文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
当社グループは、常に発展していき、今後も市場規模が拡大して新しい技術が開発されていくと予想されるIT業界のなかで、多くの企業は生き残りをかけた過酷な競争を強いられているのが現実です。こうしたなか、当社グループは企業がお互いに情報、知識を交友させ、新たな価値を創造できる社会を展望しております。大きな時代変移をいち早く予見し、お互いのコアコンピタンスの融合により、次なるビジネスモデル、新たなるマーケットを共に創り出すことが我々の使命と考えております。
・貢献なくして利益なし
・利益なくして継続なし
・継続なくして貢献なし
まず社会から求められ、賛同を得られるサービスでないと利益を得ることができない。利益を上げないと、そのサービスを継続して成長させていくことができなくなる。そして継続した成長を提供できるサービスでないと社会貢献できない。つまり、中長期に渡り社会から賛同を得られるサービスを創造し、継続成長させることが、当社の目指す事業であり、その事業を成長させること自体が社会貢献であると考えております。また、事業展開方針は「中長期利益最大化」を判断尺度としております。全ての判断を求められるとき、その答えは「中長期利益最大化」に繋がるのかを考え判断を下す事で、将来に渡り収益力のある企業グループを目指しております。企業グループ各社の役割として、eBASE事業は高利益を、eBASE-PLUS事業は売上安定を目指す事で、グループ全体でバランスのとれた増収増益を図ろうとしております。また、eBASEグループのサステナビリティ(ESG/SDGs)については、この企業理念である「①貢献 → ②利益 → ③継続(サステナビリティ)」を体現した事業活動を通じて社会課題の解決により、eBASEグループの社会価値及び財務価値を向上させ、永続的企業経営を実現することで、社会の持続的な発展に貢献していきます。

経営戦略として、「eBASE事業」は、創業から現在に至るまで3種類のビジネスモデルのフェーズ(0th eBASE、1st eBASE、2nd eBASE)により展開をしてまいりました。
「0th eBASE(BtoBモデル:企業別統合商品DB)」は、創業期からのワンソースマルチユースを実現するCMS開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」を基盤とするパッケージソフトウェア「eBASE」を用いて、様々な業界や業態向けの統合商品データベースシステムとしての提供、これらの統合商品データベースシステムと連動する従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ、Webカタログ等)の企画制作プロセスを最適化(コストダウン)すると同時に、ワンストップで次世代のOMO展開を加速化する企画制作支援システム「DBP eBASE(eB-DBPカタログ/ちらし/Web)」としてのデータベースパブリッシングシステム(DBP:DataBase Publishing)の開発提供、及び統合商品データベースシステムと連動した商品DB型のWebサイト等の個別システムインテグレーションを開発展開しています。
「1st eBASE(BtoBモデル:業界別/業界横断型統合商品DB)」は、「0th eBASE」を通じて商品情報交換プラットフォームとしての「eBASE」の普及促進を目指して食品業界、日雑業界(その他業界)、住宅業界の各業界セグメントに対して、個別の業界や業態向けのニーズにマッチした「FOODS/GOODS eBASE」等の商品詳細情報管理システムの開発推進を行っています。また商品情報のデジタルコンテンツプロバイダーとしての商品データプール「商材ebisu/マスタデータebisu」のデファクト化を同時に推進することで、小売向けに「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した統合的な商品マスタ管理システム「MDM eBASE」の開発提供や、小売PB部門やメーカー向けに製品企画開発管理システム「PDM eBASE」を開発提供しています。
「2nd eBASE(BtoBtoCモデル: 消費者向けライフスタイルアプリ)」は、まず「0th eBASE」により構築された統合商品データベースと連動した「DBP eBASE」、加えて「1st eBASE」を通して構築された「商材ebisu/マスタデータebisu」をコアコンピタンスとしています。その結果、従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ等)の企画制作におけるコストダウン施策を実現すると同時に、ワンストップで小売向けの次世代OMO環境を構築することが可能となりました。そして、消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」の開発・提供を通じて、小売やメーカーのDXによるCX向上を実現する新たなビジネス展開を推進しています。
これら「0th~2nd eBASE」の各ビジネスモデルは双方向に有機的に関与することにより、お互いを補完・増強するだけではなく、様々な新サービスや新事業モデルへの展開を可能としています。
「eBASE-PLUS事業」は、安定的に収益を確保できるIT開発アウトソーシングビジネスの事業展開と高収益化を推進し、中核となるeBASE事業とのIT人材の交流、及び連携ビジネス展開も図っています。特に自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」の構築と運用を継続的に強化向上する事で未経験者の育成、及び高度技術者の人材を育成し、eBASEグループ全体におけるIT人材の採用と教育を強化推進しています。
当社グループは、これらの具体的案件を進めながら新たな事業戦略モデルを立案展開していきます。
(2)目標とする経営指標
経営指標として、当社グループは、「経常利益」の持続的成長と収益性の向上を最大の経営目標とし、売上高の持続的成長を重要な経営指標と位置づけております。CMS開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」を利用して、業界単位での商品情報交換の全体最適化を推進し、商品データプール「商材ebisu/マスタデータebisu」のコンテンツの利活用を推進することで、サプライチェーンを含むバックオフィス業務の合理化や、セールスプロモーションにおけるCX向上の為のDX推進を図ります。また、時代や環境の変化に応じた企業の統合商品DB、CMS、スマホアプリニーズを「ミドルウェアeBASE」で効率的に実現することを目指しています。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
国内経済は、インバウンド需要の増加や経済活動の正常化が進み、景気回復の兆しが見える一方、米国の政策の動向や、原材料やエネルギー価格の高騰や円安基調の継続による物価上昇影響から、依然として先行き不透明な状況が続く見込みです。当社グループの属する情報サービス分野におきましては、企業のIT投資は、先送りや検収の遅延などの懸念があり、引き続き先行きの不透明感は払拭できない状況となっています。当社は、このような経営環境のもと、当社グループのビジネスモデルを計画通り遂行し、新たなビジネスモデルへの変革を行いながら、更なる成長を遂げていく為に、多くの課題を解決していく必要があります。
当社グループは、特に以下を重点課題として取り組んでまいります。
① 人材の採用と育成
当社グループのeBASE事業においては、当社オリジナルビジネスモデルである下記シナリオを推進する為の人材採用と育成が重要であると認識しております。
まず、「0th eBASE(BtoBモデル:企業別統合商品DB)」の推進で、業界別に「1st eBASE(BtoBモデル:業界別統合商品DB)」への基盤を醸成します。
業界別に「1st eBASE」の推進で、業界横断型の商品データプールサービス「商材ebisu/マスタデータebisu」のデファクト化の実現を図ります。この「商材ebisu/マスタデータebisu」をベースとし、以下のような特徴を持つ「2nd eBASE(BtoBtoCモデル:消費者向けライフスタイルアプリ)」を推進します。
・BtoBtoCモデルの消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」でCX推進
・消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」で小売のOMO、DXを実現
・製品・サービスで利用している特許取得によるブルーオーシャン化
これらのビジネスモデルやビジネス戦略を理解した上で、AIやデータサイエンス等の最先端テクノロジーとの連携も含めた高い技術開発力に裏付けられたビジネス施策を同時並行で立案、推進し、かつセールスエンジニアとしての能力を有する人材や開発人材の育成が不可欠であり、これらを推進しながら、更に成長できる人材の採用と育成を推進します。
eBASE-PLUS事業では、事業の競争力を高め、事業拡大と高収益化を実現させる優秀な人材の確保と技術力の向上と高度技術者の育成や折衝力を備えたコアリーダーの育成をしていくことを課題と認識し、取り組んでまいります。特に効果的な採用活動を継続して行うとともに、社内外のIT人材の育成に向けた自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」(Javaプログラミング/ITインフラ教育等)の構築と運用を継続的に強化向上する事で、未経験者の育成、及び高度技術者の人材育成を推進します。また、eBASEグループにおけるIT人材の採用と教育を推進することでeBASE社へのローテーションによる総合力強化を図ります。
