文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は企業理念として、基本理念「利は人の喜びの陰にあり」、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」、店舗理念「100年続く店づくり」を掲げております。ステークホルダーの皆様を大切にし、そして大切にされる企業になることこそ100年続く企業への道筋であると考え、全従業員がこの理念を共通の指針として行動し、当社の事業活動を通して多くの方に喜び、感動、豊かさ、絆、和みなどをご提供することで社会に貢献することを第一義に、魅力ある企業をつくりあげてまいります。
当事業年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善するなかで緩やかながら回復基調で推移いたしました。一方で、米国の貿易政策による景気後退懸念の増大、継続する物価上昇の個人消費に及ぼす影響、ウクライナ・中東地域をめぐる地政学的リスク、加えて金融市場の変動による資金調達の環境の変化等、留意すべき事象が多く存在しており、先行きの不透明感は継続、慎重な経営判断が求められる状況にあります。
当社が属する外食産業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による社会経済活動の正常化や、訪日外国人観光客の増加によるインバウンド需要拡大等で人流の回復が一段と進み、緩やかな回復基調が続いている一方で、慢性的な人手不足による人件費の高騰が企業経営に負担をかけております。加えて、原材料価格の上昇が収益構造を圧迫、価格転嫁の難しさから利益率の低下を招く可能性もあります。物価高による消費マインドの低下が外食産業の回復に水を差す懸念もあり、市場に与える各種影響を慎重に見極める必要があります。
当社が属する外食産業を取り巻く環境は、かつてない速度で変化し続けています。国内市場においては少子高齢化による労働者数や消費者数の減少が進み、競争が激化するなかで外食市場の成熟化が進展しています。従来のビジネスモデルでは成長を維持することが難しくなりつつあり、革新的な戦略の策定が求められています。
新型コロナウイルス感染症の収束に伴う社会経済活動の正常化は、消費者ニーズに大きな変化をもたらしました。外食業界においては、利便性を重視したデジタルオーダーの普及や、新しいライフスタイルに適応したサービス提供が求められています。加えて、食の安全性や健康志向の高まりにより、提供するメニューや食材の選定にも新たな基準が必要となるなど、消費者の価値観の変容が顕著になっています。
さらに、気候変動と持続可能性を考慮した規制強化が進むなか、環境負荷の低減を目指した取り組みが企業の競争力を左右する要因となっています。食品ロス削減、持続可能な調達、エネルギー効率の向上など、環境対応への責任を果たすことが求められています。
また、テクノロジーの進化は外食産業にも大きな影響を与えており、フードテックやAIを活用した業務効率化が重要な経営課題であり、食材の選定・管理、顧客体験の向上、労働環境の改善など、多方面での技術活用が経営の持続性を左右する時代となっています。
このような変化のなかで、当社は未来を見据え、長期的な成長を実現するための長期経営構想2035(10年後の2035年にありたい姿)を策定しました。策定した長期経営構想は「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」、この構想を実現するための行動指針として「未来に向かって前に進む」を掲げます。この長期経営構想を実現するため、重点施策として定めた「収益力の向上」と「人材力の強化・現場環境の充実」を好循環させることで、ブランド価値の向上、人材育成、新たな収益源の確立など、企業としての成長戦略を推進し、持続可能なビジネスモデルの構築と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
<長期経営構想>
「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」
<長期経営構想2035で目指す姿>
■うかいブランドを核とし、時代の変化に順応できる構造を築く
「うかい鳥山」や「うかい亭」に代表される、これまでのハイブランド店舗に捉われず、複数の飲食事業を立ち上げ、展開することで、時代の変化に順応できる構造を築いてまいります。またブランドの持つ独自性や価値を維持しつつ、多様なターゲットに向けたビジネスを展開し、より広範囲な市場にアプローチできるようにします。たとえば、従来のお客様層から間口を広げた新業態の立上げやブランドプロデュース事業も視野に入れることで、リスク分散と成長機会の拡大を図ります。
■うかいブランドと新規事業の相互活用
新規事業への投資は単なる拡大戦略ではなく、うかいブランド自体の成長に貢献するものとして考えます。新規事業で得られたデータを既存事業にフィードバックすることで、既存店舗のサービス品質向上に役立て、ブランド全体の競争力を高めてまいります。
■事業間のシナジーを意識し、基盤を確立する
複数の事業を展開する場合、それぞれの事業が相互に影響し合い、価値を高め合うことが重要になります。そのため、既存事業、新規事業が価値を高め合い、成長スピードを加速し、企業全体としての強固な経営基盤を築いてまいります。
