第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針及び経営環境

①経営理念

当社グループは、「創造・先取り・挑戦」を経営理念とし、それらを綱領として定めております。この理念は1958年の創業時から現在に至るまで、グループ全社員に共有され、企業経営の礎となっております。

「綱領

バローグループの全社員は実業人としての自覚を持ち、地域社会の繁栄と社会文化の向上に寄与せんことを期す。このために一人一人は「誠」をモットーとして業務に当たり、創造、先取り、挑戦の姿勢で目標を高く掲げ、強い団結の下に英知と努力をもって徹底的に力闘するものなり」

 

②経営戦略

当社グループは、スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター、ペットショップ、スポーツクラブなど、多様な事業を展開しております。その背景には、当社グループが郊外より事業を拡大してきた経緯から、地域のニーズに幅広く対応して顧客との接点を持ち、複数の事業で収益を支えながら経営の安定性を求めてきたことがあります。また、調達・製造から流通・販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を志向し、製造・加工拠点、物流センター等のインフラを整備し、自ら中間流通機能を担いながら、流通経路の効率化や商品力の向上に努めております。さらに、当社グループでは、複数の業態を組み合わせた商業施設を開発するほか、グループ全体で中間流通機能の活用を進めるなど、経営資源を組み合わせてシナジーを創出しながら、企業価値の向上に取り組んでおります。
 次項に記載する中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」の実現に向けて、今後は店舗のみならず、EC(電子商取引)や自社電子マネーLu Vit(ルビット)カード、Lu Vitクレジットカードも活用し、顧客との接点を更に強化してまいります。また、商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」への移行には、製造機能の強化に加え、調達・製造拠点や企業間連携の広がりに対応した効率的なサプライチェーンの構築が不可欠であることから、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を通じて情報連携を図り、ビジネスモデルを進化させてまいります。

 

③中期3ヵ年経営計画

当社グループは、企業価値の向上に向けて、2011年3月期より中期経営計画を策定・遂行してまいりました。最初の5ヵ年は「事業規模の拡大」を戦略目標に掲げ、スーパーマーケット及びドラッグストアの出店を加速し、規模拡大に対応すべく、物流、製造・加工機能等のインフラを整備・拡充しました。「経営効率の改善」を課題とした2016年3月期からの3ヵ年は、スーパーマーケットの既存店改装とインフラの効率改善を進めながら、ドラッグストアをグループの成長を牽引する事業と位置づけ、高水準の出店を継続しました。そして、2019年3月期からの3ヵ年は、スーパーマーケットを中心に来店動機となる商品・カテゴリーを有する「デスティネーション・ストア」への転換を進めるとともに、その構成要素である商品力の向上に注力し、基本方針「店舗数から商品力へのパラダイムシフト」にあるとおり、出店による成長からの転換を果たしました。
 同時に、企業間連携を通じて包括的な協働取り組みも進め、商品調達を始めとする領域で成果が現れつつありますが、経営効率の一層の向上を達成するためには、多様な経営資源を活かしきる必要があると考えております。また、日常生活に欠かせない商品を安定供給するという変わることのない社会的使命と、新たな生活様式・消費行動に合わせて商品・サービスの提供方法を変える必要性の双方を認識し、当社グループが社会の中でどのような存在でありたいか、どのように価値創造を図るのかを改めて整理いたしました。

その結果、2030年を見据えた中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」を定め、その実現に向けて「バローグループ中期3ヵ年経営計画」を策定いたしました。企業理念に掲げる「創造・先取・挑戦」の姿勢で、持続的な成長と持続可能な社会の実現を目指して取り組んでまいります。

 

 1. 中長期経営方針(2022年3月期~2030年3月期)

 (1) ビジョン

◆バローグループ・ビジョン2030

 

バローグループの商品・サービス・決済で地域を便利に、豊かに繋ぐ「バロー経済圏」の構築と商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」を目指します。その実現に向けて、顧客との接点を強化し、「製造小売業」としてのビジネスモデルを進化させます。

◆サステナビリティ・ビジョン2030

 

バローグループは、持続可能な社会の実現に向け、事業活動を通した全員活動によって地域社会の発展と社会文化の向上に貢献します。

 

 

 (2) 進化させるビジネスモデル

スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター等の1,200店舗以上の販売網があり、お客様に近いという利点を有しておりますが、今後は店舗のみならず、ECや自社電子マネーLu Vitを通じ、顧客との接点を強化してまいります。また、「デスティネーション・カンパニー」への移行には、製造機能の強化に加え、調達・製造拠点や企業間連携の広がりに対応した効率的なサプライチェーンの構築が不可欠であることから、DXを通じて情報連携を図り、ビジネスモデルを進化させてまいります。

 

 (3) 基本方針

①商品で繋ぐ

・「デスティネーション・ストア」を構成し、「バローグループにしかない」魅力ある商品を提供します。

・店舗を中心とする物流網から調達・製造等の機能全体を包括した効率的なサプライチェーン・インフラへの転換を図ります。

  ②顧客と繋がる

・店舗での販売に加え、ECやLu Vitカード・アプリ、Lu Vitクレジットカードの活用に注力します。

・EC戦略として2つの重点領域を設定し、主要業態がドミナントを形成する地域で自社の経営資源を中心に展開する「ドミナント自社EC」、アマゾンジャパン合同会社と展開するネットスーパー事業のように、自社で足りない技術を協業によって補完する「広域協業EC」に取り組みます。特に、「ドミナント自社EC」では、事業所向け配送事業ainoma(アイノマ)、ドライブスルーによる商品受け取り、その他無店舗販売事業を通じ、複数の接点を持ちながら、地域が抱える課題に対応します。

  ③社会との繋がりを意識した経営

・取締役会の実効性を高め、経営の透明性を確保するとともに、グループ企業に対する監督を強化し、当社の特徴であるグループ経営についてガバナンスを更に強化します。

・ビジネスモデルに関わる3つの重点領域「地球環境」「地域社会」「人材の多様化」について、6つの分科会(食品廃棄物の削減・資源循環の推進、気候変動対策・水の管理、廃棄物の削減・リサイクルの推進、買物課題の解決・健康増進支援、地域貢献、多様な人材の活躍支援)を設置し、グループ全従業員で取り組みます。

 

 (4) 中長期定量目標(2030年3月期)

規模

営業収益(注)1

1兆円超

営業利益

480億円超

経常利益

500億円超

経営効率

ROIC(投下資本利益率)(注)2

9%

 

(注) 1.2022年3月期の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用。

2.ROICは税引後営業利益(税効果会計適用後の法人税等の負担率を使用)÷(有利子負債+自己資本+非支配株主持分)で算出。

 