② 内部管理体制の強化
事業の飛躍的拡大とともに生じる業務量の増大・複雑化は、業務効率の低下だけでなく不正やヒューマンエラーを発生させる可能性があります。これらを防ぐためには効率性、機能性、柔軟性、健全性を継続できるような仕組みを構築していく必要があります。当社グループ自身が「ミドルウェアeBASE」を活用した総務/経理/管理・販売管理・開発管理・営業活動管理に伴う業務等の内部管理システムを構築・推進し、体制強化とともに合理化に取り組んでいくことでヒューマンエラーを防ぎつつ、内部統制の更なる効率化を図っていくことを課題と認識し、取り組んでまいります。
③「ミドルウェア eBASE」の開発・強化による市場競争力の維持
「0th eBASE/1st eBASE/2nd eBASE」のすべてのビジネスモデルの開発基盤となるCMS開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」を利用した自社パッケージソフト製品、及びクラウドサービス、コンテンツサービス、及び受託開発案件の受注促進の推進とその継続的機能強化を推進し、エンタープライズ領域における基幹系BtoBシステム市場の展開と創造が課題と認識し、取り組んでまいります。また、ワンソースマルチユース推進による大型案件への展開を推進します。更に、グローバル化によるインバウンド対応を見据えた多言語化対応や「2nd eBASE」市場への展開を睨んだスマホ向け機能強化や、「eBASEソリューション」のノンプログラミング開発環境、及び品質向上を実現する為のテストの自動化、ドキュメントの自動生成等の機能強化を継続推進します。
④「0th/1st eBASE(BtoBモデル)」の推進
「0th eBASE」においては、下記を重要であると認識し、取り組んでまいります。
統合商品データベースシステムとしてあらゆる業界や業態、及び個別企業向けの商品情報管理システムとしての機能強化と普及促進を図ります。
データベースパブリッシングシステムとしては、eBASEで構築された統合商品データベースを生かした様々な既存・新規の販促媒体(チラシ、カタログ、デジタルメディア等)の企画・制作・配信支援システム「DBP eBASE」の開発を推進します。また、統合商品DBと連携した商品DB型のWebカタログサイトの開発提供を推進します。
「1st eBASE」においては、下記を重要であると認識し、取り組んでまいります。
食品業界、日雑業界(他業界)、住宅業界と大別し、個別の業界や業態向けのニーズにマッチした「FOODS/GOODS eBASE」等の商品詳細情報管理システムの開発を推進します。
「FOODS/GOODS eBASE」をサプライチェーンに広く普及することによる商品情報交換プラットフォーム化のビジネスモデルを推進するとともに、特に食品業界については、食の安全情報の管理や交換の最適化、標準化と機能強化を図り、食品業界の全体最適化を推進します。
商品情報のデジタルコンテンツビジネスである商品データプールサービス「各ebisuシリーズ(商材ebisu)」をあらゆる業界や業態(食品、日雑、医薬、家電、文具、工具、住宅等)に展開推進するとともに、利活用推進で、商品情報の広さ・深さ・品質を継続して向上します。
小売企業向けには、統合的な商品マスタ管理システム「MDM eBASE」を商品データプールサービス「各ebisuシリーズ(商材ebisu/マスタデータebisu)」とシームレスに連携するトータルMDMシステムとして機能拡張と採用企業を促進します。小売PB部門やメーカー向けにパッケージ化した製品企画開発管理システム「PDM eBASE」を多様なテーマ単位で継続的な機能拡張、及び展開を推進します。
⑤「2nd eBASE(BtoBtoCモデル)」の推進
「0th eBASE」の「DBP eBASE」、及び「1st eBASE」の「商材ebisu/マスタデータebisu」を利活用することで、従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ等)の企画制作におけるコストダウン施策を実現すると同時に、ワンストップで小売向けの次世代OMO環境を構築することが可能となります。そして、消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」の開発・提供を通じて、小売やメーカーのDXによるCX向上を実現する新たなビジネス展開を推進することが重要であると認識しています。
従来の顧客企業向けBtoBモデルから、顧客企業(B)を介して消費者(C)への情報提供を実現するBtoBtoCモデルとして「商材ebisu/マスタデータebisu」のビッグデータを活用した消費者向けスマホアプリ等を開発し、普及活動に取り組んでまいります。
多様な小売業態向けに更なる店舗DX推進、CX向上、売上アップとしてあらゆる商品カテゴリを集約・統合した消費者向けライフスタイルアプリ「e食住なび」の機能強化、他言語化や特定企業専用バージョンによる新サービスの普及促進を図ります。住宅設備、家電設備等の住まいに関する製品情報と取扱説明書やパンフレット等の管理を実現するスマホアプリ「e住なび」の普及活動を継続しつつ「e住なび」の更なる利用促進に向け、お掃除レシピの追加やプッシュ通知(住宅・設備点検、リコール通知)等の機能拡充を進めます。更なるリテールDXの推進と消費者のCX向上、売上アップに向け、「e食住シリーズアプリ(e食住なび、e食住カタログ、e食住ちらし、e食住ビジュアルレシート等)」の継続的な機能強化、商品情報の質と量の拡充に加え、その販促コンテンツの充実、及び他アプリ・システム連携機能を推進します。
また、当社サービスの利用ユーザー数が限定されるBtoBモデルとは異なり、多数の消費者(C)からの利用が想定される「e食住シリーズ」はサービスレベル(QCD)の維持向上に伴い継続的なITインフラへの拡張投資していく必要があります。
⑥ クラウドビジネスの推進
「0th/1st/2nd eBASE」の共通的な内容においては、それぞれのサービス提供形態がオンプレミス、及びクラウドサービス化の双方に対応する必要から、ITインフラ基盤を伴うクラウドビジネス化への投資、及び推進に注力します。
「1st eBASE」においては、下記を重要であると認識し、取り組んでまいります。
食品業界向けパッケージソフト「FOODS eBASE」の既存サポート事業や、クラウドサービス「FOODS eBASE Cloud」の小売への継続的推進を図ります。従来の中小メーカー企業向けの無料「eBASEjr.」ユーザーが求める付加価値機能を、低価格で広く提供する有料クラウドサービス「FOODS eBASEjr.Cloud」の拡販を推進します。
クラウドサービスが前提の商品データプールサービス「商材ebisu」では、多様な業界業態(食品、日雑、医薬、家電、文具、工具、住宅等)への展開に伴い、参加会員企業の増大、膨大な商品数の保存管理、スムーズな配信等の商品データプールサービス運用におけるITインフラ基盤の増強も含めて継続的に推進します。メーカーが登録する「商材ebisu」に加えて、小売が自社取扱商品マスタデータの提供を前提に、膨大な量の小売間で商品マスタデータをクラウドサービスで共有し、自社の商品マスタのチェックや新規作成を実現する「マスタデータebisu」の展開を平行して推進します。
「2nd eBASE」においては、クラウドサービスで提供するBtoBtoCモデルは消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」のクラウド環境のインフラ基盤強化やインターネットセキュリティ対応等の課題に積極的に取り組むことで、適切なサービスレベルを維持するとともに、これらの商品データに関わる幅広いビッグデータクラウドビジネスの更なる創出・リリースを推進します。
⑦ 特許戦略の推進
将来の事業展開に備え、特許の取得を推進しております。特許戦略に基づき当社サービスの差別化を図るとともに、特にBtoBtoCビジネスモデルの「2nd eBASE」については特許に基づく各種新サービス(「e食住シリーズ」)を開発、提供に継続的に取り組んでまいります。
⑧ IT開発アウトソーシングビジネスの推進
顧客ニーズの迅速な把握と対応による案件獲得と新規人材採用による稼働率向上と安定の継続に努め、既存IT開発アウトソーシングビジネスの安定的なストックビジネスモデルとして維持推進しております。また、社内外のIT人材の育成に向けた自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」(Javaプログラミング/ITインフラ教育等)の構築と運用を継続的に強化向上する事で人材採用のインセンティブ、及び既存社員の育成に注力し、スキルアップによりハイスキルな高単価案件へのシフトを図るとともに、新規ビジネス市場において、ソリューションの更なる拡充と、優良M&A案件の推進を行うことにより新たなビジネス分野を開拓してまいります。これらを行うための体制の整備と強化を具体的に推進してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、社員1人ひとりが事業を通じて社会に貢献する事で企業価値向上を目指しております。創業来の企業理念である「①貢献 → ②利益 → ③継続(サステナビリティ)」を体現した事業活動を通じて社会課題の解決により、社会的変化への対応を強力にサポートして、事業を通じて社会に貢献していくことを信念としております。社会課題の解決やSDGsへの貢献に向けて、ステークホルダーの声を経営に生かし、価値創造モデルを循環させ、持続可能な成長を実現していきます。
