第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

① グループ理念

当社グループは、グループ理念として「Mission」、「Vision」、「Value」、「Culture」を定めております。当社グループは、「Mission」として「投資により未来価値を創出する」を掲げ、人と事業に積極的な投資を行うことで、環境、社会において持続可能な価値を創出し豊かな未来を実現することを目指しております。

また、グループ企業各社においては、カンパニーMissionを掲げ経営を進めております。不動産領域事業を行う当社においては「不動産を通じて豊かな社会を実現する」、DX領域事業を行うAtPeak株式会社におきましては、「テクノロジーで全てのビジネスに革新を」を掲げております。

このグループ理念、各社のMissionのもとに、環境問題や社会課題に積極的に取組み、お客様や従業員、全てのステークホルダーの皆様の豊かさの実現に貢献し、世界をリードするサステナブルな企業グループを目指しております。

 

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(2) グループ方針「GLM1000」及び2025年中期経営計画「GLM100」

当社グループは、長期展望のグループ方針「GLM1000」を策定しております。2040年まで経常利益の年平均成長率25%を目標として掲げ、経常利益1,000億円以上を実現し「世界をリードするサステナブルな企業グループ」を目指してまいります。

 

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グループ方針「GLM1000」の実現に向け、当社グループを取り巻く経営環境や対処すべき課題等を踏まえ、「2025年中期経営計画・GLM100」(3ヶ年計画、以下「GLM100」)を策定しております。「GLM100」の初年度である2025年12月期においては、以下に掲げた戦略を推進した結果、KGIとして掲げていた経常利益60億円を超過達成いたしました。

 

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① 投資家のニーズ起点のビジネスモデル構築

当社が、前中期経営計画(2022年中期経営計画)期間において開発企画を行った環境配慮型レジデンスの販売先や取引先である機関投資家に対して、2025-2027年の3年間における日本の不動産への投資金額及び対象となるアセットタイプをヒアリングした結果、約3.3兆円のニーズがあることがわかりました。その一方で、当社の同期間における供給計画は約2,500億円であり、供給量が機関投資家のニーズに追いついていない状況にあります。今後は、機関投資家との共同プロジェクトの実施についても協議を進め、ニーズに一層応えられるよう、アセットタイプの拡充と事業規模の拡大を図ってまいります。また、機関投資家のニーズに応えることで、より強固なリレーションを築くことで投資家のニーズを起点としたビジネスモデルを構築し、盤石な販売体制も築いてまいります。

 

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② アセットタイプと収益モデルの拡充

開発事業については、底堅い需要がある環境配慮型レジデンス開発をベースとして、ホテルやロジスティクス等、開発及び販売するアセットタイプの拡充により、機関投資家のニーズに応えられるよう積極的に検討を進めてまいります。また、当社グループの事業ポートフォリオの中心は、開発事業における環境配慮型(ESG型)レジデンス開発販売となっておりますが、2025年12月期においては、再生事業におけるオフィスビル販売と土地企画事業における土地企画販売がいずれも計画を上回る実績となり、収益モデルの拡充が着実に進捗しております。2025年中期経営計画においては、市場環境や機関投資家からの需要と、当社が開発事業で培った知見とのシナジーにより、再生・土地企画事業は成長ドライバーとなる計画としております。アセットタイプと収益モデルの拡充により、業績成長の実現と収益の安定性を高めてまいります。

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③ DXの活用拡大

DX領域事業を行う中核子会社として2023年12月に設立したAtPeak株式会社におきまして開発を進める、不動産ソリューション業務ツールの活用により、生産性を大幅に向上させ加速的な事業成長を実現してまいります。AtPeak株式会社が開発する、専門性が高く、正確さが求められる領域に強いAP-AIの活用により、開発、再生、土地企画事業の仕入や営業業務を効率化させ、DXによる収益貢献を計画しております。

また、AP-AIは不動産領域だけではなく、他領域及び業界におけるDX化への貢献が可能であると考えております。DXの活用による、当社グループへの間接的な収益貢献だけではなく直接的な収益貢献を目指してまいります。

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④ 人的資本経営の体制構築と推進

当社グループは、グループミッションとして「投資により未来価値を創出する」を掲げ、「人と事業に積極的な投資を行うこと」を成長戦略に組込んでおります。具体的には、公平公正な人事評価制度を目指し定期的に評価制度を見直し、インセンティブ制度も拡充させております。様々な施策を積極的に実施することで、従業員のエンゲージメント、定着率を高め、従業員一人当たりの売上高及び利益を向上させてまいります。その結果として、平均年間給与業界No.1を実現してまいります。なお、人的資本経営の推進についての詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組み」に記載しております。

 

 

<目標とする経営指標>

当社グループは、グループ方針「GLM1000」を掲げ、2040年まで経常利益年平均成長率25%を維持し、経常利益額1,000億円をKGIとしております。その実現に向けて、2025年中期経営計画「GLM100」においては、2027年12月期に達成すべき数値目標として売上高1,000億円、経常利益100億円を設定しております。その達成に向けて設定している各指標については以下のとおりです。

 

<KGI>

 

2024年12月期

(実績)

2025年12月期

(実績)

2026年12月期

(計画)

2027年12月期

(計画)

売上高     (億円)

644

692

750

1,000

売上総利益   (億円)

97

124

145

170

経常利益    (億円)

51

67

75

100

 

<財務目標>

 

2024年12月期

(実績)

2025年12月期

(実績)

2026年12月期

(計画)

2027年12月期

(計画)

自己資本比率

31.8%

31.3%

30%以上

ROE

33.3%

34.8%

25%以上

配当性向

30.5%

27.9%

30%

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティに関する基本的な考え方

当社グループは、投資用不動産業界ではいち早く環境配慮型不動産への取組みを開始し、当社グループの長期構想である「GLM VISION 2030」において、「不動産×環境×DXにより、サステナブルな不動産開発・運用No.1」を掲げる等サステナビリティを経営のベースに据えてまいりました。

2023年11月には当社グループ全体でのサステナビリティ推進を確固たるものにすべく「サステナビリティ方針」を策定しました。

2024年11月、当社グループは、グループ経営の強化を目的にグループ理念及びグループ方針「GLM1000」を策定しました。これに合わせて、2025年12月に「サステナビリティ方針」を刷新しております。

 

<サステナビリティ方針>

 

 

GLMグループは、GroupのMission『投資により未来価値を創出する』及び、Vision『世界をリードするサステナブルな企業グループへ』の実現のために、大切な価値基準としてValue、また社員ひとりひとりが意識し行動すべきCultureを定めています。

「Value」には、『No.1』『挑戦』『共創』を掲げており、「Culture」には、『Respect』『Speed』 『Open』 『Clean』を定めています。

「Value」、「Culture」に基づき「Mission」、「Vision」を遂行するために、グループ方針『GLM1000』実現に向けGLMグループが注力すべきマテリアリティ(重要課題)を特定、中期経営計画(『GLM100』)のアクションプランに組み込み、事業を通じて実行していくことが重要だと考えています。

 

GLMグループは、次の責任を果たすことで、Group Missionを遂行します。

 

  ・地球環境の課題解決に貢献します

  ・人権の尊重を含め、人的資本経営を積極的に推進します

  ・次世代を含むステークホルダーとの共創に努めます

  ・高い倫理観を持って、透明性の高い企業経営を実践します

  ・生産性を向上させ、持続的な利益成長を実現します

 

 

 

 

 

① サステナビリティにかかるガバナンス

当社グループは、サステナビリティにかかる各種方針と、その計画、及び「マテリアリティ」をはじめとするサステナビリティ推進に関する重要事項について、経営会議(原則、毎週開催)にて協議・審議を行い、取締役会において決議する体制を整備しております。

サステナビリティ推進部は、重要事項の決定に際し、各部門より意見を聴取し、その上で、代表取締役社長、常勤取締役、担当執行役員及び同部長が出席する定例会議(週次開催)にて協議を行い、議案を策定しております。

 

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② サステナビリティにかかるリスク管理

当社グループでは、中期経営計画の達成や「マテリアリティ」への対応をより確実なものとするため、戦略の遂行において克服すべきリスク領域(「戦略リスク」)や、事業の円滑な運営を阻害するリスク領域(「オペレーショナルリスク」)に、各種のリスク区分を設定し、機会への取組みやリスクへの対策を強化しております。