 

 (5) サステナビリティKPI

 

基準

2030年3月期

(ご参考)2050年3月期

脱炭素化社会

の実現

サプライチェーン上の
温室効果ガス排出総量

40%削減
(2021年3月期比)

ゼロ

食品廃棄物

の削減

食品廃棄物発生量 18,983t
(2017年3月期実績)

45%削減
(2017年3月期比)

55%削減
(2017年3月期比)

 

(注) 食品廃棄物の削減についての基準は、株式会社バロー、株式会社タチヤ、株式会社食鮮館タイヨーで算出。今後はスーパーマーケット事業全体に対象を拡大。

 

 2. 中期3ヵ年経営計画(2025年3月期~2027年3月期)
 (1) 定量目標(2027年3月期)

規模

営業収益

9,100億円

営業利益

272億円

経常利益

300億円

親会社株主に帰属する当期純利益

140億円

経営効率

ROE

6.4%

ROIC

7.7%

D/Eレシオ

0.6倍

 

 

 (2) 戦略目標

「コネクト2030 ~商品・顧客・社会を繋ぐ」

 

 (3) 基本方針

営業収益1兆円到達に向けて、経営改革を進め、①ホールディングスによるグリップ力の強化、②主力であるスーパーマーケット事業を支えるグループ企業群の再編成、③関西エリアへの出店強化を含めたダイナミズムの創出を目指します。

 

 (4) 重点施策

①成長戦略

当社グループの主要事業であるスーパーマーケット事業、ドラッグストア事業、ホームセンター事業において、来店目的を明確化させたデスティネーション・ストアモデルを確立し、本業の成長を促進しながら、ECや移動販売、行政機関との連携等の店舗販売以外の収益獲得モデルを目指します。また、将来における商圏の人口動態を含めた変化を先取りし、人口の多い関西エリアでのデスティネーション・ストアの横展開や、人口減少エリアにおける地域のライフラインとしての役割も備えた新業態の確立を目指します。

②収益性戦略

様々な経費が上昇する高コスト環境下に備えるために、グループ各社の基礎体力を高める目的に沿ってグループ再編を進めます。また、流通業界を取り巻く人手不足に対応するため、省人化に向けたインフラ投資、DX投資を進め生産性を向上させます。その上で、グループ営業収益1兆円を見据えた調達構造の変革(グループ共通PB商品、製造小売型商品等)を行います。

③持続性戦略

当社は「人をつくる会社」であることを掲げ、次世代幹部育成、時代に即した採用戦略を柱とする人材戦略とともに、複雑化・多様化するグループ企業集団の財務面でのコントロールをホールディングスが主導します。また、従業員が働きがいを感じられる社会貢献活動を含めたサステナビリティ活動にも注力いたします。

④差別化戦略

次世代の当社グループの他社との差別化を目指し、多業態経営ならではの流通技術を磨きこみます。決済・マーケティング領域では、Lu Vitカード・アプリ、Lu Vitクレジットカードを通じ、1人1人のお客様に沿ったマーケティングやキャッシュレス化に伴う決済コストの低減を目指します。また、自動発注をはじめとするDX領域については、店舗在庫にとどまらない中間流通在庫も含めた在庫の効率化を目指します。

 

 (5)セグメント別の取り組み

①スーパーマーケット事業

・「デスティネーション・ストア(DS)」化の促進

・1店舗あたり売上高10億円未満の店舗を対象にしたインフラの活用+ローコストオペレーション(ネオDS化)

・プロセスセンターへの投資

②ドラッグストア事業

・1店舗あたり売上高の拡大(4億円へ)

・PB商品の強化、グループシナジーを活かした生鮮・デリカ食品の強化

・調剤取扱店舗併設率の拡大

③ホームセンター事業

・PB売上構成比の向上

・プロ向けショップ等の新業態店舗の出店強化

④ペットショップ事業

・積極的な新規出店を継続的に推進

・商圏特性に応じた複数フォーマットを展開

・トリミング、しつけ教室、ペットホテルなどのサービス機能を強化

⑤スポーツクラブ事業

・スクール等の専門性強化による早期の収益適正化

 

 (6) 新中期経営計画の主な設備投資とキャッシュ・フロー

①キャッシュ・フローの創出と成長投資

・2027年3月期までの3ヵ年累計1,200億円以上の営業キャッシュ・フローを創出します。

・M&Aを除き、2027年3月期までの3ヵ年累計1,000億円程度の設備投資を行います。

・設備投資の内訳は、新店投資35%程度、既存店投資30%程度、DX関連を含むその他投資35%程度とします。

②財務政策・株主還元

・デット・エクイティ・レシオ0.6倍を目処に、有利子負債を圧縮します。

・資本コストや資本収益性を意識した経営の実現に向けて、成長投資のための内部留保とのバランスに配慮しつつ、持続的な利益成長を通じて株主還元を行うことを基本方針としております。この方針に基づき、連結配当性向30%を目処に従来からの「累進配当」を継続します。また、単年度の業績の影響を受けにくい株主資本配当率(DOE)を採用し、2%を下限として安定的な株主還元を目指します。

 

(2)優先的に対処すべき課題等

流通業界では、個人消費に一定の回復傾向が見られた一方で、人手不足の常態化や人件費・エネルギーコストの上昇、物流費の高止まり、為替変動や地政学的リスクなど、不確実性の高い経営環境が継続しています。業態や業種の垣根を越えた競争が一段と進む中、価格変動への対応力やデジタル活用力、サプライチェーン構築力といった、事業基盤の持続力が一層求められております。

こうした環境下において、当社グループは、2025年3月期より始動した中期3ヵ年経営計画に基づき、「稼げる構造」への転換と「バロー経済圏」の拡大を軸に、グループ全体での構造改革と成長投資を推進してまいりました。スーパーマーケット事業を中核とし、関西圏での新規出店加速、既存店のデスティネーション・ストア化、PB商品の導入強化などに取り組んでおります。あわせて、物流・製造・調達などの機能会社の再編と、店舗支援体制の高度化も進め、運営基盤の整備を進めました。

また、グループ各業態との連携も深化させており、ドラッグストア事業では調剤併設比率の向上や惣菜売場の導入、ホームセンター事業ではカテゴリー特化と自社製造商品の展開強化、ペットショップ事業ではグループ統合による専門性向上、スポーツクラブ事業では地域接点を活かしたサービス展開を図っております。これらを通じ、業態横断での価値提供を強化し、お客様の多様なニーズに応える体制を構築しております。

