当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「人と自然と未来をつなぐ」を企業理念と定め、世界中の自然環境と、共に歩む全ての人々の美しい未来の実現に向け、小型屋外作業機械、農業用管理機械並びに一般産業用機械の3事業の発展に取り組み、企業価値の最大化を目指し、高い倫理観のもとに企業活動を通じて社会に貢献したいと考えております。
(2) 経営環境
①企業構造と市場の状況
当社グループは、生産や販売等の機能別の各事業会社で構成され、各事業会社は当社グループが展開する3事業である小型屋外作業機械、農業用管理機械並びに一般産業用機械に関連しています。
主力事業である小型屋外作業機械は、動力源の小型エンジンを鋳造、加工から組立、検査までの工程を一貫して行うことにより、高効率かつ需要に応じた柔軟な生産体制を実現しています。各事業会社の事業内容については、「第一部(企業情報) 第1(企業の概況) 3(事業の内容)」に記載しております。
なお、当社グループを取り巻く市場状況としては、国内においては、農業従事者の減少や高齢化により、小型屋外作業機械と農業用管理機械の市場規模の縮小が懸念される一方で、作業の省力化・自動化に対するニーズは一層高まっています。海外の小型屋外作業機械市場は、北米を中心に緑地管理市場の旺盛な消費・サービス需要が継続することを見込んでいます。また、一般産業用機械は、北米市場のインフラ案件の活況に伴い、発電機等の需要増加が継続する見通しです。
②競合他社との競争優位性
当社グループが展開する3事業には、それぞれに競合他社が存在します。その中でも主力事業である小型屋外作業機械事業においては、製品の主要構成部品である小型エンジンを自社開発しており、素材の配合研究から自社で行うことで、軽量化・高出力化を実現するとともに、世界各国で厳しさを増す排出ガス規制にも適合してきました。また、電動製品においても、エンジン製品の開発を通じて培った技術力やノウハウを活かし、高出力かつ制御技術に優れた製品を開発しており、高い環境性能と作業性を両立させ、市場ニーズを満たす製品を提供できる点が当社の強みとなっております。更には、グローバルに販売ネットワークを展開していることに加え、代理店などを対象としたサービススクールを実施するなど、お客様へのアフターサービスが充実している点が当社ブランドの市場での信頼獲得と、競争力の向上に寄与しております。
(3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
上記の経営環境を踏まえ、持続的な成長を実現するためには、従来の「屋外作業機器の総合メーカー」という枠組みにとどまらず、常にお客様の視点に立ち、屋外作業の現場に新たな価値を創出し続ける企業へと進化していく必要があると認識しております。
こうした目指す姿の実現に向け、当社グループは2026年度から2028年度までの3ヵ年を対象とする「中期経営計画2028」を策定しております。前中期経営計画2025で進めてきた変革の芽を確実に収益へと結びつける3年間と位置付け、既存事業の深化と成長領域への投資を通じて、具体的な利益成長と企業価値の向上を目指してまいります。
「中期経営計画2028」ビジョン
①目指す姿
世界中のプロフェッショナルな屋外作業に付加価値を創造する
-Value Creator for Professional Outdoor Solutions across the World-
②ビジョンの方向性
前中期経営計画2025において取り組んでまいりました「環境負荷低減という社会的課題」、および屋外作業現場における「安全な作業環境に資する機器の開発」や「労働力不足・過酷な作業の低減」といった課題の解決に、中期経営計画2028においても引き続き取り組んでまいります。
当社グループは、従来の「屋外作業機器の総合メーカー」という枠組みを超え、常にお客様の視点に立って屋外作業現場に新たな価値を創出し続ける企業へと進化してまいります。また、前中期経営計画2025での取り組みを継承・進化させ、2030年度には売上高2,500億円規模を目指し、持続的な企業価値の向上を追求してまいります。
中期経営計画2028の数値目標
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指標 |
2028年12月期 目標 |
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売上高 |
2,100億円 |
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営業利益率 |
13.0% |
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ROE |
14.0% |
事業戦略
①売上の拡大
堅調な米国市場の需要を着実に取り込むとともに、欧州事業の拡大やロボット事業、EMS(エネルギーマネジメントシステム)分野への取り組みを進め、グループ全体で事業基盤のさらなる拡大を図ります。また、北米中心の事業構造から、欧州事業の拡大を通じて地域構成の最適化を進めます。
セグメント構成については、一般産業用機械の伸長を図るとともに、小型屋外作業機械においてもエンジン製品に加え電動製品やロボット分野を強化し、製品ポートフォリオの多様化を推進します。
②収益性の改善
プロ向け製品やロボット製品といった高付加価値製品の販売比率を高めるとともに、国内事業の構造改革推進やサプライチェーンの見直しを通じて収益力を高めます。また、DX(デジタル・トランスフォーメーション)やAIを活用し、グループ全体の業務効率化を推進することで、生産性のさらなる向上に取り組んでまいります。
③経営基盤の強化
人材育成と専門性の高い人材の確保により、組織力を高めます。また、ガバナンス体制の高度化と人事制度の定着を通じて、持続的成長を支える経営基盤を強化します。
当社のDX戦略については下記ページをご参照ください。
(https://www.yamabiko-corp.co.jp/dx-strategy/)
中期経営計画2028の詳細につきましては、当社ホームページに掲載しておりますのでそちらをご参照ください。
(https://www.yamabiko-corp.co.jp/ir/management/plan/)
当社グループは、自然環境や社会環境の課題解決につながる数多くの製品やサービスを世に送り出してまいりました。当社グループの事業領域は農業や林業、緑地管理からまちづくりの現場に至るまで、人々の生活と密接に関わるものであり、事業の拡大・発展そのものがサステイナブルな社会の実現につながると確信しております。
当社グループは、これからも「人と自然と未来をつなぐ」という企業理念のもと、環境負荷低減や安全性向上、労働力不足といった課題の解決に継続して取り組み、世界中のプロフェッショナルな屋外作業に付加価値を創造することを目指してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループでは、取締役会がグループの経営方針、経営戦略及びグループ会社の経営指導・監督に関わる重要な意思決定を行っております。また、取締役会の意思決定に当たっては代表取締役社長が議長を務める経営戦略会議において十分な審議を行った上で取締役会に付議することにより、適正な意思決定を確保しております。当社のコーポレート・ガバナンス体制は、「