また、ボトムアップ及びトップダウンの両面から、定期的にリスクを把握・評価し、リスクへの対策と機会への取組みを推進しております。

サステナビリティに関するリスクについては、サステナビリティ推進部が四半期に一度アセスメントを実施し、影響把握・対応計画の策定を行い、リスク対策・コンプライアンス委員会にて報告・審議を行っています。

また、リスク対策・コンプライアンス委員会で重要と判断された事項については、取締役会に報告することで、リスク管理の実効性を高めています。

詳細は、「3.事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

 

③ サステナビリティにかかる戦略

当社グループは、2023年11月に「GLM VISION 2030」の達成に向けた9つの「マテリアリティ」(重要課題)を特定しました。そして、2024年11月グループ理念及びグループ方針「GLM1000」の策定を受けて、「マテリアリティ」を刷新しました。

主な変更点は以下のとおりです。

イ.9つの「マテリアリティ」について、グループ理念及びグループ方針「GLM1000」に合わせた内容に表記を一部変更

ロ.目標年度を2030年から中期経営計画「GLM100」に合わせて2027年へ変更

ハ.イ、ロに伴い「KGI」を一部見直し

二.中期経営計画「GLM100」に合わせて2027年をゴールにした「目標値」を設定

 

 

<マテリアリティ>

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<「マテリアリティ」とGLM100のあるべき姿/ありたい姿、GLM100のKGI、GLM100の目標値>

 

マテリアリティ

GLM100のあるべき姿/ありたい姿

GLM100のKGI

GLM100の目標値

環境配慮型不動産の企画開発・運用

環境配慮型不動産の開発・提供

自社開発物件の環境認証取得比率

100%

人的資本経営の推進

グループ理念に共感し、ともに未来を実現できる環境が整備されている状態

①平均年間給与額

②従業員エンゲージメントスコア(トータル平均スコア)

③多様性指標

 (a)女性管理職比率

 (b)女性従業員比率

①不動産業界ランキング

 5位以内

 ※有価証券報告書に記載の「平均年間給与」に基づく(注2)

②3.5点維持

③(a)20%以上

 (b)40%以上

安全・安心な不動産の提供

自然災害に強く防犯性能の高い、安全と安心な環境を備えた自社物件の開発・提供

①取扱不動産の遵法性・権利関係の適合性

②自社基準による災害・防犯対応物件の開発比率

(注1)

①100%

②100%

DXの推進による業務プロセスの革新

AIを活用したDX推進による不動産領域の事業モデルの最適化により、業務の効率性・生産性を向上させ社会課題解決に貢献する

(a)一人当たり売上高

(b)一人当たり経常利益

①約5億円

②約0.5億円

誠実かつ透明性の高い企業行動

①誠実な企業活動により、従業員の誇りNo.1が実現できている

②誠実な企業活動と透明性の高い情報開示により社会から評価されている

①従業員意識調査スコア(企業理念及び各種方針の定着度)

②透明性指標

 (a)投資家との対話回数

(b)GPIF採用指数の構成銘柄に選定される

①80%以上

②透明性指標

 (a)12回以上(注3)

 (b)FTSE JPX Blossom Japan Index(注4)

環境保全への貢献

脱炭素、生物多様性の保全並びに資源循環への取組み推進により、事業を通じた環境保全に貢献している

温室効果ガス排出量(Scope1・2・3)削減率

①Scope1・2

 年平均4.2%以上

(基準値:2023年度実績)

※総量ベースでの削減

②Scope3

 年平均7.0%以上

(基準値:2023年度実績)

 ※経済的原単位ベースでの削減

収益構造の最適化

開発・土地企画・再生の事業基盤を活用し、対象アセットの多様化とSPC開発・運用を展開することで収益機会を拡大して、事業ポートフォリオ経営を通じて飛躍的な成長を実現できている

①各事業の売上総利益の構成比

 ※GLM単体

②各事業の売上総利益率

 ※GLM単体

①開発事業   41%

 土地企画事業 35%

 再生事業   24%

 

②開発事業   14%

 土地企画事業 20%

 再生事業   20%

資本効率の最適化と財務健全性の両立

資本効率の最適化と財務健全性の両立により企業価値が向上している

①ROE

②自己資本比率

③配当性向

①25%以上

②30%以上

③30%

コーポレートガバナンスにおけるモニタリング機能の強化

監督と経営執行が分離され、取締役会全体としての多様性と備えるべきスキルを充足しており、中長期的な企業価値を向上させるガバナンス機能を発揮している

①社外取締役比率

②女性取締役比率

①50%超維持

②30%以上

(注1)自社基準は、当社Webサイトの以下ページをご参照ください。

・防犯対策(https://www.global-link-m.com/business/development/security/)

・災害対策(https://www.global-link-m.com/business/development/disaster/)

(注2)ランキングは当社事業年度内に提出された有価証券報告書における平均年間給与額による。

(注3)機関投資家、個人投資家向け説明会(オンライン開催を含む)の開催回数

(注4)目標年度は2030年

 

 

<「マテリアリティ」特定プロセス>

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④ サステナビリティに関する指標及び目標

当社グループのサステナビリティに関する指標(KGI)については、「(1) サステナビリティに関する基本的な考え方 ③サステナビリティにかかる戦略 <「マテリアリティ」とGLM100のあるべき姿/ありたい姿、GLM100のKGI、GLM100の目標値>」をご参照ください。

 

(2) 気候変動への取組み(TCFD提言に基づく情報開示)

当社グループは、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures「気候関連財務情報タスクフォース」)提言に沿った情報開示を進め、気候変動に関するリスクの抑制と機会の創出・獲得に向けた活動に取組んでおります。

 

① 気候変動に関するガバナンス

上記「(1) サステナビリティに関する基本的な考え方 ②サステナビリティにかかるガバナンス」にて記載したとおりです。

 

② 気候変動に関するリスク管理

当社グループでは、気候変動に関するリスクを「戦略リスク」と位置付け、全社的に共有・議論することで、実効的なリスク管理を行っております。

なお、サステナビリティ推進部は、気候変動を含むサステナビリティにかかるリスクと機会の特定並びに定期的なモニタリングを実施しております。

詳細は、「3.事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

③ 気候変動に対する戦略

当社グループでは、気候変動への規制や市場の変化や異常気象が当社グループに与える影響を特定するため、シナリオ分析を実施しております。シナリオ分析では、国際エネルギー機構(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数のシナリオを参照の上、パリ協定の目標である「産業革命以前の水準より1.5℃の上昇に抑える」こと等を想定した政策移行の影響が大きいシナリオ(1.5℃から2℃シナリオ)及び環境規制が強化されず物理的リスクが高まるシナリオ(4℃シナリオ)の2通りにより気候変動した世界を想定しております。この2つのシナリオに基づき気候変動が当社グループの事業にもたらすリスクと機会を特定し、その財務的な影響の定量化に取組んでおります。

また、当社グループは気候変動に関するリスクを重要リスクと位置付けており、特定したリスク及び機会への対応は、「マテリアリティ」に連動させ、事業戦略として気候変動への対応を進めております。

 

<気候変動に関するリスク・機会と経済的(財務的)影響>

 

 

●期間設定

短期:1年  中期:3年  長期:3年超

 

 

項目

区分

主なリスク・機会の内容

と経済的(財務的)影響

影響期間

影響度

(1.5-2℃)

影響度

(4℃)

関連する主な

「マテリアリティ」

移行リスク

新たな規制リスク

炭素税の導入がもたらす建築資材価格の高騰による、物件建築コストの増加

長期

環境保全への貢献

市場の需要リスク

不動産市場における環境配慮型不動産への要請の高まりへの対応の遅れによる、売上機会の喪失

中期

長期

環境配慮型不動産の企画開発・運用

物理的リスク

急性リスク

突発的な異常気象がもたらす災害による、物件対策コストの増加

短期

中期

長期

安全・安心な不動産の提供

慢性リスク

中長期的な気候変動がもたらす被害による、物件対策コストの増加

中期

長期

環境配慮型不動産の企画開発・運用

機会

製品とサービス

投資用不動産市場における、環境配慮型不動産の需要の増加による売上機会の増加

短期

中期

長期

中~大

環境配慮型不動産の企画開発・運用

資本市場

気候関連等の情報開示の充実によるESG投資の資金還流機会の増大及び時価総額の向上

中期

長期

誠実かつ透明性の高い企業行動

金融

積極的な環境配慮型不動産の開発、及びGHG排出量の削減がもたらすサステナブル・ファイナンスを通じた資金調達機会の増加

短期

中期

長期

資本効率の最適化と財務健全性の両立

 

