション適正化を図っております。

 採用支援サービスにおいては、業務シェアリングとプロジェクト間の人材ローテーションを実施し、業務プロフェッショナル人材の育成に取り組んでおります。

 これらの結果、当セグメントの業績は、売上高1,564,074千円(前年同期比61.3%増)、セグメント利益535,425千円(前年同期比91.5%増)となりました。

 当社グループの当連結会計年度の財政状態につきましては以下のとおりであります。

 

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて570,132千円減少し、6,614,428千円となりました。これは主に、自己株式取得、配当金の支払、及び納税等を反映した現金及び預金の減少95,137千円、売掛金の減少78,486千円、償却を反映したのれんの減少164,980千円、及び東京オフィス移転に伴う差入保証金の減少114,139千円等によるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて416,434千円減少し、797,488千円となりました。これは主に、支払を反映した未払金の減少106,546千円、納税を反映した未払法人税等の減少195,040千円、並びに未払消費税等の減少51,093千円等によるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて153,697千円減少し、5,816,940千円となりました。これは主に、利益剰余金の増加656,031千円、取得による自己株式の増加851,077千円等によるものであります。

 この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の82.7%から87.3%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて95,137千円減少し、3,994,242千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、1,048,719千円(前期比1.5%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,293,532千円、法人税等の支払額399,132千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果得られた資金は、68,749千円(前期は68,311千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出34,015千円、差入保証金の回収による収入112,083千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,212,606千円(前期比302.5%増)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出851,450千円、配当金の支払額382,154千円等によるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

 最近2連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

HRソリューション事業

人材派遣・受託

5,486,437

5,339,882

△2.7

HRソリューション事業

人材紹介

1,032,417

1,488,235

44.2

メディア&ソリューション事業

969,679

1,564,074

61.3

合計

7,488,534

8,392,191

12.1

 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

    2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

②経営成績の状況に関する分析・検討内容

(目標とする経営指標の達成状況)

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の経営指標の達成状況は以下のとおりです。

 当社グループは、成長性と収益性を評価する指標として、売上高及びその増加率、営業利益(セグメント利益)及びその利益率を重視しており、特に事業領域や事業規模が拡大しても営業利益率15%を維持することを経営指標の数値的な目標として掲げております。

 当連結会計年度におきましては、当該経営指標である営業利益率15%を維持しております。

 これは、2023年3月期において営業利益率が12.3%であった株式会社インターワークスを2023年8月1日付で吸収合併し、2025年3月期において当該合併に伴うのれんの償却が164,980千円発生している状況下で、適正なコストコントロールにより高い収益性の維持が図れたと評価しております。

 

 

<連結>

 

2024年3月期

2025年3月期

売上高(千円)

7,488,534

8,392,191

売上高の増加率(%)

44.1

12.1

売上総利益(千円)

3,493,743

4,203,268

売上総利益率(%)

46.7

50.1

営業利益(千円)

1,195,092

1,303,131

営業利益率(%)

16.0

15.5

 

<HRソリューション事業 人材派遣・受託>

 

2024年3月期

2025年3月期

売上高(千円)

5,486,437

5,339,882

売上高の増加率(%)

6.8

△2.7

売上総利益(千円)

1,889,206

1,765,349

売上総利益率(%)

34.4

33.1

セグメント利益(千円)

1,379,677

1,215,991

セグメント利益率(%)

25.1

22.8

 

<HRソリューション事業 人材紹介>

 

2024年3月期

2025年3月期

売上高(千円)

1,032,417

1,488,235

売上高の増加率(%)

2,851.7

44.2

売上総利益(千円)

824,711

1,195,333

売上総利益率(%)

79.9

80.3

セグメント利益(千円)

342,868

530,957

セグメント利益率(%)

33.2

35.7

 

<メディア&ソリューション事業>

 

2024年3月期

2025年3月期

売上高(千円)

969,679

1,564,074

売上高の増加率(%)

2,049.9

61.3

売上総利益(千円)

779,825

1,242,585

売上総利益率(%)

80.4

79.4

セグメント利益

279,596

535,425

セグメント利益率(%)

28.8

34.2

 

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は8,392,191千円(前期比12.1%増)となり、前連結会計年度と比べて903,656千円増加いたしました。

 これは、「HRソリューション事業 人材派遣・受託」が前連結会計年度と比べて146,555千円減少の5,339,882千円(前期比2.7%減)、「HRソリューション事業 人材紹介」が前連結会計年度と比べて455,817千円増加の1,488,235千円(前期比44.2%増)、「メディア&ソリューション事業」が前連結会計年度と比べて594,394千円増加の1,564,074千円(前期比61.3%増)となったことによるものであります

 セグメント別の変動要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上原価・売上総利益)

