第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第23期

第24期

第25期

第26期

第27期

決算年月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

2025年12月

売上高

(千円)

5,005,091

経常利益

(千円)

1,215,520

親会社株主に帰属する
当期純利益

(千円)

848,969

包括利益

(千円)

848,969

純資産額

(千円)

2,899,319

総資産額

(千円)

4,187,678

1株当たり純資産額

(円)

154.14

1株当たり当期純利益

(円)

46.37

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

44.09

自己資本比率

(%)

67.8

自己資本利益率

(%)

29.9

株価収益率

(倍)

15.4

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

961,398

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

977,557

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

133,709

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

2,083,187

従業員数

(名)

356

 

(注) 1.第27期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

2.第27期の自己資本利益率については、連結初年度のため期末自己資本に基づいて計算しております。

3.従業員数には正社員の他、使用人兼務役員、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

4.当社は、2025年10月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っており、第27期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益、潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第23期

第24期

第25期

第26期

第27期

決算年月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

2025年12月

売上高

(千円)

2,744,150

3,397,886

4,086,864

4,625,427

4,886,114

経常利益

(千円)

107,498

238,130

428,041

1,170,367

1,303,282

当期純利益

(千円)

72,310

168,692

288,575

839,294

933,067

持分法を適用した

場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

95,925

95,925

380,199

390,087

411,163

発行済株式総数

(株)

2,788,783

2,788,783

3,635,063

3,660,044

18,416,095

純資産額

(千円)

262,670

431,363

1,289,635

2,129,829

2,983,416

総資産額

(千円)

952,334

1,289,288

2,109,325

3,200,964

4,098,961

1株当たり純資産額

(円)

18.65

30.75

70.75

114.42

158.70

1株当たり配当額

(円)

14.00

40.00

10.00

(1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益

(円)

5.19

12.10

16.84

46.01

50.97

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

16.21

43.48

48.45

自己資本比率

(%)

27.3

33.3

61.0

65.4

71.3

自己資本利益率

(%)

32.3

49.0

33.7

49.7

37.2

株価収益率

(倍)

18.5

15.4

14.0

配当性向

(%)

16.6

17.4

19.6

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

43,866

553,487

307,591

1,202,621

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

58,796

129,912

192,833

144,877

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

135,380

134,380

520,292

62,434

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

305,570

594,765

1,229,770

2,227,851

従業員数

(名)

192

221

303

313

341

株主総利回り

(%)

231.1

235.6

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(-)

(-)

(-)

(169.9)

(213.2)

最高株価

(円)

3,125

5,250

810

(4,125)

最低株価

(円)

1,272

1,521

657

(2,562)

 

 

(注) 1.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第24期の期首から適用しており、第24期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

2.第23期から第26期までの持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社を有しておりませんので記載しておりません。

3.当社は、2025年10月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。第23期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。なお、第25期及び第26期の1株当たり配当額については、当該株式分割前の配当額を記載しております。

4.第23期及び第24期1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

5.第23期及び第24期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。

6.第23期及び第24期の株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。

7.従業員数には正社員の他、使用人兼務役員、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

8.第23期から第25期までの株主総利回り及び比較指標については、2023年3月23日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。第26期以降の株主総利回り及び比較指標は、第25期末を基準として算定しております。

9.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。ただし、当社株式は、2023年3月23日から東京証券取引所グロース市場に上場されており、それ以前の株価については該当事項がありません。なお、当社は、2025年10月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。第27期の株価については、株式分割後の最高株価および最低株価を記載しており、株式分割前の最高株価および最低株価を( )内に記載しております。

10.第27期より連結財務諸表を作成しているため、第27期の持分法を適用した場合の投資利益、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