サステナビリティ基本方針を制定し、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を中心にガバナンス体制を構築いたしました。企業価値の向上や中長期的なESG課題の解決の実践に向け、サステナビリティ方針・目標の決定や目標に対する取り組みの進捗状況を確認する事でサステナビリティ経営を推進して参ります。また、サステナビリティ委員会で審議した重要な事項については経営会議を経由し取締役会へ報告し、モニタリング・監督を行う体制を整えております。

② 戦略
(イ)当社グループは、社会発展のために果たすべき義務や役割を理解し、社員一人ひとりが事業や地域貢献等の活動を通じて企業価値向上と社会課題解決の双方を実現する事を目的として、サステナビリティ基本方針に則り、取り組みを実施しております。SDGsが示す持続可能な社会の実現は、当社の経営理念の実践にも繋がります。サステナビリティ委員会にて当社が優先的に取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を策定し、当社グループは株主、顧客、従業員、取引先、地域社会、そしてその先に居られる多様なステークホルダーの皆様との積極的な対話を通じ、これらマテリアリティへ取組み、社会に対して、その解決策として高付加価値なITサービスの創造・提供する事を継続的な貢献と企業価値向上の両立を目指してまいります。
《当社グループが取り組む重要課題(マテリアリティ)》
(ロ)人材育成方針(人的資本経営に向けた取り組み)
事業を成長、発展、変革する人材の輩出が当社グループの成長において重要な課題と捉え、次世代の経営人材輩出、幹部社員の輩出の為の採用、育成・活躍における研修の拡充や若手抜擢の機会創出に努めております。教育は自由な時間帯でも可能なように、「eBASE」を用いて自社開発したeラーニングの仕組みを積極導入し、随時コンテンツはブラッシュアップしています。また、従業員が身体的、精神的、社会的に「良好な状態」を保ちつつ活躍できる環境を整え、当社の福利厚生制度の充実度合を見直し、特に長期休暇取得制度等ON-OFFの切り替えと、有給休暇取得率の向上を掲げて取り組んでおります。
1.具体的な取組
(採用)
採用活動としては、新卒で即戦力となるIT人材を採用できるようOB/OG訪問等でコミュニケーションを取る等の採用活動も推進しています。求職応募者との限られた時間の中でより良いコミュニケーションで相互理解に努める為、リモート面談も含め、複数回実施して合否を決定しています。また、IT未経験者であっても積極的に採用し教育を行うことにより、顧客サポート部門から、よりITの専門性を高めたSEやコンサルタントの輩出を推進しています。一般応募とは異なり、当社グループのeBASE-PLUS社からIT経験豊富な社員を本人が希望すればeBASE社への移籍も随時出来る仕組みを取り入れております。
(教育)
当社グループのマテリアリティである「就業機会の均等性」の実現に向け、新卒応募者はインターンシッププログラムを実施し、短期の就業経験を積んでおります。社内環境整備方針として、IT技術を駆使した教育環境の整備に注力しております。具体的な取組として、入社後、当社開発のeラーニングの仕組みを利活用し、自由な時間、場所で教育を受講できるようシステム化しております。当該eラーニングコンテンツは、「eBASE」を活用する顧客の導入事例を利用し、「eBASE」を利用する事で、大きく業務改善している現場の声も閲覧できるようにしております。また、テクニカルな教育コンテンツも準備し、プログラミング未経験の学生応募者が見て受講すれば、コンピュータ言語による簡単なプログラミングが出来る程度にまで理解できる仕組みになっております。また、新入社員と既存社員とのコミュニケーションのため、ランチ懇親の機会も提供し、当社への理解や入社時に抱く不安の解消等に努めております。
2.就業機会の均等性・多様な人材活躍実現に向けて
(ジェンダー・人種にとらわれず、安心して働ける環境づくり)
当社グループの採用、労働条件、人事評価、配属について、人種、宗教、性別、年齢、出生地、国籍、障がいによる差別は一切行いません。全社員が対象のセクシャルハラスメント、パワーハラスメント等を防止するeラーニング研修を実施、個人の多様な価値観、個性、プライバシーを尊重するよう努めております。昇給・昇格に関しても不合理な格差を生む昇給・昇格制度ではなく、客観性を高める事を目的に、PDCAサイクルで毎年ブラッシュアップし改訂を繰り返しております。
③ リスク管理
当社グループでは、内部統制・環境・人材確保・情報セキュリティなど、当社にとって経営を脅かすリスクを多面的に捉え、サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別し、評価し、及び管理するための過程については、統合的なリスクマネージメントの観点から経営基盤を強化するため、リスクマネージメントに関する規程「リスク管理規程」、及び「情報リスク管理規程」を定めております。サステナビリティ委員会では、年1回以上の開催を定め、重要課題(マテリアリティ)に対する取り組みの進捗状況を確認し、審議結果は経営会議を経由し取締役会へ報告する事としております。また、外部レポートや外部有識者の助言をもとにリスク項目を分析しております。分析したリスク項目はリスク所管部署からサステナビリティ委員会へ報告を行い、同委員会がリスクの確認、特定を行っています。特定したリスク項目は同委員会が、リスクマネージメントに関する規程「リスク管理規程」、及び「情報リスク管理規程」に則り、取締役会へ適切に報告し管理されております。当社グループは、サステナビリティ関連のリスクおよび機会を効果的に監視・管理するためのガバナンス体制について、以下にその統制および手続内容を記載いたします。
1.ガバナンス構造
経営陣の関与として、取締役会はサステナビリティ戦略の最終責任を持ち、定期的に進捗と成果をレビューします。サステナビリティ委員会はサステナビリティに関する方針策定、リスクと機会の評価、および管理プロセスの監督を行います。この委員会は年に1回以上開催され、最新の動向と施策の進捗を確認します。リスク管理として全社的なリスク管理体制を維持し、サステナビリティ関連リスクの特定と対応策の検討を行います。
2.統制および手続
(リスク及び機会の識別と評価)
定期的なリスクアセスメントとして各部門及びグループ子会社がサステナビリティ関連のリスクと機会を毎期ごとに評価し、その結果をサステナビリティ委員会に報告します。マテリアリティアセスメントとして重要性が高いリスクと機会を特定するために、内部監査として内部監査室がサステナビリティ関連の取り組みおよびリスク管理の有効性を年間で監査し、改善点を報告します。
(報告とコミュニケーションを円滑に行う事を目的とした透明性の確保)
重要なリスクや機会についてはステークホルダーに対して、適時かつ適切に有価証券報告書などを通じて情報を共有します。フィードバックの収集を行い、それを基にガバナンス体制を改善します。
当社グループは、持続可能な成長と企業価値の向上を追求するために、サステナビリティ関連の「リスク」と「機会」を体系的に識別、評価、および管理するプロセスを確立しています。以下にその詳細を記載いたします。
(イ)リスクの識別、評価および管理
1.リスクの識別
(ステークホルダーエンゲージメント)
顧客、従業員、投資家、地域社会等、主要なステークホルダーとの対話を通じ、潜在的なリスクを特定しま
す。
(内部監査と自己診断)
各部門による自己評価と内部監査を行い、運営上のリスクを洗い出します。
(外部環境分析)
規制の変化、市場のトレンド、気候変動等の外部要因をモニタリングし、関連リスクを把握します。
2.リスクの評価
(影響度と発生頻度の分析)
リスクの影響度(財務的、環境的、社会的)及び発生頻度を数値化して評価します。
(シナリオ分析)
異なる状況下でのリスクの影響をシミュレーションし、最悪ケースの想定及び対策を検討します。
(マテリアリティアセスメント)
重要性評価を実施し、当社にとって特に重大なリスクを特定します。
3.リスクの管理
(リスク対策プランの策定)
リスク削減、転嫁、受容、回避の戦略を組み合わせた対策プランを立案します。
(緊急時対応計画)
リスク発生時に迅速に対応できるよう、緊急対応計画とバックアップ体制を整備します。
(定期レビューとモニタリング)
リスク管理の進捗と有効性を定期的にチェックし、必要に応じて対策を見直します。
(ロ)機会の識別、評価および管理
1.機会の識別
(ステークホルダーとの対話)
顧客、従業員、投資家、地域社会などのステークホルダーとの対話から、新たな機会を探ります。
(市場調査とトレンド把握)
業界動向、技術革新、規制の変化を継続的にモニタリング、潜在的な機会を特定します。
(社内部門から率先)
各部門から提案の新規事業や改善活動を検討し、サステナビリティ強化の機会を抽出します。
2.機会の評価
(環境・社会へのインパクト)
機会がもたらす環境保全や社会貢献の程度を評価します。
(経済的メリット)
投資対効果、コスト削減、売上増加などの経済的インパクトを分析します。
(実現可能性とリスク評価)
技術的、組織的に実現可能かどうかを検証し、関連リスクを併せて評価します。
3.機会の管理
(優先順位の設定)
影響度や実現可能性に基づき、取り組むべき機会の優先順位を決定します。
(具体的な行動計画の策定)
必要に応じて達成目標と期限を明確に設定した行動計画を策定、関係部門で共有します。
(進捗モニタリングと評価)
計画の進捗状況を定期的に確認し、必要に応じて修正や調整を行います。また、成果をステークホルダーに
報告しフィードバックを得ます。
これらのプロセスを通じて、当社グループは持続可能な価値創造を推進し、長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
④ 指標及び目標
