第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「“日本一うまい”食を通じて“ほっとした安らぎ”と“笑顔いっぱいのだんらん”を提供できることを最上の喜びとする。」という企業理念に基づいた経営を行っております。核家族化や個食化が進み、食事においても利便性が優先される時代の中で、当社は本来食事の持つ「おいしさ」、「あたたかさ」、「楽しさ」を大切にし、家族や世代をつなぐ「共食」の文化を広げていくために、安全で美味しい商品を提供し続けてまいります。

 川上から川下までしっかりと自社で責任を持ち、こだわりを持った職人の技術を磨き、心温まるサービスを提供する体制をグループ一丸となり築き、多くのお客様に安心して喜んでいただくことで信頼されるブランドを作り上げ、全ての人たち(お客様・従業員・オーナー・取引先・生産者・株主・地域等)が幸せになることが当社の想いです。

 

(2)経営環境

当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに持ち直しつつあるものの、国際情勢の不安定化や為替動向、加えて物価上昇への懸念などもあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。また、外食産業におきましては、国内消費者による外食需要が一定の堅調さを維持し、外国人観光客の増加によるインバウンド需要も引き続き高水準で推移した一方、原材料価格や人件費の上昇といったコスト増加の影響が続いており、引き続き厳しい経営環境にあります。

 

 たこ焼市場におきましては、近年、原材料価格(たこ)の高騰等による事業者の廃業等により市場縮小傾向にありましたが、庶民の味として定着しているたこ焼市場の継続的な縮小は見込まれておらず、当社グループはたこ焼市場における圧倒的トップシェア企業の地位を確立しております。居酒屋市場におきましては、提供メニューを絞ったカテゴリー居酒屋、さらにはフードを絞ったセレクト系居酒屋が登場しており、これらの業態は従来の総合居酒屋業態に比して高い成長性を有しています。当社の銀だこ酒場、おでん屋たけし、日本再生酒場等の酒場業態は、カテゴリー居酒屋・セレクト系居酒屋に属するものと考えられ、今後十分な成長余地があると考えております。

 また、インバウンド需要の増大により、観光地に多くの店舗を有する株式会社ファンインターナショナルの運営店舗は、今後さらなる市場拡大が見込まれます。さらに、築地銀だこや酒場業態、観光地立地店舗に加え、主食業態においても、市場の動向に応じた業態・店舗の開発・展開に取り組んでおります。東京油組総本店<油そば>、厚切りとんかつ よし平等の主食業態の成長余地は大いにあると考えております。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、「築地銀だこ」及び「銀だこハイボール酒場」を中心に、海外展開やM&Aを積極的に推進し、業容を拡大してまいりました。

 新型コロナウイルスの影響に加え、原材料費や水道光熱費の高騰といった厳しい外部環境の変化にも対応しながら、「築地銀だこ」及び「銀だこハイボール酒場」の店舗展開、M&A、さらには子会社を中心とした新業態の開発や海外展開を進めてまいりましたが、事業環境や業績の変化を踏まえ、1,000億円規模の外食グループを目指すべく、今後の当社グループの成長加速及び事業拡大並びに、より強固な経営基盤の構築を実現するための経営体制として2025年4月1日付で持株会社体制へ移行いたしました。

 新体制への移行を通じて、当社は持株会社としてグループの持続的成長と企業価値向上のため、事業戦略及び財務戦略並びにブランド戦略の立案、グループの資本効率向上やリスク管理及び人的資本の強化、グループ各社の経営執行に対する支援と監督機能を担い、グループ全体の事業拡大と収益改善に向けた取り組みを行っております。

 また、グループ各社においては、独立した企業としての責任の下で事業構造改革と成長戦略の実現に向けた取り組みを自立的に展開し、企業価値及び資本効率の向上に努めております。

 

 ①ホットランドグループ事業

 (運営会社:株式会社ホットランド東日本・株式会社ホットランド西日本・株式会社ホットランドホールディン

 グス)

 ・国内事業展開

 ○全国の銀だこ事業部エリアにおけるグループ所有の高収益ブランドの展開

 →銀だこハイボール酒場、おでん屋たけし、東京油組総本店<油そば>など

 ○築地銀だこ『バージョンアップ』計画

 →「焼きそば」の生産性改革、「たこ焼」の品質向上、店舗オペレーションの再点検

 ・海外FC展開

 ○アジア・ASEAN地域におけるFC展開の拡大

 →タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシア等

 ○集客実績を背景とした市場獲得の推進

 →2026年より欧州展開を開始

 

 ②酒場事業

 (運営会社:株式会社オールウェイズ・株式会社ショウエイ)

 ・多様な業態展開による事業基盤の強化

 ○銀だこハイボール酒場

 →地方展開の本格化

 ①高いブランド認知度の活用

 ②価格と品質の両立

 ③FC展開の推進

 ○おでん屋たけし・おでんと炉端 たけし・おでんと焼鳥 たけし

 →立地特性に応じたブランド展開

 

 ③主食事業

 (運営会社:株式会社ホットランドネクステージ・有限会社よし平)

 ○厚切りとんかつ よし平

 →全国展開の推進

 ①郊外型モデルの高度化

 ②付加価値の高い提供体制の構築

 ③高収益モデルの確立

 ○野郎めし

 ①中華メニュー導入による来店頻度向上

 ②ボリューム型定食業態の強化

 ③シンプルな商品構成による効率的な運営体制の確立

 ○東京油組総本店<油そば>

 →多店舗展開の推進

 ①品質の安定化

 ②少人数体制による効率運営

 ③安定した収益モデルの構築

 

 ④リゾート事業

 (運営会社:株式会社ホットランドネクステージ)

 ○駅の天然温泉&サウナの森水沼ヴィレッジ

 →第3ステージ完成形への移行

 ①天然温泉施設「水沼の湯」の開業

 ②総合リゾートヴィレッジ化の推進

 ③飲食企業としてのノウハウを活かした差別化戦略

 

 ⑤ファンインターナショナル事業

 (運営会社:株式会社ファンインターナショナル)

 ・国内観光地における高付加価値型直営業態の展開

 ○京町家を活用したリノベーション型店舗の展開

 ○国内外観光客をターゲットとした業態開発

 ○京都「宵の小町」プロジェクトによるエリア価値創出

 

 

 ⑥製販事業

 (運営会社:株式会社ホットランドフーズ)

 ・冷凍たこ焼の新商品開発

 ・販路拡大の推進

 ・冷凍たこ焼き市場のグローバル展開と成長戦略

 ・冷凍スナック市場拡大に向けた新工場の新設

 ・冷凍たこ焼の輸出販売

 

 ⑦タコの養殖・加工工場

 (運営会社:株式会社ホットランドホールディングス)

 ・原料となる「タコ」の安定調達体制の構築

 ○モーリタニア第2工場の本格稼働

 ○マダコ養殖事業の推進

 →熊本県上天草におけるマダコ稚魚放流の実施

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社は、監査等委員会設置会社の形態を採用し、独立性の高い複数の社外取締役を選任するとともに、監査等委員の機能を強化することで、当社における業務執行に対する管理・監督機能の充実を図っております。また、取締役会は経営方針の策定、業務の意思決定及び取締役間の相互牽制による業務執行の監督を行う機関と位置づけ運営され、原則として、毎月1回開催されるほか、必要に応じて臨時取締役会を開催し、経営判断の迅速化を図っております。

