第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している以下の主要なリスクが発生しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(継続企業の前提に関する重要事象等について)

当社グループは、前連結会計年度において、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、当中間連結会計期間においても、66,708千円の営業損失、76,165千円の経常損失、86,537千円の親会社株主に帰属する中間純損失を計上しております。また、中間連結キャッシュ・フロー計算書に記載の通り、営業キャッシュ・フローは投資キャッシュ・フロー支出を上回るものの大きく上回るものではなく、当中間連結会計期間末の現金及び預金残高は150,504千円となり、短期借入金残高250,000千円及び1年内返済予定の長期借入金残高125,502千円を大幅に下回る水準となっております。

以上により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。当社グループでは、これらの状況を解消するため、以下の対応策を実施してまいります。

 

(a)収益力の向上

短期的には、2025年4月より既存顧客に対する月額固定料の20%値上げを行うなど「Bplats® Platform Edition」の提供価格の改定、顧客専用環境運用に係る業務委託費の確保、オリックス・レンテック株式会社との再販パートナー契約を締結したSaaSサービスの一元管理プラットフォーム「サブかん®」の拡販などにより、売上高拡大を図ってまいります。また、当期首より営業所管部門を再編することにより営業力の増強を実施し、前期剥落した大型開発案件の獲得に注力しております。また、当中間連結会計期間には、NSW株式会社と販売パートナー契約を締結するなど様々な形での販売パートナーシップの拡大、構築に注力しております。加えて、法人向け SaaSを一元購入・一元管理できるマーケットプレイス「SaaSplats®(サースプラッツ)」の運営開始や、当社の安定的な収益源である光コラボレーション事業者支援システムを刷新しマーケットを拡大すべく「Bplats® Collabo」として10月より提供開始を決定するなど、新たなマーケットへの取り組みや製品投入による売上高拡大に努めております。中長期的には、中核事業としております主力製品汎用型サブスクリプション統合プラットフォーム「Bplats® Platform Edition」の展開に加え、IoT事業やDX事業を自社事業の取組みの一部として取り組む企業などとの連携による「Bplats® Platform Edition」を活用した新ビジネス創出等により、収益ポートフォリオの拡大を検討してまいります。

(b)各種コスト削減施策の強化及び推進

売上原価において、前々期の主力製品バージョンアップに伴い、新旧環境移行による影響もあり通信インフラコストが大幅に増加したことに対して、当該コスト削減策の策定とその実行を順次遂行中であり、既に直近月においては大幅な削減効果が実現しており(前第2四半期連結会計期間の1か月平均クラウド通信費21.7百万円/月→当第2四半期連結会計期間の1か月平均クラウド通信費9.5百万円/月)、今後も引き続き当該コスト管理に取り組みます。また、厳選採用や組織統合・人員配置換え等による労務費・人件費・採用教育費の削減、開発案件に応じた外注加工費(SES)の削減、常勤取締役報酬の減額、外注費の削減、広告宣伝費の削減など、具体的なコスト削減を進めており、当中間連結会計期間においては、中間連結キャッシュ・フロー計算書に記載の通り、営業キャッシュ・フローの数値が投資キャッシュ・フローの数値を上回る状態までキャッシュ・フロー体質の改善は大きく進んでおります。第3四半期以降も更にコスト管理を強化することにより、更なる営業キャッシュ・フローの拡大及び営業黒字体質への転換を目指してまいります。

