当社は「信頼・創造・奉仕」の企業理念のもと、センサーを核としてシステム、サービスをお客さまに提供することにより社会生活・産業の発展に貢献し、お客さまや社会の信頼を得て永続的に発展できるよう努力しております。
事業環境が激しく変化するこの時代を勝ち抜くためには、自社の強みであるコア技術を進化させるのはもちろんのこと、絶えず自らを振り返り、リファインされた姿でお客さまと向き合うことが大切だと考えております。そのためには、開発・製造・販売をはじめとした全部門が、お客さまの課題を共有することが、欠くことのできない必須条件と考えております。そして、全社一丸となってその課題を解決し、新しい価値をお客さまへ提供することで社会に貢献してまいります。
-ミッション- 当社のミッション(使命)は、次のとおりです。
人と地球にやさしい明日をつくる
-ビジョン- 当社の目指すべき姿としては次のとおりです。
はかる技術とつなぐ技術でサステナブルな社会づくりに貢献する
-基本戦略- 「ビジョン」を実現するための基本戦略は以下の3点です。
・市場、事業領域の拡大
・基盤事業の競争力強化
・企業価値の向上
-経営目標-
「中期経営計画2026」
(単位:億円)
-重点施策- 上記目標達成のため、以下のような重点施策を行ってまいります。
①市場、事業領域の拡大
(1)計測分野における新しい価値の創出
・データ配信サービスでの付帯サービス連携拡大とAI技術の活用による計測データ価値の最大化
・脱炭素社会に向けた水素計測技術の進化
・ライフサイクルの視点から見た製品の環境負荷低減(リユース・リサイクル促進)
(2)グローバル展開の加速
・顧客ニーズに基づく製品開発の実現による市場での優位性向上
・既存市場、既存顧客の深耕による垂直的な拡大
②基盤事業の競争力強化
(1)収益力向上
・生産性を高めるため生産拠点リソースの最大限活用
・生産設備の自動化、省人化の推進によるコスト競争力の向上
(2)DX推進による業務改革
・全社でのDX推進による業務改革の実現
③企業価値の向上
(1)サステナビリティへの取組み推進
・環境課題への取組み強化
・人的資本経営の推進
(2)ガバナンスの高度化
・コンプライアンスの徹底
・コーポレートガバナンスコード、上場維持基準等への持続的な対応
部品・原材料価格やエネルギーコスト、人件費についてさらなる上昇が見込まれ、収益力の向上が課題となっております。引き続き自動化や省人化を進め、中でも生産性の向上につながるDXをさらに推進し、お客様にご満足いただける品質、コストを目指してまいります。
また、これまではプロパンガス市場でスマート化が比較的早期に進み、データ配信サービス「アイチクラウド」の拡大を牽引してきましたが、今後は都市ガス市場や水道市場でもスマート化が本格化していくことに伴い、IoT技術の活用を一層進め、スマートメーターやデータ配信サービスの拡販を推進いたします。
環境面においては、2022年4月に「カーボンニュートラルチャレンジ2050」を策定し、事業及び製品・サービスが社会に及ぼす影響を分析し、「温室効果ガス排出の抑制」「製品のライフサイクルにおける環境負荷の低減」「サプライチェーン全体の連携」を推進してまいりました。今後も、製品の開発・製造における環境への負荷低減を目指し、都市ガスメーターのリユースや水道メーターの小型軽量化などの取り組みを推進いたします。
グローバル展開につきましては、中国、台湾、ASEAN地域、北米を中心に製品の市場競争力を高め、拡大を加速させてまいります。それとともに、パートナーとの協力関係をさらに深めることで販路を広げ、お客様のニーズに合致した製品の開発や生産体制の構築を進めてまいります。
積極的な海外展開やスマート化への取り組み、DXやカーボンニュートラルといった課題を解決するためには、主導的な役割を果たせる人材の育成が重要になります。そこで、社内外の教育を通じて人材を育成すると同時に、キャリア人材の採用も拡充してまいります。環境や社会情勢が急激に変化する中で、私たちは、はかる技術、IoT技術を融合させ、社会をより良い方向へ変えていくことに貢献し、ステークホルダーの皆様との価値共有を図ってまいります。
愛知時計電機及び当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社及び当社グループが判断したものであります。
