文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(経営方針、経営戦略及び対処すべき課題)
当社グループは、「BtoBプラットフォーム」で、取引関係のある企業と企業を、社内を、ビジネスパーソンをつないで結び、会社経営、ビジネススタイルを大きく変えるシステムを提供いたします。そして、企業や人が中心となり自然に業界の垣根を越え、国の垣根を越え、世界に広がるシステム、事業を構築し、グローバルなBtoBプラットフォーム企業を目指してまいります。
また、中期経営方針である「本業(BtoBプラットフォーム)の強化」、「増収増益基調の継続、高収益性への回帰」、「出資先のシナジー拡大&収益化」に取り組み、長期的視野に基づいた中期業績目標として、2026年12月期に売上高200億円突破、営業利益50億円を目指してまいりました。
現中期経営計画の最終年度である次連結会計年度(2026年1月1日~12月31日)におきましては、売上成長の継続、データセンター費用の最適化による売上原価の増加の抑制、及び販管費の効率的な運用に努めます。これらを通じて、中期業績目標の確実な達成に向け邁進してまいります。
「BtoB-PF FOOD事業」の「BtoBプラットフォーム 受発注」は、フード業界の幅広い業態において買い手企業の新規獲得の推進及び「TANOMU」を活用した、外食個店と食品卸企業間のデジタル化を推進してまいります。また、「V-Manage」(飲食店舗オペレーション管理アプリ)や「発注書AI-OCR(invox)」(FAX受注電子化サービス)の拡販に取り組みます。
「BtoB-PF ES事業」の「BtoBプラットフォーム 請求書」は、当社の強みである大手企業を中心とした新規利用企業数の増加及び、取引先の多い既存大手企業とそのグループ企業の利用を加速させ、高成長を維持してまいります。また、新プロダクトの「BtoBプラットフォーム TRADE」(見積から発注・請求までをクラウド管理するDXプラットフォーム)の推進に取り組みます。
以上の課題を当社グループ一丸となって取り組んで行くことで、更なる事業の発展に努めてまいりますので、株主の皆様におかれましては、格別のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、「世の中の役に立ち、世の中に必要とされ、世の中に喜んでいただける事業を通じ、お客様と共に会社も個人も成長し続け、社会に貢献していきます。」という経営理念のもと、事業を通じた社会・環境課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現と、中長期的な企業価値の向上を目指しております。
当社グループの事業の中核をなすBtoBプラットフォームは、企業間取引をデジタル化し、利用者における業務効率化と経営高度化を可能にする重要なデジタル基盤として、持続性と安定性をもったサービス提供を継続することが社会的な使命であると自覚しております。こうした社会的責任を果たし、信頼を積み重ねていくことが、結果として当社グループの持続的な成長と企業価値の向上につながるものと考えております。
また、当社グループは、すべての事業活動の基盤である「人」を重要な経営資本と捉え、その人権を尊重し多様性を活かすことが、持続可能な社会の実現と自社の成長に不可欠であると認識しております。さらに、気候変動等の環境課題についても、事業の持続可能性を脅かす重要な経営リスクとして捉えております。これらを正確に把握し、強靭な体制のもとで適切な目標を設定し、必要な対策を講じてまいります。
(1)サステナビリティ全般への取組
① ガバナンス
当社グループでは、事業の持続性を強化・推進するため、2021年、「サステナビリティ推進規程」を定めるとともにサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ推進体制を整備しました。サステナビリティ委員会は、当社代表取締役社長が委員長となり、サステナビリティに関する基本方針の策定、推進体制の整備、事業戦略上の重要課題、具体的な目標と指標、活動計画の策定及び進捗状況のモニタリング等を行っております。取締役会や経営会議は、サステナビリティ委員会から適時報告を受け、その活動を監視・管理しております。
当社のサステナビリティ推進体制の概要は以下のとおりであります。
② 戦略
当社グループでは、優先的に取り組むべき課題として4つのマテリアリティを重要なテーマとして掲げております。企業間取引のプラットフォーマーとして社会をより良く変革していくため、持続可能な企業成長と社会の実現を目指してまいります。
(ⅰ) マテリアリティ特定プロセス
当社グループのマテリアリティ特定プロセスは以下のとおりです。
Step1: 課題整理を実施。外部評価を基に147にわたるESGへ項目の優先度と重要度をつけ、現状の課題を
把握。
Step2: 事業環境分析を実施。インフォマートのESGへの取組を整理した上で、SASB/SDGs目標/グローバルリスク報告書を基に作成したリスク項目と照らし合わせ、優先順位をつける。
Step3: マテリアリティマッピングを実施。Step1(課題整理)及びStep2(事業環境分析)で優先順位づけした項目を分類し、マテリアリティマップを作成。当社における重要なテーマをマッピング。
Step4: 社内ヒアリングを実施。選定した重要なテーマと社内ヒアリング内容をすり合わせマテリアリティを選定。
Step5: 当社における重要な4つのマテリアリティを決定。
(ⅱ) マテリアリティ
上記の特定プロセスより、優先的に取り組む課題として4分野のマテリアリティを定めております。
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分野 |
マテリアリティ |
概要 |
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BUSINESS (事業) |
信頼できるクラウドインフラの提供と |
お客様の安心・安全・セキュリティを担保し信頼できるインフラを構築し、企業間取引のデジタル化による業務効率化に貢献します。 さらに、協業によるパートナーシップを構築し、継続したイノベーションを創出します。 |
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ENVIRONMENT (環境) |
事業を通じた気候変動への対応と |
DXを推進するプラットフォーム事業を通して、ペーパーレスによるCO2削減や循環型社会への貢献へ取り組んでいきます。 また、全従業員の環境配慮への意識を向上させ、環境負荷低減への取組を推進していきます。 |
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SOCIAL (社会) |
多様な人材が活躍できる環境整備と |
多様性を尊重し、ライフスタイルにあった働き方を実現することで、新たな価値を創造し続けられる企業文化を醸成します。 その環境を通して、世の中の生産性・働き方改革に貢献する事業を創り、社会価値を創造します。 |
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GOVERNANCE (ガバナンス) |
経営の透明性・公平性・法令遵守 |
透明性・公平性・法令順守を尊重したコーポレートガバナンス体制を構築し、お客様、お取引先、株主・投資家、社員、全てのステークホルダーに貢献してまいります。 |
③ リスク管理
当社グループでは、サステナビリティに関するリスク等については、経営や事業に重大な影響を及ぼす可能性がある重要なものとして捉えており、サステナビリティ委員会での分析や把握、リスク管理委員会での協議を実施しております。また、当社グループでは、クラウドサービスプロバイダーとしての責任を果たすため、情報セキュリティ基本方針に基づき、クラウドサービスにおける情報セキュリティリスクの特定と対策を実施しております。全従業員に対する定期的な教育・訓練を実施し、外部委託先及びクラウドサービスの定期的な監査と評価を行っております。
