文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、公正な競争原理のもと、良質な人材、資金と組織を作ることで、「お客様第一主義」に基づいた事業活動によりお客様、株主様、お取引先様、従業員とともに成長し社会に貢献することを経営理念としております。
スポーツ、ファッション商品を通して、お客様の求める最高の商品価値を創造、提供できる商品開発とショッピングそのものの楽しさやサービスを提供できる店舗づくりを継続的に実現し、「オンリーワン」企業になることを経営の基本方針として、日々努力を重ねてまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループは、中核事業であるスポーツ用品の小売事業においては、中長期的に予測される経営環境の変化と、短期的なマーケット動向に対応しながら、お客様との様々な接点を通じて「スポーツの新しい価値」の提案と創造に努めています。また、スポーツの活性化に寄与し、スポーツの持つ力を活用し、スポーツの活性化に寄与する周辺事業に事業領域を拡大することで新しいスポーツビジネスの創造に取り組んでいます。それらを通じて、中長期的に企業価値を高めるとともに、社会貢献を果たしていくという企業理念の実現に取り組んでいます。
そのために、グループ内での経営理念の共有と浸透を進め、グループ各社ごとの企業カルチャーを尊重しつつ、専門スキルとビジネス感覚を備えた人材を育成することで、それぞれの事業が競争優位性を確保し、相互補完と連携によるシナジーを創造するグループ運営を目指し、グループ内での機能集約を進めることでコスト競争力を高めていきます。成長領域への事業拡大に向けては、国内外の有力企業との協業や提携、相乗効果が期待できる事業や企業の買収などのM&A戦略に積極的に取組み、新たな人材やノウハウといったグループアセットの増強を努めております。
中核事業である国内スポーツ小売事業においては、市場環境と立地特性により「スーパースポーツ」、「スポーツエクスプレス」、「ヴィクトリア」、「ヴィクトリアゴルフ」、「エルブレス」、「ゴルフパートナー」、「ネクサス」、「タケダスポーツ」などのそれぞれの業態が持つ「強み」と「特色」を活かした新規出店や店舗の再配置、及びEC機能の併設を進めることにより、収益性と生産性を備えた店舗網の整備を進めております。商品面では、お客様との接点である店頭での販売情報や社会情勢の変化、及びファッショントレンドをベースとして、店舗ごとの商品構成の精度向上と、お取引先様との協業拡大による商品での差別化を継続的に実施しています。また、小売事業の成長を促進するために物流と情報システム整備に関しては継続的に投資を行っています。
そして、中長期的な国内での社会構造の変化に合わせた当社の持続的な発展のために、既存事業の改革と新たな成長戦略の立案と推進、各種の業態改革の推進、及びグローバルな価値観の変貌やガバナンス強化に向けた経営インフラと体制の整備を同時に進めています。
① 新たな事業モデルの創造
コロナ禍を経た市場の変化、主要スポーツメーカー各社の流通戦略の変化、お客様の購買行動におけるオンライン販売とリアル店舗の目的と機能別に使い分ける流れなどに対応して、既存のスポーツ小売事業の事業モデルの刷新が最重要課題となっています。そのためには、マーケティングの発想を起点とした商品構成の修正と、お客様一人一人が最適な商品を選択していただけるような店舗環境とサービスを充実させた業態への刷新により、商品の基本価値だけでなく、使用価値、感動価値の最大化に努めています。また、オンライン販売に関しては、規模の拡大と並行して、地域格差に応じた配送能力の設定によるコストコントロールを進めるとともに、お客様ニーズの多様化に対応したチャネルの拡大と育成を進めています。
また、競合激化が進行するなかで、他社との差別化のためには当社が指定する仕様での独占販売商品の取扱い拡大や、当社独自でのオリジナル商品の開発と調達が重要になります。前者に関しては、お取引先様への協業に向けた提案力を強化し、後者に関しては、商品開発とそれに向けた人材開発への取組み強化や、差別化商品を取扱う企業との提携や連携により新たな商品調達ルートの確保を進めてまいります。
人材面では各種の用品用具に関する専門知識や販売スキルを備えた外部人材の確保と、経験やノウハウの伝承による人材開発に向けた取組みを強化することで、専門店ならではの情報とサービスの提供を追求してまいります。さらに、グループシナジーを有効に発揮させるために、グループ内アセットの利用と連携だけでなく、外部の企業との連携強化を推進してまいります。
② 事業や店舗のスクラップ&ビルドと新たな業態変革
スポーツ小売事業において多様化するニーズにお客様起点で対応するためには、マーケティング視点での事業運営のための抜本的な業務改革が必要となります。商品管理の細分化と販売時期の売上の波動に応じた定数コントロールの強化を行うために、本社業務の抜本的な改革と標準化、及びそれを定着させるための教育の強化を進めています。また、地域ごとに異なるスポーツ事情を踏まえた店舗におけるエリア特性への対応の重要性が高まっており、その観点からも本社と店舗間の有機的なコミュニケーションの充実が鍵となりますので、その環境整備と業務フローの改革を推進しています。
徹底的な顧客志向の追求に基づく顧客のニーズの多様化に合わせた、店舗の業態進化とマーケット市場の変化に伴う店舗網の再配置が急務となっています。また、オンライン販売については成長過程にありますが、リアル店舗とオンライン販売の融合による、お客様第一主義に基づくOMO戦略に特化してシェアアップを図ることが必要です。また、コスト上昇圧力と人材に関連する課題への対応としては、既存事業における標準化でより少ない労働時間での店舗運営を可能にするための業務改善と人材育成の強化により、収益性と販売効率の向上に取り組んでいます。物流に関しては、労働時間の見直しに伴う店舗間の商品移動コストの上昇が予想される中、各店舗の商品在庫見直しを進め、経費率の引き下げを目指し、グループ全体の運営方法の統一推進とシステム投資の拡大により、中期的なコスト上昇対策と生産性向上を進めています。
海外事業では、成長が期待される東南アジアにおけるゴルフ事業が日本国内市場との連動性が高いことから、国内事業との連携拡大による業容の拡大と、経営基盤とガバナンスの強化による経営改革を進めています。
(3) 経営環境
当社グループは、国内外におけるスポーツ、レジャー用品の小売、及び卸売を主たる事業としておりますが、連結売上高の9割以上が国内におけるスポーツ用品・用具の販売となっています。具体的な事業内容につきましては、商品部門別販売実績、及び地域別売上高に示しています。
① 市場環境
