当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針・経営戦略等
海運業は、さまざまな物資や人の輸送を通じて世界中の国々と地域を結び、人々の暮らしを豊かにするという使命を担っており、経済のグローバル化に伴い、その役割はますます重要なものとなりました。こうした認識のもと、当社グループは、以下のグループ企業理念を掲げ、誠実で良質な海上輸送サービスをお客様に提供できるよう、創意工夫を重ねています。
〔基本理念〕
NSユナイテッド海運グループは、誠実で良質な海上輸送サービスの提供を通じて社会の発展に貢献します。
〔経営理念〕
1(信用・信頼)
信用・信頼される堅実な経営を実践し、グループ全体の企業価値を高めます。
2(安全運航・環境保全)
常に船舶の安全運航に努めるとともに、船舶運航技術の向上に向け日々研鑽を積むことにより、海洋をはじめ
とする地球環境保全の一翼を担います。
3(お客様への即応・自己変革)
お客様の要請に即応しつつ自らも変革に努め、さらなる進歩を目指して挑戦します。
4(人を育て活かす)
人を育て活かし、働く喜びを実感できる活力溢れるグループを築きます。
当社はこの理念の具現化を目指し、鉄鋼原料をはじめとする資源・エネルギー・製品などの海上輸送分野における創立以来の長年の伝統と、2010年の合併後の構造改革や船隊整備による経営基盤の強化により、内外航に亘る専門性と総合力を兼ね備えた海運会社としてさらに大きな安心と信頼を獲得してまいりました。
2024年度よりスタートした中期経営計画『FORWARD 2030 Ⅱ Challenge for innovation and further growth with U』では、2030年に向けたビジョンを「クリーンでサステナブルな海上輸送における必要不可欠な存在を目指し、ステークホルダーと協働して変革を続け、企業価値の更なる向上を図ります」と定義しています。カーボンニュートラルへの取り組みを通じた持続的な成長と企業価値最大化に向けた経営戦略を実行してまいります。
(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、目標とする経営指標
次期の事業環境は、米国政府による関税などの経済政策やそれに対する各国の対応が、貨物輸送需要やトレードパターンにどのような影響を与えるか現状で見通しにくい中、海上荷動きに関して、主に石炭輸送需要の鈍化が懸念されるものの、鉄鉱石やボーキサイトなどドライバルク貨物全体の輸送需要は堅調な推移が見込まれると想定しています。また、船腹供給については、船主が環境規制や主力となる次世代燃料を慎重に見極めていることもあり、当面の新造船竣工は大型船を中心に歴史的に見ると比較的低水準となる見通しです。当社では今後起こり得る事業上のリスクに対し細心の注意を払い、事業運営を行ってまいります。
また、2024年度~2027年度を対象期間とする中期経営計画『FORWARD 2030 Ⅱ Challenge for innovation and further growth with U』では、事業戦略として「新規成長事業領域の拡大」「既存中核事業領域の深化」を掲げ、これらの事業戦略を支える取り組みとして人的資本戦略やDX戦略などサステナビリティへの取り組みを一層強化してまいります。
《中期経営計画の取組状況》
1) 事業戦略・成長戦略
『FORWARD 2030Ⅱ』では、2050年カーボンニュートラル実現に向けた環境ロードマップに沿ったGHG削減目標を設定しており、メタノール二元燃料船(メタノールと重油の両方を燃料として使用可能なエンジンを搭載した船舶。重油と比較してGHG排出量の大幅な削減が見込まれる。)やバイオ燃料、アンモニア燃料船の導入などにより、2030年にGHG年間排出量を2019年比25%削減します。
上記2030年GHG削減目標達成に向けて、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「グリーンイノベーション基金事業」に採択されているアンモニア燃料船の共同プロジェクトについては2024年4月に6社によるアンモニア燃料船の共同開発に関する覚書を締結しました。本プロジェクトにおいて当社は、アンモニア燃料船の共同保有・運航を予定しております。また、当社は、2027年度竣工を目指してメタノール二元燃料船の建造契約を締結しました。
既存船についても省エネデバイスの活用によるGHG排出削減に取り組んでいます。当社が運航している40万トン型鉱石船へ風力補助推進装置ローターセイルを搭載することを決定しております。ローターセイルの搭載は2025年9月頃を予定しており、本船はローターセイルを搭載することで約6~12%の燃料消費 および CO2排出の削減が見込まれます。その他、当社既存船の入渠時に高効率プロペラへの換装を行うなど、燃料削減に寄与する設備の導入を進めています。
上記のような取り組みを通じて環境対応で顧客と協働し、顧客の脱炭素化に貢献することで、長期契約による安定収益確保に加え、海外顧客に対しても長期の契約獲得を目指します。
2) 事業戦略を支える取り組み
上記事業戦略を支える基盤となる取り組みとして、人的資本戦略・サステナブルシッピング戦略・ガバナンス強化・DX戦略の4つの戦略を掲げています。
当社事業における最重要課題である安全運航の達成に向けて、船上のインターネット環境拡充やホールド(船倉)クリーニングロボットの配備を開始するなど、乗組員の安全・作業効率・Well-being向上に資する技術や設備の検証・導入を進めています。また、船舶機器の状態・運転監視システム導入や気象や海象などの実海域データの収集など、事故の予防や運航の効率化といった価値を創出するための船舶DXに関わる取り組みも行っています。
3) 財務目標
中期経営計画の財務目標として、以下のとおり設定しております。
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|
2027年度 |
2030年度 |
|
営業利益 |
200億円 |
ネットD/Eレシオ1.0倍以下と財務規律を維持しつつ、継続的な利益成長により株主資本コスト7%を十分に上回るROE10%以上を目指します。 |
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ROE |
10% |
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ネットD/Eレシオ |
1.0倍以下 |
2024年度の連結営業利益は202億24百万円、ROEは11.9%、Net DERは0.18倍となり、2027年度目標を前倒しで達成することができました。2027年度に向けては引き続き安定した収益基盤を整備しながら、上記目標を達成することを目指しています。
4) 投資計画
安定収益事業に加え、成長戦略から着実に利益を上げて営業キャッシュ・フローを積み上げ、2030年までNet DERを1.0倍以下に抑えつつ、財務レバレッジを効かせて3,000億円に迫る規模の投資を実行し、収益の安定性強化と中長期的な利益の成長を目指します。中期経営計画では既存船のリプレースなど中核事業への投資は2,150億円、メタノール二元燃料化やバイオ燃料の確保といった環境投資に450億円、船員訓練センター設立など人材育成とDX関連に100億円の投資を掲げており、このうち、メタノール二元燃料船など新燃料船への投資は1,650億円を予定しています。
次世代燃料船投資に関しましては、2024年度の実績としてメタノール二元燃料船の建造契約を複数隻締結いたしました。グリーンメタノールを舶用燃料として用いることにより、従来の重油比80%超のGHG排出削減効果が見込まれ、2027年度竣工以降に当社収益に貢献できるものと期待しております。また、顧客の環境対応と脱炭素化プロセスに貢献すべく、アンモニア積載可能なLPG二元燃料VLGC(大型LPG運搬船)の建造契約を締結しました。
今後、顧客のニーズを注視しつつ、上記の新造船における中長期貨物輸送契約や燃料サプライチェーンの確保に注力してまいります。
《株主還元策》
当社は、株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけ、将来における安定的な企業成長と経営環境の変化に対応するために必要な内部留保資金を確保しつつ、経営成績に応じた利益還元として、連結業績に対する配当性向は30%を基準とし、更なる株主還元の強化を検討します。新燃料船の建造など将来の成長に必要な内部留保金を確保しつつ、安定配当の継続的な実施により、株主をはじめステークホルダーの皆様にとって魅力的な事業会社になることを目指してまいります。当事業年度(2025年3月期)については「第4提出会社の状況 3配当政策」をご参照ください。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社のサステナビリティに関する基本的な考え方
当社グループは、「海上物流で、共に世界の今をつくる責任、未来へとつなぐ責任を果たす」をパーパスとして掲げています。また、サステナビリティ基本方針に基づいて、自社およびステークホルダーにとって優先的に取り組むべきサステナビリティに関する重要な経営課題として、「最優先である安全運航の徹底」「環境保全・気候変動への取り組み強化」「輸送品質向上による顧客満足の向上」「人材の育成・評価、D&I、人権」「技術、イノベーション、DX」「健全なガバナンス、BCP」をマテリアリティとして特定し、継続的に課題解決に取り組んでおります。
加えて、2024年3月には中期経営計画「FORWARD 2030 Ⅱ Challenge for innovation and further growth with U」(2024~2027年度)を策定し、2030年に目指す姿として、「クリーンでサステナブルな海上輸送における必要不可欠な存在」として、ビジョンを設定しました。中期経営計画では、「2050年GHGネットゼロに向けた環境ロードマップ」を定めるほか、事業戦略を支える取り組みとして、サステナビリティに関する4つの取り組みを掲げました。中期経営計画の実行を通じて、サステナビリティの推進に取り組んでいます。
(1) ガバナンス
① 組織体制
2024年6月に社長執行役員を委員長、全執行役員を委員とするサステナビリティ委員会を設立しました。本委員会は、人権、気候変動、生物多様性、非財務情報開示など、サステナビリティ全般の事項に特化し、取締役会に報告、提言を行っています。
