第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社は、「情報サービス事業を通じて、顧客の繁栄・社会の発展に貢献する。」ことを経営理念として掲げております。

 経営の基本方針は、

 1.常に技術の向上を図り、優れたサービスを提供し、顧客のさらなる信頼を得る

 2.先を見据えたグローバルな視野で、未来を創造する

 3.働く喜び・生きがいを感じられる、魅力ある会社生活を実現する

としており、企業が成長・発展する原動力を「ヒトが生み出す付加価値」におき、人的資産に対する積極的な取組みを通じて、すべてのステークホルダーの期待に応える成果を生み出していくといった強い思いを込めております。

 また、これらを具現化するために、

 「Chance チャンスを見つけ出し、必ず掴み取る意欲を持って」

 「Change 変化を恐れず、柔軟な姿勢を持って」

 「Compliance 全ての行動において、法令・社会規範・社内規則を遵守し」

 「Challenge 高い目標を持って、常に挑戦し続けよう」

を全員の行動指針としております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、長期ビジョンを『ビジネスを、スマートにつなぐ。人生の、ストーリーをつむぐ。』と策定し、経営理念の実現に向け、企業グループとして目指す今後の方向性を整理しております。加えて、当社グループが提供する社会的価値を『データに、物語を。』と定義し、データプラットフォーマーとしての存在意義を明確にしております。今後10年間で当社グループは、人と組織や人と人、人とモノが制約なく、現実と仮想の垣根を越えて有機的につながる世界において、蓄積されるデータが、等身大の自分価値として活用でき、自分自身で未来を切り開いていける世界観の実現を目指しております。当社グループは、経営環境の変化等に適切に対応するため、毎年度改定するローリング方式により中期経営計画を策定しており、「2026年3月期~2028年3月期中期経営計画」は、次のとおりとなっています。

業績目標(連結、2028年3月期目標)

営業収益:9,000百万円

経常利益:900百万円

配当:年10円の安定配当を堅持

基本方針

ODKグループ拡大

基本戦略

グループシナジーの最大化、コア事業の収益基盤強化と成長事業への積極投資

 業績目標は、将来の業績の実現を保証するものではなく、不確実性やリスク要因が含まれているため、実際の業績は今後様々な要因によって異なる結果となる可能性があります。

 経営戦略としては、従来からの情報処理アウトソーシングを中心としたシステム運用による安定的な収益を基盤にしつつ、データビジネスへの展開を強くすすめてまいります。データをより広いビジネス領域で活用するとともに、『UCARO®』をユーザが様々なサービスへアクセスできるプラットフォームとして育成し、利用者個人に寄り添い、より豊かな人生を実現するサポートを目指してまいります。

 

 当社グループは、グループ全体での事業ポートフォリオに基づく成長投資を継続する方針であり、資本投下領域の優先順位(キャピタルアロケーション方針)を次のように定めております。なお、2026年3月期~2028年3月期中期経営計画においては、3年間で35億円規模の投資枠を設定しております。

 1.次世代サービス創出に関連する投資

 2.M&Aへの投資

 3.既存事業の収益性改善に資する投資

 4.株主還元

 

(3)経営上の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、コアコンピタンスを活用できる新たな領域への進出も視野に入れてさらなる事業拡大を目指し、収益のトップラインを高めていく時期だと認識しております。そのため営業収益及び経常利益を重要指標と位置付けております。

 また、2026年3月期~2028年3月期中期経営計画の業績目標を踏まえ、投下資本利益率(ROIC)7.0%以上を目標値とし、新規投資及び収益性改善をすすめてまいります。なお、中期経営計画は毎年度改定するローリング方式であることから、ROIC目標値も必要に応じて見直します。

 

(4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 情報サービス業界においては、Web3.0や生成AIの活用が一層加速していくことが想定されるほか、社会全体のDX促進・クラウドシフト等、中長期的な市場規模の拡大が期待されております。

 一方、国内においては少子化に歯止めがかからず、18歳人口減少に備えた顧客層・顧客接点の拡大及び新規サービス創出が急務となっております。

 こうした環境下、当社グループでは、『UCARO®』の若年層接点を活かした事業創出を推進し、2024年10月に『Abuild®就活』を提供するNINJAPAN株式会社を子会社化いたしました。同社サービスと連結子会社である株式会社ポトスの『キャリポート®』の連携をすすめ、両社の協業により就職活動・新卒採用活動を支援する『CABUILD』サービスの提供を開始いたしました。こうした取組みを通じて、グループ全体の付加価値創造を図ってまいります。

 また、変化の激しい国際情勢や、それに起因する金融市場の不確実性を踏まえ、証券業務の基盤強化を目指し、株式会社東証コンピュータシステムと協業に関する基本合意を締結いたしました。協業を通じて、事業競争力の強化と収益拡大を目指してまいります。

