文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュエンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する。」ことを会社設立の趣旨とし、次の経営理念・ビジョン・行動指針に基づいて、再生医療製品事業、再生医療受託事業及び研究開発支援事業を展開しております。
経営理念:再生医療の産業化を通じ、社会から求められる企業となる。法令・倫理遵守の下、患者様のQOL向上に貢献することにより、人類が生存する限り成長し続ける企業となる。その結果、全てのステークホルダーがより善く生きることを信条とする。
ビジョン:再生医療をあたりまえの医療に
行動指針:一、一貫性と柔軟性のバランス感覚を持つ。
一、勇気を持って変化に挑戦する。
一、異なる文化や考え方を尊重する。
一、徹底的に現場を重視する。
一、J-TECを代表する社員として深く考え行動する。
サステナビリティ方針:
私たちは、「再生医療をあたりまえの医療に」というビジョンのもと、再生医療のリーディングカンパニーとして持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上に努めます。
(2)経営戦略
成長戦略1(基盤強化):再生医療製品の提供活動で培ったノウハウを強みとして、既存事業の売上利益を最大化し、黒字体質の基盤を確立する。
①再生医療製品事業
・ジェイスは重症熱傷治療の標準治療として浸透。広範囲な重症熱傷に加え、受傷面積の小さい症例でも使用実績を増やし、当社の事業基盤を支える。母斑・表皮水疱症向けは拠点施設及び患者団体との関係強化で確実に発生症例を獲得し、ゴールドスタンダード化を進める。
・ジャックはコロナ禍で苦戦したが、その影響の緩和を受け医療機関への営業活動を再開。7年間に渡る全例を対象とした使用成績調査を終え、再審査により有効性と安全性が改めて確認されるなど、良好な治療エビデンスを蓄積したオンリーワンの製品として訴求し、変形性膝関節症への適応拡大を受けて更なる事業拡大を目指す。
・ネピック、オキュラルは株式会社ニデックとの連携により、拠点施設を中心に販売体制を構築している。眼科の主要学会にて製品の認知度向上や治療成績の情報発信を行うなど、一層の普及に向けた施策を実施し、根治療法の存在しなかった角膜上皮疾患に対する治療を提供する。
②再生医療受託事業
・顧客である企業やアカデミアはコロナ禍で中止していた開発を再開。優良な案件に注力して安定的に収益を獲得する。親会社である帝人と連携し新たなCDMO事業を構想・実行する。
③研究開発支援事業
・ラボサイトシリーズは、コロナ禍でも安定して受注を獲得。市場の大きい皮膚感作性試験のOECDガイドライン収載を受けて、国内のみならず欧州や米国、アジア圏への海外展開も積極的に推進する。ヒトiPS細胞とオルガノイドの技術を用いた研究用腸管上皮モデルの開発権の取得を契機に、現在の化粧品を主とする市場から創薬市場への新たな展開を進める。
成長戦略2(市場拡大):既存製品とは異なる対象患者の多い市場をターゲットとした新規自家製品の上市・適応拡大により、売上を大幅に拡大させる。
①再生医療製品事業
・皮膚領域では、白斑を対象としたメラノサイト含有自家培養表皮(販売名:ジャスミン)の製造販売承認を取得。ジェイスで培った販売ノウハウや医師との関係を最大活用し、早期の普及を狙う。
・膝領域では、ジャックの変形性膝関節症への適応拡大により、本来ジャックが狙っていた巨大市場に改めて挑戦する。先行してヘビーユーザーの医療機関と連携し、自由診療による同疾患の治療(メディカルツーリズム等)に着手し、承認後の迅速展開を図る。
・ネピックとオキュラルをラインナップすることで、片眼性と両眼性の両方の角膜上皮幹細胞疲弊症患者に根治療法を提供し、眼科領域における再生医療のスタンダードとなる。これまで根治療法がないため治療を諦め埋没した患者に訴求し、潜在市場を開拓する。
②再生医療受託事業
・帝人と連携した新たなCDMO事業により、顧客(国内・海外)を拡大する。
・従来のCDMO事業に加え、海外での承認品目の国内製造受託(CMO)を積極的に獲得する。
③研究開発支援事業
・帝人の海外ネットワークを活用し、海外展開を加速する。
・薬機法の制約がない製品であるため、製法改良等のコストダウンで利益率向上を図る。
成長戦略3(領域展開):同種製品やがん免疫治療等の新たな製品・領域への展開を実現し、中期目標:売上高50億円、営業利益率10%超を達成する。
①再生医療製品事業
・皮膚領域では、当社初となる同種細胞を用いた培養表皮を上市する。Ⅱ度熱傷の新たな治療方法として、ジェイスで開拓した販路や医療機関とのネットワークを生かし普及させる。
・膝領域では、ジャックで実施してきた営業施策と適応拡大に加え、施設基準緩和に取り組み、これらの相乗効果で売上を飛躍させ、膝領域の再生医療として確固たる地位を築く。
・新たな領域として、名古屋大学と開発中の自家CAR-T細胞製剤を上市する。低コストで供給できる強みを生かし、他社との差別化を図る。
・細胞培養に関する実績・ノウハウと、帝人の有するエンジニアリングでシナジーを発揮し自家製品の製造自動化や同種製品の大量生産に向けた生産革新を実現し大幅なコスト低減を図る。
②再生医療受託事業
・CDMO事業の拡大に伴い、帝人グループとして新規生産拠点を立ち上げ、製造受託のキャパシティを増大させる。
・皮膚、整形外科等の領域戦略に加え、培養法の相同性など、当社事業との親和性を活用する。
③研究開発支援事業
・ラボサイトシリーズでは、感作性試験OECDガイドライン化の実現と、帝人との連携による海外展開のシナジーにより、事業規模を飛躍的に成長させる。
(3)経営環境
2012年に京都大学iPS細胞研究所 所長 山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞したことを契機に、わが国は再生医療を成長戦略の一つとして位置付けました。再生医療への期待が急速に高まる中で、再生医療の普及を迅速に進めるための法整備が進められ、2014年11月に薬事法は医薬品医療機器等法として改正され、新たに再生医療等製品が定義されると同時に、再生医療等製品に条件・期限付承認制度が導入されました。また、再生医療を安全かつ迅速に実施するための再生医療等安全性確保法が施行されました。
このような状況の下、同種細胞を用いた再生医療製品の開発や、国内外技術導入による製薬企業の参入、iPS細胞による再生医療が臨床応用ステージに入る等の動きが加速しており、承認を取得した再生医療等製品も増えてきております。その一方で、国民医療費は、高齢化の進展、疾病構造の変化、医療の高度化、高額な製品の登場などによって年々増大しており、医療保険制度の持続可能性の確保が喫緊の課題となっております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、「再生医療をあたりまえの医療に」を目指し、日本の再生医療のトップランナーとして産業化に貢献してきました。さらに多くの患者や顧客に価値を届けるため、以下の課題に取り組んでいます。
①新規パイプラインの売上拡大による安定黒字化