<行動指針>
「未来に向かって前に進む」
・2024年に創業60周年を迎え、創業第2章として、伝統と革新を内に秘め、未来に向かって、前に進む。
・既存の手段や仕組みに囚われず、自由に発想し新しいことに挑戦する。
・攻めの姿勢を心がけ、失敗を恐れずに挑戦し続ける。
・社内外に志を共にできる同士を作り、共創を心掛ける。
<重点施策>
■収益力の向上
・東京芝とうふ屋うかいの閉店を見据え、収益力の向上に今一度、集中する。
・既存のレストラン、物販、文化事業に加え、子会社を中心とした新たなビジネスモデルの開発を進め、新たな収益の源泉を確立する。
・新たな収益の源泉を確立することで、もう一つの重点施策(人材力の強化と現場環境の充実)へ投資することが可能となる。
■人材力の強化と現場環境の充実
・国内外で高い価値・信頼がある「うかいブランド」は、品質とサービスの高さに裏打ちされ、当社で働く従業員によって支えられている。そのため、ブランドの維持・強化には人材育成と働きやすい現場環境の整備が不可欠になる。
・当社を選択し、働いてもらう環境整備(人材育成、社内制度等)を継続し、加えて、時代に合わせた現場環境の充実を図ることで、従業員の満足度を向上させ、優秀な人材を確保する。例として、2025年度に開講した社内教育制度「UKAI Academy(うかいアカデミー)」を通じて、料理・サービスのプロフェッショナル人材の育成を推進する。
・働きやすさが向上することで、従業員が集まり、定着率が上がり、店舗運営の質を向上させ、より良いサービスを提供することができる。
・結果として収益力が向上し、企業のさらなる成長や新規事業への投資が可能になり、また従業員をはじめ株主様やお客様等のステークホルダーの皆様に還元することができる。
<中期経営計画2030>
長期経営構想2035の実現に向けて、2030年のあるべき姿をバックキャスティングし、2025~2030年までの5ヶ年を中期経営計画2030と設定しました。中期経営計画では2025年4月3日に設立した子会社(株式会社UKAIzm corporation)による新規事業の創出と物販事業を成長の柱と位置づけ、積極的に強化・拡大してまいります。
■UKAIzm
UKAIzmは新たな企業価値の創造を目指し、新規事業の創出を目指します。「うかい」の既成概念にとらわれず、自由な発想で新しい事業を立ち上げ、展開していくことで、さらなる事業拡大を図ります。この新規事業の創出は、当社の持続的な成長を支える重要な要素となります。既に一部、実績を上げており、うかいブランドにまで波及する効果を期待できると考えております。
展開を予定している事業は主にブランドプロデュースと新業態開発になります。これまでの海外展開での経験、改良点を活かし、国内・海外で新たなブランドプロデュース戦略を実施します。今後は業務提携だけではなく、コンサルティング業の展開も検討しております。新業態開発はこれまでのハイブランド店舗から、お客様層を広げて日常的に利用できるようなセカンドブランド店舗を多店舗展開し、マルチブランド戦略を実施いたします。そのほか既存レストラン事業では使用しない周辺食材をフル活用し、スケールメリットも効く業態や、既存レストラン事業をリブランディングした業態の創出も実施いたします。これまでのうかいの本質である料理やサービスの品質は変えず、特定料理・テーマに特化した専門店の展開や、少人数、少額投資で運営可能な業態の開発も目指します。
■レストラン事業
レストラン事業は、当社の基盤となる屋台骨であり、UKAIzmの新規事業展開を支える事業です。レストラン事業が生み出すブランド価値と顧客体験が、UKAIzmの新たなビジネスの可能性を広げる役割を果たします。これまで品質向上の追求・海外事業への挑戦などを実施してまいりましたが、引き続きブランド価値の維持と段階的な拡大を推進し、加えて、UKAIzmの事業活動による好循環で両事業のシナジーを最大化し、収益の向上を実現してまいります。
■物販事業
物販事業は、EC販売や関西圏への出店など、多様な施策を展開してまいりました。2024年9月には日本の玄関口である東京駅構内商業施設のグランスタ東京にオープンし、当事業年度の売上高増加に寄与しました。しかし、さまざまな出店要請や需要の高まりに対して十分に応えきれなかった側面もあり、今後は製造キャパシティの拡大が重要となります。そのため、新たな工房の設立による生産能力の向上と、新規出店を通じた市場拡大に取り組み、持続的な成長を図ります。新工房は単なる工房ではなく「体験型工房・併設カフェ」を構想、2026年初夏稼働を目指します。製造キャパシティの増加により、商品供給量が改善・売上高増加に寄与、見学体験スペースを含むカフェ店舗エリアは地域貢献とブランド発信の役割を担っていく予定です。
■文化事業
文化事業は、他事業とのシナジーが限定的であるため、その展開について慎重な検討が必要と考えております。今後の市場動向や企業ビジョンに照らし合わせながら、最適な形での運営方針を策定してまいります。
当社は、社会課題に対する当社の事業価値を明確にするため、ESG経営を推進し、持続可能な社会の実現にステークホルダーの皆様と共に取り組んでおります。また基本理念である「利は人の喜びの陰にあり」を礎に、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」と考えており、この基本理念、経営精神と共に、サステナビリティへの取り組みを更に進化させ、パーパス(おもてなしで人を豊かに)の実現を目指すことを目的に、当社が取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を以下のように特定しました。
