当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針及び経営戦略等
当社グループは、「感謝と喜び」を企業理念に掲げ、人や企業が深く結びつくために欠かせない“心”を大切 に、お客様とともに繁盛するビジネスを進めております。「感謝と喜び」の心を根本に、幅広い業種・業界により良い製品・サービスを提供することにより、お客様の事業創造に貢献するとともに、社会課題を解決することに努めてまいります。このような企業理念の実現に向けた努力が、企業価値の増大につながるものと考えております。
100年に一度と言われる変革期に直面しているモビリティ産業では、AIや車載ソフトウェアを活用した先進運転支援システムや自動運転等の技術の進展、電動車両の普及が加速する中で、カーオーナーのニーズやライフスタイルも多様化しており、それに対応するために新たなサービスやソリューションが求められています。
これらの動きに迅速かつ柔軟に対応するため、当社グループは、Broadleaf Cloud Platformの拡大を推進し、お客様のデジタル化の支援とトータルマネジメントシステムの提供を通じて、経営・業務改革の支援を強化してまいります。同時に、カーオーナーを取り巻く環境の変化やニーズの多様化にも柔軟に対応し、カーオーナーに向けた新たなサービス展開を検討しております。これらの活動を通じて、事業領域の拡大と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
さらに当社グループは、SDGs(持続可能な開発目標)に代表される環境・社会課題を解決し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化してまいります。
具体的な内容として、2022年2月9日に2022-28年の中期経営計画を発表いたしました。
お客様のイノベーション実現とビジネス変革の支援を目的に、中期経営計画に掲げる2つの成長戦略「クラウドの浸透」及び「サービスの拡張」を推進しています。具体的には、パッケージソフトをご利用中のお客様に対し、クラウドソフト『.cシリーズ』への切り替えを計画的に行うとともに、新たなお客様の獲得にも注力しています。また、クラウドソフトのメニュー拡充に加え、当社グループが保有するデジタルデータやAI技術を活用した新たなプラットフォーム型サービスの研究開発も進めています。これらの成長戦略を「2つのDX」の観点で推進してまいります。1つ目のDXは、当社グループのお客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、お客様の新たな価値創造につながる、ビジネス環境の構築に貢献することです。2つ目のDXは、当社グループ内でデータエクスチェンジャー(DX)と呼んでいるものです。Broadleaf Cloud Platform上に集まる情報を収集、分析、予想、統合し、情報の付加価値を高めた上で提供をおこなってまいります。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは売上収益、営業利益、営業利益率と親会社の所有者に帰属する当期利益を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として掲げています。加えて、中期経営計画で成長戦略として掲げている「クラウドの浸透」の達成状況を判断するための客観的な指標として、クラウドソフトウェアサービス『.cシリーズ』におけるクラウド化率、ライセンス数、ユーザー維持率、平均月額売上収益を掲げています。
(3) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
「(1) 経営方針及び経営戦略等」で記載した経営環境に対応し中期経営方針を実現するために、当社グループが認識する主な対処すべき課題は以下のとおりです。
・クラウド化の促進とBroadleaf Cloud Platform上で稼働するサービスの拡充
当社グループは、業界で高いシェアを有する業務アプリケーションをクラウドサービスへ切り替えることで、変革期を迎えているモビリティ産業に対して、より迅速かつ柔軟に必要な機能を提供し、カスタマーサクセスを追求しております。また、当社グループが開発したクラウドソフトに加え、業種・業界を超えた様々なパートナー企業と連携し、Broadleaf Cloud Platform上に多様なサービスを提供してまいります。2025年12月には、自動車ガラス商向けクラウドサービス『Glass.c』において、仕入・支払管理機能を実装した最上位プラン(トータルパック)の提供を開始し、自動車ガラス商のお客様の経営をトータルで支援する体制を整えました。
昨今のモビリティ産業においては、適切な修理や取引が行われたことを客観的に証明する事後検証性の重要性が急速に高まっております。こうした社会的要請に応えるべく、業務プロセスを記録・可視化する『証跡管理サービス』を自動車整備業向けクラウドサービス『Maintenance.c 』及び鈑金業向けクラウドサービス『Repair.c 』のオプションとして提供を開始いたしました。これにより、従来は現場スタッフ個人の経験に依存していた記録・判断業務が標準化され、企業における業務の透明性と利便性が向上し、コンプライアンス強化と業務効率化の両立が可能となります。
今後も当社グループは、クラウドソフトとBroadleaf Cloud Platform上の多様なサービスを組み合わせることにより、従来の業務アプリケーションによる業務効率化の支援から、トータルマネジメントシステムによる経営・業務改革の支援へと転換してまいります。さらに、当社グループの強みである機密性の高い独自データとAIを駆使して、お客様の潜在的な課題解決と業界全体の変革に貢献できるよう、そのサービス範囲と提供価値を大きく拡張してまいります。
・eコマースを用いた自動車部品受発注ビジネスの浸透と展開
当社グループは、強みである自動車アフターマーケットの顧客基盤とデータベースを活用することで、自動車補修部品の電子受発注サービスを提供しております。
自動車補修部品の売り手である部品商と、買い手である整備事業者の双方が利用可能なクラウドサービスを提供しており、売り手と買い手の双方がクラウドサービスをご利用いただくことで、従来に比べて、プラットフォーム上でのデータ連携がシームレスになり、電子受発注の利便性と精度が飛躍的に向上しております。この強固な基盤を活かし、受発注サービスの利用促進とさらなる拡大を推進してまいります。
本サービスが普及することで、業界全体の課題である受発注業務や物流における非効率を解消し、お客様の生産性向上に寄与いたします。あわせてペーパーレス化の推進や自動車リサイクル部品の流通促進による資源循環型社会の実現等、事業活動を通じたサステナビリティ課題の解決にも寄与してまいります。
