当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、ヒト細胞を用いた新たな治療製品・治療方法(細胞治療製品)を軸に幅広く医薬品・医療機器シーズを世界各国で探索・発掘し、それらのシーズを開発してグローバル市場において商業化することを通じて、患者さまの健康とQOLの向上に貢献することを目的としております。
細胞治療製品の研究開発を行う企業に多く見られるビジネスモデルとして、特定の技術やシーズ・パイプラインにフォーカスするモデルが挙げられます。これに対して当社は、必ずしも特定の技術やシーズ・パイプラインにこだわることなく、専門的知見・経験・人的ネットワークに基づいて有望な商業化ポテンシャルを有する細胞治療・再生医療シーズをグローバルに発掘し、当該シーズに必要な事業インフラをグローバルに調達して自社パイプラインに組入れて開発を進めながら各パイプラインに最適なビジネスモデルを構築した上で商業化していくことで自らの収益ポートフォリオを構築・拡充する「細胞治療・再生医療グローバルアグリゲーションモデル」を採用しております。
(2)経営環境
世界には、目覚ましい進歩を遂げてきた医薬品・医療技術を以てしてもなお充分な治療を施すことができない「アンメット・メディカル・ニーズ(未充足の治療ニーズ)」が存在します。このようなアンメット・メディカル・ニーズを解消するため、従来の低分子化合物だけでなく様々な新規モダリティ(創薬基盤技術)の研究開発が進められてきました。ヒト細胞を治療に用いる細胞治療・再生医療もそういった新規モダリティの1つです。
原料となる細胞や細胞加工技術に関する研究開発の進歩を背景として、21世紀に入って細胞治療・再生医療製品の商業化が世界各国で本格化しました。またこのような商業化の流れとともに、細胞治療・再生医療の商業化に必要な事業インフラ(薬事法規制、受託製造施設、各種専門人材など)の整備が進み、細胞治療・再生医療の研究開発を手掛ける企業は、必ずしも全ての事業インフラを自社で賄う必要がなく、外部から提供される事業インフラを活用することによって自らのパイプラインを商業化することが可能な環境が整ってきました。ただし、これらの事業インフラの多くはそれぞれの領域に特化した専門プレーヤーによって提供されており、さらに間断ない技術の進歩によって常に新しい事業インフラが登場する状況です。一方で、事業インフラを提供する事業会社においては、各社の重点領域への特化がトレンドになっております。従って、細胞治療・再生医療製品を患者さまに届けるために必要となる事業インフラの確保にあたっては、個々のシーズに最適なインフラ提供者を見極めることが重要となっております。換言すると、世界各国の細胞治療・再生医療研究開発企業に共通する課題は「どのようにしてこれらの外部事業インフラの中から最適なものを選定・調達して自社のパイプラインを商業化するか」であると言うことができます。
当社特有の事業環境を見ると、現在当社グループは失禁領域(尿失禁、便失禁)をターゲットとする3つの自家細胞治療パイプラインの開発・商業化に取り組んでおりますが、この失禁領域には多くの潜在患者さまの存在が想定され、かつアンメット・メディカル・ニーズが存在します。一方で、失禁領域には当社パイプラインと類似する承認済み競合品が現在見当たらない状況となっております。
なお、当社ではICEF15の対象市場規模(患者数)について以下のとおり考えております。
便失禁とは無意識または自分の意思に反して肛門から便が漏れる症状と定義され、日本国内には約500万人の便失禁に悩む患者さまが存在すると言われています(出所:一般社団法人日本大腸肛門病学会ウェブサイト)。
便失禁症状は切迫性便失禁と漏出性便失禁及び両者が併存する混合性便失禁に分類されます。このうち切迫性便失禁は、便意を感じるもののトイレに行くまでの短い時間を我慢できずに便が漏れてしまう状態を主な症状とし、外肛門括約筋の機能低下が原因となって生じやすいとされています。専門学会誌に発表された論文(味村俊樹ほか「本邦における便失禁診療の実態調査報告―診断と治療の現状―」日本大腸肛門病会誌 65:101-108,2012)によると、便失禁患者さまのうち半数強(約51%)が切迫性の症状を有しています。
当社は、日本における便失禁市場の実態を把握するために、当社の依頼により有償で実施された外部調査機関(株式会社マクロミル)によるインターネット調査を2022年9月に行いました。同アンケート結果に基づき、2ヶ月に1回以上(下着にシミ程度のみの場合を除く)便失禁がある方の人数をウェイトバック集計し、受診状況ごとに試算を行ないました。また、高頻度で便意を感じる方のうち、保存的治療の効果が不十分と回答した方の割合を受診状況ごとに算出し、それぞれの割合を乗じて合計することでICEF15の対象市場規模(患者数)を予測しました。
その結果、日本におけるICEF15の対象市場規模(患者数)を約12万人と推定しております。なお、同じ調査の結果に基づいて当社では年間新規発生率を人口の1.56%(新規発症患者数/対象市場規模(患者数)、2020年)と推定しており、アンメットメディカルニーズがある現状では新規発生者の多くが毎年市場に追加されており、市場規模は拡大基調にあるものと見ております。
欧州及び米国については、上述のようなインターネット調査を実施しておりませんが、日本との人口比(それぞれ約3.6倍(欧州連合(EU)、2025年)、約2.7倍(米国、2025年))を乗じて以下のとおり市場規模(対象患者)を推定しております。なお、欧州及び米国においても、アンメットメディカルニーズがある現状では新規発生者の多くが毎年市場に追加されており、市場規模は拡大基調にあるものと考えております。
●日本:約12万人
●欧州:約43万人
●米国:約32万人
(3)経営戦略等
当社は「細胞治療・再生医療グローバルアグリゲーションモデル」を基本的な事業モデルとして採用し、このモデルに基づいて個別のパイプラインの研究開発を推進し、さらにそれらパイプラインについて個々の開発に最適なモデルを選択してそれらの商業化を推進していく方針です。
現在当社グループが取り組む3つの自家細胞治療パイプラインにおいては、最優先課題として、まずは欧州及び日本で第Ⅲ相国際共同治験を実施しているICEF15の日欧薬事承認取得に注力いたします。また、世界最大の市場規模を有する米国においてもICEF15の第Ⅲ相国際共同治験の参加国として組み入れる準備を並行して進めており、ICEF15のグローバルな商業化による早期の事業収益獲得を目指します。
またICEF15に続くパイプラインの開発として、ICEF16の第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験開始準備、既に後期第Ⅱ相臨床試験を実施したICES13の臨床開発推進に戦略的に取り組みます。ICEF15を上回る市場規模が期待される漏出性便失禁をターゲット疾患とするICEF16は、販売時に同じ便失禁の一種である切迫性便失禁をターゲット疾患とするICEF15とのクロスセリングが期待できるパイプラインです。腹圧性尿失禁をターゲットとするICES13は、ICEF15と同じ細胞ソース(自家骨格筋由来細胞)を用いて同じ種類の筋肉組織(骨格筋組織)に作用することを想定しており、開発が先行しているICEF15が先に薬事承認を取得した場合にはICES13の開発成功確率も高まると考えられます。
さらにこれらの活動と並行して、当社は研究開発パイプラインを拡充すべく新たなシーズ探索をグローバルレベルで継続しています。その第一弾として、2023年より開始された杉山庸一郎教授(現、佐賀大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座)との共同研究である「筋芽細胞移植による嚥下機能改善効果の検証についての基礎研究」があります。この共同研究はICEF15の適応拡大可能性を模索する活動の一環です。近年の人口高齢化に伴って、日本では加齢に伴う嚥下機能低下を有する高齢者が増加しており、高齢者が罹患する肺炎の約7割が誤嚥性肺炎であるとされています。またがんに対する化学療法や放射線療法の発達によってがん生存率が上昇傾向にある一方で、摂食嚥下障害を有するがんサバイバーの増加が予想されています。このような嚥下障害者の増加は、日本に限らず高齢化が進む世界各国の共通課題であると考えられます。
