第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、お客様が社会課題を解決するための価値ある商品を提供できるよう、計測・解析・制御ツールを通し、社会に貢献することを使命としております。

また、人々のライフスタイルや考え方が多様化する今、創業の精神である「誰もやらないから、挑戦する価値がある」を受け継ぎながら、「100年企業」への成長に向け、次のとおりの企業理念のもと、事業活動における安全・品質・環境・人権などへの対応に真摯に取り組むことにより当社の事業基盤を強化し、中長期的な企業価値の向上と持続的な成長の実現を目指しております。

 

       企業理念

 

       創業の精神             誰もやらないから、挑戦する価値がある
 
      MISSION(私たちの使命)       未知を拓き、未来を創る
 
      VISION(私たちの目指す姿)          人とテクノロジーのより良い関係を支え
                                        サステナブルな社会の実現を加速させる
 
      VALUE(私たちが提供する価値)       はかる・わかる・つながる
 
       SPIRIT(私たちが共有する想い)      自分の言葉で語り、意志を持ち、挑戦を楽しむ
                                        対話を大切に、仲間を尊重し、最善を追求する
                                        社会を意識した、価値づくりにこだわる
                                        誠実に・前向きに、明日への一歩を積み重ねる

 

 

 

(2) 経営環境と目標とする経営指標

近年、あらゆるものを取り巻く環境が目まぐるしく変化しています。テクノロジーの急速な発展、人々の生活様式や意識の変化、環境・社会・人権等への意識の高まり、加えて当社の主要顧客である自動車業界は「100年に一度の変革期」を迎えています。そのような中でも企業理念を不変的な「社会との約束」と位置付け、その約束を果たすために長期経営戦略及び中期経営計画を策定し実行しています。

長期経営戦略では「モノ→コト→モノの循環による顧客価値の創出」を掲げ、製品の機能(モノの価値)をベースに、サービスを通してさらに価値を高め(コトの付加価値)、お客様との共創の中で得た知見を製品開発にフィードバックするプロセスにより、持続可能な成長を目指します。また、直近3カ年に実行する中期戦略、重点施策を具体的に落とし込んで実行するものとして中期経営計画「Challenge Stage」を策定しています。2030年のビジョン達成を目標にStage Ⅰ~Stage Ⅴに分け、Stageごとにその位置付けに沿った基本方針を策定することで、変化する環境に即した戦略を速やかに実行しながら、ビジョンに着実に近付くことを目指しています 。

 


 

2025年より開始したChallenge Stage Ⅳでは、Stage Ⅲにおけるコロナ禍からの業績回復と持続的成長への戦略展開の成果を「事業としての成長」に繋ぐため、基本方針として「はかるを極め、わかるに挑み、世界につなげる」を掲げ、当社の強みである顧客からの信頼を基盤とした「ものづくりの力」「はかる力」「顧客サポート力」を活かし、専門性の拡大と市場の拡大を図ります。顧客の課題を顧客とともに解決するビジネスモデルへの変革に挑戦することにより、次のような業績目標の達成を目指しております。

 

 

2024年度実績

「Challenge Stage Ⅲ」

2027年度目標

「Challenge Stage Ⅳ」

成長率

連結売上高(百万円)

11,804

14,500

22.8%

連結営業利益(百万円)

144

1,000

591.7%

ROE

  9.9%

6.0%以上

海外売上高(百万円)

  売上高比率

1,911

16.2%

3,500

24.1%

83.1%

7.9p

 

   (注)2024年の実績には、旧本社ビル売却による特別利益を含みます。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

外部環境が急速に変化する中でも持続的な成長を遂げるため、Challenge Stage Ⅳでは、次のとおりの成長に向けた4つの戦略を柱としています。加えて、これらの戦略の実行を支える基盤として、人的資本への投資を含めたサステナビリティへの対応や資本コストや株価を意識した経営の実現も重要な課題と捉え、並行して取り組んでいます。

① 成長戦略 デジタル開発への対応で「はかるを極め、わかるに挑む」

② 業績伸長 グローバルでの計測機器拡販で「はかる力を世界につなげる」

③ 構造改革 DX/稼ぐ仕組みの構築、
        オープンイノベーションによる成長戦略の早期実現

④ 成長投資 開発投資35億円~40億円、設備投資40億円(3年累計)

 

