【要約中間連結財務諸表注記】
1.報告企業
エア・ウォーター㈱(以下、「当社」という。)は日本に所在する株式会社であります。当社の登記している本社の住所は、大阪市中央区であります。
当社及び子会社(以下、「当社グループ」という。)の要約中間連結財務諸表は9月30日を期末日とし、当社グループ並びに当社グループの関連会社及び共同支配の取決めに対する持分により構成されております。
当社グループは、デジタル&インダストリー、エネルギーソリューション、ヘルス&セーフティー、アグリ&フーズ並びにその他の製品・サービスの製造・販売を行っております。各事業の内容については、注記「5.事業セグメント」に記載しております。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
当社グループの要約中間連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定により、IAS第34号に準拠して作成しております。
要約中間連結財務諸表は、年次連結財務諸表で要求されるすべての情報が含まれていないため、前連結会計年度に係る連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。
なお、「4.過年度の虚偽表示の修正再表示」に記載のとおり、過年度の不適切な会計処理について過年度の(要約中間)連結財務諸表等の修正再表示を行いました。第25期中間連結会計期間及び連結会計年度の数値については、これらを反映した修正再表示後の数値を記載しております。
(2) 測定の基礎
当社グループの要約中間連結財務諸表は、退職給付に係る負債(資産)及び公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
(3) 機能通貨及び表示通貨
要約中間連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円で表示しております。日本円で表示しているすべての財務情報は、百万円未満を切り捨て表示しております。
(4) 連結財務諸表の承認
当社グループの本要約中間連結財務諸表は、2026年2月13日に当社代表取締役社長によって承認されております。
(5) 重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
当社グループの要約中間連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行う必要があります。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りが変更された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
本要約中間連結財務諸表における重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断は、2025年3月31日に終了する連結会計年度に係る連結財務諸表と同様であります。
3.重要性がある会計方針
当社グループの本要約中間連結財務諸表において適用する会計方針は、2025年3月31日に終了する連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同様であります。
4.過年度の虚偽表示の修正再表示
当社は、2025年7月、当社の連結子会社で在庫をめぐる不適切な会計処理(損失の先送り)を自主点検で発見し、その後、社内調査と会計監査人の指摘により、他の連結子会社及び当社においても在庫に関する不適切な会計処理(損失の先送り)等が確認され、また当社役職員の関与の可能性も生じたため、同年10月9日付で、特別調査委員会を設置し、調査を進めてまいりました。加えて、当社独自の調査として外部専門家によるサポートチームを組成し、特別調査委員会調査の支援や自主点検を最優先事項として進めてまいりました。
特別調査委員会の調査及び当社による自主点検には、財務分析や実地棚卸の実施状況の検証、収益認識の妥当性の再検討に加え、不適切な会計処理の実態を把握するための以下の調査手続が含まれています。
・当社、連結子会社及び外部関係者(合計約240名)に対するヒアリング
・当社及び連結子会社の重要な関係者(合計約200名)に対するデジタル・フォレンジック調査
・不適切な会計処理への関与についての約500名へのアンケート調査
・当社及び連結子会社を対象とするホットラインの設置と社内リニエンシー制度(調査協力による社内処分減免制度)の導入、当社及び約60社の連結子会社を対象とするリニエンシー周知徹底プログラムの実施
当社は、特別調査委員会より2026年2月12日に調査報告書(2026年2月9日時点)を受領し、当社グループ各社において、売上又は利益目標達成への会社の経営トップによる過度なプレッシャーを背景に、証憑の偽造やデータの改ざんを伴う売上収益の前倒し又は後倒し、売上収益の二重計上、在庫の過大計上、資産評価損の先送り、引当金の計上回避、資産性のない支出の資産計上など様々な手法による不適切な会計処理が過年度から行われていたことが判明いたしました。
当社は、これら不適切な会計処理について過年度に遡って修正する必要があると判断し、比較情報を修正再表示するとともに当中間連結会計期間の要約中間連結財務諸表に反映しております。その際、特別調査委員会の調査結果に加え、サポートチームの自主点検結果並びに会計監査への対応のなかで検出されたその他の不適切な会計処理や誤謬についても併せて反映しております。このうち、売上収益に関して修正した虚偽表示は、当中間連結会計期間△530百万円、前中間連結会計期間△3,353百万円であり、修正対象となった取引は多数に及んでおります。
