当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)企業理念
当社グループの企業理念は、「わたしたちの目的 / Our Purpose」、「わたしたちの価値観 / Our Values」、「わたしたちのDNA / Who We Are」から構成されています。
「わたしたちの目的 / Our Purpose」、「わたしたちの価値観 / Our Values」はサントリーグループ企業理念と共通であり、事業を営む目的や企業として目指す方向性と、目的を実現するために全ての従業員が大切にすべき価値観を定義しています。
また、真のグローバル飲料企業として“質の高い成長”を実現するために、普遍的な当社グループらしさを「わたしたちのDNA / Who We Are」と定義しています。
<わたしたちの目的 / Our Purpose>
人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、「人間の生命(いのち)の輝き」をめざす。
<わたしたちの価値観 / Our Values>
Growing for Good / やってみなはれ / 利益三分主義
<わたしたちのDNA / Who We Are>
Always Together with Seikatsusha
We connect with your feelings to enrich every moment of life
生活者の喜怒哀楽に寄り添い、潤い豊かな人生を提供します。
(2)中期経営戦略
真のグローバル飲料企業として、“質の高い成長”を実現していく中で、「既存事業で市場を上回る成長」に加え、「新規成長投資による増分獲得」により、2030年売上2.5兆円を目指します。
また、売上成長を上回る利益成長の実現を目指します。
この目標を達成するために、以下の重点項目を中心に積極的に事業展開していきます。
<ブランド戦略>
・コアブランドイノベーション強化
・戦略ブランドでクロスセル展開エリア拡大
・グローバルなサントリーブランドの育成
<構造改革>
・日本 収益力強化に向けた構造改革の加速
・海外 事業成長加速と更なる収益力強化
・事業ポートフォリオの更なる拡充、強化(RTD展開等)
<DEI>
・異なる考え、価値観の融合による企業競争力の向上
<サステナビリティ>
・環境、社会課題への取組み強化
(3)中期経営計画(2024-2026)
中期経営戦略に基づく2026年までの目標は以下のとおりです。
オーガニック成長
(2023年を起点、為替中立)
売上収益
平均年率1桁台半ばの成長
営業利益
平均年率1桁台後半の成長
営業利益率
2026年までに 10%超
フリーキャッシュフロー
2026年に1,400億円強創出
※フリーキャッシュフロー=営業キャッシュフロー - 投資キャッシュフロー
成長投資
・3,000~6,000億円の投資枠を設定
・M&A、戦略的な設備投資(サステナビリティ投資含む)、戦略ブランドのグローバル展開に注力
配当方針
・2024年度以降、目標配当性向40%以上
※親会社の所有者に帰属する当期利益に対する連結配当性向の目安
(4)経営環境及び優先的に対処すべき課題
2026年は、不確実性の高い外部環境や厳しい競争環境が継続、また消費行動の多様化が更に進むとの想定のもと、「新たな価値創造(イノベーション)」と「事業変革(トランスフォーメーション)」の加速を通じ、売上収益の成長を図ります。また、コストマネジメントの徹底も継続することで、増益を目指します。中長期の成長に向けては、引き続きM&A等の投資機会の探索や生産設備の増強を通じた生産性向上に取り組みます。
また、DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)に関しては、グローバルで多様な個性を活かしつつ、One Teamとして成長するというビジョンのもと、様々な取組を推進します。サステナビリティに関しては、「水」、「温室効果ガス」、「プラスチック」を重点領域と位置づけ、「環境目標2030」の達成に向けた活動を強化します。
なお、当社は、海外事業の迅速な変革の加速と一体経営を行うべく、2026年1月1日付で組織変更を実施しました。これに伴い、従来、「日本事業」、「アジアパシフィック事業」、「欧州事業」、「米州事業」としていた報告セグメントを、2026年度より「日本事業」、「欧州事業」、「アジア事業」、「オセアニア事業」、「米州事業」に変更します。
[日本事業]
日本では、引き続き「コアブランドイノベーション」、「自販機事業の構造改革」、「サプライチェーン構造革新」を事業戦略の重点領域とし、売上収益と利益の成長を図ります。
コアブランドを中心に独自のブランド価値の訴求を一層強化するとともに、フレーバー展開や容器・容量帯の拡充等を通じ、ブランド価値向上と需要創造を目指します。マーケティング活動においては、引き続き「サントリー天然水」、「BOSS」、「伊右衛門」、「GREEN DA・KA・RA」及び「特茶」への活動を更に強化していきます。
加えて、新ブランドの開発・投入を通じたポートフォリオ拡充を進め、消費者ニーズを捉えた新たな価値を創造します。
[欧州事業]
欧州では、コアブランドの強化と積極的な販促活動を進めます。コスト削減活動及び構造改革も継続し、収益性の向上を図ります。フランスでは、「Oasis」、「Orangina」の付加価値を高めていきます。イギリスでは、「Lucozade」を中心に独自の価値を積極的に発信しつつ、新商品や新フレーバーを導入します。スペインでは、商品ポートフォリオの拡充及び業務用ビジネスの構造改革を更に推進します。
[アジア事業]
アジアでは、ベトナム及びタイにおける急速な事業環境変化の影響が引き続くとの想定のもと、コアブランドの販促を強化、ニーズに応じた容器・容量展開等と合わせ、新たな需要創出とブランド価値向上を図ります。
飲料事業では、ベトナムは、エナジードリンク「Sting」や茶飲料「TEA+」等のコアブランドの営業活動強化に継続して取り組みます。タイでは、炭酸カテゴリー強化に加え、非炭酸カテゴリーにおいて「TEA+」のブランド変革やポートフォリオ拡充を進めます。
健康食品事業では、「BRAND'S Essence of Chicken」の販促強化に加え、「BRAND'S Bird's Nest」においては、ドリンクの販売拡大やゼリー形状の商材展開等に取り組みます。
[オセアニア事業]
オーストラリア及びニュージーランドでは、引き続きコアブランドである「V」に注力するとともに、「BOSS」の更なる成長を図ります。RTDアルコール飲料については、2026年1月からニュージーランドでも販売を開始し、更なる売上拡大を目指します。
[米州事業]
主力の炭酸カテゴリーの強化を進めるとともに、伸長する非炭酸カテゴリーの更なる拡大に取り組みます。消費者の変化を先取りした新ブランド投入と商品展開を通じポートフォリオを最適化し、売上収益及び利益の成長を図ります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)サステナビリティ全般
①ガバナンス
当社グループでは、グループのグローバルな事業拡大に伴い、海外グループ会社を含めたグループ全体のリスクマネジメント推進体制を強化するため、サステナビリティ関連リスクを含む全社的リスク管理(ERM)を推進するリスクマネジメントコミッティを設置しています。また、サステナビリティ戦略の議論と目標の進捗管理を行うサステナビリティ委員会を設置しています。
リスクマネジメントコミッティは、リスクマネジメント部門担当役員が委員長を務め、社長及び機能部門担当役員又は当該部門の長が委員として参加しています。このリスクマネジメントコミッティのもと、主要子会社にリスクマネジメント委員会やリスクマネジメントチームを設置し、これらの委員会・チームを通じて、当社グループの重要なリスクの把握と管理に向けた連携を行っています。
リスクマネジメントコミッティは、半期に一度開催し、当社グループ全体のリスクの把握や対策のモニタリング、クライシスマネジメント体制の整備等の活動を推進しています。自然関連リスク及び気候変動関連リスクは、最重要リスクの一つとしてリスクマネジメントコミッティで議論され、リスクマネジメントコミッティが対応状況をモニタリングしています。
サステナビリティ委員会は、サステナビリティ部門担当役員が委員長を務め、社長並びに主要事業部門担当役員及び機能部門担当役員又は当該部門の長が委員として参加しています。サステナビリティ委員会では、当社グループで定めた「サントリー食品インターナショナルグループ サステナビリティビジョン」に掲げる7つの重要テーマを中心に、自然及び気候変動関連への取組を含む事業の中長期戦略に関する議論をしています。
リスクマネジメントコミッティとサステナビリティ委員会とは常に連携をとり、重要な意思決定事項については、取締役会で更なる議論を行い、審議・決議を行います。リスクマネジメントコミッティとサステナビリティ委員会は、サステナビリティ戦略の進捗管理、リスクと機会の特定並びに特定されたリスクの低減、回避、移転及び受容方法等について検討を行うほか、定期的に取締役会に報告し、取締役会において、サステナビリティ戦略の方針・計画等について議論・監督しています。また、取締役会では、外部有識者を招いた勉強会、生産研究開発施設等における取締役会の開催や意見交換等を実施することで、サステナビリティ経営に関するアドバイスを受ける機会を設けています。
また、役員報酬の決定に用いる目標には「サステナビリティ」の項目が設定されています。
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役割・権限 |
メンバー |
2025年実績 |
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開催頻度 |
主な審議事項 |
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取締役会 |
●当社グループのサステナビリティ関連業務執行の監督 |
取締役については、後記「 |
開催頻度については、後記「 |
●サステナビリティ委員会の実施報告 |
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リスクマネジメントコミッティ |
●サステナビリティ関連リスク等重要な経営リスクの把握・議論・対応状況のモニタリング |
●委員長:リスクマネジメント部門担当役員 ●委員:社長及び機能部門担当役員又は当該部門の長 |
開催頻度については、後記「 |
●サステナビリティ関連リスクを含む2026年グループトップリスクの抽出、評価及び議論 ●サステナビリティ関連リスクを含む主要事業会社の重要リスクの把握・議論 |
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サステナビリティ委員会 |
●サステナビリティに関する基本方針、マテリアリティ、戦略、目標の議論及び進捗管理 |
●委員長:サステナビリティ部門担当役員 ●委員:社長並びに主要事業部門担当役員及び機能部門担当役員又は当該部門の長 |
開催頻度については、後記「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②コーポレート・ガバナンスに関する施策の実施状況 (i)7.リスクマネジメントコミッティ等」に記載のとおりです。 |
●サステナビリティ経営戦略の策定 ●各種目標の改定や進捗状況の確認 |
②戦略
当社グループでは、中長期的なマクロ環境の変化を踏まえたサステナビリティ経営を推進していくため、当社グループにとっての重要課題(マテリアリティ)を特定し、サステナビリティ戦略へと反映しています。
当社グループは、2017年に実施したマテリアリティ分析の結果を、2023年及び2025年に見直しました。当該マテリアリティ分析では、ダブルマテリアリティの概念のもと、当社グループの財務へのインパクト及び環境・社会への外部インパクトを特定し、評価を実施しました。
「サントリー食品インターナショナルグループ サステナビリティビジョン」に掲げる7つの重要テーマは、“NATURE”(水、容器・包装、気候変動、原料)と“PEOPLE”(健康、人権、生活文化)から構成されており、当社グループは、“NATURE”と“PEOPLE”は、相互依存関係があることを意識し、双方が「響きあう」社会の実現を目指してステークホルダーの皆様とともに活動を行っています。
■マテリアリティの特定プロセス
マテリアリティは「サステナビリティ課題の網羅的把握」、「サステナビリティ課題の一次絞り込み」、「各課題のリスクと機会の洗い出し、外部・財務インパクト評価」、「経営幹部との議論」、「取締役会による承認」の5つのプロセスを経て特定しました。
サステナビリティ課題の網羅的把握にあたっては、SDGs、サステナビリティ情報開示スタンダード(SASB、ESRS、GRI)、TCFD提言、TNFD提言、主なESG評価機関の評価基準や同業他社のベンチマークを参照し洗い出しました。
サステナビリティ課題の絞り込みは、飲料・食品セクター及び当社グループにとっての重要性及び影響の大きさの観点から実施し、各課題のリスクと機会を洗い出しました。各課題のリスクと機会については、ESRSの基準に則って評価を実施し、また、外部インパクト評価に際しては、「規模」「範囲」「回復不能性」「発生可能性」を考慮した上で、外部ステークホルダーの意見も反映し、財務インパクト評価に際しては、「財務への影響の大きさ」「発生可能性」を考慮して評価を実施しました。
