当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、野菜苗生産をコア事業として取り組み「良い苗をいつでも・どこでも・いくらでも」の経営方針の基、使いやすさ、環境への配慮、お客様一人ひとりにあった苗づくりを目指し、閉鎖型育苗施設などの新設設備による安定した生産体制と全国各地のパートナー農場との連携により事業展開を拡大してまいりました。そして、当社グループのフィールドは、野菜苗の枠組みを超え、自社ブランド品種の種子の開発やオリジナル培土などの農業資材等の新商品開発、家庭園芸を楽しむ個人のお客様へのサービス拡充を行い、さらには、アジアを中心とした世界市場へ向けて進み始めています。全ては「人々の食と暮らしを豊かにするために」日本から世界の農業に革命を興すことができる企業を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、企業理念「日本の農業に革命を」の基、2024年10月期に新たな中期経営計画を策定いたしました。苗事業を基盤に、農資材と新製品・技術で事業の拡大を目指し、2033年に向けてマインド転換へ挑戦することにより、量から質、売上から利益、農業から製造業へ取り組んでまいります。
主力事業でもある苗事業において、安定的な生産・販売体制の再構築の為、組織体制を見直し原材料等の調達から販売までの一連の流れを見直し、強化することによりコスト削減及び収益確保に取り組んでまいります。また、将来に向けた成長と事業展開に備えるため、人財・システム等の事業インフラの更なる強化と再構築行いながら、事業基盤の拡大に向けて重要なキーとなる新規植物ワクチンの開発とオリジナル品種の開発を着実に進めてまいります。そして、「人々の食と暮らしを豊かに」をテーマに、苗事業から周辺領域へ深化させたフードバリューチェーンの構築に挑戦し続けることにより、持続可能な発展と事業拡大に努めてまいります。
2026年10月期の連結業績見通しにつきましては、売上高は8,000百万円(前期比9.5%増)、営業利益110百万円(前期は営業損失32百万円)、経常利益105百万円(前期は経常損失28百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益54百万円(前期比12.9%増)と見込んでおります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社グループの2033年へ向けた中期経営計画3期目となる2026年10月期は、主力事業である苗事業におきまして、引き続き労務費やエネルギー価格等の物価上昇分を踏まえた適正価格への見直しを進めると共に、付加価値の高いオリジナル製品等の営業推進を行ってまいります。
また、新たに子会社となったピーエスピー株式会社との連携により野菜苗生産及び種子コート加工について全国拠点及び販売網を活かし規模拡大を目指します。更に、グループ内の組織及び業務体制を見直し原材料等の調達から販売までの一連の流れを強化することによりコスト削減及び収益確保に取り組み、将来へ向けた成長と事業展開に備えるため、人財・システム等の事業インフラの更なる強化と再構築を行いながら、事業基盤の拡大に向けて重要なキーとなる新規植物ワクチンの上市へ向け着実に進めてまいります。
当社グループは、4つの戦略「苗事業の更なる拡大と収益力強化」「苗事業を起点とした事業領域の拡大」「新製品・新技術の開発」「事業インフラ強化」を具体的に一つ一つ着実に実行することにより、苗質の安定化を図り、収益力の回復と経営基盤の強化に向けて努めてまいります。そして、苗事業から周辺事業へ深化させフードバリューチェーンを構築することで、経営理念である「日本の農業の為になる、役に立つ会社になる事で、農業に革命を興します。ひいてはそれが人々の食と暮らしを豊かにします。」を実現いたします。
当社グループは、「日本農業の為になる、役に立つ会社になることで、農業に革命を興します。ひいてはそれが人々の暮らしと食を豊かにします。」を経営理念に掲げ、農業に関する様々課題解決に取り組み当社グループだからこそできる企業経営を目指してまいります。
社会的責任ある企業として、地球環境に配慮した生産技術や新たな製品の開発、気候変動などに合わせた農産物の計画生産に向けた商品・サービスの提案を行うとともに、コア事業の周辺領域に深化させたフードバリューチェーンを構築することにより、農産物の廃棄ロスの削減や食料自給率を高めていく取組を行ってまいります。また、従業員の幸福度向上、人財の能力・スキル向上、女性・外国人の活躍促進を含む社内の多様性の確保など、当社グループ社員も含めた農業従事者が夢と生きがいを持って働くことのできる農業を実現することを目標とし、農業を通じて、サステナビリティに関連する課題解決に積極的に取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
2025年10月末時点ではサステナビリティに特化したガバナンス体制はありませんが、持続可能な成長と社会への貢献及び企業価値向上を目的の一つとしてリスク管理委員会を設置しております。リスク管理委員会は、委員長(当社代表取締役社長)、リスク管理委員(当社取締役、各本部長など)から構成されており、四半期ごとに事業リスク、環境の変化による事業への影響、中長期的な課題や方針の検討、情報の共有や対策を議論しております。また、取締役会へは報告・提案を行い、必要に応じて、取締役会において、付議事項の決議並びに経営上の重要事項を審議いたします。
(2)戦略
①気候変動への対応に関する戦略
当社グループは、環境にやさしいサステナブルな農業を目指すため、日本農業の生産力向上と持続可能性の両方を実現させることが必要と考えております。その為の取組として、①温室効果ガスの低減 ②クリーンエネルギーの活用 ③化学農薬使用量の低減 ④資源の有効活用及び廃棄ロスの低減を目標に掲げております。その中でも農業にとって気候変動は重要な課題と捉えており、温室効果ガス排出量の把握に努め、Scope1及びScope2の温室効果ガスの削減に取り組んでまいります。具体的には、太陽光パネルの設置によるクリーンエネルギーの活用、生産設備の見直しによる電力使用量の削減などへの取組を推進してまいります。