このような新しい研究開発パイプラインの拡充は「細胞治療・再生医療グローバルアグリゲーションモデル」における研究開発シーズの「仕入れ」にあたります。パイプラインの拡充については、将来期待収益の拡大、特定パイプラインへの依存の回避を通じたリスクヘッジ、細胞治療・再生医療製品に関する広範かつ深い知見・ノウハウの獲得など、多くの戦略的メリットが期待されます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上述の経営戦略の推進にあたり、当社グループが優先的に対処すべき課題として以下のものが挙げられます。
① 日本におけるICEF15薬事承認取得及び承認取得後商業化体制の構築
日本におけるICEF15第Ⅲ相国際共同治験については、20~30例を目途とした患者さま組入れを現在進めているところであり、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページにおける主たる治験情報リスト(加工細胞等)に記載されております。
日本におけるICEF15の商業化については、事業価値最大化と実行難易度の両面から最適なモデルを検討しております。現在複数の医薬品関連企業と法的拘束力を有しない基本合意書を締結して具体的な販売・マーケティング提携交渉を進めており、また複数の製造受託企業と守秘義務契約を締結して製造委託へ向けた交渉を行っているところです。
また、当社は、2024年11月19日付けでアルフレッサ株式会社と業務提携基本契約を締結し、ICEF15の日本国内における独占的卸売販売権等を同社に対して付与いたしました。これにより、開発が最終段階に入っているICEF15の日本における販売に向けた流通体制の整備を着実に進める方針です。さらに、アルフレッサ株式会社とは、当該提携を通じて、日本国内におけるICEF15の商業化及びICEF15以外のパイプライン製品の製造・卸売販売等に関する協業に向けた検討を進めていく方針です。
② 欧州におけるICEF15薬事承認取得及び承認取得後商業化体制の構築
欧州においては、日本に先行して、2022年5月よりICEF15第Ⅲ相国際共同治験への患者組み入れを進めております。
また、欧州におけるICEF15の商業化準備も推進しており、欧米において医薬品・再生医療等製品の商業化サービスを包括的に提供している企業との間でタームシートを締結した上で、現在本契約締結へ向けた交渉を行なっているところです。
③ 米国におけるICEF15第Ⅲ相国際共同治験の開始
世界最大の国別市場である米国におけるICEF15第Ⅲ相国際共同治験の実施については、2025年7月から米国FDA(Food and Drug Administration、アメリカ食品医薬品局)とのType B Meeting(臨床試験開始前段階の協議)及びType C Meeting(製造に関する協議)を開始しました。また、並行して米国におけるICEF15の商業化準備も推進しており、上述の欧州における交渉先企業との間でタームシートを締結した上で、現在本契約締結へ向けた交渉を行なっているところです。
④ ICEF16・ICES13の臨床開発の推進
漏出性便失禁をターゲット疾患とするICEF16については、2026年における第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験の開始へ向けた準備作業が推進中です。
腹圧性尿失禁をターゲットとするICES13は、これまでに後期第Ⅱ相臨床試験まで完了しています。今後ピボタル試験(主たる試験)の実施へ向けた準備を進める予定です。
⑤ 研究開発パイプラインポートフォリオの拡充
当社グループの主要メンバーが日米欧の細胞治療・再生医療関連パートナリングイベント・学術会議等に積極的に参加し、最新情報の収集とパイプライン拡充機会の探索に努めております。
その第一弾として、2023年より開始された杉山庸一郎教授(現、佐賀大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座)との共同研究である「筋芽細胞移植による嚥下機能改善効果の検証についての基礎研究」があります。さらに、現在複数の研究開発シーズに関する導入交渉を行なっております。
⑥ 資金調達及び自己資本の充実
上述のICEF15商業化準備、自家細胞治療パイプラインの開発推進・加速、及び更なる研究開発パイプラインの拡充などを行うために、当社グループは適切なタイミングで着実に資金調達を行なっていく必要があります。また、債務超過状態を避けるために、当社グループはこういった研究開発投資及び商業化準備投資に応じて適切なタイミングで着実に自己資本の充実を図っていく必要があります。
当社グループはシリーズD資金調達活動の完了及び株式会社東京証券取引所グロース市場への上場により当面の所要資金を確保しましたが、引き続き必要資金の調達、資金調達手段の拡充、及び自己資本の充実を図っていく方針です。なお、上述のICEF15の事業提携交渉は、契約一時金やマイルストーン収入を通じた資金調達活動及び自己資本充実活動としての側面も有します。
⑦ 組織体制の強化、人材の獲得
当社は、作業のデジタル化や外部リソースの活用に積極的に取り組むことで小規模な組織体制による効率的運営を実現しておりますが、今後上述のような事業活動をおこなっていくためには組織体制の強化と適切な人材の獲得を行なっていく必要があります。当社では継続的に必要な人材の採用を行ない、小規模組織の長所を維持しつつ組織体制の拡充に努めております。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
現在当社グループが取り組んでいる研究開発パイプラインはいずれも商業化以前の段階にあり、最も開発ステージが進んでいるICEF15については現在日本と欧州で第Ⅲ相国際共同治験を行なっているところです。
この状況を踏まえて、当社は、財務指標ではなく、研究開発パイプラインの進捗状況(特にICEF15第Ⅲ相国際共同治験をはじめとする開発ステージの進捗状況)によって、経営目標の達成状況を把握することとしております。
研究開発パイプラインの進捗状況につきましては、「3 事業の内容 (4)事業の内容 ②現在の当社グループ研究開発パイプラインの全体像」をご参照ください。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは、企業価値の永続的な向上を目指し、経営体制、内部統制及び監査役監査を適切に機能させ、最適な組織運営の構築に努めております。
当社グループのコーポレート・ガバナンスに関する詳細は、
なお、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、管理するためのガバナンスのプロセス及びその手続については、当社グループの状況に応じて今後検討を行う予定です。
(2)戦略
当社グループは持続的な企業価値向上の源泉は人材であり、最も重要な経営資源と考えております。そのため、サステナビリティ関連項目の中で、特に人的資源を重視しております。性別や年齢などに関係なく様々な人材が活躍できる環境や仕組みを整備し、多様な人材が意欲をもって活躍する活力ある組織の構築を推進するため、以下を実施して参りました。
・多様な人材の活用:外国籍人材、女性人材、シニア人材の採用
・働き方改革への取り組みの強化:スーパーフレックスタイム制度、フリーアドレス制の導入
・人事制度の導入:人材の「価値」に見合った待遇の設定、業績評価制度及び業績連動給制度の導入
・社内業務のDX推進:電子決裁・電子契約管理システムの導入
(3)リスク管理
当社グループは、リスクの対策及び会社の損失の最少化を図ることを目的とし、リスク管理体制を整備しております。リスク管理体制においては、様々なリスク情報を収集・分析して、リスクが顕在化した場合の対策を講じております。リスクの状況によっては内外の専門家とも相談し、より専門的な観点から対応を図っております。