絞り込んだサステナビリティ重要課題を経営幹部と議論した上で、取締役会での承認を受けています。
③リスク管理
当社グループでは、サステナビリティ委員会において、サステナビリティに関するリスクと機会の抽出・評価・管理を行っています。また、全社的リスク管理を導入しており、リスクマネジメントコミッティにおいて、定期的に当社グループにおけるリスクと機会の抽出・評価を行い、当社グループにとって優先的に取り組むべきリスクを特定し、当社グループ全体でリスクの低減活動を推進しており、サステナビリティに関するリスクもこの活動の対象に含まれています。これらの活動については、その内容を取締役会において定期的に報告しています。
なお、リスクと機会の抽出・評価アプローチとしては、抽出されたリスク又は機会に対し、「リスクエクスポージャー(発生可能性×影響度)」及び「対策レベル(対策の準備の度合い)」の二軸で評価し、優先的に取り組むリスクと機会を特定しています。
オペレーションにおけるリスク把握と管理に関して、サプライヤー及び自社工場については、Sedex※のプラットフォームを用いて環境及び人権のリスク評価を行い、課題を把握した際は是正を促しています。また、救済システムとしては、従業員向けには内部通報システムを設けているほか、サプライヤーやその関係者が利用できる通報窓口として、「サントリー食品インターナショナルグループビジネスパートナーコンプライアンス・ホットライン」と「お客様センター」の仕組みを設けています。
また、比較的脆弱な立場にあるといわれる移民労働者向けへの救済として、「責任ある外国人労働者受け入れプラットフォーム(JP-MIRAI)」に加盟することにより、移民労働者の声を聞くとともに、生活に役立つ情報、権利保護につながる情報を多言語で提供しています。
※ Sedex:グローバルなサプライチェーンにおける倫理的なビジネス慣行を改善するためのNPOであり、会員企業が自社の倫理的な情報やバリューチェーン情報を共有できるプラットフォームを提供。
④指標及び目標
サントリーグループでは、サステナビリティの課題の中でも特に事業への影響が大きいと想定している水及び気候変動について、2050年を目標年とする長期ビジョン「環境ビジョン2050」を設定しています。当社グループでは、2030年を目標年として、水及び気候変動に関する「環境目標2030」及び容器・包装に関する目標を設定し、活動を推進しています。
また、人的資本に関する指標及び目標については、後記「
■「環境ビジョン2050」及び「環境目標2030」
※1 製品を製造するサントリーグループの工場
※2 2015年における事業領域を前提とした原単位での削減
※3 製品を製造する当社グループの工場
※4 コーヒー等
※5 目標の500万人はサントリーグループの目標
※6 当社グループの拠点
※7 2019年の排出量を基準とする
■水、気候変動及び容器・包装に関する2030年目標並びに進捗
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重点分野 |
2030年目標 |
2025年実績 |
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水 |
工場節水 |
自社工場※1の水使用量の原単位をグローバルで20%削減※2 特に水ストレスの高い地域においては、水課題の実態を評価し、水総使用量の削減の必要性を検証 |
基準年比23%削減※2 |
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水源涵養 |
自社工場※1の半数以上で、水源涵養活動により使用する水の100%以上をそれぞれの水源に還元 特に水ストレスの高い地域においては全ての工場で上記の取組を実施 |
全世界の自社工場※1の35%で水源涵養を実施。水ストレスの高い地域にある工場においては、その10%で活動を実施 |
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原料生産 |
水ストレスの高い地域における水消費量の多い重要原料※3を特定し、その生産における水使用効率の改善をサプライヤーと協働で推進 |
ブラジル・セラード地域のコーヒー農家に対して、再生農業を通じた水利用の評価・支援等を行うパイロットプログラムを実施 |
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水の啓発・安全な水の提供 |
水に関する啓発プログラムに加えて、安全な水の提供にも取り組み、合わせて500万人※4以上に展開 |
累計261万人※5に展開 ・次世代環境教育「水育」等の水啓発プログラム:210万人 ・安全な水の提供:50万人 |
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気候変動 |
GHG排出削減 |
自社拠点※6でのGHG排出量を50%削減※7 |
基準年比35%削減※7 |
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バリューチェーン全体におけるGHG排出量を30%削減※7 |
2026年7月末頃に |
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容器・包装 |
ペットボトルのサステナブル素材使用率※8 |
グローバルでのペットボトルの サステナブル素材使用率※8100% |
45% |
※1 製品を製造する当社グループの工場:国内10工場、海外21工場
※2 2015年における事業領域を前提とした原単位での削減
※3 コーヒー等
※4 目標の500万人はサントリーグループの人数
※5 累計の261万人はサントリーグループの人数
※6 当社グループの拠点
※7 2019年の排出量を基準とする
※8 ペットボトル重量のうちサステナブル素材(リサイクル素材あるいは植物由来素材等)の比率
(2)サステナビリティに関する重点テーマの取組
■気候変動・自然資本関連課題への対応(TCFD・TNFDに基づく開示)
気候変動・生物多様性・水の安全保障・資源循環といった深く関連し合う自然課題の解決に向けて、グローバルな飲料企業としてより貢献していくためには、科学的根拠に基づく包括的な対策が不可欠です。
当社グループは、気候変動や自然資本に関する課題を、経営戦略上の重要課題の一つと認識しています。この認識のもと、政府や自治体の取組と連携し、バリューチェーン全体で環境負荷低減を推進するとともに、「天然水の森」をはじめとする自然保全活動を通じて、複合的な環境課題の解決を目指し、多様なステークホルダーと協働しています。
こうした取組を踏まえ、当社グループは、2019年にTCFD提言に基づく気候変動関連情報を開示し、また、サントリーグループでは、TNFD・TCFD両提言に基づく自然資本情報と気候変動情報を統合的に開示しました。
(ⅰ)ガバナンス
前記「
(ⅱ)戦略
地球温暖化による水資源への影響は、飲料製品の安定供給にも影響を及ぼすと考えられます。また、資源の枯渇により、生産コストの増加も大きなリスクとなる可能性があることから、当社グループでは、気候変動を事業継続の上で重要な課題の一つと認識しています。このことから、地球温暖化の緩和を目指す政府や地方自治体の環境取組と連携するとともに、バリューチェーン全体での環境負荷低減を目指し、グループ一体となって気候変動対策に取り組んでいます。
また、グローバルなサステナビリティの潮流として、生物多様性の損失を食い止め、自然資本を回復軌道に乗せることを目指す「ネイチャー・ポジティブ」への取組が重要視されています。当社グループも原料調達や工場の操業等において自然資本に依存していることから、事業継続性の観点からもネイチャー・ポジティブへの取組が必要と考えています。
■気候変動と自然資本に関するシナリオ
当社グループでは、気候変動及び自然資本に関する将来的なリスクと機会を検討するにあたり、以下のシナリオを前提にしています。
気候変動に関しては、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によるRCP2.6、RCP8.5及び国際エネルギー機関(IEA)によるシナリオ等をベースに、1.5℃移行シナリオと3.0℃/4.0℃物理シナリオを設定しました。
自然資本に関しては、TNFDが提示する4つのシナリオを基に解釈を加え、将来的なリスクと機会の評価及び戦略のレジリエンスを検証することを目的として、物理リスク及び移行リスクが最も深刻に顕在化すると考えられるシナリオを設定しました。
■自然関連の依存・インパクトの特定プロセス
自然関連の依存・インパクトの特定に関し、シナリオ分析の上で、当社グループが自然に影響を与える負荷(圧力)及び当社グループの事業が依存する生態系サービスを明らかにしています。
自然関連の依存については、オンラインツールENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)を活用し、俯瞰的に把握しています。
自然関連のインパクトについては、直接操業に関して、当社グループの主要事業について事業活動による自然へのインパクトを俯瞰的に把握しています。特に生産拠点が依存する自然状態を評価するため、流域の利用可能な水資源量と水質を解析し、優先拠点を特定しています。バリューチェーン上流では、当社グループの主要原料とそれぞれの主要な調達国について、自然へのインパクトが大きい原材料を特定し、主要な調達国における環境及び人権インパクト、自然の状態を評価しました。その上で、原料のインパクトに関するヒートマップを作成し、評価結果を可視化しました。これらの評価結果により、一般的にリスクの高い原材料・調達先(国)の組み合わせについて把握しました。
■リスクと機会の一覧
設定したシナリオのもと、気候変動及び自然資本に関する主なリスクと機会の洗い出しと対応策の整理を行いました。
<リスクと機会が発現する期間の定義>
リスクと機会が発現する期間を以下のように区分しています。
中期については「環境目標2030」、長期については「環境ビジョン2050」に基づく期間設定としています。
短期:評価時点から1年以内
中期:2030年までの期間
長期:2050年までの期間
<財務インパクト評価の基準>
全社的リスク管理と評価基準を統一し、財務インパクトが中~大と想定しているものを一覧化しています。
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カテゴリ |
サブ カテゴリ |
主なリスクと 機会 |
自然資本・気候 変動との関係性 |
バリュー チェーン |
財務 インパクト評価 |
リスク 顕在化時期 |
対応策 |
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物理 |
急性/ 慢性 |
異常気象(洪水・高潮・暴風など)による操業停止 |
気候変動 |
直接操業 |
中~大 |
短~中 |
・全ての自社生産拠点のリスク評価実施 ・事業継続計画(BCP)対応 |
|
物理 |
慢性 |
周辺地域の過剰取水や干ばつの増加に伴う水不足に起因した操業停止 |
自然資本 気候変動 |
直接操業 |
中~大 |
中~長 |
・水リスク評価に基づいた管理の徹底 ・水源涵養活動により、使用する水の100%以上を還元する目標を掲げて取組実施 |
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物理 |
慢性 |
周辺地域の水質悪化による品質管理や排水規制の対応コスト増加 |
自然資本 |
直接操業 |
中~大 |
中~長 |
・排水の水質モニタリング管理 |
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物理 |
急性/ 慢性 |
農作物の収量減・栽培適地移動等による調達の不安定化・調達コスト増加 |
自然資本 気候変動 |
上流 |
中~大 |
中~長 |
・再生農業等の持続可能な農業の推進 ・気候変動に強い育種の研究開発 |
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移行 |
政策 |
炭素税の導入によるコスト増加 |
気候変動 |
上流/直接操業 |
中~大 |
中~長 |
・「環境ビジョン2050」及び「環境目標2030」の達成に向けた施策の遂行 |
|
移行 |
政策 |
原料や容器包装等に関する規制対応コスト増加 |
自然資本 気候変動 |
バリューチェーン全体 |
中~大 |
中~長 |
・サステナブル調達や容器包装の資源循環の取組 |
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移行 |
市場 |
持続可能な商品の消費者嗜好変化への対応遅れによる売上減少 |
自然資本 気候変動 |
直接操業 |
中~大 |
中~長 |
・科学的データに基づく自然移行計画及び気候移行計画の推進 ・消費者調査の継続的実施 |
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移行 |
評判 |
環境・社会課題に関するNGO・メディアの批判による売上減少 |
自然資本 気候変動 |
直接操業 |
大 |
中~長 |
・科学的データに基づく自然移行計画及び気候移行計画の推進 ・地域コミュニティをはじめとするステークホルダーのエンゲージメント ・情報開示の継続 |
