当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
① 企業理念「キッツ宣言」
当社は、ゆたかな地球環境と持続可能な未来を創造することが、社会に対して果たすべき使命であると考えています。そのために、創業以来培ってきた流体制御技術と材料開発をさらに磨き上げ、社会インフラを支え続けてまいります。
② 長期経営ビジョン『Beyond New Heights 2030 「流れ」を変える』
2030年にありたい姿
テクノロジー/ソリューション
・「流す」「止める」「絞る」のあらゆるニーズに、オンリーワンの技術とユーザーの
期待を超える提案力で挑戦し続ける
コアビジネス/成長ビジネス
・情報化社会、サステナブル社会に向けて、コアビジネスの基盤を強化し、同時に
成長ビジネスへの参入を、リスクを恐れず加速させる
事業を通じた環境保全
・環境にやさしい商品・材料の開発や製造プロセスを追求し、持続可能な未来に
貢献することにより、社会から信頼される
多様な人財の活躍
・性別、年齢、国籍、文化等を超えて、社員一人ひとりがプロフェッショナルとして、
最高のパフォーマンスでいきいきと働いている
③ 行動指針「Do it KITZ Way」
Do it True (誠実・真実)
Do it Now (スピード・タイムリー)
Do it New (創造力・チャレンジ)
(2)経営戦略等
① 長期経営ビジョン『Beyond New Heights 2030「流れ」を変える』
第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」を策定するに伴い、一部改訂しております。
1)目指す経営構造と定量目標
2030年に向けて、コア事業を基盤とした成長領域へビジネス領域を拡張させるとともに、成長と投資収益性を重視した両利き経営の経営構造を目指し、定量目標としてROE13%以上を掲げております。
2)ビジネス領域
コア事業と成長分野で収益をあげられる両利きの経営を目指してまいります。
○デジタル化・脱炭素化を背景とした成長分野・地域への積極的リソースの投入
○投下資本収益性(ROIC)を重視した事業展開
3)サステナビリティ経営への取り組み
当社グループでは、長期経営ビジョンにおいて、サステナビリティ経営を経営戦略の中核に据えています。第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」を策定するにあたり、現状の事業環境の変化や中長期的な将来予想を踏まえ、長期経営ビジョンにおいて定めたマテリアリティの見直しを行いました。これにより、あらためて当社グループが持続的な成長を実現するためのマテリアリティとして「デジタル社会の発展への貢献」、「地球環境の保全への貢献」及び「進化によるゆたかな暮らしへの貢献」を定め、それらを支える経営基盤を確立するためのマテリアリティとして「未来をひらく人財力の強化」、「持続可能なサプライチェーンの確立」及び「攻守の効いたガバナンスの追求」を定めました。マテリアリティやKPIをグループ全体で共有し、目標達成に向けた進捗管理を行い、グループ全社員が一丸となって事業を通じた社会課題の解決に取り組むとともに、企業として非財務情報のパフォーマンス向上及び積極的な情報開示に努めてまいります。詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
4)DXに向けて(Business Transformation by Digitalization)
業務革新活動との連携によるビジネス変革(BX)
□経営ビジョン実現に向け、既存事業の徹底した効率化と経営リソースの可視化・流動化を図り、顧客志向の機動的な組織へと転換することを目指してまいります。
② 第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」
1)経営基本方針
■当社グループを取り巻く経営環境(リスクと機会)と主要戦略(戦略と対策)
|
■ |
経済動向・人口動態 |
|
|
(リスクと機会) |
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|
アフリカ、インド、中東などで人口増加が継続、中国、日本、欧州などでは人口減少が予想 |
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-中国、日本、欧州などでの労働力確保が困難に |
|
|
-日本、欧州での建築設備市場縮小 |
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|
(戦略と対策) |
|
|
・アメリカ、ASEAN、インド、中東での事業拡大と成熟市場(日本)の守り |
|
|
・エンジニアリング機能強化 |
|
|
・イニシャル販売情報を活用したアフタービジネス・ソリューション提供の強化 |
|
■ |
デジタル(DX) |
|
|
(リスクと機会) |
|
|
社会のデジタル化による半導体関連産業の活況 |
|
|
-データドリブン経営により企業変革が加速 |
|
|
-AIの普及と進化 |
|
|
-情報関連リスクへの対策コストの増加 |
|
|
-IT人財の不足 |
|
|
(戦略と対策) |
|
|
・半導体需要に対応した製品供給 |
|
|
・デジタルマーケティング・販売戦略 |
|
|
・需給予測、生産・在庫・リードタイム最適化 |
|
|
・製品統廃合(不採算製品やロングテール製品の見直し) |
|
|
・AI活用・データドリブン経営による課題の抽出・可視化・具体化 |
|
|
・情報リスク対策の徹底 |
|
■ |
グリーン(GX) |
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|
(リスクと機会) |
|
|
環境規制強化、CO2排出量削減・資源循環要請 |
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-鉛レス銅合金の需要拡大 |
|
|
-石油化学分野の市場縮小 |
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|
(戦略と対策) |
|
|
・環境規制強化に対応した製品拡充 |
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|
-鉛レス銅合金、環境対応製品・他材質シフト |
|
|
-資源循環の強化 |
|
|
・水素事業・環境ソリューション事業への積極投資による事業拡大 |
|
■ |
国際情勢 |
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|
(リスクと機会) |
|
|
地政学リスクの高まり |
|
|
-自国第一主義の台頭 |
|
|
-高関税による採算悪化 |
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|
(戦略と対策) |
|
|
・地域内戦略の推進、地開発・地産・地消 |
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|
・グローバル調達ネットワーク構築 |
|
|
・ステンレス鋼製バルブ生産拠点の再編 |
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■ |
気候変動 |
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(リスクと機会) |
|
|
気候変動による自然災害の激甚化 |
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|
-自社拠点及び取引先の被災・休業 |
|
|
(戦略と対策) |
|
|
・BCP対策による他社との差別化 |
|
|
・持続可能サプライチェーン構築(グローバルベンダー、CSR調達) |
|
|
・省エネ・CO2削減・生物多様性の積極推進・開示による差別化 |
|
■ |
ステークホルダーの要請 |
|
|
(リスクと機会) |
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|
企業価値の向上(収益性・効率性、成長性・情報開示) |
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|
企業の持続可能性 |
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|
(戦略と対策) |
|
|
・人財と会社の成長 |
|
|
-人的資本経営・健康経営/労働安全衛生・エンゲージメント向上 |
|
|
-人財の多様性確保 |
|
|
・コーポレート・ガバナンス、製品安全性・品質保証強化 |
■第2期中期経営計画エグゼクティブ・サマリ
2)定量目標(財務・非財務KPI)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
財務KPI |
2025年度実績 (参考) |
2026年度目標 (参考) |
2027年度目標 |
|
売上高 |
176,682 |
195,000 |
200,000 |
|
営業利益 |
15,454 |
17,000 |
20,000 |
|
ROE |
10.1% |
10.4% |
11%以上 |
|
連結配当性向(注) |
40.2% |
40%以上 |
40%以上 |
(注)2026年2月12日開催の取締役会決議により配当方針を変更し、2025年12月期に係る連結配当性向から、35%前後から40%以上としております。詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
|
非財務KPI(注)1 |
2025年度実績 (参考) |
2026年度目標 (参考) |
2027年度目標 |
|
|
CO2削減率(注)2 (2013年度比、国内グループ) |
△90.8%(注)5 |
△90% |
△90% |
|
|
社員エンゲージメント |
フィードバック指標(注)3 |
3.36 |
3.50 |
3.75 |
|
女性社員全体比率 |
24.6% |
24% |
24% |
|
|
女性管理職(注)4比率 |
8.4% |
11% |
12% |
|
|
男性育児休業取得率 |
88.2% |
100% |
100% |
|
(注)1.CO2削減率以外は当社のみの数値であります。
2.スコープ1・2
3.2026年度より社員エンゲージメント向上の評価指標を、「働きがい・働きやすさ」から、フィードバック文化の醸成・定着を測る「フィードバック指標」に変更しております(5点満点)。
4.管理職:経営専門職に就いている社員
5.2026年3月19日時点の暫定値であります。
3)セグメント別中期経営計画
■市場別ビジネスユニット制への再編
当社グループはさらなる事業成長を目指し、第2期中期経営計画のスタートに合わせ、2025年1月より従来の機能別組織から8つの市場を軸とした市場別ビジネスユニット(BU)制に組織改革を行いました。BU制組織のもと、製・販・技が一体となり、より顧客志向となることによって、各市場におけるお客様のニーズに素早く応え、事業戦略の遂行を加速させてまいります。
なお、「伸銅品事業」は、2026年1月1日より「メタルソリューション事業」にセグメント名称を変更しております。当該変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
■セグメント別中期計画
①バルブ事業
バルブは、配管内の流体(水・空気・石油・ガスなど)を流したり、止めたり、流量をコントロールする機能を持つ「流体制御機器」の総称です。バルブ事業は、水やエネルギーなどの安定供給を支え、安心して暮らせる環境を創造します。当社グループは、あらゆるフィールドに多彩な商品を提供する総合バルブメーカーとして、青銅・黄銅やステンレス鋼、鋳鉄、鋳鋼などの様々な材質や形状のラインナップを有し、私たちの生活空間から産業分野まで、グローバルに製品を提供してまいります。
バルブ事業では、第1期中期経営計画2024よりターゲット市場を8つに区分し、市場を起点にした事業を展開しております。市場×エリアを軸に以下の戦略を遂行してまいります。
●市場×エリア戦略
●市場別売上計画
●市場別戦略
<コア市場>
(注)㈱清水合金製作所は、2025年4月1日付で㈱キッツエスジーエスに商号を変更しております。
<グロース市場>
②伸銅品事業
黄銅棒は、各種機械、建築資材などに幅広く使用されています。当社グループは、黄銅棒及び黄銅加工品(切削品及び鍛造品)の製造・販売を行う伸銅品事業を展開しています。
③セグメント別定量目標
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
売上高 |
2025年度実績 (参考) |
2026年度目標 (参考) |
2027年度目標 |
|
バルブ事業 |
141,415 |
156,200 |
167,200 |
|
伸銅品事業 |
32,514 |
36,000 |
30,000 |
|
その他 |
2,752 |
2,800 |
2,800 |
|
合計 |
176,682 |
195,000 |
200,000 |
|
セグメント利益 |
2025年度実績 (参考) |
2026年度目標 (参考) |
2027年度目標 |
|
バルブ事業 |
18,886 |
20,900 |
23,100 |
|
伸銅品事業 |
865 |
1,000 |
1,500 |
|
その他 |
171 |
100 |
100 |
|
調整額 |
△4,467 |
△5,000 |
△4,700 |
|
合計 |
15,454 |
17,000 |
20,000 |
4)DX・技術・イノベーション戦略
①業務革新活動との連携によるビジネス変革(DX)
市場×エリア攻略に向けた機動力を最大化するDXを実践してまいります。
(経営リソースと採算性の可視化×顧客接点強化×自動化・生産性向上)
②技術戦略
社会に貢献する技術を開発するとともに、その技術を「進化」と「深化」させ、各市場に向けた製品開発に生かしてまいります。
③イノベーション戦略
「成長分野への種まき」を標準化/スピードを武器に、新規事業の開発による事業ポートフォリオの変革を進めてまいります。
5)ESG戦略
当社グループは、「2030年にありたい姿」の実現に向けて、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)への取り組みを進めております。第1期中期経営計画での成果を踏まえ、第2期中期経営計画では、より一層のESG推進を図ります。
①環境(E)
②社会(S)
③ガバナンス(G)
6)財務戦略・資本政策
「ROE向上」及び「PER改善」の両輪による取り組みを軸とし、「ROE向上」については、セグメント別に設定したROIC目標を達成するための戦略投資に向けて、適切なキャッシュ・アロケーションを実施してまいります。また、「PER改善」については、財務目標の安定的な達成及び株主還元の強化を図るとともに、サステナビリティ経営のさらなる浸透やIR戦略及び投資家との対話の強化等の非財務ファクターの拡充を通して、継続的な株主価値(PBR)の向上を目指してまいります。
なお、2026年2月12日開催の取締役会決議により配当方針を変更し、2025年12月期に係る連結配当性向から、35%前後から40%以上としております。詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。また、2026年度経営計画を策定するに伴い、一部改訂しております。
①PBR向上
②キャッシュ・アロケーション
7)長期経営ビジョン『Beyond New Heights 2030 「流れ」を変える』における位置づけ
③ 2026年度経営計画
1)2026年度全社方針 -計画を実現する6つの主要戦略
2)事業別戦略
第2期中期経営計画のスタートに合わせて8つの市場を軸とした市場別ビジネスユニット制(BU制)へ組織を再編。BU長への権限委譲により、意思決定の迅速化を実現した。
なお、「伸銅品事業」は、2026年1月1日より「メタルソリューション事業」にセグメント名称を変更しております。
■バルブ事業
●市場×エリア戦略
●コア市場
●グロース市場
■メタルソリューション事業
3)CX 高効率・高収益体質企業への変革
第1期中期経営計画で行ってきたDXを基盤としたビジネス変革活動(BX)を踏まえ、第2期中期経営計画ではグループ全体で組織・しくみ・業務改革(CX)を通じて、さらなる効率化を推進する。
4)財務戦略・資本政策
■PBR向上
「ROE向上」×「PER改善」の両輪で継続的な株主価値(PBR)向上を目指す。
■キャッシュ・アロケーション
更なる事業成長実現のため、第2期中期経営計画3ヵ年で600億円の投資を計画。
投資原資はキッツ流ROIC経営により創出した営業CFを中心に、必要に応じて有利子負債を活用。
5)ESG戦略
