第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

2021年10月

2022年10月

2023年10月

2024年10月

2025年10月

売上高

(千円)

1,824,903

経常損失(△)

(千円)

106,893

親会社株主に帰属する
当期純損失(△)

(千円)

152,586

包括利益

(千円)

152,586

純資産額

(千円)

1,055,758

総資産額

(千円)

1,380,111

1株当たり純資産額

(円)

368.64

1株当たり当期純損失(△)

(円)

49.93

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

76.5

自己資本利益率

(%)

14.5

株価収益率

(倍)

10.3

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

141,195

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

40,177

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

323,282

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

847,798

従業員数

(名)

114

〔外、平均臨時
雇用者数〕

―〕

―〕

―〕

―〕

22

 

(注) 1.第12期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

   2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

   3.第12期の自己資本利益率は、連結初年度のため、期末自己資本に基づいて計算しております。

4.従業員数は、就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマーを含む)は、最近1年間の平均人員を〔 〕外書きで記載しております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

2021年10月

2022年10月

2023年10月

2024年10月

2025年10月

売上高

(千円)

1,313,545

1,805,191

1,945,153

1,985,268

1,830,950

経常利益又は

経常損失(△)

(千円)

190,471

291,586

77,911

65,042

97,073

当期純利益又は

当期純損失(△)

(千円)

129,544

201,390

5,263

51,924

148,978

持分法を適用した

場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

474,710

475,601

476,116

10,000

10,031

発行済株式総数

(株)

3,328,000

3,361,810

3,381,520

3,431,680

3,432,865

純資産額

(千円)

1,294,800

1,497,948

1,482,356

1,514,942

1,059,366

総資産額

(千円)

1,889,375

2,025,589

1,840,978

1,910,567

1,376,692

1株当たり

純資産額

(円)

388.98

445.51

438.30

449.26

369.90

1株当たり配当額

(1株当たり中間

配当額)

(円)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり

当期純利益又は

当期純損失(△)

(円)

43.10

60.28

1.56

15.47

48.75

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

39.54

56.02

1.47

14.70

自己資本比率

(%)

68.5

73.9

80.5

79.3

76.9

自己資本利益率

(%)

16.9

14.4

0.4

3.5

11.6

株価収益率

(倍)

79.46

21.98

448.59

46.03

10.54

配当性向

(%)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

289,833

185,501

17,016

205,421

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

26,129

174,806

127,908

56,423

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

811,056

91,055

100,867

74,261

現金及び現金同等

物の期末残高

(千円)

1,603,870

1,523,509

1,277,717

1,352,454

従業員数

〔外、平均臨時

雇用者数〕

(名)

87

129

140

118

105

10

13

20

21

18

株主総利回り

(%)

38.7

20.5

20.8

15.0

(比較指標:配当無しTOPIX)

(%)

(-)

(109.3)

(136.9)

(161.7)

(211.0)

最高株価

(円)

4,120

3,610

1,638

829

809

最低株価

(円)

3,180

1,133

677

607

512

 

 

(注) 1.第8期から第12期の持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社が存在しないため、記載しておりません。

2.収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第9期の期首から適用しており、第9期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

3.第12期の期末潜在株式調整後1株あたり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

4.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

5.当社は2021年5月12日付で普通株式1株につき3株の株式分割を行っております。第8期の期首に株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益、潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。

6.当社は2021年10月26日に東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場したため、第8期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新規上場日から第8期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

7.従業員数は、就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマーを含む)は、最近1年間の平均人員を〔 〕外書きで記載しております。

8.当社は2021年10月26日に東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場したため、第8期の株主総利回り及び比較指標については記載しておりません。なお、第9期の株主総利回り及び比較指標は、2021年10月末を基準として算定しております。

9.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所マザーズ市場におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロースにおけるものです。

10.第12期より連結財務諸表を作成しているため、第12期の持分法を適用した場合の投資利益、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