 さらに、グループ経営の効率化のため、2025年4月、連結子会社である株式会社エフプラスと株式会社ECSの合併を実施いたしました。

 また、『アプデミー®』においては、分散型台帳を用いたNFT等のデジタルバッジに関するWeb3.0技術の研究開発を推進しており、新規サービスへの応用を可能とするノウハウを確立しております。

 当年度の当社グループは、過去最高の売上高となったものの、子会社のM&A不成立、人材育成サポート事業の新規営業遅れ等を主因として計画未達となったほか、PBRは1倍を下回り、ROIC(連結)は目標値の7.0%を下回る等、利益率と資産効率の面で課題を残しております。

 今後は、基礎研究技術の既存事業への応用や『UCARO®』を軸としたデータビジネスの推進、子会社合併による重複コストの削減や競争力強化等を通じて、グループシナジーを最大限に発揮し、収益性向上と持続的な成長を目指してまいります。

 加えて、IR活動の強化やメディア露出等を通じた認知度の向上、人的資本経営推進等によるヒトと組織の好循環を促し、さらなる企業価値向上を目指してまいります。

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ

① ガバナンス

 当社グループは、ESG・SDGs関連施策の推進を重点課題の一つとしており、受験ポータルサイト『UCARO®』や、学校法人向け『UCARO出願(Web出願システム)』の提供を通じた脱炭素社会の実現に、現在取組んでおります。当社取締役会にて、温室効果ガス排出量の状況について、排出量を管理する人事財務部より年1回以上報告を受け、監督しております。

 

② 戦略

 当社グループは、気候変動リスクは社会課題として適切に対応していく戦略を取っており、「省エネ機器導入/省エネ施策実施」を継続しております。

 

③ リスク管理

 リスク管理担当部門を中心に、子会社及び各業務担当部門と協議の上、気候関連リスクの洗い出しと重要リスクに対する対応方針の見直しを年次で実施し、リスクアセスメント結果をグループ内で共有しております。

 

④ 指標及び目標

 当社グループの気候変動の指標は、グループで使用しているエネルギーの間接排出(Scope2)による温室効果ガス排出量としており、実績は下表のとおりであります。なお、直接排出(Scope1)はゼロであり、当社グループ以外のサプライチェーンによる排出(Scope3)の算定追加について検討を継続しております。

 

温室効果ガス排出量(t-CO2)

削減率(2014年3月期比)

2014年3月期

866.9

2024年3月期

315.9

63.6%

2025年3月期

344.4

60.3%

 我が国は、地球温暖化対策計画(令和3年10月22日閣議決定)にて、「2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減すること」を目標と定めており、「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」ことの実現を目指しています。

 当社グループは、温室効果ガス排出量が前年度より減少となり、2013年度から温室効果ガス排出量46%以上削減した状態を維持しております。今後も省エネ機器導入や省エネ施策を推進し、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指してまいります。

 

(2)人的資本

 当社の人的資本に関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

① 戦略

 当社は、教育・金融・医療領域における機密性の高いデータを取り扱うITサービスを提供しておりますが、いずれの領域においてもその専門性は高く、長年蓄積された従業員一人ひとりが有するノウハウがサービスを提供するうえでの付加価値の一つとなっております。

 そのため、当社では、”人”を最大の財産と位置付けるとともに非年功型の長期雇用を基本とし、さらなる成長を支える人材への投資は重要な経営戦略であると考え、「生涯企業」「人材育成」「ウェルビーイング」を3つの柱として様々な取組みをすすめております。

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a.生涯企業

 当社では、生涯にわたりやりがいを持ち続けながら安心かつ挑戦的に働き続けることができる「生涯企業」であり続けることを目指しております。

 それに向け、実現可能かつ将来にわたり持続可能な雇用制度であるといった心理的安心が得られる基盤を整備するとともに、挑戦のための仕組みづくりに注力しております。また、非年功型の長期雇用を基本とし、定年の日までキャリアアップできる環境を整えております。

 

(ア)挑戦と安心

・早期登用制度の運用

 優秀人材を早期登用する「ファストトラック制度」を運用しております。選抜された従業員には、短期間かつ計画的な集中教育・育成を実施しております。

・マイスター職の運用

 当社固有のノウハウや経験値を高めた従業員のキャリアアップルートとして「マイスター職」を運用しております。当社固有のノウハウ等に特化したエキスパートとして社内での価値を高めるとともに、優れた技術や技能を次世代へ継承するための役職として設定しております。

・ジョブリターン制度及びアルムナイネットワークの導入

 出産・育児・介護等やむを得ない事情や、転職・留学等のキャリアアップを理由に退職された従業員に対し、その間に培ったスキルや知識、経験等を当社で活かし、再び活躍していただくための制度の導入を予定しております。加えて、退職された従業員とのコミュニティとして、アルムナイネットワークの導入も予定しております。

