文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、総合エンターテインメント事業、映像制作事業、広告代理店事業、物流事業を展開するKeyHolderグループを形成し、「世の中の常識にとらわれない独創性と誠実さを通じて幸せで豊かな未来をつくります」というグループ企業理念のもと、グループ間の連携とシナジーを発揮し、グループ全体として発展していくことを通じて社会への貢献を目指してまいります。
また、当社は上場企業として、コンプライアンス(法令遵守)・内部統制の徹底は当然のこと、地域に密着した事業グループとして地域社会への貢献活動などの社会的責任も重視し、継続的な企業価値の向上を図ってまいります。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの次期連結業績の見通しとして、売上収益36,000百万円、営業利益1,600百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益1,000百万円と計画しており、目標の達成に向けた経営を行っております。
(3) 経営戦略及び対処すべき課題
当社グループでは、積極的なM&Aの実施により現在の総合エンターテインメント系企業グループとして成長してまいりましたが、今後を見据えた課題といたしましては、“新たなIPコンテンツの創出”“キャッシュポジションの有効活用”“不採算事業の整理による収益体質の強化”などを掲げており、それぞれへの注力により、持続的な事業領域及び規模の拡大を図ってまいります。
また、東京証券取引所による“資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた体制への取り組み”につきましても、当社における課題として認識しており、“PBR1倍割れの解消”や“高ROEの水準維持”並びに“継続的成長投資”を推進することにより、国内外の動向に対しては最大限の配慮をしつつ、企業としての社会的責任を全うするべく、機動的に必要かつ十分な対策を行いながら積極的な事業活動を展開してまいります。
〔総合エンターテインメント事業〕
ライブ・エンターテインメント部門につきましては、2026年1月1日時点の所属アーティストは総勢166名(所属或いは関連するアーティストの人数)、グループでは13組(グループ数は音楽活動をメインとしているアーティストを1組としてカウント)が在籍していることに加え、bijouxが計画しているオーディションの開催などを通じて、引き続き俳優、アーティストなどのコンテンツを順次強化してまいります。
2026年12月期第1四半期における大型イベント等につきましては、乃木坂46が、1月14日に5thアルバムの「My respect」をリリースいたしました。17日、18日には6期生として初めてのアリーナ公演となる「乃木坂スター誕生!SIX LIVE」を成功させましたほか、2月20日、21日には直近にリリースされたシングル表題曲のカップリング曲をセットリストにした「Coupling Collection 2022-2025」を、続く22日、23日には5thアルバム「My respect」の発売を記念した「5th ALBUM MEMORIAL LIVE『My respect』」を開催いたしました。SKE48につきましては、年明け早々の1月2日から12日までの期間でSKE48初となる衣装展「SKE48 衣装展 17年変わらぬ熱衣」を開催し、同衣装展を記念した東海道新幹線とのコラボイベント「SKE48 新幹線 全力走行 -いこーぜ!!!衣装展-」も開催いたしました。この企画では、運行中の新幹線車両の一部を貸し切り、その通路をランウェイに見立てて、メンバーがファッションショーを実施いたしました。また、3月3日には「SKE48 ミミフィーユ 2nd ライブ『君を見ていたい』」を開催したほか、3月18日には36thシングル「サンダルだぜ」をリリースいたしました。さらに現在、SKE48の第14期生オーディションを実施中であり、年明けから精力的な活動を展開しております。Novelbrightにつきましては、ヴォーカル竹中雄大のソロ活動プロジェクトである、カバーアルバム「DIVA」を1月14日に発売し、リリースを記念した「『DIVA』Release Tour2026」は5都市5公演全てがSOLD OUTし、2月4日の福岡公演を皮切りにスタートしております。4月以降では、22都市30公演を開催予定の「Novelbright HALL & ARENA TOUR 2026」を実施いたします。そのほか、各地方都市の音楽フェスやNHK「うたコン」などの番組出演を通して、各種メディアとの取り組みも引き続き強化してまいります。
俳優やタレント等につきましては、玉木宏が主演を務めるフジテレビドラマ「プロフェッショナル 保険調査員 天音蓮」が1月8日から放送を開始しているほか、渡辺邦斗はTBS赤坂ACTシアターで公演されている舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」で2025年7月からの4年目新キャストとしてドラコ・マルフォイを演じています。このほかにも、若月佑美、生駒里奈、小栗有以、鈴木絢音、古畑奈和、江籠裕奈、高畑結希、秋好美桜、山本かりん、土井レミイ杏利などそれぞれ活動の充実が図られており、引き続き活躍する場の拡大に努め、オーディションなどを含む新規コンテンツの発掘と開発にも注力してまいります。
デジタル・コンテンツ部門につきましては、運営する既存ゲームアプリにおける運営強化や選択と集中による収益力の改善に努めることにより、引き続き実績の積み上げに努めてまいります。
〔映像制作事業〕
現在の主流であるバラエティ番組では、自社の企画・制作力を活かして獲得したレギュラー番組14件の制作に携わっており、その実績が放送各局でも評価されていることから、一部レギュラー番組の放送枠が拡大したほか、映画製作でも様々な案件に携わることで、着実に実績を積み上げております。
このような中、配給事業が順調なスタートを切っており、配給案件の第1弾として、八ヶ岳を舞台に山小屋を営む人々の姿を記録したヒューマンドキュメンタリー映画「小屋番 八ヶ岳に生きる 劇場版」を1月9日から全国公開しておりますが、好評につき上映館数を拡大し興行収入は当初の目標を大幅に上回る成績を収めております。また、卒業ソングの金字塔とも言われている、いきものがかりの楽曲「YELL」から着想を得て誕生した映画「キリコのタクト~YELL~」が2026年内の全国公開を予定するなど、今後も発表を控えている案件がありますので、引き続き案件の取得に努めてまいります。
さらに、株式会社UNITED PRODUCTIONS(以下「UP」という。)では海外進出を視野に様々なロビー活動を積極的に行っており、昨年公表いたしました、世界中のクライアント向けに実写撮影に関するロケーション情報ネットワークサービスを提供するコミュニティ“PSN”への参画に続き、400以上の日本国内のエンタメIPを取り扱うライセンスエージェントとして、ロサンゼルスを中心に現地チーム・クリエイティブ・リーガルを備え、“日本のIPを海外へつなぐプレイヤー”として活動しているAIM Entertainment Inc.(本社:米国ロサンゼルス、代表:三橋紘之氏、以下「AIM」(※)という。)との間で、資本業務提携を締結しております。本提携は、UPが長期的な成長戦略として掲げる「コンテンツの国際化・海外進出」の実現に向けた、初のグローバルパートナーシップであり、同社の持つハリウッドとのダイレクトなコネクションを武器に、キャスティングや国際共同制作などの領域で多角的なシナジーを創出し、世界を熱狂させる日本発のコンテンツ発信と、映像制作における海外展開を強力に推進するものであります。
※AIM Entertainment Inc.