・食の安全・安心
・コンプライアンスの遵守・コーポレートガバナンスの強化
・顧客プライバシーの保護
・仕事への誇りや働き甲斐が持てる労働環境づくり
・人材育成・イノベーションの創出
・ダイバーシティ&インクルージョンの推進
・地域社会への貢献を通した食文化発展への寄与
・循環型経済への貢献・廃棄物、食品ロスの削減
・低炭素社会への貢献・省エネ活動の推進
・持続可能な水資源の利用
・生物多様性の保護
当社は、長期経営構想2035、中期経営計画2030に加え、以上の基本理念、経営精神、サステナビリティにかかるマテリアリティ等に取り組み、ステークホルダーの皆様に価値をご提供し、長期経営構想を実現してまいります。
長期経営構想2035、中期経営計画2030で重視している経営指標として、売上高、営業利益、営業利益率、自己資本利益率(ROE)、新規事業創出件数の5つを設定しました。
売上高と営業利益の向上は、事業の安定成長を示すものであり、企業の競争力を高めるために欠かせません。営業利益率の改善は、経営の効率性を向上させることを目的としており、持続的な収益性の確保に直結します。また、自己資本利益率(ROE)は、株主価値の最大化を目指す指標として位置づけ、資本の有効活用を重視しています。さらに新規事業の創出は、変化する市場環境に対応しながら、新たな収益源を確保するための鍵となります。
中期経営計画にあたる2030年度は売上高14,000百万円、営業利益850百万円、営業利益率6.1%、自己資本利益率(ROE)5.0%、新規事業創出件数5件を目標として定めました。2035年度には売上高16,000百万円、営業利益1,200万円、営業利益率7.5%、自己資本利益率(ROE)8.0%、新規事業創出件数は10件(2030年から純増5件)を目指します。
本経営指標の実現に向けて、重点施策を実行し、売上高の拡大や営業利益の向上を推進してまいります。加えて、積極的な新規事業の開発を進めることで、既存事業の枠を超えた成長機会を創出し、全体の競争力を強化します。今後も市場動向を的確に捉えながら、革新的な取り組みを加速し、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出時点において、当社が判断したものであります。
当社は「100年続く店づくり」という店舗理念を掲げ、日本の食文化の発展に貢献できる企業を目指しております。 食の安全・安心を提供することはもとより、従業員にとって働きやすい企業の環境をつくり、事業活動のなかで「食を通じて」「地域に根ざした」持続的な社会の実現に取り組んでまいります。
(1) サステナビリティ基本方針
当社は、社会課題に対する当社の事業価値を明確化するため、ESG経営を推進し、持続可能な社会の実現に向けてステークホルダーの皆様と共に取り組んでまいります。
(2) 概念図

(3) SDGsへの賛同表明
当社は「100年続く店づくり」という店舗理念を掲げ、日本の食文化の発展に貢献できる企業を目指しておりますが、その実現に向けては社会・環境・経済が持続可能であることが前提になると考えております。そこで、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するためSDGsの重要課題(マテリアリティ)を特定し、取り組みを推進してまいります。
(4) マテリアリティ(重要課題)
当社は、基本理念である「利は人の喜びの陰にあり」を礎に、「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」と考えております。その理念と共に、サステナビリティへの取り組みを更に進化させ、パーパスの実現を目指すことを目的に、当社が取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定しました。
(5) マテリアリティの特定プロセス

(6) マテリアリティマトリックス

(7) マテリアリティと取組み内容


(8) ガバナンス
当社では、取締役会の諮問機関として2023年6月23日にサステナビリティ委員会を設置いたしました。
サステナビリティ委員会は、取締役社長を委員長とし、常勤取締役または執行役員から委員長が指名した1名を副委員長、常勤取締役及び委員長に指名された者を常任委員、執行役員を非常任委員、社外役員及び外部有識者をオブザーバー、事務局長を管理部長で構成されております。
サステナビリティ委員会では、持続的な企業価値の向上を果たすため、サステナビリティに係る当社の在り方を提言することを目的として、以下の内容の協議等を行い、取締役会へ報告します。なお、サステナビリティ委員会は原則として年2回開催し、必要に応じて臨時に開催する場合があります。
①サステナビリティに関する重要課題のリスク及び機会への対応の基本方針の策定
②サステナビリティに関する重要課題のリスク及び機会の把握・整理
③取り組むべきサステナビリティに関する重要課題の優先順位付けと戦略への落とし込み
④サステナビリティに関する重要課題の定期的なレビューとアップデート