(イ)当社グループでは、上記「②戦略」において記載した、人材育成の推進について、当社の事業展開上、特に女性や外国人労働者の採用・登用に関し従来から性別、国籍、新卒・中途の別に関わらず採用活動を行っております。その中から能力・適性に応じて管理職に登用することを方針としているため、女性や外国人労働者の採用、登用の目標等は設定しておりません。
今後も当社は基本的な考えとして、多様性を高め、社員全員が能力を最大限発揮できる、活き活きと働きやすい職場環境をつくり、社員の行動変革に繋げていく事を実現すべく性別、国籍、新卒・中途の別に関わらず社員の採用、成長を支援してまいります。
当社グループ雇用状況
(ロ)電力使用量及び温室効果ガス排出量
当社グループは、IT事業を主とする企業特性から、CO2排出量の算定を当社オフィスからの排出を対象範囲とし情報開示に取り組んでいます。当社グループは、事業規模拡大に伴い、人材確保に比例しエネルギーの消費量の増加による温室効果ガス排出量が高くなる可能性があるため、具体的な削減目標等は設定しておりません。当社グループ内におけるオフィス内での省エネ対策を推進し、電力使用量を抑え、無駄なプリントアウトの削減等で、温室効果ガス排出量の軽減へと繋げてまいります。
※温室効果ガス排出量、及びエネルギー使用量については、当社ホームページをご覧ください。
以下、当社グループ事業推進において、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)競合製品により収益が圧迫される可能性
「eBASE」と一部機能が類似するソフトウェアとしては多数存在し、今後も新たな競合製品がリリースされる可能性が高いと想定しています。当社グループは、これらの競合製品に対し機能面での優位性を保つべく開発を行い、また、ビジネス戦略として「商品情報交換プラットフォームのデファクト化」を推進し、これら競合製品との差別化を行うことによって、「eBASE」の優位性の確保を実現する努力を行っております。しかしながら、当社グループの努力にもかかわらず、例えば競合製品が圧倒的資本により開発された場合等には、当社グループソフトウェアの機能面での優位性を確保することが困難となり、あるいは、価格戦略や営業戦略面で当社グループが遅れをとった場合等には当社グループソフトウェアの機能的差別化の実現によってもそれが収益に結びつかない等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)当社グループビジネスモデルの競合出現の可能性
「商品情報交換プラットフォームのデファクト化」が、当社グループビジネスモデルの原点になっていますが、このビジネスモデル自体を模倣した競合製品が出現する可能性もあります。デファクトビジネスは、市場の占有率が高まれば、そのビジネス強度は必然的に高まります。占有率を高めるために、当社グループは、業界を特定しながら「eBASE」の普及、デファクト化を推進しています。結果的に、ターゲットから外れた業界での「商品情報交換プラットフォームのデファクト化」は未着手となり、競合他社が、当社グループのビジネスモデルと類似サービスを開始することが想定され、当社グループが想定した業界展開に障害が生じる可能性があります。また、デファクトを確保したと思われた業界でも競合製品の出現により逆転現象が生じる可能性もあります。これらのような場合には、当社グループの事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)インターフェイス開示による競争激化の可能性
当社グループは継続的社会貢献こそが企業の中長期成長を実現できるという経営理念を掲げています。当然の事ながら、当社グループのビジネス戦略である「商品情報交換プラットフォームのデファクト化」も社会貢献を実現します。従って、より社会に貢献できる策を見出すことができれば、当社グループの短期的利益の障害となろうとも、社会貢献できるビジネス戦略への転換を図っていきます。現状でも「eBASE」のインターフェイス開示を行っていますが、これによって、商品情報交換プラットフォームは、低価格「eBASE」を採用し、バックエンドの商品情報データベースシステムは他社製品ということが可能です。この開示をしなければ、当社グループ利益モデルである低価格「eBASE」から高価格「eBASE」へのグレードアップがより確実になりますが、それでは、ユーザー企業の選択肢が狭まりますし、自由競争原理もなくなります。単なる独占ビジネスとなってしまえば、社会に容認されることもなく、中長期的には社会から見放されると考えます。しかしながら、このような考え方による「eBASE」のインターフェイス開示は競合他社との競争が激化する要因でもあり、当社グループ事業の成長を阻害する可能性があります。
(4)技術革新による陳腐化の可能性
IT業界においては、日々新しい技術の開発が進められており、この技術革新がIT関連企業のビジネスモデルを崩壊させた例も稀ではありません。当社グループの「商品情報交換プラットフォームのデファクト化」戦略においても、「eBASE」の有するプラットフォーム機能自体が、Microsoft/Windows等のOS機能として提供される可能性もあります。また、商品情報交換手法もXML化によりプラットフォームインディペンデントになる可能性が高いと予想されます。このような技術革新が現実のものとなる前に、当社グループの戦略であるデファクトを実現することが重要であり、そのためには、米国市場と中国市場でのデファクト確保も必要となりますが、決して容易とはいえず、技術革新によって「eBASE」の有するプラットフォーム機能が陳腐化する場合には、当社グループの事業活動の継続自体が影響を受ける可能性があります。
(5)業界環境が激変する可能性について
国際紛争によるテロや戦争、金融危機、エネルギー供給障害、地震・台風・水害等の天災及び新型コロナウイルス(COVID-19)等の感染症の影響によるマクロ経済の変化に対しては成す術がありません。あえて言えば、マクロ経済の変化に耐えられるだけの高収益モデルを構築するしかないと言えます。マクロ経済の変化には対応できませんが、企業の安定成長を「社会貢献を目的としたデファクト戦略」で推進しようとしています。自由競争社会において、デファクトビジネスは自由競争を阻害した独占ビジネスが可能です。当社グループは、デファクトを確保し、競争社会での優位を確保しながら社会貢献型ビジネスモデルを構築し、経営環境を安定させようと努力しています。しかし、現状では当社製品のユーザーは主に食品業界、日雑業界、住宅業界等に属しているため、当社の業績は、当該業界の設備投資動向の影響を受ける可能性があります。
(6)eBASE稼働環境の変化について
「eBASE」の稼動環境は、現在主流として認知されているMicrosoft製品をプラットフォームとしていますが、そのプラットフォーム自体の仕様が変更された場合や新たなプラットフォームが出現した場合等には、これらに対応した「eBASE」ソフトウェアの仕様の変更や新規移植等の開発のために多大な費用と時間を費やさざるを得ず、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、そのプラットフォームのライセンスルール、価格等の変更によっても「eBASE」の販売や収益率が影響を受ける可能性があります。
(7)開発費の増大について
当社グループは、これまで最大公約数的市場ニーズに対応したソリューションソフトウェアとして「eBASE」を開発することで投資対効果の高いソフトビジネスを構築してきましたが、今後は「eBASE」の多種市場への浸透や顧客別にカスタマイズしたコンテンツマネジメントソフトの開発環境である「ミドルウェアeBASE」の開発提供を目指しており、その実現のために、「ミドルウェアeBASE」を使った受託開発を行う必要があります。必然的に、多くの受託開発型IT企業のように、大幅に見積以上のコストが発生し、「eBASE」ソフトビジネスの利益率が低下する可能性があります。また、当社グループが正しく市場ニーズを認識できない場合には、先行投下した開発費が収益に結びつかず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)ソフトウェア価格の低下について
当社グループは、商品情報交換用の商品データベースプラットフォームとしてデファクト確保を起爆剤として拡販することをビジネスモデルとしていますが、このデファクト確保のために「eBASE」の販売価格を一定程度減額する施策を行う可能性があり、このような場合には販売数量の増加にもかかわらず売上及び利益率の低減が生じる可能性があります。
(9)ソフトウェアの契約不適合
当社グループは「eBASE」ソフトウェアに契約不適合が生じないよう十分留意し、また、ソフトウェアの使用許諾契約において、当社グループソフトウェア「eBASE」の契約不適合を原因とした顧客の損害についての賠償責任がないことを明記しておりますが、万一「eBASE」に契約不適合が発見された場合には、その対応に多大なコストが発生するほか、不適合の程度によっては当社グループのビジネスモデル自体の遂行が不可能または著しく困難となる等、当社グループの業績や事業継続そのものに影響を及ぼす可能性があります。
(10)知的所有権侵害
「eBASE」は、知的所有権の侵害が無きよう、調査を行った上で開発を行っていますが、知的所有権の認識違いや、知的所有権の主張変更、調査の限界等、様々な理由で、第三者の知的所有権を侵害していないという保証はありません。万一、「eBASE」が第三者の知的所有権を侵害している場合には、損害賠償義務やロイヤリティ支払い等が生じ、あるいは当社グループの社会的信用が低下する等して、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
(11)研究開発について