AIMは、日本が世界に誇るIPコンテンツであるアニメ、映画、音楽、アート、ライブイベントなどが世界中のエンタメファンから支持を集め続けているのにもかかわらず、複雑な権利処理、購入者側の情報ギャップ、現地市場での交渉における実際的な課題などにより、国際展開が制約されることの問題解決を目的に設立されており、日本の400件を超える知的財産のライセンス及び権利管理会社として、日本の知的財産保有者と国際的なパートナーとの架け橋として機能しています。
〔広告代理店事業〕
デジタル広告部門につきましては、YouTubeをはじめ、TikTokやInstagramなどのSNSプラットフォームに対して、インターネット広告事業及びインターネットメディア事業を引き続き展開してまいります。今後の新たな分野にも裾野を拡げることを目的とした人員体制の増強は完了し、さらなる売上・販路拡大を図っております。直近におきましても、既存の広告案件のほか、店舗運営型の美容系企業やスクール事業を展開されている企業などの新分野での案件を取得しており、足もとでもクライアント数は5社増加しており、順調に推移しております。
広告代理店部門につきましては、セブン‐イレブン・ジャパンを中心に優良案件を獲得していくことに加え、所属或いは関係するアーティストなどの広告案件を含めた各種活動を引き続きサポートしてまいります。また、既存のグループ内コンテンツを活用した各種イベントの企画・提案・運営を行っており、商業施設におけるライブ開催や、SNSとの連動企画等を通して、様々な企業との取り組みを展開してまいります。
今後につきましても、SNSプラットフォーム向けの広告に強い若い世代を中心とした制作チームを有するデジタル広告部門と、クライアントと芸能事務所との強いパイプを有する広告代理店部門とのグループ間の強みを生かした積極的な営業戦略に努めてまいります。
〔物流事業〕
株式会社トポスエンタープライズにおいて商品・商材を全国に運搬する運送事業、全国のパチンコホールが保有するアミューズメント機器や一般貨物を預かる保管・倉庫事業を展開しております。
運送事業では、千葉、埼玉、大阪の主要3拠点を中心に展開しておりますが、国内各地の配送会社との強固なパートナーシップにより、全国への配送を可能とする流通ルートを有しております。倉庫事業では、精密機器として1台あたりの価格もさることながら、不正防止・防犯の観点からも厳格な取り扱いが求められるパチンコホール向けのアミューズメント機器を中心に15万台以上の保管能力を有し、“24時間365日監視”“運送車両へのGPS搭載”“専用パレットによる入出庫管理”などの独自の最先端管理システムによって、「利便性」「品質管理」「安全性」の3つの価値を提供することで、安定的な事業展開を図ってまいります。
〔その他事業〕
不動産賃貸事業につきましては、引き続き安定した運用を行ってまいります。また、卸売事業や人工温泉施設としてのホテル事業に加え、コンビニエンスストアの運営を行っております。
さらに、東京六本木に店舗を構えるステーキハウス「Empire Steak House Roppongi」の飲食事業につきましては、仕入れ食材の価格変動はあるものの、新メニューの開発及びグループシナジーを活かしたSNS向け販促の積極的な推進などにより、集客力の強化に努めてまいります。
なお、当社グループは、多様なIP・コンテンツの保持並びに各種企画の制作及び興行などを展開し、メディアを通じて情報発信を行う事業組織として、昨今のコンプライアンスや内部統制体制に関する問題等を踏まえ、情報を発信する立場としての責任を改めて認識するとともに、必要に応じて適宜適切な行動・対応に努めてまいります。
また、足元の経済動向につきましては、物価高に伴う賃上げ率の上昇が継続的な負担となるような国内市況と、国際的な問題として米国による通商政策によって、様々な国や地域、業界を通じて個人消費に影響を及ぼす可能性があることから、当社グループにおける各事業セグメントにおきましては、それぞれの業界動向に注視しつつ、市況を見据えた事業運営に努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループでは、コンプライアンス・リスク管理委員会(以下「CR委員会」という。)が当社グループ全体のリスクマネジメント全般を担っております。CR委員会は、サステナビリティに関するリスクも含めた課題の抽出、対策の検討や推進など実質的な活動を担うこととしております。
また、CR委員会は、当社の取締役が委員長を務め、委員長に指名された当社グループ役職員で構成されており、原則2か月に1回開催しております。CR委員会の活動は、定期的に取締役会へ報告し、重要な事案については、取締役会にて議論しております。
(2)戦略
当社グループは、サステナビリティに関する取り組みのうち、人材は最も重要な経営資源であると考えており、従業員は事業の成長を支える重要な存在であるとの認識のもと、多様な人材が仕事と家庭を両立し、最大限の能力を発揮できる職場環境や企業風土の醸成に取り組んでおります。
具体的な取り組みとしましては、社内環境整備の一環として、フレックスタイム制、育児時短勤務や在宅勤務など柔軟な働き方を可能とする制度を導入しております。
①人材育成の方針
当社グループは、年齢、性別等を区別することなく、意欲と能力のある従業員に平等に管理職登用への機会を
提供出来るよう人事制度を整備してまいります。
②社内環境整備方針
当社グループは、従業員一人一人の多様な個性や志向を尊重し、従業員が最大限の能力を発揮できる職場環境
や制度設計に努めてまいります。
(3)リスク管理
当社グループでは、CR委員会を通じてリスクの識別・評価・管理を行うためのプロセスを整備し、リスクの未然防止及び会社損失の最小化に努めております。また、必要に応じて弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士等の外部専門家からのアドバイスを受けられる体制を構築しており、内部監査による監査を通じて、潜在的なリスクの早期発見に努めております。サステナビリティに関する事項についてもCR委員会において課題を抽出、対策の検討や推進など実質的な活動を担うこととしております。
(4)指標及び目標
当社では、上記「戦略」に記載した方針に基づき、成長戦略の実現及び企業価値向上に繋げてまいります。
現在、当社グループの男女割合は、男性:58.2%、女性41.8%にて推移しております。また、女性の管理職に占める割合は、現在24%(全女性従業員の5%)であり、具体的な目標値設定は、戦略・方針や事業成長に合わせた最適な組織構成とすることを念頭に行うこととしているため、現在は定めておりませんが、意欲と能力のある女性を積極的に管理職への登用を図ることで、女性の管理職に占める割合をさらに増加させられるよう努めてまいります。
当社グループの事業展開、経営成績などに関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。また、当社グループとしては必ずしも事業上のリスクと考えていない事項についても、投資家の投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家への積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力を行なう所存であります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度につきましては、以下に記載した対応を行うことにより、合理的に予見している限りにおいて、低いものと考えられることから、顕在化の時期等も含めて具体的な言及は行っておりません。
なお、文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
A.総合エンターテインメント事業について
(ライブ・エンターテインメント部門)
ア 興行場法などの規制に関する影響について
当社グループの運営する劇場等の施設運営は「興行場法」及び関連法令による規制を受けております。その内容は、興行場の営業者は、施設を各都道府県などの条例で定める構造設備基準及び衛生管理基準に適合させることが義務付けられており、施設の構造・換気、照明、防湿及び清潔その他入場者の衛生に必要な措置を講ずる必要があるほか、同法に基づく所轄保健所長などの許可が必要となっております。当社グループは、同法及び関連法令の規制を遵守しつつ運営を行っておりますが、新たな法令の制定、同法及び関連法令の規制内容の変更などがなされた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
イ ライブ・イベントの企画、制作業務に関する業界の慣行について
ライブやイベントの制作は、企画、制作、運営及び管理など各工程によって構成されております。企画を立案し関係者との打合せを経て、制作から本番となる運営工程に進みますが、制作及び運営工程(開催期間中含む)において、ライブ・イベントの主催者からの追加発注や仕様変更の要請があるなど、直前に実施内容の変更などが行われることがあります。このように当初の基本計画からの内容変更などにより、予算金額からの変動が生じる場合があります。