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機会 |
水資源を大切にする企業姿勢が社会に認知されることによるブランド価値の向上 |
自然資本 気候変動 |
下流 |
大 |
短~長 |
・科学的データに基づく水源涵養活動 ・工場での節水・水質管理の取組 |
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機会 |
新たな市場・収益機会の獲得による売上増加 |
自然資本 気候変動 |
下流 |
大 |
中~長 |
・研究開発の推進 |
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シナリオ分析を通じて特定したリスクと機会の中でも「周辺地域の過剰取水や干ばつの増加に伴う水不足に起因した操業停止」、「農作物の収量減・栽培適地移動等による調達の不安定化・調達コスト増加」、「炭素税の導入によるコスト増加」の3点については、特に財務インパクトが大きくなる可能性があることを認識しています。
■テーマ別取組
[水の取組]
水は当社グループにとって最も重要な原料の一つであり、かつ、貴重な共有資源であるため、水に関するリスク評価に基づきグループの事業活動や地域社会、生態系へのインパクトを把握することは持続的な事業成長のために不可欠です。
当社グループでは、地球の環境と開発の問題に関するグローバルな非営利研究団体である世界資源研究所(World Resources Institute)が開発したAqueduct Baseline Water Stress及び2040 Water Stress、世界最大規模の自然環境保護団体である世界自然保護基金(WWF)が開発したWater Risk Filterを使用して、当社グループの製品を製造する当社グループ工場を対象に、水の供給のサステナビリティに関するリスク評価を実施しています。
リスク評価の結果に基づいて1次選定した拠点に対して、水マネジメント(取水と節水)及び地域との共生の観点から各拠点に対して質問票による個別評価を行い、リスク低減対策の状況把握と進捗管理を行っています。
また、「環境目標2030」の達成に向け、バリューチェーン上の各拠点の属する流域における自然環境の保全・再生活動等、水に関わる様々な取組をグローバルに推進しています。サントリーグループは、日本において、2003年から水を育む森を育てる「天然水の森」の活動を進めており、2025年12月末時点では「天然水の森」を全国16都府県26か所、約1万2千ヘクタールを超える規模まで拡大し、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養する森林面積の整備活動を進めています。「サントリー 天然水の森」のうち8か所(合計3,338ヘクタール)は、2030年までに自国の陸域・海域の少なくとも30%を保全・保護する「30by30」目標達成に向けて環境省が推進する「自然共生サイト」に認定されています。海外でも、事業を展開する世界各地で水源涵養・保全活動を展開しており、現在7か国で取組を進めています。
また、サントリーグループは、子どもたちが自然の素晴らしさを感じ、水や、水を育む森の大切さに気づき、未来に水を引き継ぐために何ができるのかを考える、次世代環境プログラム「水育」を実施しています。2025年はオーストラリアで新たに開始し、世界9か国で展開しています。2024年には、水の啓発と安全な水の提供に関して、2030年までのサントリーグループの展開目標人数を当初の100万人から500万人に引き上げました。
更に、サントリーグループでは、水の保全やスチュワードシップ(管理する責任)をグローバルに推進する国際標準の権威ある機関「Alliance for Water Stewardship(AWS)」によるAWS認証を、「サントリー天然水 奥大山ブナの森工場」(鳥取県)、「サントリー九州熊本工場」(熊本県)、「サントリー天然水 南アルプス白州工場」(山梨県)及び「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」(長野県)の4工場で取得しています。AWS認証のレベルの中で最高位にあたる「Platinum」を、2023年には「サントリー九州熊本工場」、2025年には「サントリー天然水 奥大山ブナの森工場」、「サントリー天然水 南アルプス白州工場」及び「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」で取得しました。2021年に、サントリーグループは、AWSと連携協定を締結し、日本で初めて同機関のメンバーシップ企業となりました。
[容器・包装の取組]
使用済みプラスチックの不適切な取扱いによって引き起こされる環境汚染や廃棄時のGHG排出量の増加等は大きな社会問題になっており、プラスチック関連課税によるコスト増加等のリスクがある一方で、新規技術の開発・導入により石油使用量の削減が可能となる機会があります。
サントリーグループでは、循環型社会の実現に向けて、「プラスチック基本方針」のもと、“2030年までに、グローバルで使用するすべてのペットボトルの素材を、リサイクル素材あるいは植物由来素材等100%に切り替え、化石由来原料の新規使用ゼロの実現を目指す”という「ペットボトルの100%サステナブル化」を目標として掲げて活動を行っています。
ペットボトルのメカニカルリサイクルの推進に加え、更にGHG排出量を低減する世界初の「FtoPダイレクトリサイクル技術」を開発する等、長年にわたって技術革新にも取り組み、使用済みペットボトルを新たなペットボトルに生まれ変わらせる、「ボトルtoボトル」水平リサイクルを積極的に推進しています。
[GHG排出量削減の取組]
当社グループでは、地球温暖化が当社グループの飲料事業の根幹である水資源や原料に影響を及ぼすことから、GHG排出量削減を事業継続の上で重要な課題の一つと認識しています。
サントリーグループは、2050年までにバリューチェーン全体でGHG排出を実質ゼロにすることを「環境ビジョン2050」で、当社グループは、2030年までにGHG排出量を2019年比で30%削減することを「環境目標2030」で掲げています。
Scope1、2の取組として、2021年には、当社グループ国内初のCO2排出量実質ゼロ工場として「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」が稼働を開始しました。また、現在、日本・欧州・米州の飲料・食品事業に関わる全ての自社生産研究拠点で購入する電力に100%再生可能エネルギーを利用しています。
Scope3においては、前記「容器・包装の取組」や後記「原料の取組」に記載のとおり、原料の生産工程から製品の製造、そしてお客様の手に製品を届けるまでのバリューチェーン全体での脱炭素化を目指し、原材料・製造・物流に関するビジネスパートナーやお客様等様々なステークホルダーと連携し、グループ一体となってGHG排出量の削減の取組を推進しています。
[原料の取組]
当社グループの製品に不可欠な農作物その他の原料には、気候変動による平均気温の上昇や、干ばつ、洪水といった異常気象の発生により、収量の変動、栽培適域の移動等、当社グループの生産活動に大きな影響を及ぼすものがあります。
原料の安定調達のための取組として、原料産地別に気候変動による将来収量予測等の影響評価を行い、戦略を策定し、原料由来のGHG排出量削減や気候変動の緩和・適応効果が期待される再生農業を農家等と連携して試験的に実施しています。現在、当社グループサプライチェーンにおいて、持続可能な農業に向けた取組を6つの産地で実施しています。
なお、主要原料に関する人権の尊重への取組については、後記「人権の尊重への取組」に記載のとおりです。
[人権の尊重への取組]
サントリーグループは、人権に配慮した活動を推進するため、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」(UNGPs)等の枠組みに沿った「サントリーグループ人権方針」のもと、人権デュー・ディリジェンスの活動をグローバルに推進してきました。当社グループでは、2024年に、更なる人権尊重に関する取組を進めるべく「サントリー食品インターナショナルグループ人権方針」を制定し、事業展開国を踏まえた9か国語で公表し、役員及び従業員に研修、e-ラーニング、イントラネット等を通じて周知しています。
また、サントリーグループでは、サプライチェーンにおける人権尊重に関しては、「サントリーグループサステナブル調達基本方針」及び「サントリーグループ・パートナーガイドライン」等に則り、Sedexのプラットフォームを通じて取引先と連携して、人権・労働基準・環境等の社会的責任にも配慮した調達活動を推進しています。原料における人権リスクについては、グローバルリスクコンサルティング会社のVerisk Maplecroft社と連携し、一般的な国・業界データを用いて当社グループが購買する主要原料における潜在リスク評価を実施しました。評価の結果、潜在リスクが特定されたコーヒー豆については、商社や現地パートナー企業等と連携して調達先の農家を支援するプログラムを推進しています。
(ⅲ)リスク管理
前記「
(ⅳ)指標・目標
前記
(3)人的資本
当社グループでは創業以来、「人」こそが経営の最も重要な基盤であるという「人本(じんぽん)主義」に基づき、従業員一人ひとりがイキイキと、やりがいを持って働き、それぞれの個性と能力を最大限発揮して成長し続けることを目指し、様々な取組を進めています。
①ガバナンス
当社グループでは、人的資本経営の実行体制として、前記「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」記載の体制に加え、当社取締役会で、当社グループ全体の人事戦略を審議し、重要人事を決定しています。
当社グループの人事戦略の立案・推進は、当社の人事部門が担っています。当社の人事部門は、サントリーホールディングス㈱の人事部門及び当社グループ会社各社の人事部門と、定期的に意見交換及び情報共有する場を設け、当社グループ全体で人事戦略を着実に推進・実行できる体制を整えています。
また、タレントマネジメント、人財育成・キャリア開発、エンゲージメント向上に向けた施策の立案実施、人権問題への対応、DEI及び健康経営に関する方針・戦略の立案実施等、様々な取組において、国内外のグループ各社と情報を共有し、議論・連携できる体制としています。
なお、当社は、任意の人事委員会を設置しています。人事委員会は、委員の過半数を独立社外取締役とすることで、客観性及び透明性を確保しつつ、当社経営陣及びサントリーホールディングス㈱からの独立性も確保し、当社取締役候補者案、当社最高経営責任者及び社外取締役の後継者計画(プランニング)の策定、並びに取締役報酬水準を審議しています。また、より実効的に当社取締役候補者案の審議を実施すべく、経営幹部候補人財のタレントマネジメントの進捗状況についても、人事委員会へ、適宜報告しています。
②戦略
当社グループは、以下の方針を立て、様々な取組を進めています。
■人財育成方針
人財育成を「中長期的な視点」で捉え、性別や国籍、年齢等にかかわらず、全ての従業員が「自らの旗を立て、挑戦し、やりぬくことができる強い個」(キャリアオーナー)になることが、会社としての競争力に繋がると考え、個人の成長に向け様々な取組を実施しています。競争力のある強い組織・会社づくりに繋がるという考えのもと、様々な取組で個人の成長を支援しています。
■企業理念・創業精神の浸透と学び続ける機会の提供
サントリーグループは人が育つための、日常の学びの仕組み・学びの風土づくりを強化するため、2015年4月に企業内大学「サントリー大学」を開校しました。「サントリー大学」は、「自ら学び、成長しつづける風土の醸成」、「創業精神の共有と実践」、「リーダーシップ開発」及び「未来に向けた能力開発」の4つの視点からサントリーグループに属する従業員に様々なプログラムを開発、提供しています。
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「企業理念・創業精神の浸透」「グローバル経営人財の育成強化」に向けたプログラム |
Global Leadership Forum/Suntory Harvard Program/Beyond Borders/Global Leadership Development Program/次世代経営者研修/グローバルチャレンジ/トレーニー制度/COMPASS – Suntory Leadership Fundamentals Program等、国境を越えた真の“Global One Suntory”を実現し、事業の枠を超えてサントリーグループ全体を牽引するリーダーを育成することを目的としたプログラムの数々を実施 |
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学習プラットフォーム |
・My SU(My Suntory University):国内外のサントリーグループの従業員がいつでもどこでも自発的かつ効果的に学習できる環境を整備 ・寺子屋:国内グループ従業員を対象に、業務に関することから一般教養まで様々な内容で、講義を受講したり、自らが講師として講義を行ったりする、「学ぶ」「つながる」「教えあう」をコンセプトとした環境を整備 |
■キャリアを考え続けるための機会の提供