当社グループは、新しい製品や技術・サービスの開発のために、継続的に研究開発投資を行っております。しかし、市場のニーズに合致し、開発投資に見合った付加価値を生む魅力ある製品を継続的に開発できる保証はありません。その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)情報管理について
当社グループは、業務受託やシステム開発において入手する顧客の機密情報や個人情報の管理を徹底することはもとより、当社グループ自体の保有する「商材ebisu」のコンテンツデータ及び内部情報、機密情報やノウハウの社外流出を防止することを経営の重要課題のひとつと位置付けております。そのため、情報管理については管理部を責任部門として、規程を整備し、取扱方法について、全社員に徹底した社内啓発と教育を行い、情報管理意識向上に努めております。しかしながら、不正アクセスその他により、万が一、情報漏洩が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。
(13)システム障害リスクについて
事業の拡大及び効率化の維持対策を進めた結果、当社グループの事業はコンピューターネットワークシステムに業務の多くを依存しております。そのため、セキュリティの強化、ハードウェアの二重化等多くのトラブル対策を講じております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、人為的過誤、自然災害等によるトラブルが発生した場合には、当社グループが提供するサービスに対する信頼性の低下を招く等、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14)受託開発案件の不採算リスクについて
当社グループでは、「eBASE」を使ったカスタマイズ開発時には、原則として請負契約を締結しており、請負契約による受託開発の場合、受注時に顧客の諸要件を確認し、作業工程及び外注金額等を検討した後、当社グループより見積金額及び納期等を顧客に提示し契約締結に至ります。受注段階での見積精度の向上に努め、開発段階においてはプロジェクト管理及び品質管理の強化に努めることにより、不採算案件の発生防止に注力しております。しかしながら、受注時に採算性が見込まれるプロジェクトであっても、新技術仕様での開発であるものや開発進行途中で想定外の仕様変更・追加が発生する場合があり、作業工程が当初の見積以上に増加すること等により、最終的に案件が不採算化する可能性があります。
(15)業績の季節変動について
当社グループが行うeBASE事業は、顧客(企業)から見ればシステム導入に伴う投資であり、各顧客(各企業)においてシステム投資は年度予算化されているため、多くの企業では決算が3月及び9月である事から3月末及び9月末に売上が集中する傾向にあります。しかしながら顧客(企業)の検収時期が遅延した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。従いまして現状では当社グループの経営成績を分析するに当たり、このような季節性を考慮する必要があります。
なお、当連結会計年度における四半期別の売上高及び営業利益の構成は、次のとおりであります。
(16)法的規制について
当社グループが行うeBASE-PLUS事業は、常用雇用型のIT開発アウトソーシングビジネスについて、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という。)による規制を受けております。当社グループは、関係法令を遵守して事業を運営しておりますが、労働者派遣法に定める派遣事業主としての欠格事由に該当もしくは法令に違反する事項が発生した場合には、事業の停止や派遣事業者の許可の取り消しをされる可能性があり、その場合には事業を営むことが出来なくなる可能性があります。現時点において認識している限りでは、これらの法令に定める欠格事由に該当する事実はありません。しかしながら将来、何らかの理由により許認可等の取消が発生した場合には、事業運営に大きな支障をきたすとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。また、労働者派遣法をはじめとする関係諸法令は継続的に見直しが行われており、当社グループの事業に対して著しく不利となる改正が行われた場合は、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(許認可等の状況)
(17)人的資源について
国際競争の激化や急速な少子高齢化による労働人口の減少、デジタルトランスフォーメーションの進展により、IT人材の獲得競争は厳しさを増しております。当社グループの成長と業績は、人材に大きく依存しております。高度な能力を有する技術者の採用・育成が重要な経営課題となっております。そのため、当社グループでは、経営戦略に基づいた人材の採用・育成のため、中長期視点での新卒採用・第二新卒等のポテンシャル層や即戦力となるキャリア層等の採用を実施しております。また、より高度なスキルを習得できるよう、研修・制度の充実を図る等、IT人材の育成施策を展開しております。人材の採用・育成または既存社員の流出を防止できない場合は、当社グループのeBASE-PLUS事業の成長と業績に大きく影響する可能性があります。
(18)M&Aによる事業拡大について
当社グループは、既存事業の強化、事業規模の拡大に寄与すると判断出来、且つ、リスク検討の結果が低いと判断される場合等には、M&Aを有効に活用していく方針であります。M&Aにおいては、対象となる企業の財務内容、契約関係及び事業の状況等について事前にデューデリジェンスを実施し、十分にリスク検討をしておりますが、対象企業における偶発債務の発生や未認識債務の判明等事前の調査によっても把握できなかった問題が生じた場合や、事業展開が計画通りに進まない場合、投下資本の回収が困難になる等、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、M&Aにより、当社グループが従来行っていない新規事業が加わる際には、当該事業固有のリスク要因が加わる可能性があります。
(19)保有有価証券における価格下落のリスクについて
当社グループでは、資産運用上の効率性に着目し、余剰資金の一部を市場で流通している債券(社債)やファンドへの投資で運用しております。余剰資金の運用にあたっては、安全性の高いものを選択しておりますが、急激な市場金利や為替の変動、発行主体の急激な業績悪化により、保有する有価証券の市場価額が著しく下落した場合、減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(20)環境(気候変動)に係るリスク
近年、気候変動に伴う温室効果ガスの排出抑制等の取り組みは世界中で進みつつあり、経済・社会・環境に大きな影響を及ぼしています。当社グループにおいては、「不確実性を高める将来的な要素」と捉え、企業の社会的責任として温室効果ガス削減や省エネルギー化に取り組む等、気候変動リスクへの対応を進めております。具体的な運営についてはサステナビリティ推進に関する委員会を設置し、サステナビリティ委員会による活動推進、OA用紙・電力使用量の削減等やサステナビリティに関する方針の策定・見直し等に取り組んでおります。しかしながら、こうした取組みが不十分である、もしくは不十分とみなされた場合、社会的信用の低下に伴う事業機会の逸失や収益の減少等、当社グループの企業価値向上、及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(21)感染症への対応
ヒト・モノ・カネ・情報のグローバル化の進展に伴い、感染症のリスクは確実に増加しております。現在、収束しました新型コロナウイルス感染症によって、そのリスクは顕在化いたしました。今後も新型コロナウイルス感染症に限らず、様々な感染症リスクが顕在化し、拡大した場合、経済の停滞による顧客企業のIT投資への中止や先送りが生じれば、当社グループの事業運営及び業績に甚大な影響を与える可能性があります。コロナ禍以降、ニューノーマルにより変化した顧客ニーズの把握に対して、適切なサービスが提供できない場合や、緊急事態宣言等の発令、また、当社グループ内における感染者や重篤者の発生等によって事業活動の停滞を余儀なくされる場合には、業績へ影響を及ぼす可能性があります。
(22)新規事業モデルの進出について(BtoBtoCモデル)
当社グループが行うeBASE事業は、自社パッケージソフトウェアの販売・サポート、業務受託やシステム開発を主たる事業としていますが、既存事業モデル(BtoB)の強化・拡大の他に、更なる成長のため、新規事業モデル(BtoBtoC)の進出を積極的に展開する方針であります。しかしながら、新規事業モデルの展開は大きな先行投資を伴うことがあり、今後、当社グループが展開する新規事業モデルが計画通りに進捗しない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
・経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加や経済活動の正常化が進み、景気回復の兆しが見える一方で、米国の政策の動向や、原材料やエネルギー価格の高騰や円安基調の継続による物価上昇影響から、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の下、当社グループは、パッケージソフトビジネスのeBASE事業と、IT開発アウトソーシングビジネスのeBASE-PLUS事業で構成し、活動いたしました。
eBASE事業は、創業から現在に至るまで3種類のビジネスモデルのフェーズ(0th eBASE、1st eBASE、2nd eBASE)により展開をしてまいりました。