②人的資本に関する戦略
人財育成及び人的資本への投資については、当社グループの持続的な成長、企業価値向上に最も重要であると認識しております。
人事制度に基づき、適切組織への配置や人事評価により、人的資本を最大限に活用するよう取り組んでおりますが、将来に向かって、更なる人財の能力・スキル向上が必要であるため、社内外の研修制度の拡充やリスキリング制度の導入、自己啓発の推進を行ってまいります。また、社員幸福度を向上させるための、職場環境の改善、福利厚生の充実、ワークライフバランスの改善などを進めてまいります。
多様性確保に向けた人財活用については、農業志向人財の採用を積極的に行いながらも、多様性を確保すべく女性・外国人・中途採用者・異業種からの人財も受け入れ、それぞれの個性や能力を最大限に発揮できるように、配置・管理職への登用機会やキャリア形成の機会を公平かつ適正に与えられるように取り組んでまいります。
特に、女性が育児と両立しながら長く働き続けられる環境の整備として、男女を問わず利用できる育児休暇制度や時短勤務制度、テレワーク制度の導入など、人事制度の充実に向けた取組についても積極的に行っています。
(3)リスク管理
当社グループは、当社に設置されたリスク管理委員会において、委員長(当社代表取締役社長)、リスク管理委員(当社取締役、各本部長など)から構成されており、各所管部署及びグループ会社からの報告内容をリスク管理統括部署(総務部)が取り纏め、それを議論、評価し、全社リスクの把握と適切な対応を審議し、必要に応じて取締役会へ報告する体制となっております。
今後は、リスク管理体制を見直し及び強化するとともに、サステナビリティに関するリスク管理についても、リスク管理委員会で取り上げていく方針であります。
(4)指標及び目標
①気候変動への対応に関する指標及び目標
当社グループは、農業における気候変動の影響は多大であり、昨今の地球温暖化の影響による高温、洪水等の異常気象が頻発している中、気候変動への取組において、当社グループの事業活動における温室効果ガスの排出量を重要な項目と捉えております。
そのため、今後は温室効果ガス排出量を管理する指標として定めていきたいと考えており、Scope1、Scope2の排出量の算定を行っております。当社グループは、継続的に温室効果ガス排出量の算定を行い、今後の動向を踏まえて社内の管理体制の整備を行い、具体的な削減へ向けての目標設定及びモニタリング方法などの検討を行ってまいります。
当社グループの国内拠点におけるScope1、Scope2の温室効果ガス排出量は以下のとおりであります。
Scope1:当社グループの、生産段階における燃料の使用、車両等の燃料の使用などに伴う直接排出
Scope2:当社グループの、生産設備、事務所、研究施設などで、他社から供給された電力の使用に伴う間接排出
<温室効果ガス排出量>
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区分 |
2023年10月期 排出量(t-CO2) |
2024年10月期 排出量(t-CO2) |
2025年10月期 排出量(t-CO2) |
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Scope1(燃料の使用など) |
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Scope2(電気の使用) |
ロケーション基準 |
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マーケット基準 |
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合計(Scope1+2) |
(ロケーション基準) |
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(マーケット基準) |
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Scope3(サプライチェーン排出量)については、今後、算定方法を策定した上で、当社グループでの温室効果ガス排出量の削減目標を設定し、環境活動や環境に配慮した製品の開発などに向けた取組を検討してまいります。
②人的資本に関する指標及び目標
<女性活躍について>
当社グループは、従前より積極的な女性活躍を推進しており、2024年5月に愛媛県が女性活躍及び仕事と家庭生活等の両立に取り組む企業を認証する制度「ひめボス宣言事業所」認定を受け、2025年1月には「スーパープレミアム認証」を取得しました。今後も、男女問わず選択できる魅力的な職場へ変革できるよう、働きやすい就業環境を整えてまいります。また、更なる女性活躍推進を経営の優先課題として捉え、働きやすさに加え、重要ポジションで女性の活躍を増やしていけるよう、他企業と比べ高い女性管理職比率を更に高めて行くことを目指します。
政府目標である2030年までに指導的地位に女性が占める割合が30%以上となる数値を目標に掲げ、達成すべく推進してまいります。また、当社グループは、人事考課制度に基づき、男女の分け隔て無く、昇給、昇格、昇進、賞与などの人事上の処遇に反映しており、賃金格差も職群コース別の男女格差は下記データより少なくなっております。
[女性管理職比率、男女間賃金格差]
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2023年10月期 |
2024年10月期 |
2025年10月期 |
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23.7% |
22.0% |
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80.4% |
82.5% |
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(注)上記は当社単体での実績
<研修制度の構築・キャリア形成制度について>