2026年3月期は、中期3ヵ年経営計画の2年目として、こうした取り組みの成果を収益成長へと確実につなげる段階と位置づけております。関西圏での店舗網の拡大や、物流拠点の稼働本格化、PB開発の加速、Lu Vitアプリを活用したデジタル販促の強化、次世代人材の戦略的育成を通じ、地域のお客様に選ばれ続ける基盤づくりを進めてまいります。

その一環として、新店投資につきましては、スーパーマーケット12店舗、惣菜専門店等12店舗、ドラッグストア34店舗、ホームセンター(専門業態を含む)2店舗、ペットショップ17店舗、スポーツクラブ1店舗の計78店舗の新設を計画しております。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、これからの社会において「どのような存在でありたいか」、「どのように価値創造を図るのか」をあらためて整理し、2030年3月期に向けた中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」とともに、「サステナビリティ・ビジョン2030」を定めております。

社会から選ばれる会社として成長を続けるために、「バローグループは持続可能な社会の実現に向け、事業活動を通した全員活動によって地域社会の発展と社会文化の向上に貢献します」というビジョンを掲げ、事業活動の持続性をいかに担保するかとともに、事業活動が社会・環境へ及ぼす影響を適切にマネジメントしながら持続可能な社会をどう実現するかという2つの観点からサステナビリティ・マネジメントに取り組んでおります。

我々の取り組みが、SDGsの達成にどう貢献できるかを確認しながら、特に当社グループの組織体制とビジネスモデルに係る重要課題を特定し、事業活動を通じて持続可能な社会の発展に貢献し、全てのステークホルダーとともに発展する企業として社会に選ばれる企業としての存続を目指すものであります。

私たちバローグループは綱領に掲げる「地域社会の繁栄と社会文化の向上に寄与」することを通して持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

持続可能な社会の実現に向けて、適切に対応すべき「リスク」とビジネスチャンスを創出する「機会」をサステナビリティのマテリアリティ(重要課題)として「地球環境」「社会」の2つの側面から以下の通り、整理しております。

 

マテリアリティ

リスク

機会

地球環境

・気候変動、気温の上昇、豪雨、干ばつ等によって商品、原材料の確保が困難になること、また店舗・物流網が損害を受けること

・廃棄物の増加による社会的批判と廃棄コストの増加

・省エネ、太陽光発電、廃棄物削減、資源循環・リサイクル推進によるコスト削減

・脱炭素、CO2削減等、環境への負荷を低減する取り組みを積極的に推進することによる企業イメージの向上

社会

・人口減少によってお客様来店者数が減ることによる売上の減少

・労働力人口の減少による人材不足、人件費の高騰

・新たな生活インフラ創出による社会貢献

・無店舗販売など便利なお買い物環境・サービスの創出による新たなお客様の獲得

・ダイバーシティ経営推進と新規事業開発による優秀人材の獲得

 

 

(1)ガバナンス

当社グループでは気候変動を経営課題としてとらえ、「地球環境」を持続可能なビジネス成長を支える 3つの重点領域のひとつに位置づけ CO2排出削減の取り組みを進めております。

気候変動については、2021 年度よりサステナビリティ課題への取り組みを進めるべくグループ事業会社の推進メンバーにて構成された、社会貢献・SDGs分科会の「エネルギー・水分科会」において、エネルギーに係る環境課題と事業活動に関連の深いグループ会社の推進責任者を中心に活動を進めております。2021年度は分科会活動の進捗を半期ごとにグループ経営執行会議に報告しております。2022 年3月より取締役会の下部組織に「社会貢献サステナビリティ委員会」を設置し、気候変動問題への組織体制と取り組みを強化いたしました。なお、同委員会は業務執行取締役で構成され、常勤監査等委員、社外取締役も出席し、意見を述べることができる体制としております。

気候変動に関連する課題は、「エネルギー・水分科会」及び「社会貢献サステナビリティ委員会」で精査、議論の上、定期的に経営および取締役会に報告し、レビュー・監督を受けております。取締役会では、中期経営計画及び年度事業計画を様々なリスク・機会を踏まえ、定期的に審議・決定しており、気候変動に係るリスクについて、より明示的な評価、対応を進めてまいります。

 

 

(2)戦略

当社グループは、気候変動を経営課題として認識するとともに、事業上のリスク、機会としてとらえ長期的かつ継続的な取り組みを実施しております。2021 年度は TCFD提言に基づき、複数のシナリオを用いて主要事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連リスクと機会を評価いたしました。認識したリスク、機会は中期経営計画に反映してリスク低減あるいは収益機会獲得のための活動に落とし込み、戦略のレジリエンスを強化しております。

 

シナリオ

仮定の世界

想定される世界観

2℃未満

シナリオ

2100年までの平均気温上昇が産業革命以前と比べて2℃未満に抑えられている世界

・脱炭素社会への移行に伴う変化が事業に影響を及ぼす(移行リスク)

・気候変動に関する規制が強化され炭素税等の法規制が導入される

・低炭素技術などの技術革新が進展する

・社会全体が脱炭素に向かい、企業の脱炭素への取り組みが評価される

4℃

シナリオ

2100年までの平均気温上昇が産業革命以前と比べて4℃上昇する世界

・気候変動による物理的な被害が事業に影響を及ぼす(物理リスク)

・気候変動に関する規制は導入されるものの限定的

・異常気象の劇甚化が進み、自然災害が頻発

・気温上昇や水分不足により、農作物の生育状況の変化、取水制限等が生じる

 

 

(3)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。

 

①人材育成方針

当社は、企業理念「創造・先取り・挑戦」に基づき、成長志向かつ挑戦し続ける人材を求めております。人材開発プログラムの拡充を通じて、スーパーマーケット・ドラッグストア・ホームセンター等の業容拡大に備えるほか、製造小売業としてのビジネスモデル構築に向けて、食品製造・加工業や物流業等に係る専門知識・技術を有する人材の確保に努めております。

当社グループが中長期経営方針として掲げる「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」を達成するにあたり、「人材の基礎作り」、「現場力強化」、「人材の強化・発掘」を通じ、「商品・顧客・社会を繋ぐことができるリーダー」の育成を方針としております。

 

②社内環境整備方針

バローグループは「人を作る会社」を目指し、人材開発センターの開設、そして代表取締役会長兼CEOによる教育体系である「淵叢学舎」(「物事の寄り集まる所、活動の中心地」の意)での幹部教育をはじめ様々な取り組みを行っております。その目的は、働きやすい環境構築と次世代のリーダー育成の2点が挙げられます。

当社グループで求められる「売る人材・商売ができる人材」を基礎として、教育機会を充実させるとともに、人材の強化・発掘においては、各組織の上長(リーダー)が教育にどれだけ関われるかという「育てる姿勢」を追求いたします。従来の階層別研修に加えて前期に新たに設けられたのが、経営層を対象とした「経営幹部研修」と、中間層を対象とした「次世代経営幹部研修」となります。