「0th eBASE(BtoBモデル:企業別統合商品DB)」は、創業期からのワンソースマルチユースを実現するCMS(Content Management System)開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」を基盤とするパッケージソフトウェア「eBASE」を用いて、様々な業界や業態向けの統合商品データベースシステムとしての提供、これらの統合商品データベースシステムと連動する従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ、Webカタログ等)の企画制作プロセスを最適化(コストダウン)すると同時に、ワンストップで次世代のOMO(Online Merges with Offline)展開を加速化する企画制作支援システム「DBP eBASE(eB-DBPカタログ/ちらし/Web)」としてのデータベースパブリッシングシステム(DBP:DataBase Publishing)の開発提供、及び統合商品データベースシステムと連動した商品DB型のWebサイト等の個別システムインテグレーションを開発展開しています。
「1st eBASE(BtoBモデル:業界別統合商品DB)」は、「0th eBASE」を通じて商品情報交換プラットフォームとしての「eBASE」の普及促進を目指して食品業界、日雑業界(他業界)、住宅業界の各業界セグメントに対して、個別の業界や業態向けのニーズにマッチした「FOODS/GOODS eBASE」等の商品詳細情報管理システムの開発推進を行っています。また商品情報のデジタルコンテンツプロバイダーとしての商品データプール「商材ebisu/マスタデータebisu」のデファクト化を同時に推進することで、小売向けに「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した統合的な商品マスタ管理システム「MDM(Master Data Management) eBASE」の開発提供や、小売PB(Private Brand)部門やメーカー向けに製品企画開発管理システム「PDM(Product Data Management) eBASE」を開発提供しています。
「2nd eBASE(BtoBtoCモデル: 消費者向けライフスタイルアプリ)」は、まず「0th eBASE」により構築された統合商品データベースと連動した「DBP eBASE」、加えて「1st eBASE」を通して構築された「商材ebisu/マスタデータebisu」をコアコンピタンスとしています。その結果、従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ等)の企画制作におけるコストダウン施策を実現すると同時に、ワンストップで小売向けの次世代OMO環境を構築することが可能となりました。そして、消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」の開発・提供を通じて、小売やメーカーのDX (Digital Transformation) によるCX (Customer Experience) 向上を実現する新たなビジネス展開を推進しています。
これら「0th~2nd eBASE」の各ビジネスモデルは双方向に有機的に関与することにより、お互いを補完・増強するだけではなく、様々な新サービスや新事業モデルへの展開を可能としています。
eBASE-PLUS事業は、顧客企業ニーズに応えたシステム構築・開発・サポート等のIT開発アウトソーシングビジネスを推進しています。特に自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」の構築と運用を継続的に強化向上する事で未経験者の育成、及び高度技術者の人材を育成し、eBASEグループ全体におけるIT人材の採用と教育を強化推進しています。
当連結会計年度における当社グループの業績の結果は、売上高5,469,897千円(前年同期比277,774千円増)、営業利益1,731,664千円(前年同期比80,402千円増)、経常利益1,797,849千円(前年同期比135,123千円増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,250,789千円(前年同期比106,096千円増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
(イ)eBASE事業
・BtoBモデル(0th/1st eBASE)の概況は、食品業界、日雑業界(他業界)、住宅業界の各パラグラフで説明します。
[食品業界向けビジネス]
食の安全情報交換の全体最適化を図りながら、食の安全・安心システム「FOODS eBASE」においては商品データプールサービス「商材ebisu(食材ebisu)」の普及推進も含めてeBASE商品情報交換の標準化を継続的に進展しました。また、「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動する小売向け商品マスタ管理システム「MDM eBASE」、小売PBやメーカー向け製品企画開発支援システム「PDM eBASE」等の販売促進にも継続して注力しました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、大手総合小売のPB子会社から「FOODS eBASE」を基盤にした食品原材料、アレルゲン管理の機能強化とサーバ増強の大型案件を受注し売上計上しました。更にこの大手総合小売の情報システム子会社からもクラウドサーバ移行の大型アップセル案件を売上計上しました。大手コンビニエンスストアでは、中食(惣菜、弁当等)の包装デザインチェック機能の大型案件を売上計上し、また前述とは別の大手コンビニエンスストアでは生産加工商品管理のシステムリプレース継続案件を売上計上しました。大手生協からは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」を活用した大型の他システム連携案件を売上計上しました。また東北地域の食品スーパーからは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」を用いた特売商品マスタ登録、及び「DBP eBASE(eB-DBPちらし)」によるチラシ作成効率化(コストダウン)とOMO展開を同時にワンストップで実現する大型案件を売上計上しました。外食産業では、大手総合外食チェーンから「FOODS eBASE」と連動する原価シミュレーションシステムの大型案件を売上計上しました。
新規顧客案件では、関東地域の食品スーパーで「FOODS eBASE」と連動する品質表示作成システムの大型案件や、米穀加工食品メーカーからは「FOODS eBASE」と連動する原価シミュレーションシステムの大型案件を売上計上しました。
受注面としては、既存顧客のアップセル案件として総合スーパーから「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」による商品マスタエントリーシステムの大型案件を受注、及び大手食品小売から「FOODS eBASE 」によるインストア商品の品質表示ラベル作成業務のアップセル案件を受注しました。
取組面としては、従来の小売企業における販促メディアである紙チラシ発行の企画制作プロセスを最適化すると同時にワンストップで次世代のOMO展開を加速化するチラシ企画制作支援システム「DBP eBASE(eB-DBPちらし)」を開発、リリースしました。
食品業界向けビジネスの売上高は、前年同期比で増加となりました。
[日雑業界(他業界)向けビジネス]
「商材ebisu(日雑・医薬・文具・家電・工具、食品等)」を中心に、製品仕様書情報管理データベース「GOODS eBASE」、及び「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動する小売向け商品マスタ管理システム「MDM eBASE」、小売PBやメーカー向け製品企画開発支援システム「PDM eBASE」、商品DB型Webカタログサイト構築等の販売促進に継続して注力しました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、オフィス家具メーカーから簡易見積作成サイト構築案件、及びその簡易見積作成サイトと連携する提案書・見積書作成システムの大型案件や、スポーツ用品メーカーからは統合商品DB構築大型案件を売上計上しました。また切削工具卸から商品DB型Web検索サイトの大型再構築案件を売上計上し、大手ホームセンターでは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」案件を売上計上しました。
新規顧客案件では、大手家電量販店からは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」の大型案件や、大手総合筆記具メーカーから商品DB型Webカタログ構築の大型案件、カタログギフト事業者でもカタログ制作支援システムへ商品情報を連携する統合商品DBシステムを売上計上しました。また家庭用品、生活雑貨等のメーカーからは「PDM eBASE」を活用した統合製品情報管理システムを受注し売上計上し、更に新規顧客の生花・園芸資材メーカーの「eB-DAM」を活用した統合商品DB構築の大型案件を売上計上しました。繊維専門商社からは海運貨物取扱業者向け輸出入関連のドキュメント管理システム案件を売上計上しました。
受注面では、既存顧客のアップセル案件として、大手家電量販店から「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」案件の機能拡張によるアップセル案件を受注しました。また新規顧客案件では、塗装用具卸から基幹システムと連携する統合商品情報DB構築案件を受注し、スポーツ用品総合卸からは基幹システムと連携する統合商品DB案件を受注しました。