 

 

④ 気候変動に関する指標及び目標

当社グループでは、Scope1、Scope2及びScope3について温室効果ガス排出量を算定し、2023年度を基準年度として削減目標を設定、気候変動の対応を更に加速化、責務を果たしていきたいと考えております。

なお、温室効果ガス排出量の削減目標については、現在検討しており、決定次第Webサイト等を通じて公表する予定であります。

 

<温室効果ガス排出量(当社グループ※1)>(単位:t-CO₂)

 

 

2023年度(基準年度)※2

2024年度 ※2

2025年度 ※3

Scope1

 

0

0

0

Scope2

マーケットベース ※4

127

132

140

ロケーションベース※5

131

133

135

Scope3

 

117,697

143,986

146,639

※1.当社単体に加え、2024年度より連結子会社であるAtPeak株式会社を算定対象としております。

なお、当社の関係会社で、排出量が僅少かつ算定が困難な2社(株式会社G&G Community、SAGLアドバイザーズ株式会社)は算定の対象から除外しております。

※2.2023年度(基準年度)及び2024年度の排出量は、第三者認証を取得した数値を記載しております。

詳細は、https://www.global-link-m.com/sustainability/environment/tcfd/よりご確認ください。

※3.当連結会計年度における温室効果ガス排出量は、暫定値を記載しております。確定数値につきましては、第三者認証取得後、当社グループWebサイトを通じて公表する予定であります。

※4.電力等の契約に基づいて購入した電力等の排出係数により排出量を算定しております。

※5.国や地域の特定のロケーションにおける平均的な発電排出係数に基づいて排出量を算定しております。

 

 

<温室効果ガス排出量の削減目標(基準年度:2023年度)>

Scope1・2

年平均4.2%以上の削減 注1

Scope3

年平均7%以上の削減  注2

注1.総量ベースでの削減。2027年度末までに約16%の削減。

注2.売上高を用いた経済的原単位ベースでの削減。約25%の削減。

 

 

<CDPスコア>

当社グループは、2024年度より国際的な環境調査・情報開示を行う非政府組織であるCDP(Carbon Disclosure Project)の気候変動調査への回答を実施しております。

2025年度は2024年度に引き続き「B」スコアを取得いたしました。

今後も、CDPにおける質問事項等を参考にしながら、気候変動対応に関する取組みを強化すると共に、情報開示のさらなる充実も進めてまいります。

 

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(3) 人的資本経営の推進に対する基本的な考え方

当社グループは、人的資本を最重要資本の一つとして位置付けております。当社グループの人的資本経営の目指す姿は、多様な従業員一人ひとりがスキルを磨き生き生きと活躍できる環境を整え、成長意欲がある人材に選ばれる企業となるとともに、多様性に富んだ組織を構築することであります。これらの取組みを通じた人的資本の充実が、事業を通じた価値創造に繋がるものと考えております。

こうした基本的な考え方のもと、当社グループが求める人材像について経営会議で議論を重ね、2023年度において Valueとして掲げた「NO.1」「挑戦」「共創」に共感する「人材育成方針」「社内環境整備方針」を策定するとともに、「人的資本経営の推進」を[マテリアリティ]の一つとして特定し、積極的に推進しております。

その後、2024年11月のグループ理念策定に伴い、2025年12月に「サステナビリティ方針」の改定を行うと共に、理念を実現するためには、育成以前の段階である採用の在り方が極めて重要であるとの考えのもと「人材育成方針」を「人材採用育成方針」へと刷新いたしました。

当社グループは、2024年度に人的資本経営推進の全体像を設計し、人的資本推進に対する基本的な考え方を定め、その内容を可視化したうえで、各種社内ミーティングや投資家説明会等を通じて、従業員をはじめとするステークホルダーと積極的にコミュニケーションを行っております。

今後も、「心理的安全性の高い」環境のもと、「組織」と「個々」の成長により、「企業価値の向上」を実現してまいります。

 

<人的資本経営の全体像>

 

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<「人材採用育成方針」>

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<「社内環境整備方針」>

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① 人的資本経営の推進に関するガバナンス

人的資本経営の推進における人材の育成・社内環境整備等の重要な人事施策については、代表取締役社長、人事総務部門の担当役員及び人事総務部長が出席する定例会議(週次開催)にて審議・協議し、その内容を2025年8月に開始した執行役員ミーティング及び経営会議に諮り、取締役会において決議する体制としております。

各施策の企画・立案及び見直しにあたっては、事業部門をはじめとする現場の意見を反映するため設置した、各プロジェクトチームにおける意見、提案を踏まえております。

当社グループは、従業員数が200名以下の組織である特性を踏まえ、人的資本経営を全社的に推進する体制を構築しております。これにより、当社グループのGroup Valueである「NO.1」「挑戦」「共創」に共感し、Group Cultureである「Respect」「Speed」「Open」「Clean」を体現する成長意欲のある人材に選ばれる、多様性に富んだ組織となる環境が整えられるものと考えております。

2024年度には、人的資本経営の根幹となる執行役員の選任プロセスの透明性向上を目的として、任意の指名報酬諮問委員会の委嘱により開催する「執行役員審議会」を設置しました。同審議会では、複数の執行役員が部室長を執行役員の候補者として推薦し、全執行役員が候補者の適正性を評価する体制を構築しております。

さらに、2025年度には「部長決定審議会」を設置し、複数の執行役員以上の推薦を受けた候補者について、同審議会においてプレゼンテーション及び面談を実施した上で総合的な評価を行い、最終的に取締役会を経て就任するプロセスを構築しております。

 

② 人的資本経営に関するリスク管理

当社グループでは、人的資本経営の推進に関するリスクを「戦略リスク」と位置付け、全社的に共有・議論することで、実効的なリスク管理を行っております。

なお、人事総務部は、人的資本経営にかかるリスクと機会の特定並びに定期的なモニタリングを実施しております。

詳細は、「3.事業等のリスク」をご参照ください。

 

③ 人的資本経営の推進に関する戦略

当社グループでは、2024年11月14日に公表した2025年中期経営計画「GLM100」(対象期間:2025年12月期から2027年12月期)及びグループ方針「GLM1000」の策定を踏まえ、人的資本経営の推進に関する基本的な考え方に基づき、「人材戦略」を策定いたしました。

当社グループは、創業以来、コンパクトマンション市場においてシェアを伸ばすことで成長してまいりました。2025年以降は、昨今のコンパクトマンションを取り巻く環境変化を踏まえ、高い成長性が見込まれる土地企画事業及び再生事業を一層強化するとともに、多様な不動産事業領域において成長強化を図っております。さらに、DXと不動産のシナジー創出を目的としてAtPeak株式会社をはじめグループ会社との連携を強化し、複数の事業ポートフォリオを展開することで成長の実現を目指しております。

こうした成長戦略のもと、中期経営計画「GLM100」はオーガニック成長で達成する戦略であり、その実現に向けて、必要なポスト及びスキルを可視化し、現状とのギャップを解消することが重要な課題であると考えております。一方、人的資本を取り巻く経営環境は大きく変化しており、中でも人手不足の深刻化や労働人口構成の変化は、当社グループにとって重要な戦略リスクであると同時に機会でもあると認識しております。

これらの社内外の環境変化を踏まえ、「人材戦略」のKGIとして「平均給与業界ランキング」を設定しております。具体的には、有価証券報告書ベースで業界上位5位以内に入り、これを維持することを目指すとともに、新事業の成長及び既存事業や業務プロセスの生産性向上を通じて、持続的な企業価値向上を図ってまいります。また、スキルマネジメント、従業員エンゲージメントを重要施策事項と位置付け、各種施策を展開してまいります。

なお、こうした取組みの結果、当社における当事業年度の平均年間給与額は、業績拡大に伴う賞与・インセンティブ報酬とあわせ、13,218千円となり、前事業年度の8,908千円から金額ベースで4,309千円の大幅増加(前事業年度対比+48.4%)となっております

 

 