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く経営環境は、エネルギー・原材料価格の高騰や地政学リスクの高まりなど依然として不透明な状況が続いております。また、働き方の多様化や地球環境への意識の高まり、情報技術の進展など、社会の急速な変化に適応する自己変革のほか、持続可能な社会の実現へ向けた取り組みが求められています。
このような状況において、当社グループは、2030年にROE13%達成を目標に掲げ、長期経営ビジョン『Beyond New Heights 2030 「流れ」を変える』の実現に向けて取り組んでおります。第1期中期経営計画2024(2022~2024年度)では、事業基盤であるコア事業を強化するとともに半導体市場等の成長分野に対して積極的に投資を進めてまいりました。第2期中期経営計画(2025~2027年度)では「SHIN Global 2027」を掲げ、第1期中期経営計画に基づいて実行した投資を成果に結びつけるとともに、成長分野及び成長エリアへのさらなる投資により、真のグローバル企業を目指してまいります。
2025年度は第2期中期経営計画の初年度として、データセンター需要の高まりを背景に、米国販売拠点の拡張投資やタイ生産拠点の能力増強など、市場×エリア戦略の深化を図ってまいりました。また、社内組織をターゲット市場別のビジネスユニット制(BU制)に再編し、市場やお客様のニーズを的確かつ迅速に汲み上げ、そのご期待に応えるための体制を整えたほか、国内グループ会社の拠点を集約し、“Global One KITZ”としてグループシナジーを強化してまいりました。
2026年度は、こうした取り組みを一層加速させるべく、成長市場へのさらなる投資を進めるとともに、当社グループにおけるマテリアリティの実現に向けて、目標及びKPIをまとめたキッツグループStrong Will Sheetに対して“強い意思”をもって取り組み、持続的な企業価値向上に向けてサステナビリティ経営のさらなる推進を図ってまいります。
当社グループでは、社員一人ひとりがこれらのマテリアリティを意識して事業活動に取り組むことにより、持続可能な未来の創造に貢献してまいります。
当社グループはさらなる事業成長を目指し、BU制のもと、製・販・技が一体となり、より顧客志向となることによって、各市場におけるお客様のニーズに素早く応え、事業戦略の遂行を加速させてまいります。
バルブ事業では、ターゲット市場を8つに区分し、市場を起点にした事業を展開しております。コア市場では、米国を中心としたデータセンター需要や都市開発及び次世代エネルギー事業等の需要の高まりを背景に、当社グループの中核となる事業基盤をさらに強化します。グロース市場では、世界的な半導体市場の高まりや、脱炭素社会を見据えた水素サプライチェーンへの参入など、成長戦略に基づく投資を成果に結びつけるとともに、成長市場に向けた製品開発と市場投入により、さらなる収益構造の変化を図ってまいります。
2026年1月1日より伸銅品事業からセグメント名称を変更したメタルソリューション事業では、新材質への挑戦や加工事業の強化、材料リサイクルなどの取り組みを通じた事業ポートフォリオの変革を進めていることから、これらの事業内容をBU・事業セグメント名称にも反映することとしました。成長分野における高付加価値製品の販売拡大のほか、継続的な原価低減を通じてさらなる収益性の向上に取り組んでまいります。
財務戦略・資本政策は、「ROE向上」×「PER改善」の両輪で継続的な株主価値(PBR)の向上を目指し、株主還元も重視してまいります。「ROE向上」については、ROIC経営による事業管理と最適資本構成の維持を通して中長期的な投下資本収益性の向上に努めます。「PER改善」については、ESG経営、IR戦略・投資家との対話、株主構成の改革等の非財務ファクターへの取り組み強化に加え、継続的な利益目標・ROE目標の達成により業績のボラティリティを低減し、高収益領域への事業シフトによる成長期待を醸成し、資本市場の信頼獲得を目指します。株主還元については、経営上の重要課題と位置付けている利益還元に加えて、中長期的な株価上昇による株主還元の実現も同時に目指します。2025年12月期から、株主還元強化、事業環境の変化、最適資本構成やROE目標への影響などを総合的に鑑み、連結配当性向の望ましい水準を35%前後から40%以上へ引き上げました。自己株式取得については、財務安定性、手元資金流動性を勘案し、最適資本構成とROE目標達成に向け、投資状況などの環境に応じて実施を検討してまいります。
なお、詳細につきましては、「(2)経営戦略等 ②第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」及び③2026年度年度計画」及び「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載の通りであります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」及び2026年度経営計画
1)財務KPI
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|
|
|
(単位:百万円) |
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|
2025年度実績 (参考) |
2026年度目標 |
2027年度目標 |
|
売上高 |
176,682 |
195,000 |
200,000 |
|
営業利益 |
15,454 |
17,000 |
20,000 |
|
ROE |
10.1% |
10.4% |
11%以上 |
|
連結配当性向(注)1 |
40.2% |
40%以上 |
40%以上 |
|
売上高 |
2025年度実績 (参考) |
2026年度目標 |
2027年度目標 |
|
バルブ事業 |
141,415 |
156,200 |
167,200 |
|
メタルソリューション事業(注)2 |
32,514 |
36,000 |
30,000 |
|
その他 |
2,752 |
2,800 |
2,800 |
|
合計 |
176,682 |
195,000 |
200,000 |
|
セグメント利益 |
2025年度実績 (参考) |
2026年度目標 |
2027年度目標 |
|
バルブ事業 |
18,886 |
20,900 |
23,100 |
|
メタルソリューション事業(注)2 |
865 |
1,000 |
1,500 |
|
その他 |
171 |
100 |
100 |
|
調整額 |
△4,467 |
△5,000 |
△4,700 |
|
合計 |
15,454 |
17,000 |
20,000 |
(注)1.2026年2月12日開催の取締役会決議により配当方針を変更し、2025年12月期に係る連結配当性向から、35%前後から40%以上としております。詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
2.「伸銅品事業」は、2026年1月1日より「メタルソリューション事業」にセグメント名称を変更しております。当該変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
2)非財務KPI(注)1
|
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2025年度実績 (参考) |
2026年度目標 |
2027年度目標 |
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|
CO2削減率(注)2 (2013年度比、国内グループ) |
△90.8%(注)5 |
△90% |
△90% |
|
|
社員エンゲージメント |
フィードバック指標(注)3 |
3.36 |
3.50 |
3.75 |
|
女性社員全体比率 |
24.6% |
24% |
24% |
|
|
女性管理職(注)4比率 |
8.4% |
11% |
12% |
|
|
男性育児休業取得率 |
88.2% |
100% |
100% |
|
(注)1.CO2削減率以外は当社のみの数値であります。
2.スコープ1・2
3.2026年度より社員エンゲージメント向上の評価指標を、「働きがい・働きやすさ」から、フィードバック文化の醸成・定着を測る「フィードバック指標」に変更しております(5点満点)。
4.管理職:経営専門職に就いている社員
5.2026年3月19日時点の暫定値であります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ共通
当社グループでは、長期経営ビジョンにおいてサステナビリティ経営を経営戦略の中核に据え、企業価値と社会価値の向上を目指しています。2025年2月に公表した第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」では、マテリアリティ(経営重点テーマ)の見直しを行い、6つのマテリアリティを特定しました。また、2025年度はマテリアリティに紐づく具体的なKPIを設定し、「キッツグループ Strong Will Sheet」として公開いたしました。今後は、これらのKPIを各事業・機能別組織単位で推進し、進捗のモニタリングを強化していきます。グループ全体で目標達成に向けた取り組みを着実に進めることで、事業を通じた社会課題の解決を図るとともに、非財務情報領域のパフォーマンス向上及び積極的な情報開示を推進してまいります。
■サステナビリティ基本方針とサステナビリティスローガン
当社グループは、サステナビリティ経営の拠り所である「サステナビリティ基本方針」と、社員一人ひとりが変化を恐れず行動、実践し続けるための「サステナビリティスローガン」を指針として事業活動を推進しています。これらは、社会や環境に対応しながら、持続可能な社会の実現に貢献するための道しるべとなっています。
●サステナビリティ基本方針
キッツグループは、企業理念である「キッツ宣言」の実現に向けて
1.事業を通じた社会課題の解決に取り組み、企業価値と社会価値の向上を図る
2.効率的で、公正かつ透明性の高い企業経営を実現し、社会から信頼される企業となる
3.あらゆるステークホルダーとの対話により、強固な信頼関係を構築する
●サステナビリティスローガン
つくる未来 のこす未来 Create the Future / Preserve the Future
つくる未来
キッツグループは、「誠実」に行動し、そして「変革」を恐れずチャレンジし、地球と人にやさしい循環型社会の実現を目指して、新しい未来を創造します。
のこす未来
キッツグループは、限りある地球資源と人の暮らしを守り続け、私たちが次の世代にのこすことのできる社会の実現に努めます。
●サステナビリティ経営全体像
①ガバナンス
当社グループでは、グループ一体となってサステナビリティ経営を推進するため、「サステナビリティ委員会」を設置しています。同委員会は、代表執行役社長を委員長、経営企画本部長を副委員長とし、常任委員は、執行役、執行理事及び国内グループ会社の代表取締役社長で構成されています。マテリアリティやKPIの共有を通じて、各社・各部門の課題及び施策をグループ全体に展開し、目標達成に向けた進捗管理を行うとともに、サステナビリティ経営全般に関する方針を決議する機関として運営しています。サステナビリティ推進部門が事務局となり、定例会議を年1回開催するほか、必要に応じてテーマ別会議を開催しています。また、取締役会は、サステナビリティ委員会における審議の経過及び結果の報告を受け、適宜、改善に向けた審議を行っています。
経営重点テーマであるマテリアリティの特定・改定については、サステナビリティ推進部門が中心となり、ESG部門、事業部門と連携して検討を行い、その後、サステナビリティ委員会で審議し、取締役会の承認を経て決定しています。
特に専門性及び重要性の高い環境・安全衛生分野については、独立した専門委員会として環境安全衛生委員会を設置しています。同委員会は、環境安全担当役員を委員長とし、当社の執行役、執行理事、事業所責任者及びグループ会社の代表取締役社長を委員として構成され、環境・安全衛生に関する施策及び目標の設定、実績評価並びに法令遵守状況の確認を行うほか、課題解決に向けた対応策を審議しています。環境長期ビジョンの実施状況や進捗管理、環境設備投資については、環境安全担当役員が取締役会に報告しています。
当社グループは、人的資本を重要な経営資源の一つと位置付け、取締役会の監督のもと、持続的な企業価値の向上に向けた人財戦略を推進しています。サステナビリティ委員会では、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)や社員エンゲージメントの向上等を重点課題として取り上げ、施策の立案及び実行状況の確認を行っています。これらの取り組みを通じて、中長期的な成長を支える人財育成と組織開発を推進するとともに、経営戦略との整合性を確保しています。また、取締役会は、人的資本経営の進捗状況を定期的にモニタリングし、適切なフィードバックを行うことで、ガバナンスの一層の強化を図っています。
さらに、当社グループでは、社外有識者等との定期的な対話を実施し、いただいたご意見やアドバイスを経営に適宜反映していく方針としています。
②戦略
当社グループは、キッツ宣言及び長期経営ビジョンの実現に向け、2030年に目指す姿として、テクノロジー/ソリューション、事業を通じた環境保全、コアビジネス/成長ビジネス及び多様な人財の活躍の4つを掲げています。
これらの実現に向け、経営重点テーマとしてマテリアリティを設定しており、当社グループの全社員が当該マテリアリティを意識し事業活動に取り組むことを、サステナビリティ経営と位置付けています。
当社グループでは、「成長」と「基盤」の側面から6つのマテリアリティを特定しています。事業成長の観点からは、「デジタル社会の発展への貢献」、「地球環境の保全への貢献」及び「進化によるゆたかな暮らしへの貢献」をマテリアリティとして定めています。また、これらを支える経営基盤の確立に向け、「未来をひらく人財力の強化」、「持続可能なサプライチェーンの確立」及び「攻守の効いたガバナンスの追求」をマテリアリティとして設定しています。
●キッツグループのマテリアリティ
●マテリアリティの特定プロセス
当社グループでは、持続的な企業価値の向上を図るため、事業環境の変化や中長期的な将来を踏まえ、マテリアリティの定期的な見直しを実施しています。マテリアリティは、以下のプロセスにより特定しています。
STEP1 課題の抽出
自社に影響を与える社会変化、GRIスタンダード等のサステナビリティガイドライン、サステナビリティ評価機関の評価項目、キッツグループの企業価値向上に向けて必要な課題を抽出しました。
STEP2 優先順位付け
自社にとっての重要度、ステークホルダーにとっての重要度の二軸で、抽出した課題のリスク、機会及び財務インパクトの観点から評価を行い、自社にとっての優先すべきマテリアリティをサステナビリティ委員会において整理しました。
STEP3 妥当性の確認
社内における関係部門と議論を行い、戦略との整合性を図りました。また、投資家やサプライチェーン上の取引先、労働組合、外部有識者などのマルチステークホルダーや社外取締役にヒアリングを行い、助言のもと妥当性を確認しました。
STEP4 マテリアリティの特定
STEP1からSTEP3のプロセスを経たうえで、最終的に取締役会にてマテリアリティを特定し、決議しました。
●マテリアリティと目標・KPI
(注)マテリアリティと目標・KPI「キッツグループ Strong Will Sheet」は、以下のURLよりご参照ください。
https://www.kitz.co.jp/cms/wp-content/uploads/strong-will-sheet.pdf
イ.環境(E)
気候変動が持続的な社会に影響を及ぼすことを認識し、マテリアリティの一つとして「地球環境の保全への貢献」を掲げています。その対策として、自社のCO2排出量削減と資源・エネルギーの効率的な利用が重要であると考えています。環境長期ビジョン「3ZERO(トリプルゼロ)」の取り組みをさらに強化するとともに、TCFD提言に基づいた情報開示を進めています。また、長年培ってきた流体制御技術や材料開発を基盤に、脱炭素や水資源をキーワードにしたイノベーションの創出を強化しています。
■地球環境の保全への貢献
a.環境長期ビジョン「3ZERO(トリプルゼロ)」の推進
当社は、創業以来、お客様にバルブを中心とする高品質な商品を迅速かつ継続的に提供するため、素材からの一貫生産体制を基本としています。中でも鋳造は高度な生産技術と大規模な設備を要する重要工程である一方、エネルギー及び廃棄物あるいは社員の安全にかかわる様々なリスクを内包しています。そのため、環境や安全に配慮したモノづくりが必要不可欠であることから、2021年12月に策定、公表した環境長期ビジョンでは「3ZERO(トリプルゼロ)」を掲げ、取り組んでいます。
ⅰ.CO2ゼロ
CO2排出量について、日本はパリ協定を受け、基準年である2013年から2030年までに46%削減、2050年までに実質ゼロにすることを表明しました。当社は国内グループ会社で使用する電力を再生可能エネルギー化することにより、中期環境目標として2030年までに2013年度比で90%以上の削減、長期環境目標として2050年までにはカーボンニュートラルとなることを目指しています。
