当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、社会を構成するメンバーとして、経営理念「様々な人々の期待に応える」の下、日々、株主の皆様、お客様、協力会社、地域社会、そして社員等、当社グループと関係するすべての方々(ステークホルダー)の期待に応えるべく、企業活動のあらゆる場面で「透明性」と「誠実さ」を大切にしながら活動をしております。その期待に誠実に応えていくことこそが当社グループの企業使命であるという認識の下、「商空間創りを通じ、皆の笑顔を創りだすこと」をミッションとし、商空間の企画・制作・保守メンテナンス等の事業を展開しております。この笑顔とは、「お客様の笑顔」、「お店でご活躍されている方の笑顔」、「お店に集う方の笑顔」、「すべての人々の暮らしのステージとなる地球の笑顔」であり、単なる「ものづくり」でなく、社会において様々な「笑顔になれるコト」を創出することを経営の基本方針としております。それゆえに当社グループは自らの仕事を建設業という範囲を超え、「サービス業である」と考えております。
そして、時代のニーズは新たな技術とともに変化していきますが、当社グループは安定した収益基盤を確立しながら、従来の枠組みに捉われず、時代の変化に柔軟に対応し、成長し続けられる企業でありたいと考えております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社は、2026年2月13日付にて「株式会社ラックランド(連結)中期経営計画(2026年12月期~2028年12月期)」(以下、(2)(3)において、「当中期経営計画」といいます。)を公表しております。
当中期経営計画の3か年は、次期中期経営計画(2029年12月期以降)に向けた「飛躍のための土台作りフェーズ」と位置づけております。ガバナンスの再構築をはじめ、DXを軸として、人財、事業、財務を含む4つのカテゴリを重点テーマに据え、当中期経営計画を実行してまいります。
(基本方針)
基本方針については、当中期経営計画の達成のため、開始時期別に以下の通り定めております。
2026年12月期~2028年12月期
透明性と誠実さを大切にし、持続可能な社会の実現に貢献する空間価値創造企業
企業活動のあらゆる場面で「透明性」と「誠実さ」を大切にし、サステナブルな社会の実現に貢献する。
2027年12月期~2028年12月期
笑顔と豊かさを生む空間価値創造企業
社会や顧客のニーズにあわせて、空間に新たな価値をもたらし、 「笑顔」と「豊かさ」を生み出すために、さらなる品質向上と営業力の強化に取り組む。
2028年12月期
私らしく働ける、成長できる空間価値創造企業
社員一人ひとりが「自分らしく働ける」組織文化の醸成を図り、社員と企業がともに成長できる環境を創る。
(数値目標)
当中期経営計画の3か年(2026年12月期~2028年12月期)においては、増収と利益率の安定を両輪に、株主還元を段階的に拡充し、持続的な成長と企業価値向上を目指すこととしております。
連結目標
単位:百万円
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2026年12月期 |
2027年12月期 |
2028年12月期 |
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売上高 |
58,000 |
60,000 |
62,000 |
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営業利益 |
4,176 |
4,380 |
4,588 |
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営業利益率 |
7.2% |
7.3% |
7.4% |
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配当性向 |
20% |
30% |
40% |
ROEについては、各期8.0%以上を目安としております。
(目標達成のための成長要素)
事業(サービス)、財務、人財の3要素を重点テーマに設定し、DXを軸にそれらの要素を循環させ、成長を加速させてまいります。
事業(サービス)
3つの資本「人・組織」、「技術力」、「財務基盤」を活用しながら、「ワンストップ対応力」、「機能とデザインの両立」、「専門性の高い設備領域をカバー」の3要素をコアコンピタンスとし、顧客価値を最大化すべく事業を展開する。
財務
持続的な成長に直結する領域(人財・運転資金・設備投資)に資金を集中させて成長を加速させる。
人財
社員一人ひとりの成長と働き甲斐を重視し、各取り組みを通じて、社員エンゲージメントの向上と組織力の強化を目指す。
DX
「可視化」 「最適化」を進め、データを有効に使える状態を実現することで、 「データで動く経営」へ転換し、経営基盤を確立する。