2014年4月

コンテンツマーケティング事業を目的に株式会社Coreを東京都新宿区西新宿に設立

2014年8月

コンテンツマーケティングの統合管理ツール「ContentForce」リリース

2015年2月

デジタルマーケティングコンサルティング スイッチングオプションサービス開始

2015年3月

東京都港区南麻布にオフィス移転

2016年7月

デジタルマーケティングの調査・分析・改善ツール「Keywordmap」リリース

2017年3月

東京都港区六本木にオフィス移転

2018年2月

マーケティング思考でビジネスをリードする情報メディア「Marketing Native」リリース

2018年3月

東京都渋谷区南青山にサテライトオフィス開設

2018年10月

東京都港区六本木の本社オフィスを増床

2019年1月

株式会社Coreから株式会社CINCに社名変更

2019年10月

ビジネスにおけるSNS活用をデータドリブンに支援する調査・分析・運用ツール「Keywordmap for SNS」リリース

2020年5月

東京都港区赤坂にオフィス移転

2021年10月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2022年4月

東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所マザーズ市場からグロース市場に移行

2022年7月

福岡天神ラボを開設

2023年2月

東京都港区虎ノ門にオフィス移転

2023年11月

M&A仲介事業開始

2024年11月

当社100%完全子会社である株式会社CINC Capitalを会社分割(新設分割)により設立。これにより連結決算へ移行

2025年6月

AI検索最適化コンサルティングサービス開始

 

 

 

3 【事業の内容】

(1) 事業の特徴

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(㈱CINC Capital)の計2社で構成されております。

当社グループの事業の内容は次のとおりです。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分です。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)1.報告セグメントの概要」をご参照ください。

 

当社ではビッグデータとAI・機械学習技術で、顧客のマーケティング課題をデータドリブンに解決し、ビジネスの成果創出を支援しています。主たる事業としては、マーケティング用調査・分析・運用ツール「Keywordmap」の開発・提供を行うソリューション事業、「Keywordmap」や社外のプロ人材を活用して、クライアントのマーケティング活動の利益最大化を支援するDXコンサルティングを提供するアナリティクス事業を行っております

 

ソリューション事業では、「Keywordmap」を主軸に、マーケティングにおける調査、分析、運用を支援するソフトウエアの開発・販売を行っております。

「Keywordmap」は、当社が保有する日本語キーワードのビッグデータに対し、自然言語処理、機械学習、深層学習技術および統計学を用いた解析・分析を行い、マーケティングに活用可能なデータとして提供することで、クライアントのデータドリブンなマーケティング活動を支援するプロダクトです。日本語データベースをもとに市場分析から競合調査、改善点抽出まで、Web戦略で次の打ち手に必要となる調査分析の効率化支援ツールです。AI検索最適化(GEO/LLMO)への対応を強化するため、「AI Overviews出現レポート機能」や「AIリライト機能」といった新機能の実装を進めています。

 

アナリティクス事業では、マーケティングビッグデータの解析を基盤としたDXコンサルティングを提供しています。当社のデータアナリストが「Keywordmap」が保有するビッグデータを中心に、多量かつ多様なデータを、定量的・客観的に調査・分析し、クライアントの市場における需要・供給の状況や、競合他社の戦略について的確に把握することで、クライアントのデジタルマーケティングの戦略立案・施策実行・効果測定までを統合的にサポートしています。2025年6月には、生成AIプラットフォームの急速な普及と検索行動の変化を踏まえ、生成AI経由での集客・購買を最大化する「AI検索最適化(GEO/LLMO)コンサルティングサービス」の提供を開始しました。

 

当社は、2024年8月16日開催の取締役会決議に基づき、新設分割方式による会社分割を実施し、株式会社CINC Capitalを2024年11月1日付で設立しております。

M&A仲介事業では、マーケティングテクノロジーを活用し、主に中堅・中小企業をメインターゲットとして、事業承継ニーズ、または事業再編や「選択と集中」戦略により、自社の企業価値の向上を目的とした譲渡ニーズに対してM&Aの仲介サービスを提供しています。

 

(2) 具体的な製品・商品又はサービスの特徴

(ソリューション事業)
「Keywordmap」

独自に取得したビッグデータや、データサービスプロバイダー企業を通じて収集したデータを活用し、検索エンジンマーケティング(※1)に関わるマーケティングの調査、分析を支援するクラウド型ソフトウエアです。月額定額制のサブスクリプション型の料金体系です。

 

「サービスの特徴」は、以下のとおりです。

(a) 保有データの精度の高さ

本プロダクトが保有するデータは、日本語のビッグデータを基に独自に開発した自然言語処理を施しています。そのため、表示される分析データにノイズ(※2)が少なく、市場分析に利用可能なデータが多いことが特徴です。

 