サステナビリティ課題への取り組みについても、経営戦略会議にて審議し取締役会へ付議・報告する体制を確立しております。また、サステナビリティ課題の中でも特に気候変動を重要課題と位置付け、経営戦略会議が検討を委嘱する委員会としてTCFD委員会を設置し、TCFD委員会にてGHG排出量の削減目標を定めるとともに、施策、立案などを取りまとめ、経営戦略会議にて審議し取締役会への付議・報告を行っております。
(2)リスク管理
当社グループでは、新たな事業分野への進出の成否や新機種開発の成否等、経営上の意思決定に係るリスクは、事業機会関連リスクとして経営戦略会議がリスク管理をしております。また、適正かつ効率的な業務の遂行を阻害すると考えられるリスクについては、事業阻害リスクとしてコンプライアンス・リスク管理委員会がリスク管理をしております。いずれのリスクについても、経営戦略会議にて審議し、取締役会へ付議・報告され取締役会が監督を行う管理体制を構築しております。なお、当社グループが認識している具体的なリスクについては、「
また、当社グループは、サステナビリティに関するリスクは、企業の中長期的な成長に大きく影響を与えることから、経営上の意思決定に係るリスクとして事業機会関連リスクと位置付けております。その中でも気候変動を経営上の重要な外部環境リスクの一つとして位置づけ、適切に管理しております。具体的には、原則的に3ヶ月に1回開催されるTCFD委員会が主管となって部署横断的に課題と対策を取りまとめ、経営戦略会議にて審議し、取締役会へ付議・報告する体制としております。
以上のようなリスク管理体制により、サステナビリティへの対応を強化してまいります。
〈ガバナンス及びリスク管理〉
(3)気候変動への取り組み
当社グループは、気候変動への取り組みを重要な経営課題の一つとして認識しTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明しております。今後もTCFD提言のフレームワークに基づいた積極的な情報開示に努めるとともに、事業の発展を通じて持続可能な社会の実現に貢献してまいります。TCFDに基づく開示の詳細は、当社ホームページをご参照ください。(https://www.yamabiko-corp.co.jp/sustainability/tcfd/)
<気候変動に関する戦略>
当社グループでは、TCFD提言に基づき、気候関連リスクと機会の把握を目的にシナリオ分析を実施しております。シナリオ分析にあたっては、「国連気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)などの国際的な知見を参照し、以下の2つのシナリオを採用しました。これらのシナリオを前提に、特定したリスク及び機会について、短期・中期・長期の時間軸ごとに発現時期を整理するとともに、事業への影響の重要性を評価しております。
1.1.5℃シナリオ:産業革命前と比べて気温上昇を1.5℃以内に抑える場合のシナリオを想定
2. 4℃シナリオ:追加的な温暖化対策が講じられなかった場合のシナリオを想定
当社グループでは、本シナリオ分析及び今後の継続的な見直しを通じて、リスクの把握にとどまらず、将来的なビジネスチャンスの創出も見据えたレジリエントな事業戦略の策定に取り組んでまいります。
当社グループは、これらの分析結果をもとに社内での議論を深めるとともに、外部環境の変化を継続的にモニタリングすることで、将来予測や仮説の精度向上を図っております。また、得られた知見は経営戦略へ順次反映するとともに、適時適切な情報開示を通じて、ステークホルダーとの信頼関係の構築にも取り組んでおります。
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1.5℃シナリオ |
4℃シナリオ |
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シナリオ分析結果 |
日本政府により燃料の燃焼等からのGHG排出規制や炭素税導入が推進され、低炭素資材の調達や炭素税等によるコスト増加のリスクがある一方、使用時の環境負荷が低いエンジン製品や再生可能原料を用いた製品の拡大により、収益増加が見込まれます。 |
異常気象による自然災害の増加や気温上昇の影響が顕在化し、事業所やシステム設備が被災するリスクや資材調達コスト上昇のリスクがある一方、増加する災害復旧・防災ニーズを背景に、発電機・チェンソーなどBCP(事業継続計画)対応機器への需要は拡大し、収益増加が見込まれます。 |
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参照した 公開シナリオ |
移行面 |
IEA(注)1 NZE 2050 |
IEA STEPS |
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物理面 |
IPCC(注)2 AR6 SSP1-1.9 |
IPCC AR6 RCP8.5 |
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(注)1.IEA(International Energy Agency/国際エネルギー機関)
2.IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change/気候変動に関する政府間パネル)
<リスク・機会の特定及び評価>
当社は、気候変動に関連するリスクと機会を適切に把握し、事業戦略に反映するため、グループ全体を対象に、気候変動に関する移行リスク、物理リスク及び気候変動に関する機会(環境対応型製品・サービスの開発、省エネ技術の活用、ブランド価値の向上、コスト削減など)の精査を行いました。各リスク・機会が当社の事業に与える影響度については、売上高へのインパクトをもとに定性的評価を実施し、「大」「中」「小」の3段階で分類し、「中」「大」の評価となった項目について開示しております。
<気候関連リスク>
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リスクの (注)1 |
気候関連の事象/ |
事業への影響 |
シナリオ影響 (注)2 |
対象 製品 (注)3 |
発現時期 (注)4 |
リスクに対する当社の認識及び対応 |
|||
|
1.5℃ |
4℃ |
短期 |
中期 |
長期 |
|||||
|
移行リスク |
GHG排出量抑制に 関する規制強化 |
物流コスト及びリードタイムの増加 |
中 |
小 |
OPE 農機 産機 |
〇 |
〇 |
|
(認識)GHG排出規制の強化により、燃料費上昇や輸送力不足などから、物流コストの増加とリードタイムの長期化が発生する可能性がある。 (対応)物流手段の最適化によりコスト上昇幅を抑制し、需要予測・生産計画・物流計画の定期見直しによってリードタイムの影響を最小化する。 |
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移行リスク(政策) |
炭素税の導入 |
部材調達やエネルギーコストの増加 |
大 |
中 |
OPE 農機 産機 |
〇 |
〇 |
〇 |
(認識)炭素税の導入・引き上げにより、化石燃料由来のエネルギーや高炭素素材の価格が上昇し、生産コストや部品調達コストに影響が及ぶ可能性がある。 (対応)省エネ設備投資と生産効率化を組み合わせてエネルギー使用量を削減するとともに、再生材・バイオマス材の検討や省資源を強化し、調達コストの上昇を抑制する。 |
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移行リスク(市場) |
