文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「人々の生活環境が豊かになることを使命とし、土・水・大気・構造物調査・測量設計等における適切な情報を土木管理総合試験所グループの総力(スピード・対応力・提案力)を挙げ、顧客に対して積極的にコンサルテーションを行う」を経営の基本理念として、事業展開を行っております。
生活基盤を形成する保全・整備事業に寄り添い、サステナブルな社会づくりに貢献することが、当社の事業の伸長につながると考え、近年課題となっている、防災・減災対策、災害からの復旧・復興、老朽化したインフラストックの維持管理問題、環境保全(気候変動・生物多様性)等に注力しております。更なる技術革新とスピード感ある対応が求められる状況の中、顧客満足度の最大化と地域社会への貢献を進め、企業の成長と共に株主の皆様の期待に応えられるよう邁進する所存であります。
(2)経営戦略
当社グループの中長期的な経営戦略は、2024年から2032年までの新中長期経営計画「いつの時代にも無くてはならない存在として選ばれ喜ばれるDKへ」をスタートさせ、近年事業の転換期をむかえる中、機構改革、構造改革に取り組み、計画に則った業績を残せるようステップアップの土台をしっかりと醸成し、安定期から再成長期へ向け体制を整えてまいります。
人材・組織戦略として、組織間の連携を強化、個の業務推進力を伸ばし、1人当たりの売上、利益の最大化を目指します。
事業戦略として、基幹業務である試験総合サービス事業(土質・地質調査試験、非破壊調査試験、環境調査試験)を高収益構造へ変化させ、基礎体力を最大化させます。
フランチャイズ店(以下、FC店)の拡大、新技術の開発、新規事業を推進し、コア事業とのシナジー効果で事業領域を拡大させ、収益性の改善を進めてまいります。
2025年度は中期経営計画「深化・確立 ~変える・変わるDK~」の2年目でありました。高収益構造化を実現するための戦略に基づく施策が徐々に功を奏し、基礎的な収益力が確実に向上しております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的かつ継続的な成長を目指し、労働集約型からの脱却と事業の大型化に取組むことで、売上高営業利益率8.7%以上、1人当り売上高16百万円以上の2点を目標に掲げ、その向上に努め企業価値の最大化を目指しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社を取り巻く事業環境は、国土強靱化政策やインフラ老朽化対策、防災・減災需要が継続するなか、激甚化する自然災害や環境問題への対応など、社会インフラ分野における公共投資の重要性が一段と高まっています。また、気候変動リスクの顕在化やカーボンニュートラルの推進に加え、DX・AI・ロボティクスといった技術革新が急速に進展しており、事業環境はこれまで以上に高度化・複雑化しております。
当社は、こうした社会的要請や環境変化に的確かつ迅速に対応し、持続的な成長を実現するため、以下の対処すべき課題に取り組んでまいります。
①技術力強化とサービス価値向上
多様化する社会課題に対応するため、調査・試験・分析・設計・解析・工事など当社の主要事業全般において、技術力の向上と品質強化を進めます。特に、AI・データ解析技術・自動化技術の活用を推進し、新技術の検証・実証を通じて高度なソリューションの提供を目指します。これにより、環境負荷低減やインフラ長寿命化といった社会的課題への貢献を一層強化してまいります。
②試験センターの高度化・効率化および営業エリアの拡大
全国の試験センターに対し、計画的な設備投資と業務効率化を推進し、室内試験・分析事業の処理能力向上と高度化を図ります。また、地域特性に応じた営業体制の強化や、フランチャイズおよびパートナーシップの拡大を通じて営業エリアの拡大と顧客接点の強化を進めます。
③人材確保と育成による組織力の強化
技術者不足が続く中、採用力の強化と教育体系の充実を図り、専門技術者の計画的な育成を進めます。あわせて、新人事制度の運用やキャリア形成支援を通じて、従業員が自律的に成長できる環境を整備し、多様性を尊重した働きやすい職場づくりを推進します。
④デジタル技術活用による差別化と生産性向上
国土交通省の i-ConstructionやBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling Management)の普及に対応し、デジタル計測・モデル化・データ活用の取り組みを加速します。また、AI自動解析や業務プロセスのデジタル化等を推進し、全社的な業務効率化と生産性向上を図ります。これらにより、他社にはない独自の技術とDXを組み合わせたソリューションを提供し、競争力を強化します。
⑤海外展開・オフショア活用の拡大
ベトナムに所在の C.E.Lab を中心としたオフショアリングの活用を進め、設計・解析・ドキュメント作成などの生産能力の向上を図ります。また、海外人材の育成・受け入れ体制の整備を通じて、国際的な業務遂行体制の強化に取り組みます。
⑥リスクマネジメントおよび経営基盤の強化