なお、CO2削減を資金調達面から推進するために、2022年9月にCO2排出量削減率をSPT(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)に設定したサステナビリティ・リンク・ボンドにより100億円を発行いたしました。
ⅱ.環境負荷ゼロ
従来の大量消費型のモノづくりから持続可能な循環型社会に貢献するモノづくりに転換すべく、2022年度より資源循環推進タスクフォースを設置し、水資源、廃棄物、プラスチック、有害物質等を対象に取り組みを進めています。特に水資源については、2030年にウォーターニュートラルをKPIとして掲げ、節水、循環、涵養を推進してまいります。
また、廃棄物に関しては、埋立処分率をKPIとして掲げ、ゼロエミッションを進めます。
ⅲ.リスクゼロ
公害防止、労災防止及び火災防止活動を通じて、安心・安全なモノづくり、安定した操業の維持に取り組んでいます。
b.気候変動への対応については「(2)気候変動」をご参照ください。
ロ.社会(S)
長期経営ビジョンにおいては、性別・年齢・国籍・文化等を超えて、社員一人ひとりがプロフェッショナルとして、最高のパフォーマンスでいきいきと働くことを目指しています。第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」では、マテリアリティを「未来をひらく人財力の強化」と定め、人財と働き方の多様性を尊重し、働きがいと働きやすさを高めて人財と会社の成長を実現してまいります。第1期中期経営計画の課題を踏まえ、5つの戦略(「人財ポートフォリオの策定と活用」「社員エンゲージメントの向上」「DE&I・ジェンダー平等の推進」「人権尊重への取り組み強化」「労働安全衛生レベルの向上」)を再設定し、それぞれの取り組みを進めてまいります。また、サプライチェーンについては、「持続可能なサプライチェーンの確立」をマテリアリティとして位置付けており、自社のみならず、サプライチェーンにおいても、人権・労働・環境等に配慮した持続可能な体制の構築に向け取り組んでいます。
■未来をひらく人財力の強化
人的資本・多様性に関する取り組みについては、「(3)人的資本・多様性」をご参照ください。
■持続可能なサプライチェーンの確立
当社CSR調達方針に基づき、サプライヤーに遵守していただきたい事項をまとめたサプライヤー・ガイドライン及び地球環境に配慮した調達活動の考え方を集約したキッツグループグリーン調達指針を策定しています。また、サプライヤー・ガイドライン及びキッツグループグリーン調達指針に基づいたサプライヤーデューデリジェンスを実施しています。
a.CSR調達方針
当社グループは、より良い商品・技術・サービスを世界の人々に提供することを通して、人間の生活をゆたかにすることに貢献します。その実現のため、以下の方針のもと、調達活動を行います。
1.サプライヤーとの関係は、共存共栄を基本とし、ビジネスパートナーとして、公平公正な取引を通じて相互の信頼関係を築くとともに、一体となって成長・発展することを目指します。
2.高い倫理観と社会的良識のもと、各国の法令及び社会規範を遵守し、人権尊重、労働安全衛生確保、環境保全、情報管理・保護などの社会的責任を果たします。
3.適正かつ安定的な品質・価格・納期のみならず、常に環境負荷を考慮し、その低減を意識した調達活動を展開します。
b.サプライヤー・ガイドライン及びキッツグループグリーン調達指針
当社グループでは、上記方針に沿った調達活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。サプライチェーン一体となって取り組んでいくため、人権の尊重を含めお取引先様に遵守いただきたい要請事項を「サプライヤー・ガイドライン」として定めています。また、「キッツグループグリーン調達指針」に基づいて環境負荷の少ない原材料等を積極的に採用・調達してまいります。
c.サプライヤーデューデリジェンス
サプライヤー・ガイドライン及びキッツグループグリーン調達指針に準じた継続的な取引を推進するため、その重要性をご理解いただき認識を高めていくための働きかけとして、主要なサプライヤーを対象に当該ガイドライン及び調達指針に基づいた自己評価を実施していただいています。2025年度は、当社の主要サプライヤー113社を対象にデューデリジェンスを実施いたしました。当社とサプライヤーが一体となり、サプライチェーン全体で持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
ハ.ガバナンス(G)
当社グループでは、公正で透明性の高い「守り」と、健全に挑戦する「攻め」のバランスの良いガバナン
スを追求しており、マテリアリティの一つとして「攻守の効いたガバナンスの追求」を掲げて取り組みを
進めています。
■攻守の効いたガバナンスの追求
コーポレート・ガバナンスについては、透明・公正かつ迅速果断な経営の意思決定を可能とする経営体制の構築を追求するとともに、非財務情報等あらゆるステークホルダーにとって有用性の高い情報の開示に取り組んでまいります。リスクマネジメントについては、リスクを「将来の不確実性」と捉え、「脅威」の回避・低減のほか、発生し得る「機会」にも着目した取り組みを進めてまいります。また、コンプライアンスについては、人権・腐敗防止等の社会課題にも注目し、グループ一丸となってグローバル水準の体制構築を推進してまいります。詳細につきましては、「③ リスク管理」、「
③リスク管理
当社は、企業経営に重大な影響を及ぼす可能性がある様々なリスクをコントロールするため、当社及びグループ各社においてサステナビリティ関連リスクも含めたリスクマネジメントに取り組んでいます。
当社グループでは、当社のC&C管理委員会が策定したリスク評価に関する基本方針及び評価基準に基づき、グループ各社において事業活動に係る想定リスクについて「リスクの発生頻度」と「経営に与える影響度」の2軸からリスクの重要性を定量的に判定し、主要リスク及び重要リスクの特定を行っています。
当社グループでは、各社・各組織単位で実施するリスク評価の結果を踏まえ、経営会議において「主要リスク」及び主要リスクの中でも特に経営に重大な影響を与える可能性が高い「重要リスク」を特定し、各リスクの重要度から回避、移転、低減または保有のいずれかの対応方針を選択し、当社の各執行役及び執行理事並びにグループ会社社長を責任者として、必要な対策を立案し実施しています。
特定された主要リスク及び重要リスク並びに立案された対策については、リスク委員会及び内部監査室長に共有され、リスク委員会は、取締役会におけるリスクマネジメントに関する監督の補助を行い、内部監査室は、業務監査等において対策の進捗及び結果を確認するなど、独立した立場から、その構築・運用状況の評価を行っています。
また、取締役会は、経営会議で特定された重要リスクと立案された対策及び実施結果並びに内部監査室における評価結果などの報告を受け、当社グループにおけるリスクマネジメントの最終的な監督を行っています。
特定された主要リスク・重要リスク、及びリスクマネジメントの詳細については、「
④指標と目標
第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」においては、2027年度の目指す姿を実現するための非財務KPIと2027年度数値目標を設定しています。
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非財務KPI(注)1 |
2024年度実績 (参考) |
2025年度実績 |
2026年度目標 |
2027年度目標 |
|
|
CO2削減率(注)2 (2013年度比、国内グループ) |
△89.0% |
△90.8%(注)6 |
△90% |
△90% |
|
|
社員エンゲージメント |
フィードバック指標(注)3 |
- |
3.36 |
3.50 |
3.75 |
|
女性社員全体比率(注)4 |
23.6% |
24.6% |
24% |
24% |
|
|
女性管理職比率(注)4、5 |
7.5% |
8.4% |
11% |
12% |
|
|
男性育児休業取得率(注)4 |
70.6% |
88.2% |
100% |
100% |
|
(注)1.CO2削減率以外は当社のみの数値であります。
2.スコープ1・2。詳細は「(2)気候変動 ④指標と目標」をご参照ください。
3.2026年度より社員エンゲージメント向上の評価指標を、「働きがい・働きやすさ」から、フィードバック文化の醸成・定着を測る「フィードバック指標」に変更しております(5点満点)。なお、2024年度実績については、比較スコアの算出ができないため記載対象外としております。
4.詳細は「(3)人的資本・多様性 ④指標と目標」をご参照ください。
5.管理職:経営専門職に就いている社員
6.2026年3月19日時点の暫定値であります。
(2)気候変動
①ガバナンス
「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」をご参照ください。
②戦略
IPCC※第6次評価報告書(AR6)の社会経済シナリオ(SSP)のうち以下の2つのシナリオに基づいて、主要なリスク・機会等の特定と財務的影響分析、これらを踏まえた戦略の柱を整理しました。この戦略に沿って取り組みを推進してまいります。
※ IPCC:気候変動に関する政府間パネル
●採用したシナリオ/採用理由
一般的に、IPCCの社会経済シナリオ(SSP)において、SSP1では移行リスクが最も大きくなり、SSP3では物理的リスクが最も大きくなります。当社グループでは、移行リスク、物理的リスクとも、最もリスクが多くなる厳しいシナリオを選定しました。機会は両方のシナリオで重要ですが、当社グループでは機会がより多いSSP1を選定しました。
|
気温上昇推定値 |
採用シナリオ |
想定した環境 |
|
1.5℃~2℃ |
SSP1 |
持続可能な発展が過度に早いペースで進む。不平等は減少。技術進歩は早く、かつ低炭素エネルギー源や土地生産性向上などの環境配慮の方向を向く。 |
|
4℃ |
SSP3 |
穏やかな経済発展、急増する人口、遅いエネルギー部門の技術進歩に起因して、温室効果ガス排出量は大きく、結果的に緩和が困難な状況になる。人的資本への投資は低く、不平等は大きく、地域化された世界で貿易フローは減少、制度面の発展は望ましくない方向に向かう。結果的に、多くの人々が気候変化へ脆弱性の高いまま、また世界の多くの地域が適応能力の低いまま、取り残される。 |
●主要なリスク・機会
|
項目 |
リスクと機会の内容 |
財務的影響の程度 |
|
|
移行リスク |
技術 |
脱炭素を実現する流体制御技術・材料への置換・移行のコスト増加 |
「小」 |
|
市場 |
石油化学等化石燃料関連分野のバルブ顧客の減少によるバルブ需要の減少 |
「小~中」 |
|
|
物理的リスク |
急性 |
気象災害の増加による生産拠点、サプライヤー、顧客影響などサプライチェーンの停滞 |
「小~中」 |
|
慢性 |
平均気温の上昇による空調・冷却設備の稼働によるコスト増加 |
「小」 |
|
|
機会 |
製品及びサービス |
水素、NH3等のサプライチェーンで利用可能なバルブの開発・展開 |
「大」 |
|
LNGプラント用バルブのビジネス展開 |
「大」 |
||
※ 想定される財務的影響度を「大」「中」「小」でカテゴリ分け
(注)シナリオ分析結果の詳細は以下のURLよりご参照ください。
https://www.kitz.co.jp/sustainability/environment/env_warming/
●戦略の柱
イ.自社のCO2排出量削減と資源・エネルギーの効率的な利用により、気候変動の緩和に貢献する
a.原単位管理による自社工場の省エネの推進
b.再生可能エネルギーの利用推進
c.環境負担低減による間接的なCO2の削減
ロ.自社の製品を通じたCO2排出削減の推進により、気候変動の緩和に貢献する
a.流体制御技術と材料開発による、脱炭素化に向けた水素サプライチェーンの構築支援
b.すべてのセクターにおける「脱炭素への移行」支援
c.脱炭素に貢献する製品・システムの開発
ハ.地域社会と連携した気候変動緩和策に取り組み、持続可能な未来の創造に貢献する
a.コミュニティレベル(マイクロスケール)の水素利用システムの開発と実証実験の実施
(注)戦略の詳細は以下のURLよりご参照ください。
https://www.kitz.co.jp/sustainability/environment/env_warming/
③リスク管理
●気候変動に関するリスク評価・管理体制
当社グループでは、気候変動に関するリスクを継続的に低減させていくために、グループリスクマネジメントの基本的な考え方に則り対応を進めています。具体的には、サステナビリティ委員会の下、担当部門であるサステナビリティ推進部門が中心となり、気候変動に関する重要リスクを特定及び評価し、取り組むべき戦略の柱とそのKPIの進捗管理を行っています。詳細は、「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」をご参照ください。
●気候変動に関するリスク評価・管理するプロセス
法務・知財・リスクマネジメント統括センターが中心となり、気候変動に関するものを含む様々な事業活動に係る想定リスクの中から重要リスクの特定を進め、共通の進捗管理ツールを用いてリスク評価・管理を行っています。
④指標と目標
当社では、前述の戦略の柱イ.「自社のCO2排出量削減と資源・エネルギーの効率的な利用により、気候変動の緩和に貢献する」に対して、2030年までに自社のCO2排出量を2013年度比で90%以上削減、2050年までにカーボンニュートラルとする目標(環境長期ビジョン「3ZERO(トリプルゼロ)」の推進)を掲げ、その達成に向けた取り組みを行っています。当該目標は、連結子会社を含む国内全事業所が対象であり、算定範囲はスコープ1及び2(電気/灯油/LPG/LNGなど)です。
●CO2排出量及び削減率の実績(注)1
|
|
基準年 |
実績(注)2 |
|||
|
年度 |
2013 |
2023 |
2024 |
2025(注)3 |
|
|
CO2排出量(t-CO2) |
スコープ1 |
|
|
|
|
|
スコープ2 |
|
|
|
|
|
|
合計 |
|
|
|
|
|
|
CO2削減率(%)(注)4 |
- |
△85.9% |
△89.0% |
△90.8% |
|
(注)1.エネルギーの合理的な使用に関する法令及び地球温暖化対策推進法に基づいて算出しています。
2.国内グループ会社を範囲としています。
3.2026年3月19日時点の暫定値であります。
4.2013年度(基準年)比であります。
●CO2排出量及び削減率の目標
|
|
KPI目標値(注)1 |
||||
|
年度 |
2025年度実績 (参考) |
2026年度 |
2027年度 |
2030年度 |
|
|
CO2削減率(%)(注)3 |
スコープ1・2 |
△90.8%(注)2 |
△90% |
△90% |
△90% |
(注)1.国内グループ会社を範囲としています。
2.2026年3月19日時点の暫定値であります。
3.2013年度(基準年)比であります。
●スコープ3の推移
今後、サプライチェーン全体の排出量の把握をするべく、スコープ3の排出量算定の実施を検討してまいります。
その他の戦略の柱ロ.及びハ.については、今後の取り組み状況を踏まえ、指標と目標を設定していく予定です。
(3)人的資本・多様性
当社は、長期経営ビジョン達成に向けて、「多様な人財の活躍」を実現するため、当社グループ全体を見据えた人財ポートフォリオを策定します。人的資本を強固なものにするため、「強い組織づくり」「良い組織づくり」及び「企業文化の醸成」の3本柱を軸に展開する取り組みを開始し、2030年に向けて人的資本価値を最大化し、選ばれ続ける会社を目指しています。
2026年度は、「人が育ち、つながり、活躍できるキッツグループへ」をスローガンに、全社員が互いに高め合う(フィードバック)文化の醸成により社員のエンゲージメントをさらに高めていきます。また、組織の目標達成に向けて、社員一人ひとりの能力、スキル、経験を最大限に引き出し活躍できるよう、グローバル人財データベースの構築を通じて、人財マネジメントの高度化に取り組んでまいります。
これらの施策を実践するための基準となる方針として、人財育成方針及び社内環境整備方針を定め、主要施策 4つの“Change”にチャレンジしています。
①ガバナンス
「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」をご参照ください。
②戦略
個々の施策を実践するための基準となる方針として、人財育成方針及び社内環境整備方針を定め、次の取り組みを行っています。
■多様な人財確保のための人財育成方針と環境整備方針
●人財育成方針
長期経営ビジョン達成に向けて、多様な社員全員が「個」の力を最大限に発揮することが重要です。そのために、環境変化に適応できる変革人財、自律型社員を育てる基盤づくりを進めます。具体的には、スキルや技術の習得・伝承・評価するための仕組みとして2024年度より「Takumi(高度専門職)」制度を設け、2025年12月末現在13名を認定しています。当社の事業成長に不可欠な高い専門性を発揮し、事業に貢献できる人財を評価、処遇することとしています。