取締役会はサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しており、サステナビリティ委員会で協議・決議された内容の報告を受け、当社のサステナビリティのリスク及び機会への対応方針及び実行計画等についての審議・監督を行います。

当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
(人材育成方針)
当社は、2022年4月からの3ヶ年を新たなステージに向けた足場固めと位置づけ、「人材力の強化」に取り組んでまいりました。また、新たに策定した中長期計画「長期経営構想2035/中期経営計画2030」においても、当社のブランド価値を支える基盤として人材育成を最重要課題の一つと位置づけ、以下の施策を推進しております。
具体的な取り組みは、以下の通りです。
① 国内外で高い信頼を得ている「うかいブランド」の維持・強化のため、料理・サービスのプロフェッショナル人材の育成を目的とした社内教育制度「UKAI Academy(うかいアカデミー)」を2025年度に開講。
② 定期採用・中途採用の両面からの人材確保に加え、個々のレベルに応じた教育・研修、現場OJTを通じた柔軟な発想力の育成。
③ 一人ひとりが未来のビジョンを描ける評価制度の再構築とキャリア形成支援の強化。
(社内環境整備方針)
当社は、「人材力の強化」の方針のもと、従業員一人ひとりが成長を実感できる職場環境の整備に注力しております。これまで店舗ごとに行っていた人材育成を、全社的な取り組みへと進化させることで、従業員の学びや気づき、経験の幅を広げ、魅力ある職場づくりを推進しております。
また、新たに策定した中期経営計画「長期経営構想2035/中期経営計画2030」においても、従業員の満足度向上と優秀な人材の定着を重要な経営課題と位置づけており、時代の変化に即した柔軟な制度設計や現場環境の充実を通じて、働きやすさの向上を図っております。これにより、店舗運営の質の向上とサービスレベルの強化を実現し、企業の持続的成長とステークホルダーへの価値還元につなげてまいります。
具体的な取り組みは、以下の通りです。
2021年より多くの店舗で研修し、成長して欲しいと考え、レストラン事業部において、他店舗研修制度を開始いたしました。4年間で約200名が参加しております。
本研修は、和食店から洋食店へ、また洋食店から和食店へ研修に参加することも可能な制度となっており、このことで参加者の調理技術やサービスレベルが向上しております。また本人の希望で和食店から洋食店、洋食店から和食店へ異動した参加者もおります。今後は、レストラン事業部以外の事業部でも同様の研修を導入し、従業員が楽しみながら成長できる企業を目指してまいります。
サービスマンから調理人、パティシエからサービスマン、調理人からパティシエ、サービスマンから本社スタッフ等の職種変更を可能とし、従業員の要望に応えて、新たな活躍のフィールドを広げる取り組みを行っております。
2021年より一年に1回、全社員が自己申告書を提出しております。上長からのフィードバック面談の実施や職場環境の改善に繋げております。
中途採用強化のため、2021年にジョブリターン採用、2022年にリファラル採用を開始いたしました。リファラル採用は、社内の認知度が上がり、採用数が増加しています。引き続き、中途採用の強化に取り組んでまいります。
2022年策定の女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画に「2025年9月までに女性管理職比率を20%以上にする」という目標を掲げており、女性リーダーの輩出と定着を推進しております。
2022年4月より、対象者への制度の個別周知及び取得意向の確認を開始し、「産休・育休制度マニュアル」を整備することで、取得に対する不安の軽減を図っております。2025年3月期の男性育児休業等取得率は64%となり、当事業年度末の目標としていた90%には届きませんでした。これを踏まえ、2025年4月からの3か年計画においても、引き続き取得率90%の達成を目標とし、制度周知の強化や職場環境の整備を通じて、取得促進に取り組んでまいります。
多くの外国籍の方にご活躍いただいております。2024年度より在留資格「特定技能1号」の受け入れを強化し、海外に行き現地での採用活動を実施しております。
自社レストラン利用時の「社員特別コース」、財産形成の一助として従業員持株会、福利厚生代行サービス等の導入など、従業員とご家族が安心して働ける環境を整えております。
当社において、全社的なリスク管理は、リスク管理委員会で行っておりますが、サステナビリティに係る重要課題のリスク及び機会の把握・整理、優先順位付けと戦略への落とし込み、定期的なレビューとアップデートは、サステナビリティ委員会のなかでより詳細な検討を行い、共有いたします。優先的に対応すべきリスクの絞り込みは、当社に与える財務的影響、当社の事業活動が環境・社会に与える影響、リスクの発生可能性を踏まえて行います。
抽出されたリスクは、それぞれリスクに対応する分科会を組成し、対応にあたります。また経営会議での協議を経て戦略、事業計画に反映され、取締役会で決議されます。分科会によるサステナビリティに関するリスクへの対応状況は、サステナビリティ委員会において、モニタリング・指示を行い、その内容は、取締役会へ報告し、監督が行われます。
当社では、上記「(9) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