・データを活用したサービスの創出
当社グループは、自動車関連の膨大なデータを活用し、カーオーナー向けサービス等の新たな事業の立ち上げを行ってまいります。
AIの活用が加速度的に進むと見込まれる中で、独自かつ機密性の高いデータの重要性が一層高まっていきます。当社グループは過去40年分の、車両や部品、修理や点検等に関する膨大かつ機密性の高い独自データを保有しております。これは国内の車両整備データの約4分の1に該当し、当社グループにしかない強みとなります。このデータとAIに代表される最新のテクノロジーを掛け合わせることで、他社の追随を許さない唯一無二のサービスを展開してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)サステナビリティ全般への取り組み
① ガバナンス
当社グループの「企業理念」及び「社名の由来」に込められた想いの実践を通じて『持続可能な社会の実現』と『企業価値の向上』を目指しています。その中で、サステナビリティに関する対応・取り組みは重要なものであると考え、リスクマネジメントの最高責任者を代表取締役社長とし、リスクの所在と特性を考慮し経営戦略に沿った適切な資源配分を行います。また、リスク・コンプライアンス委員会を業務執行機関として、リスクの把握・管理や、リスクマネジメントに関する方針決定・体制構築・モニタリング、取締役会への報告などを行います。
② 戦略
当社グループでは、サステナビリティを推進する上で、基本方針や取り組み指針を制定し、『持続可能な社会の実現』と『企業価値の向上』を目指します。
具体的な取り組みとして、当社グループはモビリティ産業に携わる企業を中心に、社会のITインフラに深く関わっていることから、まずは安定したITサービスを提供し続けることが重要だと考え、事業とかけ合わせた下記3つが重要であると考えております。
・誰もが安心・快適に暮らせる移動社会実現への貢献
・持続可能な循環型社会の構築
・平等で多様性を重視した社会の実現
上記3つの重要項目において、ITサービス事業者としての役割を果たしながら、様々な社会課題の解決に積極的に取り組んでいます。具体的な取り組みに関しては、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.broadleaf.co.jp/sustainability/sdgs/
③ リスク管理
当社グループでは、サステナビリティに関するリスク等については、経営や事業において重大な影響があるものとして捉えており、リスク・コンプライアンス委員会において集約、管理されています。全体のリスク等の内容については、「
④ 指標及び目標
当社グループでは、サステナビリティにおける重要項目を設定し、それに沿った取り組みを行うことで、ステークホルダーに対する直接的・間接的なポジティブインパクトの拡大(価値創出)とネガティブインパクトの低減(社会的責任)に努めています。今後は、取り組みの中でもより重要なものを指標として選定し、目標を設定してモニタリングできるように進めてまいります。
(2)気候変動
当社グループの掲げる企業理念や経営上の目標を実現し、企業価値の向上を図るために、気候変動に起因するリスクや事業への影響を特定し、適切に対応していく必要があると考えております。気候変動の影響やCO2をはじめとする温室効果ガス排出量の削減に向けた国の施策や社会の動向を注視し、適切に対応しながら持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。
① ガバナンス
当社の既存サービスと気候変動問題との関連性を再定義し、中期経営計画(2022-2028)における事業創出の一環として、気候変動問題の解決につながるサービスの企画検討を実施しています。これらの取組みは、定期的かつタイムリーに取締役会に報告され、取締役会において重要な経営戦略として議論するとともに、気候変動問題への実行計画等について監督を行っています。
② 戦略
当社では、2022年から気候変動シナリオに記載のとおりシナリオ分析を行い、気候変動に関するリスクの影響と機会を把握し、中期経営計画(2022-2028)に取り込みました。これを契機に、気候変動に関連するリスクへの対応のみならず、サステナブルな社会の実現につながるサービスの開発を推進していきます。今後も、気候変動に伴う事業への影響を定期的に見直すことで、最新の気候変動リスクの把握ならびに機会を捉え、脱炭素活動の推進へとつなげます。また、気候変動への対応に関する情報発信を通じて、ステークホルダーの皆さまとの意見交換を深め、気候変動に対する取組み及び開示水準の向上を図っていきます。
<気候変動シナリオ>
気候変動問題による当社事業への影響を把握し、気候変動に関連するリスクと機会に対する当社戦略のレジリエンスを評価することを目的に、シナリオ分析を実施しました。2100年の世界平均地上気温が産業革命前と比較し上昇した4℃及び1.5℃シナリオを用いることとし、リスクと事業機会の抽出における時間軸については、2030年及び2050年でのインパクト評価としました。
・気候変動に起因するリスク
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分類 |
内容 |
顕在化の時期 |
影響の程度 |
対策 |
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4℃ |
1.5℃ |
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2030年 |
2050年 |
2030年 |
2050年 |
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法規 |
・新たな政策や規制(炭素税、排出権取引制度、省エネ規制 等)への対応に際するコスト増加 |
5年~ |
小 |
小 |
中 |
中~大 |
・事業運営に伴う温室効果ガス排出量の更なる削減 |
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評判 |
・気候変動対応の遅れによる社会的な信頼の低下 |
5年~ |
小 |
小 |
小~中 |
中 |
・法規への対応状況だけに留まらない適切な情報開示の継続 |
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物理 |
・気象災害に起因するサービス提供基盤の障害発生の増加 |
5年~ |
小~中 |
中 |
小 |
小~中 |
・事業継続に関わる防災対策の継続 |
・気候変動に関する機会