国内のスポーツ、レジャー市場は、少子高齢化の進行による若年層の減少、及び地球温暖化の影響による降雪の減少といった社会情勢の変化を受けた長期的なトレンドのなかで、内容は変化しながらも、安定的に成長を続けております。そのような中、部活動等の需要回復や、訪日外国人の増加などによるインバウンド需要の活発化がみられ、シューズや一般競技スポーツ商品の需要が増加いたしました。今後のスポーツ用品販売業界につきましては、超高齢化社会の根底にある健康志向の高まり、更には、ファミリーレジャーの需要拡大の動きと相まって、成長市場として拡大していくことが予想されます。
② 顧客動向
お客様や部活生の動向は、国内での各種競技スポーツのプロリーグ化による盛り上がりや、グローバルなスポーツ大会での競技種目の変更や追加、日本人プレーヤーの活躍などに影響され、競技種目ごとの販売状況は緩やかに変化していきます。ランニングシューズのタウンユースの拡大に見られる様にファッション性と機能性を備えたスポーツ用品の利用シーンが拡大する傾向にあります。また、お客様が商品や店舗を選択する際の基準が、店舗ロケーションや商品の機能、提供されるサービス内容だけでなく、企業や商品の環境問題への取組み姿勢などに変化するなど、購買行動と価値観が変化しています。一方で、エネルギーを含む各種の物価上昇は続き、雇用・所得環境の改善はみられるものの、実質所得水準の引上げまでには至らないなか、お客様の生活防衛意識は高まっており、商品調達や販売手法の修正や変更をする必要があります。
③ 販売チャネル
オンライン取引も急拡大から安定成長に変化し、お客様側でもリアル店舗の利用を重視する揺り戻しが起きております。しかし、中長期的にはオンライン販売の比率は上昇していくことが予想されているため、リアル店舗ではお客様が最適な商品を選択できることと、実体験ができるための役割を備える必要があり、それを支えるためのITやデジタル関連の投資の重要性が高まっています。また、大手メーカー各社の流通ルートの選別が拡大した影響で、競合する専門店では商品調達が困難になり、業界内での商流や取引関係に新たな動きが起きつつあり、専門店からの要請を受けて、同業者への卸売りを開始しています。従来の中古ゴルフクラブ販売事業でのフランチャイジーへの卸売りのノウハウを活用しながら、今後も他の事業者への卸売りによる実質的なシェアアップの可能性が出てきています。
④ 競合環境
多くの取扱商品が共通する大手メーカー各社の商品であることにより、同業他社における業態や出店戦略の同質化が加速しています。また、カジュアル衣料専門店やホームセンター、及び日用雑貨店などにおけるスポーツ衣料やレジャー関連商品の取扱拡大のような周辺領域からの進出が継続しています。さらには、メーカー各社が自社ウェブサイトでのオンラインでの直販を強化する流れは変わらず、競合環境は日を追うごとに厳しくなっています。
⑤ 事業運営環境
店舗で働く人材の確保や人材流動化の加速、及びスポーツ種目のトレンド変化に対応してそれぞれの専門人材を確保し、教育・育成すること、及び多様化する価値観に対応しながら働きやすい環境を整備することの重要性が高まっています。また、近年の地政学リスクなどに起因する急速な物価上昇を除いても、オンライン販売増加を支える物流関連でのコストアップや、情報処理と発信におけるITやデジタルに関連する設備投資の拡大、及び人件費単価の上昇など、事業におけるコスト上昇圧力は増大しています。また、各種の営業施策を変化させるなかでのコンプライアンスやガバナンス強化のための管理コストは増加する傾向にあります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループとしては、先行きが不透明な環境変化への対応に加え、中長期的な社会構造の変化に即した戦略的取り組みを並行して進めていくことが必要になっています。短期的には、資本コストや株価を意識した経営の実現を目指し、グループ内業態再編および業務標準化の推進、共同仕入れ会社による調達機能の集約並びに在庫回転率の改善を通じて、国内主要会社の収益性向上に取り組んでまいります。加えて、拡大が継続する見込みのあるスポーツ・シューズカテゴリーの対応強化に加え、ゴルフやキャンプ用品では新たな需要を喚起し、お客様の利用目的に応じてリアル店舗とオンラインでシームレスに獲得できる体制を整え顧客接点の最適化を推進いたします。また、少子高齢化や都市部への人口集中が進む中での中長期的な社会構造の変化や市場の変化に対しては、人口減少が進む地域の同業者や規模の拡大が難しい専門店は、スポーツのすそ野を維持、拡大するためのその存続にむけたネットワーク化での協業や各種の業態開発の推進にも取り組むことで、シェアアップとトップライン水準の引き上げによる総資産回転率と各種の利益率を確保してまいります。
① 資本コストと資本収益性についての現状分析
当社グループの2024年度の業績におけるROEは0.8%であり、2024年度末の当社グループの株主資本コスト5.9%に対して低位となっています。その現状を踏まえて、スポーツ用品小売市場の持続的成長を前提にした適切なキャピタルアロケーションのもと、市場変化に対応するための成長投資と事業基盤の整備、及び株主還元の強化により、株主資本コストに見合うROEの維持向上を目指します。
② 資本コストや株価を意識した経営実現に向けた取り組み
適切なキャピタルアロケーションのもと、ROE向上に向けて、資本コストや株価を意識した経営実現に向けた取り組みを推進してまいります。
具体的には、新規出店や既存店活性化、事業インフラ整備などへの成長投資を軸とした「コア事業の生産性向上」、事業ごとの定量・定性評価の高度化と低効率事業の縮小・撤退を推進する「事業ポートフォリオマネジメント」、坪売上高及び商品回転の向上や保有資産の流動化等による「投下資本の圧縮」、機動的な自己株式取得と長期安定配当の継続による「株主還元の強化」、更には、それらを着実に推進するための「サステナビリティ経営の実現」と「人的資本投資と人材育成」に取り組んでまいります。
③ 財務課題への取組み
これらの短期、中期的な課題を認識しながら、グループシナジーの創出とガバナンス強化による企業価値向上のために、以下の経営指標に注目しながら、財務の改善を推進してまいります。なお、EBITDA、平均運転資本及び坪当たり売上高は中核事業の収益性と生産性の観点で注目しております。
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2023年3月期 |
2024年3月期 |
2025年3月期 |
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EBITDA(百万円) |
12,174 |
8,881 |
12,469 |
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平均運転資本(百万円) |
49,788 |
53,346 |
55,364 |
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坪当たり売上高(千円/坪) |
1,198 |
1,207 |
1,225 |
