第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

2019年4月に改定した経営理念は、ミッション(使命)、ビジョン(未来・目指す姿)、バリュー(価値観)の3つから成る、以下のような体系です。

 

※燦ホールディングスグループ経営理念

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燦ホールディングスグループ経営理念のミッション「人生に潤いと豊かさを。よりよく生きる喜びを。」は、葬儀事業からライフエンディングのトータルサポート企業へ、また新規事業の展開へと新しい価値を創り出すことに挑戦しつづける当社が、商品やサービスを通じてお客様と地域の人々の人生に潤いと豊かさを感じてもらうこと、よりよく生きる喜びを感じてもらうことが社会に果たすべき使命であるということを意味しています。

ビジョンは、当社の目指すべき未来の姿として、人の心に寄り添い、人生の喜びと幸せを創出する企業、新しい価値、高い付加価値を創造し、持続的に安定成長していく企業、一人ひとりが情熱を持って、主体的に行動し挑戦しつづける企業になることを掲げました。

バリューは、ミッション、ビジョンを実現するために、当社グループとして大切にすべきこと、価値観をまとめました。

それに加えて、2022年4月に私たちの社会に対しての存在意義、存在価値をあらためて定義し、当社グループのパーパスを制定しました。

 

※燦ホールディングスグループパーパス

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このパーパスと経営理念のもとに、人生100年時代の社会に貢献する取組みを進めていきます。

 

(2)経営環境と経営戦略

昨今、エンディング業界では同業他社に加えて異業種からの新規参入が相次ぎ、また、人口減少や超高齢社会の進行に伴い、お客様の価値観やニーズが大きく変化しています。こうした事業環境の変化を踏まえ、当社は2022年に、2032年の創業100年に向けた将来像として「10年ビジョン」を策定いたしました。本ビジョンでは、(1)全国規模での出店拡大による事業基盤の強化、(2)ライフエンディングサポート事業の拡大による新たな価値提供の実現、の2点を重点方針として掲げております。具体的には、2031年度までにグループ全体で葬儀会館210会館体制の構築を目指すとともに、ライフエンディングサポート事業においては、シニア世代とそのご家族のクオリティ・オブ・ライフ向上に資するサービスを拡充し、同年度に売上100億円規模への成長を見込んでおりました。

2024年度においては、葬儀会館の自社出店に加え、㈱きずなホールディングスの連結子会社化により、グループ全体の葬儀会館数は267会館に達し、葬儀事業の拡大目標については計画を前倒しで達成いたしました。この実績を踏まえ、当社は新たな目標として「葬儀会館数550会館」へと引き上げ、更なる成長と拡大を目指してまいります。

 

① 当社は葬祭業界のリーディングカンパニーとして、現状より幅広い層のお客様にご満足いただけるサービスを提供するために、出店エリアを全国規模に広げ、葬儀会館数は2031年度にはグループ全体で550会館を目指します。

 

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② ライフエンディングサポート事業(注)をさらに拡大させ、シニア世代のライフエンディング・ステージを通じて様々な価値を提供することで、多くのシニア世代とそのご家族のクオリティ・オブ・ライフ向上に貢献します。2031年度には売上100億円を目指し、当社グループの事業の柱へと育てます。

 

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(注)ライフエンディングサポート事業:ライフエンディング・ステージにおいて必要とされる、日常生活や、人生の「終末期」の準備サポート等、安心して心豊かな老後の時間を過ごすために必要とされるサービスや商品を提供することで、社会に貢献する事業。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

葬儀事業拡大の目標達成の実績を踏まえ、2025年度からは、「10年ビジョン」の実現に向けた次なるステップとして、「中期経営計画(2025年度~2027年度)」を策定いたしました。本計画では、「10年ビジョンの実現に向け、次なるステップへ! 変化を恐れず、新たなチャレンジ!」という方針のもと、引き続き、企業価値の一層の向上と更なる成長に向けた取り組みを強化し、「10年ビジョン」の着実な実現を目指してまいります。

 

「中期経営計画(2025年度~2027年度)」では、以下の4つの重点テーマに取り組んでまいります。

 

① Growth(成長)

事業基盤の拡大に向けて、引き続き全国主要都市への出店を積極的に推進してまいります。出店施策においては、家族葬ブランドの「エンディングハウス」および「家族葬のファミーユ」を中心とした自社展開を加速するとともに、M&Aや他事業者との提携も活用し、グループ全体の成長を図ってまいります。

また、ライフエンディングサポート事業においても、新規サービス事業の開拓や、既存事業の拡充、グリーフケアサポート活動の拡大を通じ、売上拡大と事業領域の拡張を推進してまいります。

② Quality(品質)

㈱きずなホールディングスが有する家族葬のノウハウを活用し、家族葬領域における品質向上とサービス力の強化を図ってまいります。これにより、高まるニーズに的確に対応しながら、当社全体の品質水準をさらに引き上げてまいります。

また、企業価値の源泉である高品質・高付加価値なサービスを安定的に提供するため、クオリティマネジメントの仕組みを強化し、当社の強みであるサービス品質を一層磨いてまいります。あわせて、事業拡大に向けて、葬儀サービスを担う人財の早期育成と品質確保にも注力してまいります。

「日本一満足・感動いただけるサービス」の提供を継続することで、他社との差別化を図り、持続的な競争優位性の確立を目指します。

③ Change(変革)

変革の取り組みとして、㈱きずなホールディングスとの経営統合(PMI)を推進し、機能・ノウハウの共有および重複機能の統合・最適化を進めてまいります。これにより経営効率を向上させるとともに、グループ全体のガバナンス体制の一層の向上を目指します。さらに、㈱きずなホールディングスとの統合を機に、決算期(3月末)を8月末に変更し、営業収益等の季節変動に伴う事業運営への影響を緩和するとともに、事業運営の効率化を図ってまいります。

④ Sustainability(持続可能性)

持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、資本コストや資本収益性を意識した経営の実践を通じて企業価値向上を図り、早期にPBR1倍超となることを目指してまいります。資本収益性指標としてROEを採用し、効率改善を図るとともに、キャッシュ創出力を表す「EBITDA」を重要指標に追加いたします。また、キャピタルアロケーション方針の開示や、IR機能の強化、配当については累進配当方針に基づく株主還元の強化を推進してまいります。

さらに、人的資本経営に注力し、ビジョン達成に必要なスキル・専門性を備える人財の採用・育成を進めてまいります。グループ内外を対象とした教育機関「燦ビジネスアカデミア」を設立し、人財育成基盤の強化を図るとともに、エンゲージメント向上施策を継続的に実施し、組織力の強化を図ってまいります。さらに、ESG・SDGsへの積極的な取り組みを通じて、社会課題の解決と企業価値向上の両立を目指してまいります。

 

これらの取り組みを通じて、当社は変化する社会ニーズに応えながら、ライフエンディング領域におけるリーディングカンパニーとしての地位を確立し持続的な企業価値向上を実現してまいります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

資本収益性指標としてROEを採用し、中長期的に安定して8%以上にすることを目指し、効率改善を図るとともに、キャッシュ創出力を表す「EBITDA」を重要指標に追加いたします。詳細については、2025年8月を目途に公表いたします。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1)サステナビリティ全般

 現在、気候変動問題をはじめとする環境・社会的課題への対応が重要性を増してきています。当社グループにおいても、事業を通じてこれらの問題に取り組み、当社が目指している「ライフエンディングのトータルサポートサービス」を、社会問題や環境問題の解決に役立つビジネスへ進化させていくことが不可欠となっています。

 環境・社会的課題や改訂コーポレートガバナンス・コード対応等を意識した事業および経営インフラの整備を推進するため、基本方針に「サステナビリティに配慮した事業マネジメント、ESG経営の推進」を掲げ、「燦ホールディングスグループESG方針」、「ESG行動指針」を制定するとともに、ESGに関する各施策の取り組みを進めるため「ESG推進委員会」を設置しています。「人生に潤いと豊かさを。よりよく生きる喜びを。」という経営理念のもと、今後もグループの企業活動を通じ環境・社会的課題を解決しながら、持続可能な社会の実現を目指すESG経営を推進してまいります。

 また、2024年9月に㈱きずなホールディングス・㈱家族葬のファミーユ・㈱花駒・㈱備前屋を連結子会社として新たに当社グループに迎え、経営統合のプロセスを順次進めている段階となっております。今後、当社グループ全体における中長期的なサステナビリティ関連に係る取組みについても、順次検討を進める方針です。なお、気候変動による影響程度および温室効果ガス排出量については含めて算出しております。

 

 

燦ホールディングスグループESG方針

私たち燦ホールディングスグループは、グループのパーパス、経営理念(ミッション)、目指す姿

(ビジョン)、価値観(バリュー)に基づき、ライフエンディングのトータルサポート

サービスにおいて新たな価値と感動を創造するとともに、環境(Environment)・社会

(Social)・企業統治(Governance)を経営の重要事項と認識し、環境・社会的課題

(SDGs等)に真摯に取り組むことで持続可能な社会の構築に積極的な役割を果たし社会

に貢献するとともに、グループの持続的な成長を目指します。

 

 

 

ESG行動指針

      1.健全な成長を実現する事業活動の推進

      2.法令・諸規則の遵守

      3.環境に配慮した事業活動の推進

      4.保有会館を通じた地域・コミュニティへの貢献

      5.顧客満足の向上

      6.従業員満足の向上

      7.ESG情報の開示

 