 全社的なリスク管理は、社内の統治体制の構築のため組織横断的に構成されたリスク管理委員会において取り扱う一方、サステナビリティ全般に関するリスク及び機会については、経営管理本部や人事総務本部等の当社関連各部において全社的なリスク機会の分析、対応策等を検討し、担当役員を通じて適宜取締役会に報告する体制としております。また、取締役会は担当役員からの報告を受け、当社グループのサステナビリティに関する対応等についての審議・監督を行うこととしております。現時点でサステナビリティに特化した委員会は設置しておりませんが、サステナビリティ課題の解決に向けた審議を深めていくために、委員会設置の検討を行っております。

 なお、詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。

 

(2)戦略

 当社グループは、「築地銀だこ」及び「銀だこハイボール酒場」を中心に、海外展開やM&Aを積極的に推進し、業容を拡大してまいりました。

 新型コロナウイルスの影響に加え、原材料費や水道光熱費の高騰といった厳しい外部環境の変化にも対応しながら、「築地銀だこ」及び「銀だこハイボール酒場」の店舗展開、M&A、さらには子会社を中心とした新業態の開発や海外展開を進めてまいりましたが、事業環境や業績の変化を踏まえ、1,000億円規模の外食グループを目指すべく、今後の当社グループの成長加速及び事業拡大並びに、より強固な経営基盤の構築を実現するための経営体制として2025年4月1日付で持株会社体制へ移行いたしました。

 新体制への移行を通じて、当社は持株会社としてグループの持続的成長と企業価値向上のため、事業戦略及び財務戦略並びにブランド戦略の立案、グループの資本効率向上やリスク管理及び人的資本の強化、グループ各社の経営執行に対する支援と監督機能を担い、グループ全体の事業拡大と収益改善に向けた取り組みを行っております。これらの取組を通じて、持続的な企業価値向上の実現を図っております。

 また、グループ各社においては、独立した企業としての責任の下で事業構造改革と成長戦略の実現に向けた取り組みを自立的に展開し、企業価値及び資本効率の向上に努めております。

 

 

 当社の企業理念は「日本一うまい食を通じて、ほっとした安らぎと笑顔いっぱいのだんらんを提供できることを最上の喜びとする。」であります。その理念を実践するために、銀だこマニュアル等当社独自の教育プログラムに従って、4週間にわたって、実践的な教育を徹底しております。

 主力事業である「築地銀だこ」は、川上から川下まで自社で完結する当社独自のビジネスプラットフォームを強みとする「銀だこスタイル」で展開しております。当社は、「築地銀だこ」の一層の積極的展開のために、経営資源を集中させ、人材の能力開発や最適な人材配置を行ってまいります。

 また、継続的な成長基盤を築くため人材の安定的な確保・採用を積極的に行っております。多様化するライフスタイルに合わせ「勤務地限定社員制度」、「時短社員制度」を導入し、働きやすい環境を創出しながら人材の確保・採用の強化を図ってまいります。

 なお、詳細につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (5)当社チェーンの人材戦略」に記載のとおりであります。

 

(3)リスク管理

 当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針及び管理体制に基づき、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。また、重大な危機が発生したときは、代表取締役社長を本部長とする対策本部を直ちに設置し、対応することとしております。

 なお、詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

(4)指標及び目標

 当社グループのサステナビリティに関する方針は「(2)戦略」に記載のとおりですが、目標につきましては、現在、事業環境や重要性を踏まえ検討中であり、今後、適切な指標及び目標の設定に努めてまいります。

 2025年12月現在において、提出会社及び主要な子会社の女性正社員比率は全体の30.5%となっており、パート・アルバイトからの正社員への登用を随時進めております。

 なお、人材の多様性の確保を含む人材の育成等に関する指標及び目標といたしましては、更なる多様な人材を確保するため、「女性の正社員人数」、「外国人従業員人数」、「退職者人数」等を念頭に、具体的な目標とすべき指標等を検討中であります。今後女性正社員、外国人従業員が増加していくとともに勤続年数も長期化する中で、安心して働ける職場となるよう環境整備に努めてまいります。

 既存事業での新規出店の拡大、並びに新規事業の展開加速、M&Aの推進、海外展開に向け、新たな制度設計の構築を進めるとともに、改めてグループ全体としての適切な目標設定ができるように検討を続けてまいります。

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結決算の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針及び管理体制に基づき、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。また、重大な危機が発生したときは、代表取締役社長を本部長とする対策本部を直ちに設置し、対応することとしております。

 

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.各種法的規制について

(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期~長期、影響度:大)

当社グループは、「食品衛生法」、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」、「中小小売商業振興法」、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」、「労働基準法」、「個人情報の保護に関する法律」等の法規制の適用を受けています。これらの法的規制の強化、変更、又は新たな法規制の導入により、それに対応するための費用が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

特に、当社グループが運営する店舗は、食品衛生法の規定に基づき、所管保健所より飲食店営業の営業許可を取得しており、日々のオペレーションにおいて、「築地銀だこマニュアル」等に基づき、衛生管理体制の強化を図っております。

しかしながら、食中毒事故等が発生した場合には、食品等の廃棄、営業許可の取り消し、営業の禁止、もしくは一定期間の営業停止の処分、被害者からの損害賠償請求等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

2.主要原材料等の市況変動

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期~中期、影響度:大)

 当社グループの主要商材であるたこの仕入額が、当社グループ全体の仕入原価に占める割合は極めて大きく、たこの市場動向が原価に大きく影響を与えております。たこの仕入価格は、従来は主に西アフリカ地域諸国及び中国の原料相場と、二次加工地である中国及びベトナム工場での加工費に依存しており、漁獲高、為替変動等の影響により、その価格が大きく変動するリスクがありました。当社グループにおいては、リスク回避のために新たな調達先を世界的規模で積極的に開拓しております。新たな開拓地域へ日本式漁法を導入し効率的な漁労環境を確立するとともに、当地の提携工場に生産ラインを設置し、水揚げから加工、日本への輸出までのサプライチェーンを一気通貫で構築することによる加工経費の低減及び特恵関税の適用等、仕入原価への好影響が期待されます。この様に仕入先を複数の国・地域に分散しているほか、調達ルートを複数保有し、価格交渉力を高めることで、安定的な仕入れ価格および数量の確保に努めております。しかしながら想定以上に相場が高騰した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.出退店政策の基本方針

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

当社グループは、予め一定以上の集客を見込めるショッピングセンター(以下「SC」という。)、スーパーマーケット、ホームセンター、百貨店、駅構内等の商業施設及び路面に出店しており、立地条件、賃貸条件、店舗の採算性等の観点から、好立地を選別した上で、出店候補地を決定しております。そのため、計画した出店数に見合った出店地を十分に確保できない可能性もあり、その場合には、当社グループの業績見通しに影響を及ぼす可能性があります。

 

4.市場環境の変化、競合の状況

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

当社グループは、主要な事業を日本国内において、また海外においても一部事業を展開しています。そのため、事業を展開している国内、海外の景気や個人消費の動向などの経済状態や外食業界の環境が悪化した場合、また、顧客の嗜好の変化等に当社が対応できなかった場合、さらに出店地の周辺環境の変化等により店舗の集客力が低下する場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

5.特定の取引先・製品・技術等への依存に関する重要事項

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

 

①主要製品への依存

当社グループは、主にたこ焼を販売する業態である「築地銀だこ」の店舗の売上構成比が高い状況であるため、たこそのものやたこ焼に対する消費者の嗜好に変化が生じた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

②特定の仕入先からの仕入の依存

 地政学的なリスクが高まっている昨今の状況に鑑み、当社グループは特定の供給源に依存及び偏重することなく、子会社のHERO-SARLのモーリタニア工場を主軸に複数の地域・企業より分散した仕入を実施し、調達ルートを世界的規模で複数保有するに至っております。また新たな仕入先を積極的に開拓するなど、供給源の集中により惹起されるリスクを分散しております。

