第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 社訓・経営理念及び経営方針

a.社訓

「和」(チームワークを第一に考え目標に邁進する)

 

b.経営理念

お菓子を通じて人と人との繋がりを大切にし、

社員相互の協調体制と社会への奉仕の精神を常に忘れることなく

「みのや」は弛まぬ経営努力をする

1.地域密着の多店舗販売により、社会に欠かす事の出来ないお菓子を多くのお客様に提供してゆく

2.お客様に感謝の気持ちを決して忘れません

3.メーカー様が心を込めて製造した商品を決して無駄に致しません

4.「みのや」の社員である事に自覚と誇りを持ち行動する

5.お菓子業界の発展に「みのや」は全社員一丸となって貢献致します

 

c.経営方針

1.我々の使命は仕事を通じて社会に貢献し、すべてのステークホルダーに必要とされる会社を、

全員一致協力して創り上げることである

2.商品の価値をお客様に知って頂く努力を惜しんではならない

3.どのような商品がどのような時に必要とされるかを常に分析し、

お客様と真摯に向き合い、時代の変化を捉え先進的なアイデアを出し続けていく覚悟を持つ

 

当社では、お客様、従業員、取引先などの垣根を越えた、常に「和」の精神を強く重んじ、「人と人との繋がり」を大切にしております。また、各部門間で連携された協調体制を築くことによって生まれるチームワークこそが結果的に社会奉仕につながっていくものとする考えのもと、日々経営努力に励んでおります。

また、毎期予算編成の時期に合わせ、単年度の行動目標をより具体的に落とし込んだ「単年度アクションプラン」を策定しております。経営陣からの意思表示を明確にし、生産性を高める、商品・サービスの質を高める、ブランド認知度を高める等様々な創意工夫を実践し、より効率的な店舗運営、組織運営を実施していくことにより収益基盤の強化につなげてまいります。

 


 

(2) 経営環境

2024年は、原材料費、エネルギーコスト、物流費、人件費などの上昇あるいは高止まりのなかで、企業物価指数は前年比で2.3%上昇し4年連続でプラスになるとともに、消費者物価指数(生鮮品を除く。)も同2.5%上がり3年連続のプラスとなりました。一方、実質賃金は、通年で0.2%下がり3年連続のマイナスとなりました。

こうした景気動向を背景に、菓子業界においても、製造コスト等の価格転嫁により、多くの商品で価格改定が行われたことに伴い、消費者による節約志向による影響が懸念されるなか、新たな需要や販路の開拓、ライフスタイルなどに合わせた商品開発への取組みが行われました。また、カカオ豆の原材料価格が通年において高値で推移していたことから、チョコレートなどで大幅な価格改定が行われた一方で、カカオ豆を減らした商品開発や直物油脂への代替を行うなどの対応が行われました。

他方、円安等の影響により、菓子の輸出額が前年比10.7%増の約477億円と過去最高を更新したとともに、訪日外国人数は約3,687万人、菓子の購入額は約2,900億円と推計され、いずれも過去最高を記録することとなりました。

 

2024年の菓子業界は、商品ジャンルや業務形態等によって差はみられるものの、全体としては、生産数量は減少しましたが、生産金額や小売金額はともに前年を上回りました。当社で取扱いの多い商品のジャンル別の動向は以下のとおりであります。

 

a.チョコレート

前年に引き続き、カカオ豆、ココアバター、砂糖などの原材料価格の著しい高騰に加え、包材費やエネルギーコスト、物流費などの上昇は、更なる生産コストへの負荷を与えることとなり、各社ともチョコレート商品に係る価格改定が行われました。生産数量は、カカオ原料の調達不足による生産調整の影響を受けたこと、度重なる値上げによる販売数量の伸び悩みもあったことから前年を下回りましたが、生産金額や小売金額は、主に価格改定とインバウンド需要によって大きく前年を超える結果となりました。

 

b.ビスケット

製品価格の改定や規格改定により生産数量はほぼ横ばいとなった一方で、食品全般の価格が上昇し消費者の節約志向が高まるなかでも、ビスケットの販売は比較的堅調に推移し、生産金額及び小売金額は伸長しました。

 

c.スナック菓子

物価の上昇が続く一方で、実質賃金の低迷により、購買意欲があっても金額的にはそれを抑制せざるを得ないという購買パターンが顕著になってきた結果、生産金額や小売金額については、ここ数年来の商品の価格改定等により比較的堅調であったものの、生産数量は横ばい状態が続きました。

 