当社では、事業活動における情報資産の保護と安全な管理を経営上の重要課題と位置付けており、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「JIS Q 27001:2025(ISO/IEC 27001:2022+Amd 1:2024)」認証の取得に加え、クラウドサービスに関する情報セキュリティ管理策のガイドラインを定めた国際規格である「JIP-ISMS517-1.0(ISO/IEC 27017)認証を取得しております。また、当社のセキュリティ・可用性・処理のインテグリティ・機密保持・プライバシーに関する内部統制の整備・運用状況について、国際保証業務基準である「SOC1 Type2報告書」及び「SOC2 Type2報告書」(注)を取得しております。これらの認証により、クラウドサービス特有の情報セキュリティリスクへの対応、お客様データの保護に関する責任範囲の明確化、マルチテナント環境における情報分離の確保、及びクラウドサービスの可用性と事業継続性の向上を図っております。
デジタルトランスフォーメーションの進展に伴い、情報セキュリティリスクは複雑化・高度化しておりますが、当社グループは最新のリスクに対する継続的な監視と対策の強化を行い、お客様に安全・安心なサービスを提供してまいります。
(注)米国公認会計士協会(AICPA)が定めたトラストサービス規準(Trust Service Criteria)に基づき、当社では、「セキュリティ」に関する規準を対象としております。
全体のリスク等の内容については、「
④ 指標及び目標
当社グループは、当社グループが優先的に取り組むべき課題として4つのマテリアリティを定めており、マテリアリティに沿った取組をより重要な要素として捉えております。
環境分野では「事業を通じた気候変動への対応と地球環境保全への貢献」を掲げており、DXを推進するプラットフォーム事業を通して、企業間で授受される膨大な見積書・契約書・発注書・請求書などをデジタル化し、ペーパーレスによるCO2削減や循環型社会への貢献へ取り組んでおります。
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2022年12月期 |
2023年12月期 |
2024年12月期 |
2025年12月期 |
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削減できた伝票枚数 |
4億7,588万枚 |
5億3,414万枚 |
5億8,875万枚 |
6億2,821万枚 |
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CO2排出削減量 |
4,079.09t |
4,578.50t |
5,046.63t |
5,384.87t |
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杉の木換算 |
46万3,533本 |
52万285本 |
57万3,481本 |
61万1,917本 |
(注)連結グループにおける記載が困難であるため、提出会社単体の記載としております。
社会分野では、「多様な人材が活躍できる環境整備と社会貢献」を掲げており、多様性を尊重し、ライフスタイルにあった働き方を実現することで、新たな価値を創造し続けられる企業文化を醸成します。産休・育休制度の充実や女性活躍推進を支援するような制度も整備しており、下記のような指標を記録しております。
なお、女性活躍推進につきましては、2027年度に女性管理職比率23%を目標に取り組んでおります。詳しい取組に関しては、「
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2022年12月期 |
2023年12月期 |
2024年12月期 |
2025年12月期 |
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産休・育休取得率 |
女性 100.0% |
女性 100.0% |
女性 100.0% |
女性 100.0% |
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産休・育休復帰率 |
女性 100.0% |
女性 100.0% |
女性 100.0% |
女性 100.0% |
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20.9% |
20.0% |
17.0% |
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(注)連結グループにおける記載が困難であるため、提出会社単体の記載としております。
(2) 気候変動
気候変動は世界の持続的発展の脅威であるとの認識に立ち、当社グループはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に沿った情報開示など気候変動対策に積極的に取り組んでまいります。
① ガバナンス
(ⅰ) 気候関連のリスク及び機会についての取締役会による監視体制
気候関連のリスクと機会については、サステナビリティ委員会において、方針や具体策を協議・決定しております。取締役会や経営会議は、サステナビリティ委員会から適時報告を受け、その活動を監視・管理しております。
また、当社グループでは、組織におけるリスクを適切に管理するため、リスク管理委員会を設置しております。リスク管理委員会では、気候関連を含め、リスクの発生を防止するための体制整備、業務の遂行を阻害し損失・不利益等を及ぼす事態が生じる要因の識別・評価、進捗状況のモニタリング等を行っております。このリスク管理委員会の活動は、取締役会によって管理・監督され、当社グループの全体戦略に適切に反映されております。
(ⅱ) 気候関連のリスク及び機会を評価・管理する上での経営者の役割
当社グループでは、取締役会及び経営会議がサステナビリティ委員会及びリスク管理委員会を監視し、気候関連のリスク及び機会を全体的に管理しております。当社代表取締役社長は、サステナビリティ委員会の委員長として、気候関連のリスク及び機会を評価し、具体的な対応策の協議・決定に主導的役割を果たしております。また、気候関連のリスクに関しても、当社代表取締役社長がリスク管理委員会の委員長として方針策定を主導し、リスク発生時には対策本部を設置して陣頭指揮を執っております。
② 戦略
国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)が公表するRCP8.5シナリオ(緩和策を取らず産業革命の前と比べて平均気温が4.0℃前後上昇するシナリオ)と、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)が公表するNZE2050(2050年にネットゼロを達成し気温上昇が1.5℃未満の上昇に抑えられるシナリオ)を参照し、気候関連のリスク及び機会がもたらす組織のビジネス・戦略・財務計画への影響を把握しております。
気候関連のリスク及び機会の認識において、リスクは移行リスクと物理的リスクに大別し、さらに現行・新たな規制のリスク、法規制リスク、技術リスク、市場リスク、評判リスクに細分化し、機会は、市場、レジリエンス、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービスなどに分類しております。これらの分類ごとに、当社グループの調達と売上に対する影響を、短期(0-1年)、中期(1-3年)、長期(3-10年)で予測し、分析を行いました。その結果認識したリスクは以下のとおりです。
(ⅰ) 短期・中期・長期の気候変動のリスク及び機会と組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響
NZE2050シナリオでは、カーボンプライシングの導入・拡大、新たな政策やGHG排出規制の強化、技術の導入や消費者の嗜好の変化による影響が中期から長期にわたって生じ、調達コストの増加や顧客の購買力の低下を通じて財務的なリスクになると認識しております。同時に、気候変動に適応した新たな技術やエネルギーを導入している調達先や顧客があることから、その点では機会の向上を通じて財務への好影響も生じると認識しております。RCP8.5シナリオでは、自然災害や気温上昇による影響が長期に及び、主に販売において長期的なリスクが生じると認識しております。