愛知時計電機及び当社グループでは、「信頼・創造・奉仕」の企業理念のもと、社会の持続可能な発展と当社グループの新たな企業価値の創造を実現するため、サステナビリティ推進を経営の主軸と位置付けております。この基本の考え方を明文化した「サステナビリティ基本方針」に則り、気候変動問題への取り組みを進め、気候関連の情報開示を拡充しております。また、「中期経営計画2026」において、企業価値向上の柱として人的資本経営の推進を掲げ、従業員エンゲージメント向上、人材育成の強化、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)推進に取り組むことを明記しています。気候変動への対応及び人的資本経営を通じて企業価値の向上を図りながら、事業を通して持続可能な成長を実現し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
愛知時計電機では、気候変動への対応を主要な経営課題の一つであると認識しており、2023年5月にTCFDの最終提言への支持を表明しております。
当社グループでは、気候変動問題及び人的資本経営の重要性に鑑み、サステナビリティ課題を議論する担当委員会として、2023年5月にサステナビリティ委員会を立ち上げ、気候変動問題に対するリスク・機会を含む、基本方針や行動計画の立案、活動実績のレビューなどに関する検討・審議を行っております。当委員会では内部統制委員会を通じてリスク管理委員会との連携を図るとともに、重要な事案に関しては、経営会議等での審議を経て、取締役会(議長:代表取締役会長)に報告され、その対応状況について監視・監督が行われます。なお、当社においては、カーボンニュートラルの実現に向けて、代表取締役社長の承認のもと、2022年4月に、「カーボンニュートラルチャレンジ2050」を策定いたしました。今後は、カーボンニュートラルチャレンジの進捗状況の報告や、人的資本経営等のサステナビリティ課題への対応方針についてもサステナビリティ委員会において、議論、審議を進めてまいります。
サステナビリティ委員会を含む体制図の概要は、
TCFD提言に基づく気候変動シナリオ分析を実施し、主要事業の気候変動リスク・機会の特定と影響度における定性評価を行い対応策を検討しております。
想定シナリオ
出典:環境省 https://www.env.go.jp/content/000118155.pdf
シナリオ分析において想定した世界観
気候変動リスク・機会の事業への影響と対応策
また、中期経営計画2026においてサステナビリティ戦略の柱として、人的資本経営の推進を掲げております。人的資本経営に関する指標とするため、全社員を対象としたエンゲージメント診断を実施しております。診断結果を踏まえて、各部門で組織課題を設定し、エンゲージメントの向上に向けた取組みを進めています。
その他人的資本経営に関する主な取組み内容は以下のとおりです。
<健康経営>
産業医及び常駐看護師による相談受付の体制を整備するとともに、以下の取組みを行っております。
・年中無休、24時間相談可能な医療専門家への健康相談ダイヤルサービス
・定期的な健康情報の全社向け発信
・法定以上の検査項目を定期健康診断時に実施
・定期健康診断時に希望者に対するオプション検査の実施(オプション検査項目10項目以上)
・メタボリックシンドローム対策及び糖尿病患者や予備軍へのフォロー実施
・健康支援アプリ「あいち健康プラス」の導入
・禁煙サポート事業として、ニコチンパッチ・ニコチンガムを無償配布
・全社敷地内での全面禁煙化
・メンタルヘルス研修の実施及びストレスチェックの実施によるメンタルヘルス不調の未然防止対策
・家族、外部医療機関とも連携した復職支援プログラムの継続的な実施
・残業抑制対策として本社ビルにおいて20時一斉消灯の実施
・社員食堂利用時の摂取カロリー表示等による健康支援サービス
・取引先等への健康経営に関するアンケート及び教育の実施
なお、2020年に「健康宣言」を行い、企業として健康経営(R)に取り組むことを社内外に公表、グループ全体で健康経営を推進しております。取組みが評価され、当社及びすべての国内連結子会社が健康経営優良法人に認定されました。
健康経営優良法人2025 認定事業所
<女性活躍推進>
・育児休業からの復職支援として、復職面談により対象者全員へのフォローの実施
・バイアスのない育成登用を実現するマネジメント教育として、管理職向けの研修を実施
・女性社員向けのアンケート及びキャリア教育の実施
・育児支援制度等を紹介する冊子配布により、社内周知を徹底
・法定を上回る育児短時間勤務制度及び子の看護休暇(有給)制度の整備
・ベビーシッターサービスの利用補助等、福利厚生の拡充
・女性活躍推進に関する相談窓口の設置
また、当社は2021年5月に子育てサポート企業として「くるみん認定」を、2023年1月には女性活躍推進の取り組みが認められ、愛知県より「あいち女性輝きカンパニー」の認証を受けております。
<人材育成>
「信頼・創造・奉仕」の企業理念を実現できる人材育成方針として、育成人材像を次のとおり設定しました。