2025年3月には、従来のESG経営推進チームを更にサステナビリティに特化する形で、主に人権やガバナンスに関する取り組みや、社内教育、非財務情報開示などを担当するESG・内部統制チームを設立しました。人的資本経営を推進する秘書・人事チームや、環境負荷低減に取り組む環境保全推進チーム等、関連部署と連携し、サステナビリティへの取り組みにおける実効性の向上に取り組みます。
サステナビリティ推進体制図

各組織の役割
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組織 |
開催頻度 |
責任者 |
役割・主な審議内容 |
|
取締役会 |
1回/月 |
代表取締役社長(議長) |
サステナビリティに関する取り組みについて、サステナビリティ委員会から報告を受け、サステナビリティ活動を監督する役割を担っています。特に重要な事項については、適宜必要な指示・助言を行っています。 |
|
サステナビリティ委員会 |
2回/年 |
代表取締役社長(委員長) |
サステナビリティの取り組みに関する協議を行い、取締役会へ報告、提言を行っています。 |
|
安全運航・環境 保全推進委員会 |
4回/年 |
代表取締役社長(委員長) |
安全運航および気候変動を含む環境保全の取り組みに関する協議を行い、取締役会へ報告を行っています。 |
|
内部統制・コンプライアンス委員会 |
3回/年 |
代表取締役社長(委員長) |
全社リスクの管理を含むガバナンスの強化、コンプライアンス推進の取り組みに関する協議を行い、取締役会へ報告を行っています。 |
② スキル・マトリクス
2025年6月20日(有価証券報告書提出日)現在の取締役が備えるスキルは以下です。サステナビリティ関連のスキルについて、山中一馬(代表取締役社長)は人事部門、宮本教子(取締役)はIR部門、また、藤田透(取締役)は安全管理部門、大西節(社外取締役)は監査部門、吉田正子(社外取締役)は監査役、井上龍子(社外取締役)は弁護士としての実務経験があります。
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取締役会に求められるスキル |
取締役に期待するスキル |
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社内取締役 |
社外取締役 |
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山中 一馬 |
宮本 教子 |
藤田 透 |
北里 真一 |
金光 潔 |
大西 節 |
井上 龍子 |
吉田 正子 |
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マネジメント |
企業経営 |
〇 |
〇 |
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〇 |
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〇 |
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市場・事業 |
〇 |
〇 |
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〇 |
〇 |
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〇 |
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現場・技術(ICT含む) |
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〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
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個別 |
財務・ファイナンス |
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〇 |
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〇 |
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ガバナンス、リスク管理、コンプライアンス |
〇 |
〇 |
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〇 |
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〇 |
〇 |
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人材マネジメント |
〇 |
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〇 |
〇 |
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〇 |
〇 |
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サステナビリティ |
〇 |
〇 |
〇 |
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〇 |
〇 |
〇 |
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カスタマーリレーションズ |
〇 |
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〇 |
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〇 |
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〇 |
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経験 |
海外駐在(グローバル) |
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〇 |
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〇 |
〇 |
〇 |
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他社勤務(社内取締役) |
〇 |
〇 |
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経営経験(社外取締役) |
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〇 |
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〇 |
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2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役が備えるスキルは、以下の通りとなる予定です。新任の社外取締役である竹ケ原啓介は環境・CSR部門、加野理代は弁護士としての実務経験があります。
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取締役会に 求められるスキル |
取締役に期待するスキル |
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社内取締役 |
社外取締役 |
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山中 一馬 |
宮本 教子 |
藤田 透 |
北里 真一 |
金光 潔 |
大西 節 |
吉田 正子 |
竹ケ原 啓介 |
加野 理代 |
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マネジメント |
企業経営 |
〇 |
〇 |
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〇 |
〇 |
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市場・事業 |
〇 |
〇 |
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〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
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現場・技術(ICT含む) |
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〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
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個別 |
財務・ファイナンス |
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〇 |
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〇 |
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〇 |
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ガバナンス、リスク管理、コンプライアンス |
〇 |
〇 |
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〇 |
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〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
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人材マネジメント |
〇 |
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〇 |
〇 |
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〇 |