化石燃料の忌避 |
販売機会の減少 |
大 |
小 |
OPE 農機 産機 |
〇 |
〇 |
|
(認識)製品の電動化が加速するとともに、化石燃料を使用するエンジン製品の需要低下が生じる。 (対応)製品の電動化やカーボンニュートラル燃料を使用可能な新製品の開発を推進し、販売機会損失を最小化する。 |
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物理リスク(急性) |
異常気象の激甚化 |
物流や操業の 一時停止 |
中 |
中 |
OPE 農機 産機 |
〇 |
〇 |
〇 |
(認識)気候変動の進行により集中豪雨・台風などの自然災害が激甚化し、物流ルートの遮断や拠点被災による操業・物流の一時停止リスクが高まる。 (対応)BCPの整備を進め、代替ルート・代替拠点の確保、災害発生時でも製造・物流を継続できる体制を構築する。 |
|
販売機会の減少 |
大 |
大 |
OPE |
〇 |
〇 |
〇 |
(認識)干ばつなどの異常気象により小型屋外作業機械の需要が減少し、販売機会が縮小する可能性がある。 (対応)販売地域の拡大によるリスク分散や、災害復旧に貢献する製品ラインアップ強化によって販売機会を確保する。 |
||
<気候変動における機会>
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機会の |
気候関連の事象/ |
事業への影響 |
シナリオ影響 (注)2 |
対象 製品 (注)3 |
発現時期 (注)4 |
機会に対する当社の認識及び対応 |
|||
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1.5℃ |
4℃ |
短期 |
中期 |
長期 |
|||||
|
レジリエンス |
異常気象の激甚化 |
チェンソー等の管理機器及び発電機等のBCP対応機器の販売機会増加 |
大 |
大 |
OPE 産機 |
〇 |
〇 |
〇 |
(認識)自然災害の激甚化により、倒木処理・停電対策などでチェンソーや発電機などの需要増が見込まれる。 (対応)在庫確保と販路拡大を図り、災害復旧へ貢献できる体制を増強する。 |
|
製品及びサービス |
環境対応型製品の 市場投入活発化 |
環境対応型製品の販売機会の増加 |
大 |
中 |
OPE 農機 産機 |
〇 |
〇 |
|
(認識)環境負荷低減への関心の高まりにより、電動化・省エネ運用・省人省力化、など環境対応型製品の市場が拡大する。 (対応) OPE:電動製品拡大と、カーボンニュートラル燃料対応エンジン製品の研究を進め、市場での競争力を確保する。 産機:マルチハイブリッド発電システムとYamabiko LINK(遠隔監視システム)により、CO₂削減・BCP対応・省エネ運用を両立するサービスを展開する。 農機:省人省力化に寄与する農機製品を開発することで、環境負荷低減型農業の拡大を取り込む。 |
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市場 |
排ガス規制の強化 |
排ガス規制対応エンジンの販売機会の増加 |
大 |
中 |
OPE 農機 産機 |
〇 |
〇 |
〇 |
(認識)大気汚染対策や脱炭素化政策に伴い排ガス規制がさらに強化される。当社は規制対応エンジンの開発力を強みに、規制強化を販売拡大の機会と捉えている。 (対応)エンジンの開発力を活かし、次世代規制に適合する製品投入を加速する。また、今後排ガス規制強化が見込まれる地域への販路拡大を進める。 |
(注)1.移行リスク:低炭素社会への移行に伴う政策・法規制、技術革新、市場変化、エネルギー転換など
物理リスク:気候変動に起因する自然災害等(急性リスク)や慢性的な気温・降水パターンの変化(慢性リスク)など
2.当社グループへの事業及び財務への影響を総合的に勘案し、大(影響が非常に大きくなることが想定)、
中(影響がやや大きくなることが想定)、小(影響が軽微であることが想定)の3段階で評価
3.OPE:チェンソー、刈払機、パワーブロワほか、農機:スピードスプレーヤ、乗用管理機、畦草刈機ほか、
産機:発電機、溶接機、投光機ほか
4.短期:5年未満、中期:5年~10年未満、長期:10年以上
<気候変動における指標と目標>
当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するためサプライチェーンを含むGHG排出量を指標としております。また、2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指しております。中期的な目標として、2030年までにスコープ1、2(注)のGHG排出量50%削減(2020年度比)を掲げており、環境に配慮した生産設備、再生可能エネルギーの導入など全社を挙げてGHG排出量低減活動に取り組んでまいります。
また、当社グループGHG排出量の約87%を占める販売した製品使用による排出につきましては、セグメント別に道筋を定めGHG排出量低減に努めてまいります。GHG排出量の実績値及びセグメント別のカーボンニュートラルに向けた取り組みなどの詳細については当社ホームページをご参照ください。
(注)スコープ1:化石燃料の使用(直接排出)、スコープ2:購入した電力・熱の使用(間接排出)
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GHG排出量 削減目標 |
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目標年/基準年 |
目標値 |
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2030年(中期)/ 2020年度 |
スコープ1、2で50%削減を目指す。 |
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2050年(長期)/ 2020年度 |
サプライチェーン全体のGHG排出量実質ゼロを目指す。 |
※上記目標値は、当社及び国内子会社を対象としています。
(4)人的資本の活用に関する取り組み
当社グループは、人的資本の投資こそ今後の中長期的な企業価値向上の鍵を握るものと考え、社員1人ひとりの成長が当社グループの成長であるとの考え方に基づき、様々な取り組みを行っております。
当社の人的資本の活用に関する取り組みは以下のとおりです。なお、戦略、指標および目標につきましては、当社グループ各社の業容や規模が様々であり、連結全体での記載が困難であることから、当社単体における記載としております。
<人材の育成および社内環境整備に関する方針・戦略>
多様な人材の活用に加え、人材育成・社内環境整備など人的資本投資を継続してまいります。経営戦略・組織戦略に基づく人材戦略を立案・実践し、多様性確保のための女性活躍推進、男性育児休業取得促進等の活動を含め、全ての従業員が活き活きと働ける環境整備に取り組み、従業員1人ひとりの能力を最大限に引き出すとともに組織の活性化に繋がる中長期的な人材戦略を推進してまいります。
①女性活躍推進
女性活躍推進法に基づいた行動計画を策定し、女性社員の活躍推進に取り組んでおります。女性が働きやすい職場環境の整備、長期就業を促進するための制度の導入、女性社員向けキャリアマインド醸成研修などの女性のキャリア形成支援を行っております。
(具体的な取り組み)
・女性社員向け主体的キャリア形成支援による管理職志向の促進
・女性社員の上司に向けたキャリア形成支援研修による意識変革と上司の役割理解の促進
