当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
①経営方針
当社グループのミッションは「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」であり、その実現の過程として「VISION 2030」を掲げております。これまでの事業運営においては、当社の各事業がその専門性・優位性を発揮し、顧客課題の解決を支援してまいりました。
2030年に向けては、社会と時代が変化する中でも、顧客の企業価値最大化につながるあらゆる事業成果にグループ全体で向き合い、さらに「世界を元気に」する企業体になるべく、「VALUE MAXIMIZER」を標榜しております。
②中期経営計画(FY2026-2028)
2030年に向けた最初の3年間においては、4つの基本方針とそれに紐づく重要施策を策定しております。
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基本方針 |
重要施策 |
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1.事業の深化 |
シナジー&コラボレーション |
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2.事業の探索 |
未来の収益柱への投資加速 |
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3.経営基盤強化 |
人的資本強化、ガバナンス強化、AI戦略推進 |
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4.キャピタルアロケーション |
成長投資と高還元の両立 |
1.事業の深化
2024年12月期より掲げた中期テーマ「フォーカス&シナジー」において一定の成果が確認できたことから、より会社・事業の垣根を越えた共創を促進するべく、「シナジー&コラボレーション」に発展させ、さらなる事業の深化を目指します。
2.事業の探索
顧客課題の解決を担う事業ポートフォリオの構築を目指し、HRテクノロジー、スポーツ、エンタメ、コンサルティング、IP等から提供価値拡大余地の探索を推進します。
3.経営基盤強化
当社のコアバリューである「当事者意識が高く起業家精神あふれる人材」がそれぞれのアントレプレナーシップを最大限発揮できる環境を整備するべく、人的資本の強化に取り組んでおります。また、企業価値創造の加速と、企業価値の毀損を防ぐために、「攻め」と「守り」のガバナンスを強化してまいります。AI戦略においては、人とAIの価値共創を基本とし、顧客への価値創出、社内業務の変革、AI活用基盤の整備を進めてまいります。
4.キャピタルアロケーション
事業ポートフォリオマネジメントを徹底しながら、高成長・高還元を両立するために、適切な投資と株主還元を行ってまいります。
2028年12月期までの定量目標として、収益366億円(3カ年CAGR 6.5%増)、Non-GAAP営業利益64億円(3カ年CAGR 13.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益58億円(3カ年CAGR 18.4%増)を目標とし、それを実現するための事業運営や成長投資を行ってまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ
当社グループは、事業・活動を通じて社会課題の解決に貢献することこそが、当社グループのミッション「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」の実現にむけて、ステークホルダーのみなさまから求められていることだと考え、サステナビリティ活動を推進しております。
サステナビリティ活動においては、当社グループのミッション、ビジョンを基本方針として掲げ、グループの持続的成長、企業価値の向上、サステナブルな社会の実現を目指し、積極的に活動を推進しております。
①ガバナンス
当社グループは、2022年1月にCSR委員会を改組し、取締役会の諮問機関としてサステナビリティ委員会を立ち上げました。当社グループ社長執行役員が委員長を務め、30歳以下の将来世代社員、女性管理職、各マテリアリティの責任者、外部アドバイザー等が構成員として参画しております。サステナビリティ委員会では、サステナビリティに関する方針、テーマ及び施策等の検討を行い、取締役会に対して定期的に活動状況を報告しております。またサステナビリティに関連する特に重要な事項については、取締役会での決議を図っております。
サステナビリティ委員会体制図
人権、気候変動に関するガバナンス体制
(サステナビリティに関する主な会議体)
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会議体 |
役割 |
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取締役会 |
主に、月次の経営状況、各事業・人事の状況、中期経営方針の進捗状況、サクセッションプラン、サステナビリティ、リスクマネジメント、その他経営上の重要事項や社内規程の改定等について報告・議論する。 |
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サステナビリティ委員会 |
当社グループ社長執行役員が委員長を務め、30歳以下の将来世代社員、女性管理職、各マテリアリティの責任者、外部アドバイザー等が構成員として参画し、サステナビリティに関する方針、テーマ及び施策等の検討を行ったうえで、取締役会に対して定期的に活動状況を報告する。 |
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グループリスクマネジメント委員会 |
当社グループの事業経営に影響を与える重要な事象を認識し、事業の発展成長を阻害するリスクを識別、分析、評価し、リスク回避、リスク低減、リスク移転等のリスク対応を実施するため、「グループリスクマネジメント規程」を整備し、当社グループとして共通の方針の下に、統合的、効果的に統括、管理する機関で、サステナビリティに関するリスクについて連携する。 |
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分科会/配下プロジェクト |
サステナビリティ委員会の議論内容に基づき、取り組みの方針と施策について検討し、執行する。取り組みの進捗についてサステナビリティ委員会へ報告する。 |
詳細は、「
2025年度のサステナビリティ委員会実績
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開催月 |
主な議題 |
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1月、4月、8月、10月 |
・委員会体制の変更に関する報告 ・マテリアリティに係るKPIの改定、追記事項の報告 ・「SEPTENI STORY」(社史)制作に関する審議、ワークショップの実施 ・サステナビリティ活動の社内広報/巻き込み施策審議 ・ESG評価の結果報告と対応審議 ・マテリアリティに関する取り組みおよび各種KPIの進捗報告 |
②戦略
