第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 2025年度のホテル業界を取り巻く環境におきましては、継続的な円安基調が強力な追い風となり、インバウンド需要が大幅に拡大しました。日本政府観光局(JNTO)の発表によれば、年間の訪日外客数は42,683,600人に達し、初めて4,200万人を突破して過去最多を更新いたしました。この記録的な増加は、航空便の復便や増便を背景に宿泊市場を強力に牽引しました。このような経営環境のもと、当社グループは旺盛なインバウンド需要を最大限に取り込み、高稼働・高単価での運営を実現することで、業績の大きな改善へと繋げることができました。

 

 2026年度は、現在作成中の次期中期経営計画の初年度となります。この勢いを一過性のものとせず、持続的な企業価値向上へと結びつけるため、以下の課題に取り組んでまいります。

 

第一に、多角的な事業展開とリスク管理の強化です。私たちは、新たな中期目標として掲げた「5年で30ホテル」という指針を堅持し、その実現に向けた歩みを加速させます。2026年2月の「アゴーラプレイス 京都二条城」の開業をはじめ、運営受託案件を中心に複数の宿泊施設の運営を目指しております。このほかにも、既存施設の老朽化等の課題に対しましては、適宜ポートフォリオの見直しや資産の入れ替えを行い、運営委託型(MC)ホテルの比率を高めます。このように「資本効率を重視した強固なネットワークを構築すること」を当社グループの「アセットライト戦略」と定義し、機動的な成長を実現いたします。また、集客においては特定の国や地域に依存しないプロモーションを徹底し、地政学リスクを分散することで、外部環境の変化に左右されない安定した経営基盤を確立してまいります。

 

 第二に、成長の原動力である「人的資本経営」の推進です。当社グループは人材を最大の経営資源と捉えています。SNS採用やリファラル採用(社員紹介制度)の拡充による多様な人材の獲得に加え、メンター制度や階層別研修を通じた個々の成長支援をさらに強化します。従業員一人ひとりが「おもてなし(他者の視点に立つ心)」を体現し、プロフェッショナルとして自律的に行動できる組織文化を醸成することで、サービス品質の向上と高い定着率を実現いたします。

 

 第三に、地域連携を通じた新たな宿泊価値の創造です。ホテルが所在する地域の歴史や文化を宿泊体験に組み込む「地域連携」を深め、地場産業や伝統文化と融合した独自の付加価値を提供することで、地域経済の活性化にも貢献してまいります。あわせて、DXの活用による業務効率化を推進し、創出された時間をより高度な接客サービスへと振り向けていく方針です。

 

 最後に、財務基盤の強化と投資事業の推進をすすめてまいります。コロナ禍に発生した債務や社会保障費の未払問題は解消されましたが、引き続き不採算部門の改善と徹底したコスト管理を行い、強固な財務体質を維持いたします。そして、その他投資事業においては、引き続き想定されるリスクをコントロールしたうえで業績向上に寄与するよう努めてまいります。マレーシアの霊園事業につきましても現地と密接なコミュニケーションをとり、リスクをコントロールするとともに契約の獲得をすすめてまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)ガバナンス

 当社は、社長直轄の諮問機関である「Ex-com」を設置し、業務執行をおこなう取締役及び各部門の責任者で構成しています。詳細は、「有価証券報告書4.コーポレート・ガバナンスの状況等」をご確認ください。この「Ex-com」は、当社の全社的な課題、あるいは自部門における課題を共有し、その経営課題の対応方針や方向性を議論・検討することを目的としています。また、「Ex-com」の中に専門的な分科会として「サステナビリティ委員会」を設置し、気候変動を含むSDGsに関連するリスク及び機会への取り組みの検討等を行っています。

 

(2)戦略

 世界中の国や企業が目標達成に向けて取り組んでいるSDGs[Sustainable Development Goals]持続可能な開発目標は、2030年まであと10年を切り、具体的に取り組むことは、企業としての使命であり、社会的責任でもあります。気候や資源、未来のために当社グループとして、どう貢献していくかを真摯に考え、「Ex-com」において、長期的な視点で、環境(Environment) 社会(Social) ガバナンス(Governance)に配慮したESGを推進しSDGの目標達成に取りくむ当社のマテリアリティを以下のとおり定めております。

 

・ECO CO2削減

・地域貢献 社会福祉活動

・安心安全 人材育成

・地球環境を守る取り組み

・新たな価値創造と地域社会との共生

・見える化で信頼を高め企業の価値創出

 