自然災害・感染症・地政学リスクなど、多様化する外部環境の変動に備え、事業継続計画(BCP)の継続的な見直しと実効性の向上を図ります。また、適正価格での受注や原価管理の徹底による収益性の確保、情報セキュリティ対策の強化など、安定的な経営基盤の維持・向上に努めます。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。
(1)サステナビリティ
当社の経営理念では「人々の生活環境が豊かになることを使命とし、土・水・大気・構造物調査・測量設計等に関わる適切な情報をスピード・対応力・提案力を持って、顧客に対し積極的にコンサルテーションを行う」と掲げており、この理念のもと、建設コンサルタント企業としてステークホルダーの皆様の信頼を確立し、持続可能な社会の発展に貢献するため、サステナビリティ経営を推進してまいります。
①ガバナンス
当社では、取締役会直結の「サステナビリティ委員会」を設置し、その責任者としてサステナビリティ担当取締役を配置しております。当社及びグループ全体のサステナビリティ活動の責任を担っております。
原則として、サステナビリティ委員会は隔月で開催され、サステナビリティの動向について協議し、その対策を検討しております。その内容は取締役会に定期的に報告され、必要に応じて企業全体の課題として対策の実施、問題解決に向けた取組みの指示が発信されます。
また下部組織としては、サステナビリティ事務局が設置されており、サステナビリティ委員会のフォローを行うと共に、データの収集、分析等実務的な案件の対応を行っております。
②戦略
当社は、事業活動を通じて社会問題の解決に寄与し、社会価値と企業価値の双方の創出に取組んでいます。その実践のために優先的に取組む社会課題を抽出し、重点課題である5つのマテリアリティを特定いたしました。
1.安全で強靭な社会インフラの整備の追求
2.暮らしの安全・安心を支える防災、減災技術の提供
3.自然との共生社会の実現
4.脱炭素社会、持続可能な循環型社会への貢献
5.多様な価値観の尊重と働きがいの創造
社会問題を解決することで事業成長を果たし、事業が成長することで多くの社会課題の解決に寄与できることから、事業の成長と社会問題の解決を両輪としたサステナビリティ経営で持続可能な社会の実現を目指します。
③リスク管理
企業を取り巻く環境は、不透明であり、不確実性を増すなか、企業活動に重要な影響を及ぼすリスクについて的確に対処するため、取締役会、サステナビリティ委員会が中心となり、サステナビリティに関連するリスクを適切に管理しております。
④指標及び目標
社会課題解決に向けた取組むべき重要な課題である5つのマテリアリティへの取組について、「取組みのテーマ」、「目標」を定め「実績」を管理しております。
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重要なテーマ |
取 組 |
実 績 (当連結会計年度) |
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安全で強靭な社会インフラ整備の追求 |
膨大なインフラ管理への対策 3次元高速レーダ探査車を利用した高速調査+高速解析を実現し、人海戦術が恒常化されている路面、路面下の調査解析において、短時間低コストにて調査解析を可能とした。 内閣府主催の第3期戦略的イノベーション創造プログラムに協力機関として参画しております。 |
高速レーダ探査にて、道路表面、路面下だけでなく、橋梁床版内部劣化調査(コンクリート)にも利用が可能。その技術が、国土交通省新技術情報提供サービス「NETIS」に登録。 |
|
暮らしの安全・安心を支える防災、減災技術の提供 |
ゼロエミッションへ向けた取組 現場で排出される産業廃棄物を削減させる工法の研究開発を進め、砂防堰堤では砂防ソイルセメント工法を推奨しています。 硬化の判定方法に関する特許も取得しています。 |
工法対応件数 前期比80.6% |
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自然との共生社会の実現 |
自然との共生社会の実現 各種環境調査を通じて生態系の保全に取組んでおります。 ジオロボティクス研究所第2フィールド“フォレスト”が自然共生サイトとして認定登録されております。 |
生活環境影響調査、自然環境調査実績 前期比99.8% |
|
脱炭素社会、持続可能な循環型社会への貢献 |
CO2排出削減への取組 地盤改良工法において、環境負荷軽減工法の採用を拡大しております。 TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言を参考に、気候変動による事業への影響やリスクを管理し、事業戦略の検討等の積極的な開示に努めます。 |
令和7年度データの分析を進め、令和8年度のデータ収集を開始。 |
|
多様な価値観の尊重と働きがいの創造 |
ダイバーシティ&インクルージョン 性別、年齢、国籍等さまざまな属性をもつ人々を等しく認め、互いの違いを受入れ、活かし合いながら、それぞれが実力を発揮できる職場環境を目指しています。 |
外国人雇用の促進、 女性活躍推進、次世代育成支援対策推進等に積極的に取組み、職場環境の整備を進めています。 働き方の多様性に対応するため人事制度改革にも取組んでいます。 |
(2)気候変動