<「人的資本経営における人材戦略」>

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現在、次の施策を同時に進めております。

イ.女性、外国籍、異業種経験者等、様々なバックグランドを持つ人材の採用及び起用を積極的かつ継続的に実施

ロ.それぞれが自分らしく、個々の特性や能力を最大限に発揮できるよう、人材育成、職場環境の整備、公平公正な人事評価制度の見直し

ハ.従業員のスキルの可視化と拡充・研鑽を目指した各種施策の企画提案及び運用

ニ.従業員エンゲージメントの向上を目的とするプロジェクトチーム設置による改善施策

 

今後も引き続き、「マテリアリティ」として定めた「人的資本経営の推進」を実現するため、「成長意欲がある人材に選ばれる企業になり、多様性に富んだ組織である」ことを目指し、取組んでまいります。

 

 

<人的資本経営の推進のための取組み>

イ.「人材採用育成方針」と「社内環境整備方針」

当社グループは、多様な従業員一人ひとりがスキルを磨き生き生きと活躍できる環境を整えることが、事業価値創造や生産性の向上をもたらし、成長意欲がある人材に選ばれる企業となり、また多様性に富んだ組織となるうえで、最も重要であると考えております。

こうした考えのもと「Value」に掲げる「No.1」「挑戦」「共創」を体現するため、2023年12月に「人材育成方針」及び「社内環境整備方針」を策定いたしました。

その後、2024年11月にグループ理念を新たに策定したことを受け、当社グループが求める人材像について執行役員ミーティング及び経営会議等にて議論を重ね、育成以前の段階である「採用」の在り方が極めて重要であるとの認識が共有されました。

この結果、当社グループは従来の「人材育成方針」を、採用と育成を一体で捉える「人材採用育成方針」へと改称し、グループ理念に基づく人材戦略として刷新いたしました。

 

ロ.人材育成

当社グループにおける事業の成長には、「人材」が必要不可欠と考えております。

従業員が目指すキャリアプランを実現することが、モチベーション向上、早期成長に繋がると考え、2021年度より、従業員自らが希望する職務/部署へ挑戦できる「キャリアチャレンジ制度」を導入しております。現在の部署で培ったスキル・経験を活かしながら、他部署でのキャリアアップを継続的に支援する取組みを進めており、それぞれ新たな部署にて活躍しております。

また、従業員の能力開発を促進するため、これまで、階層別研修、コンプライアンス研修、eラーニング研修、従業員の希望テーマに基づく任意研修、サステナビリティに関する研修等、社内研修制度を通じた育成に取組んでまいりました。これらに加え、管理職候補者を対象とした他社との合同研修や、次世代を担う幹部育成を目的とした外部研修の導入も進め、社員の専門性向上と視野の拡大を図っております。外部の受講者との議論を通じて多様な価値観に触れることで、自社だけでは得られない気づきや刺激が生まれ、より高い視座で判断・行動できる人材の育成につながっております。

業務に関係する資格につきましては、資格取得者へ一時金の支給や登録料・更新料の会社負担等の支援を行ってまいりました。2025年度に設置した「従業員エンゲージメント向上施策プロジェクトチーム」による提言をもとに、資格取得支援の対象範囲の支給金額の大幅な見直しを実施いたしました。また、難関国家資格等に合格し、専門性を有する従業員については、合格後も継続的にその専門性を発揮してもらうことを目的として、毎月資格手当を支給する「資格手当」を新設しております。本制度は、難易度の高い資格取得への挑戦を評価するとともに、高度な専門性を持つ人材の定着とモチベーション向上を図るものです。

今後も、従業員一人ひとりの専門性向上と主体的なキャリア形成を支援するため、人的資本への投資を継続して強化してまいります。

 

ハ.職場環境の整備

当社グループは、社内環境整備方針に基づき、従業員一人ひとりが心身ともに健康で、仕事とプライベートを両立できる環境づくりを重視しております。

ワークライフバランスの実現は、従業員の幸福度とモチベーションの向上のみならず、生産性向上やイノベーション創出にもつながると考え、フレックスタイム制や在宅勤務の導入、有給休暇取得の推奨、長時間労働の削減、育児・介護支援等、多様な働き方を支援する施策・制度を積極的に推進しております。

さらに、より良い職場環境の実現に向け、全社員を対象に年2回実施している「働き方に関する調査」を通じて従業員の声を定期的に把握し、寄せられた意見をもとに制度や運用の改善に取組んでおります。

また、内部通報窓口(常勤監査等委員及び人事総務部長による社内窓口並びに外部弁護士による社外窓口)を設置し、ハラスメント研修の実施や、ハラスメントに関する調査を外部弁護士に委託して年2回行う等、ハラスメントのない環境づくりの整備に努めております。

これらの取組みに加えて、従業員のコンディションや職場環境に関する状況を把握する目的で、毎月1回、パルスサーベイ(モチベーション調査)を実施しております。サーベイでは、直近1ヶ月の健康状態や職場の人間関係等に関する複数の質問項目を設けているほか、人事担当者との面談希望の有無についても確認しております。これらの結果については月次で推移を確認し、必要に応じて人事担当者による面談を実施するなど、従業員に関する課題の把握及び対応に活用しております。

 

ニ.ダイバーシティ&インクリュージョン

当社グループでは、人的資本経営の推進には、ダイバーシティの実現が重要であると考えており、女性活躍推進法及び次世代育成支援対策推進に基づく行動計画を策定・公表し、従業員がともに仕事と子育てを両立しながら働きやすい環境を整備することで、一人ひとりがその能力を十分に発揮できるよう取組んでまいりました。

また、2022年4月に従業員の育児休業の取得の促進等を目的に「育児休業等に関する相談窓口」を設置し、2025年度には、育児休職者の業務をサポートする従業員へ手当を支給する「休職者サポート制度」を導入しました。当制度は、休職者を温かく送り出すと同時に、業務を支える側の負担や貢献にも配慮し、チームで支え合える職場環境を整えることを目的としています。このように、継続的にサポート体制の充実を図っております。

今回の計画期間(2025年1月~2027年12月)におきましては、公表している以下の3つの目標に対して、次のような施策を実施しております。

 

◎一般事業主行動計画目標達成に向け実施した主な施策について

目標

実施した主な施策

(a) 女性管理職比率20%以上及び女性採

用比率40%以上

・採用におけるプロジェクトチーム設置、採用フロー・面接

方法の見直し

・女性管理職インタビューを社内外に配信し、ロールモデル

を可視化

(b) 男性の育児休業休暇取得率75%以上

・男性の育休取得者と、その上司のインタビューを社内外に

配信

・育児休業取得者アンケートを実施し、課題・改善点を分析

(c) 産前産後・育児休業取得前の相談と

は別に、職場復帰時や復帰後の不安を低減するための施策の実施

・子育てと仕事を両立している社員へのヒアリングを実施

・育児休業者の定期面談の検討・実施

・復帰前面談・復帰後の情報共有会を企画・開催

 

さらに、当社は、女性活躍推進に関する取組みが評価され、厚生労働省が推進する「えるぼし」認定(2段階目)を2025年2月6日に取得し、3段階目の取得を目指して取組みの充実を進めてまいりました。その結果、2025年12月12日に、5つの評価項目「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の全てにおいて基準を満たし、「えるぼし」3段階目の認定を取得いたしました。

今後も、女性活躍推進を含め、より多様な人材が活躍できる職場環境の実現に向け、施策の更なる拡充に努めてまいります。

 

ホ.従業員インセンティブの充実

当社グループは、2024年11月14日に2025年中期経営計画「GLM100」を発表し、この中期経営計画における業績目標の達成に向けて、当社又は当社子会社の取締役及び執行役員並びに従業員のコミットメントを更に高め、当社の業績向上と企業価値向上への貢献意欲や士気を一層向上させることを目的として、新株予約権(ストック・オプション)を発行いたしました。行使条件を、中期経営計画における業績目標の達成としていることから、当社グループの企業価値・株主価値の向上に資するものと考えております。

また、従業員の資産形成及び経営参画意識向上のため、従業員持株会制度(毎月の給与の一定額から当社株式を購入する制度)を導入しており、持株会への加入を推奨しております。定期的な制度の周知及び加入者に会社が購入費用の一部を奨励金として補助しておりますが、この奨励金付与率の見直しを行うことで、加入の推進とエンゲージメント向上に努めております。

 