従業員一人ひとりがキャリアオーナーシップを持ち、自身のキャリアを考え挑戦し続けられるよう、キャリアビジョン面談を中心に据えた多様な施策を通じて支援しています。
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キャリアビジョン面談 |
従業員一人ひとりが自身の成長に向け、上司とキャリアについて考える機会として年に1度キャリアビジョン面談を実施。上司との双方向のコミュニケーションにより中長期視点を持ったキャリアビジョンを作成。人財の育成及び配置に繋げる、従業員・上司・人事部門三位一体の取組を推進 |
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部署紹介フォーラムBUSHOFO |
異なる部署の業務に関する知識を広げ、自身のキャリアを考えるきっかけ作りとして、キャリアビジョン面談や社内公募の時期に合わせ、従業員同士が自部署を紹介する合同説明会「部署紹介フォーラム BUSHOFO」を開催 |
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キャリアオーナーシップキャラバン |
従業員が自らのキャリアを考え続けられるよう、従業員本人だけでなく上司を含めたサポートを行うべく、人事担当者が約1か月拠点に滞在し、集合セミナーや個人面談等を複層的に実施 |
■多様な経験や挑戦をし続ける機会の提供
サントリーグループは、清涼飲料・スピリッツ・ビール類・ワイン・健康食品・外食・花等、様々な分野に事業を展開しています。また、日本から世界へフィールドを拡げ、米州・欧州・アジア・オセアニアにおいて、メーカーとして幅広いバリューチェーン・機能を有しています。このような幅広いフィールドで従業員一人ひとりが多様な経験を通して、挑戦・成長し続けられる機会を提供できるよう努めています。
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全部門育成会議/Talent Review |
グローバル共通の指標を活用し、各社・各部門・各組織において年間を通じて育成会議/Talent Reviewを実施。複数・多様な視点で一人ひとりの今後のキャリアの方向性・育成ポイントについて議論を重ね、個人・組織の成長を支援 |
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戦略的ローテーション加速 |
事業・リージョン・職種を跨いだ戦略的ローテーション加速により、多様なキャリアの拡大を促進。組織の活性化や事業間のシナジーを創出 |
以上の人財育成方針を各現場で浸透・実行できるよう、サントリーグループでは、サントリーリーダーシップ考動項目(Suntory Leadership Spirit/SLS)を設定し、リーダー層に求められる考動をグローバル共通で明確化しています。
SLSは、「やってみなはれ」「お客様志向 現場発想」「組織の壁を乗り越える」「中長期視点も踏まえた、機敏な判断・考動」「人を育てる 自らも育つ」の5項目からなり、サントリーグループならではのバリューやユニークネスを生み出すリーダーシップの基盤となっています。
とりわけ「人を育てる 自らも育つ」という項目では、中長期視点で部下の育成計画を定め、成長を積極的に支援すること、マネジャー自らの成長を常に意識し、不断の努力を行うことを求めています。
■社内環境整備方針
・DEI推進
サントリーグループは、性別、国籍、年齢等にとらわれることなく、一人ひとりが持つ経験や観点によって互いに刺激し合い、学び合い、融合することで、成長の原動力とすることを目指しています。多様な個性や視点、強みをチームとして活かし、新たな価値を創造し続けることで、お客様へより良い製品・サービスを提供できるように努めています。
当社は、サントリーグループ共通の「DEIビジョン」に基づき、各種取組を推進しています。
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女性の登用・活躍推進 |
・ストレッチ機会提供による意識・考動変革、ライフイベントとの両立に向けた制度・環境整備、グローバルでの啓発活動、部門ごとの状況・課題に応じた目標設定とサクセッション・パイプライン形成 ・社外取締役・監査等委員へDEI推進状況を報告し、議論を行う協議会の実施 |
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男性育休推進 |
・5日間の有給育休制度の活用(ウェルカム・ベビー・ケア・リーブ)、男性従業員の第一子が出生した際のwelcome babyセミナーへの参加必須化 ・子女の誕生を控える従業員は性別にかかわらず「仕事と育児の両立計画書」を作成し、両立に向けた計画を早めに立てるプロセスを導入することで、育休を取得しやすい環境を整備 ・出生時の育児休職期間中の就業の条件付き認可 |
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LGBTQ+に関する活動の展開 |
同性パートナーを配偶者に加える等の制度改定、相談窓口設置、グローバルでの啓発活動、東京・九州のレインボープライドへスポンサーとして協賛し体験を通じた理解促進を推進 |
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障がい者の活躍推進 |
職域を限定しない採用活動、「コラボレイティブセンター」の活躍とコラボる体験(コラボレイティブセンターのメンバーの仕事を学ぶ体験)を通じたインクルーシブな風土の醸成、面談等の従業員へのサポート施策 |
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シニア層の多様な働き方支援 |
制度改定、キャリアワークショップの実施、地方創生人財支援、リスキリング支援(生成AI活用研修等) |
・健康経営の推進
サントリーグループは、従業員・家族の健康がサントリーの挑戦・革新の源であるという考えのもと、全従業員が心身ともに健康でやる気に満ちて働いている状態を目指しています。
2016年に「健康経営宣言」を掲げ、Global Chief Health Officer(健康管理最高責任者)が中心となり、健康保険組合や労働組合と連携しながら様々な取組を進めています。
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生活習慣病対策 |
食事、運動、睡眠、禁煙、適正飲酒等の観点で、従業員が主体的、継続的に健康増進に向けて取り組むための支援 |
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メンタルヘルス対策 |
セルフケア、ラインケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケアの4つの観点での支援 |
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安全衛生管理体制の整備・推進 |
事業所ごとに健康課題に対する目標を計画し実行するPDCAサイクルを推進 |
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女性の健康支援 |
女性活躍支援の一環として、女性が健康で安心して働ける環境を整備するため、婦人科専門の相談窓口を設置 |
・エンゲージメントの強化
世界に4万人超の従業員を有するサントリーグループは、様々な個性やバックグラウンドを持つ従業員同士が仲間として積極的に繋がり、ミッションに向かってともに成長していくうえで、「エンゲージメントの強さ」が重要であると考えています。「ONE SUNTORY One Family」を合言葉に、様々な取組を進めています。
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One Suntory Walk |
健康×社会貢献×一体感醸成の3つの価値を持ち合わせた、世界27か国から8,000人以上が参加するユニークなイベント |
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ソフトバレーボール大会 |
全国8会場にて、国内グループ会社従業員とその家族約20,000人が参加する一大イベント |
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組織風土調査 |
エンゲージメント、企業理念の理解、コンプライアンスについてどのような意識を従業員が持っているのかを毎年調査 |
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有言実行やってみなはれ大賞 |
・企業理念を体感・表現するチャレンジングな事例共有・表彰の場 ・自ら旗を掲げ、従来のやり方にとらわれないまったく新しい発想に基づくチャレンジングな活動によって「やってみなはれ」を実践したチームを表彰する取組 |
③リスク管理
リスク管理については、前記「
④指標及び目標
サントリーグループは、人財育成を中長期的な視点で捉え、全ての従業員に成長の機会を提供するという方針に基づき、チャレンジの機会創出や、「サントリー大学」における企業理念の浸透と能力開発に取り組んでいます。
また、新たな価値を絶えず創造していくために、性別や国籍、年齢等にとらわれることなく、多様な人財、価値観を積極的に取り入れ、公平性を担保して活かすことが重要であるとの考えから「DEIビジョン」を掲げ、従業員・家族の健康がサントリーの挑戦・革新の源であり、全ての従業員が心身ともに健康でやる気に満ちて働いている状態を目指して「健康経営宣言」を、それぞれ掲げています。世界中の従業員同士が仲間として積極的に繋がり、ミッションに向かってともに成長すべく「ONE SUNTORY One Family」の精神で、一人ひとりがイキイキと働ける環境づくりを進めています。
なお、当社グループは、グループ各社がそれぞれ独自に人事制度を整備・管理していること、特に海外グループ各社においては各国の法規制・慣習を含む地域の特性及び事業形態・事業規模等も異なることから、当社グループに属する全ての会社では人的資本管理関連指標のデータ管理を行っていません。
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指標 |
目標 |
2025年実績 |
対象範囲 |
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人財育成方針 |
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※1 |
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社内環境整備方針 |
DEI推進 |
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※2 |
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健康経営の推進 |
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※1 |
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従業員エンゲージメント |
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※1 |
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※1 当社の雇用する従業員(一部の海外グループ会社への出向者等を除く)が対象
※2 当社の正規雇用従業員(当社から他社への出向者を含み、他社から当社への出向者を除く)が対象
※3 病気やケガがない時を100%とした場合の仕事の生産性 4週間の平均
当社グループでは、リスクマネジメントコミッティが、海外グループ会社を含めたグループ全体でのリスクマネジメント活動を推進する役割を担っており、定期的に当社グループにおけるリスクの抽出、当該リスクの顕在化する可能性及び経営成績等の状況に与える影響の評価を行い、重要リスクを特定しています。当該重要リスクにつきましては、リスクマネジメントコミッティが責任者を選定のうえ、対応策の策定及び実施・モニタリングを行っています。また、リスクマネジメントコミッティは、その活動内容を取締役会において定期的に報告しています。
経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。
■事業計画・事業見通し