「会社の良し悪し」は、勤務している社員の「人財」によるとよく言われておりますとおり、人財の育成は、当社グループの最重要課題の一つと考えております。優秀な人財の継続的な確保はもちろんのこと、ジョブローテーションにより社員が各部署・拠点での経験を積みやすい環境を整え、部門間・拠点間異動を活発化させる人事異動を推進しながら、研修制度や人事考課制度の充実を図り、技術・ノウハウを継承し、会社を支える人財の育成に努めてまいります。研修制度といたしましては、次の事項を体系的に実施してまいります。
①集合研修(職位別、業務別、年齢別等) ②通信講座研修 ③社内OJT研修(マンツーマン技術習得研修)
<多様性に関する活動について>
当社グループは、経営理念である「農業に革命を興す」ため、創造的で適応力の高い組織を目指し、多様な強み・専門性を持った人財の採用、起用を積極的に進めております。また、人種、民族、国籍、宗教、信条、出身地、性別、性的指向、年齢、障害等に基づく差別及びハラスメントを禁止しており、多様な属性や価値観を持つ社員を尊重し、活躍できる職場を目指しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)天候不順、異常気象、自然災害による影響について
当社グループの主たる事業は、野菜苗の受注生産であります。生産の大部分はハウス内で栽培しておりますので、気温及び日照等、天候の影響を受けることになります。
天候不順が続くと苗の品質に影響し、製品価値の低下に繋がります。そのため、当社グループでは、品質の安定化を目指し、閉鎖型苗生産施設や冷房設備等の新型設備の導入、環境計測制御装置の導入、天候に合わせた栽培方法・技術・ノウハウの蓄積、研究開発及び委託展開、一次育苗農場の増加及び生産能力拡大による生産地の分散等の施策を行ってまいりました。しかしながら、天候不順の影響は完全に回避できるものではなく、猛暑、日照不足、台風といった天候不順及び異常気象の発生により、十分な品質や生産量が確保されない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、上述のとおり生産地の分散を進めておりますが、天候不順及び異常気象、想定を上回るような自然災害の発生の影響を受け、本社機能の停止、生産農場の停止、受注の減少等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2)種子、原油価格の変動について
原材料である種子は、一般的に品種改良されるたびに新品種として発表され、基本的には付加価値が高くなるにつれて仕入価格も上昇していきます。また、現在は海外での採種が主流であるため現地の経済状況及び採種環境等の影響により突然値上がりする場合があります。また、原油価格の上昇は重油・灯油の値上がりによる冬期の育苗コストの上昇に加え、あらゆる育苗資材の仕入価格上昇に繋がることとなります。
当社グループは、過去に発生したこのような原材料価格及び燃料単価高騰時においては、グループ企業での育種事業の開始、仕入先の変更、種子メーカーとの連携、省エネ資材・設備の利用等によりコストダウンを図りながら製品販売価格の調整を行ってまいりましたが、今後、消費者の低価格志向が進むことにより価格調整での対応ができない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)病害虫について
当社グループは、完全閉鎖型苗生産施設を利用しておりますが、主に屋外でのハウス栽培を行っております。そのため、病気や害虫の発生を完全に防ぐことは極めて難しい状況にあります。当社グループでは病害虫の発生を防ぐため、長年のデータ蓄積による発生予測、病害虫侵入防止設備の導入(物理的防除)、圃場内の清掃、予防農薬の散布、病害虫の早期発見に努めておりますが、生産者に納品した後に病害虫が発生する可能性があります。この場合、発生時期と病害虫の種類によっては当社グループの責任において生産者に対する何らかの補償を行う可能性や風評により受注が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4)栽培技術者の育成について
当社グループは、生産拠点を全国展開しており、栽培技術者個々の技術・ノウハウを組織全体に広げていく必要があります。そのため、技術・ノウハウを早く習得させるために、入社後すぐに実践の場に立たせ、多くの経験を蓄積できる体制をとり、栽培技術者の担当する品目や育苗施設を固定化し、栽培技術指導者を中心としたチームを組織して競争意識を持たせるなどの相乗効果を図っております。また、研究本部による、新たな生産技術の開発やデータの蓄積等を行い、栽培技術の改善及び育成に役立てております。
全国の自社農場で技術・ノウハウを習得した栽培技術者も育ち始めており、現在のところ不足はしておりませんが、今後生産拠点がさらに増加及び拡大されることによって、十分な栽培指導が行き渡らなくなる場合や技術・ノウハウ向上のための費用が増加する場合、また、人材確保が困難な場合や人材確保のための費用が増加する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5)競合について
当社グループは、野菜接ぎ木苗の生産販売に特化しており、接ぎ木苗の利用者の獲得において先行しているものと認識しております。今後も更なるシェアの拡大を目指し、営業部門の強化、顧客ニーズに対応した商品開発、生産能力の拡大等を図ってまいりますが、今後、異業種からの参入及び競合他社の拡大が生じ、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(6)野菜苗・苗関連事業への依存について
当社グループは、野菜接ぎ木苗の生産販売に特化しており、売上高及び利益の大部分に貢献しております。当社グループといたしましては、実生苗(接ぎ木をしていない苗)の売上拡大や伊予農産株式会社との経営統合による農業資材等の仕入販売事業の拡大、流通業者との連携、販売先の新規開拓や深耕拡大、育種事業等の新たな事業開発に取り組んでおりますが、現時点では野菜の接ぎ木苗生産販売事業に依存しております。