ヘ.公平公正な処遇

当社グループでは、年齢、社歴、性別、新卒・異業種経験者等を問わず、高い成果を出した従業員に、より報いることができる仕組みをつくるべく、2024年度に引き続き、2025年度においても「人事制度改定プロジェクトチーム」を設置いたしました。同チームでは、毎年2回の「働き方に関する調査」等を通じて明らかになった人事評価制度に関する課題をもとに議論を踏まえ、主に若手従業員(下位等級)層の社内外の競争力が担保できるための給与レンジの見直しを始めとする制度改定を行っております。

また、半期毎にMBO(業績)評価とコンピテンシー(行動)評価を実施しており、評価者会議による評価基準のすり合わせを通じて、公平公正な評価の実現に努めております。

 

2025年度には、新たに策定した「人材採用育成方針」に基づき、当社グループが大切にしているコンピテンシー評価の評価項目を、当社グループの「Value(No.1・挑戦・共創)及び「Culture(Respect・Speed・Open・Clean)」を評価軸として反映させるよう、コンピテンシー評価項目の見直しを行いました。新たな評価項目は2026年度の評価から運用を開始する予定です。

さらに、2024年度から課長代理以上を対象に、上司だけでなく同僚や部下も評価を行う「多面的調査」を導入しており、昇降格の判断や、本人への課題認識につながるフィードバックに活用しております。

今後も、本制度に基づき納得感の高い評価や適材適所の抜擢を推進することで、人事制度に対する従業員満足度の一層の向上を目指してまいります。

 

ト.エンゲージメント向上施策の実施

当社グループでは、重要な人材戦略の一つとして「従業員エンゲージメントの向上」を掲げております。

2025年には、ミーティング等で議論を重ね、当社グループが目指すエンゲージメントの高い状態を、「(役員・従業員が)グループ理念に共感し、共に未来を実現したいと思っている状態」と定義いたしました。

従業員のエンゲージメントの向上を継続的に把握することを目的として、2024年10月よりエンゲージメント調査を導入し、2025年以降は年2回の実施に運用しております。同調査は、「心理的安全性」「働く環境」「人事評価制度」「企業理念やValueの浸透」「ダイバーシティ&インクリュージョン(以下「D&I」」等、12カテゴリー×各5問=合計60問について、5段階(5が最高評価)で回答を得るものです。

2024年10月調査における平均スコア3.8点に対し、2025年7月は3.8点、2025年11月は3.9点と高い水準を維持しております。また、評価4及び5の高評価回答率は、2024年10月の68.5%から、2025年7月は71.2%、2025年11月は73.0%へ上昇しました。

 

◎カテゴリー別高評価回答率の推移(%)

カテゴリー

2024年10月

2025年7月

2025年11月

差異(注)

心理的安全性:話しやすさ・助け合い

77.3

78.1

79.2

+1.9

心理的安全性:挑戦・新奇歓迎

64.8

67.5

69.6

+4.8

働く環境

75.4

73.6

74.6

-0.8

人事評価制度

56.6

63.7

64.7

+8.0

法令遵守(コンプライアンス)

82.4

81.8

84.0

+1.6

会社・仕事に対する誇り

65.1

70.6

69.9

+4.8

企業理念やValueへの共感

63.7

63.4

66.0

+2.4

ワークライフバランスの実践

73.3

74.6

74.7

+1.4

社内コミュニケーション:日常業務

70.6

74.9

75.3

+4.8

社内コミュニケーション:会議

67.7

72.8

73.2

+5.5

D&I

58.6

63.0

67.6

+9.0

挑戦・成長の機会

67.2

70.1

76.7

+9.5

平均点

68.5

71.2

73.0

+4.4

(注)直近の2025年11月調査と2024年10月調査とを比較した差異となります。

 

直近の2025年11月の調査結果では、項目別に「法令遵守」カテゴリーの「コンプライアンスに関する研修はしっかり行われている」が94.6%と最も高く、同カテゴリーの「社内ルールをしっかり遵守している」が93.8%、「心理的安全性:話しやすさ・助け合い」カテゴリーの「問題やリスクに気づいた瞬間・感じた時に声をあげられるチームか」が92.2%、「知らないことや、わからないことがある時、それをフラットに尋ねられるか」及び「挑戦・成長の機会」カテゴリーの「年功序列ではなく若手にもチャンスがある会社である」がそれぞれ89.1%と続いております。

これらの結果から、当社グループにおいては法令遵守と透明性を重視した組織運営が行われていること、また心理的安全性が高く、若手を含めた挑戦機会が提供される環境が醸成されていることが確認できます。

一方で、「企業理念やValueへの共感」カテゴリーにおいて、「当社の企業理念、Vision、Valueにマッチした人材が採用できている」は41.1%と最も低く、「働く環境」カテゴリーの「福利厚生が充実している」が50.4%、「人事評価制度」カテゴリーの「当社の評価制度に満足している」及び「D&I」カテゴリーの「当社はダイバーシティ&インクルージョンの取組みが進んでいる」がいずれも51.2%と、比較的低い評価となりました。

 

これらの課題を受け、当社グループでは2024年10月調査を踏まえて課題を特定し、2025年5月に経営会議の審議を経て「従業員エンゲージメント向上施策プロジェクト」を設置いたしました。同プロジェクトは人事総務部が主管となり、各部署から選出されたメンバーにより2025年度は13回のミーティングを開催し、課題改善に向け検討を進めました。また、「人事評価制度」については「人事制度改定プロジェクトチーム」を設置し、制度の課題を整理したうえで見直しを実施いたしました。

その結果、2024年10月調査において低評価であったカテゴリーのうち、「挑戦・成長の機会」は67.2%から76.7%へ9.5ポイント、「D&I」は58.6%から67.6%へ9.0ポイント、「人事評価制度」は56.6%から64.7%へと改善が確認されております。

なお、具体的な低評価項目の改善状況は以下のとおりであります。

 

◎主要低評価項目の改善状況(2024年10月調査 → 2025年11月調査)

カテゴリー:項目

2024年10月

2025年7月

2025年11月

差異(注)

<企業理念やValueへの共感>

当社の企業理念、Vision、Valueにマッチした人材が採用できている

36.0

41.6

41.1

+5.1

<人事評価制度>

当社の評価制度に満足している

 

36.8

51.2

51.2

+14.4

<D&I>

当社はダイバーシティ&インクルージョンの取組みが進んでいる

36.8

48.0

51.2

+14.4

<話しやすさ・助け合い>

このチームは減点主義ではなく、加点主義か

45.6

54.4

52.7

+7.1

<D&I>

ダイバーシティ&インクルージョンについて理解している

47.2

54.4

57.4

+10.2

(注)直近の2025年11月調査と2024年10月調査とを比較した差異となります。

 

  これらの結果は、当社グループが実施してきたエンゲージメント向上施策や人事制度の見直し等の取組みが、従業員の挑戦機会の拡大や多様性・公平性の確保といった基本方針に一定の効果をもたらしていることを示すものです。当社グループとしては、引き続き従業員の成長支援、公正で透明性の高い評価体制の整備に取組み、持続的な企業価値向上につなげてまいります。

 

チ.スキルの可視化と向上・研鑽機会の提供

当社グループでは、人材戦略の一環として、従業員のスキルの可視化と向上・研鑽の機会提供を推進しております。

2026年度より運用を開始した「スキルチャレンジ制度」は、従業員が異動を伴わずに現部署に所属したまま他部署の業務を経験できる制度であり、他部署理解の促進や全社的なスキル習得の機会提供を目的としております。

また、スキルの可視化を目的として、当社グループでは「スキルシート」を整備しております。スキルシートは、全社共通項目である「ポータブルスキル(17項目)」と、業務分掌表に基づき各部署の専門性に応じて設定した「テクニカルスキル」で構成されております。各項目は1〜4の4段階で上長が評価を行い、従業員一人ひとりのスキル向上度を定点的に把握できる仕組みとしております。

なお、スキルシートには「スキルシートA」と「スキルシートB」の2種類があり、Aは所属部署における専門性向上のために使用し、Bはスキルチャレンジ制度における評価専用として運用しております。両シートはテクニカルスキルの項目構成は同一ですが、スキルチャレンジの特性を踏まえ、Bの評価基準はAに比べて異なる水準を設定しております。スキルチャレンジ制度利用後は、受入部署長が「スキルシートB」により評価を行い、その結果を従業員のスキル把握・育成方針に反映していきます。