 

(ア)ガバナンス

 ESG推進委員会はESGに関する方針や活動計画の審議、決定等を行うこととしています。また、同委員会は、社長が任命するESG推進担当執行役員を委員長として、ESG推進担当執行役員が指名する者にて構成されています(ESG推進体制は右図の通り)。

 ESG推進委員会において審議した内容は定期的に取締役会に報告し、各関連部署と連携実施することで、事業活動に反映させています。2025年3月期は、マテリアリティに対応した取組施策の進捗状況等について審議し、取締役会はそれらについて助言を行いました。

 

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(イ)戦略

 当社グループは前中期経営計画(2022年度~2024年度)の中で、経営基盤強化の施策として「ESG経営の推進」を掲げ、ESG経営で注力すべきテーマを以下の通り特定しています。

「グリーフケア・エンバーミングなど高付加価値のサービスと、質の高いホスピタリティサービスの提供を通じてお客様とそのご家族の心の平穏、そして社会の平穏に寄与してまいります」

 このテーマは、創業100年に向けて今後10年間に当社グループが進むべき方向、ありたい姿(10年ビジョン)と整合するものです。

 

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 当社グループが拡大を目指す「ライフエンディングサポート事業」とは、ライフエンディング・ステージにおいて必要とされる日常生活や人生の「終末期」の準備・サポート等、安心して心豊かな老後の時間を過ごすために必要とされるサービスや商品を提供することで、社会に貢献する事業です。当社グループの事業のうち、葬祭会社の葬儀前後のサービス、㈱ライフフォワード、エクセル・サポート・サービス㈱の介護、高齢者施設等での食事提供とその領域での新規事業が該当します。既存の葬儀事業に加えて、シニアライフ全体での新規事業の開拓/拡大を目指すことで、お客様のクオリティ・オブ・ライフ向上に貢献することを目指します。また、中長期的には、葬祭業界の成長のために、当社グループの葬儀事業およびライフエンディングサポート事業のナレッジを葬儀事業者等に提供する、葬儀事業者向け「ソリューション」モデルの構築も視野に入れています。10年ビジョンの実現に向けた事業戦略の推進が、当社グループの事業を通じて社会に価値をもたらすとともに、燦ホールディングスグループESG方針に基づくESG経営の推進を強化し、グループの持続的な成長につながるものと考えています。

 さらに、前期(2024年3月期)は、当社グループのESG経営をさらに推進させるため、当社グループが掲げるパーパス「シニア世代とそのご家族の人生によりそい、ささえるライフエンディングパートナー」の実現のために解決が必要なマテリアリティ(重要課題)を特定しました。マテリアリティの特定プロセスと特定したマテリアリティは以下の通りです。

 

<マテリアリティの特定プロセス>

 部門横断的なプロジェクトチームによりマテリアリティの特定を行い、取締役会に報告しました。検討過程では、サステナビリティに関する国際目標・規範なども参考にしながら、事業活動に影響を与えるリスク・機会につながる外部環境の変化や外部ステークホルダーの期待事項を踏まえて分析を実施、社内資料やインタビューなどをもとに整理した当社グループが認識しているサステナビリティ課題などを踏まえ、ESGに関するリスク・機会の観点から課題の優先順位付けを行いました。優先順位付けにあたっては「ステークホルダーにとっての重要度」と「事業にとっての重要度」に鑑み重要度を定量化した上で議論し、決定しました。特定したマテリアリティは下表に示す5つであり、それぞれのマテリアリティについて、2031年度のありたい姿を定義し、それらを実現するための取組施策を取りまとめました。

 

(図)マテリアリティの特定プロセス

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<マテリアリティ一覧>

マテリアリティ

2031年の状態定義

(ありたい姿)

取組施策

「気候変動:気候変動への対応」

地球環境への負荷を最小化し脱炭素社会に適応

1.葬儀会館等への太陽光パネルの設置

2.再生可能エネルギーによる電力調達

3.ハイブリッド車両(寝台車・霊柩車)への切り替え

「ライフエンディング:ライフエンディングサポートを通じた豊かさの創出」

シニア世代とそのご家族が安心して心豊かな時間を過ごすことができるライフエンディングサポートを提供

〔超高齢社会への貢献〕

1.よりよいお別れの場の提供

2.おひとりさま向けサービスの充実

3.ライフエンディングサポート事業の拡大

〔地域社会への貢献〕

4.グリーフケアの提供

「品質:お客様に安心・信頼・満足をいただける品質の追求」

こころに寄り添う高品質なサービス・商品・空間でライフエンディングのトータルサポートを実現

1.高品質なサービス・商品・空間の提供(既存ブランド、新家族葬ブランド)

2.葬祭ディレクター技能審査の保有者数増加

「人的資本:ホスピタリティ、主体性、実行力を兼ね備えた人財の育成と組織風土の変革」

パーパス実現に向け主体的に行動し挑戦しつづける人財を尊重

1.ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進

2.従業員エンゲージメント向上(経営理念・パーパスの浸透も含む)

3.労働安全衛生管理の向上

「ガバナンス:ガバナンスの充実を通じた経営基盤の強化」

持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指す誠実な経営を推進

1.コンプライアンス教育の強化

2.データセキュリティの強化

 

(ウ)リスク管理

 当社グループは、リスク管理を統括する「リスクマネジメント委員会」を設置し、「リスクマネジメント規程」および「危機発生時対応マニュアル」を整備しています。当該委員会が中心となって、当社グループ全体のリスク管理体制・施策等の審議を行うとともに、事業活動に関係する様々なリスクへの対応を検討・実施・推進しています(詳細は、「第一部第4提出会社の状況4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要③企業統治に関するその他の事項、第2事業の状況3 事業等のリスク」をご参照ください)。なお、リスクマネジメント委員会のメンバーは、ESG推進委員会を兼務しています。

 2025年3月期は、リスクマネジメント活動方針の検討や、取り組み計画の進捗のモニタリング等を行ったほか、リスクマネジメント意識向上のための社員向け教育を実施しました。また、前期(2024年3月期)は、(イ)戦略に記載の通り重要課題(マテリアリティ)の特定を行いました。その際、ESGに関するリスク・機会の観点から課題の優先順位付けを行っており、特に気候変動(Eのマテリアリティ)、人的資本(Sのマテリアリティ)、ガバナンス(Gのマテリアリティ)を、リスクの側面において重要であるとして特定しました。マテリアリティに関するこれらのリスクについては、ESG推進委員会とリスクマネジメント委員会が連携して対処してまいります。

 

(エ)指標と目標

 特定したマテリアリティについて、下記の通り、KPIと目標を設定しました。今後、取り組みの進捗を管理していきます。

 

マテリアリティ 気候変動:気候変動への対応

 気候変動の詳細については、「(2)気候変動」をご参照ください。

 

マテリアリティ ライフエンディング:ライフエンディングサポートを通じた豊かさの創出

取組施策

KPI(注1)

実績値

目標

2023年度

2024年度

〔超高齢社会への貢献〕

1.より良いお別れの場の提供

葬儀会館数

91会館

267会館

(内訳(注2)燦HDグループ101会館、きずなHDグループ166会館)

2031年度:550会館(注3)

2.おひとりさま向けサービスの開始

「喪主のいらないお葬式」サービスの推進

3.ライフエンディングサポート事業拡大

ライフエンディング事業の売上規模

21.1億円

25億円

2031年度:100億円

〔地域社会への貢献〕

4.グリーフケア(注4)の提供

ひだまりの会(注5)の活動継続

 

マテリアリティ 品質:お客様に安心・信頼・満足いただける品質の追求

取組施策

KPI(注1)

実績値

目標

2023年度

2024年度

1.高品質なサービス・商品・空間の提供(既存ブランド、新家族葬ブランド)

顧客アンケートの総合満足度(当社の主要な子会社である㈱公益社の顧客アンケートの総合満足度)(注6)

94.6%

93.1%

2025年度:95%

2.葬祭ディレクター技能審査合格者数の増加

社内受験認定(既合格者を含む)した社員の内の葬祭ディレクター技能審査保有率(㈱公益社・㈱葬仙・㈱タルイの葬儀施行部門の正社員における保有率)

99.1%

100%

(注7)

2025年度:100%

 

 

マテリアリティ 人的資本:ホスピタリティ、主体性、実行力を兼ね備えた人財の育成と組織風土の変革

 

取組施策

KPI(注1)

実績値

目標

2023年度

2024年度

1.ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進

女性管理職比率(注8)

7.4%

12.4

(内訳(注2)燦HDグループ8.7%、きずなHDグループ17.6%)

2025年度12.4%以上

70歳までの継続雇用希望者の雇用(データ範囲:燦ホールディングス㈱、㈱公益社、㈱葬仙、㈱タルイ、エクセル・サポート・サービス㈱、ライフフォワード㈱)

-(制度導入前)

100%(10名)

継続雇用を希望する対象者の雇用推進

2.従業員エンゲージメント向上(経営理念・パーパスの浸透も含む)

従業員意識調査のエンゲージメントの点数(ワークエンゲージメント)(データ範囲:燦ホールディングス㈱、㈱公益社、㈱葬仙、㈱タルイ、エクセル・サポート・サービス㈱、ライフフォワード㈱)

3.8点

3.8

2025年度3.8点以上

3.労働安全衛生管理の向上

労働安全衛生度数率

(注9)