また、イベント主催者側の広告費の削減や広告代理店の変更などにより、ライブ・イベント自体の受注がなくなることもあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(タレント・アイドル等)
ア アーティスト及びタレントについて
当社グループは、コンテンツホルダーとして保有するアーティストやタレントなどの権利を様々な事業へ活用しているほか、他社が保有するアーティストやタレントなどをクライアントへ紹介、仲介するキャスティング業務を行っておりますが、当社グループ所属のアーティストやタレントは勿論のこと、他の芸能事務所に所属するアーティストやタレントに関しても、当社グループがマネージメント業務を行う場合は基本的に「専属契約」を締結しております。
当社グループでは、長期的なマネージメントを行うことを前提としておりますが、アーティストやタレントとの専属契約が更新に至らなかった場合や取引先との契約違反等によるトラブルが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
イ アーティスト及びタレントビジネスについて
当社グループで行うプロダクション事業は、基本的に人気の上昇や低迷のほか、ヒット商品の有無により、その影響を受け易いビジネスモデルです。消費者の趣味、嗜好、流行などのニーズの多様化が進む中で、市場環境の変化も相まって、必ずしもヒットコンテンツが生み出される訳ではないため、消費者ニーズの変化などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、継続的にコンテンツを創出するべく様々な企画・提案を行うなど、新人アーティストやタレントの発掘、育成、マネージメントの体制を構築しておりますが、長期あるいは多額の投資をしても、当該本人の怪我や不祥事等による引退・活動休止等が発生する可能性や、当社及びコンテンツホルダーの事業戦略上の都合により、出演や活動を抑制した場合のほか、取引先との間で既に締結した契約を解除される可能性もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ウ 著作権等の知的財産について
当社グループで行うプロダクション事業は、アーティストの楽曲などに紐づく著作権や当該本人等の肖像権のほか、契約等によって取り決めのある各種知的財産権の権利物を扱っております。こうした権利物を扱う場合には、権利関係の事前調査や顧問弁護士等への相談を徹底し、第三者の知的財産権等の権利侵害が発生しないように努めておりますが、第三者の権利を侵害してしまう可能性や、第三者から意図せずに著作権を侵害される可能性があります。
このような場合、損害賠償等に係る訴訟に発展する可能性もあり、当社グループの業績及び社会的信頼に影響を及ぼす可能性があります。
エ コンサートなどのイベント及び出演作品による業績について
当社グループで行うプロダクション事業の主な収入源は、所属アーティストによるライブ・コンサートや各種イベントの実施によるチケット収入、楽曲CD及びDVDや公式グッズの販売による収入のほか、テレビ番組、ドラマ、映画、ラジオ、CMなどへの出演料によって構成されております。
コンサート等の実施は、会場の空き状況や実施時期、規模や出演者などによって観客動員数が変動するため、チケット収入等については、その影響を受け易くなります。また、販売されたCDやDVD、グッズなどは、発売直後の短期間には収入が集中する傾向にありますが、引き続き同様の売上が続くとは限りません。そのほか、各種メディアへの出演に関しても、当社グループの意思に反して、各種メディアの都合によって出演契約の取り止めがあった場合や放送などの延期、中止などがあった場合など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
オ ソーシャルメディアポリシーについて
当社グループは、「X(旧Twitter)」「Facebook」「Instagram」等の、所謂ソーシャルネットワーキングサービス(以下「SNS」という。)を通じて、当社グループと関わり合うあらゆるステークホルダーと適切に情報共有を行い、マーケティングコミュニケーションを促進し、事業活動の活性化を目的として、SNSを活用しております。また、所属するアーティストやタレントについても、SNSのほか、「YouTube」や「TikTok」などの所謂動画共有プラットフォームを活用して、その活動及び各個人の私的活動においても、ファンとの交流やコミュニケーション等の一環として、SNSの利用を推進しております。
このような中、当社グループでは、ファンやお客さまを始めとする社会からの信頼を、事業基盤としていることを踏まえ、職務上はもちろん、会社を離れた私的活動においても、この信頼を傷つけないよう、SNSに情報発信をすることによる、当社グループならびに個々人の責任と影響を十分に認識したうえで、情報発信や対応を行うために、SNSの取り扱いに関するガイドラインを作成し、所属するアーティストやタレント、従業員への社内啓蒙を行っております。
しかしながらSNS上では、発信した情報や当社の情報等が、本来の趣旨とは異なる形や受け取り方次第でネガティブな情報として拡散する可能性があり、その場合当社グループの業績及び社会的信頼に影響を及ぼす可能性があります。
(デジタルコンテンツ)
ア インターネット・モバイルコンテンツ関連市場の動向
当社グループでは、多種多様な分野でのインターネットサービスが日々生み出されている中、スマートフォンやモバイル端末等の高性能端末の定着に伴って、今後も関連市場においては持続的な成長を続けていくものと予想しております。しかしながらこれらに伴って、当社グループが提供するサービスに関連した市場に大手企業などによる新規参入が相次いだ場合、シェアの急変や新たなビジネスモデルの登場等による市場の構造変化が起こることで、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
イ インターネット関連の技術革新について
当社グループでは、インターネット関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、インターネット関連分野は新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、非常に変化の激しい業界となっております。そのため、当社グループではエンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備のほか、特にスマートフォンなどのモバイルコンテンツに関する技術・知見・ノウハウの取得に注力しておりますが、エンジニアの人材確保ができない、または人材育成が図れない等により新技術に対する当社グループの対応が遅れた場合には、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、新技術に対応するためのシステム開発費、人件費などの多大な支出が必要となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ウ 他社との競合について
当社グループでは、IPコンテンツを利用したモバイルコンテンツゲームアプリを展開し、特色あるサービスの提供や最適なユーザビリティを追求したサービスの構築のほか、カスタマーサポートの充実等に取り組み、競争力の向上を図っております。しかしながら、当社グループと類似のサービスを提供している企業や新規参入による競争が激化することにより、ユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、何らかの要因によりユーザーニーズの的確な把握ができない場合や、ニーズに対応するコンテンツの提供ができない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
エ システムに関するリスクについて
当社グループの事業は、スマートフォン等のモバイル端末やPC等のコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
また、トラフィックの急激な過負担等によって当社グループ又は通信ネットワークのコンピュータシステムが動作不能な状態に陥った場合、あるいは、ハードウエアやプログラム、ソフトウエア等に不良箇所があった場合、正常にコンテンツ提供が行われない可能性があります。
さらに、当社グループのコンピュータシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、コンピュータウイルスの感染やハッカーの侵入等によるシステム障害、不正アクセス等による情報漏洩等が生じた場合、当社グループの業績及び社会的信頼に影響を及ぼす可能性があります。
オ モバイル端末のOS提供者及びプラットフォーム提供者に関して