当社は、2024年10月にメラノサイト含有自家培養表皮ジャスミンの販売を開始しました。自家培養軟骨ジャックについても、新たな適応症として変形性膝関節症を追加する一部変更承認を2025年5月13日付で取得しました。また、他家(同種)培養表皮(開発名:Allo-JaCE03)は、製造販売承認申請に向けて順調に進捗しています。
これらの製品を着実に市場に届け、売上を拡大し、安定黒字化を実現することを最優先事項として取り組んでまいります。その為に、これまで築き上げてきた再生医療等製品を提供するフルバリューチェーンを更に強化し、新規パイプラインの売上拡大を推進します。
また、更なる新規パイプラインの獲得・開発についても、技術の目利き力を活かして加速してまいります。
②再生医療等受託事業の更なる能力増強
当社は、これまで5製品を上市してきたノウハウを活かし、幅広い顧客に対して、再生医療の多様性をふまえた製品の作りこみや生産・販売体制の提案などのトータルソリューションを提供してきました。今後、受託事業で培ったサービス提供力や技術力を核に、再生医療業界の成功を牽引する事業を目指したいと考えています。その為に、生産能力増強、グローバル顧客に対するアプローチ強化、人材育成、帝人との協創等の更なる能力増強に取り組み、新規顧客獲得を推進します。
③研究開発支援事業の海外展開
昨今、世界的に動物実験に代わる試験法導入の潮流が高まっており、2024年6月には当社製品ラボサイトを使用した皮膚感作性試験法EpiSensAがOECDテストガイドラインに収載されています。この機会を着実に捉え、海外展開による飛躍的成長を遂げられるよう、当社製品のプロモーション活動や製品ラインナップの強化を推進します。
④人的資本経営強化
当社は、再生医療の産業化という新しい領域への挑戦を日々続けており、チャレンジ精神がありかつ各機能において専門性の高い人材を維持・育成していくことが極めて重要です。これに際し、適切かつ十分な人材の獲得策、人材育成プログラムの充実化、働きやすい企業風土を醸成する取り組みを加速します。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、対前期成長率、営業利益、営業利益率、経常利益、純利益となります。
当社は、2025年4月30日付の決算短信において、自家培養軟骨ジャックの変形性膝関節症への適応拡大に関し、保険収載時期の見通し予測が困難であり、影響が大きいことから今回の見通しについては、レンジの上限を保険収載が2026年3月期に完了した場合、レンジの下限を保険収載が2027年3月期以降に遅れた場合とするレンジ方式を採用するとしております。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
(1)ガバナンス
当社は、サステナビリティ方針に基づく様々な活動について、関係するそれぞれの部署が責任をもって推進しています。これらの活動が社会要請に基づく適正な活動であることを俯瞰的に確認する機関として、社長執行役員を委員長とする「コンプライアンス委員会」を設置しております。
また、これらの活動に伴うリスクを組織横断的に監視する機関として、社長執行役員を委員長とする「リスク管理委員会」を設置しております。リスク管理委員会では、顕在化したリスク(インシデント)を各部署から報告させ、インシデントの発生状況等から全社的なリスクマップの更新を定期的に行うことで重大リスクの把握に努めています。
各委員会の活動については、当社取締役会に報告されます。
(2)戦略
当社は「再生医療をあたりまえの医療に」というビジョンのもと、再生医療のリーディングカンパニーとして持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上に努めることをサステナビリティ方針としております。本方針のもと、地域との連携をはじめ、次世代への教育、支援、社員にとってより働きやすい職場づくり、再生医療の普及に向けた啓発活動などに取り組みます。
また、当社における人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針(人材育成方針)及び社内環境整備に関する方針(社内環境整備方針)は、以下のとおりです。
・人材育成方針
当社は「再生医療をあたりまえの医療に」をビジョンに掲げており、新しい世界に向けて挑戦する意欲のある人材を必要としています。ビジョンの実現には、年齢や性別、身につけた専門知識や技術等の多様な人材を集め、それぞれの力を最大限に発揮する必要があります。当社は、様々な背景や個性を持つ社員一人ひとりと向き合い、それぞれの特性に応じた人材育成に取り組んでいます。
1.個々の専門性(知識・技能)の向上
社員のよりどころ(軸)となる知識や技能を一人ひとりの背景や個性に応じてサポートし、仕事への自信につなげます。
2.仕事を通じた自己成長の促進
身につけた知識や技能を仕事を通じて活用し、応用することでより高度な人格を形成させ、自律した社員を育成します。
3.キャリア形成に対するサポート
社員一人ひとりが持つ様々な事情や希望を踏まえ、すべての社員が活躍できるキャリア形成をサポートします。
4.自己啓発に対する支援
社員が意欲的に学び、チャレンジする姿勢を促し、社員の成長につながる自己啓発や自己活動を支援します。
・社内環境整備方針
当社が再生医療の産業化を実現し、永続的に成長するためには、社員が安心して生き生きと働ける職場環境の実現が必要です。当社は、社会環境や社員のライフステージの変化に対応できるように、多様な働き方が選べる制度を整備していきます。年齢や性別、専門性や雇用形態などの違いを踏まえ、すべての社員一人ひとりが自分のキャリアに向き合い、将来を見据えて挑戦していく社内風土の醸成を目指します。
1.ワークライフマネジメントの推進
仕事とプライベートを単純に切り分けるのではなく、仕事とプライベートを融和させ、働きがいや自己成長につなげます。
2.働くことのよろこび
社員一人ひとりの役割や能力にあう目標を設定し、これを達成することで働くことへのよろこびや満足につなげます。
3.持続可能な社会への貢献
顧客やエンドユーザーの声を社員に伝えることで自分の仕事が社会に貢献していることを認識させ、人生の充実につなげます。
4.コミュニケーションの充実
社員間の対話が活発に行われる社内風土を醸成し、よい人間関係を構築することにより自己肯定感の向上につなげます。
(3)リスク管理
当社は、リスク管理に関する規定を策定するとともに、サステナビリティを含む様々なリスクに対応するため、それぞれの部署の部長がリスク管理責任者を務め、事業リスクを把握、分析し、必要な対応策を講じます。当社は、事業展開その他に関してリスクとなり得る事項を特定し、発生の回避及び発生した場合の早期対応に努めています。
また、サステナビリティに密接に関連する環境保全、安全及び健康の確保に努め、持続可能な社会に貢献すると同時に、リスクが発生する可能性の高い環境(Environment)、安全・防災(Safety)、健康(Health)に関する方針をコンプライアンスポリシー内に定め、ESHマネジメントを運営する体制を整備しています。ESHマネジメント活動については年1回マネジメントレビューを実施し、適切で妥当かつ有効なシステムであることを確認しています。
(4)指標及び目標
当社では、上記の人材育成方針及び社内環境整備方針の達成状況を様々な指標で確認しており、重要な指標及び実績(2025年3月期)は以下のとおりです。
1.満足度