シナリオ別分析結果の概要
NZE2050シナリオ(1.5℃シナリオ)
RCP8.5シナリオ(4.0℃シナリオ)
(注)連結グループにおける記載が困難であるため、提出会社単体の記載としております。
(ⅱ) 組織の戦略のレジリエンス
これらの気候変動に伴う様々なリスクと機会に対し、当社グループでは、気候関連のリスクを低減し、機会を最大化する観点から、組織戦略を柔軟に見直し対応する体制とプロセスを整えております。先述のとおり、当社のサステナビリティ委員会では、リスク管理委員会と連携し、気候関連のリスクと機会を識別し、財務への影響度を評価した上で、組織目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定しております。特に、上記のリスクと機会の中でも、気候変動に伴う規制、新たな技術や製品、市場ニーズなどは変化が激しく、当社グループへの財務的インパクトも大きいことから、当社グループでは組織戦略において、これら新技術や主要機材の導入、社内リソースの配分見直しを行い、レジリエンスの確保に努めております。
③ リスク管理
(ⅰ) 気候関連リスクを識別・評価・管理するプロセス
気候関連のリスク及び機会は、サステナビリティ委員会において、識別・評価されております。まず、サステナビリティ委員会事務局が各部門から情報収集を行い、気候関連のリスク及び機会の現状把握に努めております。サステナビリティ委員会では、同事務局がとりまとめた内容を踏まえ、NZE2050シナリオやRCP8.5シナリオにおけるリスクと機会を識別します。また、当該リスクと機会の評価にあたっては、まず、識別したリスクと機会が当社の調達及び販売に与える財務的影響を分析し、その影響度を評価します。次に、この評価結果に基づき、リスクを低減し機会を最大化するための目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定します。サステナビリティ委員会の決定は、取締役会に報告されるとともに、当社内各部に指示伝達され、実行されております。
(ⅱ) 組織の総合的リスク管理における気候関連リスクの統合
気候関連のリスクについては、組織における他のリスクとともにリスク管理制度の下で管理、統合されます。リスク管理制度では、それぞれの部門内にリスク管理を行うリスクマネジメント推進担当者を設置、各部門内におけるリスクの把握と管理に努め、その内容をリスク管理委員会に報告します。リスク管理委員会はリスク管理の重要事項を協議・決定し、必要に応じて対策本部を設置します。同対策本部は対応策を検討し、各部門のリスクマネジメント推進担当者を通じ、現場に対応策を指示します。この過程において、リスク管理委員会からサステナビリティ委員会に情報を共有し、同委員会と連携することにより、当該リスク管理が当社グループ全体の管理プロセスに組み込まれております。
④ 指標及び目標
(ⅰ) 気候関連のリスク及び機会を評価する際に用いる指標
当社グループでは、先述の「シナリオ別分析結果の概要」に示したとおり、リスク及び機会ごとに指標を設定し、その影響度を分析・評価しております。例えば、政策・法規制リスクでは、日本政府による税制の変更や新たな規制の導入が当社の調達金額や売上高に与える影響度合いを指標として設定しております。また、気候変動に伴う技術や製品については、リスクと機会の両面があると捉えており、当社の製品・サービスに関連性の強い技術や製品を特定し、それらの動向が当社の財務に与える影響度を指標として設定しております。
温室効果ガス排出量(以下、GHG排出量)は気候関連のリスク及び機会による財務的影響を測定する上で重要な指標です。また、その排出量を炭素価格(カーボンプライシング)貨幣価値に換算し、当社グループの財務に対する影響を分析・把握するよう努めております。炭素価格については、企業によって様々な価格帯があると承知しておりますが、日本国内における税や取引制度がまだ導入されていないことから、当社ではJクレジットにおける入札・販売価格や欧州連合域内排出量取引制度(European Union Emissions Trading System)における炭素取引価格を参照してインターナルカーボンプライシング(ICP)を実施し、CO2排出が財務に与える影響を分析しております。
(ⅱ) Scope別の温室効果ガス(GHG)排出量
いわゆるScope別のGHG排出量については、GHGプロトコルの方法論を参照し、外部専門家の監修によりその量を算定しております。当社のScope別GHG排出量実績は以下のとおりです。当社グループの事業領域におけるGHG排出量は、他産業と比較するとさほど大きくありませんが、将来的な税制導入や規制強化に伴うリスクもあると認識しており、可能な限り削減に努めてまいります。また、算定にあたっては、公表されている排出原単位のデータベースなどを用いて、客観的な数値の把握に努めております。今後も同様の方法を用いることにより、将来的にはトレンド分析も可能になると考えております。
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(単位:t-CO2) |
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2022年12月期 |
2023年12月期 |
2024年12月期 |
2025年12月期 |
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Scope1 |
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Scope2 |
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Scope3 |
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計 |
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(注)連結グループにおける記載が困難であるため、提出会社単体の記載としております。
(ⅲ) 組織が気候関連リスク及び機会を管理するために用いる目標及び実績
このように、当社グループでは、シナリオ分析において明確化した指標やGHG排出量を指標とし、気候関連のリスクを低減し、機会を最大化することを目標として、気候関連のリスク及び機会の管理に取り組んでおります。また、当社グループのGHG排出量については、2021年度を基準年とし、2025年までにScope1・2のカーボンニュートラルを達成し、さらに2040年にはScope3のネットゼロを目指す目標を掲げ環境問題に取り組んでおります。Scope2については、2022年度より非化石証書及び再生可能エネルギー由来のJ-クレジットを活用し、当社グループの使用電力全体を実質的にオフセットすることで、排出量実質ゼロを達成し、前倒しでカーボンニュートラルを実現しております。Scope3については、2040年のネットゼロの実現に向けて外注作業の内製化や調達先への働きかけを通じて排出量削減を進め、ネットゼロの実現を目指してまいります。その際、排出原単位を用いたGHG算定方法では、事業規模が拡大するとともにGHG排出量が自動的に増加してしまうことから、炭素強度の考え方を参考に、売上高に占めるGHG排出量のトレンドから客観的な分析を行うなど、算定手法の改善にも努めてまいります。また、植林など、当社グループのサプライチェーン外ではあるものの、地球全体のGHG排出量削減に貢献するような取組についても今後検討を進め、気候関連のリスクと機会に対応してまいります。
(3) 人的資本
① ガバナンス
当社は「世の中の役に立ち、世の中に必要とされ、世の中に喜んでいただける事業を通じ、お客さまと共に会社も個人も成長し続け、社会に貢献する」という経営理念を掲げております。
この理念を具現化し、持続的な企業価値向上と社会課題の解決を成し遂げるため、人材を重要な経営資本と捉え、多様なメンバーが自らの才能を最大限に発揮し、自律的に行動するプロフェッショナルとして市場価値を高めながらいきいきと働き、輝ける環境を整えております。
