以下の文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」をミッションに掲げ、クリエイターがテキストやマンガ、写真、音声等のコンテンツを自由に投稿・販売でき、ユーザーはそのコンテンツを楽しんで応援・購読できるメディアプラットフォーム「note」を中心とした事業を展開しております。「note」をインターネット上の「街」として、個人・法人を問わずあらゆる人が集まり、創作活動や情報発信をはじめとした多様な活動の本拠地となることを目指します。
当社グループを取り巻く経営環境については、個人がインターネットを通じてコンテンツを発表・販売し、収益を得る「クリエイターエコノミー」が拡大を続けております。特定の対象を応援・消費する「推し活」と呼ばれる消費行動の浸透に加え、クリエイターの活動を支援するサービスの普及等により、クリエイターエコノミー協会の調査によれば、国内市場規模は2兆円を超え、年平均約15%の成長を続けているとされております。
また、生成AIの急速な普及により、コンテンツの制作や流通のあり方が変化しつつあります。AIの活用によって創作活動への参入障壁が低下し、創作の生産性が向上するなど、より多くの人が創作を続けやすい環境が整いつつあると認識しております。一方で、クリエイターの権利保護や、コンテンツの大量生産・均質化といった課題も指摘されております。
さらに、クリエイター活動の活発化や、コンテンツを楽しむサービスのグローバル展開が進むなか、コンテンツ産業全体への注目がますます高まっております。日本発のコンテンツは、マンガ・アニメ・ゲームを中心に世界的な人気を博しており、政府もコンテンツ産業を成長戦略の柱のひとつに位置づけ、その振興に取り組んでおります。こうした環境は、クリエイターの活動機会を広げ、優れた作品を生み出すことを目指す当社グループにとって追い風になるものと考えております。
このような環境において、当社グループのメディアプラットフォーム事業では、あらゆる人がインターネット上で文章等のコンテンツを投稿・販売できるプラットフォーム「note」と、企業の情報発信をDX(デジタルトランスフォーメーション)する「note pro」を展開しております。個人・法人問わず、創作活動・情報発信の場として需要は引き続き拡大しており、生成AIの普及を背景にクリエイターやコンテンツの増加が加速するとともに、クリエイターの権利保護への取り組みやAIを活用したコンテンツと読者のマッチング強化等を推進することで、事業の拡大につなげております。IP・コンテンツクリエーション事業では、連結子会社であるTales & Co.株式会社を中心に、note内外から優れたクリエイターを発掘し、作品の創出からメディア展開までを一貫して支援することで、国内外の読者・視聴者に届ける事業に取り組んでおります。
(3)経営戦略
当社グループは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」というミッションの実現に向け、「note」を中心としたプラットフォームの拡大を続けながら、AI領域およびIP領域での事業展開を通じて、noteエコシステムの拡張と提供価値の向上を目指しております。
この戦略を支える基盤として、「note」は独自のポジショニングを築き、競争優位性を磨いてきました。
個人がコンテンツを投稿・販売し、読者が購読・応援できる「CtoC×課金」のビジネスモデルにより、クリエイターは創作に専念し、読者はコンテンツに集中できる場の提供を通じ、クリエイターが創作に見合った対価を得られ、優れた作品が生まれ続ける環境を構築しております。また、こうした環境のもと、クリエイターが増えるとコンテンツが増え、コンテンツが増えると読者が集まり、さらにクリエイターが集まるという「グロースモデル」に沿った事業運営により、プラットフォームにおいてネットワーク効果がはたらき、自律的に拡大しております。さらに、クリエイターの創作を支援する「AIアシスタント」機能の提供から、クリエイターの権利保護や適切な対価還元の仕組みづくりなどを通じて生成AIによる創作を取り巻く環境変化にもいち早く対応し、「生成AIに強いプラットフォーム」としての優位性を確立してきました。

こうした実績を踏まえ、当社グループは「AI時代のコンテンツ流通のハブ」となることを目指してまいります。コンテンツホルダーとAI事業者、そしてその先にいるユーザーをつなぐ役割を担うことにより、クリエイターの権利保護や適切な対価還元といったAI時代の課題を解決し、日本のコンテンツが生成AIを通じて言語や国境を超えて世界に届く未来の実現を目指します。

この実現に向けて、当社グループは「note」に集まるクリエイター・コンテンツやメディアとのネットワークといった資産に加え、GoogleやNAVERをはじめとするパートナーとの連携により、あらゆるクリエイターの活動拠点となるプラットフォーム「note」の拡大を続けながら、AI領域およびIP領域での事業活動を強化することで、「noteエコシステム」をさらに拡大し、提供価値を高めてまいります。
2026年11月期は、上記の戦略に基づき以下の5つのテーマに重点的に取り組んでまいります。
①多言語対応によるグローバル展開の開始や、他社サービスとの連携強化等を通じた「note」のさらなる拡大
②AIトレンドへの対応や「note」での発信需要拡大に応える「note pro」・法人向けサービスの強化
③AI時代のコンテンツ流通エコシステムの構築を目指すAI関連事業の拡大
④自社IPの発掘・推進とグローバル展開によるIP関連事業の拡大
⑤noteのエコシステムを広げる事業提携やM&Aの推進
③のAI関連事業においては、経済産業省および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する生成AI開発プロジェクト「GENIAC」に採択された、RAGデータベース開発に関する実証事業を推進します。出版社や報道機関、学術機関等と連携し、高品質なコンテンツを生成AIが適切に参照・利用でき、利用量に応じた対価還元を実現するデータベースの構築に取り組んでまいります。
これらの取り組みにより、「note」「note pro」を中心とするプラットフォーム事業、AI関連事業、IP事業の3つを成長の柱としてトップラインをさらに拡大させるとともに、各事業の成長を加速させ、noteエコシステムを広げるためのM&Aも積極的に検討し、非連続な成長の実現を目指します。
中長期的な財務ターゲットとして、2028年11月期から2030年11月期頃に連結売上高100億円、EBITDAマージン30〜40%の達成を掲げております。収益性とのバランスを意識しながら戦略的投資を行い、売上高の継続的な成長と利益の拡大の両立を実現してまいります。

当社グループでは、財務指標のうち売上高と調整後EBITDAを重要指標と設定し、最大化を目指しています。
事業上の重要KPIとしては、「note」については流通総額(GMV)を、「note pro」についてはARRを設定し、各事業の売上高の継続的かつ累積的な増加を目指しています。
そのほか、プラットフォームの更なる拡大のため、累計ユニーククリエイター数、会員登録者数、公開コンテンツ数といったメディアプラットフォームに関する各種指標についても推移を注視しています。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
コンテンツ配信業界を取り巻く環境は、底堅く推移しております。こうした中、この業界で課題とされるコンテンツの充実や読者へのレコメンド機能をはじめとしたサイトの最適化等システムへの対策が急務となっております。
当社グループはこうした課題に対して、「note」の事業活動を通じてビジネス上の継続基盤を強固にするとともに「note pro」の事業活動を通じて導入企業の増加を図るなど、今後も既存事業の強化を図りつつ、これまでに培ってきた技術や資産を活用した新規事業に取り組み、「note」のエコシステムを拡張していく方針です。
以上の取り組みにおいては、それぞれ次のような課題があると認識しております。
① 「note」「note pro」のさらなる拡大