・失敗を恐れず課題に自ら積極的に取り組むことができる
・多様な人々の力を引き出し、協同して物事を成し遂げることができる
・高い倫理観、責任感を持ち、社会人として自らを律することができる
また、主な教育・研修制度は以下のとおりです。
・昇格研修
・昇格前後での等級別研修
・主要役職の就任時研修
・入社1年後のフォロー研修を含む新入社員向け研修
・女性活躍に関する女性社員向け及び管理職向け研修
・全社員向けDX推進研修
・コンプライアンス推進者向け研修及び全社員向け教育
・職種別教育
・選択型ビジネス研修
今後も、当社は研修機会及び内容の拡充をはかってまいります。
当社グループでは、TCFD提言に沿ったシナリオ分析を通じて、関連部門が事業の継続への影響度や発生可能性、顕在化が想定される時間軸を踏まえて、気候変動関連リスクと機会の抽出、重要度・事業へのインパクト評価及びリスク対応計画の策定を行いました。これらはサステナビリティ委員会において正式に承認され、同委員会でリスク対応の進捗を毎年モニタリングするとともに、各対応施策の有効性検証及び見直しを行っています。
気候変動リスクは当社の事業活動に大きく影響するリスクと認識しており、リスクの管理状況は経営層にも報告しています。
また、少子高齢化による労働力の低下を人的資本経営におけるリスクと考えております。働き方改革及びDXの推進による業務の効率化に加え、長期的人材確保を目的として、多様な働き方に必要な環境や制度の整備を進めていきます。
(4)指標及び目標
当社グループでは、2050年までにカーボンニュートラルを実現すべく、「カーボンニュートラル チャレンジ2050」を掲げています。再生可能エネルギーの利用や製品の軽量化・小型化等を進めており、2024年度のCO2排出量は2013年度比で62.4%削減となり、国が「地球温暖化対策計画」で示す、産業部門の2030年度目標(38%削減)を大幅にクリアしています。
<カーボンニュートラル チャレンジ2050>
●ターゲット2050
2050年までに脱炭素社会、すなわちカーボンニュートラルの実現を目指します。
●行動指針
また、人的資本については、中期経営計画2026に掲げる目標値を含め、以下のとおりであります。
当社グループの業績や財務状況などに影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクがこれらに限られるものではありません。
当社グループは、国際的な品質マネジメントシステムに従い各種の製品を製造しております。しかしながら、全ての製品に欠陥がないという保証はありません。製品の欠陥が発生した場合は、迅速な対応と抜本的な対策により損害額の極小化と信用失墜の防止に努めますが、欠陥の内容によってはリコールが避けられず、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(2) 市場環境リスク
当社グループは、国内外の様々な市場に事業を展開しており、各国・各市場におけるニーズの変化や、競争環境、法規制・規格・認証の改定、通信インフラの動向などに迅速に対応していく必要があり、これらの市場環境の変化を事前に察知し迅速に対応すべく、営業部門、技術部門による積極的な情報収集と連携を図っております。しかしながら、想定していた市場環境と実際の変化が異なっていた場合には、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。また、当社グループの主要購入原材料としては、銅・アルミニウム・石油化学製品等があります。これらの原材料は国際市況の影響を受けやすく、予想を上回る原材料価格の高騰が起こった場合、生産性向上やコストダウンでは吸収しきれず、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、アジア諸国に生産拠点を展開しておりますが、予期しない法規制の変更、政治変動、戦争・テロなど不可避のリスクを内在しております。これらのリスクが発生した場合、事業の遂行に問題が生じ、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(4) 情報通信リスク
当社グループは、事業活動を通じて、取引先等の個人情報あるいは機密情報を入手することがあり、また、これらに加え、技術、契約、人事等に関する当社グループの機密情報を保有しています。当社グループでは、これらの情報についての厳格な管理体制を構築し、情報の取り扱いに関する規程などの整備・充実や従業員などへの周知・徹底を図るなど、情報セキュリティを強化しております。しかしながら、サイバー攻撃等による不正アクセスや保存情報の破壊、漏洩等が発生した場合には、当社グループの事業継続に支障が生じる等により、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(5) 財務リスク