・女性交流会を通じた社内ネットワークの構築
・女性を対象としたメンタリングによる不安や課題の解消支援
・育児を目的とした休暇制度の拡充など柔軟な働き方が可能となる制度活用の促進
・不妊治療と仕事の両立を支援する制度の導入、社内理解の促進
・『産休・育児ハンドブック』の配布等による関連制度の周知、復職時教育の実施
・ジョブリターン制度の継続活用
・くるみんマーク認定取得(2021年度認定)
・新卒およびキャリア採用において女性採用を積極的に促進
②男性の育児休業取得の促進
当社では、仕事と育児の両立を実現するための支援制度の拡充や職場環境づくりに取り組んでおります。また、これまでに男性の育児休業取得促進のため会社独自の休暇制度の創出などの取り組みを労使一体となり進めております。
(具体的な取り組み)
・育児・介護相談窓口の設置(各地区担当窓口と人事部が連携し、制度活用に向けた情報提供体制の構築)
・「男性の育休ハンドブック」の作成・配布による関連制度の理解浸透
・育児を目的とする休暇、配偶者の出産休暇、子の看護休暇(小学3年生まで延長)など法令を超えた当社独自の
休暇制度の創出
・男性の育休体験レポートの社内報等への掲載によるPRと取得奨励
③エンゲージメント向上
労働安全衛生法に基づき例年実施しているストレスチェックに加え、2023年度よりエンゲージメントサーベイを同時に実施しております。ストレスチェックとエンゲージメントサーベイを同時に実施することにより、個人や組織において、メンタルヘルスとエンゲージメントのどちらか一方ではなく、両方をバランスよく対策することを狙いとしています。ストレス反応のほか仕事に対する熱意や姿勢、また、組織に対する一体感・愛着感の状態を把握し、改善への取り組みに繋げております。なお、サーベイ結果については職場ごとの要因分析を行い、組織長に対してフィードバックを行うことにより継続的なフォローを行っております。
さらに、組織全体においては以下の各種施策に取り組み、エンゲージメントの更なる向上を図っております。
(具体的な取り組み)
・企業理念浸透を目的とした経営者との座談会やタウンミーティングの開催
・納涼祭や収穫祭、スポーツイベントなど従業員親睦行事の開催による一体感の醸成
・独身寮、社員食堂のリフォームをはじめとした福利厚生施設やオフィスのリニューアルによる職場環境の整備
・各種報奨、永年勤続表彰など表彰制度の積極的な運用による自己効力感の向上
・安全衛生活動の全社展開による安全・安心な職場環境の実現
・人事評価の納得性を高めるため、評価者研修の定期開催のほか、被評価者研修を実施(詳細は後述の「⑤人事・
評価制度の継続的改善」参照)
④リスキル・学び直し教育計画、個人のキャリア形成支援
新規事業創出への取り組みに対応するため、社内研修や大学等と連携したリスキリング教育を実施しており、2026年より新たにビジネススキルやデジタルリテラシー向上を目的としたeラーニング教材「GLOBIS学び放題」を導入し、1人ひとりが主体的に学び続けることで、新たな価値創造へと繋げる組織風土の醸成に取り組みます。
また、DX戦略に基づき選抜型デジタル人材の育成、AI、業務自動化ツール勉強会等のデジタルリテラシー教育を展開しております。
なお、当社の教育体系は以下のとおりとなります。
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階層別教育 |
次世代リーダー育成教育 |
デジタル人材教育 |
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・新入社員研修 ・キャリア採用研修 ・新入社員フォローアップ研修 ・キャリアマネジメント研修 ・女性社員向けキャリアマインド 醸成研修 ・新任管理職研修 ・評価者研修 ・ミドルマネジメント研修 (部長/課長/新任管理職/グループ リーダー) ・通信教育(昇格基準、自己啓発) ・技能検定(国家資格) ・退職金・年金セミナー ・安全衛生教育(eラーニング含む) |
・エグゼクティブガバナンス プログラム ・コーチングプログラム |
・デジタルリテラシー教育 ・デジタルアカデミー(注) ・GLOBIS学び放題 ・ITパスポート取得奨励 |
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選抜型教育 |
語学教育 |
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・リーダーシップ研修 ・QIA教育訓練 ・リスキリング教育 |
・語学通信教育 ・海外赴任前研修 ・語学スクール補助 ・TOEIC社内検定 |
(注)当社のDXを推進するため、一定期間情報システム部に社内出向し、研修を行うことでデジタル人材の育成を
図ります。
⑤人事・評価制度の継続的改善
当社では個人の役割と責任の大きさ、更にその遂行度合いと成果の達成度合いに応じた適正な評価と処遇を実現することを目的として、2022年度に人事制度を職能資格制度から役割等級制度へ刷新しております。個々の従業員がモチベーション高く活き活きと仕事に向かい、生産性の高い組織の実現を目指しており、新たな制度を浸透・定着させるために評価者研修の定期開催のほか、被評価者研修の開催、労使協議会による意見交換を行い、労使一体となって取り組んでおります。
<人的資本における指標と目標>
①女性活躍推進
中期経営計画2028においては、管理職に占める女性比率を2028年度に7%以上を目標として設定し、取り組みを進めております。
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2023年12月期 |
2024年12月期 |
2025年12月期 |
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3.7% |
2.8% |
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(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
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2023年12月期 |
2024年12月期 |
2025年12月期 |
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11.4% |
19.2% |
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(注)当社は技術系職種の採用の割合が多く、理系女性の求職者数が少ないことから女性採用比率は影響を受けます。
②男性の育児休業取得の促進
中期経営計画2028において育児休業を2週間以上取得した男性社員の割合80%以上を目標として設定し、男性の育児休業取得の促進の取り組みを進めております。
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2023年12月期 |
2024年12月期 |
2025年12月期 |
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65.5% |
66.7% |
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51.7% |
63.6% |