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分類 |
内容 |
顕在化の時期 |
影響の程度 |
対策 |
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4℃ |
1.5℃ |
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2030年 |
2050年 |
2030年 |
2050年 |
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市場 |
・グリーンシティの構築に繋がるサービスの需要拡大 ・ニューリアリティを実現するサービスの需要拡大 ・再生可能エネルギーの普及やサーキュラーエコノミーの発展に繋がるサービスの需要拡大 |
5年~ |
中 |
中 |
中~大 |
大 |
・グリーンシティの構築やニューリアリティを実現するサービスの積極展開 ・再生可能エネルギーの普及やサーキュラーエコノミーの発展に繋がるサービスの拡充 |
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評判 |
・気候変動対応による社会的な信頼性の向上 |
3年~ |
小 |
小 |
小~中 |
小~中 |
・温暖化ガス排出低減(脱炭素)につながるサービス展開を含む情報開示の継続 |
(注)リスク、機会ともに、内容に記載の各項目が事業収益に与える影響を、相対的に小、中、大の3段階で評価しています。
③ リスク管理
当社は、全社リスク管理のためにリスクマネジメント規程及び危機管理規程を制定しています。本規程に則り、リスク・コンプライアンス委員会において当社事業への影響が想定されるリスク情報が集約、管理されています。管理対象となるリスクは、当社事業への影響度などを基準に当委員会にて評価され、重要度の高いリスクに対して対応方針や対策を検討、策定のうえ、各部門において対策を実施する流れとなります。気候変動に関連するリスクについても、当委員会において全社のリスク管理プロセスに統合して管理されています。当連結会計年度においては、CO2排出リスクを評価・特定したうえで、当社グループの事業に与える影響を討議・確認しています。また、当社のリスク管理プロセスは、内部監査室によるリスク管理状況の監査と有効性評価が実施され、取締役会及び監査役会に報告されています。
④ 指標及び目標
当社では、気候変動に関連するリスク管理及び機会実現の評価のため、温室効果ガス排出量を指標とする方針です。2021年12月期から温室効果ガス排出量の計測を実施しており、2035年でのScope1・2のネットゼロ実現を念頭に、カーボンニュートラルの実現に向けた中長期的な目標値を設定するとともに、Scope3を含めた温室効果ガス排出量の目標値を設定のうえ公表する予定です。
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2021年度 (t-CO2) |
2022年度 (t-CO2) |
2023年度 (t-CO2) |
2024年度 (t-CO2) |
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Scope1(自社による温室効果ガスの直接排出) |
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Scope2(他社から提供された電気等の使用に伴う間接排出) |
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(注)当社事業所を対象として算出しています。
(3)人的資本
① ガバナンス
人的資本に関するガバナンスに関しては、サステナビリティ全般に関する考え方に組み込まれています。詳細については、「
② 戦略
当社グループの掲げる企業理念や経営上の目標を実現し、企業価値の向上を図るための源泉となるものは人材であり、人材こそが付加価値を生み出していくものと考えています。ゆえに、「当社グループの成長の源泉は、ヒトづくりである」との考えのもと、組織・人材の強化を目指しています。
1.D&Iの推進
当社グループは、多様性とインクルージョン(D&I)を重視し、多様な人材の採用とキャリアの発展をサポートできるような積極的な取り組みを行っています。女性の活躍促進として、採用拡大や働きやすい職場環境づくりに取り組み、その一環として、長時間労働の削減や育児短時間勤務適用期間の拡大(中学校入学まで)などを実現しています。また、障がい者雇用における活躍促進の取り組みとして、屋内農園型障がい者雇用支援サービスIBUKIを導入していますが、2025年8月には新たにロースタリー型障がい者雇用支援サービスBYSN(東京・八王子)にてコーヒーの焙煎業務を開始しました。これらの取り組みにより、社員の社会参画と成長機会の創出とともに、相互理解と多様性を尊重する文化の醸成を進めています。
2.パフォーマンスの向上
組織成果及び個人のパフォーマンス向上を促進するため、人事制度を刷新し、役割等級に基づく新人事制度を2026年1月より導入しました。
あわせて、中長期の企業成長への貢献と個人の成果が連動する株式報酬制度へ改定しています。また、役職者層を中心に教育研修を強化し、資格取得支援、外部オンライン講座、プロコーチによる個別コーチングなどの学習機会を整備しています。さらに、出社勤務を基本としつつ、各人の状況に配慮し一定の条件を満たした場合にはテレワーク勤務を活用できるなど、組織と個人双方のパフォーマンス向上に取り組んでいます。
3.エンゲージメントの向上
「働きがい」「エンゲージメント」の定期的な確認と意欲的に働き活躍することを支援し、経営と従業員の接点を強化、共有する仕組みを整備しています。
四半期毎のエンゲージメント調査や毎月のパルスサーベイを実施し、従業員からの様々なアラートへの個別相談によるフォロー、組織コンディションの早期課題発見として活用しています。また、自身のキャリアプランにあった成長機会の提供を目的に社内から人材を募るキャリアマッチング制度を導入しています。
その他具体的な取り組みに関しては、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.broadleaf.co.jp/sustainability/diversity/
https://www.broadleaf.co.jp/sustainability/employee/
③ リスク管理
人的資本に関するリスク管理に関しては、サステナビリティ全般に関する考え方に組み込まれています。詳細については、「
④ 指標及び目標