当社グループは、経済情勢、消費者嗜好、競合企業との競争等を織り込んで各事業の計画・戦略を立てていますが、これらの外部環境は、急速に変化するものであります。経済情勢については、当社グループが事業活動を行う主要市場において、将来の景気の後退、減速等の経済不振が生じる可能性があり、特に日本は長期的な人口動向の高齢化及び減少傾向にあります。また、飲料・食品市場では、以前より、大手メーカーの商品、特定の地域や商品カテゴリーで強みを持つメーカーの商品、プライベート・ブランド商品、及び輸入商品等との競争が行われていましたが、特にデジタル技術の進化による新たな営業活動・広告宣伝活動が競争をより激しいものにしています。更に、消費者の嗜好も目まぐるしく変化しています。こうした状況では、消費者嗜好の重大な変化を的確に把握したうえで、研究開発、商品の品質、新商品導入、商品価格、広告宣伝活動、販売促進活動等や、これらにおける新しい価値の創造によって、競合企業よりも優位に立ち、消費者の需要に見合った商品を十分な数量で市場に供給することが求められます。しかし、これらの対応が遅れた場合、当社グループの商品に対する需要の減少、競合企業による市場の奪取、ブランドイメージへの悪影響、棚卸資産の評価損等が生じ、当社グループの売上又は利益が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、卸売業者及び大手小売業者を含む多数の販売チャネルを通じて商品を販売しています。日本においては、自動販売機等もまた重要な販売チャネルとなっています。このような販売チャネルに変化が生じることにより、特定チャネルにおける売上や利益が減少する等のリスクが、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。更に、当社グループが販売する商品の中には、天候により売上が大きく左右されるものがあります。当社グループの商品は、通常春から夏にかけての暑い時期に販売数量が最大となりますが、この時期に気温が十分に高くならなかった場合、商品需要が落ち込み、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、消費者嗜好の変化を敏感に予測して、嗜好にあった魅力的な商品の研究開発に努めるほか、商品の供給量に関しても適切な需給計画を立案しています。加えて、新商品投入、ブランド力強化のための積極的な広告宣伝活動・販売促進活動に励む等、適切に経営資源を投入しています。また、外部環境変化の兆候を適時に捉えるように努め、これに見合った各事業の計画・戦略の見直しを行うことで、対応を図っています。
■事業提携・資本提携・企業買収
当社グループは、競争力強化による更なる成長の実現のため、国内外他社との事業提携・資本提携及び国内外他社の買収を重要な経営戦略の一つと位置付けています。事業提携・資本提携・企業買収の意思決定に際しては必要かつ十分な検討を行っていますが、事業提携等の適切な機会を見出せないこと、競合的な買収による場合を含め、相手先候補との間で事業提携等に係る条件について合意できないこと、事業提携等に関連して必要な同意・許認可・承認を得ることができないこと、必要資金を有利な条件で調達できないこと、新たな地域・商品カテゴリーに参入することにより、当社グループの事業内容が変化すること、当社グループが精通していない若しくは予測することができない課題に直面すること、又は事業提携等の結果として、予期していた利益や経費削減効果を実現できないこと等の問題が生じ、意図した成果を十分に得られない可能性があります。これらの事由が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクに備え、事業ポートフォリオの適切な見直しを図っています。
また、当社グループは、企業買収等に伴い、のれん及び商標権を計上しており、当社グループが将来新たに企業買収等を行うことにより、新たなのれん、商標権を計上する可能性があります。当社グループは、かかる無形資産等について、毎期減損テストを実施し評価しています。当該無形資産等について減損損失を計上した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、投資評価及び判断、投資後のモニタリングについての共通ルールを定めて対応しています。
■品質・安全性
当社グループは、商品及びサービスに当社グループにおける品質基準を設定していますが、その基準に対する品質の不足、品質の低下、安全性等に問題が生じた場合、又は当社グループの商品・サービスの安全性等に問題がない場合であっても、食品等の安全性等に関する否定的な報道がされた場合、ソーシャルネットワーク上で否定的な情報が拡散された場合、又は他社商品等の安全性に問題が生じた場合に、当社グループの商品・サービスへの安全性への懸念が生じることがあります。このような問題は、当社グループにおいて生じ得るのみならず、当社の管理が及ばない販売先や仕入先・製造委託先において生じる可能性があります。
これらのリスクが顕在化した場合、製造中止、リコール又は損害賠償請求が発生する可能性があり、また、仮に限定的なリコール又は根拠のない若しくは僅少な金額の損害賠償請求であっても、当社グループのブランド及び信用に悪影響を及ぼす可能性があります。これらの事由が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
サントリーグループは、食品を製造・販売する企業グループとして商品及びサービスの品質、安全性等を最重要課題と認識し、適用される規制を遵守するとともに、「サントリーグループ品質方針~All for the Quality~」を制定し、①サントリーグループの一人一人が、お客様の立場に立って、誠実に商品及びサービスをお届けする、②お客様に正確で分かりやすい情報をお届けし、お客様の声に真摯に耳を傾け、商品及びサービスに活かす、③法令を遵守する、④商品及びサービスの安全性を徹底する、⑤国際標準を活用し、より良い品質の追求を続ける、という理念のもと、品質、環境、健康及び安全性等に関する様々な基準を採用し、品質管理・安全性の確保に取り組んでいます。
■原材料
当社グループが使用する主要な原材料には、気候変動やグローバル市場の状況等により、その需給バランスが大きく変動し、価格が著しく変動する可能性があります。また、商品を製造する際に使用する電気や天然ガスといったエネルギーの価格も著しく変動する可能性があります。これらの原材料及びエネルギーの価格が継続的に上昇し生産コストが上昇した場合、当社グループの原価を押し上げることとなり、高騰した原価を販売価格に十分に転嫁できない場合や、高騰した原価の販売価格への転嫁により当社グループの商品に対する需要が減少する場合には、当社グループの事業並びに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの取引先において、気候変動、自然災害、火災、作物の不作、感染症、労働力不足、労働衛生・労働安全上の問題、ストライキ、製造上の問題、輸送上の問題、供給妨害、政府による規制、行政措置、国家間の対立、戦争の勃発、政治不安、テロリズム、環境への配慮不足、人権問題、エネルギー危機等の事由が生じたことにより、当社グループが原材料の持続可能な調達を妨げられる可能性があります。かかるリスクは、供給源が限られている原材料であったり、取引先又はその施設が、上記の事由が生じる危険性の高い国や地域に所在したりする場合、より深刻な問題となる可能性があります。また、取引先を変更する場合には長期のリードタイムを要する可能性があります。原材料不足に陥った場合又は原材料の供給が長期にわたり滞る場合、当社グループの事業並びに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)サステナビリティに関する重点テーマの取組」に記載のとおり、取り組んでいます。
■サプライチェーン
当社グループ及び当社グループの取引先は、世界各国で原材料の調達・製造を行っています。デジタル技術等を活用したサプライチェーンマネジメントにより適切な品質管理、サプライチェーン(ロジスティクス、生産、調達等)コストの削減及び収益性の向上を実現することは、当社グループの事業戦略の一つです。しかし、当社グループは、当社グループの管理が及ばない要因による場合を含め、これを実現できない可能性があります。更に、気候変動、自然災害、火災、作物の不作、感染症、労働力不足、労働衛生・労働安全上の問題、ストライキ、製造上の問題、輸送上の問題、供給妨害、政府による規制、行政措置、国家間の対立、戦争の勃発、政治不安、テロリズム、環境への配慮不足、人権問題、エネルギー危機等により当社グループの製造又は販売活動に支障が生じる結果、当社グループの製造又は販売能力が損なわれる可能性があります。かかる事由の発生可能性を減少させ、その潜在的影響を低減するための十分な措置が取られない場合、又はかかる事由が発生したときに適切な対処ができない場合には、当社グループの事業並びに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるとともに、当社グループのサプライチェーンを修復するための追加的な経営資源の投入が必要となる可能性があります。
当社グループでは、生産・物流・営業等をシステム上でデータ連携し、情報一元化することにより、サプライチェーンマネジメントの最適化を実施してまいります。また、当社グループでは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)サステナビリティに関する重点テーマの取組」に記載のとおり、取り組んでいます。
■水
水は当社グループのほぼ全ての商品の主要な原料ですが、世界の多くの地域において、人口増加による消費量の増加、水質汚染、管理不足や気候変動により、水の供給を受けられない可能性があります。世界中で水資源の需要が高まるにつれて、当社グループを含む、豊富な水資源に依存している企業は、製造コストの増加や、生産量についての制約に直面する可能性があり、その結果、長期にわたって当社グループの収益性又は成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。
水に関する取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)サステナビリティに関する重点テーマの取組」に記載のとおりです。
■GHG
GHG排出量増加に起因する地球温暖化により、カーボンプライシングの導入による生産コストの増加、生産拠点への水の供給不足による操業影響、農産物の収量減少による調達コストの増加等が生じる可能性があります。
GHG削減に関する取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)サステナビリティに関する重点テーマの取組」に記載のとおりです。
■容器・包装
サントリーグループでは、循環型社会の実現に向けた取組を推進していますが、使用済みプラスチックの不適切な取扱いによって引き起こされる環境汚染や廃棄時のGHG排出量の増加等は大きな社会問題になっています。プラスチック関連課税によるコスト増加等が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
容器・包装に関する取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)サステナビリティに関する重点テーマの取組」に記載のとおりです。
■地政学・地経学
当社グループは、日本国内のみならず、海外においても幅広く事業を展開しています。海外事業においては、日本と大きく異なる又は十分に整備されていない租税制度や法令、規制等の制定及び変更、国家間の対立、紛争・戦争の勃発、政治不安、保護主義的政策、国際移動制限、テロリズム、暴動等の非常事態といった様々な要因が発生し、原材料や包材に係るコストの増加や原材料不足、最終製品の市場価格の上昇、輸出入への影響が生じ、事業損益への悪影響や事業継続に困難が生じる可能性があります。また、従業員の安全確保を適切に行えないことにより、従業員の生命・身体に重大な危険が及ぶ可能性があります。
当社グループでは、平時から有事対応体制基盤を強化・確立し、有事に際して速やかに対応体制を起動し、全社連携するとともに、具体的事案に沿ったシミュレーションを平時から重ね、グループ会社を含め、関係部署と適時に適切な判断を行うための事業継続計画(BCP)を策定しています。また、サントリーグループでは、情報の収集・分析・共有の実践と、その基盤の継続的強化のための活動も行っています。
■人権
当社グループ内又はバリューチェーン上で、人権問題が発生し、又は負の影響を与えた場合、人権対応や人権対応に関する情報開示が不十分と判断された場合、当社グループの信用が損なわれ、又は当社グループの商品に対する消費者の信頼が失われ、当社グループの商品の需要の低下に繋がる可能性や、原材料調達等に支障が生じる可能性があります。これらの事由が生じた場合、当社グループの事業並びに経営成績及び財政状態に影響を及ぼし、更には当社グループの信用を回復するための追加的な経営資源の投入が必要となる可能性があります。
人権に関する取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)サステナビリティに関する重点テーマの取組」に記載のとおりです。
■事業継続
大規模地震、台風や集中豪雨による洪水・土砂災害、雪害、火山噴火等の自然災害や、感染症等、経済・社会活動の継続を脅かすリスクが顕在化した場合、当社グループの事業継続に重大な影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、こうしたリスクに備え、生産、原材料調達、物流、営業・販売活動について、事業継続計画を策定するとともに、有事の際の本部機能、インフラの分散等、有事対応体制の強化を継続的に図っています。影響が広範囲に及ぶリスクについては、対応マニュアルを定め、対応基盤を構築するとともに、実際に重大なリスクが顕在化した際には、迅速な情報伝達と意思決定を行い、適切に対処することで、その影響及び被害の極小化に取り組むこととしています。
■情報セキュリティ