当社は、社員のエンゲージメント調査を年1回実施しています。2025年3月期のエンゲージメントスコアは60ポイントでした。2026年3月期においてエンゲージメントスコアが62ポイント以上となることを目標とし、働きがいのある職場環境の整備に努めます。
2.離職
当社を離職する社員は一定数いますが、離職の原因はご家庭の事情やキャリアアップなどの様々な要因もあり、社内環境に満足できないことのみが理由ではありません。しかしながら、当社事業の安定的な稼働を踏まえ、様々な働き方や多様性を認めていくことで職場環境の整備に努め、離職の低下に取り組みます。
・正社員離職率:6.4%(c.f. 2024年3月期:7.1%)
目標:事業年度単位で5%以下を目指します。
・早期(3年以内)離職率:12.5%(c.f. 2024年3月期:10.5%)
目標:2026年3月期において8.0%以下となることを目指します。
3.有給休暇
当社は、有給休暇取得率を適正なワークライフマネジメントの指標のひとつとしてとらえ、有給休暇を取得しやすい雰囲気づくりや、希望日に取得できる労働環境となるように職場環境の整備に努めています。
・有給休暇取得率:76.1%(c.f. 2024年3月期:82.4%)
目標:2023年3月期に掲げた目標(事業年度単位で75%以上)を達成しました。当期水準の維持に努めます。
4.ジェンダー
当社は、役割資格に基づく賃金制度を導入しているため、制度的なジェンダーによる賃金格差はありませんが、年齢層によって男女比率が異なる(平均年齢:男性 42.4歳、女性 37.4歳)ことや、女性社員の約14%(2025年3月期:17名)が育児短時間勤務制度を活用していることなどを要因として賃金差異が生じています。
当社は、既に女性比率が5割を超えており、女性活躍を実践しているため、女性活躍に目を向けた女性比率の向上だけを目標とはせず、優秀な人材をジェンダーに関係なく継続的に採用することで全体バランス(男女比や年齢層別など)の適正化を図ります。
・男女比率(全社員):男性 43.5%、女性 56.5%(c.f. 2024年3月期:男性 40.3%、女性 59.7%)
・男女比率(管理職):男性 66.0%、女性 34.0%(c.f. 2024年3月期:男性 65.1%、女性 34.9%)
目標:2028年3月期において女性比率40.0%以上を目指します。
・労働者の男女の賃金差異:74.5%(正社員)(c.f. 2024年3月期:74.0%)
・労働者の男女の賃金差異:73.5%(全社員)(c.f. 2024年3月期:71.5%)
5.育児休暇
配偶者が出産した場合の当社の男性社員の育児休業取得は、以下のとおりです。引続き、男性社員が育児休業を取得しやすい社内風土及び環境を維持していきます。
・育児休業取得率:66.7%(3名)(c.f. 2024年3月期:100%(6名))
・育児休暇取得日数(平均):9日(c.f. 2024年3月期:67日)
・育児休暇取得日数(最長):16日(c.f. 2024年3月期:194日)
当社は再生医療製品事業、再生医療受託事業及び研究開発支援事業を展開しておりますが、以下において、当社の事業展開その他に関してリスクとなり得る主な事項を記載しております。当社として必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
なお、当社はこれらのリスクを認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めますが、それらをすべて回避できる保証はありません。
以下の記載は、当事業年度末において当社が判断したものであり、当社事業に関連するすべてのリスクを網羅するものではありませんのでご留意ください。
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重大 リスク |
影響する 事業セグメント |
主なリスク内容 |
顕在化 可能性 |
顕在時 影響 |
リスク対応策 |
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市場規模 |
再生医療製品事業 |
・当社製品の市場規模は限定的で、一定以上のシェアを確保していたとしても、対象患者の発生状況や他社の参入により、売上高が大きく変動する可能性あり。 |
中 |
大 |
・医療機関との緊密な連携や周知活動により、対象患者を適切に把握し、影響の最小化に取り組んでいる。 |
|
再生医療受託事業 |
・開発状況や委託元の方針変更等により受託業務の解約や規模縮小等の可能性あり。 |
・委託元と密に連携し、委託元の意向や計画を把握することで適時、適切な対応や提案により影響の最小化に取り組んでいる。 |
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法規制 |
再生医療製品事業 再生医療受託事業 |
・予測できない法改正や医療行政の方針変更等による急激な環境変化が生じると、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性あり。 |
中 |
中 |
・薬事承認に関する経験やノウハウを磨き、規制当局に緊密な相談を行い、影響の最小化に取り組んでいる。 |
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製品の 安定製造 |
再生医療製品事業 再生医療受託事業 研究開発支援事業 |
・代替の利かない原材料、資材等を一定数使用しているため、これらが調達できない場合、自社製品及び受託製品の製造中止の可能性あり。 |
中 |
大 |
・サプライヤーと安定供給契約等を締結する。 ・重要度の高い原材料、資材から優先的に代替品の調査、検討、選定を行う。 ・製造方法や検査方法等の新規開発により代替技術を確立する。 |
|
人材流出 |
・競合企業が増えており、専門人材の離職の可能性あり。 ・テレワーク導入企業の増加により在宅希望者の離職の可能性あり。 ・専門性の高い従業員の離職は、補填、育成に時間がかかるため、一時的な影響が出る可能性あり。 |
高 |
中 |
・様々な働き方に対応するため、社内外の状況に応じて制度の再整備、見直し等を行う。 ・ブランド向上や働きがいのある業務設計・報酬体系等により従業員満足度向上を図る。 |
|
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情報流出 |
・従業員が意図せずに第三者に機密情報を情報提供する可能性あり。 ・コンピューターウイルスの侵入等のサイバー攻撃による情報漏洩等の可能性あり。 |
中 |
中 |
・就業規則や誓約書、教育等による従業員への秘密情報管理の意識づけを徹底する。 ・ネットワークセキュリティの強化や社員教育の徹底を行う。 |
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重大 リスク |
影響する 事業セグメント |
主なリスク内容 |
顕在化 可能性 |
顕在時 影響 |
リスク対応策 |
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大規模 災害 パンデミック |
再生医療製品事業 再生医療受託事業 研究開発支援事業 |