また、当社グループが認識する事業上等のリスクに関する詳細は、
なお、サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別し、評価し、及び管理するための具体的なプロセス等については、当社グループの状況に応じて今後検討を行う予定です。
(4)指標及び目標
当社グループでは、管理職の登用等にあたり、年齢、性別、社歴等で区分することなく、従業員個々の能力を公正に評価できる評価制度を整備しておりますが、女性、外国人等の区分での管理職の構成比率や人数については定めておりません。適性と意欲のある人材がその能力を最大限発揮できる職場環境の整備に引き続き努めて参ります。
なお、人材の多様性や育成方針及び社内環境整備に関する方針について、具体的な指標や数値目標などは設定しておらず、当社グループの状況に応じて今後検討を行う予定です。
当社グループの事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。
これらの事項の中には当社グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項も含まれておりますが、投資判断上、もしくは当社グループの事業活動を十分に理解する上で重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点からリスク要因として挙げております。
当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する記載は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。なお、社内の情報共有体制やリスク管理体制の整備状況については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの概要」を参照ください。
(1) 継続企業の前提に関する重要事象等
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:大)
当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては継続的な営業損失の発生や営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなる傾向があり、2025年12月期の連結営業損失は2,231,686千円、同連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは△1,995,296千円となっています。そのため、安定的な収益が見込まれるまでは外部からの資金調達に依存せざるを得ない状況であり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると外形的に判断されると考えております。当該状況を改善するための対応策として、資本の増強、必要に応じた支出のコントロール及び開発が最も進んでいるパイプラインであるICEF15の第Ⅲ相国際共同治験の推進を行ない、財務状況の安定化と開発の進捗に取り組んで参りました。例えば、2024年12月期においては株式及び新株予約権の発行により2,215,825千円の資金調達を行ない、2025年12月期においても株式及び新株予約権の発行により4,280,328千円の資金調達を行なうことで、2025年12月31日時点の連結貸借対照表上の現金及び預金の残高は4,101,476千円となっており、当面(一年超)の必要資金は十分に確保できていると考えております。また、当社は2026年2月24日に東京証券取引所グロース市場へ株式を上場し、追加の資金調達を行いました。これらを踏まえて、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、連結財務諸表等への注記は記載しておりません。
(2) 新製品開発の不確実性
(発生可能性:中、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:中~大)
細胞治療製品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、治験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、国内への展開においては薬事関連法規等の法規制の適用を、また国外への展開においては国内薬事関連法規等と同様の法規制の適用を受けており、新製品の製造及び販売には当局の厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。
これは当社グループの研究開発パイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った細胞治療製品候補及び他社にライセンスアウトした細胞治療製品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、現在の当社グループの研究開発パイプラインのうちICEF15とICES13は同じ種類の細胞(自家骨格筋由来細胞)を原料としており、ICEF16の原料細胞(骨格筋由来平滑筋細胞)の培養工程の一部はICEF15とICES13の原料細胞(自家骨格筋由来細胞)の培養工程と共通です。また作用機序も括約筋の再生において共通です。このように当社グループのパイプラインの開発を進めることは、製造技術、品質管理及び安全性情報の蓄積が図られ、これらは後発のプロジェクトへ活かされることから効果的なリスク回避策であると言えます。また、1つのパイプラインで有効性が確認されなかった場合でも各パイプラインにおける対象疾患の病態は異なることから、他のパイプラインの有効性に大きな懸念を生じさせるものではありません。
(3) 原材料由来ウイルス感染、副作用発現、製造物責任
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:各パイプライン治験開始以降、想定影響度:小)
当社グループが開発している細胞治療製品は、原材料や製造工程で使用する培地に動物由来原料を使用しており、この動物由来原料の使用によって未知のウイルスによる被害等が発生する可能性を否定できません。また、このリスクが当社グループの事業及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性は否定できません。
細胞治療製品には、治験段階から更には上市以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、自社で治験を実施する場合には、こうした事態に備えて賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社グループに対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの研究開発活動及び製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。この結果、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 重要な契約等
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小~中)
当社の経営上重要と考えられる契約の概要は、「5 重要な契約等」に記載しておりますが、当該契約が解除やその他の理由に基づき終了した場合や、当社にとって不利な改定が行われた場合、又は契約の相手方の経営状態が悪化したり、経営方針が大きく変更されたりした場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を与える可能性があります。なお、「5 重要な契約等」に記載しているEIBローンの契約内容及び会計処理の概要については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