また、上記方針を推進すべく当社においては2023年2月に人事部を設立し、従業員一人一人の成長とキャリア開発を図る研修体系を整えています。

 

研修体系図


(1) 経営幹部研修

今後の当社グループを牽引する立場であるという自覚を持ち、自社を取り巻く環境の変化を捉え、経営リーダーとしてぶれない判断とグループ力を発揮するためのスキルを習得するプログラム

(2) 次世代経営幹部研修

バローグループ合同での研修であり、経営を学ぶための研修やグループ企業間での交流を目的に半年間実施

2024年度研修受講実績

研修

目的

対象企業

対象階層

受講人数

(延べ人数) 

年次別・階層別研修

入社から3年次の研修
・基礎ビジネススキルの習得、理念や価値観の醸成
・グループのリーダーになるために必要な能力の習得

18社

一般社員

2,417名

それぞれのステージごとに必要なスキルの習得
・管理者としての立場・役割を理解し、①組織運営、②計画的な業務推進、③部下育成を学び、管理者としての考え方・実践力を養う

12社

管理職

1,165名

若手リーダー育成選抜研修

・グループ間の繋がりを強化し、グループシナジーを高める
・次世代/経営リーダーを目指す自己改革意識の醸成、理念や価値観の共有

7社

一般社員

427名

経営幹部候補選抜研修

・グループ間の繋がりを強化し、グループシナジーを高める
・経営理念である『創造』・『先取り』・『挑戦』を体現するリーダーとして、当事者意識を高め、現在よりも高い視座と広い視点、柔軟な発想を持ち、周囲を巻き込みながら事を成し遂げる力を養う

・経営管理のスキルの習得

8社

管理職

249名

テーマ別研修

・さまざまな人権に対する知識の習得
・コンプライアンスの知識の習得

5社

全階層

119名

 

 

また、多様な人材の活躍支援施策として、主に推進する制度等は次のとおりであります。

(1) 女性の活躍支援

当社では、全従業員が「個性」と「能力」を発揮するとともに、女性が活躍できる雇用環境を整備することを目標としております。

(2) 多様な働き方

当社ではライフステージの変化に対応した職場環境の整備に取り組み、産休・育休制度、介護休業制度の周知徹底、復帰しやすい職場づくりに取り組んでおります。

 

(3) 障がい者雇用

当社では、一般企業に就労して自立したいと考えている障がい者の方々の採用を積極的に行っております。岐阜県では、特別支援学校と一体となって就労を支援する 「働きたい! 応援団ぎふ」登録制度が2011年11月に創設され、当社は翌年2月に認定を受けました。今後、他の地域でも障がい者採用及び定着支援に向けて、店舗従業員に対する受入教育を進めるとともに、地域の職業センターや市の福祉課との連携を進めてまいります。

(4) 定年再雇用制度

高齢化社会の到来が本格化する中、当社は定年後も働く意欲のある社員を原則として全員再雇用する「定年再雇用制度」を導入しております。同制度は、対象となる社員が希望をすれば、定年後70歳まで再雇用する制度であります。

(5) 社員登用制度

中核事業会社16社でパートタイマーの社員登用制度を運用しております。一定の基準を満たしたパートタイマー契約社員が同制度へ応募後、選考を経て正社員へ登用される定時登用のほか、所属長の推薦によって選考に至る随時登用を行っております。

 

(4)リスク管理

当社グループはリスクマネジメント委員会を設置し気候変動関連リスクを含めた全社的なリスクを「リスクマネジメント基本規程」に従い、網羅的に把握し、グループ内に潜在するリスクについて影響度と発生可能性の2軸で重要度を評価しております。リスクマネジメント委員会の事務局はリスクマネジメント部とし、業務執行取締役を委員長として、定期的に開催しております。リスクマネジメント委員会で対象としたリスクは、管理するワーキンググループ(分科会)を設置するとともに、平常時におけるリスク管理と緊急時における危機管理の体制を構築し、自然災害等のリスクについてはその脆弱性を評価しBCPへの備えを実施しております。気候変動に関連する影響は当社グループのリスクとして認識しており、リスクマネジメント委員会と連携の上、エネルギー・水分科会及び社会貢献サステナビリティ委員会を中心に問題を特定し、検討した対策を実行してまいります。これらの取り組みは経営の課題であり、取締役会へ定期的に報告が行われております。

 

(5)指標及び目標

当社グループは、「サステナビリティ・ビジョン 2030」の重点領域の一つに「地球環境」をテーマに掲げ、気候変動対策として長期的なサプライチェーン上での温室効果ガス排出量の削減目標を設定し、温室効果ガス(GHG)排出量の削減に取り組んでいます。

 

2030年チャレンジ目標

サプライチェーン上での温室効果ガス排出量40%削減(※2019年度比)

2050年チャレンジ目標

サプライチェーン上での温室効果ガス排出量ゼロ(※2020年度比)

 

 

(6)人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績

当社グループでは、上記「(3)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

 

指標

目標

実績(前連結会計年度)

実績(当連結会計年度)

女性管理職数

2030年まで10

5.4%

5.4

 

(注) 「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の格差」に記載しております提出会社及び連結子会社を対象に算出したものであります。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識し、かつ、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を、重要性の観点から取り上げた主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社が判断したものであります。また、下記の各リスクの発生頻度や影響の程度について合理的に予見することが困難であるため、記載しておりませんが、当社は、全社的なリスク管理体制を、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり整備し、管理を行っております。

 

当社グループの業績に影響を与える要因について

(1)  小売業の外部環境について

当社グループの事業は小売事業を中心としており、同事業を取り巻く外部環境として、今後の景気動向、価格競争の激化、同業種や異業種との競合の進展状況、消費者に係る税制の変更、気候変動等の要因により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)  出店政策について

当社グループは、スーパーマーケット、ドラッグストア及びホームセンターにおいて、生鮮食料品、一般食料品、日用雑貨品、住居関連商品及び医薬品の販売を主要業務とした流通業を営んでおり、この他にスポーツクラブ、ペットショップなどを運営しております。

当社グループでは、今後とも出店地域を中心としてドミナントエリア化を意図し店舗密度を高めていく方針であり、M&Aによる店舗数拡大も検討していく方針ですが、新規出店の基準に合致した物件を確保できない場合や、法的規制等により計画どおりの出店ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)  食品の安全性について

当社グループは、調達から販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を目指しており、食品の流通経路における品質管理を徹底するとともに、製造・加工拠点、小売店舗・飲食店において、食の安全の確保に向けた取り組みを徹底しております。しかし万一、食中毒等の食の安全に関わる問題が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)  自然災害・流行性感染症について