●社内環境整備方針
長期経営ビジョン達成に向けて、多様な社員全員が「個」の力を最大限に発揮することが重要です。そのために、社員一人ひとりが肉体的、精神的、社会的に満たされる状態、Well-Beingの実現が必要であり、それに向けた環境の整備を進めます。
a.社員エンゲージメントの向上
マテリアリティの一つである「未来をひらく人財力の強化」の達成に向けて、当社及び国内グループ会社を対象としてエンゲージメント調査を実施し、組織風土の現状を確認・分析しています。調査結果については、経営陣に報告するとともに、全社員に共有し、社員エンゲージメントの持続的向上に向けた各職場での活動につなげています。2026年度は、「人が育ち、つながり、活躍できるキッツグループへ」をスローガンに、全社員が互いに高め合う(フィードバック)文化の醸成により社員のエンゲージメントをさらに高めていきます。
b.DE&Iの推進
当社では、2024年1月にDE&I方針を策定し、取締役代表執行役社長によるDE&I宣言とともに公表しています。
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●DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)方針 |
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キッツグループは、経営上重要な戦略の一つとして、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を推進します。 |
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社員の仕事へのやりがいや多様な価値観・意見により、「個」の創造性を高め、「組織力の最大化」を図ります。そして、持続可能な社会へ貢献します。 |
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※ DE&Iとは、Diversity(ダイバーシティ、多様性)、Equity(エクイティ、公平性)、Inclusion(インクルージョン、包摂性/受容)の頭文字からなる略称です。 |
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Diversity(ダイバーシティ、多様性) |
|
外面や内面の様々な属性を持つ社員の「個」を尊重することです。 |
|
外面や内面の属性とは、人種、宗教、思想信条、国籍、言語、出生地、民族的起源、障がいの有無、年齢、市民権、婚姻、パートナーの有無、性別、性的指向、性自認、性表現、健康、家族、社会的地位、学歴、職歴、価値観、考え方、捉え方、経験、働き方などあらゆる違いのことです。 |
|
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Equity(エクイティ、公平性) |
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すべての人に対して、能力を最大限に発揮するための機会を公平に提供していくことです。 |
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Inclusion(インクルージョン、包摂性/受容) |
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「個」をお互い認め合い、組織力を最大化することです。 |
ⅰ.ジェンダー平等
「性別にとらわれず、会社や組織の意思決定の場に女性が対等に参画していること」をありたい姿に設定し、制度やしくみを変更する等、世の中で「当たり前」と考えられている価値観や考え方、性別役割意識に切り込んで、意識変革から企業文化変革を起こし、性別で差をつけることなく誰もが対等である状態を作っていきます。
2025年度は、当社グループのジェンダー平等に関する課題を顕在化させ、各社の制度や風土改革につなげることを目的とした新たな取り組み「KITZ Group Networking Equity Compass(キッツグループネットワーキング エクイティコンパス)」を開始しました。アンコンシャスバイアスやウェルビーイングなどをテーマ設定し、5つのワーキンググループで1年間活動してきました。活動の成果を会社に提言し、当社グループ全体で、多様な人財が活躍できる風土や環境づくりを進めてまいります。
また、新卒採用活動においては、営業職・技術職を希望する女子学生が集まるイベントへの参加や女子大学での説明会の実施により、当社の認知度向上に努めています。入社後は、教育研修を充実させるほか、ジョブローテーションを計画的に実施するなど、ありたい姿の実現に向けた取り組みを行っています。
また、女性がライフイベントに左右されずに長期に渡って企業で活躍するためには、男性の育児・家事参加が重要であると考えています。当社においては、男性育児休業取得率2027年100%を目指し指標として掲げています。男性が積極的に育休を取得できる環境づくりに取り組んでいます。
ⅱ.LGBTQへの理解促進
「性的指向、性自認、性表現などの多様性を尊重し、一人ひとりが自分らしく、個々の能力を十分に発揮できること」をありたい姿に設定し、社員の理解促進に努めています。2025年度は、職場におけるセクシャルマイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標2025」に応募し、2年連続でGold認定を取得しました。e-ラーニングによる全社教育を実施することにより、社員一人ひとりのLGBTQへの理解をさらに促進し、セクシャルマイノリティを支援する風土づくりを進めています。
ⅲ.障がい者雇用促進
当社は、障がいのある方の積極的な雇用機会の創出、雇用拡大に努めています。障がいのある社員が就業を通じ、誇りをもって自立した生活を送ることができるよう、障がいの有無に関わらず、持てる力を発揮して働けるような環境づくりに努めています。2025年度は今まで以上に障がい者雇用を積極的にすすめるための体制を強化するとともに、定着支援などにも力を入れました。
c.人権尊重への取り組み強化
ⅰ当社グループは、人権に関する国際的な基準である「世界人権宣言」を支持するとともに、ローカルから地球規模までの社会的課題解決の道標ともいえる「国連グローバル・コンパクト(UNGC)」に2021年より賛同を表明しています。人権に関する具体的な取り組みとして、「キッツグループコンプライアンス行動規範」に「個人の尊厳と人権の尊重」について定めており、指針に沿った考え方のもとに行動できるようにしています。また、社員一人ひとりの人権が尊重される働きやすく風通しのよい職場環境を実現するための参考とするため、2024年度より人権に関するアンケート調査を実施しており、これを定期的に行うこととしています。
ⅱ人権尊重の取り組みは自社だけでなし得るものではありません。持続可能なサプライチェーンの確立に向けて、当社CSR調達方針に基づき、サプライヤーに遵守していただきたい事項をまとめたサプライヤー・ガイドライン及び地球環境に配慮した調達活動の考え方を集約したキッツグループグリーン調達指針を策定しています。また、サプライヤー・ガイドライン及びキッツグループグリーン調達指針に基づいたサプライヤーデューデリジェンスを実施しています。
d.労働安全衛生レベルの向上
各事業所における組織的な活動の充実、ライン化の徹底及び職場自主活動の活性化により、一人ひとりのマインドを変え、安全意識の向上を図るよう努めてまいります。
i.ワーク・ライフ・バランスの推進・健康経営
社員が安心して働き続けられるよう、ワーク・ライフ・バランスの充実、育児・介護を行う社員への両立支援及び健康経営について目標値を設定し、仕事と私生活の調和を実現できる環境づくりを進めています。
また、当社は、持続的に成長する企業であるためには社員の健康管理・増進がますます重要であるとの認識のもと、社員の心身の健康づくりを戦略的に推進し、活力ある組織をつくるため、2021年にキッツグループ健康経営宣言及び5つの方針(ワーク・ライフ・バランスの実現、安全・健康増進を軸とした職場環境の整備、予防を重視した生活習慣病対策、メンタルヘルス対策・職場のストレス対策、ヘルスリテラシー向上のための社員教育)を制定し、推進しています。なお、当社は、優良な健康経営を実施する企業として、5年連続で経済産業省より「健康経営優良法人」に認定されています。
なお、a,b,c,dの詳細な情報については、統合報告書及び当社ウェブサイトにおいて開示しています。
社員との対話URL:https://www.kitz.co.jp/sustainability/stakeholders/employees/
多様な人財の活躍URL:https://www.kitz.co.jp/sustainability/social/initiatives/
人権尊重URL:https://www.kitz.co.jp/sustainability/social/human-rights/
健康経営と労働安全衛生の確保URL:https://www.kitz.co.jp/sustainability/social/safety-health/
③リスク管理
「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」をご参照ください。
④指標と目標
第2期中期経営計画における主要KPIと目標は次の通りです。
上記「②戦略」において記載した「人的資本」に関する指標と目標については、提出会社単体となります。第1期中期経営計画においては、グループ全体での具体的な取り組みが実施できず、連結ベースでの開示は困難な状況となりました。現在国内グループ会社での目標設定と実績の開示に向けて体制を準備中です。2025年12月期より国内グループでの開示を目指し開示を進めてまいります。
a.社員エンゲージメントスコア
2027年までに当社が達成を目指す主要目標と2025年度の実績は次の通りです。
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課題 |
主要KPI(注)1 |
2025年度 実績 |
目標 |
2027年度 目標 |
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社員エンゲージメント |
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3.75 |
(注)1.当社のみの数値であります。
2.2026年度より社員エンゲージメント評価指標を、「働きがい・働きやすさ」から、フィードバック文化の醸成・定着を測る「フィードバック指標」に変更しております(5点満点)。
b.DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の推進
2030年度までに当社が達成を目指す主要目標と2025年度の実績は次の通りです。
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課題 |
主要KPI(注)1 |
2022年度 実績 |
2023年度 実績 |
2024年度 実績 |
2025年度 実績 |
目標 |
2027年度 目標 |
2030年度 目標 |
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女性社員の活躍 |
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22.0% |
22.2% |
23.6% |
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24% |
25% |
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3.4% |
6.0% |
7.5% |
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12% |
15% |
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35.3% |
61.0% |
70.6% |
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100% |
100% |
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LGBTQへの理解促進 |
PRIDE指標(注)3の 取得 |
管理職向けeラーニングの実施 |
PRIDE指標 Bronze取得 |
PRIDE指標 Gold取得 |
PRIDE指標 Gold取得 |
PRIDE指標 Gold取得 維持 |
PRIDE指標 Gold取得 維持 |
- |
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障がい者 雇用促進 |
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2.4% |
2.2% |
2.2% |
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2.7% |
3.0% |
(注)1.当社のみの数値であります。
2.管理職:経営専門職に就いている社員
3.PRIDE指標はLGBTQに関する取り組みを評価する外部指標であります。
c.ワーク・ライフ・バランスの推進・健康経営
ワーク・ライフ・バランスの充実、仕事と育児・介護を行う社員への両立支援及び健康経営について次の目標を設定しています。
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課題 |
主要KPI(注) |
2022年度 実績 |
2023年度 実績 |
2024年度 実績 |
2025年度 実績 |
目標 |
2027年度 目標 |
2030年度 目標 |
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ワーク・ライフ・ バランスの充実 |
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1,944時間 |
1,960時間 |
1,942時間 |
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1,900時間 |
1,870時間 |
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健康経営 |
健康経営優良法人認定 |
2023年 認定済 |
2024年 認定済 |
2025年 認定済 |
2026年 認定済 国内Gr会社 1社認定済 |
認定 国内Gr会社に展開 |
ホワイト 500認定 (単体) |
- |
(注)当社のみの数値であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)リスクマネジメントの基本的な考え方
当社は、企業経営に重大な影響を及ぼす可能性がある様々なリスクをコントロールするため、当社及びグループ各社においてリスクマネジメントに取り組んでいます。
また、取締役会の定めるグループ共通の「リスクマネジメント基本方針」により、リスクマネジメントの目的及びその実現のための行動指針を明確にすると共に、その内容を当社ホームページで公開しています。
https://www.kitz.co.jp/cms/wp-content/themes/kitz/images/sustainability/governance/risk-management/risk_management.pdf
(2)リスクマネジメント体制
当社は、指名委員会等設置会社として、経営の監督機能と執行機能を明確に分離し、リスクマネジメントの監督を取締役会の担うべき重要な役割と位置付けています。そのうえで、監督側では、取締役会によるリスクマネジメントの監督を補助し、経営戦略と一体のものとして、その高度化に資するため、委員長及びその委員の過半数を社外取締役とする任意の機関である「リスク委員会」を設置しています。
また、執行側では、取締役会の監督のもと、リスクマネジメント基本方針に基づき、代表執行役社長を委員長とする「C&C管理委員会」(コンプライアンス・危機管理・リスクマネジメントを主管する専門委員会)の指揮のもと、同委員会の委員を兼務するリスクマネジメント担当執行理事が、当社及びグループ各社のリスクマネジメントを推進しています。
その他、当社グループの業務執行における重要事項の意思決定の適正性を確保するため、代表執行役社長の指揮下にサステナビリティ推進、内部統制、投融資審査その他各種機能別専門委員会を設置し、リスク管理・評価及び提言などを行っています。
(リスクマネジメント体制図)