(5) 製造・販売体制に関する不確実性
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:各パイプライン市販後、想定影響度:小~中)
当社は、研究開発活動において成果をあげることにとどまらず、その後の商業化までを視野に入れて事業を推進していくことを計画しております。
細胞治療・再生医療製品の開発においてはCMC(製品規格設定、製造、品質管理)が重要とされておりますが、当社グループでは当社子会社Innovacell GmbHが自社でGMP製造施設を保有・運営して製品開発等に活用し、またICEF15第Ⅲ相国際共同治験用製品の製造を行なっております。また、当社は日本におけるICEF15の商業化を見据えた商業生産体制及び上市後物流体制の構築に向けた具体的な準備を行なっております。
しかしながら、細胞治療製品の製造や物流には、多種多様な技術が必要となり、今後、何らかの理由で製造・物流方法の確立、製造・物流体制の構築等が困難となった場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社はICEF15の販売・マーケティング体制の構築に着手しており、日本、欧州、米国の各地域に関する販売・マーケティング提携交渉を進めております。また、日本において複数の製造受託企業と守秘義務契約を締結して製造委託へ向けた交渉を行っているところです(現在の契約交渉状況につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」を参照ください。)。なお、上市から数年間は自社での製造を想定しております。しかしながら、こうした取り組みが当社の想定どおりに進まず相手先が決まらなかった場合、相手先との契約条件が当社の想定通りにならなかった場合、相手先が契約条件を変更した場合、製造委託後に相手先に品質管理・安全管理上の問題が生じた場合、あるいは相手先に何らかの問題が発生して販売・マーケティング・製造が当社の想定通りに進まない場合などには、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(6) マイナスの繰越利益剰余金の計上及び債務超過
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小)
当社グループは、細胞治療・再生医療製品の研究開発を主軸とする企業グループです。細胞治療・再生医療製品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、研究開発段階の企業が当該事業に取り組む場合は一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び当期純損失を計上しており、2025年12月期の連結営業損失額は2,231,686千円、同連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは△1,995,296千円です。
当社グループは、細胞治療・再生医療製品を中心とする研究開発パイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、当社は設立以来当期純損失を計上しており、将来において計画通りに当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社グループ事業が計画通りに進展せず当期純利益を獲得できない場合には、利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性や債務超過になる可能性があります。なお、2025年12月31日時点の連結貸借対照表上の純資産合計は△630,254千円となっておりますが、2026年2月24日の東京証券取引所グロース市場への株式上場による資金調達により債務超過は解消しております。
(7) 資金繰り
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:大)
当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては継続的に営業損失を計上して営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があり、2025年12月期の連結営業損失額は2,231,686千円、同連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは△1,995,296千円です。当社グループにおいても営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。
このため、安定的な収益源を確保するまでの期間においては、毎月の必要資金を勘案、資金繰り管理に取り組みながら最も研究開発が進んでいるICEF15に注力し、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針ですが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社グループ事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。なお、2025年12月31日時点の連結貸借対照表上の現金及び預金の残高は4,101,476千円となっており、2026年2月24日の東京証券取引所グロース市場への上場により、追加の資金調達を行いました。
(8) 調達資金使途
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:各パイプライン市販後、想定影響度:小)
上場時の公募増資により調達した資金は、細胞治療・再生医療製品の研究開発を中心とした事業費用(研究開発資金、ローン返済資金及び運転資金等)に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はありません。また、当社グループは、今後新規の研究開発パイプラインを獲得する場合にもその研究開発費用に上場時調達資金を充当していく方針です。ただし、急激な外部環境の変化などに対応するために現時点において想定している資金使途以外の使途に上場時調達資金を充当する可能性があります。公募増資による調達資金使途が変更になった場合には、適時適切に開示を行います。
これらの事象の結果として、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。
(9) 収益が大きく変動する傾向
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:各パイプライン市販後、想定影響度:中~大)
当社グループの事業収益は、事業会社との新規提携契約の契約一時金、研究開発、製品販売の進捗に伴うマイルストーン収入や製品販売の売上推移等への依存度が高いため、当面の業績は不安定に推移することが見込まれます。この傾向は、当社グループの開発品が上市され安定的な収益基盤が確立するまで続く見込みです。
また、所定の成果達成に基づくマイルストーン収入などの発生時期は開発や製品販売の進捗などに依存した不確定なものであり、開発や製品販売に遅延が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループが手掛けている研究開発パイプラインの販売・マーケティングをライセンシングや販売提携等を通じて医薬品企業等に委ねる場合、ライセンシング先企業・提携先企業の販売・マーケティング実績が当社計画と乖離し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループでは今後、複数の研究開発パイプラインの商業化・収益化に努め、最も開発が進捗しているICEF15への収益依存度を低減していく方針ですが、この方針もICEF15以外のパイプラインの開発の進捗に依存した不確実なものであり、これらの開発に遅延が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(10) 知的財産権及び職務発明