・本社と生産拠点が一ヶ所にまとまっており、災害で両方の機能が停止する可能性あり。 ・医療体制が逼迫すると不急の手術などは敬遠され、手術の延期や治験の停滞による売上減少、開発スケジュール遅延の可能性あり。 ・委託元や顧客(研究機関等)の研究開発状況の変化により当社業績にマイナス影響を及ぼす可能性あり。 ・サプライチェーン寸断により原材料等が調達できない可能性あり。 |
小 |
大 |
・大規模災害等を想定したインフラ整備や運用整備を図っている。 ・医療機関との緊密な関係から実情や情勢を把握し、新たな営業活動等を推進することで、事業への影響を小さくすることに取組んでいる。 ・原材料、資材等の代替品の調査、検討、選定を行う。取引先との有事に備えた関係を構築する。 |
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日)におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加等により景気は緩やかに回復しているものの、米国政権交代に伴う政策動向や、物価の上昇による国内景気低迷への懸念等、経済の先行きは不透明な状況が続いています。
再生医療・細胞治療分野では、2014年11月に施行された再生医療安全性確保法及び改正薬事法によって再生医療の産業促進が進むなか、条件・期限付き承認制度のもとで承認されていた2製品(「ハートシート」と「コラテジェン」)がそれぞれ不承認、申請取り下げになったことを受け、条件・期限付き承認制度の在り方が議論されています。一方で、2024年7月には新たに脳損傷治療薬「アクーゴ脳内移植用注」(製造販売元:サンバイオ株式会社)が承認され、2025年3月末日現在、当社5製品を含む19品目が再生医療等製品として製造販売承認を得ており、本分野の拡大成長への社会的期待は継続している状況にあります。
このような状況の下、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当事業年度末において、総資産は6,512,990千円(前期と比べ475,784千円減少)、負債は687,954千円(前期と比べ220,477千円減少)、純資産は5,825,035千円(前期と比べ255,307千円減少)となりました。
当事業年度における資産、負債及び純資産の状況に関する分析は以下のとおりであります。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は4,824,949千円となり、前事業年度末から514,329千円減少いたしました。この主な要因は、現金及び預金が減少したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は1,688,040千円となり、前事業年度末から38,545千円増加いたしました。この主な要因は、投資有価証券の取得及び減価償却によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は637,229千円となり、前事業年度末から236,302千円減少いたしました。この主な要因は、流動負債の「その他」に含まれる仮受金が減少したことによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は50,725千円となり、前事業年度末から15,825千円増加いたしました。この主な要因は、役員退職慰労引当金及び退職給付引当金の増加によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は5,825,035千円となり、前事業年度末から255,307千円減少いたしました。この主な要因は、当期純損失の計上によるものであります。
b. 経営成績
当事業年度における売上高は、再生医療製品事業の売上が拡大し、研究開発支援事業の売上も順調に伸長したものの、再生医療受託事業が減少した結果、全体としての売上は2,455,474千円(前期比2.3%減)となりました。営業損失は238,315千円(前期は144,506千円の営業利益)、経常損失は234,487千円(前期は147,009千円の経常利益)、当期純損失は255,304千円(前期は143,169千円の当期純利益)となりました。
セグメント別では、再生医療製品事業の売上高は、1,493,211千円(前期比6.2%増)、再生医療受託事業の売上高は、713,964千円(前期比17.5%減)、研究開発支援事業の売上高は、248,298千円(前期比2.6%増)となりました。
各セグメントにおける概況及び新規パイプライン開発に関する特記事項は、以下のとおりです。
[再生医療製品事業]
当事業年度における再生医療製品事業の売上は、1,493,211千円(前期比6.2%増)となりました。
<皮膚領域:自家培養表皮ジェイス>
熱傷では、当該疾患の標準的な治療の一つとして広く認知、受容される営業活動を重ねた結果、第4四半期において不調を挽回し、ほぼ前事業年度並の着地となりました。今後もより多くの患者の救命に寄与出来るよう、営業活動強化を図ります。
先天性巨大色素性母斑では、ジェイス移植時に新たな併用療法を進める施設での受注が伸びた結果、大幅に売上が増加しました。今後はこの治療法の更なる治療成績の向上を見極めたうえで、普及に向けた施策を推進します。
<皮膚領域:メラノサイト含有自家培養表皮ジャスミン>
2024年10月の保険収載を受け、拠点となる医療機関への採用活動を進め、使用環境の整備に努めました。その結果、1月に初の受注を獲得し、当事業年度内の症例数を6例まで伸ばすことができました。その後も待機患者への治療提供が順調に進んでいます。
<皮膚領域:自由診療展開>
2024年11月より、創傷治療と瘢痕治療に特化した医療機関である、きずときずあとのクリニックⓇと連携し、自由診療でのリストカット痕の治療に用いる培養表皮の提供を開始しました。
<軟骨領域:自家培養軟骨ジャック>
令和6年度診療報酬改定により保険償還価格が引き上げられたことに加え、日本膝関節学会と併せたセミナー開催など、ジャックの有効性を訴求する営業活動を行った結果、売上が増加しました。
また、ジャックの新たな適応症として変形性膝関節症を追加する一部変更承認を2025年5月13日付で取得しました。変形性膝関節症の新たな治療として患者に「ジャック」をいち早くご使用いただけるよう、2026年3月期中の保険収載を目指して、提供体制の構築を進めていきます。
<角膜領域:自家培養角膜上皮ネピック・自家培養口腔粘膜上皮オキュラル>
待機患者への移植が一巡して売上が鈍化していますが、片眼にオキュラルを移植した両眼性疾患の患者に対する対側眼への受注が入り始めました。また、角膜専門医への治療啓発や潜在患者の発掘を加速するため、販売を担う株式会社ニデックの営業活動に加え、当社のリソースを積極投入する新たな施策を開始し、両社協力による候補施設の開拓や潜在患者の発掘が進捗しています。
[再生医療受託事業]
当事業年度における再生医療受託事業の売上は、713,964千円(前期比17.5%減)となりました。帝人(帝人株式会社)関連の減収が響き、売上全体では減少しました。なお、一般顧客からの受託(親会社(帝人)以外からの受託)においては順調に売上を計上しました。
<一般顧客からの受託>
