第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは「Make Every Business Borderless」をミッションとし、国境や産業、オンラインやオフラインなどの制約に捉われず、テクノロジーの力で誰もが簡単にビジネスをできる世界を実現するビジネスインフラとなり、社会に貢献していくことを目指します。

 

(2)経営戦略等

当社グループはミッションである「Make Every Business Borderless」の実現のため、ブランドコマース(法人ブランド支援)及びパートナーグロース領域における様々なソリューションをグローバルに提供しております。インターネットの普及により、顧客である法人及びクリエイターの抱える課題は国境や業界を超えてより複雑になっております。それらの顧客のニーズに応えるべく以下の事項を中長期的な成長戦略としております。

 

① プラットフォーム開発を通じた既存事業の更なる成長

当社グループは東南アジア、日本、中華圏、インド等においてブランド、クリエイター、パブリッシャーへのサービス提供を行っております。成長が続く市場において、絶えず変化するクライアントのニーズに対応するために、既存サービスにおいて新規プロダクト開発やオペレーション改善を図り、プラットフォームを更に進化させ続けることで顧客基盤の拡大を目指します。

 

② ブランドコマース(法人ブランド支援)領域におけるワンストップソリューションの強化

当社グループはEC構築・運営を中心とした「AnyShop」、マーケティング支援を行う「AnyTag」「AnyDigital」、複数ECチャネルの一元管理・運営できるプラットフォーム「AnyX」、会話型コマースを支援する「AnyChat」、物流管理を行う「AnyLogi」、AI活用を前提とした自社データの統合分析基盤プラットフォーム「AnyAI」、生成AIを搭載したライブコマースプラットフォームである「AnyLive」等の提供を行っており、ブランドの企画・生産・販売・マーケティング・物流を通じた一気通貫でのソリューションを提供しております。国内におけるEC・D2Cブランドの支援だけでなく、海外クリエイターや法人クライアントに対するソリューションの提供やクライアントの海外展開のローカルパートナーとしての支援も行っており、グローバルにおけるブランドコマースプラットフォームとしての優位性を確立し同事業の成長を目指してまいります。また、複数のプラットフォームを顧客が同時利用(顧客が当社グループのプラットフォームを複数利用し、当社グループとして複数の収益機会を得ることを「クロスセル」と言います)することにより、顧客とより深く効率的に関係を強化することができております。

 

③ 海外展開地域の拡大

当社グループは創業以来アジアを中心としてグローバルに事業展開地域を拡大しており、現在は15ヵ国・地域での事業展開を行っております。新地域への展開については市場環境や競争環境を考慮して、自社での進出やM&Aによる人材・事業基盤の獲得、又はその双方の組み合わせ等、展開アプローチを柔軟に検討しております。過去の事業拡大や経営統合の中で培った経験やノウハウは更なる事業地域展開においても活用可能と考えており、今後も積極的に成長市場への進出を検討していく方針です。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、事業拡大及び企業価値向上を示す指標として、売上収益及び売上総利益を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。

 

 

(4)当社グループの強み

① 成長が見込まれるアジア市場における成長実績と事業基盤

当社グループは創業当初よりアジア市場に注力しており、2025年度における地域別売上収益比率(注)は日本が40.7%、東南アジアが49.3%、その他地域(インド・中華圏等)が10.0%となっております。当社グループが事業を行う各業界においてもアジア市場は中長期的な成長が期待されており、当社グループが各国に有する人材、インフラ、ノウハウを積極的に活用し継続的な成長の実現を目指します。当社グループは2017年以降の売上収益の推移は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照下さい

(注)地域別売上収益比率は、子会社の所在地における内部取引消去前の売上収益に基づいて算定しております。

 

② ローカライズされたパートナーネットワーク

当社グループの展開する事業において各国のクリエイターやパブリッシャーのネットワークが重要になります。特にアジアにおいては各国が異なる言語や文化を有しており、現地のクリエイターやパブリッシャーが強い影響力を有しております。当社グループは2025年12月末時点で、3,100,000人以上のインフルエンサー、1,237のクリエイター、1,771のパブリッシャー、267のEC/D2Cブランドを支援しております。当社グループの各国のローカルチームは継続的にネットワークの深耕を推進しており、当社グループがワンストッププラットフォームとしてソリューションを提供する上でローカライズされた各種ネットワークは重要な経営資産と考えております。

 

③ データ・オペレーション・営業の「三位一体」体制とAIによる最適化

当社グループは、「データ・プロダクト」「オペレーション」「営業」が融合した独自の事業基盤を構築しております。 SNSや購買データを基盤としたデータドリブンなアプローチにより、インフルエンサーマーケティングからEC運営、効果検証に至るまで、透明性と再現性の高い一気通貫の支援を実現しています。 また、年間1万件を超える膨大な案件実績に裏打ちされた強固なオペレーション体制が、戦略の確実な実行を担保。さらに、アジア15ヵ国・500名超のプロフェッショナルによる営業ネットワークを活かし、各地域に深く根ざした密なコミュニケーションと、国境を越えたクロスボーダー支援を両立させております。