気候変動の原因となる地球温暖化への対応を重要な経営課題の一つとして認識しており、令和4年にはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言を参考に、気候変動に関する取組の積極的な開示に努めております。
気候変動による自然災害の増加・激甚化や温暖化による海水面の上昇等、物理的なリスクに加えて、脱炭素社会への転換による法規制の強化や新技術の開発が業界全体の構造を変化させ、財務やレピュテーションに様々な影響を与える可能性があります。
①ガバナンスの整備
気候変動対応に関するガバナンスについては、
②戦略
当社の重要なマテリアリティに「脱炭素社会、持続可能な循環型社会への貢献」を掲げており、当社の業務の
推進によって、将来にわたって温室効果ガス排出量の削減に取組んでまいります。不確実性の高い気候変動につ
いて、2050年時点における2℃と4℃のシナリオを描き、2030年に想定される自社への影響を分析いたしまし
た。
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定義 |
シナリオ分析 |
事業への影響 |
対応策 |
財務への強度 |
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2℃ |
2030年までに2℃上昇における財務及び事業に与えるインパクトは、法規制等のリスクはあるものの、限定的と考えられ、リスクに対応した施策を講じることで、事業機会の創出に繋げ、収益化することも可能と想定される。
|
CO2排出規制強化、炭素税の導入により、事業活動が停滞し、収益に影響がでる。 想定シナリオを前提とした対策を施した場合、再エネ・省エネ導入による業務、受注の拡大により収益が増加する。 |
再生可能エネルギー関連事業の開始 環境負荷低減工法の増加 AI/IOT事業を増加させ、現場出張比率を抑制 災害時の具体的な行動指針の策定
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小 |
|
4℃ |
世界が現状を上回る施策を講じることなく、温暖化が進んだ場合、気温が4℃上昇することにより、さらに自然災害が頻発化、激甚化することが予想される。当社の基幹施設である試験センターや各支店への影響は想定されるが、リスクを低減し、機会を最大化することで、影響を最小限に抑えることができると考えている。
|
気温上昇が抑制できなかった場合、大幅な規制強化はなく、現状と変わらない体制で、自然災害の頻発化、激甚化がさらに進んでいると予想される。再エネ・省エネ事業の普及も限定的で市場の拡大も進まないため、当社としても事業推進は限定的と考えられる。事業としては防災減災事業への寄与と社員関係者の安全管理を徹底することで、事業を継続的に存続させ、計画的なレジリエンスの向上により機会を増加させることも可能である。 |
防災・減災事業への寄与 現場出張比率抑制 災害時の具体的な行動指針の策定 |
小 |
③リスクと機会
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区分 |
リスクの内容 |
機会の内容 |
期間 |
財務への影響 |
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|
移行リスク |
法規制・技術・市場 ・評判 |
法規制、脱炭素税が導入された場合、炭素排出抑制のための設備投資、税負担を製品に転嫁した場合、価格競争力の低下のリスク |
計画的な設備投資を実施し、設備投資額の高騰を限定的にすることで、他者に先んじて脱炭素、エネルギー効率の高い事業を推進できる。 脱炭素税の製品価格への転嫁を最小限に抑えることができれば、価格優位性が産まれ、売上・利益が拡大する可能性。 |
中期 |
中 |
|
社会的な脱炭素化の潮流から、各国で排出権取得制度導入が拡大した場合、排出量削減に対する設備への切替投資コストが発生する。リスク削減義務を達成できなかった場合、排出枠購入による費用増加のリスク |
削減義務を達成し、大きく排出量を削減できる場合、排出権売却により収益拡大につながる可能性。 |
長期 |
小 |
||
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脱炭素化の進展により 新技術への切替が必要となり、設備投資の増加による費用の増加リスク 既存技術からの更新のない特殊技術の価値低下による収益の減少リスク |
脱炭素化の進展に合わせた新技術の導入や、特殊技術の更新ができれば、市場に先行して業務の提供ができ、収益の拡大につながる可能性。 |
中期 |
大 |
||
|
再エネルギー活用の急拡大により、エネルギー価格が高騰した場合、試験センター等の操業コストが増加するリスク |
再エネ、省エネ等の発電やEMS(エネルギーマネジメントシステム)等の導入促進により、調査、試験、工事需要が増加する可能性。 |
中期 |
中 |
||
|
顧客から再エネ利用やカーボンニュートラル対応等の要求に対応できない場合、ビジネスチャンスを喪失し売上高が減少するリスク |
業界全体でのサプライチェーンでGHG排出量を削減する動きに対し、当社の事業もサステナブルと認知されることにより、業績の向上につながる。 そのための技術開発、研究を早期に進める必要がある。 |