(3) 優先的に対処すべき業務上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く事業環境においては、建設業界全体における人材不足や人件費の上昇、案件の大型化・高度化に伴う施工管理体制の強化、並びに業務の効率化及び収益性の安定的な向上が重要な課題となっております。また、インフレや金利動向の変化、建設コストの高止まり等の外部環境を踏まえ、適切な受注戦略と財務健全性の維持を両立する経営が求められております。加えて、ガバナンス体制の継続的な強化は、当社グループにとって最重要課題であり、内部統制及びリスク管理体制の高度化、コンプライアンス意識の更なる浸透を図ってまいります。
これらの課題に対応するため、当社グループは、前記「(2)中長期的な会社の経営戦略」のとおり、当中期経営計画(2026年12月期から2028年12月期までの3か年を対象とする。)を策定し、「飛躍のための土台作りフェーズ」と位置付け、経営基盤の強化と収益構造の確立に取り組んでおります。当中期経営計画においては、事業(サービス)、人財、財務を重点テーマとし、これらをDXの推進により有機的に連動させることで、持続的な成長と企業価値向上を目指しております。
具体的には、建築士や施工管理技術者をはじめとする有資格者の確保・育成及び適切な配置を進めるとともに、業務プロセスの標準化・可視化及び基幹システムの刷新等を通じて、生産性向上と経営判断の迅速化を図ってまいります。また、提供価値の再定義及び事業ポートフォリオの最適化により、安定的な営業利益率の確保とROEの向上を目指すとともに、キャッシュ創出力の強化と投資の選択と集中を進めてまいります。
株主還元につきましては、成長投資とのバランスを踏まえつつ、段階的な配当性向の引き上げを視野に入れ、持続的な還元を実現できる経営基盤の構築に努め、中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社は、空間価値創造企業として持続可能な社会の実現に貢献するために、透明性と誠実さを大切にし、当社を中心としたガバナンス体制のもと、当社グループにてサステナビリティ経営を推進しております。
(1)ガバナンス
当社は、「商空間創りを通じ、皆の笑顔を創りだすこと」を企業ミッションとして掲げ、当社グループとして事業活動を通じて持続可能な社会の実現と企業価値の向上の両立を目指しております。
サステナビリティに関する重要事項については、経営戦略と一体的に推進することを目的として、取締役会の監督のもと、2026年12月期よりサステナビリティ委員会を設置予定であり、全社的な取組を推進する体制を整備して参ります。
同委員会では、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する重要課題の特定、目標設定、進捗管理および改善施策の検討を行い、その内容は経営会議等を通じて取締役会へ報告され、必要な意思決定及び監督が行われるものとなります。
また、当社は過去の不適切会計事案を踏まえ、ガバナンス体制の強化を重要な経営課題として位置付けており、内部統制及びコンプライアンス体制の強化、透明性の高い経営の実現に継続的に取り組んでおります。
(2)リスク管理
当社グループは持続可能な社会の実現に対し、当社グループが社会に与えるリスクを可能な限り低減するため、リスク・コンプライアンス委員会において、サステナビリティに関するリスクを含む様々な経営リスクを適宜洗い出し、その取り組み状況の進捗管理を行っております。
サステナビリティに関連するリスクについては、以下の観点から識別・評価を行っております。
① 環境規制の強化や脱炭素化への対応
② 建設業界における人財不足への対応
③ 建設コスト上昇やサプライチェーンリスクへの対応
④ コンプライアンス遵守
これらのリスクについては、リスク・コンプライアンス委員会に加え、新たに設置予定のサステナビリティ委員会においても定期的に状況を把握し、必要な対応策を検討・実施することでリスクの低減に努めて参ります。
(3)戦略
当社グループは、持続的な事業成長と社会課題の解決を両立するため、ステークホルダーにとっての重要性及び事業成長への影響度を踏まえ、課題へ取り組んでおります。なお、2026年12月期において設立予定のサステナビリティ委員会において重要性評価に基づき重点課題を特定し事業を進めてまいります。
① 環境(Environment)
事業活動を通じて環境負荷の低減に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献することを目指しております。主な取組は以下のとおりです。
・冷凍冷蔵機器にて使用するフロンガスの適切な回収
・オフィスにおける環境負荷の低減(ペーパーレス化の推進など)
・銅を含む希少資材の代替資材の模索
・資源循環の推進および廃棄物削減
② 社会(Social)
当社の事業成長の基盤は「人財」であるとの認識のもと、社員一人ひとりが能力を発揮できる環境づくりと技術の継承を重視しております。
主な取組は以下のとおりです。
・有資格者の採用強化及び専門人財の育成
・技術承継及び教育研修の体系化
・多様で柔軟な働き方の推進
・タレントマネジメントシステムの導入による人財活用の高度化
また、DXの推進により業務の効率化や生産性向上を図るとともに、社員エンゲージメントの向上と組織力の強化を図っております。
③ ガバナンス(Governance)