(b) 効率的な分析作業が可能

当社では、デジタルマーケティングに関するビッグデータを自社サーバーに保有しています。そのため、クライアントのオーダーを受けて分析データの結果を速やかに表示することができ、クライアントの分析作業時間を短縮することができます。

 

(c) Web上のコンテンツデータが分析対象

当社では独自のクローラーを保有しており、Web上の様々なページのコンテンツデータを自社サーバーに蓄積しています。そのため、「Keywordmap」では全てのWebサイトのコンテンツデータを分析対象とすることができます。

 

(d) マーケター視点での機能設計

デジタルマーケティング上の方法論や有益な示唆を得るための分析手法の実践を想定し、マーケター視点で各機能が設計されています。

 

「主要機能」は、以下のとおりです。

(a) ユーザーニーズ分析

特定のキーワードを指定し検索することで、共起語(※3)、季節要因による検索ボリューム変動等を抽出し、視覚的に把握できる機能です。特定のキーワードを検索する一般消費者がどのような意図やニーズを背景にそのキーワードを検索しているのか、視覚的に表示します。本機能をKeywordmapユーザーが活用することで、顧客の隠れたニーズなどを見出すことができ、コンテンツマーケティングの企画や改善、商品企画時のアイデア立案などに活用できます。

 

(b) 記事作成補助機能

一連の流れに沿って、キーワード選定・記事構成案作成、執筆、チェックを手軽に行うことができます。ツール内で執筆した内容については、共起語等の推奨ワードの含有率や上位サイトの平均文字数との比較などから算出されたスコアを確認することができます。これにより感覚に頼らないロジックに沿った記事執筆が可能となり、検索エンジンマーケティングの観点で重要な要素を抜け漏れなく盛り込むことができます。また、ChatGPTを活用し、書きたい記事のテーマを入力するだけで、AIが自動で記事の構成案を提案する「AI見出し案自動生成機能」を備えており、短時間で、簡単にトピックにあった見出し案を作ることができます。

 

(c) 運営サイトの評価・レポート

Google Analytics(※4)/Google Search Console(※5)のデータを「Keywordmap」の順位データと組み合わせ、1つの画面で要点をまとめます。各指標から抽出された課題を、視覚的に短時間で把握できます。

 

(d) 検索順位の計測

登録済みの注力しているキーワードの日次の動向に加え、サイト全体での想定流入数の推移と検査順位の変動も把握することができ、サイト全体の数値を基にした戦略策定・運用に役立ちます。また、自社のコンテンツ順位の上下から、キーワードグループごとに順位変動を追跡し、競合サイトと比較して重要キーワードの順位勝敗を一目で確認できるなど、キーワードの順位に焦点を当てた様々な調査が可能です。

 

(e) Google Analytics/Google Search Consoleデータの分析

「Keywordmap」で登録した記事URLとGoogle Analytics/Google Search Consoleデータを組み合わせて、記事ごとのパフォーマンスを実数値で確認できます。順位などの重要指標が下がっているページがある場合は、すぐに修正作業へ誘導する導線も用意されており、効果検証から改善施策実行までシームレスな運用が可能です。

 

(f) サイト流入分析

特定のWebサイトのURLを指定し、検索することで、指定したWebサイトの集客に検索エンジン経由で貢献しているキーワードを調査できます。本機能は、自社のWebサイト、他社のWebサイトを問わず、URLを指定するだけで、あらゆるWebサイトの分析が可能です。検索エンジンマーケティングでは、競合のWebサイトの集客に寄与するキーワードや流入増減の分析が、自社の検索エンジンマーケティングの成否に影響します。そのため、本機能を通じて効率的な競合調査をすることで、自社にとってより有効なマーケティング施策を推進できます。

 

(g) 一括分析レポート

検索エンジンマーケティングでは、対象としているキーワードの検索順位は非常に重要な指標のひとつです。そのため、Webサイトの集客に取り組む多くの担当者が定期的に順位を計測しています。通常、こうした検索順位を示すレポート作成には多大な時間を要しますが、本機能を活用すると、半自動的に精度の高いデータを取得し、Excel形式で出力することが可能です。そのため、一つひとつ順位を確認する必要があった従来のレポーティング作業を大幅に削減できます。

 