 

④ ローカル市場への深い知見を有するグローバルなマネジメント

当社グループはアジア市場に焦点を置いて事業展開をしてきており、マネジメント体制も事業のグローバル展開に最適化された多国籍なチームとなっております。各経営陣がそれぞれの市場や事業領域において深い専門性を有しているだけでなく、自身で過去に事業を立上げて成長させてきた経営経験の豊富なメンバーが揃っております。

 

⑤ M&Aを通じた成長加速と確立された買収後の統合戦略

当社グループは創業以来、経営メンバーや事業リソースの獲得を目的として15件の企業買収を国内外で行っております。事業戦略や地域展開戦略に沿って、当社グループのソリューションや企業文化に沿うターゲットを特定し、事前に適切なデューディリジェンスや統合戦略の検討を行った上で買収を行ってきており、また買収後に対象企業の経営陣、組織、システム、ソリューションを当社グループに融合させ、統合後短期間でシナジーを実現してきた実績を有しております。今後も適切な機会があれば企業買収も選択肢として、柔軟に事業拡大を実現していきたいと考えております。

 

(5)経営環境

当社グループが事業運営を行う法人ブランド支援領域において、ソーシャルメディアマーケティング市場、ソーシャルコマース市場規模は日本及びアジア各国におけるスマートフォンやインターネットの普及、市場参加者の増加、SNSによる情報流通量の増加等を背景に安定成長が見込まれております。Grand View Researchが提供する「Asia Pacific Influencer Marketing Platform Market Size & Outlook,2025-2030」によると、アジアでのインフルエンサーマーケティング市場規模は2025年から2030年の間、27%の年平均成長率で成長すると推計されております。また、アジアにおけるソーシャルコマース市場規模についても、Grand View Researchが提供する「Asia Pacific Social Commerce Market Outlook,2026-2033」によると、2026年から2033年までの間、39%の年平均成長率で成長すると推計されております。

個別市場における需要の高まりに加えて、顧客企業の事業領域の拡大に伴いインバウンド需要も含めてクロスボーダーでのサービス(海外市場向けマーケティング、越境EC等)に対する需要が高まっております。当社グループはアジア各国に拠点と現地市場環境に精通したプロフェッショナルを有しているため、クロスボーダーでのサービス提供や海外市場でのローカライズした顧客支援が可能となっております。また、当社グループはプロダクト開発への投資を継続して行っており、アジア各国で活用できるプラットフォームを顧客に提供しております。特にアジア各国において多くのインフルエンサー、パブリッシャーのデータを有しており、当社プラットフォーム上でのデータ活用や創業以来支援してきた案件実績から得られるノウハウを活かし、先行優位性を有してグローバルで提供価値を向上できると考えております。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 新規サービス・事業の創出及び開発体制の強化

    アジア市場ではテクノロジー活用が急速に進展する一方、各国・各業界における商習慣やオペレーション要件は依然として多様であり、顧客ニーズも高度化・複雑化しております。このような環境下において競争優位性を維持・強化するため、当社グループは、ソフトウェアとオペレーションを組み合わせたBPaaSモデルを基盤として、既存サービスの高度化及び新規サービス創出を継続的に推進する必要があります。特に、マーケティング支援、D2C/EC支援等の法人ブランド支援領域において、自社プロダクトの機能強化を進めるとともに、生成AIをプロダクト機能及び社内業務プロセスの双方へ活用することで、業務効率化と生産性向上を体系的に推進しております。また、AnyReach社、Vibula社等のM&Aを通じて獲得した技術・ノウハウを自社プラットフォームへ統合し、プロダクト開発と運用実装を一体的に推進できる体制を強化することで、市場環境の変化に迅速に対応可能な開発体制の構築を進めております。今後もテクノロジー人材の確保及び育成を通じ、継続的なイノベーション創出と事業開発体制の強化を図ってまいります。

 

② サービスの認知度及びブランド力の向上

  当社グループが持続的成長を実現するためには、顧客基盤の拡大とともに、各国市場における認知度及び信頼の向上が重要であると認識しております。特に東南アジアを中心とした成長市場において、当社の強みである「クロスボーダー×バリューチェーン」による提供価値を、より広範な顧客層へ浸透させることが課題となっております。当社グループは、法人顧客向けにマーケティング及びD2C/EC支援をはじめとする各種ソリューションを提供しており、TikTok Shop等の主要プラットフォームとのパートナーシップ強化や、クロスボーダーEC支援実績の蓄積を通じて、リージョナルクライアントからの信頼獲得を進めております。加えて、中国RED(小紅書)との連携を活用したインバウンド・アウトバウンド支援等、独自のユースケースの発信を強化するとともに、地域特性に応じた営業戦略の高度化及び各事業のシナジーを活かした統合提案を推進し、アジアを代表するビジネスインフラとしてのポジション確立とブランド価値向上を図ってまいります。