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当社グループの財務状況および経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは次のとおりであります。これらは当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。そのようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 社会情勢等
当社グループは、全世界において事業を展開しておりますが、国内外の各地域の政治、経済、社会情勢や政策の変化、紛争、テロ等による社会的混乱、投資規制、収益の本国への送金規制、輸出入規制、外国為替規制、税制等を含む各種規制の動向が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、主要市場である日本、米国、欧州における経済状況は事業に大きな影響をもたらします。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期について、合理的に判断することは困難ですが、リスクが顕在化した際にはいち早く対応できるよう引き続き注視してまいります。
(2) 市場環境
当社グループの主要市場である日本および海外各国のグリーンメンテナンス市場、および農・林業や建設・土木・鉄工業に関わり、農業政策や公共投資などの政策や産業構造および民間設備投資動向、その他の需給動向などが大きく変化することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期について、合理的に判断することは困難ですが、リスクが顕在化した際にはいち早く対応できるよう引き続き注視してまいります。
(3) 他社との競合
当社グループの各事業分野においては、新製品の開発、低価格化、アフターサービスの充実などをめぐる他社との競争が激化しており、当社グループが品質、取引条件などで他社に劣位する場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期について、合理的に判断することは困難ですが、当社グループでは各事業分野において継続的に顧客のニーズを汲み取り付加価値の高い新製品開発を行っております。価格競争については、高付加価値製品を供給することで売価を下げることなく顧客満足を獲得してまいります。
(4) 為替相場・金融市場の変動
当社グループの売上の半分以上が米ドルを中心とする外国通貨によるものであるため、外国為替相場の動向、また、金利上昇による支払利息の増加などにより、当社グループの業績へ影響が及ぶ可能性があります。通常は他の通貨に対して円高になれば当社グループの業績にマイナスの影響を及ぼし、円安になればプラスの影響を及ぼします。また、外国為替相場の変動は同一市場において当社グループと外国企業が販売する製品の相対的な価格や、製品の製造に使用する材料のコストに影響を与える可能性があります。これに対し当社グループでは、グローバルに生産拠点を配置して生産を行うなど、このリスクの軽減に努めています。また、当社グループは短期の為替変動の影響を最小にするためヘッジ取引も行っておりますが、為替レート水準の予期せぬ変動は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5) 原材料・部品調達
当社グループでは安定した原材料・部品の供給確保に努めておりますが、原材料価格が高騰した場合、利益を圧迫し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料の供給が不安定になった場合、製品の生産が困難になることによる販売機会の逸失などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期について、合理的に判断することは困難ですが、当社グループでは部品の共通化等によるボリュームディスカウントに加え、仕入れ先の財務面を含めた供給能力に注視し原材料を安定して調達できる環境を整備しております。
(6) 各国の安全・環境規制・気候変動関連等
当社グループの主力製品である小型ガソリンエンジンの排ガス規制を始め、当社グループが製造、販売する製品の安全や環境に関する世界各国の法規制の強化や新たな規制の適用、気候変動の要因とされる温室効果ガスの削減の取組みの強化が実施される場合には、これらの規制等に適合するための開発費用や設備投資などにより相当の費用が増加するほか、当社グループがこれらの規制等を遵守できない場合には当該市場での製品販売ができなくなるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、一般的に法規制等の新規・改訂には事前のアナウンスがなされるほか、規制導入に際しても経過・段階措置が取られることから、当該リスクの顕在化に対しても十分対応が可能であると認識しております。当社グループではいち早くそれらの法規制等に対応するべく、世界各国の動向を注視するとともに、先を見越した計画的な環境対応技術の研究開発に取り組んでおります。また、TCFD提言に即した活動を推進することにより、迅速に対応できる事業体制を構築しております。
(7) 製造物責任
当社グループでは、製品開発、生産にあたっては安全・安心なものづくりを第一として取り組んでおりますが、製品における欠陥および使用時において予測困難な事象が発生した場合には、企業ブランド価値の毀損や販売量の減少が起こるなど、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期について、合理的に判断することは困難ですが、当社グループでは、常に安全性を第一とした組織風土を醸成しており、製品検査体制の充実、ユーザーによる製品使用時において誤った使用方法をしない様、製品に警告表示をするなどの対応を行っており、問題が発生した際には速やかに市場対応が行われる体制を整備しております。また、万一に備えて製造物責任保険に加入しております。
(8) コンプライアンス
当社グループでは、グループ横断的なコンプライアンス体制を整備しており、コンプライアンス・リスク管理委員会の設置、やまびこコンプライアンスプログラムを策定するなど、法令遵守体制の充実に努めておりますが、法令、社会倫理違反行為の発生など、コンプライアンス上の問題が発生した場合には、監督官庁による処分や、訴訟の発生、社会的信頼の失墜などにより、当社グループの業績に重大な影響が及ぶ可能性があります。
(9) 人材確保
当社グループの継続的な成長には優秀な人材の確保が不可欠ですが、著しい採用環境の悪化や人材流出の増加が継続した場合は、当社グループの人材確保が計画通りに進まず、将来の成長に影響が及び、中・長期的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。国内では少子化が進展しており、将来的に人材の確保が困難になることが予想されるため、当社グループでは新卒採用だけでなく、専門性の高い人材の中途採用の強化を進めています。また、結婚や育児、介護等の理由により退職した人材を再度雇用する「ジョブ・リターン制度」の採用など多様な働き方に対応できる仕組みの整備にも努めております。さらに、役割・成果をベースとした人事制度への転換を図るべく人事制度を改定し、人・組織の活性化に資する人事制度の構築を進めております。
(10) 気象・自然災害・感染症等