顧客に対し、開発製造受託(CDMO)開発業務受託(CRO)に係るサービスを提供してきました。委託元のアクチュアライズ株式会社では、再生医療等製品としての、国内第Ⅱ相臨床試験が開始され、被験者への投与は完了しました。また、株式会社VC Cell TherapyとiPS細胞による再生医療等製品の実用化に向けた資本業務提携を行い、受託を開始しました。さらに、株式会社メトセラが開発する機能的単心室症を対象とする再生医療等製品の治験製品製造に関する受託契約を締結しました。
iPS細胞や循環器領域といった新たな領域へ拡張させるとともに、委託元との関係を通じた製品価値向上と新しいCDMO事業の仕組みづくりに注力し、わが国の再生医療の発展に貢献します。
<帝人関連>
当事業年度は、予定していたマイルストンに遅れが生じたこと及び受託の減少により、帝人リジェネット株式会社の立上げに伴うマイルストン収入*及び受託収入のあった前事業年度と比べて収入が減少しました。加えて、当事業年度に予定していたマイルストンにも遅れが生じました。今後、帝人と協創を図り、両社の価値を高める施策を推進し、マイルストンの達成と受託収入の拡大を目指します。
* 帝人からのマイルストン収入
前事業年度(2024年3月期):170,000千円、当事業年度(2025年3月期):100,000千円
[研究開発支援事業]
当事業年度における研究開発支援事業の売上は、248,298千円(前期比2.6%増)となりました。国内大口顧客における研究がひと段落し減収に響いたものの、動物実験代替製品「ラボサイト」を使用して行う皮膚感作性試験法であるEpiSensAのテストガイドライン収載を受け、国内外の新規顧客からの引き合いが増え、売上は微増となりました。
国内においては、EpiSensAを用いた試験受託事業を開始しました。帝人構造解析センターを外部試験受託機関として連携し、ニーズが拡大するEpiSensAの受け皿を拡大することでラボサイトの拡販を図っています。
海外においては、インドのシベン・バイオテック社と代理店契約を締結し、販売促進活動を開始しています。また、欧州においても複数社への販売を開始しています。
また2025年3月には、ヒトiPS細胞とオルガノイドの技術を用いた研究用腸管上皮モデルの開発権を取得しました。2027年3月期第1四半期の上市を目指して開発を進め、現在の化粧品を主とする市場から創薬市場への新たな展開を進めるとともに、米国や欧州、アジアへの展開も順次進め、早期で数億円規模の売上高達成を目指します。
[新規パイプラインの開発]
<皮膚領域>
メラノサイト含有自家培養表皮ジャスミン*1は、これまでの保険収載に向けた活動の結果、2024年10月1日付で保険収載され、販売を開始しています。
他家(同種)培養表皮(開発名:Allo-JaCE03)*2は、皮膚欠損の代表的疾患である深達性Ⅱ度熱傷の患者を対象とした臨床試験を完了*3しました。熱傷を含む皮膚欠損を適応とし、2027年3月期の上市を目指し、現在製造販売承認申請に向けて順調に進捗中です。本製品が、他家製品・乾燥品である特長を生かし、国内だけでなく海外市場への展開も加速させていきます。
<軟骨領域>
自家培養軟骨ジャックは、新たな適応症として変形性膝関節症を追加する一部変更承認を2025年5月13日付で取得しました。今後は、2026年3月期中の保険収載を目指して、提供体制の構築を進めていきます。
他にも、膝領域の治療を目的とした新製品の開発を、帝人と共同で取り組んでいます。
<がん領域>
当社製造による自家CAR-T細胞製剤*4は、名古屋大学で悪性リンパ腫の医師主導治験に加え、急性リンパ性白血病に対する医師主導治験が開始されました。
柏の葉「再生医療プラットフォーム」における開発受託拠点の稼働を開始し、帝人株式会社、国立研究開発法人国立がん研究センター、三井不動産株式会社と協働した、がん領域における本格的な事業展開に取り組んでいます。
<成長基盤構築>
シスメックス株式会社と製造機能の高度化に向けた基本合意書を締結し、2025年3月には、シスメックスが保有する品質管理検査システムと当社の再生医療等製品の開発・製造経験を融合させることで、品質管理試験の共同開発を行うための共同研究契約を締結しました。
*1 非外科的治療が無効又は適応とならない白斑の治療を目的とするメラノサイト(色素細胞)含有製品
*2 わが国で初となる他人の皮膚組織を原材料としたオフザシェルフ(事前に製造・保存しておき、必要な時に遅滞なく使用することができる)製品
*3 主要評価項目である初回貼付後7日目におけるAllo-JaCE03貼付部位の上皮化率は、既存の治療法による上皮化率の推定値に比べて統計学的に有意に上回ることが示された。また、安全性については、問題となる有害事象は認められなかった。
*4 名古屋大学・信州大学と特許ライセンス契約を締結した、CD19陽性の急性リンパ性白血病の治療を目的とした、低コストで製造できる自家CAR-T細胞由来治療薬開発
(参考)各事業の概要
[再生医療製品事業]
当社は再生医療製品事業として自家培養表皮ジェイス、自家培養軟骨ジャック、自家培養角膜上皮ネピック、自家培養口腔粘膜上皮オキュラル及びメラノサイト含有自家培養表皮ジャスミンの製造販売を行っています。
・自家培養表皮ジェイス(皮膚領域)
自家培養表皮ジェイスは、2009年1月に重症熱傷を適応として保険収載された国内初の再生医療等製品であり、先天性巨大色素性母斑及び表皮水疱症(栄養障害型と接合部型)にも適応を拡大しています。ジェイスの保険適用に関しては、患者一連の製造につき保険算定できる枚数の上限が設定されており、熱傷治療は40枚(医学的に必要がある場合に限り50枚)、先天性巨大色素性母斑治療は30枚、表皮水疱症(栄養障害型と接合部型)治療は50枚が保険算定限度となっています。
・自家培養軟骨ジャック(軟骨領域)
自家培養軟骨ジャックは、2013年4月に保険収載された国内第2号の再生医療等製品であり、膝関節における外傷性軟骨欠損症又は離断性骨軟骨炎(変形性膝関節症を除く)を適応としています。2019年1月には、ジャックの移植時に用いていた患者自身の骨膜に代わって人工のコラーゲン膜を使用する一部変更承認を取得して、手術侵襲の低減と簡便化を実現しました。2022年6月には、承認後の使用成績調査について再審査が終了し、承認時の有効性及び安全性が改めて確認されました。さらに、ジャックの新たな適応症として変形性膝関節症を追加する一部変更承認を2025年5月13日付で取得しました。
・自家培養角膜上皮ネピック(角膜領域)
自家培養角膜上皮ネピックは、2020年6月に保険収載された眼科領域では国内初となる再生医療等製品であり、角膜上皮幹細胞疲弊症(スティーヴンス・ジョンソン症候群・眼類天疱瘡・移植片対宿主病・無虹彩症等の先天的に角膜上皮幹細胞に形成異常を来す疾患・再発翼状片・特発性の角膜上皮幹細胞疲弊症の患者を除く)を適応としています。
・自家培養口腔粘膜上皮オキュラル(角膜領域)
自家培養口腔粘膜上皮オキュラルは、角膜上皮幹細胞疲弊症を適応としており、2021年12月に保険収載されました。口腔粘膜上皮細胞を用いて両眼性の角膜上皮幹細胞疲弊症を治療することが可能な、世界初の再生医療等製品です。
・メラノサイト含有自家培養表皮ジャスミン(皮膚領域)
メラノサイト含有自家培養表皮ジャスミンは、メラノサイト(色素細胞)が保持されるように培養された表皮細胞シートです。非外科的治療が無効又は適応とならない白斑を適応として、2024年10月に保険収載されました。