(3)リスクの分析評価
当社グループでは、当社のC&C管理委員会が策定したリスク評価に関する基本方針及び評価基準に基づき、グループ各社において事業活動に係る想定リスク(全128項目)について「リスクの発生頻度」と「経営に与える影響度」の2軸からリスクの重要性を定量的に判定し、主要リスク及び重要リスクの特定を行っています。具体的には、リスクの「発生頻度の判定基準」及び「影響度の判定基準」(人的損害、物的損害、賠償責任、利益損害、信用失墜及び環境被害の項目で構成)の評価項目ごとに点数評価し、4象限のリスクマップにおいて、「高損害・高頻度」、「低損害・高頻度」、「高損害・低頻度」及び「低損害・低頻度」のいずれかのゾーンの判定を行います。
(4)リスクマネジメントの実施フロー
当社グループでは、各社・各組織単位で実施するリスク評価の結果を踏まえ、経営会議において「主要リスク」及び主要リスクの中でも特に経営に重大な影響を与える可能性が高い「重要リスク」を特定し、各リスクの重要度から回避、移転、低減または保有のいずれかの対応方針を選択し、各執行役及び執行理事並びにグループ会社社長を責任者として、必要な対策を立案し実施しています。
特定された主要リスク及び重要リスク並びに立案された対策については、リスク委員会及び内部監査室長に共有され、リスク委員会は、取締役会におけるリスクマネジメントに関する監督の補助を行い、内部監査室は、業務監査等において対策の進捗及び結果を確認するなど、独立した立場から、その構築・運用状況の評価を行っています。
また、取締役会は、経営会議で特定された重要リスクと立案された対策及び実施結果並びに内部監査室における評価結果などの報告を受け、当社グループにおけるリスクマネジメントについての最終的な監督を行っています。
(5)当社グループにおける事業リスク
①重要リスク(4項目)
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イ.自然災害・戦争テロ・感染症拡大等に係るリスク |
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リスク |
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(自然災害) 日本国または他国において、大規模地震、大雨、洪水、落雷及び強風等の自然災害あるいは火災の発生、感染症の蔓延・拡大(パンデミック)、または戦争、テロ、暴動などにより、当社グループの事業所(生産現場・事務所など)や製品・部品供給元企業の事業所閉鎖、あるいは物流に関連したインフラストラクチャー(道路、鉄道、港、空港など)や生産・情報システム設備が甚大な被害を受けた場合、長期間にわたり生産停止やサプライチェーンの停滞あるいは交通網遮断による物流機能マヒなどの事態が生じ、経営成績及び財政状態に著しい影響を与える可能性があります。 自然災害については、当社グループの国内における主要な製造拠点が山梨県北西部から隣接する長野県中・南部の地域に集中しており、今後40年以内にマグニチュード8から9クラスの規模で発生する確率が90%程度とされている「南海トラフ巨大地震」が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (戦争テロ) 戦争・テロ・暴動については、グローバルに事業活動を展開している当社グループにおいては不可避に内在しているリスクであり、これらのリスクが現実化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (感染症拡大) 感染症拡大(パンデミック)については、当社グループが感染症拡大の対象国に生産拠点を有する場合、従業員等関係者の感染または当局の政策等により、工場の全部または一部の稼働停止、材料・部品等の調達の困難、あるいは物流の停滞などが考えられ、その場合、製品供給が正常に機能しない状況となる可能性があります。 また、当社グループが感染症拡大の対象国に販売拠点を有する場合、同様の理由により、事業所の全部または一部の使用停止、物流の停滞、あるいは代理店等の顧客が同様の状況に陥ることなどが考えられ、その場合、販売金額及び数量が低下する可能性があります。 その他、感染拡大に起因した経済活動の減退による市況悪化、企業による設備投資の抑制などが考えられ、その場合、販売金額及び数量が低下する可能性があります。 |
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対応策 |
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(自然災害) 当社グループは、自然災害リスクに対応するため、従来から事業継続計画(BCP)の体制構築をはじめ、防災マニュアルの整備、社員安否確認システムの整備、耐震対策及び防災訓練などの対策を進めています。また、当該リスクの移転対策として、地震保険の付保内容を強化しています。 (戦争テロ) 当社グループは、戦争テロリスクに対応するため、当連結会計年度も、一部の地域及び国家間における戦争、紛争及び緊張状態などの「地政学リスク」が増大または顕在化していることによるエネルギー資源や原材料価格の高騰、輸出入規制の厳格化など状況に鑑みて、グローバルな視点での材料・部品等の調達に係るサプライチェーンリスクへの対策強化に向けた取り組みを推し進めました。 (感染症拡大) 当社グループは、感染症拡大リスクに対応するため、全社的にIOTを活用した新しい働き方を推し進めるなど、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。
当該リスクの発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
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ロ.情報セキュリティ・個人情報保護に係るリスク |
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リスク |
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当社グループの事業活動は、情報システムに依拠して行われています。しかし、高度情報化への対応の遅れや予期せぬ自然災害のほか、悪意者によるウイルス感染等のサイバー攻撃などにより情報システムや通信回線システムの停止、重要な経営情報の破損、消去、改ざん、窃取及び漏洩等の重大な障害が発生した場合には、業務効率及び社会的信用の著しい低下が避けられず、システム・データの復旧に時間と費用を要する可能性があります。 また、内部者や業務従事者の不正により、顧客情報及び個人情報等を含む社内情報が漏洩し、社会的信用の低下に至る可能性があります。 このようなリスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 |
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対応策 |
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当社グループは、サイバー攻撃及び内部者等による情報漏洩や操業停止等の事業継続に支障をきたすリスク並びに顧客・取引先への影響を最小化すべく、情報セキュリティガバナンスを重要な経営課題の一つに位置付け、情報活用による価値創造とリスクマネジメントの両面から対策に取り組んでいます。 キッツグループ情報セキュリティ・個人情報保護ポリシーを定め、社長が任命した執行理事を委員長とする委員会を設置し、情報セキュリティと個人情報保護に関する方針決定や各種施策への取り組みを推進しています。 具体的な施策としては、情報システムの管理体制強化及び社員に対する情報リテラシー向上を図る教育を実施するなど、ハード・ソフトの両面からの適切なセキュリティ対策を講じています。 重要セキュリティ診断を実施し、その結果に基づき、機器の定期更新及び保守サポート体制構築、OA/FAネットワーク網制御、データセンター(クラウド)化によるデータ保全、データバックアップの実施、リモート通信環境の構築、外部Webセキュリティ診断の実施、情報セキュリティ規程の整備・更新などに取り組んでいます。 また、ITリテラシー教育として、毎年実施するeラーニングによる情報管理教育、入社時及び管理職への昇格時の階層別教育、実践的なサイバー攻撃対応訓練などの教育を行っています。 |
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ハ.製品の品質(欠陥、瑕疵等)に関するリスク |
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リスク |
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当社グループは、社内外の厳格な品質基準のもとに多様な製品を製造しています。 しかし、製品の設計・調達・製造に係る欠陥・不具合が発生し、顧客の使用時点でその不具合が発見される可能性があります。また、万一、製品の欠陥、瑕疵等の品質問題が発生し、リコールや製造物責任が問われた場合、回収費用が発生するだけでなく、顧客の信頼を著しく損ない、場合によっては損害賠償請求を受ける可能性があります。 |
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対応策 |
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当社グループは、過去に発生した問題やクレームなどの実事例をベースにして、製品の設計・調達・製造のプロセスにおける問題点を洗い出し、新製品の開発工程やその工程変更、業務標準及び量産品の取扱説明書やカタログ等の記載事項等について、今後の被害を最小限に留めるための改善を行う取り組みを行っています。また、当該リスクが発現した場合の損失を補填するため、適切な内容の保険見直しを継続的に行っています。 |
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ニ.データ・表示類の正確性に係るリスク |
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リスク |
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官公庁への提出書類、検査員認証・資格の表示、実験・検査データ及び各種文書・記録に改ざんまたは虚偽の記載が発覚した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下による経営成績及び財政状態に影響を及ぼすとともに、投資家の投資判断に著しい影響を与える可能性があります。 |
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対応策 |
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当社グループでは、実験・検査データ、書類作成プロセス、各種ルールの管理方法の見直しなどの取り組みを継続的に行っています。 |
②主要リスク(14項目)
当社は、上記の4項目に加えて、以下の14項目を当社グループにおける主要リスクと考えます。
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イ.経営環境に関するリスク |
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(a.経済状況の変動) 当社グループの製品・サービスに対する需要は、それらの販売を行っている国内及び海外の各地域の経済状況の影響を受けるため、景気変動等により影響を受ける可能性があります。 主要製品であるバルブは、建築設備、機械、工場、プラントなどの向け先に幅広く販売されており、その需要は国内外の建設動向、石油、石油化学関連等の製造業の設備投資動向に影響を受ける傾向にあります。 また、半導体製造装置向けの製品については、半導体市況の影響が大きく、短期間のうちに市場環境が大きく変動する場合があるため、売上・利益に対する不安定要因となります。 伸銅品事業については、主要製品である黄銅棒は、水栓金具、ガス機器、家電製品、自動車部品等の素材として幅広く使用され、主に国内市場で販売されており、国内の住宅関連投資動向に影響を受ける可能性があります。また、販売価格は原材料である銅相場に連動するため、市況の影響を大きく受けます。 その他では、ホテル事業については、感染症の拡大に伴う行動制限や入国制限措置が行われた場合、近隣での大規模な催事が中止された場合など、団体旅行による宿泊客及び宴会並びに海外からの団体旅行による観光客の減少による影響を受ける可能性があります。 なお、当社グループの報告セグメントにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照願います。 |
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(b.為替相場の変動) 当社グループは、日本、アジア、欧州及び南米で生産活動を行うとともに、世界市場における販売活動を行っています。このため、生産拠点と販売拠点の取引通貨が異なり、常に為替レート変動の影響を受けています。 当社グループでは、国内にて生産し輸出する金額と海外子会社で生産し国内販売向けに輸出する金額は概ね均衡しており、為替の急激な変動に耐え得る経営構造になっておりますが、米ドルに対して円高が進むと、営業利益には若干の有利なインパクトとなります。 また、輸出入のバランスの変化や、大きなプロジェクト案件等で売上代金の回収に時間を要する場合など一部の外貨建の取引については、為替リスクを回避するため、必要に応じて為替予約を行っています。グループ会社間の借入については、基本的に決算上の機能通貨と同じ通貨で行っていますが、機能通貨と異なる通貨の場合には為替予約によりヘッジを行っています。 なお、当社グループの海外事業への投資については、現地通貨安が進行すると為替換算調整勘定を通じて自己資本が減少するリスクがあります。 |
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(c.資金調達環境) 当社グループは、金融機関等からの借入、社債発行による資金調達を行っていますが、金融市場の環境に変化があった場合、当社グループの資金調達に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの業績悪化等により資金調達コストが上昇した場合、当社グループの資金調達に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、借入金利については、原則固定化しており、借入期間中の金利変動リスクは僅少です。 資金調達環境の影響を受けないよう直接金融と間接金融のバランスをとり資金調達を実行するほか、総額135億円のコミットメントライン契約を当社グループの取引銀行と締結し、有事の際の短期資金需要の発生に備えていますが、営業利益、経常利益及び純資産に関する財務制限条項があります。 |
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ロ.事業活動に関するリスク |
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(a.市場構造の変化及び競合他社との競争) 当社グループは、広範多岐にわたる製品・サービスの開発、生産及び販売を行っており、国内外の大企業から小規模ながらも専門性に優れた企業まで、様々な企業と競合しています。当社グループは、今後も競争力の維持・強化に向けた様々な取り組みを進める方針ですが、競合他社が当社グループよりも優れた技術力、財務力その他の推進力を有している可能性があり、将来にわたって優位に事業を展開できなくなる可能性があります。 バルブ事業について、バルブの原材料は、大きく金属と非金属(樹脂等)に分かれ、市場、用途別にすみ分けられています。現在、非金属製バルブは使用される市場、分野が限定されていますが、技術の変化、顧客ニーズの変化等により、非金属への置き換えが進み、金属製バルブ市場規模が縮小する可能性があります。 また、特に国内建築設備市場について、人口減少による需要の縮小、建設費高騰による建物規模の縮小や着工の見送り、建設業界全体での人手不足による工事の延期等により、市場全体としては縮小する傾向にあり、これらの影響によってバルブの需要が減少する可能性があります。 なお、データセンター市場の需要取り込みにより販売拡大を図っていますが、技術的進歩等により、顧客ニーズに大きな変化が生じた場合、バルブの需要に影響を及ぼす可能性があります。 伸銅品事業について、主力製品である黄銅棒は多種多様の用途に用いられていますが、予期し得ない代替製品の出現により、需要が大きく減少する可能性があります。 ホテル事業について、子会社である「ホテル紅や」のブランドで一般消費者向けの事業を展開していますが、食中毒や火災等のブランドイメージを毀損する事案が発生した場合には、風評被害によりレピュテーションが低下する可能性があります。 |
