第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第32期

第33期

第34期

第35期

第36期

決算年月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

2025年12月

売上高

(百万円)

15,854

17,827

20,081

22,713

25,779

経常利益

(百万円)

480

711

876

416

82

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

(百万円)

292

566

580

254

36

包括利益

(百万円)

380

722

638

343

40

純資産額

(百万円)

9,666

10,324

9,669

11,478

11,328

総資産額

(百万円)

12,519

13,669

13,045

15,448

15,699

1株当たり純資産額

(円)

2,013.77

2,150.86

2,387.54

2,185.11

2,114.02

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

60.85

118.08

125.99

50.16

6.84

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

47.94

自己資本比率

(%)

77.2

75.5

74.1

74.3

72.2

自己資本利益率

(%)

3.1

5.7

5.8

2.4

株価収益率

(倍)

30.6

営業活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

270

867

488

297

208

投資活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

528

408

275

718

2,205

財務活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

34

129

1,339

1,384

181

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

6,883

7,281

6,179

7,190

4,592

従業員数

(人)

1,814

1,855

1,969

2,167

2,526

(注)1.第32期から第34期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。第36期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

2.当社は、2024年2月7日に東京証券取引所スタンダード市場に上場したため、第35期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新規上場日から第35期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

3.第36期の自己資本利益率については、親会社株主に帰属する当期純損失であるため記載しておりません。

4.第32期から第34期の株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。第36期の株価収益率については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

5.従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、委託型執行役員は含んでおりません。パートタイマーの人数は、従業員数の10%に満たないことから記載しておりません。

6.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第33期の期首から適用しており、第33期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

7.第32期以降の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツの監査を受けております。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第32期

第33期

第34期

第35期

第36期

決算年月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

2025年12月

売上高

(百万円)

14,007

15,192

17,279

19,331

10,852

経常利益

(百万円)

394

657

941

576

138

当期純利益

(百万円)

3,031

518

633

338

26

資本金

(百万円)

10

10

10

10

10

発行済株式総数

(株)

6,000,000

6,000,000

6,000,000

6,000,000

6,000,000

純資産額

(百万円)

9,177

9,631

8,973

10,777

7,629

総資産額

(百万円)

11,653

12,333

11,770

14,024

8,335

1株当たり純資産額

(円)

1,911.89

2,006.65

2,215.67

2,051.74

1,423.77

1株当たり配当額

(円)

18.25

35.42

44.00

47.00

55.00

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益

(円)

631.65

108.09

137.62

66.71

5.09

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

63.76

5.00

自己資本比率

(%)

78.8

78.1

76.2

76.8

91.5

自己資本利益率

(%)

39.6

5.5

6.8

3.4

0.3

株価収益率

(倍)

23.0

282.8

配当性向

(%)

2.9

32.8

32.0

70.5

1,080.2

従業員数

(人)

1,526

1,575

1,680

1,840

120

(外、平均パートタイマーの人数)

(-)

(-)

(-)

(-)

(20)

株主総利回り

(%)

100.5

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(-)

(-)

(-)

(-)

(125.5)

最高株価

(円)

4,900

2,153

最低株価

(円)

1,369

1,292

 (注)1.当社は、2025年7月1日付で会社分割を行い、持株会社へ移行いたしました。これにより第36期の経営成績等は、第35期以前と比較して大きく変動しております。

2.第32期から第34期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり期中平均株価が把握できないため、記載しておりません。

3.当社は、2024年2月7日に東京証券取引所スタンダード市場に上場したため、第35期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新規上場日から第35期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

4.第32期から第34期の株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

5.従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、委任型執行役員は含んでおりません。従業員数の( )は、外数でパートタイマーの人数を記載しており、第32期から第35期は従業員数の10%に満たないことから記載しておりません。

6.第32期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任監査法人トーマツの監査を受けております。

7.2021年1月1日付で当社を存続会社として、完全子会社であったSOLIZE Engineering株式会社、及びSOLIZE Products株式会社を吸収合併いたしました。この合併に伴い、抱合せ株式消滅差益(2,922百万円)を計上したため、第32期の当期純利益が増加しております。

8.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第33期の期首から適用しており、第33期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

9.第32期から第35期の株主総利回り及び比較指標については、2024年2月7日に東京証券取引所スタンダード市場に上場したため、記載しておりません。

10.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所スタンダード市場におけるものであります。なお、2024年2月7日に同市場に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については、記載しておりません。

 

2【沿革】

1990年7月

千葉県船橋市に株式会社インクス(現当社)を設立

1990年12月

3D Systems Corporation社の光造形システム「SLA250」を導入し、光造形による試作事業を開始

 

製品開発工程における3Dデータ活用のため、3D CADエンジニアリングサービスを開始

1993年10月

3D Systems Corporation社と日本における販売代理店契約を締結

1996年3月

千葉県船橋市から神奈川県川崎市高津区に本店移転

1997年10月

神奈川県川崎市高津区にR1/高速試作センター1(光造形・粉末造形工場)を設置

1998年12月

東京都大田区にK1/高速金型センター第1工場(金型製造・成形工場)を設置(2008年7月閉鎖)、量産品と同等の物性を持つ試作品を提供する試作金型事業を開始

1999年3月

株式会社インクスエンジニアリングサービス(出資比率100%、2007年11月「株式会社インクスエンジニアリング」に商号変更)を設立

1999年7月

株式会社インクスエンジニアリングサービスが特定労働者派遣事業届出(届出受理番号:特13-080859)を行い、設計・解析等のエンジニアの派遣事業を開始

2000年1月

開発製造工程の改革を企図した変革コンサルティングサービスを開始

2001年11月

東京都大田区にK2/高速金型センター第2工場(金型製造工場)を設置(2008年7月閉鎖)

