当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、改めて原点である顧客起点に立ち返り「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、いつの時代でも どのような環境下でも、お客様の不満や問題を解決し 求められるものを提供し 最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指しております。
時代・市場・環境は常に変化し、企業はその変化を敏感に察知し、柔軟に対応し、その時々でベストなパフォーマンスをしていかなければ生き残っていくことができないと考えます。
今後当社が更なる成長を遂げるためには、時代に適合した戦略を実践していくことが不可欠であります。メーカー発アパレル企業として当社が取り組んできた安心安全で高品質な商品の提供は今後も継続してまいりますが、時代の流れとともに物づくり以外にも求められる価値は益々多様化しております。転換期を迎えた人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中、いつの時代でもお客様に求められ続ける真のブランド創りを目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点から、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指して経営に取り組んでおります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、中長期的な経営戦略として中期ビジョン「Yamato 2026」を始動しております。
当社の基幹事業である「クロコダイル」は、「“大人のTPO”をスマートに演出するブランド」をコンセプトに、改めて原点である顧客起点に立ち返り、既顧客の満足度向上と活性化に繋がる商品の強みや付加価値を戦略的に構築してまいります。
潜在顧客の獲得に向けましては、クロコダイルグループにおける先進的な役割を担う2つの「ストラテジックライン」に注力してまいります。デザイン性トレンド性を最も重視したラインである「クロコダイル コード」は、スタイル/コーディネート提案を強化しております。もう一方の「スウィッチモーション クロコダイル」は、先進的なスポーツ業界が取り組んでいる工夫や進化といった要素を取り入れ、「もの創り」を最も重視したラインとなり、引き続き戦略的に提供価値の構築を目指してまいります。
更に商品、店舗、コミュニケーション等すべてにおいて一貫性を保ち提供することで、お客様のブランドに対する認知 認識を深め顧客を獲得し、事業の持続的な成長を目指してまいります。
「創造的な移動を続ける都市生活者のための機能服」をコンセプトに、オンラインショップをベースに展開する「CITERA(シテラ)」は、常に快適で洗練された時代に響くスタイルを創り出し、ブランドの顔となる商品開発等に引き続き注力することで更なる売上拡大を目指してまいります。また、米国発アウトドアファッションブランド「Penfield(ペンフィールド)」と、ハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」はブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業の更なる拡大を目指してまいります。
今後も事業の更なる成長を図るとともに、株主の皆様への利益還元や資本効率の改善等による中長期的な株式価値の向上を目指してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
来期の展望としましては、資源価格の高騰や円安を背景とした物価上昇による個人消費の落ち込みが引き続き懸念され、当社を取り巻く環境の先行き不透明感は継続するものと思われます。
このような状況の中、当社グループは、原点である顧客起点に立ち返り「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、いつの時代でも どのような環境下でも、お客様の不満や問題を解決し 求められるものを提供し 最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指しております。
また、3年後のあるべき姿に向け始動した中期ビジョン「Yamato 2026」では、既顧客の活性化を大前提としながら、10年後を視野に次の世代の潜在顧客獲得に比重を置き、取組みを強化してまいります。そして①収益率を高める分野(GMS) ②売上を伸長させる分野(EC/CITERA) ③将来の成長基盤を確立する分野(直営)、引き続きこれら各分野の課題や指標を達成することで、企業価値・ブランド価値・提供価値 それぞれの「価値拡大」を目指してまいります。
①収益率を高める分野(GMS)については、当社を取り巻く環境の急激な変化に対応するべく、戦略的な価格とそれを実現するための供給体制の構築を推し進めてまいります。価格帯に幅を持たせ、お客様がお求めやすく選びやすい商品構成を取り揃えることで、既顧客の活性化に加え、次の世代の潜在顧客の獲得にもつなげてまいります。また、供給体制も今の時代に合わせてアップデートし、「クロコダイル」らしい提供価値や品質を兼ね備えると同時に、原価率の維持改善やタイムリーな商品展開等に取り組みながら、戦略的な価格を実現してまいります。
潜在顧客の獲得を目指す「ストラテジックライン」である「クロコダイル コード」と「スウィッチモーション クロコダイル」は、全体の売上が苦戦した2025年8月期においても順調に成長しております。売場面積の拡張を目指し、事業規模と生産ロットを拡大させ調達コストの改善も図り、「粗利額と率」の伸長に努めてまいります。今後とも、クロコダイルグループ全体で既顧客の活性化による売上の底上げを図りながら、GMSの店舗あたりの収益率を高め、中長期的なブランド価値の拡大につなげてまいります。
