第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(経営方針)

当社グループが掲げる経営理念『日本のカルチャーを世界へ』の“日本のカルチャー”とは、日本の風土そのもの、またそれにより育まれた日本人の民族性、生活様式/習慣、或いはそれらに影響を受けた人々が生み出してきた哲学や思想、文化・芸術や技術の賜物です。当社は、そのような“日本のカルチャー”を1人でも多くの方に実感できる場を提供することを通じて、日本のみんなだけでなく世界のみんなを幸せにすることが、当社グループの存在意義であると考えております。

 

(経営戦略)

伝統と革新の両面で、日本という国を象徴するあらゆるモノを提供しており、IT技術革新への対応及び新規出店の加速を実現し、その他事業を含めたさらなる事業拡大を目指してまいります。

 

(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)

店舗展開の見直し

観光立地にてお土産物屋の運営事業としてインバウンドMD事業部では2025年12月度は9店舗を新規出店いたしました。今まで以上に好調なインバウンドマーケットに注力し、効率経営を念頭に、好立地への出店及び催事の強化を実施することで利益が出る体質への変革を実行してまいります。

営業人員の増加

アニメ・ゲームMD部門は、更なる業績向上のため、営業人員の増加含めて営業体制の強化を図ってまいります。

新規事業

その他事業において、静岡県を中心に空き家をリノベーションした宿泊施設を運営しております。今後は、静岡県に加え、インバウンドが集まる主要観光地にて、インバウンド向け宿泊施設の展開を含め、売上高の拡大を図ってまいります。

販売費及び一般管理費の削減

収益基盤の拡大に向けた優良立地への出店を優先する一方、本社および店舗の運営費用については継続的な削減に努めてまいります。

 

(経営環境及びその他の優先すべき対処すべき課題)

当社グループが対処すべき主な課題は、以下の項目と認識しております。なお、当社グループが運営する事業は、物品の販売を行うインバウンドMD事業(アニメ・ゲームMD部門含む)とその他事業に大別されます。

(1) 事業推進上の課題

① 好立地・好条件の物件獲得

当社の事業発展には、好立地・好条件の物件への新規出店を継続的に行うことが重要と考えています。当社は複数ルートからの物件情報収集と積極的な条件交渉を行い、全国の主要都市や観光地への出店を再度推し進め、営業基盤を拡大してまいります。新規出店計画は当社の事業発展ならびに当社の収益に大きく影響を及ぼすものと認識しております。そのため、好立地・好条件の物件を獲得するためのネットワークを確立できるよう努めるとともに、ドミナント戦略の特性を活かした計画的かつ効率的な出店を行い、出店準備の内製化等の具体的施策も含め、更なる収益性の向上に努めてまいります。

② IT技術革新への対応

近年、デバイスの多様化と進化に伴い、インターネット経由の消費が増加するとともにEC市場参入企業が増えており、競争力を強化する上でIT技術革新への迅速な対応が課題と考えています。インバウンドMD事業では集客手段としてインターネット上に複数のECサイトを運営しています。ECサイトの企画から開発、運営とwebマーケティングの運用を一貫して内製化することで迅速で高頻度な新コンテンツのリリース等に対応してきました。webマーケティング、ユーザビリティ及びコンテンツへの対応をすることにより、今後の競争力を強化してまいります。

③ 安定した需要の確保

アニメ・ゲームMD部門のOEM事業は、キャラクターグッズ業界をはじめとしたコンテンツ産業に高いニーズがあります。アニメ・ゲームや漫画などへの消費は、経済変動による影響が大きいが、大手企業の人気IP商品を獲得することにより、景気に左右されない、安定した売上の確保が大きな課題と考えております。当社には、大手企業のゲーム・漫画やアニメキャラクターとのコラボ商品の開発及び販売実績が多数ありますが、さらに小売り部門の実店舗やECサイトを通じて得る市場トレンド・消費者ニーズに関するマーケティング情報や開発のノウハウをOEM事業の提案内容に織り込み、他社ではなし得ない、小売の強みを活かした提案で、競合他社との差別化を図っております。