当社グループは、当連結会計年度末現在において、時価のある有価証券を帳簿価額ベースで84億8千9百万円保有し、総資産の13.5%を占めており、退職給付信託資産も当連結会計年度末の時価ベースで44億2千4百万円保有しております。経済情勢の悪化などにより、株価が急激に下落した場合、多額の評価損失の発生や自己資本比率の低下、退職給付費用の増加などにつながり業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(6) 環境リスク
当社グループは、大気汚染、水質汚染、有害物質、廃棄物、商品リサイクル及び土壌・地下水の汚染、気候変動等に関する種々の環境関連法令及び規制等の適用を受けておりますが、自然災害や事故等による環境汚染が発生する可能性、また、将来的に環境規制への適応が極めて困難な事象や不測の事態が発生する可能性があります。当社グループでは、環境関連法令及び規制等に従った商品の開発や製造を行い、チェック体制の整備や監査実施等、グループを挙げ環境保全の対応を行っておりますが、このような事態が生じた場合、信用低下、損害賠償等の費用発生、業務停止等により当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(7) 災害リスク
当社グループの主要な生産拠点や関連企業の多くが所在している愛知県は、南海トラフ地震の防災対策強化地域に指定されておりますように、地震による多大な被害の発生が予想されております。当社グループといたしましては、建物やその他の設備などハード面の地震対策を講ずる一方、地震対策マニュアルの作成や地震訓練の実施などソフト面での対応を進めるなど、被害を最小限にとどめるべく対策を講じております。しかしながら、想定外の大地震やそのほか台風など予想を超える自然災害によっては、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(8) 人材リスク
当社グループの持続的成長には、人材の獲得、確保及び育成が重要な要素と考えており、等級や役割に応じた階層別教育に加えて、職種別の専門教育、キャリアステージに応じた各種教育プログラムを実施するほか、DXの推進や優秀な人材の確保に向けて中途採用を必要に応じて実施しています。また、多様な働き方に必要な環境や制度の整備も進めており、ワーク・ライフ・バランスを重視し、ライフステージに合わせた働き方の実現に向けて取り組んでいます。しかしながら、人材の確保及び育成が進まない場合には、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(9) コンプライアンスリスク
当社グループは、企業の社会的責任を重視し、内部統制の体制を整え、コンプライアンス意識の向上に努めております。しかしながら、役職員が法令その他諸規則等を遵守できなかった場合や、予防策が効果を発揮せず役職員による不正行為が発生した場合には、監督官庁等からの処分、訴訟の提起や社会的信用の失墜等により、当社グループの事業活動が制限され、業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における国内経済は、個人消費など一部に足踏みが見られたものの、緩やかな回復が続きました。しかしながら、物価上昇の継続に加え、中国経済の先行き懸念、米国の通商政策による影響など、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。
当社グループを取り巻く環境は、新設住宅着工戸数は弱含んでいるものの、公共投資及び民間設備投資は底堅く推移しており、前期に続いて改善しました。
このような状況のもと、当社グループは、昨年5月に公表しました2024年度から2026年度までの3ヵ年を対象期間とした「中期経営計画2026」の基本戦略「市場・事業領域の拡大」、「基盤事業の競争力強化」及び「企業価値の向上」に基づき、各重点施策を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ13億2千万円増加し、627億2千万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ13億8百万円減少し、159億3千1百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ26億2千9百万円増加し、467億8千9百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高542億8千6百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益39億4千万円(同8.9%増)、経常利益47億6千4百万円(同11.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益35億3千3百万円(同11.3%増)となりました。
