第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社の企業理念

当社グループは、50年の節目を迎えた今、新生アルテックへ進化いたします。新生アルテックとして、当社グループは、新たに「お客様とのきずなを深め、常に新領域にはばたき、幅広い知見で業界をきわめ、価値創造企業として社会に貢献する。」を企業理念として設定し、当社グループの企業価値向上を目指してまいります。

また、「市場や社会の変化および未来を見据え、価値創造や課題解決に向けた変革・挑戦を導くパートナーとして、お客様と共に歩み続け、新たな可能性という夢を届けます。」を経営理念として、企業理念を実現するために努めてまいります。

 

 

~ 企業理念シンボルに込めた想い ~

 

 アルテックの会社名の由来は、高度を意味する「ALT」と技術の「TECH」を組み合わせた造語で「高度な技術」という想いが込められております。

 アルテックの頭文字「A」をモチーフにしたこのシンボルは、企業理念を成す「絆」「翔」「究」の三要素がそれぞれさらなる高みを目指して段階的に成長し、既存の枠組みを超えて世界へ羽ばたきながら、一層の進化を遂げる姿を表現しています。

0102010_001.png

 

(2)対処すべき課題

当社グループは、経営理念に基づく中長期ビジョンを設定し、当社を取り巻く事業環境の不確実性を踏まえ、中長期ビジョンの実現に向けた道筋(ロードマップ)をバックキャストすることで、中長期戦略としての中期経営計画2026-2028を策定いたしました。中期経営計画2026-2028では「事業構造改革の貫徹~中長期的な価値創造の基盤としての事業構造改革、磨き上げおよび組織力強化の完遂~」を基本方針として、計画達成に向けて成果をあげていくことが対処すべき課題であると考えております。

 

(3)中長期戦略と中期経営計画重点施策

付加価値の追求と拡大、収益体質の徹底改善と、それらの実現に向けたノウハウ、知見の総結集、人的資本経営をはじめとする社内の体制づくりを推し進めるために、以下の中長期戦略に対する中期経営計画重点施策を実施してまいります。

 

 

中長期戦略

中期経営計画2026-2028重点施策

50年にわたり培った高度な専門性に基づく付加価値の追求と拡大

・既存領域に留まらない新規商権開拓の推進

・事業内および事業間の連携強化による既存顧客の深耕

2

持続的な価値創造の提供に向けた収益体質の徹底改善

・生産コストの抜本的な見直し

・販売先の拡大を含めたビジネスモデルの模索

3

ALLアルテックとして、50年にわたり積み上げたノウハウ・知見の総結集

・ノウハウ、知見の総結集とフル活用に向けた最適な組織体制・仕組みづくり

・アルテック一丸となって価値提供に邁進する組織風土の醸成

4

次の50年を見据えた挑戦と訣別

・経営資源の有効活用に向けた選択と集中

5

人的資本経営の実現

・人材がより活躍できる適材適所の配置とキャリアプランの醸成

・アルテック企業文化の変革と企業価値向上

6

リスクマネジメントとスピード感の両立に向けたガバナンス体制の強化・見直し

・子会社を含めたグループ全体の組織構造の見直し

・子会社モニタリングの強化(決裁権限の見直しを含む)

 

商社事業においては、新規商権としてリサイクル可能な耐熱プラスチック容器「TPET」の販売に注力し、廃棄物削減・環境負荷低減に寄与していくとともに、既存商権においてもミネラルウォーター製造設備、食品加工機械等の大型機械、自動倉庫等の人手不足の改善に向けた商権の収益拡大と、RFIDタグを利用した車両用タイヤの物流管理やメンテナンスの効率化を目的とする新しいビジネスモデルの構築に努めてまいります。

プリフォーム事業においては、中国の再生フレーク事業の収益が極めて厳しい状況であったため、再生フレーク事業から撤退いたしました。これにより、早期の黒字化が見込まれることとなります。一方で、中国ではプリフォームの他に、取引内容の変更にともなう食用油用キャップの収益が改善したため、早期の業績回復に注力してまいります。また、国内では、再生フレークおよび再生ペレットの調達コストの低減と品質向上を軸に市場のニーズに対応することで既存顧客の販売拡大および新規顧客の獲得を目指してまいります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、中期経営計画2026-2028の最終年度(2028年11月期)の目標(連結)を売上高20,000百万円、営業利益率3%以上、自己資本利益率(ROE)5%以上としております。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方および取組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方(サステナビリティの基本方針)