透明性と誠実さを重視した企業活動を基本方針とし、以下の取組を推進しております。
・内部統制体制の強化
・コンプライアンス意識の徹底
・リスク管理体制の高度化
・経営の透明性向上
これらの取組により、社会及びステークホルダーからの信頼回復と持続的な企業価値向上を目指しております。
(4)指標及び目標
当社グループは、持続的な企業価値向上のため、財務及び非財務の両面から指標を設定し、継続的な改善に取り組んで参ります。現在のところ、サステナビリティに関する具体的な目標及び指標を定めておりませんが、新たに設置予定のサステナビリティ委員会にて今後、企業としての成長を図る中で適切な目標及び指標を設定してまいります。なお、2025年12月期の実績の一例は以下のとおりとなります。
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指標 |
2025年12月期実績(注1) |
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(注)1.当社グループ全体における実績値の確認が困難であるため、当社における実績を記載しています。
2.管理職は、課長以上を指します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 特定の業界及び特定の取引先への依存について
当社グループは、新規顧客の開拓等による取引先分散の継続的な推進を行っており、特定取引先への販売依存はありませんが、飲食料品小売業界及び外食業界に属する企業への売上高が大きなウェイトを占めております。このため、景気動向やこれらの業界動向の変動により顧客企業の事業環境に急激な変化が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。2025年12月期(連結)における飲食料品小売業界への依存度は35.5%(2024年12月期(連結)27.4%)、外食業界への依存度は16.0%(2024年12月期(連結)18.4%)であります。
(2) 業績の季節変動及び大型案件の引渡し時期の変動について
当社グループは、食品スーパーマーケットや外食産業の店舗における企画・設計・施工・メンテナンスを主な事業としている関係上、顧客企業の出店政策や出店計画に影響を受け、業績に季節的な変動が見られます。売上高の季節的変動に伴い、営業利益も同様の傾向があります。当連結会計年度及び前連結会計年度の上半期・下半期のそれぞれの売上高及び営業利益(△は営業損失)は下記のとおりであります。
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(単位:百万円) |
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上半期(1月~6月) |
下半期(7月~12月) |
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2024年12月期 |
売上高(構成比) |
24,646(51.7%) |
23,013(48.3%) |
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営業利益(構成比) |
1,111(475.9%) |
△877(△375.9%) |
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2025年12月期 |
売上高(構成比) |
25,882(45.7%) |
30,691(54.3%) |
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営業利益(構成比) |
1,637(40.6%) |
2,395(59.4%) |
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なお、売上規模が多額の大型案件の受注増加に伴い、躯体工事等の請負範囲外の前工程の遅延、顧客の事情による工期延期・工期延長や天災その他予想し得ない事態による工期の遅延等により大型案件の引渡し時期が各四半期末もしくは期末を越えて遅延した場合、当社グループの業績が変動する可能性があります。
(3) 品質管理について
品質管理につきましては、設計及び制作分野における知識や経験の豊富な専門人員で構成する品質管理の専門部署を社内に設置し、設計及び施工の過程において同部署による複数回の品質チェックを行うなど、十分な品質管理体制を整備しております。
しかしながら、万が一、想定外の不良やチェック漏れ等により多額の工事のやり直しや顧客への補償金が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 債権管理について
債権管理につきましては、顧客企業からの受注に当たって事前の与信調査から債権発生・回収まで、一貫した管理体制を整備しております。また、原則として債権を長期間にわたり分割して回収する延払条件付き契約の締結は禁止しておりますが、諸々の事情を鑑み、当該契約の締結を行う場合には、連帯保証や担保差入れなどにより債権保全を図っております。