当社は、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、リスクの発生頻度や経営への影響を低減し、事業の継続、安定的発展を確保していくため、2016年12月に全社的なリスクマネジメント推進に関わる課題・対応策を協議・承認する組織として、取締役会の下にリスク管理委員会を設置しております。
リスク低減に関する協議・承認を行うため、リスク管理委員会を原則、年2回定時開催し、新たなリスクの候補の検討、また特定したリスクについて、固有リスクの評価、統制活動の決定、統制活動の有効性の評価、残余リスクの評価、リスク対策の優先度を協議・承認を行い、その結果を取締役会に適宜、報告しております。

委員長を社長とし、常任委員に常勤取締役、非常任委員を執行役員として組織し、事務局長を管理部長としております。またテーマに応じてその他の従業員を随時柔軟に招集して開催しております。
・リスクマネジメント取組全体の方針・方向性の検討、協議・承認
・各リスクテーマ共通の仕組みの検討、協議・承認
・リスクマネジメントに関する年次計画、予算措置、是正措置の検討、協議・承認
・必要に応じ社内外から必要なノウハウや協力の取付検討、協議・承認
・分科会の組成指示、リスクマネジメント推進の進捗管理
・各現場でのリスクマネジメント推進の指示、進捗管理
・情報の収集と社内外開示の実施策検討、協議・承認
・上記に関する取締役会への定期的な報告
個別リスクの検討課題ごとに具体策を検討・実行するための分科会を実務担当者から選出、編成しております。
各分科会の主な役割と権限、内容は以下のとおりです。
・主な役割と権限
リスク管理委員会からの指示に基づく所管テーマの具体的対策検討、マニュアル化
所管テーマの対応策に関する各職場への周知徹底策検討、実行
・各分科会の内容
経営リスク分科会(契約、与信、資金繰り、減損、債務超過、社内事務、クレーム対応)
労務・安全衛生分科会(負傷、疾病、労務、安全衛生)
コンプライアンス分科会(法令違反、外部犯罪、社内不正、知的財産)
防災リスク分科会(防災対策、安否確認)
環境リスク分科会(環境リスク、建物改修)
品質管理分科会(食品衛生管理、品質管理)
情報システム分科会(ネットワーク障害、顧客情報・個人情報漏洩)
雇用・人事リスク分科会(人材流出、海外派遣社員対応)
(リスクの設定イメージ)

リスク管理委員会、及び各分科会により新たなリスクの候補の洗い出し、及びリスクの特定を行います。特定したリスクについて、固有リスクの評価、統制活動の決定、統制活動の有効性の評価、残余リスクの評価、リスク対策の優先度を分析し、対策を策定、実施いたします。また同時に特定したリスクに実施した対策をモニタリング、及び評価を行い、改善するサイクルを回しております。
(3) 個別のリスク
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(特に重要なリスク)
当社が運営するレストラン店舗で集団食中毒等の食品事故が発生した場合、お客様に多大なご迷惑をかけるだけでなく、対応費用の負担、当社のブランドイメージや社会的信用の低下につながり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また物販事業において、食品表示法、食品衛生法等に抵触する物品事故及び商品回収等が発生した場合も同様です。
当社は、食品衛生の重要性を十分認識した上で、従業員に対して品質管理の指導教育を徹底するとともに、定期的な点検・検査により、品質問題の発生防止に取り組んでいます。食品関連法令遵守、製菓事業におけるISO22000による食品安全体制の構築、レストランにおける飲食店HACCPに沿った店舗衛生体制の整備、自主基準の徹底により食品の安全性確保を図っております。
当社の継続的な業績拡大には、人の温もりが感じられる「おもてなし」及び「最高の料理」を提供する優秀な人材の確保が不可欠であり、積極的な採用と確保した人材の育成及び定着に継続的に注力しております。今後において、採用環境の悪化により必要な人材を適正なコストで確保できない場合及び賃金の上昇や採用した人材の育成及び定着が順調に進まない場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
これらリスクに対して、当社は社員の配置転換、定期採用、中途採用、リファラル採用、ジョブリターン制度により積極的な人材の確保、OJTによる機動的かつ柔軟な発想力を兼ね備えた人材の育成、料理・サービスのプロフェッショナル人材の育成を行う社内教育制度「UKAI Academy(うかいアカデミー)の開校、海外派遣やイベント・企画への積極的登用等学びの機会創出、人事評価制度の再構築、週休2日制導入による働きやすい環境の維持改善を進めております。
当社が事業を展開する地域等において大規模な地震、風水害等の自然災害や感染症拡大による来店客の減少や店舗休業・営業時間短縮等が発生した場合は、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクに対して、当社はBCP再構築の推進を進めており、また従業員の安否確認システムの導入、営業可能店舗へのお客様・従業員・食材を集中する体制整備等を進めております。
(重要なリスク)