 しかしながら、何らかの要因により、調達ルート先との取引が継続できなくなった場合は、当社グループの業績等や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ショッピングセンター等への出店について

当社グループは、SC等の大規模小売店に多数の店舗を展開しております。今後、SCを取り巻く環境の変化や業界再編、SCの集客力の変動、及びSCの運営企業の出店戦略の変更等により当社グループの出店するSCが閉鎖される事態が生じた場合には、当社グループの業績等及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

6.フランチャイズ・チェーン展開に関する重要事項

(顕在化の可能性:低~中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

当社グループは直営店による事業拡大とともに、加盟者との間で「フランチャイズ契約」を締結し、店舗展開を行っております。当社グループは同契約により、加盟者に対し、スーパーバイザー等を通じて、店舗運営指導や経営支援等を行っております。

また、当社から独立した加盟者を中心に設立され、当社グループの業態を運営する者をメンバーとするオーナー会は、「チェーン経営向上委員会」「総務広報委員会」の2つの委員会の活動を通じて、相互協調とチェーンの向上・発展に努めており、当社グループと加盟者との関係は円満に推移しております。

しかし、当社グループの指導や支援が及ばない範囲で、加盟者において当社グループ事業の評判に悪影響を及ぼすような事態が発生した場合には、当社グループ及びブランドのイメージに悪影響を与え、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

7.特定人物への依存

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:大)

当社の創業者で代表取締役社長である佐瀬守男は、経営方針や経営戦略の決定をはじめとして、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。

現時点において、当社グループの事業は、当社グループの役職員により計画及び運用されておりますが、当社代表取締役社長である佐瀬守男に不測の事態が生じた場合には、円滑な事業の推進に支障を来たす可能性があります。

 

8.有利子負債依存度の状況

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期~中期、影響度:中)

当社グループは、新規出店資金やM&A資金を含めた、設備投資及び新規事業展開に必要な資金を、自己資金の他、金融機関からの借入金によって調達しております。銀行借入についてはコミットメントライン等の借入枠を設定しており、自己資金を超えた資金需要が出た場合には今後も当該借入枠を利用して出店等を行う予定であります。

また、現時点での借入金の大半は変動金利となっているため、金利の変動により資金調達コストが上昇した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

9.重要な財務制限条項

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)

当社は、株式会社三井住友銀行及び株式会社みずほ銀行を主幹事とする銀行団とシンジケート方式によるコミットメントライン契約及びタームローン契約を結び、また、株式会社三菱UFJ銀行とコミットメントライン契約及びタームローン契約、農林中央金庫とタームローン契約を締結しており、借入を実行または実行を予定しております。本借入には、純資産の維持、経常利益の維持に関する財務制限条項が付されております。

同条項に定める所定の水準が達成できなかった場合には、借入金利の引上げや借入金の期限前弁済を求められる可能性があるため、今後の業績や財務状況により、本財務制限条項へ抵触することとなった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

10.資産の減損、含み損の存在、発生可能性

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。今後とも収益性の向上に努める所存でありますが、店舗業績の不振等により、固定資産及びリース資産の減損会計による損失を計上することとなった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは、既存事業の海外展開や、新規事業の展開などによる事業拡大を図っております。M&Aによる企業買収や新規事業の展開の結果、連結上ののれんやテリトリーフィーや店舗開設フィーの長期前払費用が生じて、当該のれんが買収時における評価を大幅に下回り、減損の対象となった場合や、計画通りに事業が進展せずに当該前払費用が減損の対象となった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

11.自然災害について

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

当社グループの出店地域及び仕入先が所在する地域において大規模な地震等の災害が発生し、店舗や設備の損壊、道路網の寸断、交通制御装置の破損等により、店舗運営並びに仕入等が困難になった場合には、一時的に店舗の売上が減少する可能性があります。また、災害等の被害の程度によっては、修繕費等の多額の費用が発生する可能性があり、結果として当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

12.カントリーリスクについて

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

当社グループは、アジアを中心とした海外へ積極的に店舗展開しており、また、食材の一部を海外から仕入れております。

海外市場における事業活動には、進出国における政治、経済、法律、文化、宗教、習慣や為替等の潜在リスクがあり、当社グループは現地の動向を随時把握し、適時適切に対応していく方針でありますが、これらに関して不測の事態が発生し、想定通りの事業展開が行えない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

13.為替変動リスクについて

(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:短期~中期、影響度:大)

当社グループが提供する商品の原材料のたこは海外から輸入されているため、その価格は為替変動の影響を受けております。当社は、為替予約により、為替変動リスクを回避する努力を行っておりますが、適切かつ機動的な為替予約を必ず行えるという保証はなく、為替の変動が当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

14.労働者の雇用について

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

当社グループは、業種柄多くの短時間労働者が就業しております。今後の店舗展開に伴い適正な労働力を確保できないあるいは人件費が増加する可能性があります。また、労働関連法規の改定や年金制度の変更が行われた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

15.風評被害について

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期~中期、影響度:中)

当社グループは、インターネット等における当社グループ及びその関係者に関連する不適切な書き込みや画像等の公開によって風評被害や食の安全に対する不安を生じさせることとなった場合には、速やかに適切な対応を図ってまいりますが、その内容の真偽にかかわらず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

16.IT(情報システム)への依存について

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期~中期、影響度:中)

当社グループは、サプライチェーン管理、店舗からの受発注、店舗における飲食代金の決済等において情報通信システムに大きく依存しております。当社グループは、システム障害やコンピュータウイルス・サイバー攻撃等に対する防止策を実施し、影響の低減に努めておりますが、情報通信システムが悪意ある攻撃等により障害が発生した場合には、効率的な運営や消費者に対する商品の適時の提供が阻害されることや社会的信用の毀損により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

17.サステナビリティに関する影響

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期~長期、影響度:中)

当社グループは、サステナビリティに関する課題への対応に努めておりますが、当社グループの対応の遅れ等により、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、地球温暖化の影響に起因する自然災害により、農作物の生育や水産物の漁獲に変動が生じた場合には、原材料の品質や物量、調達コスト等に影響を及ぼす可能性があります。

 

18.飲酒運転について

(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期~中期、影響度:中)

当社グループは、飲酒運転及びその幇助に対する社会的批判の高まりと、交通警察による取締り強化が進むなか、法令に則り適切な対応を行ってまいりますが、お客様が当社グループの店舗での飲酒後に車を運転し、交通事故を起こされたり、飲酒運転により検挙されたことにより、当社グループ並びに従業員が法的責任を問われた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の概要

(1)経営成績

 当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに持ち直しつつあるものの、国際情勢の不安定化や為替動向、加えて物価上昇への懸念などもあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。また、外食産業におきましては、国内消費者による外食需要が一定の堅調さを維持し、外国人観光客の増加によるインバウンド需要も引き続き高水準で推移した一方、原材料価格や人件費の上昇といったコスト増加の影響が続いており、引き続き厳しい経営環境にあります。

 