冷害、台風、洪水等々の気象の影響により国内農作物に大規模な被害がもたらされた場合は、国内農家の収入の減少により農家の購買力が減衰することがあり、また、国内、海外とも、干ばつなどにより植物の生長が著しく妨げられた場合は、当社グループの主力製品である刈払機などの需要低下につながるなど、異常気象により当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
また、当社グループの生産拠点が自然災害・感染症の流行などにより直接損害を被った場合や当社グループが直接の損害を受けなくとも、交通網や情報網、電力供給やサプライチェーンの生産などが長期に遮断される場合には、当社グループの生産活動などが停滞し、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期について、合理的に判断することは困難ですが、当社グループでは、災害発生時の直接的な被害を最小限に抑えるため、定期的に設備点検や避難訓練を実施しております。また、BCP(事業継続計画)を作成し、被災・感染症発生時にも重要な事業が継続できる体制整備に努めております。
(11) 情報セキュリティ・知的財産等
当社グループでは事業活動において、顧客情報・個人情報等に接することがあり、また営業上・技術上の機密情報を保有しています。これら各種情報の取り扱い、機密保持には細心の注意を払っており、不正なアクセス、改ざん、破壊、漏洩、紛失等から守るため、管理体制を構築すると共に、合理的な技術的対策を実施するなど、適切な安全措置を講じていますが、近年、手口が高度化・巧妙化しているサイバー攻撃等により情報漏洩等の事故が発生した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
また、知的財産権については、第三者による不正利用等による侵害あるいは訴追等が発生した場合には、法的責任や賠償責任、訴訟などによる支払い義務の発生のほか、企業ブランド価値の毀損により当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。当社グループでは、秘密保護のための管理体制の構築に加え、従業員に対しても情報セキュリティ教育を定期的に実施してリスクの未然防止に努めております。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く市場環境につきましては、米国経済において関税政策に伴う景気減速への懸念が見られたものの、良好な雇用・所得環境を背景に個人消費は底堅く推移しました。欧州では物価や雇用の安定化が進み、国内でも所得環境の改善により個人消費が堅調に推移するなど、総じて景気の緩やかな回復基調が続きました。
このような環境のもと、当社グループの主力である海外小型屋外作業機械(OPE: Outdoor Power Equipment)は、北米市場において良好な天候やエンジン製品の旺盛な需要を背景に、ホームセンター向けを中心に好調に推移しました。欧州市場においても、OPEの販売回復に加え、2025年2月に公表した米国のゴルフ場管理機械の大手メーカーであるThe Toro Companyとの協業により、ロボット芝刈機の販売が好調に推移しました。また、海外の一般産業用機械では、米国での関税政策の影響による先行き不透明感から現地レンタル会社に買い控えの動きが見られたものの、当社においては主要顧客向けの販売が年央から回復に転じました。
国内は、米価上昇に伴う農業従事者の購買意欲の回復を背景に、主に水田の管理作業などに使用される小型屋外作業機械や農業用管理機械の販売が伸長しました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループ連結業績は、次のとおりとなりました。
ア.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ136億95百万円増加し、1,694億75百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ10億83百万円増加し、495億9百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ126億11百万円増加し、1,199億65百万円となりました。
イ.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高1,740億20百万円(前期比5.6%増)、営業利益197億22百万円(同0.4%増)、経常利益195億37百万円(同6.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は144億44百万円(同9.1%減)となりました。
セグメント別の状況につきましては次のとおりであります。
小型屋外作業機械の売上高は、1,319億89百万円(同8.7%増)となりました。
農業用管理機械の売上高は、241億10百万円(同2.3%減)となりました。
一般産業用機械の売上高は、155億83百万円(同6.6%減)となりました。
その他の売上高は、23億37百万円(同13.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが89億25百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが44億59百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが34億67百万円の支出となりました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は168億87百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益199億6百万円、減価償却費42億73百万円、売上債権の増加額38億55百万円、仕入債務の減少額5億78百万円、棚卸資産の増加額39億8百万円、法人税等の支払額62億38百万円等により89億25百万円の収入(前連結会計年度は140億33百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出44億27百万円等により44億59百万円の支出(前連結会計年度は34億32百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増加額19億49百万円、配当金の支払額39億14百万円等により34億67百万円の支出(前連結会計年度は75億70百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円) |
前年同期比(%) |
|
小型屋外作業機械 |
126,513 |
110.1 |
|
農業用管理機械 |
9,096 |
75.5 |
|
一般産業用機械 |
9,512 |
70.9 |
|
報告セグメント計 |
145,122 |
103.4 |
|
その他 |
724 |
120.2 |
|
合計 |
145,846 |
103.4 |
(注)金額は標準販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
イ.受注実績
当社及び連結子会社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
ウ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円) |
前年同期比(%) |
|
小型屋外作業機械 |
131,989 |
108.7 |
|
農業用管理機械 |
24,110 |