当社グループでは、当社グループの持続的成長、企業価値の向上を実現するための重要課題として、サステナビリティ方針を踏まえた、以下の4つのマテリアリティを設定し、サステナビリティ活動を推進しております。
Ⅰ.新しい時代をつくる人の育成による企業価値の向上
Ⅱ.クリエイティビティとテクノロジーによるなめらかな社会の実現
Ⅲ.気候変動への対応
Ⅳ.非連続成長を支える先進的なガバナンス体制の構築
マテリアリティの特定プロセスは以下のとおりです。
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STEP1 |
課題の抽出 SDGs、ISO26000等、国際的な基準をベースに社会課題を抽出 |
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STEP2 |
重要課題の確認 抽出した社会課題をグループのビジネスにとっての重要性、ステークホルダーからグループへの期待を軸に総合的に判断し、グループ分けを行った上で、マテリアリティの素案を作成 |
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STEP3 |
複数会議体での意見収集 素案をもとにサステナビリティ委員会・グループ経営会議・取締役会で複数回の意見収集を実施 |
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STEP4 |
マテリアリティの特定 収集した意見を取りまとめサステナビリティ委員会で最終案を作成、取締役会においてビジョンをはじめとするグループ理念との接続、グループの重要事項としての妥当性を確認 |
特定した4つのマテリアリティに取り組むことで、当社グループのビジョンの達成とミッション「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」の実現を目指してまいります。
③リスク管理
当社グループは、サステナビリティ委員会において、サステナビリティに関するリスクと機会を評価し、対応すべき課題について審議しております。審議の内容については、取締役会に対して定期的に活動状況を報告しております。サステナビリティに関連する特に重要な事項については、取締役会での決議を図っております。
また、サステナビリティに関するリスクについては、当社グループ全体のリスクを統合的、効果的に統括、管理する機関であるグループリスクマネジメント委員会と連携し、リスクマネジメントの推進に取り組んでおります。
④指標及び目標
当社グループでは、4つのマテリアリティに対し、小区分に紐づくKPIと目標を設定しております。
サステナビリティ委員会が各指標の実績、進捗をモニタリングし、各マテリアリティ担当を中心に目標の達成に向けて取り組みを推進しております。
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マテリアリティ |
マテリアリティ小区分 |
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新しい時代をつくる人の育成による企業価値の向上 |
・デジタルHRによる再現性のある人材育成 ・DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン) ・アントレプレナーシップの民主化 |
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クリエイティビティとテクノロジーによるなめらかな社会の実現 |
・なめらかな社会につながる価値創造 |
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気候変動への対応 |
・GHG排出量の削減とTCFD提言に沿った情報開示 |
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非連続成長を支える先進的なガバナンス体制の構築 |
・非連続の成長のための取り組み ・リスク低減のための取り組み |
取り組みの詳細については、下記当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.septeni-holdings.co.jp/csr/policy.html
(2)気候変動
当社グループは、持続可能で健全な地球環境が存在してはじめて企業運営が可能であることから、気候変動への取り組みは重要度が高いと認識しており、サステナビリティ活動のマテリアリティに位置づけて活動しております。
こうした背景から、2023年10月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同し、TCFD提言の枠組みに基づく情報開示を実施しております。
①ガバナンス
取締役会の諮問機関であり、当社グループ社長執行役員が委員長を務めるサステナビリティ委員会において、サステナビリティ活動及び気候関連問題について議論・検討を行っております。気候関連問題に対する活動状況は定期的に取締役会に報告しております。
②戦略
当社グループは、気候変動がもたらすリスク、対策及び機会について、現時点において、以下のとおり認識しております。
なお、シナリオ分析においては、2℃及び4℃の気温上昇時の世界を想定し、事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を評価いたしました。
レジリエンスを高めるため、リスクの抑制、機会の拡大を目指してまいります。
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TCFD提言に基づく リスクと機会の分類 |
想定される主なリスクと機会 |
対応策 |
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移行 リスク |
政策・法規制 |
炭素税などによるコストの発生 |
再生可能エネルギーへの切り替え |
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技術 |
低炭素技術への対応遅れによるコストの増加 |
省エネ設備への迅速な転換 |
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市場 |
電力価格の高騰によるコストの増加 |
従業員への啓発活動を通じた省エネの推進 |
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評判 |
気候変動対策への遅れによる顧客、投資家、 従業員からの信頼の喪失と企業価値の低下 |
TCFDやCDP等を通じた情報開示 |
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物理的 リスク |
急性 |
異常気象の甚大化、自然災害の頻発によるサービスの運営停止、社内インフラへの影響 |
BCP及び危機管理体制の維持・強化 |
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災害による広告出稿の自粛・減少 |
脱炭素社会の実現に向けた積極的な取り組みの推進 |
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慢性 |