(h) アルゴリズム分析

検索エンジンマーケティングでは、検索エンジンの順位アルゴリズム(※6)の変更がマーケティング成果に大きく影響します。こうしたアルゴリズム変更の詳細は非公開であるため、アルゴリズム変更をいち早く察知し、適切な対処ができるか否かが重要です。本機能を活用することで、公開されていない検索順位決定アルゴリズムの変更を「変動値」から検知することが可能です。また、どのWebサイトがアルゴリズム変更によって優遇されたのかを視覚的に把握できるため、優遇サイトの分析を通じて間接的にアルゴリズムの変更方針を分析できます。これにより、アルゴリズム変更後も、適切に自社のマーケティング施策を策定でき、より精度の高い検索エンジンマーケティングで安定的な集客を支援します。

 

(i) 広告出稿分析

競合他社のURLを検索すると、当該URLが出稿している広告を分析できる機能です。テキスト広告やバナー広告を分析でき、Keywordmapユーザーは、結果から競合他社がよく利用する訴求文(キャッチコピー)を解析できます。広告効果を高めるためには、消費者の興味関心に合致するテーマを広告クリエイティブ(※7)で表現する必要があり、アドプランナーやデザイナーと呼ばれる広告制作者は日々訴求力が高い広告クリエイティブのアイデア不足に悩んでいます。本機能を活用し、競合他社の訴求を分析することで、自社のクリエイティブのアイデア出しや企画の考案をスムーズに進めることが可能です。

 

(j) AI Overviews出現レポート

AIが生成した回答を検索結果の最上部に表示するGoogle検索のAI Overviewsに関する表示状況や参照元URLをレポートする機能です。AI Overviewsにおける自社サイトや競合サイトの表示状況を把握・比較する際に役立ちます。また、AIに参照されやすいコンテンツの特徴を分析し、施策の改善につなげることができます。

 

 

 

(アナリティクス事業)
DXコンサルティング

企業に対してBtoC及びBtoBマーケティング支援を実施しています。検索エンジンやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)上のビッグデータ解析を通して、クライアントの対象顧客の顕在的・潜在的な需要を把握し、最適なコミュニケーション戦略の設計、施策の起案及び実行を行います。

また、オンライン上での見込み顧客の獲得、会員登録、購入・成約など全フローにおいて、クライアントのデジタルトランスフォーメーション(DX)(※8)を包括的に支援しています。例えば、見込み顧客の獲得を目指すフローでは、コンテンツマーケティングの手法を活用し、潜在顧客にアプローチします。コンテンツマーケティングを実施するプラットフォームは、コーポレートサイトやECサイト、YouTube、X(旧Twitter)など、様々です。加えて、ブランディング記事(※9)やホワイトペーパー(※10)のディレクション、展開を通じて顧客の会員登録、商品の購入などを後押ししています。原則、初期調査費用+月額定額制のサブスクリプション型の料金体系です。

また2025年6月より、ChatGPT、Google AI Overviews等の生成AIプラットフォームの急速な普及と検索行動の変化を踏まえ、新たにAI検索に対応したコンサルティングサービスの提供を開始しています。

 

「DXコンサルティングの特徴」は、以下のとおりです。

(a) ビッグデータの活用

当社が運営するクローラーから取得されるビッグデータを、クライアントから提供される事業データやWebサイトのアクセスログといったファーストパーティデータ(※11)など、多様なデータを解析に活用します。季節やトレンド、ターゲットの属性など、さまざまな観点から緻密な分析を重ねることで、データに基づいた説得力の高いアウトプットを提供しています。

 

(b) スイッチングオプション型のサービス提供

当社では、異なる領域における施策を組み合わせて提供するスイッチングオプション型のサービス形態を採用しています。マーケティングコンサルティング業界では一般的に、検索エンジンマーケティングやソーシャルメディアマーケティング、アクセス解析など、特定の領域の施策を一定期間にわたって縦割りで提供するサービス形態が取られています。しかし、有効なマーケティング施策を見出すには多角的なアプローチが必要であり、特定の領域に偏ったコンサルティングでは、クライアントの根幹となる課題を解決することは困難です。こうした業界の特徴に対し、当社ではスイッチングオプション型でサービスを提供することにより、各領域の進度に応じて臨機応変に施策を推進しています。そのため、クライアントのビジネス目標の達成に本質的にコミットすることが可能です。また、多岐にわたるマーケティング施策をワンストップで利用できるサービスのため、クライアントにとってはコストの観点からも当社のサービスを採用するメリットがあります。領域ごとに複数の企業へ発注した場合と比較し、コストダウンが図れる点も、本サービスがクライアントから支持される理由の一つです。