④ 新規・周辺領域ビジネスの立上げ

当社は設立以来、商材の企画・開発を行い、主に商材ごとのマルチブランド展開戦略で成長を図ってまいりました。当社が事業の高い成長と企業価値を継続的に向上させていくためには、既存及び新規ブランドの店舗開発を積極的に進めていくとともに新規・周辺領域ビジネスにチャレンジしていくことが必要であると考えております。その他事業では、不動産賃貸事業及び宿泊施設運営を開始しております。今後もリスク管理体制の整備・運用を徹底した上で、新規及び周辺領域ビジネスの立上げによる収益の多角化を積極的に進めてまいります。

 

(2) 組織運営上の課題

① 人材の採用と育成

当社グループが継続的成長を遂げるためには、各分野に精通した優秀な人材の確保が重要であると考えております。中でも、当社が提供する商品やサービスのテーマとなる「日本のカルチャー」に関連する知識や経験を備えたデザイナーやECサイト運営に係るエンジニアの確保が重要な課題であると認識しており、当該人材の採用に注力してまいります。

入社時には正社員、アルバイトを問わず、全ての社員・スタッフに当社の企業理念や今後の事業についての研修を実施し、全社員・スタッフが統一した意識を持ち業務に当たるよう育成をしております。

② 情報管理体制の強化

当社グループは主要な集客手段としてインターネット上に複数の自社媒体を運営しており、多数の個人情報を有しているため、情報管理が最重要課題であると認識しております。当社においては、厳格な個人情報管理体制を構築しておりますが、今後も、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備等を実施し、情報管理体制の維持及び強化を図ってまいります。また、社内業務の効率化と省力化を図るため、社内情報システムの整備を継続的に行ってまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループが掲げる経営理念『日本のカルチャーを世界へ』の“日本のカルチャー”とは、日本の風土そのもの、またそれにより育まれた日本人の民族性、生活様式/習慣、或いはそれらに影響を受けた人々が生み出してきた哲学や思想、文化・芸術や技術の賜物です。当社は、そのような“日本のカルチャー”を1人でも多くの方に実感できる場を提供することを通じて、日本の人々だけでなく世界の人々を幸せにすることが、当社グループの存在意義であると考えております。

経営理念『日本のカルチャーを世界へ』に基づき、お客様、お取引先様、株主様、従業員などすべてのステークホルダーの皆様と持続可能な社会の実現を目指してまいります。

 

(2)戦略

当社グループは人材を重要な経営資源と考えており、グループにおける人材の多様性を尊重することで組織の活性化を図り企業競争力を高め、持続的な成長・発展を目指しております。従業員が安心して働くことができる職場環境を整備することで従業員満足の向上を図り、仲間と共に向き合い、取り組み、成長していきたいという企業風土を醸成してまいります。

 

  ①人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

当社グループでは、ライフステージや個々の状況に合わせ、時短勤務や出勤時間の選択などが出来るようになっております。また、髪色や髪型、ネイル、ピアスなど外見にとらわれることなく、個々の多様性を重んじた採用を行っております。

また働きやすい職場環境づくりとして、頑張るお母さんを応援したい、少しでも支えになりたいという想いから「シングルマザー手当制度」の導入や、急な出費にも対応できるよう雇用形態にかかわらず誰でも使える「給与前払いシステム」などを導入しております。

さらに、コロナ禍を契機に、組織と個人の生産性を維持・向上させるべく、コミュニケーションツールのデジタル化、社内決裁の簡素化・デジタル化等を行っております。

 

(3)リスク管理

当社グループは、リスク管理規程を定め、全社的なリスク管理は管理部を中心に行っておりますが、サステナビリティに係るリスクの識別、優先的に対応すべきリスクの絞り込みについて、取締役会や経営会議の中でより詳細な検討を行い共有しております。優先的に対応すべきリスクの絞り込みについては、当社グループに与える財務的影響、当社グループの活動が環境・社会に与える影響、発生可能性を踏まえ検討してまいります。

 