・ライフプランに合わせた選択定年

 当社では、55歳以降の従業員が自身のライフプランに合わせて自由に定年を選択でき、人生の次のステップを経済的に応援する「セカンドライフ支援制度」を導入しております。また、「セカンドライフ支援制度」にて定年退職後も、フリーランスとして当社で活躍できる新たな制度の導入等、従業員一人ひとりのライフプランに合わせた選択ができる環境を整備しております。

・ライフプランに合わせた社員区分の変更

 当社では、社員一人ひとりにとっての生涯企業となるよう、ライフイベントに合わせた働き方を選択できるよう環境整備に努めております。

 今後、育児や介護、大学院通学等の理由で、短時間や短日数での勤務を希望する場合に、社員区分を切り替えられるようにする制度の導入を予定しております。

 

(イ)役職定年制の廃止並びに65歳定年制の運用

 当社では、従来の「非管理職における役職定年制」を廃止し、定年の日まで人事考課に応じて昇級できる制度を運用しております。また、従業員の未来の生活を守るとともに、長年活躍してきた優秀な人材を確保し続けるため、定年年齢を65歳に引き上げております。

 

(ウ)その他

 心身ともに安全な職場環境の構築を目指し、法令違反、不正取引等、コンプライアンス違反にかかわるリスクの発生を未然に防止することや、問題の解決を促すことを目的として、法令、社会規範、企業倫理、社内規程等に照らし合わせて問題と思われる行為についての情報提供や相談を受ける窓口を設置しております。問題発生時には、迅速に調査・対応いたします。

 

b.人材育成

 当社では、「人の成長=会社の成長」との考えのもと、継続的な企業価値向上を目指し、「自ら学び、考え行動する人材」の育成のための取組みをすすめております。

 

(ア)人材育成方針

 当社では、「まんなかに人」をはじめとした3つの人事基本方針の考え方に基づき、「階層別教育」、「職務別教育」及び「自発的教育」からなる3つの教育制度と、これを補完する「能力開発支援制度」、「能力開発管理制度」によって構成される人材育成制度を運用しております。

<人事基本方針>

 ・まんなかに人  … システムは人が創っている、だからこそ人材が中心

 ・∞を支える組織 … 事業拡大に限度はない、常に最大限の力を発揮できる組織を目指す

 ・適正な人材配置 … 経営戦略に基づく動的な人材の再配置や採用等の実現を目指す

(イ)学びの場の拡充と学ぶ文化の促進

 当社では、人事基本方針の考え方に基づき、「階層別教育」「職務別教育」「自発的教育」からなる3つの教育制度と、これを補完する「能力開発支援制度」、「能力開発管理制度」によって構成される能力開発制度を運用しております。

 特に、「自発的教育」においては、従業員が自ら学びの目標を定め、その達成に向けて学習内容を選択し、その習得を目指せるよう多様な学習環境を整える等、従業員が学びたいことを自主的に学べる環境を整備しております。

 また、「階層別教育」においては、社員の役職や年次に応じた段階的な教育を行うものとして設計しておりますが、それと同時に、一段上の職責を見据えた内容となっております。

 本年度は次世代経営層育成の一環として既任管理職向けの研修を拡充いたしました。

 

(ウ)自律的なキャリア形成の支援

 当社では、自律的かつ主体的なキャリア形成を支援する取組みを推進しております。

・キャリア教育

 自ら学び、考え行動するという風土・文化の定着を目指し、自律的成長を続けるためのキャリアの考え方を学ぶとともに、自己の能力を可視化し、キャリアビジョン実現に向けた具体的な行動計画やキャリアパスを考える機会として人事によるフォローアップ面談を実施しております。

・キャリアアップ支援

 従業員の自己啓発のための金銭的支援の一環としてキャリアサポート手当を定期的に支給しているほか、資格取得時の褒賞や受験料補助等の自律的なキャリアアップに向けた支援制度を整備しております。

・社内コミュニケーションの活性化

 会社全体の事業を理解し理念やサービスへの共感を育むことや、オープンかつフラットなコミュニケーションにより創造や行動変化の契機の場を創出するため、所属部署以外の従業員との対話(ダイアログ)制度等、現業とは異なる領域を知る機会の活性化に取組んでいるほか、社内FA制度の導入等を検討してまいります。

 

(エ)公正公平な採用と評価

 当社は、事業への貢献度が高い人材における行動特性の分析結果を「求める人材要件」として規定しております。この「求める人材要件」に基づく公平な採用、評価を行うことを方針としております。

・採用におけるポリシー

 当社と採用候補者とのマッチングを重視し、性別等の属性に関係なく、また業界や職種の未経験者も含め様々な職歴・経験を有する人材の採用を行い、多様な人材が自社に存在する状態を目指しております。