訴訟による和解決定など特殊な事情により締結した延払条件付き契約に係る債権については、当該債権残高に対して個別に回収可能性を検討し貸倒引当金を計上しております。
しかしながら、経済環境の激変などにより顧客企業の属する業界動向に急速な悪化が生じた場合には、債権の滞留や貸倒れが発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 業界に対する特有の法的規制並びに主要な業務に係る免許及び許認可等について
当社グループの主要な事業活動の継続には下記の許認可が必要ですが、「建設業法」においては第29条、「建築士法」においては第26条、「宅地建物取引業法」につきましては第66条に、取消、営業停止等の事由が定められております。当社グループは、2025年12月31日現在において、これらに該当する事実はないと認識しております。
しかしながら、将来、取消等の事由が生じた場合、当社グループの事業遂行に支障をきたし、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2025年12月31日現在)
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許認可等の名称 |
根拠法令 |
許認可等の内容 |
有効期間 |
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特定建設業 |
建設業法 |
電気工事業、管工事業、建築工事業、熱絶縁工事業、内装仕上工事業、大工工事業、左官工事業、とび・土工工事業、石工事業、屋根工事業、鉄筋工事業、板金工事業、鋼構造物工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、ガラス工事業、塗装工事業、防水工事業、建具工事業、解体工事業の許可 (特-6)第10470号 |
2025年3月4日~ 2030年3月3日 |
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一般建設業 |
建設業法 |
土木工事業、ほ装工事業、水道施設工事業、消防施設工事業、しゆんせつ工事業の許可 (般-1)第10470号 |
2025年3月4日~ 2030年3月3日 |
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一級建築士事務所 |
建築士法 |
一級建築士事務所の登録許可 東京都知事登録 第40172号 |
2025年8月10日~ 2030年8月9日 |
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一級建築士事務所の登録許可 宮城県知事登録 第24010106号 |
2024年10月27日~ 2029年10月26日 |
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宅地建物取引業 |
宅地建物 取引業法 |
宅地建物取引業の免許 国土交通大臣(2)第9568号 |
2024年7月4日~ 2029年7月3日 |
また、当社グループの主要顧客先であるスーパーマーケット業界や外食業界に対する主な法的規制として、大規模小売店舗立地法、中心市街地活性化法、都市計画法、食品衛生法、食品リサイクル法があります。当社グループは、自社グループ及び顧客の事業に関連する各種法令を熟知し遵守して、要件の充足、免許の取得、必要な届出等を行い、事業を展開しております。
しかしながら、当該各種法令の改廃や新たな法的規制が導入された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 人材の確保について
当社グループは、設計・施工・メンテナンス業務の内製化による収益確保のため、数年前より先行して人員確保を行い、専門的な技能者の育成に努めてまいりました。しかしながら、今後の育成が計画通りに進まず、必要数の技能者の確保が困難な状態となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 資材価格の変動について
当社グループは、冷凍冷蔵機器や工事主要材料等につきまして、受注後に即時発注するなど資材価格の変動を極力抑制する原価管理体制を整備しております。しかしながら、原材料価格の高騰を請負代金に反映することが困難な状態となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 有価証券投資について
当社グループは、既存顧客との営業上の取引関係の更なる強化、あるいは新規顧客の開拓及び取引関係の強化のため、株式の持合を行っております。
2025年12月期末の残高は84百万円でありますが、顧客企業が属する業界の株式市場の低迷などにより、株価が著しく下落した場合は評価損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) M&A、組織再編等について
当社グループは、事業戦略上、企業価値の向上を目的として必要に応じて企業や事業の買収、組織再編等を行っております。