「note」については、会員登録者数、累計ユニーククリエイター数、公開コンテンツ数といったメディアプラットフォームとしての各種指標を継続的に伸ばすことのほか、多くのユーザーを抱える影響力の大きなプラットフォームとして健全性を確保することを重要な課題として認識しております。またクリエイターの継続的な創作活動を後押しすることで「note」上で継続的に購読されるコンテンツの割合を増加させるために、クリエイターと読者のコミュニケーションの充実と、クリエイターの創作意欲を喚起することが必要と考えており、ポイント制度及びアプリ課金機能の導入やコンテストを実施しております。その結果、ユーザー数及び流通総額は着実に積み上げられております。
また、「note pro」については、セールス&マーケティングの強化や機能拡充により、有料契約数を飛躍的に増加させることが重要と考えております。 具体的には、「note pro勉強会」などのマーケティング目的のイベントや「note pro」のサクセス事例を増やすこと等を通じ、「note」を利用する法人を中心とする幅広い企業に対し認知拡大を図るほか、Geminiを活用し効率よく記事を書けるツール「AIアシスタント」においてビジネス用テンプレートの活用など法人向け特別機能を追加したり、noteの記事を通じて読者のメールアドレスを取得できる機能を導入するといった、情報発信をサポートするだけでなくビジネス成果につながる新たな機能の開発・強化を行なっています。その結果、有料契約数を伸ばしております。
② 生成AI関連技術の進展への対応と活用
生成AI技術の急速な進展は、クリエイターの創作活動のあり方を大きく変える可能性を秘めています。当社グループでは、この変化をさらなる成長の機会と捉えると同時に、クリエイターの権利を守るための適切なリスク対応が不可欠であると認識しております。
具体的には、Geminiを活用し効率よく記事を書けるツール「AIアシスタント」の導入を通じて、クリエイターの創作活動をサポートしているほか、読者とコンテンツの最適なマッチングを目的としたアルゴリズムの高度化にもAIを活用し、プラットフォームとしての価値向上を図っております。また、AI事業者が無断でコンテンツを学習データとして収集することに対し、クリエイターが拒否意向を示すことができる機能をいち早く提供するなど、クリエイターが安心して創作に打ち込める環境づくりに取り組んでおります。さらに、新たな収益機会の創出として、「note」に蓄積された良質なコンテンツをAI事業者に提供し、その対価をクリエイターに還元するプログラムを開始しました(提供を希望しないクリエイターは除く)。
このように、テクノロジーの進化を適切に捉え、クリエイターの利益と当社の持続的成長の両立に取り組んでまいります。
③ IP・コンテンツクリエーション事業をはじめとする新規事業の拡大
持続的な企業価値の向上のためには、「note」の開発・運営等これまでの事業活動を通じて培った技術・ノウハウや、膨大なユーザー・コンテンツ資産を活用した新規事業に取り組み、拡大させることが重要であると考えております。
具体的には、連結子会社であるTales & Co.株式会社において、「note」や物語投稿サイト「TALES」に集まる魅力的なクリエイターやコンテンツを発掘・育成し、自社IP(知的財産)として国内外へ広く届けるIP・コンテンツクリエーション事業に注力しております。
こうした新規事業を通じて、クリエイターの活躍の場を広げるとともに、多角的な収益機会の創出を図ってまいります。
④ 優秀な人材の確保と育成、それに合わせた組織体制の構築
インターネットや生成AIに関する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それらに対応した新商品及びサービスが常に生み出されております。これらの最新ニーズ及び新商品並びにサービスを的確に察知し、迅速な意思決定を行える体制を整え、常に市場をリードしていくことが当社グループの成長につながります。これを実現するために、国内のニーズを的確に察知できる人材の確保が可能な体制を構築してまいります。
当社グループの経営理念に共感し、意欲、業務推進能力を兼ね備えた人材の中途採用を実施することはもちろんのこと、事業拡大及びサービス品質の向上等により知名度を上げることで採用力を強化し、当社グループが必要とする優秀な人材を継続的に確保・育成するべく取り組むと同時に、効率的な組織体制の構築に取り組んでまいります。
⑤ 内部管理体制の強化
当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。当社グループが効率的に拡大できる体制の確立に向けて、コンプライアンスの徹底及び内部統制の強化を重要な課題として認識しております。これまでも体制整備を進めてまいりましたが、今後も事業規模の拡大に伴って人的補充を行い、定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査等委員監査の実施によるコーポレート・ガバナンスの充実などを行っていく方針です。
⑥ 情報管理体制の強化
当社グループは、事業推進上、利用動向等の個人情報や機密情報を保持しております。このような情報が流出した場合や不適切な取り扱いがなされた場合、当社グループの信頼性や企業イメージが低下し、契約獲得や今後の事業展開への影響が生じるおそれがあります。
そのため、個人情報等の機密情報を取り扱う際の業務フロー、社内規程の整備、定期的な社内教育の実施、セキュリティの整備等により、今後も引き続き、情報管理体制の強化を行ってまいります。
⑦ 業務の効率化による生産性向上
需要拡大に備えた増員は、一方で人件費等のコストアップにつながり当社グループの利益圧迫要因となります。当社グループでは全業務のプロセスの継続的な見直しを行い、無駄を削減し業務の効率化を図ってまいります。また、基幹システムを中心にシステム投資を強化し、インフラ面を改善するとともに業務の省力化による生産性向上を図ってまいります。
⑧ 業務基幹システムの維持・強化
当社グループの業務は、お客様を個別にかつ的確に管理し、必要な時に迅速に情報把握をできることが業務遂行上重要であり、その管理の根幹をなす当社グループの基幹システムを安定的に稼働させることが経営戦略上非常に重要な課題です。昨今の事業拡大、事業の継続的発展に伴い当該システムに対する負荷は、比例的に増大いたしますので、機能の拡充を継続的に実施していく方針です。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社グループが判断したものです。
当社グループは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」をミッションに、表現と創作の仕組みづくりをしています。メディアプラットフォームnoteは、クリエイターのあらゆる創作活動を支援しています。クリエイターが思い思いのコンテンツを発表したり、メンバーシップでファンや仲間からの支援をうけたり、ストアでお店やブランドオーナーが商品を紹介したり、note proを活用して法人や団体が情報発信をしたりしています。
また、noteは会員登録者数が1,114万人(2025年11月末時点)を超える規模に拡大、社会における創作のインフラといえるものに成長しており、同時に社会的責任も高まっています。当社グループではESGの観点を推進する取り組みとして、社内の環境整備だけでなく、事業の力をもって人の創造性の芽吹きを助けるようなクリエイターのエンパワーメントにも注力しております。
- あらゆるクリエイターが活躍できる環境づくりのために、中央省庁・自治体・学校・文化施設に対する「note pro」の無償提供と運用サポートや、地方自治体への情報発信支援を実施しています。
- あらゆるクリエイターが安心して創作活動に集中できる環境づくりのために、当社が代表理事を務める「一般社団法人クリエイターエコノミー協会」の運営を通して、個人クリエイターの活動支援や保護のための活動(誹謗中傷対策検討会の設立等)を実施しています。
- 法人企業のオウンドメディアである「note pro」事業の一環として、顧客企業の人的資本経営における思想や取り組みの広報、社会普及活動への活用を積極的に推進しています。