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サステナビリティ |
〇 |
〇 |
〇 |
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〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
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カスタマーリレーションズ |
〇 |
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〇 |
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〇 |
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経験 |
海外駐在(グローバル) |
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〇 |
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〇 |
〇 |
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〇 |
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他社勤務(社内取締役) |
〇 |
〇 |
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経営経験(社外取締役) |
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〇 |
〇 |
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③ サステナビリティのインセンティブ
2024年6月の取締役会にて決議された取締役報酬改定にて、業績連動報酬のうち、株式購入報酬の算出に用いる指標として、ESG指標を新たに追加しました。
④ サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)
|
マテリアリティ |
対応する取り組み |
指標および目標 |
リスク |
機会 |
|
最優先である 安全運航の徹底 |
サステナブル シッピング戦略 |
・労災死亡事故 件数 ・重大海難事故 件数 ・重大貨物事故 件数 |
・事故発生による 顧客の信頼失墜 |
・事故発生リスクの 低減と競争力強化、 顧客の信頼獲得 |
|
環境保全・ 気候変動への 取り組み強化 |
サステナブル シッピング戦略
DX戦略 |
・年間GHG排出量 ・船舶からの 漏油事故件数 |
・次世代燃料船への投資が遅れ、環境保全に 後ろ向きと評価
・次世代燃料の供給 インフラの整備が 進まない |
・サプライチェーンの環境負荷低減を重視する顧客と契約獲得
・次世代燃料の供給 インフラ整備など 新たな機会へ参画 |
|
輸送品質向上による顧客満足の向上 |
サステナブル シッピング戦略 |
今後の取り組み 課題として、KPI 設定を検討 |
・サービス品質の低下に伴う貨物輸送シェア 縮小
・安定収益基盤が 損なわれるリスク |
・次世代燃料船を含めた環境対応船の導入促進
・製鉄プロセス脱炭素化に伴う貨物の輸送機会増加 |
|
人材の育成・ 評価 D&I 人権 |
人的資本戦略 |
・女性管理職数 ・人権に関する 基本的な考え方を理解している社員の 割合 ・人権研修 受講率 |
・勤労意欲の低下、 業務の非効率
・人権侵害などによる社会的信用や信頼の 失墜、取引機会の喪失 |
・労働生産性の向上と 競争力強化、 エンゲージメント向上
・人権意識の向上により社会的評価が高まり、多様な人材を確保 |
|
技術、イノベーション、DX |
DX戦略 |
今後の取り組み課題として、KPI設定を検討 |
・既存の仕組みに 固執し、必要な変革の 遅れ、競争力低下 |
・船舶管理の高度化、 事故・災害の予防保全
・時代の変化に進んで 対処し、他社との差別化、商圏の維持拡大 |
|
健全な ガバナンス、BCP |
ガバナンス強化 |
- |
・ガバナンス機能不全による企業価値毀損、 株価下落
・本社機能喪失、 事業継続不能 |
・透明性確保により 信用が高まる
・輸送サービス提供の 継続による社会貢献 |
(2) リスク管理
① サステナビリティ全般に関するリスク管理
全社リスクについては、内部統制・コンプライアンス委員会にて、年に一度、各部門への執行状況のヒアリングを通じて、リスクの管理を行っています。サステナビリティ全般および気候変動に関するリスクについても、リスク項目に含めることで、サステナビリティ関連リスクと全社リスクの統合を図っています。リスク項目表については、取締役会および執行役員会に報告を行っています。
なお、当社グループにおけるリスクマネジメントの取り組みについては「
② 気候変動に関するリスクおよび機会を識別、評価および管理するための過程
気候変動に関するリスクおよび機会については、TCFD提言に沿ったシナリオ分析を通じて、識別および評価を行っています。シナリオ分析においては、不確実な将来に対してグループ全体のレジリエンスを確認するため、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求する」というパリ協定目標の達成を見据えた「2℃未満シナリオ」と、長期目標でもある2050年CO2排出ネットゼロ/カーボンニュートラルの達成を想定した「1.5℃シナリオ」、および世界的に気候変動対策が十分に進展しない場合を想定した「3℃シナリオ」について検討しております。
分析に参照したシナリオは、IEA WEO(World Energy Outlook)の、持続可能な発展シナリオ(SDS)、宣言国ネットゼロ達成シナリオ(APS)、2050年ネットゼロ実現シナリオ(NZE)、公表政策シナリオ(STEPS)であり、リスクまたは機会が発現しうる期間としては、短期(2025年まで)、中期(2030年まで)、長期(2050年まで)を想定しています。
各シナリオで想定したそれぞれの将来の事業環境の変化、および特定したリスクと機会は次のとおりです。
(3) 戦略
① サステナビリティ全般の戦略
上記リスクと機会の認識のもと、当社は2024年3月に発表した中期経営計画「FORWARD 2030 Ⅱ Challenge for innovation and further growth with U」において、「人的資本戦略」「サステナブルシッピング戦略」「ガバナンス強化」「DX戦略」の4つの取り組みを掲げました。クリーンでサステナブルな海上輸送における必要不可欠な存在を目指し、ステークホルダーと協働して変革を続け、企業価値の更なる向上を図ってまいります。
人的資本戦略
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事業環境の 変化 |
・新たな市場への挑戦、脱炭素化に向けた技術革新など、中長期的な事業戦略を担える人材の 確保・育成が必要 ・サプライチェーン全体での人権リスクの防止・軽減など「ビジネスと人権」への関心の高まり |
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計画 |
・グローバルな海運会社として、人権意識や環境問題への取り組みが企業価値を向上 ・戦略業務に専心できる職場環境の整備によるエンゲージメント向上 |
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戦略 |
人財を育て、活かす |
・人材育成・研修体系を整備し人的資本の価値最大化を目指す ・挑戦・成果を評価する人事制度の運用 ・キャリア形成のための教育・研修制度拡充 ・事業戦略実現のための要員・採用施策 ・女性・シニアの活躍推進 |
|
社会的責任を果たす |
・人権DDの推進、Well-beingの実現により人権を尊重する意識の向上を図る ・サプライチェーン全体における人権尊重を徹底し、人権侵害の予防・軽減・救済に取り組む ・働きやすさの向上と健康経営の推進 |
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サステナブルシッピング戦略
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事業環境の 変化 |
・コロナ禍により船員の交代難が発生し、長期乗船など労働環境が悪化 ・「ビジネスと人権」意識の高まりとともに、船員のWell-being向上などが求められる ・陸から海へのモーダルシフトが進む内航海運業界でも船員不足は深刻 |
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|
計画 |
・「人権DDの対象範囲の拡大」「船員のWell-beingの最大化」「エンゲージメントの向上」に より、船員の判断力、創造力を最大限に発揮できる職場環境を実現 ・職場環境の整備により、優秀な船員を確保し、競争力の源泉とする |
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戦略 |
・安全運航の徹底のため、国内外の優秀な船員と海技士の確保・育成に努め重大事故・災害ゼロへ ・新燃料船への配乗・液体貨物輸送への展開など成長戦略を支える有資格船員の育成 |
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継続的な次世代船員の確保 |
新卒採用の継続、採用先の多様化 |
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船員の教育・訓練システム強化 |
育成プランの充実・明確化、システム連携の高度化 |
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船舶管理機能強化 |
監督育成の強化、IT/DXの積極的な導入 |
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2050年カーボンニュートラルの実現 |
2030年GHG総排出量削減目標達成に向けた環境ロードマップの実行・次世代燃料の導入検討 |
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運航効率追求 |
省エネ装置導入、超減速の深度化 |
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ガバナンス強化