1.72

3.48

(内訳(注2)燦HDグループ2.01、きずなHDグループ5.83)

2025年度3.00以下

 

マテリアリティ ガバナンス:ガバナンスの充実を通じた経営基盤の強化

取組施策

KPI(注1)

実績値

目標

2023年度

2024年度

1.コンプライアンス教育の強化

コンプライアンス研修受講率(データ範囲:燦ホールディングス㈱、㈱公益社、㈱葬仙、㈱タルイ、エクセル・サポート・サービス㈱、ライフフォワード㈱)

100%

100%

2025年度:100%

2.データセキュリティの強化

情報セキュリティ研修受講率(データ範囲:燦ホールディングス㈱、㈱公益社、㈱葬仙、㈱タルイ、エクセル・サポート・サービス㈱、ライフフォワード㈱)

100%

100%

2025年度:100%

(注)1.KPIは、グループ全体の値。ただし、データ対象範囲が異なる指標は、その旨記載しています。また、当社グループは今期中に㈱きずなホールディングスと統合したため、2024年度実績は㈱きずなホールディングスを含む数値となっています。

2.2024年度実績値のうち、葬儀会館数、女性管理職比率、労働安全度数率の3つのKPIについては、経営統合前の燦ホールディングスグループ全体(燦HDグループ)(燦ホールディングス㈱、㈱公益社、㈱葬仙、㈱タルイ、エクセル・サポート・サービス㈱、ライフフォワード㈱)と、きずなホールディングスグループ全体(きずなHDグループ)(㈱きずなホールディングス、㈱家族葬のファミーユ、㈱花駒、㈱備前屋)の値を内訳で表示しています。

3.当社グループは、2031年度の目標として葬儀会館数210会館を掲げていましたが、㈱きずなホールディングスとの経営統合により、2024年度中に目標を達成したため、新たな目標として550会館を掲げました。

4.「グリーフケア」とは、「重要な他者を喪失した人、あるいはこれから喪失する人に対し、喪失から回復するための喪(悲哀)の過程を促進し、喪失により生じるさまざまな問題を軽減するために行われる援助」のことをいいます。

5.「ひだまりの会」とは、「ご遺族の皆さまの悲しみや辛さに寄り添い、安全に安心してお話いただける場と時間を提供できればとの思いから、㈱公益社が主催するご遺族同士の交流の場」のことをいいます。

6.「総合満足度」とは、㈱公益社の一般葬の葬儀施行に関して、㈱公益社基準による顧客アンケートの満足度を集計した比率のことをいいます。顧客アンケートの項目が統一されていないため、その他のグループ会社(㈱葬仙、㈱タルイ、㈱家族葬のファミーユ、㈱花駒、㈱備前屋)は除いております。

7.葬祭ディレクター技能審査保有者数としては、㈱公益社・㈱葬仙・㈱タルイ合計で220名です。また、きずなHDグループでは社内受験認定制度がないためKPIの集計には含めていませんが、葬祭ディレクター資格保有者が171名(葬儀施行部門以外の社員を含む)在籍しています。

8.「女性管理職比率」は、当社グループにおける「管理職」にある従業員の合計に占める「女性管理職」の割合を記載しております。「管理職」は、当社グループ各社における課長級相当職以上を対象に算出しております。

9.労働安全衛生度数率:労働災害による死傷者数/延べ実働労働時間数×1,000,000

 

 

(2)気候変動

  (TCFD提言に対応した開示)

ガバナンス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆取締役会の監督体制

 当社取締役会は、気候変動を含むサステナビリティ課題への対応を重要な経営課題として認識しています。ESG推進委員会において関連する方針や活動計画の審議を行い、その審議内容を定期的に取締役会に報告しています。

 取締役会では中期経営計画・年度予算等に気候関連課題もテーマに織込んでおり、次年度以降、進捗を監督していきます。

 

◆経営陣の役割

 経営陣は、サステナビリティをグループ全体の経営課題として明確に位置づけ、サステナビリティに対する取組みを推進するための計画を策定するとともに、各関連部署と連携して実施できるよう周知し進捗管理を行い、必要に応じて是正対策を検討したうえで戦略を見直し、事業活動に反映させます。

 2023年3月期から、当社では、「気候変動」を重要なESG課題と位置付け、TCFD提言への賛同、TCFDコンソーシアムへの参画を行いました。また、ESG推進委員会において当社グループとして初めてTCFDのフレームワークに沿った気候シナリオ分析、気候関連リスクおよび機会の特定に取り組みました。その結果は取締役会に報告されました。分析の結果、全体的に当社グループのビジネスに大きな影響をもたらすリスク・機会は特定されませんでしたが、シナリオ毎の主要なリスク・機会が当社グループへもたらす可能性のある中長期的な財務的影響の評価を行い、対応の方向性を確認しました(戦略の項目参照)。2024年3月期中に開催した取締役会やESG推進委員会において、太陽光発電導入会館数や再生可能エネルギーの電力購入による電気料金削減額等の進捗報告がなされました。気候変動に関しては、引き続きESG推進委員会において必要に応じて社会的動向の把握やリスク・機会の見直しを実施し取締役会に報告するとともに、具体的な取り組みの方向性や目標設定、指標(KPI)の設定を行います。

戦略

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆気候変動のリスク及び機会、それらの組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響

 気候変動が顕在化する4℃シナリオと脱炭素社会への移行により規制強化などが見込まれる1.5℃シナリオの2つのシナリオに基づき、当社グループの事業に影響をもたらすリスク・機会の検討を行いました。

 

<気候変動シナリオ分析の概要>

選択したシナリオ

4℃シナリオ、1.5℃シナリオ

国際エネルギー機関(IEA)による世界エネルギー展望(WEO)に示されるシナリオ、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によるSSPシナリオ等を参照

分析時間軸

2050年時点の事業への影響を評価

 

◆2℃以下のシナリオを含む異なる気候関連のシナリオを考慮した組織戦略のレジリエンス

 検討の結果、全体的に当社グループのビジネスに大きな影響をもたらすリスク・機会は特定されませんでした。

 しかし、個別のシナリオ検討の結果、4℃シナリオにおいては、気温上昇や降水パターンの変化により、花材の生育不良が生じ、調達コストの増加、1.5℃シナリオにおいては、炭素税の導入による課税負担の増加が、財務的な影響をもたらす可能性のある主要なリスクとして特定されました。

 今後、特定されたリスク・機会については、各関連部署と認識を共有し、これらのリスクを最小化/機会を最大化するための具体的な対応策を検討し、事業活動に反映させていきます。

分類

リスクと機会

事業影響

影響程度

対応策

1.5℃

4.0℃

移行

リスク

炭素税・

炭素価格

電力価格上昇による操業コスト増加

(約0.9億円)

※1

軽微

・太陽光発電導入会館の拡大※3

・再生可能エネルギーの電力購入※4

炭素税導入拡大による課税負担の増加

(約2.3億円)

※2

軽微

・太陽光発電導入会館の拡大※3

・電気自動車やハイブリッド車の導入拡大※5

物理

リスク

降水・気温パターンの変化

生花の生育不良により調達コストが増加

軽微

・調達産地の分散化

異常気象の頻発化と深刻化

(豪雨・洪水等)

会館・倉庫等の浸水被害によって操業停止等となり収益が減少

軽微

・新規出店の都度、物理リスク確認

機会

消費者の嗜好の変化

ドライアイス(気化によりCO2が発生)の使用量が抑えられるエンバーミング処置の受注が増加

軽微

・エンバーミングの販促

※1 電力価格の上昇率×電力利用料

※2 炭素価格×CO2排出量

※3 PPA(Power Purchase Agreement:電力販売契約)方式により10会館に設置(2024年3月実績)し稼働しておりました。2024年度は、既存会館のうち、10会館に導入をすすめ、合計20会館に設置(2025年3月実績)しております。今後についても設置可否を調査し、設置会館の増加を検討しています。

※4 非化石価値取引市場(日本卸電力取引所に2018年5月に開設された非化石証書を取引する市場)からの調達によるCO2排出削減。前期に導入し今期は通期寄与しました。

(合計5会館で契約(2025年3月実績))

※5 寝台車のハイブリッド車両率は、68%から77%になりました(2025年3月実績)。2025年度は100%を目指しています。

リスク管理

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆気候関連リスクを特定し、評価するための組織のプロセス

 当社は、ESG推進委員会において中長期的な観点からの気候変動リスク・機会の特定・評価を行っています。また、既に顕在化している気候変動に伴うリスク(主に台風・豪雨等の物理的リスク)に関しては、リスクマネジメント委員会において発生頻度と損失規模に基づくリスクの特定・評価を行っています。

 

◆気候関連のリスクをマネジメントするための組織のプロセス

 ESG推進委員会もしくはリスクマネジメント委員会で特定・評価された気候関連リスクを含む重要なリスク等については随時、取締役会等に報告、共有がなされており、適切な対応策の検討が行われています。具体的には、気候変動に関するリスクのうち、経営戦略に関連するリスクについては必要に応じて取締役会において審議を行い、個々の関連部署において指示・報告等を通じて、リスク事象の発生の回避および発生した場合の対応策を検討しております。

 

◆組織の全体的なリスクマネジメントへの統合

 当社では、「リスクマネジメント規程」および「危機発生時対応マニュアル」を制定し、リスクマネジメント委員会が中心となって、当社グループ全体のリスク管理体制・施策等の審議を行うとともに事業活動に関係する様々なリスクへの対応を検討・実施・推進しています。