接ぎ木苗の普及は引き続き進んでいるものの、今後、日本農業がどのように進展していくかについては不透明な部分もあり、国の政策方針の転換、農家の高齢化及び後継者不足等により、今後の日本農業に大きな変化が生じた場合、また、予期せぬ技術革新によって接ぎ木苗の需要が著しく減少した場合、当社グループの事業展開や業績に影響を与える可能性があります。
(7)業績の変動について
当社グループの業績は、第1四半期において、他の四半期に比べ売上高が低下する傾向にあり、利益も売上高の変動の影響を受けて低下する傾向になっております。これは、当社グループの主力製品である野菜苗の需要が、当社の第1四半期にあたる11月~1月に全国的に減少するためであります。現在、閑散期対策として花苗や玉ねぎ苗の売上が増加しており、新製品の開発を急いでおりますが、当面は第1四半期の売上高が他の四半期に比べて低下することが予想されます。このため、第1四半期の業績が、年間の業績の傾向を示さない可能性があります。
なお、2025年10月期における四半期毎の業績の概要は以下のとおりであります。
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(単位:千円) |
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第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
年度合計 |
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売上高 (構成比 %) |
763,430 (10.5%) |
2,441,748 (33.4%) |
1,592,599 (21.8%) |
2,505,683 (34.3%) |
7,303,461 (100.0%) |
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売上総利益又は売上総損失(△) (構成比 %) |
△3,313 (△0.2%) |
645,241 (37.6%) |
454,736 (26.5%) |
620,327 (36.1%) |
1,716,991 (100.0%) |
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営業利益又は営業損失(△) (構成比 %) |
△374,277 (1,147.2%) |
142,153 (△435.7%) |
11,891 (△36.4%) |
187,608 (△575.1%) |
△32,624 (100.0%) |
(8)特有の法的規制等について
当社及びベルグ福島株式会社は、農地法で規定された農地所有適格法人ではないため、農地の取得が認められておりません。なお、以前は農地保護を目的とした農地法の規定により、一般の事業会社は農地を借りることもできませんでしたが、現在は、規制緩和の流れを受けた過去数度の農地法及び関連法規の改正によって一般事業会社が農地を借りることが可能になり、規模拡大が進めやすくなっております。現在、当社につきましても農地を賃借して野菜苗を生産しており、この流れは、当社グループにとって生産設備拡張の自由度が増し、規模拡大への追い風となっております。
しかしながら、今後の新たな農地法及び関連法規の改正の動向が当社グループの事業展開や業績に影響を与える可能性があります。また、農地法及び関連法規以外に、農薬については農薬取締法、毒物及び劇物取扱法、育苗については種苗法の規制を受けており、それらの法規の改正等の動向によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(9)固定資産の減損リスクについて
当社グループは、野菜苗・苗関連事業における受注拡大及び安定した生産体制の維持・強化や新たな技術開発のために設備投資が必要となり、事業計画に沿って投資を行っております。しかしながら、経営環境や事業の著しい変更等により投資回収期間が長期化する見込みとなることで、収益性が大幅に低迷し、資産の経済的価値が減少した場合には、固定資産の減損処理を行うため、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(10)有利子負債への依存について
当社グループでは、運転資金及び設備投資資金を金融機関からの借入金で調達しており、当連結会計年度における有利子負債の残高は、2,407,843千円(リース債務を含む)であります。当社グループでは、実行可能な資金計画に基づき有利子負債の弁済を行っておりますが、今後の金融政策の動向、金利水準の変動等により当社グループが計画どおりの資金調達ができなかった場合、当社グループの業績、財政状況及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果、インバウンド需要の堅調な推移を背景に、緩やかに回復基調を維持しております。一方で、物価上昇の継続による消費者マインドの下振れに加え、米国の通商政策の動向や中国経済の先行き、ウクライナ紛争の長期化等の世界経済の影響が懸念されており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
我が国における農業界は、2025年11月に農林水産省が公表した2025年農林業センサスによりますと、全国の農林業経営体数は83万9千経営体となり100万を割り込みました。このうち個人経営体の基幹的農業従事者は102万1千人で、5年前と比べ34万2千人(25.1%)減少しており過去最大級の減少となりました。一方で、法人経営体は3万3千経営体となり、5年前と比べ2千経営体(7.9%)増加し、1経営体あたりの経営耕地面積は拡大しており、大規模経営への農地集約という構造転換も加速しております。今、農業界は「縮小」と「転換」が同時に進行しており、危機的な状況の中において、変革の時期を迎えております。