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ROE(%) |
4.5 |
2.1 |
0.8 |
各指標の計算方式は、連結貸借対照表と連結損益計算書における以下の数値で算出しています。
・EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
・平均運転資本=売上債権+商品-仕入債務の前期末と当期末の残高の平均
・坪当たり売上高=売上高÷売り場面積の期首時点と期末時点の平均坪数
・ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷自己資本の前期末と当期末の残高の平均
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
<サステナビリティの基本方針>
-「希望に満ちた明るい未来」の実現-
当社グループは、スポーツの持続的発展に寄与し、地域社会への貢献を行い、身近にスポーツがある健康的で充実した豊かな世界を創造することをミッションに、その実現に取り組んでいます。
その根底にある-Xebio Philosophy-をもとに、私たちゼビオグループは、スポーツを通じて「希望に満ちた明るい未来」の実現に取り組んでいきます。
(1)ガバナンス
サステナビリティに関連する重要なリスク・機会の特定及び対応に関わる年度計画の作成、重要課題への取組の推進、進捗状況のモニタリング、実績の確認を行うため、「サステナビリティ委員会」(以下、委員会)を設置しています。
委員会では、副社長執行役員を委員長とし、執行役員および事業会社執行役員で構成されています。年2回の開催を通じて、委員会の下部組織である「サステナビリティ推進室」からの報告に基づく進捗管理を行うとともに、課題解決に向けた意見交換や議論を実施しています。委員会の決定事項や活動内容は、半期ごとに取締役会へ報告され、その内容は経営層の監督のもと、グループ各社・各部門の方針・背策として業務計画に組み込んでいます。
<当社グループのガバナンス体制>
-5つのマテリアリティ(重要課題)-
当社グループは、持続可能な社会を実現していくためのテーマとして、5つの「マテリアリティ」を特定し、事業活動を通じてこれらの解決に取り組んでいます。
この5つの「マテリアリティ」は、ゼビオグループミッション「スポーツの持続的発展に寄与し、地域社会への貢献を行い、身近にスポーツがある健康的で充実した豊かな世界を創造すること」を具現化するとともに、「ゼビオグループの目指す姿」の重要な羅針盤であり、マテリアリティの特定と対応を通じて持続可能な社会の実現を目指していきます。
(2)戦略
<気候変動への対応>
当社グループでは、私たちの生活環境や次世代の福祉にも深刻な影響を与えかねない地球規模の環境問題である気候変動に取り組むことを、経営の重要課題と位置づけています。当社グループミッションとして掲げている「スポーツの持続的発展に寄与し、地域社会への貢献を行い、身近にスポーツがある健康的で充実した豊かな世界を創造すること」を具現化するため、環境に配慮した行動計画を策定し、持続可能な事業展開に取り組んでいます。
<持続可能なサプライチェーンへの対応>
当社グループでは、生産工場を含む第2次サプライヤー以降も含めたサプライヤー全体における定期調査を行い、サプライチェーンにおける法令遵守、人権・労働、安全衛生、環境、倫理の実態把握に努め、自社開発商品における生産性の向上と持続可能なサプライチェーンの実現に取り組んでいます。
[持続可能なサプライチェーン方針]
1.法令遵守
国内外の法令を遵守し、社会規範を尊重します。
2.オープン・公正な取引
公正で自由な企業間競争のもと、全てのお取引先様と適正な取引を行います。
3.健全な取引関係の構築
お取引先様との相互理解と信頼関係を大切にし、健全な取引関係の構築を目指します。
4.適正な価格・品質と安定的な購買
購買品に対する知識を高め、市場調査を怠ることなく、優れた物品並びにサプライヤーの開拓に努めます。
5.CSR(企業の社会的責任)調達の推進
環境や人権など社会面に配慮した責任ある調達活動を行います。
<多様性の確保に向けた人材育成に関する方針及び社内環境整備>
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は以下のとおりです。
[人的資本に関する対応]
当社を取り巻く環境はますます予測のできない変化の様相を呈しており、異業種や海外からの参入、少子高齢化や購買チャネルの変化など中長期的なマーケットの変貌に継続的に対応していくことが求められています。新たな可能性を拓く業態開発、差別化された商品開発、さらに感動価値を提供する顧客接点など、我々の目指す未来に向け、全ての領域に人材の成長と優位性が必要なのは明らかです。
当社グループは、全ての人々が様々な形でスポーツを通して明るい未来を創造することを目指します。様々な変化や問題を自ら実感として受け止め、自由な発想と独創性により新しい価値を創出することが未来の新たな発展につながると考えています。
<方針>
当社グループでは、人材を事業活動における価値創造の源泉、最大の資産と改めて位置づけ、その成長のための育成と能力開発、また社内環境の整備に継続的に取り組むことで、経営戦略・事業戦略の達成とグループの持続的な成長を実現していきます。
(3)リスク管理
当社グループでは、前述したサステナビリティ委員会において、サステナビリティに関連する重要なリスク・機会の特定及び対応に関わる年度計画の作成、重要課題への取り組みの推進、進捗状況のモニタリング、実績の確認が行われ、半期ごとに当社取締役会に報告されます。サステナビリティ委員会で検討された活動方針や施策は、グループ各社・各部門の方針・施策として実行されます。
(4)指標及び目標
<脱炭素社会の実現に関する目標>
当社グループでは、重要課題の一つとして「脱炭素社会の実現」を掲げ、事業活動(Scope1、2)におけるCO2排出量の削減目標を設定し、その達成に向けた取組を進めています。具体的には、2030年度までに2018年度比で46%の排出量削減、ならびに2050年度までにカーボンニュートラル(実質排出ゼロ)を目指しています。2024年度までの進捗は、以下のとおりです。
<目標及び実績推移>
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実績 ※3 |
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2018年度(基準年) |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
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CO2排出量(t-co2) ※1、※2 |
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削減率(2018年度比) |