中期 |
中 |
||
|
物理リスク |
急性 |
自然災害の頻発化、激甚化により、サプライチェーンが乱れた場合、当社の業績が減少するリスク |
自然災害の頻発化、激甚化により、災害復旧復興業務、インフラの維持管理業務が増加し、当社の業績が向上する可能性。 |
短期 |
大 |
|
慢性 |
平均気温の上昇による、従業員の健康状態の悪化による事業継続の困難 |
業務の省力化(AI、ロボット化等)を推進することによって、人海戦術からの脱却が可能となり、人員に影響されない業務の遂行が可能。 |
長期 |
中 |
|
|
温暖化による海面の上昇により、当社の施設に被害が発生し、業績に影響がでるリスク |
災害の発生による、復旧復興、防災減災事業の増加により、業績が向上する可能性。 |
長期 |
中 |
||
④指標及び目標
当社は中長期的な温室効果ガス(GHG)の排出削減目標の達成を目指し、事業への再エネ・省エネの導入、
新技術の開発により企業全体のサプライチェーンの環境負荷低減に取組んでまいります。令和5年から、Scope
1:燃料の消費、Scope2:電力の使用料、令和6年からScope3:バリューチェーン全体の間接的排出について
測定を開始し、効率的に削減計画を立てるための「見える化」と数値分析を進めております。
(3)人的資本経営に関する取組
当社の事業戦略の中でも重要課題であり、事業戦略を強化するには、まず人材・組織戦略の推進が不可欠だと
考えております。個々の業務推進力と組織間の連携を強化し、1人当たりの売上高、利益の最大化、少人数で最
大限の効果を発揮できるよう、施策を講じてまいります。それが事業戦略の効率的な推進に繋がり、人材・組織
戦略、事業戦略の両輪で当社の成長につながると認識しております。そのための教育と採用を強化し、必要な人
材の確保を行うと同時に多様な価値観を持った人材が活躍できる組織体制と職場作り(ダイバーシティへの取
組)を進めてまいります。
①ガバナンス
人材戦略に関わる重要な事項は、取締役会が中心となって推進し、その責任者は代表取締役社長が担っており
ます。人材戦略の具体的な各施策は、中期経営計画に紐づいた分科会が担当しており、定期的に取締役会に報告
され管理監督を行っております。
②戦略
当社の事業の根幹を担うのが「人」であり、人材戦略による経営基盤の強化は、当社のソリューションの提供
に大きな影響を及ぼします。「自ら考え、自ら変革する創造的人間であれ」は、当社の人材育成の基本的な理念
であり、この理念を共有し、成長できる環境を構築することを人材戦略の柱としています。
また近年様々なリスクが顕現しており、リスクを回避するための取組を実施しております。
具体的な取組としては、
・人事制度の改定:評価制度、賃金制度の改定、多様な働き方、福利厚生の充実
・採用の強化:新卒、中途、外国人雇用等多種多様で幅広い人材の採用強化
・教育制度の充実:基本的な研修として年齢、階級、能力、目的に合わせた研修を実施
③リスク管理
当社が事業を継続、発展させていくためには、人材の確保・育成が重要であります。社員の離職や健康状態の
悪化により、人材育成が進まなくなること、多様性が損なわれることにより、個々の能力発揮が阻害されること
がリスクであり、社員に対し安全で健康的な労働条件の提供及び多様性のある社内環境を整備することでリスク
低減に努めています。多岐に渡る問題に対応するために、外部に相談窓口を設け、全社員が利用できる体制を整
えております。また、定期的に社員満足度アンケートを実施し、社員の生の声を吸い上げ、その結果を分析し取
締役会に提出しております。
④指標及び目標
当社は、サステナビリティの重要なマテリアリティである「多様な価値観の尊重と働きがいの創造」を目標と
して取組んでおります。具体的にダイバーシティ&インクルージョンの取組に注力し、性別、年齢、国籍等様々
な属性をもつ人々を等しく認め、互いの違いを受入れ、活かし合いながら、それぞれが実力を発揮できる職場環
境の構築を進めております。
|
目標 |
対策 |
実績 |
|
仕事と子育ての両立を確立する |
小学校3年生までの子を持つ社員の 短時間勤務制度を導入 |
令和6年度までに規定化 |
|
多様な働き方の充実 |
時差出勤の導入 時間給制度の導入 |
令和6年10月より両制度導入 |
|
|
有休管理の徹底、取得推奨 |
令和6年 68.7% 令和7年 |
|
|
|
令和6年 6.4% 令和7年 |
有価証券報告書に記載した状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)公共事業動向に関するリスク
試験総合サービス事業において、ゼネコン等からの発注が9割以上を占めており、公共事業への依存率が非常に高くなっております。国及び地方公共団体等の財政悪化や事業の見直し等の公共投資の動向により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
よって当社では公共事業に依存するだけではなく、一般民間案件の受注にも注力しており、業界の枠に囚われることなく事業領域を拡大させております。公共事業は年度末(3月末)に集中する傾向があり、逆に4月からは閑散期となることもあるため、年間を通して受注が平準化するよう公共事業と民間案件のバランスをみながら受注をしております。