・評価及び登用におけるポリシー

 「求める人材要件」「評価項目」並びに「職位に求める役割や業務行動」の全従業員への公開はもちろんのこと、評価は客観性・公平性を確保するため、複数の評価者が関与して決定することとしております。加えて、評価者の評価能力の向上と評価制度の公正な運用の確保を図るため、「人事考課研修」を実施しております。

・採用、評価及び登用における多様性の確保の自主的かつ測定可能な目標

 全ての採用、評価及び登用において平等な機会を設けているため、性別や国籍等の属性毎の目標数値を敢えて設定しておりません。なお、役職員の国籍調査は特に実施しておりません。

 

c.ウェルビーイング

 当社では、経営基本方針の一つである「働く喜び・生きがいを感じられる、魅力ある会社生活を実現する」に則り、ウェルビーイングを推進しております。従業員一人ひとりが生き生きと働くために、安全・健康・快適で働きやすい職場環境の整備と心身の健康づくりに向けた推進体制の充実を図り健康の保持・増進活動に継続的に取組んでいるほか、経営戦略の一環として多様性の確保に向けた様々な取組みをすすめております。

 

(ア)健康経営の推進

 当社では、仕事の本質を「時間の提供」ではなく「価値の創出」と考え生産性を意識するとともに、 「”休む”文化」の定着や「健康への目配り」を推進し、「健康経営」を実践しております。

・時間外勤務削減の還元

 残業時間等時間外勤務の推移は年次でモニタリングするだけでなく、前年比削減された場合には健康維持のための定期健康診断におけるオプション検査費用の助成を行っております。

 

・ユニークな休暇制度

 年次有給休暇や年末年始の休日とは別途、より長期間の休暇が取得できるリフレッシュ休暇、様々なライフイベントを大切に過ごすことを目的としたアニバーサリー休暇を導入しております。休暇制度の利便性を高め、従業員が仕事と私生活の双方の充実が実現できる会社を目指しております。

 

(イ)多様な働き方の実現

 当社では、テレワーク制度やサテライトオフィスを整備したハイブリッドワークを取り入れ、従業員が多様かつ柔軟な働き方ができる環境を整えております。

 そのほか、業務都合等に合わせて可変的な就業ができるよう変形労働時間制やシフト勤務制を採用しております。

 

(ウ)ファイナンシャル・ウェルビーイング

 当社では、従業員一人ひとりが日常生活や将来の計画において金銭的な不安がないこともウェルビーイングの一つであると考え、従業員の資産形成を支援しております。

 2つの企業年金制度や奨励金100%の従業員持株会制度、従業員貸付金制度、住宅資金融資斡旋制度、財形貯蓄制度等の各種制度の整備にとどまらず、会社による全従業員の生命保険加入や新規入社者に対する金融リテラシーを高めるための資産形成に関する研修を実施しております。

 

(エ)人権尊重と多様な人材の活躍支援

 当社では、全役職員の人権を尊重し、いかなる場面においても、国籍、人種、民族、門地、社会的身分、宗教、信条、性別、性的指向、ジェンダーアイデンティティ、障がい等を理由とした差別や人権侵害を容認いたしません。また、子育て等とのライフイベントと仕事の両立、勤務地の限定や障がい等、多様な従業員のニーズに対応する人事制度を整備し、多様性を受容する仕組みと風土づくりをすすめております。

・エンゲージメント向上

 当社では、エンゲージメント向上のための様々な施策を検討しており、従業員の現在のエンゲージメントレベルを可視化すべく新たな調査を取り入れるほか、褒賞制度の見直しを予定しております。

・子育て支援

 ライフイベントを迎えた女性がキャリアを継続しながら安心して出産・育児が迎えられるよう、産前休業の早期取得制度や産前産後休業時の賃金全額支給制度を設けているほか、男性従業員の育児休業取得推進のため社内における啓蒙活動を予定しております。

・多様な従業員ニーズに応じた社員制度の採用

 非年功型の長期雇用を前提としたフルタイムの社員制度とは別に、特定領域の専門人材、就業する地域の限定やパートタイム就労等のニーズに応じた社員制度を採用しております。

 

 当社では、これら人事戦略に基づく採用、育成・評価、制度設計を推しすすめ、人的資本に関わる取組みの持続可能な深化をすすめてまいります。

 

② 指標及び目標

 人材戦略における指標は次のとおりであります。

指標

2023年

3月期

2024年

3月期

2025年

3月期

目標

1)一人当たり年間能力開発費)

60,986

86,758

119,414

前年より上昇

2)一人当たり有給休暇年間取得日数)

14.4

13.4

14.4

年間平均12日以上取得の維持

3)一人当たり年間残業時間時間)

