当社は、「BE THE SUN(世界に明るく大きなインパクトを与える存在になる)」を企業としてのビジョンに掲げ、広く人々の支えになるサービスを生み出す会社になることで、そのビジョンを実現していきたいと考えております。
(2)経営環境
メディア(認知)領域における、当社の収益の源泉である我が国の総広告費は年々上昇傾向にあり、2024年の日本の総広告費は7兆6,730億円であり、2024年のインターネット広告費はSNS上の縦型動画広告をはじめ、コネクテッドTV(インターネット回線へ接続されたテレビ端末)などの動画広告需要が一層高まり、3兆6,517億円(前年比109.6%)となっております(注1)。加えて、購買(販促)領域における国内販促市場の潜在的規模は15兆円(注2)という広大な市場が広がっております。今後デジタルトランスフォーメーションがさらに進み、デジタルを起点にした既存メディアとの統合ソリューションも進化していくことが見込まれます。
(注)1.CARTA COMMUNICATIONS/電通/電通デジタル/セプテーニ発表の『2024年 日本の広告費』(2025年2月27日発表)より
(注)2.株式会社レイヤーズ・コンサルティングの開示情報における2020年の推定値に基づく
(3)経営戦略等
当社は事業拡大における中長期的な経営戦略の柱として、①強固なユーザー基盤の更なる拡大、②購買(販促)領域における販促支援の拡大、③M&Aによる成長を掲げております。
① 強固なユーザー基盤の更なる拡大
当社サービスのユーザーにつきまして、アンケート結果によると、日本国内の20~50歳759名における「クラシル」のサービス認知率は約58.1%となっており、特に女性認知率は76.4%と高いブランド認知度があると考えております(注1)。「クラシル」及び「クラシルリワード」のユーザー数は、それぞれのアプリのMAUを合わせると約746万に上っており、WebのMAUも含めると約4,100万となっております(注2)。また、「クラシル」及び「クラシルリワード」の公式SNSのフォロワー数は合計1,200万に上ります(注3)。今後もメディア(認知)領域及び購買(販促)領域でのユーザーの利用体験の改善を通じ、ユーザー利便性の向上による更なるサービス利用者の拡大を図ります。
クライアントにつきましては、食品・飲料企業の売上高規模が大きい大手ナショナルクライアントを約90%(注4)カバーしており、小売企業につきましてもスーパーやドラッグストアを中心に3万店舗(注5)をカバーしております。食品・飲料企業につきましては徐々に顧客規模の裾野を拡大する意向であり、小売企業につきましては大手企業などの顧客開拓を広げつつカバー業種を拡大させる予定です。
(注)1.調査委託先:マクロミル。「あなたが知っている料理レシピ動画サイト・アプリ」に対する回答(調査対象者:回答者数1,036名のうち20-50歳の男女759名(男性377名、女性382名)/調査実施期間:2024年3月29日-30日/調査方法:インターネットリサーチ)
(注)2.マンスリーアクティブユーザー。「クラシル」及び「クラシルリワード」関連サービス及びアプリにおけるWEB/APP MAUの2025年1月から2025年3月の期間平均数値。Web MAUについて、過去30日間に、Webにアクセスしたユニークユーザーの合計を示します。APP MAUについて、過去30日間にアプリを起動したユニークユーザーの合計を示します。なお、WebとAPPの重複ユーザーの排除はしておりません。
(注)3.2025年5月時点のFacebook / X / TikTok / Instagram / YouTube / LINE / LINE Newsにおける「クラシル」及び「クラシルリワード」のSNS公式アカウントのフォロワー数単純合計
(注)4.日本取引所グループ業種別分類「食料品」に含まれる国内企業(冷凍食品会社を除く)の直近年度売上高上位30社のうちこれまで当社と取引(受注)実績が有る企業数(27社)の比率。提出日現在、レシピを使ったタイアップ広告及びレシチャレにおいて、食品・飲料ナショナルブランド企業を中心とした営業活動を行っております。冷凍食品・水産食品会社については、現時点で親和性が少ないことから除外をしております。
(注)5.2025年5月時点の数値
② 購買(販促)領域における販促支援の拡大
「クラシル」及び「クラシルリワード」にて獲得したユーザーに対し、食品・飲料企業及び小売企業に対してリワード型マーケティング(成果報酬型でユーザーにリワードを付与するマーケティング手法)を提供してまいります。
メディア(認知)領域の対象市場である(広告市場)において当社がリーチできる市場の規模は2,700億円(注6、7)と試算しております。それに対して、購買(販促)領域の国内販促市場の潜在的規模は15兆円(注6、8)という広大な市場が広がっておりますが、現状では広告のようにデジタル化が進んでおりません。
足元でリテールメディアと呼ばれる、より消費者の購買に近い領域でのデジタル化が進んでおり、今後急速にデジタルが進んでいくものと当社は見込んでいます。当社では「クラシル」関連サービスを用い、ユーザーの行動データとして、位置情報や購買情報を有しており、このような顧客データを活用し、食品・飲料企業及び小売企業に対し、高効率のリワードマーケティングを提供することで、他社に先んじてデジタル化をリードしてまいります。
(注)6.広告市場、販促市場の潜在市場規模は、公開された統計情報や第三者による調査結果等の情報をもとに、下記注7及び注8に記載の方法により当社が算出した推計値。統計情報や第三者により作成されたデータの精度には限界があるほか、当社による一定の仮定、前提、試算に基づいて算出された推計値であるため、実際の市場規模とは異なる可能性があります。