さらに、資格取得支援制度についても、同制度の趣旨に沿って大幅な見直しを行い、専門性向上を支援する体系を整備しております(詳細は「ロ.人材育成」の項目に記載)。従業員に対して多面的な成長機会を提供することで、当社グループ全体のスキル向上と人的資本の強化を図ってまいります。

 

 

④ 人的資本経営の推進に関する指標と目標

当社グループでは人的資本に関する指標については、前述のとおり以下のとおり定めておりますが、今後、その他の指標及び目標についても更なる検討を行ってまいります。

指標

目標

管理職に占める女性労働者の割合

2027年12月末時点20以上

女性労働者採用比率

2027年12月期40以上

男性労働者の育児休業取得率

2027年12月期75以上(維持)

 

 

3 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) リスク管理方針

当社グループでは、中期経営計画の達成や「マテリアリティ」への対応をより確実なものとするため、戦略の遂行において克服すべきリスク領域(「戦略リスク」)や、事業の円滑な運営を阻害するリスク領域(「オペレーショナルリスク」)に、各種のリスク区分を設定し、機会への取組みやリスクへの対策を強化しております。

取締役会は、「グループを取り巻く各種リスクを可視化し、リスクコミュニケーションを深化させることを通じて、不測の損失を回避し健全性を確保する「守り」の姿勢と、適切にリスクテイクし成長する「攻め」の姿勢を追求する」というリスク管理方針を決議しております。

 

(2) リスク管理体制

上記方針の下、当社グループでは、ボトムアップ及びトップダウンの両面から、定期的にリスクを把握・評価し、リスクへの対策と機会への取組みを推進しております。

ボトムアップにおいては、「戦略リスク」「オペレーショナルリスク」の全てのリスク区分において、各々のリスク管理部署が、リスクアセスメントやリスク事象報告によるリスクの把握、評価を通じて、優先的に対策し取組むべきリスクを特定しております。

トップダウンにおいては、ボトムアップで洗い出された優先的に対策し取組むべきリスクを参考に、経営陣としての中長期の戦略的視点や環境認識も含め、新たにリスクの把握、評価を行っております。その後、リスク対策・コンプライアンス委員会や取締役会での審議を経て、当社グループとして重点的に対策し取組むべき「重要リスク」を決定しております。「重要リスク」にはKRI(キー・リスク・インジケーター:顕在化の兆候に係るモニタリング指標)を必要に応じて設定し、予兆の把握と未然防止対応の強化に努めております。

リスク対策・コンプライアンス委員会は、四半期毎に開催され、「重要リスク」の審議やKRIを活用したモニタリング等を行っております。

 

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(3) 重要リスク

当社グループとして決定した「重要リスク」は下表のとおりです。影響度や将来の見通しの評価は、概ね前事業年度と同一であります。

これらのリスクの内容と対応策は「(4) 重要リスクの内容と対策・取組み」に記述しております。

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(4) 重要リスクの内容と対策・取組み

 

1.気候変動・環境リスク

関連マテリアリティ

環境配慮型不動産の企画開発・運用

環境保全への貢献、安全・安心不動産の提供

影響度

<経済損失>中、<信用・評判>大

将来の見通し

内容

気候変動に伴う異常気象による風水害などの物理的リスクに加え、脱炭素社会への転換や生物多様性・水資源保全に関する法規制や制度が強化される可能性があり、これに伴う移行リスクが顕在化する恐れもあります。これらのリスクへの対応が不十分である場合、事業機会の損失やコストの増加、さらにはステークホルダーからの信頼低下を通じて、経営成績や企業価値に悪影響を及ぼすリスクがあります。

対策・

取組み

当社グループは、気候変動・環境保全への対応を重要な経営課題(マテリアリティ)と位置づけ、緩和策と適応策の両面から取組んでいます。緩和策では、事業活動に伴う温室効果ガス(GHG)排出量の国際基準適合と削減を目指しています。適応策では、ZEHやZEBなどの環境認証取得や防災・防犯性の高い物件開発を推進し、気候変動リスクへのレジリエンス強化と持続可能な都市・地域づくりに努めています。さらに、生物多様性や水資源の保全も重要課題と位置づけ、関連リスクの特定や対応策の検討を行っています。

 

2.人材に関するリスク

関連マテリアリティ

人的資本経営の推進

影響度

<経済損失>中、<信用・評判>小

<事業継続>中

将来の見通し

内容

当社グループは、事業領域のさらなる拡大を目指しており、人的資本経営の推進を重要なマテリアリティと位置付けています。新たな価値を継続的に創出し、競争優位性を維持するための原動力は人材であると考えています。当社が掲げるグループ理念(ミッション、ビジョン、バリュー、カルチャー)に共感し、ともに成長できる社員の採用・育成が十分に行えない場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

対策・

取組み

当社グループは、従業員エンゲージメントの向上が、採用活動や人材育成に寄与すると考え、エンゲージメント調査結果や従業員との対話を通じて、さまざまな施策を推進しています。具体的には、「従業員エンゲージメント向上施策プロジェクト」を展開し、挑戦と成長ができる環境の整備や、公正で納得感のある評価制度の構築、育成層を中心とした処遇向上等、に取組んでいます。これにより、全世代の従業員が高いモチベーションを維持し、活躍できる企業風土の実現を目指しています。

 

 

3.新規事業等に関するリスク

関連マテリアリティ

収益構造の最適化

DX推進による業務プロセスの革新

影響度

<経済損失>大、<信用・評判>小

将来の見通し

内容

当社は収益構造のさらなる多様化を目指し、新規事業への参入を積極的に進めています。従来の開発事業に加え、再生事業も急速に成長しており、レジデンスに限らず、ホテルやロジスティクスなど新たなアセットタイプやブランドの展開が進んでいます。これに伴い、これまでにないAIの知見や経験の習得が求められる一方、2025年施行された「建築物省エネ法改正」など事業環境の変化にも対応する必要もあります。そのため、ノウハウや人材の不足による予期せぬリスクが懸念されており、財務や業績への影響が生じる可能性があります。

対策・

取組み

当社グループでは、積極的なリスクテイクにあたり、グループミッション「投資により未来価値を創造する」と、グループバリューの「挑戦・共創」、グループカルチャーの「スピード・オープン」を社員のマインドセットとして意思決定の指針としています。具体的には、主な販売先である機関投資家や売主などのビジネスパートナーのニーズを的確に把握し、グループ内の研究所を活用して社会動向を注視するとともに、DX推進による業務プロセスの革新や社会的要請にも積極的に耳を傾けています。これらの有益な情報や分析結果を迅速に事業判断へ反映できる体制を整え、リスクの低減及び最小化に努めています。

 

4.建築コスト上昇・金利上昇等のリスク

関連マテリアリティ

収益構造の最適化

影響度

<経済損失>大

将来の見通し

内容

建設資材価格の高騰や、関東地区における慢性的な建設労働力不足による建築コストの上昇、さらには金利上昇、世界的な景気後退、地政学的リスクの顕在化などを背景に、当社が開発・再生する物件への不動産投資家の投資意欲が海外機関投資家を中心に低下した場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

対策・

取組み

当社グループは、アセットタイプごとに環境認証の取得を継続的に推進するとともに、マーケットインの発想に基づく新ブランドの展開を通じて未来価値の創出に努め、主な販売先である機関投資家の多様なニーズに的確に応える努力をしております。また、建築コスト上昇の影響を比較的受けにくい再生事業の成長にも注力しております。さらに、中長期的には新規事業の拡大やストック型ビジネスの強化を継続し、景気変動などの外部環境の変化にも柔軟に対応できるビジネスモデルへの変革に取組んでまいります。

 

5.有利子負債への依存リスク

関連マテリアリティ

資本効率の最適化と財務健全性の両立

影響度

<経済損失>中、<信用・評判>大

<事業継続>大

将来の見通し

内容

当社グループは、物件の仕入等において、必要資金の大部分を、金融機関からの有利子負債により賄っております。そのため財務の安全性指標の悪化等により、資金調達に支障をきたした場合、事業継続や信用・評判への影響が生じる可能性があります。また市場金利の上昇局面では、資金調達コストが増加する可能性があります。これらの顕在化により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

対策・

取組み

当社グループでは、ファンドを利用した取引の強化に加え、収益化までの期間が半年から1年である土地企画事業や再生事業の割合を増やすことで資金効率を高める施策を推進しております。また、中長期的な財務戦略のもと、一定の財務規律を設けたうえで、P/L、B/S、C/Sをトータルにマネジメントした運営により、財務健全性の確保に努めております。結果、取引金融機関構成等を含め、安定的な調達体制を確保しております。