当社グループは、AndroidやiOSといったOS(オペレーティングシステム)を搭載したスマートフォンなどのモバイル端末向けのデジタルコンテンツを、Google Inc.及びApple Inc.が提供しているプラットフォームを用いて展開しております。当該OS及びプラットフォームに関する事故等によってサービスが提供できなくなった場合、当該OS及びプラットフォーム上でサービスを提供する際に提供事業者より課される条件・ルール等の大幅な変更により従来どおりのサービスが提供できなくなった場合又は当該条件・ルール等の変更に対応するために多大な支出が必要となった場合には、当社グループの事業運営及び業績に影響を与える可能性があります。
B.映像制作事業について
(映像制作)
ア テレビ広告収入への依存による影響について
当社グループが運営する映像制作事業の収入源は、主に地上波放送事業及びBS放送事業を展開する在京キー局の番組制作費から支出されるもので構成されております。在京キー局の売上高の大半は、広告収入で構成されておりますが、広告の出稿金額及びサイクルは、広告主である企業の業績やその背景となる国内景気の影響を受け易く、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
イ メディアの多様化による影響について
放送事業においては近年、情報技術革新とデジタル化の波を受け、多くの家庭で高速通信回線の普及が進み、ケーブルテレビやインターネットを通じた映像視聴環境が整ってきたほか、高機能のスマートフォンなどのモバイル端末が定着し、通信機能を通じた動画配信など、映像コンテンツへの接触機会は、ますます拡大しております。こうしたメディアの多様化により、若年層を中心にテレビ放送の視聴時間が減少傾向にあるなど、テレビ放送の媒体価値が低下することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、この点、当社グループにおいては、昨今若年層を中心に拡大が顕著であるインターネットを通じたメディアプラットフォームへの映像コンテンツの供給を確立すべく、事業体制の構築を図っておりますが、当該プラットフォームを提供している企業の約半数は外資系企業が担っていることから、当該国の政治・経済状況の変化又は法律の改正などの様々な国内外の情勢の変化によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ウ 放送法などの規制に関する影響について
当社グループが運営する映像制作事業は、在京キー局複数社と取引を行っておりますが、取引先である在京キー局においては、放送事業を行うにあたって放送法・電波法などの法令による規制を受けております。また、在京キー局は認定放送持株会社制を採用されておりますが、認定放送持株会社は、総務大臣の認定を受けることが必要であります。当該認定を受けるためには、認定放送持株会社の資産に関する基準など、放送法で定める要件に適合する必要があり、これらの要件を満たさない場合、総務大臣から免許や認定の取り消しを受けるリスクがあり、また、新たな法令の制定、同法及び関連法令の規制内容の変更などがなされた場合、在京キー局の業績や動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(人材派遣)
ア 労働者派遣法
当社グループで展開している人材派遣事業は、国内においては「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、労働者派遣事業として厚生労働大臣の許可を受けて行っている事業であります。労働者派遣法は、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために、派遣事業を行う者が、派遣元事業主としての欠格事由に該当し法令に違反した場合には、事業許可の取り消し又は事業停止等を命ぜられる可能性があります。
当社グループでは、法令はもとより、社内諸規程の制定やガバナンス体制の構築、内部統制やグループ監査による体制を整備し、徹底した社内啓蒙に努めることで、法令違反等の防止に努めております。しかしながら、今後何らかの理由により当社グループ及び役職員による法令違反が発覚した場合等、事業許可の取り消し又は事業停止等の処分により、当該事業活動ができなくなる可能性があり、その場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
イ 取引先との関係
人材派遣事業は取引先の要望に応じて、最適な人材を派遣する必要がありますが、当社グループでは主に、民放各局で放送されている番組やドラマ、映画の製作等、所謂映像制作スタッフ(アシスタントディレクター、ディレクター、プロデューサー、監督等)の人材を有しており、取引先との労働者派遣契約に基づいて人材派遣を行っております。現時点におきましては、各取引先とは良好な関係を構築し、継続的な取引関係を有しておりますが、放送局(派遣先)や番組制作会社(派遣先)においては、映像制作のクライアントからの追加発注や仕様変更の要請があるなど、直前に実施内容の変更などが行われることがあります。このように、当初の制作計画からの内容変更などにより、予算金額の変動が生じる場合や、クライアント側の広告費の削減や制作会社の変更などにより、派遣自体が不要になるなどの影響を受ける可能性があり、労働者派遣契約の内容の見直しや派遣の停止等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
この点、当社グループでは映像制作会社自体を有する企業グループとして、リソースの有効活用ができる体制を整備しており、且つ、映像制作スタッフの教育・育成を行うなど競合他社との差別化を図っており、取引先や放送局の情勢に左右されない組織体制により、収益体質の最適化を図っております。
C.広告代理店事業について
ア 景気動向・市場環境の変動によるリスクについて
当社グループが運営する広告代理店事業の収入源は、主に広告主である国内企業からの支出によるもので構成されております。国内企業の広告費の支出は、広告主である企業の業績やその背景となる国内景気の影響を受け易く、広告支出を増減させる広告主があった場合などには、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
イ 広告媒体の構造変化によるリスクについて
当社グループは、様々なメディアを活用した広告事業を展開しており、いわゆるマス4媒体広告と言われる新聞・雑誌・ラジオ・テレビのほか、近年ではインターネット広告が、このマス4媒体を超える規模になってきておりますが、インターネットを活用した広告媒体は、新たな広告手法として、様々な媒体との親和性、相乗効果が高まるものと考えられ、当社グループとして、YouTube等のSNSを媒体としたインターネットを活用した広告事業を展開しております。しかしながら、当社グループを取り巻く環境は常に変化しており、急速な技術革新による様々な構造変化が起きております。このような状況のもと、当社グループで適切な対応ができない場合や新技術に対応するための新たな支出などが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ウ 広告主との取引慣行について
当社グループは、国内企業における広告主との間で、広告主からの要望にブランディングから、広告制作、メディアプランニング(バイイング)、マーケティング、イベントなどの各専門分野において様々な価値を見出すことで、継続的な取引関係を有しております。しかしながら、広告主の業績や市場動向などによって、広告計画の変更やそれに伴う広告費の削減に加え、取引関係の合理化など、取引関係による合意内容にかかわらず、広告主の都合によって変更が生じる可能性があります。当然、広告主との契約においては、最大限のリスク回避のための措置を講じておりますが、その水準が今後も保証されているものではなく、また、不測の事態が発生した場合など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
エ 広告会社との競合について
当社グループが運営している広告代理店事業においては、様々なメディアに対するノウハウを有する広告会社が様々な手法によって広告展開を行っております。大手広告代理店を中心とした競争に加え、海外広告代理店の日本市場への参入など、市場環境は常に変化しております。
当社グループでは、当社グループ独自のノウハウや各取引先の協力によって、専門的な広告手法を得意としており、市場内における他社との差別化を図っておりますが、同様の広告手法を行う新規参入企業の台頭や、市場のさらなる競争の激化などに晒された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
オ インターネット広告について
当社グループでは、「イ」で触れたとおり、マス4媒体への広告展開のほか、インターネット広告といわれる「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「アフィリエイト広告」「動画広告」「SNS広告」などを駆使したインターネット広告事業及びインターネットメディア事業を展開しております。マス広告と異なり、表示回数やクリック数でカウントされる成果報酬型の広告出稿が多く、広告効果を最適化することで、リーチ率が高いことがインターネット広告の魅力とされています。