本推進体制を含む人的資本全体に関するガバナンスに関しては、サステナビリティ全般に関する考え方に組み込まれております。詳細については、「
② 戦略
(ⅰ) 人的資本戦略の考え方
当社は、事業を通じた社会・環境課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現と、中長期的な企業価値の向上を目指しております。
競合との競争激化や、新規事業の立ち上げ・運営といった発展過程における課題を乗り越えるためには、従業員一人ひとりの成長が重要かつ不可欠であると考えており、人的資本への投資に力を入れております。
特に、「人材」と「組織・職場」両面から課題を捉えつつ効果的な施策立案・展開を図ることで、従業員の自律的な成長と、誰もが自分らしく輝ける組織体制・職場環境の整備を、同時に実現できるよう努めてまいります。
(ⅱ) 人材の成長促進
従業員が自らの強みや専門性を高め、プロフェッショナルとして自律的に活躍し、キャリア形成ができるよう、制度を整え、成長の後押しを行っております。
1.研修
当社では、階層ごとにそれぞれの役割と期待を明確化し、それに適した研修を行っております。また、公募型プログラムの拡充を通じて、社員一人ひとりが、自らの学びたいスキルや伸ばしたいスキルを主体的に選択し学習できるような研修体系の構築を進めております。併せて、全ての研修で効果測定を行い、研修を実施して終わるのではなく、効果測定の結果をもとに、内容の改善を行い、継続的にPDCAを回しております。
2.実地研修例
・対話力向上プログラム
他者との連携強化に向けて、集合研修に加え、講師による複数回のコーチングを通じて実践状況を確認し、組織運営と部下育成に資する対話スキルの向上・定着とマインド醸成を図っております。
・キャリアデザイン研修
一人ひとりのキャリア形成を後押しするため、年代別のキャリアデザイン研修を実施。自身の経験や価値観を見つめ直すだけでなく、プロフェッショナルとして会社や社会にどう貢献していくか(ありたい姿)を描き、具体的なアクションプランへと落とし込みます。
・女性従業員対象研修
女性従業員を対象とした次世代リーダー育成研修を実施し、女性の活躍を支援しております。
・階層別研修
階層ごとに、それぞれの役割と期待を明確にし、それに適した研修を行っております。また、上長も研修受講を把握することで、研修後に学んだことを実践する後押しにつなげております。
(ⅲ) 「組織・職場」の活性化
一人ひとりが自分らしく、最大限に力を発揮できるよう、「働きやすさ」と「働きがい」を感じられる組織作りと職場環境の整備を継続的に行っております。
1.働きやすい環境づくり
・個々の能力を発揮できる環境づくり
リモートワーク、時間単位有休、産休・育休制度の充実により、個々のパフォーマンス最大化を支援しております。特に、円滑な復職支援により、女性の産休・育休取得率及び復帰率は100.0%、男性は取得率75.9%という高い水準を維持しております。なお、当社は、厚生労働大臣より「くるみん認定」(2023年)、「プラチナくるみん認定」(2025年)を取得いたしました。
・エンゲージメントサーベイ
「働きがい」と「働きやすさ」、どちらも感じられる職場環境へと改善していくことを目的に、定期的にサーベイを実施し、その結果をもとに、各職場で話し合いを行っております。
2.称賛と感謝の文化
・サンクスカード制度
「ありがとう」や「おめでとう」が書かれたメッセージカードを従業員同士で贈り合っております。
・表彰制度(年間MVP 等)
年に一度、企業理念を体現し会社に貢献した個人・チームを表彰しております。
3.コミュニケーション活性化
・コミュニケーション支援
新入社員とOJT担当社員とのコミュニケーションの促進のため、ランチやカフェタイムの費用を補助しております。
・座談会
当社で働く上で感じていることや想いを共有、一緒に考える共創の場として、また、様々な部署から参加者が集まることから、社内でのネットワーク構築や、連携・協働のきっかけの場として開催しております。
(ⅳ) 多様性の尊重
当社グループでは、経営理念に基づき、人種、肌の色、性別、年齢、性的指向・性自認(SOGI)、宗教、政治的見解、国籍、出身、障がい、社会的出自等にかかわらず、すべての個人を尊重し、公正に事業への貢献を評価しております。具体的には、個人の属性ではなく、職務遂行に必要な経験・能力・知見を重視して採用・配置を行うことで、多様な人材が活躍できる環境整備に努めております。
具体的な実績は、以下のとおりです(2025年12月31日現在)。
・女性活躍
全社員に占める女性社員の割合は40%、管理職(執行役員含む)に占める女性の割合は18%です。引き続き、目標である「女性管理職比率23%以上」の達成に向け人材育成と環境整備に取り組んでまいります。
・外国人登用
当直近3年に14名が入社しており、現在、管理職を担う人材を含め18名が在籍しております。
・キャリア採用
過去6年間の新規入社者に占める中途採用者の割合が毎年70%超と高い水準で推移しております。その結果、多様な専門性と豊かな経験を持つ人材が組織の中核として定着し、管理職等の重要な役割を担っております。
人材育成方針において、従業員が自らの強みや専門性を高め、プロフェッショナルとして自律的に活躍し、キャリア形成が出来るような後押しを重視しております。従業員一人ひとりの強みを引き出すキャリア支援施策として、カウンセリングや役割研修等を幅広く展開し、多様な人材が活躍できる組織づくりと個の成長を強力にサポートしております。
また、就業環境整備においては、一人ひとりが自分らしく、最大限に力を発揮できるよう、「働きやすさ」と「働きがい」を感じられる施策を継続的に実施しております。
③ リスク管理
人的資本に関するリスク等については、経営や事業に重大な影響を及ぼす可能性があるリスク等と捉えており、その分析や把握については、全社的なリスク管理の一環として実施しております。詳細については、「
④ 指標及び目標
人的資本に関する詳細な指標と目標については、
https://corp.infomart.co.jp/sustainability/
なお、当社においては関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、上記の指標と目標については提出会社単体の記載としております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループの事業について
① 当社グループ事業拡大の前提条件について
当社グループは、インターネットを活用したBtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営を主たる事業とし、「BtoBプラットフォーム 受発注」、「TANOMU」、「BtoBプラットフォーム 請求書」、「BtoBプラットフォーム TRADE」等を提供することで、全国の利用企業から月々のBtoBプラットフォーム使用料をいただき、主な収益源としております。
当社グループの事業拡大のためには、利用企業の利便性追求を通じて顧客満足度を向上させ、継続的な利用を維持するとともに、新規企業の獲得による利用企業数の拡大が必要になります。また、商習慣の変化や顧客ニーズを速やかに捉えた機能やサービスの開発・提供を通じた月額顧客単価の増加が必要となります。従いまして、利用企業数の増加、月額顧客単価の増加が当社グループの事業拡大のための前提条件になります。そのため、新規利用企業の獲得、既存利用企業の継続利用、利用企業が当社グループの提供する追加システムを採用することが順調に行われない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 通信及びシステム障害について