 ESG推進委員会で特定された気候変動リスク等については随時、リスクマネジメント委員会に共有され、グループ全体のリスクの中での優先順位を検討し、中長期的な経営戦略との関連性の中で対応策を検討しています。

 

指標と目標

 

 

 

 

 当社グループは、環境に配慮した事業活動の推進をESG行動指針に掲げ、温室効果ガス排出量削減に向けた取組みを推進しています。

 

温室効果ガス排出量の推移(単位:t-(CO2))

区分

算定範囲

2022年度

2023年度

2024年度

Scope1

事業活動で使用する燃料の燃焼によって排出される温室効果ガス(CO2)の排出量

2,199

2,012

2,413

(2,036)

Scope2

事業活動で使用する電力に起因して排出される間接的な温室効果ガス(CO2)の排出量

4,217

4,231

6,038

(3,911)

6,416

6,244

8,452

(5,947)

※算定期間:2022年度(2022年4月1日~2023年3月31日)、2023年度(2023年4月1日~2024年3月31日)、2024年度(2024年4月1日~2025年3月31日)

 ただし㈱きずなホールディングスおよび㈱家族葬のファミーユ、㈱花駒、㈱備前屋については2024年度(2024年9月1日~2025年2月28日)を基に算出したものを含めて記載し、含めていない数値を()内に内数で記載しております。

※対象事業範囲:当社および連結子会社(経営支配力基準を採用)の全拠点

※算定基準:①Scope1において、ガスおよび燃料の換算係数は、環境省まとめの「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使用しています。②Scope2において、電力使用量からのCO2は、マーケット基準で算定しています。電力CO2排出係数は、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく電力事業者別の調整後排出係数を使用しています。

※2023年度から、Scope3のカテゴリー1(購入した製品・サービス)の試算に着手しております。

※現在、太陽光発電等の温室効果ガスの削減効果等を検証しており、中長期の目標や指標(KPI)につきましては、今後検討してまいります。

(3)人的資本

(ア)経営戦略と人財戦略の連動

 近年の社会や価値観の変化に合わせて、葬儀業界も進化しています。葬儀・供養スタイルの多様化、小規模・簡素化嗜好へのシフト、単身高齢世帯の増加など、事業環境・顧客志向に鑑み、当社グループの事業戦略もそれらのニーズに見合うものにする必要があります。また、その担い手である従業員に求めるスキル、行動の在り方も変えていく必要を認識しています。

 当社グループは2032年度に創業100年を迎えますが、これまでの「大切な人との最後のお別れに寄り添う葬儀事業者」というお客様との信頼に根差した在り方は引き続き大切にしつつ、今後は「シニア世代とそのご家族に寄り添い、ささえるライフエンディングパートナー」への進化を実現させるのが、当社グループの10年ビジョンです。その事業戦略として、「葬儀事業の拡大」「ライフエンディングサポート事業の拡大」「葬儀事業の競争力強化」「日本一満足・感動いただけるサービスを目指した仕組み強化」「経営基盤の強化」を掲げており、その実現に必要なスキル・専門性を備える人財を採用・育成・獲得していくこと(下図「人財の育成・確保」)が必要です。また、そうした事業変革を担う従業員に求める行動として、「ホスピタリティのこころ」を持った上で、過去にない変化へチャレンジしていく「主体性」、そして専門能力を発揮しながら変革をやり抜く「実行力」を有する人財を増やしていける組織風土作り(下図「組織風土の変革」)にも取り組んでいます。当社グループの進むべき方向性であるパーパスや経営理念に共感する従業員の土壌を築きつつ、人的資本の側面から事業戦略の実現性を高めるためのこれら両輪の取り組みを継続させた先に「挑戦し続ける組織風土」として常態化され、結果として中長期的に企業価値が向上し続けていく、それが当社グループの人的資本経営の考え方です。このような組織風土が根付いているか否かを確認するための指標として、当社グループの人的資本経営では「従業員意識調査」で従業員エンゲージメントの結果を取締役会で適宜モニタリングしています。

 

 <燦ホールディングスの人的資本経営の基本コンセプト >

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<燦ホールディングスの人財戦略ストーリー>

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(イ)経営理念・パーパスの浸透

 ここでは、当社グループの経営理念・パーパス浸透の取り組みの考え方について記載します。

 当社グループの経営理念のミッション「人生に潤いと豊かさを。よりよく生きる喜びを。」は、葬儀事業からライフエンディングのトータルサポート事業へ、また新規事業の展開へと新しい価値を創り出すことに挑戦しつづける当社が、商品やサービスを通じてお客様と地域の人々の人生に潤いと豊かさを感じてもらうこと、よりよく生きる喜びを感じてもらうことが社会に果たすべき使命であるということを意味しています。加えて、2022年4月に私たちの社会に対しての存在意義、存在価値をあらためて定義し、当社グループのパーパスを制定しました。私たちは、シニア世代とそのご家族との長期にわたる関係を築きながらトータルサポートを提供することによって、その方の人生によりそい、支えてまいります。

 2023年度から2024年度にかけては、全ての従業員に経営理念・パーパスを浸透させるために、グループ各社の社長が執行責任者となり、社長・部門長自らが課題設定およびコミットメントを行い、各社ごとに経営理念・パーパスを実践するために必要な行動を明確にし、日々の業務活動で実践していく取組みを行ってまいりました。その結果、従業員意識調査の『経営理念』のスコアが、2024年度は3.4点(5.0満点中)となり、2023年度の3.3点から上昇いたしました。(注)

 

2023年度

2024年度

経営理念

3.3

3.4

(注)結果は、燦ホールディングス㈱、㈱公益社、㈱葬仙、㈱タルイ、エクセル・サポート・サービス㈱、ライフフォワード㈱の6社の集計値。

   統合直後となるため、㈱きずなホールディングスおよびその連結子会社3社は集計対象外。

 

 特に、「日本一満足・感動いただけるサービス」を実現・達成していくための組織を作るには、当社グループで働く従業員ひとりひとりが経営理念・パーパスに込められた経営の想いを理解し、会社への帰属意識を高めてもらうことが不可欠です。今後も従業員が経営理念・パーパスを理解し、自分事化し、主体的な行動に反映できるような施策を継続的に実施していく予定です。また、定期的な従業員意識調査の中で経営理念・パーパスの従業員への浸透状況をモニタリングし、引き続き浸透活動を進化させていきます。

 

 

<燦ホールディングスの経営理念・パーパス>

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(ウ)人財育成方針

 ここでは、「人財の育成・確保」として、事業戦略の実現に必要なスキル・専門性を有する人財を採用・育成・獲得していく考え方を中心に記載します。

 葬儀単価は下落傾向にあるものの、死亡数は当面増加傾向にあり、我が国の葬儀市場は大幅な成長は難しいまでも一定の市場規模の維持は可能と考えています。それらを踏まえ、環境変化に対応した事業推進ができる戦略企画・将来の経営幹部候補人財の育成・確保を進めております。具体的には、採用競争力のある条件提示を可能とする人事制度の導入によって優秀な人財を外部から確保するとともに、早い段階から経営視点の知識獲得と意識醸成を目的に、新任管理職研修や選抜リーダー研修を実施しております。2024年度は特に、戦略企画・経営幹部に求められる力である「組織・人を動かす力(=組織運営力)」を高めることに焦点を当てて、研修を実施いたしました。2025年度には、素養と意欲を持った社員を選抜して、経営視点での戦略企画・実行スキルを獲得してもらうことを目的とした、教育プログラムの策定(燦ビジネスアカデミアの立上げ)も予定しております。

 既存の葬儀サービス事業では、2023年3月に立ち上げた新家族葬ブランド(エンディングハウス)を中心とした出店加速により葬儀事業エリアと顧客ターゲットを拡大していく必要性から、葬儀サービス人財の確保、および戦力化を進めております。特に葬儀サービス人財は、これまで以上に新卒および中途採用を強化することで人財の確保を進めております。また、採用した人財を戦力とするための当社オリジナルの人財育成プログラムを開発し、葬儀サービス人財の育成とサービス品質の向上に努めております。

 新事業・サービスとしては、終活から葬儀後までのライフエンディングサポート事業分野を拡大し、お客様と家族の長期間のサポートを実現させるとともに将来の柱となる事業に育てる計画を掲げております。それにあたり、シニア世代に向けた終活サービスのポータルサイトを通じた商品・サービスの提供を事業内容とするライフフォワード㈱の売上拡大・収益化を最重要課題の一つに位置付けています。その担い手として、マーケティングの専門性を有した人財の育成・確保が急務です。特にデジタルマーケティング領域においては、優秀な人財の中途採用に注力しております。また、新事業・既存事業ともに当社グループ全体においてマーケティングスキルの向上が重要と考えており、引き続きマーケティングスキル向上の研修等を強化してまいります。