 このような状況の下、当社グループは、2023年2月28日付で公表いたしました2023年から2027年までの5ヵ年中期経営計画を基に、築地銀だこ及び銀だこハイボール酒場を中心として、子会社の株式会社オールウェイズ、株式会社ホットランドネクステージ、株式会社ファンインターナショナルなどで運営する新業態の開発や、米国を中心とする海外展開などの将来の成長を見据えた取り組みを進めてまいりましたが、事業環境や業績の変化を踏まえ、2025年2月28日付で公表いたしましたとおり、新たに2025年から2029年までの5ヵ年中期経営計画を策定し、既存事業の深化と今後を見据えた新業態・新事業の開発、育成、成長に取り組んでおります。また、当社グループは2025年4月1日付で持株会社体制へ移行し、「株式会社ホットランド」から「株式会社ホットランドホールディングス」へ商号変更し、会社分割(新設分割)により、当社が営む築地銀だこの東日本エリア事業及び製販事業を当社の100%子会社となる「株式会社ホットランド東日本」及び「株式会社ホットランドフーズ」に承継いたしました。併せて、築地銀だこ事業の近畿・北陸エリアの店舗運営を行っている当社の100%子会社である「株式会社ホットランド大阪」について、同日付で「株式会社ホットランド西日本」へと商号変更し、築地銀だこの近畿・北陸エリアに加えて西日本エリアの店舗運営を行うことといたしました。

 その結果、当連結会計年度における売上高は51,040百万円(前期比10.7%増)、営業利益については、有限会社よし平の株式取得に係るデュー・ディリジェンス及びアドバイザリー費用、米国事業への先行投資に伴う費用並びに持株会社体制への移行に伴う費用等の計上により1,784百万円(前期比29.9%減)となりました。また、経常利益については、為替予約の時価評価による為替差益等の計上により2,056百万円(前期比40.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益については、国内及び海外店舗に関する固定資産除却損及び店舗整理損失並びに不採算店舗に関する固定資産の減損損失等の計上により405百万円(前期比78.1%減)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 なお、当社グループの報告セグメントは従来までは「飲食事業」と「リゾート事業」の2区分でありましたが、当連結会計年度より持株会社体制へ移行したことに伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を「飲食事業」、「リゾート事業」及び「製販事業」の3区分に変更しております。また、以下の前期比較については、前年連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。

 

<飲食事業>

 「築地銀だこ」事業においては、ロサンゼルス・ドジャースが2年連続でワールドシリーズ(WS)を制覇したことを受け、11月3日及び4日の2日間限定で、全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて『2年連続ワールドシリーズ優勝おめでとう!セール』を実施し、たこ焼(8個入り)全品を税込価格より100円引きで提供いたしました。さらに、11月18日より全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、「ぜったいお得な回数券」を期間・数量限定で販売したほか、11月下旬にはイオングループが実施する「ブラックフライデー」企画に参加し、ブラックフライデー限定の特別回数券を販売するとともに、対象店舗において“銀だこ食べ放題”企画等の特別施策を展開いたしました。また、12月3日から12月8日までの6日間には、全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて『年末大感謝祭』を開催し、3日から5日の3日間は「ぜったいうまい!! たこ焼(ソース、8個入り)」を特別価格で提供し、6日から8日の3日間は銀だこスタンプカードのスタンプ2倍(8日は3倍)を実施いたしました。商品施策においては、10月18日より全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、期間限定商品『カレー風味のチーズてりたま』を発売したほか、全国のクロワッサンたい焼取扱店舗(一部店舗を除く)にて、昨年も人気を博したクロワッサンたい焼『塩栗(しおぐり)』を期間限定で再発売いたしました。11月18日からは、全国のたい焼取扱店舗(一部店舗を除く)にて、薄皮たい焼『鳴門金時 芋あん』、クロワッサンたい焼取扱店舗(一部店舗を除く)にて、クロワッサンたい焼『安納芋あん』を期間限定で発売いたしました。また同日より、全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、冬の人気商品『焦がし醤油 もちチーズ明太』を期間限定で発売いたしました。加えて、12月1日からは大井競馬場店限定で株式会社ネットドリーマーズが運営する競馬情報サービス netkeiba とコラボレーション商品の『濃厚ダブルチーズ&ベーコン』を販売いたしました。さらに、新規顧客獲得に向けた施策として、10月20日より全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、Nintendo Switch™/Nintendo Switch 2 向けソフト『たまごっちのプチプチおみせっち おまちど〜さま!』とのコラボレーション企画を実施したほか、12月10日より全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、日本国内全国規模の飲食チェーンでは“初”となる TVアニメ『HUNTER×HUNTER』とのコラボレーション企画を開始いたしました。また、12月3日より商品価格の改定を実施しております。こうした多面的な販売促進、商品開発・商品力強化、外部連携を通じ、「築地銀だこ」事業は引き続き堅調に推移し、当連結会計年度における既存店売上高は前期比100.3%となりました。なお出店については、1月に「サンエー経塚シティ店」、3月に「本庄照若町店」、4月に「ららぽーと安城店」、7月に「イトーヨーカドー立場店」、8月に「イオン相模原ショッピングセンター店」、9月に「イオンモール須坂店」、11月に「三井アウトレットパーク岡崎店」、12月に「イオンモール豊川店」、「イオンタウンユーカリが丘店」及び「サンエー西原シティ店」をオープンいたしました。

 酒場事業においては、「銀だこハイボール酒場」や「おでん屋たけし」をはじめとした既存業態が引き続き堅調に推移いたしました。「銀だこハイボール酒場」においては、前述の「築地銀だこ」事業の販売促進に加え、6月に開催した「銀だこハイボール酒場 創業16周年記念祭」に続き、9月2日及び16日には「お客様感謝デー」を開催し、たこ焼とドリンクをお得に提供するなど、販促施策を強化いたしました。また、『銀だこハイボール酒場』“祝”全国100店舗を記念して、100店舗目となる「JR西宮駅前店」において「全国100店舗達成記念キャンペーン」を実施いたしました。8月8日には「おでん屋たけし」公式アプリをリリースし、クーポン配布やスタンプ機能を通じた顧客接点の拡充を図りました。さらに、8月14日放映の日本テレビ系『秘密のケンミンSHOW』で紹介された香川県のご当地グルメ「かしわバター」を銀だこハイボール酒場業態一部店舗で提供するなど、地域性を活かしたメニュー開発にも取り組みました。出店については、引き続き収益性の高い酒場ブランドの拡大を進め、1月に「おでん屋たけし」の「伊勢佐木町店」、3月に「銀だこハイボール酒場」の「長崎浜町店」、「千葉駅前店」及び「伊勢佐木町店」、4月に「おでん屋たけし」の「柏西口店」、5月に「銀だこハイボール酒場」の「多摩センター駅前店」、6月に「銀だこハイボール酒場」の「町田店」、“炉端焼き”を新たに融合させた「おでん屋たけし」の進化形である新業態「おでんと炉端 たけし」の「人形町店」、7月に「京都大衆すき焼北斗」の「東銀座店」及び「銀だこハイボール酒場」の「近鉄四日市駅前店」、8月に「銀だこハイボール酒場」の「センテラス天文館店(油そば併設)」、9月に「銀だこハイボール酒場」の「広島カープロード店」、「おでんと炉端 たけし」の「仙台国分町店(リニューアル)」及び「新宿三丁目はなれ」、10月に「銀だこハイボール酒場」の「品川駅港南口店」、「浜松駅前店」及び「盛岡駅前店」、「おでんと炉端 たけし」の「目黒店」及び「盛岡大通店」、11月に「銀だこハイボール酒場」の「仙台一番町店」及び「国際通り牧志店」、「おでんと炉端 たけし」の「清水駅前店」、12月に「銀だこハイボール酒場」の「姫路駅東口店」、「豊橋駅前店」及び「JR西宮駅前店」、「大衆すき焼き北斗」の「トリエ京王調布店」、「もつやき処い志井」の「町田店」をオープンいたしました。さらに、2024年7月に子会社化した株式会社ショウエイの展開業態である名古屋の名店「李昇」の関東初出店となる「馬車道店」を3月に、また厳選した国産和牛を中心に、各部位の個性を丁寧に引き出し、香り・旨味・食感のすべてにこだわった新業態「牛串 しょうや」を名古屋市内に11月にオープンいたしました。「ざる焼小林養鶏」は3年ぶりの出店となる「溝の口店」を5月にオープンし、いずれも好評を博しております。商品面では、人気メニュー「築地銀だこ のり天(ガーリック味)」を手軽に楽しめる小袋タイプとして発売し、物販分野での収益拡大にも取り組みました。