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(b.販売代理店等) 当社グループのバルブ事業の製品販売は、一部製品についてエンジニアリング会社等のユーザー顧客との直接取引を行うことがありますが、主として販売代理店等を通じて行っており、長年にわたる販売代理店等との協力関係により、当社グループは国内外において強固な販売・サービス網を構築しています。 当社グループは、今後も販売代理店等と友好的な関係を維持できるものと認識していますが、販売代理店等との関係悪化や取引方針の変更あるいは販売代理店等の信用力の低下等により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループの債権回収については、営業部門の責任のもとに確実な回収を徹底するとともに、経理部門において販売代理店等に対する売掛金の回収状況の把握、信用情報の収集などを行っています。また、販売代理店等ごとの与信管理を徹底し、国内取引では商社を経由した販売を行うほか、グループ一体となった取引信用保険の付保を行うなど、債権保全を行っています。 また、海外輸出・仲介取引では、前金、LC決済によりリスク軽減を図っています。 |
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(c.製品価格の下落) 当社グループは、国内外の市場において激しい競争に晒されております。こうした状況に対応するため、高付加価値製品の開発、コストダウン活動等に鋭意取り組んでいますが、これらの企業努力を上回る価格下落圧力が生じた場合、当社グループの利益の維持・確保に深刻な影響を与える可能性があり、その影響は特に製品の需要が低迷した状況において顕著となります。 なお、国内バルブ市場においては、当社グループのシェアが高く、比較的価格は安定していますが、海外バルブ市場においては、多数の競合他社が存在しており、特に近年アジアのバルブメーカーの競争力向上により、価格競争が激化しています。 伸銅品事業については、黄銅棒の売価及び原材料の購入単価は、銅相場に連動して決定されますが、仕入から販売までのリードタイムが数か月であるため、相場が下降する局面においては損益が悪化する可能性があります。 |
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(d.海外事業活動・カントリーリスク) 当社グループのバルブ事業の海外生産比率は約45%であり、主要な拠点は、タイ、台湾及び中国です。また、バルブ事業の海外売上高比率は約42%であり、主要な販売地域はアジア(アセアン、中国、韓国)、米州(北中南米)です。これらの地域の経済、政治、法・税制の変更、自然災害あるいは感染症の蔓延または国家間の外交、安全保障貿易等の情勢により、製品・部品供給等の事業活動及び経営成績が大きな影響を受ける可能性があります。 また、グループ会社間の国際的な取引価格については、当社グループの移転価格方針に基づき適用される日本国及び相手国の移転価格税制を遵守していますが、税務当局から取引価格が不適切であるとの指摘を受ける可能性や協議が不調となった場合に二重課税あるいは追徴課税を受ける可能性があります。 |
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(e.固定資産の減損) 当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形の固定資産を計上しています。それらについて、減損会計基準を適用し、事業環境の変化に伴い、将来キャッシュ・フローの低下が見込まれた場合には、減損損失を認識する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当連結会計年度末におけるのれんの未償却残高は僅少です。 また、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
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(f.購買調達) 当社グループの製品の主要な原材料は、銅、ステンレス、アルミ、鉄、亜鉛等の金属材料であり、こうした原材料及び部品等を安定的かつタイムリーに調達することが当社グループの生産活動にとって不可欠です。なお、金属材料は、市況によって価格が急激に変動する可能性があり、特に銅市況の変動は経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、バルブ事業、伸銅品事業ともに原材料価格上昇分をすべて販売価格に転嫁できる保証はありません。なお、伸銅品事業については、原材料である銅の一部につき、ヘッジ取引を行い、変動リスクの軽減を図っています。 当社グループは、複数のサプライヤーの中から信頼のおけるパートナーを選定し、原材料、部品等を調達する方針をとっていますが、調達品目によっては、仕入先の代替が難しいものがあり、それらのサプライヤーに不測の事態が生じ供給が中断した場合、当社グループの生産体制に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、特定のサプライヤーが人権、労働、環境、腐敗行為等の観点で、社会から容認されないような対応を行っていたことが判明した場合、当該サプライヤーとの取引停止により部品等の調達が困難となる可能性があるほか、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下により投資家の投資判断に著しい影響を与える可能性があります。 このため、当社グループでは「サプライヤー・ガイドライン」を策定し、サプライヤーに対し、品質管理のほか、人権、労働、環境、腐敗行為を含む事項についての遵守・尊重を求めています。また「キッツグループグリーン調達指針」を定め、サプライヤーに対して環境負荷を考慮した生産活動を求めるなど、グリーン調達を推進しています。さらには、主要サプライヤーに対し、人権、労働、環境、腐敗行為を含む事項に関するデューデリジェンスを実施し、その遵守状況を確認しています。 |
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(g.知的財産) 当社グループは、有効な特許権、その他の知的財産権を取得して強固な知的財産ポートフォリオを構築する方針のもとに、製品開発の過程で発明あるいはノウハウに係る多くの知的財産権の取得に努めています。また、これを強力に推進するため、経営戦略、技術戦略及び営業戦略にリンクした知的財産権創出、新規性や競合他社の技術を意識した権利範囲の取得及び出願の複合化による権利の強化など経営資源としての知的財産権の活用に重点を置いた知的財産戦略を推進しています。 しかし、当社グループが保有する知的財産権に対して異議申立や無効審判などが申し立てられ、あるいは商標権の不使用取消審判などが申し立てられ、その結果、商標権を含む当該知的財産権が無効とされる可能性があります。 また、第三者による当社グループの知的財産権の侵害による紛争・訴訟に至った場合、期待する賠償金を得られない上に、解決するために多額な費用を支出する可能性があります。 当社グループの事前の入念な他社の権利調査にもかかわらず当社グループの製品が他社の知的財産権を侵害し紛争・訴訟に至り、当社グループが敗訴した場合、多額の賠償金を負担するとともに、解決するために多額な費用を支出する可能性があります。 また、当社グループの知的財産を当社グループの許諾を得ることなく使用して類似品・模倣品を製造・販売することを防止できない可能性があります。 図らずも、これらの可能性が現実化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 |
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(h.退職給付年金債務) 当社グループの従業員退職金制度は、会社が年金運用リスクを負わない確定拠出年金制度、前払退職金及び会社が外部に年金資金を積み立てその運用リスクを負って退職金の額を保証する確定給付年金制度で構成しています。 なお、このうち、確定給付年金制度の割合は小さいものの、定期的にモニタリングを行い、継続的な安定性ある運用となっているか否かを検証しています。また、年金資産構成割合及びその変更は、年金資産運用検討委員会において慎重に検討し決定しています。さらに、年金資産運用に係る方法等については運用委託先の判断に委ねており、利益相反の防止を図っています。 確定給付年金の資産残高は、年金債務に見合う水準にあり、年金資産は最低運用利率の保証された一般勘定を中心にリスクを抑えた運用を行っています。 確定給付年金債務及び確定給付年金費用は、長期期待運用収益率、割引率等の数理計算上の前提条件を基に見積ります。確定給付年金債務は、年金資産の価値の減少、割引率の低下、その他年金数理計算の前提となる比率の変動による予測給付債務の増加に伴う退職給付年金債務の増加をもたらし経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの採用している退職給付年金制度につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)」をご参照ください。 |
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ハ.法的規制・訴訟・コンプライアンスに関するリスク |
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(a.訴訟・法的処分) 当社グループは、グローバルに事業活動を展開しており、その過程において第三者との間で訴訟が発生し、あるいは規制当局による法的処分を受ける可能性があります。その場合、結果によっては多額の損害賠償金や罰金その他諸費用を負担する可能性があります。 また、事案によっては、当社グループの信用力やブランド力の低下などのレピュテーションリスクが生じる可能性があります。 一方、当社グループが第三者に対して訴訟を提起した場合、結果によっては多額の訴訟費用を費やしながら敗訴し、または勝訴しても当該訴訟費用以上の回収が見込めないこととなる可能性があります。 |
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(b.環境規制) 当社グループは、事業活動を行っているすべての国の様々な環境関連規制の遵守のために必要な経営資源を投入していますが、特に下記のリスク項目について、現在及び過去の生産活動に関わる環境責任に伴う費用負担や賠償責任が発生した場合、社会的信用が著しく失墜する可能性があります。また、環境関連規制が将来さらに厳格化した場合には、追加的義務及び費用が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、こうしたリスクに対応するため、環境安全担当役員を委員長とする環境安全衛生委員会を設置し、環境データの収集から目標・実績管理、改善施策の立案・実行、効果の把握までPDCAサイクルを運用する環境マネジメント体制を構築し、推進しています。 また、気候変動が事業活動に与える財務上の影響についての情報開示を段階的に進化させていくため、2021年12月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明しました。これにより、今後、データに基づいた分析を段階的に進め、気候変動に関するリスクと機会の把握を行うとともに、TCFD提言に沿った情報開示の質と量の充実を図ります。なお、その具体的な取組みにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等 ② 第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」 5)ESG戦略」をご参照願います。
(ⅰ.原材料となる金属や化学物質に係るリスク) 当社グループの製品の原材料である金属や化学物質が、RoHS指令(電子・電気機器における特定有害物質の使用制限についてのEUによる指令)やREACH規則(EUにおける化学品の登録、評価、認可、制限に関する内容について定められた規則)等の環境規制に適合できなくなった場合には、製品を市場に供給することができず、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(ⅱ.地球温暖化に伴う温室効果ガスの排出量に係るリスク) 気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や温室効果ガスの排出量などに関する法令等の規制が強まっています。 当社グループは、バルブの製造過程で電力や燃料といったエネルギーを大量に消費しているため、エネルギー消費量の現状把握を行い、生産工程や発生源の改善活動を進めています。また、生産性の向上や不良率の低減はもちろんのこと、太陽光パネル等の省エネ機器の導入やCO2フリー電力の採用、また社員への啓発活動を通じて温室効果ガス排出量の削減を進めています。 当社グループは、温室効果ガスの排出量削減に係る効率的な環境経営を推進するため、グループ環境管理体制を構築しています。具体的には、環境安全衛生委員会において温室効果ガスの排出量削減についての基本方針を策定し、経営会議において計画目標を達成する施策について議論しています。また、取締役会は、活動状況及びその効果についての報告を受け、環境リスクへの対応や環境投資の意思決定を行っています。 しかし、このような取り組みにもかかわらず、今後、地球温暖化対策などの法令等の規制がさらに強化された場合、新たな税負担、事業活動における諸資材・燃料の変更あるいは設備の変更等の対応費用を負担することで、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 |
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(c.コンプライアンス) 当社グループは、事業活動を行う国や地域における会社法、税法、独占禁止法、中小受託取引適正化法、贈収賄関連諸法、貿易関連諸法、環境関連諸法、各種業法など、多岐にわたる法令や規制に従う必要があります。 当社グループでは、当社及びグループ各社のC&C管理委員会がコンプライアンス課題に対する解決・改善やコンプライアンスリスクの低減のための教育・研修の実施・監督を行っています。当社及び国内グループ会社の全従業員を対象とするコンプライアンス・アンケート結果を踏まえて特定した各グループ会社や各部門固有の課題の解決・改善に取り組んでいます。 しかし、このような施策を講じても、コンプライアンス上のリスクは完全には回避できない可能性があり、万が一、当該リスクが発現した場合に、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、事案によっては、当社グループの信用力やブランド力の低下などのレピュテーションリスクが発生する可能性があります。 |
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
増減率(%) |
|
売上高 |
172,042 |
176,682 |
4,639 |
2.7 |
|
営業利益 |
14,220 |
15,454 |
1,234 |
8.7 |
|
経常利益 |
15,276 |
16,071 |
794 |
5.2 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
11,824 |
11,465 |
△359 |
△3.0 |
当連結会計年度における世界経済は、ロシア・ウクライナ戦争、中東情勢などの地政学リスクや中国不動産市場の低迷が継続するほか、米国の関税措置による世界的な景気の下振れ懸念、米中貿易摩擦の激化や不安定な為替相場など依然として先行き不透明な状況が続きました。国内経済においては、好調なインバウンド需要継続や日経平均の最高値更新などはあったものの、政策金利の引き上げやエネルギー資源・原材料価格の高騰、為替の影響による物価上昇等が続き厳しい状況が継続しました。
このような状況の中、当連結会計年度は、バルブ事業において、半導体製造装置向けは減少したものの、海外市場における販売量の増加や価格改定効果等により増収となったほか、伸銅品事業においても、販売量が増加したこと等により増収となった結果、売上高の総額は前期比2.7%増の1,766億82百万円となりました。
損益面では、営業利益は、バルブ事業において販売量の増加による増収等により、前期比8.7%増の154億54百万円となりました。経常利益は、前期比5.2%増の160億71百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却による投資有価証券売却益の減少等により、前期比3.0%減の114億65百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