(c)戦略的事業パートナーとの資本業務提携による経営基盤強化

当社は、2025年3月28日開催の取締役会において、グロースパートナーズ株式会社との間で事業提携契約を締結すると共に、グロースパートナーズ株式会社が管理・運営を行うファンドであるGP上場企業出資投資事業有限責任組合に対して第三者割当の方法により最大で901,350千円の資金調達となる新株予約権及び無担保転換社債型新株予約権付社債を発行することについて決議し、このうち2025年4月14日に301,388千円の払い込みが完了したことによりキャッシュ・フローの改善を図っております。グロースパートナーズ株式会社からは、前述の事業提携契約により、当社グループの成長のための情報提供・各種分析、M&Aによる事業基盤の拡充・強化、IR強化など、ハンズオンによる業務支援が開始されており、取引先の紹介をはじめ具体的な支援活動の成果も出始めております。また、2025年11月10日に「新株予約権の資金使途の変更及び行使承認に関するお知らせ」で開示の通り、グロースパートナーズ株式会社の管理運営するGP上場企業出資投資事業有限責任組合から新株予約権1,300個の権利行使により56,160千円のキャッシュの調達を実施しており、第二の事業の柱を早期に打ち立て当社グループでのキャッシュ・フローの改善と既存事業の安定的運営を図ってまいります。また、将来的には当社グループとの事業シナジーのある事業会社と戦略的な提携関係の構築を進めることにより、キャッシュ・フローの改善を含めた経営基盤の安定化と「Bplats® Platform Edition」の一層の拡販や事業シナジーによる効率化等の推進を図ってまいります。

 

しかしながら、これらの対応策は進捗の途上であり、今後の事業計画における売上高及び営業キャッシュ・フローの獲得は外部環境要因に依存する部分も大きく、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、引き続き雇用・所得環境の改善を背景に回復基調で推移しているものの、物価高騰の継続による消費者マインドの下振れ懸念や、不安定な国際情勢の長期化等による世界的な景気後退への警戒感などにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社グループを取り巻く事業環境としては、近年消費者の価値観が「所有」から「利用」、「モノ」から「コト」へ変化する中で、「サブスクリプションビジネス」がBtoCの分野で先行的に拡大しており、すでに「サブスクリプション」はビジネスモデル変革の一つのキーワードとして広く業界に認知されるに至っております。また、近年は、技術革新に加え、社会生活の態様の変化を踏まえ、日本企業によるデジタル・トランスフォーメーション(DX)への取り組みが一層進んでいく環境が出来上がりつつあるものと思料しておりますが、加えて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を契機に、コンタクトレス・エコノミーへの対応が求められる時代にもなりました。

このような環境において、当社グループは創業以来「情報基盤の創造によって、より豊かな社会の実現に貢献する」ことを理念とし、「サブスクリプションをすべてのビジネスに」をテーマに、サブスクリプション統合プラットフォーム「Bplats®」の開発・提供を一貫して行っております。サブスクリプション型ビジネスへの転換・事業創出のニーズは各産業に通底するものであり、当社プラットフォームを展開しうる業域は広いため、今後も事業機会は増加していくものと想定しております。また、新型コロナウイルスの感染拡大により社会経済活動が制約を受けたことを契機として、中長期的には、社会生活の態様の変化から日本企業によるデジタル・トランスフォーメーション(DX)への取り組みが一層進み、日本企業のビジネスモデルのサブスクリプション型ビジネスへの転換が従来よりも加速していく可能性もあり、その場合には、当社の主力製品である汎用型サブスクリプション統合プラットフォーム「Bplats® Platform Edition」は、より一層の支持を受けるものと期待されます。

当社グループでは、全てのサブスクリプションビジネスを取り込み得る将来的な拡販の可能性とそれに伴う企業成長を目指し、2017年半ばより汎用製品である「Bplats® Platform Edition」を主力製品として、当期においても引き続きその拡販に注力しており、日本企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援するプラットフォームシステムとして着実な事業進捗を重ねているものと判断しております。

また、「Bplats® Platform Edition」で実現する「エコシステムがつながる」という当社の強みの機能向上を推進し、多様なニーズに対応すべく、新たなオプション機能の開発を継続的に進めております。特に、自社のサブスクリプションサービスを他事業者のサブスクリプションマーケットプレイスを通じて提供できる新サービス「Bplats® Connect」を活用すると、大手のサブスクリプションマーケットプレイスを展開する事業者に自社のサブスクリプションサービスを登録し新しい顧客層にサービスや商品を提供することや、複数の「Bplats®」の利用者が集まって一つのマーケットプレイス型サイトを新たに開設することによりスマートシティやスマートビルディングといった個々の目的にあった新たなマーケットプレイスに参加する各企業のサブスクリプションを簡単に取りまとめ新規のビジネスを立ち上げることが可能になります。