2025年については、国際商品市況や為替動向などから、菓子の原材料費、エネルギーコスト、物流費、人件費などは高い状態が続くと考えられ、引き続き菓子の価格改定が見込まれます。また、消費者物価の上昇傾向が続くと見込まれるなかで、賃上げの浸透度合いなどによっては、消費者の節約志向が強くなり、引き続き嗜好品である菓子全般の需要への影響が懸念されます。その一方で、米国の政策スタンスや為替動向などのリスク要因はあるものの、引き続き、菓子の輸出の増加が見込まれるとともに、インバウンド需要も好調な流れを維持することが期待されます。

(上記のデータの出典はいずれも全日本菓子協会(令和7年4月1日)「令和6年 菓子の生産数量・生産金額等(推定)に係るコメント」)

 

(3) 中期的な会社の経営戦略

当社では、向こう3か年の経営目標の明確化を目的として、「中期経営計画」において、安定的かつ継続的な利益確保ができるよう3か年中期計画の定性目標及び数値目標(定量目標)を策定しております。

また、外部環境の変化に対して迅速かつ柔軟に対応できるよう、中期計画を年1回のタイミングで更新し、毎年見直しを行うローリング方式を採用するとともに、その中期経営計画の初年度を単年度利益計画(単年度予算)として策定しております。

こうした取組みによって、常に最新の経営課題に向き合うことができるよう努めております。また、収益性の追求による持続的な成長を遂げることができるよう、さらなる経営基盤の強化に努めてまいります。

 

 


 

また、当社では経営戦略の立案と各部門にて掲げられた部門目標の達成に向けて取り組むことによって、組織運営のさらなる強化を図っております。

具体的な経営戦略につきましては以下のとおりであります。

 

1.安定的な新規出店・既存店リニューアル

出店候補地に関する積極的な情報収集や現地調査の精度向上を心掛け、好条件、好立地な店舗出店に重点を置き、収益力向上に努めてまいります。

また、新規デベロッパーの開拓にも注力し、既存のSC業態だけではなく、新たなSCデベロッパーによるテナント参入も視野に入れ、より一層の販路拡大に向けた豊富な出店政策を目指しております。

既存店については、店舗設備の経年劣化が著しい店舗を対象として、改装工事等を定期的に実施することとしておりますが、売場レイアウトの変更も適宜見直しすることによってリニューアルによる新鮮な売場を演出し、来店動機を見込んで売上規模の拡大につなげてまいります。

 

2.収益基盤の構築

店舗運営につきましては、今後の「おかしのまちおか」の一層の知名度アップとおかしのまちおかブランドの構築を目指し、計画的な新規出店による店舗数拡大と継続的な売上の増加を見込み、幅広い商品の取扱いと魅力的な売場展開に対して重点的に取り組み、日々の店舗運営に注力してまいります。

当社の取扱う商品は、1年中どこの店でも豊富に取扱っている「定番商品」と、メーカーから当社のようなディスカウンターに特価品として流通される旧規格品(規格や入数、パッケージの変更等があった商品)や処分品等に該当する「スポット商品」に区分されます。

「定番商品」は、大手菓子メーカーによるナショナルブランド商品を中心に幅広いカテゴリー(キャンディ、チョコレート、スナック等)で取扱っており、お客様から根強く支持されている商品を中心に定番価格で販売することによって、いつ来ても好きなものが買える安心感を提供し、1年を通じて安定した売上と利益の確保につなげております。

その一方で、「スポット商品」については、メーカーからの流通により、コンビニエンスストアやスーパーマーケットに対して販売しきれなかった旧規格品や期間限定商品等の商材を好条件のもとで一括仕入しております。それらを特売価格(ディスカウント価格)にて店頭に大々的に陳列するスタイルにより、お買い得感を全面的にアピールすることで、通りがかりのお客様の目に留まり菓子を手に取ってもらいやすくするなど、購買意欲が自然と掻き立てられるような売場作りを追求しております。

こうした取組みによって、近隣のスーパーマーケットやコンビニエンスストアでは比較的取扱いが少ない商品を見たり食べたりできる楽しさに加え、バレンタインやハロウィン、クリスマス等の季節イベントや各種セール等を全面的にアピールした売場展開にも積極的に取り組むことによって、常に変化に富んだ売場を演出し、お客様にとって毎日が楽しい売場作りに努めております。

また、店舗での接客時やSNS等における口コミにおいてお客様からのご意見やご要望をダイレクトに受け止め、菓子に対するお客様ニーズの把握と、より一層の需要拡大を目指してまいります。