当社グループは、感染症対策マニュアルの整備、店舗の耐震性、防災対応マニュアルの整備、避難訓練の実施等、自然災害や事故等に対しできる限りの対策を講じておりますが、地震・台風等の大規模自然災害や流行性感染症が発生した場合には、当社グループの店舗での営業継続や販売商品の調達について影響を受ける可能性があります。大規模自然災害については、当社グループの店舗の多くが東海地方に所在しているため、南海トラフ地震が発生した場合には、事業活動の一部中断等により当社グループの業績及び財政状態に著しい影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症のような流行性感染症について、主に飛沫感染や接触感染を感染経路として感染が拡大した場合に、営業活動の自粛等により当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)  新規事業への参入について

当社グループは、当社グループの事業目的に沿って優良企業との提携及び資本参加を積極的に実施する方針であり、新規事業に参入することも検討いたしております。しかしながら、新規事業の参入にあたり、外部環境の変化等各種の要因によって、当社グループが期待するとおりの成果をあげられない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)  金利変動について

当社グループでは、新規の出店等に伴う設備投資のために借入金等により資金を調達することもあり、当期末における連結ベースの借入金及び社債等の残高は1,285億70百万円であります。このため今後の金利動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)  人材の確保について

当社グループは、更なる成長を実現するため、優秀な人材の確保及び育成が重要な課題と認識し、社員の配置転換、新卒及び中途採用、外国人技能実習生の受け入れを行うなど人材の確保及び育成に注力しております。しかしながら、今後、人材確保及び育成が計画通り進まない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)  情報システムのリスクについて

当社グループは、通信ネットワークを介して基幹システム、物流管理システム、店舗業務支援システム等を使用しております。また、通信販売、クレジットカード決済、電子マネー決済やポイントカード等により多数のお客様の個人情報を保持しております。当社グループは、これらに対し適切なセキュリティ対策を実施しておりますが、災害、停電、ソフトウェア及び機器の欠陥、コンピュータウイルスの感染、サイバーテロ、不正アクセス等予測の範囲を超える出来事により、情報システムの停止または一時的な混乱、顧客情報を含めた内部情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクがあります。このような事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)  当社グループに対する法的規制について
①大規模小売店舗立地法について

当社グループの店舗の出店及び増床に際しては「大規模小売店舗立地法」の規制対象となっており、店舗面積1,000㎡を超える新規出店及び増床については、都道府県又は政令指定都市に届出が義務付けられています。届出後、駐車台数、騒音対策、廃棄物処理について、地元住民の意見を踏まえ、都道府県・政令指定都市が主体となって審査が進められます。

同法の適用により、当初の計画どおりに店舗の新規開設や既存店舗の増床等ができない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、建築基準法が改正され、新規出店及び改装に際し、審査期間の長期化や出店コストの増加等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

②個人情報の漏洩について

個人情報の管理については、情報端末のセキュリティシステムの強化、社内規程の整備や従業員教育等により万全を期しておりますが、不測の事態により個人情報が外部に漏洩するような事態に陥った場合には、当社グループの社会的信用力が低下し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③その他法的規制について

当社グループは、独占禁止法、薬機法の他、食品の安全管理、環境・リサイクル等に関する法令等に十分留意して事業活動を行っておりますが、万が一これらの法令に違反する事由が生じた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。また、将来的に当社グループが規制を受けている法令の変更や新たな法令の施行等があった場合、各種規制事項を遵守するためのコストが増加することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 固定資産の減損について

当社グループは、減損会計を適用しておりますが、翌連結会計年度以降も収益性の低い店舗等について減損処理がさらに必要となった場合や今後の地価の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

 

(11) 繰延税金資産について

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用を計上することによって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、マイナス金利の解除と共にインフレ経済への回帰の動きが始まり、長らく続いたデフレからの脱却に向けて進んでおります。一方、昨年に続く賃上げにより雇用・所得環境は改善したものの、人手不足の深刻化や燃料価格の高止まりをはじめとした物価上昇などにより、不安定な景況感が続いております。

当社グループの事業領域である流通業界におきましても、昨年夏以降の米の需給悪化の長期化、野菜価格の高止まりなどにより、消費者の生活防衛意識や節約志向は強まる一方となっております。また、人件費・水道光熱費・集配送費などのコスト上昇に加え、業種・業態を超えた企業間の競争激化もあり、厳しい経営環境が継続しております。

このような状況の中、当期よりスタートした当社グループ新中期3ヵ年経営計画は、1兆円企業に向けた構造改革と成長へのアプローチとして、「成長戦略」「収益戦略」「持続性戦略」「差別化戦略」の4つの戦略を掲げ、その初年度を終えました。

成長戦略では、スーパーマーケット(SM)事業において、生鮮品を強化するデスティネーション・ストア戦略を更に深化させる出店を推進し、ドラッグストア事業では株式会社トーホーストアから譲り受けたSM7店舗をドラッグストアに転換するなど、積極的な新規出店や店舗改装に取り組みました。2025年度中の関西圏売上高500億円達成の目途が立ったことを踏まえ、今後は、成長戦略の要となる関西圏売上高を1,000億円規模へと拡大してまいります。

収益戦略では、流通機能強化に向けた子会社の再編・統合や、成長戦略を後押しするためのインフラの構築に取り組みました。2024年10月に稼働した名古屋みなとドライ物流センターは、SM事業及びドラッグストア事業の新規出店増に対応し、同時期に稼働した枚方物流センターは、拡大する関西圏の物流機能を強化することを目的としております。

持続性戦略では、店舗拡大の鍵を握る人材採用の強化に加え、当社グループ横断型で次世代リーダーの育成を推進する経営幹部候補研修にも、より一層力を入れております。また、新入社員をはじめとした全従業員のエンゲージメント向上のためにサーベイ(意識調査)を活用しながら、実効性のある施策を段階的に展開しています。さらに、地域の課題解決に向けた自治体との包括連携協定は前年同期比8件増の18自治体に拡大し、当社グループ店舗等へのフードドライブポスト設置や防災イベント開催など、活動の幅を拡げております。

差別化戦略では、上記戦略に基づく稼ぐ力の向上やインフラの構築に加え、顧客との接点強化に向けて、自社電子マネー「Lu Vit(ルビット)カード」やアプリの活用に注力し、当期末現在の「Lu Vitカード」会員は504万会員、アプリ登録会員は131万会員、さらに「Lu Vitクレジットカード」のカード申込受付件数は32万口座となりました。