当社グループのサステナビリティに関する取り組みについては、取締役会をはじめとする各種の会議体にて定期的に報告しております。社外取締役を含む取締役会で議論することで、他社の知見・経験を踏まえた、より多角的なサステナビリティ施策の検討、実行、モニタリングにつながるようにガバナンス体制を構築しております。詳細につきましては、

「当社グループの人的資本経営の考え方」
当社グループは、ミッションの実現および事業成長の根幹として、「従業員個人や組織全体でのパフォーマンス最大化」を重要視しています。当社グループの競争優位の源泉はプロダクトであり、プロダクトづくりに寄与する従業員ひとりひとりの働きによりその価値を向上させていくことが何より重要と考えております。
また、従業員ひとりひとりの人材の価値、およびパフォーマンスを最大化することであらゆるクリエイターが世に出て活躍する起点となると考えています。そしてその先には創作のプラットフォームとして「すべてのひとが創作を通して輝ける社会の実現」を目指しています。
このような考えのもと人的資本に積極投資を行い、企業価値の最大化を図っていきます。
(重点テーマと取組)

「当社グループの組織課題と目指す状態」
①重点テーマ
当社グループは、「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」というミッションと、付随するカルチャーを重要な軸として組織運営を行ってまいりました。
ミッションへ共感した社員が集まり、それを組織全体で分かち合うことで新たな価値を生み出すことができ、あらゆる形でのクリエイターの創作活動の支援に繋げています。定期調査している従業員エンゲージメントサーベイにおいて「会社理念・ビジョンへの共感」指標の数値は、5段階中4.26ptと非常に高い結果となっています。(2025年8月時点のGeppo(※)導入企業の平均数値は平均3.54pt)
※Geppo:株式会社リクルートが運営する従業員のエンゲージメントサーベイサービス

一方、メディアプラットフォームとしてのさらなる事業成長のためには、これまで重要視していたミッションドリブンな組織運営に加え、「個と組織の成果創出のためのプロフェッショナルなカルチャー」を醸成していく必要があると考えています。
特に以下3つを重点テーマとして掲げ、取り組みを行っております。
a.プロフェッショナル人材の採用・育成
b.個と組織の成果最大化に向けたカルチャー醸成
c.生産性向上とクリエイティビティの発揮
②おもな取組
a.プロフェッショナル人材の採用・育成
事業成長に向けて組織の競争力を高めるために、卓越した専門性を保有する人材の厳選採用を行っています。人材の選考においては、当社グループの第2章ともいえる新規上場後のフェーズにおいて、ミッションへの共感やカルチャーマッチだけでなく、事業成長を牽引できるような能力や実績を持つかどうかを重視しています。
その証左として、2025年11月期の人材採用数の内訳におけるハイグレード人材(※)の割合は50.0%と、2023年11月期の18.2%、2024年11月期の47.1%と比較して大幅に上昇しており、事業成長の核となる人材の厳選採用が着実に進展しています。
※ハイグレード人材の定義:当社グループの人事制度において一定以上のグレード要件を満たす社員

また、各従業員のポテンシャルを引き出すアサインメントや、次世代リーダー候補となる人材育成も積極的に行っており、半年に一度、新たな役職者(部門長・マネージャー・リーダー)の登用や抜擢を検討し、従業員の成長とキャリア創出に繋げています。
特に2025年11月期においては、役職者として新たにマネージャー6名・部門長2名を登用しました。また、2025年12月には新たに社内登用で2名の執行役員を任命するなど、マネジメント層の増強と自律的な組織づくりを推進することでさらなる事業拡大と経営体制の強化を図っております。

これらの取り組みは性別にとらわれず推進しており、女性管理職の割合は30.5%となっています。これは、厚生労働省調査における女性管理職の割合の13.1%(※)と比較しても高い結果となっています。
また同様に正規雇用労働者の男女賃金格差は74.5%と、ジェンダーイクオリティの観点における「説明できない男女格差」は小さい水準であるといえます。
※出典:厚生労働省の令和6年度雇用均等基本調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r06/01.pdf
そのほか、今年度は従業員のキャリア開発に関する取り組みも強化しています。具体的取り組みとしては、異動・アサイン変更を含めたキャリア支援の制度や仕組みの新設・改善、有資格者による専門的なキャリア面談やキャリアの棚卸し支援、役職者に対するキャリア開発支援の各種サポート、キャリアに関する研修・ワークショップの実施など、組織課題と従業員個人の課題に即した施策の実施検討を進めています。
特に当社グループの事業成長の核となるマネジメント層に対しては、組織運営と企業経営のケイパビリティーを高めるべく、外部の人材育成事業者のパッケージと当社グループオリジナルのスキームを組み合わせる形で研修を実施しています。
b.個と組織の成果最大化に向けたカルチャー醸成
成果創出に向けて組織として一丸となり、互いに切磋琢磨し合いながら成長できるカルチャー醸成のために、あらゆる取り組みを行っています。
毎週全社員が集まる全体会を実施し、会社方針やクリエイターに関するトレンドなどをタイムリーに共有するなど、成果創出のための情報連携を頻度高く実施しています。
また、模範的な行動(バリューの体現)をとって成果に結びつけた社員の事例共有や相互フィードバック制度など、従業員個々の行動と個人の成果および会社全体の成果を結びつけるためのあらゆる取り組みを実施しています。
組織や従業員が抱える課題をタイムリーにキャッチアップし解決していくために、毎月のパルスサーベイと半年に1度の組織サーベイをハイブリッドで実施しています。成果創出の阻害要因となりうる課題を人事と現場マネージャーで解決していく体制を整えています。
事業成長にコミットし成果を創出した社員に適切に報いるために、等級要件の具体化や市場水準を加味した報酬レンジの設定を行い、半年ごとに従業員の報酬を見直しています。採用市場の動向に照らし、競争力のある報酬水準を目指すべく、給与水準の継続向上を実現しています。その結果として2025年11月期における従業員の平均年収は、2020年11月期に比べて154万円上昇しています

加えて、業績向上に大きく寄与した従業員を対象に上場後もストックオプション付与を実施しています。従業員の成果を会社全体の成長に結びつけることで従業員の株価上昇に対する意識を高め、従業員のインセンティブと株式価値拡大を一致させることで中長期的な株式価値向上を目指す目的です。また、一定期間を経て行使可能な設計とし、人材定着も図っています。

さらに2025年12月には従業員持株会制度を刷新(2026年1月拠出分より適用開始)し、奨励金付与率を最大30%へ大幅に引き上げました(※)。本施策は、社員が株主となりやすい環境を整えることで、「会社の成長」と「個人の資産形成」を直接的に結びつけることを目的としています。ストックオプションによる中長期的なインセンティブに加え、持株会を通じて日常的に投資家視点での経営参画意識を醸成することで、組織一丸となって中長期的な企業価値向上にコミットする体制を強化してまいります。
※ 月額拠出額2万円までは30%、2万円を超える分は10%を付与(改定前は一律5%)
c.生産性向上とクリエイティビティの発揮
従業員のパフォーマンスが最大化されることを第一義に、多様なライフスタイルをもつ社員が生産性をあげクリエイティビティを発揮できるよう、各種制度の整備に積極的に注力しています。男性の育休取得も積極的に推奨し、幅広い職種や役職での取得がなされ、2025年11月期の男性育休取得率は60%(翌年度に育休を取得予定の社員を考慮すると80%)となっています。またコロナウイルス感染拡大により全社会的にオフィスへの出社の抑制を余儀なくされる以前より、働く場所にとらわれない「フレキシブル出社制度」の導入や「リモート勤務手当」の支給によりリモートワークを推奨、厳しい外的環境下でも大きな成長を続けてきました。