 当社グループは、旅行・観光業を通じて、お客様やパートナーをはじめとするすべてのステークホルダーの皆様とともにイノベーションを創出し、未来社会への貢献を目指しております。世界共通の目標であるSDGsと、日本の伝統文化、そして私たちが大切にしている「美しい自然、美しい四季、美しい景色、美しい日本」という理念を融合させることこそが、持続可能な社会を実現する鍵であると考えています。地域と環境の調和を図りながら、新たな雇用と事業を創出し、人々を結びつける「自由で持続可能な旅」を提供していくこと、それ自体が私たちの使命です。私たちは「美しい日本のコレクション」をすべてのお客様に届けるというビジョンのもと、不動産の景観を再構築し、素晴らしい空間を創造することで、お客様と従業員の双方にインスピレーションを与える場を提供してまいりました。こうした歩みの中で、気候変動への対応を含むサステナビリティへの取り組みは、単なる社会的責任に留まらず、当社の「成長戦略」と「リスク軽減」を両立させる重要な経営課題です。将来の予測が困難な時代だからこそ、現時点で把握し得る情報を最大限に活用し、長期的な視点に立った戦略を段階的に実行していくことが、競争力の源泉となります。私たちは外部環境の変化を恐れるのではなく、むしろ進化のチャンスと捉えています。厳しい市場環境下においても、優良な資産を戦略的に獲得し、収益性の高いプロジェクトへと資本を再投資するサイクルを確立してまいりました。サステナビリティへの注力と、この攻めの資本戦略を掛け合わせた結果、2025年度(注:文脈に合わせて調整)には安定したキャッシュフローと自己資本の増強を実現し、投資収益を大幅に向上させることができました。今後も「環境・社会への貢献」と「収益性の向上」を両輪で回し、持続的な成長を実現してまいります。

 

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、最新の報告書(IPCC第6次評価報告書)において、「地球温暖化の主な原因が人間活動である可能性が極めて高い」と結論づけています。旅行・観光業は世界のGDPの10%以上を占める一方で、世界の温室効果ガス(GHG)排出量の8~11%を占めていると推定されています(World Travel & Tourism Council「A NET ZERO ROADMAP FOR TRAVEL & TOURISM」、2021年11月)。当社は、旅行・観光業に携わる企業として、地球温暖化ガス排出量の削減に取り組む責任は大きいと考えています。そのため、日本政府が表明している2050年までの「ネットゼロ目標」を共有し、その達成に向けた取り組みを推進していきます。

 サステナビリティに関するもう一つの重要な課題は、事業所を設置している地域社会への貢献です。特に宿泊事業においては、地元との持続的な関係づくりが重要です。当社では、ホテルの新規開業をその地域への贈り物と捉え、ホテルにリボンを模したデコレーションなどを施しています。ホテルと地元が密接につながることで、観光振興、宿泊利用の促進、そして地域の人材確保にも繋がると考えています。

 現在、大阪府堺市において推進中の大浜北町プロジェクトは、堺市の旧港活性化プロジェクトの中核として、ホテルの運営を通じた賑わいの創出を担っております。私たちは堺市や関係諸団体と密接に連携し、緑化計画の推進や国際貿易の歴史を活かした景観の再構築を通じて、旧堺港エリアの魅力向上に努めています。このプロジェクトにおいて、私たちが重視しているのは「人を通じた地域貢献」です。その象徴的な取り組みとして、例えば、ホテルの現役シェフが地元の学校に赴き料理・サービスの実習を行っております。これは単なる料理やサービスの技術的な指導に留まらず、地元の若者たちが地域の観光産業に誇りを持ち、当ホテルでのキャリアに興味を抱くきっかけになれるとよいと考えて行っております。地元の才能ある人材を育成し、積極的に雇用することは、地域経済の活性化に寄与するだけでなく、ホテル自身のサービス品質の向上、さらには持続可能な運営体制の構築へと直結します。地域の人々が担い手となり、地域を盛り上げ、その賑わいがまた新たな雇用を生む。こうした好循環を生み出すことで、堺の歴史と未来を繋ぐ拠点としての役割を果たしてまいります。

 

 次に、当社は、そのように、地域の貢献と併せて、人材の育成に関して注力しております。その人材育成と職場環境整備に関する方針は以下のとおりです。

 

1. 人材開発

個人の成長支援

・キャリアビジョンとキャリアプランの設定(人材開発部門がサポート)

 ・専門知識・能力向上のための研修制度

 ・資格取得支援制度

 ・モチベーション向上

 ・月次・年次表彰

 ・会社の目標・個人の課題達成と連動したキャリアアップ

・今後の目標

 ・個人の強みと弱みを明確に把握した上での研修実施

2. 前向きな職場環境

・多面的なトレーニング、スキルアップ、人事評価のプロセス

・会社の目標に沿った人材配置

・長期的に働ける快適な職場環境

・女性の昇進・昇給、管理職後継者の育成

 