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事業環境の 変化 |
・海運業界を取り巻く事業環境の変化による経営リスクの増大と、リスクマネジメント強化の 必要性が高まる ・多様なステークホルダーに対する社会的責任を果たすためコーポレート・ガバナンス強化が 求められる |
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計画 |
・環境変化に対する迅速な意思決定の実現と、全社的なモニタリング機能の強化を図る ・ステークホルダーとの対話を通じて中長期的な企業価値の向上を目指す |
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戦略 |
中期経営計画の進捗状況を継続的にモニタリングすることで、環境変化への対応や、成長戦略 など長期的な課題に関する議論を充実させることにより取締役会の実効性向上を図る |
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取締役会の実効性 |
取締役会の実効性評価アンケートを通じた運営の改善 |
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コンプライアンス 体制強化 |
社内教育の充実、取り組み強化 |
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リスク管理 |
各組織が自律的に対応できるリスクカルチャーの醸成 |
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情報管理 |
情報管理の徹底、情報セキュリティの強化による安全性向上 |
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情報開示 |
公平かつ迅速な情報開示の強化 |
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DX戦略
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事業環境の 変化 |
・環境対応による海運業界の構造変化を踏まえた価値創造モデルの構築 ・脱炭素化や「ビジネスと人権」を意識した顧客ニーズに応える船舶管理の高度化 ・多様なステークホルダーの立場を踏まえた公正かつ迅速な意思決定 |
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計画 |
人的資本戦略 |
DX推進により社員が高度な戦略業務に専心できる職場環境を整備する |
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サステナブル シッピング戦略 |
船舶DXを推進し事故・災害の予防保全、船舶管理の高度化、 運航効率改善 |
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ガバナンス強化 |
DX推進によりモニタリング効率化を含むガバナンスの強化を図る |
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戦略 |
サイバーセキュリティの強化 |
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船舶DX |
予防保全装置、作業支援ロボ、運航支援システム |
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IT人材育成 |
IT研修の拡充、デジタルコア人材の育成 |
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基幹システム投資 |
新基幹システム検討、営業支援システム、会計システム |
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業務高度化 |
業務高度化投資、人事DXの活用、DXによる業務の効率化 |
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デジタル教育の加速 |
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② 気候変動に関する戦略
気候変動については、上記シナリオ分析を踏まえ、新たに策定した中期経営計画では、新燃料船の整備へ1,650億円の投資を計画しています。この投資は、既存船のリプレースやメタノールDF船など新燃料船への投資、バイオ燃料の安定確保などを含みます。
また、詳細は当社ホームページにて開示しております。
③ 人材の多様性の確保を含む人材育成方針および社内環境整備方針
当社では、持続可能な社会の実現に貢献するためには、多様な個性を活かすとともに、人材へ積極的に投資することにより、さまざまな事業環境の変化に対応し、誇りや意欲を持ちながら会社の成長を支える人材を育成することが重要であると考えております。なお、以下は当社単体の方針です。
人材の確保・育成方針
当社は、人材を最も貴重な資産であり、競争力の源泉であるとの認識の下、新たな事業戦略の実行に必要な人材を育て活かすために、2024年度から新人事制度を導入しました。
新制度では人材確保の観点から、女性・シニアの活躍を実現すべく、職制統合および定年延長を実施しました。また、事業環境の変化に対応し、中長期的な事業戦略を担う人材への成長を促す評価制度とすべく、アサインアンドコミットメント制度や評価力育成会議を導入し、社員の挑戦や貢献に対する昇格やインセンティブの連動を強化しました。さらに職制の複線化を導入し、社員が自分の能力や適性に応じて、管理職や専門職として活躍できるキャリアパスを整備しました。
新制度に連動し、キャリア形成のための教育・研修制度拡充や、事業戦略実現のための要員・採用施策についても取り組んでいます。人材育成・研修体系を整備し、人的資本の価値最大化を目指します。
また、当社の重要経営課題の一つである安全運航の徹底のためには、安定的な船員を確保し、知識と経験に裏打ちされた実務能力と高い安全意識を持った船員への育成が不可欠と考えています。
急速に少子化が進む国内では、今後海技者人材の不足が進むと予測されるため、事前の備えとして外国人船員の活用、船員の確保強化(採用)に取り組んでいます。
外国人船員の活用については、東京本社での海技者としての勤務、インストラクター業務を含む各国研修部門への配置など陸上での海技者ニーズの増加を見込み進めています。また船員の確保強化は、船員供給ソースに応じて、他の海事関連校など複数校への採用拡大に加え、説明会実施による当社への理解促進、事前面接や試験を通じた人柄をみた選定など強化を継続しています。
船員の育成においては、船員の担う業務は多岐に渡り、かつ運航に関する経験が必要という観点から、知識については、職位別、技能別に必要な教育・訓練を実施すべくカリキュラムの整理・見直しを継続しています。
また経験については、危険を察知する気づきやその対処方法を習得することが必要なため、実際に現場で起きた事例を利用したインハウスセミナーの実施など乗船中の教育の実施、そして昇格時に必要なレベルに達しているかをアセスメントにより確認するといった方法を継続しています。
船員研修チームでは、毎年フィリピン・ベトナムの船員研修部門と連携し、研修・訓練内容のレビューや新規項目の検討を行いながら育成方法を改善するとともに、現場の安全意識を高いレベルで維持・向上させる対策実施を継続しています。
多様性の確保を含む社内環境整備方針
人材の多様性の確保及び社内環境の整備について、以下のような具体的な取り組みの継続・強化を図ります。
女性の活躍推進
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女性採用の拡大 |
・キャリア採用を含め女性の採用拡大に一層取り組む ・準総合職、一般職の総合職への統合実施 |
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離職防止対策 |
・ライフイベントによる離職を防止するための制度整備 ・育児介護休業制度やテレワーク(自宅以外も含む)の拡充 ・女性のキャリア形成を支援する研修、セミナーの実施 |
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管理職登用に資する配置、育成施策 |
・ライフイベントを見越した研修の早期実施(海外研修など) |
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管理職への教育、 職場理解の醸成 |
・管理職教育を通じ、職場全体に女性が活躍しやすい風土を醸成 |
働き方改革
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働き方 |
・会社において「長時間労働」することを前提とした働き方からの脱却 ・部下の長時間労働を前提としない組織マネジメントを管理職が追求 ・長時間労働を良しとする考課制度から成果重視の考課制度への改革 ・業務改革、DX推進の加速 |
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休み方 |
・年次有給休暇と季節休暇を合わせて社員の平均取得日数を月1日以上とすることを目標に休暇計画等の施策を強化・継続 ・男性社員の育児休業取得促進。配偶者が出産した男性社員全員に推奨する |
ハラスメント防止
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ハラスメント防止 |
・内部通報窓口の制度拡充、外部窓口の起用 ・内部統制・コンプライアンス周知月間を継続し、社員への教育・啓蒙を行う ・e-ラーニングの利用継続 ・LGBTQへの適切な理解と受容について、階層別研修で教育を行う |
健康の推進
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健康診断 |
・健康診断未受診者およびその上長に対し受診義務があることを通知し、受診率の引き上げを強化 |
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がん |
・がんの早期発見・早期治療を図るよう、会社が定める胃がん検診、大腸がん検診の受診を強化 |
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脳心疾患 |