 加えて、当社グループでは、死別等によって悲嘆されているご遺族の立ち直りのサポートの一助となるべく、社会貢献活動としてグリーフケア活動を行っております。ご遺族の悲しみを癒し、前向きに生きるエネルギーの源になって頂くための遺族サポートを行う「ひだまりの会」を2003年12月に立ち上げ、これまで1,000名を超えるご遺族の方々のサポートをしてまいりました。また、グリーフケア活動の一つであるエンバーミング(ご遺体に消毒殺菌・防腐・修復・化粧をし、生前のお姿に近づける技術)処置は、今後さらに重要性が増すと想定しております。昨今の新型コロナウイルス感染症等のパンデミックリスクだけに留まらず、今後、日本では地震や台風・水害等の大きな自然災害が発生することが想定されており、自然災害等でお亡くなりになった方に対してエンバーミング処置を行うことで故人の遺志や残された人たちの想いを十分に葬儀に反映することが可能となります。このようなグリーフケアを通じた社会貢献活動は、当社グループの社会価値向上のための非常に重要な取組みといえます。葬儀サービスだけでなく、グリーフケア活動まで担うことができる人財の育成を強化しており、エンバーミング処置ができる日本遺体衛生保全協会(IFSA)認定のエンバーマー資格保有者は現在31人(2025年3月末時点)で業界最大規模の人数となっております。今後もエンバーマー資格保有者の確保と育成に取り組んでまいります。

 また、当社グループは、日本一満足・感動いただけるサービスを目指し、人のこころに寄り添うホスピタリティあふれるサービス・商品・空間(会館)を、妥協することのない質の高さをもって実現し、お客様にお届けすることが企業価値の源泉と考えており、これを実現する人財育成とクオリティマネジメントを徹底しています。ひとりひとりがプロフェッショナルとして質の高いサービス提供ができるように教育研修の専門部署を設けてサービス品質の向上を行っております。具体的には、入社後に教育専門部署による葬儀サービスの教育の機会を設け、厚生労働省認定「葬祭ディレクター技能審査資格」の資格取得に努めており、現在有資格者は業界でも最大規模となる507人(2025年3月末時点)となっております。こうした取り組みによってホスピタリティ溢れるサービスを提供していくことでお客様の満足度の向上に努めております。

 

(エ)社内環境整備方針

 ここでは、「組織風土の変革」として、「ホスピタリティのこころ」を持った上で、過去にない変化へチャレンジしていく「主体性」、そして専門能力を発揮しながら変革をやり抜く「実行力」を有する人財を増やしていく社内環境作りの考え方について記載します。

 当社グループは、従業員のモチベーションを高め主体的に自らの成長を促していくことを目的に、当社グループ独自の葬儀サービス人財の役割に応じたディレクターサービス認定制度を導入し、運用しております。年1回の認定評価を通してディレクターの葬儀施行サービス品質の可視化を行い、従業員ひとりひとりが自身の評価と課題を把握し、レベルアップを目指すことで、組織としてのサービス品質の向上にもつなげております。また他にも、入社3年未満の従業員をサポートしモチベーション向上を図るためのメンター制度や様々な表彰制度、エリア(地域限定)社員を対象とした新たなインセンティブ制度を導入することで、従業員ひとりひとりが職場の中で主体性を持って挑戦と実行ができるような組織づくりを行っております。

 さらに、超高齢社会の労働力人口が不足する中で、シニア人財がより長く当社グループで活躍する機会を創出することにも力を入れております。具体的には、これまで65歳までだった継続雇用制度を70歳までに延長し、よりモチベーション高く働いてもらうための人事制度を2023年度より導入しております。その他、多様な働き方を実現するための環境整備も行っており、テレワーク制度導入によるリモート勤務に必要なインフラ整備(ペーパーレス・電子化)や次世代育成手当の支給、障がい者雇用の強化、一部職種向けの副業制度も導入しております。今後は、女性活躍の推進にもより一層努めてまいります。

 加えて、コンプライアンスを重視した組織風土の醸成にも力を入れております。役員・従業員が遵守すべき規範、普遍的な考え方を「行動規範・行動基準」としてまとめた「コンプライアンスブック」の全役員・従業員への配布とヘルプラインを周知するほか、コンプライアンス研修・個人情報保護(PMS)研修・ハラスメント研修等の定期的、継続的な教育を実施することで、コンプライアンスに対する意識向上を従業員に対して取り組んでおります。

 

(オ)組織風土

 以上、当社グループの進むべき方向性である経営理念・パーパスに共感する従業員の土壌を築きつつ、人的資本の側面から事業戦略の実現性を高めるための取り組みとして、「人財の育成・確保」「組織風土の変革」を両輪で継続させた先に、「挑戦し続ける組織風土」として常態化されているかを確認するため、従業員意識調査で従業員のエンゲージメントスコア(働きがい)を最重要KPIと設定し、モニタリングしております。2024年度の従業員エンゲージメントのスコアは3.8点(5点満点中)でした。このエンゲージメントスコアは3.5点以上を基準にしており、2023年度から継続して高い状態を維持しています(注)。今後も継続的に「挑戦し続ける組織風土」を常態化させるための各種施策に取組み、エンゲージメントスコアの向上に努めてまいります。

 

 

2023年度

2024年度

基準値

従業員のエンゲージメントスコア(働きがい)

3.8

3.8

3.5

(注)結果は、燦ホールディングス㈱、㈱公益社、㈱葬仙、㈱タルイ、エクセル・サポート・サービス㈱、ライフフォワード㈱の6社の集計値。

   統合直後となるため、㈱きずなホールディングスおよびその連結子会社3社は集計対象外。

 

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)葬儀需要の変動に関するリスク

(死亡者数)

葬儀需要の数量的側面は死亡者数によって決定され、葬儀事業における所与の条件となります。死亡者数の中長期予測として、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(2023年4月推計)における死亡者数の中位推計に依拠すれば、向こう10年間、年平均1%弱の伸び率で死亡者数が増加するとの予測が得られます。しかし年度毎に見ると、実績値は上記推定値から乖離した動きを示します。

したがって、仮にマーケット・シェアおよび葬儀1件当たりの平均単価が変わらないとしても、(当社グループ営業エリアの)死亡者数の変動によって、葬儀およびその関連事業を中核事業とする当社グループの単年度業績が、少なからず変動する可能性があります。

 

(季節的変動)

年間死亡者数の発生に季節性があるため、特に12月~2月が当社グループの葬儀施行件数が相対的に多い繁忙期となります。したがって、葬儀およびその関連事業を中核事業とする当社グループでは、上期よりも下期の営業収益が多くなっています。

また、この繁忙期(とりわけ1月~2月)はインフルエンザの罹患者の発生が多くなる時期でもありますので、その年のインフルエンザ流行の程度によって、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(2)大規模葬儀の変動に関するリスク

当社グループでは、社葬・お別れの会・合同葬といった企業・団体・学校法人などが執り行う追悼セレモニーについて、豊富な施行実績に基づく運営のノウハウを有します。個人の方の葬儀(一般葬儀)と比較すると、参列者数の多い規模の大きな葬儀となる一方、限られた件数となりますので、年によって受託件数・金額の変動を生じます。したがって、追悼セレモニーという相対的に規模の大きな葬儀の受託件数・金額の多寡により当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。(金額5百万円超の葬儀を大規模葬儀と定義した場合、主に受託する㈱公益社の葬儀施行収入全体の1割前後を占めます。)

 

(3)規制と競争環境に関するリスク

葬祭業界は法的規制、行政指導のない業界ですが、それは裏を返せば事業への参入障壁が低いことを意味します。

業界内には地域密着型で家業的な中小零細業者を圧倒的多数とする葬儀専業者と、広域展開している一部大手事業者を含む冠婚葬祭互助会とがあります。これまで婚礼を中核事業としてきた冠婚葬祭互助会が葬儀に注力しているほか、成長産業としての認識から、仏事関連産業はもとより異業種(電鉄、流通、生協、農協、ホテル等)からの参入が全国規模で進んでいます。また、インターネットによる葬儀紹介事業者の進出もあり一段と競争激化に拍車をかけています。参入障壁の低さが、今後新たな新規参入を招き、当社グループの業績に影響を与えるような競争環境の変化をもたらす可能性も否定できません。

 

(4)自然災害、感染症等の発生に関するリスク

(自然災害)

台風や豪雨、大規模な地震等の自然災害の発生は、当社グループが所有または運営する施設(主に葬儀会館)に損害を及ぼす可能性があります。これに伴う葬儀会館の一時的な稼働停止リスクに対しては、グループ内の他の葬儀会館や外部施設の利用により、葬儀施行への影響を最小限に抑えます。また、施設に係る経済的損害のリスクについては損害保険の付保により転嫁を図ります。しかし、それらの対応で十分に事業への影響や損失がカバーされる保証はありません。

 

(感染症等)

感染症の発生・蔓延は、人びとの移動や集いに大きな制約をもたらします。最悪の場合は、故人との対面でのお別れができないなど、葬儀形態そのものが制約を受けることも生じます。こうした事態は、葬儀の参列者の減少、小規模化をもたらし、また、社葬やお別れの会などの大規模葬儀の施行を困難にすることを通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)固定資産の減損に関するリスク

当社グループは、葬儀会館に係る有形固定資産を中心に固定資産を保有しています。経営環境や事業の状況の変化等により収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、対象資産に対する減損損失の計上により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、多額ののれんを計上しております。当該のれんは、主に2024年9月に㈱きずなホールディングスの株式を取得したことにより生じたものです。のれんの対象となる事業の収益力が低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。事業の収益力の向上に努めておりますが、減損損失を計上するに至った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)法的規制に関するリスク

(食品衛生法)