②売上を伸長させる分野(EC/CITERA)について、「クロコダイル」では、アプリの総会員数が100万人を超え116万人と、利用者が順調に拡大しております。2026年8月期はアプリを刷新し、実店舗とECサイトのポイントシステムの一元化を図り、会員機能の連携を強化いたします。オンラインとオフラインがよりシームレスにつながることで、両チャネルで購買いただけるお客様を増やし、加えてEC限定商品の拡充、タイムリーな商品供給に努めてまいります。
「クロコダイル」「CITERA」ともに会員獲得・付加価値の高い商品の開発・販売在庫の確保・コミュニケーションの一貫性を引き続き重視し、更なるEC事業の拡大を目指してまいります。
③将来の成長基盤を確立する分野に位置付ける直営事業は、GMS事業に比べ売上に占めるレディスとストラテジックラインの構成比が高く、次の世代の潜在顧客の獲得に引き続き注力してまいります。また、戦略的な価格設定を行うことにより、直営事業の主戦場であるSC市場においても、競争力のある価格となり得ると考えております。成長著しいこれらの分野に注力することで、顧客層の若返りを推し進めてまいります。
そして10年後のあるべき姿として、次の世代の潜在顧客が当社のブランドを認知 認識し、私たち創り手の意図を理解し、詳細な特徴を語り他者へ共有できる、更にはお客様同士も共鳴できる状態。お客様も当社社員も誇れる真のブランドになっている姿を目指してまいります。
当社グループは「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションを掲げております。サステナビリティに関する取組みにつきましても当社のミッションに基づき、環境に配慮した「もの創り」を推進するとともに、人的資本の取組みにおきましてもミッションにある「人創り」の観点から取組みを強化しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは、サステナビリティを巡る取組みが、中長期的なリスク減少と収益機会の獲得、ひいては企業価値向上に資する重要な経営課題の1つであると認識し、地球環境問題への配慮、人権の尊重、労働環境の改善等、様々な課題に取組んでおります。
当社は、取締役会をサステナビリティを含む重要事項の経営意思決定と取締役の業務執行を監督する機関と位置付け、原則として毎月1回開催しております。また、事業経営において適切な意思決定を可能にするため、事業責任者等が出席する経営会議を原則毎週1回開催しており、これに常勤監査役も出席しています。
(2)戦略
①「もの創り」
当社グループは持続可能な社会を形成するべく、地球環境に配慮した「もの創り」を推進しております。当社製品を生産する過程において、いわゆる環境配慮型素材を積極的に取り入れる等、当社グループのミッションにある「もの創り」の観点からつくる責任を果たしてまいります。
また、当社ともゆかりの深いウガンダ産のオーガニックコットンを使用した商品の開発・販売も継続して行っております。今後も安定的にウガンダコットンを使用・拡大することで、ウガンダの産業支援や雇用創出に寄与してまいります。
②「人創り」
人的資本への投資については、当社グループのミッションにある「人創り」のもと、従業員の育成・研修等を強化しており入社後のキャリアに応じた階層別研修を実施しております。また、キャリアが豊富な世代においては次世代への経験の伝承のみならず、今後のライフプランを見据えた上で業務への更なるモチベーション向上を目指した研修等も実施しております。また評価制度の一環として、優秀店舗販売員への表彰や新たな商品の企画提案・開発に対する表彰等、各種表彰制度を設けることで従業員のモチベーション向上を図るとともに、チャレンジが推奨される企業風土の定着も図っております。
多様性に関しては、多様な人材の活躍を支援するべく、障がい者雇用や外国人技能実習生の雇用も継続して行っており、多様性を受容する雇用の枠組みを推進しております。
従業員の労働環境向上への取組みとしては、豊かなワークライフバランスを実現するための出勤時間選択制の導入や、オフィスのフリーアドレス化によるコミュニケーションの活性化、リモート会議等の活用による業務効率の向上等を図っております。また、「育児」と「仕事」を両立できるように、有給休暇の取得促進に加え、産休ガイドブックを作成し従業員に向けて各種制度の周知を図る等、従業員の産休育休をサポートするとともに、従業員とそのご家族をオフィスへ招待するオープンオフィスの開催も実施する等、安心・安全な職場環境の構築に努めております。
(3)リスク管理
当社グループは、サステナビリティを含む様々なリスクに関して、当社IR経営企画室主管の「リスク管理規程」に準じ対応を定めております。リスクの監視体制については、組織横断的リスク状況の監視は内部監査室が行い、その全社的な対応はIR経営企画室が行っております。また、重大なリスクが発生した時には、必要に応じて直ちにリスク対策本部を設置し取締役会へ報告します。
また、当社の経営会議及び取締役会におきましては、通常の事業活動報告等を議論する中で、気候変動や環境の変化等による事業への影響等の情報収集に努めており、リスク低減・事業損失発生の未然防止に引き続き取組んでまいります。
(4)指標及び目標
上記「(2)戦略」において記載した内容に関する指標及び目標については以下のとおりです。
|
指標 |
目標 |
実績 |
|
環境配慮型素材等を使用した商品比率 |
2030年春夏商品で50% |
2025年春夏商品で29% |
|
|
|
2025年8月期中時点で |
|
男性育児休業取得者 |
複数名 |
2025年8月期中時点で1名(100%)※ |
※子の出生期間を2025年8月期中としておりますが、この期間中の対象者は男性1名、女性3名となっております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があるとして認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。記載内容のうち将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
(1)特定製品への依存によるリスク
当社グループが展開するブランドのうち基幹ブランドであります「クロコダイル」グループが、当連結会計年度において占める売上高構成比は、88.0%と非常に大きな比重となっております。当ブランドの売上動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)消費者の嗜好の変化等によるリスク