以上のことから、農業を取り巻く環境は不透明な部分があるものの、意欲のある大規模経営体により農地の集約が進み、気象状況や生育状況、市況情報などのデータを活用した農業を行う経営体が増加傾向にある中で、今後更に、農作業の効率化による新規就農者の就業やスマート農業技術・ドローン活用等の高度な先端技術の導入などが不可欠となり、生産者の構造改革と省力化技術の普及が進んでいくものと考えております。
当社グループにおきましては、「日本の農業の為になる、役に立つ会社になることで、農業に革命を興し、人々の食と暮らしを豊かにします。」の経営理念に基づき、長期ビジョン(2033)において、3つの事業目標を定めております。
1.「確かな技術と製品で、持続可能な農業を実現し、日本の豊かな食と生活文化を支える企業となる」
2.「農業に関する様々な課題解決に取り組み、当社グループだから出来る成果を生み出す企業となる」
3.「当社グループ社員も含めた農業従事者が、夢と生きがいを持って働くことが出来る農業を実現する」
それぞれの事業目標を達成するため、経営品質の向上、苗事業の強化、高付加価値ビジネス(新商品・新技術開発)を推進してまいりました。
当連結会計年度におきましては、2025年3月に連結子会社のベルグ福島株式会社におきまして、新たに二次育苗を行う生産農場(鶴沢農場)が稼働を開始し、生産能力が拡大したことにより、受注拡大及び内製化に向けて取り組んでまいりました。
また、前連結会計年度に続き既存顧客に対しては、適切な価格への見直し及び価格交渉も進めながら、オリジナル製品を中心に新規開拓営業を強化してまいりました。一方で、原材料費やエネルギー費用の等の値上げも続く中で、研究開発や新たな取り組みに対する人材確保など積極的に行ってまいりました。
なお、ベルグ福島株式会社におきましては、育苗施設に対する補助金収入158,200千円、新規植物ワクチン及びワクチン接種苗の研究開発に対する補助金収入26,283千円を計上しております。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高7,303,461千円(前期比2.9%増)、営業損失32,624千円(前期は営業利益22,459千円)、経常損失28,887千円(前期は経常損失16,125千円)、親会社株主に帰属する当期純利益48,327千円(前期比21.0%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
(野菜苗・苗関連事業)
当事業部門におきましては、2025年3月に連結子会社のベルグ福島株式会社におきまして、植物ワクチン研究所と併設する二次育苗を専門に行う生産農場が稼働を開始、関東以北の営業推進及び受注強化と植物ワクチン接種苗の安定的な生産拡大が可能となりました。また、前連結会計年度に続き適正な価格への見直しを行いながら既存顧客との価格交渉も進めてまいりました。
売上面につきましては、適切な価格へ見直しが進んだことに加え、青果物の価格高騰の影響などにより、ホームセンターを中心とする春の家庭園芸需要の拡大、当社オリジナル規格のアースストレート苗(培地部分を生分解性の不織布で包み、そのまま定植ができる環境に優しい製品)、営業推進による売上増加、特に、スイカ苗につきましては、更に購入苗への切り替えが進み売上が拡大いたしました。
損益面につきましては、ベルグ福島株式会社の新設農場稼働に伴い、生産体制準備のための生産備品等の購入、新規雇用による労務費、減価償却費等が増加いたしました。また、原材料や電力費、重油等のエネルギー費用の値上げに加え、繁忙期に生産が集中する傾向が更に強まり、人員確保のための採用経費、派遣社員雇用の増加等により賃金単価のアップなど労務費も増加いたしました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高6,380,056千円(前期比3.6%増)、セグメント利益(営業利益)449,461千円(前期比6.1%減)となりました。
品目分類別の売上高は次のとおりであります。
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品目分類 |
売上高(千円) |
前期比(%) |
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トマト苗 |
2,488,045 |
99.5 |
|
キュウリ苗 |
1,539,580 |
104.5 |
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ナス苗 |
630,440 |
113.6 |
|
スイカ苗 |
540,087 |
114.2 |
|
メロン苗 |
311,390 |
108.0 |
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ピーマン類苗(注1) |
335,015 |
115.0 |
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その他(注2) |
535,496 |
93.1 |
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合計 |
6,380,056 |
103.6 |
(注1) ピーマン類として、ピーマン・パプリカ・シシトウ・トウガラシをまとめて表示しています。
(注2) 玉ねぎ苗、葉菜苗、花苗等を含んでおります。
規格分類別の売上高は次のとおりであります。
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規格分類 |
売上高(千円) |
前期比(%) |
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ポット苗(7.5㎝~15㎝)(注) |
2,892,850 |
102.6 |
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当社オリジナル(アースストレート苗、ヌードメイク苗、e苗シリーズ、高接ぎハイレッグ苗、ウィルスガード苗、ツイン苗) |
2,275,807 |
108.9 |
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セル苗(512穴~72穴)(注) |