2003年2月

クラスAサーフェスレベルの3Dスタイリングサービスを開始

2005年8月

「ものづくり日本大賞」経済産業大臣賞受賞

2006年10月

愛知県豊田市にR2/高速試作センター2(光造形・粉末造形工場、現名称:豊田工場)を設置、粉末造形技術の導入により粉末造形による試作事業を開始

2007年11月

株式会社インクスエンジニアリングサービスが株式会社インクスエンジニアリング(2013年4月「SOLIZE Engineering株式会社」に商号変更)に商号変更

2009年2月

東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立て

2009年11月

民事再生法に基づく再生計画の認可決定が確定

2010年12月

神奈川県川崎市高津区から東京都中央区に本店移転

2012年3月

東京都中央区から東京都千代田区に本店移転

2012年8月

制御システムの開発領域のニーズに対応するため、MBDエンジニアリングサービスを開始

2012年9月

中国現地法人 英知創機械科技(上海)有限公司(出資比率100%、現連結子会社)を設立、設計・解析等のエンジニアリングサービスを開始

2012年11月

東京地方裁判所より民事再生手続終結決定を受領

2013年3月

SOLIZE Innovationsカンパニーが情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001:2005及びJISQ27001:2006を取得

2013年4月

SOLIZE株式会社に商号変更

 

株式会社インクスエンジニアリングがSOLIZE Engineering株式会社(2021年1月、吸収合併により解散)に商号変更

 

会社分割によりマニュファクチャリング事業を分社化、SOLIZE Products株式会社(出資比率100%、2021年1月、吸収合併により解散)を設立

2015年3月

SOLIZE Innovationsカンパニー及びSOLIZE Engineering株式会社が情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001:2013及びJISQ27001:2014を取得

2015年4月

神奈川県横浜市都筑区にTC/テクニカルセンター(金属造形工場)を設置(2024年10月閉鎖)、金属3Dプリンターを導入し、少量多品種製品に向けた金属造形による試作事業を開始

2015年11月

米国現地法人 SOLIZE USA Corporation(出資比率100%)を設立

2016年3月

神奈川県大和市にGlobal Engineering Center-Yamato(GEC-Y)を新設

2016年5月

インド、米国においてCSMグループ(CSM Software Private Limited(現SOLIZE PARTNERS India Private Limited)、CSM Software USA,LLC(2018年10月、CSM Software USA,Inc.に株式会社化、現SOLIZE USA Corporation))の株式・持分を取得し子会社化(2社ともに出資比率100%、現連結子会社)し、設計・解析等のエンジニアリングサービスを開始

2016年8月

神奈川県川崎市高津区のR1/高速試作センター1(光造形・粉末造形工場、現名称:大和工場)をGlobal Engineering Center-Yamatoに集約

2017年1月

東京都千代田区のSOLIZE Engineering株式会社の本社機能をGlobal Engineering Center-Yamatoに集約(特定労働者派遣事業許可:派14-306026に変更、2018年2月に労働者派遣事業許可:派14-301787に変更)

2018年9月

3Dプリンターにより最終製品への部品を供給する量産事業を開始

2018年12月

米国現地法人CSM Software USA,Inc.がSOLIZE USA Corporationを吸収合併した後、合併後の新会社の社名をSOLIZE USA Corporationに変更

2019年6月

インド現地法人 CSM Software Private Limitedの社名をSOLIZE India Technologies Private Limited(現SOLIZE PARTNERS India Private Limited)に変更

2021年1月

当社を吸収合併存続会社、完全子会社であるSOLIZE Engineering株式会社及びSOLIZE Products株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施(労働者派遣事業許可:派13-315070に変更)

2021年2月

米Physna社と幾何学的ディープラーニング技術を搭載した検索プラットフォームサービスの販売代理店契約を締結

2021年4月

自然言語処理AIエンジンを搭載したSaaS型プロダクトSpectAシリーズの提供を開始

 

ものづくりにおけるサイバーセキュリティ対策のため、デジタルリスクマネジメントサービスを開始

2022年1月

国内外のベンチャー企業へ投資するコーポレートベンチャーキャピタルを創設

 

ソフトウエア開発支援のエンジニアリング及びコンサルティングサービスを開始

2022年2月

VR(仮想現実)技術やAR(拡張現実)技術等とデジタル技術を組み合わせたXRサービスを開始

2022年10月

サイバーインシデントに関するデジタル・フォレンジックサービスを開始

2023年4月

環境配慮設計と環境影響評価手法のLCA(ライフサイクルアセスメント)サービスを開始

2024年2月

東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場

2024年4月

アフタースクール寺子屋株式会社の全株式を取得し子会社化(出資比率100%、現連結子会社、2024年12月「ALQ株式会社」に商号変更)、民間学童保育事業を開始

 