当社は、透明性のある誠実な企業を目指し、コンプライアンス意識の浸透と定着に継続的に取り組んでおります。「リスク管理規程」及び「コンプライアンスマニュアル」に基づき、様々なリスクを網羅的かつ適切に認識し、管理すべきリスク及び担当部署を定め、リスク管理、コンプライアンス遵守体制の整備・充実を図っております。しかしながら、役職員個人による法令・社内規定違反や社会通念上不適切な行為などコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクに対して、当社は様々なリスクを統括的に管理するためリスク管理委員会を設置し、管理担当部署のリスク対策実施状況の点検・管理及び統制を確認し、迅速かつ適切にリスク対応をしております。また、コンプライアンス分科会を定期的に開催し、コンプライアンスリスクの識別・評価とコンプライアンス違反の防止に努めるとともに、定期的にコンプライアンス研修を行い、教育・啓蒙を行っております。
当社は使用する食材が多岐にわたるため、天候不順、自然災害、疫病の発生や世界情勢変化等により、原材料の調達価格の高騰や必要原材料の確保が困難になった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクに対して、当社は複数の産地やお取引先から適切なロットの分散調達を行い、価格、供給、品質の安定を実現する体制を構築しており、継続的なお取引先との関係強化も図っております。また、食材の調達が困難な場合は、臨機応変に他の旬の食材を活用したメニューへの変更を検討し、機会損失を回避していきます。
当社は、現時点で合理的と捉える単位で資産をグルーピングし、グループごとに減損会計を適用しています。事業環境の変化等により店舗の収益性が著しく低下したり、資産の市場価格が帳簿価格より著しく低下する等により、期待どおりのキャッシュ・フローを生み出せず、投資額の回収が見込めず、減損処理が必要となる場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
これらのリスクに対して、当社は定期的に減損兆候の判定を行い、不採算グループの把握や投資の早期回収に向けた積極的な施策の実行に努めております。
当社が展開する事業は、会社法のほか食品衛生関係、建築設備関係、労働関係など各種法令による様々な規制を受けております。これらの法的規制が変更または強化された場合には、それらに対応するための新たな費用の発生や営業活動への制約により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、各種法令や規制の制定・改廃状況を継続的にモニタリングして法令を周知徹底、遵守する体制を整えております。
当社はお客様のご予約、代金の決裁、通信販売事業等で、多くのお客様の個人情報を取り扱っております。個人情報や営業上の機密情報の取り扱いについて適正な管理に努めておりますが、当社が保有する個人情報や営業上の機密情報が万が一漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償請求等により当社のブランドイメージが大きく毀損され、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社は社内情報へのアクセス管理の徹底、定期的な電子メール取扱訓練、強固なセキュリティ対策を講じているほか、社内教育により情報セキュリティに対するリテラシーの向上に努めております。
当社が人権や環境問題等の社会問題に対する対応について不備や遅れが生じた場合には、社会的信用の失墜により当社のブランドイメージが大きく毀損され、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社はサステナビリティ委員会により社会問題への対応について議論を進め、リスク低減に取り組んでおります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当事業年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善するなかで緩やかながら回復基調で推移いたしました。一方で、米国の貿易政策による景気後退懸念の増大、継続する物価上昇の個人消費に及ぼす影響、ウクライナ・中東地域をめぐる地政学的リスク、金融資本市場の変動の影響など、留意すべき状況も存在しており、先行きの不透明感は継続しております。
当社が属する外食産業においては、新型コロナウイルス感染症の収束による社会経済活動の正常化や、訪日外国人観光客の増加による需要拡大等で人流の回復が一段と進み、緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、人手不足による人件費の高騰や原材料価格のさらなる上昇、物価高による消費マインドの低下など、外食産業の回復に水を差す懸念事項も存在しており、事業を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。
このような事業環境のなか、当社は2022年4月からの3年間をコロナ禍で影響を受けた収益力の早期回復、また成長力向上に向けた事業基盤の構築期と定め、「人材力の強化」「収益基盤の強化」「財務基盤の強化」の3つの重点課題に取り組んでおり、最終年度となる当期は、足元の経営基盤の強化に注力するとともに、次のステージに向け、企業価値の向上に資する中長期経営計画の策定と、その計画を実行可能にする体制基盤の確立を推し進めました。