 

(c) 施策の起案から実行までサポートする組織体制

クライアントのビジネス目標に応じて、施策の提案、代行、効果測定、改善まで全フローをサポートしています。当社では、1つのプロジェクトに対しコンサルタント、アナリスト、コンテンツディレクターの3職種で連携し、サービスを提供しています。コンサルタントがプロジェクト全体を管理し、アナリストが戦略・施策の立案、効果測定を担い、コンテンツディレクターは記事や広告など各種クリエイティブのディレクションを担当します。クライアントのビジネス目標達成に向けて3職種が協業することで、全フローでのサポートを可能にし、サービスの最大化を図っています。

また、2021年11月からは当社が提携しているマーケティングプロ人材と共にクライアントの課題解決をサポートする「エキスパートソーシングサービス」の提供を開始しています。既存事業やマーケター向けWebメディア「Marketing Native」の運営を通じて培ってきたネットワークから、様々なマーケティング領域のプロ人材に登録いただいており、施策の企画や代行に加え、クライアント社内のコア業務の強化にも貢献する体制を整備しています。

 

(d) 施策代行サービスの提供

コンサルタントが提案した施策をクライアントに代わり実行する以下のサービスを提供しています。

コンテンツ制作/ディレクション代行サービス

当社が擁するクリエイティブのプロフェッショナル人材が、コンテンツマーケティングにおけるクライアントの業務プロセスをハンドリングし、実行フェーズをハンズオン(※12)でサポートするサービスを提供しています。

コンテンツマーケティングで成果創出できない理由のうち、大きな割合を占めるのは「施策の実施に割ける時間がない」「質の高い実行ができない」などです。こうした状況を解消すべく、クライアントのコンテンツの企画や制作を代行しています。ライターへの発注を含むコンテンツ制作全体のディレクションを実施するため、クライアントは、コンテンツマーケティング業務において生じる多様で膨大な実務の削減が可能です。

現在、当社ではコンテンツの制作ディレクション領域において、主に下記の業務を必要に応じて組み合わせ、提供しています。

・記事/資料制作

・画像/動画制作

・コンテンツ構成案の作成

・取材/監修ディレクション

・編集業務

 

広告運用代行サービス

当社のアナリストがインターネット広告の出稿戦略立案から運用まで、ワンストップで代行し、クライアントの獲得顧客数の増加及び顧客獲得効率の改善に寄与します。インターネット広告には、リスティング広告(※13)、ネイティブ広告(※14)、SNS広告、動画広告などが挙げられます。

通常の運用代行サービスで活用されるプラットフォームデータに加え、「Keywordmap」のデータを活用することにより、クライアントが競合とする企業の出稿戦略及び対象顧客のニーズを把握できます。そのため、競合先の施策に応じた出稿戦略の立案・実行が可能です。

料金体系は、出稿金額に一定の料率を乗じた金額を、運用手数料としていただいています。

 

(e) 3職種の専門性の高さ

コンサルタント、アナリスト、コンテンツディレクターの3職種は、それぞれが担当する領域でPDCAを繰り返し、実践的なノウハウを豊富にストックしています。役割分担を明確にし、3職種が強みを伸ばすことで、高い専門性を担保しています。

 コンサルタント

成果創出を重視したプロジェクトマネジメントを推進しています。クライアントのビジネス目標達成に向けてロードマップの設計、KPIを設定し、進捗に応じて有効な施策を提案・実行しています。

 

 アナリスト

データ解析力の高さが大きな強みです。当社が保有する膨大なビッグデータを主な分析対象として、客観的かつ定量的な戦略・施策を立案します。

 

 コンテンツディレクター

編集・デザインに強みを持った編集経験豊富な社員が多く在籍しています。論旨明快な記事は、クライアントの評価を得るとともにクライアントのWebサイトへの訪問者数の増加にも貢献しています。また、クライアントのニーズに応じて、ブランディング記事の作成やWebサイトの改修提案、ホワイトペーパーのディレクションなど、多様なアプローチでコンテンツマーケティングを推進しています。

 

 

(M&A仲介事業)