 

③ 多様な人材の確保と組織文化の統一 

   事業拡大に伴い、各国拠点におけるローカルチームの強化と、多国籍な人材が連携し機動的に事業を推進できる組織体制の構築が重要な課題となっております。特に、プロダクト開発、データ活用、AI導入及びグローバルオペレーション構築等の専門領域における人材確保と育成が継続的に求められています。また、拠点・言語・文化の違いを越えた円滑なコミュニケーションと意思決定プロセスの整備、生成AIを活用した業務変革を現場へ定着させるための教育及びガイドライン整備も重要となります。今後も、多様性と包容性を重視しつつ、採用力強化、育成体制の整備及び評価・報酬制度の高度化を通じて、従業員のエンゲージメント向上と組織力強化を推進してまいります。

 

④ コーポレート・ガバナンスの強化

当社グループは、持続的成長及び企業価値向上の実現に向け、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な経営課題と位置づけております。グローバル展開を進める中で、各国の法規制への対応、コンプライアンス徹底、リスクマネジメント高度化及び情報セキュリティ対策の継続的強化が求められております。さらに、事業領域拡大やM&A推進に伴い、グループ経営の透明性確保、意思決定プロセスの適正化及び内部統制の実効性向上が重要性を増しております。加えて、生成AI等の新技術活用に伴う情報管理及び運用ルール整備も重要な課題となります。今後も監督機能の強化及びグループ横断のリスク管理体制の高度化を通じ、透明性と公正性の高い企業運営を推進してまいります。

 

⑤ 運転資金の最適化

  当社グループは複数の国・地域で事業を展開しているため、各国における資金需要や通貨建て債権債務の管理が必要となり、資金効率低下のリスクが存在します。特に、法人向けEC支援及びマーケティング事業における売掛金回収期間や在庫・物流オペレーションに伴う資金回転期間の変動がキャッシュ・フローへ影響を与える可能性があります。今後も与信管理の徹底、売掛金回収迅速化及び在庫・物流管理の高度化を進めるとともに、グループ全体の資金管理体制を強化することで、キャッシュ・フローの安定化と資金効率向上を図ってまいります。

 

⑥ 財務基盤の強化

  当社グループは、成長投資を継続しつつ、収益性改善と財務健全性維持の両立を図ることが重要な課題であると認識しております。既存事業の成長に加え、M&A及び業務効率化を通じた収益力強化を推進することで、安定的な利益創出体制の構築を進めております。また、成長投資と財務健全性のバランスを確保しながら、自己株式取得及び配当等の株主還元を機動的に組み合わせ、資本効率向上と企業価値最大化を図ってまいります。今後も資本市場との対話を重視し、投資規律の徹底及び収益性改善を通じて財務基盤の強化を推進してまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは「Make Every Business Borderless」をミッションとし、国境や産業、オンラインやオフラインなどの制約に捉われず、テクノロジーの力で誰もが簡単にビジネスをできる世界を実現するビジネスインフラとなり、社会に貢献していくことを目指しております。当社グループは、サプライチェーン効率化に向けた取り組みなど、データとテクノロジーを活用した様々なイノベーションの創出や、革新的な価値提供に向けた挑戦を続けております。

このような活動を通じて社会にサステナブルなインパクトを与えることが、企業としての成長だけでなく、メンバー、クライアント、パートナーなど、あらゆるステークホルダー、そして社会全体の持続可能な成長の実現に貢献できると信じています。

 

1.ガバナンス

当社グループは継続企業として企業価値を向上させ株主利益を最大化させるために、コーポレート・ガバナンスの確立が不可欠なものと認識しています。特に、経営の効率性、健全性及び透明性を長期的に高めるため、経営環境の変化に柔軟に対応し適切な意思決定ができる組織体制を構築し、株主に対しての価値還元を最大化していくことを最重要視しております。

詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 ⑴ コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 

2.戦略

当社グループは、アジアをはじめとする15ヵ国・市場において事業を展開しており、各地域に総勢2,100名を超える従業員を擁しております。一方で、国や業界を跨ぐと情報の非対称性や地理的・文化的な制約などが依然として存在しております。このような中、当社グループは持続可能な開発目標(SDGs)に賛同し、さまざまな事業を通じてできるだけ多くの目標に貢献することを目指しています。

上記の取組に関する詳細は、ウェブサイトをご参照ください。

日本語:https://anymindgroup.com/ja/about/sustainability/

英語 :https://anymindgroup.com/about/sustainability/

 

3.リスク管理

当社グループでは、リスク・コンプライアンス委員会において各種リスク管理の方針等について審議等を行い、管理部門を中心としてリスクの評価及び対応を実施するとともに、案件に応じて、取締役会に報告等を行う仕組みを構築しています。