1,071,725 |
98.6 |
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その他 |
139,674 |
87.5 |
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合計 |
6,380,056 |
103.6 |
(注) ポット苗は、ポリエチレンのポット(ポリ鉢)で育苗した一般的な苗(当社においては、主に断根接ぎ木苗にて育苗した苗)であり、ポットのサイズが大きくなると苗のサイズも大きくなります。セル苗は、小さな穴が連結した容器(セルトレー)で育苗した苗であり、穴数が増えると苗のサイズが小さくなります。
納品地域分類別の売上高は次のとおりであります。
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納品地域分類 |
売上高(千円) |
前期比(%) |
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北海道・東北 |
1,022,893 |
109.2 |
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関東 |
1,958,194 |
100.6 |
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甲信越(注) |
479,039 |
99.8 |
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中部・北陸 |
458,268 |
110.0 |
|
近畿・中国 |
520,910 |
98.9 |
|
四国 |
748,199 |
101.6 |
|
九州・沖縄 |
1,192,550 |
107.2 |
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合計 |
6,380,056 |
103.6 |
(注) 静岡県は「甲信越」に含めて表示しております。
(農業・園芸用タネ資材販売事業)
当事業部門におきましては、営業推進によりオリジナル培土や農薬などの売上が増加した一方で、前連結会計年度に計上していた生産設備・機器等の買い替え需要等による売上が減少したことにより、売上は減少いたしました。
損益面につきましては、事務効率改善等による人件費等が削減され、販売費及び一般管理費が減少したことにより利益は改善いたしました。今後も、関連会社の株式会社むさしのタネのPB品種の種子やオリジナル肥料等の営業推進を行うとともに、環境、労働者不足問題など生産者であるお客様が抱える様々な課題に対して、当社グループの強みを活かし、課題解決と収量・収益改善に繋がる商材や栽培方法を提案してまいります。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高815,816千円(前期比0.9%減)、セグメント利益(営業利益)11,939千円(前期比14.5%増)となりました。
(小売事業)
当事業部門におきましては、春の家庭菜園時期に合わせた園芸フェアやワークショップの開催、また、地域の就労支援事業所と協力し、植物に囲まれた中で障害者の方のアート作品を展示するイベントを開催するなど、様々な取り組みを行ってまいりました。コロナ禍からの園芸ブームの終息や6月以降の猛暑日が続いたことにより屋外でのガーデニング等を行う一般消費者が減少し、園芸雑貨や花卉類などの売上が減少する中で、野菜苗については、青果物の価格高騰により家庭菜園を始める一般消費者が増加したため売上が増加しました。
今後も、消費者ニーズや国内の食料事情を捉えた商品の提案とマーケティング活動を行いながら、SNS等を利用したイベントや商品等の情報発信、店舗の集客力向上に繋がる商品ラインナップとイベントの開催などを積極的に行い、売上拡大と収益力の改善に向けて取り組みながら、ベルグアースグループの野菜苗・苗関連事業に繋げてまいります。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高107,587千円(前期比7.0%減)、セグメント損失(営業損失)は12,677千円(前期はセグメント損失13,629千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比べ17,330千円(0.6%)増加の2,839,029千円となりました。これは、電子記録債権の増加20,696千円、原材料及び貯蔵品の増加26,903千円、現金及び預金の減少46,148千円、売掛金の減少22,236千円等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ363,915千円(12.7%)増加の3,219,737千円となりました。これはベルグ福島株式会社の第二農場(鶴沢農場)の完成等に伴う建物及び構築物の増加198,568千円及び建設仮勘定の減少104,412千円、松山本社事務所建設予定地取得による土地の増加231,959千円等によるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比べ57,088千円(2.9%)増加の2,029,743千円となりました。これは、短期借入金の借入による増加50,000千円、未払法人税等の増加31,149千円、支払払手形及び買掛金の減少13,759千円等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ270,103千円(17.0%)増加の1,854,635千円となりました。