また、商品戦略として既存取引先との良好な取引関係を維持し、安定的な商品の確保に努める一方で、新規取引先についても日々積極的な開拓を行うことによって、日々売場の変化に富んだ商品をアピールすべく、今までにおかしのまちおかで取扱ったことのない新しい商品のバリエーションを追求し、お客様の興味を惹くことで売上拡大による収益力向上につなげてまいります。

 

3.業務効率化の推進によるコストコントロールの徹底

店舗運営につきましては、各店舗における適切な人員配置や作業割振の見直し等による人件費コントロール、水道光熱費の抑制、備品管理等に係る経費削減を重視し、効率的なコスト管理を実施してまいります。業務効率化による主な施策として、店舗運営における発注業務やシフト表作成の自動化を目的とした表計算ツールの導入、パート・アルバイトの戦力化を図り、店長と同水準での店舗運営が担えるオペレーションレベルに底上げすることに重点的に取り組んでおります。

また、店舗運営以外にもSC店を主軸とした出店を推進していくにあたり、投資コストの低減を常に意識しながら効率的かつ安定的な出店を心掛け、他方では荷役業務における入出荷作業の精度の見直しや、管理業務におけるペーパーレス化の導入にも積極的に取り組むことによって、業務効率化の推進によるコストコントロールの徹底を進めてまいります。

 

こうした取組みにより、菓子業界における知名度を向上させるとともに、従業員一人一人がお客様を強く意識した店舗運営を行い、菓子小売業のリーディングカンパニーとしての地位を確立させ、菓子業界の発展に寄与してまいります。

 

(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

目標とする経営指標については、収益力及び経営効率を図る指標として、出店店舗数、売上高、経常利益を採用しております。

a.出店店舗数

当社は、今後も関東圏、中京圏及び関西圏へのドミナント出店を強化していくにあたり、「地域密着の多店舗販売」のさらなる拡大を図り、今後の店舗数拡充のために重視すべき目標として、出店店舗数を重要な指標に定めております。

b.売上高

当社の収益基盤及び今後の事業規模の拡大に不可欠となる経営上の主たる指標としております。特に既存店売上高につきましては、各店舗の売上規模や既存店としての成長度合いを把握、分析していくうえで、営業活動の根底となる指標として重視しております。

c.経常利益

経常利益については、競合他社との比較・分析や、業績推移の把握、利益計画の策定等を行ううえで重要な指標として定めております。収益力の改善効果を継続的に測定することによって、適正な経営判断を行っていくことが重要であると考えており、さらなる収益力の強化に努めてまいります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後の当社を取り巻く環境につきましては、世界的なインフレや常態化する円安の影響によるさらなる物価上昇が懸念され、個人消費に及ぼす影響にも留意する必要があることから、消費環境の先行きについては不透明な状況が想定されます。また、人件費や物流コスト等の継続的な上昇により、依然として厳しい経営環境が続くものと予想されます。

このような環境下において、当社は、今後も菓子専門店「おかしのまちおか」を関東圏、中京圏及び関西圏などの人口ボリュームの大きな地域へ積極的に出店してまいります。そして、各店舗がすべてのお客様に対し、選ぶ楽しさとお買い得な商品を提供することによって、お客様の日々の暮らしになくてはならない店舗になることを目指してまいります。そのために以下の施策を実践してまいります。

 

 

a.営業力の強化

お客様に対する当社の姿勢を明確にするものとして、「特別安」、「納得安」、「安心値」という販売指針を掲げ、すべての店舗にて掲示しております。お客様にとって「特別なお店」となれるよう菓子専門店として品揃えと安さに挑戦すること、お客様に納得していただける品質と価格を追求し価値ある商品を提供すること、お客様に安心して楽しんで商品を選んでいただけること、これらをすべての店舗で実践してまいります。また、各店舗におけるさらなる効率的な運営のため、既存の型にとらわれない新たな店舗運営スタイルの構築にも着手してまいります。

 

指針の追求

~安全・安心な商品をよりリーズナブルな価格にてお客様に提供し続けていく~

 

① 特別安

お客様にとって「特別なお店」となれるようお菓子専門店として品揃えと安さに挑戦します

② 納得安

お客様に納得していただける商品と価格を追求し価値ある商品をご提供します

③ 安心値

お客様に安心して楽しんでいただくために価値ある商品をご提供します

 


 


 

 

b.組織力の強化

事業規模のさらなる拡大を図るべく、直営販売部、商品部が主力となり、マーケティングや販売分析を行い、お客様に満足していただける商品の選定や変化に富んだ楽しい売場展開を常に模索してまいります。また、これらを支える物流網の構築と効率的な運営、オペレーションのさらなる標準化や現場教育の充実、インフラ環境の整備等に対し積極的に取り組み、部門間の連携による組織力の強化と業務効率化を推進してまいります。