リスク管理の詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」及び「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等」をご参照ください。

 

4.指標及び目標

当社グループは、アジアを中心とした各地域に2,100名を超える従業員を擁しており、全拠点において採用・育成・評価・キャリア形成までの取り組みを平準化しています。また、当社グループ2025年12月末時点で、経営陣及び役員は11ヵ国以上の国籍のメンバーで構成されています。全社における管理職の女性比率は37%以上となっており、前年比でも上昇しております。これにより、各ローカルにおける優秀な人材の積極採用と育成、成長機会の提供を通して、アジアを中心とする社会課題の解決に向けて、取り組みを行っています。なお、各指標に対する目標は定めておりませんが、今後も各取組の継続や見直しを通じて、持続可能な社会の発展への貢献と、企業価値の向上を目指してまいります。

 

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には下記のようなものがあります。なお、これらは、当社グループが事業を遂行する上で発生しうるすべてのリスクを網羅しているものではありません。また、文中における将来に関する事項につきましては別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)事業環境にかかわるリスク

① 参入市場について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期)

当社グループが事業を展開しているEC市場、インフルエンサーマーケティング市場、デジタルマーケティング市場、EC市場では、スマートフォン市場の成長やブロードバンドの普及、新しいテクノロジーの活用により拡大傾向にあります。当社グループはこの成長は継続するものと見込んでおり、現在展開市場を軸に多角的に事業を展開する計画であります。しかしながら、今後国内外の経済情勢や景気動向等の理由により市場成長が鈍化、若しくは市場環境が変化するような場合には、当社グループ財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 技術革新等について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期)

当社グループが事業を展開しているEC市場、インフルエンサーマーケティング市場、デジタルマーケティング市場、EC市場では、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に早く、事業者はその変化に柔軟に対応する必要があります。当社グループにおいても、最新の技術や市場環境の変化を迅速に対応できるよう努めております。しかしながら、当社グループが技術革新や顧客ニーズの変化に対応できない場合、また変化の対応のためのシステムや人件費に多くの投資を要する場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 他社との競合について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期)

当社グループが事業を展開しているEC市場、インフルエンサーマーケティング市場、デジタルマーケティング市場、Eコマース市場においては、多くの企業が事業展開しております。当社グループは展開領域において技術力や事業展開力を活かして高付加価値のサービスを提供することで市場における優位性を確立し、競争力を向上させてまいりました。今後もクライアント目線に立ってサービスをより充実させていくとともに、知名度向上に向けた取り組みも行ってまいりますが、他に優れたビジネスモデルの競合他社が現れた場合、既存事業者や新規参入事業者も含めた各市場での競争の激化により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ システムトラブルについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期)

当社グループの事業は、すべてインターネットを活用して行われており、そのサービス基盤はインターネットに接続する通信ネットワークに依存しております。安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の体制強化を継続的に行っておりますが、地震等の自然災害や事故等により予期せぬトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こった場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが構築しているコンピュータ・システムは、適切なセキュリティや保護手段を講じておりますが、自然災害や不正アクセス等による通信ネットワークの切断や障害が発生した場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ マーケティング市場の季節変動性について(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:短期)

当社グループが事業を展開しているインフルエンサーマーケティング市場、デジタルマーケティング市場、オンライン動画市場は、広告主の広告予算により構成されるため、広告主の予算の月ごとの配分の影響を受けます。特に年度末に多めに予算の配分を行う広告主が多く、年度末(日本国内及びインドにおいては主に3月、その他海外においては12月が中心となります。)に売上収益が集中する傾向があります。したがって、安定的に月次業績が推移する業種に比し売上収益及び利益の変動が起こりやすいほか、繁忙時に業務が継続するよう人員を確保しておく必要があるため、変動が大きく下振れ幅が顕著な場合には当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業体制にかかわるリスク

① 特定人物への依存について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期)

当社の代表取締役である十河宏輔は当社グループが事業運営を行う全ての市場において豊富な知識と経験を有すると認識しており、新規事業の推進や経営戦略の構築等についての役割を担っております。当社は、特定の人物に依存しない体制を構築すべく、経営戦略の実行については各国経営陣に権限を委譲するなど組織体制の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏の当社グループにおける業務執行が困難になった場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 社歴が浅いことについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期)

当社グループは2016年4月に創業されており社歴が浅いため、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。

 

③ 優秀な人材の獲得・育成について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期)

当社グループは今後の企業規模の拡大に伴い、当社グループのミッションや事業に対して共感した優秀な人材を継続的に採用し、強固な組織を構築していくことが重要であると考えております。今後、積極的な採用活動を行っていく予定でありますが、当社グループの求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 内部管理体制の構築について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期)