しかしながら、近年、広告の表示回数やクリック数を不正に水増しする「アドフラウド(広告詐欺)」をはじめとして、違法サイト等に広告が掲載、配信されてしまうことで、違法な業者へ広告費が流出する事例や、広告主のブランド価値が毀損されたりすることで発生する「ブランドセーフティ」に関する懸念、また、配信された広告が、「ユーザーが見られる状態にあるかどうか」を示す「ビューアビリティ」といった課題意識が注目を集めております。当社グループでは、このような問題、課題に対して、特に上記のような懸念のあるサイト等への広告が掲載されることのないように、広告主、広告関連事業者と課題意識を持って取り組んでおりますが、急速な技術革新による様々な構造変化等によって、当社グループで適切な対応ができない場合や新技術に対応するための新たな支出などが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
カ 広告メディア(媒体)との関係について
当社グループの広告代理店事業は、マスメディア各社が運営するメディア(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ及びインターネット)や各種SNS媒体、インターネット広告掲載事業者等の広告協力によって、支えられております。当社グループが利用するメディア各社とは強い協力関係を構築しておりますが、メディア各社の広告ニーズなどの変化や業績及び市場動向によっては、継続的な取引が保証されているものではないため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
D.物流事業
ア 2024年問題による人材不足
2024年4月以降、トラックドライバーの時間外労働時間に関する上限が設けられる新たな働き方改革関連法案の施行により、運営会社は今まで以上に従業員の労働時間を厳密に管理し、上限を超えないように配慮しなければならなくなりました。物流業界においては、所謂「2024年問題」と言われ、少子高齢化などによる労働力不足が全産業でも深刻化している中、現状と同程度の物流需要に応えるには、追加でドライバーを確保するか、あるいは輸送効率を上げるなどの新たな取り組みが必要な事業環境となっております。
当社グループにおける物流事業では、「9休制」「各種手当の拡充」「5Sの徹底による作業のルール化及び簡略化」などの施策により、魅力的な労働環境を実現することで、不足した分の労働時間を担う新たな人員の獲得や、トラック1台あたりの輸送効率を向上させるなど、この課題への取り組みを強化しております。
しかしながら、労働力不足がさらに深刻化するなどの事業環境の著しい変化への対応の遅れや、人材の流出により事業環境が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
イ 価格転嫁に関するリスク
近年、物流業界においては、例えば原油や天然ガスなどのエネルギー価格の上昇を要因とした燃料費高騰などが、経営環境に直接的に影響しております。それに加え、「2024年問題」などによる労働環境の改善のための人件費増や、その他市場動向による物価高騰によるコスト増によって経営状況を圧迫しており、増加したコストを商品やサービスの価格に転嫁せざるを得ない状況となっております。
当社グループでは、企業の価格設定力や商圏内の競争環境、供給と需要のバランス、価格転嫁の適切なタイミングなどの多くの要素を慎重に検討し、取引先への事前の了承などの丁寧な対応を行うことで、コスト増加を転嫁できる体制を構築し実践しております。
しかしながら、価格競争が激しい物流業界全体にあって、価格転嫁が消費者の離脱を招き、売り上げ減少に繋がる可能性もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ウ 運搬等における事故の発生リスク
国交省がまとめている事業用自動車(バス、タクシー、トラック)における交通事故発生件数は近年では減少傾向にあり、令和5年(令和7年3月報告分)における全国の交通事故認知件数の7.7%(警察庁:交通統計より)となっております。他方、この7.7%のうち、実に60%(昨年統計より2%減少)を占めるのがトラックによる事故です。原因とされているのが、長距離移動を伴う長時間の運転行為のほか、人手不足によるドライバーの高齢化、一般的に運転が難しくなると言われている夜間走行が多くなることに加え、そもそも車体サイズによるものなど、事故が発生し易い状態であると言われております。事故の発生は、単なる車両の物損だけに留まらず、人命に係る問題の発生や、運搬中商品の破損を伴う場合もあり、損害賠償の発生や信頼の失墜などによって、二次的、三次的な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは「輸送計画の点検」「ドライバーの健康状況(点呼)のチェック」「休憩・睡眠確保を徹底させる」「ドライバー間の連携」「全車の車内外にドライブレコーダ―を装備することによる危険運転の抑止」などの体制強化を図り、定期的な「安全教育」も実践し、事故が発生しないように体制を整えているほか、事故が発生してしまった際のマニュアルなども作成し、被害を極力低減できるように努めております。
しかしながら、交通事故につきましては、当事者が注意していても相手方があることが多く、完全に防ぐことができない事象であるため、事故の発生の内容如何によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
エ セキュリティリスク
当社グループにおける物流事業においては、顧客から資産を預かる倉庫事業も展開しており、物理的な倉庫に対するセキュリティの導入のほか、倉庫管理のためのITシステムも導入しております。
(物理的なセキュリティ)
倉庫事業における課題には、外部からの侵入などによる物品の盗難の発生、過剰積載や管理環境の不徹底による損傷、在庫情報などへの不正アクセスが考えられます。また、自然災害や火災といった不測の事態も、倉庫にとって大きなリスクとなり得ます。当社グループでは、倉庫への入退室管理システムの整備、24時間365日の監視体制が可能な防犯カメラの設置、適切な防火設備の配備のほか、定期的な監査や教育を通して、管理体制のチェックや見直しを徹底し、リスクの低減に努めております。
(情報管理セキュリティ)
物流情報の管理においては、顧客情報、輸送ルートやスケジュール、倉庫の在庫情報などの機密データを有しており、これらの情報が外部に漏れることは、企業の信頼を大きく損ない、顧客からの信頼を失うことになります。情報管理には、外部からの不正アクセスに対するセキュリティに加え、従業員による故意または過失による情報漏洩も、企業の競争力低下や顧客満足度の低下を招く危険性があり、物流情報システムのセキュリティ強化と従業員の教育が必要です。当社グループでは、情報管理セキュリティ対策の一環としてPマークの取得や独自の倉庫管理システムを導入することによって、外部・内部を含めた管理体制を強化し、「利便性」「品質管理」「安全性」の3つの視点から対策を行い、価値提供を行っております。
しかしながら、物理的なセキュリティ及び情報管理セキュリティにおいても、急速な技術革新や高度化が進んでいることを背景に、悪意のあるアクセス(侵入)が発生してしまった場合や、新たな脅威に対する対応の遅れがあった場合などには、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
E.新規事業について
ア 特定の取引先・協力先との関係
当社グループの新規事業においては、その事業安定の早期化や確実性の向上、協業によるシナジー創出による独自性の確立のため、特定の取引先とのリレーションを軸にして、その事業を推進するものがあります。こうした関係においては、単純な収益メリットのみならず、双方の事業メリットを図るWin-Winとなることを前提としたスキームを構築するよう努めるほか、相手方の経営方針の変更などのリスクを保全した契約を締結するよう努めております。
F.その他のリスク
ア のれんの減損リスクについて
当社グループは、連結財政状態計算書について国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)を適用しております。IFRSについては、日本において一般に公正妥当と認められる会計基準とは異なり、のれんの定額償却は不要となりますが、一方、のれんの対象会社における経営成績悪化等により減損の兆候が生じ、回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理が必要となる可能性があります。また、日本基準ではのれんの償却が規則的に行われるため、時の経過に伴いのれんの残高は減少し減損リスクも小さくなりますが、IFRSではのれんの償却が行われないため、減損リスクは将来にわたり残り続けることになることから、減損処理を行った際の損益に与える影響は大きなものとなる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