上記の不適切な会計処理について過年度に遡って修正した累積的影響額として、前連結会計年度の期首の利益剰余金が36,596百万円減少しております。
当社が特別調査委員会より受領した調査報告書(2026年2月9日時点)において、以下の調査上の限界及び未了事項がある旨が記載されています。
「過年度において実地棚卸が実施されておらず、また、在庫の受払に関する継続記録の信用性に疑義があったため、過年度の在庫と売上原価の金額を十分に検証することができなかった。」
なお、要約中間連結財務諸表に含まれる同社の当中間連結会計期間の売上収益は225百万円、売上原価は358百万円、比較情報である前中間連結会計期間の売上収益は389百万円、売上原価は561百万円であります。
「複数の従業員から労務費等の原価付替に関する報告が行われた。当該原価付替に関しては、過年度より継続的に行われていたことが示唆されており、本調査の調査期間において、在庫と売上原価の金額を十分に検証することができなかった。また、原価付替の動機、手口、影響、その他の類似事案の有無に対する調査が未了である。」
なお、要約中間連結財務諸表に含まれる同社の当中間連結会計期間の売上収益は6,372百万円、売上原価は6,344百万円、比較情報である前中間連結会計期間の売上収益は3,809百万円、売上原価は3,930百万円であります。
「多数の従業員から、売上の計上時期の意図的な操作とそれを隠蔽するための外部証憑の偽造、労務費や外注費等の原価付替等に関する報告が行われた。当該売上計上時期の操作や原価付替は、過年度から継続的に行われていたことが示唆されており、本調査期間において、売上及び売上原価の計上時期、契約資産や在庫及び売上原価の金額を十分に検証することができなかった。また、売上計上時期の操作や原価付替の動機、手口、影響、その他の類似事案の有無に対する調査が未了である。」
なお、要約中間連結財務諸表に含まれる同社の当中間連結会計期間の売上収益は13,052百万円、売上原価は8,190百万円、比較情報である前中間連結会計期間の売上収益は10,578百万円、売上原価は7,318百万円であります。
「当社の複数のユニット及び当社グループ会社において、収益認識の適正性、資産の減損・在庫評価の適時性、費用の適切な期間配分、当社グループ内での売上及び費用の付替や商流介在による数値操作といった不適切な会計処理の疑義に対する調査、及びその他の類似事案の確認について未了事項がある。」
特別調査委員会の調査は今後も継続し、サポートチームによる自主点検にも引き続き取り組みます。当社としましては、現時点までに得られた結果に基づいて当該調査上の限界及び未了事項の影響を評価した結果、今後の調査及び自主点検により新たな虚偽表示が判明したとしても、要約中間連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性はないと判断しております。また、調査及び自主点検の完了後、過年度の有価証券報告書等の訂正報告書を遅滞なく提出する予定であるため、現時点で過年度の有価証券報告書等は訂正しておりません。
5.事業セグメント
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品・サービス別に包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しており、報告セグメントを「デジタル&インダストリー」「エネルギーソリューション」「ヘルス&セーフティー」「アグリ&フーズ」「その他の事業」の5区分としております。
「デジタル&インダストリー」は、主に酸素・窒素・アルゴン等の産業ガスの製造・販売及び、機能材料等の製造・販売並びに、北米やインドをはじめとした海外における産業ガスの製造・販売、高出力UPS(無停電電源装置)事業を展開しております。
「エネルギーソリューション」は、主にLPガス・灯油の販売及び、LNG関連機器の製造・販売事業並びに炭酸ガス・水素ガスの製造・販売等の事業を展開しております。
「ヘルス&セーフティー」は、主に酸素等の医療用ガス、歯科材料、衛生材料、注射針、エアゾール製品等の製造・販売並びに、病院設備工事、病院サービス、在宅医療等の事業を展開しております。
「アグリ&フーズ」は、主に青果物の加工・流通及び冷凍食品・食肉加工等の製造・販売並びに清涼飲料水の製造受託を展開しております。
「その他の事業」は、一般貨物・食品・医療・環境等の物流サービスを展開する物流事業、業務用塩やマグネシア等を製造・販売する海水事業、木質バイオマスによる電力事業、エレクトロニクス関連専門商社事業等から構成しております。
(2) 報告セグメントの変更等に関する事項
当中間連結会計期間より、従来「その他の事業」に区分していた海外産業ガス(インド・北米)、高出力UPS事業及び国内のエンジニアリング事業を「デジタル&インダストリー」に、「デジタル&インダストリー」に区分していた炭酸・水素事業を「エネルギーソリューション」に、「デジタル&インダストリー」に区分していたマグネシア事業及びエレクトロニクス関連向け専門商社事業を「その他の事業」に移管しました。
なお、前中間連結会計期間のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
(3) 報告セグメントごとの売上収益及び損益の金額に関する情報
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法と同一であります。
報告セグメントの利益は営業利益であります。セグメント間の内部売上収益又は振替高は市場実勢価格に基づいております。