 

 

6.重大な法令違反リスク

関連マテリアリティ

影響度

<経済損失>中、<信用・評判>大

<事業継続>大

将来の見通し

内容

当社は、宅地建物取引業法、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律等、不動産業に係る多数の法的規制を受けており、法令違反等が生じた場合、業務停止等の行政処分が下される可能性があります。また、金融商品取引法により、インサイダー取引規制を受けると同時に適時の情報開示等の義務が課されており、これらに違反した場合には罰金・刑事罰が課されるほか、当社の信用・評判を大きく毀損する可能性があります。上記の事由が生じた場合には、ステークホルダーの理解を得るために、法令違反等の行為に関する事実確認、原因分析、再発防止策の策定に関して相当の費用を負担するリスクもあります。その他、事前検証が困難な不芳属性先等との取引から信用・評判への影響が生じる可能性もあります。関係会社であるAtPeak株式会社には、システム開発・AI等の活用において知的財産権の侵害・被侵害等のリスクがあり、これらの顕在化により、当社グループの経営業績に影響を及ぼす可能性があります。

対策・

取組み

当社では、常時、法令等改正に係る情報収集に努めており、これらに迅速に対応する社内体制を整備しております。個別取引においては、法務部がリーガルチェックを実施し、リスクの極小化に努めております。また、リスク対策・コンプライアンス委員会の下部組織として全部門から選任されたコンプライアンス・オフィサーによるコンプライアンス検討会を設置し、コンプライアンス違反の発生防止や再発防止策の策定に取組んでいるほか、全社員に対するコンプライアンス研修、部署・階層別の勉強会を定期的に行う等、コンプライアンスの徹底に努めております。

 

7.サイバーセキュリティリスク

関連マテリアリティ

影響度

<経済損失>大、<信用・評判>大

<事業継続>中

将来の見通し

内容

当社のコンピューター、ネットワーク、情報システムなどのデジタル資産が、内外部からの攻撃、不正アクセス、システム障害、情報漏洩及びマルウェア感染などの脅威にさらされることによって事業継続への影響や信用・評判への影響が生じ、売上高の減少およびシステム回復費用の支出等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

対策・

取組み

当社グループでは、DX領域の事業(AtPeak株式会社)に取組んでおり、情報セキュリティの重要性がこれまで以上に高まっています。特にサイバーセキュリティリスクの低減に向けては、ネットワークとクラウド間の多要素認証をはじめとする最新のセキュリティ対策を導入するとともに、システムやソフトウェアの適切な管理及び定期的なアップデート等の対応をしております。さらに、従業員への教育・啓発活動やアクセス権限の厳格な管理、四半期に1度のリスク評価など、多角的な取組みにより、ハード面・ソフト面の両面からセキュリティレベルの向上を図っています。

 

8.災害・パンデミックリスク

関連マテリアリティ

影響度

<経済損失>大、<事業継続>中

<生命・身体>中

将来の見通し

内容

発生が想定されている首都圏直下型地震等の大地震や風水害等の自然災害、戦争やテロ等の人為的災害、並びに感染症の蔓延により、従業員の生命が脅かされ、事業継続が困難になる可能性があります。更には、当社グループが保有・管理する資産が被災した場合、経営成績に影響を及ぼすことが考えられます。

対策・

取組み

当社グループでは、災害発生時の防災や減災を推進するため、関連規程等を整備し、それらに基づく各種の災害に対する事業継続計画(BCP)の策定や、緊急事態発生時の指揮命令系統等を定めております。また平時から定期的に訓練を実施し、対策本部の運営、組織間の連携等、確認を行っております。

 

 

9.安全・品質・工程管理に係るリスク

関連マテリアリティ

安全・安心な不動産の提供

影響度

<経済損失>大、<信用・評判>大、

<生命・身体>小

将来の見通し

内容

当社は、物件の企画・設計から施工、引渡し、運用までの全工程をワンストップで管理しております。しかし、安全管理・品質管理・工程管理が適切に実施されず不備が生じた場合には、信用の失墜や予期せぬ費用の発生、さらには各種計画の遅延などが発生し、当社グループの経営成績へ悪影響を及ぼす可能性があります。

対策・

取組み

一定の信用力と技術力を備えた信頼できるビジネスパートナーを選定し、設計・施工における安全性、品質工期を確実に確保・遵守するため、発注者として定期的な現場実査を実施しています。さらに、危険予知(KY)活動の管理、品質検査、進捗管理を徹底することで、プロジェクトの円滑な遂行と高い安全性・品質の維持に努めています。

 

(5) 危機管理体制

当社グループでは、リスク事象が発生した場合に備え「リスク事象報告」制度を設け、リスク管理部署による適切な原因分析と再発防止策の実施を推進しております。

またリスク事象が当社の定める緊急事態に相当する場合には、事業継続管理体制(BCM)に基づく緊急対策本部が設置され、経営陣の指揮の下、トラブル対応、再発防止対応がなされる体制を整備しております。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

イ.財政状態

(資産)

流動資産は44,942,592千円(前連結会計年度末比10,899,480千円増)となりました。主な内訳は、仕掛販売用不動産24,021,954千円(同8,098,120千円増)、現金及び預金14,564,395千円(同3,272,871千円増)であります。

当連結会計年度末において、固定資産は2,708,178千円(同336,653千円増)となりました。主な内訳は、投資その他の資産1,362,958千円(同362,544千円増)であります。

 

(負債)

流動負債は13,838,433千円(同195,215千円減)となりました。主な内訳は、短期借入金7,944,229千円(同1,655,527千円増)、1年内返済予定の長期借入金2,956,148千円(同1,262,209千円減)、未払金740,089千円(同626,501千円減)であります。

当連結会計年度末において、固定負債は18,825,823千円(同8,062,830千円増)となりました。主な内訳は、長期借入金18,575,033千円(同8,049,174千円増)であります。

 

(純資産)

純資産合計は14,986,514千円(同3,368,519千円増)となりました。主な内訳は、利益剰余金14,177,543千円(同3,570,937千円増)であります。

 

ロ.経営成績

 当連結会計年度の連結業績は、開発事業(当社グループの主力商品である新築レジデンスの開発販売)、土地企画事業(土地の企画販売)、再生事業(オフィスビル・中古レジデンスの再生販売)の3事業すべてが、利益計画を上回って進捗いたしました。

 開発事業では、東京23区内を中心に環境に配慮した「レジデンス」を展開し、1棟バルク販売(まとめて販売)を主体として、機関投資家や事業会社等への販売活動を進め、当連結会計年度においては、1,147戸の引渡しが完了しました。また、仕入面においても、パイプラインを着実に積み上げ、開発アセット(不動産)の拡大を図り都心型ホテルの開発販売を開始するなど、2025年中期経営計画「GLM100」の達成に向けて順調に進捗しております。

 土地企画事業では、当連結会計年度は期初に計画した販売KPI(18件)を上回る22件の土地企画販売を完了しました。当社が仕入れをした土地を物件建設前に企画販売することで、資本効率を高め、建築費高騰などに伴う原価上昇に対応する取組みを継続するとともに、新たに仕入れた土地の隣地等の所有者権利調整等によりバリューアップを実現する取組みも行い、同事業は順調に進捗いたしました。

 再生事業では、当連結会計年度は4棟のオフィスビルを販売しました。ポストコロナ期における出社回帰や出社と在宅のハイブリッド勤務の標準化の動きが進展する中で、相対的に底堅く推移するオフィス需要を背景に、売上総利益率が期初見込みを上回りました。その結果、期初に計画した販売棟数(7棟)をすべて販売することなく、計画していた売上総利益を達成しました。当連結会計年度に販売を予定していた一部については、2026年12月期以降の販売とすることで、戦略的にバリューアップ期間を確保し、収益の最大化を目指しております。また、当連結会計年度において4棟のオフィスビルと1棟の中古レジデンスを仕入れました。

 なお、DX事業領域においてIT関連事業を行う子会社であるAtPeak株式会社においては、前連結会計年度に引き続き当連結会計年度も先行投資を実施しており、2027年12月期以降の黒字化を目指しております。