これは、長期借入金の借入による増加168,396千円、ベルグ福島株式会社の育苗施設増設に伴う資産除去債務の増加49,846千円等によるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比べ54,053千円(2.5%)増加の2,174,388千円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益を48,327千円計上したことと、新株発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ4,928千円増加したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末と比べ47,148千円(5.1%)減少の873,211千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、329,887千円(前連結会計年度は111,461千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益151,684千円、減価償却費292,273千円、支払利息16,381千円、持分法による投資損失13,254千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、573,568千円(前連結会計年度は241,486千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出565,511千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、196,533千円(前連結会計年度は54,646千円の収入)となりました。これは、短期借入れによる収入500,000千円、短期借入金の返済による支出450,000千円、長期借入れによる収入525,000千円、長期借入金の返済による支出352,783千円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
野菜苗・苗関連事業 |
4,431,584 |
106.5 |
(注) 金額は、当期総製造費用によっております。
b.商品及び製品仕入実績
当連結会計年度における商品及び製品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
野菜苗・苗関連事業 |
426,188 |
92.7 |
|
農業・園芸用タネ資材販売事業 |
694,501 |
100.8 |
|
小売事業 |
65,324 |
98.4 |
|
合計 |
1,186,014 |
97.6 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
野菜苗・苗関連事業 |
5,263,424 |
105.1 |
608,036 |
114.6 |
(注) 金額は、販売価格によっております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
野菜苗・苗関連事業 |
6,380,056 |
103.6 |
|
農業・園芸用タネ資材販売事業 |
815,816 |
99.1 |
|
小売事業 |
107,587 |
93.0 |
|
合計 |
7,303,461 |
102.9 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は7,303,461千円(前期比2.9%増)となりました。詳細につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は5,586,470千円(前期比4.4%増)となりました。
原材料費や電力費等の値上げに加え、ベルグ福島株式会社の新設農場稼働に伴い、生産体制準備のための生産備品等の購入、新規雇用による労務費、減価償却費等が増加いたしました。
この結果、売上総利益は1,716,991千円(前期比1.4%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,749,616千円(前期比1.8%増)となりました。
顧客対応が増加したことに伴い出張が増加したことに加え、公共交通機関や宿泊費の値上げなどにより旅費交通費が増加、次期システム導入へ向けたコンサルティング費用等の増加より支払手数料が増加いたしました。
この結果、営業損失は32,624千円(前期は営業利益22,459千円)となりました。
(営業外損益、経常損失)
当連結会計年度における営業外収益は受取手数料9,829千円、受取補填金8,397千円、補助金収入7,963千円等により36,713千円となりました。営業外費用は支払利息16,381千円、持分法による投資損失13,254千円等により32,976千円となりました。
この結果、経常損失は28,887千円(前期は経常損失16,125千円)となりました。
(特別損益、税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は連結子会社のベルグ福島株式会社におきまして、二次育苗を行う育苗施設に対する補助金収入158,200千円、新規植物ワクチン及びワクチン接種苗の研究開発に対する補助金収入26,283千円等により184,758千円となりました。特別損失は関係会社株式評価損3,509千円等により4,185千円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は151,684千円(前期比71.0%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における税効果会計適用後の法人税等合計は98,434千円、非支配株主に帰属する当期純利益は4,923千円(前期比1.7%増)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は48,327千円(前期比21.0%増)となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、農業を取り巻く国内外の環境変化、法的規制、地震や台風等による大規模災害等様々な要因が挙げられ、詳細につきましては「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり認識しております。当社グループでは、外部や事業環境の変化にすばやく対応するための人財育成や組織体制の整備、内部統制の強化等により、経営成績に影響を与える可能性のあるリスクの回避及び発生を抑え、適切な対応に努めて参ります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、野菜苗・苗関連事業における生産設備の新設及び改修等の設備資金、既存事業拡大及び成長戦略の柱である多角化や海外事業での事業投資や技術研究開発投資及び経常の運転資金があります。これらの資金需要に対して、設備等の投資資金については、金融機関による長期借入、運転資金については、金融機関による短期借入を必要に応じて調達する方針としております。