(2)災害等による事業活動の阻害に関するリスク
当社の試験総合サービス事業は、基幹業務を担う試験センターを中心に業務を進めており、この試験センターが災害など不測の事態に見舞われた場合には、試験・分析設備の破損、データの損傷・喪失や、ITネットワークを活用した業務処理システムのダウンにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
よって当社では、長野県千曲市(中央試験センター)、宮城県仙台市(東日本試験センター)及び山口県山口市(西日本試験センター)の合計3箇所に試験センターを分散させ、各試験センターにて設備の充実を図っているため、万が一の不測の事態が発生したとしても基幹業務がストップすることはなく、事業を推進することができます。
(3)人材の確保について
当社は、安定した技術力の提供を行うため正社員による現場作業を中心に行っております。業容の拡大のためには、それに応じた作業人員を一定数確保する必要があり、毎年の新卒採用及び中途採用を積極的に進め安定的な人員確保に努めております。しかし、少子高齢化、建設コンサルタント業界の雇用情勢の逼迫等により、その確保が十分でない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
よって当社では、業務の効率化(自動化等)を行うと共にPS(パートナーシップ)制度、FC制度を導入して全国各地の協力業者と協力して業務にあたることで、技術員不足の解消に努めております。
(4)感染症に関するリスク
当社が属する建設コンサルタント業界では、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けることはありませんでしたが、今後、新たにこのような感染症が拡大し長期化する場合は、当社経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)燃料費、原材料等の高騰に関するリスク
世界的な原油価格、原材料の高騰により、燃料費、建設資材価額が高騰し、建設現場に係る経費が増大することで、当社業務の受注価格に影響を及ぼし、適正価格での受注が困難となることが予想され、当社経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における世界経済は依然として地政学的リスクを抱えつつも、一部で持ち直しの動きがみられました。IMFをはじめ各国機関による見通しでは、適応的な民間投資やAI分野への技術投資が成長を下支えする一方、貿易政策の不確実性や財政負担、地政学的緊張が継続するなど、地域により回復の度合いが異なる状況となっております。インフレ率は徐々に鈍化しつつあるものの、為替・金利動向は各国の政策判断に左右される局面が続いております。また、国内経済は2026年にかけて民間需要を中心とした緩やかな回復が続き、賃金の改善を背景に個人消費は底堅く推移しております。一方で、建設コストに大きく影響する労務費上昇や建設資材価格の高止まり、熟練技能者の減少等、供給制約の影響は継続しております。
当社が属する建設コンサルタント業界では、政府による国土強靱化施策が継続的に推進されております。従来の「5か年加速化対策」(〜2025年度)に続き、2026年度から2030年度までを対象とする「第1次国土強靱化実施中期計画」が閣議決定され、計画規模は総額約20兆円強とされております。同計画では、激甚化・頻発化する自然災害への備え、インフラ老朽化対策、水道・道路等の重要インフラの維持管理と更新の強化、デジタル技術の活用が重点施策として掲げられており、これにより今後も関連分野での事業需要拡大が見込まれます。
このような環境下において当社グループは、中期経営計画「深化・確立 ~変える・変わるDK~」のもと、個人と組織力の強化、技術力・発想力の向上を図り、高収益構造の確立に取り組んでおります。
インフラメンテナンス維持管理業務では、従来の目視点検に代わり、当社が開発した3Dレーダ搭載車による高速調査・解析を活用し、維持管理・更新コストの削減と業績向上を両立させております。また、内閣府主導の第3期戦略的イノベーション創造プログラム(第3期SIP)において、スマートインフラマネジメントシステムの実現と構築を目指す計画に協力機関として参画し、研究成果の社会実装を目指しております。これにより、社会課題の解決と技術力の一層の向上が期待されます。また、一定規模以上の工事ではBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling Management)の義務化が進む中、グループ会社と連携し、3D管理された設計資料の提供体制を強化に取り組んでおります。
エリア展開ではFC店の展開を進めると共に、昨今の災害に対応するために石川出張所の稼働を継続するなど、全国で起こりうる災害等に対して迅速に対応できる体制を整えてまいります。
業績につきましては、前年同期比で増収増益となりました。売上総利益率はわずかに低下したものの概ね前期並みに推移し、AI・自動化の活用、外注費の抑制、適正原価管理、赤字案件の縮減、作業効率化などの施策により、基礎的な収益力は確実に向上しております。さらに当社のベトナム子会社との連携を強化し、設計・解析業務の一部を海外拠点で実施することで、品質を維持しつつ業務の効率化と生産性向上を図っております。これにより、国内の技術者不足への対応と、持続可能な事業運営体制の構築を目指しております。