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(注) 1 セグメント間の内部売上収益又は振替高の調整額△18,334百万円はセグメント間取引消去であります。
2 セグメント利益の調整額834百万円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない当社本社部門の損益に係るものであります。
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(注) 1 セグメント間の内部売上収益又は振替高の調整額△17,703百万円はセグメント間取引消去であります。
2 セグメント利益の調整額571百万円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない当社本社部門の損益に係るものであります。
6.非継続事業
(1) 非継続事業の概要
産業ガス、医療ガス関連事業、海外貿易事業等を取り扱うその他の事業の連結子会社について、当該事業の譲渡を行った結果、2018年12月に事業活動を終了し、2024年12月にこれに伴う清算が完了しており、前連結会計年度において、かかる損益を非継続事業に分類しております。
(2) 非継続事業の損益
(3) 非継続事業のキャッシュ・フロー
7.配当金
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(1) 配当金支払額
(注) 配当金の総額には、持株会信託が保有する自社の株式に対する配当金28百万円を含めております。
(2) 基準日が当中間連結会計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当中間連結会計期間の末日後となるもの
(注) 配当金の総額には、持株会信託が保有する自社の株式に対する配当金14百万円を含めております。
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(1) 配当金支払額
(2) 基準日が当中間連結会計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当中間連結会計期間の末日後となるもの
8.棚卸資産
費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間において、それぞれ319百万円及び1,166百万円であります。なお、棚卸資産の評価減の金額は売上原価に含まれております。
9.金融商品
金融商品の公正価値
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、公正価値測定に用いたインプットのレベル区分に基づき、以下のいずれかに分類しております。
レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格
レベル2:レベル1以外の、直接又は間接的に観察可能な価格で構成されたインプット
レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプット
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、報告期間の末日時点で発生したものとして認識しております。なお、前連結会計年度及び当中間連結会計期間において、レベル間の重要な振替が行われた金融商品はありません。
(1) 公正価値で測定されていない金融商品
公正価値で測定されていない主な金融商品に係る公正価値の測定方法は、以下のとおりであります。
a.長期貸付金
元利金の合計額を同様の新規貸付を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっております。
b.社債
元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いて算定する方法によっております。
c.長期借入金
元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引いて算定する方法によっております。
公正価値で測定されていない金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりであります。なお、帳簿価額と公正価値が近似している金融商品については、次表に含めておりません。
a. 前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1年以内に回収、1年以内に返済及び償還予定の残高を含んでおります。
b. 当中間連結会計期間(2025年9月30日)
(単位:百万円)
(注) 1年以内に回収、1年以内に返済及び償還予定の残高を含んでおります。
(2) 公正価値で測定される金融商品
公正価値で測定される主な金融商品の測定方法は、以下のとおりであります。
a.デリバティブ
レベル2に分類されるデリバティブは、金利や為替レート等の観察可能なインプットを用いて割引現在価値法等により算定しております。
b.資本性金融商品
資本性金融商品の公正価値については、レベル1に分類される上場株式については取引所の市場価格、レベル3に分類される非上場株式については、合理的に入手可能なインプットにより、類似企業比較法又はその他適切な評価技法を用いて算定しております。なお、必要に応じて一定の非流動性ディスカウント等を加味しております。
c.負債性金融商品
負債性金融商品の公正価値については、将来キャッシュ・フローを割り引く方法、純資産価値に基づく方法及びその他の適切な評価方法により見積もっております。