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小)
当社グループでは研究開発を始めとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社グループ所有の権利(旧社名名義での権利を含む)であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であります。
当社グループ会社が主導して研究開発を行なってきたICEF15などのパイプラインを日本国内で展開するにあたっては、当該パイプラインの事業化に必要な知的財産権を有する当社グループ会社(完全子会社)と当社との間でライセンス契約を締結する必要があります。ただし、これらのパイプラインは現時点でいずれも事業化以前の段階にあり、グループ内での適切な知的財産の管理方法等について検討を行なっているところであるため、当社グループ会社と当社との間で知的財産権に関するライセンス契約をまだ締結しておりません。各パイプライン事業化までの適切なタイミングで必要に応じて当該ライセンス契約を締結する予定です。事業化までの適切なタイミングで当該ライセンス契約に係る議論を終結できなかった場合には、当社グループの事業運営、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、一旦締結したライセンス契約や使用許諾契約が解除された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(ただし、契約が解除されるのは、当社グループの債務不履行が発生し、その状態が改善されない場合などに原則として限定されると考えられます。)
一方、当社グループが保有している現在出願中の全ての特許が成立する保証はなく、また、特許権が成立した場合でも、当社グループの研究開発を超える優れた研究開発により、当社グループの特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常に存在しております。当社グループの特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するための特許調査について第三者(特許事務所)を起用して実施しており、現時点で当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で侵害訴訟は発生しておりません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループにおける職務発明の取扱いに関しては、関連法規制を遵守し社内規程を適宜制定・運用して、当該規程に従い発明者に対して相当の対価を支払うこととしております。しかしながら、職務発明の対価の相当性についての係争が発生した場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を与える可能性があります。
(11) 小規模組織及び少数の事業推進者への依存
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:中)
当社は、2025年12月末現在、取締役5名、監査役3名及び従業員13名の小規模組織(グループ全体では取締役5名、監査役3名、従業員48名)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて人員の増強や内部管理体制の拡充を図る方針ですが、想定どおりに人材の確保ができない場合や人材の流出が生じた場合、又は社内管理体制に不備が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じるなど、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの事業活動は、当社代表取締役Co-CEOであるノビック・コーリン及びシーガー・ジェイソンをはじめとする現在の経営陣、事業を推進する各部門の責任者及び少数の研究開発人員に大きく依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 世界的な事業展開
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:各パイプライン市販後、想定影響度:小~中)
当社は、当社が手掛けている各研究開発パイプラインが、それぞれアンメット・メディカル・ニーズを充足して、日本及び世界各国の患者さまの治療に貢献するものであると考えております。
また、当社グループはもともと国際的な出自を有しており、当初より世界的な事業展開を視野に入れております。既にICEF15の第Ⅲ相国際共同治験を欧州11ヶ国及び日本を対象とする国際共同治験として実施していることは、その端的な表れです。
しかしながら、このような世界的な事業展開や海外子会社管理に際しては、一般的に、海外子会社の所在国を含め、事業展開する各国特有の法的規制や外資規制、取引慣行等によって必要な業務提携や組織体制の構築に困難が伴うなど、当社グループの事業展開が何らかの制約を受ける可能性も考えられ、その場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、為替の変動に応じて、海外における開発費用や収益等が増減する可能性も考えられ、その場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
なお、現時点において、当社グループが取り組んでいる研究開発パイプラインはいずれも商業化以前の段階にあり、臨床試験に関しては各地域の規制当局の指示に従って手続を行なっております。また、適宜法律の専門家を活用することで現地法規制に関する情報収集を行なっており、現時点において特段の問題は認識しておりません。
(13) 研究開発パイプライン導入の不確実性
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小)
当社は、当社グループの強みを活かして、有望な商業化ポテンシャルを有する細胞治療・再生医療研究開発シーズや医療機器を全世界から探索・発掘し、その商業化に必要な経営資源(スキル・人材、外部インフラ、事業パートナー、資金など)を見極めて全世界からそれらを調達して提供し、商業化への「出口」を確保することを自らのミッションとしております。
当社は、当社代表取締役Co-CEOを始めとする当社グループ役員・社員が構築している国内外細胞治療・再生医療関連企業とのネットワークを活用して、新しい研究開発パイプラインの導入に積極的に取り組む方針です。
ただし、新しい研究開発パイプラインの導入にあたっては相手先との交渉が必要であり、導入にあたっての各種条件(時期、対象地域、対価、費用分担など)も相手方との交渉に依存します。従って、パイプライン導入交渉が当社の想定どおりに進まず導入が実現しない場合、相手先との契約条件が当社の想定通りにならなかった場合、あるいは相手先に何らかの問題が発生して導入交渉が当社の想定通りに進捗しない場合などには、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(14) 風評上の問題の発生
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小)
当社グループは、研究開発における安全性の確保、法令遵守、知的財産権管理、個人情報管理等に努めております。しかしながら、当社に関してマスコミ報道などにおいて事実と異なる何らかの風評上の問題が発生した場合、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(15) 競合
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小~中)