取組面では、前述の新規大手家電量販店の本番稼働に合わせて、大手家電メーカーに対して、「商材ebisu(家電ebisu)」へのデータ登録支援ツールの導入に向けて共同で検討を開始しました。また開発の取組としては、Webカタログ構築プロセスの最適化で圧倒的なコストダウンを実現すると同時にワンストップで次世代のOMO展開を加速化するWebカタログ構築支援システム「DBP eBASE(eB-DBPweb)」を開発し、リリースしました。
日雑業界向けビジネスの売上高は、概ね計画内で推移し、前年同期比で微増となりました。
[住宅業界向けビジネス]
住宅業界は、既存の複数の大手ハウスメーカーで活用されてきた「商材ebisu(住宅ebisu)」が、新規の大手ハウスメーカーでも利用が開始され普及が促進されました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、大手空調設備メーカーの技術情報検索サイトの構築案件や、大手設備メーカーの商品DB型Webカタログサイトのリプレイス案件、また床材・壁材製品を中心とした大手建材メーカーの統合商品DB構築案件を売上計上しました。大手総合建材メーカーでは、統合商品DBのサーバリプレイス案件、及び商品DB型Webカタログを活用したセット商品対応の中型のアップセル案件を売上計上しました。
受注面では、新規顧客案件として中堅マンションビルダーから、施主向けの取扱説明書開示に向けたクラウドサービス「HOUSING eBASE Cloud」を受注しました。
住宅業界向けビジネスの売上高は、「e住なび」を含む「2nd eBASE」の普及展開の遅れもあり後半期に減速し、前年同期比で減少となりました。
・BtoBtoCモデル(2nd eBASE)の概況は、業界横断型(食品、日雑、医薬、文具、家電、工具、住宅等)の「商材ebisu/マスタデータebisu」の商品情報のデジタルコンテンツを利活用して「ユーザー(消費者)が求める商品情報をいつでもどこでもニーズにあわせて閲覧できるように」というコンセプトを元に開発した、あらゆる商品カテゴリを統合した消費者向けライフスタイルアプリ「e食住なび」をメインアプリとした「e食住シリーズ」の普及推進・営業展開を継続しています。
今年度の普及推進状況の総括としましては、全体として営業販促における顧客評価は高く大きな潜在ニーズを確信できましたが、市場に実運用事例が無い中では、先陣を切ってDX、CXにチャレンジする小売が躊躇気味である状況から、結果、リスクヘッジを意識した小規模なPoC(Proof of Concept)の手探り導入に留まり、検討から導入までの進捗が著しく遅い傾向がありました。
これらの普及進捗の遅れに対する対策としましては、まず複数の小売企業による小規模な手探り導入のPoC推進により実運用事例を引き続き増やすと同時にこれら事例を小売間で情報共有する場(DX by DB勉強会等)も積極的に提供することでCX、DX効果を証明することを継続していきます。また、小売が抱える顕在的な課題である、従来販促メディアの紙チラシの企画制作の改善型コストダウンを即効的に実現する企画制作支援システム「eB-DBPちらし」の導入推進を強化することにより、従来の紙チラシと「e食住ちらし」の同時発行による高いコストパフォーマンスのOMO化を実現します。これらの事例を通じて改革型CX売上アップの実証を目指します。
市場展開事例としては、業界別にご説明します。
(共通の取組)
2024年11月8日にeBASE採用小売20社が参加する「DX by DB 勉強会」を開催することで、デジタルマーケティング に関する先進的な取組みについて「2nd eBASE」の普及活動を促進しました。また当社のパートナーである大手計量・包装機メーカーがスーパーマーケットを中心とする食品流通業界に最新情報を発信する商談展示会にて「e食住カタログ for 電子棚札」を多言語で表示する展示を実施しました。
開発面の取組としては、「e食住なび」では、CX向上の施策の開発的要素として、より消費者が使いやすくなるよう検索のユーザーインターフェースをアップデートすると共に、食品メーカーの加工食品販促のための「メーカー料理レシピ」の提供を開始しました。「e住なび」では、日用品メーカーの商品販促と、消費者が家庭の掃除場所毎に効果的な掃除方法を確認できる「お掃除レシピ」をリリースしました。
(食品業界)
株式会社マキヤがディスカウントストア事業でLINEミニアプリと連携した「e食住なび for DX」を本番運用中です。また、「e食住ちらし」は、これまでの1店舗でのPoCから、多店舗展開したPoCの2次ステップを開始し、「e食住ビジュアルレシート」のPoCについても準備中です。総合小売の一部の店舗では「e食住カタログ for 店舗」についてPoCを継続しています。また、近畿、東海拠点の食品小売でも「e食住カタログ for 店舗」のPoCを継続しています。更に、他の店舗でも「e食住カタログfor EC」の検討を開始しました。東北地域の食品スーパーでも「e食住ちらし」のPoC検討が進捗中です。また、関東拠点の食品小売でも「e食住カタログ」を検討中です。
(日雑業界)
大手家電量販店のグループ会社で「e食住カタログ多言語版」を展開中です。また別の大手家電量販店では、インバウンド客に向けた「e食住カタログ多言語版」を基幹2店舗でPoCを実施しています。更に大手ホームセンターでは、海外現地法人で日本人スタッフの商品情報サポートのため「e食住なび」の利用が内定しました。前述とは別の大手家電量販店では、好調なインバウンド需要獲得に向けた新規出店計画があり、「e食住カタログ多言語版」の活用展開を検討しています。
(住宅業界)
大手ハウスメーカーにて、新築戸建・集合住宅の全戸に対して「e住なび」の提供を継続して実施しています。また住宅業界の受注面で記述した中堅マンションビルダーも「e住なび」の提供を前提に施主向けの取扱説明書開示に向けたクラウドサービス「HOUSING eBASE Cloud」を2025年4月より本番稼働を開始しました。
eBASE事業の特許戦略としましては、以下の2件を取得しました。
①店舗単位で、販売したい特定商品を、特定顧客に割引販売する販促システム
(第7575749号)
②食品品質情報(アレルゲン)の誤り推定システム(第7487910号)
これらの結果、eBASE事業の売上高は、「2nd eBASE」の普及進捗の遅れがあり、2,861,683千円(前年同期比222,644千円増)、経常利益は人材確保への投資のため人件費コストの増加により1,405,923千円(前年同期比103,494千円増)となりました。
(ロ)eBASE-PLUS事業
既存IT開発アウトソーシングビジネスにおいて、顧客ニーズの迅速な把握と対応による案件獲得に注力しました。稼働工数増加のため専門知識・経験を持ち即戦力となる中途採用を推進し、人材の確保・育成・教育に努めました。さらに、継続して自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」(Javaプログラミング/ITインフラ教育等)の強化を行い、採用、新入社員教育、及び既存社員の教育に注力し、スキルアップによりハイスキルな高単価案件へのシフトを図り、また物価高、人件費高騰のトレンドに合わせて顧客との単価交渉を継続実施しました。
これらの結果、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,626,204千円(前年同期比70,599千円増)、経常利益は投資活動による一過性の営業外収益により391,926千円(前年同期比31,733千円増)となりました。
・財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ303,015千円増加し、8,112,629千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ113,220千円減少し、754,691千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ416,235千円増加し、7,357,937千円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ415,948千円増加し、5,421,243千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,166,516千円の収入(前連結会計年度は、1,334,481千円の収入)となりました。主な減少要因として、法人税等の支払が574,291千円あった一方で、増加要因として、税金等調整前当期純利益を1,778,049千円計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、87,085千円の収入(前連結会計年度は、306,275千円の支出)となりました。主な減少要因として、投資有価証券の取得による支出が242,346千円あった一方で、増加要因として、投資有価証券の売却及び償還による収入が341,017千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、837,866千円の支出(前連結会計年度は、565,361千円の支出)となりました。主な減少要因として、配当金の支払額が458,886千円、自己株式の取得による支出が395,165千円あったこと等によるものであります。
当社グループの事業は、コンテンツマネージメントソフト「ミドルウェアeBASE」の企画・開発事業、「ミドルウェアeBASE」を利用したソリューション企画・開発・販売・保守事業(商品情報管理パッケージソリューション、コンテンツマネージメントパッケージソリューション、商品情報データプールサービス等)、Webソリューションビジネス、「eBASE」を使った各種クラウドサービス(SaaS)の運用事業及びIT開発アウトソーシングビジネス(顧客企業からの受託開発、受託オペレーション、受託サーバー保守等)であり、生産をしていないため、生産実績及び受注状況について記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