 

c.コンプライアンス体制の強化

近年の企業活動におけるコンプライアンスに対する重要性という観点から、コンプライアンス上の問題は経営基盤に重大な影響を及ぼすものであると考えており、経営陣をはじめとする従業員一同による一層のコンプライアンス意識の向上と徹底が重要であると認識しております。

当社では、コンプライアンス行動規範に基づく「コンプライアンス規程」の制定、リスク・コンプライアンス委員会の設置及びコンプライアンス責任者の選任等、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおりますが、会社業務の遂行にあたって不正、不祥事を防止するとともに法令遵守を徹底することを目的とし、今後も社内教育を通してコンプライアンス体制の維持、向上を図っていく方針であります。

 

なお、財務上の課題として、安定的な事業資金の確保を課題としております。当事業年度においては、新規出店に係る投資資金や既存店舗のリニューアルに係る追加投資資金等の比較的大きな設備投資に係るものについては、安定的な事業資金の調達を目的とし、金融機関からの借入金を充当してまいりましたが、2025年7月18日に東京証券取引所スタンダード市場に上場したことによって、これ以降につきましては、これらの投資を増資資金で賄う等の施策により、安定的な財務基盤を確保し、財務体質を強化していく方針であります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) ガバナンス及びリスク管理

SDGsの達成に向けた企業活動、及びESGにおける取組みにつきましては、中期経営計画にて重点課題(マテリアリティ)やESG施策を掲げ、積極的に取り組む方針であります。サステナビリティに関する実効的な運用をしていくにあたり、取締役会又は部長会議等の会議体において、取締役や各事業部室長と相互に検討しながら、サステナビリティに関する基本方針及び推進計画の立案、ESG課題の抽出を行い、取組み状況等についての報告や意見交換等を行ってまいります。

また、リスク・コンプライアンス委員会では、事業活動に関して定例の取締役会や部長会議等の会議体で報告のあった事象に基づくリスク及び機会の洗い出し及びリスクマップの作成を行い、損害規模や発生頻度等の観点から重要な項目を識別・評価しております。その後、抽出された課題に対する具体策の検討及び推進を行い、進捗状況や改善結果等を取締役会又は監査役会に報告のうえ、取締役会が指導、管理し、監査役会が監視、監督する体制を整備しております。

当社のリスク・コンプライアンス委員会に関する詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。

 

(2) 戦略・指標及び目標

① サステナビリティ

当社が推進していくべきSDGsへの取組みは、サステナブル経営における具体的な課題を抽出していくことが第1歩であると考えております。SDGsでは17項目が挙げられておりますが、当社では「今できることから新たな1歩を踏み出していく」ことをテーマとしており、それら17項目のなかで特に当社に関連があり、手掛けることのできる分野や内容については、以下のとおりであると認識しております。

リスク

機会

リサイクル義務違反による罰則

環境負荷が高い企業であると見なされる

法令遵守及び環境意識の向上

環境負荷低減及びエネルギーコストの削減

 

上記を踏まえ、容器包装リサイクル法の遵守やバイオマス素材のレジ袋の導入、物流センターをはじめとする各事業所・店舗等における照明のLEDへの切り替え、節電装置の設置等、気候変動などの地球環境問題に対する取組みを推進しております。

なお、これらの取組みに関する具体的な指標及び目標については、現時点において定めていないため、記載をしておりませんが、指標及び目標の策定又はこれらに係る開示については、今後検討してまいります。

 

② 人的資本

人材・人権に係るマネジメントとして、人権の尊重や従業員の健康、働きやすさ・働きがいのある職場環境の整備等が当社の持続的成長において重要であると考えており、人的資本のリスク及び機会については、以下のとおりであると認識しております。

リスク

機会

従業員のモチベーション低下

多様性への取り組み遅れによる信用低下

マネジメント層の育成による組織強化

多様性を重視した働き方改革

 

上記を踏まえ、経営サイドにおける女性役員の構成比率の向上を図り、2023年9月に女性の社外取締役が就任しておりますが、今後は女性管理職候補者の育成・強化を視野に入れ、より働きやすい環境を整備する方針であります。また、障害者雇用の充実に向けた積極採用によるダイバーシティの推進活動にも意欲的に取り組んでおります。

当社の女性活躍推進に関する実績は、「第1 企業の状況 5 従業員の状況 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載のとおりであります。

なお、これらの取組みに関する具体的な指標及び目標については、現時点において定めていないため記載をしておりませんが、その具体的な取組み状況に係る開示については、今後検討してまいります。