最先端の医療の一種である細胞治療・再生医療については、盛んにイノベーションが生まれており、日々新しい知識や技術が発見されております。また、細胞治療・再生医療製品の研究開発は、国内外の製薬会社やバイオベンチャー企業との激しい競争の下で行われております。現在当社が手掛けている3種類の研究開発パイプラインについては現時点で有力な承認済み競合製品が見当たらないと認識しておりますが、今後競合製品が開発されたり上市されるリスクが存在いたします。またそういった競合品の上市後の販売価格や販売シェアによっては、当社が得る収入が減少するリスクや事業性の観点から提携先企業が当社グループとの契約を終了するリスクが存在いたします。このようなリスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(16) 為替変動
(発生可能性:中、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小~中)
当社グループの主たる研究開発は、現在オーストリア子会社を拠点として行なっております。オーストリア子会社の取引通貨はユーロであり財務諸表も当該通貨で作成されます。従いまして、連結財務諸表を作成する過程において、当該財務諸表は、外貨建取引等会計処理基準に沿って日本円に換算されるため、大幅な為替相場の変動があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(17) 国際税務
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:各パイプライン市販後、想定影響度:小~中)
当社グループは、2021年2月にコーポレート・インバージョンを実施し、現在は日本法人である当社とオーストリア法人であるInnovacell GmbHの2社で構成されております。このため、親子間の資本関係や取引関係から生ずる課税上の取扱いについては、国際税務、具体的には日本・オーストリア両国の税法及び日本・オーストリア間の租税条約の適用を受けることとなります。
当社グループは、日本・オーストリア双方の税務につき、税理士等の専門家と顧問契約を締結し、税務情報の収集や税務リスクの排除に努めておりますが、現状当社グループが想定していない国際税務リスクが潜在的に存在している可能性、及び将来的に当社グループに不利となる国際税務関連の税制改正が行われる可能性を否定できません。仮にこれらの可能性が顕在化した場合には、追徴税額を含めた将来の税負担額が増加し、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの状況に照らして、現時点においては特段の問題がないことを税理士等の専門家に確認しております。
(18) 医薬品に関する法規制への改正等
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小)
細胞治療製品を含む医薬品に関する薬事法規制については、技術の革新の状況や予期し得ない事態の発生等に対応して、継続的に見直しがなされる可能性があります。当社グループは、そうした見直しにいち早く対応すべく体制の整備に努めておりますが、法規制の追加や法改正の内容如何によっては、これまで認められてきた品質管理基準を上回る品質管理が求められるなどの理由によって、研究開発計画の変更を余儀なくされたり、研究開発スケジュールが当初の計画から大幅に遅れたり、多額の設備投資が必要となるなどの事態が生じる可能性があります。このような場合においては、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(19) 市場規模
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:各パイプライン市販後、想定影響度:小~中)
現在当社が手掛けている主要研究開発パイプラインのターゲット疾患である便失禁・尿失禁には、「Silent Affliction(言葉にされないままの悩み)」と呼ばれるような特性から、潜在患者数が多いと推測されます。従って、大きな市場ポテンシャルが期待される一方で、市場規模について正確な見通しを立てることには困難が伴います。当社の見通しと将来顕在化する市場規模との間に乖離が生じた場合、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(20) 国家による医療費抑制策
(発生可能性:小~中、顕在化する可能性のある時期:各パイプライン市販後、想定影響度:小~中)
世界の細胞治療・再生医療製品市場の主要国においては、医療費抑制策が強化されております。また、日本国内においても、政府は増加の続く医療費を抑制するため、定期的に薬価引き下げを実施するほか、後発品の使用促進策の導入を進めております。世界的な医療費抑制の流れの中で、薬価に係る法規制の改正により当社が想定している製品価格よりも低い薬価・保険償還価格となった場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(21) 感染症、災害等、エネルギー供給制約の発生に関する不確実性
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小)
当社グループが事業活動を行なっている地域において、感染症、自然災害や火災等の事故災害、電気・ガス・石油等のエネルギーに関する供給制約、急激な物価上昇等が発生した場合、当社グループの組織体制・設備・事業活動等に大きな被害・制限を受け、その一部又は全部の稼働が中断し、研究開発や治験推進を含めた事業活動が遅延する可能性があります。また、損害を被った組織体制や設備等の修復、エネルギー確保、価格が上昇した資材・サービス等購入などのために多額の費用が発生し、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(22) 情報管理
(発生可能性:小、顕在化する可能性のある時期:随時、想定影響度:小)
当社グループの事業において、研究又は開発途上の知見、技術、ノウハウ等は非常に重要な情報です。当社グループは、その流出リスクを軽減するため、必要に応じて取引先等との間で営業秘密、個人情報等につき目的外利用及び第三者提供の禁止等を定めた守秘義務契約を締結するとともに、個別の事情に応じた情報開示を行うなど、厳重な情報管理に努めております。
しかしながら、取引先等によりこれが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が漏洩する可能性があり、このような場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(23) 株式価値の希薄化
(発生可能性:中、顕在化する可能性のある時期:上場後、想定影響度:小~中)
当社グループは細胞治療・再生医療製品の研究開発型企業であり、将来の研究開発活動の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
また、当社グループは、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社取締役、従業員に対して新株予約権の発行と付与を行なっています。このほかにも、ストック・オプションとは別に、当社グループでは資金調達の一環でラチェット型新株予約権を発行しておりましたが、当該新株予約権は、2026年2月24日の当社の東京証券取引所グロース市場への上場に伴い当社普通株式に転換しております。その結果、当社普通株式が2,352,942株発行され、5.64%の希薄化が生じました。
加えて、当社は、取締役に当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、2026年3月26日開催の定時株主総会で株式関連報酬の導入を決議しており、当該決議に基づく株式の発行が予定されていること、及び、今後も優秀な人材の確保のため、従業員に対してストック・オプションを発行する可能性があります。従って、これらのインセンティブ・プランを通じて、当社株式が付与されたり、付与した新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。