当社グループの事業は、システムが稼働するサーバーと、利用企業の使用するパソコン、スマートフォン等を結ぶ通信ネットワーク双方に依存しており、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合や、その他予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのシステムは、セキュリティ対策により外部からの不正なアクセスを回避するよう努めておりますが、マルウェア感染やハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合、さらに、データセンターの障害、アクセス集中によるサーバーのダウン、自然災害の発生によるサーバーのダウン等によりインターネットへの接続及びシステムの稼働がスムーズに行えない状態になった場合においても、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社のセキュリティ・可用性・処理のインテグリティ・機密保持・プライバシーに関する内部統制の整備・運用状況について、国際保証業務基準である「SOC1 Type2報告書」及び「SOC2 Type2報告書」(注)を取得しております。
(注)米国公認会計士協会(AICPA)が定めたトラストサービス規準(Trust Service Criteria)に基づき、当社では、「セキュリティ」に関する規準を対象としております。
③ 個人情報の管理体制について
当社グループは、サービスの提供にあたり利用企業から各種情報を取得し、利用しております。その中には個人情報も含まれるため、当社グループには「個人情報の保護に関する法律」(注)が定める個人情報取扱事業者としての義務が課されております。個人情報については、個人情報保護方針を始め、情報管理規程及び各種手順書を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローの確立やアクセス制御等により管理しております。また、派遣社員等を含む全社員を対象とした社内教育に重点を置いており、当社グループの情報管理について教育しております。業務を外部委託する場合においては、外部委託事業者との間で秘密保持契約を締結し、委託業務内容に応じた個人情報の管理を遵守するよう監督に努めております。さらに当社グループが運営するBtoBプラットフォームに関しても、情報セキュリティ技術により対策を強化しております。
なお、当社グループは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「JIS Q 27001:2025(ISO/IEC 27001:2022+Amd 1:2024)」認証の取得に加え、クラウドサービスに関する情報セキュリティ管理策のガイドラインを定めた国際規格である「JIP-ISMS517-1.0(ISO/IEC 27017)」認証を取得しております。
しかしながら、これらの情報が外部に流出する可能性や悪用される可能性が皆無とはいえず、個人情報その他の情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループに対する信用の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(注) 「個人情報の保護に関する法律」においては、「個人情報取扱事業者」は、保有する個人情報を本人の同意を得ずに利用目的の達成に必要な範囲を超えて利用してはならないこと、第三者に提供してはならないことなどの義務が課され、個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じ、また従業者及び委託先に対する必要かつ適切な監督を行うことが義務づけられております。個人情報の取り扱いについては、主務大臣が報告の徴求、助言、勧告、命令及び緊急命令といった手段によって関与し、特に個人情報取扱事業者に命令違反、報告拒否、虚偽報告などがあった場合には罰則が課せられることがあります。
④ 法的規制について
当社グループが提供するBtoB(企業間電子商取引)プラットフォーム事業は、総務省に届け出を行っている電気通信事業法の他、電子帳簿保存法及びインボイス制度等の税務関連法規、並びに個人情報の保護に関する法律等、広範な法的規制の適用を受けております。
特に、以下の事象が発生した場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
・法制度の大幅な改廃への対応遅延:インボイス制度や電子帳簿保存法の要件変更等への対応が遅れた場合、サービスの優位性が低下し、顧客の離脱を招く恐れがあります。
・データプライバシー規制の強化:プラットフォーム上で取り扱う取引データには、個人事業主の情報を含む個人情報が含まれており、法改正による管理義務の強化は、システム改修コストの増加やオペレーションの制約につながる可能性があります。
⑤ 知的財産権について
当社グループは、運営するシステム及びサービスの主な名称について商標登録しております。また、自社開発のシステムや当社グループのビジネスモデルに関しても、特許権や実用新案権等の対象となる可能性のあるものについては、その取得の必要性を検討し、5件の特許を取得しております。競合他社が特許等を取得した場合、その内容によっては競争の激化又は当社グループへの訴訟が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、商標権等の知的財産権及び当社グループに付与されたライセンスの保護を図っておりますが、当社グループの知的財産権等が第三者から侵害された場合、並びに知的財産権等の保護のために多額の費用負担が発生する場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループが使用する技術・コンテンツ等について、知的財産権等の侵害を主張され、当該主張に対する対応や紛争解決のための費用、又は損害が発生する可能性があり、また、将来当社グループによる特定のコンテンツもしくはサービスの提供、又は特定の技術の利用に制限が課せられ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 投資、M&A及び資本業務提携等について
当社グループは、既存事業の拡大、周辺領域への進出、あるいは先端技術・サービスの取り込みを目的として、国内外の企業への投資、M&A、資本業務提携等を積極的に推進しております。これらの実行に際しては、対象企業の事業内容、財務状況及び法務リスク等について慎重なデュー・デリジェンスを実施し、投資対効果を十分に検討しております。しかしながら、買収後の統合プロセス(PMI)が計画どおりに進展しない場合や、市場環境の急激な変化、対象企業の事業計画未達等により、当初期待したシナジーや収益が得られない可能性があります。その場合、保有する投資有価証券の評価損計上、あるいは連結子会社に係るのれん等の減損処理が必要となり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑦ AI・技術革新対応
(ⅰ) リスクの内容
当社グループが事業を展開するBtoB(企業間電子商取引)プラットフォーム事業において、生成AIを含む人工知能(AI)技術の進化は、業務プロセスの自動化やデータ分析の高度化を劇的に加速させております。このような急速な技術革新は当社グループにとって大きな事業機会である一方、以下の事象が発生した場合、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
競争優位性の低下:AI技術を活用した新たな競合サービスの台頭や、既存競合他社による飛躍的な機能改善に対し、当社グループの対応が遅れた場合、相対的な製品競争力が低下し、市場シェアの喪失を招く恐れがあります。
既存ビジネスモデルの陳腐化:AIによる自動化が進むことで、現在の当社グループの提供価値や収益モデルが陳腐化し、抜本的な事業転換を迫られる可能性があります。
技術倫理・法的リスク:AIの利用に伴う著作権侵害、プライバシーの不適切な取り扱い、あるいはAIの出力結果の誤り(ハルシネーション等)に起因する顧客への損害発生など、新たなリスクへの対応が不十分な場合、社会的信用の失墜や損害賠償責任を負う可能性があります。
(ⅱ) リスクへの対応策
当社グループでは、AI等の技術革新を重要な経営戦略の一環と捉え、リスクの最小化と機会の最大化に向けて以下の施策を講じております。
研究開発の強化と外部連携:大学との積極的な共同研究を推進し、最先端のAI技術を早期にプロダクトへ実装するための知見を蓄積しております。
高度専門人材の確保:AIエンジニアやデータサイエンティストを中心とした専門人材の採用・育成を強化し、技術力・開発力の高度化を加速させております。