同時に、リモートワーク勤務する従業員を擁す多様な働き方でありながら、従業員同士のコミュニケーション活性化・生産性向上のための取り組みとして、全従業員がオンラインで参加する全体会を毎週実施したり、オンライン・オフラインが混在する形での従業員ランチや、取締役と役職の垣根を越えたコミュニケーションランチを実施する等、多数の施策を日常的に取り入れています。2024年11月期からは、新入社員と既存従業員との関わりを深めるコミュニケーション施策を実施し、新入社員の早期オンボーディングを助成しています。
また、社員の業務生産性を高め、より付加価値の高い業務に専念できる環境をつくるため、全社的にAIを積極的に活用し、業務改革を推進しています。AIコードエディタCursorを全社員向けに配布しているほか、エンジニア向けにはさらにClaude MAXやCODEX (OpenAI)等のツールも配布しています。
またテクノロジー領域での自己研鑽支援の制度「テックチャレンジ補助制度」において、AIや大規模言語モデルの学習・活用補助を導入しており、対象となるサービスはChatGPT Plus / Claude Pro / Perplexity Pro /Gemini Advancedなど多岐に渡ります。結果として、社員一人当たりのAIツール利用金額は年間で約20万円となっており、新技術を日常的に活用して自発的に生産性を向上させています。

その結果として、従業員一人当たりの売上高は20〜30%継続して上昇しています。

上記の取り組みに加え、当社グループでは人材のパフォーマンス最大化のための取り組みを数多く行っています。
詳細は以下を参照ください。

「代表的な人事制度一覧」
当社グループでは、リスク管理規程に基づいて、リスク管理委員会でサステナビリティ関連のリスク・機会を識別・評価・管理しております。リスク管理委員会は年2回及び必要に応じて開催いたします。代表取締役CEOが委員長となり、取締役CFO、取締役CTO、取締役監査等委員長、その他委員長が必要と認める者が参加し、サステナビリティを含めた経営に関するリスク・機会について協議しております。
当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び当社の実績は、次の通りです。
※実績は2024年12月1日~2025年11月30日の期間で集計した数値
(注) 当該指標に関する実績は、連結子会社が「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社のみの実績を記載しております。なお、翌年度に育休を取得予定の社員を考慮すると80%の実績となっております。
目標を設定する上では、現在の水準をさらに一段階引き上げ、従業員が男女の別なく活躍する理想を叶えられるものとしました。
当社グループでは、人的資本経営に基づく従業員の能力開発・よりよい働き方の実現を通して、クリエイターをエンパワーメントする事業をより一層成長させていくことで、創作を営むあらゆるクリエイターが輝けるよりよい社会の実現に貢献していきます。
当社グループは、「リスク管理規程」を定め、代表取締役CEOを委員長とするリスク管理委員会を設置し、個別リスクの把握と評価、対応すべき優先度、リスク管理方法等を審議するとともに、定期的なモニタリングを行い、体制の整備、見直しを行っております。また、リスクが顕在化した場合、事件・事故が発生した場合又はリスクが顕在化する恐れがある場合、事件・事故に発展する可能性がある場合を緊急事態とし、代表取締役CEOを緊急対策本部長とする緊急対策本部を設置し、迅速に対応することとしております。
本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項は以下のとおりです。また、必ずしもリスク要因に該当しないと考えられる事項についても、投資家の投資判断上、有用であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大
当社グループは、インターネット上におけるメディアプラットフォーム「note」の運営を主な事業基盤としており、インターネット及び関連サービス等のさらなる発展が、当社グループが今後成長を図る上で重要であると考えております。現状、国内におけるインターネットの利用率は85.6%(出所:総務省「令和6年通信利用動向調査」令和7年5月公表)に達しており、一般的に普及していると言える中、スマートフォン及びタブレット端末や高速通信手段の普及が急速に進むなど、インターネットの利用環境は年々改善されており、今後についても同様の傾向が続くと思われます。当社グループは、インターネット関連市場の動向が経営戦略の根幹をなすものと位置付け、日々その動向を注視しながら、適宜当社グループの経営戦略に織り込んでまいります。
しかしながら、インターネット利用に関する新たな規制やその他予期せぬ要因により、インターネット利用環境が急激な変化に見舞われ、インターネット利用の順調な発展が阻害された場合、当社グループの事業展開に支障が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業に係るリスク
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大
当社グループは、優良なクリエイターが配信する質の高いコンテンツを提供することによって、コンテンツ産業において独自のポジションを確立し、競争優位性を有した事業展開を図っております。しかしながら、今後、高い資本力や知名度を有する企業等が参入した場合や同種の機能で価格優位性に優れたサービスが登場した場合には、競争の激化とユーザーの流出等が生じ、当社グループの競合優位性が薄れ、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクに備え、今後もサービス・機能を継続的にアップデートすることによりプラットフォームの価値を高め、クリエイターはさらに創作活動が続けやすく、読者は魅力的なコンテンツに出会いやすい環境をつくることにより、さらに競争優位性を高めてまいります。
② 解約リスクについて
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大
「note」による収益はサービス利用料が、「note pro」による収益は月額利用料がそれぞれ主となっており、その後、顧客の意思に従って契約の更新や継続的な購入又は解約がなされます。当社としては、できる限り各サービスの利用契約が継続されるよう、「note」のプラットフォームのUI/UXの向上、「note pro」の充実したカスタマーサポートの提供を通じた顧客ニーズの継続的な把握及び当該ニーズを反映するための機能改善開発に取り組んでおります。かかる取り組みに加え、各サービスを利用しているユーザー数はそれぞれ、「note」の累計会員登録者数1,114万人(2025年11月末時点)、「note pro」の有料契約数991社(2025年11月末時点)にのぼり、且つ、「note pro」の顧客属性は採用広報、リード獲得、ブランディング、コンテンツ販売目的など、分散していることから、解約数が急激に増加するリスクは低いと考えておりますが、万が一解約数が急激に増加した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ サイト運営の健全性等について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大
当社が運営する「note」では、クリエイターが自由にコンテンツを投稿できる他、「note」上のコンテンツに対してユーザーがコメントを投稿できる仕組みを提供しています。この仕組みにより、ユーザー間のコミュニケーションが活発化し、多様で創造的な表現が行われる場を提供しております。また、生成AIを活用したコンテンツ制作は、クリエイターの創造性を広げ、より多様な表現を可能にする手段として当社もその価値を肯定的に捉えています。一方で、生成AIの普及に伴い、悪意を持った不適切なコンテンツや誤情報の自動生成・投稿のリスクも増加しています。これに加え、健全性を欠いたり、他者を誹謗中傷するようなコンテンツやコメントが投稿されるリスクも引き続き存在しています。これらが現実化した場合、当社のプラットフォームの信頼性が損なわれ、ユーザー離脱や社会的批判、さらには炎上等のレピュテーションリスクを招く可能性があります。当社では、こうしたリスクに対応するため、以下の対策を講じています。
