当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社は国内唯一のワックス専業メーカーとして独自の技術により多種多様かつ高品質のワックス製品及びワックスを原料とする各種変性品を製造しています。また、永年にわたり蓄積された技術を基に需要家に対するきめ細かなサービスの提供はもとよりあらゆるご要望にもお応えできるよう基礎研究から製品の改良、新用途の開拓、新製品の開発まで幅広い販売開発活動に取り組んでいます。近年、加速する技術革新、環境問題、省エネルギーの観点から、情報化社会に求められている素材、環境問題に対応する素材、快適生活に役立つ素材の提供等、時代の要求にも応じられる新製品を数多く創出・提供することを目指し、社会・文化の発展に貢献することを基本方針としています。
① 重要な施策
a) 新規高付加価値ワックスへの集中に向けた以下の取り組みを進めます。
・研究開発費を増額させ、外部機関との協業も行い、新規製品の開発を加速させます。
・ライスワックスのサンプルワークを開始し、インキ・塗料、化粧品用途等での展開を目指します。
・加工性に優れ環境に優しい水系ワックスエマルジョンについては、インキ・塗料、建材、加工紙用途等を中心に拡販を図ります。
b) 資本性劣後ローンの当初借入額30億円のうち元本15億円相当額は前期に期限前弁済を実施しました。残額についても期中での早期返済を目指し、財務体質の健全化に努めます。
c) 徳山工場老朽化設備の解体・撤去を実施します。跡地には新製品の製造設備や生産効率・品質の向上に寄与する設備の導入を予定しています。
② 配当の考え方
2025年12月配当につきましては、会社法第461条に定める分配可能額が無いことから、誠に遺憾ながら無配とさせていただきますことに株主の皆様のご理解を賜りたく存じます。
2026年12月期の配当につきましては、業績予想を上回る利益を達成し、配当を実施することを目指しますが、現時点では未定とさせていただいております。
当社といたしましては、株主の皆様への利益還元を重要課題として位置付けており、本年半ばを目途に策定予定の新たな中期経営計画の中で、株主還元に係る方針についてもお示しする予定です。
③ 業績予想(連結)
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2026年度 |
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売上高(百万円) |
21,100 |
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営業利益(百万円) |
1,800 |
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親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) |
800 |
なお、本業績予想は、作成時点で入手可能な情報と過去の実績、傾向等を参考に置いた一定の前提条件の下に算出していますことを、予めご了承お願いいたします。
当社は、わが国唯一のワックス専業メーカーとして以下のミッションを掲げています。
・お客様と社会のニーズに応えるワックス製品を開発しご提供する
・全従業員に対し働く喜びと心身に健康的な日々の職場を提供する
・操業する地域社会の一員として安全と自然環境を守り共に成長していく
当社は、事業活動を通じてこのミッションを遂行すると同時に、持続可能な社会の実現を目指す世の中の一員として社会課題の解決に取り組んでいます。当社の『サステナビリティ基本方針』は、当社がミッションを遂行していくことが、同時に社会課題の解決にも寄与し両立することを確認すると共に、両立させるために向かう方向(戦略)を定めたものです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)戦略
①ワックス事業ポートフォリオの構築
再生可能なバイオマス由来ワックス製品の開発に注力し、将来的には石油、天然ガス、バイオマスの“原料3本柱”によるワックス事業ポートフォリオ構築を目指しています。
②安全・安心な職場風土醸成と次世代人材の育成(人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略)
心理的安全性の高い職場環境を整備し、人材の多様性を尊重するとともに、自由闊達な議論を尊ぶ価値観を広く社内に根付かせることにより、次世代を担う自立した人材を育てていきます。また、全従業員に働き甲斐と心身に健康な職場を提供するために以下の施策を実施しており、今後も継続的な環境整備と制度見直しを行っていきます。
・多様な働き方
在宅勤務制度、フレックスタイム制度、短時間勤務制度、時間単位有給休暇
・人事評価制度
役割とミッションに応じ報酬を決定する役割等級制度
・教育・研修制度
ハラスメント研修、評価者研修、心理的安全性向上及び労働災害の防止を目的としたノンテクニカルスキル研修、安全教育
・健康管理
ストレスチェック、産業医による随時面談、長時間労働リスクに配慮した労働時間管理の強化
③環境負荷低減と工場の高度化・強靭化
当社グループでは、自然災害に強く時代の要請に応える事業拠点を次の世代に残すために、環境負荷の低減と工場設備の高度化・強靭化に継続的に取り組みます。
(2)ガバナンス