この内、①成長戦略については、2024年度に売却した旧本社ビルの資金を活用し、横浜・宇都宮に続く3つ目の技術開発・エンジニアリング拠点として、愛知県豊田市に高度な制御技術を実装した自動車用試験装置を備えた事業所「中部リンケージコモンズ(Chubu Linkage Commons)」(2027年9月稼働予定)の建設を決定、着工しました。当社の強みであるデジタル計測とエンジニアリング力を最大限引き出す場として、次世代モビリティ技術の研究開発を加速させることで、新たな価値創造を推進していきます。また、②業績伸長については、海外市場開拓に向けた新たな代理店契約を通じた販売ルート拡大や、当社製品の認知度向上施策の推進など、海外拡販体制の強化を進めています。海外市場の影響も有り、取り組みが業績に表れていない点が課題です。③構造改革においても、AIを活用した情報共有ツールやデータ分析プラットフォームを導入し、生産性向上を図っております。

 

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けての対応につきましては、現状の株価純資産倍率(PBR)および資本効率・株価水準を真摯に受け止め、引き続き事業の成長と投下資本の効率性向上を目指し中期経営計画の実践に取り組むとともに、広報・IRの充実によりステークホルダーの皆様との対話を強化することで、株価純資産倍率(PBR)の向上を図ってまいります。

2026年度については、2026年1月29日公表のとおり、資本効率の向上および経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実施、ならびに株主の皆様への一層の利益還元を行うため、次のとおり自己株式の取得を行うことといたしました。

<自己株式の取得に係る事項の内容>

(1) 取得する株式の種類

当社普通株式

(2) 取得する株式の総数

200,000株(上限)

(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 1.92%)

(3) 株式の取得価額の総額

160,000,000円(上限)

(4) 取得期間

2026年2月2日~2026年6月26日

(5) 取得方法

東京証券取引所における市場買付

(自己株式立会外取引(ToSTNeT-3)を含む)

 

(参考)2025年12月31日時点の自己株式の保有状況

       発行済株式総数(自己株式を除く) : 10,424,023株

       自己株式数 : 1,775,977株

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、創業以来、計測技術を活かした「はかる・わかる・つながる」という価値提供により、「人とテクノロジーのより良い関係を支え、サステナブルな社会の実現を加速させる」存在であることをビジョンとしています。また、サステナビリティ基本方針では、社会の一員として、気候変動をはじめとする地球環境問題、人権や多様性の尊重、安全・健康維持など、個人や企業の枠を超えた社会共通の課題解決に取り組むことを宣言しています。

「サステナビリティの基本方針」を含む当社の企業情報については、当社ウェブサイトをご参照ください。

https://www.onosokki.co.jp/corporate/index.html

また、当社ではこれらの活動をふまえた統合報告書を発行しています。2025年度の活動に係る統合報告書は、2026年5月に発行予定です。統合報告書につきましても当社ウェブサイトに掲載しておりますのでご参照ください。

 

(1)ガバナンス

当社では、取締役社長及び執行役員が参加する経営会議において環境・社会・ガバナンスといったサステナビリティにかかわる活動を監督・決定しています。また、特にカーボンニュートラルの実現に向けた活動加速のため環境戦略推進室を設置しており、環境負荷低減に関する戦略立案・目標設定・管理方法構築、事業活動におけるCO2排出量の把握、従業員に対するカーボンニュートラルの啓発等を行うと共に、事業活動に対する社会からの要請を分析し、環境に関するリスクと機会を経営会議に報告することも担っています。

さらに、サステナビリティ基本方針における、環境、社会(人権・DE&I・安全健康・人財育成、品質)、ガバナンス、に関する個別方針の下、単年度または中期的な目標を設けてISOマネジメントフレームワークを活用して目標→活動→評価→改善のサイクルを実行し、実現に向けた取り組みを進めています。この内、環境についてはISO14001環境マネジメントシステム(EMS)により、環境管理委員会 の活動の下で環境関連法規対応や環境負荷低減の活動を各部門で展開しています。また品質については、ISO9001品質マネジメントシステム(QMS)により、製品における環境負荷低減を実現するため、LCA(ライフサイクルアセスメント)を開発プロセスに取り入れる活動を行っています。

 

(2)リスク及び機会、リスク管理

当社は、持続可能な成長のため、経営上の課題として社会的・環境的・経済的視点で以下のマテリアリティ(重要課題)を定めております。リスクへの対応と事業機会の獲得のため、中期計画にてこれらマテリアリティに基づいた取り組みを推進し、事業活動を通じて社会価値と経済価値の創出に取り組んでいきます。

 

マテリアリティ

リスク

中期計画

(事業機会獲得の取り組み)

共創共存し持続可能な社会

 

-ライフサイクルを通した、地球環境に配慮した企業活動の推進

・温暖化による災害激甚化によるサプライチェーンへの影響、就業環境悪化

・環境対策コストの増加。対応の遅れによる、ステークホルダーからの信頼低下

・企業活動から排出されるCO2の削減

・開発効率の向上による環境負荷低減

安心・安全に暮らせる社会

 