気象パターンの変化による空調等のコスト増加 |
オフィスにおける継続的な省エネ施策の実施 |
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機会 |
製品・サービス |
産業・社会の大きな変化による新たなビジネス機会の獲得 |
脱炭素の推進により出現する新たな顧客の獲得 |
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市場 |
環境配慮型製品・サービスの需要拡大による広告出稿の増加 |
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強靭性 |
気象パターンの変化に伴う居住地の分散による働き方の変化 |
リモートワークによる多様な働き方の推進 |
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シナリオ分析の詳細については、下記当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.septeni-holdings.co.jp/csr/activity/environment.html
③リスク管理
サステナビリティに関するテーマの一つとして気候変動に関するリスクを特定しております。サステナビリティ推進部門を中心に、気候変動に関連するリスクと機会について、それぞれを事業への影響度で評価し重要度を検討し、サステナビリティ委員会にて決定しております。評価にあたっては、必要に応じて関連するグループ会社及び部門にヒアリングを行っております。
抽出された気候変動に関するリスクについては、当社グループのその他のリスクと統合的に管理するためグループリスクマネジメント委員会とサステナビリティ委員会で連携し、リスクマネジメントの推進に取り組んでおります。
④指標及び目標
当社グループでは、温室効果ガス排出量について、2030年度のScope1+2の排出量を2023年度比で70%削減することを目標としております。
温室効果ガス排出量の削減に向けて、省エネルギー施策の推進や再生可能エネルギー等の活用について検討してまいります。
温室効果ガス排出量の実績については、下記当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.septeni-holdings.co.jp/csr/activity/environment.html
(3)人権の尊重
当社グループの最大の資産は「当事者意識が高く起業家精神あふれる人材」であり、マテリアリティ「新しい時代をつくる人の育成による企業価値の向上」のもとでDEIを推進し、ひとりひとりが自分らしく活躍するための環境づくりに取り組んでおります。
近年、企業活動における人権尊重の重要性は世界的に高まり、自社だけでなくサプライチェーン全体での人権配慮が求められております。ステークホルダーからの要請も強まる中、国際規範や社会の期待に応える必要性を強く認識いたしました。
こうした背景から、サステナビリティ委員会にて人権尊重の取り組みを強化することを決定し、2024年11月に人権方針を策定、取締役会決議を経て公表いたしました。策定した人権方針は、国内外のグループ全体に周知しており、人権リスクの低減を通じた当社の持続的な成長につながる重要な取り組みとして、今後、人権リスクの特定をはじめとした本方針のもとでの様々な取り組みの着実な実施と継続的な改善によって、責任ある企業活動を実践してまいります。
人権の尊重に関する取り組みの詳細については、下記当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.septeni-holdings.co.jp/csr/activity/new-era/respect/index.html
(4)人的資本
グループビジョンの一文節目に「新しい時代をつくる人が育つ場となる」と掲げているように、セプテーニグループでは最も価値ある資産を人と捉え、その育成に注力しております。
インターネット広告事業を開始した2000年以降は市場発展とともに事業拡大を続けてきた一方で、当該事業領域のような成長産業においては即戦力となる人材の獲得競争は熾烈を極めております。このような事業環境下においては、いかにポテンシャルの高い人材を採用・育成し、定着させるかが企業競争力を大きく左右する要素と捉えております。
そのため、当社はひとりひとりが能力向上・能力発揮を支援するための「人材育成」および「社内環境整備」に注力してまいりました。これらの取り組みを通じ、人的資本価値の持続的な向上を目指しております。
①戦略
Ⅰ.人材育成方針
当社グループは、アントレプレナーシップを価値創造の源泉と位置づけ、社員ひとりひとりのアントレプレナーシップ発揮を促進する人材育成に取り組んでおります。
20年以上にわたり蓄積してきた人材データベースと、それを解析するテクノロジーを掛け合わせることで、最適な育成施策を実施し、個々の成長を加速する取り組みを行ってまいりました。
加えて、更なるアントレプレナーシップの発揮を促進するために、次世代リーダーの発掘・育成、社内人材の最適配置等の施策を推進しております。これらの取り組みを通じて、人的資本の持続的な価値向上に努めております。
Ⅱ.社内環境整備方針
当社グループは、アントレプレナーシップを発揮しやすい環境整備を目的とし、働き方、オフィス、キャリア開発支援等、様々な人事施策に取り組んでまいりました。
以前より女性の能力開発プログラムや仕事と家庭の両立支援、育休復帰者に対する支援など女性が働きやすい環境への整備を行ってきましたが、こうした取り組みにとどまらず、性別・年齢・国籍・人種など他の属性へのエクイティとインクルージョンの実現に向けて取り組んでおります。
また、2025年度以降はオフィス出社ルールやオフィス機能の見直しを進め、グループ全体における人材交流の活性化や、ネットワーク形成の促進を図るとともに、各種社内イベントによる関係構築支援等、グループ内でのシナジー創出を加速するための施策に取り組んでおります。
②指標及び目標
当社では、提出会社及び国内連結子会社における「管理職に占める女性労働者の割合」を多様な人材の活躍状況を測るKPIとして設定し、2030年度までに30%とすることを目標としております(2025年度実績28.33%)。
なお、本指標について当社では、提出会社及び国内連結子会社に優先すべき課題があると考えております。このため、指標及び目標は在外子会社を含めず、提出会社及び国内連結子会社を対象としております。
以下において、当社グループの事業の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループとしては必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に記載しております。当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスクを慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