事業部門別の状況は次のとおりであります。
(計測器関連事業)
売上高は、前期比6.0%増の542億3千1百万円となりました。各分野別の状況は次のとおりであります。
ガス関連機器
LPガス関連は、家庭用プロパンガスメーターが引き続き取替需要の下降期に入っていることから減少しました。一方、都市ガス関連は、中国景気後退を背景に輸出が減少したものの、国内市場はスマートメーターへの切り替えが進んだことにより増加しました。その結果、ガス関連機器の売上高は前期比8.5%増の264億7千9百万円となりました。
水道関連機器
国内は官需市場・民間市場ともに堅調に推移し前期を上回りました。輸出も北米およびアセアン向けを中心に増加しました。加えて、原材料価格上昇に伴い、スクラップメーターの売却金額が例年より高い水準となりました。その結果、水道関連機器の売上高は前期比6.5%増の188億5千4百万円となりました。
民需センサー・システム
当社のコア技術を活かした電磁流量計や超音波流量計を中心とした液体・気体の各種センサーとシステムを、工場における省エネ・省資源管理や環境対策に向けて拡販を進めました。国内市場は増加したものの、海外向けの流量センサーが減少し、民需センサー・システムの売上高は前期比14.3%減の26億3千1百万円となりました。
計 装
大口物件の確保により受注拡大を図るべく、営業体制の充実や提案力・施工能力の強化などを従前から推し進めてまいりました。堅調な受注を背景に売上高は前期比4.4%増の62億6千5百万円にとどまりました。
(その他)
特 機
売上高は、前期比7百万円増の5千5百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて14億3千7百万円増加し、100億9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
買掛金や法人税等の支払い、棚卸資産の増加による支出などがあったものの、税金等調整前当期純利益と減価償却費合わせて58億1千2百万円の収入があったことなどにより、18億5千6百万円の収入(前期比1億1千3百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出があったものの、定期預金の解約や投資有価証券の売却による収入などにより、7億3千8百万円の収入(前期比18億3千万円の収入増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払いや短期借入金の返済などにより、13億4千7百万円の支出(前期比1億7千万円の支出増)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
a.財政状態の分析
(資産)
流動資産は、現預金が減少したものの棚卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて0.3%増加し、381億9千万円となりました。
固定資産は、投資有価証券が減少しましたが、有形固定資産及び繰延税金資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べて5.2%増加し、245億3千万円となりました。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて2.2%増加し、627億2千万円となりました。
(負債)
負債は、電子記録債務の減少などにより、前連結会計年度末に比べて7.6%減少し、159億3千1百万円となりました。
(純資産)
純資産は、利益剰余金に加え、為替換算調整勘定が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて6.0%増加し、467億8千9百万円となりました。
この結果、自己資本比率は74.6%となり、前連結会計年度末と比べて2.7ポイント増となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、増収・増益となり、売上高・経常利益・当期純利益は過去最高となりました。