これらの取り組みを通じ、外部環境の変動に左右されにくい事業構造の強化を図り、持続的な成長基盤の確立を目指してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、7,695百万円(前期比4.8%増)、利益につきましては、営業利益は670百万円(前期比15.3%増)、経常利益は707百万円(前期比16.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は482百万円(前期比33.2%増)となりました。
当連結会計年度より、工事部門の管理方法を最適化することを目的として、従来「地盤補強サービス事業」としていた報告セグメントの名称を「工事総合サービス事業」へ変更いたしました。併せて、従来「試験総合サービス事業」に含めていた業務の一部を「工事総合サービス事業」へ移管しております。
なお、前連結会計年度に係るセグメント情報については、変更後の区分により作成しております。
①当社グループのセグメント別の業績
試験総合サービス事業
当連結会計年度の試験総合サービス事業の業績は、土質・地質調査試験においては公共、民間案件ともに受注が拡大し、現場試験、室内試験を中心に業績は好調となりました。また、能登半島地震の復旧・復興事業が着実に進捗しております。
非破壊調査試験においては、主力の品質管理試験である新設構造物向けから、既設構造物向けへと受注案件の流れが変化したことによる受注件数の減少や、セグメント変更の影響により、非破壊(CO)の売上高が大きく減少しました。非破壊(鉄)と物理探査の業績は堅調に推移しました。
環境調査試験においては、全国的な新設構造物の土壌分析案件の受注件数は低調となりました。また、技術員の充足に向けた対応が必要であるため、一部の高付加価値案件の獲得が難しい状況であります。
試験総合サービス全体としては増収増益となっております。
以上の結果、セグメント別売上高6,129百万円(前期比4.9%増)、セグメント別営業利益1,252百万円(前期比
2.5%増)となりました。
試験総合サービス セグメント売上高一覧表 (単位:百万円)
|
セグメント名 |
第40期連結会計年度 |
第41期連結会計年度 |
前期比額 |
前期比率 |
|||
|
土質・地質調査試験 |
3,320 |
4,109 |
789 |
123.8 |
|||
|
非破壊調査試験 |
非破壊CO |
1,171 |
1,571 |
792 |
1,224 |
△347 |
77.9 |
|
非破壊鉄 |
143 |
171 |
|||||
|
物理探査 |
257 |
260 |
|||||
|
環境調査試験 |
環境調査 |
500 |
950 |
385 |
795 |
△155 |
83.7 |
|
環境分析 |
450 |
409 |
|||||
|
セグメント合計 |
5,842 |
6,129 |
286 |
104.9 |
|||
試験総合サービス セグメント利益一覧表 (単位:百万円)
|
セグメント名 |
第40期連結会計年度 |
第41期連結会計年度 |
前期比額 |
前期比率 |
|||
|
土質・地質調査試験 |
706 |
816 |
110 |
115.6 |
|||
|
非破壊調査試験 |
非破壊CO |
190 |
251 |
133 |
213 |
△37 |
84.9 |
|
非破壊鉄 |
△9 |
△0 |
|||||
|
物理探査 |
69 |
80 |
|||||
|
環境調査試験 |
環境調査 |
138 |
264 |
113 |
222 |
△41 |
84.2 |
|
環境分析 |
125 |
109 |
|||||
|
セグメント合計 |
1,221 |
1,252 |
30 |
102.5 |
|||
工事総合サービス事業
当期から試験総合サービスの工事業務を当事業に移管しております。
当事業は、一般住宅及び中・大型建設物の建設予定地における地盤調査、地盤補強・改良工事から、構造物(コンクリート構造物、鋼構造物)の補強工事、汚染された土壌の浄化工事が主な事業の内容となっております。大型案件での受注が多いことと工事が長期間に渡るため、業績への寄与は工事の進捗によります。また、外注対応が主になるため、利益率の低い事業であります。
今期はインフラ老朽化関連工事を積極的に受注したことが奏功し、堅調な業績となりました。
以上の結果、セグメント別売上高861百万円(前期比5.9%増)、セグメント別営業利益79百万円(前期比42.1%増)となりました。
ソフトウェア開発販売事業
当事業は、当社の連結子会社である株式会社アイ・エス・ピーと株式会社アドバンスドナレッジ研究所のソフトウェア販売が主な収益源となっており、解析業務、アカウント利用料、保守料金、そしてソフトウェアの新規販売が順調に拡大しています。とくに、株式会社アドバンスドナレッジ研究所の好調な業績がグループ全体を牽引しております。
以上の結果、セグメント別売上高674百万円(前期比5.6%増)、セグメント別営業利益197百万円(前期比2.0%増)となりました。