 このように各事業が順調に進捗した結果、当連結会計年度における具体的な経営成績は、売上高69,262,846千円(前連結会計年度比7.4%増)、営業利益7,436,860千円(同29.7%増)、経常利益6,739,151千円(同31.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,611,700千円(同35.1%増)となり、期初の業績予想及び2025年11月に公表した修正予想を上回り、過去最高の売上高と利益を更新しました。

 当社グループ方針「GLM1000」及び2025年中期経営計画「GLM100」の達成に向け、成長戦略を着実に推進するとともに、各事業の着実な持続的成長と財務規律の両立を図り、ビジネスモデルの進化を継続的に追求してまいります。

 なお、当連結会計年度における当社グループの報告セグメントは、不動産ソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、14,549,395千円(前年同期比28.9%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動により支出した資金は3,201,947千円(前年同期は731,361千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益6,739,151千円を計上した一方で、棚卸資産の増加額7,690,108千円、前渡金の減少額12,064千円、法人税等の支払額2,222,717千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動により支出した資金は353,498千円(前年同期は1,559,088千円の獲得)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出253,735千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動により得られた資金は6,819,317千円(前年同期は423,166千円の獲得)となりました。これは主に、短期借入れによる収入23,684,499千円、長期借入れによる収入24,736,358千円があった一方で、短期借入金の返済による支出22,097,743千円、長期借入金の返済による支出18,053,805千円があったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

当社グループの生産実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

ロ.受注実績

当社グループの受注実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

ハ.販売実績

当連結会計年度の販売実績は以下のとおりであります。なお、当社グループは、不動産ソリューション事業を主要な事業としており、他の事業セグメントの開示上の重要性が乏しいため、単一の報告セグメントとして記載しております。

区分

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

 至 2025年12月31日)

戸数

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産ソリューション事業

1,147

69,262,846

107.4

合計

1,147

69,262,846

107.4

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

販売先

前連結会計年度

(自 2024年1月1日

 至 2024年12月31日)

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

 至 2025年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

合同会社Typhoon

6,557,000

10.2

-

-

株式会社TAPP

-

-

7,134,985

10.3

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、グループ方針「GLM1000」及び2025年中期経営計画「GLM100」におけるKGIの達成に向け、「収益構造の最適化」及び「資本効率の最適化と財務健全性の両立」をマテリアリティとして認識し、経営を行っております。

当連結会計年度においては、開発事業、土地企画事業及び再生事業の各事業が期初計画を上回って進捗したことにより、売上高及び各段階利益はいずれも過去最高となりました。また、各段階利益については、2025年中期経営計画「GLM100」で設定した目標値を上回る結果となっております。

財政状態につきましては、当連結会計年度末の総資産は47,650,771千円と、前連結会計年度末に比べ11,236,133千円増加いたしました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益として4,611,700千円を計上したことを主要因として、自己資本は14,900,141千円と、前連結会計年度末に比べ3,329,306千円増加いたしました。

この結果、自己資本比率は31.3%となり、財務KPIとして設定している自己資本比率30%以上を上回りました。加えて、同じくKPIとしているROEは34.8%となり、事業規模の拡大と資本効率及び財務健全性の確保を同時に達成することができております。

当連結会計年度における財政状態及び経営成績の概要は以下のとおりです。

 

イ.財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の資産については、前連結会計年度末に比べて11,236,133千円増加し、47,650,771千円となりました。これは主に前連結会計年度末に比べて現金及び預金が3,272,871千円、仕掛販売用不動産が8,098,120千円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債については、前連結会計年度末に比べて7,867,614千円増加し、32,664,256千円となりました。これは主に前連結会計年度末に比べて長期借入金が8,049,174千円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産については、前連結会計年度末に比べて3,368,519千円増加し、14,986,514千円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益4,611,700千円の計上により、利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

ロ.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は 69,262,846千円(前連結会計年度比 7.4%増)となりました。

開発事業、土地企画事業及び再生事業において、販売及び引渡しが順調に進捗したことにより、売上高は増加し、過去最高の水準となりました。一方で、収益性や販売環境を踏まえた検討の結果、一部物件について売却時期の見定めを行ったことから、売上高の達成率は計画をやや下回る結果となりましたが、これは中長期的な成長の確度を高めるための戦略的な判断によるものであります。土地企画事業及び再生事業においては、資産の回転を重視しつつも、案件ごとにバリューアップ期間を柔軟に確保することで収益性の向上を図っており、これにより 2025年中期経営計画「GLM100」におけるKGIの達成に寄与するものと考えております。

 

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は12,409,656千円(前連結会計年度比 26.7%増)、売上総利益率は17.9%と、前連結会計年度を上回る水準となりました。これは、開発事業において、ESG型レジデンス開発による高付加価値化や、機関投資家の需要に応じた提案を行うことで、利益の最大化に向けた取組みを進めてきたことに加え、物価上昇の影響による賃料水準の上昇も追い風となり、収益性の向上を図ることができたためであります。また、再生事業においても、オフィスビルの底堅いテナント需要を背景に、バリューアップ・販売が順調に推移し、土地企画事業においては、事業会社を中心とした法人から多くの引き合いを受け、販売件数が期初計画を上回りました。これらの結果、いずれの事業においても過去最高の売上総利益となり、相対的に利益率の高い再生事業及び土地企画事業の構成比が高まり、全体の売上総利益率が上昇しました。引き続き、各事業においてバリューアップ等の利益率上昇に向けた施策を戦略的に推進してまいります。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,972,795千円となりました。当連結会計年度の営業利益は7,436,860千円(前連結会計年度比 29.7%増)と、前連結会計年度を上回る水準となりましたが、これは主として 売上総利益率の上昇によるものであります。販売費及び一般管理費については、人的資本投資を推進しながらも、開発事業における1棟バルク販売をはじめとした販売単価の上昇、IT活用・DX推進による業務効率化を進めることで、効率的な販売活動が実現できております。その結果、売上高及び売上総利益の増加に対して販売費及び一般管理費の増加が抑制できております。

 

(営業外損益及び経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は受取配当金26,352千円、受取利息11,383千円の計上等により47,617千円となりました。当連結会計年度の営業外費用は支払利息592,686千円、支払手数料142,830千円の計上等により745,326千円となりました。その結果、当連結会計年度の経常利益は6,739,151千円となり、期初の計画値である6,000,000千円を739,151千円上回りました。

この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4,611,700千円となり、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益につきましても、過去最高となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、上記「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、下記のとおりであります。

当社グループの資金需要の主なものは販売用不動産・仕掛販売用不動産取得に伴うものであり、その調達手段は主として金融機関等からの借入金によっております。販売用不動産・仕掛販売用不動産取得以外の運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としつつも一部借入を行っております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表を作成するにあたって採用している会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制、不動産市況、事業体制等、様々な要因の変化の影響を受ける可能性があります。このため、事業環境を注視するとともに、仕入ルートの拡充、優秀な人材の育成・採用、財務体質の強化、コーポレート・ガバナンスの強化等によりこれらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

 

5 【重要な契約等】

(譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行)

 当社は、2025年4月17日開催の取締役会において、譲渡制限付株式報酬として新株式の発行を行うことを決議し、2025年5月8日に払込が完了いたしました。

 

(株式の売出し)

 当社は2025年5月20日開催の取締役会において、当社普通株式の売出しに関して決議し、2025年5月28日に下記のとおり条件決定をしております。

 

1.当社株式の売出し(引受人の買取引受による売出し)

(1)売出株式の種類及び数      当社普通株式 1,100,000株

(2)売出価格            1株につき 1,961円

(3)売出価格の総額         2,157,100,000円

(4)受渡期日            2025年6月4日

 

2.当社株式の売出し(オーバーアロットメントによる売出し)

(1)売出株式の種類及び数      当社普通株式 165,000株

(2)売出価格            1株につき 1,961円

(3)売出価格の総額         323,565,000円

(4)受渡期日            2025年6月4日

 

3.当社株式売出しの目的

 今後、更なる流動性の向上及び株主層の拡大、安定的かつ長期的なプライム市場の上場維持基準への適合、並びに留保金課税(特定同族会社の特別税率)の対象法人であることの解消を企図し、当社普通株式の売出しを決定いたしました。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、DX事業領域においてIT関連事業を展開する子会社であるAtPeak株式会社において、AIを組込んだソフトウェア及びデバイスの開発等に係る研究開発活動を行っております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は137,466千円であります。

なお、不動産ソリューション事業においては、研究開発活動を行っておりません。