公正価値ヒエラルキーのレベルごとに分類した、公正価値で測定される金融商品の内訳は、以下のとおりであります。
a. 前連結会計年度(2025年3月31日)
(単位:百万円)
b. 当中間連結会計期間(2025年9月30日)
(単位:百万円)
当社は、2021年11月に、米国での水素サプライチェーンの事業化を推進すべく、米国における統括管理子会社であるAir Water America Inc. を通じて、米国カリフォルニア州で水素ステーションの開発・運営を手掛ける最大手のFirst Element Fuel, Inc.(以下「FEF社」)より50百万ドルの優先株式を引き受け、2023年10月に32百万ドルの融資を実行しております。
当中間連結会計期間において、FEF社の経営状況悪化に伴い策定した経営再建計画を公正価値等に反映させ、優先株式(負債性金融商品)の帳簿価額を8,230百万円、長期貸付金の帳簿価額を3,843百万円それぞれ切り下げ、当該損失を要約中間連結損益計算書の金融費用に計上しております。
レベル3に分類される金融商品は、主に非上場株式により構成されており、適切な権限者に承認された公正価値測定に係る評価方法を含む評価方針及び手続に従い、評価者が対象となる各金融商品の評価方法を決定し、公正価値を算定しております。その結果は適切な権限者がレビュー、承認しております。
レベル3に分類された金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に重要な公正価値の増減は見込まれていません。
レベル3に分類された金融商品の増減は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 純損益を通じて公正価値を測定する金融資産に関するものであり、要約中間連結損益計算書の「金融収益」及び「金融費用」に含まれております。純損益に認識された利得又は損失のうち、中間連結会計期間末において保有する金融資産に係るものは、前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間において、それぞれ532百万円、△7,639百万円であります。
2 要約中間連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」に含まれております。
10.のれんの減損テスト及び減損損失
前中間連結会計期間(2024年9月30日)
個別に重要な減損損失は発生しておりません。
当中間連結会計期間(2025年9月30日)
のれんが配分されている資金生成単位については、毎期、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを行っております。当該資金生成単位の回収可能価額は使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い金額としております。使用価値及びインカム・アプローチ(割引キャッシュ・フロー法)を使用した処分コスト控除後の公正価値は、承認された事業計画を基礎として測定された将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて測定しております。事業計画は、外部情報に基づき、過去の経験を反映したものであり、使用価値は原則として5年を限度とし、処分コスト控除後の公正価値は合理的な期間に基づく将来予測を基礎としております。なお、見積期間を超えるキャッシュ・フローは、資金生成単位が属する市場の長期平均成長率の範囲内で見積もった成長率をもとに算定しております。売上収益の拡大等の計画には不確実性を伴い、これらの経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす可能性があります。また、将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引く際に用いる割引率の決定にあたり採用した計算手法及びインプットデータの選択には高度な専門性を伴います。また、一部の資金生成単位は、マーケット・アプローチ(類似企業比較法)を使用した処分コスト控除後の公正価値を採用しており、当該公正価値は、利用可能な公正価値指標に裏付けられた適切な評価手法により測定しております。処分コスト控除後の公正価値(類似企業比較法)の測定にあたり採用した計算手法及び類似企業の選択には高度な専門性を伴います。
当中間連結会計期間において、37,827百万円の減損損失を認識し、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しております。減損損失を認識した主な資金生成単位は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
Air Water India Private Limitedでは、インドでの産業ガスの販売状況を踏まえ、将来の販売単価の下落リスクを将来の販売予測に織り込んだことから、買収時に想定していた超過収益力が低下しました。その結果、関連する資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額しており、のれんについて10,195百万円の減損損失を計上しております。当該回収可能価額は、マーケット・アプローチ(類似会社比較法)を使用した処分コスト控除後の公正価値を基に測定しております。類似企業比較法においては、事業計画に基づくEBITDAに、上場する同業他社の企業価値との比率(EBITDA倍率は14.7)を乗じて価値を算定しており、その公正価値ヒエラルキーは、測定に用いた重要なインプットに基づきレベル3に分類しております。