2000年5月

静岡県浜松市にて有限会社アイビス(資本金300万円)設立、創業

2001年4月

愛知県名古屋市で株式会社へ組織変更

2001年12月

特定労働者派遣事業届出

2005年6月

フィーチャーフォン用フルブラウザアプリ「ibisBrowser」リリース

2005年9月

フィーチャーフォン用フルメーラアプリ「ibisMail」リリース

2006年2月

東京都中央区に東京本社を開設

2009年3月

高機能メールアプリ「ibisMail」iPhone版リリース

2011年4月

高機能メールアプリ「ibisMail」iPad版リリース

2011年6月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」iPad版リリース

2011年9月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」iPhone版リリース

2011年11月

タッチ時代の新チャットアプリ「ゆびちゃ」リリース

2012年4月

「ibisPaint」の広告配信(広告売上)を開始

2014年2月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」Android版リリース

2014年4月

大阪市東淀川区に大阪支社を開設

2016年12月

「ibisPaint」等のモバイル事業に係る一切の権利義務を株式会社アイビスモバイルへ承継

2017年8月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が1,000万を突破

2017年12月

東京都中央区に東京事業所を開設

2018年3月

労働者派遣事業許可取得

2019年9月

株式会社アイビスモバイルを吸収合併し、「ibisPaint」等の一切の権利義務を当社が承継

2019年10月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が5,000万を突破

2020年10月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が1億を突破

2021年12月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が2億を突破

2022年4月

2021年日本企業発のアプリとして、世界でのダウンロード数No.1を達成

(App Store、Google Play合算、data.ai by Sensor Tower調査)

2023年1月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が3億を突破

2023年3月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

2023年7月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint Edu」リリース

2023年10月

クラウドストレージサービス「ibisStorage」リリース

2024年5月

モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が4億を突破

2024年7月

登記上の本店所在地を名古屋本社から東京本社へ変更

 

 

年月

概要

2024年10月

愛知県名古屋市に名古屋事業所を開設

2025年1月

株式会社テクノスピーチの株式を取得し子会社化

2025年9月

モバイルペイントアプリ『ibisPaint』シリーズの累計ダウンロード数が5億を突破

2025年11月

株式会社ゼロイチスタートの株式を取得し子会社化

 

 

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社、以下「当社グループ」)は、当社、連結子会社2社(2025年12月31日現在)で構成されており、事業の種類別に、「モバイル事業」「ソリューション事業」及び「AI歌声合成事業」の3つの事業を展開しております。事業の区分は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に揚げるセグメント情報の区分と同一であります。

 


 

※ 売上構成比は2025年12月期の実績を基に算出しております。

 

(1) モバイルセグメント

モバイルセグメントは、当社「モバイル無双で世界中に“ワォ!”を創り続ける」をミッションに、「作画工程を動画にして絵を描く楽しさを共有したい」というコンセプトから、当社が自社開発したiOS・Android用モバイルペイントアプリ「ibisPaint」の開発及びサービス運営、さらには「ibisPaint」で制作された全世界のユーザーコンテンツに発表の場を与えるオンラインギャラリー「ibispaint.com」の運営を行う事業セグメントであります。モバイルセグメントに関する事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

※プラットフォーム事業者とは、「Google Play」を運営するGoogle LLCや「App Store」を運営するApple Inc.等のこと。

※SSPとは「Supply Side Platform」の略で、Supply-Side(媒体社、メディア)が広告収益を最大化するためのプラットフォームのこと。

 

 

■ ビジネスモデル

当社は「ibisPaint」をモバイルアプリ提供プラットフォームである「Google Play」や「App Store」等を通じてユーザーに提供しております。

「ibisPaint」は無料で基本的な機能を使用することのできるペイントアプリで、「ibisPaint」上にバナー広告や動画広告等が表示されるようになっており、当社はこの広告枠に複数のSSP事業者から提供される広告をアドネットワーク(注1)を通じて表示することにより、SSP事業者ごとに最適化された広告収益を得ております。SSP事業者への広告枠の提供は本セグメントの広告ビジネスにおける主な収益源となっております。また、より快適に利用いただくために、2つの有料サービスを提供しております。1つは、広告非表示機能を含む追加機能や追加素材等の利用が可能となる定額課金型のプレミアム会員サービス(サブスクリプション課金)の提供であり、月額課金制と年額課金制の2種類の方法があります。もう1つは、アプリ上の広告が非表示となる売切型アプリの提供であり、初回インストール時に広告非表示機能付の有料版を購入する方法と無料版のインストール後に広告除去アドオンを購入する方法があります。両サービスは本セグメントのアプリ課金収入モデルにおける主な収益源となっており、当連結会計年度において、アプリ課金売上(サブスクリプション課金及び売切型アプリの合計)がアプリ広告売上をはじめて上回るなど、課金収入へのシフトが明確になってきております。