- |
32.4% |
37.1% |
40.2% |
※1 CO2排出量の算定にあたっては、株式会社三井住友銀行が提供するGHG排出量見える化クラウドサービス「Sustana(サスタナ)」を利用しています。
※2 主要な事業会社であるゼビオ㈱、㈱ヴィクトリア、㈱ゴルフパートナーのCO2排出量となります。
※3 事業活動における電気使用量から算出する排出量のみの実績となります。
<人材の多様性・育成等の指標に関する目標及び実績>
当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いています。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりです。
<取組>
上記方針の実現に向け、グループの中核である国内小売事業各社を中心に以下のような取組を推進しております。
・公募・登用
多様なお客様への対応が事業の優位性に繋がるという考えのもと、「出る杭制度」と名付けた社内公募・登用制度を導入し、組織・社員の活性化に取り組んでいます。雇用形態・年齢・社歴・性別・国籍・居住地といった個人の属性に関わらず、実力ある人材を役職者へ登用することで、人材の多様性と組織の活性化を推進していきます。
一方で、地域を限定した勤務を希望する人材に対しては、エリア限定地域社員の職制を設定し、個人の求める多様な働き方に対応した制度を設計・運用しています。
指標:公募制度応募者数 2024年度 318名 ⇒ 2025年度 500名程度
・女性管理職
チェーンストアとして、小さな本部・多数の店舗を持つ事業が主体であることから、女性管理職の登用目標は店長職をメインとして設定しています。今後に向けてさらに対象ポスト及び登用人数を拡大していきます。
指標:女性店長比率 2024年度末時点 8% ⇒ 2025年度 20%程度
・キャリア採用
全国に展開している店舗にて採用活動を行い、ここから、店長登用、本部での専門職登用を積極的に進めています。今後さらに全国でのキャリア採用の比率を拡大し、多様な人材が活躍する土壌を整えていくことを目指しています。
指標:キャリア採用比率 2024年度末時点 56% ⇒ 2025年度 63%程度
・教育体系
集合/オンライン研修、社内動画共有ツール、外部e-learningを活用し、階層別研修、商品研修、その他コンプライアンス等分野別教育を体系的に実施しています。また外部への教育出向、大学等への派遣も積極的に推進しており、当社グループ内での教育では実現できない、基礎教育水準の向上、専門スキルの習得、業務上の連携強化、多様性のある外部人脈、ベンチャースピリッツの維持、自己啓発カルチャーの定着の実現を目指して取組んでいます。
指標:一人当たり年間教育研修時間 2024年度 13時間 ⇒ 2025年度 30時間程度
・ダイバーシティ
「Xebio Diversity Project」を組成し、多様性に重点を置く経営実現に向けて以下の具体的施策に取り組んでいます。
1.女性活躍推進‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥女性管理職の登用、女性目線での商品構成、商品開発、売場作り
2.外国人・外国籍人材の活用推進‥‥‥‥‥海外生産、商品調達に向けて雇用拡大、教育環境の整備
3.障がい者雇用拡大と活躍推進‥‥‥‥‥‥特別支援学校との提携、雇用の拡大、障がいの程度に応じた業務抽出、サポート体制作り
4.その他の多様性に関する取組について‥‥育児休業短時間勤務制度を小学校4年生修了時まで拡大、カムバック制度導入による再雇用機会の提供
経営環境の変化が著しいなか、当社は事業活動に関わるリスクを的確且つタイムリーに把握するために、各事業会社における毎月の取締役会とコンプライアンス委員会による定期的なモニタリングによる短期的なリスクの把握のほか、当社代表取締役と社外取締役及び社外監査役によるガバナンス委員会と各種委員会による中長期的な事業価値向上とリスク把握を行っています。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業リスク
①国内の経済環境、社会情勢に伴うリスク
当社グループは主に日本国内において事業展開を行っており、国内景気や個人消費の動向など経済環境により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。スポーツやレジャーは、既にお客様のライフスタイルのなかで重要なポジションを占めていますが、いわゆる生活必需品という位置づけにならないため、景気動向や雇用環境が悪化した場合には、当社グループ内での小売事業における販売の不振や、クレジットカード事業における消費者向け売上債権の回収における貸倒れリスク増加という形で、グループの業績に影響を与える可能性があります。
少子化に伴う人口減少の進行は、就学時の部活動の規模が縮小されるだけでなく、将来にわたって、スポーツ市場が縮小することが懸念されることから、中長期的に当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
②天候不順や異常気象に関するリスク
近年の異常な気温上昇や降雪の減少、ゲリラ豪雨や冷夏などの想定外の異常気象といった天候要因は、アスレチックスポーツや、ゴルフ、キャンプ、スキーやスノーボードなどのレジャー用品の使用機会減少や、衣料品の消費動向に反映されるため、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③人材の確保に関するリスク
当社グループの事業と成長には、販売現場に勤務する従業員(当社グループでは「スポーツナビゲーター(Sports Navigator)」と呼びます)の安定的な確保が重要な要素となっています。スポーツに携わることに喜びを感じながら接客販売や用品の加工業務に携わる人材の確保が想定どおり進まない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④取扱商品の瑕疵に関するリスク
当社グループは、お取引先様を含めた一貫した商品管理の徹底、チェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報をお伝えするよう努めております。しかしながら、異物混入や健康被害を与える可能性のある商品、表示不良品の流通など、予想を超える重大な品質問題が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤情報システムに関するリスク
当社グループは店舗POSシステムをはじめとして、商品の発注、営業の管理等の業務において、内部及び外部の情報並びに技術的システム、ネットワークを活用しております。当社グループが使用しております技術的システム及びネットワークに、自然災害、人為的過誤、停電、コンピューターウイルス、ハッカー等により障害等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥フランチャイズ展開についてのリスク