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 出店政策について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

当社は、出店計画に基づき、駅前立地の路面店並びに大型ショッピングセンター等の商業施設に新規出店を行っております。一定以上の収益を確保できる見込みがあるものを出店対象物件として検討しておりますが、当社の出店条件に合致する物件が見付からない等、出店が計画どおりに行うことができない場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 固定資産の減損について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

当社は、店舗に係る有形固定資産等の多額な固定資産を保有しております。出店時点での予測と開店後の実績との乖離が認められ、店舗の収益性が低下することにより店舗の固定資産の帳簿価額が将来のキャッシュ・フローにて回収できない場合には以後の出店計画を見直す場合があるほか、「固定資産の減損に関する会計基準」に基づいた減損処理を実施しております。今後も固定資産の減損損失を計上する場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 賃貸借物件に係る資産除去債務について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社は、有形固定資産の除去に関して資産除去債務を計上しております。各事業所や店舗等における賃貸借契約等で規定される原状回復義務について、法令改正や契約条件の変更、市場変動等の外的環境の変化に応じて資産除去債務の見積額を再計算する必要があります。それに伴う原状回復工事費用高騰による追加費用の発生、追加計上等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 菓子に関連する原材料の価格変動について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

菓子の主原料である小麦粉、砂糖等の農産物価格は、国内外の商品市況の影響を受けるため、最終商品である菓子の仕入価格にも影響を与える可能性があります。また、原油価格の上昇により、物流センター間の移動及び店舗への商品配送における物流費用、並びに店舗運営で継続的に発生している包装資材、菓子容器の値上げ等により、菓子の仕入価格が上昇した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 法的規制について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社では、会社法、金融商品取引法、法人税法、労働基準法等の一般的な法令に加え、容器包装リサイクル法や建築設備関係などの店舗運営に係る法的規制を受けております。当社はこれらの法的規制等の遵守に努めておりますが、将来、これらの規制強化や法的規制の変更等により、費用負担が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、消費税率の引き上げ等の税制改正、法的規制や法令の改正等により個人消費への悪影響、事業活動の制限や負担が増加した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、店舗運営における主要な従業員として、多くのパート・アルバイトを雇用しておりますが、社会保険制度の改定が実施され、社会保険加入対象者の増加やパート・アルバイトに対する社会保険料等の負担割合が増加した場合、また、最低賃金法による最低賃金の改定による著しい上昇等があった場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 人材の確保について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

当社は、多店舗展開を推進していくうえで、店舗運営を担うパート・アルバイト等の従業員の確保と育成が重要であると認識しており、各店舗においては、パート・アルバイトの募集を随時行い、適切な人員確保に努めております。また、パート・アルバイトを中心とした効率的な店舗運営を目的とし、売場の陳列、接客、商品管理等の現場教育を行い、即戦力となる人材の育成に取り組んでおります。

しかしながら、生産年齢人口の減少や雇用形態の変化等により人材の確保と育成が計画どおり進捗しない場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、店舗運営に必要な人員を確保するため、パート・アルバイトの賃金等が想定以上に上昇した場合、販売費及び一般管理費が増加し、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 物流コストの上昇について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社は、現在4拠点の物流センターから各店舗への配送を行っており、外部の配送業者へ納品業務を委託しております。

また、継続的な新規出店に伴い、荷量についても増加傾向で推移しておりますが、昨今の原油価格の上昇やそれに伴う配送費用の増加に加え、今後の配送業者における高齢化や人手不足等がさらに深刻化した場合は、当社が負担する配送費、人件費等の物流コストの恒常的な増大や安定供給に支障をきたすなど、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 特定人物への依存について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

当社では、特定人物である代表取締役社長正木宏和に対して過度に依存することがないよう、経営幹部の拡充・育成・権限委譲による組織的業務執行体制の構築を行っておりますが、何らかの理由により代表取締役社長正木宏和による業務執行が困難となった場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 競合について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当事業年度末現在においては、当社のような菓子の販売に特化した専門店の競合リスクはないものと考えておりますが、大手スーパーマーケットやドラッグストア等が、菓子専門店形式の事業へ新規参入した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、類似業態であるスーパーマーケットやディスカウントストア等においても、当社の取扱う菓子や飲料商品を低価格で販売することがあることから、当社店舗の近隣で、このような状況が頻繁かつ継続的に生じる場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特定の仕入先への依存について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社の主要仕入先である三菱食品株式会社からの仕入金額は全体の30%以上を占めております。当該仕入先と長年にわたり良好な関係を維持しており、安定的な供給を受ける体制となっておりますが、他の仕入先を積極的に開拓するなど、供給源の集中により惹起されるリスクの分散にも努めております。