マニュファクチャリング事業の構造改革の一つとして、横浜工場を大和工場へ集約

2024年8月

株式会社STELAQ(出資比率100%、現連結子会社、2024年11月に労働者派遣事業許可:派13-317617を取得)を設立

2024年10月

株式会社SiM24の全株式を取得し子会社化(出資比率100%、現連結子会社)、CAE受託解析事業を開始

2025年1月

当社を吸収分割会社、完全子会社である株式会社STELAQを吸収分割承継会社として、当社ソフトウエア事業を承継する吸収分割を実施

 

会社分割による持株会社体制移行のため、分割準備会社として当社100%出資の子会社3社を設立

 

米国現地法人SOLIZE USA Corporationがカナダ オンタリオ州にSOLIZE Canada Corporation(出資比率100%、現連結子会社)を設立

2025年2月

タイ現地法人SOLIZE Corporation (Thailand) Ltd.を設立

2025年5月

株式会社フューレックスの全株式を取得し子会社化(出資比率100%、現連結子会社)、ITエンジニアのアウトソーシング事業を開始

2025年6月

2022年より開始したコーポレートベンチャーキャピタルを通じ、ベンチャーキャピタルファンドへの投資事業を開始

2025年7月

会社分割により持株会社体制へ移行し、SOLIZE Holdings株式会社に商号変更、会社分割によりエンジニアリング・マニュファクチャリング事業、コンサルティング・エンジニアリング事業及びビジネスインキュベーション事業を分割準備会社3社に承継し、3社はSOLIZE PARTNERS株式会社、SOLIZE Ureka Technology株式会社及び+81株式会社(3社とも出資比率100%、現連結子会社)に商号変更

2026年1月

+81株式会社の子会社(孫会社)として株式会社結(出資比率100%、現連結子会社)を設立し、高齢者向け家賃保証事業を開始

 

3【事業の内容】

当社グループは、「進化を感動に」を理念とし、「システムとしての企業体へ」を使命として掲げています。また、人間の創造性と企業に求められる公益性を軸に、デジタルテクノロジーを高度に活用することで、次世代の「ものづくり」「企業運営」及び「社会課題」を変革するソリューションを提供するとともに、それらに貢献する新たな組織・企業を生み出すことを目的とした企業グループです。

当社グループの事業は、1990年の設立時に、日本の製造業が海外に後れを取ることなく競争力を高めていくことを目指し、3D技術及び光造形技術を活用した製造業向け開発支援を開始したことに端を発します。当初は、3D CAD(※1)を活用したエンジニアリングサービス及び光造形による試作事業を中心に展開していましたが、その後、3D技術をはじめとするデジタル技術へのニーズの高まりを背景に、これらの事業で得られた知見を活かし、3D CADの活用を通じ、より高度な設計への対応を進めております。

近年では、自動車開発における自動運転や電気自動車における電子制御領域の拡大、コネクテッド化など、製品開発環境が急速に変化しています。また、多様なニーズに応える製品開発が求められる中で、3Dプリンターを活用した少量多品種生産への期待が高まっています。こうした環境変化を受け、当社グループは、解析、MBD(※2)、ソフトウエア、XR(※3)、デジタルリスク対応などの各種エンジニアリングサービスを強化し、「デジタルものづくり」の革新を牽引してきました。併せて、多様な開発現場で培ってきたデジタルエンジニアリング及びデジタルマニュファクチャリングを基盤とした事業領域の拡大を進めて参ります。

さらに、当社グループでは、製品開発の過程で蓄積したデジタル技術やノウハウを基盤として、意思決定ロジックに含まれる暗黙知にまで踏み込んだ可視化・数値化技術をベースに、自動車、電気機器、産業機械・プラントなどの製造業に加え、建設、金融、サービスといった非製造業を含む幅広い顧客を対象に、競争優位性の向上を目的とした組織横断的な課題解決や技術課題解決に関するコンサルティング事業を展開しています。また、近年は、これらの事業活動を基盤として、社会課題の解決に取組むビジネスインキュベーション事業も開始しました。

 

※1 3D CAD:コンピュータ上で製品や部品を3次元(立体)で設計・表現する行うためのソフトウエア

※2 MBD(Model Based Development):開発対象をモデル化し、シミュレーションを通じて設計・検証を行う開

                    発手法です

※3 XR(Extended Reality):現実世界と仮想世界を融合・拡張することにより、人が知覚・体験できる現実を

               拡張する技術の総称であり、VR、AR、MR等(後述)を含みます

 

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 これまで述べてきた事業展開を通じて、当社グループは「実践力」と「変革力」という2つのケイパビリティを同時に保有し、独自の強みを培ってきました。これらを背景とした当社グループの競争優位性は、以下の点にあります。

1. 30年以上にわたり培ってきた「デジタルものづくり」の技術と経験

2. 現場の暗黙知を形式知化し、関係者全体を巻き込みながら創造性と生産性を最大化する独自の方法論

3. 3Dプリンター、シミュレータ、AIなどの最先端技術を活用し、最適な技術選定から高度な適用までの提案・実行を担う2,000名超のエンジニア及びコンサルタント

4. デジタルテクノロジーを活用したビジネスインキュベーションを推進する人財・組織力

 

 以上の強みを基盤として事業体制を整備しており、現在、当社グループは国内子会社7社及び海外子会社5社で構成されています。エンジニアリング、マニュファクチャリング、コンサルティング、ビジネスインキュベーションを中核事業として展開し、さまざまな業界・業種において既存の制度や仕組みに限界を感じている顧客に対し、迅速かつ実効性の高い変革を実現するための支援を行っています。

 