当社グループは、「ゴルフパートナー」業態をフランチャイズ方式で展開しています。当社グループでは加盟店に対する商材や販売ノウハウのほか、下取り価格の査定システムなどを提供することで、加盟店との信頼関係の上で相互メリットを享受しています。従って、加盟店企業の業績や出退店動向によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦海外での事業展開に関するリスク
当社グループは、海外において小売と卸売事業を展開しております。海外市場における文化的・宗教的な違い、政情不安や経済動向の不確実性、現地のお取引先様との関係構築や売掛金回収などの商慣習の違い、特有の法制度や投資規制、税制変更、労使問題、テロ、戦争、伝染病の発生、その他の政治情勢を要因とする社会的混乱といった障害に直面する可能性があり、こうした様々な海外におけるリスクは、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業継続に関するリスク
①自然災害リスク
当社グループは、日本全国での商品販売を主たる事業として展開していますが、それを支える本社機能はゼビオ株式会社の本社がある福島県郡山市と、株式会社ヴィクトリアと株式会社ゴルフパートナーの本社がある東京都内に集中しています。大規模な地震や台風などの自然災害、或いは火災や停電、通信ネットワーク障害、原子力発電事故等が発生し、本社の施設等に損害が生じて本社機能が停止した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②サプライチェーンリスク
当社グループで販売する商品は、多数のお取引先様からのナショナルブランド商品と自社が工場に生産を発注する開発商品で構成されていますが、多くの商品はアジアを中心とした海外の工場で生産され、各社の物流ルートを経由して、店舗や倉庫に納品されています。従いまして、生産国での政治情勢やテロ、及び大規模な自然災害の発生などにより商品調達やサプライチェーンの寸断が発生する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③感染症等によるパンデミックリスク
当社グループは、主に日本国内において店舗、物流施設等を使用して事業展開を行っておりますが、感染症等によるパンデミックや異常事態が発生し、政府や自治体による外出自粛や営業制限、休業要請等が実施される場合には、部活動やスポーツ観戦への影響に伴うスポーツ用品需要の変化や減少、或いは店舗の休業や営業時間短縮に起因した客数の減少などが発生することが考えられます。この場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)財務リスク
①敷金・保証金の貸倒れリスク
当社グループは出店に際して、店舗賃借先に対して相当額の敷金並びに保証金を預託する形式が主体となっています。契約に際しては、相手先の信用状態を十分判断した上で出店の意思決定をいたしますが、その後の経済環境の変化や契約先の信用状態の悪化により差し入れた敷金・保証金の貸倒れリスクがあります。
②為替リスク
当社グループは、スポーツ用品・用具や衣料の一部を海外から直接輸入しており、間接的な輸入を含め、輸入商品が多く含まれるため、一般的には円高になれば仕入価格は逓減傾向になり、円安になれば仕入価格は逓増傾向にあります。これにより、売上総利益率は変動を受けるリスクがあり、為替相場等の変動による一般的な市場リスクを当社グループは有しております。
③店舗をはじめとする営業施設等の減損リスク
実質的価値が下落した当社グループの保有資産(投資有価証券を含む)や、収益性の低い店舗等について減損処理が必要となった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)コンプライアンスリスク
①個人情報の取扱いに関するリスク
当社グループでは、「ゼビオカード」でのクレジットカード事業のほか、小売各社におけるポイントカード会員、デジタルポイント会員関連での個人情報を保有しております。個人情報保護については、経済産業省のガイドラインに沿い、方針・規程の整備、従業員の教育、個人情報の漏洩防止対策等の安全対策をとっておりますが、外部からの不正アクセスや人為的なミスや委託先の管理不備などにより、万一、個人情報が流出した場合には、その対応に当社グループの信用が低下し、損害賠償の請求を受けるなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。
②下請法に関するリスク
当社グループでは、一部の商品調達において当社グループ会社が発注者(親事業者)となり、当社オリジナルの商品の生産を委託などで、下請法規制対象の業務を委託する場合があります。商品発注に関しては、システム上で下請法区分を設けた登録を行ってチェックを行い、従業員に対して下請法に関する教育を行っていますが、双方が合意した取引条件でも下請法に禁止されている行為となっている場合には、重要性の如何では公正取引委員会から勧告を受け、企業名の開示などが行われることで、社会的信用を失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③労務管理リスク
当社グループは法令に基づく適正な労務管理などにより、労務関連のリスクの低減に取り組んでいますが、労務関連の各種コンプライアンス違反(雇用問題、ハラスメント、人権侵害等)が発生した場合、当社グループの企業イメージ低下や争訟の発生等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④係争・訴訟に関するリスク
当連結会計年度において、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす係争・訴訟は提起されておりません。しかしながら、業績に影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
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(単位 百万円) |
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連結 |
売上高 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
|
2025年3月期 |
250,603 |
7,618 |
971 |
|
2024年3月期 |
242,433 |
5,405 |
2,592 |
|
前期比 |
3.4% |
40.9% |
△62.5% |
|
個別 |
営業収益 |
経常利益 |
当期純利益 |
|
2025年3月期 |
10,255 |