AIガバナンスの構築:「AI利用ガイドライン」を策定し、法規制の動向や倫理的側面に配慮した社内活用を推進しております。これにより、安全かつ迅速なAIの社内実装とサービス応用を両立させております。
⑧ 人材獲得・育成・定着について
(ⅰ) リスクの内容
当社グループの提供するBtoB(企業間電子商取引)プラットフォーム事業において、持続的な成長を維持するためには、優秀な人材の確保が不可欠です。しかしながら、国内の少子高齢化に伴う労働人口の減少という構造的な問題に加え、IT人材に対する獲得競争は依然として激化しております。
このような環境下において、以下の事象が発生した場合、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
人材獲得の遅延・不足:新卒及び中途採用において、計画どおりの人材確保が困難となった場合に加えて、人材育成やその適正配置が効果的になされなかった場合、プロダクト開発の遅延や、顧客サポート体制の弱体化を招き、成長機会を逸失する恐れがあります。
人材の流出:市場価値の高い専門人材の社外流出が進行した場合、蓄積されたノウハウの喪失や、残された社員への業務負荷増大による組織全体の生産性低下を招く可能性があります。
(ⅱ) リスクへの対応策
当社グループでは、人材を企業価値創造の源泉である「資本」と捉え、中長期的な競争優位性を維持するために以下の施策を講じております。
採用力の強化:エンプロイヤーブランディングの強化による企業文化・魅力の訴求、事業ニーズ応じたスキルセットの最適化、全従業員をリクルーターとして後押しするリファラル強化など、採用活動の生産性向上に不断の取組みを続けております。
エンゲージメントの向上と定着促進:社員が長期的に安心して最大限の能力を発揮できるよう、処遇向上を実施しております。また、上司と部下、あるいは部門間での対話文化醸成を推進し、心理的安全性の高い組織風土を構築することで、社員エンゲージメントの向上と離職防止を図っております。
教育・育成体系の整備:階層別研修や専門スキル研修など、社内研修体系の抜本的な再整備を進めており、個人の成長と組織の成長を実現させております。
(2) 業績の推移について
当社グループは、2003年12月期に、売上高の増加に伴い利益面の黒字転換をいたし、以後23ヵ年にわたり黒字決算を継続しております。しかしながら、利用企業の状況の変化等により、システム使用料を売上高として積み上げる当社グループの収益モデルに変更を行わざるを得ない状況が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、利用企業の利便性向上や新規サービスを提供するために、継続的にソフトウエア開発を行っております。ソフトウエア開発が計画どおり行われた場合でも、既存事業の拡大や新規事業の開発のための投資に見合った収益を得られない可能性があり、投資を回収できず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 外部環境について
① 企業間電子商取引(BtoB)市場の拡大可能性について
当社グループは、企業間電子商取引(BtoB)市場を主な事業領域としており、同市場が引き続き拡大することが成長のための基本的な背景と考えております。日本における同市場の規模は、2024年のBtoB(企業間電子商取引)-EC市場規模は、前年比10.6%増の514.4兆円、その他サービスを除いた商取引に対する電子商取引の割合であるEC化率は前年比3.1ポイント増の43.1%となりました(経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査報告書」)。
しかしながら、企業間電子商取引(BtoB)市場をめぐる新たな規制の導入や技術革新など、何らかの予期せぬ要因により、当社グループの期待どおりに同市場の拡大又は、企業間電子商取引(BtoB)の普及が進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、企業間電子商取引市場の拡大が進んだ場合であっても、当社グループが同様なペースで順調に成長しない可能性もあります。
② 競合について
当社グループは、BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームにおいて、「BtoB-PF FOOD事業」、「BtoB-PF ES事業」、その他の総合的なサービスの提供とシステム連動により利用企業が効率的かつ効果的に活用できるBtoBプラットフォームを構築しております。また、1998年6月に「ASP商談事業(現BtoB-PF ES事業)」における「食品食材市場(現BtoBプラットフォーム 商談)」の運営を開始して以来、経営資源を利用企業全体でコストシェアすることが可能な標準システムにより安価な価格帯を実現した価格優位性により競争力の強化及び競合他社との差別化に努めております。
しかしながら、当社グループと同様にインターネットを活用しシステムを提供している競合企業が存在しており、これらの企業及び新規参入企業との競合が激化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年1月1日~12月31日)における我が国の経済は、米国の経済政策の急激な変更等により、企業を取り巻く環境は先行き不透明感が強まっているものの、高水準が続く国内企業の収益が賃上げや設備投資の増加を牽引し、内需を中心に緩やかな回復基調が続く動きとなりました。
当社グループが主に事業を展開する国内のBtoB(企業間電子商取引)-EC市場規模は、前年比10.6%増の514.4兆円、その他サービスを除いた商取引に対する電子商取引の割合であるEC化率が前年比3.1ポイント増の43.1%となりました(経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査報告書」)。
このような環境下において、当社グループは中期経営方針である、「本業(BtoBプラットフォーム)の強化」、「増収増益基調の継続、高収益性への回帰」及び「出資先のシナジー拡大&収益化」に取り組みました。その結果、BtoBプラットフォームの各サービスの利用企業数は順調に拡大し、当連結会計年度末(2025年12月末)の「BtoBプラットフォーム」全体の企業数(注1)は、前連結会計年度末比101,870社増の1,251,169社、全体の事業所数は、前連結会計年度末比205,149事業所増の2,339,162事業所となり、当連結会計年度の売上高は、18,817百万円と前年度比3,186百万円(20.4%)の増加となりました。
売上原価は、2024年9月にサーバーのクラウド移行を実施したことにより、データセンター費が大幅に減少しました。
販売費及び一般管理費は、事業拡大に必要な営業及び営業サポート人員の補強による人件費の増加及び、利用企業数増加に向けた販売促進費等が増加しました。また、株式会社タノムの子会社化に伴うのれん償却費が増加しました。
利益面は、売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を吸収し、営業利益は、2,863百万円と前年度比1,663百万円(138.6%)の増加、経常利益は、2,836百万円と前年度比1,648百万円(138.9%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,922百万円と前年度比1,267百万円(193.3%)の増加となりました。
(注1)「BtoBプラットフォーム」全体の企業数とは、「BtoBプラットフォーム」に登録された有料及び無料で利用する企業数のうち重複企業を除いた企業数であります。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(ⅰ) BtoB-PF FOOD事業
「BtoBプラットフォーム 受発注」は、フードサービス業界における管理システムのクラウド化を求める企業(外食チェーン、ホテル、旅館、給食等)とその事業所の利用が増加し、当連結会計年度末の買い手企業数は4,311社(前連結会計年度末比207社増)、売り手企業数は48,106社(同1,973社増)となりました(注2)。「TANOMU」(食品卸企業と外食個店間のデジタル化を推進)は、営業活動を強化したことにより利用が拡大し、「BtoBプラットフォーム 受発注ライト」及び「TANOMU」の当連結会計年度末の受注卸売企業数は1,535社(前連結会計年度末比372社増)となりました(注2)。