当社グループの継続的な成長のためには、コーポレート・ガバナンスが適切に機能することが必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程の整備及び法令遵守を徹底してまいりますが、事業が急速に成長することによりコーポレート・ガバナンスが適切に機能しなかった場合には、業務運用体制に問題が生じ、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ Googleグループとの契約について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期)

当社グループはパートナーグロース領域において、Googleグループとの契約に基づき、同社との取引を行っております。クリエイターグロースプラットフォームにおいては、当社グループが管理する動画コンテンツの利用許諾を同社に対して行い、当該コンテンツから生じる広告収益の一定料率分を報酬として受領しております。パブリッシャーグロースプラットフォームにおいては、当社グループが管理するメディア広告在庫を同社ネットワークを通じて販売することでその販売代金を同社より受領しております。当該契約が解除された場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ リコール発生などの品質問題に関するリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期)

当社グループはブランドコマース領域において継続的に新規ブランド及び商品を企画しております。当社グループは、商品の品質、安全性を重視しており、商品開発や製造委託事業者の選定においても常に品質を重視しております。しかしながら、意図しない商品不良等により大規模なリコールが発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 在庫に関するリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期)

 当社グループは、在庫の保有状況をモニタリングしながら生産数量と発注数量の調整を毎月実施し、滞留が予測される商品について販売施策を追加で立案することで在庫リスクの最小化を図っております。しかしながら、需要動向を見誤ったことによる欠品機会損失、ないし滞留在庫が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 新規事業開発について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期)

当社グループの今後の事業展開としまして、事業規模の更なる拡大を目指して、新事業開発に引き続き積極的に取り組んでいく方針でありますが、新規事業の立ち上げは既存事業よりリスクが高いことを認識しております。市場理解や事業計画分析が十分であった場合でも、予測とは異なる状況となり計画どおりに進まない場合に投資資金の回収が困難になり、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 海外事業展開について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期)

当社グループは海外で創業がなされ創業当時より海外での事業活動が中心であり、今後も成長戦略の軸としてもグローバル展開を積極的に行うことで中長期的な成長の実現を目指してまいります。特定地域への依存を避けることでリスク低減を図っているものの、国際情勢や各国特有の政治経済、売掛金の回収リスク等の状況により当社グループの事業の運営に影響が発生し、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当該シンガポール子会社は当社の重要子会社である中間持株会社であり、当社グループの連結子会社の37社のうち、22社を傘下に置いております。シンガポールの現地法制度において、同国での会社の設立にあたってシンガポール居住者である取締役を1名以上選任すること等の定めがございますが、いずれも適切に対応しております。その他、株主総会での議決権行使や配当の実施、役員の派遣など、子会社管理に必要な会社制度における特段の規制・制約は認識しておりませんが、今後も法制度の改正等の動向に留意してまいります。

 

⑩ 業務提携や買収について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期)

当社グループは他社との業務提携や企業買収等が、将来の成長性、収益性等を確保するために必要不可欠な要素であると認識しております。しかしながら、当初想定した成果を得ることができず、のれんの減損や、事業再編等に伴う事業売却損、事業清算損その他これに伴う費用が発生した場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪ 配当政策について(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:中期)

当社グループは、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題と位置付けております。また、今期より配当を実施いたしますが、今後も財務状況と経営成績のバランスを考慮しながら継続的に配当の実施を行ってまいります。しかしながら、本リスク情報に記載されていないことも含め、当社グループの事業が計画通り進展しない等、当社グループの業績が悪化した場合、継続的に配当を行えない可能性があります。このようなリスクを認識し、今後も経営計画の策定に際しては十分な検討を行い、目標達成を目指して取り組んでまいります。

 

(3)法的規制に関するリスク

① 訴訟等について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期)

当社グループは、法令及び契約等の遵守のため、各種規程を定めて社内教育やコンプライアンス体制の充実に努めております。しかしながら、当社グループが事業活動を行う中で、顧客、取引先又はその他第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。かかる訴訟の内容及び結果によっては当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 個人情報の管理について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期)

当社グループは、クリエイターや消費者(D2Cブランドの商品購入者)等の個人情報を保有しています。個人情報漏洩による企業経営・信用への影響を十分認識し、各種規程・マニュアルの整備、社員への周知徹底など、個人情報の管理体制の整備を行っておりますが、万が一情報が漏洩した場合は、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜などにより、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ インターネット及び広告業界に関連する法的規制について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期)

当社グループの主要な事業領域であるマーケティング関連市場においては、当社グループの事業遂行に関連して、著作権法のほか、特定商取引に関する法律、景品表示法、個人情報の保護に関する法律、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律などを遵守する必要があります。各種規程・マニュアルの整備、社員への周知徹底などにより法令遵守の体制強化を徹底してまいりますが、現行の法令及び権利内容の解釈適用上での論点などが生じた場合、また既存法令の強化等が行われ当社グループが運営する事業が規制の対象となる等制約を受ける場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 知的財産権について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期)