当社グループの企業理念は、「お客様とのきずなを深め、常に新領域にはばたき、幅広い知見で業界をきわめ、価値創造企業として社会に貢献する。」です。当社グループは、商社事業およびプリフォーム事業を車の両輪とし、サステナビリティを重視した経営に積極的に取り組み、様々な課題を解決することでステークホルダーとともに持続可能な社会の実現を目指します。

 

(2)具体的な取組み

① ガバナンス

当社のサステナビリティ推進委員会では、代表取締役社長の指示のもと、当社グループのサステナビリティ経営における基本方針や戦略の策定、施策の立案、目標に関する進捗管理および重要課題(マテリアリティ)の特定等について審議し、取締役会に報告しております。

本委員会は、当社の代表取締役社長、取締役、執行役員および当社グループ会社の社長等から構成されております。当社の代表取締役社長が委員長を、当社の取締役が副委員長を務め、オブザーバーとして常勤監査役が常時、社外取締役および社外監査役が適宜、本委員会に参加しております。

 

② 戦略

a.リスク及び機会に対処する取組み

当社グループは、気候変動リスクが人類が直面している大きな事象であることを踏まえ、「脱炭素社会への貢献」と「環境や社会に配慮した調達・供給」を5つのサステナビリティ上の重要課題(マテリアリティ)のうちの2つとして掲げております。当社グループは、商社事業とプリフォーム事業を営んでおりますが、それぞれの事業活動に影響を与えうるリスクと機会について、次のように分析し対応いたします。

 

(移行のリスクと機会について)

商社事業においては、海外から調達する産業機械等について、現地の環境規制や炭素税の賦課等に起因する仕入価格の高騰や、技術移行の過渡期における調達の遅れがリスクとして考えられますが、直接的な影響は小さく、他分野の幅広い商品を取り扱うことによってリスクの分散ができていると認識しております。さらに、注力する脱炭素社会に向けた新技術を利用した商品や資源の再利用を促進する商品への注目が高まることで、これらに対する需要が拡大することが期待されます。

プリフォーム事業においては、生産するプリフォームがペットボトルとして使用された後、不適切な方法で廃棄されることによって生じる環境汚染の問題や焼却処理に伴って生じる二酸化炭素排出等の問題が依然としてあります。これらの問題に対し、国内連結子会社ではリサイクルPET樹脂でプリフォームを製造するボトルtoボトルの流れを確立しつつあり、現在はお客様のニーズに合わせた製品の開発に注力しております。当社グループはお客様とともに環境負荷軽減に取り組んでまいります。また、同国内連結子会社および一部の海外連結子会社の製造工場に太陽光発電設備を設置し、クリーンエネルギーの活用を促進しております。

 

(物理リスクと機会について)

商社事業・プリフォーム事業ともに、異常気象による大規模な自然災害が原因で商品もしくは製品の製造がストップしたり、物流ルートが遮断されたりする等のリスクが考えられます。商社事業では、商品の完成遅延や納入遅延、メーカー技術者の渡航不能による納入・検収作業の遅延を予想しておりますが、複数の輸送手段・輸送経路を確保することやトレーニングを受講した当社技術者を中心に納入・検収作業を行うことにより、影響を最小限に抑えてまいります。またプリフォーム事業では、国内で大規模な自然災害等が発生した場合は国内の製造拠点が一か所であるためその影響は大きいものと推測しますが、当社グループの国外製造拠点と連携して一時的に国内の客先向け製品を製造、供給する等の対応をしてまいります。

 

 

b.人材育成方針

当社グループは、「市場や社会の変化および未来を見据え、価値創造や課題解決に向けた変革・挑戦を導くパートナーとしてお客さまと共に歩み続け、新たな可能性という夢を届けます。」という経営理念を実現するため、次のような人材が必要と考えております。

 

・「グローバルな商社力」と「ものづくり力」を両輪で強化し、市場価値創造に貢献できる人材

・多様な事業領域を横断し、経営視点での意思決定ができる次世代リーダー的人材

・DX/デジタルツールを活用することにより業務効率化・新規事業創出をリードできる人材

 

人材育成の具体的施策については、現在進めております人事制度改革プロジェクトにおいて職種・役職別に必須スキルとコンピテンシーを整理し等級制度の中に位置づけた上で、各等級において社員が理解・習得・実践を確実に行うための最適な研修・教育を検討・実施してまいります。

 

c.社内環境整備方針

経営理念を実現できる人材を育成するためのインフラとして、中期経営計画の柱の一つとして掲げておりますように、人事制度を刷新し若手・中堅社員が中長期にわたって活躍できる環境づくりに取り組んでまいります。また、生産性向上に資するDX化を推進し、多様な働き方を実現することにより、社員が働きやすい環境の構築を行ってまいります。