176.9

171.3

171.9

前年より低減

(注)集計期間の見直しにともない、過年度分につきまして再計算した数値を記載しております。

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)情報セキュリティ上のリスクについて

 当社グループは、情報処理システムのアウトソーシングを基幹業務としており、顧客の重要な機密情報を大量に保管・処理しています。

 情報セキュリティマネジメントシステムに関しては、国際認証規格制度である「ISO/IEC27001」及びクラウドサービスに関する情報セキュリティ管理策のガイドライン規格である「ISO/IEC27017」登録事業者の認証を当社は取得し、全社でセキュリティマネジメントに取組んでおりますが、情報セキュリティに対するリスクには、人為的なもの(故意・過失)、非人為的なもの(自然災害・機械故障)等、様々なものがあり、そのすべての影響を除去することは困難であります。

 万が一、このような情報セキュリティ上のリスクが現実のものとなり機密情報が漏えいした場合、当社グループの社会的信用は著しく低下し、契約解除、損害賠償、事業機会の逸失等の損害が発生する場合があります。

 

(2)個人情報保護法等の法令について

 当社は個人情報保護法第2条第3項に規定する個人情報取扱事業者に該当しており、同法の適用を受けております。また、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に定める個人番号の収集・管理等を事業として行うことから、同法及び同法に基づく「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」への厳格な準拠が要求されております。さらに、ソフトウエア保護に関する著作権法、情報システムに係る犯罪を規制するコンピュータ犯罪防止法、不正アクセス禁止法等の刑罰法規の規制下に置かれております。当社としては、情報セキュリティ対策としてISO/IEC27001認証の取得、個人情報管理に関してはプライバシーマーク(Pマーク)を更新し、厳重なる社内管理に努めておりますが、不正アクセス者等からの侵入により、上記情報が違法に漏えいされ、不正に使用される事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)自然災害・テロ・感染症等について

 当社グループは、地震・洪水等の大規模災害、テロ等の犯罪行為、感染症の流行、コンピュータウイルス等による情報システムやネットワークの障害等により、事業遂行が阻害される場合があります。

 当社グループは、有事の際の影響を最小限に抑えるべく、事業継続計画を定めており、平時においても計画確認を実施しておりますが、これらの発生は予測が困難であり、被害発生時には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)品質管理について

 当社グループは、情報システムの運用、開発及び保守等、総合的な情報サービスを提供しており、システムの不具合や人的ミスによりサービスの停止や遅延等が発生する場合があります。

 当社グループは、プロジェクト工程管理やテストレビュー実施、マニュアル整備等を行っているほか、システム障害に至らない場合であっても不具合やミスについて是正処置報告を必須としており、再発防止を確実とするためのより有効な処置を実施するようにしておりますが、当社グループの原因により、サービス提供が契約通りに実施できなかった場合、復旧や補修作業にともなう費用の増加により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)業績の下期偏重について

 当社グループの教育業務の売上高は、大学入試の運用受託が主となります。大学入試業務は大半が3月に終了するため、教育業務の売上高の大部分は連結会計年度末である3月にかけて計上されることとなり、当社グループの売上高は下期(特に第4四半期)に偏重する傾向があります。また、年間を通じて固定的に発生する費用等は上期にも発生するため、利益についても下期(特に第4四半期)に偏重し、上期までは赤字となる場合があります。

 

(6)システム開発及び保守、並びに機械販売について

 当社グループの主要サービスはシステム運用であり、これに付随してシステム開発及び保守、機械販売を行っております。システム開発及び保守、機械販売は景気動向、新技術、耐用年数等の影響を受けやすく、その状況によっては業績変動幅が大きくなることがあります。

 当社グループでは、こうした影響を受けにくいシステム運用を基盤とした業容拡大を目指してまいりますが、システム開発及び保守等の増減による売上高の変動を排除することは困難であります。

 

(7)人材の確保及び育成について

 当社グループの事業展開において、ICT技術発展へ対応し、より良いサービス及びソリューションを提供するためには、優秀な人材の確保が必要不可欠です。

 当社グループは、付加価値の高い人材採用に努め、従業員の能力開発を継続しておりますが、情報サービス産業では人材の獲得競争が激しい状況です。人材の確保・育成が計画通りにすすまない場合、あるいは採用コストや育成コストが増大した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)大学入試制度改革について

 当社グループは、大学入試に関連する業務を行っているため、入試実施時期や入試実施要領等の制度改革が実施された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)確定給付企業年金資産の運用損益について

 当社は、従業員の退職給付制度として、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けております。退職給付債務の算定方法としては簡便法を採用しており、連結会計年度末における退職給付債務(退職一時金制度に係る期末自己都合要支給額)から確定給付企業年金資産評価額を控除した金額を退職給付に係る負債として計上しております。

 従いまして、確定給付企業年金の年金資産の運用損益により退職給付費用の金額が増減し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)保有株式について