当社グループが取り扱う衣料品は、比較的ファッショントレンドの変化に左右されないアダルト層をターゲットにしたものやアウトドア分野の商品の比率が高くなっておりますが、景気変動の影響による個人消費の低迷や競合する同業他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)顧客の少子高齢化に伴うリスク
当社グループが展開するブランドには、売上高構成比は高くはありませんがファッション動向に敏感な年代をターゲットとしたものもあり、少子化によって購買層の減少が懸念されます。また、他の年代をターゲットとしたブランドに関しても高齢化によって、将来的には購買層の減少といった問題が発生する可能性があり、これらの問題によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)新規開発事業によるリスク
当社グループでは、特定製品への依存回避及び企業価値を向上させるために、消費者ニーズや市場動向に対応した新規業態やブランドの開発に積極的に取り組んでおります。新規開発事業については、十分な市場調査を行っておりますが、市場環境の急激な変化によっては当初計画が達成されない場合もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)天候等、自然災害によるリスク
当社グループが取り扱う衣料品等の売上高は、冷夏暖冬等の異常気象や、台風や地震等の自然災害によって減少することが考えられます。特に売上高比率の高い冬季の天候不順や異常気象は、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
(6)新型コロナウイルス感染症及び新型インフルエンザ等の伝染病によるリスク
新型コロナウイルス感染症の拡大や、新型インフルエンザ等の伝染病が日本国内で流行した場合、店舗の営業時間の短縮や臨時休業の実施等、事業の一部中断や消費が減少する恐れがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)品質に関するリスク
当社グループが取り扱う衣料品の品質を維持することは、消費者からの信頼を得ると同時に、企業及びブランドイメージの維持につながることと認識しており、厳しい品質基準による管理を行っております。
このような管理体制にも関わらず、品質面での問題や製造物責任に関する事故が発生した場合には、企業及びブランドイメージの低下や損害賠償の請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)店舗出退店に関するリスク
当社グループが運営する直営店舗は賃借契約を締結することが基本であり、出店にあたり敷金・保証金を差し入れ、内・外装等の初期投資費用を掛けており、出店後も人件費及び家賃等が継続的に発生いたします。
そのため、政策により出店が増加すれば関連費用も比例して増加いたします。その際、賃貸人の倒産等によって敷金・保証金の全部または一部が回収できなくなる可能性があります。
なお、ショッピングセンターやGMS等へ出店している場合は、売上高如何または閉館等によってデベロッパーからの退店要請を受けることがあります。
また、新規出店に関しましては、ショッピングセンター等の出店計画が遅れるといった理由によって、会社の店舗政策が計画どおりに進まないこともあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)店頭販売員の増加に関するリスク
当社グループが運営する直営店を主とする小売・自主管理型売場が増加することにより、店頭販売員数も増加することとなり、人件費、採用関連費用等の費用負担が発生いたします。また、売場は全国で展開しており、地域によっては販売員を採用することが困難な場合や、顧客サービス向上のための教育が徹底されないこともあり、当社グループの企業イメージや業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)海外におけるリスク
当社グループは、仕入に関しては中国を中心としたアジア諸国からの輸入比率が高水準にあります。それに伴い、為替レートの変動、テロや戦争等の政情不安、天災、SARS等の伝染病といったリスクが発生する恐れがあり、その結果、原価の高騰並びに、工場操業や製品輸入が困難になるといったリスクが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)知的財産権に関するリスク
当社グループでは国内外で商標権を所有し、管理・運営を行っておりますが、第三者による当社グループの権利侵害等により、企業またはブランドイメージの低下等の悪影響を受けることもあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)取引先に関するリスク
当社グループは、製造・卸・小売業として数多くの取引先を有しておりますが、取引先の信用度については、信用情報を検討し、常時取引先の経営状況を把握する体制を整えております。しかし予期せぬ経営破綻等により貸倒損失を計上する場合もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、GMS・百貨店等の取引については、今後、取引条件等の変更内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)個人情報に関するリスク
当社グループは、小売・自主管理型売場や通信販売等を通じて多くの個人情報を所有しており、これらの取り扱いについては管理体制を整備し細心の注意を払っておりますが、犯罪行為や管理面での問題により情報漏洩が発生した場合、社会的な信用問題や個人に対する賠償問題等が発生することがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)法的規制に関するリスク
当社グループでは法令遵守の重要性を強く認識し、商品の販売、仕入れ、情報管理において、景品表示法、独占禁止法、下請法、個人情報保護法等の法律の遵守を徹底しております。