当連結会計年度末の財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産7,352百万円となり、前連結会計年度末と比べ323百万円の増加となりました。
資産の部では、流動資産が4,313百万円となり、前連結会計年度末に比べ286百万円の増加となりました。その主な要因は、売掛金116百万円の増加、契約資産220百万円の増加等であります。
固定資産は3,038百万円となり、前連結会計年度末に比べ37百万円の増加となりました。その要因は、有形固定資産140百万円の増加、無形固定資産90百万円の減少、投資その他の資産合計12百万円の減少であります。
負債の部では流動負債が1,421百万円となり、前連結会計年度末に比べ139百万円の増加となりました。その主な要因は、買掛金42百万円の増加、未払金49百万円の増加等であります。
固定負債は755百万円となり、前連結会計年度末に比べ117百万円の減少となりました。その主な要因は、長期借入金105百万円の減少等であります。
純資産の部では純資産が5,174百万円となり、前連結会計年度末に比べ301百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金312百万円の増加、その他有価証券評価差額金9百万円の減少等であります。
この結果、自己資本比率は70.4%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
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第40期 連結会計期間 |
第41期 連結会計期間 |
差 額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
686 |
490 |
△196 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△111 |
△219 |
△107 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△443 |
△317 |
126 |
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現金及び現金同等物に係る換算差額 |
1 |
△0 |
△2 |
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現金及び現金同等物の増減額 |
132 |
△46 |
△179 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
2,090 |
2,043 |
△46 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、490百万円の収入(前期は686百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益730百万円、減価償却費238百万円、法人税等の支払額250百万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、219百万円の支出(前期は111百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出232百万円等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、317百万円の支出(前期は443百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出189百万円、リース債務の返済による支出56百万円、配当金の支払額170百万円等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、2,043百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、生産活動は行っていないため該当事項はありません。
b.受注実績
当社のサービスは、受注から販売までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、
記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績はセグメント別業績に記載の通りであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当事業年度の経営成績は、売上高が7,695百万円(前期比4.8%増)、営業利益は670百万円(前期比15.3%増)となりました。2024年度からの中期経営計画「深化・確立~変える・変わるDK~」をスタートさせ、まずは個と組織力の強化、技術力・発想力の強化により、しっかりとした事業基盤を整え、その後の成長への
道筋を描いていきます。今期はその2年目の年であり、利益率の改善を行いその成果がでております。赤字案件の縮減、実行予算の管理の厳格化、試験単価の見直し等を行いました。売上高、各利益とともに過去最高の業績となりました。