- 新たな価値創造による社会課題ソリューションの提供

・グローバルでの自動車産業事業モデルの大幅な転換・新技術や新商品の出現、新たな製造法発見等による事業モデル転換

・適切なリスクテイク不足による事業伸長機会の喪失・サイバー攻撃による情報漏洩や事業安定性への影響

・環境負荷低減型製品/ソリューションの提供

・世界の産業を安全かつ安定的に支援

・イノベーションの創出による成長

・専門知識の蓄積及び競争力の強化

ウェルビーイングな社会の実

 

- 誰もが公平で安心して働ける、働きがいのある職場環境

・多様な人財の育成・採用の遅れ、人財流出・定着率悪化、外部知見の活用不足等による事業安定性・成長性の低下

・事故発生や従業員の健康状態悪化による、品質維持や納品への影響

・多様な人財の育成

・DE&Iの促進

・社会との共創/未来を創る世代とのつながりの強化

・時代に即した職場環境づくり

企業基盤の強化

 

- 適切な組織統治及び価値創造のための基盤強化

・ガバナンス体制、コンプライアンス推進体制整備不足による信頼性や企業価値の喪失。

・報酬制度不備による事業計画へのコミットメント低下。

・多様なステークホルダーに対して、高い透明性のもと公正で健全な信頼関係を築く

 

 

当社はリスク管理規程により代表取締役もしくはそれに準じる者をリスク管理最高責任者とし 、リスク管理委員会の下にリスクカテゴリーに応じたリスク管理委員会分科会を設置してリスクの調査、評価、対応を実施しています。リスクカテゴリーには、コンプライアンス、情報セキュリティ、品質、安全保障輸出、環境、災害、経営、財務、人事・労務等のサステナビリティに関連するリスクを含みます。リスク管理委員会での審議事項や活動内容は定期的に取締役会に報告されています。取締役会および経営会議ではこの報告を踏まえてリスクと機会を総合的に議論・判断しています。

また、環境戦略推進室においても、主に当社の事業活動における温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みにおけるリスクと機会を監視し、その対応策を立案する役割を担っています。

 

(3)気候変動に関する戦略、目標及び指標

2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、社員一人ひとりが自主的・積極的に環境に配慮した活動を行い、人々のより良い暮らしを支え、豊かな地球環境の保全と企業の持続的成長の両立に取り組んでおります。これまで再生可能エネルギー電力への切り替えやJ-クレジットの購入、当社施設内における太陽光発電設備の設置や照明のLEDへの変更、梱包材・緩衝材の樹脂製からリサイクル可能な紙素材への変更、などの施策を進めています。

 

① 戦略

当社の主要顧客である自動車業界では、デジタル開発の高度化により、開発期間の短縮を目指しております。当社は、顧客のデジタル開発への対応で「はかるを極め、わかるに挑む」ことを成長戦略としました。当社の計測技術、シミュレーション技術を高度化することで、顧客の開発期間の短縮に貢献します。自動車業界の電動化技術の進化は、運輸部門でのCO2排出量の削減に大きく資するものとなります。当社の成長戦略の実現とともに、社会の共通課題であるカーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

当社自身のカーボンニュートラルへの対応については、環境戦略推進室において、環境負荷低減に関する戦略の立案・目標設定・管理方法の構築、事業活動におけるCO2排出量の把握、従業員等に対するカーボンニュートラルの啓発等を行います。

 

② 目標及び指標

気候変動に関する指標については、CO2排出量の削減率をモニタリング指標として事業活動による環境負荷低減に取り組むこととし、Scope 1 Scope 2について以下のとおり設定しています。2027年には全ての電力を再生可能エネルギーへ切り替えることを計画しており、2030年にはCO2排出量の79.6%削減(2022年度比)を目指します。

 

実績

計画

Scope1, 2 CO2排出量(t-CO2)

2022年

2024年

2025年

2030年

3,184

1,610

996

651

 削減率(2022年度比)

△49.4%

△68.7%

△79.6%

 

(注)Scope 1およびScope 2の算定精度向上を目的として、2025年度より算定手法を従来の推計ベースから実測値(一次データ)に基づく方式へと一部変更いたしました。これに伴い、過去実績(2022年度〜2024年度)についても同様の基準で再算定を行っております。

 