Power Partners Private Limitedでは、他の競合メーカーによる東南アジアの無停電電源装置市場への参入により入札や価格競争が激しくなっており、買収時に想定していた超過収益力が低下しました。その結果、関連する資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、のれんについて4,627百万円の減損損失を計上しております。当該回収可能価額は、インカム・アプローチ(割引キャッシュ・フロー法)による使用価値により算定しており、当該将来キャッシュ・フローの見積りには、過去の経験と外部環境を考慮して将来の売上収益を主要な仮定としております。当中間連結会計期間の使用価値の算定に使用した割引率は、税引前加重平均資本コストの16.0%です。なお、キャッシュ・フローの見積りにおいて、経営者が承認した5年間の予測を超える期間におけるキャッシュ・フローについては成長率を2.0%として使用価値を算定しております。
American Gas Products, Inc.では、米国におけるヘリウム市況を勘案し、価格下落リスクを将来の販売予測に織り込んだ結果、買収時に想定していた超過収益力が低下しました。その結果、関連する資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、のれんについて3,662百万円の減損損失を計上しております。当該回収可能価額は、インカム・アプローチ(割引キャッシュ・フロー法)による使用価値により算定しており、当該将来キャッシュ・フローの見積りには、過去の経験と外部環境を考慮して将来の売上収益を主要な仮定としております。当中間連結会計期間の使用価値の算定に使用した割引率は、税引前加重平均資本コストの15.2%です。なお、キャッシュ・フローの見積りにおいて、経営者が承認した5年間の予測を超える期間におけるキャッシュ・フローについては成長率を2.2%として使用価値を算定しております。
Ecofroz. S.A.では、天候不順等の影響による品質低下リスクを将来の冷凍ブロッコリー事業の販売予測に織り込んだ結果、買収時に想定していた超過収益力が低下しました。その結果、関連する資産及びのれんの帳簿価額と回収可能価額との差額3,099百万円を減損損失として計上しており、のれんの帳簿価額1,611百万円全額を減損しております。また、のれんの帳簿価額を超える金額については、関連する資産を減損しております。当該回収可能価額は、インカム・アプローチ(割引キャッシュ・フロー法)による使用価値により算定しており、当該将来キャッシュ・フローの見積りには、過去の経験と外部環境を考慮して将来の売上収益を主要な仮定としております。当中間連結会計期間の使用価値の算定に使用した割引率は、税引前加重平均資本コストの18.2%です。なお、キャッシュ・フローの見積りにおいて、経営者が承認した5年間の予測を超える期間におけるキャッシュ・フローについては成長率を1.5%として使用価値を算定しております。
Phoenix Welding Supply LLC.では、米国アリゾナ市場における競合他社によるバルクガスの供給状況を勘案し、将来の販売計画を見直した結果、買収時に想定していた超過収益力が低下しました。その結果、関連する資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、のれんについて2,741百万円の減損損失を計上しております。当該回収可能価額は、インカム・アプローチ(割引キャッシュ・フロー法)による使用価値により算定しており、当該将来キャッシュ・フローの見積りには、過去の経験と外部環境を考慮して将来の売上収益を主要な仮定としております。当中間連結会計期間の使用価値の算定に使用した割引率は、税引前加重平均資本コストの15.3%です。なお、キャッシュ・フローの見積りにおいて、経営者が承認した5年間の予測を超える期間におけるキャッシュ・フローについては成長率を2.2%として使用価値を算定しております。
Hitec Holding B.V.では、脱炭素に対する長期的な取組みの後退という世界的な動向を踏まえ、無停電電源装置の需要動向に対する不確実性を将来の販売予測に織り込んだことから、買収時に想定していた超過収益力が低下しました。その結果、関連する資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、のれんについて2,502百万円の減損損失を計上しております。当該回収可能価額は、インカム・アプローチ(割引キャッシュ・フロー法)による使用価値により算定しており、当該将来キャッシュ・フローの見積りには、過去の経験と外部環境を考慮して将来の売上収益を主要な仮定としております。当中間連結会計期間の使用価値の算定に使用した割引率は、税引前加重平均資本コストの17.7%です。なお、キャッシュ・フローの見積りにおいて、経営者が承認した5年間の予測を超える期間におけるキャッシュ・フローについては成長率を2.0%として使用価値を算定しております。
11.売上収益
当社グループは、製品・サービス別の事業セグメントから構成されており、「デジタル&インダストリー」「エネルギーソリューション」「ヘルス&セーフティー」「アグリ&フーズ」「その他の事業」の5つの報告セグメントより生じた顧客との契約から生じる収益およびその他の源泉から認識した収益を売上収益として計上しております。
当社グループは売上収益を、「物品の販売」、「機器工事」、「役務の提供」の3つの種類に分解し認識しております。その他の源泉から認識した収益には、IFRS第16号に基づくリース収益が含まれております。これらの分解された収益と当社グループの報告セグメントとの関連は以下のとおりであります。