具体的には、2026年3月期以降の経営計画実行に向け収益構造の見直しを図り、2024年8月に『アトリエうかい たまプラーザ』を契約満了により閉店したほか、店舗設備の老朽化が進んでいた『うかい竹亭』を同年11月に閉店いたしました。一方で、2024年9月には首都東京の表玄関ともいうべきJR東日本東京駅のエキナカ商業施設「グランスタ東京」に「アトリエうかい」の新たな常設店を出店し、ブランド発信・情報発信拠点としてお客様満足度・ブランド価値の更なる向上を図っております。また、経営資源の効率的活用、財務体質の更なる強化を図るため、同年10月に『箱根ガラスの森』を運営するために必要な固定資産(土地、建物、美術品)の譲渡及び譲渡した資産の賃借の実施を決定し、翌月の11月1日に実行いたしました。
このような活動の結果、当事業年度の売上高は13,462百万円(前事業年度比1.0%増)と増収になりました。しかしながら、人員数増加に伴う人件費の上昇や採用強化による人材募集費の増加、電気料金の上昇、譲渡した資産の賃借に伴う賃借料の増加などにより、営業利益は721百万円(前事業年度比18.9%減)、経常利益は699百万円(前事業年度比19.3%減)となりました。当期純利益については、2店舗の閉店に伴う損失49百万円、固定資産の譲渡による固定資産売却損222百万円、保有する固定資産の減損損失79百万円をそれぞれ計上したことに加え、税金費用の増加もあり、136百万円(前事業年度比84.3%減)と大幅減益となりました。
当事業年度の業績は、以下のとおりです。
事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の収束による社会経済活動の正常化が外食やインバウンドの需要回復を後押しし、人流の回復が加速するなか、レストラン事業部では、それぞれのブランド・店舗の特色を活かした販促活動を実施し、来店機会創出に努めてまいりました。
また、アフターコロナとなり、食に対する人々のニーズの多様化が進むなか、取り組みを加速させた最上のおもてなしの追求についても、お客様一組一組、一人一人に対してスタッフと時間を集中させることでこれまで以上に上質な料理ときめ細やかなサービスをご提供する、唯一無二のレストランであり続けるという方針のもと、定休日や営業時間の見直しを図ったほか、コース構成、並びに価格の見直しを実施いたしました。
これらの営業活動により、お客様一人当たりの単価は上昇しましたが、コロナ禍明けの特需が一服したことに加え、店舗老朽化により『うかい竹亭』を2024年11月末日で閉店したため来客数は前事業年度比で減少いたしました。
以上の結果、レストラン事業部の売上高は、10,577百万円(前事業年度比0.4%増)と微増収での着地となりました。
物販事業部の主力である製菓部門では、『アトリエうかい 髙島屋京都店』『アトリエうかい 髙島屋大阪店』において、売り上げの伸びに弱さがみられるものの、商品力を高めて既存店のお客様満足度の向上を図るとともに、全国の百貨店の催事出店や卸販売、EC販売の販売強化等を積極的に行うことで安定した収益確保を図りました。また、2024年9月には洋菓子店「アトリエうかい」の新店舗を、東京の表玄関ともいうべきJR東日本東京駅のエキナカ商業施設「グランスタ東京」に出店し、より多くのお客様にご利用いただけるようにいたしました。なお、『アトリエうかい たまプラーザ』は同年8月末日をもって契約満了により閉店しております。
一方、成長促進を図る食品部門においては、お取り寄せグルメのオンラインショップ「UKAI GOURMET DELI(うかいグルメデリ)」がオープンして1年経過し、多くのお客様にご利用いただいておりますが、認知度の更なる向上を見据え、「うかいのグルメ」として製菓、とうふ、冷凍商品を組み合わせて催事出店をする等、プロモーション活動の強化を進めました。
以上の結果、物販事業部の売上高は、1,795百万円(前事業年度比3.5%増)と増収での着地となりました。
文化事業部では、『箱根ガラスの森』にて、2024年4月27日から7月15日まで2024年初夏所蔵作品展として「ヴェネチアン・グラスと祝祭の都」を、7月19日から2025年1月13日まで今期の特別企画展「香りの装い~香水瓶をめぐる軌跡~」を、1月25日から翌事業年度となる4月13日まで2025年初春 所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスとカーニバルの世界」を開催し、これらの作品展・企画展を柱に様々な企画や季節の移ろいに合わせクリスタルガラスの展示替えを行い、多くのお客様にご来館いただけるように細やかなプロモーションや旅行会社をはじめとする企業への営業の強化を行いました。
これらの営業施策に加え、インバウンド需要の拡大効果もあり、来館者数は前事業年度比で伸長いたしました。
以上の結果、文化事業部の売上高は、1,090百万円(前年同期比3.1%増)と増収での着地となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.文化事業部収入実績
当事業年度末における資産、負債及び純資産の状態は以下のとおりであります。