97.7 |
|
一般産業用機械 |
15,583 |
93.4 |
|
報告セグメント計 |
171,682 |
105.5 |
|
その他 |
2,337 |
113.4 |
|
合計 |
174,020 |
105.6 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
THE HOME DEPOT INCORPORATED |
36,906 |
22.4 |
40,722 |
23.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は1,694億75百万円となり、前連結会計年度末に比べて136億95百万円増加しました。その主な要因は、売掛金の増加45億24百万円、原材料及び貯蔵品の増加35億19百万円、退職給付に係る資産の増加29億92百万円等によるものであります。
負債合計は495億9百万円となり、前連結会計年度末に比べて10億83百万円増加しました。その主な要因は、借入金の増加20億14百万円、未払法人税等の減少18億67百万円、長期繰延税金負債の増加15億15百万円等によるものであります。
純資産額は1,199億65百万円となり、前連結会計年度末に比べて126億11百万円増加しました。その主な要因は、利益剰余金の増加105億23百万円、退職給付に係る調整累計額の増加17億67百万円、自己株式の増加6億67百万円等によるものであります。
b.経営成績
|
|
2024年12月期 |
2025年12月期 |
増減額 |
増減率 |
||
|
|
百万円 |
百万円 |
百万円 |
% |
||
|
売上高 |
|
|
164,838 |
174,020 |
9,181 |
5.6 |
|
|
国内 |
42,805 |
44,472 |
1,667 |
3.9 |
|
|
|
海外 |
122,033 |
129,547 |
7,514 |
6.2 |
|
|
|
|
米州 |
103,058 |
106,386 |
3,327 |
3.2 |
|
|
|
その他海外 |
18,974 |
23,161 |
4,186 |
22.1 |
|
営業利益 |
19,637 |
19,722 |
85 |
0.4 |
||
|
経常利益 |
20,899 |
19,537 |
△1,361 |
△6.5 |
||
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
15,889 |
14,444 |
△1,445 |
△9.1 |
||
[売上高]
海外は、主力の小型屋外作業機械において、北米市場で良好な天候やエンジン製品の根強い需要を背景に、ホームセンター向けを中心に販売が伸長しました。また、欧州市場においては、小型屋外作業機械の販売回復に加え、ロボット芝刈機販売が寄与した結果、海外売上高は前年同期比6.2%増の1,295億円となりました。
国内は、米価上昇を背景とした農業従事者の生産性向上への意識の高まりを背景に、水田の管理作業などに使用される小型屋外作業機械および農業用管理機械の販売が好調に推移した結果、国内売上高は前年同期比3.9%増の444億円となり、当連結会計年度の売上高は前年同期比5.6%増の1,740億円となりました。
[損 益]
営業利益は、DX戦略に基づくIT関連投資や国内外における総人件費の増加および米国の関税政策に伴うコスト増などの押し下げ要因があったものの、国内での価格改定効果や欧州における高付加価値なロボット芝刈機の販売好調がこれらを補い、前年を上回る197億円となり過去最高益となりました。経常利益は、前期は増益要因となった為替差益が、今期は為替差損に転じたことなどから、前年同期比6.5%減の195億円となりました。その結果、法人税等調整額の影響もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比9.1%減の144億円となりました。
[セグメント別]
① 小型屋外作業機械
|
|
2024年12月期 |
2025年12月期 |
増減額 |
増減率 |
|
|
|
百万円 |
百万円 |
百万円 |
% |
|
|
売上高 |
121,418 |
131,989 |
10,570 |
8.7 |
|
|
|
国内 |
14,108 |
14,972 |
864 |
6.1 |
|
|
海外 |
107,310 |
117,016 |
9,706 |
9.0 |
国内:米価の上昇を背景とした農業従事者の生産性向上への意識の高まりや病害虫対策需要から、刈払機や防除機の販売が好調に推移したことで、増収となりました。
海外:北米市場は良好な天候が続いたことに加え、ホームセンター向けのエンジン製品販売が伸長しました。欧州市場でもロボット芝刈機をはじめ、OPE製品の販売が好調に推移し、増収となりました。
② 農業用管理機械
|
|
2024年12月期 |
2025年12月期 |
増減額 |
増減率 |
|
|
|
百万円 |
百万円 |
百万円 |
% |
|
|
売上高 |
24,683 |
24,110 |
△572 |
△2.3 |
|
|
|
国内 |
16,753 |
17,815 |
1,062 |
6.3 |
|
|
海外 |
7,929 |
6,294 |
△1,634 |
△20.6 |
国内:小型屋外作業機械と同様に堅調な需要環境を背景に、水田の管理作業に使用される防除機等の製品を中心に販売が好調に推移したことで、増収となりました。
海外:地政学リスクの顕在化による北米市場の穀物価格低迷等を背景に、農業従事者の設備投資意欲の後退が継続していることから、減収となりました。
③ 一般産業用機械
|
|
2024年12月期 |
2025年12月期 |
増減額 |
増減率 |
|
|
|
百万円 |
百万円 |
百万円 |
% |
|
|
売上高 |
16,676 |
15,583 |
△1,093 |
△6.6 |
|
|
|
国内 |
9,884 |
9,346 |
△537 |
△5.4 |
|
|
海外 |
6,792 |
6,236 |
△555 |
△8.2 |
国内:投光機やエンジンカッターなどの販売が堅調に推移したものの、主力の発電機の販売が伸び悩み、減収となりました。
海外:米国の主要顧客向けの発電機販売が年央から回復に転じ増収となったものの、中南米や中近東地域での販売が減少したことで減収となりました。
④ その他
|
|
2024年12月期 |
2025年12月期 |
増減額 |
増減率 |
|
|
百万円 |
百万円 |
百万円 |
% |
|
売上高 |
2,061 |
2,337 |
276 |
13.4 |
主要3事業以外の売上高は、主要セグメントに含まれない生産子会社の売上高や商品等で構成されています。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
イ.資本の財源及び資金の流動性
a.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、資本の効率性の向上、バランスシートの健全性の向上を企業価値向上のための財務戦略の基本方針としております。
資本の効率性の向上については、管理会計の発展を通して、収益性及び資産の回転率と効率性の向上を図ることで、中長期的に資本コストを上回るROEの実現を目指します。
また、経済環境の変化に備えるための十分な手元流動性の確保を図ることで、バランスシートの健全性の向上を目指します。