・生活習慣の改善を図る特定保健指導を強化 |
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メンタル疾患
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・早期発見・早期対応の促進のため、本人・上司などから産業医および相談窓口へ相談する機会があることを全社員に周知・浸透を図る ・メンタルヘルスチェックの継続 |
(4) 指標および目標
① サステナビリティ全般の指標および目標
(1) ガバナンス内、④ サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)をご参照ください。
② GHG排出削減に関する指標および目標
中期目標
・2030年までにGHG年間排出量を2019年比25%削減する。
2050年カーボンニュートラルに向けた2030年の中間目標として、中期経営計画「FORWARD 2030 II」の中で新たに設定しました。
長期目標
・2050年までにカーボンニュートラル実現を目指す。
脱炭素社会に向けた日本政府および日本船主協会の目標を支持し、サプライチェーンを通じた社会全体のカーボンニュートラルの実現を目指し、2050年ネットゼロに挑戦します。
GHG排出量実績(連結)
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2023 |
2024 |
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スコープ1 (事業による直接排出) |
2,342,423.02 |
2,469,009.65 |
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スコープ2 (購入した電気、熱、上記の使用に伴う間接排出) |
139.72 |
129.80 |
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スコープ3 (その他の間接排出) |
372,574.40 |
351,374.81 |
(単位:tCO2e)
目標に対する進捗(単体)
③ D&Iおよび働き方についての指標および目標
女性の活躍推進
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目標 |
・管理職の女性社員数を、現在のゼロから2025年度に最低でも1人登用、2人以上を目指す。2030年には最低でも3人とし、5人以上を目指す |
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取り組み進捗 |
・2024年度 女性採用人数 5人(2022年度 6人、2023年度 3人) ・2023年度 女性向けキャリアデザイン研修実施(参加率88%) ・2024年度 女性の実地研修*¹参加者 7人(2023年度 7人) |
*¹ 代理店研修、GO TO 業務視察研修*²、乗船研修、海外研修、などの社外での実地参加の研修
*² 主任層以下の若手を対象とした2週間にわたる海外研修
高齢者・障がい者雇用
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目標 |
・2021年4月の高年齢者雇用安定法改正において、70歳までの就業機会確保が努力義務となったことから、今後の義務化や社会動向も睨みつつ、まずは65歳定年制への移行に取り組む ・障がい者雇用率を充足すべく、今後も法改正動向を注視し、法定雇用率を上回ることを目標として取り組む |
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取り組み進捗 |
・65歳までの定年延長の実施(2024年4月開始) |
働き方改革
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目標 |
・長時間労働の根絶*¹ (2020年度総労働時間:1,916時間→2025年度削減目標 1,850時間) ・多様な休み方の追求 |
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取り組み進捗 |
・パーパスや基本理念、経営理念の実現に向けて求められる役割や能力に基づいた新人事制度の導入(2024年4月から正式導入) ・2024年度 総労働時間:1,904時間 ・2024年度 平均取得日数 年次有給休暇9.2日、季節休暇4.8日*² ・健康維持・増進を目的とした「ウェルネス休暇」の導入 |
*¹ 2020年経団連労働時間等実態調査 2019年平均1,987時間(製造業)、2,014時間(非製造業)
*² 2020年厚労省就労条件総合調査 (D&Iおよび働き方についての行動指針策定当時)
2019年平均9.2日(全産業従業員100-299人)、10.0日(運輸業、郵便業)
ハラスメント防止
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目標 |
・個人の意識・職場風土を改革し、ハラスメントに関する相談がしやすい環境をつくる |
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取り組み進捗 |
・公益通報者保護法への対応*(2024年1月開始) ・ハラスメント防止研修実施(2024年10月実施、全社員対象) ・宴席ハラスメント防止研修実施(2025年2-3月実施、役職者対象) |
*当該保護法では、常時使用する従業員数が300人を超える企業に対して義務を定めていますが、300人以下は努力義務に留まり、当社はこれに該当します。しかしながら、努力義務とはいえ、当該保護法に沿って内部公益通報体制を整備することは、通報者保護の仕組みや不正の防止と早期発見および是正の仕組みを向上させ、コンプライアンス遵守の強化につながるため、対応を実施しました。
健康の推進
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目標 |
・健康診断受診率の引き上げを図る ・35歳以上の胃がん検診受診率の引き上げを図る ・対象者全員へ特定保健指導を実施する |
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取り組み進捗 |
・2024年度 健康診断受診率 100% ・2024年度 特定保健指導受診率 93% ・健康経営企業宣言に向けた取り組みの開始(2024年2月開始) |
<リスク管理に関する基本的な考え方>
当社グループの主要な事業活動である外航事業は、グローバルに展開しており、本有価証券報告書「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載の通り、世界各国の経済情勢、政治的または社会的な要因等の様々なリスクに晒されており、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、「リスク管理規程」に基づき、事業活動全般にわたり生じ得る諸々のリスクについて、関連部門または各委員会において協議・決定を行っております。年度末には、社長を委員長とする内部統制・コンプライアンス委員会において、「リスク項目表」に基づき、各リスク項目の見直しや管理執行状況の報告と評価を行い、その結果を、取締役会へ報告しております。
また、一定金額以上の大型投資や、不確実性の高い投資判断を行う場合に執行役員会・取締役会に上程する前に当社に及ぼす影響・リスク等を明らかにすることを目的として、投融資委員会において社内横断的に協議しております。
当社グループの事業継続に重大な影響を与えうる主要なリスクは以下の通りとなります。
<主要なリスクの概要と対応策>
① コンプライアンスリスク
ハラスメントや贈賄、不正、インサイダー取引等の法令違反のリスクは、発生した場合、損害賠償だけでなく企業の信用低下や事業活動に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは「企業行動規範」において、法令・規則を遵守し、高い倫理観をもって行動することを定めています。さらにコンプライアンス強化を図るため、社長を委員長とする内部統制・コンプライアンス委員会を定期的に開催し、取り組み状況を確認するほか、毎年10月を内部統制・コンプライアンス周知月間と定め、毎回異なったテーマにて法令遵守の啓蒙活動を行っており、全役員・社員、グループ一体でコンプライアンス意識のさらなる徹底とコンプライアンス実践に必要な知識・情報を周知し、コンプライアンスの重要性を再認識する機会としております。
② 人権に関するリスク
人権侵害により国内外の取引先から取引停止や企業の信用低下、賠償、訴訟等が起こるリスクがあり、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、グローバルに事業を展開する企業として、差別・強制労働・児童労働・長時間労働・ハラスメント等の人権課題解決に取り組むことが、企業活動において一層重要であるとの認識の下、「NSユナイテッド海運グループ人権方針」を策定しております。当社は、本方針を開示し、当社の取引先やその他のビジネスパートナーにおいて人権侵害が起きないよう当社の人権方針を理解いただくよう努めております。
また、サプライチェーンにおける調達先の皆様とともに、人権・労働基準・環境などの社会的責任にも配慮した責任ある調達活動を推進するため、「サステナブル調達基本方針」、「NSユナイテッド海運グループ調達先向けガイドライン」を策定しています。
当社では、関連する取締役および執行役員をメンバーとする人権デューデリジェンス推進チームを設置し、その指揮監督のもと、国際連合「ビジネスと人権に関する指導原則」に忠実に、人権尊重の取り組みを進めております。取り組みにあたっては専門的知見を有する外部コンサルタント会社からの助言を定期的に受け、人権デューデリジェンスの取り組みの各フェーズにおいての客観性と正当性の担保に努めています。
これらの取り組みは、適時に開示を行うことにより、ステークホルダーの皆様にご理解、ご協力が得られるよう努めています。
③ サイバーリスク
当社グループは業務全般においてコンピュータシステムおよびITネットワークを活用しております。サイバー攻撃、自然災害、オペレーションミス等に起因する重大なサイバーインシデント(情報システムやネットワーク障害、データ改ざんや情報漏洩等)が発生した場合には、当社の信用や営業活動、業績ならびに財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティ管理の重要性を十分認識し、ハード面・ソフト面のサイバー攻撃への対応強化やバックアップ体制の構築、「情報セキュリティ基本方針」等社内規程の整備、従業員に向けた教育の実施等の対策を継続的に行っております。また当社はサイバーインシデントを想定した事業継続計画(BCP)を策定しております。