当社グループの料理・飲料事業については食品衛生法により規制を受けています。当社グループが飲食店を営業するために、都道府県知事が定める基準により食品衛生責任者を置くことはもとより、厳格な衛生管理を実施することによって、食中毒の回避に万全を期しています。しかしながら、万が一食中毒を起こした場合、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止、一定期間の営業停止等を命じられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(個人情報保護法)

当社グループでは、葬儀の請負等を通じて多くの個人情報を所有することから、2005年4月より施行された個人情報保護法の遵守体制構築を経営の最重要課題の一つと位置づけ、プライバシーマークの認証を取得いたしました。

しかしながら、予期せぬ事態により個人情報が流出した場合、当社グループの社会的信用に影響を与え、その対応のための多額の費用負担や企業イメージの低下が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績等の状況の概要

当連結会計年度(以下、当期)におけるわが国経済は、一部に弱めの動きもみられますが、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復等により緩やかに回復しています。一方で、アメリカの政策動向や長期化する不安定な国際情勢など、経済と物価をめぐる不確実性は高い状況が続いております。

 

当社が事業展開をしている葬儀業界では、65歳以上の高齢者人口の増加を背景に、葬儀に関する潜在ニーズは2040年まで継続的な増加が見込まれております。一方で、故人との大切な最後のお別れの場である葬儀の本質は変わりませんが、家族を中心に近しい人だけで行う家族葬のほか一日葬など、葬儀の形態が多様化しており葬儀施行単価の下落に繋がっております。加えて、葬儀事業者による葬祭会館の新規出店やインターネットによる葬儀紹介会社の台頭により、特に小規模葬儀のサービス提供をめぐる競争が激化しております。

 

当社は2032年に迎える創業100年に向けて当社グループが進むべき方向、ありたい姿を定めた「10年ビジョン(2022年5月公表)」において「葬儀事業の拡大」および「ライフエンディングサポート事業の拡大」の目標を掲げました。当期は、「10年ビジョン」に沿って推進しております「中期経営計画(2022年度~2024年度)」の最終年度となっております。

上記、中期経営計画の重点項目である「葬儀事業の拡大」の中核として、「リーズナブルでありながら高い品質のサービス」を提供する家族葬ブランド「エンディングハウス(ENDING HAUS)」を立ち上げ、当期は、首都圏に7会館、近畿圏に3会館を新規出店し、2023年のブランド立ち上げ以来合計18会館となりました。加えて当社グループは、2024年9月に株式公開買付け(TOB)により㈱きずなホールディングスの連結子会社化を実施いたしました。今回の連結子会社化により当社グループの事業展開エリアは、北海道から九州まで16都道府県に広がり、日本全国で安心と信頼のサービス提供が可能になりました。葬儀取扱い件数はおよそ年間33,000件、自社会館数は267会館(2025年3月末時点)となり、「10年ビジョン」で掲げた2031年度の目標会館数210会館を達成いたしました。今後も、日本最大の上場葬儀事業会社として、さらなる成長を目指してまいります。

 

もう一つの重点項目である「ライフエンディングサポート事業の拡大」では、単身高齢者向けの新商品「喪主のいらないお葬式」の販売を開始しました。これは、葬儀サービスと行政書士・司法書士による法務サービスを組み合わせた新しいサービスです。さらに、葬儀施行件数の増加に伴い、返礼品や仏壇・仏具の販売、不動産仲介など、葬儀後の支援も拡充しています。加えて、地域社会のニーズを踏まえ、リハビリ特化型デイサービス施設を開設し、高品質なケアを通じて、安心な暮らしの実現を目指しています。

 

当期の連結業績は、燦ホールディングス㈱の2024年4月~2025年3月までの連結業績と、㈱きずなホールディングスの2024年9月~2025年2月を合算したものとなります。当期の営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益には、㈱きずなホールディングスの連結子会社化(みなし取得日:2024年8月31日)に伴い発生した、のれん償却額3億57百万円が含まれております。(㈱きずなホールディングスを含む、きずなグループセグメントの業績については、セグメント情報等の注記をご覧ください。)

当期の営業収益は319億84百万円となり、前連結会計年度(以下、前期)比42.5%の増収、営業利益は45億21百万円と前期比19.3%の増益となりました。

経常利益については43億63百万円と前期比14.8%の増益となりました。特別利益として、ノンコア事業用資産である「北浜エクセルビル」の土地および建物に関する不動産信託受益権の譲渡による固定資産売却益を34億3百万円計上しました。特別損失として、減損損失3億19百万円を計上しました。税金費用を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は47億21百万円と前期比99.8%の増益となりました。

 

当期のグループ葬祭各社の葬儀施行収入は、前期比49.9%の増収となりました。当期より㈱きずなホールディングスの2024年9月から2025年2月の損益を、連結業績の対象範囲に含めております。グループ全体の葬儀施行件数は、葬祭3社の件数が前期比増加したことに加え、㈱きずなホールディングスの連結子会社化により前期比61.9%増加しました。葬儀施行単価は、家族葬の割合が増えたため、前期比7.4%減少しました。葬儀に付随する商品の販売やサービス提供による収入は、料理販売と、不動産仲介等の手数料収入を中心に前期比増収となりました。

 

 

費用については、㈱きずなホールディングスを連結子会社化した影響により、営業費用は前期比41.6%の増加となりました。(㈱きずなホールディングスを含む、きずなグループセグメントの業績については、セグメント情報等の注記をご覧ください。)また、販売費及び一般管理費は、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う一過性の諸費用の発生と、将来の事業成長に備えた人員採用に係る採用費の増加、人件費等により増加いたしました。㈱きずなホールディングスの連結子会社化による、のれん償却額(償却期間16年)については、当期は6か月分を計上しております。以上により販売費及び一般管理費は前期比110.3%増加しました。

 

なお、2022年4月に設立した葬祭会社「㈱グランセレモ東京」(㈱広済堂ホールディングス51%、当社49%の出資による合弁会社)に係る持分法による投資利益は64百万円となり、好調に推移しております。

 

従来当社グループでは、葬祭3社および当社を中心とした会社グループ別の4つのセグメント、「公益社グループ」、「葬仙グループ」、「タルイグループ」、「持株会社グループ」を報告セグメントとしておりました。当期に、㈱きずなホールディングスの連結子会社化により、報告セグメント「きずなグループ」を新たに追加しております。

なお、「公益社グループ」には、㈱公益社に加え、㈱公益社の葬儀サービスのサポートのほか、介護サービス事業や高齢者施設での食事の提供等を行うエクセル・サポート・サービス㈱および、終活関連WEBプラットフォーム事業を行うライフフォワード㈱を含んでおります。

当期のセグメント別の経営成績は次の通りです。

 

ア 公益社グループ

公益社グループの中核会社である㈱公益社においては、新規出店効果により一般葬儀(金額5百万円以下の葬儀)の葬儀施行件数が増加し、葬儀施行単価が前期並みに推移したことにより、葬儀施行収入は全体で前期比10.7%の増収となりました。また、葬儀に付随する商品の販売やサービス提供による収入は、料理販売と、不動産仲介等の手数料収入を中心に前期比増収となりました。

費用については、将来の事業成長に備えた人員採用に係る採用費の増加、売上拡大に伴う人件費の増加、新規出店に伴う地代家賃等の増加により、前期比増加しました。

この結果、当セグメントの売上高は204億27百万円(前期比10.4%増)、セグメント利益は30億91百万円(前期比31.6%増)となりました。

 

イ 葬仙グループ

㈱葬仙を中心とする葬仙グループにおいては、直葬(火葬のみ)の割合が増え葬儀施行単価は微減したものの、一般葬儀を中心に葬儀施行件数が増加し、葬儀施行収入は前期比6.1%の増収となりました。葬儀に付随する商品の販売やサービス提供による収入については、後日返礼品販売が低調であったため、前期比減収となりました。

この結果、当セグメントの売上高は16億23百万円(前期比4.0%増)、セグメント利益は2億4百万円(前期比31.1%増)となりました。

 

ウ タルイグループ

タルイグループの㈱タルイにおいては、一般葬の葬儀施行単価が微減したものの、葬儀施行件数が好調に推移したため、葬儀施行収入は前期比6.3%の増収となりました。葬儀に付随する商品の販売やサービス提供による収入は、法事法要サービスが増加したため、前期比増収となりました。

この結果、当セグメントの売上高は21億13百万円(前期比6.0%増)、セグメント利益は5億12百万円(前期比13.2%増)となりました。

 

エ きずなグループ

当期から新たな報告セグメントとして追加したきずなグループは、当社子会社の㈱きずなホールディングスおよびその子会社である㈱家族葬のファミーユ、㈱花駒、㈱備前屋にて構成されております。

当セグメントの売上高は74億59百万円、セグメント利益は、子会社化に伴う一過性の公開買付関連費用約2億26百万円、およびのれん償却額を3億57百万円計上したため、3億66百万円となりました。

 

オ 持株会社グループ

持株会社グループの燦ホールディングス㈱においては、配当金収入が減少したものの、不動産管理収入が増加し、前期比1.5%の増収となりました。

営業費用は、主に新規出店に伴う地代家賃等の固定費が増加しました。

販売費及び一般管理費においても、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う一過性の諸費用が発生したほか、人件費や新システムの減価償却費等が増加しました。

この結果、当セグメントの売上高は67億83百万円(前期比1.5%増)、セグメント利益は23億円(前期比24.0%減)となりました。

 