上記、アプリ課金収入及びアプリ広告売上については、ユーザーの獲得・維持が収益構造の源泉となっております。そのため広告投資(広告宣伝費)を計画的に行っております。また「ibisPaint」は、世界の19言語に対応したアプリであり、積極的な海外プロモーション(投資対象国は61ヶ国)を実施し、ユーザー数の増加及び収益の拡大に繋げております。

なお、2022年6月にリリースしましたWindows版ペイントアプリ「ibisPaint」については、当初は売切型アプリのみを販売しておりましたが、2024年3月に定額課金型のプレミアム会員サービス(サブスクリプション課金提供を開始いたしましたそして、2025年8月にMac版をリリースし、プロユース×マルチデバイス展開の事業方針の元、サブスクリプション課金をはじめとするアプリ課金の成長を加速させております。

(注1):複数の広告媒体を集めて広告配信ネットワークを作り、それらの媒体に広告をまとめて配信する仕組みのこと。


※ 売上高及び売上構成比は2025年12月期の実績を基に算出しております。

 

 

■ 事業の特徴

① 基本機能が無料で使い放題、全世界で5.2億ダウンロード超え

「ibisPaint」は自社開発のモバイルペイントアプリであります。世界各国、趣味としてイラストを描く人、職業としてイラストを描く人、すき間時間にイラストを描く人が多く存在します。イラストを描く年齢層も幅広く、スマホを使い始めた子供からシニアまでほとんどを網羅しています。このアプリの最大の特徴は「基本機能が無料で使い放題」であることです。その結果、App Store「グラフィックス&デザイン」カテゴリにおいて、2025年に全世界でもっとも多くのアクティブユーザー数を獲得し、2019年から7年連続でカテゴリ世界1位を維持いたしました(注2)。MAU(注3)は2025年12月に全世界で4,007万人、ダウンロード数は2025年12月末に5億2,052万件に達しております。「ibisPaint」は、世界のどこかで「1秒で2.2人にダウンロード」(注4)され拡がり続けています。

(注2):App Store(2019年–2025年1~11月)、全世界、月次、data.ai by Sensor Tower 調べ。

(注3):「Monthly Active Users」の略で、月あたりのアクティブユーザー数を示す。

ソーシャルメディアやソーシャルアプリなどで、適切な利用者数を示す値として使われる指標。

(注4):2025年の年間新規ダウンロード数70,976,055を基に算出。

 


 

※ 2016年12月から2019年9月までの「ibisPaint」の数値は当社の財務諸表に含まれておりませんが、参考情報として記載しております。

 

② 自社運営のオンラインギャラリー「ibispaint.com」(注5)

「ibisPaint」で創り出されたイラストを投稿できるメディア「ibispaint.com」は、ユーザーから投稿された作品がイラスト、マンガ等の種別に日別、月間、年間ランキング形式で閲覧できるようになっている他、投稿されている作品データをダウンロードすることができ、お絵かきのテクニックを学ぶこともできるようになっております。これらの特色により、作品へのコメント等を通じてユーザー同士のコラボレーションが活発に行われており、「ibisPaint」へのエンゲージメントの創出に貢献しております。

(注5):「ibispaint.com」は、2025年12月末現在、作品の投稿、ユーザーの交流等のサービス提供を目的としており、収益はありません。

 

海外ユーザー数が日本国内ユーザー数を上回る

当社アプリの最大の特徴は全世界で支持されていることです。2025年12月末現在、「ibisPaint」の累計ダウンロード数において、海外比率は全体の93.9%に達しており、日本国内のダウンロード数を著しく上回っております。この理由としては、「言語を要しないイラスト制作」分野であること、主要な「19言語」に翻訳されていること、有料版を購入しなくても「基本機能が無料で使い放題である」ことが挙げられます。

ユーザー獲得手法については、2016年9月期以降、世界61ヶ国のインターネット広告に出稿しており、広告出稿による効果に関するデータをモニタリングすることで、効果的な海外プロモーションを実施しております。国内人口は減少が見込まれるなか、まだまだ増える世界人口を相手にすること、増え続ける「モバイル」ユーザーを対象にしていることは大きなアドバンテージであると考えております。

 

④ α・Z世代のユーザー割合が多い

一般的に、1990年代中盤以降に生まれた世代がZ世代、2010年代序盤以降に生まれた世代がα世代と言われています。ニュースにも頻繁に取り上げられているこれらα・Z世代は、SNS等の発信力もあり、これからの社会の消費行動や価値観の中心になり得る存在です。また顧客生涯価値(注6)を高めることにおいてα・Z世代を取り込むことは極めて重要であると考えております