当社といたしましては、このように主力製品「Bplats® Platform Edition」の機能向上を進めつつ、当期首より再編・強化された営業所管部門による直販営業の強化に加え、販売パートナーの拡充と販売パートナーへの営業支援を強化し、受注拡大に注力しております。2025年6月には、当社事業との事業連動性が高いIoT等の自社プロダクトを持つNSW株式会社と「Bplats® Platform Edition」の販売パートナー契約を締結しております。

当社といたしましては、こうした販売戦略を通じ新規契約及びアップグレード案件獲得とそれに伴う1社あたりの顧客単価拡大に注力することで、引き続き中長期的な成長を目指して当社グループの顧客基盤及びサブスクリプション収益(ストック型の月額収益、オプション追加収益)の拡大に努めてまいります。当中間連結会計期間においては、売上高に占めるストック収入の割合は79.6%(前年同期83.8%/4.1pt減)と、引き続き収益の大きな柱となっております。また、従前より提供していた光コラボレーション事業者支援システムを刷新し、「Bplats® Collabo(ビープラッツ・コラボ)」として新たに2025年10月より提供を開始しております。

市場の拡大に向けた取り組みの強化としては、企業向けSaaSサービス市場の拡大に伴い、企業内でのSaaSサービスの社内での利用申請などの業務ワークフロー、システム担当者による煩雑な社外調達手配業務のオンライン化、企業内で多様化する働き方や職種に合わせて従業員に割り当てるSaaSサービスを一元管理するクラウドサービス「サブかん®」の大幅な機能強化を実施しました。2024年5月より提供開始した「サブかん」の新バージョンより、新たに「Subkan Connect(サブかんコネクト)」機能を搭載することにより、主力製品「Bplats® Platform Edition」のマーケットプレイスやマイページとデータがつながることを可能としました。これにより、「Bplats® Platform Edition」を活用する事業者によるSaaSサービスやサブスクリプションのオンライン販売サイト(「Bplats® Platform Edition」側)とそれらを購入した企業側の管理サービス(サブかん側)の、「売り手と買い手」がつながることを実現しています。2024年10月からはシステムの管理者と利用者をつなぐコミュニケーション機能「Subpass(サブぱす)」をリニューアルし提供開始する等、「サブかん」の利便性の拡充を継続的に実施しております。また、オリックス・レンテック株式会社と「サブかん®」販売パートナー契約を締結し、拡販にむけた体制構築が進捗しております。

また、2025年5月には、オフィスツール・テレワーク支援・セキュリティから会計・人事労務・営業支援に至るまで、業務に必要なSaaSアプリケーションがひとまとめに掲載され、そのまま購入/申込することができるオンラインストア「SaaSplats®(サースプラッツ)」の運営を開始しております。

 

以上の結果、当中間連結会計期間における売上高については、ストック収入は契約社数減により減少した一方で、スポット収入は大型開発契約はなかったものの中規模案件の貢献により増加し、336,842千円(前年同期比8.2%減)となりました。また、損益面については、過年度の主力製品バージョンアップに伴い増加していた通信インフラコストが大幅に減退したことにより売上原価が減少し、営業損失は66,708千円(前年同期は133,375千円の営業損失)、経常損失は76,165千円(前年同期は134,502千円の経常損失)、親会社株主に帰属する中間純損失は86,537千円(前年同期は223,992千円の親会社株主に帰属する中間純損失)となりました。

 

また、当中間連結会計期間末における当社グループの財政状態については下記のとおりとなっております。

(資産)

当中間連結会計期間末の総資産は1,088,394千円となり、前連結会計年度末に比べ850千円の増加となりました。

流動資産は252,285千円となり、前連結会計年度末に比べ57,013千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が82,445千円増加したこと、売掛金が18,021千円減少したこと等によります。