一方、当社、株式会社アークス及び株式会社リテールパートナーズで結成いたしました「新日本スーパーマーケット同盟」の取り組みでは、それぞれが強みを持つ地場商品や産地情報の共有化、共同販促の企画、限定商品の開発などに加え、共同調達による原価低減等の提携効果を創出しております。なかでも、3社合同で開発した高糖度の「千の蜜バナナ」や当社グループが製造した「塩こうじレモンポン酢」などの販売が順調に推移しております。

 

これらの結果、当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。

 

 

前連結会計年度
(自2023年4月1日
  至2024年3月31日)

当連結会計年度
(自2024年4月1日
 至2025年3月31日)

増減

増減(率)

営業収益

807,795百万円

854,435百万円

46,639百万円

5.8%

営業利益

22,844百万円

23,191百万円

347百万円

1.5%

経常利益

25,604百万円

26,179百万円

575百万円

2.2%

親会社株主に帰属する
当期純利益

11,945百万円

13,654百万円

1,709百万円

14.3%

 

 

なお、当期末現在のグループ店舗数は1,449店舗となっております。

 

連結業績の分析

① 営業収益

営業収益は8,544億35百万円前年同期比5.8%増)となりました。SM事業では、株式会社バローの既存店売上高が前年同期比で4.1%伸長したほか、流通関連事業におきましても同29.8%伸長し、増収となりました。

 

② 営業利益

営業総利益は2,487億72百万円前年同期比6.1%増)となりました。販売費及び一般管理費は人件費、水道光熱費及び賃借料等の増加により、2,255億81百万円同6.6%増)となりました。

これらの結果、営業利益は231億91百万円同1.5%増)、営業収益営業利益率は前年同期比で0.1ポイント悪化し、2.7%となりました。

 

③ 経常利益

営業外収益は48億82百万円前年同期比9.8%増)、営業外費用は18億94百万円同12.3%増)となりました。

これらの結果、経常利益は261億79百万円同2.2%増)、営業収益経常利益率は前年同期比で0.1ポイント悪化し、3.1%となりました。

 

④ 親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益4億36百万円前年同期比56.5%減)及び特別損失41億80百万円同21.8%減)の計上により、税金等調整前当期純利益は224億35百万円同5.5%増)、法人税等の合計は75億82百万円同7.9%減)、非支配株主に帰属する当期純利益は11億98百万円同11.0%増)となりました。

これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は136億54百万円同14.3%増)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

なお、第2四半期(中間)連結会計期間より当社の子会社が展開する「ペットショップ事業」にさらに注力するため、従来「その他」の事業に含まれていた当該事業を新たに独立した報告セグメントとして報告しております。

 

 

セグメント別の経営成績

営業収益

 

前連結会計年度
(自2023年4月1日
 至2024年3月31日)

当連結会計年度
(自2024年4月1日
 至2025年3月31日)

増減

増減(率)

スーパーマーケット事業

454,217百万円

483,357百万円

29,139百万円

6.4%

ドラッグストア事業

170,870百万円

177,344百万円

6,474百万円

3.8%

ホームセンター事業

123,995百万円

127,422百万円

3,426百万円

2.8%

ペットショップ事業

28,729百万円

30,490百万円

1,761百万円

6.1%

スポーツクラブ事業

10,072百万円

10,472百万円

399百万円

4.0%

流通関連事業

16,348百万円

21,221百万円

4,872百万円

29.8%

その他の事業

3,561百万円

4,126百万円

565百万円

15.9%

合計

807,795百万円

854,435百万円

46,639百万円

5.8%

 

 

営業利益又は営業損失

 

前連結会計年度
(自2023年4月1日
 至2024年3月31日)

当連結会計年度
(自2024年4月1日
 至2025年3月31日)

増減

増減(率)

スーパーマーケット事業

18,614百万円

19,469百万円

854百万円

4.6%

ドラッグストア事業

5,444百万円

4,017百万円

△1,427百万円

△26.2%

ホームセンター事業

3,844百万円

3,564百万円

△280百万円

△7.3%

ペットショップ事業

1,335百万円

1,058百万円

△277百万円

△20.8%

スポーツクラブ事業

△842百万円

△462百万円

380百万円

流通関連事業

3,664百万円

4,195百万円

531百万円

14.5%

その他の事業

△1,888百万円

△795百万円

1,092百万円

セグメント間取引消去

△4,383百万円

△4,926百万円

△542百万円

全社費用等(注)

△2,945百万円

△2,928百万円

16百万円

合計

22,844百万円

23,191百万円

347百万円

1.5%

 

(注) 全社費用等は、主に関係会社からの配当収入及び報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

 

<スーパーマーケット(SM)事業>

SM事業の営業収益は4,833億57百万円前年同期比6.4%増)、営業利益は194億69百万円同4.6%増)となりました。

同事業におきましては、11店舗を新設し、3店舗を閉鎖した結果、当期末のSM店舗数はグループ合計325店舗となりました。株式会社バローでは、関西圏へのドミナント強化に向けて3店舗を新設し、デスティネーション・ストアとしての店舗網を拡大すると共に、18店舗を改装するなど、既存店のデスティネーション・ストア化も推進しております。また、都市型生鮮SMの株式会社八百鮮及び株式会社ヤマタが、それぞれ兵庫県に3店舗及び2店舗出店し、生鮮品に強みを持つ株式会社タチヤも愛知県に2店舗出店しております。

さらに、株式会社バローでは、グループの調達、製造、加工機能を活かした商品を揃える一方で、競合店との差別化を進め、鮮魚では“頭から尻尾まで見える魚屋”を目指して対面販売を強化し、「魚屋の鮨」や本マグロの販売などにも注力いたしました。同様に、果物では「八百屋の生フルーツデザート」が好評を博しており、花は青果センターへの切り花専用加工ラインの導入により、鮮度を維持したまま顧客のもとに届けられるようになりました。

同事業では、株式会社バローが一部のモール等の店舗を除き、休業日を新たに2日増やして年間7日としましたが、既存店売上高が前年同期比4.1%伸長しました。

 

また、専門店の「デリカキッチン」、「にぎりたて」やカレーパンの「ガラムとマサラ」などの売上も拡大した結果、人件費、集配送費及び水道光熱費が増加したものの、売上総利益の増加で吸収し、増収増益となりました。

 

<ドラッグストア事業>

ドラッグストア事業の営業収益は1,773億44百万円前年同期比3.8%増)、営業利益は40億17百万円同26.2%減)となりました。

同事業におきましては、調剤部門と食品部門の売上高が順調に伸長しました。地域に密着した店舗作りを目指し、調剤部門では、調剤専門薬局14店舗の新設とドラッグストアへの調剤薬局併設化を12店舗で進めるなど、積極的な出店を進めたことに加えて、処方箋枚数が増加したことが売上増加に寄与しました。また、食品部門では、SM事業との供給面での連携により生鮮品の取り扱いを強化し、精肉や惣菜、花なども順調に拡大しました。