 

③ リスク管理

サステナビリティに関するリスク管理については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 c.当社及び子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制」によって管理することを基本といたしますが、管理をするうえでサステナビリティ推進委員会も関与いたします。

すなわち、当社は、「リスク管理規程」に基づき、当社グループの事業遂行上のサステナビリティに関するリスクにつき、サステナビリティ推進委員会と協力し、リスクの識別・分類・分析・評価を行うことにより、損失発生の未然防止に努めます。また、リスク管理の統括主管部門は、リスクの分析・評価結果を踏まえて、経営会議および取締役会にリスク管理状況およびリスク管理体制を報告・付議し、承認を得ます。危機が発生した場合には、「危機管理規程」に基づいて危機対策本部を設置し、迅速かつ適切な対応を図ります。

 

④ 指標及び目標

a.環境

当社グループでは、2022年に国際的環境イニシアチブ(SBT)の認定を取得し、気候変動に関連するリスクと機会を評価する指標として、当社グループ全拠点の温室効果ガス排出量(Scope1、Scope2)を採用しております。今後も再生可能エネルギーの活用、省エネ技術の導入、生産プロセスの効率化、資源の有効活用その他脱炭素に向けた各種取組みを実施することで、2030年には2019年度比で46%の温室効果ガス排出量の削減を目指します。

 

0102010_002.png

 

※Scope1:自ら排出した温室効果ガスの直接排出量と定義されており、当社グループ全拠点のエネルギー使用量(ガソリン、軽油、都市ガス、LPG)から算出されます。

※Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出量と定義されており、当社グループ全拠点の電気使用量から算出されます。

※Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出量(事業者の活動に関連する他社の排出量)と定義されており、自社の活動に関連するサプライチェーン全体の調達や物流、製品の使用・廃棄まで広範囲な排出源から算出されます。

 

当社グループは、国際的な評価・認証プログラムへ参加し、認証を取得することで、当社グループの環境への取り組み状況を客観的に評価し、継続的な改善を図り、サステナビリティ経営の推進および企業価値の向上に努めてまいります。

グループ全体の温室効果ガス排出量 Scope1, Scope2

0102010_003.png

 

0102010_004.png

 

b.社内環境整備

社内環境整備方針に関しての指標、目標および実績は次のとおりであります。

 

 

目標

実績(当連結会計年度)

有給休暇取得日数

2026年3月末日までに

15以上/年

12.2日/年

男性育児休業取得率

2028年11月末日までに

70

100

※提出会社および国内連結子会社の指標、目標および実績となっております。海外連結子会社については、各国の労働法制および運用の違いから除外しております。

※有給休暇取得日数について目標とする期限は、すでに女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画において公表しておりますとおり2026年3月末日までであります。なお、男性育児休業取得率について目標とする期限を2028年11月末日までとしておりましたが、当連結会計年度においてこれを達成いたしました。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、および発生した場合に受けると予想される影響の極小化に最大限努める所存であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)カントリーリスクについて

当社グループは、中国、タイ、インドネシア、ベトナムにおいて商社事業やプリフォーム事業を営んでおります。また、広くアジア、アメリカ、ヨーロッパの国々から商品や原料を調達しております。これらの国々において、政治・経済・法制度・社会情勢が大きく変化した場合や事業活動・投資・輸出入等への規制の強化・変更がなされた場合には、事業活動を計画どおりに遂行できず当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

なお、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢の混迷等により、世界経済の先行きは極めて不透明な状況が続いております。これらの情勢が激化・長期化した場合は、原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱等により、当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

 

(2)固定資産の減損リスクについて

当社グループは、不動産、機械装置、金型、事務設備備品等の固定資産およびリース資産を有しており、これらは潜在的に収益性の低下による減損リスクに晒されております。当社グループでは、対象となる資産について減損会計ルールに基づき適切な処理を行い、当連結会計年度末時点において必要な減損処理を行っております。しかしながら、今後、収益性がさらに低下した場合は、当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

 

(3)為替の変動について

当社グループは、海外取引先との輸出入取引を行うほか、海外事業を営んでいるため、外国為替市場の変動によるリスクに晒されております。当社グループの連結財務諸表は日本円建で表示しておりますが、外国為替市場の変動は、外貨建の資産、負債、収益、費用および在外連結子会社の外貨建財務諸表の円貨換算額に影響を与えます。当社グループは、これらの外国為替変動リスクを回避するために為替予約取引を中心としたデリバティブ取引を活用しておりますが、これらはリスクの完全な回避、低減を保証するものではありません。その結果、当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