 変化の激しい不動産・ホスピタリティ業界で持続的成長を遂げる鍵は、業務プロセスの劇的な効率化と高品質化を追求し、独自の強みを確立する「卓越性:オペレーショナル・エクセレンス(OpEx)」の実現にあります。この高度な運用体制を支えるのは、他ならぬ「人」です。従業員の献身とチームワークこそがOpExを具現化する原動力であり、私たちは人材への投資を経営の最優先事項と捉えています。グローバルな視野と温かい心を兼ね備え、独自の強みを発揮できるプロフェッショナルの育成に注力し、より強靭な組織へと進化してまいります。

具体的には、

・新入社員研修、フォローアップ研修、アライアンスホテル間の交流研修

・業務遂行に必要な専門知識・能力向上のための研修

・必要な資格の取得を支援する制度

・全社員を対象とした月次・年次表彰制度

などを実施しています。

 

 人事評価制度では、会社目標に対する計画や個人業務の達成プロセスを評価し、昇給・昇格によるキャリアアップを促進しています。今後は、上司と部下が互いの強みと弱みを理解した上で研修を実施できるよう改善していきます。これらの多面的な研修、スキルアップ支援、人事評価プロセスを通じて、社員のキャリアプランを支援し、会社の目標に合った人材配置に努めます。また、働きやすい職場環境を整備することで、社員が長く働き続けられる環境をつくり、女性の昇進・昇給や管理職後継者育成を促進していきます。

 

(3)リスク管理

 当社は、気候関連のリスクと機会を評価するため、IPCCの第6次評価報告書(AR6)に基づき、4つの代表濃度経路(RCP)シナリオ(RCP8.5、RCP6.0、RCP4.5、RCP2.6)を参考にしています。物理的リスクの評価には、RCP4.5シナリオを主要なシナリオとして採用しました。これは、現在の各国の政策や技術の進展を考慮すると、中長期的には温暖化が進行し、物理的リスクが高まる可能性が高いと判断したためです。移行リスクの評価には、国際エネルギー機関(IEA)の公表しているシナリオのうち、 Announced Pledges Scenario(APS)とNet Zero Emissions by 2050 Scenario(NZE)を主要なシナリオとして採用しました。

・4℃シナリオ(RCP4.5シナリオに相当)

 現在の各国政府の政策が継続すると仮定した場合、移行リスクは短期的に顕在化する可能性は低いものの、中長期的には温暖化の進行により、物理的リスクが高まると予測されます。

 ・平均気温の上昇、海面上昇、降水量の増加による洪水や高潮などのリスクが高まる。

 ・都市部におけるヒートアイランド現象の悪化が予測される。

 ・ゲリラ豪雨や線状降水帯の発生頻度増加による内水氾濫のリスクも高まる。

・2℃シナリオ(RCP2.6シナリオに相当)

 世界全体で急速に脱炭素化が進むシナリオであり、短期的に低炭素化への対応コストが増加する可能性があります。一方で、将来的な物理的リスクは4℃シナリオと比べて低くなると予測されます。

 ・再生可能エネルギーの導入が拡大する。

 ・省エネルギー技術が進展する。

 ・炭素税導入などの政策が実施される。

 

1)宿泊事業

 当社の主力事業である宿泊事業は、ホテル不動産と密接に関わっており、気候変動による影響を大きく受けると考えられます。IPCCのシナリオに基づき、4℃シナリオと2℃シナリオにおけるリスクと機会を分析します。

・4℃シナリオ(RCP4.5)

 概要:現在の各国政府の政策が継続し、緩やかな脱炭素化が進むシナリオのもと、中長期的に温暖化が進行し、物理的リスクが増大します。

 ・不動産への影響:

  ・大型台風や豪雨による被災リスクが増加し、ホテルの災害対策が不可欠になります。

  ・気温上昇による資産の劣化やエネルギー効率の悪化が進みます。

  ・水害リスクの高い不動産の売却やポートフォリオの見直しが必要になります。

 ・宿泊運営への影響:

  ・光熱費の高止まりや電力需要の増加により、運営コストが増加します。

  ・水害による営業日数や利用者数の減少が発生します。

 ・不動産オーナー/金融機関への影響:

  ・水害リスクの高い物件の運営コストが増加します。

  ・低炭素化が投資判断に大きな影響を与えません。

・ 2℃シナリオ(RCP2.6)

 概要:世界全体で急速に脱炭素化が進むシナリオです。短期的に移行リスクが高まりますが、長期的な物理的リスクは抑制されます。

 ・不動産への影響:

  ・炭素税の導入により、エネルギー費用が増加します。

  ・グリーンビルディングへの投資や省エネ改修が促進されます。

  ・ZEB/ZEHの拡大と改修に対する助成金が増加します。

 ・宿泊運営への影響:

  ・エネルギーコストが増加しますが、省エネ化により効率が向上します。

  ・環境意識の高い顧客が増加し、ゼロCO2旅行の需要が高まります。

 ・不動産オーナー/金融機関への影響:

  ・物件の環境性能やGHG排出量削減の取り組みが投資判断の重要な要素となります。

  ・古い不動産の省エネ改修が進み、投資回収が見込めない物件は売却されます。

 

・物理的リスクの詳細

 RCP4.5シナリオでは、平均気温の上昇、海面上昇、降水量増加により、洪水や高潮のリスクが高まります。特に、都市部では内水氾濫のリスクが増大し、ホテル施設への浸水被害や営業停止などの影響が懸念されます。当社グループは、ハザードマップによるリスク評価や自治体との連携強化により、これらのリスクに対応します。その一環として各ホテルにおいてBCPプランの作成を進めました。

・移行リスクの詳細

 平均気温の上昇による電力消費量の増加や、炭素税、カーボンプライシングの導入により、エネルギー費用が増加する可能性があります。感染症リスクの増大も、宿泊事業に大きな影響を与える可能性があります。

 

・事業インパクトの評価

 各シナリオにおける事業インパクトを評価するため、以下の項目について試算式を用いて定量的な分析を行ってまいります。

 ・売上高への影響:

  ・異常気象による収入減

  ・避難需要による収入増

  ・感染症による収入減

 ・費用への影響:

  ・炭素税の増減

  ・エネルギー価格の増減

 ・純利益への影響:

  ・洪水被害

  ・異常気象による被害増

 これらの分析結果を踏まえリスク対応策と行動計画を策定していきます。

 

2)霊園事業

 当社グループがマレーシアで展開する霊園事業は、クアラルンプール近郊のセランゴール州ラワン地区に位置しています。この地域は経済活動が活発であり、中間層の需要が見込まれます。気候変動は、当事業に以下のような影響を与える可能性があります。

 

・4℃シナリオ(RCP4.5)

 概要:温暖化が進行し、都市部を中心に気温が上昇します。

 ・霊園事業への影響:

  ・気温上昇による死亡率の増加に伴い、霊園需要が高まる。

  ・墓地の需要は、大規模な区画から納骨堂などの小規模なものへシフトする。

・2℃シナリオ(RCP2.6)

 概要:脱炭素化が進み、環境規制が強化される。

 ・霊園事業への影響:

  ・GHG排出削減の観点から、火葬や大規模な森林開発が制限される可能性がある。

  ・ゼロCO2墓地など、環境に配慮した新たな商品やサービスの需要が高まる。

  ・炭素税の導入により、運営コストが増加する。

 

・マレーシアにおける霊園事業の現状と対応

 当社の霊園事業は、約250エーカーの開発許可を得ており、現在30%が開発済みです。森林再生に配慮し、周辺の自然環境を保全しながら事業を進めています。近年は、伝統的な土葬に加え、納骨堂やニッチ(特別に設けられた恒久的な窪み)といった多様な埋葬方法が選ばれるようになっています。火葬の増加は、土地の有効活用とGHG排出量削減に繋がる可能性があります。今後は、現地とのコミュニケーションを密にしながら、環境に配慮した事業運営と新たな商品開発を進めていきます。

 

・事業インパクトの評価

 各シナリオにおける事業インパクトを評価するため、以下の項目について試算式を用いて定量的な分析を行います。

 ・売上高への影響:

  ・温暖化による霊園需要の増加

 ・費用への影響:

  ・炭素税の増減

  ・エネルギー価格の増減

 ・純利益への影響:

  ・洪水被害

  ・異常気象による被害増

これらの分析結果に基づき、リスク対応策と事業計画を策定していきます。

 

 今後、各リスクの事業インパクトが自社のP/LやB/Sに与える項目の整理と試算式に関し、網羅的な分析・検討を行いその解決策および行動計画を策定してまいります。

 

3) 当社事業におけるリスクと機会

リスク項目

当社事業

評価

リスク

機会

移行リスク

法規制

炭素税の増額

東京都ゼロエミ目標

宿泊

その他投資

炭素税の増加によりコスト増加

不動産の省エネ化助成金を受給

技術

再生エネルギーを購入しない・ZEB化、技術進歩に遅れる

宿泊

その他投資

エネルギーコスト増加

不動産の省エネ化助成金を受給

市場

原油価格の変動

宿泊

その他投資

エネルギーコスト増加

エネルギーコスト減少

市場

感染症の増加

死亡者数の増加

宿泊

その他投資

特定感染症が増えると移動・宿泊制限

霊園需要が高まる

評判

環境配慮商品を求める嗜好が強まる

宿泊

その他投資

当社の環境配慮商品が見劣り競合負

環境配慮商品がヒット

物理リスク

急性

高潮、台風の大型化、外水氾濫

宿泊

その他投資

地下・地上階に浸水

宿泊施設への避難所需要増加

慣性

内水氾濫
都市部の熱帯化

死亡者数の増加

宿泊

その他投資

エネルギーコスト増加、
旅行先の変更

熱帯化、特定感染症の増加による霊園需要増加

 