イ 金利変動リスク
当社グループの銀行などからの借入金につきましては、変動金利の借入金も含まれております。今後の金融情勢次第ではありますが、金利の上昇変動によって支払利息の負担が上昇した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ウ 人材の育成及び確保について
当社グループが強みとしているエンターテインメント運営ノウハウを活かすためには、全社員が当社グループ理念を共有するだけでなく、顧客満足度の追求や効率的な運営手法に対する深い理解を身につける必要があります。そのため、新入社員及び中途採用社員への教育・研修制度の充実、従来の年功序列型賃金体系の見直しや昇給昇格などの制度の見直しを図るほか、女性に向けた勤務体系やキャリアパスなど、優秀な人材の確保・育成に尽力しております。
しかしながらサービス業界全体を通して見ても、企業間の人材獲得競争は激しさを増しており、当社グループにとって重要な人材を十分に確保できない場合、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。
エ 感染症等に関するリスク
季節性を含めた感染症による影響については、国民生活及び国内外経済においては市場環境の規制や制限等にあって、収束時期や感染拡大の懸念については不透明感の強い状況に陥ることがあるため、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしましては、このような状況下においても企業としての社会的責任を全うするべく、従業員及び顧客企業の安心・安全と働き方の多様性を認めた上での心身における健康確保及び感染拡大防止の観点を重視しながら、事業を継続させるべく様々な対策を講じることとしております。一例として、所謂テレワークを推奨するべく「在宅勤務規程」を定めて、自主勤務管理によるスーパーフレックス制度の推進を始め、オフピーク通勤やリモートによるWeb会議、Web営業の実施など、考え得る対策に取り組みながら、職場環境の体制を構築しております。
しかしながら、感染症を取り巻く状況は常に変化しており、それに併せて国内外の社会経済活動への影響が世界経済を下振れさせるリスクがあり、また、金融資本市場の変動等の影響によって、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
オ 社会情勢による影響について
当社グループは、一般消費者を対象とした事業運営を展開しておりますが、顧客層の広がりから国内の景況感や消費者心理と、市場の活況との間には相応の相関を有する状況にあります。消費税の増税はもとより、所得税率の引上げや社会保険料の負担増による個人消費への抑制心理が働いた場合、また、国内市場における景気後退に伴う需要の縮小は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
カ 大規模災害等の発生について
大規模な災害の発生により、当社グループの保有する店舗や施設等への物理的な損害、役職員への人的被害又は顧客への被害があった場合や、災害に起因する社会的要請等があった場合には、事業所等の一時閉鎖又は営業継続が難しい状況に陥る可能性があります。
当社グループではBCP(事業継続計画:Business Continuity Plan)に基づく災害対策本部の設置や緊急連絡体制の訓練を実施するなど、社員啓蒙を含めて迅速かつ円滑に対処ができる体制を強化しておりますが、想定を大きく超える災害等が発生した場合、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。
また、直接的な被災地でなかった場合においても、想定を大幅に超える派生的な影響を地域或いは国内全体が受ける場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以
下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、各種政策の効果が雇用・所得環境の緩やかな改善を支えることが期待されております。しかしながら、引き続き全世界的な情勢への不安感や不透明感に加え、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れによる個人消費に及ぼす影響リスクがみられる中で、金融資本市場の変動、供給面での制約等にも十分注意する必要があり、先行きは予断を許さない状況であります。
当社グループにおける、各事業を取り巻く環境も日々変化しており、一般消費動向の影響を受け易い事業も一部あるものの、状況に応じて機動的に必要かつ十分な対策を行うこととしております。
総合エンターテインメント事業では、アイドルグループやバンドなどの所属アーティストによる大型イベントやライブの開催に加え、そのほかのタレントにつきましても、ドラマや各種番組への出演等、積極的な活動を展開いたしました。
映像制作事業につきましては、既存のテレビ番組の安定的な制作のほか、海外案件の進捗並びに配給事業の開始などの事業活動を展開いたしました。
広告代理店事業につきましては、既存の広告代理案件の進捗のほか、SNSプラットフォーム向けのデジタル広告案件を着実に積み上げることで、売上強化に努めました。
物流事業につきましては、運送及びアミューズメント機器を中心とした一般貨物の保管・倉庫事業を展開し、既存取引先のほか、新規取引先との取り組みを強化いたしました。
このほか、5月1日に東京六本木にてステーキハウス「Empire Steak House Roppongi」を運営する株式会社Red List(以下「RL」という。)の全株式を取得したほか、8月1日には俳優の玉木宏や渡辺邦斗らが所属する芸能プロダクション事業を営む株式会社アオイコーポレーション(以下「AOI」という。)の全株式を取得して子会社化しております。
以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上収益35,630百万円(前年同期比14.6%増)、営業利益1,573百万円(同43.9%減)、税引前利益1,058百万円(同59.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益857百万円(同65.7%減)となりました。なお、営業利益以降の対前期比につきましては、前期に株式会社トポスエンタープライズ(以下「TPO」という。)のグループインに伴う会計処理により、負ののれん発生益2,551百万円を計上していたことが主要因となります。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
<セグメント別概況>
〔総合エンターテインメント事業〕
(ライブ・エンターテインメント部門)
同部門につきましては、AOI、株式会社ゼスト、株式会社ノース・リバー、株式会社A.M.Entertainment、bijoux株式会社(同社は、2026年1月1日付けで株式会社FA Project(以下「FAP」という。)と合併し、マネジメントレーベル「bijoux」として、事業継続しております。)がアーティストや俳優、タレント、スポーツ選手などのマネジメントを行っております。そのほかのアーティストやタレントの活動においては、玉木宏、渡辺邦斗、糸瀬七葉、若月佑美、生駒里奈、小栗有以、鈴木絢音、古畑奈和、江籠裕奈、高畑結希、秋好美桜、山本かりん、土井レミイ杏利などが、ドラマや映画、テレビ番組への出演のほか、各種イベント、企業とのタイアップ企画、写真集の出版など、様々な方面で活躍しております。
このほか、ハイヤーなどを中心とした一般乗用旅客自動車運送事業などを展開する株式会社エーカンパニーにおいて、従来の国内外アーティストや著名人向けの送迎サービスに加え、新たに公立小中学校や自治体向けの送迎サービスを開始しており、車両の増車やドライバーの拡充など、事業規模の拡大と強化に努めております。
(デジタル・コンテンツ部門)
同部門につきましては、主に株式会社10ANTZ(以下「TA」という。)が、アイドルとの恋愛疑似体験ができる恋愛シミュレーションゲームアプリの企画・開発・運営を行っております。2026年4月にはリリースから10周年を迎える乃木坂46公式の「乃木恋」や、日向坂46公式の「ひなこい」、櫻坂46公式の「サクコイ」など、所謂坂道グループの公式ゲームアプリ等を展開しております。なお、ユーザー満足度を追求したイベント施策の多様化に応える一方で費用の見直しなども積極的に遂行したことで、同部門の営業利益では、対前期比並びに対計画比でも大幅なプラスとなりました。
以上の結果、総合エンターテインメント事業の業績は、売上収益14,550百万円(同1.2%増)、セグメント利益1,808百万円(同207.1%増)となりました。なお、セグメント利益につきましては、前期におけるTAの大幅な損失計上からのV字回復が大きく貢献しております。