1. 当社グループの事業の構成

当社グループが展開する事業は、ものづくりにおける幅広い製品開発領域に対し、デジタル技術を活用したエンジニアリングサービスの提供や、当社グループ所有の3Dプリンター等の設備による試作モデル製作及び最終製品に使用できる最終製品製作や、3Dプリンター装置導入事業及びエンジニアリングに関するシステムの販売・構築を行う「エンジニアリング・マニュファクチャリング事業」、ものづくり変革で培ったコア技術により、企業課題・社会課題の解決を通じ、コンサルティング及びエンジニアリングサービスの提供を行う「コンサルティング・エンジニアリング事業」、社会・産業課題の解決に向けた新規事業の開発及び運営を行う「ビジネスインキュベーション事業」の3つのセグメントで構成されております。

なお、各事業と主要な関係会社の位置付けについては、事業系統図に記載のとおりであります。

 

(1) エンジニアリング・マニュファクチャリング事業

 当サービスでは、3Dプリンターによる試作品の製作から製品開発支援の事業を開始し、主に自動車産業に属する顧客企業の開発部門のエンジニアリングパートナーとして開発支援領域におけるサービスを拡大して参りました。現在は、試作品の製作だけでなく、試作の前工程である研究開発・デザイン(スタイリング)・制御・設計・解析や、後工程である生産準備・3Dプリンターによる最終製品向けの部品製作など製品開発のエンジニアリングチェーンを対象に、幅広く支援できる体制を構築しております。

 

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① エンジニアリングサービス

 当サービスは、当事業のエンジニアが保有する製品開発ノウハウやデジタル技術等を顧客企業の開発現場にて直接提供するオンサイト支援(契約形態としては請負契約・準委任契約・派遣契約など)及び、顧客企業から依頼を受け取り決めたアウトプット等を提供するオフサイト支援(契約形態としては請負契約・準委任契約など)により提供しております。また日本を始め北米・中国・インド・タイにてサービスを展開しております。

 

■設計・3Dスタイリング

 自動車業界を中心に長年培ってきた製品設計技術とノウハウ及び3D CAD技術と知見を有するエンジニアが、自動車、航空機、建設機械、産業機械・プラント、電気機器、精密機器、医療機器など製造業を中心とした様々な顧客企業に対して、3Dデータ作成、企画・コンセプト立案、スタイリング提案 、デザイン、設計、解析、生産技術に及ぶ製品開発工程へのエンジニアリングサービスを提供しております。3D CADはハイエンドを中心に、幅広く対応が可能です。

 製品性能の向上や開発コストの抑制、開発期間の短縮を目的として、構造解析・機構解析・熱流体解析・電磁界解析など様々な解析業務を行っております。また、自動車1台分のような大規模モデルの解析用メッシュデータ(※4)の作成や3Dスキャンデータを用いたリバース解析(※5)、設計エンジニアによる設計改善支援等を行っております。

 

※4 解析用メッシュデータ:3D CADで作成した製品計上を解析計算用に小さな要素へ分割したデータ

※5 リバース解析:リバースエンジニアリング(既存製品の現物に対し形状データを測定し、そのデータを元にCADデータを作成すること)により作成した形状データに対し解析をかけること

 

■3Dデジタル活用

 3D CADの機能を最大限に活用し、ものづくりの生産性を飛躍的に向上させる3Dデジタルツール開発サービスを提供しております。3Dデータ作成を自動化するテンプレートやプログラミング技術を組み合わせることで、顧客が抱えるQCDに関する課題に対し、最適なツールを開発しております。これらのツールにより作業効率の向上を図るとともに、設計及び製造現場における品質向上、人への過度な依存からの脱却、ならびにリードタイムの短縮に寄与しております。

 また、今後さまざまな領域での活用が期待されている XR、VR(※6)、AR(※7)、MR(※8)など現実世界と仮想世界を融合する技術においては、作り手と使い手を体験価値でつなぐコミュニケーションツールと位置付けています。当社グループが保有する3D 技術と VR 技術を組み合わせ、コンテンツ制作や VR 空間データの構築等のサービスを提供しています。これにより、ものづくりの開発効率や品質向上に寄与するとともに、リアリティが高く制約の少ないバーチャル空間を活用した体験型コンテンツの反復利用を通じて、エンジニアの育成にも貢献しております。

 さらに、世界的にカーボンニュートラルへの取組みが進展する中、環境に配慮した設計の重要性が高まっていることから、環境的、社会的、経済的に持続可能な製品等のライフサイクルシステムのデザインとマネジメントのための技術体系であるライフサイクルエンジニアリングの観点を踏まえた設計業務にも取組んでおります。

 

※6 VR(Virtual Reality):専用ゴーグル等を用いて視界を覆い、現実とは別の仮想空間の中に没入させ、実際にその空間にいるように感じさせる技術

※7 AR(Augmented Reality):現実空間にデジタル情報を重ねて表示し、現実世界を仮想的に拡張する技術

※8 MR(Mixed Reality):現実世界と仮想空間をリアルタイムに融合させ、相互に作用させる技術

 

■グローバルでの開発支援体制及び優れた現地エンジニアの活用

 顧客企業においては、最終消費地のニーズを的確にとらえた製品開発や、世界各地のエンジニアの能力を活用する観点から、海外拠点に製品開発組織を設置し、ネットワークを介してデータを共有しながら製品開発を進める等、グローバルな製品開発が進んでいます。

