【注記事項】

(継続企業の前提に関する事項)

当社は、令和元年11月期以降、5期継続して営業損失及び経常損失を計上していた。令和6年11月期において黒字転換を果たし、令和7年11月期も黒字となったが、安定的な利益の獲得には至っておらず、当社には引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在している。

当社は、このような状況を解消し、健全な企業活動を継続するために、「中期経営計画2026」に基づき以下の点を重点項目として取り組んでいる。

 

① 繊維機械事業の受注・売上の拡大、採算性向上

「中期経営計画2026」では産業資材、高級スポーツブランド、一般衣料の3つの市場をターゲットとし、売価改善と原価低減を両立し、低操業度でも利益確保できる体制を構築すべく施策を進めている。具体的には下記の取り組みを進めている。

a. エアジェットルーム ZAX001neo Plusの販売促進

従来機種比で消費電力量の削減を実現したZAX001neo Plusを、一昨年12月より販売開始している。より付加価値の高い製品であることを積極的にPRし、販売活動を展開している。昨年10月の繊維機械国際見本市ITMA ASIA+CITME2025 シンガポールにおいてタオル用の新型「ZAX001neoTerry」の販売を開始した。今後も更なる改良を重ね、仕様の拡大を図っていく。

b. ウォータジェットルームの販売強化と高級合繊織物分野の市場確保

中国においては、中国国内ブランドの高級スポーツカジュアル分野が好調であり、海外進出を含めた大手企業の設備計画が具体化し受注を積み上げている。現在も継続して大型案件の引合いをいただいている。海外ブランドの高級スポーツカジュアル分野は生産を中国からシフトする動きがあり、その一つとしてインドでの生産が始まった。その他、ベトナム、台湾、インドネシアからの引合いも続いている。

c. 準備機械の性能向上

準備機械はウォータジェットルームの堅調な引合いを背景にフィラメントサイザーの受注が継続している。また、昨秋頃よりガラス繊維分野に動きがあり、引合いが急増し、商談・受注が続いている。産業資材向けの仕様の充実を図るための開発や付加価値の高い製品を提供できるように客先の質問・要望を設計開発へ適宜フィードバックしている。

d. 産業資材分野への取り組み、販売促進

エアバッグ、タイヤコード、フラットヤーン、医療用基布といった既に実績ある分野に加え、オーニング、広告バナー、パラシュートなど新たな分野についても、欧米・中国を中心に販促を続けている。炭素繊維向けレピアルームについても、国内・中国向けに受注し、欧米からの引合いもいただいており商談中である。

e. 販売価格の更なる改善とコストダウンによる収益性向上

客先の声に応えた製品性能を追求するとともに、原材料やエネルギーコストを反映した適正な価格での販売を行い、また関連部門との連携を密にしたDXに取り組み、生産効率や業務効率、納期管理の向上を推し進めていく。

 

② 工作機械関連事業の受注・売上の拡大、採算性向上

「中期経営計画2026」では市場ニーズに応えるべく事業・製品の多角化を目指している。今後需要が増えると予想される業種、また自動化へのニーズに対応した製品の販促を進める。当期はメカトロテックジャパン2025(MECT2025)において様々な新製品の展示・アプリケーションの提案を行い、要求が強くなっている自動化・省人化ニーズに対応した製品開発を進めた。

a. 自動車業界の駆動要素の多様化に対応したNC円テーブルの販売促進

自動車の駆動要素の多様化に対応できる、旋削・切削を同時に行うNC円テーブル「TDBシリーズ」は欧州市場を中心に徐々に引合いが増加している。また、メガキャスト化により、治具・ワークの大型化という変化に対応した傾斜NC円テーブルも販売を開始した。当社の3つの駆動要素を組み合わせ、客先に最適なソリューションを提案していく。

b.新しい産業分野・加工技術・省人化に対応する新製品の迅速な開発と市場投入

他社を凌ぐ剛性と精度を兼ね備えた当社NC円テーブルの中でも特に大型NC円テーブルは圧倒的な市場占有率を誇っている。航空宇宙産業やクリーンエネルギー発電向けに多数採用されており、この知見を活かし、新たな分野への参入を目指し開発を進めている。