4)当社事業における選択シナリオと指標

 

 

2030

2050

出所/シナリオ

2℃

4℃

2℃

4℃

移行リスク

法規制

炭素税の増額

東京都ゼロエミ目標

炭素価格:135USD/tCO2,

東京都

エネルギー消費量を35%削減(2000年度比)

炭素価格:90USD/tCO2(EU)

炭素価格:200USD/tCO2,

東京都

エネルギー消費量を35%減少(2002~2007年対比)

炭素価格:113USD/tCO2(EU)

RCP2.6

IEA WEO ASP(2℃)

RCP 4.5

IEA WEO STEPS(4℃)

東京都:ゼロエミッション東京

技術

再生エネルギーを購入しない・ZEB化、技術進歩に遅れる

-

-

2050年に住宅・建築物のストック平均でZEH4・ZEB5基準の水準の省エネルギー性能が確保されていることを目指す。

-

経済産業省 資源エネルギー庁第6次エネルギー基本計画

市場

原油価格の変動

64USD/Barrel

82USD/Barrel

60USD/Barrel

95USD/Barrel

RCP2.6

IEA WEO ASP(2℃)

RCP 4.5

IEA WEO STEPS(4℃)

市場

平均気温の上昇

感染症の増加

死亡者数の増加

日本 平均気温:0.76℃

日本 平均気温:1.04℃

日本 平均気温:1.08℃

 

地球が産業革命前から2度上昇した場合、高温による年間死者数が2050年までに370%増加

日本 平均気温:2.13℃

環境省 地球温暖化と感染症-いま、何がわかっているのか?

世界銀行“Climate Change Knowledge Portal”日本-平均予測の専門家|気候変動ナレッジポータ(worldbank.org) 2023年2月更新

評判

環境配慮商品を求める嗜好が強まる

炭素価格:135USD/tCO2,

炭素価格:90USD/tCO2(EU)

炭素価格:200USD/tCO2,

炭素価格:113USD/tCO2(EU)

RCP2.6

IEA WEO ASP(2℃)

RCP 4.5

IEA WEO STEPS(4℃)

物理リスク

急性

高潮、台風の大型化、外水氾濫

洪水発生確率約2倍

降雨量
約1.1倍
流量
約1.2倍

洪水発生確率約4倍

降雨量
約1.3倍
流量
約1.4倍

洪水発生確率約2倍

降雨量
1.1倍
流量
約1.2倍

洪水発生確率約4倍

降雨量
約1.3倍
流量
約1.4倍

国交省 気候変動を踏まえた治水計画に係る技術検討会「気候変動を踏また治水契約の在り方 提言」令和3年4月改定

環境省「気候変動閉胸評価報告書」

慣性

内水氾濫
都市部の熱帯化

死亡者数の増加

日本 平均気温:0.76℃

 

平均気温1度上昇につき、年間消費電力料0.75%増加

日本 平均気温:1.04℃

 

平均気温1度上昇につき、年間消費電力料0.75%増加

日本 平均気温:1.08℃

 

日本 平均気温1度上昇につき、年間消費電力料0.75%増加

 

地球が産業革命前から2度上昇した場合、高温による年間死者数が2050年までに370%増加

日本 平均気温:2.13℃

 

平均気温1度上昇につき、年間消費電力料0.75%増加

世界銀行“Climate Change Knowledge Portal”日本-平均予測の専門家|気候変動ナレッジポータ(worldbank.org) 2023年2月更新

Phronesis08 2-044:エネルギー気候変動リスクにそなえる 三菱総合研究所編著 丸善プラネット2012

The 2023 report of the Lancet Countdown on health and climate change: the imperative for a health-centered response in a world facing irreversible harms’November 14, 2023、The Lancet

 

(4)指標及び目標

 当社のホテル運営に係るSCOPE1、SCOPE2に該当するCO2排出量として、省エネ法および東京都条例で定める温室効果ガス排出量 算定・報告・公表する制度に基づき、ホテル運営のエネルギー使用状況、省エネの進捗状況報告書を毎年提出し、環境への負荷についてモニタリングし、その低減に努めています。

 ホテルアゴーラリージェンシー大阪堺を運営する当社子会社のアゴーラホテルマネジメント堺は、エネルギーの使用の合理化等に関する法律に基づき、全体のエネルギー使用量(原油換算値)が合計して1,500k/年度以上である特定事業者としてエネルギーの使用量およびCO2発生量を近畿産業経済局長宛に報告しており、2024年に報告したCO2の発生量は以下の通りであり、また、アゴーラプレイス東京浅草およびアゴーラ東京銀座の2ホテルが入居する不動産を保有する当社子会社のヴァルゴ合同会社は、東京都の都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 (環境確保条例)に基づき、東京都にエネルギー使用量およびCO2発生量を報告しており、2024年に報告したCO2の発生量は以下の通りです。