 当サービスにおいても、顧客企業のグローバル製品開発を支援する体制及び、グローバルで優秀な人材を獲得することを目的として、日本、北米、中国、インド、タイの5極体制を構築しております。

 特に、インド、米国については、2016年5月に、ESO(Engineering Services Outsourcing)の会社であるCSMグループのCSM Software Private Limited(現SOLIZE PARTNERS India Private Limited)及びCSM Software USA,LLC(現SOLIZE USA Corporation)を買収し、インド及び米国における支援体制を強化しました。また、インドについては、グローバルオフショアリングセンターと位置付け、世界各地からの設計・解析業務を請け負う体制を構築しております。さらなるグローバルでの開発支援体制の拡充を目的として、2025年にタイ法人、カナダ法人を設立いたしました。

 2025年12月末時点において、当社グループには自動車等の高度な開発に従事することが可能なハイエンドエンジニアがグローバルに1,947名所属しています。内訳としては、日本1,639名、インド190名、米国48名、中国31名、カナダ34名、タイ5名 となっております。

 

② マニュファクチャリングサービス

 当サービスは、1990年に3Dプリンターを導入して以来、30年以上にわたり蓄積してきた3Dプリンティング技術及びノウハウと、自社で保有する造形設備を活用し、製品開発における試作部品から最終製品向け量産部品までの製造・提供を行っております。併せて、3Dプリンターの販売・保守サポート、材料販売、新材料開発、AM(※9)技術導入支援など、周辺領域を含めたサービスを展開しております。

 これらのサービスの中核として、まず、3Dプリンター活用を促進するワンストップ型のサービスがあり、開発初期段階からのエンジニアリング支援、ベンチマーキング製造による性能評価、最適な装置選定・販売までを一貫して対応可能な点を特徴としております。これに加え、顧客が3Dデータを保有していない場合、3Dデータの作成から用途に応じ適切な精度・材料による部品製造、納入までをワンストップで対応しております。また、当社設備で対応できない工法や加工については、外部委託先と連携し、部品製造を取りまとめることで一括対応が可能です。

 

※9 AM(Additive Manufacturing):積層造形で物体を作り上げる製造プロセス

 

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■樹脂・金属3Dプリンティング

 顧客企業の開発期間短縮及び開発競争力の向上を目的として、用途や要望を事前にヒアリングし、弾性、強度、透明度、耐熱性などの要件に基づき、最適な造形工法を提案しています。加えて、外部委託先と連携し、真空注型、鋳造、切削等の工法の併用や、塗装・メッキ処理等の二次加工を行うことにより、風洞試験(※10)、衝突試験、組付確認(※11)などの機能評価試験にそのまま使用可能な試験モデルや、金型を使用しない少量多品種向け最終部品の提供にも対応しています。

 また、光造形機、粉末造形機、金属造形機など国内最大級のハイエンド3Dプリンター設備と豊富な材料バリエーションを活用し、顧客ニーズに応じたタイムリーな製品提供を行っています。大和工場(神奈川県大和市)及び豊田工場(愛知県豊田市)の2拠点に合計43台(2025年12月末時点、詳細は表に記載)の3Dプリンターを導入し、試作品から最終部品まで幅広い用途に対応しています。さらに、大和工場では最終部品製造を目的とした3Dプリンターによる量産ラインを構築しています。

 

※10 風洞試験:高速で移動する航空機・鉄道・自動車等や風の影響を受けやすい輸送機器を設計する際に行われる試験で、局所的な風速や圧力の分布や力、流れの可視化などを行うこと

※11 組付確認:設計の意図通りに部品が組み付くか、また組付け作業時における作業性などを確認する行為

 

保有している3Dプリンターの台数と特徴

3D Systems社製

金属造形機

粉末造形機

光造形機

4台

8台

10台

ステンレス鋼やアルミ合金等の金属粉末にレーザーを照射することで焼結

熱可塑性のナイロン系/ エラストマ系の粉末樹脂に炭酸ガスレーザーを照射することで粉末を焼結

光硬化性のエポキシ系液体樹脂に紫外線レーザーを照射することで樹脂を硬化

ローラー方式で微細粉を高密度に粉敷し高い解像度・面粗さで造形。金属造形機としては標準的に広く普及しているレーザータイプの装置を保有。鋳造品と同等以上の機械特性があり、性能試験モデルで活用

本方式の主な材料であるPA12に加えて、自社開発材料のPA6やPPでの造形が可能。これらの材料は自動車の内外装に使用される代表的なプラスチックであり、エンジン回りの性能試験モデル、バンパーなどの組付モデルをより量産品に近い物性値をもったモデルの製造が可能

高耐熱・高透明の材料が特徴。透明な材料が使用できるため量産品では内部構造が見えない自動車のミッションケースの油流れ確認やワイヤーハーネスの組付け確認等の検証に使用されることが多い。また注型・鋳造等のマスターモデルで使用される。最新機はワークサイズが750ミリ角で業界最大クラス

3D Systems社製

吊り下げ式光造形機

インクジェット式造形機

DLP式光造形機

9台

2台

1台

光硬化性のエポキシ系/アクリル系液体樹脂にプロジェクター投影されたLEDライトで面造形による硬化

プラスチック材料を吹き付ける「面造形」後、紫外線を使ってプラスチックを硬化

レーザータイプの光造形機の技術と、プロジェクターを活用した吊り下げ式光造形機の技術を掛け合わせた3Dプリンター

高速造形で、高解像度なモデル品質を再現。同じ光硬化性の材料を使用する光造形機に比べて面造形できる新しい技術をもった造形機である。機能試作や最終製品製作などにも活用可能