 

(4)特定取引先への依存度について

当社グループが生産するペットボトル用プリフォームは主に大口取引先宛に販売しております。当社グループは高品質な製品を安定的に供給できる体制を構築することにより、これら大口取引先との間で長期安定的な取引関係を維持しております。ペットボトル用プリフォームの売上全体に占める大口取引先への売上比率は、今後も高水準で推移することが見込まれることから、これら大口取引先の飲料製品の販売不振、販売計画の変更、経営状況の悪化等による注文の減少に代替販売先等の速やかな確保ができない場合には、当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。

 

(5)自然災害・感染症等のリスクについて

当社グループは日本国内をはじめ中国、タイ、インドネシア、ベトナムにおいて商社事業やプリフォーム事業を営んでおりますが、これらの国々において、大地震や豪雨、竜巻等の大規模な自然災害が発生した場合や新型インフルエンザ等の感染症が流行した場合は、通常の事業活動が困難になるおそれがあります。当社グループでは、事務所として賃借しているビルの耐震構造の確認、定期点検・防災訓練への参加等の対策を講じておりますが、想定を超える自然災害等が発生した場合、設備の損壊、電力等の供給停止、交通や通信の停止、サプライチェーンの被害、人の往来の制限等により、取引先への商品・製品の出荷遅延や停止等に陥り、当社グループの事業活動の継続に影響をおよぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、不安定な国際情勢等に起因するエネルギーや原材料価格の上昇、円安等により物価高騰等の影響が続く状況ではあったものの、インバウンド需要の拡大や雇用・所得環境の改善等により、概ね緩やかな回復基調となりました。一方、海外においては、ロシア・ウクライナ情勢および中東情勢の混迷の長期化、中国経済の減速等の下振れリスクを抱え、先行き不透明な状況で推移しました。

このような市場環境の下、当社グループは、2021年1月に策定した中期経営計画の基本方針に基づき、商社事業においては、既存商権で安定した収益を確保したうえでの周辺機器への商権拡大と提案力の向上、無人化や非接触等の社会課題の解決に貢献する商品・サービスの提供に取組んでまいりました。プリフォーム事業においては、生産効率改善を推進するとともに、市場環境の変化に対応し、樹脂使用量の削減と再生素材の使用による環境負荷の低減に取組み、既存事業の競争力の強化を図ってまいりました。

一方で、今後の市場環境および事業リスクを考慮し、経営リソースの選択と集中による最適な配分を図るべく、事業ポートフォリオの見直しを実施いたしました。プリフォーム事業の新規事業であった再生フレーク事業については、市場の需要低迷が長期化し、極めて厳しい事業環境が続く中、プリフォーム事業全体の将来的な収益力向上と持続的成長を見据え、抜本的な事業構造改革が必要であると判断いたしました。この判断に基づき、経営リソースの選択と集中による最適な配分を図る事業ポートフォリオの最適化の一環として、当連結会計年度において再生フレーク事業から撤退いたしました。

その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は17,551百万円(前期比3.7%減)と僅かに減収となったものの、商社事業が堅調に推移し増益となったほか、プリフォーム事業の赤字幅も僅かに縮小し、営業利益24百万円(前期は営業損失148百万円)となりました。営業利益を計上したものの、営業外での貸倒引当金繰入額の計上等により経常損失126百万円(前期は経常損失253百万円)となりました。持分法適用会社であった愛而泰可新材料(深圳)有限公司の出資持分の売却益等の特別利益を計上したものの、将来の収益力改善と持続的な成長に向けた抜本的な事業構造改革に伴い、再生フレーク事業の構造改革費用や一部の連結子会社における減損処理を特別損失として計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失2,594百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失98百万円)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

(商社事業)

商社事業につきましては、前期に好調に推移した次世代ハイブリッド会議システムの売上高の反動減の影響はあったものの、チューブ製造機、食品加工機械、水処理装置等の大型機械の検収が完了したほか、千葉県南房総市に小型電気バス「e-JEST」を納車し、売上高は9,006百万円(前期比2.8%増)となりました。売上高の増加に加え、コストコントロールの徹底に努めたことで、セグメント利益は768百万円(前期比22.2%増)となりました。

 

(プリフォーム事業)

プリフォーム事業につきましては、飲料用プリフォームの販売数量が減少したほか、再生フレーク材の販売が減少し、売上高は8,618百万円(前期比9.5%減)となりました。売上高減少の影響を受けつつも、一部の連結子会社においては生産効率改善効果等により収益性に改善が見られ、セグメント損失は523百万円(前期はセグメント損失530百万円)となりました。

 