 

c. 新分野への取り組み

昨秋に開催されたメカトロテックジャパン2025(MECT2025)では、簡易搬送システムを搭載したAWC(オートワークチェンジャー)システムを発表した。会場では多くの来場者にご覧いただき、工作機械本体の生産性向上・省人化ニーズに対してアピールを行った。また既存製品であるNC円テーブルも切削加工のみならず、様々な用途での活用を模索するべく開発を進めている。

 

③ キャッシュ・フロー確保に向けた対応策

資金計画については、令和8年度の通期予算を基礎に策定している。通期予算等は、最近の受注高及び受注見込額の推移、過去の売上の推移による趨勢を検討の上、収益予測を行っている。また、費用面においても通期予算を基に計算しているが、更なるコストダウンの遂行、経費節減の徹底によって改善を図っていく。なお、資金計画には主要金融機関からの借入更新が含まれている。

取引金融機関とは、定期的に資金計画及び中期経営計画の進捗状況の説明を行うなど、緊密な関係を維持している。

また、売却の意思決定を行った政策保有株式について、相手企業との同意の内容や株式相場を勘案したうえで売却を実施していく。

 

以上の対応策に取り組んでいるが、これら対応策の実現可能性は、国際情勢の動向、原材料価格等の仕入れ価格、海上運賃等の諸経費の高騰や部品の突発的な長納期化などの外部要因に影響を受け、業績回復による黒字の安定的な計上が遅延し、当社の資金繰りに影響を及ぼす可能性があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる。

なお、当社の財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響は財務諸表に反映していない。

 

 

(重要な会計方針)

1 有価証券の評価基準及び評価方法

(1) 子会社株式及び関連会社株式

移動平均法による原価法

(2) その他有価証券

市場価格のない株式等以外のもの

時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)

市場価格のない株式等

移動平均法による原価法

 

2 棚卸資産の評価基準及び評価方法

(1) 製品、仕掛品……個別法による原価法

(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算出)

(2) 半製品、原材料、貯蔵品…移動平均法による原価法

(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算出)

 

3 デリバティブ取引の評価基準及び評価方法…時価法

 

4 固定資産の減価償却の方法

(1) 有形固定資産

定率法によっている。

ただし、平成10年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)、平成28年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法を採用している。

なお、主な耐用年数は次のとおりである。

建物      3~50年

構築物     7~50年

機械及び装置  7~12年

車両運搬具     4~6年

(2) 無形固定資産

定額法によっている。

なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっている。

 

 

5 引当金の計上基準

(1) 貸倒引当金

債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上している。

(2) 受注損失引当金

受注契約に係る損失に備えるため、当事業年度末において将来の損失が見込まれ、当該損失額を合理的に見積もることができるものについて、翌事業年度以降の損失見込額を計上している。

(3) 退職給付引当金

従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、当事業年度末において発生していると認められる額を計上している。

①退職給付見込額の期間帰属方法

退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、期間定額基準によっている。

②数理計算上の差異の費用処理方法

数理計算上の差異は、各事業年度の発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理している。

(4) 製品保証引当金

出荷済み製品の部品交換費用等に充てるため、今後必要と見込まれる金額を計上している。

(5) 関係会社事業損失引当金

関係会社の事業の損失に備えるため、関係会社に対する出資金額及び貸付金額等を超えて当社が負担することになる損失見込額を計上している。

 

6 収益及び費用の計上基準

当社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下の通りである。

繊維機械事業

繊維機械事業においては、織機、準備機、繊維機械部品装置の製造および販売を主な事業とし、これらの製品の販売について国内向けは製品の据付完了時点において、海外向けは製品の船積み時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、国内向けは主として製品の据付完了時点で、海外向けは主として製品の船積み時点で収益を認識している。