解像度が高く、ほかの造形機では再現できないような微細造形や縮小モデルの製作に向く。主にフィギュアやプラモデルなど玩具モデルで活用

プロジェクターを用いて面で固めていくことで高速造形を可能にし、SLAの液槽方式と掛け合わせることで吊り下げ式光造形機では困難であった大きなサイズの部品の造形を実現。これにより、多くの顧客に高く評価いただいている吊り下げ式光造形機の優れた表面品質・精度はそのままに、より大きなサイズの部品を速く確実に作製することが可能

HP社製

TRUMPF社製

Roboze社製

粉末造形機

金属造形機

MEX方式造形機

6台

1台

2台

熱可塑性のナイロン系等の粉末樹脂にインクジェットとヒーターの熱反応で焼結

アルミ合金等の金属粉末にレーザーを照射することで焼結

スーパーエンプラと呼ばれる高強度材料に特化した熱溶解積層方式

量産同等の物性を実現し、従来の3Dプリンターでは積層するZ方向の強度がXY平面の強度に比べて弱いという点がこの装置の方式では改善されている。そのため従来の試作の用途に加えて最終製品での活用が期待されている。実際に自動車、医療分野などで量産部品の実績あり

造形エリアが拡大し、材料マネジメントや造形プロセスのモニタリングシステムが充実。機能試作や最終製品などにも活用可能

独自技術のHYPERSPEEDテクノロジーにより高速造形と高精度造形を両立させ、最終製品製作に要求されるプロセスコントロールにも対応。これにより、金属やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)といった素材で製造されている高機能製品を3Dプリント製品に置き換え、大幅な生産性向上とコスト削減を実現。

 

 

■AM(Additive Manufacturing)技術導入支援

 近年、3Dプリンター装置やソフトウエア、造形材料の開発・進化により、AM技術の適用範囲は広がっております。金型などの既存工法では実現の難しい性能や形状への対応が可能となる一方で、AM技術は既存工法と異なる点も多く、実際の製品への適用にあたっては多くの課題が存在します。

 当サービスにおいては、顧客に対し、AM活用の加速を目的とした共同プロジェクトを推進するサービスを提供しております。技術テーマに応じ、エンジニアリングサービスの設計領域や解析領域等のエンジニアを含むチームを編成し、幅広い対応が可能です。具体的にはAM材料の開発研究・支援、AM応用技術の開発支援、AMを活用した設計効果検証、AM生産技術構築及び、生産プロセスの構築支援等を提供しております。

 

■3Dプリンター販売・保守

 既存の米3D Systems社及び米HP社のほか、2025年より伊Roboze社、米Formlabs社の日本国内正規代理店として、3Dプリンターの販売・運用サポート等を行っております。当社グループは、1990年に日本で初めて米3D Systems社の造形機を導入し、日本でいち早く光造形の試作サービスを開始したため、単なる装置販売や装置メーカーとの技術協力にとどまらず、長年にわたり蓄積してきた生産技術ノウハウを活用し、顧客企業が装置を導入する際には、そのニーズに応じた生産技術を併せて提案しております。また、3Dプリンターの各種材料販売に加え、経験豊富なフィールドエンジニアによるメンテナンスサービスも提供しております。

 

(2) コンサルティング・エンジニアリング事業

① 変革コンサルティングサービス

 エンジニアリング・マニュファクチャリング事業で培ってきたものづくりの開発工程及び各種技術等の知見を活かし、自動車、電気機器、産業機械・プラントなどの製造業や建設業、さらに金融やサービスなど非製造業までの幅広い顧客に対して、競争優位性を高めることを目的とし、組織横断的な課題解決や技術課題の解決等のコンサルティングを行っております。

 当サービスでは、人が判断する際の材料や基準など、通常では言語化が難しい思考プロセスまでを洗い出し分析する当社独自の方法論により、現状の業務を徹底的に可視化・数値化することで、顧客企業が目指す状態と現状のギャップを明らかにします。目指す姿と現状を可視化することにより、現状課題や取組みの方向性など、顧客企業の経営トップから現場の担当者まで課題認識を共有し、組織が一丸となって変革に取組む推進力を生み出しております。

 

② AI搭載のSaaSプロダクト、ソフトウエアの導入コンサルティングサービス

 上述の変革コンサルティングサービスに加え、企業価値を向上させるため、AI技術を活用した業務プロセスの高度化やAI製品の提供を実施しております。

 AI製品は、AI技術を用いたSaaS型のサービス提供となります。具体的には、当社独自の自然言語処理AIエンジン(アスペクトAI™)を搭載したSpectAシリーズにより、熟練者が培ってきた経験・ノウハウや着眼点を組織全体での利用が可能な形に変換し、ダイナミックな知恵の活用を実現します。SpectAシリーズは現在以下3製品から構成されております。

・RFQ Guide View:大量のRFQ(Request For Quotation:見積依頼書)に対しAIが読解をサポート

・Dynamic Knowledge Management:開発現場で日々生み出されるドキュメントや実績情報から構造的なナレッジ

                をAIが自動生成

・KY-Tool:工場や建設現場等における安全管理業務に関する危険予知支援するAIツール

 