④ 海難事故リスク
当社グループの主要事業である海運業においては、海難事故が発生した場合、人命・貨物・船舶等の損失・損傷リスクや、燃料油・積荷等流失による海洋汚染のリスクがあります。当社グループは海難事故を防止するために「安全管理マニュアル」や「品質管理マニュアル」を、また環境を保全するために「環境マネジメントマニュアル」を策定するとともに、乗組員の教育・研修を実施し、安全運航に努めております。また「海難およびその他の緊急事態対応に関する規程」、「緊急事態対応マニュアル」を策定し、海難事故を想定した緊急対応演習を行うなど万全な体制をとっております。さらに、万一、海難事故が起きた場合でも保険による損失対策を図っていますが、当社負担となる損失が一部発生することがあります。
安全運航に向けた当社船舶管理の具体的な取り組みとして、以下の施策を実施しております。
a.ニアミスレポートの活用
b.安全キャンペーン
c.管理船への訪船・検船による確認
d.用船検船および船主安全会議
e.安全運航管理体制
当社の船舶管理は、主として海務技術、船員配乗、教育・訓練等を担当する部門と、主として船体・機関その他の搭載機器の保守管理を担当する部門が協働して、各船の安全運航管理、危機管理を確実に実施しており、これらの取り組みの実施状況は、社長を委員長とする「安全運航・環境保全推進委員会」を定期的に開催してレビューされております。
また、船員研修チームを中心に、船舶の安全管理および船員教育の強化のため、海外マンニング会社とも連携のうえ業務の効率性と専門性の更なる向上に取り組んでおります。
f.DX推進による事故予防
引き続き運航データの有効活用を目指して、船舶管理ソフトの刷新を進めており、2024年度はその準備作業として各種管理記録のデータベース化などを進めました。安全管理の改善に向けた取り組みとともに、海陸労務負担低減の取り組みを継続しています。
⑤ 公的規制および環境保全に関するリスク
当社グループの主要事業である海運業では、設備の安全性や船舶の安全運航のために、国際機関および各国政府の法令、船級協会の規則等の公的規制を受けております。当社グループでは、これらの規制が変更された場合に遵守するための費用が増加する可能性があり、遵守できなかった場合には事業活動が制限され、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。
当社グループはこれら安全運航に関する規制に適切に対処しております。
また、環境保全に関する規制の強化および社会における重要性の高まりなどにより、その対策費用が増加した場合や当該法令または規制を遵守することが困難となった場合には、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。
当社グループは主に以下のような環境規制に対する対応を進めております。これらはいずれも国際連合の海事分野の専門機関である国際海事機関(IMO)が採択し国際条約として制定されているものです。
a.GHG(温室効果ガス:Greenhouse Gas)の排出削減戦略について
IMOは2023年にGHG削減戦略を改定し、2050年ごろまでのGHG排出ネットゼロ目標などを盛り込んだ戦略を策定しました。当社グループもIMOの改定戦略に沿う形で、中期、長期の目標を策定しGHGの排出削減を進めます。
2024年3月に公表した中期経営計画「FORWARD 2030 Ⅱ」において、2030年までにGHG年間排出量を2019年比マイナス25%の150万㌧に削減する中期目標を設定しました。目標の達成に向けて投資計画を進めます。
運航船舶の減速運転の徹底や配船の工夫等によるGHG排出削減努力を継続し、加えてバイオディーゼル燃料活用によるGHG削減を目的に、試験的な利用を2022年から開始しています。
また、メタノール二元燃料船の複数隻建造および40万トン型鉱石船への風力補助推進装置の搭載を決定いたしました。引き続きアンモニア等次世代燃料との二元燃料新造船の実現に向けた検討も積極的に行っているほか、燃費改善機器等の搭載やプロペラ換装も運航船舶に順次実施しています。
b.船舶の排出ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)の排出規制について
NOx排出規制は2000年以降に建造された船舶について、その建造年および航行海域により規制が設定されており、当社グループでは規制対象となる船舶については全て認証された低NOx対応のディーゼルエンジンを搭載しております。
c.船舶の排出ガスに含まれるSOx(硫黄酸化物)の排出規制について
2020年以降は燃料中の硫黄分が0.5%以下の燃料を使用するよう規制されております。当社グループは、SOx排出を抑制するため、規制に適合した硫黄分0.5%以下の燃料油を船舶に使用するほか、当社グループが所有する大型船舶を中心として、エンジンの排気ガスに含まれるSOxを除去する装置(SOxスクラバー)を搭載しております。
d.バラスト水管理条約への対応について
国際航海をする船舶のバラスト水中の海洋生物が船舶の運航に乗じて異国に移動し生態系を乱すことが問題となり、バラスト水処理に関する管理方法が定められ、2017年に施行されております。当社グループは条約の要求に従い運航船へのバラスト水処理装置を搭載しております。
当社グループは、上記の対応による費用増に関しては顧客の理解を得ながら運賃等への反映に努めております。
⑥ 気候変動リスク
深刻化する気候変動回避のため、パリ協定やSDGs(持続可能な開発目標)をはじめとして、世界的にその原因物質とされるGHG排出量削減への取り組みが推進され、企業にも積極的な対応が求められております。当社グループも気候変動を含む環境保全をマテリアリティ(重要課題)に設定しています。
持続的な企業価値の向上を目的としてTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同を表明、2022年からTCFD提言に基づく情報開示をウェブサイト上で行っています。気候変動に関する将来に向けたシナリオ分析を行う中で、GHG削減のために導入されるであろう政策や規制、燃料転換、新技術導入等による事業コストの増加、化石燃料輸送需要の減少、既存船舶の陳腐化、あるいは対応の遅れによる事業機会の喪失といったリスクがあるものと認識しております。
2024年3月に公表した中期経営計画「FORWARD 2030 Ⅱ」において、2030年までの投資計画と共にGHG年間排出量を2019年比マイナス25%の150万㌧に削減する中期目標を設定、環境ロードマップを公表しました。当社グループは「2050年までにカーボンニュートラル実現を目指す」を目標に、今後もGHG排出削減をはじめとする気候変動リスクへの対応能力の向上に努めてまいります。
⑦ 海運市況変動リスク
当社グループの主要事業である海運業の運賃・用船料市況は、世界経済の動向、船腹の需給バランス等の影響を受け、常に変動しております。当社グループは、鉄鋼原料輸送を中心とした長期契約を志向して事業基盤の安定・強化を図っておりますが、市場ニーズに対応するため中短期契約で運航する船舶の比率が一定程度存在するため大幅な市況変動が大きな損失につながる恐れがあり、そのような状況の長期化は当社の事業基盤を損なう可能性があります。
当社グループは、今後も長期契約による事業基盤の安定・強化を図りつつ、適切な船隊ポートフォリオの構築、海外顧客向けビジネスの拡大、内航海運事業との総合力強化等により、市況変動に耐えられるよう不断の体質改善に努めます。
⑧ 為替変動リスク
当社グループの外航海運事業における商取引は、大部分が米ドルその他の外国通貨建てで行われております。
従って、当社グループの業績および財務状況は外国為替レートの変動により影響を受けることがあります。当社グループは、為替予約等のヘッジ取引により常に変動する外国為替レートにかかるリスクの影響を一定程度まで低減する方針ですが、必ずしもこれを完全に回避できるものではなく、大幅な外国為替市場の変動により、影響を被ることがあります。
⑨ 金利変動リスク
当社グループは、船舶取得を中心とした設備投資のため、内部資金を充当する他、借入による資金調達を行っております。この借入による資金には変動金利で調達する部分もあり、当社グループでは金利情勢勘案の上、金利固定化等により、金利変動の影響を軽減するよう努めておりますが、将来の金利変動により資金調達コストが変動し、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。また、金利固定化により金利変動の影響を軽減することは、一方で市場金利下落の場合に、それにより生じ得た利益を逸失する可能性があります。また、金利固定化の期間中に条件の変更や対象設備の処分等により途中解約を余儀なくされた場合には、解約料を負担することがあります。
⑩ 燃料油価格変動リスク
当社グループで運航する船舶の燃料油価格は、原油市場の動向を反映して変動するため、当社グループの損益は燃料油価格の変動により影響を受けることがあります。当社グループでは燃料油価格調整条項がある輸送契約の締結や、購入価格が割安となる数量契約を推進することに加えて、購入燃料油の一部に対し、燃料油スワップ等による価格の固定化を行い、価格変動の影響を抑えるための対策をとっております。しかしながら、燃料油価格が急騰する局面では価格固定化を行わない部分につき、損失を被ることがあります。その一方、燃料油価格の下落局面においては、価格固定化を行った部分について、精算損が発生することがあります。
⑪ 資金調達に関するリスク
当社グループは、借入による資金調達を行っておりますが、金利等の市場環境や資金需給の影響を強く受けるため、これらの環境の変化および当社グループの業績の悪化等により、資金調達に影響を受ける可能性があります。当社グループは事業活動継続のため、一定程度の資金を確保するとともに金融機関とのコミットメントライン契約により資金調達の柔軟性を確保しております。
⑫ 投資計画の進捗に関するリスク
当社グループは、船隊整備のための投資計画を有しておりますが、今後の海運市況や金融情勢等によって、これらが計画どおりに進捗しない場合、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。また、技術革新への対応が遅れることによる事業機会の喪失および、新技術の台頭による既存船腹の陳腐化のリスクがあります。