当社グループは、企業理念や経営上の目標を実現し企業価値の向上を図るために、人的資本分野での取り組みの実施と定期的なモニタリングは重要と考えており、各取り組みや指標データの収集を進めております。現時点では、人的資本に関する取り組みや指標データの収集及び整理を進めている段階にあるため、具体的な目標数値は設定しておりません。今後は、取り組みの中でもより重要なものを指標として選定し、目標を設定してモニタリングできるように進めております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、可能な限り発生の防止に努めるとともに、万が一リスクが顕在化した場合にはその影響を最小限にとどめるべく対応する所存であります。なお、以下のリスクは当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 市場環境の変化と法規制について
当社グループは、主にモビリティ産業に対し、クラウドサービス及びパッケージシステムの提供を行っております。そのため、同業界における競争環境やシステム投資動向、法規制の影響を受ける場合があり、異業種からの参入や車検制度等の自動車関連法規の改正は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、常に最新の市場動向や法改正の推移を注視し、制度変更に伴うシステム改修需要や新たなニーズを迅速に捉えてまいります。今後も、市場環境の変化を的確に把握し、柔軟かつスピーディーに製品開発へ反映させることで、経営基盤の強化に努めてまいります。
(2) 技術革新への対応について
当社グループは、顧客や市場のニーズに対応した競争力のある商品・サービスを提供すべく、新技術の情報収集や研究開発に注力しております。しかし、想定を上回る急速な技術革新や、代替技術・競合商品の出現、依拠する技術標準の変化等により、新商品の市場投入が遅延する場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、常に最新のテクノロジー動向を注視し、変化を迅速に捉えて製品開発へフィードバックすることで、適切な時期に付加価値の高い商品を市場投入してまいります。今後も、技術の進展を的確に把握し、柔軟かつスピーディーに自社サービスへ反映させることで、継続的な成長と競争力の維持に努めてまいります。
(3) ネットワーク障害について
当社グループは、商品開発や営業活動の多くをコンピュータシステム及びネットワークに依拠しております。そのため、地震・火災などの自然災害、コンピュータウィルスの感染やサイバー攻撃、さらには通信インフラの障害等によりシステムが正常に稼働しない場合には、業務の停滞や提供サービスの低下を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、インフラの冗長化やバックアップ取得、監視体制の整備に加え、障害発生時の影響範囲を抑制するためのアーキテクチャ改善及び運用プロセスの見直しを継続的に実施しているとともに、万一の事態に備えコンピュータ賠償責任保険へ加入しております。今後も、最新の脅威動向を注視し、システムの安定稼働と迅速な復旧を可能にする運用を継続することで、 service品質の維持と信頼性の向上に努めてまいります。
(4) 第三者が提供するサービス基盤の障害及びサービス利用料の高騰について
当社グループの提供しているサービスの一部は、第三者が提供するクラウドサービス等の基盤上に構築されております。そのため、提供元に起因する基盤の停止により、当社グループのサービス提供に支障が生じる場合や、利用料金の改定、為替相場の変動等に伴うコストの増加があった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、稼働状況の常時監視を通じた迅速な復旧支援に努めるとともに、リソース利用効率の最適化によるコスト抑制を継続的に実施しております。今後も、外部基盤の動向や市場価格の推移を注視し、柔軟な技術構成の採用や運用プロセスの改善を図ることで、サービス提供の安定性と収益性の維持に努めてまいります。
(5) 商品の不具合について
当社グループの事業におけるシステム開発及び構築等においては、顧客の検収後に予期せぬ不具合(バグ等)が発見される可能性があります。万一、当社グループの過失による不具合等で顧客に損害を与えた場合や、商品の機能不足と認識された場合には、損害賠償責任の発生や信用の低下を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、開発プロセスの継続的な改善や、開発段階から納品に至るまでの厳格な品質管理、及び高度なシステムテストの実施により、不具合の発生防止と品質向上に努めております。今後も、最新の技術手法や顧客フィードバックを注視し、柔軟かつスピーディーに開発工程へ反映させることで、商品価値の最大化と信頼性の維持に努めてまいります。
(6) 機密情報・個人情報の漏洩及び情報管理について
当社グループでは、商品開発や営業活動において、機密情報やノウハウ及び顧客の個人情報を取り扱っております。外部からの不正アクセスや当社グループ役員及び従業員の過誤等、その他不測の事態によりこれらの情報が外部に流出する可能性は皆無ではなく、万一、この様な事態が生じた場合、営業的損失や業務そのものの停止による損失にとどまらず、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、情報漏洩防止システムの導入やアクセス権限の厳格な管理、定期的な社員教育を継続的に実施し、情報の適切な取り扱いに努めております。今後も、サイバーセキュリティの最新動向を注視し、機動的なセキュリティ対策の強化や運用プロセスの改善をスピーディーに反映させることで、情報管理の徹底と信頼性の向上に努めてまいります。
(7) 知的財産の保護及び侵害について
当社グループは、円滑な事業運営のため、商標や特許等の知的財産権の保護を図っております。しかしながら、一般的にシステム及びソフトウェア等に関する分野においては知的財産権の権利範囲が必ずしも明確ではなく、当社グループが知的財産権を取得している場合においても十分な権利の保護が得られない可能性があります。また、当社グループの事業展開において、意図せず第三者の知的財産権を侵害し、使用差止や損害賠償請求、ロイヤリティの支払い要求等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、専門家と連携した先行技術調査や権利範囲の精査を継続的に実施し、自社権利の適切な保護と他社権利の侵害防止に努めております。今後も、最新の知財動向や法制度の変化を注視し、開発プロセスにおける確認手順の改善をスピーディーに反映させることで、知的財産に関するリスクの低減と競争力の維持に努めてまいります。