 また、自動車産業を含む製造業における伴走型支援で培った、実践的かつ幅広いAI技術を活用し、画像や音などの検知・識別、それらのデータも用いた異常の検出や将来の予測、ベテランのスキルをモデル化し自動化を推進する実行・制御AI、さらには生成AIまで、事業課題に適合したAI基盤・アプリケーションを提供しております。これらを通じて、業務の自動化及び、最適化の推進に寄与しております。

 

③ SDV(※1)開発支援サービス

 自動車業界では、自動運転や電気自動車開発の拡大を背景に、自動車制御の複雑化が進み、制御プログラム開発の重要性が一段と高まっています。さらに、IoT(Internet of Things)をはじめとする新たな技術領域の拡大に伴い、ソフトウエア開発の重要性も増しています。

 特に SDVの開発において現場担当者が直面する多様な課題に対し、最適なエンジニアリング支援を提供しています。とりわけ、大規模な数値処理領域や MBD/MBSE(※2)分野において深い技術知見を有するエンジニアによる支援体制を整えており、「走る・曲がる・止まる」といった車両基本性能のモデルベース開発から、自動運転の制御開発に至るまで、高度な技術力による支援を提供しております。開発の複雑化・高度化が進む中で、設計の手戻りを抑制し、開発期間短縮と開発コスト低減に寄与するMBDは、主要な開発技術としても広く用いられています。

 大規模数値処理の支援では、SDVの運用でクラウドに蓄積される各種センサーデータやログ情報など膨大なデータに対し、目的に応じた前処理や特徴量抽出を実施し、顧客ニーズに基づく有用な「設計情報」へと変換します。また、開発現場のワークフローに適合したアプリケーションの設計・導入支援にも対応しています。

 当サービスにおいては、要求仕様分析による要件定義の最適化から、制御モデル・プラントモデルの構築、HILS(※3)環境構築、HILS テストの自動化ツール開発、自動運転シミュレータの構築まで対応可能な技術を備え、顧客企業へのサービス提供を行っております。

 

※1 SDV:Software Defined Vehicle(ソフトウエア定義型自動車)ソフトウエアによって車両の機能や性能が

     定義・制御され、ソフトウエア更新により機能追加や性能向上が可能な車両を指す

※2 MBSE:Model-Based Systems Engineering(モデルベース・システムズエンジニアリング)システム全体

   の要件定義、設計、検証等のプロセスを、文書ではなくモデルを用いて一元的に管理・実行する開発手法※3 HILS:Hardware In the Loop Simulation、ECU(電子制御ユニット)テスト装置

 

④ デジタルリスクマネジメント、サイバーセキュリティサービス

 自動車産業をはじめとする製造業では、ソフトウエア制御された製品の増加、通信機能を有する製品の増加、DXやIoT等への対応で工場等における各種設備がインターネット網と接続されることが急増しております。それに合わせて、ものづくりにおけるサイバーセキュリティや法規・国際規格などへの対応が急務となっております。

 当サービスにおいては、ものづくり及びものづくりの開発プロセスを熟知したエンジニアがセキュリティリスクに関する脅威/脆弱性分析・セキュリティアセスメント、開発フェーズにおけるセキュリティ設計・実装・各種テスト設計・環境構築・テスト実行等へのサービス提供を行っております。またインシデント発生後のデジタル鑑識として法的証拠を作成するデジタル・フォレンジック(※4)サービスも実施しております。

 

※4 デジタル・フォレンジック:デジタルデバイスに記録された情報の回収・保全と分析調査

 

(3) ビジネスインキュベーション事業

① ソフトウエア開発支援サービス

 製造業をはじめとする各産業分野においてソフトウエアの需要は急増しており、「ソフトウエアファースト」と言われるほどその重要性は年々増しております。

 当サービスでは、ソフトウエア開発、ソフトウエア第三者検証、国際規格適合コンサルティングの3つのサービスを展開しています。ソフトウエアにおける品質課題解決に特化し、システムの要件定義や基本設計構築、PMO支援、テスト設計業務、各種コンサルティング支援サービスを提供しています。これらの取組みを通じて、顧客の多様なニーズに応じた解決策を迅速に提案し、高品質なソフトウエア開発の実現に貢献しております。

 

② 新規事業開発

 当社独自の「事業オーナーモデル」と「事業共創力」を活用し、社会・産業課題解決に資する新規事業の開発及び運営を行っております。また、各新規事業オーナーのアントレプレナーシップを核に、事業の構想・検証・組織設計から、事業立ち上げ後の資金調達・人材確保・バックオフィス支援までのサービスを一貫して提供しております。当社基準におけるミドルリスク・ミドルリターンの共創モデルにより、複数の新規事業を並行して創出し、事業の成果に応じて子会社化し、子会社の収益・資産を連結することにより、当社グループ全体の成長と拡大に寄与して参ります。

 

2. 当社グループの事業系統図

 当社グループの事業系統図は次のとおりです。

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4【関係会社の状況】

2025年12月31日現在

名称

住所

資本金

主要な事業の内容

議決権の所有割合又は被所有割合

(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

SOLIZE PARTNERS株式会社(注)2、8、10

東京都千代田区

10百万円

エンジニアリング・マニュファクチャリング事業

100.0

ロイヤリティの受取

業務受託

当社執行役員3名が役員を兼務

株式会社SiM24

(注)2、3

大阪府大阪市

51百万円

100.0

(100.0)

当社執行役員1名が役員を兼務

SOLIZE PARTNERS India Private Limited

(注)2、3、9

インド

カルナータカ州

百万インド

ルピー

120

100.0

(100.0)

資金の貸付

SOLIZE USA Corporation(注)2

米国

ミシガン州

千米ドル

100

100.0

資金の貸付

英知創機械科技(上海)有限公司(注)2

中国 上海

百万人民元

9

100.0

当社取締役1名が役員を兼務

SOLIZE Canada Corporation(注)2、3、5

カナダ

オンタリオ州

千加ドル

10

100.0

(100.0)

SOLIZE Corporation (Thailand) Ltd.