また、当社グループの主要事業である野菜苗・苗関連事業は、季節変動が大きく、第1四半期では支出が先行し営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスになる傾向にあります。その季節的な変動の中で、事業に必要な資金を確保し、機動的かつ安定的な資金調達を行うため、金融機関6行と当座貸越契約を締結しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的な判断に基づき会計上の見積りを行っております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載とおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性の評価)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され、税金費用が追加計上される可能性があります。
(1)委託生産に関する外注取引契約
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契約会社名 |
相手先の名称 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
ベルグアース株式会社 |
株式会社山口園芸 |
野菜苗全般 |
野菜苗の外注取引契約 |
2007年11月1日~2008年10月31日 (但し、契約期間終了後も異議のない限り自動的に1年間ずつ更新する) |
(2)土地利用に関する契約
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契約会社名 |
相手先の名称 |
農場及び店舗 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
ベルグアース株式会社 |
地主3名 |
本社農場 |
農地: 5,505㎡ |
農地所有適格法人以外の一般法人が農地を賃借し、利用できる契約 |
2021年11月8日~ 2026年10月31日 |
|
ベルグアース株式会社 |
地主7名 |
長野横堰農場 |
農地:26,061㎡ |
同上 |
2025年4月1日~ 2028年3月31日 |
|
ベルグアース株式会社 |
地主1名 |
長野上原農場 |
農地:10,461㎡ |
同上 |
2019年7月1日~ 2020年6月30日 (注) |
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ベルグ福島株式会社 |
地主1名 |
ベルグ福島 |
宅地:20,055㎡ |
一般法人が土地を賃借し、利用できる契約 |
2025年6月2日~ 2035年3月31日 |
|
ベルグ福島株式会社 |
地主1名 |
ベルグ福島 |
宅地:20,964㎡ |
同上 |
2021年11月1日~ 2031年10月31日 |
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ファンガーデン株式会社 |
地主3名 |
松前本店 |
宅地: 3,644㎡ |
同上 |
2014年9月1日~ 2034年8月31日 |
(注)契約期間終了後も異議のない限り自動的に1年間ずつ更新する。
当社グループは、野菜苗メーカーとして、最先端の育苗技術の開発及び既存技術の課題解決を目的とした研究技術開発活動を続けております。また、野菜苗の育苗技術を活用し新たな苗の開発、関連会社と共同で育種及び品種改良試験、新たな商材の発掘及び開発のための検証試験にも積極的に取り組んでおります。
大学・公立研究機関・民間企業等とも協力体制を構築し、共同研究及び受託研究に積極的に取り組み、農業の発展に貢献していく方針であります。
当連結会計年度における一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示しますと次のとおりであります。なお、農業・園芸用タネ資材販売事業及び小売事業につきましては、研究開発活動は行っておりません。
野菜苗・苗関連事業
当連結会計年度の野菜苗・苗関連事業に係る研究開発費は、
当事業部門では、「苗」「育種」「ワクチン」の3セグメントへ研究開発を集中して行っております。苗の生産性向上、品質向上、付加価値化を最大の研究テーマとし未来に向けて持続可能な農業を目指すために新たな取り組みを行う一方で、苗の開発・普及において大学や公立研究機関との協力体制を構築しており、研究データの共有化や意見交換を行い、研究成果を迅速に生産現場へ落とし込む体制を整えることにより、研究部門と生産部門の連携が強化され、生産性の向上や省力化に繋がっております。
具体的には、ベルグ福島株式会社の植物ワクチン総合研究所において、新規植物ワクチン及びワクチン接種苗の研究開発を共同で行っております。植物ワクチンは、化学農薬に依存しない効果的な防除対策の実現と環境に配慮した生産及び安定的な生産・品質向上が期待されており、全国の生産者へ、安心安全な野菜苗の供給体制を目指してまいります。また、植物ワクチンによる付加価値の高い製品開発を行うことにより、競争力の強化及び収益力改善へ繋げてまいります。
また、関連会社の株式会社むさしのタネと共同で、トマト新品種開発をはじめとする育種開発や海外品種の種子選別技術の研究に取り組んでおります。今後は、環境負荷を低減させることが可能な環境配慮型の苗製品や新たな栽培技術を用いた高付加価値苗の開発、クリーンエネルギーを利用した育苗施設の開発等を目指しております。