提出者(注)3

事業所名(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

tCO2

ヴァルゴ

合同会社(注)1

アゴーラプレイス 東京浅草

(東京都台東区)(注)1

宿泊事業

ホテル・事業所

318

(注)4

アゴーラ 東京銀座
(東京都中央区)(注)1

宿泊事業

ホテル・事業所

272

(注)4

株式会社アゴーラホテルマネジメント堺(注)2

ホテル アゴーラ リージェンシー 大阪堺(大阪府堺市堺区)(注)2

宿泊事業

ホテル・事業所・店舗

3,664

(注)4

(注)1 当社グループにてホテル資産を保有し国内子会社である株式会社アゴーラホテルマネジメント東京に貸与されホテルを経営及び運営しております。

2 当社グループにてホテル資産を保有し国内子会社である株式会社アゴーラホテルマネジメント堺に貸与されホテルを経営及び運営しております。

3 いずれも当社グループにてホテル資産を保有して、当社子会社でホテルを経営及び運営しておりますが、法律・条例に基づき提出者の名称を記載しております。

4 いずれも2024年の原油換算エネルギー使用量から算出したCO2発生量を2025年に各行政窓口に提出しております。

 

 また、法律上、エネルギー使用量の提出が求められていないホテルにおいても、当社は任意的にホテル運営のエネルギー使用状況についてモニタリングし、その低減に努めておりCO2発生量は以下のようになっております。

事業者

事業所名(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

tCO2

株式会社アゴーラホテルマネジメント大阪(注)1

ホテル アゴーラ 大阪守口(大阪府守口市)(注)1

宿泊事業

ホテル・事業所・店舗

1,637.58

(注)3

(注)1 当社グループにてホテル資産の不動産信託受益権を保有し、国内子会社である株式会社アゴーラホテルマネジメント大阪に貸与されホテルを経営及び運営しております。

2 2023年の原油換算エネルギー使用量から算出したCO2の排出量です。

 

 当社は日本政府が表明している2050年までの「ネットゼロ目標」を共有しております。その課題達成に向けた取組みとして4、ビルの老朽化に伴い適切な設備機器の更新を行っております。当社子会社の株式会社アゴーラホテルマネジメント堺は、省エネ法に基づき定期報告を提出にもとづくエネルギー使用量の省エネ指標(ベンチマーク指標)において、ホテル業が中長期的に目指すべきベンチマークより下回ったためS評価を受けております。

 

会社名

ホテル業の
ベンチマーク

2021

2022

2023

202

2030

S評価

S評価

S評価

S評価

目標

株式会社アゴーラ
ホテルマネジメント堺

0.723

0.511

0.534

0.686

0.606

0.640

 

 2030年に向けて、ホテルアゴーラリージェンシー大阪堺は老朽化が進みますが、ホテル業が目指すべきベンチマークである0.723よりも低い0.640を目指すべく、照明のLED化、空調冷温水ポンプへの省エネルギーシステムの導入、高効率ボイラーへの更新、蒸気式給湯器を一部HO給湯器に更新するなどの施策を進めております。また、非化石エネルギーへの転換としてオフサイトPPAなどの導入も検討してまいります。

 現在、大阪府堺市において竣工したドーセット バイ アゴーラ大阪堺(大浜北町プロジェクト)は、CASBEEに準拠しており、堺市に堺市建築物環境計画書を提出しております。

 

 当社の子会社である株式会社アゴーラホテルマネジメント堺は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律第8条第1項又は第7項の規定に基づき、一般事業主行動計画を策定する事業会社であります。働きやすい職場、家庭生活と両立しやすい職場とすることを目指し、その目標を、“男女とも勤続期間を5年以上とする”とし、2023年12月に大阪労働局に提出いたしました。その、株式会社アゴーラホテルマネジメント堺の2024年度の“男女別勤続年数の差異”の数値は、男性従業員の勤続年数6年9カ月、女性従業員の勤続年数4年10カ月でした。当社連結子会社である株式会社アゴーラホテルマネジメント堺は、常時雇用する労働者の数が301人未満であり、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づく公表をおこなっておりません。また、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく開示項目は“男女別勤続年数の差異”としており、上記の数値を公表しておりません。なお、当事業年度に大阪労働局に提出した株式会社アゴーラホテルマネジメント大阪の2023年度の“男女別勤続年数の差異”の数値は、男性従業員の勤続年数4年7カ月、女性従業員の勤続年数3年8カ月でした。

 

 

提出者

事業所名(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

勤続期間
男性 注3

勤続期間
女性 注3

目標

株式会社アゴーラホテルマネジメント堺 注1

ホテル アゴーラ リージェンシー
大阪堺(大阪府堺市堺区)