(4)人的資本に関する戦略、目標及び指標

当社の強みは、顧客からの信頼を基盤とした「ものづくりの力」「はかる力」「顧客サポート力」です。そして、顧客接点で現場力を発揮し、信頼を獲得し続けて来たのは、営業であれ技術であれ、常に“人”です。継続的な企業価値の向上を図るとともに、「ウェルビーイングな社会の実現」や当社の果たすべきミッションを念頭に、社員個々のウェルビーイングを高め、ビジョン実現という目標に向けた人財戦略と事業戦略の統合を行いました。企業価値を高める源泉である“人”への戦略的な投資により、中長期的な企業価値の向上を図ります。会社が成長を目指して事業戦略が変化する中、人財戦略もこれらとの連動性を高め、デジタル人財やグローバル人財の育成など、未来を生み出す力の強化を図ります。また、個々人の人格や価値観を尊重し、自由闊達でイノベーティブな発想や成長機会を得られる職場環境の構築と、多様なバックグラウンドや価値観・視点を取り入れた経営を推進します。

 

① 取り組み方針

サステナビリティ基本方針では、仲間、社会とともに、“安心して暮らせる”“人間らしく生活できる”ウェルビーイングの実現に向け、人権、DE&I(多様性・公平性・包括性)、安全・健康、人財育成等に関してそれぞれ方針を定めており、活動目標を設定して取り組みを進めています。

 

② 人財戦略

当社は創業以来、時代の変化点において、計測技術で人々の夢の実現に寄り添い、より良い暮らしを支えてきました。今後も顧客接点で現場力を発揮し、信頼を獲得し続けていくため、継続的な企業価値の向上を図るとともに、事業戦略と人財戦略を連動させ、中期経営計画の各戦略の実行を後押しする“人的資本への投資”を行います。合わせて、挑戦する組織を実現する、成長への一歩をおそれない“変化を生み出すことができる”人財を育て、“働きがい”と“働きやすさ”のバランスが取れた職場づくりを目指します。

 

・人事施策

 人財戦略の方針の下、「3つの視点」に基づいた以下重点施策に取り組みます。

 1 人財: 成長への一歩をおそれない“変化を生み出すことができる”人財を育てる

 2 仕組み:人財戦略と経営戦略の連動性を高め、各戦略の実現に必要な人事制度や

             支援体制を構築する

 3 文化: 社員個々がウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態)で

       エンゲージメントが高い組織を実現する

 

・人財育成プログラム

当社では個々が発揮できるパフォーマンスは「概念化能力(コンセプチュアルスキル)×考え方×意欲(ヒューマンスキル)×知識・スキル(テクニカルスキル)」で構成されていると考えています。従業員一人ひとりのパフォーマンスを最大限に引き上げるため、選択式の研修も含めた以下のような人財育成プログラムを設けています。


 

③ 目標及び指標

ダイバーシティ&インクルージョンに関する指標としては、女性比率、育児休暇取得率、障がい者雇用率等をトレースしております。目標と実績は次のとおりです。

尚、人的資本に関する取り組みについては、当社においては関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

 

実績

目標

2024年

2025年

2026年

女性比率 (注)1

新卒採用

31.2%

43.5%

30%以上

従業員

19.3%

20.5%

20%以上

管理職

6.3%

6.5%

10%以上

育児休業取得率

(注)2

男性

78.6%

100.0%

100.0%

女性

200.0%

100.0%

100.0%

障がい者雇用率

1.67%

2.72

2.7以上

 

 (注)1 女性比率は、正社員人数における女性比率を、また「新卒採用」は新卒定期採用時の採用数に対するものを表します。

 2 育児休業取得率の実績は以下の規定に基づき算出したものであります。

  男性:「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合

  女性:「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の経営成績、財政状態、及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、当社グループにおきましては、事業等のリスクに関しまして、社内にリスク管理委員会を設置し、コンプライアンス、情報セキュリティ、品質、安全保障輸出、環境、災害、経営、財務、人事・労務等のリスクカテゴリー毎に分科会を置き、リスクの影響度と発生可能性の2軸で評価し高リスクのものについてはリスクを低減する対応を行い、リスクに応じて監視する仕組みを整える等適切に管理をしております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、これらに限定されるわけではありません。

 

(1) 設備投資動向によるリスク[影響度:中 発生可能性:中]

当社グループは、自動車業界関連、電機・電子業界関連が主要なユーザであります。当社グループの業績は、これらの業界の研究開発投資動向並びに生産動向に影響を受けております。将来におきましても、特定業界からの需要の落ち込みにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 資産の保有リスク[影響度:小 発生可能性:中]

有価証券等の金融資産を保有しており、定期的に時価や取引先企業の財務状況をモニタリングしておりますが、時価の変動等により当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 設備の老朽化[影響度:中 発生可能性:中]