しかしながら、何らかの事情により、新たな仕入先の開拓が進捗せず、主要仕入先との取引条件が大きく悪化した場合又は取引額が大幅に減少した場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)天候不順による影響について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

当社の取扱う品目である菓子類の中には、天候や気温の動向により売上高が左右されるものがあるほか、特に路面店では来店客数に影響を及ぼす場合があります。猛暑、多湿等の気候が長期化した場合には、キャンディやチョコレート等の商品の品質に影響を及ぼし、在庫を処分せざるを得ない可能性があります。また、ポテトチップスやポテト系スナック等の原材料となる馬鈴薯をはじめ、最近ではチョコレートの主原料であるカカオの収穫状況によっては、凶作・不作により物量の確保ができず、販売機会を失う恐れや、メーカーからの緊急調達によるコスト増等が懸念されます。

このように、想定外の天候不順等が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)感染症等の流行による影響について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

新型コロナウイルス感染症については、2023年5月には第5類感染症に移行されましたが、今後、新たな変異株等の発現に伴う感染状況が再度悪化した場合、各メーカーや取引先との商談機会損失による仕入の減少、物流網の停滞、従業員の感染による店舗の時短営業や休業等により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染症に匹敵するような新たな感染症等の影響により、購買意欲の減退又は消費動向の変化等が生じた場合、売上の低下につながり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)自然災害等による影響について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社の店舗、物流センター等で自然災害や事故が発生した場合、仕入・物流・販売活動が阻害され、事業継続に支障をきたす可能性があります。特に大規模な災害・事故の発生により店舗やお客様・従業員が被災した場合、店舗の固定資産や棚卸資産への被害があった場合には、損害の発生や営業休止に加え対策費用等の支出により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)システムトラブルについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社は、通信ネットワークやコンピュータシステムを使用し、販売管理や在庫管理、勤怠管理等の多岐にわたるオペレーションを実施しております。様々な自然災害や停電等の事故に備え、外部のデータセンターにてメインサーバーを管理・運用しております。しかしながら、システム障害、ネットワーク障害、コンピュータウイルスの不正侵入やサイバー攻撃等の障害が発生した場合、お客様や取引先の個人情報、機密情報等のデータが流出したり、重要なデータの破壊、改ざんが生じたりした場合、会社の信用力の低下を招くこととなり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)敷金及び保証金について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社は、賃借物件に出店することを基本方針とし、物件の賃貸借契約時に、賃貸人に対して敷金及び保証金を差入れております。

これらの敷金及び保証金は、契約解消時に返還されることとなっておりますが、賃貸人の信用状態等の事情により、その一部又は全部が回収できなくなる可能性があります。また、当社の都合で賃貸借契約を中途解約した場合には、契約内容によっては、違約金の支払いが発生する場合や敷金及び保証金の一部又は全部が回収できなくなる可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)資金使途について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

公募増資等による調達資金は、「第3 設備の状況3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、新規店舗出店に係る設備投資や既存店リニューアル等の事業規模の拡大に充当する計画でありますが、投資した資金が必ずしも事業の成長を保証するものではなく、期待された収益を上げることができない懸念があり、当社の事業戦略や業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)大株主について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社の代表取締役社長正木宏和及び取締役正木惇也は当社の大株主であり、その親族及び代表取締役社長正木宏和の資産管理会社である株式会社マサキコーポレーションの所有株式数を含めると、当事業年度末現在で株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数割合は83.5%となっております。

両氏並びに当該資産管理会社は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社は両氏が安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により大株主である両氏の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)当社株式の流動性について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社は、2025年7月に東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、公募増資及び売出しによって当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、当社の新規上場時における流通株式比率は、28.4%となっております。

このため、株式市況等の要因により流通株式比率が向上しない、あるいは低下する可能性があり、これらの場合には当社株式の市場売買が停滞すること等により当社株式の需給関係に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は、これらのリスク低減を図るため、状況に応じて既存大株主への一部売出しの要請、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達を勘案し、流動性の向上を図ってまいります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善や訪日外国人の増加等、経済・社会活動の正常化が進み、国内景気については緩やかに回復の兆しが見られております。その一方で、継続的な原材料価格の高騰に伴う物価上昇の影響により個人消費が懸念されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

小売業界におきましては、業種・業態の垣根を越えた競合各社の価格競争の激化や人手不足による人件費の上昇に加え、エネルギー資源の高騰に伴う物流コストや水道光熱費等の諸経費の上昇の影響により、依然として厳しい経営環境が続いております。