 主食事業においては、「東京油組総本店<油そば>」をはじめとした既存業態が引き続き好調に推移したほか、1月に全株式を取得し、子会社化した有限会社よし平が展開する「厚切りとんかつ よし平」及び「天ぷら海鮮 よし平」の7店舗が収益に寄与いたしました。出店については、主食事業の中でも特に利益率の高い「東京油組総本店<油そば>」の新規出店に引き続き注力し、4月に「門前仲町組」、「両国組」及び「高崎組」、5月に「さくら氏家組」、「福井組」及び「高田馬場組」、6月に「日本橋室町組」、「たまプラーザ組」及び「金沢片町組」、8月に「立川若葉町組」、「桶川組」及び「センテラス天文館組(銀だこハイボール酒場併設)」、9月に「立川南組」、10月に「三田組」及び「清水西高町組」、11月に「町田木曽組」及び「浜松組」、12月に「桐生組」及び「本郷三丁目組」をオープンいたしました。また、「厚切りとんかつ よし平」の首都圏初出店となる「座間店」を5月に、9月に「野田店」、10月に「厚木店」及び「白岡店」、11月に「甲府湯村店」及び「天ぷら海鮮 よし平 岩出中迫店」、12月に「本庄店」をオープンいたしました。さらに、5月に「日本橋からり」として久々の新規出店となる「揚げたて天ぷらからり 小山店」をオープンしたほか、ラーメンやカレーのように、気軽に立ち寄って食べられる「日常の一皿」を目指した、ソース溢れるパスタ専門店「ワイルドレッドパスタ」の「新橋店」を11月にオープンいたしました。

 海外事業においては、今年もロサンゼルス・ドジャースと新たに共同で開発し、「MLB 東京シリーズ 2025」開幕戦の3月18日・19日の2日間にわたり「築地銀だこ 東京ドーム店」にてドジャー・スタジアム店での発売に先駆けて先行発売した新商品『濃厚魚介系 UMAMI たこ焼』や、コラボレーションによる第3弾商品『スパイシー キャビア ~明太だれとすだち~』をMLB 2025シーズンに販売したほか、北米事業においては、今後の外食事業の柱となるラーメン事業について、店舗での人件費等の経費の圧縮のため、スープやチャーシューなどマンパワーを要する食材の製造を自社セントラルキッチン化し、店舗の黒字化に取り組んでおります。また日本食材の貿易事業も数量、品種ともに大幅な増加となりました。とりわけ当社桐生工場の冷凍たこ焼やたい焼は米国のテーマパークやラスベガスのカジノ業者への納品が加速し、今後の成長エンジンと目される存在となっております。また日本の官公庁との契約も増えてきており、徳島県とコンサルティング契約を締結する等、日本全国各地の優良産品を全米に普及させるべく尽力しております。アジアでは1月1日付でTOPCO SCIENTIFIC Co., Ltd.の飲食部門子会社であるANYONG FRESHMART, INC.と台湾でのエリアフランチャイズ契約を締結し、また4月23日付でインドネシアの銀だこ全店舗でハラル認証を取得いたしました。また、7月にはフィリピンでの築地銀だこ1号店が、フィリピン最大のショッピングモールのSM Mall of Asia内に開店いたしました。さらに9月にはインドネシア、マレーシアに各1店舗、10月にフィリピン1店舗、11月にタイ1店舗、12月にインドネシア2店舗の銀だこ店舗が開店したほか、12月26日付でスペイン現地企業とイベリア半島(スペインとポルトガル)でのエリアフランチャイズ契約を締結いたしました。香港では経済活動全体が停滞しており、消費活動の著しい低下が見られる状況が続いております。特に外食事業は顕著な影響を受けており、日系企業の撤退が加速しております。当社グループでは、香港市場におけるセグメントごとの需要に対応した業態ポートフォリオを構築しており、各事業とも黒字を維持しております。引き続き、商機を慎重に見極めながら事業展開を行ってまいります。

 観光地に店舗を多く有する株式会社ファンインターナショナルの運営店舗は引き続き堅調に推移いたしました。なお出店については、1月に「おすしと炉ばた 鮨炉まん」を京都市内にオープンしたほか、8月に同じく京都市内に旬の食材を囲炉裏で豪快に焼き上げる炉端焼きと彩り豊かな100種以上の小皿料理を提供する新ブランド「100種小皿と炉端 百炉まん」、9月には草津湯畑で「釜めし まんてん」の2号店となる「草津湯畑 弐番館」、10月にランチ・ディナーともに大人気の気軽に美味しい「天ぷら寿司海鮮 米福」の「なんばパークス店」、11月に東本願寺正面にそば殻ごと丁寧に挽いた十割そばと米福仕込みの天ぷらや寿しを組み合わせた「蕎麦と寿し 七乃家(なのや)」をオープンいたしました。また、京都烏丸エリアの高倉通で向かい合う「炭炉まん」と「鮨炉まん」両店舗の持つストーリーをより感じていただくためのイベントとして、各店の推しである「お肉」「お魚」をそれぞれ使用したとっておきの限定メニューをお店のキャラクターが紹介するフェア「『炭炉まん』『鮨炉まん』#夫婦で味くらべ」を6月1日から7月31日の期間限定で開催いたしました。

 この結果、飲食事業における当社グループの当連結会計年度末の店舗数につきましては、出店79店舗(国内68店舗・海外11店舗)、退店26店舗(国内11店舗・海外15店舗)により、818店舗(国内744店舗・海外74店舗)となりました(業態変更等による出退店は含んでおりません)。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は49,355百万円(前期比10.7%増)、セグメント利益は1,803百万円(前期比25.4%減)となりました。

 

<リゾート事業>

 前連結会計年度より新たに取り組んでいるリゾート事業は、自然に囲まれた群馬県桐生市水沼エリアにて、2023年9月に開業した群馬県産の食材をはじめ様々な焼肉BBQメニューを取り揃えた全天候型「スミテラス 焼肉BBQ」、新鮮野菜やこだわりの卵料理・パンケーキなどお楽しみいただける「シカモアカフェテラス」に加え、新たな飲食施設としてこだわりの十割そばを存分に味わえる蕎麦専門店「十割そば 囲炉裏」をオープンしたほか、本格フィンランド式サウナ、コテージ・グランピングなどの宿泊施設を完備し、日帰り・宿泊など様々なシーンでご利用いただける、滞在型アウトドアレジャー施設「サウナの森 水沼ヴィレッジ」(現「駅の天然温泉&サウナの森 水沼ヴィレッジ」)として2024年4月23日にオープンいたしました。なお、当施設のサウナは、サウナ初心者からサウナ愛好家(サウナー)まで楽しめるよう工夫を凝らしており、貸切(プライベート)サウナは国内では珍しいエストニア「HUUM」社の薪ストーブを使用したフィンランド式サウナで、本格的なロウリュを体験・お楽しみいただけます。パブリックサウナ(水着着用・男女混合)は、グランピングテント宿泊者様や日帰りのお客様もお楽しみいただけるサウナで、国産の薪ストーブを使用し、同じく本格的なサウナをお楽しみいただけるほか、全てのサウナに「天然地下水の水風呂」を完備しており、自然の中での外気浴と合わせ、室内では体験できない“贅沢な癒し”を実感していただける施設となっております。また、2025年1月にはサウナを完備したラグジュアリーな雰囲気のグランピングテントを2棟増築し、うち1棟はペットと一緒にご宿泊いただける仕様となっており、大変ご好評をいただいております。