当社グループでは事業活動に関連し、建物及び建物附属設備、生産設備等多くの固定資産を所有しておりますが、老朽化に伴う生産への影響や、更新及び維持費用の増大、安全への影響等、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 繰延税金資産や減損処理の影響[影響度:中 発生可能性:低]

当社グループは、事業用資産としての有形・無形固定資産等を計上しております。これらの資産については、事業計画との乖離等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 重要な訴訟等[影響度:中 発生可能性:低]

当社グループの事業活動に関連し、様々な事由により、当社グループに対して訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 海外展開[影響度:中 発生可能性:中]

当社グループでは、海外市場における事業の拡大を図っております。海外事業においては、それぞれの国や地域において、法令や商習慣の相違等による不確実性が存在するほか、海外進出や経済状況の変化、地域紛争の発生、通商政策による影響等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 原材料の動向によるリスク[影響度:中 発生可能性:中]

当社グループの主要原材料は、電気、電子部品、及び金属、プラスチック等の材料部品であります。電子回路部品については、半導体の市場動向により、原材料の調達等に影響を及ぼす可能性があります。

また、物価高騰や為替相場の影響等に伴う原材料価格の上昇により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 情報セキュリティ上のリスク[影響度:大 発生可能性:中]

当社グループの事業活動に関連し、技術情報や顧客情報等の重要な情報を保有しております。当社グループでは社内規程の整備や情報保護のための施策の徹底を図っております。また、当社では情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO27001(ISMS)の認証を取得し、情報管理システムのセキュリティ強化、信頼性の向上に努めております。しかしながら、コンピューターウイルスの感染や不正アクセス等の事態により、外部への漏洩が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 大規模災害等のリスク[影響度:中 発生可能性:低]

  大規模地震の発生や、気候変動などに起因する落雷や水害等の自然災害の発生、火災等の事故、その他予期せぬ事象等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 気候変動に関するリスク[影響度:中 発生可能性:低]

  近年、気候変動の影響を受け、環境関連法規制の強化により、脱炭素社会に向けた地球環境保全に関連する費用の増加や、脱炭素社会移行への要求の高まりに対して当社グループの対応が遅れた場合には、販売機会の損失等による企業価値低下が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 人財確保に関するリスク[影響度:大 発生可能性:中]

当社グループでは人材を「人財」として捉え、多様な人財が挑戦し続ける場の創出に努めております。当社グループの事業活動では専門性を有した社員により支えられており、継続的に教育や研修を行い人財育成の強化に努めておりますが、優秀な人財の確保及び育成が想定とおりに進まない場合、あるいは人財の社外流出があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 製品品質および法規制遵守に関するリスク [影響度:大 発生可能性:中]

当社グループの製品は、自動車業界や電機業界の顧客において、開発・認証・生産等の重要な工程で使用されております。 製品の品質不具合や、国内外の法規制への対応に不適合が生じた場合、多額の対策費用や損害賠償の発生、社会的信用の低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度の我が国経済は、雇用や所得環境の改善により緩やかな回復が続き、電動化対応を進める自動車産業のほか製造業の設備投資にも持ち直しの動きがみられました。しかし、エネルギー価格及び原材料価格の高止まりや物価の上昇、またそれに伴う消費マインドの下振れリスクなど、先行き不透明な状況が継続しているほか、米国の通商政策や日中関係により日本経済をはじめ世界経済の不確実性は高まっております。

このような事業環境のなか、当該会計年度の受注高は前年度を上回る15,659百万円前期比13.8%増)となりました。セグメント別でも、計測機器、特注試験装置及びサービス共に引き合いが拡大し、それぞれ受注高が前年度を上回りました。また、お客様指定納期が翌連結会計年度となる案件も多く獲得できており、受注残高は9,050百万円前期比28.9%増)と増加いたしました。

製品・技術の開発においては、新製品の販売開始のほか、お客様の既存設備の更新需要に関わる受注、アフターサービスや受託試験などが好調に推移しました。また、当社の計測技術を活用したベンチマーキングレポートの対象拡大など、技術力と設備能力を活かした商品・サービスの強化に努めてまいりました。

生産・管理においては、購買管理や業務効率の改善を進めました。しかし、原材料価格の上昇が続いており、売上原価率は、55.0%前期は54.0%)とほぼ横ばいとなりました。また、エンゲージメント向上を目的としたベースアップや人財育成への取り組み、多様な働き方への制度見直し等を進め、人的資本への投資を継続しました。