|
(単位:百万円) |
|
|
外部売上高 |
営業利益 |
||||||
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
増減率 (%) |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
増減率 (%) |
|
バルブ事業 |
139,556 |
141,415 |
1,859 |
1.3 |
17,419 |
18,886 |
1,466 |
8.4 |
|
伸銅品事業 |
29,838 |
32,514 |
2,675 |
9.0 |
886 |
865 |
△21 |
△2.4 |
|
その他 |
2,647 |
2,752 |
105 |
4.0 |
146 |
171 |
24 |
17.0 |
|
調整額 |
- |
- |
- |
- |
△4,232 |
△4,467 |
△235 |
- |
|
合計 |
172,042 |
176,682 |
4,639 |
2.7 |
14,220 |
15,454 |
1,234 |
8.7 |
イ.バルブ事業
バルブ事業の外部売上高は、半導体製造装置向けは減少したものの、海外市場における販売量の増加や価格改定効果等により、前期比1.3%増の1,414億15百万円となりました。営業利益は、販売量の増加による増収等により、前期比8.4%増の188億86百万円となりました。
ロ.伸銅品事業
伸銅品事業の外部売上高は、販売量が増加したこと等により、前期比9.0%増の325億14百万円となりました。営業利益は、修繕費の増加等により、前期比2.4%減の8億65百万円となりました。
ハ.その他
その他の外部売上高は、ホテル事業が堅調に推移したこと等により、前期比4.0%増の27億52百万円となりました。営業利益は、売上高の増加等により、前期比17.0%増の1億71百万円となりました。
なお、2026年1月1日より、「伸銅品事業」から「メタルソリューション事業」にセグメント名称を変更しております。当該変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
(財政状態の状況)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
増減率(%) |
|
資産 |
172,406 |
184,325 |
11,919 |
6.9 |
|
負債 |
62,596 |
64,535 |
1,938 |
3.1 |
|
純資産 |
109,809 |
119,790 |
9,981 |
9.1 |
|
自己資本比率 |
62.9% |
64.1% |
+1.2% |
- |
当連結会計年度末の資産につきましては、有形固定資産や棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ119億19百万円増加し1,843億25百万円となりました。
負債につきましては、1年内償還予定の社債の減少はありましたが、長期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ19億38百万円増加し645億35百万円となりました。
純資産につきましては、配当金の支払いはありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益114億65百万円の計上や為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べ99億81百万円増加し1,197億90百万円となりました。
(キャッシュ・フローの状況)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
18,559 |
13,634 |
△4,925 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△7,836 |
△10,286 |
△2,449 |
|
フリー・キャッシュ・フロー(注) |
10,722 |
3,348 |
△7,374 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△9,907 |
△6,066 |
3,840 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
1,226 |
332 |
△893 |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
2,041 |
△2,385 |
△4,427 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
28,398 |
30,440 |
2,041 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
30,440 |
28,054 |
△2,385 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー=営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ23億85百万円減の280億54百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
イ.営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益164億18百万円、減価償却費70億15百万円等により、法人税等の支払47億66百万円、棚卸資産の増加36億51百万円等はありましたが、営業活動によるキャッシュ・フローは136億34百万円の資金の増加となりました。
ロ.投資活動によるキャッシュ・フロー
バルブ事業を中心に有形固定資産の取得による支出103億90百万円等を行った結果、投資活動によるキャッシュ・フローは102億86百万円の資金の減少となりました。
ハ.財務活動によるキャッシュ・フロー
社債の償還による支出101億35百万円、配当金の支払41億89百万円、長期借入金の返済による支出23億69百万円等により、長期借入れによる収入116億39百万円等はありましたが、財務活動によるキャッシュ・フローは60億66百万円の資金の減少となりました。
ニ.財務の安定性及び返済能力に関する指標の推移
直近3連結会計年度における財務の安定性及び返済能力に関する指標の推移は、下記の通りであります。
|
|
2023年12月期 |
2024年12月期 |
2025年12月期 |
|
自己資本比率(%) |
60.5 |
62.9 |
64.1 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
64.9 |
57.4 |
82.1 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) |
237.0 |
194.5 |
271.5 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
60.2 |
73.1 |
41.0 |
自己資本比率 =(自己資本)÷(総資産)
時価ベースの自己資本比率 =(株式時価総額)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 =(有利子負債)÷(キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ =(キャッシュ・フロー)÷(利払い)
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
(単位:百万円) |
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
バルブ事業 |
136,191 |
104.8 |
|
伸銅品事業 |
41,023 |
107.9 |
|
その他 |
- |
- |
|
合計 |
177,214 |
105.5 |
(注)1.上記金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.2026年1月1日より、「伸銅品事業」から「メタルソリューション事業」にセグメント名称を変更しております。
② 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
(単位:百万円) |
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
バルブ事業 |
8,690 |
113.6 |
|
伸銅品事業 |
606 |
113.8 |
|
その他 |
967 |
103.9 |
|
合計 |
10,265 |
112.6 |
(注)1.上記金額は、仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.2026年1月1日より、「伸銅品事業」から「メタルソリューション事業」にセグメント名称を変更しております。
③ 受注状況
当社及び連結子会社は見込生産を主体としており、一部特殊仕様の製品について受注生産を行っていますが、その売上高に占める割合は僅少であります。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
(単位:百万円) |
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
バルブ事業 |
141,415 |
101.3 |
|
伸銅品事業 |
32,514 |
109.0 |
|
その他 |
2,752 |
104.0 |
|
合計 |
176,682 |
102.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.2026年1月1日より、「伸銅品事業」から「メタルソリューション事業」にセグメント名称を変更しております。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた見積りや仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。また個別財務諸表の作成に当たって用いた見積りや仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 個別財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当連結会計年度の実績値の結果は、以下のとおりです。
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前期比 |
|
実績 |
実績 |
||
|
売上高 |
172,042 |
176,682 |
102.7% |
|
営業利益 |
14,220 |
15,454 |
108.7% |
|
経常利益 |
15,276 |
16,071 |
105.2% |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
11,824 |
11,465 |
97.0% |
|
ROE |
11.3% |
10.1% |
△1.2ポイント |
|
EPS |
132.64円 |
131.85円 |
△0.79円 |
売上高及び営業利益については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況(経営成績の状況)」をご参照ください。
経常利益につきましては、営業利益の増加により、前期比105.2%となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、投資有価証券売却益の減少等により、前期比97.0%となりました。なお、ROE及びEPSにつきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の減少により、前期比で△1.2ポイント、△0.79円となりました。
(財政状態の分析)
当連結会計年度の財政状態の概要につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況(財政状態の状況)」に記載した通りであります。
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
イ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況(キャッシュ・フローの状況)」に記載した通りであります。
ロ.資本の財源及び資金の流動性
a.財務政策の基本
当社グループは、資本効率の向上と株主還元を重視するとともに、経営環境の変化やリスクへの対応のために、資本収益性に加えて資金調達力を加味した最適資本構成の維持を財務戦略・資本政策として掲げております。具体的には、ROEやROICなどの資本効率の向上を図るとともに、事業リスクにも対応できるように連結自己資本比率目標を60%前後とし、安定した財務基盤の維持を図ってまいります。また、流動性の維持については、戦略投資や社債償還への対応を含め、機動的な資金調達を実行できるよう、取引銀行と良好な関係を維持しております。加えて公募社債発行にも対応できる借入余力の確保に向けて、格付投資情報センター等の社債格付A格維持に努めており、総額200億円の新規社債発行枠の登録を行っております。当社グループ内での資金管理については、グループ全体の資金を包括して管理するシステム(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金効率を最大化すると同時にグループ会社の資金需要に対応する体制を整えております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、主にバルブ事業・伸銅品事業の製品販売に関する原材料・部品の購入費用の他、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用による運転資金、国内及び海外の製造拠点を中心とした設備投資資金及び研究開発費用などであります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務の健全性の維持と資本効率性の向上を両立させる最適資本構成を考慮しつつ機動的に対応しております。
資金調達は、主として営業活動によるキャッシュ・フローや現金預金等の内部資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入や社債による資金調達を実施しています。これらの借入金及び社債については、営業活動によるキャッシュ・フローによって十分完済できると共に、将来の成長に必要となる資金を適切に調達することが可能であると考えております。なお、当社は主要取引銀行との間で短期借入金に関する特定融資枠(コミットメントライン)契約を締結しており、緊急時の流動性確保に備えています。この契約に基づく当連結会計年度末の借入未実行残高は135億円であります。
なお、財務制限条項の抵触リスクについては「3 事業等のリスク (5)当社グループにおける事業リスク ②主要リスク イ.経営環境に関するリスク c.資金調達環境」にそれぞれ記載しております。
c.資金調達の内訳
当社グループの資金調達の過年度の状況は、下記の通りであります。
|
(単位:億円) |
|
区分 |
2017.3 |
2018.3 |
2019.3 |
2020.3 |
2020.12 |
2021.12 |
2022.12 |
2023.12 |
2024.12 |
2025.12 |
|
|
有 利 子 負 債 |
短 期 |
49 |
62 |
46 |
96 |
107 |
140 |
37 |
35 |
126 |
40 |
|
長 期 |
201 |
284 |
291 |
296 |
387 |
258 |
347 |
345 |
235 |
330 |
|
|
合 計 |
250 |
346 |
337 |
391 |
494 |
397 |
384 |
379 |
361 |
370 |
|
|
銀行借入(注)2 |
148 |
143 |
135 |
178 |
183 |
89 |
69 |
66 |
48 |
139 |
|
|
公募社債 |
100 |
200 |
200 |
200 |
300 |
300 |
300 |
300 |
300 |
200 |
|
|
リース債務 |
2 |
3 |
2 |
13 |
11 |
8 |
15 |
14 |
13 |
31 |
|
|
(控除)現金預金 |
182 |
234 |
137 |
187 |
337 |
279 |
244 |
290 |
307 |
282 |
|
|
ネット有利子負債 |
68 |
111 |
200 |
205 |
156 |
118 |
140 |
89 |
54 |
88 |
|
|
株主資本(注)3 |
738 |
762 |
756 |
756 |
743 |
804 |
899 |
1,009 |
1,084 |
1,182 |
|
|