[再生医療受託事業]
当社は再生医療受託事業において、再生医療等製品の受託開発並びにコンサルティング及び特定細胞加工物製造受託を行っています。
・再生医療等製品の受託開発
当社は、医薬品医療機器等法のもと、再生医療等製品の承認を目的として臨床研究を実施するアカデミアや、医師主導治験を実施する医療機関、再生医療等製品の開発を行っている企業を対象に、再生医療等製品に特化した開発製造受託(CDMO)サービス・開発業務受託(CRO)サービスを提供しています。自社製品の開発、製造販売で培った薬事開発、規制当局対応のノウハウ、GCTP適合の製造設備等の豊富な実績及びノウハウを生かし、細胞種(体細胞・幹細胞・iPS細胞)や製品形態を問わず、シーズの開発段階から実用化後までトータルかつシームレスに支援しています。
・コンサルティング及び特定細胞加工物製造受託
当社は、再生医療等安全性確保法のもと、再生医療の提供機関に対するコンサルティング及び特定細胞加工物製造受託サービスを提供しています。コンサルティングサービスでは、再生医療等提供計画の作成・細胞加工施設の運営体制の構築等、臨床研究・治療提供のために必要な行政手続きを支援しています。特定細胞加工物製造受託では、厚生労働省より許可を得た当社の細胞培養加工施設で特定細胞加工物の製造を受託しています。
再生医療等製品の受託開発、コンサルティング及び特定細胞加工物製造受託には、次の当社の強みを最大限活用し、顧客への提供価値を高めております。
<当社の強み>
①5つの承認品目(7つの適応)を開発・上市
自家培養表皮、自家培養軟骨、自家培養角膜上皮、自家培養口腔粘膜上皮、メラノサイト含有自家培養表皮の5つの再生医療等製品を開発・上市し、安定的に患者へ提供してきた実績を有しています。
②全てのバリューチェーンを保有
研究開発、臨床開発、薬事、製造、信頼性保証、営業など再生医療等製品の開発・製造・販売に必要なすべての機能・人材・経験を有しています。
③臨床現場の声を製品開発に還元(リバーストランスレーショナルリサーチ)
製品を使用する医師とともに再生医療等製品を普及させてきた経験から、臨床現場の声を製品設計や開発プロセスに還元し、最適化する仕組みを構築しています。
[研究開発支援事業]
当社は研究開発支援事業において、自社製品の開発で蓄積した高度な培養技術を応用した研究用ヒト培養組織の製造販売を行っています。
・ラボサイトシリーズ
研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズは、動物実験を代替する試薬です。日用品、医薬品、化粧品及び化学品メーカーなど、化学物質を扱う企業向けに販売しています。製品ラインアップとして、ヒト3次元培養表皮エピ・モデル/EPI-KITとヒト3次元培養角膜上皮角膜モデルを保有しています。エピ・モデル24を用いた皮膚刺激性試験法、皮膚腐食性試験法並びに花王株式会社が開発した皮膚感作性試験法(EpiSensA:エピセンサ)、そして角膜モデル24を用いた眼刺激性試験法は、標準法の一つとして経済協力開発機構(OECD)のテストガイドラインに収載されており、日本国内においてはトップシェアを占めるモデルとなっています。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べて380,894千円減少し、1,685,449千円となりました。
当事業年度のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は148,365千円(前期は274,138千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純損失(234,487千円)及び減価償却費(158,474千円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は232,526千円(前期は242,230千円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出(150,000千円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3千円(前期は134千円の使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前期比(%)
|
|
再生医療製品事業(千円) |
1,497,553 |
106.5 |
|
再生医療受託事業(千円) |
713,964 |
82.5 |
|
研究開発支援事業(千円) |
248,298 |
102.6 |
|
合計(千円) |
2,459,817 |
97.8 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.当事業年度における生産実績の著しい変動の要因については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
b. 受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前期比 (%) |
|
再生医療製品事業 |
1,545,682 |
103.0 |
152,518 |
91.2 |
|
再生医療受託事業 |
571,647 |
55.0 |
78,498 |
35.5 |
|
研究開発支援事業 |
249,234 |
102.6 |
14,470 |
106.9 |
|
合計 |
2,366,563 |
85.1 |
245,487 |
61.1 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.当事業年度における受注実績の著しい変動の要因については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前期比(%)
|
|
再生医療製品事業(千円) |
1,493,211 |
106.2 |
|
再生医療受託事業(千円) |
713,964 |
82.5 |
|
研究開発支援事業(千円) |
248,298 |
102.6 |
|
合計(千円) |
2,455,474 |
97.7 |
(注)1.当事業年度における販売実績の著しい変動の要因については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
2.最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
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金額 (千円) |
割合 (%) |
金額 (千円) |
割合 (%) |
|
|
帝人株式会社 |
325,763 |
13.0 |
- |
- |
|
帝人リジェネット株式会社 |
- |
- |
307,083 |
12.5 |
(注) 前事業年度の帝人リジェネット株式会社に対する販売実績及び当事業年度の帝人株式会社に対する販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態の分析