当社グループは、取引業務の遂行、顧客との連絡、経営陣への情報提供及び財務に関する報告書の作成等を正確かつ効率的に行うため、情報システムを利用しています。また、消費者への新しい価値の提供や、業務遂行の効率化を目的に、AI技術を利用しています。これらが、地震その他の自然災害、テロリストによる攻撃、ハードウエア・ソフトウエア・設備・遠隔通信の欠陥・障害、処理エラー、コンピュータ・ウイルス感染、ハッキング・悪意をもった不正アクセス等のサイバー攻撃、その他セキュリティ上の問題、誤った方法での利用、外部業者に起因する障害又は不具合等により、個人情報や機密情報の漏洩、著作権・肖像権・パブリシティ権等の侵害、情報システムの一定期間の停止等が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが、グローバル化やデジタル技術革新に伴い、データの利活用をする中、個人のプライバシーに対する配慮や対応が不足することにより、各国の個人情報保護法令を遵守できない場合があります。これらの事由が生じた場合、多額の損害賠償責任・制裁金やレピュテーションの毀損等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
情報システムについては、セキュリティ、バックアップ及び災害復旧に係る対策を講じています。情報の取扱いについては、「サントリーグループ情報セキュリティ基本方針」のもと、個人情報や機密情報の安全管理と漏洩防止、情報セキュリティ遵守意識の維持・向上及び情報システムの安全かつ円滑な稼動の堅持のため、適切なセキュリティ対策を実施し、また、AIの利用については「サントリーグループAI基本方針」をグループ全体で共有・遵守し、責任あるAI利用を進めています。個人情報保護法令については、当社グループ内での個人情報の取扱いや既存社内ルールにつき現状を把握し、各国の法的規制への対応策を検討のうえ、必要な社内ルール策定、契約・業務フロー整備等の対応を進めています。
■コンプライアンス
当社グループは、日本その他当社グループが事業を行う地域において、様々な法的規制を受けています。これらの規制には、品質、表示・健康訴求、競争、贈収賄防止、労働、環境・リサイクル及び税関連法規が含まれ、当社グループによる商品の製造、安全、表示、輸送、広告宣伝及び販売促進等の事業活動の様々な側面に適用されます。また、当社グループは国際的に事業を展開していることから、日本法及び外国法における腐敗防止規定を遵守する必要があります。当社グループに適用のある法的規制に違反した場合、当社グループの信用が失われ、厳格な罰則又は多額の損害を伴う規制上の処分又は私法上の訴訟提起が行われる可能性があり、特にかかる規制の不遵守や事故により環境汚染が発生した場合、当社グループは損害賠償請求や行政処分により多額の費用を負担する可能性があります。更に、当該法的規制の内容が大幅に改正され、若しくはその解釈に大幅な変更が生じ、又はより高い基準若しくは厳格な法的規制が導入された場合、コンプライアンス体制構築に係る費用が増加する可能性があります。
当社グループでは、規範策定、周知・啓発、実行、状況把握の活動サイクルを通じ、コンプライアンスを最優先する組織・風土づくりを進めています。また、サントリーグループでは、全従業員共通の基本姿勢を示した企業倫理綱領を制定し、グループ横断的な視点からコンプライアンス推進体制を整備しています。
■人財の確保・育成
当社グループが持続的に成長するためには、リーダーシップのある経営陣及び有能な従業員を継続して雇用し、かつ、育成することが必要となります。また、当社グループは、新たな従業員を雇用し、教育し、その技術及び能力を育成しなければなりません。計画外の退職が生じ、又は現経営陣の適切な後継者の育成に失敗した場合には、当社グループの組織的ノウハウが失われ、当社グループの競争優位性が損なわれる可能性があります。また、ジェンダー、性的指向、年齢、障がい、国籍、文化、民族、宗教、信条、経歴、生活様式等のあらゆる多様性が受容されるとともに、従業員の人権問題が適切に予防・把握・対処されることで、多様な人財がパフォーマンスを発揮できる制度や職場環境を醸成できない場合には、当社グループのレピュテーションが損なわれる可能性及び優秀な人財を確保できず、多様性がもたらすイノベーション創出やリスク管理が達成できない可能性があります。
従業員の雇用に関する競争の激化、従業員の退職率の上昇、従業員の福利厚生費の増加に起因するコストの増加又は適切な労務管理ができないことによる従業員の健康阻害等が発生することにより、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、人財評価をグループ全体及び地域ごとに行い、人財の確保の観点も踏まえて、育成施策や配置を討議し、人財ローテーションやグローバル共通の人財開発に取り組んでいます。国内では、戦略領域での人財獲得をより一層進める等して事業経営人財を計画的かつ構造的に育成しています。
なお、人財育成方針及び社内環境整備方針については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」に記載のとおりです。
■為替と金利の変動
当社グループは、原材料の一部を、主に米ドルを中心とした、日本円以外の通貨建てで海外から調達しています。当社グループは、為替相場の変動リスクを軽減するためにデリバティブ取引を利用しているものの、かかるヘッジ取引によっても全ての為替相場の変動リスクを回避できるわけではなく、為替の変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの連結財務諸表は日本円により表示されているため、海外子会社の収益及び費用並びに資産及び負債の金額を、各決算期の期中平均又は期末における為替レートに基づき日本円に換算する必要があります。したがって、外国通貨の為替変動は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
更に、当社グループは、必要資金の一部を有利子負債で調達しており、将来的な資金需要に応じて今後も金融機関からの借入や社債等による資金調達を新たに行う可能性があります。金利の変動リスクを軽減するために、固定金利での調達やデリバティブ取引を利用していますが、金融資本市場の混乱や格付機関による当社の格付の引下げ等により、金利に大幅な変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、為替リスクヘッジや資金調達手段の多様化により、これらのリスク低減に取り組んでいます。
■飲料・食品に対する規制
WHO(世界保健機関)による要請等を背景とした加糖飲料に対する課税強化等をはじめ、世界各国で、飲料及び食品に対する規制が強化されています。
中長期的に見て、規制への対策を適切に行えなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、WHO等国際機関、各国政府の政策や社会的動向等について最新情報の収集を行い、また、低糖商品の強化等の取組を行っています。
■酒類に対する規制
世界的な規模で、責任ある酒類のマーケティング活動、アルコール関連問題への取組強化が求められています。長期的に見て、当社グループの予測の範囲を超える規制等が実施された場合、酒類の消費が減少する場合が考えられます。このようなリスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
サントリーグループは、アルコール関連問題にグローバルに取り組むために、専門部署を設置し、国内外の酒類業界と連携して、①不適切な飲酒の予防や適正飲酒の啓発、②責任ある酒類マーケティング活動の推進、③様々なステークホルダーとの連携・協力等を行っています。酒類を製造・販売する企業グループとしての社会的責任を果たすため、広告宣伝活動にあたっては、厳しい自主基準のもと、自ら規制を行っています。また、WHO等国際機関、各国政府の政策やアルコールに対する社会的動向等、機能横断的に現状把握を進めています。そして、アルコールによる健康リスクに関する世界の最新情報の収集を行っています。
■ガバナンス
当社グループは、国内外に数多くのグループ会社を保有し、グループ経営を行っています。グループが複層化・複雑化することで、適切なグループガバナンスが機能しない場合、一体経営の推進やグローバル成長戦略推進に大きな支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、意思決定の迅速性・透明性を確保すべく、権限の最適な分配、レポートラインの整理等の体制整備を行っています。
■親会社の支配権
本書提出日現在において、当社の親会社であるサントリーホールディングス㈱は当社発行済普通株式の59.48%を所有し、当社取締役の選解任、合併その他の組織再編の承認、重要な事業の譲渡、当社定款の変更及び剰余金の配当等の当社の基本的事項についての決定権又は拒否権を有しています。株主総会の承認が必要となる全ての事項の決定に関して、他の株主の意向にかかわらずサントリーホールディングス㈱が影響を与える可能性があります。なお、サントリーホールディングス㈱の事前承認事項はなく、当社が独自に経営の意思決定を行っています。
当社とサントリーホールディングス㈱及びその子会社との間の主な関係等についての詳細は、以下のとおりです。
① サントリーグループとの取引関係について
当社グループは、サントリーグループ(当社グループを除く。)に属する会社と取引を行っています。
当連結会計年度における主な取引は次のとおりです。
(単位:百万円)
|
取引内容 |
取引先 |
金額 |
取引条件等の決定方法 |
|
製品輸送業務の委託 |
サントリーロジスティクス㈱ |
65,900 |
品質及び類似サービスの市場相場価格を勘案し、両者協議のうえ決定 |
|
ロイヤリティの支払い |
サントリーホールディングス㈱ |
25,855 |
ブランド価値等を勘案し、両者協議のうえ使用対価として妥当な料率を決定 |
|
コーヒー豆の仕入れ |
サントリーコーヒーロースタリー㈱ |
22,237 |
品質及び類似商品の市場相場価格を勘案し、両者協議のうえ決定 |
|
ウーロン茶葉・コーヒーエキスの仕入れ |
三得利貿易(香港)有限公司 |
19,472 |
品質及び類似商品の市場相場価格を勘案し、両者協議のうえ決定 |
|
酒類原料・製品の仕入れ |
Beam Suntory Australia Pty Limited |
16,449 |
品質及び類似商品の市場相場価格を勘案し、両者協議のうえ決定 |
|
機能業務の委託 |
サントリーホールディングス㈱ |
11,802 |
品質及び委託業務を内製化した場合の増分費用を勘案し、両者協議のうえ決定 |
サントリーホールディングス㈱を含むサントリーグループ(当社グループを除く。)との取引・行為等については、社内規程に従い、取引・行為等を実施する部署において、また、法務部門及び財務・経理部門において、サントリーホールディングス㈱からの独立性の観点も踏まえ、必要性・合理性、条件等の妥当性、公正性について、事前に確認を行うこととしています。更に、一定金額以上の取引、及び、ブランド・人財・重要な資産・情報等の当社の企業価値の源泉となる経営資源に関する取引・行為等(以下、合わせて「重要取引・行為等」という。)については、特別委員会の事前審議・答申を経た上で、取締役会において、その重要取引・行為等の必要性・合理性、条件等の妥当性、公正性について十分に審議した後、意思決定を行います。事前の審議に加え、事後、審議の内容に基づいた取引・行為等が行われたかどうかについて、社内規程に従い、法務部門、財務・経理部門、内部監査部門によるチェックと、監査等委員会による監査を実施します。また、重要取引・行為等については、特別委員会及び取締役会に実施状況を報告し、実施結果を確認することとしています。これらの体制により、サントリーグループ(当社グループを除く。)との取引・行為等の公正性・透明性・客観性を確保していきます。
② サントリーホールディングス㈱との人的関係について
当社の取締役(監査等委員である取締役を含む。)8名のうち、サントリーホールディングス㈱の常務執行役員である宮永暢氏が、当社の取締役に就任しています。これは、同氏の有する、サントリーグループの飲料事業・酒類事業における豊富な海外での財務・会計部門における経験や経営経験、経営企画部門の部門長としての経営全般についての高い見識が、当社取締役会の更なる機能強化に資すると判断したためです。
また、当社では、サントリーホールディングス㈱より受け入れる従業員につきましては、出向ではなく、転籍としています。
③ 商標権、特許権、包括ライセンス契約等について
当社グループは、サントリーホールディングス㈱との間でコーポレートブランド「サントリー」についての使用許諾契約を締結しており、これに基づき「サントリー」の名称・ブランドを使用することを許諾されています。当該契約に基づく「サントリー」の使用については、当社がサントリーグループに属していることが条件となっています。なお、当社は当該契約に基づきサントリーホールディングス㈱にロイヤリティの支払いを行っています。
また、当社グループの事業に関連する商標権、特許権、意匠権等の知的財産権については、サントリーグループにおける知的財産権の有効活用の促進及び維持管理集中化による効率化のため、一部をサントリーホールディングス㈱が保有し、当社はサントリーホールディングス㈱から独占的実施権等を付与されています。なお、当社はサントリーホールディングス㈱に当該独占的実施権等に伴うロイヤリティの支払いを行っていません。また、当該許諾関係が終了する場合には、これらの知的財産権についてはサントリーホールディングス㈱から当社に無償で譲渡されることになっています。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績等の状況の概要