この結果、既存店売上高は前年同期を上回り、売上総利益率が改善したものの、人件費や店舗の新設・改装費用などの販売費及び一般管理費の増加を補いきれず、増収減益となりました。

なお、当期末の店舗数は、株式会社トーホーストアから譲り受けた7店舗及び子会社化による1店舗を含め31店舗を新設し、3店舗を閉鎖した結果、当期末の店舗数は535店舗(うち調剤取扱203店舗)となりました。

 

<ホームセンター(HC)事業>

HC事業の営業収益は1,274億22百万円前年同期比2.8%増)、営業利益は35億64百万円同7.3%減)となりました。当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングス株式会社を親会社とする連結子会社に寄与した当該事業の業績は、2025年2月期(2024年3月1日~2025年2月28日)を対象としております。

同事業におきましては、園芸・農業資材・植物などの売上が天候の影響で変動した一方で、夏物季節商品やリフォーム関連商品、防災・災害対策・防犯商品などの売上が好調でした。EC部門では、取扱品目の増加や即日発送対応の拡大により売上高が大きく伸長しました。

また、株式会社ダイユーエイト、株式会社ホームセンターバロー及び株式会社タイムの3社合計で、客数が前年同期比で2.6%減少しましたが、客単価が同3.2%増加したこともあり、3社合計の既存店売上高は前年同期比0.6%増加となりました。

しかしながら、木材や工具金物などの利益率の高い商品の売上が低迷し、灯油や米、水などの利益率の低い商品の売上構成比率が高まったため、全体の売上総利益率が低下しました。さらに、既存店改装による施設費、人件費、集配送費及びキャッシュレス決済手数料などの販売費及び一般管理費が増加した結果、増収減益となりました。

なお、当期末の店舗数は、3店舗を新設し、6店舗を閉鎖した結果、グループ合計165店舗となりました。

 

<ペットショップ事業>

 ペットショップ事業の営業収益は304億90百万円前年同期比6.1%増)、営業利益は10億58百万円同20.8%減)となりました。当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングス株式会社を親会社とする連結子会社に寄与した当該事業の業績は、2025年2月期業績(2024年3月1日~2025年2月28日)を対象としております。

 同事業では、犬猫の生体販売や関連飼育用品の販売は減少しましたが、犬猫フードの売れ行きが好調で、プレミアムフードや冷凍フードが伸び、ハムスター等の小動物生体の販売も増加しました。サービス部門では、トリミングやドッグトレーニングに加え、プレミアムスパコースや犬の幼稚園などの新サービスの利用が増加しました。また、2024年12月に子会社化した株式会社犬の家が寄与した効果もあり、増収となりました。

 一方、2024年9月1日付での株式会社アミーゴへのペットショップ事業の経営統合に伴うシナジー効果により、売上総利益率は改善しましたが、新規出店や経営統合の一時費用に加え、人件費やキャッシュレス決済比率上昇による手数料の増加等が影響し、販売費及び一般管理費が増加した結果、増収減益となりました。

 なお、当期末の店舗数は、株式会社アミーゴが9店舗を新設し、8店舗を閉鎖して125店舗となり、株式会社犬の家が第4四半期に2店舗新設して58店舗となったことにより、グループ合計183店舗となりました。

 

 

<スポーツクラブ事業>

スポーツクラブ事業の営業収益は104億72百万円前年同期比4.0%増)、営業損失は4億62百万円前年同期8億42百万円の営業損失)となりました。

同事業におきましては、アクトスを中心とした会員の定着率向上の取り組みや株式会社アーデル・フィットネス・リゾート(スイミングスクール運営)の子会社化に伴い、事業全体の会員数が増加しました。加えて、会費値上げも奏功した結果、営業収益は増加しました。

同事業では、特にスイミングスクールを強化しており、冬の短期水泳教室の受講者が前年比3倍弱に達するなど順調に会員数を伸ばしました。さらに、自治体との行政連携による小学校水泳授業の受託も7校まで拡大しており、同スクールの運営ノウハウを活かし地域社会の課題解決を進めると共に、収益力を強化しております。

また、人件費や水道光熱費は増加しましたが、売上総利益が改善し、賃借料などが減少したため営業損失は縮小しました。

なお、当期末の店舗数は、アクトスが2店舗を新設し、アクトスWill_Gの7店舗を閉鎖したことにより171店舗となり、さらに、株式会社アーデル・フィットネス・リゾートの1店舗を加えて、グループ合計172店舗(うちフランチャイズ運営41店舗)となりました。 

 

<流通関連事業>

流通関連事業の営業収益は212億21百万円前年同期比29.8%増)、営業利益は41億95百万円同14.5%増)となりました。

同事業におきましては、2024年4月に子会社化した株式会社鷺富運送や子会社の統合が寄与したことなどにより、営業収益が増加しました。さらに、輸送コストや資材消耗品等のコスト上昇分を価格転嫁したことで売上総利益が増加した結果、人件費の増加や枚方物流センター及び名古屋みなとドライ物流センターの稼働開始に伴う施設費の上昇を吸収し、増収増益となりました。

 

<その他の事業>

その他の事業の営業収益は41億26百万円前年同期比15.9%増)、営業損失は7億95百万円前年同期18億88百万円の営業損失)となりました。

同事業には、不動産賃貸業、クレジットカード事業、衣料品等の販売業などが含まれております。クレジットカード事業におきましては、当社グループ店舗での顧客獲得キャンペーン活動が寄与し、「Lu Vitクレジットカード」の当期末の申込み受付件数は前年同期末の18万口座から32万口座へと拡大、会員のショッピング利用の増加と共に、加盟店手数料収入が大きく伸長し、営業収益が増加しました。また、顧客獲得キャンペーン等の展開に伴い広告宣伝費が増加した一方で、販促費用が減少するなど、販売費及び一般管理費は減少した結果、営業損失は縮小しました。

 

当連結会計年度末における総資産、負債及び純資産の残高、前期末対比の増減額及び増減要因は次のとおりであります。

 

 

前連結会計年度
2024年3月31日

当連結会計年度
2025年3月31日

増減

総資産

444,807百万円

460,068百万円

15,260百万円

負債

265,479百万円

272,025百万円

6,545百万円

純資産

179,328百万円

188,043百万円

8,714百万円

 

 

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ152億60百万円増加し、4,600億68百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産46億28百万円商品及び製品19億3百万円建物及び構築物(純額)82億16百万円がそれぞれ増加したことによるものであります。