(注)7.食料品・飲料・嗜好品におけるインターネット予約型広告及びインターネット運用型広告における市場規模を試算し合算値を記載。(インターネット予約型広告市場規模:予約型広告における動画広告実績値(2024年)(CARTA COMMUNICATIONS/電通/電通デジタル/セプテーニ「2024年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」 に基づく) x 食品・飲料・嗜好品における業種別広告比率(右記数値を参照し18.0%と仮定(18.0%:マスコミ4媒体における食品・飲料・嗜好品広告比率(2024年)(電通「2024年 日本の広告費|業種別広告費」 に基づく)))+ インターネット運用型広告市場規模:運用型広告におけるディスプレイ・動画広告実績値(2023年) x 食品・飲料・嗜好品における業種別広告比率(上記同様))
(注)8.株式会社レイヤーズ・コンサルティングの開示情報における2020年の推定値に基づく
③ M&Aによる成長
当社では自社によるオーガニックでの成長に加え、非連続な成長を志向する観点でM&Aも重要な成長戦略と位置付けております。設立来これまでに4件の買収を実行しており、今後も購買(販促)領域などを中心に、財務規律を遵守した上で、インオーガニックな成長を見込める提携先の買収を検討してまいります。
M&A後の統合プロセスであるPMI(Post Merger Integration)についても過去のM&A等の実績により蓄積されたノウハウを活用し、トップライン拡大施策やKPIの徹底、事業効率化を中心にすることで、シナジーを創出し、事業成長を加速してまいります。
当社は、事業拡大及び企業価値向上を示す指標として、今後のリワードマーケティング提供の中心となる「クラシルリワード」関連アプリのMAU(注1)を掲げております。
財務指標に関しましては、オーガニック、インオーガニック双方での成長を志向していることから、売上高成長率、Non-GAAP営業利益(注2)及び Non-GAAP当期純利益(注3)を重要な経営指標と位置づけております。
[「クラシルリワード」関連アプリMAUの推移]
(注)1.マンスリーアクティブユーザー。「クラシルリワード」関連アプリMAUは、ユニークユーザーベースで、過去30日間にアプリを起動したユーザー数の合計の期間平均を示します。
[Non-GAAP営業利益の推移]
(注)2.Non-GAAP営業利益は、財務会計上の数値(GAAP、日本基準)から非経常項目やその他特定の調整項目を一定のルールに基づいて調整したものであり、当社の恒常的な経営成績を理解するために有用な情報と判断しておりますが、財務会計上の数値ではなく、監査法人等による監査・レビューを受けた数値ではありません。具体的には、営業利益に企業買収に伴い生じた無形資産に関わる償却費を加算しております。
[Non-GAAP当期(四半期)純利益の推移]
(注)3.Non-GAAP当期(四半期)純利益は、財務会計上の数値(GAAP、日本基準)から非経常項目やその他特定の調整項目を一定のルールに基づいて調整したものであり、当社の恒常的な経営成績を理解するために有用な情報と判断しておりますが、財務会計上の数値ではなく、監査法人等による監査・レビューを受けた数値ではありません。具体的には、当期(四半期)純利益に企業買収に伴い生じた無形資産に関わる償却費を加算し、加算した償却費に対応する税金調整額を調整しております。
当社は、リテールデジタルプラットフォームを中心に事業展開しており、以下の主要課題に取り組んでまいります。
① サービスの付加価値向上
当社のユーザーに対しては利便性の高い機能を提供することで、良質なサービス経験を通じ、ユーザーの継続利用を促進すると共に新規ユーザーの獲得に努めてまいります。
また、顧客企業につきましても、ユーザーの行動データの活用などを通した高効率なリワードマーケティングを提供してまいります。
② 組織体制の整備
当社は、今後の継続的な成長のためには優秀な人材の確保と育成が重要な課題であると認識しております。引き続き、積極的な採用活動と社内の教育体制の強化に取り組んでまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社は、「BE THE SUN(世界に明るく大きなインパクトを与える存在になる)」を企業としてのビジョンに掲げ、広く人々の支えになるサービスを生み出す会社になることで、そのビジョンを実現していきたいと考えております。そのため、当社の事業が成長することそれ自体が持続可能な社会の実現に貢献することであると考えており、以下の観点から中長期的な企業価値向上を目指し、サステナブルな社会の実現に寄与するよう努めてまいります。
(1) ガバナンス
当社は、中長期的な企業価値の向上のため、サステナビリティを巡る課題への対応は経営の重要課題と認識しております。「
(2) 戦略
当社は、人材は最も重要な経営資源であると考えておりますが、「BE THE SUN」というビジョンのもと、従業員が業務に打ち込める環境づくりに注力しております。年一度の全社員総会「Visionday」や半期に一度の戦略共有会を通じて会社のビジョン及び戦略共有を実施しております。また、年一度の全従業員表彰式の他、ミッション「世界を照らす発明を続ける」になぞらえて、従業員の行った模範となる「発明(取り組み)」に対し全員で賞賛する機会を定期的に設けております。また、ライフイベントとのバランスを取りながら業務に取り組める制度として、家族の病気のケア・介護が必要な際に出社日でもリモート勤務が可能な「ファミリーサポート制度」等を用意しております。
(3) リスク管理
当社は、リスクの軽減、予防のため、リスク管理規程の制定及びリスクマネジメント委員会を設置しております。その他、情報セキュリティ規程、個人情報保護管理規程及び反社会的勢力排除規程を定めており、内部監査により遵守の状況を監査し、コンプライアンスの遵守に努めております。必要に応じて、外部専門家にアドバイスを求められる体制を整備するとともに、弁護士を窓口とする複数の社外通報窓口や内部相談窓口を設置し、法令違反や不正行為等による不祥事の防止及び早期発見を図っております。
(4) 指標及び目標
当社は、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関する当社の実績を長期的に評価し、管理及び監視するために用いられる情報としての指標及び目標については現時点で具体的なものを定めておりませんが、従業員エンゲージメント指標その他の関連指標を各種ツールを用いてモニタリングしながら検討してまいります。