 当連結会計年度における売上原価は4,188,923千円(前期比4.9%増)となり、前連結会計年度と比べて194,132千円増加いたしました。これは、「HRソリューション事業 人材派遣・受託」が前連結会計年度と比べて22,698千円減少の3,574,533千円(前期比0.6%減)、「HRソリューション事業 人材紹介」が前連結会計年度と比べて85,195千円増加の292,901千円(前期比41.0%増)、「メディア&ソリューション事業」が前連結会計年度と比べて131,634千円増加の321,488千円(前期比69.3%増)となったことによるものであります。

 この結果、売上総利益は前連結会計年度と比べて709,524千円増加し、4,203,268千円(前期比20.3%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費・営業利益)

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,900,136千円(前年同期比26.2%増)となり、前連結会計年度と比べて601,485千円増加いたしました。これは、「HRソリューション事業 人材派遣・受託」が、前連結会計年度と比べて39,828千円増加の549,357千円(前期比7.8%増)、「HRソリューション事業 人材紹介」が前連結会計年度と比べて182,532千円増加の664,375千円(前期比37.9%増)、「メディア&ソリューション事業」が前連結会計年度と比べて206,931千円増加の707,159千円(前期比41.4%増)、「全社費用」が前連結会計年度と比べて172,193千円増加の979,243千円(前期比21.3%増)となったことによるものであります。

 また販売費及び一般管理費には、のれんの償却費164,980千円(「HRソリューション事業 人材紹介」64,342千円、「メディア&ソリューション事業」34,645千円、「全社費用」65,992千円)が含まれております。

 この結果、営業利益は前連結会計年度と比べて108,038千円増加し、1,303,131千円(前期比9.0%増)となりました。

 

(営業外損益・経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は12,055千円(前期比273.0%増)となり、前連結会計年度と比べて8,824千円増加いたしました。これは主に、受取利息及び配当金の増加1,975千円、助成金収入の増加6,847千円によるものです。

 当連結会計年度における営業外費用は3,390千円(前期比93.9%減)となり、前連結会計年度と比べて52,140千円減少いたしました。これは主に、株式会社インターワークスとの合併に際しての実務が収束した事に伴う支払手数料の減少51,270千円によるものです。

 この結果、経常利益は前連結会計年度と比べて169,003千円増加し、1,311,797千円(前期比14.8%増)となりました。

 

(特別損益・税金等調整前当期純利益)

 当連結会計年度における特別利益は6,615千円(前期比46.5%減)となり、前連結会計年度と比べて5,753千円減少いたしました。これは主に、前連結会計年度において株式会社プロタゴニストの子会社化に伴う負ののれん発生益12,368千円が発生していたことに対し、当連結会計年度において受取和解金6,433千円が発生していることによるものです。

 当連結会計年度における特別損失は24,880千円(前期比0.7%減)となり、前連結会計年度と比べて185千円減少いたしました。これは主に、事務所移転費用の増加9,920千円、また前連結会計年度において株式会社プロタゴニストの子会社化に伴う段階取得に係る差損20,558千円発生していたことに対し、当連結会計年度において、株式会社Dolphinの全株式の売却に伴う関係会社株式売却損8,509千円が発生していることによるものです。

 この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比べて163,435千円増加し、1,293,532千円(前年同期比14.5%増)となりました。

 

(法人税等(法人税等調整額を含む)・親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における法人税等(法人税等調整額を含む)は257,789千円(前年同期比36.3%減)となり、前連結会計年度と比べて146,749千円減少いたしました。これは主に、株式会社Dolphinの全株式を譲渡した結果、過年度において計上していた同社に対する関係会社株式評価損が所得減算されたことによるものであります。

 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて313,625千円増加し、1,039,183千円(前年同期比43.2%増)となりました。

 

③財政状態の分析

 財政状態の状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

④キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性

①資金需要

 当社グループの主な資金需要は、人件費(給与手当、賞与、法定福利費等)の支払、人材を募集するために利用する採用広告費、法人税及び配当金の支払いであります。また、一時的な資金需要として、情報システム投資や新規事業に係る設備投資、自己株式の取得、M&A等を想定しております。

 

②財務政策

 当社グループは、事業の運転資金や新規事業に係る資金需要については自己資金による充当を基本としております。事業規模の急激な変動等に伴い運転資金が追加的に必要となる場合やM&Aを含む新規事業に係る資金需要が生じた場合には、財務健全性を考慮しながら当面は銀行借入により調達する方針であります。なお、当社の成長に必要な人材採用関連投資や設備投資に加え、M&Aを含む新規事業への投資は引き続き行っていく予定でございます。加えて、株主還元については安定した配当政策の実施を基本方針とし、成長投資や必要な手許資金を考慮した上で決定しております。

 

5【重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。