資産合計 |
1,191 |
1,335 |
1,317 |
1,350 |
1,407 |
1,434 |
1,526 |
1,667 |
1,724 |
1,843 |
|
(注)1.2020年12月期より決算期を3月から12月に変更しております。
2.銀行借入は、私募債を含んでおります。
3.株主資本は、親会社の所有者に帰属する持分合計になります。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載した通りであります。
(5)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
① 第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」
当社は、第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」において、最終年度である2027年度における下記の経営指標を数値目標として掲げております。
なお、「伸銅品事業」は、2026年1月1日より「メタルソリューション事業」にセグメント名称を変更しております。当該変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
イ.財務KPI
a.連結業績
|
(単位:百万円) |
|
|
2024年度実績 (参考) |
2025年度実績 |
2026年度計画 |
2027年度目標 |
|
売上高 |
172,042 |
176,682 |
195,000 |
200,000 |
|
営業利益 |
14,220 |
15,454 |
17,000 |
20,000 |
|
ROE |
11.3% |
10.1% |
10.4% |
11%以上 |
|
連結配当性向(注) |
34.7% |
40.2% |
40%以上 |
40%以上 |
(注)2026年2月12日開催の取締役会決議により配当方針を変更し、2025年12月期に係る連結配当性向から、35%前後から40%以上としております。詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
b.セグメント別業績
|
(単位:百万円) |
|
外部売上高 |
2024年度実績 (参考) |
2025年度実績 |
2026年度計画 |
2027年度目標 |
|
バルブ事業 |
139,556 |
141,415 |
156,200 |
167,200 |
|
メタルソリューション事業 |
29,838 |
32,514 |
36,000 |
30,000 |
|
その他 |
2,647 |
2,752 |
2,800 |
2,800 |
|
合計 |
172,042 |
176,682 |
195,000 |
200,000 |
|
(単位:百万円) |
|
営業利益 |
2024年度実績 (参考) |
2025年度実績 |
2026年度計画 |
2027年度目標 |
|
バルブ事業 |
17,419 |
18,886 |
20,900 |
23,100 |
|
メタルソリューション事業 |
886 |
865 |
1,000 |
1,500 |
|
その他 |
146 |
171 |
100 |
100 |
|
調整額 |
△4,232 |
△4,467 |
△5,000 |
△4,700 |
|
合計 |
14,220 |
15,454 |
17,000 |
20,000 |
第2期中期経営計画「SHIN Global 2027」の初年度である2025年度につきましては、連結売上高は、バルブ事業において、半導体製造装置向けは減少したものの、海外市場における販売量の増加や価格改定効果等により、増収となったほか、メタルソリューション事業(旧 伸銅品事業)においても販売量が増加したこと等により、前期より増加いたしました。
連結営業利益につきましても、バルブ事業において販売量の増加による増収等により、前期より増加いたしました。最終年度である2027年度の目標達成に向けて、引き続き各種施策を着実に実行してまいります。
連結配当性向につきましては、2025年12月期以降の配当方針を変更し、35%前後から40%以上といたしました。当該配当方針に基づき、2025年12月期の連結配当性向は40.2%となりました。なお、詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
ロ.非財務KPI(注)1
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2024年度実績 (参考) |
2025年度実績 |
2027年度目標 |
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CO2削減率(注)2 (2013年度比、国内グループ) |
△89% |
△90.8%(注)5 |
△90% |
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社員エンゲージメント |
フィードバック指標(注)3 |
- |
3.36 |
3.75 |
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女性社員全体比率 |
23.6% |
24.6% |
24% |
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女性管理職(注)4比率 |
7.5% |
8.4% |
12% |
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男性育児休業取得率 |
70.6% |
88.2% |
100% |
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(注)1 CO2削減率以外は当社のみの数値であります。
2 スコープ1・2
3 2026年度より社員エンゲージメント向上の評価指標を、「働きがい・働きやすさ」から、フィードバック文化の醸成・定着を測る「フィードバック指標」に変更しております(5点満点)。なお、2024年度実績については、比較スコアの算出ができないため記載対象外としております。
4 管理職:経営専門職に就いている社員
5 2026年3月19日時点の暫定値であります。
非財務KPIは、2025年度実績については各種施策を実行し上記結果となりました。最終年度である2027年度の目標達成に向けて、引き続き各種施策を着実に実行してまいります。
② 2025年度
2025年度の業績予想と実績値につきましては、以下になります。
イ.連結業績
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(単位:百万円) |
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2025年度 業績予想 |
2025年度 実績 |
対業績予想比 |
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売上高 |
180,000 |
176,682 |
98.2% |
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営業利益 |
15,000 |
15,454 |
103.0% |
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経常利益 |
15,600 |
16,071 |
103.0% |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
11,200 |
11,465 |
102.4% |
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ROE |
10.2% |
10.1% |
△0.1ポイント |
ロ.セグメント別業績
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(単位:百万円) |
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外部売上高 |
営業利益 |
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2025年度 業績予想 |
2025年度 実績 |
対業績予想比 |
2025年度 業績予想 |
2025年度 実績 |
対業績予想比 |
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バルブ事業 |
147,300 |
141,415 |
96.0% |
18,800 |
18,886 |
100.5% |
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伸銅品事業 |
30,000 |
32,514 |
108.4% |
900 |
865 |
96.2% |
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その他 |
2,700 |
2,752 |
102.0% |
100 |
171 |
171.1% |
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調整額 |
- |
- |
- |
△4,800 |
△4,467 |
- |
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合計 |
180,000 |
176,682 |
98.2% |
15,000 |
15,454 |
103.0% |
連結売上高におきましては業績予想を下回りました。バルブ事業においては、価格改定効果等があったものの、半導体製造装置向けの販売量が業績予想より減少したこと等により、業績予想を下回りました。伸銅品事業においては銅相場上昇に伴う販売価格の上昇により、業績予想を上回りました。その他においては、ホテル事業が堅調に推移したことにより、業績予想を上回りました。
連結営業利益におきましては業績予想を上回りました。バルブ事業においては、半導体製造装置向けの販売量が減少するも、販管費が減少したこと等により、業績予想を上回りました。伸銅品事業においては、銅相場の影響により業績予想を下回りました。その他においては、ホテル事業が堅調に推移したことにより、業績予想を上回りました。
(特定融資枠(コミットメントライン)契約)
当社は、短期の運転資金需要の発生に備え、当社取引銀行との間で特定融資枠(コミットメントライン)契約を締結しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 ⑤ 連結附属明細表 借入金等明細表」に記載しております。
(資金の借入)
当社は、2025年1月14日付の執行役会において、社債償還資金を目的として資金の借入を行うことを決議し、以下の通り金銭消費貸借契約を締結し、資金の借入を実行しております。
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(1) |
借入先 |
株式会社三井住友銀行 |
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(2) |
借入金額 |
5,775百万円 |
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(3) |
借入金利 |
固定金利 |
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(4) |
契約締結日 |
2025年1月21日及び2025年2月6日 |
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(5) |
借入実行日 |
2025年2月28日 |
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(6) |
借入期間 |
7年 |
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(7) |
返済方法 |
2025年5月末を初回返済日とし、以降3ヶ月毎の各末日に分割返済 |
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(8) |
担保等の有無 |
無 |
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(1) |
借入先 |
株式会社みずほ銀行 |
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(2) |
借入金額 |
4,225百万円 |
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(3) |
借入金利 |
固定金利 |
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(4) |
契約締結日 |
2025年1月22日及び2025年2月10日 |
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(5) |
借入実行日 |
2025年2月28日 |
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(6) |
借入期間 |
7年 |
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(7) |
返済方法 |
2025年5月末を初回返済日とし、以降3ヶ月毎の各末日に分割返済 |
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(8) |
担保等の有無 |
無 |
当社グループの開発設計部門は、バルブ事業、伸銅品事業を中心に、「流す」「止める」「絞る」のあらゆるニーズに、オンリーワンの技術とユーザーの期待を超える提案力で挑戦し続ける、を行動指針としています。
国内、海外市場の各エリア及び重点市場別の戦略的な取り組みと連携した製品・技術開発計画を立案して積極果敢に研究開発に取り組んでいます。
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次の通りであります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
(1)バルブ事業
当社グループの開発設計部門は、重点市場における新製品と新技術の開発及び成長市場に向けた製品ラインナップの拡充を行っております。また、当連結会計年度中に開発が完了し製品化した主なものは、以下の通りです。
石油化学・一般化学市場において、制御性・メンテナンス性に優れた、ダイヤフラム式アクチェータ搭載汎用グローブ形調節弁KCVシリーズを製品化しました。
建築設備・機械装置市場において、優れた封止性に加え流体抵抗を抑えた、鋳鉄製サイレントチェッキ弁を製品化しました。
機能性化学市場において、ステンレス製ダイヤフラム弁に続きダクタイル製ダイヤフラム弁を発売し製品ラインナップの拡充を行いました。
半導体市場のALDプロセス装置向け圧力制御バルブとして、100~200Aの大口径に対応し、ノンシールタイプで0.17秒以下の高速作動を実現するAPCバタフライバルブPCVBシリーズを発売しました。
水処理市場において、亜鉛合金溶射等を施した外面耐食塗装と耐震継手により、水インフラの長寿命化、耐震化に寄与する、耐震形ソフトシール仕切弁GXソフト350を製品化しました。
フィルター製品市場において、半導体薬液用途にポリフィックスの新シリーズを製品化しました。従来よりも微細化・高流量な中空糸膜を搭載し、特殊洗浄によりフィルターからの溶出物を大幅に低減しました。
更に、水素市場において、液化水素用途向け極低温弁(-253℃)シリーズを製品化しました。
NEDOグリーンイノベーション基金事業である水素航空機向けコア技術開発において川崎重工業㈱の再委託先として、水素航空機用バルブの研究開発を5年に渡り行い、計画通り2026年3月末終了予定です。また、三菱重工業㈱より月周回有人拠点「ゲートウェイ」で使用されるバルブの開発を受託し、計画通り研究開発を行っております。
なお、当該事業に係る研究開発費は
(2)伸銅品事業
子会社の株式会社キッツメタルワークスが、成長分野の材料ラインナップ拡大を図るとともに、SDGsや環境規制に対応可能な新素材及び商品開発を行っております。
またカーボンニュートラルへの取り組みの一つとして、リサイクル原料の使用比率を向上し、エネルギー及びCO2削減を達成可能なリサイクル技術に関する研究開発を行っております。当連結会計年度は、原材料分別を容易にする簡易検査薬の開発が完了し、リサイクル材使用比率の更なる向上に貢献しております。
なお、当該事業に係る研究開発費は
(3)その他
その他は、ホテル事業などであるため、組織化された研究開発活動は行っておりません。