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(単位:百万円)
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(単位:百万円)
12.1株当たり情報
(1) 基本的1株当たり中間利益及び希薄化後1株当たり中間利益
(単位:円)
(2) 基本的1株当たり中間利益及び希薄化後1株当たり中間利益の算定上の基礎
① 普通株主に帰属する利益
(単位:百万円)
② 期中平均普通株式数
(単位:千株)
13.後発事象
当社は、2025年8月7日に公表した株式会社歯愛メディカルに対する株式公開買付け(TOB)が成立し、同年10月14日に同社株式を追加取得しました。
これにより、当社の議決権所有割合は38.29%から78.65%に増加したため、同社は当社の連結子会社となりました。
その後、同社株式を非公開化するため、同社において2025年11月25日に臨時株主総会を開催し、株式併合の決議が実施されました。
その結果、同社株式は東京証券取引所の上場廃止基準に該当することとなり、2025年12月15日をもって東京証券取引所スタンダード市場において上場廃止となりました。
なお、IFRS第3号「企業結合」を適用しておりますが、現時点において、当該企業結合の当初の会計処理が完了していないため、会計処理に関する詳細な情報は記載しておりません。
当社グループのヘルス&セーフティー(医療関連)事業は、医療用酸素のリーディングカンパニーとして医療用ガスの供給をはじめ、医療機関や介護施設、患者さまのご自宅などで使用される医療機器や介護用製品といった関連事業を拡大しています。
歯愛メディカルとは2016年に資本業務提携契約を締結しています。同社は通販ビジネスにおいて顧客ニーズを捉えた提案力を活かし、全国の歯科医院の約9割(6.5万軒)との取引実績を持ち、歯科技工所や一般病院、動物病院、介護・福祉施設等の事業を拡大しています。同社と当社で合弁出資するエア・ウォーター・アエラスバイオでは、2020年より世界初の歯髄再生治療の実用化に取り組み、2024年末には治療実績が100症例を超えるなど、最先端の再生医療として認知度や期待が高まっています。
このように歯科事業分野においてシナジーの創出を実現してきましたが、当社は歯愛メディカルとのさらなる連携強化と歯科・医療分野にとどまらないシナジー最大化を目指し、同社の非公開化により、グループ一体となって事業推進体制の構築を目指すことを決定しました。これにより、長期的視点での投資やDX推進、成長戦略を迅速かつ確実に実施し、グループ全体の企業価値向上を図っていきます。
企業の名称 株式会社歯愛メディカル
事業の内容 通信販売事業、大型医療機器販売事業、CAD/CAM関連事業、通販型新電力事業、
デジタルソリューション事業
2025年10月14日
取得前 38.29%
取得後 78.65%
現金を対価とする株式取得
現金 30,266百万円
当社は、2026年1月30日開催の取締役会の決議に基づき、2026年2月12日付で、総額113,000百万円のシンジケート方式によるコミットメントライン契約を締結しております。
運転資金の確保及び財務基盤の安定化のために、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保することを目的としております。
① 借入極度額 総額113,000百万円
② 契約締結先 三井住友信託銀行株式会社 56,500百万円
株式会社三井住友銀行 33,900百万円
株式会社みずほ銀行 22,600百万円
③ 契約締結日 2026年2月12日
④ 契約期間 2026年2月12日~2027年1月29日
⑤ 契約形態 シンジケート方式
⑥ 資金用途 運転資金
⑦ 借入金利 基準金利+スプレッド
⑧ 担保・保証 無担保・無保証
当社グループでは、2025年10月9日付「特別調査委員会の設置に関するお知らせ」にて公表のとおり、在庫等に関する不適切な会計処理(損失の先送り)が行われていたことが判明いたしました。このため、2025年10月9日に外部専門家で構成される特別調査委員会を設置し調査を進めており、2026年2月12日に同委員会より調査報告書(2026年2月9日時点)を受領いたしました。なお、本報告以後も特別調査委員会による調査は継続中です。加えて、当社独自の調査として外部専門家によるサポートチームを組成し、自主点検を進めてまいりました。
これらに伴い、特別調査委員会及び外部専門家による調査費用及び過年度決算訂正に関連する費用が発生し、2026年3月期第3四半期連結会計期間以降において当該費用を計上する予定です。第3四半期連結会計期間以降の発生見込額の概算は約93億円であります。ただし、特別調査委員会及び外部専門家による調査並びに過年度決算訂正に関連する業務は継続しているため、最終的な計上額は増加する見込みです。
当社は、2023年8月3日及び2025年3月13日開催の取締役会において、子会社であるAir Water India Pvt. Ltd.のSAIL向けプラント建設、TATAスチール向け空気分離装置(ASU)の設備投資を目的とした借入による資金調達について決議し、以下のとおり実行しております。
(1) 当社は、2025年5月13日開催の取締役会において、第25期期末配当を次のとおり行う旨を決議いたしました。
また、2025年11月13日開催の取締役会において、第26期中間配当を次のとおり行う旨を決議いたしました。
(2) その他、特記すべき事項はありません。