「ibisPaint」のユーザー属性を年代別に分析したところ、「ibisPaint」のα・Z世代の割合は44.1%を占めておりました(2025年1月-11月の数値日米2ヶ国、data.ai by Sensor Tower調べ)。「ibisPaint」は全世界のα・Z世代を中心にユーザーを拡大深耕しております。

(注6):顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益(Life Time Value)のこと。

 

無料版ユーザーからの収益

無料版でも「基本機能は使い放題のアプリ」を提供、という部分に、当社の一番の強みがあります。通常、アプリビジネスは、サブスクリプション(定額課金)や購入(売切課金)をどれだけ獲得するかが鍵になると考えられています。当社の無料版アプリはユーザーに配信される広告から収益を得ています。無料だから簡素なアプリでいい、無料だから縮小版でいい、という考えではなく、全世界中イラストを思い思いの場所・タイミングで描いてほしい、そんな気持ちから「基本機能が使い放題」のアプリを無料で提供し続けています。また、無料版が充実していることから、高い水準の顧客満足度を実現しています。満足度が高いことで以下のユーザー行動につながっております。

 


 

※ 2026年1月19日時点のアプリストア評価

 

a. リテンション(顧客の囲い込み、流失防止)

 顧客満足度が低いアプリであれば、顧客は使用を停止し、競合アプリに乗り換えてしまいます。顧客満足度の高さはリテンションに直結しています。またイラストを描くという行動上、慣れたアプリから他のアプリにスイッチする、ということは時間が経てば経つほど難しくなります。

b. 顧客生涯価値への貢献

 無料版であっても顧客がアクティブであり続ける限り広告収益をもたらします。

 

 

⑥ 差別化の源泉

モバイルセグメントでは、モバイル最適化、優秀なエンジニア、スピードへのこだわりが三位一体となって、「ibisPaint」の開発力・サービス運営において他社製品との差別化を図っております。


 GPUとは「Graphics Processing Unit」の略で、画像描写などを行う際に必要となる計算処理を行う半導体チップ(プロセッサ)のこと。

※ UIとは「User Interface」の略で、ユーザーとモバイルアプリとのインターフェース(接点)のことを表す。

※ UXとは「User Experience」の略で、ユーザーがモバイルアプリを通じて得られる体験を表す。

 

「ibisPaint」の製品ラインナップは以下のとおりです。

 


 

(2) ソリューションセグメント

ソリューションセグメントでは大きく分けて2つの事業を展開しております。1つはスマートフォンやタブレット端末などインターネット端末用のアプリケーション開発、クラウドサーバ環境構築及び運用保守等を提供している受託開発事業、そしてもう1つはシステムエンジニア等のIT技術者派遣事業です。当社には20年以上培ってきたモバイル開発技術・ノウハウがあり、最新の技術や開発環境にも対応可能な優秀なエンジニアが多数在籍しております。その豊富かつ高度な技術力を受託開発やIT技術者派遣として企業向けに提供を行う事業セグメントであります。ソリューションセグメントに関する事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

 

■ ビジネスモデル

受託開発事業は準委任契約(履行割合型・成果完成型)又は請負契約によるもので、モバイルアプリやWebアプリ等の開発や運用保守を受託しております。受託開発に係る売上はフロー型の収益モデルであり、運用保守に係る売上は受託開発したアプリ等の運用保守が継続する限りは安定的に収益が見込めるストック型の収益モデルであります。クラウドコンピューティングを用いたサーバ環境構築・移行・運用保守については原則として当社内のみで行っており、収益モデルはアプリの受託開発・運用保守と同様であります。

IT技術者派遣事業は、当社が無期雇用契約を締結したシステムエンジニア等の技術者を、労働者派遣契約に基づき、顧客である求人企業(派遣先企業)に派遣し、その人材派遣料を収益源とするビジネスモデルであります。

 


 

※ 売上高及び売上構成比は2025年12月期の実績を基に算出しております。

 

■ 事業の特徴

① 受託開発の特徴

スマートフォンやタブレット端末の登場以降、急速な情報通信技術の発展により様々な分野においてデジタルサービスの創出、利活用が進む中において、当社は顧客のIT戦略やデジタルトランスフォーメーション(DX)化を推進するためのベストパートナーとして技術を提供し、よりエキサイティングでスピーディな社会の創出の一役を担いたいという考えから以下の5つのポリシーを掲げております