宿泊事業

ホテル・事業所・店舗

6年9カ月

4年10カ月

男女とも勤続期間を
5年以上とする

株式会社アゴーラホテルマネジメント大阪 注2

ホテル アゴーラ 大阪守口(大阪府守口市)

宿泊事業

ホテル・事業所・店舗

4年7カ月

3年8カ月

男女とも勤続期間を
5年以上とする

(注)1当社連結子会社である株式会社アゴーラホテルマネジメント堺は、常時雇用する労働者の数が301人未満であります。「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づく公表をおこなっておりません。なお、一般事業主行動計画を策定時に提出(2024年)した数値を記載しております

2当社連結子会社である株式会社アゴーラホテルマネジメント堺は、常時雇用する労働者の数が301人未満であります。「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づく公表をおこなっておりません。なお、一般事業主行動計画を策定時に提出(2024年)した数値を記載しております

3「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく開示項目は“男女別勤続年数の差異”としており、株式会社アゴーラホテルマネジメント堺における2023年度に大阪労働局に提出した2022年度の“男女別勤続年数の差異”の数値は、男性従業員の勤続年数5年6カ月、女性従業員の勤続年数3年11カ月でした。また、株式会社アゴーラホテルマネジメント大阪における当事業年度に大阪労働局に提出した2023年度の“男女別勤続年数の差異”の数値は男性従業員の勤続年数4年7カ月、女性従業員の勤続年数3年8カ月でした。

 

「未来予測2040」リクルートワークス研究所,2023等では、サービス業における人材不足は予測されており、2040年に100万人の労働者不足が予測されています。グループ全体で女性の働きやすい環境、家庭生活と両立しやすい職場、適切な賃金体系を目指すべく、その目標を共有して活動を進めてまいります。

 

3【事業等のリスク】

 当社グループの事業等に影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクについては、主に以下のようなものがあります。

① 経営環境の変化に係るリスクについて

 当社グループの国内における主たる事業はホテル・旅館等の宿泊施設の運営を中核とする宿泊事業であります。当社グループの宿泊事業については、訪日外国人旅行者の増加による顧客ニーズの多様化に的確に応えることにより収益の向上に努めております。国内外の政治・経済の情勢の変化による訪日外国人旅行者への影響、民泊事業者による宿泊市場への新規参入、近年の雇用・労働法制の変化により宿泊施設の運営に影響を及ぼす可能性があります。また、その他投資事業においては、市場の需給バランス等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 災害・事故におけるリスクについて

 当社グループの宿泊事業については、大規模地震・火災など自然災害・事故等により国内事業所の営業継続に影響を及ぼす可能性があります。

③ 資産価値の変動に係るリスクについて

 当社グループは、事業上必要な不動産(事業用及び販売用)を保有しているため、地価の動向および対象となる不動産の収益状況により、資産価値が低下し評価減が必要となった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

④ 株価変動に係るリスクについて

 当社グループは、その他投資事業を営んでいるため、当社グループに悪影響を及ぼす市場動向や急激な変動がみられた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 海外投資に係るリスクについて

 当社グループは、海外での事業を現地通貨建で取引しているため、大幅な為替相場の変動があった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 東南アジア他成長が見込める一部の海外市場で事業展開を行っておりますが、海外各国において予期しえない政治・経済・法制度等の変化や社会的混乱、自然災害等といった事態が発生した場合、投下資本を回収できないおそれがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 法的規制に関するリスクについて

 当社グループの宿泊事業は、「旅館業法」「個人情報保護法」等による法規制をうけており、今後、これら規制・基準等の変更ならびにそれらによって発生する事態が当社グループの業績及び風評等に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 感染症の拡大リスクについて

 世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、わが国の経済環境は激変するとともに、多くの企業の事業運営に少なからず影響を与えました。当社グループにおきましても、そのような感染症により、今後の事業運営上、業績に一定の影響を与える可能性があります。また、今後の温暖化により、デング熱、マラリア等の流行の可能性があります。

⑧ 地政学的リスクについて

 近隣諸国との外交関係の悪化や周辺地域での有事(紛争)の発生により、訪日外客数が急減するリスク。特に、特定の国・地域に依存した集客構造を持つ場合、外部環境の変動がダイレクトに稼働率および収益性に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

・経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇の影響等により個人消費に力強さを欠くなど、一進一退の状況で推移しました。

 一方で、ホテル業界を取り巻く環境におきましては、継続的な円安基調が強力な追い風となり、インバウンド需要が大幅に拡大しました。日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2025年の年間の訪日外客数は42,683,600人に達し、初めて4,200万人を突破して過去最多を更新しました。この記録的な訪日外客数の増加は、航空便の復便・増便等を背景に宿泊市場を強力に牽引しました。