 

負債は、前連結会計年度末に比べ65億45百万円増加し、2,720億25百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金33億75百万円及び長期借入金56億6百万円がそれぞれ増加したことによるものであります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ87億14百万円増加し、1,880億43百万円となりました。なお、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は1,711億91百万円となり、自己資本比率は37.2%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ68億14百万円減少し、219億98百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、377億71百万円(前年同期384億49百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益224億35百万円及び資金支出を伴わない減価償却費231億59百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、398億92百万円(前年同期260億55百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出326億72百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出45億85百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、46億91百万円(前年同期45億58百万円の支出)となりました。これは主に、ファイナンス・リース債務の返済による支出35億16百万円及び配当金の支払額35億24百万円によるものであります。

 

③ 販売及び仕入の実績

a. 販売実績

セグメント別営業収益

セグメントの名称

営業収益(百万円)

前年同期比(%)

スーパーマーケット(SM)事業

483,357

6.4

ドラッグストア事業

177,344

3.8

ホームセンター(HC)事業

127,422

2.8

ペットショップ事業

30,490

6.1

スポーツクラブ事業

10,472

4.0

流通関連事業

21,221

29.8

その他の事業

4,126

15.9

合計

854,435

5.8

 

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

 

b. 商品仕入実績

セグメント別商品仕入

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

スーパーマーケット(SM)事業

286,470

6.6

ドラッグストア事業

122,134

3.2

ホームセンター(HC)事業

86,767

△2.1

ペットショップ事業

15,778

9.3

スポーツクラブ事業

1,178

40.4

流通関連事業

12,557

10.9

その他の事業

871

11.3

合計

525,758

4.5

 

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益8,544億35百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益231億91百万円(前年同期比1.5%増)、経常利益261億79百万円(前年同期比2.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益136億54百万円(前年同期比14.3%増)となりました。営業収益は30期連続増収で過去最高となりました。営業利益以下の各段階利益も増益となり、営業利益、経常利益については過去2番目の高水準、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高となりました。

経営成績に対するセグメント別の影響を測るために、前連結会計年度の営業収益と比較をした場合、増収分(466億39百万円)に対する主要セグメントの内訳は、スーパーマーケット事業291億39百万円、ドラッグストア事業64億74百万円及びホームセンター事業34億26百万円の増収となりました。スーパーマーケット事業では、中核の株式会社バローにおいて、関西圏への新規出店や既存店の改装、鮮魚・果物等の商品力強化により既存店売上高が前年同期比4.1%伸長したほか、専門店売上の拡大も寄与しました。また、ドラッグストア事業では、調剤薬局の新設・併設化や処方箋枚数の増加、生鮮品を中心とした食品部門の強化により、既存店売上高が前年同期比1.2%伸長いたしました。ホームセンター事業では、季節商品や防災関連、リフォーム商品の販売が好調だったほか、EC部門も即日発送対応の拡大等により売上を伸ばし、既存店売上高は株式会社ダイユーエイト、株式会社ホームセンターバロー及び株式会社タイムの3社で前年同期比0.7%伸長いたしました。

同様に、前連結会計年度の営業利益と比較をした場合、増益分(3億47百万円)に対する主要セグメントの内訳は、スーパーマーケット事業8億54百万円の増益、ドラッグストア事業14億27百万円及びホームセンター事業2億80百万円の減益となりました。スーパーマーケット事業では、売上総利益が増加し、人件費や物流費の上昇を吸収し増益となりました。ドラッグストア事業では、売上総利益率が改善したものの、人件費や店舗の新設・改装費用などの販売費及び一般管理費の増加を補いきれず、減益となりました。また、ホームセンター事業では、売上総利益率が低下し、既存店改装による施設費、人件費、集配送費及びキャッシュレス決済手数料などの販売費及び一般管理費が増加した結果、減益となりました。なお、2025年3月期第2四半期より報告セグメントとして独立させたペットショップ事業では、2024年9月1日付での株式会社アミーゴへのペットショップ事業の経営統合に伴うシナジー効果により、売上総利益率は改善しましたが、販売費及び一般管理費が増加し減益となりました。

 

財政状態につきましては、総資産が前連結会計年度末に比べ152億60百万円増加し、4,600億68百万円となりました。負債の部において、有利子負債は、前連結会計年度末に比べ55億20百万円増加し、1,285億70百万円となりました。また、純資産の部において、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は1,711億91百万円となり、自己資本比率は37.2%に上昇しております。これらの結果、デット・エクイティ・レシオは0.7倍となりました。

経営効率につきましては、営業収益経常利益率が前期の3.2%から3.1%へ下落したことによりROAが前期の5.9%から5.8%へ下落しました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により、営業収益親会社株主に帰属する当期純利益率が前期の1.5%から1.6%へ上昇したことにより、ROEが前期の7.5%から8.1%へ上昇しております。なお当社グループは、資本コストをより意識した経営へ移行するため、経営効率指標として投下資本利益率(ROIC)を採用しておりますが、ROICも前期の4.7%から5.0%へ上昇しております。引き続き本業利益の拡大と店舗に係る固定資産の減損損失縮小の双方が課題と考えております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は219億98百万円となりました。

キャッシュ・フローの創出及び資金使途について、2025年3月期から2027年3月期を対象とした中期3ヵ年経営計画期間(3ヵ年累計)の計画は、営業活動によるキャッシュ・フローの創出は約1,200億円、M&Aを除く設備投資額は約1,000億円、資金使途は新店投資35%、改装投資30%、物流関連投資15%、食品製造関連投資10%、DXを含むIT投資10%の構成を計画しております。また、株主還元については、連結配当性向30%を目処に累進配当を継続し、株主資本配当率(DOE)2%を下限として安定的な株主還元を目指します。

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは377億71百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは398億92百万円の支出となり、フリー・キャッシュ・フローは21億20百万円のマイナスとなりました。設備投資額は前期を上回る340億36百万円となり、資金使途における支払ベースの構成比においては前期に続き、既存店投資の構成比が約50%となり新店投資の構成比約47%を上回りました。

なお、当社グループの主な資金需要は、事業活動に必要な運転資金(商品仕入に伴う決済資金、販売費及び一般管理費等の営業費用)及び設備投資(新店投資、既存店の改装費用等)であり、営業活動によるキャッシュ・フローを財源とすることを基本とし、必要に応じて銀行借入や社債等による資金調達を行うこととしております。

当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、グループ内資金の活用を基本として、子会社の資金を含め一元管理を行い、当社グループ内の資金需要に備えるとともに、資金の短期流動性を確保するため、取引金融機関と総額725億円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5 【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。