 

・顧客第一主義

顧客視点に立った場合、時にはお客様と意見が食い違う場合もありますが、過去事例や最新の動向をふまえ、双方納得がいくまでディスカッションし、最良の解を導き出します。

・プロジェクトマネジメント

最初に開発するアプリに最適なプロジェクトスコープをご提案し、合意されたスコープに基づき、安心してお任せいただけるマネジメント体制を確立いたします。

・蓄積された高い技術力

これまで自社アプリを含め、数多くの開発案件に携わり培ってきた高い技術力を最大限に活かし、最新の技術も取り入れながら開発を進めていきます。

・スピード対応

顧客のニーズ、お客様のご要望、トレンドの変化などに、スピーディに対応。また高い技術をもった技術者が密に連携をとってスピーディに開発します。

・ワンストップ

アプリの企画から、設計・開発・テスト・リリースまではもちろんのこと、インフラ設計、構築、運用支援までワンストップでサポートします。

 

有限会社アイビスとして設立以降、当社はNTTドコモ社フィーチャーフォンi-mode用サイト「NetIbis」のリリースを皮切りに、Eコマースシステム「Ibis Ecom System」、フィーチャーフォン用フルブラウザアプリ「ibisBrowser」、フィーチャーフォン用フルメーラアプリ「ibisMail」及びiPhone・iPad用メールアプリ「ibisMail for iPhone/iPad」といった様々なモバイルアプリを時代のニーズに合わせて開発し、提供してまいりました。モバイルセグメントで培ったこれらアプリの開発技術やリリース、運用ノウハウを有していることがソリューションセグメントとしての強みにもなっており、企画段階やユーザーインターフェース(UI)/ユーザーエクスペリエンス(UX) に関するご相談にも対応することができるほか、アプリと連携するバックエンドのWebシステム等も含めた設計から開発・運用までを自社においてワンストップで開発することが可能となっております

また、当社は、クラウドサーバ上で動作するアプリケーションに最適な設計を考慮したサーバレス構築や移行から運用・保守及び新規事業への導入コンサルティング等も行っております。

さらには、本事業では2025年11月21日付でノーコードシステム開発事業を展開する株式会社ゼロイチスタートを完全子会社化し、今後の事業基盤強化に向けた取り組みを進めました。

 

② IT技術者派遣の特徴

当社は2001年12月に常時雇用される労働者(無期雇用者)だけを派遣の対象とする特定労働者派遣事業の届出を行いました。以降、システムエンジニア等のIT技術者派遣に特化して事業を行っております。また、2018年3月には労働者派遣事業の許可を取得し、有期雇用者の派遣も行えるようになりましたが、高い技術力や豊富な経験を有するシステムエンジニア等を自社で育て、派遣先企業との長期的な関係を構築するという方針の下、引き続き、無期雇用者の派遣のみ行っております。雇用者に対しては、能力や職位に応じた教育カリキュラムを構築し、当社の経験豊富なエンジニアが講師として研修を行う等、スキルアップの機会を多く設けるように努めております

「ibisPaint」の開発・運用実績やソリューションセグメントにおける様々なアプリ等の受託開発実績は本事業の強みとなっており、ホームページを見た顧客からの直接受注獲得や受託開発の顧客からの紹介受注獲得に繋がっております

情報通信技術の発展によるDXや多様なITサービスが展開されている中において、IT人材の需要は今後も高まる傾向が見込まれるため、引き続き本セグメントを拡大していく方針であります。

 

(3) AI歌声合成セグメント

AI歌声合成セグメントは、AI音声合成技術関連事業を展開する株式会社テクノスピーチ(2025年1月31日に完全子会社化)のBtoC向けのAI歌声合成アプリ「VoiSona(ボイソナ)」事業とBtoB向けの受託開発事業の2つを手掛けるセグメントとなり、当連結会計年度第2四半期より損益の連結計上を開始しております。AI歌声合成セグメントに関する事業系統図は、次のとおりであります。

 


 