(8) 人材の獲得及び育成について
当社グループの事業拡大には、スキルの高い技術者やコンサルティング能力を有するセールススタッフの確保が必要不可欠です。しかしながら、情報通信産業における人材流動性の高まりや、技術革新の速さから、優秀な人材の獲得・育成が想定通りに進まない場合、あるいは在職する人材が社外へ流出した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、多様な採用チャネルの活用や魅力ある就業環境の整備、及び個々のスキルアップを支援する積極的な教育を継続的に実施しております。今後も、労働市場の動向や技術トレンドの変化を注視し、柔軟な採用手法の導入や教育プログラムの改善をスピーディーに反映させることで、優秀な人材の確保と組織力の強化に努めてまいります。
(9) 訴訟のリスクについて
当社グループは、事業を遂行していく上で各種関係法令を遵守し、コンプライアンスの徹底に努めております。しかしながら、国内外における事業活動において、意図せず法的紛争に巻き込まれ、訴訟を提起される可能性は皆無ではありません。万一、この様な事態が生じた場合、営業的損失や業務そのものの停止による損失にとどまらず、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、顧問弁護士等の専門家と密に連携し、契約プロセスの厳格な運用や定期的な社員教育を継続的に実施することで、法的リスクの早期発見と未然防止に努めております。今後も、国内外の法制度や社会情勢の変化を注視し、柔軟なリスク管理手法の導入や社内ルールの改善をスピーディーに反映させることで、コンプライアンス経営の徹底と企業価値の維持に努めてまいります。
(10) 企業買収等について
当社グループは、今後の事業拡大及び収益力向上のため、国内外を問わず企業の買収、子会社の設立、合弁事業の展開、アライアンスを目的とした事業投資等を実施する場合があります。投資に際しては、リスク及び回収可能性を十分に事前評価しておりますが、市場環境や投資先の事業状況の変化を確実に予測することは困難な場合があり、計画通りに進展しない場合や資産価値が低下した場合には、減損損失の発生等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、投資後においても定期的なモニタリングを通じた事業進捗の把握と、経営資源の最適配分を継続的に実施することで、投資リスクの低減とシナジーの最大化に努めております。今後も、国内外の経済情勢や市場動向の変化を注視し、投資戦略の見直しや経営支援体制の改善をスピーディーに反映させることで、グループ全体の企業価値向上と持続的な成長に努めてまいります。
(11) 事業の継続について
当社グループは、事業を行うにあたり、地震・台風・洪水等の自然災害、政治・経済の不安定化、感染症の流行等の様々なリスクにさらされています。これらの事象が想定を超えた規模で発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、安全性の高いデータセンターの利用やテレワーク環境の整備、及び緊急時の対応手順の策定を継続的に実施することで、事業継続性の確保に努めております。今後も、国内外の災害リスクや社会情勢の変化を注視し、防災対策の見直しや復旧プロセスの改善をスピーディーに反映させることで、不測の事態においてもサービス提供を維持できる強靭な経営基盤の構築に努めてまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年1月1日〜2025年12月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復が続きました。一方で、物価高の継続に加え、金利上昇や円安進行が景気を下押しするリスクとなっており、依然として先行きは不透明な状況にあります。
当社グループが属する国内の情報サービス産業では、企業によるIT投資が引き続き活発に行われています。具体的には、クラウドシフトをはじめとするサステナビリティ経営の実現に向けたITインフラの整備、エンドユーザーとの接点強化を目的とした生成AIの導入や、デジタルデータを活用した新たなサービスの創出など、様々な取り組みが進められています。
このような環境のもと、当社グループは、お客様のイノベーション実現とビジネス変革の支援を目的に、中期経営計画(2022-2028)に掲げる2つの成長戦略「クラウドの浸透」「サービスの拡張」を推進しています。具体的には、パッケージソフトをご利用中のお客様に対し、クラウドソフト『.cシリーズ』への切り替えを計画的に行うとともに、新たなお客様の獲得にも注力しています。また、クラウドソフトのメニュー拡充に加え、当社グループが保有するデジタルデータやAI技術を活用した新たなプラットフォーム型サービスの研究開発も進めています。
これらの取り組みにより、クラウドソフトご利用のお客様数が増加したことに伴い、当連結会計年度のクラウドサービス売上は前期比44.1%の増加となりました。一方、パッケージソフトをご利用のお客様によるクラウドソフトへの切り替えが順調に進んでいることから、パッケージシステム売上は同23.5%の減少となりました。また、新しいOSへの対応やセキュリティ強化を目的としたPCの買い替え需要が堅調だったことにより、その他売上は同37.7%の増加となりました。なお、お客様によるクラウドソフトへの切り替えは、クラウドサービス売上とパッケージシステム売上の構成比を変化させますが、全体売上にとって増加要因となります。この増収要因は、クラウドソフトへの計画的な切り替えが完了する2028年まで継続する見込みです。
コスト面においては、クラウドソフトの対象業種拡大や機能追加に伴い減価償却費が増加したほか、サービス品質のさらなる向上に向けたITインフラ強化費用が増加しました。一方で、生成AIを活用した営業活動や開発・管理業務の効率化を継続し、コストの最適化を積極的に推進しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上収益は208億15百万円(前期比15.4%増)、営業利益は20億63百万円(同206.0%増)、税引前利益は18億54百万円(同240.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は12億40百万円(同261.3%増)となりました。