・クリエイターやユーザー向けに、明確な利用規約や「コミュニティガイドライン」を策定し、サイト上に明示することで健全な利用を促進
・「安心創作勉強会」を通じて、著作権や法律に関する知識を提供し、生成AIを含む適切な創作活動を支援
・AI/機械学習技術を活用したコンテンツ監視システムの導入、及び専任チームによるパトロールを実施し、不適切コンテンツの早期発見と迅速な対応を実現
さらに、投稿内容が利用規約で禁止されている行為に該当する場合には、コンテンツやコメントの削除、利用停止などの措置を講じています。また、監視体制の強化の一環として、社内マニュアル・基準の策定及び定期的な見直しを行っています。
これらの取り組みにより、生成AIの利点を最大限活かしつつ、健全で安心なプラットフォーム運営を維持することを目指しています。ただし、不適切な投稿に対して当社が十分な対応ができない場合には、クレームやネット上の拡散、通報等に端を発した炎上等によるレピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 特定のカテゴリー収益について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社は、多様なカテゴリーのコンテンツから収益を獲得しておりますが、当連結会計年度の売上構成比率において、競馬等の公営競技や、ビジネス・投資・IT等といったユーザーの経済的利益に直結しやすいカテゴリーに係る流通金額はより比重が高いものとなっております。今後、何らかの事由により当該カテゴリーの流通金額が減少した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社としては、上記のような特定カテゴリーの比率を下げるために、「note」のトップページにて積極的にユーザーに知ってもらいたい多様なカテゴリーのコンテンツやユーザーにマッチするであろうコンテンツについて今日の注目記事としてピックアップしたり、おすすめコンテンツとして表示したりするなど、閲覧コンテンツの多様性及び収益化機会の確保に向けた取り組みを行っているほか、note pro事業や法人向けサービス事業の収益拡大に取り組んでおります。
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
「note」では、プラットフォーム上での有料コンテンツに対する支払方法について各種の決済手段を提供しております。「note」では、購入者が第三者のクレジットカードを不正に利用する不正決済を防止するために、社内の専門部署により取引状況の監視を行うとともに、3Dセキュアの導入やシステムによる不正決済の検知を行っております。しかしながら、万が一、これらの事態を事前に防止できなかった場合、クレジットカード売上の取消しによる決済代行会社への売上金の返金や当社グループの信用の下落等による損害が発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社グループのビジネスモデルは、プラットフォームのUI/UXの向上のための投資を行い、当該プラットフォーム上でのコンテンツの流通量の拡大に伴う収益の増加により、投資回収を図る形態のため、当社グループのサービスを拡大していくための開発人員の採用・育成にかかる先行投資が発生いたします。また、継続的な事業成長のためには、信頼性の面でより優れたプラットフォーム基盤の構築やさらなる認知度の向上及び顧客拡大に取り組んでいかなければならないと考えております。
当社グループでは従来、これらの取り組みを積極的に進め、開発人員を中心とした優秀な人材の採用等の継続的な投資を行ってきた成果が徐々に現れるようになり、またコストマネジメントを中心とした収益性改善に取り組んだ結果、当連結会計年度において、営業利益及び営業キャッシュ・フローがプラスとなっております。
これらの先行投資に加え、当社グループが保有またはライセンスを受けている知的財産(IP)にかかる事業への投資を行っています。これらのIP事業への投資から見込まれる効果が、市場の競合激化やユーザーニーズの変化などにより期待どおりに実現せず、または当該IPの価値が毀損した場合、投資を回収できない可能性があります。
当社グループは今後、これまで採用・育成した人材を中心にサービスの機能を継続的にアップデートし、より多くのユーザーを獲得するとともに、知名度と信頼度の向上のための広報・PR活動等を進めることを想定しております。
しかしながら、事業環境の急激な変化等により、想定どおりに事業展開が進まず、これらの先行投資が当社グループの想定する成果につながらなかった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 税務上の繰越欠損金について
発生可能性:高、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:小
当連結会計年度末時点において、税務上の繰越欠損金が存在しております。当社グループの業績が事業計画に比して順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)事業運営体制について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社代表取締役CEOである加藤貞顕は、当社グループの創業者であり、2011年の創業以来代表を務めております。同氏は、出版・コンテンツ業界に関する豊富な知識と経験、人脈を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社グループは、取締役会及びその他の会議体における情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難となった場合は、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社グループが事業拡大を進めていくためには、優秀な人材の確保、育成及び定着が最重要課題であると認識しております。当社グループでは、将来に向けた採用活動、人事評価制度の整備や研修の実施等の施策を通じ、新入社員及び中途入社社員の育成、定着に取り組んでおります。
当社グループは今後もこれらの施策を継続していく予定ではありますが、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材が十分に確保・育成できなかった場合や、採用後の人材流出が進んだ場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しますように、コンプライアンス及びコーポレート・ガバナンスの徹底を図るための様々な施策を実施しております。また、業務の適正化及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。
しかしながら、事業の急速な拡大等により、各事業の予算管理・資金繰り管理・業務プロセス等内部管理体制の構築が追い付かないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社グループの事業はインターネットを利用しているため、自然災害、事故、不正アクセスなどによって通信ネットワークの切断、サーバー等ネットワーク機器に作動不能などのシステム障害が発生する可能性があります。当社グループでは、システム障害の発生防止のために、システムの冗長化、脆弱性検査、不正アクセス防御等の対策を講じております。しかしながら、これらの対策を講じているにも拘らず、障害が発生した場合には、当社グループに直接的損害が生じるほか、当社グループのサーバーの作動不能や欠陥等に起因するサービスの停止等については、当社グループのシステム自体への信頼性の低下を招きかねず、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社グループのサービスでは、多種多様かつ大量の企業情報及び個人情報を取り扱っており、これらの情報については、個人情報保護方針に基づき適切に管理するとともに、社員教育の徹底と管理体制の構築を行っております。