工作機械関連事業

工作機械関連事業においては、工作機械アタッチメントの製造および販売を主な事業とし、これらの製品の販売について国内向けは製品の出荷時点において、海外向けは製品の船積み時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、国内向けは主として製品の出荷時点で、海外向けは主として製品の船積み時点で収益を認識している。

 

 

7 ヘッジ会計の方法

(1) ヘッジ会計の方法

繰延ヘッジ処理を採用している。

なお、為替予約が付されている外貨建金銭債権債務等については振当処理を行っている。

(2) ヘッジ手段とヘッジ対象

ヘッジ手段…為替予約

ヘッジ対象…外貨建金銭債権債務、外貨建予定取引

(3) ヘッジ方針

外貨建取引における為替変動リスクを回避する目的で、輸出入に伴う実需の範囲内で為替予約取引を行っている。

投機目的やトレーディング目的での取引は一切行わない方針である。

(4) ヘッジ有効性評価の方法

為替予約は、相場変動額をヘッジ期間全体にわたり比較し、有効性を評価している。

 

8 その他財務諸表作成のための重要な事項

  退職給付に係る会計処理

退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっている。

 

 

(重要な会計上の見積り)

 1.棚卸資産の評価

(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額

 

 

(単位:百万円)

 

前事業年度

当事業年度

製品

3,111

3,194

仕掛品

863

694

原材料及び貯蔵品

1,588

1,512

 

 

(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報

連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載した内容と同一である。

 

 2.固定資産の減損

(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額

 

 

(百万円)

 

前事業年度

当事業年度

有形固定資産

6,226

6,054

無形固定資産

94

22

減損損失

 

 

(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報

当社は管理会計上の区分により、主として工場別にグルーピングを行っている。減損の兆候を識別した資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回る場合、減損損失を認識する。減損損失を認識すべきと判定された資産グループについて、帳簿価額を回収可能価額まで減額する。

回収可能価額は、正味売却価額と使用価値により算定している。正味売却価額は不動産鑑定士による不動産鑑定評価額等に基づいて算定しており、不動産鑑定評価には複数の見積手法が存在し、その選択には判断が伴っている。使用価値は、通期予算等に基づいて算定しており、当該通期予算は直近の受注高及び受注見込額、製品ごとの変動費及び固定費の費用予測等の仮定を用いて算定している。また、資産の耐用年数等一定の仮定を用いて算定している。

 

 

(貸借対照表関係)

※1 担保資産及び担保付債務

担保に供している資産及び担保付債務は次のとおりである。

 

 

前事業年度
(令和6年11月30日)

当事業年度
(令和7年11月30日)

建物

1,583百万円

1,461百万円

機械及び装置

89

172

土地

2,049

2,049

3,722

3,683

 

 

 

 

前事業年度
(令和6年11月30日)

当事業年度
(令和7年11月30日)

短期借入金

780百万円

780百万円

長期借入金

2,370

1,590

3,150

2,370

 

 

※2 関係会社に対する資産及び負債

区分表示されたもの以外で各科目に含まれている関係会社に対する資産及び負債は次のとおりである。

 

 

前事業年度
(令和6年11月30日)

当事業年度
(令和7年11月30日)

短期金銭債権

2,621百万円

2,403百万円

短期金銭債務

354

991

 

 

3  保証債務

関連会社の金融機関等からの借入債務に対し、保証を行っている。

 

 

前事業年度
(令和6年11月30日)

当事業年度
(令和7年11月30日)

津田駒機械製造(常熟)有限公司

472百万円(23,070千人民元)

375百万円(17,993千人民元)

 

 

※4 財務制限条項

当社の短期借入金及び長期借入金の一部について、貸借対照表の純資産の部の金額及び損益計算書の経常損益の金額に、財務制限条項が付されており、借入金残高は次のとおりである。

 

前事業年度
(令和6年11月30日)

当事業年度
(令和7年11月30日)

短期借入金

300百万円

―百万円

長期借入金

1,050

1,350

 

 

※5  期末日満期手形等の会計処理

期末日満期手形等の会計処理については、手形交換日等をもって決済処理している。

なお、当事業年度末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形等が、期末残高に含まれている。

 

 