また、人的資本に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関しましては、当社は現在、女性、外国人、中途採用者等の区分で管理職の構成割合や人数の目標値等は定めておりませんが、女性管理職比率、男性育児休業等取得率、20代役職任用者数を中心に具体的な目標について検討してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生可能性があるすべてのリスクを網羅するものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。また、発生可能性又は影響度が「小」と記載されたリスクについても、現に当該リスクが発生し又は当社の事業、業績及び財政状態等に重大な影響を及ぼす可能性を否定するものではありません。さらに、リスクの発生時期及び発生した場合に当社の経営成績等の状況に与える定量的な影響の程度につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。
当社は、これらのリスク発生可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
(1)事業環境に由来するリスクについて
① 広告市場動向の変化について
(発生可能性:中、影響度:大)
インターネットメディア事業が対象とするインターネット広告市場は拡大基調にあり、今後も当該市場は拡大を続けていくものと想定されております。
しかしながら、企業の広告宣伝活動は景気動向の影響を受けやすく、景気変動等の要因によって企業の広告出稿予算が増減することにより広告出稿予算の変化等の影響を受けることが予想されること、またインターネット広告は今後も他の広告媒体との競合が継続していくと考えられること等から、今後においてこれらの状況に変化が生じた場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような環境において当社は、広告収益以外にも新規事業の立ち上げなどによる収益源の多角化を行うこと等により当該リスクの低減に努めております。
② インターネット関連市場について
(発生可能性:低、影響度:大)
当社は、インターネットメディア事業を主たる事業対象としているため、インターネットの活用シーンの多様化、利用可能な端末の増加等のインターネットのさらなる普及が成長のための基本的な条件と考えております。
もっとも、インターネットの利用は日常生活の中でごく当たり前のことにはなってきましたが、今後どのように進展していくかについては不透明な部分もあり、プラットフォーム運営事業者による検索アルゴリズムやシステム等の仕様変更、Cookie規制、インターネットに関する何らかの弊害の発生や利用等に関する新たな規制の導入及びその他予想しなかった要因によって、今後の普及に大きな変化が生じた場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合について
(発生可能性:中、影響度:中)
当社主要サービスである「クラシル」、「TRILL」(トリル)、「クラシルリワード」及び「LIVEwith」(ライブウィズ)はそれぞれの分野におけるサービスを運営しております。いずれのサービスにおいても、多数の競合事業者が存在しており、激しい競争関係にあると考えております。さらに、今後、資本力、マーケティング力、幅広い顧客基盤、高い知名度や専門性を有する企業等の参入及びその拡大が生じ、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような環境において、当社が今後においても優位性を発揮し、企業価値の維持向上が図れるか否かについては不確実な面があり、競合他社や競合サービスの影響により当社の競争優位性が低下した場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ Apple Inc.及びGoogle Inc.の動向について
(発生可能性:低、影響度:中)
当社事業において提供するスマートフォン向けアプリは、Apple Inc.及びGoogle Inc.のプラットフォーム運営事業者にアプリを提供することが現段階における事業展開の重要な前提条件であります。これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 外部のライブ配信プラットフォームへの依存について
(発生可能性:中、影響度:中)
「LIVEwith」(ライブウィズ)事業において、当社に所属するライバーがTikTok LIVE、Pococha、IRIAM、17LIVE、BIGO等の外部のライブ配信プラットフォームにおいてライブ活動を行うことによりライブ配信プラットフォームから収益を稼得しております。当社所属のライバーの不適切なライブ配信などの当社起因の事象や、ライブ配信プラットフォームの業績動向などの外部起因の事象などにより、当社とライブ配信プラットフォーム間の契約が解消される又は契約条件に大幅な変更が加えられた場合は、当社のレピュテーションが低下し、また、収益の減少を通じて当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このような環境において、当社はライバーごとに適切なライブ配信プラットフォームを推薦する点は前提ではあるものの、特定のライブ配信プラットフォームだけではなく複数のライブ配信プラットフォームとの取引を継続することにより、当該リスクの低減に努めております。加えて、ライブ配信ガイドラインの策定やライバーへのコンプライアンス研修の実施をしており、検知活動としては、定期的なライブ配信のモニタリングやプラットフォームと連携した迅速な違反配信への注意・指導を行なっております。
① 全領域の事業に関連するリスク(システムトラブル)について
(発生可能性:低、影響度:大)