(ⅰ)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上収益は1兆7,154億円(前年同期比1.1%増、為替中立0.7%増)、営業利益は1,487億円(前年同期比7.2%減、為替中立7.8%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、4,847億円計上しましたが、この主な内容は、広告宣伝及び販売促進費が1,626億円、従業員給付費用が1,724億円等であり、その結果、営業利益は1,487億円(前年同期比7.2%減、為替中立7.8%減)となりました。
金融収益は28億円となりました。また、金融費用は45億円となりました。
これらの結果、税引前利益は1,470億円(前年同期比8.7%減、為替中立9.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は887億円(前年同期比5.1%減、為替中立5.8%減)となりました。また、1株当たり当期利益は287円13銭となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
[日本事業]
売上収益は7,352億円(前年同期比0.5%増)、セグメント利益は470億円(前年同期比4.3%減)となりました。
[アジアパシフィック事業]
売上収益は3,941億円(前年同期比2.0%減、為替中立1.6%減)、セグメント利益は425億円(前年同期比6.4%減、為替中立6.2%減)となりました。
[欧州事業]
売上収益は3,902億円(前年同期比6.0%増、為替中立3.2%増)、セグメント利益は616億円(前年同期比2.0%増、為替中立0.6%減)となりました。
[米州事業]
売上収益は1,960億円(前年同期比0.6%増、為替中立2.0%増)、セグメント利益は235億円(前年同期比0.7%減、為替中立0.8%増)となりました。
(ⅱ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、主要通貨の為替レートが円安になったことに加え、売上債権及びその他の債権の増加、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,600億円増加して2兆2,180億円となりました。
負債は、社債及び借入金の減少等があった一方、前連結会計年度末と比較して、主要通貨の為替レートが円安になったこと、仕入債務及びその他の債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ501億円増加して7,928億円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末と比較して、主要通貨の為替レートが円安になったことに伴うその他の資本の構成要素の増加、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,099億円増加して1兆4,252億円となりました。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は59.3%となり、1株当たり親会社所有者帰属持分は4,258円74銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ118億円減少し、1,487億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益1,470億円、減価償却費及び償却費836億円等に対し、売上債権及びその他の債権の増加482億円、法人所得税の支払427億円等により、資金の収入は前連結会計年度に比べ344億円減少し、1,593億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出940億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ125億円減少し、888億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払386億円、長期借入金の返済による支出251億円等により、資金の支出は前連結会計年度に比べ280億円減少し、840億円の支出となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
695,031 |
102.2 |
|
アジアパシフィック |
415,497 |
108.2 |
|
欧州 |
290,355 |
105.1 |
|
米州 |
151,883 |
101.8 |
|
合計 |
1,552,768 |
104.3 |
(注)1.金額は、最終販売価格によっています。
2.生産実績には外注分を含んでいます。
(ⅱ)受注実績
当社グループは、原則として見込み生産を主体としているため、記載を省略しています。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
735,188 |
100.5 |
|
アジアパシフィック |
394,057 |
98.0 |
|
欧州 |
390,202 |
106.0 |
|
米州 |
195,990 |
100.6 |
|
合計 |
1,715,438 |
101.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成されています。
連結財務諸表を作成するに当たり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しています。重要な見積り及び判断については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しています。また、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積りを行っている部分があり、これらの見積りについては不確実性が存在するため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ)経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、中期経営戦略及び中期経営計画を「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営戦略及び(3)中期経営計画(2024-2026)」に記載のとおり策定しています。その実現に向けて、当社グループが実施した活動は以下のとおりです。
当社グループは、真のグローバル飲料企業として持続的な事業成長と企業価値向上を実現すべく“質の高い成長”を目標に掲げています。2024年からスタートした中期経営計画においては、「ブランド戦略」、「構造改革」、「DEI」、「サステナビリティ」の4つを重要な戦略テーマに掲げ、積極的に事業を展開しています。
売上収益は、特にアジアパシフィックで厳しい外部環境の影響を受けましたが、引き続きコアブランドを中心とした積極的なマーケティング活動を展開し、1兆7,154億円(前年同期比1.1%増、為替中立0.7%増)となりました。
営業利益は、原材料高及び為替変動によるコスト増の影響を概ね想定どおりに受けたことに加え、欧州におけるマクロ経済減速の影響を受けたことや、アジアパシフィックにおける売上収益の減少もあり、1,487億円(前年同期比7.2%減、為替中立7.8%減)となりました。
税引前利益は、営業利益の減少により、前連結会計年度に比べ141億円減少して1,470億円(前年同期比8.7%減、為替中立9.4%減)となりました。
当期利益は、税引前利益の減少により、前連結会計年度に比べ75億円減少して1,101億円(前年同期比6.4%減、為替中立7.1%減)となりました。
非支配持分に帰属する当期利益は、主にSuntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.において利益が減少した影響により27億円減少し、親会社の所有者に帰属する当期利益は、887億円(前年同期比5.1%減、為替中立5.8%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
[日本事業]
売上収益は、価格改定や商品構成の改善が寄与し、販売数量は減少したものの、7,352億円(前年同期比0.5%増)となりました。
飲料市場(当社推定)は、価格改定や最盛期における悪天候の影響等により前年同期を下回りました。当社販売数量も、持続的なコアブランドの強化、新商品の投入、積極的なマーケティング活動を行いましたが、飲料市場と同様の影響を受け、前年同期を下回りました。
ブランド別には、「サントリー天然水」は、1Lペットボトルや、「サントリー天然水 きりっとヨグ」が好調に推移しましたが、前年同期の備蓄需要の反動等もあり販売数量は減少しました。「BOSS」は、「クラフトボス」シリーズの「甘くないイタリアーノ」、「世界のTEA」シリーズが好調に推移し、ブランド全体での販売数量は前年同期並みとなりました。「伊右衛門」は、引き続き厳しい競争環境の中、特に大容量で価格改定の影響を受け、販売数量は前年同期を下回りました。一方で、小容量はマーケティング活動が奏功し、堅調に推移しました。特定保健用食品・機能性表示食品においては、「特茶」が有効性のエビデンスを訴求したコミュニケーションにより堅調に推移、2025年10月に販売を開始した「特茶」ブランドの水カテゴリー商品「特水」は新たな需要を開拓しました。
自動販売機事業については、自販機キャッシュレスアプリ「ジハンピ」が2025年12月末時点までに1,500万ダウンロードを達成し、顧客接点の拡大に寄与しました。
セグメント利益は、コストマネジメントを徹底しましたが、インフレに伴う原材料価格や物流費の高騰の影響を受け、470億円(前年同期比4.3%減)となりました。
[アジアパシフィック事業]
売上収益は、3,941億円(前年同期比2.0%減、為替中立1.6%減)となりました。
飲料事業については、急速な事業環境変化への対応が遅れたベトナム及びタイでは、販売数量が前年同期を下回り、減収となりました。ベトナムでは、競争激化に加えて消費低迷により水カテゴリー以外の飲料市場が縮小し、タイでは、天候不順により主力の炭酸カテゴリー市場が落ち込んだ影響を受けました。オセアニアでは、エナジーカテゴリーの伸長と積極的なマーケティング活動により「V」の販売数量が増加したことに加え、2025年7月からのRTDアルコール飲料の販売開始が寄与し、増収となりました。
健康食品事業(タイ及びインドシナ半島)については、消費低迷や観光客減少による需要減の中でも、新商品の投入やコミュニケーションの刷新によりタイ国内での販売が堅調に推移し、増収となりました。
セグメント利益は、売上収益の減少に伴い425億円(前年同期比6.4%減、為替中立6.2%減)となりました。
[欧州事業]
売上収益は、3,902億円(前年同期比6.0%増、為替中立3.2%増)となりました。
フランスは、砂糖税増税に伴い販売数量は減少したものの、価格改定の影響により増収となりました。イギリスでは、前上半期に生じた工場稼働率低下の影響の反動に加え、「Lucozade」及び「Ribena」における積極的なマーケティング活動の効果や為替の影響等により増収となりました。スペインは、業務用トニックウォーター市場鈍化の影響を引き続き受けましたが、商品ポートフォリオの拡充が奏功し、増収となりました。
セグメント利益は、売上収益の増加及びコストマネジメントの徹底により、616億円(前年同期比2.0%増、為替中立0.6%減)となりました。
[米州事業]
売上収益は、1,960億円(前年同期比0.6%増、為替中立2.0%増)となりました。
水カテゴリーにおける一部商品の取り扱いが減少したものの、炭酸カテゴリー及びエナジーカテゴリーが堅調に推移したことに加え、新商品の投入も寄与しました。
セグメント利益は、人件費及び製造コスト高騰の影響を受け、235億円(前年同期比0.7%減、為替中立0.8%増)となりました。
セグメント利益合計は1,487億円(前年同期比7.2%増、為替中立7.8%増)であり、連結損益計算書の営業利益と一致しています。
2026年は、不確実性の高い外部環境や厳しい競争環境が継続、また消費行動の多様化が更に進むとの想定のもと、「新たな価値創造(イノベーション)」と「事業変革(トランスフォーメーション)」の加速を通じ、売上収益の成長を図ります。また、コストマネジメントの徹底も継続することで、増益を目指します。中長期の成長に向けては、引き続きM&A等の投資機会の探索や生産設備の増強を通じた生産性向上に取り組みます。
なお、当社は、海外事業の迅速な変革の加速と一体経営を行うべく、2026年1月1日付で組織変更を実施しました。これに伴い、従来、「日本事業」、「アジアパシフィック事業」、「欧州事業」、「米州事業」としていた報告セグメントを、2026年度より「日本事業」、「欧州事業」、「アジア事業」、「オセアニア事業」、「米州事業」に変更します。