 さらに、2025年4月には、2023年7月末から休館していた日帰り温泉施設「水沼駅温泉センター」を「駅の天然温泉 水沼の湯」として改装し、さらに充実した温泉施設として新たに生まれ変わりました。施設は延べ床面積約1,440平方メートルで水沼駅のホームから直結しており、施設のすぐ隣をわたらせ渓谷鐵道の列車が走り、館内のお食事処 上州名物すき焼きと郷土料理「里山本陣」では地元食材を使った多彩なお料理や黒毛和牛を地元の朝採れ玉子で食べる「すき焼き」を提供しております。

 2025年7月にはコンテナを利用した新型コテージを2棟新設いたしました。こちらのコテージの特徴は客室にサウナと水風呂を併設しており、心行くまでサウナ時間をご堪能いただける仕様となっております。また当コテージの水風呂は温冷の切り替えが可能なため、お客様のお好みで水風呂からお風呂(露天)への変更も可能となっております。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は245百万円(前期比97.8%増)、セグメント損失は84百万円(前期は21百万円のセグメント損失)となりました。

<製販事業>

 2025年4月1日付で会社分割(新設分割)により設立された株式会社ホットランドフーズが展開する製販事業においては、銀だこハイボール酒場業態等での販売や米国等への海外輸出を目的にした築地銀だこ「シーフードボール」の「シーフードボール(イカ)」を3月より製造・販売したほか、冷凍やきそばやクロワッサンたい焼の製造・販売の展開も進めております。また、大手スーパーマーケット向けに販売している「築地銀だこ」の家庭用ミックス粉が売上好調のため本年度は定番商品といたしました。自動販売機事業では、コールドストーンアイスクリームの自動販売機の設置を進めており、12月末までに74台を設置・販売しております。引き続き設置場所の拡大に努めてまいります。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,027百万円(前期比1.9%増)、セグメント利益は100百万円(前期比47.7%減)となりました。

 

店舗数の推移は、以下のとおりであります。

(店舗数の推移)

<飲食事業>

区分

ブランド

前連結会計年度

当連結会計年度

国内

築地銀だこ

419

424

銀だこハイボール酒場等

85

100

油そば(東京油組総本店)

50

69

おでん屋たけし

27

33

日本再生酒場・もつやき処い志井

15

16

よし平

14

銀のあん

10

10

大釜屋

9

9

ごっつい

9

8

米福

6

7

満天

6

7

北斗

4

7

野郎めし

16

6

昇家

5

6

日本橋からり

4

5

囲炉裏

4

3

炭炉まん

1

3

その他

19

17

小計

689

744

海外

築地銀だこ

54

51

銀カレー

10

8

銀のあん

5

5

銀だこハイボール酒場

1

1

その他

8

9

小計

78

74

合計

767

818

 

<リゾート事業>

区分

ブランド

前連結会計年度

当連結会計年度

国内

サウナの森 水沼ヴィレッジ

1

1

駅の天然温泉 水沼の湯

1

合計

1

2

 

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は1,073百万円増加し、4,651百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果、増加した資金は2,522百万円(前期は3,953百万円の増加)であります。この増加は主に税金等調整前当期純利益1,191百万円、減価償却費1,789百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果、減少した資金は4,931百万円(前期は3,761百万円の減少)であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出が3,834百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出652百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果、増加した資金は3,503百万円(前期は645百万円の増加)であります。この増加は主に長期借入

れによる収入が6,244百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が1,678百万円、短期借入金の純減少が

374百万円、リース債務の返済による支出が397百万円あったことによるものであります。

 

生産、受注及び販売の実績

 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しているため、前期比については変更後のセグメント区分の数値と比較しております。報告セグメントの変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 

(1)仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

飲食事業

20,432,691

113.9

製販事業

1,647,372

93.3

リゾート事業

83,178

244.2

合計

22,163,242

112.3

(注)1.金額は仕入価格によっております。

   2.当連結会計年度より報告セグメントを変更しており、前年同期比は変更後のセグメントに基づいております。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごと及び契約形態ごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

契約形態

販売高(千円)

前年同期比(%)

飲食事業

国内

直営

31,044,332

117.4

FC

6,337,714

105.9

PC

8,299,775

102.3

その他

390,369

77.9

小計

46,072,191

112.3

海外

直営

2,311,750

95.9

FC

73,240

119.7

その他

422,148

71.9

小計

2,807,140

91.8

飲食事業合計

48,879,331

110.9

リゾート事業

国内

直営

245,134

197.8

リゾート事業合計

245,134

197.8

製販事業

国内

卸売

1,916,516

100.2

製販事業合計

1,916,516

100.2

合計

51,040,982

110.7

(注)1.当連結会計年度より報告セグメントを変更しており、前年同期比は変更後のセグメントに基づいております。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成におきましては、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りが必要とされます。当該見積りにあたりましては、当社グループにおける過去の実績等を踏まえ合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループが採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、財政状態及び経営成績に特に重要な影響を与える会計方針と見積りは、以下のとおりと考えております。なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」記載されております。

 

① 固定資産の減損処理の測定基準

 当社グループは、店舗、工場及び賃貸物件など多くの固定資産を有しております。これら固定資産につきまして減損の認識が必要とされた場合の回収可能価額は、「固定資産の減損に係る会計基準」等に従い合理的に算定しておりますが、前提が異なることとなった場合には、将来追加で減損処理が発生する可能性があります。

 

② 繰延税金資産の計上基準

 当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金を有しております。これらにかかる繰延税金資産の計上にあたりましては、「税効果会計に係る会計基準」等に従い回収可能性を判断しており、将来の課税所得見積りは、その実現可能性について十分な検討を行い、必要に応じて評価性引当額を計上しております。しかし、将来の経営環境の変化などにより回収可能見込額が変動した場合には、繰延税金資産の取崩又は追加計上が発生する可能性があります。

 

(2) 財政状態に関する分析

 資産、負債および純資産の状況は下記のとおりであります。

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して4,938百万円増加し33,457百万円となりました。そ

の主な要因は、現金預金が1,079百万円、有形固定資産が2,429百万円、無形固定資産が521百万円増加したこと等

によるものであります。

(負債)

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して5,294百万円増加し21,270百万円となりました。その

主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が611百万円、長期借入金が4,056百万円増加したこと等によるものであ

ります。

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して355百万円減少し、12,187百万円となりました。そ

の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益405百万円を計上した一方、繰延ヘッジ損益が624百万円減少した

ことによるものであります。

 

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績は、本報告書の「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要(1)経営成績」に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりです。

 

<飲食事業>

①「築地銀だこ」事業:多面的な販売促進、商品開発・商品力強化、外部連携を通じ、「築地銀だこ」事業は引き続き堅調に推移。既存店売上高前年比100.3%。

 

②酒場事業:「銀だこハイボール酒場」や「おでん屋たけし」をはじめとした既存業態が引き続き堅調に推移。「銀だこハイボール酒場」100店舗達成。

 

③主食事業:「東京油組総本店<油そば>」をはじめとした既存業態が引き続き好調に推移。子会社化した有限会社よし平が展開する「厚切りとんかつ よし平」及び「天ぷら海鮮 よし平」の7店舗が収益に寄与。

 