当社は、主にインターネットを通じて情報を提供しており、当社のシステムやインターネット接続環境の安定は事業を行っていく上で不可欠であります。システムトラブルの発生可能性を低減するため、安定的運用のためのシステム強化、セキュリティ強化を徹底しており、トラブルが発生した場合においても短時間で復旧できる体制を整えております。
しかしながら、想定を大幅に上回るアクセスの増加等による負荷の拡大や自然災害や事故、ソフトウエアの不具合、コンピューターウィルスへの感染、サイバーアタック、不正アクセスなどによる予期せぬトラブルが発生し、大規模なシステム障害等が起こった場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② メディア(認知)領域の事業について
a. サービスの安全性及び健全性の維持について
(発生可能性:低、影響度:中)
当社は、「クラシル」サービス内でユーザーが考案したレシピ動画やレシピカードを投稿できる機能や、レシピを参考に料理し飲食した感想を投稿する「たべれぽ」と称する機能を備えております。投稿内容については、ユーザーに裁量があり、「たべれぽ」については好意的な内容だけでなく、批判的あるいは不適切な投稿が行われることもあります。
投稿内容を含むサービスの安全性及び健全性の維持に向けた取り組みとして、当社では以下の対応を行っております。
a)投稿監視システムを導入し、不適切な投稿を他のユーザーからの通報により抽出する仕組みを整備しています。さらに、人力による目視確認を併用し、投稿内容の安全性や健全性を維持するための二重チェック体制を構築しております。
b)特定のリスクに関するチェック体制については、初回投稿時に公序良俗や衛生面に関する確認を行い、2回目以降投稿されたコンテンツもサンプルチェックなどの方式を用いて安全性を監視しています。特に、アレルギーや調理に伴うリスクに対しては、当社独自のチェックリストを用いて、健全性の確保に努めております。
これらの取り組みにより、当社は投稿動画の安全性及び健全性を常に監視し、維持するための十分な体制を確保しています。
しかしながら、監視体制を強化しているものの、サービス内で不適切な投稿がなされ、それが発見できなかった場合や対応が遅れた場合又は調理方法・食材の取り扱いに関して第三者から指摘を受けた場合には、当社の信用が損なわれ、また、サービスとしての魅力が低減し、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
b. 広告掲載内容のリスクについて
(発生可能性:低、影響度:小)
当社が運営するメディア「クラシル」、「TRILL」(トリル)に掲載される広告は、広告代理店等が内容を精査するとともに、当社としても当社独自の広告掲載基準による確認を実施し、法令違反や公序良俗に反する広告の排除に努めております。
しかしながら、人為的な要因等により当社が掲載した広告に瑕疵があった場合、当社の社会的信頼性の毀損により、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 購買(販促)領域の事業について
(発生可能性:低、影響度:中)
当社のアフィリエイトサービスにおいては、代理店の施策の変更や当社のアフィリエイトサービスが陳腐化し同業他社に対する当社の競争力が低下すること等により取引が大きく減少するような場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、レシートを送付するとポイントを付与するレシチャレ等を提供する「クラシルリワード」においては、消費者にとって適切かつ有益で、関連性のある対象商品を確実に提示するために優先順位付け等を行っておりますが、当社のクライアントであるメーカーや小売業者等が当社が提供するリワードマーケティングに十分な時間、資金その他のリソースを割けないなどの事情により当社のサービスを有効に活用できない、当社がビジネスの急成長に対応できない等により、引き合いが急速に枯渇して対象商品数が減少し、消費者に対する価値が低下する可能性があること等から、当社が利用者への還元ポイント数や対象商品数等を増加させることができない可能性があります。
さらに、「クラシルリワード」においては電子マネーや他社ポイントに交換可能なコインを発行していることから、当該コインを不正に取得することを目的とした悪意の第三者によるシステムへの不正アクセス等を受ける可能性があります。
以上のことから、メディア(認知)領域で確立した強固なユーザー基盤を起点としたレシチャレ等のデジタルプロモーションが当社の想定どおり販促市場において浸透が進まなかった場合や、不正アクセス等の行為を受けた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
④ その他領域の事業(「LIVEwith」(ライブウィズ)事業)について
(発生可能性:低、影響度:中)
当社では所属するライバーに対して公序良俗の違反や知的財産権の侵害につながるようなライブ配信や活動をしないよう指導に努めております。また、そのような事象もしくは兆候を検知するように努めるとともに、実際に発生した場合は、速やかに対処するように努めております。具体的には、未然の防止策としては、ライブ配信ガイドラインの策定やコンプライアンス研修の実施をしており、検知活動としては、定期的なライブ配信のモニタリングやプラットフォームと連携した迅速な違反配信への注意・指導を行なっております。
しかしながら、日々のライブ配信の中で不適切な内容が含まれるライブ配信が行われる等の予期せぬ事象が発生した場合には、当社や所属ライバーのレピュテーションの低下や紛争(リスナーとの間のものも含みます)につながる等、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 新規事業の立ち上げリスクについて
(発生可能性:中、影響度:小)
