当社は、医薬品業界の構造的変化とともに拡大する「空白の治療領域」に集中特化した新薬開発に取り組み、大手製薬企業が採算面で参入しにくい難度の高い「がん、血液、ウイルス感染症を中心とする希少疾患」を核とした新薬開発を実施しております。
具体的には、BCVを中核とした研究開発型事業モデルのもと、グローバル市場におけるスペシャリティ・ファーマへの転換を目指して事業を推進しております。
一方で、医薬品として製品化し、収益を得るまでに多額の研究開発費と長い時間を要する等の特性があります。
主力製品であるトレアキシン®の売上高は、薬価改定及び後発品浸透の影響により継続的に減少しており、これに加えてBCVを中心とした研究開発活動は投資の回収までには一定の期間を要する事業構造であることから、前事業年度まで2期連続して、営業損失、経常損失及び当期純損失を計上しており、また、前事業年度の損失額に重要性が認められることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しておりました。
当事業年度においても、引き続き営業損失、経常損失及び当期純損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
このような状況に対応するため、当社では、以下の施策を講じてまいります。
1.事業価値の向上
BCVを当社事業の中核となるパイプラインと位置づけ、造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症を対象としたグローバル第Ⅲ相臨床試験を軸に、将来の新薬承認申請および商業化を見据えた開発活動を推進しております。
当該領域は、治療選択肢が限られており、未充足の医療ニーズが極めて高い分野であることから、当社としては、BCVの臨床開発を着実に遂行することが、当社の事業価値を質的に転換させる重要な要素になるものと評価しております。
また、BCVについては、アデノウイルス感染症に加え、PMLやがん領域等、複数の適応症を対象とした研究開発にも取り組んでおり、単一適応症に依存しないパイプライン価値の拡張を図っております。これにより、BCVを軸とした事業価値の多面的な顕在化を目指しております。
さらに、将来の成長オプションとして、診断分野等の周辺領域における技術資産についても事業化の可能性を検討しており、これらを含めた事業ポートフォリオ全体としての価値向上に取り組んでおります。
2.資金の確保
当社では、研究開発型事業の特性を踏まえ、事業運営に必要な資金を確保するため、エクイティ・ファイナンス等の資金調達手段を活用しております。
これらの資金調達については、今後の研究開発の進捗や市場環境等を踏まえつつ、資金需要に応じて実行していく方針であり、引き続き資金確保に向けた取り組みを継続してまいります。
3.他社との協業による資金調達および事業提携
BCV開発およびIVD事業の推進にあたり、他社との協業を通じた資金調達や事業提携の可能性についても継続的に検討し、他社との交渉を進めております。
これらの取り組みは、研究開発リスクの分散や資金負担の軽減のみならず、当社事業価値の顕在化を加速させる手段の一つとして位置づけております。
4.事業収支の改善
自社研究および国内外研究機関との共同研究から創出される研究成果について、知的財産権化を進めるとともに、ライセンスアウト等を通じた収益機会の創出を目指しております。
併せて、研究開発活動の進捗を踏まえた費用管理の徹底や経費削減に継続的に取り組み、固定費構造の最適化を通じて、事業運営の効率化および事業収支の改善を図ってまいります。
以上の施策を講じておりますが、BCVの研究開発の進捗状況、将来のパートナリングや事業提携の成否、ならびに資金調達環境等には不確実性が存在しており、現時点においては、当社には継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在しているものと認識しております。
なお、財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表に反映しておりません。
1.資産の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式
移動平均法による原価法によっております。
(2) 有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)によっております。
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法によっております。
(3) デリバティブ
時価法によっております。
(4) 棚卸資産
商品及び製品は先入先出法、半製品及び貯蔵品は総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
なお、棚卸資産の動きを詳細に把握し、適正な評価を行うことを目的として、棚卸資産科目を区分しております。
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物 15年
工具、器具及び備品 3~10年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づいております。
(3) リース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
3.繰延資産の処理方法
株式交付費及び社債発行費は、支出時に全額費用として処理しております。
4.外貨建資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
5.引当金の計上方法
(1) 貸倒引当金
未収入金のうち、回収可能性が低いと見込まれる相当額を計上しております
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見積り額に基づき計上しております。退職給付引当金および退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
6.収益及び費用の計上基準
当社は、医薬品に関する商品及び製品の販売により収益を得ています。商品及び製品の販売については、顧客に引き渡した時点で当該商品及び製品の支配が顧客に移転し、履行義務が充足されることから、当該時点で収益を認識しております。商品及び製品の販売から生じる収益は、顧客との契約において約束された対価から販売契約条件に応じた売上割戻等を控除した収益に重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲内の金額で算定しており、顧客に返金すると見込んでいる対価を返金負債として計上しております。当該返金負債は、契約条件や過去の実績に基づき算定しております。
(重要な会計上の見積り)
前事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
固定資産の減損
(1) 当事業年度の損益計算書に計上した金額
(単位 千円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りに関する情報
① 算出方法