当事業年度の財政状態の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、製造費、研究開発費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を検討した上での調達を基本としております。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,685,449千円となっております。
④セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度のセグメントごとの経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態につきましては、次のとおりであります。
再生医療製品事業のセグメント資産は1,288,056千円となり、前事業年度末から191,122千円減少となりました。再生医療受託事業のセグメント資産は288,907千円となり、前事業年度末から41,572千円減少となりました。研究開発支援事業のセグメント資産は95,747千円となり、前事業年度末から927千円減少となりました。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
⑦重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
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契約書名 |
共同研究開発基本契約書 |
|
相手方名 |
株式会社セルシード |
|
契約締結日 |
2009年10月30日 |
|
契約期間 |
契約締結日から3年間(2009年10月30日から2012年10月29日まで)とする。ただし、期間満了の3か月前までに両者のいずれからも解約の意思表示のないときは、本基本契約はさらに満1年間自動的に継続更新されるものとし、以後も同様とする。 |
|
主な契約内容 |
株式会社セルシードと当社は、両社が保有する技術及びノウハウを活用し、次世代再生医療製品及びサービスならびにビジネスモデルを共同開発する。本基本契約に基づいて株式会社セルシードと当社が共同で取り組む研究開発テーマは、両社合意の上で別途個別共同研究開発契約をもって定める。 |
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契約書名 |
実施許諾契約書 |
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相手方名 |
国立大学法人名古屋大学(現 国立大学法人東海国立大学機構)、国立大学法人信州大学 |
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契約締結日 |
2018年6月22日 |
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主な契約内容 |
当社は、対象特許(PCT/JP2016/079989「キメラ抗原受容体を発現する遺伝子改変T細胞の調製方法」)について、CD19陽性細胞の急性リンパ性白血病を対象とした自家細胞を用いたCD19分子を標的とする非ウィルスベクターを用いたキメラ抗原受容体T細胞製剤の日本における開発・製造・販売する独占的実施権の許諾を受ける。 |
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契約書名 |
資本業務提携契約書 |
|
相手方名 |
帝人株式会社 |
|
契約締結日 |
2021年1月29日 |
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契約期間 |
公開買付けの決裁開始日に効力を生じる。 |
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主な契約内容 |
・当社を帝人株式会社の連結子会社にすること(資本提携)。 ・両当事者の事業上のシナジーを実現させ、企業価値を向上させる目的で相互に知見やノウハウ、リソース、インフラ等を提供すること(業務提携)。 ・資本提携下における当社の運営等に関する取決め。 |
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契約書名 |
独占的販売契約書 |
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相手方名 |
株式会社ニデック |
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契約締結日 |
2022年3月15日 |
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契約期間 |
2021年12月1日から5年間とする。 ただし、期間満了の2ヶ月前までに両者のいずれよりも反対の意思表示がない場合は、更に満1年間自動的に継続更新されるものとし、以後も同様とする。 |
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主な契約内容 |
当社は、当社が製造販売する再生医療等製品「オキュラル(一般的名称:ヒト(自己)口腔粘膜由来上皮細胞Bシート)」について、株式会社ニデックに対して日本国内における独占的販売店の地位を与える。 |
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契約書名 |
使用許諾契約書 |
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相手方名 |
帝人株式会社 |
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契約締結日 |
2023年4月19日 |
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契約期間 |
2023年4月19日から2034年3月31日までとする。 ただし、期間満了の1年前までに一方当事者から他方当事者に対して終結の通知がない場合には、同条件を以て自動的に2年間延長され、その後も同様とする。 |
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主な契約内容 |
当社の再生医療受託事業(CDMO事業)に係るノウハウを非独占的に使用する権利を帝人株式会社に許諾する。その対価として、帝人株式会社のCDMO事業の立上げ段階に応じたマイルストン対価と帝人株式会社のCDMO事業の売上に連動したランニングロイヤルティを受領する。当社と帝人株式会社は協働体制のもと、さらに積極的に再生医療受託事業に取り組む。 |
(注)本契約は、2023年8月1日に帝人リジェネット株式会社に承継されました。
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契約書名 |
使用許諾契約に基づく業務委託基本契約書 |
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相手方名 |
帝人リジェネット株式会社 |
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契約締結日 |