(24) 配当政策
(発生可能性:大、顕在化する可能性のある時期:上場後、想定影響度:小)
細胞治療・再生医療製品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社グループも創業以来継続的に営業損失及び当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。
2025年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。また、2026年12月期についても配当は実施しない予定となっております。
株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、現時点では製品開発のための先行投資に備えた内部留保の充実を優先し、将来、現在開発中のパイプラインが上市されてその販売によって当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は4,496,297千円となり、前連結会計年度末に比べ2,179,345千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が2,140,165千円増加したことによるものであります。固定資産は596,264千円となり、前連結会計年度末に比べ78,701千円増加いたしました。これは主に有形固定資産が69,740千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は5,092,561千円となり、前連結会計年度末と比べ2,258,047千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は432,146千円となり、前連結会計年度末に比べ79,736千円減少いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が10,226千円及びリース債務が8,167千円の増加、未払金が100,715千円減少したことによるものであります。固定負債は5,290,669千円となり、前連結会計年度末に比べ1,011,937千円増加いたしました。これは主に長期借入金が941,075千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は5,722,816千円となり、前連結会計年度末と比べ932,201千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は△630,254千円となり、前連結会計年度末に比べ1,325,845千円増加いたしました。これは主に、新株の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,280,723千円増加、新株予約権が2,000,000千円増加、及び親会社株主に帰属する当期純損失2,855,124千円を計上したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、地域ごとにばらつきがみられるものの、総じて底堅く回復を続ける状況となりました。米国や中国など主要国における景気減速の影響もあり、全体の回復ペースはやや鈍化したものの、先行きにかけても緩やかな成長基調が維持される見通しです。米国では、物価動向や雇用情勢の影響から足元で景気に弱さがみられる一方、物価上昇圧力の落ち着きや金融政策の変更が徐々に効果を発揮することで、来期以降は景気の持ち直しが期待される環境となっています。欧州では、関税政策や外需の弱さが重石となる一方、主要国の財政支出や内需が景気を支える形で、緩やかな回復が続く展開となりました。同期間における日本経済は、賃上げの広がりや物価高の一服を背景とした個人消費が景気を下支えし、内需中心に緩やかな回復が続いたほか、企業の設備投資意欲も堅調に推移しました。こうした環境の中で、景気は総じて安定した回復基調を維持しています。一方で、AI関連投資や金融市場の調整、ウクライナ情勢や中東地域をはじめとした地政学リスクの高まりなど、世界経済をめぐる不確実性は依然として払拭されておらず、引き続き慎重な見極めが求められる状況が続いています。
再生医療分野を取り巻く事業環境につきましては、高齢化の進展や慢性疾患患者の増加を背景に、市場規模は中長期的に拡大基調にあります。幹細胞治療、組織工学、遺伝子治療等の先端技術に関する研究開発が活発化しており、特に細胞治療分野ではiPS細胞を活用した取り組みが進展しています。また、日本国内においては、再生医療等製品に関する承認制度の整備や審査プロセスの迅速化が進められており、新規製品の市場投入を後押しする環境が整いつつあります。世界的にも、医療ニーズの高度化や技術革新を背景に再生医療への期待は高まっており、同分野は今後も医薬品・医療分野における重要な成長領域の一つとして発展が見込まれています。
このような経済環境の中、当社グループは2022年より取り組んでいるICEF15第Ⅲ相国際共同治験(以下、本試験)の推進に注力いたしました。当連結会計年度において、日本及び欧州で治験参加施設の見直しや患者募集広告を実施するなど、CRO(医薬品開発業務受託機関)と連携して募集促進を行いました。その結果、当連結会計年度末における、グローバル全体で筋組織の採取が行われた(無作為化された)患者数は204例、うち移植まで完了した患者数は164例となっています。
グループ運営の側面では、当連結会計年度において、本試験のさらなる加速等を目的として、普通株式の発行及びラチェット型新株予約権の発行により合計4,280,328千円の資金調達(Debt-Equity-Swapによるものを除く)を行いました。また、2026年1月19日に株式会社東京証券取引所の上場承認を受け、2026年2月24日に同取引所グロース市場へ株式を上場いたしました。
以上のような事業活動の結果、当連結会計年度の経営成績は、研究開発費1,687,279千円(前年は1,385,478千円)を計上し、営業損失2,231,686千円(前年は1,872,608千円の損失)、経常損失2,853,829千円(前年は2,391,551千円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失2,855,124千円(前年は2,392,439千円の損失)となりました。
なお、当社グループは、細胞治療・再生医療研究開発事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失等の要因により一部相殺されたものの、株式及び新株予約権の発行による収入、支払利息等により、前連結会計年度末に比べ2,140,165千円増加し、当連結会計年度末には4,101,476千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1,995,296千円(前年同期は1,297,900千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失2,853,829千円、及び支払利息857,195千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は53,732千円(前年同期は11,088千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出42,758千円及び無形固定資産の取得による支出9,841千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は4,089,625千円(前年同期は2,142,505千円の獲得)となりました。これは主に、株式の発行による収入2,280,328千円、新株予約権の発行による収入2,000,000千円及び資金調達費用の支払による支出125,813千円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注状況