(注)「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」のセグメントの業績に記載している売上高は、セグメント間の内部取引を含んだ金額を記載しております。

 

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は10,652百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,725百万円減少いたしました。これは主に、売掛金、未収入金が増加したものの、現金及び預金、商品及び製品、原材料及び貯蔵品が減少したことによるものであります。固定資産は4,221百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,893百万円減少いたしました。これは主に、プリフォーム事業においての減損処理と再生フレーク事業からの撤退により有形固定資産が減少したこと、持分法適用会社の出資持分の譲渡により投資その他の資産が減少したことによるものであります。

その結果、総資産は14,873百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,619百万円減少いたしました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は5,408百万円となり、前連結会計年度に比べ1,584百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金、前受金が減少したことによるものであります。固定負債は994百万円となり、前連結会計年度に比べ340百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金、リース債務が減少したことによるものであります。

その結果、負債合計は6,402百万円となり、前連結会計年度に比べ1,925百万円減少いたしました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は8,470百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,693百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上によるものであります。

 

以上の結果、自己資本比率は56.4%と前連結会計年度比2.0ポイント減少いたしました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて513百万円減少し、3,529百万円(前連結会計年度比12.7%減)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は569百万円(前期は454百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1,928百万円に加え、売上債権の増加495百万円、前受金の減少1,042百万円等があったものの、非資金項目の減価償却費866百万円、減損損失1,057百万円、事業構造改善費用1,198百万円の調整に加え、棚卸資産の減少1,028百万円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は102百万円(前期は972百万円の獲得)となりました。これは主に、工場用地等の有形固定資産の売却による収入402百万円があったものの、プリフォーム事業の工場設備を主とする設備投資支出453百万円等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1,032百万円(前期は445百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減額538百万円、長期借入金の返済による支出126百万円、リース債務の返済による支出273百万円等があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

金額(千円)

前期比(%)

プリフォーム事業

8,276,546

△4.9

合計

8,276,546

△4.9

(注)1.上記の金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。

2.商社事業においては、生産活動を行っていないため生産実績を記載しておりません。

 

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

商社事業

7,328,378

△19.6

3,183,814

△34.0

プリフォーム事業

8,581,211

△9.6

合計

15,909,589

△14.5

3,183,814

△34.0

(注)1.上記の金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。

2.プリフォーム事業においては、得意先との間で製品の継続的な販売契約を締結しておりますが、販売数量等を確定させていないため受注残高を記載しておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年12月1日

至 2025年11月30日)

金額(千円)

前期比(%)

商社事業

8,970,386

2.6

プリフォーム事業

8,581,211

△9.6

合計

17,551,597

△3.7

(注)セグメント間取引については相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度における財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品や原材料等の仕入費用および生産子会社の製造費用、ならびに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主にプリフォーム事業においての生産設備に対する投資によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な運転資金および設備投資資金については、自己資金で賄うことを基本方針としつつ、不足分は金融機関からの借入またはリースにより調達しております。

 

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、決算日における財政状態および経営成績に影響を与えるような経営者の会計上の見積りを必要とします。

当社は、会計上の見積りについて、過去の実績、現在の状況等を勘案し合理的かつ慎重に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これら会計上の見積りと異なる場合があります。また、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、永続的に発展・存続し社会貢献できる企業となるべく、営業利益率および自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置付けております。

2021年1月に策定した中期経営計画(2021年11月期~2025年11月期)では、最終年度(2025年11月期)における営業利益率を5.0%以上、自己資本利益率(ROE)を8.0%以上とすることを目標として定めておりましたが、当連結会計年度における営業利益率は0.1%、自己資本利益率(ROE)は△26.2%となり、これらの目標指標は未達となりました。

現状を踏まえ、当社グループは新たに「中長期ビジョンならびに中期経営計画2026-2028」を策定し、中期経営計画の最終年度(2028年11月期)における目標指標を売上高200億円以上、営業利益率を3.0%以上、自己資本利益率(ROE)を5.0%以上として定めました。当該指標の達成に向けて、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期戦略と中期経営計画重点施策」に記載しました重点施策を実施してまいります。

 

<最近5年間の営業利益率および自己資本利益率(ROE)の推移>

 

第46期

第47期

第48期

第49期

第50期

 

2021年11月期

2022年11月期

2023年11月期

2024年11月期

2025年11月期

営業利益率

4.4%

2.7%

△1.5%

△0.8%

0.1%

自己資本利益率(ROE)

5.0%

3.4%

△8.4%

△0.9%

△26.2%

(注)連結ベースの財務数値により計算しております。

 

 

5【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。