2,403 |
38 |
|
2024年3月期 |
11,503 |
4,035 |
3,168 |
|
前期比 |
△10.9% |
△40.4% |
△98.8% |
当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日)におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いたものの、物価上昇圧力の継続、実質所得の伸び悩み、個人消費の足踏みなどがみられました。一方で、企業収益や設備投資の改善も見られ、景気は緩やかに持ち直している状況です。
スポーツ用品販売業界におきましては、健康志向やスポーツ需要の回復に伴い市場は堅調に推移しましたが、為替影響によるコスト増や消費者行動の変化への対応が求められました。このような市場環境のもと、当社グループは、「こころを動かすスポーツ。」「スポーツの国をつくろう。」のステートメントの実現に向け、業態転換や専門店の活性化に取り組み、さらに新たな会員・ポイントサービス「スポーツポイント」や、次世代型足型測定サービス「FeetAxis(フィートアクシス)」を活用した3Dシューズ提案など、お客様の利便性と体験価値向上に注力してまいりました。
また、リアルとデジタルの垣根を越える統合型の販売チャネル展開を加速させ、EC売上の拡大と地域密着型店舗の強化を両輪とした“オンラインとオフラインの融合”による顧客接点の最大化を進めた結果、増収を実現しました。一方で、賃金や原材料価格の上昇、システム投資の増加といったコスト増要因が重なりましたが、収益構造の改革と販売体制の最適化を通じて、これらの影響を抑制しながら、安定した収益の確保に努めました。
さらに当社は、市場環境や人口動態の中長期的変化を見据え、グループ横断での業態再編・標準化および調達体制強化による「Only One戦略」の展開を進めております。具体的には、子会社の共同仕入会社にグループ全体の商品調達機能を集約することで、調達価格の最適化や在庫回転率の向上を図り、迅速かつ柔軟な商品展開を実現する新たな事業モデルへの移行を開始しています。同時に、不採算店舗の撤退とともに、人件費・建設コストの上昇に対応した投資効率の見直しと業務の省力化によるコスト削減も推進し、構造的な収益力強化を図っております。これらの改革は、コア事業にとどまらず、アプリ開発やデジタルメディアといった周辺事業の再編や機能会社の統合にもおよび、全社最適による業務効率と資金効率の向上が期待できます。
また、外部専門人材の採用および育成、ROICを指標とした投資対効果の徹底的な見直し、ガバナンス体制の刷新を通じて、ガバナンス・コンプライアンス両面の強化を図るなど、持続的な企業価値向上に向けた取り組みを着実に進めております。
このような構造改革の進展に伴い、2025年3月期においては、特別損失として総額50億円を計上いたしました。内訳としては、青森県八戸市の多目的アリーナ「FLAT HACHINOHE」に関する減損損失16.2億円、原状回復費用見積りの変更を含む固定資産減損20.6億円、特別退職金3.4億円、および投資有価証券評価損5億円などが含まれております。なお、FLAT HACHINOHEは2026年国民スポーツ大会の開催予定地であり、将来的な収益機会は継続して評価しております。
新規出店および閉店につきましては、当連結会計年度では37店舗を出店し45店舗を閉店しました。これにより、グループ総店舗数は887店舗、売場面積は前連結会計年度末比で3,712坪増加し、206,413坪となりました。
以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高2,506億3百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益70
億6百万円(前年同期比66.6%増)、経常利益76億18百万円(前年同期比40.9%増)、親会社株主に帰属する当期
純利益9億71百万円(前年同期比62.5%減)となりました。
〔主な商品部門別の営業概況〕
<ウィンタースポーツ部門>
ウィンタースポーツ部門では、前年に比べ降雪量が増加したことが要因となり、好調に推移し、前年を上回りました。以上の結果、ウィンタースポーツ部門の売上高は、前年同期比4.8%の増加となりました。
<ゴルフ部門>
ゴルフ部門では、フィッティングなどのカスタマーサービスの充実を図ったものの、前年の主力クラブ発売の反動を受け低調に推移しました。以上の結果、ゴルフ部門の売上高は、前年同期比1.9%の減少となりました。
<一般競技スポーツ・シューズ部門>
一般競技スポーツ部門では、スポーツイベントの活性化や個人の健康志向の高まりを背景にマラソン大会やバスケットボールを中心とした、一般競技スポーツの需要が拡大し、前年を上回りました。以上の結果、一般競技スポーツ・シューズ部門の売上高は、前年同期比8.7%の増加となりました。
<スポーツアパレル部門>
スポーツアパレル部門では、外出需要拡大に伴い、カジュアルウェアの販売が好調に推移し前年を上回りました。以上の結果、スポーツアパレル部門の売上高は、前年同期比3.8%の増加となりました。
<アウトドア・その他部門>
アウトドア・その他部門では、キャンプ市場の成熟化やトレッキング需要の一巡により、低調に推移しました。 以上の結果、アウトドア・その他部門の売上高は、前年同期比0.7%の減少となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
|
|
(単位 百万円) |
|
項目 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
4,274 |
12,057 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△8,041 |
△9,578 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△4,138 |
△7,531 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△43 |
△33 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
△7,949 |
△5,085 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
32,890 |
24,941 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
24,941 |