2024年3月19日 |
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契約期間 |
2024年4月1日から2025年3月31日までとする。 ただし、当該有効期間が満了する日の2ヶ月前までに甲乙いずれからも本契約の修正又は不更新の申し出がない場合は、本契約は同一条件をもってさらに1年間更新されるものとし、以後も同様とするが、最長でも2031年3月31日までとする。 |
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主な契約内容 |
帝人リジェネット株式会社の再生医療受託事業(CDMO事業)に関連する技術指導業務について、当社の技術・ノウハウを活用して当社がこれを受託する。本基本契約に基づく帝人リジェネット株式会社からの委託取引の内容は、両社合意の上で別途個別契約をもって定める。 |
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契約書名 |
業務委託基本契約書 |
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相手方名 |
帝人株式会社 |
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契約締結日 |
2024年3月19日 |
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契約期間 |
2024年4月1日から2025年3月31日までとする。 ただし、当該有効期間が満了する日の2ヶ月前までに甲乙いずれからも本契約の修正又は不更新の申し出がない場合は、本契約は同一条件をもってさらに1年間更新されるものとし、以後も同様とするが、最長でも2031年3月31日までとする。 |
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主な契約内容 |
帝人株式会社の再生医療事業に関する指導業務及びその他の業務について、当社の技術・ノウハウを活用して当社がこれを受託する。本基本契約に基づく帝人株式会社からの委託取引の内容は、両社合意の上で別途個別契約をもって定める。 |
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契約書名 |
第6回新株予約権付社債総数及び総額引受契約書 |
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相手方名 |
株式会社VC Cell Therapy |
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契約締結日 |
2024年12月27日 |
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契約期間 |
契約締結日に効力を生じる。 |
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主な契約内容 |
株式会社VC Cell Therapyが発行する新株予約権付社債について、当社が本新株予約権の総数及び本新株予約権付社債の総額を引き受ける(資本提携)。 |
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契約書名 |
特許及び契約上の地位の承継に関する契約書 |
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相手方名 |
タカラバイオ株式会社 |
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契約締結日 |
2025年3月5日 |
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契約期間 |
2025年3月31日を承継日とする。 |
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主な契約内容 |
タカラバイオ株式会社が国立大学法人大阪大学、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所との間で締結したヒト腸管上皮モデルを製品化する特許に関する権利を譲り受ける。 |
当社は、ティッシュエンジニアリングを学術的基盤として、生きた細胞を用いた人工組織・臓器の開発に取り組み、再生医療の発展に貢献すべく活動しております。
当事業年度における事業別の研究開発活動は以下のとおりで研究開発費の総額は
(1)再生医療製品事業
①自家培養軟骨ジャック
新たな適応症として、変形性膝関節症を追加する開発を進め、2025年5月に一部変更承認を取得することができました。今後も整形外科領域の市場への普及を目指して適応拡大に向けた研究開発を進めていきます。他にも、膝領域の治療を目的とした新製品の開発を、帝人と共同で取り組んでいます。
②他家(同種)培養表皮(開発名:Allo-JaCE03)
本開発品は、わが国で初となる他人の皮膚組織を原材料としたオフザシェルフ(事前に製造・保存しておき、必要な時に遅滞なく使用することができる)製品です。
皮膚欠損の代表的疾患である深達性Ⅱ度熱傷の患者を対象とした臨床試験を完了しました。主要評価項目である初回貼付後7日目におけるAllo-JaCE03貼付部位の上皮化率は、既存の治療法による上皮化率の推定値に比べて統計学的に有意に上回ることが示されるとともに、安全性については、問題となる有害事象は認められませんでした。熱傷を含む皮膚欠損を適応とし、2027年3月期の上市を目指し、現在製造販売承認申請に向けて順調に進捗中です。本製品が、他家製品・乾燥品である特長を生かし、国内だけでなく海外市場への展開も加速させていきます。
③自家CAR-T細胞製剤(JPCAR-019)
本開発品は、名古屋大学・信州大学と特許ライセンス契約を締結した、CD19陽性の急性リンパ性白血病の治療を目的とした、低コストで製造できる自家CAR-T細胞由来治療薬開発です。名古屋大学で悪性リンパ腫の医師主導治験に加え、急性リンパ性白血病に対する医師主導治験が開始されました。
(2)再生医療受託事業
当社の研究開発活動の中には、様々なアカデミア・医療機関・企業に対する開発製造受託(CDMO)サービス・開発業務受託(CRO)サービスの提供に係るものも含んでおります。
(3)研究開発支援事業
2024年6月には花王株式会社が開発した皮膚感作性試験法(EpiSensA:エピセンサ)が、OECDテストガイドラインに収載される等、活動の成果が表れております。また2025年3月には、ヒトiPS細胞とオルガノイドの技術を用いた研究用腸管上皮モデルの開発権を取得しました。2027年3月期第1四半期の上市を目指して開発を進め、現在の化粧品を主とする市場から創薬市場への新たな展開を進めるとともに、米国や欧州、アジアへの展開も順次進め、早期で数億円規模の売上高達成を目指します。
(4)基盤構築
シスメックス株式会社と製造機能の高度化に向けた基本合意書を締結し、2025年3月には、シスメックスが保有する品質管理検査システムと当社の再生医療等製品の開発・製造経験を融合させる共同開発を開始しました。