(4)指標及び目標

当社グループでは、具体的な目標は特に定めておりませんが、性別や国籍に関係なく優秀な人材を管理職に登用する方針であり、人材育成や環境整備に努めております。

なお、女性従業員の比率は社員75.0%、パート・アルバイト88.3%と女性従業員の比率が高くなっております。今後も個々の多様性を重んじた採用を行い、優秀な人材を管理職に登用いたしますとともに、女性管理職の登用にも努めてまいります。

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも事業遂行上のリスクとは捉えていない事項についても、投資者の投資判断上もしくは当社の事業を理解いただく上で重要と考えられる事項は、投資者に対する情報開示の観点から記載しております。

なお、本文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において、当社グループの判断に基づくものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があります。

(1) 競合・経済情勢・市場規模について

① 競合について

当社グループが運営する事業は、物品の販売を行うインバウンドMD事業(アニメ・ゲームMD部門含む)とその他事業に大別されますが、アニメ・ゲームMD部門(OEM部門)の一部案件を除き、いずれの事業においても一般消費者が最終顧客となることから、常に、商品・サービス・価格に関して国内外の競合企業と競争状態にあります。当社グループの商品・サービス・価格の競合他社に対する魅力が劣る等により事業競争力が相対的に低下し、顧客が競合他社を選択する場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 経済情勢について

当社グループは「日本のカルチャー」をテーマに、国内の主要都市/観光地で服飾雑貨や生活雑貨等のオリジナル商品の販売を営んでおります。外部環境の変化による気候状況、景気後退、大規模災害等に伴う消費縮小、来店客減少によって当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 市場環境について

当社グループ事業を取り巻く市場環境は、日本文化を象徴するデザインや日本製の商品に対する好感度の高さなどにより需要が拡大している状態と考えております。市場規模の拡大から異業種企業の参入等、市場の構造変化が劇的に進んだ場合は当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

一方で、わが国における戦争・紛争・テロの発生、感染症等の疫病の流行、大規模地震や台風等の自然災害、外交関係の悪化による訪日外国人客の減少等の場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 法的規制について

当社インバウンドMD事業については「食品衛生法」「製造物責任法」「著作権法」「特定商取引法」「個人情報保護法」「電子消費者契約法」「商標法」「景品表示法」等の法的規制が存在しています。しかしながら、今後新たな法令等の制定や既存法令等の改正又は解釈の変更がなされ当社の事業の一部が制約を受ける場合、又は新たな対応を余儀なくされる場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 人材の採用・育成・確保について/雇用環境に係るリスク

当社グループの事業基盤として人材の確保が必要ですが、生産年齢人口の減少、雇用形態の変化等により、従業員の採用競争は厳しい状況にあります。こうした環境の中で適切な採用、人員配置が叶わない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、必要とする人員を確保するために非正規社員の時間給単価が上昇した場合には人件費比率が上昇し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 個人情報の管理・保護について/情報セキュリティに関するリスク

当社グループはサービス提供にあたり会員情報等の個人情報を取得、利用しているため「個人情報保護法」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課せられております。当社グループは、これら情報の消失や外部への漏洩防止を目的として、自社媒体の開発及び保守・運用を委託する業者についてはサーバの選定等事細かな事項に至るまでの決裁権を保持する等、情報管理体制を強化しております。また、当社グループは店舗の損益管理、勤怠管理及び会計処理などの情報処理の運営管理について、専門のソフトウェアを利用しており、バックアップやウィルス対策など、データや情報処理のセキュリティを確保しております。しかしながら、不測の事態により個人情報の消失や外部への漏洩事故が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの社会的信用の失墜等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) システム障害について

当社はインターネット上に自社ECサイトを運営しており、事業の安定的な運用のためにシステム強化及びセキュリティ対策を行っております。しかしながら、予期せぬ自然災害や不慮の事故等により当社が運営する媒体のコンピューターシステムに障害が発生した場合や、想定を超える急激なアクセス増等の一時的な過負荷によってコンピューターシステムが動作不能に陥った場合、サービス停止により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 特定人物への依存について/経営陣への依存について