当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行うとともに、第三者による脆弱性診断を受けておりますが、何らかの理由で利用者のプライバシー又は個人情報が漏洩する可能性や不正アクセス等による情報の外部への漏洩又はこれらに伴う悪用等の可能性があり、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、経営成績、財政状態及び企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが事業を運営する各法域における利用者のプライバシー及び個人情報の保護に係る法規制に改正等があった場合にも、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小
当社グループが事業活動を行うに当たり、第三者が保有する商標権、著作権、特許権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払い、著作権に関する社内研修の実施や弁護士に随時相談する体制の構築などの対策を行っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止請求、ロイヤリティの支払い要求等が発生する可能性があり、実際に当該事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小
現在のところ当社グループの事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はありませんが、インターネット関連分野においては「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」、「資金決済に関する法律」、「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」、「電気通信事業法」等が存在します。近年インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されてきておりますが、今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット広告を含むインターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等の制定又は既存法令等の解釈変更がなされた場合には、当社グループの事業運営が制約を受け、事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、AI技術の急速な進展に伴い、AI技術に関する規制が強化される場合、業界全体でのビジネス運営に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループでは、そのような可能性に対して、積極的に情報を得る体制の強化、一般社団法人クリエイターエコノミー協会を通じた法改正への関与及び顧問弁護士等の専門家との協力体制の構築を行っており、変化する法規制環境に迅速に対応し、事業運営の安定性を確保することを目指しております。
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小
請負契約の下で行われる業務委託においては、労働関係法令に則った適切な対応が求められます。当社グループでは、コンテストの参考作品やIP関連事業における漫画原作等の作成依頼など、請負業務に関する外注管理規程を制定し全社的な問題意識の共有化・定着化を図り、適正な業務委託の徹底に努めております。このような取り組みにもかかわらず、請負業務の趣旨から逸脱して業務が遂行され、偽装請負等の問題が発生した場合には、当社グループの信用を失い、事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社グループでは、コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させること、法令遵守や社会倫理に関する研修を行うことで、法令違反などの発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、ユーザーや取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。また、ユーザーは即時にコンテンツを公開できるため、ユーザーによるコンテンツの公開によって名誉毀損を受けたとして、第三者から当社グループが訴訟などを受ける可能性があります。知的財産権の侵害についても前述のとおり訴訟発生リスクがあるものと考えております。提起された訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、多大な訴訟対応費用や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。
発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小
当社は、更なる財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題の一つとして位置づけております。そのため、現時点においては内部留保の充実を図り、事業の効率化と事業拡大のための投資を積極的に行っていくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。しかしながら、当社は株主への利益還元も重要な経営課題であると認識しており、将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討してまいる方針ですが、現時点において配当実施の可能性及び、その実施時期につきましては未定です。
なお、より多くの株主に当社株式を長期的に保有して頂くことを主な目的に、株主優待制度を新設し導入いたしました。
発生可能性:低、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:中
当社グループは、ミッションである「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」ために、非連続な成長を目指していくことを経営方針としております。新規事業開始や資本業務提携に加え、今後はM&A(企業や事業の合併及び買収)を含む積極的な業容拡大を進めてまいりますが、これらの新規事業開始や業容拡大等がもたらす影響について、当社グループが予め想定しなかった結果が生じ、結果として当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、これら新規事業開始や業容拡大等は、その性質上、多額の買収対価や投資資金を必要とする場合があります。そのため、株式交換やエクイティファイナンスにより新株を発行する場合や、金融機関からの借入や社債の発行等により資金調達する場合があります。多数の新株発行や多額の借入又は社債の発行により、株式希薄化や負債比率増加に伴う財務安定性の棄損を招くリスクがあり、かかる場合においては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、業容が拡大していく中で、事業の取捨選択方針を誤り、限られた経営資源が分散し、成長事業に十分な資源の投下ができないリスクや、多角化により管理コストが増大するリスクを招く可能性があります。
このようなリスクに対応するため、資本業務提携やM&Aを含む新規事業への進出においては、決められた期間において達成すべき業績指標(KPI)を設け取締役会において、各事業をモニタリングしてまいります。また、当社グループの企業規模を勘案しつつ、株主への還元等の機動性確保の観点から、必要に応じて資本金の減少等も実施してまいります。