経営企画監査部が、当社グループ事業を取り巻くリスクと機会の全容と影響度を把握するために「当社に影響を及ぼすリスク」を作成しています。省エネ活動、ISO14001(環境)、職場環境改善の取り組み等、その内容については関係部署が毎年レビューし適宜追加・更新しています。特に影響の大きいものについては、経営企画監査部が関係部署に対応状況を聴取し、四半期毎に進捗、状況を経営執行会議及び取締役会に報告しています。
(3)リスク管理
当社では、各部門およびグループ会社からリスクと機会の発生の可能性について、リスク要因、その発生可能性の程度、対応策、対応状況を収集し、「当社に影響を及ぼすリスク」を策定しています。この情報を基に、会議等を通じて適切な指針・方針を伝達し、リスク発生の回避に努めています。また、重要な問題については取締役会で迅速かつ適切に対応しています。さらに、当社はISO9001(品質管理)およびISO14001(環境管理)の認証を取得しており、これらを有機的かつ効率的に結びつけ、当社の実情に合った総合的なマネジメントシステムを構築しています。認証機関による審査や内部監査では、各認証の目的や規格の要求範囲にとどまらず、経営全般を対象に幅広く対応しています。当社において、ISOは有効な運用・監視ツールとして位置付けており、その運用はISO推進課が担当しています。
(4)指標及び目標
①環境について
2030年までに
・温室効果ガス排出を2013年度比▲46%削減
・産業廃棄物排出を2021年度比▲50%削減
・燃焼用重油販売を2021年度比▲90%削減
②人的資本について
当社グループでは、上記「(1)戦略」において記載した、人材の育成及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いています。なお現時点においては、法律や制度が異なる海外子会社を含めて連結目標を一元的に管理することが困難であることから、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社及び国内子会社を対象とした目標及び実績を記載しています。
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指標 |
目標 |
実績(当連結会計年度) |
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(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 原材料の調達
当社グループは、2023年12月期に減圧蒸留装置の稼働を停止し、原料転換を実施しています。今後ワックス製造の主原料と位置付けるスラックワックスの供給元多様化を引き続き進めていますが、主要な供給元の装置トラブル等による供給障害が長引いた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 原油価格変動
当社グループの製品コストの大半を占める原料油価格は、原油価格、石油製品価格市況に連動するため、その大幅かつ急激な市況変動があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 需要及び市況変動等
当社グループのワックス製品は、国内・海外の様々な産業分野・生活消費財分野等で使われていますので、その需要は各国経済および各産業界の動向の影響を受けます。また副産物である重油の需要は、原料転換とワックス収率を意識した工程管理により減産・減販していますが、気候や電力需給に影響されます。当社グループはワックス製品の高付加価値化と更なる脱重油を進めることにより、これら動向が当社グループの業績に及ぼす影響を最小化してまいります。
(4) 金利及び為替の変動
当社グループは有利子負債があるため、金利の上昇は借入コストの増加につながり、また、為替の変動は輸入原料のコストや輸出製品の販売に影響を与えますので、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 災害や事故
地震や台風などの自然災害等が発生した場合は操業を停止する等の緊急措置をとるため、生産及び販売活動に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは人為的操業事故や災害を未然に防止するため、定期的な設備点検等安全対策の徹底を図っていますが、生産や販売活動の低下は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、年金資産の運用収益率や割引率などの数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合などは、将来の退職給付費用が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 資産価値の変動
当社グループが保有する棚卸資産、固定資産や投資有価証券は、資産価値の下落による評価損や減損リスクにさらされています。当社グループは会計基準に従い適切な処理を行っていますが、今後更に資産価値が低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 情報の管理