当社は、業容拡大に向けて新たなサービスの創出を目指しております。現在、地域のスーパーとの提携によるチラシ掲載事業やポイント活用事業を推進しており、「クラシルリワード」の新たなサービス価値の向上に努めておりますが、これらのサービス以外の新規事業及び新規サービスへの投資を行う可能性もあります。新規事業及び新規サービスにつきましては、予め回収可能性を十分に調査・検討し実行してまいりますが、安定収益を創出するにはある程度の期間を要する場合があり、その期間において人件費等の先行投資により一時的に利益率が低下する可能性があります。また、想定していた成果を上げることができる保証はなく、撤退を余儀なくされた場合には撤退のためのコストが発生することがあり、結果として当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ M&Aについて
(発生可能性:中、影響度:中)
当社がM&Aを実施した場合、被買収企業との融合又は提携先との関係構築・強化が予定通り進捗しない場合、統合又は提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合等、投資に要した資金、時間その他の負担に見合った利益を回収できない可能性があり、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社では、会計基準に基づき当該事象に伴い発生した相当額ののれんを貸借対照表に計上することがありますが、事業の展開等が計画通りに進まない場合、のれんの減損処理を行う必要が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
① トップマネジメントについて
(発生可能性:低、影響度:大)
当社の代表者である堀江裕介は、当社の創業者であり、設立以来、最高経営責任者として、事業戦略の立案や実行等、会社運営において重要な役割を果たしております。
当社は、同氏に過度な依存をしない経営体制の構築を目指し、人材の育成及び強化を図っておりますが、何らかの理由により、同氏に不測の事態が起こった場合には、現状では当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 優秀な人材の確保及び育成について
(発生可能性:低、影響度:中)
当社は、今後想定される業容拡大に伴い、継続した人材の確保が必要であると考えております。特に利用者向けサービスの構築及び運用面においては高度な技術スキルを要する人材が求められることから、サービス構築のために必要な人材を適切に確保するとともに、育成を行っていく必要があります。
当社は、今後の業容拡大に応じて必要な人材の確保と育成に努めていく方針でありますが、必要な人材の確保が計画通りに進まなかった場合には、競争力の低下や業容拡大の制約要因が生じる可能性があり、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(発生可能性:低、影響度:大)
当社がインターネット上で運営しているプラットフォームにおいては各種法的規制を受けており、具体的には、「電気通信事業法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)」、「不当景品類及び不当表示防止法」等といった法的規制の対象となっております。また、当社は、システム開発やコンテンツ制作等を外注している場合があり、それらの取引の一部は「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)の適用対象となります。当社では、上記を含む各種法的規制に関して、法令遵守体制の整備・強化、社員教育を行っております。
しかしながら、今後インターネット関連事業者を対象とした法的規制の制定又は改正がなされることで、当社の業務の一部が制約を受ける場合又は新たな対応を余儀なくされる場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(発生可能性:中、影響度:小)
当社は、利用者の登録情報等の個人情報を取得し、利用しているため、個人情報の保護に関する法律が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。
当社は、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めており、個人情報管理規程を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを定めて厳格に管理するとともに、全従業員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努めるとともに、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。
しかしながら、当社が保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえません。従って、これらの事態が起こった場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社への損害賠償請求、当社の信用の低下等によって、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(発生可能性:低、影響度:小)
当社は、本書提出日現在、日本にて「クラシル」、「TRILL」(トリル)等の商標登録を有しております。今後展開を検討している国やサービスを含め、それらの商標、ロゴ等については、原則として、商標権を取得する方針であります。当社が保有する知的財産を侵害されるおそれのある場合には、顧問弁護士や弁理士等と連携し、必要な処置を講じてまいります。また、当社が商標など知的財産権を取得する場合は、十分な検証を行い、他社の知的財産権を侵害しないよう慎重に対応してまいります。
しかしながら、当社のサービスを表す商標を他社が取得した場合又は当社による他社の知的財産権侵害が問題となる場合、訴訟へと発展することも考えられ、その結果、当社による商標の利用が制約されたり、当社が損害賠償等の責任を負う場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 有料職業紹介について
(発生可能性:低、影響度:小)
当社は、「クラシルジョブ」において、職業安定法に基づき、厚生労働大臣の許可を受けて有料職業紹介事業を行っております。当社は、法令違反等の未然防止に取組んでおり、本書提出日現在、当該許可等の取消又は事業の停止等となる事由は発生しておりません。