「BtoBプラットフォーム 規格書」は、の当連結会計年度末の買い手機能は1,062社(前連結会計年度末比48社増)、卸機能は706社(同1社増)、メーカー機能は9,051社(同127社増)となりました(注2)。
以上の結果、当連結会計年度の「BtoB-PF FOOD事業」の売上高は、利用企業数の増加に加え「BtoBプラットフォーム 受発注」の2024年8月の料金改定によりシステム使用料が増加し、11,930百万円と前年度比1,981百万円(19.9%)の増加となりました。営業利益は、売上高の増加及びデータセンター費の低減等による売上総利益の増加が株式会社タノムの子会社化に伴うのれん償却費の増加を吸収し、2,757百万円と前年度比812百万円(41.8%)の増加となりました。
(ⅱ) BtoB-PF ES事業
「BtoBプラットフォーム 請求書」は、インボイス制度開始後も大手企業とそのグループ企業を中心に新規導入が進み、受取モデル・発行モデルの利用企業数が増加し、当連結会計年度末の「BtoBプラットフォーム 請求書」の企業数は1,242,776社(前連結会計年度末比102,016社増)(注2)、その内数である受取側契約企業数は8,837社(同1,273社増)、発行側契約企業数は6,353社(同1,038社増)、合計で15,190社(同2,311社増)となりました(注2)。また、既存の利用企業においては、取引先の多い大手企業を中心に「BtoBプラットフォーム 請求書」の稼働(請求書のデジタル化)も堅調に進みました。「BtoBプラットフォーム TRADE」(見積から発注・請求までをクラウド管理するDXプラットフォーム)の営業活動を強化したことにより利用が拡大し、当連結会計期間末の有料企業数は448社(前連結会計年度末比177社増)となりました(注2)。
「BtoBプラットフォーム 商談」は、外食等の利用が継続的に増加し、当連結会計年度末の買い手企業数は8,351社(同199社増)、売り手企業数は1,372社(同79社減)となりました(注2)。
以上の結果、当連結会計年度の「BtoB-PF ES事業」の売上高は利用企業数の増加に加え「BtoBプラットフォーム 請求書」の4月からの料金改定によりシステム使用料が増加し、6,886百万円と前年度比1,204百万円(21.2%)の増加となりました。営業利益は、売上高の増加による売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を吸収し、106百万円(前年度は営業損失746百万円)と黒字になりました。
(注2)セグメント別の企業数は、システムを利用する企業数の全体数を表示しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)の残高は、前連結会計年度末に比べ1,843百万円増加し、6,155百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、4,665百万円(前連結会計年度は2,072百万円の収入)となりました。主な収入は、税金等調整前当期純利益2,836百万円、減価償却費1,340百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、3,097百万円(前連結会計年度は2,911百万円の支出)となりました。主な支出は、「BtoBプラットフォーム」等システム開発に伴う無形固定資産の取得による支出1,553百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,303百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増加は、276百万円(前連結会計年度は213百万円の収入)となりました。主な収入は、短期借入の純増による1,000百万円であり、主な支出は、配当金の支払額723百万円等であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
当社の主な業務は、BtoBプラットフォームの運営、各種サービスの提供であり、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(ⅱ) 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
BtoB-PF FOOD事業 |
11,764,987 |
120.2 |
522,494 |
95.9 |
|
BtoB-PF ES事業 |
6,991,364 |
120.4 |
838,614 |
114.3 |
|
合計 |
18,756,351 |
120.3 |
1,361,108 |
106.5 |
(注)受注高及び受注残高の内容は、次のとおりとなっております。
各セグメントの受注高には、当連結会計年度に新規利用及び利用更新により確定したシステム使用料等が含まれ、受注残高には、翌月以降に売上計上が確定しているシステム使用料及び年間契約に基づく未経過期間のシステム使用料等が含まれております。
なお「BtoB-PF FOOD事業」の受注残高は前期比で減少しておりますが、これは「BtoBプラットフォーム 受発注」の料金改定の実施により売上構成が変化したことによるものであり、当社の財務状況に影響を及ぼすものではありません。
(ⅲ) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
BtoB-PF FOOD事業 |
11,930,885 |
119.9 |
|
BtoB-PF ES事業 |
6,886,245 |
121.2 |
|
合計 |
18,817,130 |
120.4 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ) 当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末(2025年12月末)の資産合計は、18,172百万円(前連結会計年度末比3,329百万円増)となりました。
流動資産は、10,116百万円(前連結会計年度末比2,363百万円増)となりました。主な増加要因は現金及び預金が1,843百万円増加、売掛金が504百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は、8,055百万円(前連結会計年度末比966百万円増)となりました。主な増加要因は、のれんが497百万円増加、敷金が216百万円増加したことなどによるものであります。
当連結会計年度末(2025年12月末)の負債合計は、5,991百万円(前連結会計年度末比2,228百万円増)となりました。
流動負債は、5,934百万円(前連結会計年度末比2,251百万円増)となりました。主な増加要因は短期借入金が1,000百万円増加、未払法人税等が529百万円増加したことなどによるものであります。
固定負債は、56百万円(前連結会計年度末比22百万円減)となりました。主な減少要因は契約負債が23百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末(2025年12月末)の純資産合計は、12,180百万円(前連結会計年度末比1,100百万円増)となりました。主な増加要因は利益剰余金が1,198百万円増加したことなどによるものであります。
(ⅱ) 当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、18,817百万円(前年度比20.4%増)となりました。
「BtoBプラットフォーム 受発注」は、フードサービス業界における管理システムのクラウド化を求める企業(外食チェーン、ホテル、旅館、給食等)とその事業所の利用が増加し、システム使用料売上が増加しました。「BtoBプラットフォーム 規格書」は、食の安心・安全、アレルギー対応の意識の高まりから、利用企業数が増加し、当連結会計年度の「BtoB-PF FOOD事業」の売上高は11,930百万円と前年度比1,981百万円(19.9%)の増加となりました。