当社グループは先進技術導入によりデータやデジタル技術を活用し、輸送の最適化と競争力強化ならびに輸送サービスの環境性能を向上させるよう努めております。
⑬ 船舶の売却等にかかる損失に関するリスク
当社グループは、海運市況により、または船舶の技術革新による陳腐化や公的規制の変更等による使用制限等により、当社グループ保有の船舶を売却する場合があります。また、当社グループが用船する船舶の用船契約を中途解約する場合があります。その結果として、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。
⑭ 固定資産の減損損失計上に関するリスク
当社グループは、事業環境や市場環境の変動によって保有する船舶等の固定資産について減損損失を計上する場合があり、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。
⑮ 繰延税金資産の回収可能性に関するリスク
当社グループは、将来の課税所得の見積りに基づいて繰延税金資産の回収可能性を評価しております。その見積額が減少し将来において繰延税金資産の一部または全部が実現できないと判断した場合、或いは税制の変更等に
よって実効税率が変動した場合、繰延税金資産の一部または全額を取崩し、税金費用を計上することとなり、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。
⑯ 世界各地の政治・経済情勢・自然災害等によるリスク
当社グループの事業活動は、日本を含むアジア、欧米その他の地域に及んでおり、各地域における政治・経済状況や、各地で発生する自然災害等により影響を受ける可能性があります。具体的には以下のようなリスクがあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。
a.不利な政治的または経済的要因
b.事業・投資許可、租税、為替管理、独占禁止、通商制限などの公的規制の影響
c.他社との合弁事業・提携事業の動向
d.戦争、暴動、テロ、海賊、ストライキ、その他の要因による社会的混乱
ロシア・ウクライナ情勢や、中東情勢の悪化に伴う紅海・スエズ運河の通航リスク等の今後の動向によって、サプライチェーンの変動や、景気後退により海上荷動きが鈍化し市況軟化等の影響を及ぼす可能性があり、当社としては今後の海上輸送需要の推移を注視し、支配船腹との需給バランスを適切に保つよう注力することで、市況変動への耐性を高めることに努めております。
e.地震、風水害および感染症
大規模な災害や感染症の流行等は、当社グループの従業員の生活だけでなく、地域社会や取引先の活動を制限するため、当社グループの事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、これら危機的事象に伴う事業中断による事業への影響の極小化ならびに迅速かつ効率的な事業復旧を図るためのオールハザード型事業継続計画(BCP)を策定しております。
当社グループはこれらのリスクに対して内外からの情報収集等を通じてその予防・回避に努めています。
上記のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、また、当社グループのリスク要因は記載事項に限定されるものではありません。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績、及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期における世界経済は、米国経済を中心に比較的堅調な推移となった一方、中国経済については先行き不透明感が見られました。当社におきましては、長期契約による安定収益に加え、円安による収益の押し上げにも支えられ、2024年度よりスタートした新中期経営計画「FORWARD 2030Ⅱ Challenge for innovation and further growth with U」で掲げた財務目標である営業利益200億円以上、ROE10%以上、Net DER1.0倍以下を達成することができました。
外航海運市況につきましては、当期前半は鉄鉱石や穀物を中心に堅調な荷動きが市況を下支えしましたが、当期後半は鉄鉱石の主要積地における天候不順に加え、パナマ運河の通航制限緩和により船腹需給が緩和した影響も受け、市況は低迷しました。
内航海運につきましては、自動車産業における鋼材需要低下や、火力発電所の稼働率低下が貨物輸送量の下押し要因となりました。
燃料油価格につきましては、当期の平均消費価格(全油種)は、トン当たり上期約587ドル、下期約541ドル、期中平均で約564ドルと、前期比で約8ドル上昇となりました。また対米ドル円相場は日米金利差を背景に円安が加速し、上期平均153円50銭、下期平均152円17銭、期中平均で152円83銭と前期比9円16銭の円安となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ16億5百万円増加し2,879億48百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ115億50百万円減少し1,252億10百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ131億54百万円増加し1,627億38百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,474億8百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益202億24百万円(前年同期比6.4%減)、経常利益190億15百万円(前年同期比14.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益186億21百万円(前年同期比3.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<外航海運事業>
ケープ型撒積船(18万重量トン型)市況は、期初からブラジルをはじめとした鉄鉱石の主要積出港から堅調な出荷が継続し、西アフリカ積みのボーキサイトもケープ型船での輸送が増加したことから船腹需給が引き締まり、当期前半の主要5航路用船料は平均2万4千ドル台近くと非常に高い水準の市況となりました。一方で当期後半は、中国の不動産不況による経済停滞が長引くとの観測が広がり、鉄鉱石の港頭在庫も積み上がったこと、また主要積地の天候不順も影響し、冬場にかけ市況は一時1万ドルを下回る水準まで低迷しました。このような状況下、当社では主要荷主の日本製鉄株式会社をはじめとする国内外顧客向け中長期輸送契約獲得により安定収益を確保するとともに、スポット市場での輸送契約獲得による利益確保に努めた結果、当初の計画を大幅に上回る収益を達成することができました。
パナマックス型撒積船(7~8万重量トン型)市況は、南米穀物の輸送需要が堅調に推移し、主要5航路平均用船料は5月に日建て1万8千ドル台を記録しました。しかし、その後パナマ運河の渇水に起因した通航制限が緩和されたことにより、船腹供給が増加し、夏場以降の市況は下落しました。さらに、中国の穀物需要も減少し、船腹供給過剰が継続したため、1月には市況が日建て6千ドル台まで下落しました。このような状況下、当期前半は堅調な市況に支えられた時期もあった一方で当期後半は市況低迷による収益減少の影響が大きく、効率運航に努めたものの当初の計画を達成することはできませんでした。
ハンディ型撒積船(2~6万重量トン型)市況は、高値と安値の変動幅が狭いなか総じて堅調に推移しましたが、下期には穀物輸送における季節的な盛り上がりが不調だったことなどから先行きへの不透明感・懸念が広がり一時的な市況低迷が見られました。低市況下においても既存貨物を活用した効率的な配船により収益の確保に努めましたが、往航の主力貨物である鋼材輸送の一部の港において予期せぬ港湾稼働率の低下・長期滞船が発生し、運航効率が悪化したことで採算性が低下し、当初の計画を達成することはできませんでした。
近海水域における小型船(1.6万重量トン型以下の船型)市況は、中国国内の不動産を中心とする鉄鋼需要の低迷、また同国自動車産業における急速なEV化による現地日系自動車メーカーの不振から、中国向け日本出し鋼材輸出量は漸減傾向のまま推移したものの、記録的水準の中国余剰鋼材の輸出が、アジア全体の荷動きを下支えし、市況は堅調に推移しました。このような状況下、東南アジア向け鋼材輸送に積極的に取り組み、同地域からの日本向けバイオマス燃料輸送を含むバルク貨物の取り扱い拡大にも努めたことで、往復航効率配船を推進し、ほぼ当初計画並みの収益を達成することができました。
VLGC(大型LPG運搬船)は、全ての船舶が定期貸船契約に従事することにより安定収益を確保しています。市況連動契約となっている一部船舶については、第4四半期の後半に市況低迷の影響を受けましたが、2024年度の市況は総じて堅調だったため、当初の計画を上回る収益を達成することができました。
以上の結果、外航海運事業全体としては、売上高は2,161億52百万円(前年同期比5.8%増)、セグメント利益(営業利益)162億77百万円(前年同期比12.8%減)と、前連結会計年度に比べ増収減益となりました。
<内航海運事業>
ドライバルクにつきまして、鉄鋼関連貨物につきましては、建設業、自動車産業の低迷による鋼材需要の低下、安値の中国製鋼材流入の影響もあり輸送量は当初の計画を下回りました。セメント関連貨物、電力関連貨物については内需の低迷や荒天の影響を受けて輸送量は当初の計画を下回った一方、バイオマス関連貨物は市況の変化により当初の計画を上回りました。
タンカーにつきましては、LNG輸送・LPG輸送ともに、国内需要の減退の影響を受けました。このような状況下、効率運航・配船に努めた結果、LNG輸送量は減少したもののLPG輸送量は増加し、営業利益は当初計画を上回りました。
以上の結果、内航海運事業全体としては、売上高は312億56百万円(前年同期比8.7%増)、セグメント利益(営業利益)は39億60百万円(前年同期比34.9%増)と、前連結会計年度に比べ増収増益となりました。
<その他>
特記すべき事項はありません。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、348億51百万円の収入(前年同期比38億35百万円の収入増)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、82億46百万円の支出(前年同期は130億59百万円の支出)となりました。これは主として船舶の取得による支出184億64百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、178億11百万円の支出(前年同期は120億67百万円の支出)となりました。これは主として長期借入れによる収入と長期借入金の返済による支出の差引113億41百万円の支出によるものです。