当社グループは、当社グループが運営する事業に関する知的財産権の取得に努め、当社グループが使用する商標、技術・コンテンツ等についての保護を図っておりますが、当社グループの知的財産権が第三者の侵害から保護されない場合、又は知的財産権の保護のために多額の費用が発生する場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)その他

  ① ストック・オプション行使による株式の希薄化について(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:短期)

当社グループでは、取締役、従業員等のインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。2025年12月末時点における新株予約権による潜在株式数は3,279,350株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計64,289,300株の5.1%に相当します。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

 

② 為替変動の影響について(顕在化の可能性:高、顕在化の時期:短期)

当社グループは15ヵ国・地域において事業を運営しており、各国においては現地通貨で資産・負債を保有しております。連結財務諸表を作成するにあたっては現地通貨を円換算する必要があり、換算時に使用する為替レートによっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、為替相場の変動は中長期的には平準化されるものと考え、為替予約等は行っていません。

 

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べて、10,981百万円増加し45,143百万円となりました。これは主に、子会社株式取得による前払金の増加によりその他の流動資産が4,087百万円増加したこと、日本オフィスの契約更新及び増床に伴う使用権資産が2,281百万円増加したこと、売上収益の強い成長に伴い営業債権及びその他の債権が1,425百万円増加したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて、10,610百万円増加し、28,057百万円となりました。これは主に、借入金が6,316百万円増加したこと、日本オフィスの更新及び増床によりリース負債が2,387百万円増加したこと、増収により営業債務及びその他の債務が921百万円増加したことによるものであります。

 

(資本)

当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末に比べて、370百万円増加し、17,086百万円となりました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により利益剰余金が927百万円増加したこと及び株式報酬型ストック・オプションの行使により資本金が65百万円増加した一方で、自己株式の取得にともない自己株式が747百万円増加したことによるものです。

 

② 経営成績の状況

当連結会計年度におけるアジア各国経済は、インフレ圧力の緩和に伴う金融環境の改善により、内需が堅調に推移いたしました。これに加え、デジタル経済の進展やインバウンド需要の回復がサービス消費を押し上げ、製造業においても底堅さが見られました。日本経済においても緩やかな回復基調が続いております。一方で、地政学的リスクの長期化や主要国の金融政策に伴う為替変動、通商政策の変化など、世界経済の先行きには依然として不透明な状況が続いております。

こうした変化の激しい経営環境下において、当社グループは各事業領域において積極的な成長投資を継続いたしました。その結果、売上収益は引き続き着実な成長を維持しております。特にマーケティング事業及びD2C/EC事業を合わせた法人ブランド支援事業が牽引役となり、大型顧客の獲得が進んだ東南アジア市場で著しい成長を実現したほか、日本市場でも順調に事業を拡大しております。

収益面においては、パートナーグロース事業における市場環境の変化が全社の収益性に影響を及ぼしたものの、法人ブランド支援事業の拡大に加え、販売管理費の適正なコントロール、さらには生成AIの活用による業務効率化を推進した結果、利益水準は第1四半期から第4四半期にかけて毎四半期着実に改善しており、収益基盤はより強固なものとなっております。

さらに、持続的な成長基盤の構築を目的とした投資戦略を加速させております。生成AIを活用したプロダクト強化に加え、2025年を通じて法人ブランド支援事業領域のAnyReach社、Vibula社、NADESHIKO Beauty社の3社が相次いでグループへ参画したことで、M&Aによる大きなシナジー創出を図っております。

 

 

 

 

これらの結果、当連結会計年度の売上収益は57,300百万円(前連結会計年度比+13.0%)、売上総利益は21,932百万円(前連結会計年度比+16.9%)、営業利益は1,798百万円(前連結会計年度比△29.7%)、税引前利益は1,409百万円(前連結会計年度比△44.5%)、当期利益は1,002百万円(前連結会計年度比△57.6%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は927百万円(前連結会計年度比△60.3%)となりました。

 

なお、当社グループは、インターネット関連事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

 

(参考)当社グループの売上収益の推移

当社グループは2017年12月期以降、安定した成長を実現しており2025年12月期までの売上収益の年平均成長率は45.7%となっております。2017年12月期の東南アジアにおけるマーケティングプラットフォーム「AnyTag」、「AnyDigital」中心の収益構造から、2018年12月期は日本及び中華圏においてパブリッシャーグロースプラットフォーム「AnyManager」を積極的に展開し、2019年12月期にはクリエイターグロースプラットフォーム「AnyCreator」をグローバルに展開開始したことに加え日本における「AnyTag」の事業の強化を行っております。

2022年12月期においてはD2C/ECプラットフォームからの収益貢献の拡大もあり、収益モデルの分散が更に進み、広告主からのマーケティング報酬(マーケティング支出)に加えて、D2C/ECプラットフォームにおいて、商品販売収益、法人クライアントとの売上シェア(レベニューシェア)、月額固定報酬(サブスクリプション)、利用料に応じた従量課金等の重要性が高まりました。