また、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、当社グループは、当社グループの事業経営に影響を与える重要な事象を認識し、事業の発展成長を阻害するリスクを識別・分析・評価し、リスクの回避、低減、移転等の対応を実施するため、「グループリスクマネジメント規程」を整備しております。また、当社グループとして共通の方針の下に、統合的、効果的に統括、管理する機関として、「グループリスクマネジメント委員会」を設置しており、リスクマネジメント活動のPDCAサイクルを構築している他、持続的な成長を実現するため、当社グループ全体でのリスクマネジメントの推進に取り組んでいます。その他、当社グループ全体のリスクマネジメント方針並びに経営戦略及びM&A等の戦略的な意思決定に係るリスクの評価、対応については、当社取締役会の専決事項とし、これらの経営判断を行う際に適切なリスク評価を行っております。
①インターネット広告市場の動向及び競争環境について
当社グループが主たる事業を展開するインターネット広告業界は、市場規模が過去十数年で急速に拡大いたしました。しかしながら、インターネットに限らず広告事業は一般的に景気動向の影響を受けやすい傾向があります。今後景気が悪化し、広告主が広告費用を削減する等、市場規模が想定したほど拡大しなければ、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、依然として激しい競争環境の中で、当社グループは競争優位性を確立し、競争力を高めるべく様々な施策を講じております。しかしながら、必ずしもこのような施策が奏功し競争優位性の確立につながるとは限らず、その場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
②人材の確保・育成について
当社グループの成長を支えている最大の資産は人材であり、優秀な人材を採用し育成することや、業容拡大及びグローバル展開に応じて人材を継続的に確保することは、当社にとって重要な課題であると認識しております。したがって、より良い労働環境の整備、充実したサポート体制の構築、働き方改革の推進等を通じて、優秀な人材の確保と育成については最大限の努力を払っておりますが、人材獲得競争の激化や人材マーケットの需給バランスその他何らかの要因により、必要な人材の確保や育成ができなかった場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
③新規事業について
当社グループは、今後も持続的な成長と収益源の多様化を進めるために、新規事業の創出や育成、新たな事業領域への参入に積極的に取り組んでいきたいと考えております。しかしながら、新規事業を開始した際には、その事業固有のリスク要因が加わると共に、新規事業を遂行していく過程では、急激な事業環境の変化をはじめとして様々な予測困難なリスクが発生する可能性があります。その結果、当初の事業計画を達成できない場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
④M&A(企業買収等)による事業拡大について
当社グループは、事業拡大を加速する手段の一つとして、M&Aを有効に活用してまいる方針です。M&Aにあたっては、対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前調査を行い、十分にリスクを検討した上で決定しておりますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前調査で把握できなかった問題が生じた場合や、事業の展開等が計画どおりに進まず、のれんの減損処理を行う必要が生じた場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。また、企業買収等により、当社グループが従来行っていない新規事業が加わる際には、その事業固有のリスク要因が加わります。
⑤海外事業について
当社グループは、米国、アジア諸国等の多くの海外の国・地域で積極的に事業展開しており、海外事業の存在感は徐々に高まってきております。しかしながら、海外事業においては、グローバル経済や為替等の動向、投資や競争等に関する法令・各種規制の制定や改正、商習慣の相違、労使関係、紛争・テロ、国際政治等、様々なリスク要因があり、対策について最大限の努力を払っておりますが、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑥個人情報管理について
当社グループでは、いくつかの会社がその事業を通じて個人情報を取り扱っております。それらの会社では、「個人情報の保護に関する法律」等に則った個人情報保護方針を策定し管理体制を整備している他、「プライバシーマーク」や「ISMS」といった情報セキュリティに関する認証を積極的に取得する等、個人情報の適切な管理と流出防止については細心の注意を払っております。加えて、EU一般データ保護規則(GDPR)やカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)をはじめとする、各国の個人情報保護の枠組みについても各種検討及び取り組みを進めております。しかしながら、システム上の不具合、社内外の関係者による過失や故意、犯罪行為等によって個人情報が流出する可能性は皆無ではありません。そうした事態が発生した場合、当社グループに対する損害賠償請求や信用の失墜につながる恐れがあり、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑦システムリスクについて
当社グループは、一部のサービスにおいて、サーバを中心とするコンピュータシステムからインターネットを介して顧客にサービス提供しております。これらのサービスにおいては、システムの増強やバックアップ体制の強化等、安定稼動のために常に対策を講じておりますが、機器の不具合、自然災害、想定を超える急激なアクセス増、コンピュータウィルス等により、コンピュータシステムや通信ネットワークに障害が発生した場合や不正なアクセスによりプログラム等の内容が改ざんされた場合、サービスの停止を余儀なくされる他、状況によっては顧客からの信用が低下し、損害賠償を請求される等、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑧生成AIの利用等に関するリスクについて
当社グループは、サービスや業務において生成AIの利用を推進することにより、事業競争力の向上及び業務効率の改善を図っております。生成AIの利用においては、個人情報漏洩、データ改ざん、知的財産権侵害、誤情報の流布、意図せぬバイアスの助長等のリスクがありますが、これらのリスクを回避又は軽減するために、生成AIの利用に関するガイドラインの作成、運用、常時見直し、啓発活動及び技術的な対策の導入等に取り組んでおります。しかしながら、かかるリスクが顕在化した場合、当社グループに対する社会的信用が毀損され、顧客及びユーザーの離反を招くのみならず、損害賠償請求等がなされる可能性があり、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、生成AIをはじめとするAI技術の開発や提供、利用に関する規制枠組みは急速に変化しており、新たな法律や規制が制定される可能性がある他、AIに関する単一のグローバルな規制枠組みは存在しないため、当面の間は不透明な状態が続く可能性があり、将来の法律や規制が当社グループの事業活動に及ぼす影響を現時点では判断できません。これらの法律や規制に対応する方法を常に予測できるとは限らないため、追加のリソースを費やす必要が生じた場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑨知的財産権について