④海外事業:ロサンゼルス・ドジャースと新たに共同開発した新商品『濃厚魚介系 UMAMI たこ焼』や『スパイシー キャビア ~明太だれとすだち~』をMLB 2025シーズンに販売。スペイン現地企業とイベリア半島(スペインとポルトガル)でのエリアフランチャイズ契約を締結。

 

<リゾート事業>

「駅の天然温泉 水沼の湯」オープン。コンテナを利用した新型コテージを2棟新設。

 

<製販事業>

「築地銀だこ」の家庭用ミックス粉が売上好調。海外向けの「シーフードボール(イカ)」を製造・販売。コールドストーンアイスクリームの自動販売機の設置を進め、12月末までに74台を設置。

 

 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は下記のとおりとなりました。

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は51,040百万円となり、前連結会計年度に比べ10.7%の増加となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度の営業利益は1,784百万円となり、前連結会計年度に比べ29.9%の減少となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度の経常利益は2,056百万円となり、前連結会計年度に比べ40.3%の減少となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は405百万円となり、前連結会計年度に比べ78.1%の減少となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況についての分析

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は1,073百万円増加し、4,651百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果、増加した資金は2,522百万円(前期は3,953百万円の増加)であります。この増加は主に税金等調整前当期純利益1,191百万円、減価償却費1,789百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果、減少した資金は4,931百万円(前期は3,761百万円の減少)であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出が3,834百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出652百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果、増加した資金は3,503百万円(前期は645百万円の増加)であります。この増加は主に長期借入

れによる収入が6,244百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が1,678百万円、短期借入金の純減少が

374百万円、リース債務の返済による支出が397百万円あったことによるものであります。

 

(5)キャッシュ・フローの状況についての分析に基づく資本の財源及び資金の流動性について

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 なお、当社グループの事業活動における運転資金の需要の主なものは、生産に必要な運転資金(原材料・人件費及び外注費)、従業員給与等の販売費及び一般管理費があります。また、設備資金需要としましては、海外子会社を含む新規店舗の出店及び既存店舗の改装およびМ&A等があります。

 これらの事業活動に必要な資金は、内部資金の活用を基本としておりますが、必要に応じて資本市場からの資金調達及び金融機関からの借入による資金調達も行っております。十分な手元流動性資金と金融機関の借入枠を有しているため、今後の運転資金及び投資資金需要にも十分対処できる状況であります。

 

(6)経営戦略の現状と見通し

 外食産業におきましては、国内消費者による外食需要が一定の堅調さを維持し、外国人観光客の増加によるインバウンド需要も引き続き高水準で推移した一方、原材料価格や人件費の上昇といったコスト増加の影響が続いており、引き続き厳しい経営環境にあります。

 このような状況下、当社グループは、「築地銀だこ」及び「銀だこハイボール酒場」を中心に、海外展開やM&Aを積極的に推進し、業容を拡大してまいりました。

 新型コロナウイルスの影響に加え、原材料費や水道光熱費の高騰といった厳しい外部環境の変化にも対応しながら、「築地銀だこ」及び「銀だこハイボール酒場」の店舗展開、M&A、さらには子会社を中心とした新業態の開発や海外展開を進めてまいりましたが、事業環境や業績の変化を踏まえ、1,000億円規模の外食グループを目指すべく、今後の当社グループの成長加速及び事業拡大並びに、より強固な経営基盤の構築を実現するための経営体制として2025年4月1日付で持株会社体制へ移行いたしました。

 新体制への移行を通じて、当社は持株会社としてグループの持続的成長と企業価値向上のため、事業戦略及び財務戦略並びにブランド戦略の立案、グループの資本効率向上やリスク管理及び人的資本の強化、グループ各社の経営執行に対する支援と監督機能を担い、グループ全体の事業拡大と収益改善に向けた取り組みを行っております。

 また、グループ各社においては、独立した企業としての責任の下で事業構造改革と成長戦略の実現に向けた取り組みを自立的に展開し、企業価値及び資本効率の向上に努めております。

 

 ①ホットランドグループ事業

 (運営会社:株式会社ホットランド東日本・株式会社ホットランド西日本・株式会社ホットランドホールディン

 グス)

 ・国内事業展開

 ○全国の銀だこ事業部エリアにおけるグループ所有の高収益ブランドの展開

 →銀だこハイボール酒場、おでん屋たけし、東京油組総本店<油そば>など

 ○築地銀だこ『バージョンアップ』計画

 →「焼きそば」の生産性改革、「たこ焼」の品質向上、店舗オペレーションの再点検

 ・海外FC展開

 ○アジア・ASEAN地域におけるFC展開の拡大

 →タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシア等

 ○集客実績を背景とした市場獲得の推進

 →2026年より欧州展開を開始

 

 ②酒場事業

 (運営会社:株式会社オールウェイズ・株式会社ショウエイ)

 ・多様な業態展開による事業基盤の強化

 ○銀だこハイボール酒場

 →地方展開の本格化

 ①高いブランド認知度の活用

 ②価格と品質の両立

 ③FC展開の推進

 ○おでん屋たけし・おでんと炉端 たけし・おでんと焼鳥 たけし

 →立地特性に応じたブランド展開

 

 ③主食事業

 (運営会社:株式会社ホットランドネクステージ・有限会社よし平)

 ○厚切りとんかつ よし平

 →全国展開の推進

 ①郊外型モデルの高度化

 ②付加価値の高い提供体制の構築

 ③高収益モデルの確立

 ○野郎めし

 ①中華メニュー導入による来店頻度向上

 ②ボリューム型定食業態の強化

 ③シンプルな商品構成による効率的な運営体制の確立

 

 

 ○東京油組総本店<油そば>

 →多店舗展開の推進

 ①品質の安定化

 ②少人数体制による効率運営

 ③安定した収益モデルの構築

 

 ④リゾート事業

 (運営会社:株式会社ホットランドネクステージ)

 ○駅の天然温泉&サウナの森水沼ヴィレッジ

 →第3ステージ完成形への移行

 ①天然温泉施設「水沼の湯」の開業

 ②総合リゾートヴィレッジ化の推進

 ③飲食企業としてのノウハウを活かした差別化戦略

 

 ⑤ファンインターナショナル事業

 (運営会社:株式会社ファンインターナショナル)

 ・国内観光地における高付加価値型直営業態の展開

 ○京町家を活用したリノベーション型店舗の展開

 ○国内外観光客をターゲットとした業態開発

 ○京都「宵の小町」プロジェクトによるエリア価値創出

 

 ⑥製販事業

 (運営会社:株式会社ホットランドフーズ)

 ・冷凍たこ焼の新商品開発

 ・販路拡大の推進

 ・冷凍たこ焼き市場のグローバル展開と成長戦略

 ・冷凍スナック市場拡大に向けた新工場の新設

 ・冷凍たこ焼の輸出販売

 

 ⑦タコの養殖・加工工場

 (運営会社:株式会社ホットランドホールディングス)

 ・原料となる「タコ」の安定調達体制の構築

 ○モーリタニア第2工場の本格稼働

 ○マダコ養殖事業の推進

 →熊本県上天草におけるマダコ稚魚放流の実施

 

 2026年12月期につきましては、原材料価格の高騰、円安の進行、人件費や光熱費等の上昇なども踏まえながら、上記の施策を行うことにより成長を目指してまいります。

 

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに持ち直しつつあるものの、国際情勢の不安定化や為替動向、加えて物価上昇への懸念などもあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。また、外食産業におきましては、国内消費者による外食需要が一定の堅調さを維持し、外国人観光客の増加によるインバウンド需要も引き続き高水準で推移した一方、原材料価格や人件費の上昇といったコスト増加の影響が続いており、引き続き厳しい経営環境にあります。当社はこのような時代だからこそ「企業個性」を磨き、さらに強く発揮することが最も重要であると考えております。