なお、財政状態の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a) 財政状態の分析」に記載しております。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により得られた資金が68億97百万円、投資活動により使用した資金が44億9百万円、財務活動により使用した資金が26億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億85百万円減少の41億21百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、68億97百万円(前期比5.6%増)となりました。この主な要因は、減価償却費及び償却費32億74百万円、契約負債の増加額21億2百万円、税引前利益18億54百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、44億9百万円(前期比2.3%増)となりました。この主な要因は、無形資産の取得による支出44億33百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、26億92百万円(前期比46.7%増)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入14億82百万円があったものの、長期借入金の返済による支出29億29百万円、リース負債の返済による支出8億33百万円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社グループは、単一セグメントのため、製品及びサービス分野ごとに記載しております。
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区分 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
前年同期比(%) |
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クラウドサービス (千円) |
11,831,891 |
144.1% |
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パッケージシステム (千円) |
5,698,676 |
76.5% |
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その他 (千円) |
3,284,734 |
137.7% |
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合計(千円) |
20,815,301 |
115.4% |
(注)金額は販売価格によっております。
(b) 受注実績
当社グループは、主に業務アプリケーション製品の開発、販売及び保守の事業を行っており、個別受注に基づく製品の生産の割合が少ないため記載を省略しております。
(c) 販売実績
当社グループは、単一セグメントのため、製品及びサービス分野ごとに記載しております。
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区分 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
前年同期比(%) |
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クラウドサービス (千円) |
11,831,891 |
144.1% |
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パッケージシステム (千円) |
5,698,676 |
76.5% |
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その他 (千円) |
3,284,734 |
137.7% |
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合計(千円) |
20,815,301 |
115.4% |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき見積り及び判断を行っております。これらの見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
なお、重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営方針、経営戦略等又は目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当社グループは企業理念である「感謝と喜び」の心を根本として、中期経営計画(2022-2028)で掲げた2つの成長戦略「クラウドの浸透」「サービスの拡張」を推進し、計画最終年度となる2028年12月期の業績計画では、連結売上収益320億円、営業利益130億円(営業利益率40.6%)、親会社の所有者に帰属する当期利益85億円を目指しております。計画4年目の当連結会計年度は、主力商材『.cシリーズ』であるクラウドソフトウェアの機能拡張、性能強化を継続して進めました。また、お客様のDXニーズに沿った提案を積極的に実施し、引き続き主力商材『.cシリーズ』への切り替えを進めるとともに新規顧客の開拓を強化した結果、サブスクリプション型収益モデルに本格転換しました。
当連結会計年度における取組みとして、自動車ガラス商向けクラウドサービス『Glass.c(グラスドットシー)』の機能を拡充し、新たに仕入・支払管理機能を含めた最上位プラントータルパックの提供を開始しました。今回のトータルパックの提供は、基本戦略である「クラウドの浸透」をさらに加速させる施策です。既存のフロント業務支援に加え、バックオフィス領域まで機能を拡充することで、自動車ガラス商のみなさまのDXと経営の高度化をトータルで支援してまいります。『Glass.c』のリリース以降、ご利用いただいているお客様から、「受発注から仕入・支払までを一つのシステムで完結させたい」「月末を待たずにリアルタイムで収益を把握したい」といったご要望を多数いただいておりました。こうした声にお応えするため、新たに仕入・支払管理機能を開発し、正確な利益把握と迅速な経営判断を可能にしました。これにより『Glass.c』は、フロント業務からバックオフィス業務まで一気通貫で管理できる「経営支援システム」へと進化いたしました。