2025年3月期は、中国景気悪化が続いた影響や欧州向けの製品の販売減により海外市場は減収となったものの、国内経済は緩やかに消費が回復し、公共投資、民間設備投資も底堅く推移したことで、国内販売は堅調に推移しました。
当社グループの売上高は、上記のとおり国内市場を中心に需要が堅調に推移したことから、前期比6.0%増収の542億8千6百万円となりました。
利益面につきましては、原材料や部品調達価格の上昇、製品売上構成変更などの減益要因があったものの、前期に計上した一部製品の不具合対策費用がなくなったことなどにより、営業利益は前期比8.9%増益の39億4千万円、経常利益は、政策保有株式の売却を進めたことや為替差益など営業外収益が加わり、前期比11.7%増益の47億6千4百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比11.3%増益の35億3千3百万円となりました。
また、当期の経営成績は前述のとおり増収増益となり、「中期経営計画2026」における計画値との比較では、売上高は計画値「530億円」に対し「542億円」、経常利益は、計画値「43億円」に対して「47億円」、当期純利益は計画値「31億円」に対して「35億円」といずれも計画を達成しました。また、これらの結果、ROE(自己資本利益率)では、計画値「7.0%」に対して「7.8%」と計画を上回る結果となりました。
(単位:億円)
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、内部資金又は借入により資金調達することとしており、借入による資金調達に関しましては、市場の金利状況や資金使途等を勘案し短期借入金や固定金利の長期借入金で信頼性の高い銀行等金融機関から調達しております。
当連結会計年度末における現金及び預金の残高は102億6千8百万円、短期借入金の残高は7億円となりました。
なお、長期化しているウクライナ情勢による地政学リスクなど、今後の業績への影響は予測困難ではありますが、手許資金を確保しつつ、IT/設備/開発の各計画に基づいた成長投資、業績に応じた利益還元と安定的な配当の継続を重視した株主還元など、これらを反映した年度資金計画に基づき、適切に管理しております。
なお、金融機関と総額40億円のコミットメントライン契約を締結しており、不測の事態に備え、資金の流動性を確保しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債の報告数値及び収益、費用の報告数値について影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や合理的であると判断する一定の前提に基づき、継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度において、重要な契約等はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、当社のR&D本部を中心に計測器関連事業として、ガス関連機器、水道関連機器、民需センサー・システム、計装の各分野における市場ニーズに対応した商品の開発を行う商品開発活動と、これらの商品群を伸ばし、さらに新たな商品群を作り出していくために必要な基礎研究・開発を行う技術開発活動の2つの活動を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は、
当社グループの研究開発活動は全て計測器関連事業に関するもので、主に次のとおりであります。
計測器関連事業において、ガス関連機器分野では、LPガス家庭用超音波ガスメーターの機能拡張や、LPガス事業者に向けたクラウドの配信サービスの機能向上、中国市場向け燃料ガス用超音波流量計の機能拡張、都市ガス業務用超音波メーターの開発等、水道関連機器分野では、電磁式水道メーターや電磁式積算熱量計の機能拡張、家庭用スマート水道メーターの開発等、民需センサー・システム分野では、薬液用小型電磁流量センサーの機能向上、水素流量計の実用化に向けた技術開発等、計装分野では、市場拡大に向けたインテリジェントプリンターの後継機種の開発等、市場ニーズに応えた商品の開発を引き続き進めてまいりました。また、水道関連機器分野においては、LPWA通信機能を搭載したスマートメーターを用いた「自動検針」「見える化サービス」「見守り」等の検証を行う各種実証実験へ参画しております。
技術開発活動では、主要国立大学との産学協同を推進し、新たな計測技術の研究を継続実施いたしました。また、IoTで取得するデータを分析・活用する上で基盤技術となるAI技術の研究を継続実施いたしました。