 当社は、創業以来、挑戦と失敗を繰り返し、その失敗から学び、成長を遂げてまいりました。その中で培った個性が「自由な発想力」、「行動力」、「スピード感」、「現場力」、そして、何よりも大切にしているものは「人を想う心」です。これらの「企業個性」には、時代や環境の変化への「対応力」があると信じております。「人を想う心」を持った人材を育て上げ、日本の良き「共食」文化を世界に広げてまいります。

 また、世界のマーケットでは、「和食」は日本の重要輸出品目であり、健康食としての和食ブームは今後もますます拡大していくことと考えております。

 当社グループの店舗へのお客様の支持を獲得し続けていくために、当社グループは本来食事の持つ「おいしさ」、「あたたかさ」、「楽しさ」を大切にし、安全で美味しい商品を提供し続けてまいります。

 

 

5【重要な契約等】

(1)店舗運営に関する契約

 当社は、加盟者との間で、「築地銀だこフランチャイズ契約」を締結し、所定の店舗所在地において、「築地銀だこ」の標章及び「築地銀だこフランチャイズシステム」を使用し、店舗を運営する権利等を付与しております。当該契約には次の3つの種類があり、各契約の内容の要旨は、次のとおりであります。

契約の種類

概要

契約期間

契約条件

加盟金

ロイヤリティー

又は業務委託料

FCA契約

・加盟者が店舗内装設備及び什器の所有権を有する

・加盟者がデベロッパー又は建物賃貸人との間で店舗に関する契約(賃貸借契約等)を締結する

契約締結日から開始し、営業開始予定日の5年目の応答日の前日に終了する(期間満了後1年間の自動更新あり)

200万円

ロイヤリティー

月間売上高の5%

(条件により変動)

FCB契約

・加盟者が店舗内装設備及び什器の所有権を有する

・当社がデベロッパー又は建物賃貸人との間で店舗に関する契約(賃貸借契約等)を締結する

契約締結日から開始し、営業開始予定日の5年目の応答日の前日に終了する(期間満了後1年間の自動更新あり)

200万円

ロイヤリティー

月間売上高の5%

(条件により変動)

PC(パートナーコントラクト)契約

・当社が店舗内装設備及び什器の所有権を有する

・当社が加盟者(PCオーナー)に店舗の運営業務を委託

契約締結日から開始し、営業開始予定日の5年目(IPC契約の場合は3年目)の応答日の前日に終了する(期間満了後1年間の自動更新あり)

200万円

(IPC契約の場合の独立権利金は100万円)

業務委託料

店舗の収益性に応じて設定

 

(2)エリアフランチャイズ契約

 当社は、各テリトリー内において、当社が保有する各ブランドを使用し、店舗を運営する権利等を付与しております。

契約相手先の名称

テリトリー

及びブランド

契約期間

契約条件

権利金

ロイヤリティ

株式会社

タコプランニング

埼玉県

(築地銀だこ)

2002年4月1日から満6年間

(期間満了後3年間の自動更新あり)

契約締結時に一定額を支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額とその消費税を支払う

Siam Santa Foods Co., Ltd

タイ王国

(築地銀だこ)

2013年11月15日から満2年間

(双方合意による更新の規定あり)

契約締結時に一定額を支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う

Splendid Co., Ltd.

タイ王国

(銀のあん(クロワッサンたい焼含む))

2014年8月15日から満8年間

(期間満了後5年間の自動更新あり)

契約締結時に一定額を支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う

PT Foods Beverages Indonesia

インドネシア

(築地銀だこ)

2017年11月28日から満5年間(期間満了後5年間の自動更新あり)

契約締結時に一定額を支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う

ピセ株式会社

シンガポール

(築地銀だこ)

2019年6月1日から満5年間(期間満了後1年間の自動更新あり)

契約締結時に全額を支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う

 

 

契約相手先の名称

テリトリー

及びブランド

契約期間

契約条件

権利金

ロイヤリティ

Siam Santa Foods Co., Ltd

ベトナム

(築地銀だこ/銀だこハイボール酒場)

2024年6月21日から満6年間(期間満了後6年間の自動更新あり)

契約締結時に全額を支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う

Bergen Global Trade Inc.

フィリピン

(築地銀だこ/銀だこハイボール酒場)

2024年11月5日から満5年間(期間満了後5年間の自動更新あり)

契約締結時に全額を支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う

ANYONG FRESHMART, INC.

台湾

(築地銀だこ/銀だこハイボール酒場)

2025年1月1日から満5年間(期間満了後5年間の自動更新あり)

定められた時期に分割して支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う

TAKOYAKI IBERIAN, S.L.

イベリア半島(スペインとポルトガル)

(築地銀だこ/銀だこハイボール酒場

2025年12月26日から満6年間(期間満了後5年間の自動更新あり)

契約締結時に一定額を支払う

エリア内店舗の月間売上高の一定率に相当する金額を支払う

 

(3)「COLD STONE CREAMERY」に関するMaster License Agreement

契約会社名

相手先の名称

相手先の所在地

契約期間

契約内容

契約条件

株式会社ホットランドホールディングス

Kahala Franchising, LLC

米国

2005年5月2日から25年間

日本国内において「COLD STONE CREAMERY」のアイスクリーム店を運営する権利及びサブライセンスをする権利を付与する契約

 当社より以下の金額を 支払う

 

① 契約時にマスターライセンスフィー及び店舗開設フィーとして一定額

 

② 定期フィーとして、

  以下の金額のうちい

  ずれか大きい金額

  a 月間総収入の一定

  率相当額

  b サブライセンシー

  に請求している月間

  ロイヤリティの一定

  率相当額

 

③ マーケティングフィーとして、店舗形態ごとに予め定められた月間総収入の一定率相当額

 

(4)「東京油組総本店」の複合商業施設における排他的独占的なフランチャイズ権の付与等に関する契約

契約会社名

相手先の名称

相手先の所在地

契約期間

契約内容

契約条件

株式会社ホットランドホールディングス

株式会社サッポロ実業

東京都豊島区

2019年8月20日から10年間

日本国内において「東京油組総本店」を運営する権利及びサブライセンスをする権利を付与する契約

当社より以下の金額を支払う。

 

①契約時にマスターライセンスフィー及び店舗開設フィーとして一定額

 

②定期フィーとして毎月一定額

 

(5)海外における合弁契約等

契約会社名

相手先の名称

相手先の所在地

契約締結日

合弁会社名

契約内容

株式会社ホットランドホールディングス

LOOB Ventures Sdn.Bhd.

マレーシア

2016年1月20日

LH Venture Sdn.Bhd.

マレーシアでの当社ブランド築地銀だこ・日本橋からり等の直営店の運営及びFC展開を行うことを目的とした合弁会社設立のための契約

 

 

 

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度においては、未だ確立されていない真だこの完全養殖技術の開発及び産業化に向けた研究や、それらを活かした商品開発・高付加価値機能食品などの様々な研究開発活動を行ってまいりました。当社は上天草水産研究所を設立し、科学技術振興機構(JST)から補助金を受けて宮城大学他と産学官で共同したプロジェクトを行っております。

 

 上天草水産研究所による研究開発項目は次のとおりであります。

① 真だこの完全養殖

宮城大学・東北大学・東海大学・石巻養殖業者等との共同プロジェクト

科学技術振興機構(JST)の受諾(2013年~)研究活動

② たこを主原料とした高付加価値商品の研究開発

天然由来のタウリン・DHA・コンドロイチン・低カロリー食品

 

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は32,018千円であります。