自動車整備業・車体整備業において、業務工程・修理工程の記録とスムーズな情報共有を実現する新サービス『証跡管理サービス』の提供を開始しました。昨今、自動車整備業・車体整備業において、適切な修理や取引が行われたことを客観的に証明する「事後検証性」の重要性が高まっています。当社はこのニーズに対応し、監督官庁や各種協会の指針に沿いつつ、現場の負担を軽減するため、①個人の経験に頼らない、写真記録の「標準化」、②「点」の管理から、業務プロセスという「線」の管理の2つのポイントを重視して開発を行いました。本サービスは、当社の自動車整備業向けクラウドサービス『Maintenance.c』及び鈑金業向けクラウドサービス『Repair.c』のオプションサービスです。国土交通省の「車体整備の消費者に対する透明性確保に向けたガイドライン」に対応するだけでなく、業務プロセス全体で、高い透明性と証跡管理の煩雑さの解消を実現しました。
また、当社が推進する企業参画型環境保全活動『Grow Leafプロジェクト』は、東京都品川区が実施する「令和6年度環境保全活動顕彰」において「企業大賞」を受賞しました。品川区の「環境保全活動顕彰」とは、地球温暖化防止活動、水環境の保全活動、緑化活動、リサイクル活動など、環境保全に関する優れた活動を行っている企業、団体または個人を顕彰するものです。『Grow Leafプロジェクト』では、本プロジェクトの主旨にご賛同いただいたお客さまやお取引先さまで構成された会員企業さまとともに、寄付型植樹を実施しています。その一環で2024年6月に「Present Tree in 笛吹芦川」(山梨県笛吹市)内に「ブロードリーフの森」を創設しました。また、社会福祉法人で障害のある方々が育てた広葉樹の苗木を使い、オンラインで盆栽づくりに取り組む「里山BONSAIワークショップ」を開催しています。このほか地域に根ざした環境保全活動として、品川区内などで収拾したどんぐりの育苗活動を実施しています。どんぐりから育てた苗木は30㎝ほどの成長後、地域の緑化活動に活用する計画です。加えて、2016年より継続しているペットボトルキャップの回収活動では、累計360kgを品川区内の社会福祉法人へ寄付し、環境保全と福祉支援の両面で地域社会に貢献しています。このたびの品川区「環境保全活動顕彰」の最高位である「企業大賞」の受賞は、これらの活動が評価されたものです。
当連結会計年度の目標の進捗状況は、以下のとおりであります。
経営上の目標の達成状況
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|
2025年12月期 目標 |
2025年12月期 実績 |
達成率(%) |
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売上収益(百万円) |
20,100 |
20,815 |
103.6 |
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営業利益(百万円) |
1,500 |
2,063 |
137.5 |
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親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) |
1,000 |
1,240 |
124.0 |
中期経営計画で成長戦略として掲げている「クラウドの浸透」の達成状況
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2025年12月期 実績 |
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クラウド化比率 |
35.1% |
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『.cシリーズ』ライセンス数 |
20,556 |
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『.cシリーズ』ユーザー維持率 |
99%台後半 |
|
『.cシリーズ』ライセンス当たり月額売上収益 |
25,217円/月 |
(a) 財政状態の分析
ⅰ.資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より15億30百万円増加の414億25百万円(前期比3.8%増)となりました。流動資産は2億53百万円増加の84億64百万円(前期比3.1%増)、非流動資産は12億77百万円増加の329億60百万円(前期比4.0%増)となりました。流動資産の増加の主な要因は、現金及び現金同等物が1億85百万円減少したものの、営業債権及びその他の債権が3億43百万円、棚卸資産が1億40百万円増加したことによるものです。非流動資産の増加の主な要因は、繰延税金資産が3億10百万円、有形固定資産が2億54百万円、持分法で会計処理されている投資が95百万円減少したものの、無形資産が20億35百万円増加したことによるものです。
ⅱ.負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末より3億81百万円増加の171億32百万円(前期比2.3%増)となりました。流動負債は16億64百万円増加の153億44百万円(前期比12.2%増)、非流動負債は12億83百万円減少の17億88百万円(前期比41.8%減)となりました。流動負債の増加の主な要因は、短期有利子負債が4億6百万円減少したものの、契約負債が21億2百万円増加したことによるものです。非流動負債の減少の主な要因は、長期有利子負債が12億71百万円減少したことによるものです。
ⅲ.資本
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末より11億49百万円増加の242億93百万円(前期比5.0%増)となりました。資本合計の増加の主な要因は、利益剰余金が8億89百万円増加、自己株式が2億39百万円減少したことによるものです。
(b) 経営成績の分析
ⅰ.売上収益
当連結会計年度の売上収益は208億15百万円(前期比15.4%増)となりました。これは、主力商材である『.cシリーズ』への切り替えを進めると共に、新規顧客の開拓を強化したことによりお客様数が増加したことによるものです。
当社グループはITサービス事業の単一セグメントでありますが、売上区分別の状況は次のとおりです。
(単位:百万円)
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区 分 |
前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
前期比(増減額) |
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クラウドサービス |
8,210 |
11,832 |
3,622 |
|
ソフトウェアサービス |
7,626 |
11,302 |
3,676 |
|
マーケットプレイス |
584 |
530 |
△54 |
|
パッケージシステム |
7,450 |