このような状況のもと、当社は中期経営計画の中長期的ビジョンとして掲げている「持続可能な社会に適応し、すべてのステークホルダーに必要とされる会社へ」の達成に向けて、ドミナント展開を方針とした出店精度の追求、予算管理の徹底による収益力向上及び内部管理体制の強化による強固な経営基盤の構築について重点的に取り組んでまいりました。

店舗運営におきましては、大手菓子メーカーのナショナルブランド商品をはじめ、口コミやSNSで話題となっている輸入菓子やキャラクター商品等についても、当社のスケールメリットを活かした大量仕入を行っております。こうした取組みにより、様々なジャンルの商品を陳列することによって、いつ来ても楽しい売場展開を演出しております。

また、販促活動におきましては、SNS(Instagram、X等)の継続的な運用を行うことによって、メーカーとのプレゼントキャンペーンをはじめ、新店オープン情報や各種イベントやセールに関する情報をタイムリーに発信し、フォロワーのさらなる拡大と新規顧客の来店動機につなげております。

当事業年度における当社の出店などの状況は、関東圏に11店舗、中京圏に5店舗、関西圏に1店舗を新規出店した一方で、関東圏の5店舗を退店した結果、当事業年度末の店舗数は208店舗となっております。

以上の結果、売上高は24,016百万円(前年同期比6.6%増加)、営業利益は678百万円(前年同期比29.9%減少)、経常利益は764百万円(前年同期比26.9%減少)、減損損失を168百万円(前年同期比124.8%増加)計上したことにより、当期純利益は404百万円(前年同期比43.3%減少)となりました。

なお、セグメントの実績については、当社は単一セグメントのため記載しておりません。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当事業年度末における流動資産は3,620百万円となり、前事業年度末に比べ387百万円増加いたしました。これは主として店舗数の増加に伴う売上増加により現金及び預金が194百万円増加したこと、及び売上増に伴う商品仕入の増加により、商品が110百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は4,824百万円となり、前事業年度末に比べ375百万円増加いたしました。これは主として新規出店に伴い、建物が240百万円増加したこと、及び繰延税金資産が123百万円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

当事業年度末における流動負債は3,416百万円となり、前事業年度末に比べ138百万円減少いたしました。これは主として店舗数の増加に伴う仕入増加により買掛金が217百万円増加した一方で、売上の増加に伴う運転資金の調達減少により短期借入金が286百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は2,160百万円となり、前事業年度末に比べ531百万円増加いたしました。店舗退去時に実施する原状回復費用に関する見積りの変更を行ったことにより資産除去債務が314百万円増加したこと、並びに店舗出店及び物流センターのインフラ整備に係る設備投資等により長期借入金が214百万円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は2,868百万円となり、前事業年度末に比べ368百万円増加いたしました。これは主として繰越利益剰余金が374百万円増加したことによるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末より194百万円増加し、1,172百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動の結果得られた資金は、前事業年度と比較して41百万円減少し、716百万円となりました。これは主として税引前当期純利益568百万円、減価償却費413百万円、減損損失168百万円の計上があった一方で、棚卸資産の増加110百万円、未収入金の増加116百万円があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動の結果使用した資金は、前事業年度と比較して67百万円増加し、475百万円となりました。これは主として店舗出店に係る内装工事等の有形固定資産の取得による支出449百万円、店舗出店契約に係る敷金及び保証金の差入による支出77百万円、店舗退去時の原状回復費用に伴う資産除去債務履行による支出28百万円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動の結果使用した資金は、前事業年度と比較して113百万円減少し、45百万円となりました。これは主として長期借入れによる収入750百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出466百万円、短期借入金の減少額286百万円があったこと等によるものであります。

 

④ 仕入及び販売の状況
a.仕入実績

当事業年度における仕入実績を商品部門別に示すと、次のとおりであります。

 

商品部門の名称

仕入高(千円)

前期比(%)

菓子

14,498,773

107.2

飲料

579,391

105.9

その他

13,384

48.7

合計

15,091,548

107.1

 

(注) 当社は菓子小売事業の単一セグメントであるため、商品部門別の仕入実績を記載しております。

 

b.販売実績

当事業年度における販売実績を商品部門別に示すと、次のとおりであります。

 

商品部門の名称

販売高(千円)

前期比(%)

菓子

23,079,593

106.7

飲料

918,084

104.0

その他

19,044

91.6

合計

24,016,722

106.6

 