当該行為に際しては、入念な調査、分析、検討を行っておりますが、買収時点では想定できなかった収益性の低下等の不測の事態が生じる場合や、グループ会社間におけるシナジーが当初想定したほど発揮されない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 事故及び災害について
当社グループは、現場での安全確保・管理には万全を期して取り組んでおりますが、施工中に予期せぬ重大事故が発生した場合には、経営成績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、地震、風水害等の予期しない大規模災害が発生した場合にも、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローの状況について、その概要ならびに経営者の視点による認識および分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の概要
当連結会計年度(2025年1月1日~2025年12月31日)におけるわが国経済は、米国政権交代に伴う米国の通商政策の先行き不透明感が続くなか、物価の上昇や金利環境の正常化、さらに国内における人手不足に伴う人件費の上昇などにより、企業のコスト負担が高まる状況が継続しました。一方で、インバウンド需要の回復や個人消費の持ち直しを背景に、わが国経済は緩やかな成長基調を維持しました。
建設業界においては、資材価格の高止まりに加え、就業者数の長期的な減少や高齢化の進行に伴う人手不足の深刻化により、人件費の上昇が継続するなど、コスト面において厳しい事業環境が続いています。その一方で、非製造業分野を中心とした民間工事の受注は堅調に推移しており、建築需要の底堅さがうかがえます。さらに、既存建築物の利活用や業態変更に伴う改装・改修ニーズについても、外部環境の変化や消費者ニーズの多様化を背景に着実な拡大が見られ、特に外食産業、宿泊業及び小売業においては、施設の機能更新や集客力強化を目的としたリニューアル需要が堅調に推移しました。
このような市場環境のもと、当社が手掛ける既存施設の改装工事や、新築建築物の竣工後又は躯体工事後に行う内装工事・設備工事といった後工程においても、引き合いは引き続き活発な状況となりました。一方で、後工程を担う事業特性上、ゼネコン等による建築工事の進捗状況や工程変更の影響を受けやすく、外部環境の変化に対する柔軟な対応力や、建設業界全体の課題である施工力確保への対応が引き続き求められる事業環境となっています。
このように、建設業界においては建設需要が活況な一方で、施工力不足や前工程の工期遅延リスク等の諸課題を内包した事業環境下においても、当社の当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度(2024年1月1日~2024年12月31日)と比較して、売上高及び各段階利益ともに大幅な増加となりました。受注環境は概ね良好に推移し、大型物件の引渡しもあったことから、売上高は大幅に増加しました。また、売上高の増加に伴う売上総利益の拡大に加え、労務費等のコスト上昇が継続するなかにおいても、適正な受注価格の確保が進んだことにより粗利率が上昇しました。さらに、交際接待費や販管費に係る業務委託費等の削減をはじめとするコスト抑制に努めた結果、特別損失として貸倒引当金繰入額等が発生したものの、親会社株主に帰属する当期純利益についても大幅な増加となりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上565億7千4百万円(前期比18.7%増)、営業利益40億3千3百万円(前期比1,627.3%)、経常利益41億5千1百万円(前期比968.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益20億8千1百万円(前期は4億7千9百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、当社では、物件用途や提供サービスを基準として事業分野を6つに区分しており、その事業分野ごとの当連結会計年度の売上高及び概況は以下のとおりであります。
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(単位:百万円未満切捨) |
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事業分野の名称 |
前連結会計年度 自 2024年1月1日 至 2024年12月31日 |
当連結会計年度 自 2025年1月1日 至 2025年12月31日 |
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金 額 |
構成比 (%) |
金 額 |
構成比 (%) |
|
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店舗施設の制作事業(企画・設計・施工) |
29,653 |
62.2 |
32,259 |
57.0 |
|
商業施設の制作事業(企画・設計・施工) |
8,022 |
16.8 |
13,630 |
24.1 |
|