〔映像制作事業〕
同事業につきましては、株式会社UNITED PRODUCTIONS、TOKYO ROCK STUDIO株式会社、株式会社macaroniが、人気バラエティ番組やグループ内所属アーティストのMVの制作、ドラマ制作などを行う映像制作事業や映像編集作業を行うポスプロ事業に加え、映画製作及び製作委員会への出資のほか、配給事業を行う「KeyHolder Pictures」を立ち上げるなど、映画分野における取り組みを強化しております。また、株式会社TechCarryでは、機材レンタル事業やデジタイズ事業を展開しており、着実に実績を積み上げております。制作スタッフの派遣事業につきましては、派遣先である映像制作会社の状況を踏まえた人材の安定雇用を創出しており、引き続き堅実に実績を積み上げております。
以上の結果、映像制作事業の業績は、売上収益6,445百万円(同4.3%減)、セグメント利益94百万円(同38.5%減)となりました。なお、セグメント利益につきましては、現在進行しております海外案件のほか、新たに立ち上げた配給事業などにおける先行費用等の計上が利益の押し下げ要因となっております。
〔広告代理店事業〕
FAPが展開するデジタル広告部門では、男性用脱毛サロンやフィットネスジム、ゴルフレッスンスクール等のクライアント向けにYouTubeやTikTok、Instagram等のSNSプラットフォーム用動画広告を制作するほか、アフィリエイト広告等の戦略的な広告展開を図っております。当期は、営業力強化を目的に人員数を従来の倍に増員した体制強化に努めたことで、店舗運営系やEC商材を取扱う企業など取扱い件数が増加いたしました。
株式会社allfuzにて展開する広告代理店部門につきましては、特に株式会社セブン‐イレブン・ジャパンが展開しているセブンネットショッピングにおいて様々な取り組みを実施しております。
以上の結果、広告代理店事業の業績は、売上収益6,547百万円(同17.3%減)、セグメント損失25百万円(前期はセグメント利益174百万円)となりました。なお、セグメント利益につきましては、デジタル広告部門においてクライアントの広告出稿のボリュームが縮小している影響を引き続き受けているほか、体制強化に伴う管理費の増加に加え、既存の広告代理店部門においても、取り扱う各種広告案件における費用が見直しされていることに加え、利益率が悪化していることに起因しております。
〔物流事業〕
同事業につきましては、TPOが、千葉、埼玉、大阪の3拠点を中心に全国への配送を行う運送事業及びアミューズメント機器を中心とした一般貨物の保管・倉庫事業を展開しており、既存の取引先を筆頭に、安定的な稼働により実績を積み上げております。
以上の結果、物流事業の業績は、売上収益5,605百万円(前期は売上収益1,290百万円)、セグメント利益421百万円(前期はセグメント利益2,689百万円)となりました。なお、セグメント利益につきましては、前期に負ののれん発生益2,551百万円を計上していたことが影響しております。
〔その他事業〕
同事業につきましては、当社の不動産賃貸事業並びに、TPOがアミューズメント向け景品や食料品関連を取り扱う卸売事業、宿泊施設の運営(1店舗:人工温泉施設)及びコンビニエンスストアの運営(2店舗:ミニストップ)を含んでおります。また、当期にグループインしたRLの飲食事業も含んでおります。
以上の結果、その他事業の業績は、売上収益2,480百万円(前期は売上収益758百万円)、セグメント利益114百万円(前期はセグメント利益90百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ986百万円増加し5,096百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,178百万円の資金の増加(同35.3%増)となりました。これは主として税引前利益、減価償却費及び償却費の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、251百万円の資金の増加(前期は3,904百万円の資金の減少)となりました。これは主として定期預金の預入、有形固定資産の取得及び連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出により資金が減少した一方で、利息及び配当金の受取、被担保債権の回収による収入により資金が増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,444百万円の資金の減少(前期は582百万円の資金の増加)となりました。これは主として長期借入れによる収入により資金が増加した一方で、利息及び配当金の支払、長期借入金の返済、リース負債の返済による支出により資金が減少したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.商品等仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
総合エンターテインメント事業 |
1,117,106 |
71.5 |
|
その他事業 |
1,614,501 |
342.1 |
|
合計 |
2,731,607 |
134.2 |
(注)金額は仕入価格によっております。
c.受注実績
該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
総合エンターテインメント事業 |
14,550,401 |
101.2 |
|
映像制作事業 |
6,445,439 |
95.7 |
|
広告代理店事業 |
6,547,948 |
82.7 |
|
物流事業 |
5,605,568 |
434.5 |
|
その他事業 |
2,480,992 |
326.9 |
|
合計 |
35,630,349 |
114.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社クリア |
5,727,603 |
18.4 |
5,054,201 |
14.2 |
|
株式会社プロスパーグラフ |
3,949,278 |
12.7 |
3,837,159 |
10.8 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第
28号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定により国際財
務報告基準(以下「IFRS会計基準」という。)に準拠して作成しております。
当社グループでは、連結財務諸表の作成にあたって、決算日における様々な事項に関し、見積り及び仮定の設定を
行い判断しなければなりません。そのため、過去の実績や状況に応じて合理的だと考えられる様々な要因に基づき、
見積りや判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能
性があります。
以下の事項について、連結財務諸表に与える重要性が高いと判断しております。
のれん及び無形資産の減損
のれん及び無形資産については、事業環境や将来の業績見通しの悪化、事業戦略の変化、リスク調整後割引率の変
動等、減損の判定が必要となる兆候が発生した場合に減損の判定を行っております。のれんについては、減損の兆候
の有無にかかわらず回収可能額を毎年同じ時期に見積っております。のれん及び無形資産を含む報告単位の将来キャ
ッシュ・フローや使用価値等を評価し、その価値等が報告単位の帳簿価額を下回っていると判断される場合には、そ
の下回る額について減損損失として計上することになります。
減損兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化に
より、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
当連結会計年度における減損の検討を行った結果、のれん及び無形資産の減損損失を認識することはありませんで
した。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における売上収益は、前期10月にグループインした株式会社トポスエンタープライズ(以下「TPO」という。)が当期は通期で寄与したことにより増収となりました。
各事業セグメントにおける売上収益は次のとおりであります。
総合エンターテインメント事業につきましては、14,550百万円(前期の売上収益は14,383百万円)となりました。乃木坂関連のグッズ販売等が好調であったことや、アイドルグループやバンドなどの所属アーティストによる大型イベントやライブの開催に加え、そのほかのタレントについても、ドラマや各種番組への出演等、積極的な活動を展開したことにより増収となりました。
映像制作事業につきましては、売上収益6,445百万円(前期の売上収益は6,738百万円)となりました。既存のテレビ番組制作の安定的な稼働があったものの、放送局による大型番組編成による影響があり、減収となりました。