当社グループのM&A仲介サービスは、会社売却を希望されている経営者に、初期のご相談から、売却見込額の査定、買い手候補企業・譲渡スキームの提案、必要資料の準備、買い手候補の選定、買い手候補への提案、買い手候補との面談、条件交渉、基本合意、デューデリジェンスのアレンジ、最終契約に至るまでワンストップで支援するサービスです。

当社グループでは、マーケティングテクノロジーを活用し、主に中堅・中小企業をメインターゲットとして、事業承継ニーズ、または事業再編や「選択と集中」戦略により、自社の企業価値の向上を目的とした譲渡ニーズに対してM&Aの仲介サービスを提供しております。

ビッグデータ収集と活用という当社グループの強みを活かして、上場企業・未上場企業のM&A実績データの自動収集機能と、買い手企業データを自動収集して分析する独自システム「CAMM DB(※15)」を開発いたしました。これにより、マッチング業務の効率化を行い、業界歴10年以上・業界特化のプロアドバイザーがこのビッグデータを最大限活用しご提案を行っております。

 

(※)

1.検索エンジンマーケティング…検索エンジン上で実施する、Webサイトへの訪問者を増やすためのマーケティング手法

2.ノイズ…日常で使用される頻度が低いキーワードを指します。

  例:「コンテンツ」「こんてんつ」「contentsu」の場合、言葉としての意味は同じものですが、「こんてんつ」「contentsu」に関しては、精度が低いデータ「ノイズ」と定義しています。

3.共起語…指定したキーワードを含む文章、あるいはその周辺に同時かつ頻繁に出現する他の単語を指します。情報網羅性・専門性が高い文章を作成する際に必要なデータとなります。

4.Google Analytics…Googleが無料で提供するWebページのアクセス解析サービス

5.Google Search Console…Googleが無料で提供する検索流入や検索順位の計測サービス

6.アルゴリズム…アルゴリズムという単語自体は「問題を解決するために考えられた手順や計算方法」と訳されますが、Webマーケティング領域においてはWebサービスを構成する各々のルールやメカニズムを意味します。このアルゴリズムに沿って検索結果の表示順位が決まります。

7.広告クリエイティブ…Web広告の形式や表現を指します。主に広告テキスト、広告静止画、広告動画などが広告クリエイティブとして挙げられます。

8.デジタルトランスフォーメーション(DX)…企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することを言います。

9.ブランディング記事…企業あるいは商品・サービスのブランディングに寄与させる目的で作成する記事

10.ホワイトペーパー…企業が抱える課題を解決するために役立つ資料のことです。一般的に資料提供と引き換えにリード情報を獲得することを目的として作成・配布されます。

11.ファーストパーティデータ…顧客やサイト訪問者などに関する企業の自社データ

12.ハンズオン…直接手を動かす形で介入/関与するという意味

13.リスティング広告…検索エンジン上で、検索キーワードに関連した広告を、検索結果画面に表示するもの。検索連動型広告とも呼ばれる。

14.ネイティブ広告…デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告(一般社団法人インターネット広告推進協議会の定義)

15.「CAMM DB」とは「CINC AI M&A Matching DataBase」の略称

 

〔事業系統図〕

当社グループの事業系統図は、以下のとおりです。

 


 

 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

 資本金

(千円)

主要な事業

の内容

議決権の所有

(又は被所有)

割合(%)

関係内容

株式会社

CINC Capital

東京都港区

10,000

M&A仲介事業

100.0

資金貸付あり

役員の兼任3名

 

(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。

2.特定子会社であります。

3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

4.債務超過会社であり、2025年10月末時点で債務超過額は214,037千円であります。

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年10月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

ソリューション事業

23

-〕

アナリティクス事業

64

17

M&A仲介事業

9

4

全社(共通)

18

1

合計

114

22

 

(注) 従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、臨時雇用者数(パートタイマーを含む)は、年間の平均人員を〔 〕外数で記載しております。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

2025年10月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

105

18

35.3

3.3

5,911

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

ソリューション事業

23

-〕

アナリティクス事業

64

17

全社(共通)

18

1

合計

105

18

 

(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、臨時雇用者数(パートタイマーを含む)は、年間の平均人員を〔 〕外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門等の報告セグメントに属していない従業員であります。

4.前事業年度末に比べ従業員数が13名減少しておりますが、通常の自己都合退職によるものであります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・

有期労働者

13.6

100

71.8

85.4

172.3

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.男性労働者の育児休業取得率は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

② 連結子会社

連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。