5,699 |
△1,751 |
|
ソフトウェア販売 |
1,941 |
1,441 |
△500 |
|
運用・サポート |
5,508 |
4,258 |
△1,251 |
|
その他 |
2,386 |
3,285 |
899 |
|
売上収益合計 |
18,045 |
20,815 |
2,770 |
ⅱ.営業利益
売上原価は72億96百万円(前期比15.2%増)となりました。これは、主にPCやモニター等の周辺機器の仕入高が増加したことによるものです。販売費及び一般管理費は114億6百万円(前期比2.7%増)となりました。これは、主にAIの積極活用による業務効率化を進めた結果、営業・管理業務の最適化が進んだものの、クラウドソフトのユーザー数増加への対応やサービス品質向上に向けたITインフラ費用が増加したことによるものであります。その他の営業収益は38百万円(前期比51.2%減)となりました。その他の営業費用は89百万円(前期6百万円)となりました。これは、主に固定資産の除却損が増加したことによるものであります。
これらの結果、営業利益は20億63百万円(前期比206.0%増)となりました。
ⅲ.当期利益
金融収益は15百万円(前期比59.7%減)となりました。金融費用は1億28百万円(前期比62.0%増)となりました。法人所得税費用につきましては前連結会計年度より4億26百万円増加の6億39百万円となりました。
これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は12億40百万円(前期比261.3%増)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績は、外部要因としては①モビリティ産業の環境変化②技術革新への対応③法的規制④訴訟等により影響を受ける可能性があります。
一方、当社グループの経営成績に影響を与える内部要因としては、①システムトラブル②商品不具合③情報管理④知的財産の保護⑤人材の獲得及び育成等が挙げられます。当社グループは、継続的に内部管理体制の改善、組織体制を整備することでこれらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因についての詳細につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
運転資金及び設備投資資金につきましては、内部留保又は金融機関からの借入により資金調達することとしております。金融機関からの資金調達につきましては、長期借入のほか、効率的な運転資金の調達を図るため、総額53億円(うち未使用残高43億円)のコミットメントライン及びコミット型タームローンを設定しております。
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会社名 |
契約締結先 |
契約内容 |
契約締結日 |
契約期間 |
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当社 |
一般社団法人日本自動車 整備振興会連合会 |
自動車整備標準作業点 数表等の入手 |
2021年10月22日 |
2022年4月1日から1年間 以後1年毎自動更新 |
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当社 |
コグニビジョン株式会社 |
自動車部品情報の入手 |
2024年6月1日 |
2024年6月1日から1年間 以後1年毎自動更新 |
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当社 |
コグニビジョン株式会社 |
自動車修理工数情報の 入手 |
2017年4月1日 |
2017年4月1日から1年間 以後1年毎自動更新 |
(株主である光通信株式会社との覚書の締結)
当社は、当社の株主である光通信株式会社(以下「当該株主」という。)との間で、当該株主が保有する当社株式の一部について、信託の設定及び当該株式に係る議決権の行使に関する覚書を締結しております。当該覚書に基づき、当該株主が保有する株式の一部については、一定の条件のもと議決権を行使しない旨が合意されております。
①契約の概要
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契約締結日 |
契約締結先 |
契約先の住所 |
契約内容 |
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2026年1月31日 |
光通信株式会社 |
東京都豊島区西池袋一丁目4番10号 |
当社株式の一部について、信託の設定及び当該株式に係る議決権の行使 |
➁合意の目的
当該株主が当社に対する重要な影響力及び支配力を有しない関係にあることを想定していることに照らし、当該株主が所有する当社株式に係る取扱い等について定めることを目的としております。
③取締役会における検討状況その他の当社における合意に係る意思決定に至る過程
当社は、本覚書の締結にあたり、当該株主との間で当社代表取締役及びIR担当部門において協議・検討を行っております。また、当該株主の保有する当社株式の状況及び本覚書の内容については、適宜、取締役会に報告され、その内容について確認がなされております。
当社としては、当該株主が当社に対して重要な影響力又は支配力を有しない関係を維持する観点から、本覚書の締結に至っております。
④合意が当社の企業統治に及ぼす影響
当該覚書は、当該株主が保有する当社株式の一部に係る議決権の行使等について定めるものであり、当社の株主構成及び議決権の状況に一定の影響を及ぼす可能性があります。
もっとも、当該株主は当社株式を純投資目的で保有しており、本覚書の内容も、当該株主が当社に対して重要な影響力又は支配力を有しない関係を維持することを前提としたものであることから、当社の企業統治に及ぼす影響は限定的であると認識しております。
当社グループは、顧客や市場の広範囲にわたるニーズに対応した競争力のある商品・サービスの提供へ向けて研究開発を行っております。当連結会計年度では、Broadleaf Cloud Platformの機能拡張とプラットフォーム上で稼働する新しいクラウドサービスの開発を進めており、当連結会計年度の研究開発費は
今後、Broadleaf Cloud Platformの拡大を推進する中で、モビリティ産業向けシステム販売からの事業ドメイン拡大を掲げ、当社グループの強みであるモビリティ産業のデータベースを活用した分析サービスを順次提供していくことに加え、AI、Fintechやブロックチェーン等の先端技術を取り入れた革新的な事業を創出する企業への進化を目指し、研究開発を強化してまいります。