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ140百万円増加し、10,901百万円(前事業年度比1.3%増)となりました。主な要因は、固定資産の一部を譲渡したこと等により現金及び預金が3,596百万円増加したのに対し、有形固定資産が3,294百万円、繰延税金資産が88百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(2) 負債の部
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ71百万円増加し、6,132百万円(前事業年度比1.2%増)となりました。主な要因は、未払法人税等が105百万円、未払消費税等が147百万円、資産除去債務が219百万円それぞれ増加したのに対し、取引金融機関からの借入金の総額が479百万円減少したことによるものであります。
(3) 純資産の部
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ69百万円増加し、4,769百万円(前事業年度比1.5%増)となりました。主な要因は、譲渡制限付株式報酬の新株式発行により資本剰余金が19百万円、当期純利益の計上により利益剰余金が41百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ3,596百万円増加し、5,413百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動により増加した資金は、1,235百万円(前事業年度は1,174百万円の資金増加)となりました。主な要因は、税引前当期純利益341百万円、減価償却費414百万円、固定資産売却損222百万円、未払消費税等の増加額147百万円の資金増加があったこと等によるものであります。
投資活動により増加した資金は、2,901百万円(前事業年度は239百万円の資金減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入額3,010百万円の資金増加があったこと等によるものであります。
財務活動により減少した資金は、540百万円(前事業年度は1,406百万円の資金減少)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出229百万円、短期借入金の純減少額250百万円の資金減少があったこと等によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注3)有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
(注4)2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため表示しておりません。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業に必要な資金を安定的に維持確保することを基本方針としております。
当社の資金需要は、運転資金及び設備投資資金であります。運転資金は、主に原材料費や人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用であり、設備投資資金は、既存設備の改修や情報システム関連の投資、新規出店によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業キャッシュ・フローで充当し、必要に応じて短期借入金及び長期借入金等による資金調達にて対応しております。なお、当社は安定的かつ効率的な資金調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性であり、「第5 経理の状況 2 財務諸表等〔注記事項〕(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(固定資産の譲渡)
当社は、2024年10月28日開催の取締役会において、当社が運営する「箱根ガラスの森」(以下「当該施設」)の固定資産(土地、建物、美術品、以下「当該資産」)の譲渡及び当該資産の賃借の実施を決議いたしました。本件は、経営資源を効率化しつつ、引き続き、当社が当該資産を賃借、運営するため、当該施設を訪れるお客様には変わらず、ご満足いただけることから非常に有用と判断しております。
1.譲渡の理由
当社は、2023年3月期から2025年3月期を「収益力、成長力向上に向けた事業基盤の構築期」と位置づけ、「人材力の強化」「収益基盤の強化」「財務基盤の強化」を図ることで強い事業基盤の構築を進めました。本件は、その一環として財務基盤の強化を目的に、経営資源の効率化を図るとともに、2026年3月期以降の経営計画に向けて得られた資金を有効かつ機動的に活用するために実施いたしました。
2.譲渡資産の内容
3.譲渡先及び賃借先の概要
(1)譲渡先
(2)賃借先
賃借先は、ダイコク電機株式会社の関係会社「株式会社箱根ガラスの森リゾート」となります。詳細は以下のとおりです。
4.譲渡の日程
(1) 取締役会決議日 2024年10月28日
(2) 契約締結日 2024年10月29日
(3) 引渡日 2024年11月1日
(4) 賃借契約開始日 2024年11月1日
5.当該事象の損益に与える影響
当該固定資産の譲渡により、当事業年度において、特別損失として固定資産売却損222百万円を計上いたしました。
該当事項はありません。