②財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末(以下、当期末)における流動資産は152億67百万円となり、前連結会計年度末(以下、前期末)比34億31百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が28億73百万円増加したことによるものです。

また、固定資産は477億86百万円となり、前期末比220億36百万円増加しました。これは主に、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う建物及び構築物、ならびにリース資産の増加により、有形固定資産が90億91百万円増加したことと、のれんが110億45百万円増加したことによるものです。

この結果、総資産は630億53百万円となり、前期末比254億67百万円増加しました。

 

(負債)

当期末における流動負債は96億64百万円となり、前期末比60億27百万円増加しました。これは主に、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴い短期借入金が5億円、1年内返済予定の長期借入金が25億31百万円増加したこと等によるものです。

また、固定負債は162億17百万円となり、前期末比151億45百万円増加しました。これは主に、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に要した長期借入金の増加によるものです。

この結果、負債合計は258億81百万円となり、前期末比211億73百万円増加しました。

 

(純資産)

当期末における純資産合計は371億72百万円となり、前期末比42億94百万円増加しました。

これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益47億21百万円を計上する一方、剰余金の配当4億96百万円を支払ったことによるものです。

この結果、自己資本比率は前期末比28.5ポイント低下し、59.0%となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当期末における現金及び現金同等物は、前期末より28億92百万円増加し、126億40百万円となりました。

当期における各キャッシュ・フローの状況と増減要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは54億76百万円の増加(前期は31億70百万円の増加)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益74億35百万円、減価償却費14億75百万円、有形固定資産売却益34億4百万円により資金が増加し、法人税等の支払額14億円などにより減少したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは121億2百万円の減少(前期は14億42百万円の減少)となりました。

これは主に、有形固定資産売却による収入38億11百万円により資金が増加したものの、有形固定資産の取得による支出22億1百万円、ならびに㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う、子会社株式の取得による支出130億61百万円等により、資金が減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは95億18百万円の増加(前期は11億59百万円の減少)となりました。

これは、配当金の支払額4億96百万円により資金が減少した一方で、主に㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う長期借入れによる収入108億51百万円により資金が増加いたしました。

 

 

④営業の実績

ア 営業売上実績

 当連結会計年度における営業売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

 

金額(百万円)

前年同期比(%)

公益社グループ

20,427

110.4

葬仙グループ

1,623

104.0

タルイグループ

2,113

106.0

きずなグループ

7,459

持株会社グループ

6,783

101.5

合計

38,407

133.6

(注)1.上記の金額については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。

2.きずなグループは2024年9月~2025年2月の業績の売上実績を記載しております。

 

イ 葬儀請負の実績

 当社グループのセグメントのうち主な事業である葬儀請負事業に係わる葬儀施行件数の、当連結会計年度における実績は次のとおりであります。

 

区分

セグメント

会社

拠点

主な対象

会館数

2025年3月期

(件)

前年同期比

(%)

葬儀施行件数

公益社

グループ

㈱公益社

大阪本社

大阪府

兵庫県

奈良県

47

9,915

108.0

東京本社

千葉県

東京都

神奈川県

27

4,357

117.5

葬仙

グループ

㈱葬仙

鳥取県

島根県

14

1,638

107.0

タルイ

グループ

㈱タルイ

兵庫県

13

1,851

108.1

きずな

グループ

㈱家族葬の

ファミーユ

北海道支社

北海道

26

1,057

千葉支社

千葉県

28

1,354

愛知支社

愛知県

25

1,161

熊本支社

熊本県

26

1,013

宮崎支社

宮崎県

34

1,304

都市総合支社

埼玉県

神奈川県

群馬県

5

927

㈱花駒

京都府

大阪府

奈良県

12

829

㈱備前屋

岡山県

10

709

合計

267

26,115

161.9

(注)1.葬儀施行件数は、法事・法要件数を除いた件数を記載しております。

2.きずなグループは2024年9月~2025年2月の業績による葬儀施行件数を記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社が事業展開をしている葬儀業界では、65歳以上の高齢者人口の増加を背景に、葬儀に関する潜在ニーズは2040年まで継続的な増加が見込まれております。一方で、故人との大切な最後のお別れの場である葬儀の本質は変わりませんが、家族を中心に近しい人だけで行う家族葬のほか一日葬など、葬儀の形態が多様化しており葬儀施行単価の下落に繋がっております。加えて、葬儀事業者による葬祭会館の新規出店やインターネットによる葬儀紹介会社の台頭により、特に小規模葬儀のサービス提供をめぐる競争が激化しております。

 

当社は2032年に迎える創業100年に向けて当社グループが進むべき方向、ありたい姿を定めた「10年ビジョン(2022年5月公表)」において「葬儀事業の拡大」および「ライフエンディングサポート事業の拡大」の目標を掲げました。当期は、「10年ビジョン」に沿って推進しております「中期経営計画(2022年度~2024年度)」の最終年度となっております。

上記、中期経営計画の重点項目である「葬儀事業の拡大」の中核として、「リーズナブルでありながら高い品質のサービス」を提供する家族葬ブランド「エンディングハウス(ENDING HAUS)」を立ち上げ、当期は、首都圏に7会館、近畿圏に3会館を新規出店し、2023年のブランド立ち上げ以来合計18会館となりました。加えて当社グループは、2024年9月に株式公開買付け(TOB)により㈱きずなホールディングスの連結子会社化を実施いたしました。今回の連結子会社化により当社グループの事業展開エリアは、北海道から九州まで16都道府県に広がり、日本全国で安心と信頼のサービス提供が可能になりました。葬儀取扱い件数はおよそ年間33,000件、自社会館数は267会館(2025年3月末時点)となり、「10年ビジョン」で掲げた2031年度の目標会館数210会館を達成いたしました。今後も、日本最大の上場葬儀事業会社として、さらなる成長を目指してまいります。

 

もう一つの重点項目である「ライフエンディングサポート事業の拡大」では、単身高齢者向けの新商品「喪主のいらないお葬式」の販売を開始しました。これは、葬儀サービスと行政書士・司法書士による法務サービスを組み合わせた新しいサービスです。さらに、葬儀施行件数の増加に伴い、返礼品や仏壇・仏具の販売、不動産仲介など、葬儀後の支援も拡充しています。加えて、地域社会のニーズを踏まえ、リハビリ特化型デイサービス施設を開設し、高品質なケアを通じて、安心な暮らしの実現を目指しています。

 

当連結会計年度(以下、当期)の連結業績は、燦ホールディングス㈱の2024年4月~2025年3月までの連結業績と、㈱きずなホールディングスの2024年9月~2025年2月を合算したものとなります。当期の営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益には、㈱きずなホールディングスの連結子会社化(みなし取得日:2024年8月31日)に伴い発生した、のれん償却額3億57百万円が含まれております。(㈱きずなホールディングスを含む、きずなグループセグメントの業績については、セグメント情報等の注記をご覧ください。)

当期の営業収益は319億84百万円となり、前連結会計年度(以下、前期)比42.5%の増収、営業利益は45億21百万円と前期比19.3%の増益となりました。

経常利益については43億63百万円と前期比14.8%の増益となりました。特別利益として、ノンコア事業用資産である「北浜エクセルビル」の土地および建物に関する不動産信託受益権の譲渡による固定資産売却益を34億3百万円計上しました。特別損失として、減損損失3億19百万円を計上しました。税金費用を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は47億21百万円と前期比99.8%の増益となりました。

 

当期のグループ葬祭各社の葬儀施行収入は、前期比49.9%の増収となりました。当期より㈱きずなホールディングスの2024年9月から2025年2月の損益を、連結業績の対象範囲に含めております。グループ全体の葬儀施行件数は、葬祭3社の件数が前期比増加したことに加え、㈱きずなホールディングスの連結子会社化により前期比61.9%増加しました。葬儀施行単価は、家族葬の割合が増えたため、前期比7.4%減少しました。葬儀に付随する商品の販売やサービス提供による収入は、料理販売と、不動産仲介等の手数料収入を中心に前期比増収となりました。

費用については、㈱きずなホールディングスを連結子会社化した影響により、営業費用は前期比41.6%の増加となりました。(㈱きずなホールディングスを含む、きずなグループセグメントの業績については、セグメント情報等の注記をご覧ください。)また、販売費及び一般管理費は、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う一過性の諸費用の発生と、将来の事業成長に備えた人員採用に係る採用費の増加、人件費等により増加いたしました。㈱きずなホールディングスの連結子会社化による、のれん償却額(償却期間16年)については、当期は6か月分を計上しております。以上により販売費及び一般管理費は前期比110.3%増加しました。

(財政状態)

流動資産は152億67百万円となり、前連結会計年度末(以下、前期末)比34億31百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が28億73百万円増加したことによるものです。固定資産は477億86百万円となり、前期末比220億36百万円増加しました。これは主に、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う建物及び構築物、ならびにリース資産の増加により、有形固定資産が90億91百万円増加したことと、のれんが110億45百万円増加したことによるものです。この結果、総資産は630億53百万円となり、前期末比254億67百万円増加しました。

流動負債は96億64百万円となり、前期末比60億27百万円増加しました。これは主に、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴い短期借入金が5億円、1年内返済予定の長期借入金が25億31百万円増加したこと等によるものです。固定負債は162億17百万円となり、前期末比151億45百万円増加しました。これは主に、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に要した長期借入金の増加によるものです。この結果、負債合計は258億81百万円となり、前期末比211億73百万円増加しました。