発生可能性:高、発生する可能性のある時期:1年以内、影響度:小
当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、役員及び従業員の業績向上に対する意欲や士気を一層高めることを目的として、当社の役員及び従業員に対して新株予約権(インセンティブを目的とした新株予約権(ストック・オプション)を含む)を付与しております。また、今後においても当社役員及び従業員の士気向上や優秀な人材の確保を図るため、継続的にストック・オプションなどの株式報酬制度を実施・導入する可能性があります。本書提出日の前月末現在において、これら新株予約権による潜在株式数は1,018,800株であり、発行済株式総数18,253,500株の5.58%に相当します。
当社では、権利行使期間において段階的に行使が可能となる条件を付与することで、希薄化の影響が分散するようにしております。なお、新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりです。
今後、これら新株予約権が行使された場合には、将来的に既存株主が保有する株式価値の希薄化や需給関係に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比較して1,428,239千円増加し、5,099,676千円となりました。これは主に、現金及び預金が890,960千円増加、未収入金が422,957千円増加したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して947,865千円増加し、1,045,580千円となりました。これは主に、投資有価証券が768,980千円増加、繰延税金資産が166,712千円増加したこと等によるものです。
この結果、総資産は、前連結会計年度末と比較して2,376,105千円増加し、6,145,256千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末と比較して607,100千円増加し、2,654,088千円となりました。これは主に、預り金が509,505千円増加したこと等によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して612,519千円増加し、612,519千円となりました。これは主に、長期借入金が612,500千円増加したこと等によるものです。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比較して1,219,620千円増加し、3,266,607千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して1,156,485千円増加し、2,878,649千円となりました。これは主に、資本剰余金が290,554千円増加、利益剰余金が747,701千円増加、その他有価証券評価差額金が26,836千円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は45.9%(前連結会計年度末は45.2%)となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度においては、個人消費については物価高の影響により消費者マインドに弱さが見られるものの、雇用・所得環境の改善を背景に底堅く推移しており、企業収益も改善傾向が続くなど、緩やかな回復基調となりました。しかしながら、各国の通商政策等による世界経済の減速や企業収益の減少懸念など、依然として先行きの不透明な状況が続いています。
このような状況の下、当社グループは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」をコーポレートミッションとして掲げ、インターネット上にクリエイター・メディア・ファンをつなぐエコシステムを構築することを目指し、クリエイターがユーザーとコミュニケーションをとりながらデジタルコンテンツを創作・公開・販売できるプラットフォーム「note」を中心としたメディアプラットフォーム事業を展開しております。また、2024年5月にTales & Co.株式会社を設立し、IP・コンテンツクリエーション事業を展開しております。
当連結会計年度の売上高は4,141,280千円(前期比25.0%増)となりました。また、営業利益は256,142千円(前期比384.7%増)、経常利益は262,673千円(前期比249.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は440,642千円(前期比345.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
メディアプラットフォーム事業では、CtoCメディアプラットフォーム「note」の運営、法人向け情報発信メディアSaaS「note pro」の運営、「note」上での企業協賛型コンテストの実施等を中心とした法人向けサービスに取り組んでおります。
「note」については、継続的な機能改善によってプラットフォームに集まるユーザー・コンテンツが順調に増加しており、2025年11月末時点で会員登録者数は1,114万人、公開コンテンツ数は6,956万件となりました。当第4四半期会計期間における流通総額は5,608百万円(前年同期比29.1%増)となり、引き続き高水準で推移しています。「note pro」については、機能強化やnoteのサービス成長に伴う企業からの認知度向上などにより引き続き利用企業は増加しており、2025年11月末時点でARR(注)1は757百万円(前年同期比34.4%増)となりました。法人向けサービス事業については、「note」のユーザー数増加などにより、「noteコンテスト」案件が堅調に推移しております。
この結果、メディアプラットフォーム事業の売上高は4,079,637千円(前期比23.7%増)となりました。その内訳は、note売上高3,304,309千円(前期比23.3%増)、note pro売上高659,604千円(前期比28.1%増)、法人向けサービス売上高88,675千円(前期比8.8%増)、その他売上高27,048千円(前期比26.0%増)です。また、セグメント利益は326,191千円(前期比206.7%増)となりました。
(注)1.ARR=Annual Recurring Revenueは、各四半期末月のMRR(注)2を12倍したもの。
2.MRR=Monthly Recurring Revenueは、月次経常収益。MRRには、note proの基本料金に加え、一部オプション料金も含む。
IP・コンテンツクリエーション事業では、クリエイターの企画や作品のエージェント、コンテンツ制作・販売、外部企業からの企画・コンテンツ制作受託などに取り組んでおります。
この結果、IP・コンテンツクリエーション事業の売上高は69,142千円(前期比406.8%増)、セグメント損失は13,944千円(前期は10,301千円のセグメント損失)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,056,361千円となり、前連結会計年度末に比べ890,303千円増加しております。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、393,294千円(前期は225,762千円の資金の増加)となりました。これは主に、「note」の流通総額の伸長などによる未収入金の増加額422,957千円などにより資金が減少した一方で、同じく「note」の流通総額の伸長によってクリエイター向けの預り金が増加したこと等による預り金の増加額509,505千円、及び税金等調整前当期純利益262,957千円等により資金が増加したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、747,803千円(前期は9,771千円の資金の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出728,070千円等により資金が減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増加は、1,244,811千円(前期は38,140千円の資金の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入700,000千円、株式の発行による収入497,323千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入144,988千円等により資金が増加したことによります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりです。