(注) 当社は菓子小売事業の単一セグメントであるため、商品部門別の販売実績を記載しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当事業年度における売上高につきましては、前事業年度に比べ1,476百万円増加し、24,016百万円となりました。これは主として安定的な新規出店に伴い、店舗数が純増したことに加え、既存店売上高についても堅調に推移したことによるものであります。また、SC店の店舗数増加により、購入単価が増加したことによるものであります。

 

(売上原価・売上総利益)

当事業年度における売上原価につきましては、SNS等で話題となったキャラクター商品や輸入菓子等のトレンドとなった商品をメーカーから積極的に仕入を行ったことや、商材の好条件での仕入と高粗利での販売が奏功したことにより、前事業年度に比べ869百万円増加し、14,981百万円となりました。

この結果、売上総利益率は前事業年度37.4%に対して0.2ポイント伸長し、当事業年度の実績は37.6%となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

当事業年度における販売費及び一般管理費につきましては、前事業年度に比べ896百万円増加し、8,356百万円となりました。これは主として店舗数の増加に伴い、店舗従業員の人件費、店舗家賃、水道光熱費等の諸経費が増加したことによるものであります。また、物流コストの上昇による業務委託費の大幅な増加や、店舗退去時の原状回復費用の工事単価の見積りの見直しによる資産除去債務の計上があったことによるものであります。

この結果、売上の増加及び売上原価が改善されたものの、業務委託費や資産除去に係る費用が大きく影響したため、営業利益は前事業年度に比べ289百万円減少し、678百万円となりました。

 

(営業外収益・営業外費用)

当事業年度における営業外収益につきましては、前事業年度に比べ14百万円増加し、135百万円となりました。これは主として受取配当金が増加したことに加え、自社不動産の家賃収入が増加したことによるものであります。

また、営業外費用につきましては、前事業年度に比べ6百万円増加し、49百万円となりました。これは主として金利水準が著しく上昇したことによるものであります。

この結果、経常利益は前事業年度に比べ281百万円減少し、764百万円となりました。

 

(特別損失)

当事業年度における特別損失につきましては、前事業年度に比べ48百万円増加し、195百万円となりました。これは収益性の低下した店舗の固定資産に対して計上した減損損失及び物流センターの改修工事費用を計上したことによるものであります。

 

(当期純利益)

当事業年度における当期純利益につきましては、前事業年度に比べ309百万円減少し、404百万円となりました。これは法人税等調整額を含む法人税等合計164百万円を計上したことによるものであります。

 

 

② 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおり認識しておりますが、そのなかでも特に出店政策や人材確保については、当社の営業活動に直結すると考えられるため、重大なリスクとして認識しております。出店政策については、新規出店にあたり、人口動態や商圏分析等の事前調査を綿密に行い、店舗対策委員会での意見交換や取締役会での審議を重ねることによって、より好立地かつ好条件の安定物件を確保するよう努めております。また、人材確保につきましては、今後もパート・アルバイトを主軸とした店舗運営を見込み、時期に捉われない柔軟な採用や、業務効率化等を進めるとともに職場環境の改善等にも注力し、パート・アルバイトの定着率向上によるリスクの低減を図ってまいります。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社の資金調達方法及びその状況につきましては、営業キャッシュ・フローを原資とした自己資金による充当を基本に、必要に応じて金融機関からの借入による資金調達を実施しております。

運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。

また、投資資金需要の主なものは新規出店及び既存店リニューアルに係るものであり、当事業年度における出店形態は引き続き「大型商業施設へのテナント出店」及び「店舗物件の賃借」となっております。

当社は、菓子小売事業の多店舗展開を推進していくにあたり、継続的な出店やリニューアルに係る設備資金需要が生じておりますが、適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに、適切な設備投資と資金調達のバランスを保つことにより安定した財務基盤を維持することに努めております。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この財務諸表作成にあたっては、当社の判断により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債及び収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績を踏まえながら継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、当初の見積りと異なる可能性があります。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

なお、当社の採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。

 

⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

当社は、収益力及び経営効率を図る客観的な指標として、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、出店店舗数、売上高、経常利益を重要な指標として位置付けており、事業規模を拡大させ、収益性を向上させることによって、中長期的に企業価値を高めることを目指しております。

2025年6月期における出店店舗数につきましては、関東圏11店舗、中京圏5店舗、関西圏1店舗の合計17店舗となり、売上高は24,016百万円(前期比106.6%)となり、前事業年度と比べ1,476百万円の増加となりました。また、経常利益は764百万円(前期比73.1%)となったため、281百万円の減益基調で推移しております。

引き続き、これらの指標のさらなる改善に取り組み、財務体質及び収益力の強化に努めてまいります。

 

5 【重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。