2023年12月期においてはD2C/EC事業におけるEC領域の拡大に取り組みました。2023年9月25日のDDI社の取得も追い風となりD2C/EC事業は前年同期比で過去最高の成長を記録しました。クロスボーダービジネスを含めた法人EC支援を推進することで、日本をはじめとするアジア諸国の旺盛な需要を取り込み、継続的な事業成長を達成しました。

2024年12月期において当社グループは、独自のプラットフォームの継続的な強化を最優先し、卓越した価値を提供することに注力しました。

2025年12月期においてはマーケティング事業及びD2C/EC事業を中心とする法人ブランド支援事業が大型顧客獲得により東南アジア及び日本市場で売上成長を牽引するとともに、販管費コントロールや生成AI活用により利益水準も着実に改善しております。さらに、3社のM&Aによるシナジー創出を通じて、中長期的な成長基盤の強化を図りました。

 

 

2021年

12月期

2022年

12月期

2023年

12月期

2024年

12月期

2025年

12月期

年平均

成長率

売上収益

(百万円)

19,252

24,790

33,460

50,713

57,300

45.7%

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末比1,057百万円増加し8,607百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末において、営業活動によるキャッシュ・フローは268百万円の収入となりました(前年同期比では2,131百万円の収入の増加)。これは、税引前利益1,409百万円を計上、減価償却費及び償却費の計上2,084百万円があった一方で、運転資金の増加に伴う1,427百万円及び前渡金の増加を主要因としたその他1,338百万円の支出、法人所得税の支払額568百万円等があったことによるものです。

 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末において、投資活動によるキャッシュ・フローは5,866百万円の支出となりました(前年同期比では4,525百万円の支出の増加)。これは主に、有形固定資産の取得による支出849百万円及び子会社株式取得に関連した支出5,040百万円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末において、財務活動によるキャッシュ・フローは4,406百万円の収入となりました(前年同期比では2,275百万円の収入の増加)。これは主に、長期借入れによる収入7,788百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出1,833百万円及びリース負債の返済による支出1,187百万円があったことによるものです。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは、提供するサービスの性格上、生産活動を行っておりませんので、記載しておりません。

 

b.受注実績

当社グループは、受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c.販売実績

第6期連結会計年度及び第7期連結会計年度の主要なプラットフォームごとにおける販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはインターネット関連事業の単一セグメントであります。

 

第6期連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

第7期連結会計年度

(自 2025年1月1日

  至 2025年12月31日)

金額(百万円)

前期比(%)

金額(百万円)

前期比(%)

マーケティングプラットフォーム

21,069

+25.7

24,831

+17.9

パートナーグロースプラットフォーム

19,608

+62.7

15,674

△20.1

D2C/ECプラットフォーム

9,891

+118.9

16,601

+67.8

その他

144

+13.6

193

+34.2

合計

50,713

+51.6

57,300

13.0%

 

 

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります

 

第6期連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

第7期連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

Google Ireland limited

9,237

18.2

6,485

11.3

Shopee

1,475

2.9

3,924

6.8

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。

なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しております

また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。

 

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度においては、マーケティング事業におけるインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「AnyTag」、パブリッシャー成長プラットフォーム「AnyManager」が引き続きグループ全体の成長に寄与しました。また、D2C/EC事業のEC領域も積極的に拡大し、前年同期比67.8%の増収となりました。

 

経営成績等の分析・検討内容は以下のとおりであります。

a.売上収益

売上収益は、全事業において取引社数が増加し57,300百万円(前連結会計年度比6,587百万円増)となりました。2025年12月期における地域別売上収益比率(注)は、東南アジアが49.3%、日本が40.7%、インド・中華圏等のその他地域が10.0%(前連結会計年度は、東南アジアが51.5%、日本が35.9%、インド・中華圏等のその他地域が12.6%)となっております。

(注)地域別売上収益比率は、子会社の所在地における内部取引消去前の売上収益に基づいて算定しております。

 

b.売上原価、売上総利益

売上原価は、主に売上収益増加に伴いマーケティング費用、パブリッシャー及びクリエイターへの支払、商品売上原価等の増加により、35,368百万円(前連結会計年度比3,410百万円増)となりました。この結果、当連結会計年度の売上総利益は21,932百万円(前連結会計年度比3,176百万円増)となりました。また、当連結会計年度の売上総利益率は、38.3%(前連結会計年度は37.0%)となりました。

 

c.販売費及び一般管理費、営業利益

販売費及び一般管理費は、主に事業拡大に伴う人件費、減価償却費及び償却費、業務委託料及び販売促進費等の増加により20,112百万円(前連結会計年度比3,838百万円増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は1,798百万円(前連結会計年度比759百万円減)となりました。