当社グループの創業者であり創業以来の事業推進者である代表取締役森智宏は、当社グループの事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、当社グループの事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは過度に当該個人に依存しないよう、創業メンバーである専務取締役最上夢人をはじめとした経営幹部役職員を拡充し、権限委譲による分業体制と経営組織の強化に取り組んでおりますが、何等かの理由により当該各人による業務遂行が困難となり当社グループの業務の継続に支障が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 商品の品質について

当社インバウンドMD事業は外部の製造会社に生産を委託しております。新商品の生産にあたっては、デザイナーによる試作品の事前チェックを通過しないものは発売日を延期する等、品質最優先で対応しております。しかしながら、商品の予期せぬ不具合やそれによる事故等の発生により、当社グループの商品の安心・安全・信頼が害され、品質に対する信用を失うことになった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 直営店舗の賃借に係る差入保証金について/店舗開発について

当社の出店は、当社が建物等を賃借する直営店舗の形態を取っているため、賃貸人が破綻等の状態に陥り、当該店舗の継続的使用や差入保証金等の債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、新規出店は賃料、商圏人口、競合店の状況等を勘案し、総合的かつ慎重に検討を行いますが、条件に合致する物件が調達できない場合には計画通りの出店ができなくなり、さらに出店後においても店舗収益性が低下した場合等には、店舗資産の減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 天候の影響について/業績の季節要因について

当社グループは国内の主要都市/観光地に出店している店舗からの売上比率が高いため、出店地域で悪天候が長期に及んだ場合、来店客数の減少等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10) インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の掲示板への書き込みやそれを要因とするマスコミ報道等による風評・風説の流布が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの経営にとってマイナスの影響が生じ、当社グループの業績及び財政状態、株価に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 内部管理体制について

当社グループは未だ成長過程にあり、今後想定される業務拡大や新規事業の展開に対応するべく、継続的な人材の確保・育成、適切な人員配置、及び柔軟な組織改編により内部管理体制の強化を図っていく予定です。しかしながら、新たな人材の確保・育成、人員配置や組織改組が計画通りに進まず、内部管理体制の強化が進まない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 訴訟等について

当社グループは第三者の著作権侵害のないように体制の整備を進めておりますが、万が一当社グループの商品が第三者の知的財産権を侵害した場合等には、損害賠償等の訴訟を起こされる可能性がないとは言えません。その結果、当社グループの事業展開に対する支障の発生や企業イメージが低下するほか、金銭的負担の発生により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(13) カントリーリスクについて/為替変動について

当社インバウンドMD事業は生産の大半を海外の製造会社に委託しており、主な生産国は中国とタイです。そのため、当該地域に関係する市場リスク、信用リスクおよび地政学的リスク等や為替レートの大幅な変動等が当社の仕入れに影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 配当政策について

当社は、2025年12月期の業績及び中期的な業績見通し、投資計画、財務基盤等を総合的に勘案し、現時点においては、2026年の配当について、1株当たり12円を目安として検討しております。

配当原資の上限を約1億円とした場合、2026年の当社予想EBITDA(償却前営業利益)8.0億円との比較においても、配当額は限定的な水準であり、成長投資には影響がない範囲と考えています。

事業が概ね計画通りに進捗し、配当を実施する場合には、2026年6月の中間期及び同年12月の期末にそれぞれ概ね50%ずつを、各基準日時点の株主の皆様へお支払いすることを想定しております。

(15) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、取締役、従業員および社外協力者に対するインセンティブ付与を目的としたストック・オプション制度を採用しております。そのため、対象者により付与されている新株予約権の行使が行われた場合、既存株主の保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。

なお、本書提出日前月末現在における新株予約権による潜在株式数は2,898,600株であり、発行済株式総数6,511,724株の44.2%に相当します。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1) 業績

当連結会計年度(自2025年1月1日2025年12月31日)におけるわが国経済は、社会・経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな持ち直しが見られました。一方で、米国政府による関税政策の変更をはじめとする通商政策の動向や、各国の経済政策の変化等を背景とした世界経済の不確実性が高まっております。加えて、中国経済の動向や日中外交関係の変化等に伴う中国からの訪日客数の変動が国内景気に影響を与える可能性があり、また、物価上昇や中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