しかしながら、社内でのコンプライアンス意識の徹底にも関わらず、法律違反を起こし損害賠償等の問題が発生した場合、あるいは法改正された場合、その内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15)税制の改正に伴うリスク
当社グループの事業は主として衣料品を取り扱っており、税制の改正、例えば消費税等の引き上げ等が実施された場合、個人消費が低迷することも考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、資源価格の高騰や円安を背景とする物価高、金利・賃金の上昇等にみられるとおり、インフレ社会が到来し時代の転換期を迎えております。更には、欧州・中東における地政学リスクの高まりや米国を中心とする経済政策の動向等、国際情勢や金融市場はますます複雑化し、先行き不透明な状況が続いております。
当アパレル・ファッション業界におきましては、所得環境の改善やインバウンド需要の拡大に支えられ、個人消費の持ち直しの動きが一部に見られました。その一方で、米やガソリン等をはじめとする物価上昇によるお客様の生活防衛意識の更なる高まりや、予想をはるかに上回る猛暑、長引く残暑等、気候変動による衣料品全般に対する購買動機とその機会の変容が懸念されます。
このような経営環境の中、当社グループは「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中で、いつの時代でも どのような環境下でも、お客様の不満や問題を解決し 求められるものを提供し 最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指しております。
これらを背景に始動した中期ビジョン「Yamato 2026」では10年後を視野に、既顧客の活性化を大前提としながらも、次の世代の潜在顧客獲得に より比重を置いた戦略を実践してまいります。そして、10年後のあるべき姿として、次の世代のお客様が当社のブランドを認知認識し、私たち創り手の意図を理解し、詳細な特徴を語り他者へ共有できる、更にはお客様同士も共鳴できる状態。お客様も社員も誇れる真のブランドになっている姿を目指してまいります。
基幹事業である「クロコダイル」は、「“大人のTPO”をスマートに演出するブランド」をコンセプトに、改めて原点である顧客起点に立ち返り、既顧客の満足度向上と活性化に繋がる商品の強みや付加価値を戦略的に構築してまいります。
潜在顧客の獲得に向けましては、クロコダイルグループにおける先進的な役割を担う2つの「ストラテジックライン」に注力してまいります。デザイン性トレンド性を最も重視したラインである「クロコダイル コード」は、スタイル/コーディネート提案を強化しております。もう一方の「スウィッチモーション クロコダイル」は、先進的なスポーツ業界が取り組んでいる工夫や進化といった要素を取り入れ、「もの創り」を最も重視したラインとなり、引き続き戦略的に提供価値の構築を目指してまいります。
更に商品、店舗、コミュニケーション等すべてにおいて一貫性を保ち提供することで、お客様のブランドに対する認知認識を深め顧客を獲得し、事業の持続的な成長を目指してまいります。
「創造的な移動を続ける都市生活者のための機能服」をコンセプトに、オンラインショップをベースに展開する「CITERA(シテラ)」は、常に快適で洗練された時代に響くスタイルを創り出し、ブランドの顔となる商品開発等に引き続き注力することで更なる売上拡大を目指してまいります。また、米国発アウトドアファッションブランド「Penfield(ペンフィールド)」と、ハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」は、ブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業の更なる拡大を目指してまいります。
一方、当社グループの物流業務を請け負う子会社ヤマト ファッションサービス株式会社では、EC事業の著しい成長に伴い小口配送の件数が年々増加しております。近年導入を進めてきた自動ソーター、自動製封函機、及びカメラ認証システムも活用し、物流業務の変化にも対応しております。今後も、積極的な投資による業務の自動化、省人化を推進することで、更なる生産性向上を図ってまいります。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(ア)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、103億8百万円となり、前連結会計年度末と比べ6億7千2百万円減少いたしました。現金及び預金と有価証券を合わせた手元流動性資金は74億5千5百万円から10億7千5百万円減少し、63億8千万円となりました。
当連結会計年度末における固定資産は、129億9千2百万円となり、前連結会計年度末と比べ3千3百万円減少いたしました。主な要因は、投資有価証券が4千1百万円増加し、有形固定資産が6千3百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は233億1百万円となり、前連結会計年度末と比べ7億5百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は45億6千3百万円となり、前連結会計年度末と比べ8億5百万円減少いたしました。主な要因は、支払手形及び買掛金が1千5百万円増加し、電子記録債務が6億8千4百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は14億2千3百万円となり、前連結会計年度末と比べ1億3千3百万円増加いたしました。