前事業年度
(令和6年11月30日)

当事業年度
(令和7年11月30日)

受取手形

86百万円

71百万円

支払手形

20

11

 

 

 

(損益計算書関係)

※1  各科目に含まれている関係会社に対するものは、次のとおりである。

 

 

前事業年度

(自  令和5年12月1日

至  令和6年11月30日)

当事業年度

(自  令和6年12月1日

至  令和7年11月30日)

売上高

1,872百万円

2,128百万円

仕入高

2,557

2,602

その他の営業取引高

1,243

1,256

営業取引以外の取引高

49

136

 

 

※2 販売費及び一般管理費の主要な費目及び金額は次のとおりである。

 

 

前事業年度

(自  令和5年12月1日

至  令和6年11月30日)

当事業年度

(自  令和6年12月1日

至  令和7年11月30日)

販売手数料

741

百万円

763

百万円

荷造運搬費

1,083

 

1,002

 

業務委託費

590

 

600

 

給料及び手当

728

 

663

 

賞与

126

 

152

 

退職給付費用

73

 

34

 

旅費及び交通費

326

 

331

 

減価償却費

220

 

106

 

環境対策引当金繰入額

39

 

 

 

 

おおよその割合

 

 

前事業年度

(自  令和5年12月1日

至  令和6年11月30日)

当事業年度

(自  令和6年12月1日

至  令和7年11月30日)

販売費

約38%

約34%

一般管理費

約62%

約66%

 

 

 

(有価証券関係)

前事業年度(令和6年11月30日)

子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、時価を記載していない。

なお、子会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりである。

 

 

区分

前事業年度
(百万円)

子会社株式

1,832

 

 

当事業年度(令和7年11月30日)

子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、時価を記載していない。

なお、子会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりである。

 

 

区分

当事業年度
(百万円)

子会社株式

1,832

 

 

(税効果会計関係)

1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳

 

 

前事業年度
(令和6年11月30日)

当事業年度
(令和7年11月30日)

繰延税金資産

 

 

税務上の繰越欠損金

3,781百万円

3,861百万円

退職給付引当金

988

1,014

賞与引当金

90

118

貸倒引当金

601

606

棚卸資産評価損

230

271

関係会社株式評価損

733

755

その他

204

274

繰延税金資産小計

6,632

6,902

税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額

△3,781

△3,861

将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額

△2,850

△3,041

評価性引当額小計

△6,632

△6,902

繰延税金資産合計

 

 

 

繰延税金負債

 

 

 その他有価証券評価差額金

△52

△28

 前払年金費用

△422

△518

  その他

△1

繰延税金負債合計

△475

△548

繰延税金資産(負債)の純額

△475

△548

 

 

 

2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳

 

 

前事業年度
(令和6年11月30日)

当事業年度
(令和7年11月30日)

 法定実効税率

30.5%

30.5%

(調整)

 

 

交際費等永久に損金に算入されない項目

1.3%

2.9%

受取配当金等永久に益金に算入されない項目

△0.7%

△14.0%

評価性引当額の増減

3.6%

46.7%

繰越欠損金

△11.2%

△13.9%

住民税均等割等

1.8%

2.1%

税額控除

△2.1%

税率変更による影響

6.7%

その他

0.4%

△1.5%

   税効果会計適用後の法人税等の負担率

25.6%

57.4%

 

 

 

3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正    

  「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が令和7年3月31日に国会で成立し、令和8年

 4月1日以後に開始する事業年度より、防衛特別法人税の課税が行われることになった。

  これに伴い、令和8年12月1日に開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異に係る繰延税金資産及

 び繰延税金負債については、法定実効税率を30.5%から31.4%に変更し計算している。

  この変更により、当事業年度の繰延税金負債が15百万円、法人税等調整額が14百万円それぞれ増加し、そ

 の他有価証券評価差額金が0百万円減少している。

 

 

 

(収益認識関係)

   顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報

   「注記事項(重要な会計方針)6 収益及び費用の計上基準」に記載のとおりである。

 

(重要な後発事象)

 該当事項はない。