純資産合計は371億72百万円となり、前期末比42億94百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益47億21百万円を計上する一方、剰余金の配当4億96百万円を支払ったことによるものです。

この結果、自己資本比率は前期末比28.5ポイント低下し59.0%となりました。当社の重要業績評価指標(KPI)である資本効率目標「投下資本利益率(ROIC)」は6.1%となり、目標とする7.0%を下回りました。これは、㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う一過性の諸費用の発生と借入金の増加によるものです。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

営業活動によるキャッシュ・フローは54億76百万円の増加(前期は31億70百万円の増加)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益74億35百万円、減価償却費14億75百万円、有形固定資産売却益34億4百万円により資金が増加し、法人税等の支払額14億円などにより減少したことによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは121億2百万円の減少(前期は14億42百万円の減少)となりました。

これは主に、有形固定資産売却による収入38億11百万円により資金が増加したものの、有形固定資産の取得による支出22億1百万円、ならびに㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う、子会社株式の取得による支出130億61百万円等により、資金が減少したことによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは95億18百万円の増加(前期は11億59百万円の減少)となりました。

これは、配当金の支払額4億96百万円により資金が減少した一方で、主に㈱きずなホールディングスの連結子会社化に伴う長期借入れによる収入108億51百万円により資金が増加いたしました。

この結果、現金及び現金同等物は前期末より28億92百万円増加し、126億40百万円となりました。

 

これにより、以下の資金使途や資金需要に対する原資の一部として、資金の流動性は十分に確保できていると判断しております。

 

当社は現在取り組んでいる中期経営計画(2022年度~2024年度)において、強固な財務基盤をベースに成長のための積極的な投資を行うことを明らかにし、営業キャッシュ・フローをまず、《既存設備への投資》と《成長投資》とに配分し、その余を株主還元に充当するという、キャピタル・アロケーションの枠組みを示しました。

ここで《既存設備への投資》とは葬儀会館を中心とする既存設備のリニューアルや改修であり、減価償却費の範囲内を基本とします。《成長投資》とは、葬儀会館の積極的な新規出店やライフエンディングサポート事業の強化といったオーガニックな成長のための投資とM&Aやアライアンスによるインオーガニックな成長のための投資からなります。

※ここでのオーガニックな成長とは、自社が有する技術や資産、人材等の資源を活用して成長することを意味し、インオーガニックな成長とは、社外に存在するそれらの資源を提携や買収などにより獲得し成長することを意味します。

葬儀の小規模化や家族葬ニーズの高まりという外部環境をふまえ、成長のための新規出店は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおり、家族葬ブランドの「エンディングハウス(ENDING HAUS)」および「家族葬のファミーユ」を中心とした自社展開を加速させる計画ですが、それに要する投資資金は、営業キャッシュ・フローを中心とした自己資金でまかなうことができる見込みです。ライフエンディングサポート事業に係る投資資金に関しても、同様と考えております。

なお、会館用地については賃借(事業用定期借地)を原則とする中で、首都圏においては元々候補物件自体が少ないことから、稀少な好物件については土地の取得という判断をすることもあり得ます。その場合、土地を賃借する場合と比べて、一時的に多額の投資資金を要する可能性があります。また、M&Aやアライアンスに係る投資においては、当社グループの企業価値向上への寄与が見込まれる場合には、資金調達に起因する機会損失を回避することが重要であると考えます。

これらのケースを含む緊急多額の資金需要に対しては、内部資金の活用と状況に応じて銀行借入を利用していく方針であります。また、取引銀行3行と総額10億円のコミットメントライン契約を締結することで、流動性の補完にも対応可能とし、グループ全体の借入金等の削減も図っております。

当社グループは健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フローの創出により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達は可能であると考えております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

④経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

5【重要な契約等】

(提出会社)

(1)不動産賃借契約

事業所名

相手方の名称

契約年月日

契約内容

不動産の所在地等

契約期間

公益社

高輪会館

宗教法人道往寺

2011年

12月5日

不動産

賃借契約

東京都港区高輪二丁目16-13

延床面積 270.17㎡

自2013年1月1日

至2032年12月31日

(20年間)

公益社

甲南山手会館

㈱NTT西日本アセット・プランニング

2016年

3月1日

不動産

賃借契約

神戸市東灘区本庄町二丁目103

延床面積 247.68㎡

自2016年3月1日

至2041年2月28日

(25年間)

公益社

甲子園口会館

㈲高浜興産

2017年

3月1日

不動産

賃借契約

兵庫県西宮市中島町1-2

延床面積 450.79㎡

自2017年3月1日

至2042年2月28日

(25年間)

公益社

西宮山手会館

ネッツトヨタ神戸㈱

2017年

12月23日

不動産

賃借契約

兵庫県西宮市城ヶ堀町74-3

延床面積 773.11㎡

自2017年12月23日

至2047年12月22日

(30年間)

公益社

会館箕面

琴屋興業㈱

2005年

11月11日

不動産

賃借契約

大阪府箕面市牧落三丁目

1-10

延床面積 488.43㎡

自2006年3月17日

至2046年3月16日

(40年間)

葬仙

米子葬祭会館
他1会館

㈲金鶴冠婚
プロデュース

2005年

4月1日

不動産

賃借契約

鳥取県米子市長砂町1075 他

自2005年4月1日

至2035年2月28日

(30年間)

タルイ

本社
他4会館

㈱タルイ会館

2006年

10月1日

不動産

賃借契約

兵庫県明石市林崎町二丁目

649-2 他

自2006年10月1日

至2037年3月10日

(30年間)

葬仙

松江葬祭会館

及び事務所

㈱川中唯章商店

2023年

5月8日

不動産

賃貸契約

島根県松江市古志原五丁目

820番14 他

自2023年4月28日

至2043年4月27日

(20年間)

 

(2)合弁契約

契約締結先

契約内容

出資比率

合弁会社名

設立年月

㈱広済堂

ホールディングス

葬儀事業運営の

ための合弁契約

㈱広済堂ホールディングス:51%

燦ホールディングス㈱:49%

㈱グランセレモ東京

2022年4月

 

(3)公開買付応募契約及び経営委任契約

 当社は2024年7月12日の取締役会決議に基づき、同日付で、㈱きずなホールディングスの筆頭株主である投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号、第2位株主である AP Cayman Partners III, L.P. 、第4位株主である Japan Fund V, L.P. 、および第19位株主であるアドバンテッジパートナーズ投資組合64号(以下、これらの株主を総称してAPファンド)との間で公開買付応募契約および㈱きずなホールディングス代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏との間で経営委任契約を締結しております。

 本公開買付の結果、㈱きずなホールディングスは当社の連結子会社となりました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

相手方の名称

契約書名

契約締結日

契約内容

契約期間

APファンド

公開買付応募契約

2024年7月12日

APファンドが所有する㈱きずなホールディングス株式合計3,176,870株を本公開買付に応募する旨の合意

公開買付期間:

2024年7月16日から

2024年8月27日まで

㈱きずなホールディングス 代表取締役社長兼グループCEO 中道康彰氏

経営委任契約

2024年7月12日

㈱きずなホールディングス及びその子会社である㈱家族葬のファミーユ、㈱花駒、㈱備前屋の企業価値の向上及び適切な業務執行の確保を目的とした職務遂行の委任

スクイーズアウト手続の効力発生日から2年以内に終了する最終の㈱きずなホールディングスグループ各社の事業年度に係る定時株主総会終結の時まで

 

(4)資金の借入

 当社は財務上の特約が付されたシンジケートローン契約を締結いたしました。

 契約に関する内容等は、以下のとおりであります。

①契約締結日     2025年3月26日

②契約の相手方の属性 都市銀行4行

③シンジケートローン契約に係る債務の期末残高及び弁済期限並びに当該債務に付された担保の内容

・期末残高 10,000百万円

・弁済期限 2035年3月30日

・担保状況 無担保・無保証

④財務制限条項

財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5 財務制限条項」に記載しております。

 (注)2024年4月1日前に締結された契約については、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」附則第3条第4項により記載を省略しております。

 

(5)不動産信託受益権の譲渡

 当社は、2025年2月28日開催の取締役会において、固定資産の譲渡について決議を行い、同日付けで譲渡契約を締結しました。その概要は、次のとおりであります。

 

 ①譲渡の理由

  経営資源の有効活用による資産効率の向上及び財務体質の強化を図るため、当社が保有するノンコア事業用資産である「北浜エクセルビル」の土地および建物に関する不動産信託受益権を譲渡することといたしました。

 ②譲渡資産の内容

資産の内容

面積

所在地

現況

譲渡益

土地

宅地:621.91㎡

大阪市中央区北浜二丁目15番地、16番地2

賃貸用不動産

3,403百万円

建物

延床面積:4,642.79㎡

  ※譲渡益は、譲渡にかかる諸経費を控除した固定資産売却益の計上額です。

 ③譲渡先の概要

  譲渡先については、譲渡先との守秘義務により開示を控えさせていただきます。

 なお、譲渡先は国内の一般事業法人であり、譲渡先と当社の間には、資本関係、人的関係及び取引関係はなく、関連当事者にも該当いたしません。

 ④譲渡の日程

  取締役会決議日 2025年2月28日

  売買契約締結日 2025年2月28日

  物件引渡日   2025年3月27日

 

 

6【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。