当社グループの属する小売・サービス業界は、アフターコロナにおいて消費者の購買行動が順調に回復する中でも、食材価格や労働不足による人件費上昇など、収益性の改善については厳しい状況は依然として続いております。また、2025年1月~12月の訪日外客数は約4,268万人となり、年間訪日外客数は過去最高を更新し(出典:日本政府観光局(JNTO))、インバウンド需要は順調に推移しております。このような経済環境の下、当社は「日本のカルチャーを世界へ」を経営理念に、「日本文化を感じるモノを作り販売する」事業を中心としたインバウンドMD事業及びその他事業の強化に引き続き取り組みました。個人消費や国内観光の回復や訪日外客数の増加を背景に、来店客数も増加(前年同期比28.1%増)しております。

当連結会計年度においては来店客数が前年同期比28.1%と増加したため増収となりました。出退店につきましては、当連結会計年度において出店は9店舗、退店は1店舗であり、当連結会計年度末の店舗数は合計35店舗(前連結会計連結年度末比8店舗増)となりました。一方で、店舗関連費用の削減に取り組み、販売費及び一般管理費は1,389,484千円となりました。

その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高2,783,840千円(前年同期比32.8%増)、営業利益567,712千円(前年同期比36.2%増)、経常利益531,563千円(前年同期比36.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益706,854千円(前年同期比77.4%増)となりました。

各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

(インバウンドMD事業)

インバウンドMD事業においては、観光客の増加により増収となりました。出店につきましては〔かんざし屋wargo〕を3店舗と、〔北斎グラフィック〕を3店舗、〔箸や万作〕を3店舗出店しました。当連結会計年度末における店舗数は、〔かんざし屋wargo〕13店舗(前連結会計年度末比5店舗増)、〔The Ichi〕1店舗(同2店舗減)、〔北斎グラフィック〕13店舗(同2店舗増)、〔箸や万作〕5店舗(同2店舗増)、〔1円着物wargo〕2店舗(同1店舗増)、〔MUSUMUSU〕1店舗(同±0)、合計35店舗(同8店舗増)となりました。その他、ネット通販、OEMサービス等も行っております。
 その結果、インバウンドMD事業の売上高は2,587,312千円(前年同期比30.7%増)、セグメント利益は786,301千円(前年同期比36.0%増)となりました。

(その他事業)

その他事業においては、子会社であるマイグレ株式会社により、静岡県を中心に空き家をリノベーションした不動産賃貸業及び宿泊施設を運営しています。

この結果、当連結会計年度におけるその他事業の売上高は199,287千円(前年同期比47.7%増)、セグメント利益は22,724千円(前年同期比11.8%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における資金は599,863千円(前年同期比409,449千円増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は610,154千円(前年同期比412,302千円増)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益556,123千円、前渡金の減少78,476千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は144,787千円(前年同期比47,624千円支出減)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出200,275千円、貸付金の回収による収入128,558千円、敷金の差入による支出39,487千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は55,917千円(前年同期比43,249千円支出減)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出282,692千円、短期借入れによる収入104,517千円及び長期借入金による収入126,000円によるものであります。

 

生産、受注及び販売の実績

(1) 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

仕入高(千円)

前年同期比(%)

インバウンドMD事業

806,422

18.6

 

 

(3) 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

受注高
(千円)

前年同期比
(%)

受注残高
(千円)

前年同期比(%)

インバウンドMD事業

369,158

3.0

38,802

77.6

 

(注) アニメ・ゲームMD部門で行っているOEM販売について集計しております。

 

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

売上高(千円)

前年同期比(%)

インバウンドMD事業

2,587,312

31.8

その他事業

196,527

48.8

合計

2,783,840

32.8

 

(注) 1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積もりとは乖離が生じる可能性があります。

なお、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

(2) 財政状態の分析

① 資産

流動資産は、前連結会計年度末に比べて230,078千円増加し1,071,128千円となりました。これは主に現金及び預金が409,449千円増加し、短期貸付金が128,558千円減少したことによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて360,320千円増加し794,734千円となりました。これは主に建物が111,706千円、繰延税金資産が166,572千円増加したことによります。