広告代理店事業につきましては、売上収益6,547百万円(前期の売上収益は7,919百万円)となりました。インターネット広告事業及びインターネットメディア事業のデジタル広告部門の売上において、クライアントの広告費用の見直しなどの影響が想定以上に大きく、減収となりました。
物流事業につきましては、売上収益5,605百万円(前期の売上収益は1,290百万円)となりました。前期にグループインしたTPOが、当期は通期で売上収益に寄与したことにより増収となりました。
売上原価につきましては、29,299百万円(前期の売上原価は25,962百万円)となりました。総合エンターテインメント事業におきまして、売上収益が増加したことに伴い、売上原価も増加したものの、株式会社10ANTZ(以下「TA」という。)においてコスト削減を徹底したことにより、売上総利益が増益となりました。映像制作事業におきましては、売上収益は減少したものの、業務委託等の減少により売上原価も減少し、売上総利益は堅調に推移いたしました。広告代理店事業におきましては、売上収益の減少に伴い、売上原価も減少したものの、広告案件の契約金額の減少等に伴う利益率の悪化により売上総利益は減少いたしました。物流事業につきましては、通期でTPOの売上収益が計上されたことが大きく、売上総利益は増益となりました。
以上の結果、売上総利益につきましては、6,330百万円(前期の売上総利益は5,128百万円)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、前期にグループインしたTPOの影響により大幅に増加したことに加え、その他の収益において、前期にTPO取得に伴う負ののれん発生益2,551百万円を計上したことにより、営業利益の減少に大きく影響いたしました。
また、その他の費用において、前期にTA及び他のグループ会社で減損損失847百万円を計上していたため減少となったものの、当期に再生債権関連の費用を計上したことにより、その他の費用が232百万円となりました。
以上の結果、営業利益につきましては、1,573百万円(前期は営業利益2,805百万円)となりました。
金融収益につきましては、前期と同様の受取利息等が計上され、43百万円(前期の金融収益は21百万円)となりました。
金融費用につきましては、TPOのIFRS第16号に伴う支払利息が409百万円計上されたことにより、558百万円(前期の金融費用は197百万円)となりました。
以上の結果、税引前利益につきましては、1,058百万円(前期は税引前利益2,629百万円)となりました。
法人所得税費用につきましては、グループ通算制度対象の子会社の影響により、税務上の繰越欠損金等に対する税効果会計に基づく繰延税金資産の取崩しがあった一方で、当期において繰延税金資産を追加で計上するグループ会社があったことにより、法人所得税費用は59百万円となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては、857百万円(前期は親会社の所有者に帰属する当期利益2,500百万円)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べて556百万円増の54,830百万円となりました。これは主として有形固定資産が減少した一方で、現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、持分法で会計処理している投資が増加したことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて255百万円減の32,079百万円となりました。これは主として営業債務及びその他の債務、契約負債が増加した一方で、その他の金融負債が減少したことによるものであります。
資本につきましては、前連結会計年度末に比べて811百万円増の22,750百万円となりました。これは主として利益剰余金が配当金の支払いにより減少した一方で、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により増加したことによるものであります。その結果、親会社所有者帰属持分比率は41.2%(前連結会計年度末は40.4%)となりました。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、M&Aに伴う株式取得や事業譲受に係る支出であります。
また、営業費用の主なものは、総合エンターテインメント事業及び映像制作事業の制作費及び人件費の支出であります。
当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金は、営業活動によるキャッシュ・フローの他に別途必要に応じて財務活動による資金調達を基本としております。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は期初に連結業績の計画を作成し、目標達成に向けた経営を行っております。
当連結会計年度の達成状況は、売上収益につきましては、計画比630百万円増加の35,630百万円(計画比+1.8%)となりました。これは主に広告代理店事業のデジタル広告部門において、クライアントの広告出稿のボリュームが縮小している影響を引き続き受けており計画比574百万円の減少、物流事業では、新規開設した倉庫の安定稼働に時間を要したことやパチンコホール向けのアミューズメント機器の保管台数の減少などにより計画比339百万円の減少、映像制作事業では、制作スタッフの派遣事業が好調であったことや既存のレギュラー番組制作が安定稼働しておりますが、機材レンタル事業及びデジタイズ事業が計画を下回り、また、期初計画に見込んでいた海外案件が当期実施に至らず計画比154百万円の減少となった一方で、総合エンターテインメント事業では、主に乃木坂46関連事業において期初計画には含まれていなかった主要メンバーの卒業公演などに伴うグッズ販売が好調であったことや期初計画には含まれていなかった2025年8月にグループインした芸能プロダクション事業を営む株式会社アオイコーポレーションの売上が加わったことにより計画比1,475百万円の増加、その他事業においては、期初計画には含まれていなかった2025年5月にグループインした東京六本木に店舗を構えるステーキハウスを運営する株式会社Red List(以下「RL」という。)の売上が加わったことにより計画比223百万円の増加となりました。
営業利益につきましては、計画比73百万円増加の1,573百万円(計画比+4.9%)となりました。これは主に映像制作事業において、売上の計画比減少に加え、海外案件及び新規事業における先行費用の計上による影響があり計画比128百万円の減少、広告代理店事業のデジタル広告部門において、売上の計画比減少に加え、営業力強化を目的に人材の確保に努め、体制強化によるコストが増加したことにより計画比87百万円の減少となった一方で、物流事業においては、取引先との取引価格の交渉や効率化を目的とした車両配置や台数の見直し、また、人員配置の見直しによる人件費の削減など徹底したコストの削減に努めたことに加え、政府補助金収入や再生債権の回収などによる保証債務の戻入などの特殊要因もあり計画比225百万円の増加、総合エンターテインメント事業においては、株式会社ノース・リバー(以下「NR」という。)及び乃木坂46合同会社が関わる事業では、持分法投資利益が計画比減少したもののNRのグッズ販売の売上増加で補い、また、ゲームアプリの企画・運営・開発を行う株式会社10ANTZ(以下「TA」という。)において、ユーザー満足度を追求したイベント施策の実施に加え、徹底したコスト削減に努めたことにより計画比139百万円の増加、その他事業において、株式会社トポスエンタープライズ(以下「TPO」という。)が運営している人工温泉施設の宿泊者数が増加したことや投資不動産の安定した運用に加え、期初計画には含まれていなかったRLの利益も加わったことにより計画比39百万円の増加となりました。ホールディングスにおける販売費及び一般管理費につきましては、主に前期においてスポンサー支援の一環として貸付けた債権に対し全額貸倒引当金を計上し、当該債権の回収を見込んでおりましたが回収には至らず貸倒引当金の戻入を実現できなかったことなどにより計画比122百万円の増加となりました。
金融収益及び金融費用につきましては、TPOのリース負債に係る支払利息を409百万円計上し期初計画との差異が大きく、法人所得税費用につきましては、計画比91百万円の減少となりました。非支配持分につきましては、主にTAの当期利益が計画比289百万円増加したことにより計画比148百万円の増加となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては、TPOのリース負債に係る支払利息の計上が大きく影響し計画比442百万円減少の857百万円(計画比△34.0%)となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。