固定資産は836,109千円となり、前連結会計年度末に比べ56,163千円の減少となりました。これは主に、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の無形固定資産が41,286千円減少したこと、繰延税金資産が11,515千円減少したこと等によります。

(負債)

当中間連結会計期間末の負債合計は883,319千円となり、前連結会計年度末に比べ80,280千円の増加となりました。

流動負債は485,363千円となり、前連結会計年度末に比べ159,255千円の減少となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が114,324千円減少したこと、短期借入金が50,000千円減少したこと等によります。

固定負債は397,956千円となり、前連結会計年度末に比べ239,535千円の増加となりました。これは主に、新株予約権付社債が300,000千円増加したこと、長期借入金が60,466千円減少したこと等によります。

(純資産)

当中間連結会計期間末の純資産合計は205,074千円となり、前連結会計年度末に比べ79,429千円の減少となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純損失を86,537千円計上したこと等によります。

なお、当社は、2025年6月19日開催の定時株主総会の決議に基づき、2025年8月1日付で減資の効力が発生し、資本金を500,365千円、資本準備金を192,528千円減少し、その他資本剰余金に振り替えるとともに、その他資本剰余金692,893千円を繰越利益剰余金に振り替え、欠損填補を実施しました。これらの資本金及び資本準備金の額の減少並びに欠損填補は貸借対照表の純資産の部における勘定科目間の振替処理であり、純資産額に変更はありません。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ82,445千円増加し、150,504千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は106,887千円(前年同期は39,681千円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費135,855千円、売上債権の減少額18,021千円、未払消費税等の増加額14,069千円等で資金が増加したことに対し、税金等調整前中間純損失74,385千円等で資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果支出した資金は93,223千円(前年同期は191,453千円の支出)となりました。これは主に、システム開発に伴う無形固定資産の取得による支出96,030千円等で資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果得られた資金は68,781千円(前年同期は17,347千円の獲得)となりました。これは主に、新株予約権付社債の発行による収入292,213千円、短期借入れによる収入250,000千円等で資金が増加したことに対し、短期借入金の返済による支出300,000千円、長期借入金の返済174,790千円等で資金が減少したことによるものであります。

 

3 【重要な契約等】

(社債に付される財務上の特約)

当社は、以下のとおり、財務上の特約が付された第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行しております。詳細は「第3 提出会社の状況 1 株式等の状況(2)新株予約権等の状況 ②その他の新株予約権等の状況」に記載しております。

 

(1)社債の発行年月日

 2025年4月14日

 

(2)社債の発行価額の総額及び償還期限並びに社債に付された担保の内容

・発行価額の総額

300,000千円

・償還期限

2030年4月14日

・担保・保証の内容

本新株予約権付社債には担保及び保証は付されておらず、また、本新株予約権付社債のために特に留保されている資産はありません。

 

(3)財務上の特約の内容(社債権者の選択による繰上償還)

①当社の2026年3月期以降の連結の通期の損益計算書に記載される経常損益が2期連続して損失となった場合、又は、当社の2026年3月期以降の各事業年度末日における連結の通期の貸借対照表に記載される純資産合計の額が、直前事業年度末日における連結の通期の貸借対照表に記載される純資産合計の額の75%を下回った場合

②当社普通株式について、上場廃止事由等(注)が生じた若しくは生じる合理的な見込みがある場合、又は東京証券取引所による監理銘柄への指定がなされた若しくはなされる合理的な見込みがある場合

(注)当社又はその企業集団に、東京証券取引所有価証券上場規程第601条第1項各号に定める事由が発生した場合、又は、当社が本新株予約権付社債の払込期日以降その事業年度の末日現在における財務諸表又は連結財務諸表において債務超過となる場合において、当該事業年度の末日の翌日から起算して6ヶ月を経過する日までの期間において債務超過の状態でなくならなかった場合を指す。