販売面では、国内外における展示会への出展を拡大するなど販促活動を強化しました。国内ではマーケティング力の強化や営業・技術一体でのサービス体制構築を進めたほか、海外では代理店契約拡充による市場開拓やサービス高度化を図っており、国内外において販売や顧客サポートの強化を進めております。

こうした取り組みにより、当連結会計年度の業績は、売上高13,629百万円前期比15.5%増)、営業利益は588百万円前期比307.4%増)、経常利益は679百万円前期比220.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は395百万円(前年同期は1,459百万円)となりました。なお、前年同期は、旧本社ビルの売却に係る特別利益(固定資産売却益)1,851百万円を計上しております。

 

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

<計測機器>

「計測機器」は、受注高は4,752百万円前期比4.8%増)、売上高は4,665百万円前期比2.5%増)、セグメント損益は49百万円の損失前年同期は102百万円の利益)となりました。

自動車業界におけるハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)への揺り戻しの動きにより、内燃機関やモーターの試験に関わる引合いのほか、OSのサポート終了に伴う更新需要や法規制への対応需要が増加しました。音響・振動分野では、新製品(ポータブル振動計)の販売開始に伴う引合いのほか、自動車関連のほか空調機器やモーターメーカー向け受注も好調に推移しました。回転速度分野では、効率的な開発リソース投入による新製品の販売が寄与、寸法変位分野では、半導体関連企業向けを中心に需要が増加しました。トルク計測分野では前期の受注の反動もありやや低調に推移しました。

一方、中期経営計画のテーマである計測機器の海外拡販に向けて、商品企画・販売促進の強化を図っており、当セグメントは費用が増加しました。

 

<特注試験装置及びサービス>

「特注試験装置及びサービス」は、受注高は10,894百万円前期比18.3%増)、売上高は8,952百万円前期比23.6%増)、セグメント利益は643百万円前年同期は45百万円の利益)となりました。

計測機器同様に市場環境の変化に伴う既存設備の更新や、法規認証・データガバナンスへの対応に向けた試験装置の更新、実機とモデルを融合してお客様の開発工数削減に寄与するシミュレーションベンチ(VRS:Virtual & Real Simulator)等の需要が高まり、受注、売上とも好調に推移しました。

また、修理・校正などのアフターサービスや受託試験などのエンジニアリング領域も、堅調に推移しております。特にベンチマーキングレポート販売におきましては、お客様からの需要も高く、新たなエンジニアリングビジネスとして成長しており、今後も順次対象車種のラインアップを拡充する予定でおります。

 

 

<その他>

「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、損害保険代理業務及び当社が所有する土地・建物の管理業務、その他当社からの委託業務等を行っております。

当区分の売上高は138百万円前期比2.6%減)、セグメント利益は22百万円(前期比9.5%減)となりました。なお、当区分の外部顧客に対する売上高は11百万円(前期比6.1%減)であります。

 

(生産、受注及び販売の実績)

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

計測機器

4,720

5.1

特注試験装置及びサービス

9,083

11.7

その他

合計

13,804

9.4

 

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

計測機器

4,752

4.8

755

13.3

特注試験装置及びサービス

10,894

18.3

8,294

30.6

その他

138

△2.6

 (調整額) (注)1

△127

合計

15,659

13.8

9,050

28.9

 

(注) 1 (調整額)はセグメント間取引消去であります。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

計測機器

4,665

2.5

特注試験装置及びサービス

8,952

23.6

その他

138

△2.6

 (調整額) (注)1

△127

合計

13,629

15.5

 

(注) 1 (調整額)はセグメント間取引消去であります。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

本田技研工業㈱

1,721

14.6

2,280

17.8

 

 

(2) 財政状態

① 資産の部

当連結会計年度末における資産合計は21,783百万円となり、前連結会計年度末に比べ474百万円増加しました。主な内訳は、現金及び預金の減少、売掛金の増加、投資有価証券の時価評価による増加であります。

 

② 負債の部

当連結会計年度末における負債合計は5,180百万円となり、前連結会計年度末に比べ215百万円減少しました。主な内訳は、未払法人税等の減少、前受金の増加、長期借入金の返済による減少、繰延税金負債の増加であります。

 

 

③ 純資産の部

当連結会計年度末における純資産は16,603百万円となり、前連結会計年度末に比べ689百万円増加となりました。主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加、投資有価証券の時価評価によるその他有価証券評価差額金の増加、配当金の支払いによる減少であります。

 

 (3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ465百万円減少(前期比11.0%減)し、3,774百万円となりました。

当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、594百万円の収入(前期は330百万円の収入)となりました。主な内訳は、減価償却費714百万円、売上債権の減少額264百万円、棚卸資産の増加額170百万円、法人税等の支払額490百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、584百万円の支出(前期は3,948百万円の収入)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出330百万円、無形固定資産の取得による支出248百万円であります。 