日本では、引き続き「コアブランドイノベーション」、「自販機事業の構造改革」、「サプライチェーン構造革新」を事業戦略の重点領域とし、売上収益と利益の成長を図ります。
欧州では、コアブランドの強化と積極的な販促活動を進めます。コスト削減活動及び構造改革も継続し、収益性の向上を図ります。
アジアでは、ベトナム及びタイにおける急速な事業環境変化の影響が引き続くとの想定のもと、コアブランドの販促を強化、ニーズに応じた容器・容量展開等と合わせ、新たな需要創出とブランド価値向上を図ります。
オーストラリア及びニュージーランドでは、引き続きコアブランドである「V」に注力するとともに、「BOSS」の更なる成長を図ります。RTDアルコール飲料については、2026年1月からニュージーランドでも販売を開始し、更なる売上拡大を目指します。
米州では、主力の炭酸カテゴリーの強化を進めるとともに、伸長する非炭酸カテゴリーの更なる拡大に取り組みます。消費者の変化を先取りした新ブランド投入と商品展開を通じポートフォリオを最適化し、売上収益及び利益の成長を図ります。
経営陣一体となって、以上の取組を、強力に迅速に進めていきます。
(ⅱ)財政状態の分析
当社グループは日本のみならずアジアパシフィック、欧州、米州の各地に活動拠点を有しています。各拠点の機能通貨で算定された資産・負債は連結財務諸表の表示通貨である日本円に換算するため、当社グループの資産・負債残高は各種通貨の日本円に対する為替変動に大きく影響されます。各通貨の期首及び期末の為替レートについては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (3)外貨換算」に記載のとおりです。当連結会計年度は主要な通貨が期末にかけて円安に推移したことが要因となり、資産・負債がそれぞれ増加しています。
のれん及び無形資産は当社グループの資産総額の約39.0%を占める重要な構成要素であり、過去に実施した企業買収等の結果、取得したブランドや統合により得られるシナジーを評価して計上したものです。このうち、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については定期的な償却は行わず、年に一度実施する減損テストを実施しています。減損テストの回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか大きい金額として算定しています。これらの回収可能価額は、経営者が承認した事業計画及び事業計画期間後の長期成長率に基づいたキャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位及び資金生成単位グループの税引前加重平均資本コスト(WACC)により現在価値に割り引いて算定しています。ブランドごとに販売する地域の景気や天候、ブランドコンディションには違いがあり、翌連結会計年度以降、個別には減損損失が発生する場合がありますが、現時点において、当社グループがこれまでに実施したM&Aとその後の統合プロセスはいずれも全体としては順調に推移していると評価しています。当社グループは、今後ものれん及び無形資産の適正な評価に取り組む方針です。
また、負債は、仕入債務及びその他の債務の増加等により増加しています。借入金が毎期着実に減少しており、ネットD/Eレシオは△0.05となりました。
(ⅲ)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ118億円減少し、1,487億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益の減少141億円や法人所得税の支払額の増加34億円等により、資金の収入が前連結会計年度に比べ344億円減少し、1,593億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出の減少143億円に対し、子会社の売却による収入の減少47億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ125億円減少し、888億円の支出となりました。フリーキャッシュフローは705億円の収入となり、前連結会計年度から219億円減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は短期借入金及びコマーシャル・ペーパー、長期借入金、社債の減少による支出488億円、配当金の支払額491億円等に対し、当連結会計年度は短期借入金及びコマーシャル・ペーパー、長期借入金、社債の減少による支出131億円、配当金の支払額572億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ280億円減少し、840億円となりました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社グループにおける資金需要のうち、主なものは設備投資、事業投資、有利子負債の返済及び運転資金等です。当社グループは資金の流動性確保のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っています。
また、事業活動等により創出したキャッシュ・フローに加えて、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保しており、資金需要に対応しています。
なお、今後予定されている設備投資に係る資金需要の主なものは、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。
|
契約会社名 |
契約締結先 |
国名 |
契約内容 |
締結年月 |
|
サントリー食品 インターナショナル㈱ |
PepsiCo, Inc. |
U.S.A. |
ペプシブランド製品の製造・販売に関するライセンス契約 |
1997年12月 (注)1 |
|
サントリー食品 インターナショナル㈱ |
Pepsi Lipton Trading SARL |
Switzerland |
リプトンブランド紅茶飲料の製造・販売に関するライセンス契約 |
2016年1月 (注)1 |
|
サントリー食品 インターナショナル㈱ |
㈱福寿園 |
日本 |
日本茶製品の共同開発と商品展開に関する業務提携契約 |
2003年7月 (注)1 |
|
サントリー食品 インターナショナル㈱ |
STARBUCKS CORPORATION |
U.S.A. |
スターバックスブランドRTDコーヒーの製造・販売に関するライセンス契約 |
2005年3月 |
|
サントリー食品 インターナショナル㈱ |
サントリー ホールディングス㈱ |
日本 |
サントリーホールディングス㈱の有するコーポレートブランドの使用に関する契約 |
2009年4月 (注)2 |
|
Suntory Beverage & Food Asia Pte. Ltd. |
PepsiCo, Inc.他 |
U.S.A. |
ベトナムにおける飲料の製造・販売に関する合弁契約 |
2012年8月 (注)1 |
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Suntory Beverage & Food Asia Pte. Ltd. |
PepsiCo, Inc.他 |
U.S.A. |
タイにおける飲料の製造・販売に関する合弁契約 |
2017年11月 |
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Suntory International Corp. |
Pepsi Ventures Holdings, Inc. |
U.S.A. |
ペプシブランド製品の製造・販売に関する合弁契約 |
1999年7月 (注)2 |
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Pepsi Bottling Ventures LLC |
Keurig Dr Pepper Inc. |
U.S.A. |
ドクターペッパーブランド製品に関するフランチャイズ契約 |
1999年7月 (注)2 |
(注)1.自動更新の定めがあります。
2.契約の終期は定めていません。
当社グループでは、安全、安心に裏付けられた「おいしさ」を価値の中心に据え、国内・海外に研究開発を担当する部門・部署を設置し、高付加価値商品の開発に取り組んでいます。
当社グループ横断での研究開発活動は、MONOZUKURI本部が行っています。
MONOZUKURI本部では、当社グループにおけるR&D戦略の立案・実施、R&Dに関する資源投入・配分計画の立案・実施、競争力の源泉となるグローバル中長期技術戦略の立案・実施、関係部署との連携による技術戦略の推進と完遂、商品開発活動の支援を行っています。
また、研究開発部門を有するグループ各社においても研究開発活動を行っています。
セグメント別の研究開発活動は次のとおりです。
[日本事業]
研究開発活動の担当部署は、SBFジャパン内の商品開発部及び生産・SCM本部です。
商品開発部では、飲料の中味開発に関して、基本戦略に基づく中味開発戦略(中長期及び年次計画)の立案・推進・管理、新規原料の探索・開発・香味評価及び安全性リスク評価による新価値創出、新製品中味の香味・品質・収益性の設計、新製品中味開発における研究開発投資効率の追求、既存製品中味の原価・品質チェック及び再設計、中味製造に関する標準規格類の起案を行っています。
生産・SCM本部では、主に飲料のサプライチェーンマネジメント及びプロダクトライフサイクルマネジメントに関する中長期及び年次の基本戦略の立案・推進・管理、並びに新製品・リニューアル品・特発品の上市までの生産から販売に至る各部運営コントロール及び収益性・投資効率の追求を行っています。
研究開発活動は、神奈川県の商品開発センターにおいて行っています。
当連結会計年度は、水・コーヒー・無糖茶カテゴリーを中心に商品開発に取り組みました。
ブランド別に見ると、「サントリー天然水」ブランドにおいて、「きりっとヨグ 朝摘みレモン&ヨーグルト味」を発売しました。“3種の乳酸菌&ビフィズス菌”で発酵したこだわりの乳によるコク深くなめらかな口当たりに、シチリア産の朝摘みレモン果汁を合わせてみずみずしい味わいを実現しました。
「BOSS」ブランドにおいて、「クラフトボス」コーヒーシリーズから「甘くないイタリアーノ」を、豊かなミルクの味わいはそのままに、コーヒーのコクと香りを追求した専用の焙煎豆を開発し、飲み口の狭いペットボトルでも香り高いコーヒーが楽しめる設計に進化させました。また、「クラフトボス ラテ」を、コーヒーのボディ感とミルクのなめらかな飲みやすさを更に強化し、より満足感のあるラテに進化させ、リニューアルしました。更に、新たなシリーズとして紅茶の枠を超え、多様な茶葉やフルーツ等の素材を組み合わせたアレンジティー「クラフトボス 世界のTEA」シリーズとして、「フルーツティーエード ピーチ&マンゴー」「ティーレモネードwithクールライム」「ブルー セイロンティー無糖」「贅沢ミルクティー」4商品を発売しました。
「伊右衛門」ブランドにおいて、サントリー緑茶「伊右衛門」をリニューアルし、3年以上かけて独自開発した茶葉を新たにブレンドし、更に旨みの強い一番茶の比率をアップすることで、上質なお茶の味わいに仕上げ、“香りと旨み”が特徴の味わいへと刷新しました。
「GREEN DA・KA・RA」ブランドにおいて、「やさしいコーン茶」を発売し、焙煎方法の異なる2種のコーンをブレンドすることで、素材の持つ自然な甘みや香ばしさを引き出し、最後まで心地よくすっきり飲める味わいに仕上げました。また、「やさしい麦茶」は、独自開発した“発芽大麦”の配合量を増やし、すっきりやさしい味わいはそのままに、より麦の甘香ばしさを感じられる中味にリニューアルしました。「やさしいルイボス」は2種の茶葉をブレンドすることで、ルイボスティーらしい豊かな香り立ちと、すっきりとした飲みやすさを実現した中味にリニューアルしました。
「特茶」ブランドからは、初の水カテゴリー商品となる機能性表示食品「特水」を、発売しました。約50種類の機能性成分の中から、ほぼ無味無臭・無色である植物由来のポリフェノール「HMPA」を見つけ、当社で初めて採用しました。通常の水と同じように、日常的に美味しく飲んでいただけます。
[アジアパシフィック事業]
タイにおいて、「BOSS」ブランドから「BOSS DOUBLE ESPRESSO」等、2フレーバーを発売しました。ベトナムにおいて、「TEA+」ブランドから「TEA+ APPLE OOLONG TEA with Fuji apple flavor」を発売し、「TEA+ GREEN OOLONG TEA」等、2フレーバーをリニューアルしました。また、「BRAND'S」ブランドから6フレーバーを発売しました。オーストラリア及びニュージーランドにおいて、「V」ブランドから「V RiiSE SPARKLING MANDARIN」等、6フレーバーを発売し、1フレーバーをリニューアルしました。
[欧州事業]
イギリスにおいて、「Lucozade」ブランドから「Lucozade Sport Ice Kick」等、2フレーバーをリニューアルしました。フランスにおいて、「Oasis」ブランドから「Oasis Citron Citron Vert」を発売し、「Oasis Orange」等、4フレーバーをリニューアルしました。スペインにおいて、「Schweppes」ブランドから「Schweppes Naranja」を発売しました。
以上により、当連結会計年度における研究開発費は、日本セグメント