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度は外部顧客への事業収益が発生していないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。この見積りにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行なっております。なお、この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(6)在外連結子会社の金融負債に関する会計処理」に記載しております。また、具体的な見積り計算の方法については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等に関する分析
経営成績等に関する分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金需要のうち主なものは、研究開発資金であります。
研究開発資金については、自己資金、エクイティファイナンス及び公的な研究開発支援資金(借入または助成金・補助金など)により調達することを基本方針としております。流動性リスクを管理するための具体的な指標は設けておりませんが、支出及び資金残高のモニタリングを行ないながら、資金繰りに懸念がある場合には優先順位を意識した支出コントロールを行なうことで対処しております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況について
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」を参照ください。
なお、当社グループは研究開発型企業であり、研究開発パイプラインが商業化以前の段階にある状況を踏まえて、具体的な財務指標を用いた経営目標の達成状況の把握や判断は行なっておりません。研究開発段階にある当社グループとしては、研究開発パイプラインの進捗状況(特にICEF15第Ⅲ相国際共同治験をはじめとする開発ステージの進捗状況)によって管理することが合理的であると考えており、臨床試験における患者組入数などを用いて把握することとしております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載したとおり、外部環境、事業内容、組織体制等の様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に業界の動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、内部管理体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
当社の重要な契約等は以下のとおりです。
(1)事業上の重要な契約等
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契約者 |
契約相手 |
契約書名 |
契約内容 |
契約期間 |
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Innovacell GmbH |
OPIS s.r.l. |
Master Services Agreement |
ICEF15国際共同治験(Fidelia試験)推進支援サービス契約 |
2023年11月16日より10年間 |
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当社、Innovacell GmbH |
株式会社アイクロス |
Agreement for a clinical study |
日本におけるICEF15国際共同治験(Fidelia試験)推進支援サービス契約 |
2022年6月より対象治験終了まで |
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Innovacell GmbH |
Competence Investment AG |
賃貸借契約 |
Innovacell GmbHオフィス・研究開発施設・CPC(細胞培養施設)賃貸借契約 |
2002年10月11日より無期限 |
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当社 |
アルフレッサ株式会社 |
業務提携基本契約 |
日本国における当社パイプラインICEF15市販品の卸売販売業務に係る独占権等を定める契約(業務提携の詳細内容は今後協議して決定) |
2024年11月29日より、左記独占権等に係る個別契約が締結され、またその他の当社パイプライン製品に係る協議が終了するまで |
(2)財務上の重要な契約等
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契約者 |
契約相手 |
契約書名 |
契約内容 |
契約期間 |
|
Innovacell GmbH |
European Investment Bank |
Finance Contract |
ベンチャーデット借入契約 |
2021年12月21日より2027年6月27日(返済期限)まで(注)1 |
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Innovacell GmbH |
European Investment Bank |
Royalty Agreement |
上記ベンチャーデット借入に伴うロイヤリティ支払い契約(注)2 |
2022年5月9日より対象製品(ICEF15, ICEF16, ICES13)のいずれかの収入がEUR 500,000に到達してから12年後まで |
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当社 |
European Investment Bank |
First Demand Guarantee Agreement |
European Investment Bankに対してInnovacell GmbHが負っている債務に関する保証を当社が行う契約 |
2022年5月9日より保証対象債務完済まで |
(注)1.ベンチャーデット借入契約については、翌連結会計年度において期日前返済を予定しております。
2.ベンチャーデット借入に伴うロイヤリティ支払契約の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
当社グループは、ヒトの細胞を用いた治療用製品・製剤(再生医療等製品、ATMP(Advanced Therapy Medicinal Products)、HCT/P(Human Cells, Tissues, and Cellular and Tissue-based Products))を開発・商業化し、グローバル市場に提供することを通じて、患者さまの健康とQOLの向上に貢献することを主な目的としております。
当社グループの研究開発部門は、細胞治療製品及びバイオ医薬品を含む医薬品の開発経験が豊富な専門家を中心とした人材で構成されております。同部門は、研究開発に従事する他、研究開発のマネジメントを推進し、同時に外部機関のリソースも活用しております。研究開発受託企業及び臨床試験推進支援企業などを積極的に活用することで、効率的な研究開発体制を構築しております。
なおICEF15については、当社子会社Innovacell GmbHをスポンサーとする第Ⅲ相国際共同治験(Fidelia試験)を2022年5月より欧州において開始しました。さらに、このFidelia試験の実施国として日本を追加するための治験計画届書を2022年9月に独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に対して提出し、受理されております。
2025年12月31日現在の当社グループ研究開発従事人員数は38名(うち当社3名、子会社Innovacell GmbH 35名)であり、当連結会計年度における研究開発費の総額は