 当社グループは、上場及び非上場の株式を保有しております。株式の時価または実質価額が著しく下落した場合には、保有有価証券に評価損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が見られるものの、物価上昇継続やアメリカの関税措置影響による不透明感等により、景気の下振れが懸念される状況となっております。

情報サービス産業におきましては、企業の収益性向上や人手不足対策等のためのDX(デジタルトランスフォーメーション)及びAIそれぞれへの投資が増加し続けており、今後市場規模がさらに拡大することが予測されています。

こうした環境下、当社グループでは、中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の基本方針に「ODKグループ拡大」を掲げ、「新事業ポートフォリオの推進」「グループシナジーの具体化」「M&A・アライアンスの推進」を本年度の重点課題として様々な施策に取組んでまいりました。

その方策として、2024年10月2日に上位層の学生向け就活塾『Abuild®就活』を展開するNINJAPAN株式会社(以下「NINJAPAN」という。)の全株式を取得し、当社の子会社といたしました。当社グループは、受験生の半数以上が利用する大学受験ポータルサイト『UCARO®』を軸に、将来を担う若年層との接点を強みとした事業創出を目指しております。NINJAPANが有する就活塾としての豊富な支援実績と、連結子会社の株式会社ポトスにおいて提供している、採用広報支援サービス『キャリポート®』が有する大学低年次の学生との関係性を活かし、大学受験から就職活動までシームレスなキャリア形成支援サービスの展開を目指してまいります。

こうしたサービス展開を支える基礎研究として、当社『アプデミー®』において、分散型台帳を用いたNFT(※1)等のデジタルバッジやDAO(分散型自立組織)(※2)、生成AI等といったWeb3.0技術の研究開発を継続しております。デジタルバッジにおいてはサービスへの転用がすすんでおり、基礎研究技術を活かした自己証明型の身分証等へと応用されています。前述のキャリア形成支援サービスに活用し、就職活動における「学生時代に力を入れたこと(学チカ)」の証明や、企業と学生を結びつけるアクセスキーとして利用がすすみつつあります。

また、当社は、「専門性の強化による新たな価値の創造」を基本方針に、「個別収益管理の深化」「ターゲット市場の拡大」「個人の価値最大化に向けた研究開発成果の活用」を本年度の重点課題として取組んでまいりました。

主力の教育業務においては個別収益管理の徹底を基本に、近年のコスト増等を踏まえた価格の適正化に継続して取組んでおります。また、公益財団法人日本英語検定協会(通称「英検」)と大学入試の出願手続きに関し、『UCARO®出願(Web出願システム)』と英検のデジタル証明書の連携に向けた基本合意を締結いたしました。これにより、志願者と大学双方のさらなる利便性向上に取組んでまいります。

証券業務においては、豊富な実績と信頼、高い技術力を有する株式会社東証コンピュータシステムと協業に関する基本合意に至りました。フロントからバックオフィスまでの業務全体のトータルソリューションの商品化を目指し、両社の強みを活かして、証券会社他金融機関業務全般の効率化・最適化に貢献してまいります。

人材育成サポート事業においては、2025年4月に「ナレッジプロダクト課」を新設し、人的リソースの最適化と専門性の強化を図っております。新たな体制により、顧客及びコンテンツ提供企業が保有する「ナレッジ」を最大限に活用した新サービスへの刷新を行い、早期の収益拡大を目指してまいります。

業績面では、当連結会計年度から新たに連結子会社となったNINJAPANの売上のほか、教育業務における価格適正化等による既存大学向け入試業務の売上増加、医療関連サービスにおける機械販売や臨床検査基幹システム開発、証券業務において前期に発生した制度改正対応開発案件にともなう『WITH-X®』関連の売上が当期に寄与したこと等により、売上高は過去最高の6,472,393千円(前年同期比 10.3%増)となりました。前期に発生した一時的な特殊要因(証券業務における制度改正対応開発原価のソフトウエア資産化)の剥落等にともなう売上原価の増加や新事業におけるマーケティング費用増加等により、営業利益は516,119千円(同 9.8%減)、経常利益は576,724千円(同 4.6%減)となりました。また、前期に発生した無形固定資産の減損損失の剥落があったものの、人材育成サポート事業に係る資産の減損損失計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は263,367千円(同 1.3%減)となりました。

 

売上高の内訳は、次のとおりであります。

なお、当社グループは、情報システムの運用、開発及び保守等、総合的な情報サービスを提供しており、当該事業以外に事業の種類がないため、セグメント毎の記載に代えてサービス別の内訳を記載しております。

 

内訳

当連結会計年度売上高内訳

教育業務

(千円)

前年同期比

(%)

証券・ほふり

業務(千円)

前年同期比

(%)

一般業務

(千円)

前年同期比

(%)