以上に現金及び現金同等物に係る換算差額を加味した現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末と比較して87億16百万円増加し、557億84百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
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2022年3月期 |
2023年3月期 |
2024年3月期 |
2025年3月期 |
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自己資本比率(%) |
43.0 |
49.8 |
52.2 |
56.5 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
36.1 |
35.2 |
37.9 |
32.8 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
3.8 |
2.3 |
3.1 |
2.4 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
24.4 |
36.7 |
19.6 |
20.5 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社。以下同じ。)が営んでいる事業に「生産、受注」に該当する事項はありません。当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期増減率(%) |
|
外航海運事業(百万円) |
216,152 |
5.8 |
|
内航海運事業(百万円) |
31,256 |
8.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
247,408 |
6.1 |
|
その他(百万円) |
- |
- |
|
計 |
247,408 |
6.1 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対す
る割合は次のとおりです。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
比率(%) |
金額(百万円) |
比率(%) |
|
|
日本製鉄㈱ |
119,027 |
48.9 |
115,801 |
44.8 |
(注)上記の売上高には、商社等を経由したものが含まれております。
また、売上高には、賃積船の運賃が含まれております。
なお、上記以外に総売上高の10%以上を占める相手先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等
a. 財政状態
当連結会計年度末における総資産は2,879億48百万円となり、前連結会計年度末比16億5百万円増加しました。このうち流動資産は主として現金及び預金、及び有価証券の増加により92億42百万円増加しました。固定資産は主として船舶の減少により、76億37百万円減少しました。
負債合計は前連結会計年度末に比べ115億50百万円減少し、1,252億10百万円となりました。このうち流動負債は主として短期借入金の減少により、76億10百万円減少しました。固定負債は主として長期借入金の減少により、39億40百万円減少しました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上と配当金の支払の差引による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ131億54百万円増加し、1,627億38百万円となりました。
これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末の52.2%から当連結会計年度末は56.5%に増加しました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高2,474億8百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益202億24百万円(前年同期比6.4%減)、経常利益190億15百万円(前年同期比14.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益186億21百万円(前年同期比3.5%増)と、前連結会計年度に比べ増収、営業利益及び経常利益は減益となりましたが、特別利益の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は増益となりました。
なお、当社グループの事業構成は海上輸送業がほぼ全体を占めており、連結売上高に占める外航海運事業の割合は約9割、内航海運事業の割合は約1割となっております。
セグメント別の経営成績については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
c. キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
d. 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としています。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、為替・燃料油価格・海運市況などの外部要因が挙げられます。外航海運市況は、当期前半は鉄鉱石やボーキサイトの輸送需要が船腹需給を引き締めたことを受け、各船型において堅調な推移となりましたが、当期後半はパナマ運河の通航制限緩和による実質船腹供給の増加や主要積地における天候不順などの影響を受け、市況は下落しました。当社におきましては、円安による外貨建て費用負担増加の影響を受けたものの、当初より計画していた老齢船の売却益を計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比で増益となりました。
次期の事業環境につきましては、鉄鉱石やボーキサイトなどドライバルク貨物全体の輸送需要は堅調な推移が見込まれると想定している一方、今後、地政学上のリスクや、米国の関税政策などを背景とする世界経済の減速といった事業環境の変化が、海上荷動きに影響を与える可能性があります。
当社では今後起こり得る事業上のリスクに対し細心の注意を払い、事業運営を行ってまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
a. 資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは当社グループの外航海運事業と内航海運事業に関わる船費、借船料、運航費等と各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては船舶投資に加え、情報処理システムのための無形固定資産投資等があります。
当連結会計年度に実施した設備投資の総額は185億41百万円で、その主なものは船舶であります。また当連結会計年度末における船舶の新設に対する投資予定額は737億84百万円(既支払額125億57百万円を含む)であります。
b. 財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、内部資金の活用及び国内金融機関からの借入により安定性を重視した資金調達を行っております。
当社グループの主要な事業資産である船舶の調達に当たっては、財政状態のバランスを図る観点から、船主からの用船も考慮に入れ、当社グループ全体の有利子負債を過度に増加させることなく、低コストかつ安定的な船隊の整備を行っております。当連結会計年度末の有利子負債残高は853億16百万円となりました。
また突発的な資金需要に対しては迅速かつ確実に流動性資金を確保すべく、複数の国内金融機関と複数年にわたり総額90億円のコミットメントラインを設定しており、流動性を補完しております。
c. キャッシュ・フロー
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
外航海運事業は、為替・燃料油価格・海運市況などの外部要因によって期間損益が左右されることに加え、他産業と比べて相対的に設備投資額が大きいという構造的な課題を抱えています。当社では、こうした業種特有の課題を強く意識した経営指標として、営業利益・ROE(自己資本利益率)・ネットD/Eレシオ(実質負債資本倍率)の3つに着目しています。営業利益は事業収益の規模感の、ROEは自己資本に対しての収益効率性の、ネットD/Eレシオは財務健全性の目安としています。2024年度は通期営業利益202億円、ROEは11.9%となりました。また2024年度末時点でのネットD/Eレシオは0.18倍となり、2024年度から開始した中期経営計画の目標である、2027年度通期営業利益200億円、ROE10%以上、ネットD/Eレシオ1.0倍以下を前倒しで達成することができました。2027年度に向けては引き続き安定した収益基盤を整備しながら、上記目標を達成することを目指しており、グループ一丸で不断の取り組みを重ねてまいります。
該当事項はありません。
当社グループでは、サステナブルな社会の発展に貢献すべく、サプライチェーンにおける海上輸送の温室効果ガス排出削減を目指しており、その一環としてバイオディーゼル燃料による船舶の航行に関する研究を推進しております。
具体的には、バイオディーゼル燃料の腐食環境調査、燃料分析、当社管理船での試験航行を行っております。バイオディーゼル燃料は既存の舶用エンジンで使用可能であり、補油のための既存のインフラを活用できる汎用性の高い低炭素燃料とされています。2024年1月から2024年4月にかけて、公海上で同燃料による試験航行を2航海にわたり実施しました。当社のこれまでの試験航行から供給量及び使用量を増やし、本船上で2ヵ月強の貯蔵後の使用における品質検証を行いました。使用されたバイオディーゼル燃料は廃食用油を原料に精製されており、従来の化石燃料と比べ燃料の生産から消費までのライフサイクルを通じ約84%のCO2排出削減効果が期待されます。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は