b.経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、安定的な経営及び不測の事態に対応可能な手元現預金の水準について、常に検証を実施しております。必要な手元現預金水準を超える分については、追加的に配分可能な経営資源と認識し、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
追加的に配分可能な経営資源のうち、特に株主還元を重点施策とし、連結業績及び配当性向を勘案した安定的な配当を実施してまいります。
c.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品の製造に係る原材料仕入、人件費、販売費及び一般管理費等の運転資金であります。
戦略的投資を目的とした資金需要は、新製品の開発・製造に係る設備投資、研究開発投資及びM&A投資であります。
d.資金調達
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的かつ機動的に確保するため、内部資金及び外部資金を有効に活用しております。
金融機関からの資金調達については、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行8行と当座貸越契約を締結しております。
また、資金効率の向上を図るため、当社及び国内子会社において、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しております。
なお、手元流動性を確保することを目的に取引銀行とコミットメントライン契約を締結しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは「中期経営計画2025(2023年12月期-2025年12月期)」を策定し、下表のとおり2025年12月期に売上高1,700億円、営業利益率7.0%、ROE10.0%を目標として掲げておりました。
最終年度である2025年12月期は、主力市場である北米において小型屋外作業機械の需要を着実に取り込んだことに加え、欧州市場では小型屋外作業機械の販売が回復したほか、高付加価値なロボット芝刈機が伸長しました。また、国内においても米価上昇を背景に農業従事者の購買意欲が回復し、販売が堅調に推移しました。
損益面においては、原材料費の高騰や米国の関税政策の影響により製造原価が上昇したものの、継続的な原価低減活動や国内外における価格転嫁により影響の最小化に努めました。
その結果、中期経営計画2025で掲げたすべての目標を達成しました。
中期経営計画2025の目標と実績
|
指標 |
2025年12月期 目標 |
2025年12月期 実績 |
|
売上高 |
1,700億円 |
1,740億円 |
|
営業利益率 |
7.0% |
11.3% |
|
ROE |
10.0% |
12.7% |
なお、当社グループは、中期経営計画2025の取り組みをさらに発展させ、持続的な成長を実現するために「中期経営計画2028(2026年12月期-2028年12月期)」を策定し、売上高、営業利益率およびROEについてそれぞれ数値目標を定め、その達成に向けて取り組んでおります。
中期経営計画2028の目標
|
指標 |
2028年12月期 目標 |
|
売上高 |
2,100億円 |
|
営業利益率 |
13.0% |
|
ROE |
14.0% |
「中期経営計画2028」に関しては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループは、「世界最高の製品とサービスを提供し続けること」を方針として、国内外のお客様のニーズにあった製品の迅速な開発および提供を目指す体制を構築し、効率的な研究開発を進めております。
当連結会計年度の研究開発費は総額
当社では、開発部門のさらなる効率化と、競争力のある商品のアウトプット数向上施策の実践強化を目的に、従来の製品開発本部、技術推進本部の二本部体制からフラットな開発本部一本部体制へ組織再編いたしました。これにより、一貫した指示命令系統および役割・責任の明確化、部門間の連携強化を図っております。開発本部組織の中に2024年に設立したエネルギーソリューション推進室に続き、2025年にはパワーソリューション推進室を新たに設立し、省人・省力・無人化に繋がる小型屋外作業機の事業化企画と展開を、スピード実行で推進しています。このような取り組みを通じて、中長期における成長ドライバーの創出およびサステナブル経営への貢献を目指してまいります。
(1)小型屋外作業機械
小型屋外作業機械分野では、国内外の規制強化や市場環境の変化に対応するため、エンジン製品・電動製品に関わらず、モジュラー設計を基本とした製品開発コンセプトを立案し、効率的な開発プロセスの実現に取り組んでおります。加えて、VA/VE(Value Analysis / Value Engineering)の徹底と、機種の統合・集約による製品ラインアップの最適化を進めています。2025年の新製品開発の実績としては、従来機より高出力の電動トップハンドルチェンソーと刈払機を海外および国内市場向けに導入いたしました。
エンジン製品においても、H4エンジンを搭載した中型軽量背負いブロワや、海外のエマージング市場向け低価格帯刈払機シリーズをリリースいたしました。常にお客様の視点に立ち、お客様に新たな価値や魅力を感じていただけるよう、製品力の向上に引き続き取り組んでまいります。
当連結会計年度における研究開発費は、
(2)農業用管理機械
農業用管理機械分野では、今後も機能面でユーザーの皆様へ訴求できる製品開発とともに、安全・安心な農業用管理機械の提供に向けた取り組みを継続してまいります。さらに、カーボンニュートラルへの貢献を目指すと同時に、昨今の農業市場における効率化投資意欲の高まりにあわせ、お客様の利便性を向上させる電動製品の開発に取り組んでまいります。また、農業従事者の減少により、より一層求められる、スマートで効率的な農業用管理機械の開発にも積極的に取り組んでまいります。加えて、これらの取り組みを加速させるべく積極的なアライアンスの拡大にも取り組んでまいります。
当連結会計年度における研究開発費は、
(3)一般産業用機械
一般産業用機械分野では、IoT促進およびカーボンニュートラル対応の製品開発により、お客様にとって付加価値の高い製品の開発を推進しております。2025年度は、2024年のフォーミュラE東京大会でお披露目した、iLabo(株)との共同研究開発による水素エンジン発電機の短時間運転実証に続き、第二弾の実証にiLabo(株)と協力し参画いたしました。
“阪神港コンテナターミナルにおける荷役機械高度化実証事業”において、タイヤ式門型クレーン向けに水素エンジン発電機を提供し、3カ月間の実使用検証を行いました。その結果、実証期間中の水素エンジン発電機は問題なく稼働し、安定した電源供給を行いました。
また、エネルギーソリューション推進室が牽引する再生可能エネルギーを活用した環境配慮型発電システムについては、1件の実証実験を完了し、マルチハイブリッドキューブ MHC10 の製品化をおこない、岩手県滝沢市の指定避難施設へ導入され現在稼働しております。さらに、新製品開発では、付加価値の高い国内外向けディーゼル溶接機およびディーゼル発電機の市場投入を順次進めております。今後も、再生可能エネルギーを活用した発電システムの開発に加え、お客様のニーズに即した高付加価値製品の創出を継続し、持続的な成長に向けた研究開発活動を推進してまいります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は、