システム運用

3,909,290

6.6

1,008,556

0.4

647,309

0.3

システム開発及び

保守

-

-

155,802

53.8

120,102

256.5

機械販売

-

-

-

-

190,699

222.4

合計

3,909,290

6.5

1,164,359

5.2

958,111

29.8

 

内訳

当連結会計年度売上高内訳

その他

(千円)

前年同期比

(%)

合計

(千円)

前年同期比

(%)

システム運用

307,191

39.8

5,872,348

6.0

システム開発及び

保守

133,440

1.5

409,345

52.2

機械販売

-

-

190,699

222.4

合計

440,632

25.5

6,472,393

10.3

 

〔システム運用〕

 教育業務における価格適正化等による既存大学向け入試業務の売上増加、証券業務『WITH-X®』や『KIZUNA-X®』の売上増加等により、5,872,348千円(前年同期比 6.0%増)となりました。

〔システム開発及び保守〕

 医療関連サービスにおける臨床検査基幹システム開発や証券業務における制度改正対応等開発案件にともなう『WITH-X®』関連の売上等により、409,345千円(同 52.2%増)となりました。

〔機械販売〕

 医療システム基盤更改や医療システム用プリンタの機器更新等により、190,699千円(同 222.4%増)となりました。

 

(※1)NFT:

 Non-Fungible Token の略語。ブロックチェーン上でその唯一性が保証されているトークンであり、暗号学的にその保有や来歴を証明することが可能です。

(※2)DAO(分散型自立組織):

 運営会社や取締役会等の中央管理者を置かずに、参加者全員で意思決定を行う組織を指します。組織管理の観点ではガバナンスの透明性や組織・財産の管理や執行コストの低減につながること、また経営の観点ではトークンによる経済圏の生成を通じて持続的な成長へつながることが期待されています。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ417,802千円増加し3,123,321千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、1,000,702千円の収入(前年同期は1,077,908千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、704,272千円の支出(同 575,440千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、121,372千円の収入(同 458,207千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは、情報システムの運用、開発及び保守等、総合的な情報サービスを提供しておりますが、その特性上、サービス別に生産規模を金額あるいは数量で示すことはいたしておりません。

b.受注実績

 当社グループは、情報システムの運用、開発及び保守等、総合的な情報サービスを提供しておりますが、その特性上、サービス別に受注規模を金額あるいは数量で示すことはいたしておりません。

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績は、下表のとおりであります。

 なお、当社グループは、情報システムの運用、開発及び保守等、総合的な情報サービスを提供しており、当該事業以外に事業の種類がないため、セグメント毎の記載に代えてサービス別の内訳を記載しております。

内訳

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

システム運用(千円)

5,872,348

6.0

システム開発及び保守(千円)

409,345

52.2

機械販売(千円)

190,699

222.4

合計(千円)

6,472,393

10.3

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べて559,358千円増の9,253,834千円となりました。これは主に現金及び預金の増加によるものであります。

(負債)

 前連結会計年度末と比べて309,923千円増の2,949,153千円となりました。これは主に長期借入金の増加によるものであります。

(純資産)

 前連結会計年度末と比べて249,435千円増の6,304,681千円となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。

 

b.経営成績

(売上高)

 当社グループの当連結会計年度の売上高は、新たに連結子会社となったNINJAPANの売上のほか、教育業務における価格適正化等による既存大学向け入試業務の売上増加、医療関連サービスにおける機械販売や臨床検査基幹システム開発、証券業務において前期に発生した制度改正対応開発案件にともなう『WITH-X®』関連の売上が当期に寄与したこと等により、売上高は過去最高の6,472,393千円(前年同期比 10.3%増)となりました。

 教育業務につきましては、価格適正化等による既存大学向け入試業務の売上増加等により、売上高は3,909,290千円(同 6.5%増)となりました。

 証券会社向けの証券・ほふり業務につきましては、前期に発生した制度改正対応開発案件にともなう『WITH-X®』関連の売上が当期に寄与したこと等により、売上高は1,164,359千円(同 5.2%増)となりました。

 一般業務につきましては、医療関連サービスにおける機械販売や臨床検査基幹システム開発等により、売上高は958,111千円(同 29.8%増)となりました。

 その他の業務につきましては、当連結会計年度から新たに連結子会社となったNINJAPANの売上等により、売上高は440,632千円(同 25.5%増)となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

 売上原価につきましては、前連結会計年度に比べ487,638千円増の4,501,275千円(同 12.1%増)となりました。これは、前期に発生した一時的な特殊要因(証券業務における制度改正対応開発原価のソフトウエア資産化)の剥落等によるものであります。

 販売費及び一般管理費につきましては、新規事業におけるマーケティング費用の増加等により、前連結会計年度に比べ174,095千円増の1,454,997千円(同 13.6%増)となりました。

 その結果、営業利益は前連結会計年度に比べ56,391千円減の516,119千円(同 9.8%減)となりました。

(営業外損益及び経常利益)