当社は、概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位によって資産をグルーピングし、グルーピングごとに減損の兆候の判定を行い、減損の兆候がある資産または資産グループについて減損損失の認定の判定を行っております。当社は、単一の事業を営んでおり、事業用資産については全社を一体としてグルーピングを行っております。
減損の兆候がある場合は、減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきと判断した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上しております。なお、回収可能価額とは、資産または資産グループの正味売却可能価額と使用価値のいずれか高い方の金額をいいますが、当事業年度における回収可能価額は使用価値により測定しております。使用価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、将来キャッシュ・フローは、取締役会にて承認された予算を基礎としております。
② 主要な仮定
将来キャッシュ・フローは、予算を基礎として見積もられます。将来キャッシュ・フローは既存薬の販売数量が及ぼす売上状況、開発段階にある医薬品の上市の時期や可能性、開発計画の進捗状況の影響などによる重要な不確実性を考慮に入れた一定の仮定のもとで策定されております。
③ 翌事業年度以降の損益計算書に与える影響
上記主要な仮定については、今後の経済動向等の変動により、影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には、翌事業年度において新たな減損損失が発生する可能性があります。
当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
固定資産の減損
(1) 当事業年度の損益計算書に計上した金額
(単位 千円)
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りに関する情報
① 算出方法
当社は、概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位によって資産をグルーピングし、グルーピングごとに減損の兆候の判定を行い、減損の兆候がある資産または資産グループについて減損損失の認定の判定を行っております。当社は、単一の事業を営んでおり、事業用資産については全社を一体としてグルーピングを行っております。
減損の兆候がある場合は、減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきと判断した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上しております。なお、回収可能価額とは、資産または資産グループの正味売却可能価額と使用価値のいずれか高い方の金額をいいますが、当事業年度における回収可能価額は使用価値により測定しております。使用価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、将来キャッシュ・フローは、取締役会にて承認された予算を基礎としております。
② 主要な仮定
将来キャッシュ・フローは、予算を基礎として見積もられます。将来キャッシュ・フローは既存薬の販売数量が及ぼす売上状況、開発段階にある医薬品の上市の時期や可能性、開発計画の進捗状況の影響などによる重要な不確実性を考慮に入れた一定の仮定のもとで策定されております。
③ 翌事業年度以降の損益計算書に与える影響
上記主要な仮定については、今後の経済動向等の変動により、影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には、翌事業年度において新たな減損損失が発生する可能性があります。
関係会社に対する金銭債権は、次のとおりです。
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行1行とリボルビング・クレジットファシリティ契約を締結しております。これら契約に基づく当事業年度末の借入未実行残高等は次のとおりであります。
※1 関係会社との取引高は、次のとおりです。
※2 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度26.1%、当事業年度9.8%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度73.9%、当事業年度90.2%であります。
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
税引前当期純損失のため、記載を省略しております。
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2027年1月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率を30.62%から31.52%に変更しております。
なお、この税率変更による影響はありません。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、注記事項「(重要な会計方針)6.収益及び費用の計上基準」に記載のとおりです。
(ストックオプション(新株予約権)の発行)
1.当社取締役に対するストックオプション(新株予約権)の発行について
当社は、2026年3月24日開催の取締役会において、会社法第236条、第238条及び第240条の規定に基づき、当社の取締役5名に対して、9,000個を上限とするストックオプション目的の新株予約権の発行(割当日:2026年4月17日)を決議しました。
なお、詳細につきましては「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載しております。
2.当社従業員に対するストックオプション(新株予約権)の発行について
当社は、2026年3月24日開催の取締役会において、会社法第236条、第238条及び第240条の規定に基づき、当社の従業員81名に対して、35,000個を上限とするストックオプション目的の新株予約権の発行(割当日:2026年4月17日)を決議しました。
なお、詳細につきましては「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載しております。
(転換社債型新株予約権付社債の転換)
1.第7回転換社債型新株予約権付社債の転換
当社が発行した、第7回無担保転換社債型新株予約権付社債(総額600,000千円)について、2026年1月1日から2026年3月24日までに500,000千円分が株式への転換が行われております。この結果、当社の転換社債型新株予約権付社債の残高は800,000千円となりました。
(普通社債の繰上償還)
1.第1回無担保普通社債の繰上償還
当社が発行した、第1回無担保普通社債(総額1,235,000千円)について、2026年1月1日から2026年3月24日までに455,000千円繰上償還が行われております。当該繰上償還は、第65回新株予約権の行使の一部を充当したものであります。この結果、当社の社債の残高は227,500千円となりました。