19,855 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、198億55百万円となり、前連結会計年度末に比べて50億85百万円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、120億57百万円となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益を30億77百万円計上したこと、棚卸資産の減少による資金の増加額が15億93百万円、売上債権の減少による資金の増加額が21億74百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△95億78百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が67億8百万円、無形固定資産の取得による支出が21億75百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△75億31百万円となりました。主な要因は、自己株式取得による支出が30億56百万円、配当金の支払額が13億9百万円、長期借入金の返済による支出が18億36百万円であります。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産、受注実績
該当事項はありません。
②商品部門別仕入実績
当社グループは、一般小売事業の単一セグメントとみなしておりますが、商品部門別に示すと次のとおりであります。
|
部門 |
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
|
ウィンタースポーツ |
6,061 |
4.0 |
4,801 |
3.2 |
|
ゴルフ |
55,898 |
36.5 |
54,154 |
35.7 |
|
一般競技スポーツ・シューズ |
48,305 |
31.6 |
49,922 |
32.9 |
|
スポーツアパレル |
17,050 |
11.1 |
17,528 |
11.6 |
|
アウトドア・その他 |
17,000 |
11.1 |
18,082 |
11.9 |
|
スポーツ用品・用具計 |
144,316 |
94.3 |
144,491 |
95.3 |
|
その他 |
8,783 |
5.7 |
7,121 |
4.7 |
|
合計 |
153,100 |
100.0 |
151,612 |
100.0 |
(注)「その他」は、食品等の仕入を含んでおります。
③商品部門別販売実績
当社グループは、一般小売事業の単一セグメントとみなしておりますが、商品部門別に示すと次のとおりであります。
|
部門 |
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
|
ウィンタースポーツ |
8,146 |
3.4 |
8,539 |
3.4 |
|
ゴルフ |
82,320 |
34.0 |
80,766 |
32.2 |
|
一般競技スポーツ・シューズ |
78,688 |
32.5 |
85,510 |
34.1 |
|
スポーツアパレル |
28,310 |
11.7 |
29,389 |
11.7 |
|
アウトドア・その他 |
31,519 |
13.0 |
31,296 |
12.5 |
|
スポーツ用品・用具計 |
228,986 |
94.5 |
235,501 |
94.0 |
|
その他 |
13,447 |
5.5 |
15,101 |
6.0 |
|
合計 |
242,433 |
100.0 |
250,603 |
100.0 |
(注)「その他」は、食品等の販売、宿泊事業等を含んでおります。
④地域別売上高
|
地域別 |
売上金額(百万円) |
構成比(%) |
期末事業所数 |
|
北海道 |
13,271 |
5.3 |
21 |
|
青森県 |
5,503 |
2.2 |
16 |
|
岩手県 |
5,078 |
2.0 |
20 |
|
宮城県 |
5,721 |
2.3 |
9 |
|
秋田県 |
3,044 |
1.2 |
11 |
|
山形県 |
3,377 |
1.3 |
10 |
|
福島県 |
18,520 |
7.4 |
34 |
|
茨城県 |
12,846 |
5.1 |
21 |
|
栃木県 |
4,592 |
1.8 |
8 |
|
群馬県 |
2,863 |
1.1 |
9 |
|
埼玉県 |
10,965 |
4.4 |
25 |
|
千葉県 |
11,456 |
4.6 |
41 |
|
東京都 |
47,585 |
19.0 |
89 |
|
神奈川県 |
11,220 |
4.5 |
30 |
|
新潟県 |
4,831 |
1.9 |
12 |
|
富山県 |
1,229 |
0.5 |
2 |
|
石川県 |
2,249 |
0.9 |
6 |
|
福井県 |
591 |
0.2 |
1 |
|
山梨県 |
50 |
0.0 |
1 |
|
長野県 |
4,851 |
1.9 |
8 |
|
岐阜県 |
575 |
0.2 |
1 |
|
静岡県 |
3,744 |
1.5 |
6 |
|
愛知県 |
8,115 |
3.2 |
20 |
|
三重県 |
2,687 |
1.1 |
9 |
|
滋賀県 |
1,441 |
0.6 |
3 |
|
京都府 |
1,839 |
0.7 |
2 |
|
大阪府 |
11,972 |
4.8 |
27 |
|
兵庫県 |
3,178 |
1.3 |
8 |
|
奈良県 |
2,455 |
1.0 |
7 |
|
和歌山県 |
984 |
0.4 |
2 |
|
島根県 |
1,323 |
0.5 |
2 |
|
岡山県 |
1,396 |
0.6 |
3 |
|
広島県 |
3,794 |
1.5 |
9 |
|
山口県 |
1,346 |
0.5 |
6 |
|
徳島県 |
800 |
0.3 |
2 |
|
香川県 |
930 |
0.4 |
2 |
|
愛媛県 |
2,010 |
0.8 |
3 |
|
高知県 |
681 |
0.3 |
1 |
|
福岡県 |
9,920 |
4.0 |
21 |
|
佐賀県 |
1,301 |
0.5 |
2 |
|
長崎県 |
865 |
0.3 |
3 |
|
熊本県 |
3,341 |
1.3 |
7 |
|
大分県 |
2,030 |
0.8 |
3 |
|
宮崎県 |
1,665 |
0.7 |
4 |
|
鹿児島県 |
1,441 |
0.6 |
3 |
|
沖縄県 |
3,171 |
1.3 |
8 |
|
小計 |
242,867 |
96.9 |
538 |
|
海外 |
7,735 |
3.1 |
57 |
|
合計 |
250,603 |
100.0 |
595 |
(4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額については、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意した上で会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末の資産状況は、新規出店による店舗投資やシステム投資により固定資産が増加しました。一方で、商品および製品と売掛金の減少および自己株式の取得による支払や長期借入金の返済により現金及び預金が減少しました。以上の結果、総資産は前連結会計年度末に比べ55億71百万円減少し2,039億59百万円となりました。