 このような経営環境のもと、当社グループは旺盛なインバウンド需要を最大限に取り込み、高稼働・高単価での運営を実現しました。

 その結果、当連結会計年度の売上高は9,908百万円(前期比18.3%増)となりました。利益面については、増収に加え、効率的な運営体制の構築によりコストコントロールに努めたことが寄与し、営業利益は1,055百万円(前期比110.3%増)、経常利益は869百万円(前期比250.3%増)と、利益が大幅な増益となりました。また、アゴーラプレイス大阪難波の債務免除益を特別利益に計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,274百万円となり、前期に比較し大幅に増加しました。

 

・資産、負債、純資産の状況

(資産)

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ335百万円増加し、20,988百万円となりました。これは主に、現金及び預金が696百万円、開発事業等支出金が198百万円、繰延資産が142百万円、建物及び構築物が4,495百万円増加し、建設仮勘定が5,077百万円減少したこと等によるものです。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,868百万円減少し、12,138百万円となりました。これは主に、未払法人税等が274百万円増加し、未払金が2,192百万円減少したこと等によるものです。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ2,203百万円増加し8,850百万円となり、自己資本比率は26.7%となりました。

 

セグメント別の経営成績は以下のとおりです。

・宿泊事業

 宿泊事業においては、円安を背景とした訪日外客数の増加が業績を牽引しました。インバウンド需要の高まりを受け、客室平均単価(ADR)が上昇基調で推移し、特に大阪エリアにおいては、大阪・関西万博の開催に伴う国内外からの宿泊需要の高まりを的確に捉え、「ホテル アゴーラ リージェンシー 大阪堺」及び「ホテル アゴーラ 大阪守口」の利用者が大幅に増加しました。これにより、両施設におけるADR及び稼働率が著しく向上し、収益性が飛躍的に改善しました。また、2025年3月に「Dorsett by Agora 大阪堺」が開業し、グループ全体の売上増加に寄与しました。一方、「アゴーラ プレイス 大阪難波」は2025年7月末をもって運営を終了しましたが、既存施設の好調さがその影響を補い、事業全体としての成長を維持しました。

 その結果、売上高は8,962百万円(前期比22.1%増)、セグメント利益は1,395百万円(前期比99.7%増)となりました。

・その他投資事業

 マレーシアにおける霊園事業は、都市部での土地価格高騰に伴う郊外型霊園や納骨堂の需要増加を背景に、底堅く推移しましたが、売上高は894百万円(前期比0.9%減)、営業利益は101百万円(前期比28.7%減)となりました。

 証券事業は香港証券市場に上場する株式・社債等の運用を行っておりますが、市場動向や為替の影響を受け、売上高は27百万円(前期比75.9%減)、営業利益は20百万円(前期比80.9%減)となりました。

その結果、その他投資事業部門における売上高は946百万円(前期比8.8%減)、営業利益137百万円(前期比47.9%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ697百万円増加し、当連結会計年度末には3,492百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下によるものです。

(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果獲得した資金は743百万円(前連結会計年度は獲得した資金が435百万円)となりました。

 これは、主として債務免除益1,113百万円と未払金の増減額1,178百万円が支出計上された一方、税金等調整前当期純利益2,011百万円、減価償却費が450百万円、未収消費税等の増減額が461百万円収入計上されたこと等によるものです。

(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は648百万円(前連結会計年度は使用した資金が2,625百万円)となりました。

 これは、主に有形固定資産の取得による支出442百万円、繰延資産の取得による支出193百万円が計上されたこと等によるものです。

(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果獲得した資金は548百万円(前連結会計年度は獲得した資金が2,103百万円)となりました。

 これは、主に長期借入れによる収入を228百万円、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入を458百万円、長期借入金の返済による支出を190百万円計上したこと等によるものです。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金のほか主力事業である宿泊事業における新規ホテル等の設備投資に係る資金であります。これらの財源につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入金等による資金調達を基本としております。また、資金調達に際しては、財務の健全性や安全性の確保を目指しております。

 

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループ(当社及び連結子会社)が営んでいる事業はいずれも生産、受注の概念には該当しないため、「生産及び受注の実績」は記載しておりません。

 

販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額

(千円)

前年同期比

(%)

宿泊事業

8,962,142

122.1

その他投資事業

946,028

91.2

合計

9,908,171

118.3

(注)1 総販売実績に対する割合が10%以上の相手先はありません。

2 総販売実績に輸出高はありません。

3 本表の金額には消費税等は含まれておりません。

4 本表の金額については「外部顧客に対する売上高」について記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績の分析

 経営成績等の状況に関する分析・検討内容については上記「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

・キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

⑤経営者の問題認識と今後の方針について

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

5【重要な契約等】

(1)企業・株主間のガバナンスに関する合意

 該当事項はありません。

 

(2)企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意

 該当事項はありません。

 

(3)ローン契約と社債に付される財務上の特約

 該当事項はありません。

 

(4)その他経営上の重要な契約等

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。