主な要因は、長期借入金が2千7百万円、繰延税金負債が1億3千万円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は59億8千6百万円となり、前連結会計年度末と比べ6億7千2百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は173億1千4百万円となり、前連結会計年度末と比べ3千3百万円減少いたしました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が1億8千5百万円増加し、利益剰余金が1億8千5百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は74.3%(前連結会計年度末は72.3%)となりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度における経営成績は、売上高が194億4千4百万円(前年同期比8.0%減)となりました。利益面では、売上総利益率は56.4%(前年同期比0.3ポイント減)となり、販売費及び一般管理費は111億6千2百万円(前年同期比4.8%減)、営業損失は2億1百万円(前年同期は営業利益2億6千2百万円)、経常損失は6千2百万円(前年同期は経常利益3億8千5百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億4千3百万円(前年同期比59.4%減)となりました。
セグメントごとの売上高では、繊維製品製造販売業191億5千7百万円(前年同期比8.2%減)、不動産賃貸事業2億8千6百万円(前年同期比4.2%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により9億2百万円減少し、投資活動により3千8百万円減少し、財務活動により3億3千4百万円減少したことにより、前連結会計年度末と比べ12億7千5百万円減少し、当連結会計年度末には61億8千万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は9億2百万円(前年同期は得られた資金10億3千7百万円)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益2億4千5百万円、投資有価証券売却益4億3千7百万円、棚卸資産の増加3億1千3百万円、仕入債務の減少6億6千8百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3千8百万円(前年同期は使用した資金6千2百万円)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出4億6百万円、投資有価証券の取得による支出1億2千1百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入4億9千1百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億3千4百万円(前年同期は使用した資金5億3千4百万円)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入3億円、長期借入金の返済による支出2億6千1百万円、配当金の支払額3億2千8百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度は当社グループ内での生産は行っておりませんので、記載を省略しております。
(2)仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(アイテム別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
カットソーニット |
2,427,337 |
90.8 |
|
|
布帛シャツ |
1,456,524 |
91.1 |
|
|
横編セーター |
1,013,882 |
96.0 |
|
|
アウター |
2,314,732 |
93.6 |
|
|
ボトム |
1,044,594 |
98.7 |
|
|
小物・その他 |
424,756 |
94.2 |
|
|
計 |
8,681,827 |
93.2 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
|
|
合計 |
8,681,827 |
93.2 |
|
(顧客別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
メンズ |
4,625,385 |
93.4 |
|
|
レディス |
4,048,168 |
92.9 |
|
|
その他 |
8,273 |
275.0 |
|
|
計 |
8,681,827 |
93.2 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
|
|
合計 |
8,681,827 |
93.2 |
|
(注)金額は、仕入価格によっております。
(3)受注実績
受注生産を行っていないため、記載を省略しております。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
①セグメント販売実績
(アイテム別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
カットソーニット |
5,411,712 |
86.4 |
|
|
布帛シャツ |
3,378,577 |
90.9 |
|
|
横編セーター |
2,182,491 |
93.7 |
|
|
アウター |
4,970,504 |
93.9 |
|
|
ボトム |
2,177,456 |
97.0 |
|
|
小物・その他 |
1,037,101 |
101.6 |
|
|
計 |
19,157,843 |
91.8 |
|
不動産賃貸事業 |
286,678 |
104.2 |
|
|
合計 |
19,444,522 |
92.0 |
|
(顧客別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
メンズ |
9,765,197 |
90.2 |
|
|
レディス |
9,242,254 |
93.2 |
|
|
その他 |
150,391 |
127.3 |
|
|
計 |
19,157,843 |
91.8 |
|
不動産賃貸事業 |
286,678 |
104.2 |
|
|
合計 |
19,444,522 |