負債は、仕入債務の支払、及び長期借入金の返済を実施しました。以上の結果、前連結会計年度末に比べ28億89百万円減少し818億27百万円となりました。
また、純資産は、利益剰余金の減少および自己株式の取得により株主資本が減少しました。以上の結果、前連結会計年度末に比べ26億81百万円減少し1,221億31百万円となりました。
③当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりであります。
ⅰ 売上高の状況
当連結会計年度の連結売上高は、スポーツ用品販売業界におきましては、健康志向やスポーツ需要の回復に伴い市場は堅調に推移しましたが、為替影響によるコスト増や消費者行動の変化への対応が求められました。また、2024年7月に、パリで夏季オリンピック・パラリンピックの開催もあり世界的にもスポーツ全般における大きな関心の高まり起き一般競技スポーツの需要回復を中心とした、既存店の成長とEC事業の拡大により市場環境は改善されていきました。
このような市場環境のもと、当社グループ は、「こころを動かすスポーツ。」「スポーツの国をつくろう。」のステートメントの実現に向け、業態転換や専門店の活性化に取り組み、さらに新たな会員・ポイントサービス「スポーツポイント」や、次世代型足型測定サービス「FeetAxis(フィートアクシス)」を活用した3Dシューズ提案など、お客様の利便性と体験価値向上に注力してまいりました。
これらにより、前連結会計年度比81億69百万円(3.4%)増加の2,506億3百万円となりました。
翌連結会計年度以降に関しては、当社グループは、以下の施策に重点的に取り組んでまいります。
<重点施策>
・1.コア事業における選択と集中の加速
- グループ内業態再編・標準化の推進
- 共同仕入会社による調達機能集約と在庫回転率向上
・2.周辺事業・機能会社の統合・集約によるコスト最適化
- デジタル・アプリ関連事業再編、資産流動化推進
・3.ガバナンス体制刷新と人材投資拡大
- 投資対効果を意識したROIC経営の強化
- コンプライアンス・リスク管理体制の整備
ⅱ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、EC拡大に伴う配送コストや出店手数料をはじめとした販売費及び管理費が増加しました。また、賃金上昇や採用活動強化により人件費も増加しました。一方で、広告費用については、チラシ広告の削減とECにおけるWEB広告費を費用対効果から効率化を進めていき、減少となりました。
以上により、販売費及び一般管理費は前連結会計年度比19億83百万円(2.2%)増加の906億65百万円となりました。
翌連結会計年度以降に関しても、資材高騰及びエネルギー価格の上昇も織り込みながら、事業/店舗のスクラップ&ビルドと新たな業態変革に重点を置き、前向きな経費支出を計画しております。
ⅲ 営業利益
当連結会計年度は、上記の通り、売上の増加・利益率の改善により、営業利益は前連結会計年度比28億1百万円(66.6%)増加し、70億6百万円となりました。
ⅳ 営業外損益、特別損益
営業外収益は、不動産賃貸料5億86百万円、為替差益1億97百万円、業務受託料5億75百万円などにより18億5百万円となりました。
また、営業外費用は、不動産賃貸費用4億34百万円、業務受託費用4億73百万円などにより11億94百万円となりました。
これらにより、経常利益は76億18百万円(前連結会計年度比22億12百万円増加)となりました。
特別利益は、受取保険金96百万円、匿名組合損益分配額2億99百万円計上などにより4億82百万円となりました。
特別損失は減損損失36億89百万円、投資有価証券評価損5億円、固定資産除却損1億51百万円計上などにより、50億23百万円となりました。
ⅴ 親会社株主に帰属する当期純利益
上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は9億71百万円(前連結会計年度比62.5%減、16億20百万円減少)となりました。
④当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、下記のとおりであります。
|
|
2023年3月期 |
2024年3月期 |
2025年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
57.7 |
59.2 |
59.5 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
21.9 |
20.9 |
26.4 |
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額(自己株式は除く)/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは有利子負債、利払いが僅少又はないため表示を省略しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの運転資金需要は、主に商品の仕入と販売に関する立替資金と、販売費一般管理費等の費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店や既存店舗の改装、及びソフトウェア投資といったスポーツ小売事業に関するものに加えて、周辺領域に関する固定資産投資やM&A等によるものであります。
(財政政策)
当社グループは、キャッシュ・フロー経営による手元資金での小売事業運営を基本方針としつつ、事業活動の維持拡大に一時的に必要となる資金を、国内外で安定的に確保するために、資金の性格に応じて金融機関からの借入等で資金調達を行っております。
経常的な運転資金は、主なお取引金融機関各行で設定している当座貸越枠内での調達を中心としていますが、長期資金需要がある場合には、対象事業の事業計画に基づく資金需要や、金利動向、返済見込み等を考慮しつつ、長期借入金での調達を適宜判断して実施しております。また、グループ内での資金調達に関しては、原則として、当社からのグループファイナンスで対応しております。
投資判断における財務方針としては、企業価値の向上に資するために、投資のリスク分類に応じて資本コストのリスクプレミアムを加算したリターンを確保するキャッシュ・フロー創出が必要であるという考え方を採用しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、83億97百万円となっております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。