 投資事業組合運用益の発生等により営業外損益は60,604千円となり、経常利益は前連結会計年度に比べ27,762千円減の576,724千円(同 4.6%減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、無形固定資産の減損損失の計上等により、前連結会計年度に比べ3,429千円減の263,367千円(同 1.3%減)となりました。

 

c.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、コアコンピタンスを活用できる新たな領域への進出も視野に入れてさらなる事業拡大を目指し、収益のトップラインを高めていく時期だと認識しております。そのため営業収益及び経常利益を重要指標と位置付けております。

指標

2025年3月期(計画)

(千円)

2025年3月期(実績)

(千円)

増減(千円)

計画比(%)

営業収益

6,700,000

6,472,393

△227,606

△3.4

経常利益

500,000

576,724

76,724

15.3

 

 また新たに、2026年3月期~2028年3月期中期経営計画の業績目標を踏まえ、投下資本利益率(ROIC)7.0%以上を目標値とし、新規投資及び収益性改善をすすめてまいります。なお、中期経営計画は毎年度改定するローリング方式であることから、ROIC目標値も必要に応じて見直します。

 2025年3月期のROICは、5.0%となっております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況

 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、システム開発・運用費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、有価証券の取得等によるものであります。

(財務政策)

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は営業活動から得られるキャッシュ・フローにより賄っており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、需要が発生した時点で自己資金及び金融機関からの借入等、その時点でのコストバランスを検討し対応しております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,144,132千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,123,321千円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

5【重要な契約等】

(1)業務・資本提携契約

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約内容

㈱ODKソリューションズ

㈱学研ホールディングス

2013年6月20日

業務提携

 ①入学試験業務効率化サービスの開発

 ②入試データと教育コンテンツを融合した教育支援・広報支援サービスの開発

資本提携

 株式の相互保有

㈱ODKソリューションズ

ナカバヤシ㈱

2014年11月21日

業務提携

 ①各種印刷業務へのデータ・プリント・サービス活用

 ②学校法人及び教育事業を行う法人向け新サービスの企画・開発及び共同営業

 ③両社が保有する商品及びサービスのクロスセールス

資本提携

 株式の相互保有

㈱ODKソリューションズ

㈱ファルコホールディングス

2016年8月5日

業務提携

 ①ITシステムに係る業務の委託

 ②ITシステム開発における協力

 ③協業サービスの商品企画

 ④協業サービスの提供実現に向けたシステム開発及び導入

 ⑤協業サービスの共同営業展開

資本提携

 株式の相互保有

㈱ODKソリューションズ

㈱リアルグローブ

2016年9月28日

業務提携

 人工知能技術等を活用した新たなサービスの開発・推進

資本提携

 株式の保有

 

(2)株式譲渡契約

 当社は、2024年8月28日開催の取締役会において、NINJAPAN株式会社の株式を取得し、子会社化することを決議いたしました。また、同日付で株式譲渡契約を締結し、2024年10月2日に当該株式を取得いたしました。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、経営ビジョン「ビジネスを、スマートにつなぐ。人生の、ストーリーをつむぐ。」のもと、Web3.0サービス『アプデミー®』の社会実装を目指し、ブロックチェーン・AI・NFTを中心に研究開発活動を行っております。以下は、当社グループのビジョンマップであります。

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 『アプデミー®』は、個人や組織の価値最大化を実現する人生伴走データプラットフォームです。大学受験生の大半が利用する『UCARO®』からのユーザ流入が、他社にない強みとなっております。

 ブロックチェーン技術を用いた厳密な情報管理の下、一人ひとりの体験や学び・個人と組織のつながりをNFTにてデジタル化し、その蓄積を『アプデミー®』を介して可視化することで、個人や組織の成長・発展を支援しております。

 実績として、これらのNFT情報と生成AIを用いたキャリア支援エージェントシステムの実証実験が完了しております。アバターとの会話を通して、自分では気づかなかったキャリアの選択肢やインセンティブの提案等を受けることが可能となっております。

 加えて、組織(企業)支援の面では、採用活動やマーケティングにおける活用が進んでおります。子会社の株式会社ポトスとNINJAPAN株式会社が共同提供する就職・採用支援サービスや、当社が提供する『大学生活の歩き方』サイト上でのマーケティング活動にもNFTを発行し、体験や学び・個人と組織のつながりといった情報が個人管理の下で(自己主権型のデジタルアイデンティティとして)蓄積が進んでおります。

 将来的には、体験や学びの実績NFTをポートフォリオ化し、既存の履歴書で重視されていた「学歴・資格」等だけではなく、多様な体験が個人の価値として、大学入試や留学、就職活動等に活用できる世界観の実現を目指してまいります。

 なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しており、当連結会計年度の研究開発費の総額は44,013千円となっております。