その結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて590,397千円増加し1,865,862千円となりました。

② 負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べて174,809千円減少し436,791千円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が257,728千円減少し、短期借入金が101,996円増加したことによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて66,038千円増加し161,547千円となりました。これは主に長期借入金が75,824千円増加したことによります。その結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて108,772千円減少し598,338千円となりました。

③ 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて699,169千円増加し1,267,524千円となりました。これは主に利益剰余金が706,854千円増加したことによります。

(3) 経営成績の分析

(売上高、売上原価及び売上総利益)

当連結会計年度における売上高は2,783,840千円となりました。訪日外客数が増加したことから、来店客数が前年同期比28.1%となり増収となりました。出退店につきましては、当連結会計年度において出店は9店舗、退店は1店舗であり、当連結会計年度末の店舗数は合計35店舗(前連結会計連結年度末比8店舗増)となりました。また、売上原価は826,643千円となりました。その結果、売上総利益は1,957,196千円となりました。

(販売費及び一般管理費並びに営業損失)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、店舗関連費用の削減に取り組み1,389,484千円となりました。その結果、当連結会計年度における営業利益は567,712千円となりました。

(営業外損益及び経常損失)

営業外収益は、受取利息の発生等により、5,509千円となりました。営業外費用は、支払利息8,188千円、持分法による投資損失24,313千円等により41,658千円となりました。その結果、当連結会計年度における経常利益は531,563千円となりました。

(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)

特別利益は、持分変動利益の発生等により33,166千円となりました。特別損失は固定資産除却損を計上した結果、8,607千円となりました。また、税金費用については、法人税、住人税及び事業税が15,841千円、法人税等調整額が△166,572千円の合計△150,731千円となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は706,854千円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

運転資金及び設備投資資金など必要な資金需要に対応するため、金融機関からの借入及び資本市場からの資金調達などにより必要資金を確保する方針であります。

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場環境・競合・経済情勢等の様々なリスク要因があり、それらが当社の業績及び財務状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しております。

(7) 経営戦略の現状と見通し

今後の見通しにつきましては、アフターコロナ後の国内観光消費の持ち直しやインバウンド需要の拡大などにより、経済活動は回復基調で推移することが期待される一方、ウクライナや中東地域をめぐる情勢の長期化による資源や原材料価格の高騰など、依然として先行き不透明な状況が続くことが考えられます。また、客数が順調に回復する中でも、エネルギー価格や原材料の仕入価格の高騰、円安による物価上昇、人件費の上昇などが懸念されており、不透明感のある経営環境が継続するものと見込んでおります。

当社グループのインバウンドMD事業は、全国主要観光地における店舗運営を軸に展開しており、2026年12月期は引き続き積極的な出店を予定しております。2026年12月期の見通しにつきましては、インバウンドMD事業における出店に関して、立地条件、契約条件、競合環境、収益性等を精査しながら総合的かつ慎重に検討を行い、戦略的な家賃条件交渉を行いながら出店を優先するとともに、周辺領域への新規展開を進めることで収益の多様化を図ってまいります。
 コスト面につきましては、売上単価の向上に向けた施策の推進に加え、継続的な経費最適化に取り組むことで利益率の向上を図ってまいります。また、本社機能につきましては、事業拡大に対応するため体制強化を進めてまいります。今後も本社及び店舗の運営効率の向上を図りながら、持続的な収益力の強化に努めてまいります。

以上により、2026年12月期の連結業績予想は、売上高3,600百万円、営業利益750百万円、経常利益740百万円、親会社株主に帰属する当期純利益650百万円を見込んでおります。

(8) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、経営課題に対する施策の実施に努めております。また、当社が最も重要な経営資源と考える人材については、出店計画に応じて綿密に人員計画を策定することで採用活動を適時に行うほか、教育研修制度を充実させることで必要な人材の確保に努める方針であります。

 

5 【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。