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り及び仮定の設定をしております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
a.経営成績の状況の分析
(売上高)
売上高の分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況 ② 経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は264,774千円となりました。その内訳は、開発部門の人件費が主なものになりますが、必要に応じて業務委託を利用することにより開発スピードの担保や柔軟な人員リソースの確保を実施しております。この結果、売上総利益は3,876,505千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は3,620,363千円になりました。主な内訳としては、販売および管理部門の人件費である給与手当が1,093,370千円、サービス拡大に伴うインフラ基盤の増強による通信費が617,839千円、さらにnoteのGMV増加に伴う決済手数料などを含む支払手数料が993,790千円となっています。この結果、256,142千円の営業利益となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、主に違約金収入の発生等により19,424千円となりました。営業外費用は、主に支払利息の計上等により12,893千円となりました。この結果、262,673千円の経常利益となりました。
(特別損益、当期純利益)
当連結会計年度においては、固定資産売却益284千円の特別利益が発生しました。また、法人税、住民税及び事業税3,081千円、法人税等調整額を△180,766千円計上した結果、440,642千円の親会社株主に帰属する当期純利益となりました。
b.財政状態の分析
財政状態の分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況 ① 財政状態の状況」に記載のとおりです。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要として主なものは、事業の拡大に伴う人件費、プロダクトの開発費、顧客獲得や認知度向上のための広告宣伝費、他のメディア企業等とのアライアンスやM&Aを実施する場合にかかる費用等です。財政状態等や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。
また、一時的な資金の不足については、金融機関との間で1,200,000千円の当座貸越契約を設定しており、必要資金を適時に確保する体制を整えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの事業に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑥ 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは売上高と調整後EBITDAを重視する財務指標と定めるとともに、事業上の重要KPIとして、「note」については流通総額(GMV)を、「note pro」についてはARRを設定しております。
当連結会計年度においては、売上高4,141,280千円(前年度比25.0%増)、調整後EBITDA314,868千円(前年度比264.2%増)、「note」の流通総額21,312百万円(前年度比24.9%増)、「note pro」のARR757百万円(前年度比34.4%増)となりました。
前年度から引き続き、消費者のオンラインコンテンツに対する消費活動の活発化を背景に「note」のユーザー数・コンテンツ数が増加していること、「note」の成長に伴い企業からの認知向上を背景に「note pro」の契約数が順調に拡大していることから、当連結会計年度において全ての指標が伸長しております。
(1) 資本業務提携契約
①相手先
Google International LLC(以下「Google社」といいます。)
②契約締結日
2025年1月14日
③契約の目的・理由
当社は「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」というミッションの実現に向け、これまでもAI技術を積極的に活用してまいりました。本提携は、経営計画の重要な一環として、Googleの知見と連携してAI技術を活用した新たなサービス開発を促進し、さらなる成長の機会を広げることを目的としております。
④契約の概要
a. 資本提携の概要
当社は、2025年1月29日に第三者割当増資により、Google社に対し、当社普通株式984,200株を割り当てました。発行価額は1株につき508円、払込金額の総額は499,973,600円です。
b. 業務提携の概要
本資本業務提携では、以下の事項について協業を企図しております。
・noteプラットフォーム上でのAI機能開発に関する連携
・クリエイティブ領域での生成AIに関する開発
これらの協業により、当社はAI技術を活用した文章生成・編集支援ツールなどのプラットフォーム機能の強化及びユーザー体験の向上を実現します。
(2) 資本業務提携契約
①相手先
NAVER Corporation(以下「NAVER社」といいます。)
②契約締結日
2025年11月5日
③契約の目的・理由
当社とNAVER社は、「UGCプラットフォーム」の運営と「IP開発」において共通の強みとビジョンを有しております。世界的なコンテンツ競争が激化するなか、両社が生成AI技術領域やUGC・IP関連事業で協業することで大きなシナジーが期待できます。この取り組みを確実かつ長期的な視点で推進し、双方の企業価値を最大化するため、資本関係を伴う本提携の締結に至りました。
④契約の概要
a. 資本提携の概要
当社は、2025年12月1日に第三者割当増資により、NAVER社に対し、当社普通株式1,429,500株を割り当てました。発行価額は1株につき1,399円、払込金額の総額は1,999,870,500円です。
b. 業務提携の概要
本資本業務提携では、以下の事項について協業を企図しております。
・生成AI技術領域での連携(クリエイティブ領域におけるAI活用の推進、AI関連サービス等の共同開発・強化)
・両社プラットフォーム間の連携(コンテンツやIPの相互利用、クロス配信、グローバル展開の機会の協議・検討)
・IP・コンテンツの共同開発・展開(グローバル市場を視野に入れた漫画、アニメ、実写ドラマ、Webtoon等のIP及びコンテンツの共同開発・展開)
・戦略的投資(上記各項目を達成するための、戦略的投資の機会の共同模索)
(3)財務上の特約が付された金銭消費貸借契約
当連結会計年度末において、当社が締結している財務上の特約が付された金銭消費貸借契約は以下のとおりです。
(1)契約締結日
2025年6月30日
(2)金銭消費貸借契約の相手方の属性
銀行
(3)金銭消費貸借契約に係る債務の期末残高及び弁済期限並びに当該債務に付された担保の内容
(4)財務上の特約の内容
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりです。
該当事項はありません。