92.0 |
|
②ブランド別販売実績
|
区分 |
金額(千円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
|
クロコダイル |
17,107,353 |
88.0 |
88.8 |
|
その他 |
2,337,168 |
12.0 |
123.9 |
|
合計 |
19,444,522 |
100.0 |
92.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成は、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りは過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる方法により行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 (ア)財政状態」をご参照ください。
③当連結会計年度の経営成績の分析
(ア)売上高
当連結会計年度における売上高は、194億4千4百万円(前年同期比8.0%減)となりました。
基幹事業である「クロコダイル」グループにつきましても前年同期比8%の減収となり、既存店も全社ベースで前年同期比7%減となりました。
今期、上期は9月の記録的な猛暑に続き、予想をはるかに上回る10月の残暑などの影響も受け、苦戦を強いられました。下期は、猛暑残暑に対応するべく仕入計画を組み換えて臨みましたが、主要アイテム・主要品番の在庫が不足したことによる販売機会ロスに加え、主要取引先の構造改革の前倒しに伴い閉館数が増加し、売上にも大きく影響を及ぼしております。
Eコマースは、店頭と同様に最盛期に販売機会ロスが生じ前年比4%減となり、16年8月期より毎年2桁増の成長を続けてきた売上は一旦減速しておりますが、重要な指標であるクロコダイルの総会員数は100万人を超え116万人と、引き続きその利用者が順調に拡大しております。今後も会員拡大に注力するとともに、EC売上の伸長と 利益重視の運営を行ってまいります。
(イ)売上総利益率、販売費及び一般管理費、営業損益
当連結会計年度における売上総利益率は、56.4%(前年同期比0.3ポイント減)となりました。
プロパー期における粗利率は改善していますが、セール期において在庫の消化を図ったことにより 粗利率の低下を招いております。売るべき月・タイミングでタイムリーに十分な商品を店頭に揃え、プロパー期の売上拡大を図るとともに、セール期においては「粗利額と率」を意識した運営精度の向上に努めてまいります。
販売費及び一般管理費は、111億6千2百万円(前年同期比4.8%減)となりました。当社東京本社ビルの資産価値向上を目的とした補修工事や、当社が目指す「シン・ブランド創り」を実践するべく、積極的な投資を行っておりますが、総額は前年および計画内に収まっています。今後も将来に向けて、EC事業やDX推進のための投資を推し進めるとともに、業務の効率化と無駄の削減を徹底しながら、中長期的なブランド価値拡大を目指してまいります。
この結果、当連結会計年度における営業損失は、2億1百万円(前年同期は営業利益2億6千2百万円)となりました。
(ウ)税金等調整前当期純損益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、2億4千5百万円(前年同期比38.7%減)となりました。
(エ)親会社株主に帰属する当期純損益
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1億4千3百万円(前年同期比59.4%減)となりました。
④当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
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2021年8月期 |
2022年8月期 |
2023年8月期 |
2024年8月期 |
2025年8月期 |
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自己資本比率(%) |
75.9 |
74.8 |
74.7 |
72.3 |
74.3 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
31.9 |
26.0 |
25.8 |
28.7 |
35.8 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
0.8 |
0.7 |
2.1 |
0.7 |
- |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
158.6 |
220.2 |
67.0 |
129.5 |
- |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(注5)2025年8月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
⑤経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。
この方針に従い、当連結会計年度における運転資金及び設備投資資金については、自己資金により充当しました。
今後の資金需要のうち、主なものは、運転資金の他、店舗の出店及び改修などの設備投資資金等であります。これらの資金についても、基本方針に基づき、主に自己資金により充当する予定でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。
⑦経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点から、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指して経営に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるROEは、0.8%と前年同期比1.3ポイント減少しました。
該当事項はありません。
特に記載すべき事項はありません。