(注)2、3、6

タイ王国

バンコク

百万バーツ

10

100.0

(99.9)

SOLIZE Ureka Technology株式会社

(注)2、8

東京都千代田区

10百万円

コンサルティング・エンジニアリング事業

100.0

ロイヤリティの受取

業務受託

当社執行役員2名が役員を兼務

+81株式会社

(注)2、8

東京都渋谷区

10百万円

ビジネスインキュベーション事業

100.0

業務委託

当社取締役1名及び執行役員2名が役員を兼務

株式会社STELAQ

(注)2、3,4

東京都渋谷区

10百万円

100.0

(100.0)

業務受託

当社執行役員1名が役員を兼務

ALQ株式会社

(注)2、3

東京都目黒区

15百万円

100.0

(100.0)

資金の貸付

当社執行役員1名が役員を兼務

株式会社フューレックス(注)2、3、7

愛知県名古屋市

31百万円

100.0

(100.0)

当社執行役員2名が役員を兼務

 (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。

2.特定子会社に該当しております。

3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。

4.当社は、2025年1月1日を効力発生日として会社分割を実施し、ソフトウエア事業を株式会社STELAQへ承継いたしました。

5.当社の連結子会社であるSOLIZE USA Corporationは、2025年1月10日付で、SOLIZE Canada Corporationを新設いたしました。

6.2025年2月28日付で、SOLIZE Corporation (Thailand) Ltd.を新設いたしました。

7.2025年5月22日付で、株式会社フューレックスの全株式を取得し、子会社化いたしました。

 

8.当社は、2025年7月1日を効力発生日として、エンジニアリング・マニュファクチャリング事業を株式会社SOLIZE分割準備会社1へ、コンサルティング・エンジニアリング事業を株式会社SOLIZE分割準備会社2へ、ビジネスインキュベーション事業を株式会社SOLIZE分割準備会社3へ承継する会社分割を実施しました。なお、同日付で、株式会社SOLIZE分割準備会社1はSOLIZE PARTNERS株式会社へ、株式会社SOLIZE分割準備会社2はSOLIZE Ureka Technology株式会社へ、株式会社SOLIZE分割準備会社3は+81株式会社へそれぞれ商号変更しております。

9.2025年7月23日付で、SOLIZE India Technologies Private Limitedは、SOLIZE PARTNERS India Private Limitedに社名変更いたしました。

10.SOLIZE PARTNERS株式会社は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等      (1)売上高         7,819百万円

(2)経常利益         441百万円

(3)当期純利益       276百万円

(4)純資産額       2,742百万円

(5)総資産額       5,527百万円

 

 

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2025年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

エンジニアリング・マニュファクチャリング

1,688

コンサルティング・エンジニアリング

358

ビジネスインキュベーション

360

報告セグメント計

2,406

全社(共通)

120

 合計

2,526

 (注)1.従業員数は就業人員であり、委任型執行役員及びパートタイマーは含んでおりません。

    2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない総務及び経理等の管理部門に所属している者であります。

    3.従業員数が前連結会計年度末に比べて359名増加しておりますが、これは主に事業の拡大に伴う人員の増加によるものであります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

2025年12月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

12020

44.94

10.29

7,359,766

 

セグメントの名称

従業員数(人)

全社(共通)

12020

 合計

12020

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、委任型執行役員は含んでおりません。また、パートタイマーの人数は( )内に外数で記載しております。

2.平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与は正社員数にて算出しております。また、平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない総務及び経理等の管理部門に所属している者であります。

4.従業員数が前事業年度末に比べて1,720名減少しておりますが、これは当社が持株会社体制へ移行したことによるものであります。

 

(3)労働組合の状況

 当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

7.4

78.5

81.2

36.4

 

②連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2、3、4

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

SOLIZE PARTNERS株式会社

5.2

82.4

80.9

82.8

28.2

SOLIZE Ureka Technology株式会社

10.3

100.0

79.4

82.9

54.6

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3. 当事業年度に出産した従業員及び配偶者が出産した従業員に対して、当事業年度に育児休業を取得した従業員の割合を算出しております。なお、過年度に出産した従業員又は配偶者が出産した従業員が、当事業年度に育児休業を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。

4.連結子会社であるSOLIZE PARTNERS株式会社及びSOLIZE Ureka Technology株式会社は、2025年7月に会社分割により設立された事業会社であり、算出期間は、事業年度である2025年1月~2025年12月にて算出しております。

5.その他の連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

6.当社の給与体系は、性別を問わず同一の基準を適用しております。正規雇用労働者における差異は、管理職に占める女性労働者の割合が低いことが主な要因となります。

7.パート・有期労働者における差異は、嘱託社員(定年再雇用)が男性労働者のみしかおらず、そのことが主な要因となります。