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、530百万円の支出(前期は2,273百万円の支出)となりました。主な内訳は、長期借入金の返済による支出268百万円、配当金の支払額257百万円であります。

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。運転資金は自己資金及び短期借入金を基本としており、設備投資資金は自己資金及び長期借入金を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,219百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,774百万円となっております。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 [経理の状況]1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

当社グループの連結財務諸表作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5[経理の状況] 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5 【重要な契約等】

   該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、将来を見据えた基礎的な計測制御技術の研究と、ユーザのニーズに応じた新製品の開発活動を並行に進めていくことを基本方針としております。

当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,011百万円でありました。特に音響・振動に関わる計測及びデータ処理についてのニーズや、自動車開発用の各種試験機についてのニーズは引続き多く、これらの分野に関する新製品を継続して開発するとともに、将来の技術シーズの獲得のための基礎的研究も強化してまいりました。

 

当連結会計年度におけるセグメントごとの主な研究開発成果は、次のとおりであります。

<計測機器>

当社グループでは従来多岐にわたる機械・物理特性を計測する計測器を開発しており、その対象は各種センサ類、回転・速度、寸法・変位、音響・振動、トルク、自動車関連、ソフトウエア等の分野に広がっております。

当連結会計年度においても、新しい計測ニーズに対応するためのシーズ技術の研究、計測・解析技術の高度化のためのアルゴリズムの研究、センシングの高精度化、高分解能化のためのハードウェアの開発等に取り組みました。

当連結会計年度の主要な成果としましては、音響・振動計測分野における計測・解析の主力プラットフォームソフトウエア製品であるO-Solutionについて、動画再生機能の追加や大容量データ処理能力の向上を図りました。さらに、実験的モード解析ソフトウエア「MEscope」との連携を強化しました。収集した振動データから即座に構造物の振動モード(アニメーション)を作成し、補強設計などの対策案を導き出すワークフローが実現できます。また、製造現場の技能承継を支援する、ポータブル振動計 VW-3100をリリースいたしました。本製品は、独自の「V3 Band」機能により加速度・速度・変位の同時計測を実現するとともに、フィルタリングした振動音を聴く機能を搭載し、熟練技術者の感性をデジタル化することで技術承継を支援します。

寸法・変位分野においては、非接触厚さ計CLシリーズの新機種「CL-7100」をリリースしました。演算周期を従来の20msから10msと高速化させ、体積及び質量も従来比約50%と大幅な小型化を実現し、温度計測による補正演算にも対応しました。半導体ウェハやEV用二次電池用フィルムの製造における品質管理の高度化に貢献してまいります。

自動車関連においては、生産ライン向け検査ソフトウエア GN-1200について、モーター、ギア、インバーターが一体化した駆動ユニット「eAxle」の複雑な異音判定に対応すべく、多チャンネル(回転2ch時、入力最大42ch)・多項目同時判定機能を強化しました。これにより検査の自動化と効率化を図り、生産タクトタイムの短縮にも貢献いたします。また、車両の運動評価向けのGPSベクトル速度計をアップデートし「LC-8220A」としてリリースいたしました。マルチGNSS対応により衛星捕捉数を増やし、高精度IMU(慣性計測装置)との組み合わせで横すべり角の計測精度を大幅に向上させ、自動運転や車両運動制御の評価に寄与いたします。

AI領域では、研究を進めてきた音源分離等の技術をベースに、既存の技術相談サービスにAI音データ処理を追加し、運用を開始いたしました。現在は、機械設備の振動診断や計測器への応用など、AIの適用範囲を拡大させる取り組みを強化しており、研究成果の早期製品化とサービス展開を通じた付加価値向上に努めております。

当社グループにおいては、お客様へ提供する製品・サービスの品質を継続的に向上させていくための品質マネジメントシステムとしてISO9001を適用すると共に、高品質なものづくりを可能とする製造プロセスを実現するための地道な改善活動も続けております。今後もこれらの活動を継続し、翌連結会計年度も、複数の分野においてユーザニーズに応えるような新製品開発(センサ、カウンタ、計測器及びソフトウエア)やサービス開発を行い、完成次第順次市場投入する予定としております。

当セグメントにおける研究開発費の金額は、750百万円であります。

 