当社グループは、知的財産権の保護や管理についてその重要性を認識しており、各事業の運営にあたっては、第三者の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っております。しかしながら、手続き上の何らかの不備や役職員の過失等により第三者の知的財産権を侵害した場合、損害賠償や使用差し止めの請求を受け、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
一方で、当社グループが提供するサービスやコンテンツに関する知的財産権が第三者から侵害されないよう、その適切な保護に努めておりますが、何らか事情により当社グループの知的財産権が侵害された場合、競争優位性の低下等により当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑩内部管理体制について
当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置付け、多様な施策を講じております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じた場合、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑪特定顧客への依存について
当社グループの主な事業領域においては、広告予算の増加やインターネット広告の費用対効果の向上等を背景に、特定の顧客との取引が大きく拡大し、売上構成比率が高まる可能性があります。このような場合、将来的に当該顧客企業の事業方針の変更や業績動向等、何らかの理由により当社グループとの取引が大きく縮小した場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑫法的規制について
当社グループの主な事業領域においては、「不当景品類及び不当表示防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「不正競争防止法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」、「消費者契約法」、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」、「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」等の各種法令や、監督官庁の指針、ガイドライン等による規制を受けております。今後、当社グループの事業に関連する法令等が新たに制定された場合、既存の法令等の改正や解釈の変化が生じた場合、あるいは法令等に準ずる位置付けで業界内の自主規制が制定されその遵守を求められるといった状況が生じた場合、その内容によっては当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑬事務リスクについて
当社グループは、業務の遂行において担当者以外の第三者による二重確認の実施や各種情報システムの活用等、業務の正確性、効率性及びセキュリティレベルを高めるための様々な施策を講じております。しかしながら、人的な対応に委ねられている業務もあり、役職員の誤認識、誤操作等により事務処理のミスが発生する可能性があります。業務の性質によっては、事務処理のミスが、安定的なサービスの供給の妨げ、経済的な損失、個人情報等の流出等に繋がる可能性があり、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、社内規程や事務処理プロセスの標準化及び文書化に取り組んでおりますが、当社グループの業容拡大に伴う組織の改編、社員の増加等により、業務遂行に必要な知識の共有、継承が不十分になる可能性があり、その結果生じ得る事務処理のミスの増加や生産性の低下が、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑭企業の社会的責任について
当社グループは、社会の持続可能な発展のために、地球環境への配慮、労働環境の整備、人権の尊重等、企業の社会的責任を重要な経営課題と認識し、その実現に向けた行動を、サプライチェーンも含むあらゆる事業活動の中で取り組んでおります。しかしながら、当社グループの努力にもかかわらず、事業活動において、環境汚染、労働災害の発生等の労働安全衛生に係る問題、又は外国人労働者への差別等の人権に係る問題等が生じた場合、当社グループの社会的な信用が低下し、顧客からの取引停止又は一部事業からの撤退等により、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑮保有有価証券の急激な資産価値変動について
当社グループは、業務提携先や投資先等の株式、余剰資金の有効活用のための各種金融商品等、個別企業の業績や金融市場の動向によって価格が大きく変動(下落)する可能性がある有価証券を保有することがあります。経済環境の急激な変化等によりこれらの資産価値が大きく下落した場合、評価損や売却損の計上を余儀なくされ利益が減少する等、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑯災害等による影響について
当社グループが事業展開する国・地域において、自然災害や火災、気候変動に起因する異常気象(集中豪雨、洪水、水不足等)、致死率の高い強毒性の感染症等の世界的な蔓延(パンデミック)、戦争、テロリストによる攻撃等が発生した場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、当社グループでは事前の減災対策を行なうとともに緊急時の復旧手順や行動要領等をまとめた事業継続計画(BCP)を策定し、社員安否確認システムの整備等を通じた対策や訓練・教育を実施しておりますが、大規模な災害の発生等により追加の対策コストが必要となった場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
加えて、地政学的リスクや、これによる経済への影響等については、継続的に注視し適切に対応してまいります。当社グループは、直接的な影響は少ないものと認識していますが、軍事的対立が激化・長期化した場合、原燃料価格の高止まりや、世界的なインフレの加速といった間接的なリスクが顕在化し、不確実性が高まることにより、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
また、ESGの浸透を背景として、気候変動対策等の環境意識の高まりや社会意識の急速な変化、それらに伴う世界的な環境規制の強化や災害対策等の政府が推進する各種政策の変更が生じる可能性があります。外部環境の動向や変化を逐次見極めながら、迅速な対応に努めてまいりますが、事業戦略や体制の見直しが必要となった場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑰風評リスクについて