当社グループは社内情報システムのセキュリティ強化のために、ウイルス対策はもとより全PCの常時集中監視、使用できる外部記録媒体の制限を設けるなどの対策を講じています。また、システムインフラをクラウド化することによるBCP対策も進めています。しかしながら情報システムに障害が発生する可能性はゼロではないことから、生産及び販売活動に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 海外での事業活動について
当社グループはタイ王国において事業展開を行っています。事業展開にあたっては、現地の法令、行政上の手続、商習慣等に即した事業活動を行っていますが、予期しない政治状況の激変や法制度の変更、さらに地政学的なリスクが内在しており、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年1月1日~2025年12月31日)における当社グループの事業環境を概観しますと、日本経済は底堅く推移し、緩やかな回復基調を維持した一方、春闘賃上げ率が昨年に引き続き高いレベルとなるなど、労務費の上昇傾向が継続しました。海外においては、米国では堅調に推移してきた経済の先行きに懸念が生じ、中国では経済成長の鈍化が続きました。こうした中、日本円の対主要通貨の為替レートは円安で推移し、原油価格は安定的に推移しました。
このような環境下、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ、2,446百万円減少し、27,279百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、3,150百万円減少し、20,901百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、704百万円増加し、6,378百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高19,776百万円(前年同期比10.3%減)、営業利益1,173百万円(前年同期比47.8%減)、経常利益680百万円(前年同期比59.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益697百万円(前年同期比60.7%減)となりました。
なお、当社グループは、ワックス及び関連製品の製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して431百万円増加し2,728百万円となりました。
当連結会計年度末における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,686百万円(前年同期比743百万円の収入増)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益620百万円、減価償却費862百万円、棚卸資産の減少額2,312百万円、仕入債務の減少額518百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、596百万円(前年同期比446百万円の支出増)となりました。これは主として有形及び無形固定資産の取得による支出500百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,729百万円(前年同期比361百万円の支出増)となりました。これは主として短期借入金の純減額1,178百万円、長期借入金の返済による支出1,511百万円等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績については、事業部門ごとに表示することに合理性がないため、主な製品ごとに表示しています。
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区分 |
数量 |
前年同期比(%) |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
ワックス (パラフィン・マイクロクリスタリン) |
35,677トン |
△16.2 |
16,868 |
△13.5 |
|
重油 |
10,764kl |
△48.3 |
883 |
△55.4 |
|
合計 |
|
|
17,751 |
△17.3 |
(注)金額は、販売価格をもって算出しています。
b. 受注実績
当社グループの生産においては、そのほとんどを見込生産で行っていますので、受注実績は記載していません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績については、事業部門ごとに表示することに合理性がないため、主な製品ごとに表示しています。
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区分 |
数量 |
前年同期比(%) |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
ワックス (パラフィン・マイクロクリスタリン) |
39,968トン |
△9.3 |
18,727 |
△7.3 |
|
重油 |
11,400kl |
△36.4 |
935 |
△45.1 |
|
その他仕入商品 |
|
|
113 |
△23.0 |
|
合計 |
|
|
19,776 |
△10.3 |
(注)1 ワックスには輸入ワックスの仕入販売を含んでいます。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