 

d.金融収益・金融費用、税引前利益

金融収益は主に受取利息により65百万円となりました。金融費用は主にリース利息の支払や借入利息により454百万円となりました。この結果、税引前利益は1,409百万円(前連結会計年度比1,129百万円減)となりました。

 

e.親会社の所有者に帰属する当期利益

法人所得税費用406百万円及び非支配株主持分75百万円を計上した結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は927百万円(前連結会計年度比1,408百万円減)となりました。

 

 

③ 資本の財源及び資金の流動性の分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループの業容拡大のための運転資金と人件費等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、8,607百万円であり、十分な流動性を確保しております。当社グループはM&Aを行う場合等に投資活動によるキャッシュ・フローが支出超過となる場合がありますが、投資からの想定回収期間が中長期に亘る場合、当該タイミングにおける金利及び資本コスト、資金需要の額を考慮した上でエクイティファイナンスを行う場合があります。

 

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に影響を与えるおそれがあることを認識しております。そのため、当社グループは常に外部環境の変化に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保及び育成等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。

 

⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。売上収益及び売上総利益は市場成長も背景に堅調に成長が続く中、「優秀な人材の確保」が足元の事業成長を継続するために重要と考えており、当社グループの知名度向上による採用力の強化とグループ内の従業員に対する育成について優先的に対応を行っていく予定です。

 

 

(参考情報)

当社グループは、経営成績を評価するために売上収益及び売上総利益に加えて、調整後EBITDAを重要な経営指標と考えております。売上収益及び売上総利益の伸長の背景については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。その事業規模の拡大に伴い調整後EBITDAについては継続的に改善しております。

 

① 売上収益及び売上総利益

(単位:百万円)

決算期

国際会計基準

第3期

(2021年12月期)

第4期

(2022年12月期)

第5期

(2023年12月期)

第6期

(2024年12月期)

第7期

(2025年12月期)

 売上収益

19,252

24,790

33,460

50,713

57,300

 売上総利益

6,272

9,291

12,699

18,756

21,932

 

 

② 調整後EBITDA

(単位:百万円)

決算期

国際会計基準

第3期

(2021年12月期)

第4期

(2022年12月期)

第5期

(2023年12月期)

第6期

(2024年12月期)

第7期

(2025年12月期)

 営業利益又は営業損失(△)

△213

30

747

2,558

1,798

+減価償却費及び償却費

766

893

1,060

1,377

2,084

+株式報酬費用

1

81

50

38

49

 調整後EBITDA

554

1,005

1,858

3,974

3,931

 

(注)1.調整後EBITDA=営業利益又は営業損失(△)+減価償却費及び償却費+株式報酬費用

2.調整後EBITDAはIFRSにより規定された指標ではなく、当社グループが、投資家にとって当社グループの業績を評価するために有用であると考える財務指標です。当社グループにおける調整後EBITDAは、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。

 

 

5 【重要な契約等】

 当社グループは複数の金融機関との間で金銭消費貸借契約を締結しております。当連結会計年度末における当該契約に基づく借入金残高は4,088百万円であります。当該契約には、2025年12月末日に終了する決算期末及びそれ以降の各決算期末における連結純資産の合計金額を正の値とする純資産維持と、連結ベースでの一定水準を下回らないこと及び連結営業利益が2期連続で赤字とならないこと等の財務制限条項が付されております。

 なお、当該条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失する可能性があります。

 以下が金銭消費貸借契約の内容です。

契約①

(1)契約締結日

2025年12月24日

(2)相手方

株式会社三井住友銀行

(3)債務の元本

2,044百万円

(4)弁済期限

2030年12月26日

(5)借入金利

変動金利(基準金利+スプレッド)

(6)担保の有無

無担保・保証付き(親会社による連帯保証)

 

契約②

(1)契約締結日

2025年12月25日

(2)相手方

株式会社みずほ銀行

(3)債務の元本

2,044百万円

(4)弁済期限

2030年12月26日

(5)借入金利

変動金利(基準金利+スプレッド)

(6)担保の有無

無担保・保証付き(親会社による連帯保証)

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおいては、当社グループが掲げる「Make Every Business Borderless」というミッションのもとに法人クライアントや個人の事業課題の解決を目指しており、当社グループ事業領域の各種プラットフォームに関する研究開発に取り組んでおります。

ブランドコマース領域においては、特に「AnyTag」の追加機能開発のための研究開発に力をいれている他、D2C/ECプラットフォームである「AnyX」「AnyLogi」「AnyAI」「AnyLive」等の開発に注力しております。パートナーグロース領域においては主にパブリッシャーグロースプラットフォームである「AnyManager」の研究開発活動を行っております。

当社グループにおいて研究開発費として計上している項目は限定的であり、当連結会計年度において計上された研究開発費の総額は20百万円であります。