SNS等各種メディアを通じ、当社グループの事業及び役職員に関する様々な内容の情報が流布されることがあります。これらの情報の流布は、正確な情報に基づいていないもの及び憶測に基づいたものが含まれている場合があり、内容の正確性や当社グループへの該当の有無に関わらず、顧客及びユーザー、投資者等の認識又は行動に影響を及ぼす可能性があります。当社の株価に重大な影響を与えかねない内容に関する不明確な情報が発生した場合、これらの不明確な情報に対する当社グループの見解を直ちに開示する等、投資者が正しい情報に則って当社株式の評価ができるよう資本市場に適切な情報を開示します。また同時に、当社グループのコーポレートサイトを通じて適切な情報発信に努めています。しかしながら、かかる情報の流布により結果的に当社グループの社会的信用が毀損され、顧客及びユーザーの離反を招く可能性があり、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
⑱株式会社電通グループとの資本業務提携について
当社は、2018年10月30日付で株式会社電通(現株式会社電通グループ)との間で資本業務提携契約を締結し、また、2021年10月28日付で株式会社電通グループとの間で新たな資本業務提携契約を締結しております。当事業年度末日において、株式会社電通グループは当社発行済株式総数の52.48%(議決権比率52.49%)を保有する当社の筆頭株主で、取締役1名及び監査役1名を当社に派遣しております。2021年10月28日付資本業務提携契約及び2025年11月25日付覚書に基づき、株式会社電通グループは、当社の取締役候補者1名及び監査役(非常勤監査役)候補者1名を当社に提案することができますが、当社は、当該提案内容を含め、取締役候補者を検討するため、当社の指名・報酬諮問委員会で審議し、また、監査役候補者については、当社の監査役会の同意を得るものとし、当社の取締役会で株主総会議案に関する決議をした上で、当社の株主総会に取締役選任議案及び監査役選任議案を上程します。現在、当該資本業務提携契約に基づき、上場会社としての当社の独立性・自主性を維持のうえ、株式会社電通グループとの間で密接な事業上の協働関係を構築し、事業シナジーを最大化させるべく様々な施策に取り組んでおりますが、事後的に発生した想定外の事象や環境の変化等によって、当初期待した効果が得られない可能性がある他、将来、何らかの事由により資本業務提携が終了する可能性があります。これらの要因により、株式会社電通グループとの資本業務提携は、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
(1)経営成績に関する分析
(当期の経営成績)
生成AIの飛躍的進化をはじめとしたテクノロジーの高度化によって、あらゆる産業界におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)は効率化と付加価値創出の両面で加速度的に進んでいくことが予測されます。デジタル領域が社会・経済活動に不可欠な社会基盤としての機能を発揮する中で、ソーシャルメディアの活用方法もコミュニケーションのみに留まらず、決済・購買などの領域にも広がるなど、その影響力をより一層強めております。また、インターネットに接続できるテレビでの通信コンテンツの視聴が増加するなど、従来のデバイスの利用方法にも変化が起きており、消費者行動やメディア環境はさらに多様化・複雑化が進んでおります。
こうした環境変化を受け、広告業界においても、それぞれのメディア特性を活かしたオンライン・オフラインを統合したマーケティングサービスやデータ、AIを活用したマーケティング支援の需要が一段と高まっております。2024年の日本の広告市場におけるインターネット広告費は3兆6,517億円(前年比109.6%)に達し、総広告費に占める構成比は47.6%となり(株式会社電通「2024年 日本の広告費」)、企業のマーケティング活動におけるデジタルシフトはより一層顕著となっております。
このような環境のもと、主力のマーケティング・コミュニケーション事業では、既存案件の拡大や新規案件の獲得を進めるとともに、電通グループとの協業を推進しました。これらに加え、短期課題である収益性の改善に向けた施策による増収効果で販管費の増加を吸収した結果、前期比で増収増益となりました。ダイレクトビジネス事業では、オフライン広告案件を中心に収益が大きく拡大したことで、増収増益となりました。データ・ソリューション事業では、前期に納品した一部案件の剥落等により、減収減益となりました。
これらの結果、収益は30,309百万円(前期比7.2%増)、営業利益は4,239百万円(前期比35.4%増)、Non-GAAP営業利益は4,414百万円(前期比38.1%増)、税引前当期利益は4,718百万円(前期比3.1%減)、当期利益は3,490百万円(前期比36.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は3,491百万円(前期比36.8%減)となりました。
当社グループは、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(以下、Non-GAAP指標)及びIFRS会計基準に基づく指標の双方によって、連結経営成績を開示しております。Non-GAAP営業利益は、IFRS会計基準に基づく営業利益から、買収行為に関連する損益及び一時的要因を排除した、恒常的な事業の業績を測る利益指標であります。経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来の見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しております。なお、買収行為に関連する損益とは、買収に伴う無形資産の償却費、M&Aに伴う費用等であり、一時的要因とは、将来見通し作成の観点から一定のルールに基づき除外すべきと当社グループが判断する減損損失、固定資産の売却損益等の一過性の利益や損失のことであります。
営業利益からNon-GAAP営業利益への調整は次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
増減額 |
増減率 |
|
営業利益 |
3,129 |
4,239 |
1,110 |
35.4% |
|
調整額(買収により生じた無形資産の償却費) |
41 |
41 |
- |
|
|
調整額(減損損失等) |
27 |
135 |
108 |
|
|
Non-GAAP営業利益 |
3,197 |
4,414 |
1,217 |
38.1% |
報告セグメント別の業績は、次のとおりであります。
なお、当期より、報告セグメントを変更しております。当期の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表に関する注記 4.セグメント情報 (2)報告セグメントの変更」をご参照ください。
①マーケティング・コミュニケーション事業
デジタル広告の販売と運用を軸とした、統合マーケティングサービスの提供により、企業のDXの総合的な支援を行う事業セグメントから構成されています。
当期においては、既存案件の拡大や新規案件の獲得を進めるとともに、電通グループとの協業を推進しました。これらに加え、短期課題である収益性の改善に向けた施策による増収効果で販管費の増加を吸収した結果、収益は21,550百万円(前期比6.3%増)、Non-GAAP営業利益は5,497百万円(前期比14.1%増)の増収増益となりました。
②ダイレクトビジネス事業