しかしながら、何らかの要因で当該事業許可等の取消し又は事業の停止等を命じられた場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 第三者との係争について
(発生可能性:低、影響度:小)
当社は、コンプライアンス活動の推進により、法令違反、情報漏洩等を防止し、法改正等への適切な対応、契約行為が及ぼす法的効果の十分な検討を行うことで、訴訟に発展するリスクを排除するよう努めております。
しかしながら、当社の役員及び従業員の法令違反等の有無にかかわらず、取引先、従業員その他第三者との予期せぬトラブルや訴訟等が発生する可能性があります。訴訟手続は、一般的に時間や費用がかかるものであり、勝敗如何によらず、経営上の混乱やレピュテーションの低下を招く可能性があります。さらに、訴訟の結果として当社にとって不利な判決が出された場合、当社は多額の損害賠償義務を負う可能性があります。また、相手方と和解に至った場合でも、和解の条件次第では、同様に当社にとって不利な条件を受忍せざるを得ない場合も考えられます。したがって、第三者との係争が発生した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)親会社グループとの関係について
(発生可能性:中、影響度:小)
① 親会社が株主総会の決議事項に関する支配権又は重大な影響力を有することについて
当社は、LINEヤフー株式会社が当社発行済普通株式の過半数(本書提出日現在で同社のCVCであるYJ2号投資事業組合の保有株式も合わせて当社の議決権の56.273%)を所有しており、同社の子会社であります。
同社は、連結関係を維持するために必要となる当社株式数を継続的に所有する方針です。そのため、LINEヤフー株式会社は、当社の株主総会の特別決議を要する事項(例えば、吸収合併、事業譲渡、定款変更等を含みますが、これらに限りません。)を単独で可決することはできないものの拒否権を有するとともに、株主総会の普通決議を必要とする事項(例えば、取締役の選解任、剰余金の処分や配当等を含みますが、これらに限りません。)を単独で可決することが可能であることになり、当社に重要な影響を及ぼしうることになります。また、当社の経営及びその他事項について、同社の利害は、当社の他の株主の利害とは異なる可能性があります。これに対しては、当社は社外取締役を2名選任しており、他の株主の利益保護の視点から監督の実効性を確保しております。
同社との良好な関係は、当社の事業及び同社とのグループシナジーにとって重要です。何らかの理由により両社の関係が悪化した場合若しくは悪化したと受け取られた場合又はグループシナジーの前提である連結関係が継続されない場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は、後述の「(5)親会社グループとの関係について」「④ 取引関係について」に記載のとおり、LINEヤフー株式会社と取引を行っています。当該取引については、契約条件に従って契約が終了する場合又は両者の合意により契約内容が変更される場合があります。さらに、当社はLINEヤフー株式会社のコンテンツプロバイダーの一社でありますが、LINEヤフー株式会社が同社にコンテンツを提供するコンテンツプロバイダーに関して、求めるコンテンツの種類・内容・量等の方針を変更する場合や同社がユーザー・エクスペリエンス観点でメディア面の改変等を行う場合(例えば、コンテンツの掲載場所、掲載順位、コンテンツに関するタブの表示位置等の改変等)があります。このような変更や改変等により、当社のコンテンツにも変更や改変等が必要になる場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 親会社グループ内における当社の位置づけについて
当社の最終的な親会社であるソフトバンクグループ株式会社は、持株会社として傘下に多数の関係会社を擁し、持株会社投資事業、ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業、ソフトバンク事業、アーム事業の4つを報告セグメントとして区分しており、様々な分野・地域で事業活動を行っています。当社の直接的な親会社グループであるLINEヤフー株式会社は、ソフトバンクグループ株式会社の「ソフトバンク事業」に属しています。また、当社の直接的な親会社グループであるLINEヤフー株式会社は、メディア事業、コマース事業、戦略事業の3つを報告セグメントとして区分しており、当社は「メディア事業」に属しております。
当社は、「メディア事業」領域の中で「クラシル」、「TRILL」(トリル)及び「クラシルリワード」など複数のサービスを展開し、広告収入やアフィリエイト収入などを得ております。様々な事業領域において多岐にわたる事業を展開している親会社グループ内において、サービスのコンセプトやターゲットなどの観点で違いはあるものの、広義には類似性を有する事業を営む会社が複数存在しております。しかし、これまで直接的な親会社であるLINEヤフー株式会社から一方的な事業調整や制約等を受けた事実はなく、当社は親会社グループから独立性を確保して経営及び事業を行っております。直接的な親会社を含む親会社グループは新たな事業や投資の検討を日々行っていることから、当社と類似性を有する事業を営む親会社グループ内の会社が増減する可能性がありますが、ソフトバンクグループ株式会社及びLINEヤフー株式会社ともに上場子会社の経営の自立性や独立性を尊重した事業運営を行っていることから、当社は、親会社グループが今後も当社の経営や事業に積極的に関与する等の意向はないものと認識しております。