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安藤パラケミー株式会社 |
2,611 |
11.8 |
2,589 |
13.1 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比較して2,446百万円減少し27,279百万円となりました。これは主として現金及び預金の増加額531百万円、受取手形及び売掛金の減少額343百万円、商品及び製品の減少額1,468百万円、原材料及び貯蔵品の減少額828百万円、有形固定資産合計の減少額365百万円等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比較して3,150百万円減少し20,901百万円となりました。これは主として支払手形及び買掛金の減少額514百万円、短期借入金の減少額1,145百万円、長期借入金の減少額1,478百万円等によるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比較して704百万円増加し6,378百万円となりました。これは主として利益剰余金の増加額697百万円等によるものです。
2) 経営成績
当連結会計年度の業績は、以下のとおりです。
(販売)
ワックスについては、主に上期におけるトランプ関税などによる世界経済の先行き不透明感を背景とした需要減退の影響により、下期は回復基調となったものの、販売数量は対前期比で9%減少しました。一方、販売単価は物流費等の高騰に伴う価格改定と高付加価値品販売への集中により2%上昇しました。
重油については、逆ザヤ取引となっているため削減を進めており、ワックス収率の向上と在庫削減に伴う生産数量の減少で、販売数量は36%減少しました。
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|
前 期 |
当 期 |
||||
|
数 量 |
単 価 |
金 額 |
数 量 |
単 価 |
金 額 |
|
|
ワックス 国内 |
25,732 |
531 |
13,652 |
24,622 |
536 |
13,217 |
|
輸出 |
18,310 |
357 |
6,541 |
15,345 |
359 |
5,509 |
|
合計 |
44,043 |
458 |
20,194 |
39,968 |
468 |
18,727 |
|
重 油 |
17,920 |
95,076 |
1,703 |
11,400 |
82,061 |
935 |
|
その他仕入商品 |
|
147 |
|
113 |
||
(注)1. 当社グループの販売高です。
2. ワックス数量単位はトン、重油数量単位は㎘、金額は百万円単位で記載しています。
3. ワックス単価は円/㎏、重油単価は円/㎘で記載しています。
(売上高)
国内ワックスは前年同期比435百万円減の13,217百万円、輸出ワックスは同比1,031百万円減の5,509百万円、重油は同比768百万円減の935百万円、その他商品を含めた総売上高は同比2,269百万円減の19,776百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、前連結会計年度に比べ、1,244百万円減の16,226百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ、48百万円増の2,377百万円となりました。
(営業利益)
新規高付加価値ワックス販売への集中と価格改定を行うことで販売単価は上昇しましたが、世界経済への先行き透明感を背景とした需要減退による販売数量の減少により、営業損益は前連結会計年度に比べ1,072百万円減の営業利益1,173百万円となりました。
(営業外損益)
営業外損益は、前連結会計年度に比べ70百万円改善し、492百万円の損失となりました。これは、為替差益31百万円(前連結会計年度は為替差損35百万円)等によるものです。
この結果、経常損益は、前連結会計年度に比べ1,001百万円減の経常利益680百万円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
特別損益は、特別損失として減損損失47百万円を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ36百万円減の60百万円の損失となりました。この結果、税金等調整前当期純損益は、前連結会計年度に比べ1,038百万円減の税金等調整前当期純利益620百万円となりました。
(法人税等)
当連結会計年度の税金費用負担額は、前連結会計年度並みの△77百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ1,079百万円減の親会社株主に帰属する当期純利益697百万円となりました。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度決算は、上期において販売が低調であったことにより、利益は当初予想を下回る結果となりましたが、棚卸資産削減を計画通りに進めたことで、キャッシュ・フローは当初予想を上回り、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合から借り入れた資本性劣後ローン30億円のうち、元本15億円相当額を期限前弁済しました。また、2026年度から徳山工場のリニューアルに取り組むことに伴い、撤去する予定の旧設備の減損処理による特別損失を計上しました。
c. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、ワックス及び関連製品の製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループは、運転資金及び設備資金を内部留保及び借入により調達することを基本としています。運転資金及び設備資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金償還時期等を考慮の上、適宜判断して調達していくこととしています。
また、当社グループは金融機関との長期にわたる良好な取引関係の維持により、当社グループの事業活動に必要な運転資金及び設備資金の調達に関しては今後とも問題なく実施可能と考えています。
③重要な会計上の見積り方針及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表を作成するのに当たっては、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載した基準に従っています。これらを含め、当社グループは、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて連結財務諸表を作成しています。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
(1) 当社は、機動的な資金調達手段を確保することにより、手元流動性を圧縮し、資金効率を高めることを目的として、金融機関6社(株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社広島銀行、株式会社山口銀行、株式会社西京銀行、株式会社商工組合中央金庫)と総額5,900百万円の特定融資枠契約(貸出コミットメントライン契約)を締結しました。なお、2026年2月27日の契約更新により、有価証券報告書提出日現在では金融機関6社(株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社広島銀行、株式会社山口銀行、株式会社西京銀行、株式会社商工組合中央金庫)と総額5,000百万円の特定融資枠契約(貸出コミットメントライン契約)を締結しています。
(2) 当社は、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第三号投資事業有限責任組合(以下「割当予定先」といいます。)との間で、劣後特約付金銭消費貸借契約及び新株予約権引受契約を締結し、割当予定先より、総額3,000百万円を資本性劣後ローンにより借り入れるとともに、本資本性劣後ローンの弁済期限の到来時に本資本性劣後ローンの借入金の弁済が完了していない場合に、割当予定先において本資本性劣後ローンの保全を図る目的で、割当予定先に対して、第三者割当の方法により、新株予約権を発行することとしています。
当社は、事業環境の中長期的な変化を踏まえ、環境配慮と高機能化を両立するワックス技術の確立を開発方針の中核に据えています。SDGsおよびカーボンニュートラルへの貢献を視野に、植物由来ワックス等のサステナブル素材の高度化、石油系溶剤依存度の低減を目的とした水系分散物の性能・適用範囲の拡大などを通じて、用途ニーズに即した付加価値の高いワックス製品ポートフォリオの強化を継続しています。さらに、将来にわたる事業の安定的な成長と企業価値向上を見据え、新規技術の創出や新たな用途分野の開拓にも積極的に取り組んでいます。
(1)サステナブル素材の研究開発
米糠由来のライスワックスを核としたサステナブル素材の開発を継続的に推進しています。高機能性を持つライスワックスの製造方法を確立し、各種用途への応用に向けて、機能性データの蓄積に努めております。これらの成果に基づき、2件の特許を出願いたしました。また、11月に開催されたサステナブルマテリアル展に出展し、お客様との接点拡大にも取り組みました。2026年には本格的にサンプル提供を開始し、お客様とより具体的な検討を進めていく予定です。
(2)水分散ワックスエマルジョン製品の開発
近年、紙コート用途等における脱フッ素・脱プラスチックのニーズの高まりを受け、水系ワックスエマルジョンの製品開発を積極的に推進しております。高融点ワックスを活用した加圧乳化型エマルジョンや、ライスワックスなどのサステナブル素材の乳化技術開発など、お客様の用途に適合した素材の開発に注力しています。特に、食品包装用途におけるワックスエマルジョンの採用が拡大しており、実際に新規採用実績もございます。
(3)将来成長に向けた新技術開発・用途開拓への取り組み
新設したR&Dセンターを基盤に、研究開発体制のさらなる強化と効率化を図ることで、高速な製品開発および多様な新規案件への積極的なチャレンジを推進しています。将来の事業成長に向けて、既存原料の枠を超えた新たな原料の探索や応用技術の拡張、新規用途の開拓、新技術創出に注力しており、産学連携や外部パートナーとの協業も視野に入れたオープンイノベーションを積極的に進めています。今後も、時代のニーズに即した独自技術と価値の創造に挑戦し続け、持続的な成長を実現してまいります。
当連結会計年度における研究開発費は