BtoC、BtoB領域において、事業戦略立案からダイレクトレスポンス手法によるプロモーション、CRMまで一気通貫で実行することでオフラインメディアとデジタルを統合した顧客支援を行う事業セグメントから構成されています。
当期においては、オフライン広告案件を中心に収益が大きく拡大したことで、収益は6,439百万円(前期比24.4%増)、Non-GAAP営業利益は1,374百万円(前期比30.3%増)の増収増益となりました。
③データ・ソリューション事業
デジタルマーケティング領域で長年蓄積された知識・ノウハウを生かし、データの収集・統合・活用や、データやAIを活用したソリューションの開発・提供、顧客の開発支援やエンジニア人材の派遣を提供する事業セグメントから構成されています。
当期においては、前期に納品した一部案件の剥落等により、収益は3,069百万円(前期比3.9%減)、Non-GAAP営業利益は492百万円(前期比0.4%減)の減収減益となりました。
(2)財政状態に関する分析
当期末の資産は、前連結会計年度に比べて、1,293百万円減少し、96,345百万円となりました。これは主に、営業債権が2,980百万円増加した一方で、現金及び現金同等物が5,786百万円減少したことによるものであります。
当期末の負債は、前連結会計年度に比べて、2,078百万円増加し、29,761百万円となりました。これは主に、営業債務が1,866百万円増加したことによるものであります。
当期末の資本は、前連結会計年度に比べて、3,371百万円減少し、66,584百万円となりました。これは主に当期利益3,490百万円の計上があった一方で、配当金の支払い6,503百万円があったことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当期における「現金及び現金同等物」は前連結会計年度に比べて5,786百万円減少し、17,945百万円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況と主な内容は、次のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当期における営業活動の結果、3,374百万円の資金流入(前連結会計年度は3,677百万円の資金流入)となりました。これは主に、持分法による投資利益1,599百万円の計上、営業債権の増加額2,997百万円及び法人所得税の支払額1,907百万円の発生があった一方で、継続事業からの税引前当期利益4,718百万円及び持分法で会計処理されている投資に係る減損損失958百万円の計上、営業債務の増加額1,874百万円及び配当金の受取額1,759百万円が発生したことによるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当期における投資活動の結果、3,099百万円の資金流出(前連結会計年度は336百万円の資金流入)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出3,981百万円が発生したことによるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当期における財務活動の結果、6,044百万円の資金流出(前連結会計年度は1,632百万円の資金流出)となりました。これは主に、配当金の支払額6,503百万円が発生したことによるものであります。
(4)仕入及び販売の実績
①仕入実績
仕入は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
②販売実績
当連結会計年度におけるセグメントの販売実績(売上高)は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比増減率(%) |
|
マーケティング・コミュニケーション事業 |
126,008 |
2.2 |
|
ダイレクトビジネス事業 |
22,252 |
9.1 |
|
データ・ソリューション事業 |
3,069 |
△3.9 |
|
その他事業 |
490 |
△41.0 |
|
調整額 |
△3,037 |
|
|
計 |
148,783 |
1.9 |
(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 売上高は当社グループが顧客に対して行った請求額及び顧客に対する請求可能額の総額(割引を除く)であり、IFRS会計基準に準拠した開示ではありません。
3 調整額は、持株会社運営に係る収益及び報告セグメント間の損益取引消去であります。
4 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
株式会社電通 |
19,747 |
13.5 |
28,395 |
19.1 |
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に、経営成績に重要な影響を与える要因に相当する内容を記載しております。
(6)経営者の課題認識と今後の方針について
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、経営者の課題認識と今後の方針に相当する内容を記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(7)資金の財源及び資金の流動性について
当社グループは、事業の競争力を維持・強化することによる持続的な成長を実現するため、また、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるために、新サービスないし新規事業に取り組んでいく考えであります。これらの資金需要は、手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施いたします。
流動性リスクとその管理方法については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表に関する注記 28. 金融商品」に記載しております。
(8)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表に関する注記 2.作成の基礎」及び「3.重要性がある会計方針」に記載しております。
(1)グループ経営管理契約
当社は、国内子会社との間で当社が各社に対して行う経営管理に関し、それぞれ「セプテーニグループ経営管理サービスの提供に関する基本契約書」を締結しております。
(2)資本業務提携契約
株式会社電通グループ(東京都港区東新橋1丁目8-1)及び当社は、2021年10月28日付で企業・株主間のガバナンスに関する合意、および企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意を含む資本業務提携契約(2025年11月25日付覚書を含み、以下、総称して本資本業務提携契約)を締結しております。
① 資本提携の内容
Ⅰ.本株式交換
当社は、電通ダイレクトとの間で、2022年1月4日付で、本株式交換を実施し、(株)電通グループは、電通ダイレクトをして本株式交換を実施させる。本株式交換の株式交換比率は、電通ダイレクトの普通株式1株に対して、当社の普通株式3,274株とする。
Ⅱ.本第三者割当
当社は、法令等に基づき必要な手続を経た上で、第三者割当の方法により、当社株式70,118,794株を(株)電通グループに割り当て、(株)電通グループはこれを引き受ける。