■ ビジネスモデル

「VoiSona」事業は、最新のAI技術で人間らしい自然な歌声や話し声を生成する無料のAI歌声合成アプリ「VoiSona」を通じて提供する有料ボイスライブラリなどのアプリ課金が主な収益源となっております。ボイスライブラリは、お試しの初期搭載のボイスライブラリ(1種)は無料で提供しているものの、著名なキャラクターやアーティストと数多くコラボし、国内外のユーザーに支持される幅広い品揃え(30以上の有料ボイスライブラリ)を取りそろえております。AI歌声合成アプリ「VoiSona」は、現時点では、PC(Windows/Mac)版のほか、iOS用モバイル・タブレット端末がリリースされております。

受託開発事業は、企業ニーズに合った多様なボイスライブラリなどの開発や音声エンジンのライセンシングを行っております。前者に係る売上はフロー型の収益モデルであり、後者に係る売上はストック型の収益モデルとなっております。

 


 

※ 売上高及び売上構成比は2025年12月期の実績を基に算出しております。

※ 売上構成比上のVoiSonaには、便宜上、同じBtoC領域のCeVIOの売上高と、VoiSona及びCeVIO向けボイスライブラリ制作の売上高が含まれております。

※ CeVIOとは、2012年に設立された、大手4社と共同で展開するユーザー生成コンテンツを支援するための共同プロジェクトのことを指します。

 

■ 事業の特徴

  AI歌声合成セグメントは、「世界最先端のAI音声関連技術で人々の暮らしを豊かに、世界を楽しませる」を

 VISIONに掲げる株式会社テクノスピーチが提供する事業セグメントとなります。同社は、名古屋工業大学を中心と

 して開発された世界最先端の音声関連技術の普及を目的として2009年11月に設立されました。事業の特徴としては

 以下の4つが挙げられます。

① 今後大きく成長が見込まれる音声合成市場(注7)

   グローバル市場において、2023年に6,000億円~8,000億円とみられていた市場規模は、2030年には1兆1,600億円

  ~1兆4,000億円規模へ急成長が見込まれております。

② 世界にも通じる経営陣と技術力、開発力

  音声合成領域を研究領域とする大学教授で唯一、紫綬褒章を受賞した代表取締役 徳田恵一をはじめ、同教授の

  研究室卒業生や東京大学卒業の優秀な研究者・開発者を抱え、少数精鋭組織でありその技術力は日本トップクラス

  です。

③ 大手企業との太いパイプと取引実績

   株式会社コナミデジタルエンタテインメント、株式会社円谷プロダクション、カシオ計算機株式会社、株式会社

  河合楽器製作所、ブラザー工業株式会社、株式会社バンダイナムコエンターテインメント、ソフトバンクロボティ

  クス株式会社、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント等の大手企業との継続的かつ安定的な取引実績

  を持っております。

④ 基盤事業であるBtoB事業と今後の成長性が高いBtoC事業

   大手企業からの継続的な受託業務をこなすことで技術力、開発力を高めつつ、2012年に参画したCeVIOプロジェク

  トに加え、2022年にローンチしたAI歌声合成アプリ「VoiSona」にて、B2C領域を中心に事業拡大を見込んでおりま

  す。

(注7):音声合成市場の市場規模は、360iResearch社の「音声合成市場:コンポーネント別(サービス、ソフトウェア、ソリューション)、タイプ別(ニューラル&カスタム、非ニューラル)、言語別、展開モード別、組織規模別、業種別– 2024年~2030年のグローバル予測」によります。

 

4 【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(千円)

主要な事業

の内容

議決権の

所有割合

(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社テクノスピーチ

名古屋市東区

38,444

AI歌声合成

100.0

役員の兼任

資金の貸付

株式会社ゼロイチスタート

東京都中央区

2,000

ソリューション

100.0

役員の兼任

 

(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。

2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

モバイル

48

ソリューション

272

AI歌声合成

11

全社(共通)

25

合計

356

 

(注)1.従業員数には正社員の他、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属している従業員数であります。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

2025年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

341

33.8

4.1

4,608

 

(注)1.従業員数には正社員の他、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

セグメントの名称

従業員数(名)

モバイル

48

ソリューション

268

全社(共通)

25

合計

341

 

(注)1.従業員数には正社員の他、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属している従業員数であります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注3)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

-

100.0

75.6

81.0

70.9

-

 

(注)1.当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定による公表義務に基づく公表項目として選択していないため、記載を省略しております。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

 

② 連結子会社

連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。