内閣府主導の第3期SIPに協力機関として参画しており、インフラメンテナンスの維持管理問題解決に向けて研究開発を進め、社会実装を目指しております。昨今の道路陥没事故を受けて、当研究成果の社会実装の重要性がさらに増しており、研究成果の社会実装を目指し協力機関と連携して早急に対応を進めてまいります。
海外展開につきましては、ベトナム現地法人と協力してオフショア事業に注力いたしました。時差の利用やコスト減ができることで当社の原価率を下げる狙いがあり、ベトナム支社の技術力の向上もあり、徐々に成果がでてきております。
業界の状況は国土強靭化、インフラストックの維持管理、環境保全と当社の基幹業務に関わりのある事業が増加していることから好況と判断でき、需要を効率的に取込んでいくことが重要だと認識しております。
また営業エリアの拡大では、FC展開による拡大を進めており、現在10店舗が加盟しております。さらに加盟店を増やし、需要のあるエリアへの展開を進めてまいります。
今後の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における達成状況は、売上高営業利益率目標8.7%に対して8.7%(前期比0.8ポイント増、計画比増減無し)、1人当り売上高16百万円に対して14百万円(前期比増減無し、計画比2百万円減)でありました。営業利益率につきましては、外注費の抑制、適正原価管理、赤字案件の縮減、作業効率化等により昨対で改善しました。1人当り売上高は目標で未達となりました。高単価、大型案件の受注が進まなかったことなどが原因であります。
現状の当社グループの受注単価は22万円程度でありまして、売上件数にすると年間約28,000件に上ります。まだまだ労働集約型の業務体系は否めず、技術員の増加にて業績を伸ばしてまいりましたが、昨今の人口減少、技術員、業者不足のなか飛躍的な業績の向上が困難になっております。労働集約型からの脱却は急務となっており、FC展開によるエリアの拡大を進め、業務の効率化による利益率の改善と案件の大型化による受注単価の向上を目標として取組んでおります。令和8年12月期の経営成績目標を売上高8,000百万円、営業利益694百万円、経常利益706百万円、親会社株主に帰属する当期純利益453百万円と見込んでおります。
また、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の実践に向けて、現状分析・評価のための指標と値を、ROIC(投下資本利益率)=6.0%、PBR(株価純資産倍率)=1.0倍と設定しております。
②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は稼動キャストの労務費と販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。設備資金需要につきましては、当社基幹業務である試験総合サービス事業に係る各種試験分析機器の導入費用等が主なものであります。これら資金需要に対する運転資金は、短期運転資金は、営業キャッシュ・フローと金融機関からの借入とし、長期運転資金は、金融機関からの長期借入を基本としております。また、当連結会計年度末の流動比率は連結ベースで314.1%となっており、流動性の観点からも財務健全性を維持しております。
③重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発は主にソフトウェア開発事業にて、連結子会社である株式会社アドバンスドナレッジ研究所において行われております。当社においても技術検証等の研究活動を行っておりますが、会計基準上の研究開発費として抽出・計上すべき費用が発生していないため、セグメント別の研究開発費の記載を省略しております。
当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は10,809千円となりました。当研究開発費は、株式会社アドバンスドナレッジ研究所の中核製品である熱流体解析ソフトウェア「FlowDesigner」を中心に、建設・製造分野をはじめとする多様な顧客ニーズや利用環境の高度化・多様化に対応するための現行製品の次世代版開発に主として充当しております。建築・設備設計分野におけるDXの進展を背景に、BIMデータとの連携強化や設計初期段階でのシミュレーション活用を可能とする機能拡充を進めており、設計・検討業務のフロントローディング化や顧客の業務効率化に資する研究開発を継続的に実施しております。加えて、将来の事業拡大および新たな付加価値創出を見据え、IoT、XR、AI等の先進技術との連携可能性に関する技術調査および検証を行っております。これらの取り組みでは、解析結果の可視化・共有手法の高度化、実測データとの連携による解析精度向上、設計・運用フェーズを横断したデータ活用の可能性について検討を進めております。
研究開発体制は、熱流体解析およびソフトウェア開発に精通した技術者にて構成されており、長年にわたり蓄積してきた解析技術・ノウハウと顧客からのフィードバックを活かしながら、市場ニーズを的確に捉えた実用性の高い研究開発を推進しております。今後も、既存製品の競争力強化とともに、中長期的な技術基盤の強化を図ることで、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。