Ⅲ.本株式譲渡
当社は、(株)電通グループから、2022年1月4日付で、(株)電通グループが保有する電通デジタルの普通株式3,675株を31,249,998,675円を対価として譲り受ける。これにより、電通デジタルは、当社の持分法適用関連会社となる。
② 業務提携の内容
Ⅰ.電通グループ及び株式会社セプテーニ間の案件の協業
当社及び(株)電通グループのデジタル広告領域強化に向けて、株式会社電通の従業員の当社グループ(当社、連結子会社、持分法適用会社等(関連会社・共同支配事業)及びその他の関係会社からなる企業グループをいう。以下同じ。)への出向等の仕組みを構築するとともに、電通グループ((株)電通グループ、連結子会社及び持分法適用関連会社からなる企業グループをいう。以下同じ。)のデジタル広告領域において、電通デジタル及び株式会社セプテーニに依頼する案件のうち、株式会社セプテーニに対して依頼する案件の割合を増加させ、株式会社セプテーニにおける売上高増加を目指すこと
Ⅱ.電通デジタル及び当社グループ間の提携
(株)電通グループは電通デジタルをして、また、当社はSepteni Japan株式会社、株式会社FLINTERS、MANGO株式会社(現SEPTENI CORE株式会社)及びSepteni Ad Creative株式会社をして、以下の施策を実施させること
(a)株式会社FLINTERSによる電通デジタルに対する開発支援等による電通デジタルの開発体制の強化
(b)グループ戦略顧客対応及び営業協業の深化
(c)電通デジタルと、MANGO株式会社(現SEPTENI CORE株式会社)及びSepteni Ad Creative株式会社との間でのオペレーション支援としての連携
Ⅲ.電通ダイレクト及び電通グループ間のダイレクトマーケティング領域における提携
電通グループのダイレクトマーケティング領域の強化に向けて、電通グループにおけるダイレクトマーケティング領域の顧客を電通ダイレクトが中核を担う方針であることを確認し、案件商流につき別途協議
Ⅳ.その他、電通グループ及び当社グループ間における以下の提携(詳細は別途協議)
(a)社内外、顧客向けマーケティング/広報の統合戦略
(b)デジタル人材の採用、教育、リテンションの統合運営プログラムの検討
(c)オンオフ統合マーケティングの協業深化
(d)ツールの相互活用
③ 企業・株主間のガバナンスに関する合意および企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意の内容
Ⅰ.企業・株主間のガバナンスに関する合意
(株)電通グループは、当社の取締役候補者1名及び監査役(非常勤監査役)候補者1名を提案する権利を有する。
Ⅱ.企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意
(株)電通グループは、法令等に基づく場合、本資本業務提携契約に別途の定めがある場合、又は当社の事前の書面による承諾を得た場合を除き、当社株式の第三者に対する譲渡、移転、承継、担保設定、その他の処分を行わず、また当社株式の追加取得を行わない。
④ 本資本業務提携の目的
当社及び(株)電通グループは、国内最大のデジタルマーケティングパートナーを目指すための事業連携による更なる成長拡大へ向けた協議を継続する中で、かかる事業連携を加速させるためには資本面でもより関係性を強めることが必要との考えで合意に至り、両社の企業価値向上を目的として、当社と(株)電通グループによる当社の連結子会社化を含む本資本業務提携を実施しました。
具体的な目的は以下のとおりであります。
Ⅰ.両社グループの連携により、多様な才能を持った人材が集う働きがいあふれる組織環境を基盤として、顧客に対して最も優れたソリューションを提供することで業界の発展を牽引する、国内最大のデジタルマーケティングパートナーになることを目指す。
Ⅱ.本取引を通じて当社を(株)電通グループの連結子会社とすることで、両社グループの経営資源を円滑に相互活用し、より強固な協力関係の下で事業を推進。
Ⅲ.電通ダイレクトの完全子会社化および電通デジタルの持分法適用関連会社化により、両社グループ一体での事業連携を加速させ、当社の主軸事業であるデジタルマーケティング事業の対象領域の拡張と強化を通じた更なる成長を目指す。
⑤ 取締役会における検討状況その他の当社における本資本業務提携に係る意思決定に至る過程
当社と(株)電通グループは、2021年7月下旬より資本業務提携の深化に関して本格的な議論を開始し、期待されるシナジー、具体的な手法・内容等について複数回にわたり討議を重ね、当社及び(株)電通グループは、当社を(株)電通グループの連結子会社とすることにより、両社グループの経営資源を円滑に相互活用し、より強固な協力関係の下、両社グループの事業を推進していくことが可能となると判断し、2021年10月28日に本資本業務提携契約を締結しました。
2021年10月28日付で開催された当社の取締役会において、全ての取締役8名が出席し、全員一致で本資本業務提携契約の締結が承認可決されております。また、監査役の小島伸夫氏を除く監査役全員がこの決議に異議がない旨の意見を述べております。なお、小島伸夫氏((株)電通グループの連結子会社である株式会社電通の従業員)は、利益相反及び情報の非対称性の問題排除のため、審議には一切参加せず、意見表明も差し控えております。
第三者割当による新株式発行については、取締役会において小島伸夫氏を除く監査役全員が、本第三者割当が当社の企業価値向上に必要不可欠であり、中長期的には希薄化を上回る企業価値及び株主価値の向上につながると判断し、合理的であるとの意見を述べております。
⑥ 本資本業務提携が当社の企業統治に及ぼす影響
本資本業務提携により、当社は(株)電通グループの連結子会社となりましたが、当社株式の上場廃止は企図されておらず、引き続き東京証券取引所(スタンダード)における上場は維持されております。
企業統治への具体的な影響は以下のとおりであります。
Ⅰ.経営の独立性維持
両社グループには専門性の違いが明確に存在するため、本資本業務提携を進める上で、両社の上場会社としての経営の独立性を堅持し、両社グループの既存事業及び当該既存事業に係るブランドを従前どおり維持することが両社グループの企業価値向上にとって望ましいと考えております。このため、引き続き当社が上場会社として独立した経営体制を維持することが両社グループにとって最善の選択であるとの考えに至っております。
(株)電通グループは、本取引実行後も当社の自主性を尊重し、東京証券取引所への普通株式の上場維持に協力する方針であります。
Ⅱ.役員構成
本取引実行以降も当社の取締役の過半数は独立社外取締役とし、当社グループの経営陣人事については、過半数を社外取締役で構成する指名・報酬諮問委員会を設置し、審議プロセスにおける独立性、客観性及び説明責任を確保します。
当社の代表取締役は、当社の社外取締役でない者で、(株)電通グループが提案した取締役以外の者が就任します。
Ⅲ.株式の取扱い
(株)電通グループは、本資本業務提携契約締結日時点において本株式交換及び本第三者割当により取得した当社株式を長期保有する方針です。
これらの施策により、(株)電通グループの連結子会社となりながらも、当社の経営の独立性と透明性を確保し、上場会社としての企業統治を維持する方針であります。
特記すべき事項はありません。