親会社グループ内の他社同様、当社も事業成長、事業拡大及び投資機会の追求を進めていくため、今後の事業展開等によっては、当社の主要事業が親会社グループ内の会社の事業と競合する可能性があります。当社としては、それらの会社との連携を検討するなどの対応を行っていく方針ですが、競合の状況によっては、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、本書提出日現在、当社は直接的な親会社であるLINEヤフー株式会社から取締役として米谷昭良氏を受け入れており、同氏は当社取締役と親会社グループの株式会社マイベストの取締役を兼務しておりますが、同氏と当社との間では、同氏が当社に関する機密情報を外部に共有しないこと等を定めた秘密保持契約を締結しております。さらに、今後においても当社と親会社グループ内の会社との間で役職員を兼務する当社役員が発生する場合には、当該役員と秘密保持契約を締結する方針であり、将来的に親会社グループ内の会社において競合関係が発生した場合においても、当社の情報が流出する可能性は高くないものと当社では考えておりますが、万が一そのような事態が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 派遣取締役について
経営陣を強化することを目的として、当社の取締役のうち、1名がLINEヤフー株式会社からの派遣取締役となります。当社では、経営の独立性を一層高める観点から、社外取締役が2名就任しております。取締役会全体の構成から判断しても派遣取締役の存在により当社の独立性が阻害されるといった状況にはなく、当社の独立性は十分に確保されているものと考えております。
当社は、LINEヤフー株式会社をはじめ親会社グループ各社と取引を行っています。2025年3月31日現在の事業年度における主な取引は次のとおりです。なお、親会社からの債務保証は受けておりません。
当社の独立性の観点を踏まえ、関連当事者との取引については、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性など取引内容について審議し、社内規程に定められた承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いています。
(発生可能性:高、影響度:小)
当社は、当社役員、従業員等に対し、当社の業績向上への意欲や士気を高めることを目的として、新株予約権付与によるストック・オプション制度を採用しております。当事業年度末時点における新株予約権にかかる潜在株式数は2,979,700株であり、発行済株式総数41,316,100株の7.21%に相当しております。また、今後も当社役員及び従業員の士気向上と優秀な人材確保を目的として新たなストック・オプションによる新株予約権の発行を検討しております。
これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。
② 当社株式の流動性について
(発生可能性:中、影響度:中)
本書提出日、当社の親会社である現在LINEヤフー株式会社は、同社のCVCであるYJ2号投資事業組合の保有株式も合わせると当社の議決権の56.273%を所有しており、今後も連結関係を維持するために必要となる当社株式数を継続的に所有する方針です。
今後は、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、役職員への一部売出しの要請、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加等を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針でありますが、何らかの事情により流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
また、引受人の買取引受による売出しに関連して、当社の親会社である現在LINEヤフー株式会社よりロックアップに関する合意がなされていますが、親会社が当社株式を市場内外で売却する場合又はその懸念が市場において認識される場合、当社株式の需給の悪化又はそのおそれにより、当社株式の市場価格に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 配当政策について
(発生可能性:低、影響度:小)
当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、経営成績及び財政状態を勘案して、利益還元政策を決定していく所存であります。
しかしながら、当社は未だ内部留保が充実しているとはいえず、創業以来配当を行っておりません。また、当社は現在、成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の業容拡大を目指すことが、株主価値の拡大に繋がると考えております。
現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定でありますが、将来においては、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら、株主への利益還元を検討していく方針ではあります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社は、「BE THE SUN(世界に明るく大きなインパクトを与える存在になる)」を企業としてのビジョンに掲げ、広く人々の支えになるサービスを生み出す会社になることで、そのビジョンを実現していきたいと考えております。
そのような考えのもと、料理などのライフスタイルコンテンツを提供する「メディア(認知)」、小売企業や食品飲料メーカー等に対して販売促進や集客に関する課題を解決する「購買(販促)」といった事業を展開しております。
当事業年度におけるわが国経済は、賃上げ効果の浸透や円安効果に伴うインバウンド需要の増加などにより、個人消費の持ち直しが見られ、景気は緩やかに回復いたしました。一方で、物価高への継続した懸念や為替変動リスク、地政学リスクや海外経済の減速懸念など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中において、当社ではクラシルリワード関連APPのユーザー数が223万を超し、小売企業や食品飲料メーカー等との取引が深耕したことで、ARPUも成長し、購買事業の売上高を大きく成長させることができました。結果として、2025年3月期売上高に占める購買事業の売上高構成比は24.8%まで上昇しております。引き続き、広告収益から成果報酬型・ストック型収益への転換を進めてまいります。