<特注試験装置及びサービス>

特注試験装置の主なユーザは自動車メーカ及びその関連メーカ、関連機関となります。当連結会計年度では、2023年度にリリースした主力の特注試験装置プラットフォーム、FAMS-R6シリーズのシャシダイナモ向けの開発に注力し、台上試験機の付加価値向上を図ってまいりました。自動車産業各社からの老朽化更新を含む引き合い、受注は堅調に推移しております。引き続き既存市場での拡販、新市場へのアプローチを強化してまいります。

また、EV/HEV等の完成車試験装置RC-S(Real Car Simulation Bench)においては、ADAS/AD機能の安全性評価を台上でシミュレーションできるよう開発を進めております。車両コーナーレーダーの台上模擬対応や各種アクチュエータの開発を進め、安全評価試験の自動化を図ることで、多様なテストシナリオに対応できる評価システムを実現しました。引き合い獲得に努めるとともに、更なる進化を図ってまいります。

自動車試験用の実験棟(栃木県宇都宮市)においては、自動車OEM等からの受託業務により培った技術を用い、2023年8月より独自に購入した車両のベンチマーキングレポート販売を開始しております。当連結会計年度においても、中国製BEV/PHEVを中心にベンチマーキングレポートやデータ、モデルのラインナップ拡大を進めました。特に当連結会計年度よりスタートした中期経営計画Challenge StageⅣにおける重点技術領域と位置付けた、音響・振動や熱エネルギーマネジメントの計測・解析技術の開発に注力しております。ご購入いただいたお客様から新たな受託試験ニーズをいただくなど販促効果もあり、そこで得られる各種情報のフィードバックを取り込みながら、新たな付加価値の創造を目指したシーズ技術の探求や、計測・制御技術の高度化のための研究開発を実施しております。

当セグメントにおける研究開発費の金額は、261百万円であります。

 

 

第3 【設備の状況】

1 【設備投資等の概要】

当社グループは、長期的に成長が期待できる製品分野及び研究開発分野に重点を置き、かつ、競争激化に対応し製品の原価低減と品質向上を図り、また、利益獲得のための拡販を目指すため、有形固定資産及び無形固定資産に対し投資を行っており、当連結会計年度は全体で567百万円の設備投資を実施いたしました。

「計測機器」においては、284百万円の設備投資を行いました。

「特注試験装置及びサービス」においては、282百万円の設備投資を行いました。

 

2 【主要な設備の状況】

(1) 提出会社

2025年12月31日現在

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の
内容

帳簿価額(百万円)

従業員数
(名)

建物
及び構築物

機械装置
及び運搬具

土地
(面積千㎡)

その他

合計

本社

(神奈川県横浜市西区)

計測機器、特注試験装置及びサービス

本社機能

51

0

11

63

68〔4〕

横浜テクニカルセンター
(神奈川県横浜市緑区)

計測機器、特注試験装置及びサービス

研究生産設備

644

139

2,932

(16)

575

4,292

330〔10〕

宇都宮テクニカル&

プロダクトセンター
(栃木県宇都宮市)

計測機器、特注試験装置及びサービス

研究生産設備

1,113

222

591

(28)

157

2,086

139〔60〕

 

(注) 1 帳簿価額の「その他」には、無形固定資産を含めております。

2 従業員は就業人員であり、臨時従業員は〔 〕内に年間の平均雇用人員を外数で表示しております。

 

 

(2) 在外子会社

2025年12月31日現在

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の
内容

帳簿価額(百万円)

従業員数
(名)

建物
及び構築物

機械装置
及び運搬具

土地
(面積千㎡)

その他

合計

オノソッキ
テクノロジーインク

本社
(米国イリノイ州)

計測機器、特注試験装置及びサービス

その他
設備

7

0

7

5〔-〕

上海小野測器測量技術有限公司

本社
(中華人民共和国

上海市)

計測機器、特注試験装置及びサービス

その他
設備

5

10

15

11〔-〕

 

(注) 従業員は就業人員であり、臨時従業員は〔 〕内に年間の平均雇用人員を外数で表示しております。

 

3 【設備の新設、除却等の計画】

(1) 重要な設備の新設等

技術開発・エンジニアリング拠点として高度な制御技術を実装した自動車用試験装置を備えた事業所の設備投資を計画しています。

会社名

事業所名

所在地

セグメントの名称

設備の内容

投資予定額

資金調達方法

着手及び完了予定年月

総額

(百万円)

既支払額

(百万円)

着工

完了

当社

中部リンケージ 

コモンズ

愛知県豊田市

全社

技術開発・エンジニアリング拠点

2,300

17

自己資金及び借入金

2025年12月

2027年9月

 

(注)完成後の能力増加に関しては数量的に算定することが困難なため記載を省略しています。

 

(2) 重要な設備の除却等

特記すべき事項はありません。