「BtoBプラットフォーム 請求書」は、インボイス制度開始後も大手企業とそのグループ企業を中心に新規導入が進み、受取モデル・発行モデルの利用企業数が増加しました。また、既存の利用企業においては、取引先の多い大手企業を中心に「BtoBプラットフォーム 請求書」の稼働(請求書の電子データ化)も堅調に進みました。以上によりシステム使用料売上が増加しました。また、新プロダクトの「BtoBプラットフォーム TRADE」(見積から発注・請求までをクラウド管理するDXプラットフォーム)の営業活動を強化したことにより利用が拡大し、システム使用料売上が増加しました。当連結会計年度の「BtoB-PF ES事業」の売上高は6,886百万円と前年度比1,204百万円(21.2%)の増加となりました。
(売上原価・売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、5,058百万円(前年度比15.4%減)となりました。主な項目は、データセンター費1,681百万円、BtoBプラットフォームのシステム開発に伴うソフトウエア償却費1,003百万円であります。この結果、売上総利益は13,758百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、10,895百万円(前年度比28.9%増)となりました。主な項目は、給与手当2,991百万円、賞与374百万円、支払手数料1,385百万円、販売促進費1,766百万円であります。
(営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
利益面は、売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を吸収し、営業利益は2,863百万円と前年度比1,663百万円(138.6%)の増加、経常利益は、2,836百万円と前年度比1,648百万円(138.9%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,922百万円と前年度比1,267百万円(193.3%)の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ⅰ) キャッシュ・フローの状況について
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(ⅱ) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、「BtoBプラットフォーム」のデータサーバー費用のほか、人件費及び販促費等を中心とした営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要としましては、「BtoBプラットフォーム」のシステム運営及び開発によるものであります。
上記運転資金及び投資資金につきましては、内部資金及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末における短期借入金の残高は2,270百万円となっております。
また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,155百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、この連結財務諸表の作成にあたり採用した重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)、2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(1) 当社は、2024年3月29日付で締結した株式譲渡契約に基づき、当社の連結子会社である株式会社タノムの株式
を2025年3月31日付で追加取得いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に
記載のとおりであります。
(2) 当社は、2026年1月21日付で締結した業務提携契約に基づき、株式会社invoxの株式を追加取得いたしまし
た。これにより、株式会社invoxは当社の持分法適用関連会社となりました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
(3) 当社は、2026年2月13日付開催の取締役会において、第一生命ホールディングス株式会社との間で資本業務契
約を締結いたしました。これにより、2026年3月2日に第一生命ホールディングス株式会社に対して第三者割当
による新株の発行及び自己株式の処分を行いました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に
記載のとおりであります。
(4) 当社は、2026年2月13日付開催の取締役会において、第一生命ホールディングス株式会社との間で資本業務提
携を締結いたしました。本契約には、企業・株主間のガバナンスに関する合意、株主保有株式の処分若しくは買
増し等に関する合意が含まれております。
契約に関する内容等は次のとおりです。
① 契約の概要
1. 契約締結日 2026年2月13日
2. 相手先の名称 第一生命ホールディングス株式会社
3. 相手先の住所 東京都千代田区有楽町一丁目13番1号
4. 合意の内容及び目的 (企業・株主間のガバナンスに関する合意)
本資本業務提携契約において、第一生命ホールディングス株式会社は、本第三者割当増資に係る払込期日以降、本資本業務提携契約の有効期間中かつ当社株式に係る総議決権数に対する第一生命ホールディングス株式会社の所有議決権数の割合が14%以上である限り、当社の取締役候補者1名を指名することができる旨を合意しております。
(株主保有株式の処分若しくは買増し等に関する合意)
本資本業務提携契約において、第一生命ホールディングス株式会社は、払込期日から5年間にわたり、当社の事前の書面による承諾なく、本第三者割当増資により第一生命ホールディングス株式会社が取得する当社普通株式の全部又は一部を原則として譲渡等しない旨を合意しております。加えて、本資本業務提携契約に基づき、当該5年間経過後に第一生命ホールディングス株式会社が譲渡等を希望する場合には、一定の手続・条件の下で当社又は当社の指定する第三者が取得することができる旨の先買権を有します。
そして、第一生命ホールディングス株式会社が、本資本業務提携契約の締結日以降、自ら又は第三者を通じて当社株式を取得しようとする場合、当社に対し、その内容を事前に通知し、追加取得について当社と真摯かつ誠実に協議することを合意しているほか、本資本業務提携に係る業務提携の進捗を踏まえ、第一生命ホールディングス株式会社による当社に対する出資比率の引上げの是非については誠実に協議する場を設けることを合意しております。
さらに、第一生命ホールディングス株式会社は、本資本業務提携契約に基づき、払込期日以降に当社が株式又は新株予約権、新株予約権付社債その他の潜在株式(以下「株式等」という。)を発行又は処分する場合、その発行又は処分の直後に当社株式に係る総議決権数に対する第一生命ホールディングス株式会社の所有議決権数の割合が15%を下回らない限度で維持するために必要最小限の数量の株式等の割当てを同一条件にて受ける権利を原則として有します。
② 取締役会における検討状況その他の当社における合意に係る意思決定に至る過程
2026年2月13日開催の取締役会において、資本業務提携の理由、資本提携の内容、業務提携の内容、調達する資金使途及び支出予定時期などについて多角的な質疑応答と議論が行われたうえ、本資本業務提携契約の締結を決議しております。
③ 合意が当社の企業統治に及ぼす影響
当該合意は、本資本業務提携による当社事業の成長に向けた第一生命ホールディングス株式会社との強固な戦略的パートナーシップの構築を目的としたものであり、本資本業務提携における第一生命ホールディングス株式会社の当社に対する議決権比率を維持することにより、当社の経営の自主性を確保しており、いずれも当社のガバナンスへの影響は軽微と考えております。
該当事項はありません。