以上の結果、当事業年度の売上高は13,101,675千円(前事業年度比32.4%増)、経常利益は2,607,240千円(同12.1%増)、当期純利益は1,691,530千円(同14.1%増)となりました。
なお、当社はプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。
当事業年度末における流動資産は11,026,552千円となり、前事業年度末に比べ、2,435,498千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1,801,039千円増加、売上高の伸長に伴い売掛金及び契約資産が607,502千円増加したことによるものであります。
固定資産は2,129,007千円となり、前事業年度末に比べ、184,772千円増加いたしました。これは主に投資有価証券が172,426千円増加、本社増床に伴い建物が71,922千円増加、繰延税金資産が68,594千円増加した一方で、のれんが128,479千円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は2,561,129千円となり、前事業年度末に比べ、932,784千円増加いたしました。これは主に、ユーザー還元引当金が393,547千円増加、未払金が240,877千円増加、未払法人税等が127,579千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は10,594,430千円となり、前事業年度末に比べ、1,687,485千円増加いたしました。これは主に当期純利益の計上によるものであります。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,801,039千円増加し、8,888,392千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,114,390千円の収入(前年同期は1,406,053千円の収入)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益の計上2,606,966千円、ユーザー還元引当金の増減額393,547千円であり、主な減少要因は売上債権の増減額602,796千円、法人税等の支払921,512千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、314,249千円の支出(前年同期は87,460千円の収入)となりました。主な減少要因は、投資有価証券の取得による支出188,323千円、有形固定資産の取得による支出66,950千円、敷金の差入による支出52,338千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、899千円の収入(前年同期は―千円の収入)となりました。これはストックオプションの行使による収入であります。
生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
当事業年度のサービス区分別の販売実績は、以下のとおりであります。
なお、当社はプラットフォーム事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載は行っておりません。
(注)1.「メディア(認知)」の主な内訳は、「クラシル」及び「TRILL」(トリル)のすべての収益と、「クラシルリワード」におけるアドネットワーク広告及び掲載(電子チラシ)、「購買(販促)」の主な内訳は、「クラシルリワード」及び「クラシル比較」におけるアフィリエイト及びレシチャレ、「その他」の主な内訳は、「LIVEwith」(ライブウィズ)事業におけるライブ配信等であります。
(注)2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下の通りであります。
(注)前事業年度におけるTIKTOK PTE.LTD.、当事業年度における株式会社ディー・エヌ・エーに対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(売上高、営業利益)
当事業年度における売上高は、前事業年度比32.4%増の13,101,675千円、営業利益は、前事業年度比13.8%増の2,662,664千円となりました。
売上高は、主に「クラシルリワード」のアドネットワーク広告収益・アフィリエイト収益・レシチャレ収益の伸長及びライブ配信売上が好調に推移したこと等によるものであります。
また売上原価は、「クラシルリワード」のコイン発行費用の増加、販売費及び一般管理費は、「クラシルリワード」のユーザー獲得のため広告宣伝費が増加しております。
(経常利益)
当事業年度における経常利益は、前事業年度比12.1%増の2,607,240千円となりました。
これは、為替差損26,657千円、上場関連費用25,772千円を営業外費用に計上したこと等であります。
(当期純利益)
当事業年度における当期純利益は、前事業年度比14.1%増の1,691,530千円となりました。
これは、法人税、住民税及び事業税984,030千円計上したこと等によるものであります。
「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社のプラットフォーム事業は成長を続けております。このような状況下、既存事業の成長を継続させるため、主に自己資金を広告宣伝費及び人件費に充当しております。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、8,888,392千円となっております。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当社は、LINEヤフー株式会社との間で2018年6月20日付「情報提供に関する契約書」を締結しております。
該当事項はありません。