・経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は5,469,897千円(前年同期比277,774千円増)となりました。
eBASE事業の売上高は、2,861,683千円(前年同期比222,644千円増)、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,626,204千円(前年同期比70,599千円増)となりました。
各セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ・経営成績」に記載しております。
(営業損益)
売上原価は、eBASE事業でのソフトウエア開発人件費、eBASE-PLUS事業でのソフトウエア開発人件費、外注費の増加等により、2,551,641千円(前年同期比118,131千円増)となりました。販売費及び一般管理費は、eBASE事業での人件費の増加等により、1,186,591千円(前年同期比79,240千円増)となり、当連結会計年度における営業利益は、1,731,664千円(前年同期比80,402千円増)となりました。
(経常損益)
営業外収益は、余剰資金の運用及び保険解約に伴う解約返戻金の計上等により69,375千円となり、当連結会計年度における経常利益は、1,797,849千円(前年同期比135,123千円増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
特別損失は、投資有価証券評価損を19,799千円計上いたしました。以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,250,789千円(前年同期比106,096千円増)となりました。
・財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ406,824千円増加し、6,422,609千円となりました。主な要因は現金及び預金が409,859千円増加したこと等であります。(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。)
固定資産は、前連結会計年度末に比べ103,809千円減少し、1,690,019千円となりました。主な要因は、投資有価証券が113,808千円減少したこと等であります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ303,015千円増加し、8,112,629千円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ113,220千円減少し、754,691千円となりました。主な要因は、未払金が39,905千円、未払法人税等が40,588千円、未払消費税等が38,208千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ416,235千円増加し、7,357,937千円となりました。主な要因は、配当金の支払により利益剰余金が459,030千円減少、自己株式の取得等により370,747千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が1,250,789千円増加したこと等によるものであります。これにより自己資本比率は90.67%となりました。
・経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、「経常利益」の持続的成長と収益性の向上を最大の経営目標とし、「売上高」の持続的成長を重要な経営指標と位置づけております。
2025年3月期の達成状況は、売上高5,469,897千円(計画比30,102千円減)、経常利益1,797,849千円(計画比52,150千円減)となり、売上高、利益ともに2024年5月15日公表の予想を下回りました。eBASE事業では、主に食品業界の大型案件の検収による売上計上が順調に進んだものの、住宅業界の「e住なび」を含む「2nd eBASE」の普及展開の遅れもあり後半期に減速し、売上高、利益ともに予想より下回りました。eBASE-PLUS事業では、顧客との単価交渉の継続的な実施に加え、季節性が少なく四半期単位での契約ベースのストック型のビジネスモデルであることから、計画通りの推移となりました。
(単位:千円)
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、運転資金として、労務費、外注費と販売費及び一般管理費等の営業費用があります。営業費用の主なものは人件費であります。設備投資資金として、ソフトウェア開発投資があります。これらの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金を充当しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、既存パッケージソフトウェアeBASEシリーズ(基本アプリケーションやミドルウェア等)のバージョンアップと、新規eBASEオプションソフトウェア開発及び商材えびすシリーズのクラウドサービス開発や、消費者向けスマホアプリ開発等があります。これらは全て開発部が担当しており、必要に応じて、社外開発会社と共同して開発作業を行うこともありますが、eBASE-PLUS社を含むグループ社内開発を基本としております。当連結会計年度のeBASE事業における研究開発費は、
① CMS開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」の機能強化(0th/1st/2nd 共通eBASE)
データの高度な管理要件に対し、商品属性毎に異なる仕様の管理項目情報をユーザーが自由に定義し、且つ、商品グループとしてデータベース管理システムや階層ツリー型データ構造の実現を可能とするミドルウェア機能強化を引き続き推進しました。また、アプリケーションの大幅な操作改善も継続的に行いました。熟練した開発者がいなくても短納期で開発できるようにプログラミングレスで「eBASE」のカスタマイズ画面の提供が可能となる設計開発支援ツールに加え、より簡単にロジック開発が可能とするツールやシナリオテストを自動化する自動検証ツール等を継続開発し、高品質で低コストなアプリケーション構築環境の強化も引き続き行いました。近年の主力製品である「商材ebisu」と連動した商品マスタ管理システムとしての「MDM eBASE」の機能強化開発にも取り組みました。更に、従来機能を集約し、UI上でのアプリ構築機能の開発、及びミドルウェア機能としてスマートフォン、タブレット端末対応を継続して行いました。
②「eBASE」のクラウド対応機能強化(1st eBASE)
食品業界向け「FOODS eBASE Cloud」では、オンプレミス環境だけでなく、様々なパブリッククラウド環境でも稼働できるよう機能強化を継続して行いました。また「二要素認証」を導入しセキュリティレベル、及びパフォーマンス向上の為、ハード増強を行いました。
③ BtoBtoCモデルの推進(2nd eBASE)
食品向けに開発リリースされた栄養成分、アレルギー等のキーワードから商品を検索できる「e食なび」、及びメーカー商品の一般公開用Webカタログページ提供の「e食カタログ」、食品小売りのチラシ掲載食品のアレルゲン、栄養素等をスマートフォンで閲覧できる「e食ちらし」をあらゆる商品カテゴリをカバーする商品者向けライフスタイルアプリ「e食住なび」をメインとする「e食住シリーズ」に機能統合を行いました。また、POSデータと商品マスタデータを同時に連動するレシート情報ビジュアル化サービス「e食住ビジュアルレシート」を開発リリースしました。さらに、料理レシピ情報のデータプールサービス「レシピebisu」のレシピコンテンツを拡充しました。「e食住シリーズ」の新しいオプションアプリとしては、個別の小売・メーカー向けの自社取扱商品検索アプリ「e食住なび for DX(有償版)」の開発を継続し、パフォーマンス向上の為ハード増強を行いました。住宅・家電業界の消費者向けには、ハウスメーカー向けに住宅・設備の取扱説明書を一括管理するサービス「e住なび(イースマイナビ)」のコンテンツ及び機能改善を継続して行いました。
④「FOODS eBASE」のバージョンアップ(1st eBASE)
eB-foodsVer4.13を開発・リリースしました。アレルギー表示推奨品目(マカダミアナッツ)の追加を行い、登録不備データの確認、及び修正を支援する機能を大幅に強化しました。従来、専任のオペレータでしかできなかったアプリのバージョンアップをユーザーでもできるようにアプリ構造の変更およびバージョンアップ機能を整備しました。また新たに、AIを利用したデータ点検の開発を行いました。
⑤ その他製品・サービスの開発(0th/1st eBASE)
製品の製造・企画に関わる支援システム「PDM eBASE」を継続して開発しました。「商材ebisu」と連携した商品マスタデータの統合管理システム「MDM eBASE」に特売情報を管理する開発を行いました。新たに、従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ、Webカタログ等)の企画制作プロセスを最適化(コストダウン)すると同時に、ワンストップで次世代のOMO展開を加速する企画制作支援システム「DBP eBASE(eB-DBPカタログ/ちらし/Web)」を開発、リリースしました。