食品工場、物流倉庫の制作事業(企画・設計・施工) |
3,249 |
6.8 |
1,606 |
2.8 |
|
メンテナンス事業 |
2,872 |
6.0 |
2,789 |
4.9 |
|
省エネ・CO2削減事業 |
104 |
0.2 |
76 |
0.1 |
|
建築事業 |
3,756 |
7.9 |
6,211 |
11.0 |
|
計 |
47,659 |
100.0 |
56,574 |
100.0 |
《店舗施設の制作事業》
店舗施設の制作事業につきましては、スーパーマーケット、飲食店、食品専門店等の「食」に関わる店舗をはじめ、雑貨店、クリニック、ドラッグストア等、様々な業種・業態の店舗を制作しております。
当該事業は、当社の創業初期から当社の事業の中核を担っており、工期は2~3か月程度の短工期物件が多くを占めています。
近年ではネットショッピングの需要が一段と高まり発展していく中で、今後は店舗の役割や意義が変わってくることもあり得ると考えており、当社が創業以来得意とする「食」に関連する物件や冷凍冷蔵技術を必要とする物件に軸を据えつつも、新たな業種・業態の店舗を積極的に開拓し、引き続き、時代や社会の変化を捉え、お客様のご要望に的確に対応できる体制・サービスを目指し事業活動を継続しております。
その結果、店舗施設の制作事業における当連結会計年度の売上高は322億5千9百万円(前期比8.8%増)となりました。
《商業施設の制作事業》
商業施設の制作事業につきましては、商業施設における建築設備の設計・施工と、施設内における複数のテナントの出店専有部及び共用部を制作しております。
当該事業は、店舗施設の制作で培った内装と設備の技術を背景として、当社が更に成長するために注力している事業であり、特に、不動産デベロッパーや鉄道会社系列の企業を中心に顧客開拓を進めてまいりました。とりわけ当該事業においては、資金力を有する法人による不動産の有効活用や来客数増加を目的とした大規模改装の引き合いが多く寄せられている状況が続いております。
その結果、商業施設の制作事業における当連結会計年度の売上高は136億3千万円(前期比69.9%増)となりました。
《食品工場、物流倉庫の制作事業》
食品工場、物流倉庫の制作事業は、衛生・温度管理が求められる食品工場や冷蔵倉庫に加え、汎用的な物流施設も含め制作しております。当該事業は、店舗施設の制作事業と比較して物件規模が大きく、工期は長期となる傾向にあります。当社は創業以来、「食」に関連する分野に携わっており、設備に関する技術のほか、冷凍冷蔵技術や食品安全の知見を活かしたサービス提供が可能な分野となります。
食品工場分野では、HACCPの制度化や消費者の食品安全意識の高まりに加え、日本政府による農林水産物・食品の輸出拡大政策を背景に、食品安全規格取得への対応ニーズが増加しております。また、物流倉庫分野では、ライフスタイルの変化による冷凍食品需要の拡大や、物流の2024年問題を受けた拠点再編の動きなどを背景に、冷凍冷蔵設備を備えた施設への投資が増加傾向にあります。こうした市場環境の下、当該事業への引き合いも継続的に発生している状況です。
その結果、当該事業への引き合いも継続的に発生している状況であるものの、受注の端境期にあるため、食品工場、物流倉庫の制作事業における当連結会計年度の売上高は16億6百万円(前期比50.6%減)となりました。
《メンテナンス事業》
メンテナンス事業につきましては、各種店舗、商業施設、旅客施設等、建物における設備や内装の保守や修繕を行っております。
当該事業は、当社創業初期から取引があったスーパーマーケットや飲食店のメンテナンス業務から始まっておりますが、内装工事の施工完了後や設備設置工事完了後において、顧客との接点を保つことに繋がり、ビジネスの継続性確保に貢献しております。
また、従来の訪問型の保守や修繕といったメンテナンスだけではなく、冷凍冷蔵設備の技術を活かしつつ、新たな形として食品工場向けの常駐型設備メンテナンスサービスも行っており、当社の設備や内装における技術や、食品安全への知見を生かしメンテナンスサービスを提供しております。
その結果、メンテナンス事業における当連結会計年度の売上高は27億8千9百万円(前期比2.9%減)となりました。
《省エネ・CO2削減事業》
省エネ・CO2削減事業につきましては、エアコンや厨房機器等のレンタルや、省エネ・CO2削減に係るLED等の機器販売を対象としております。
当社のレンタル事業は、エアコンレンタルから始まり、食器洗浄機、電気フライヤー、油ろ過機、業冷庫、製氷機、キュービクル(高圧受電設備)、GHP(ガスヒートポンプ)をはじめ、お客様のニーズに合わせた多様な設備のレンタルを行っております。当該事業は、単なる設計・施工・メンテナンスのサービス提供にとどまらず、省エネ・CO2削減を目的とした新機種の導入を、初期コストを抑制しながら実現したい顧客のニーズにも対応することで、その他の制作事業につなげるべく営業活動をしております。
その結果、省エネ・CO2削減事業における当連結会計年度の売上高は7千6百万円(前期比26.7%減)となりました。
《建築事業》
建築事業につきましては、建物新築工事をはじめ、コンバージョン等の建物全体を対象としたリニューアル工事のほか、建物の耐震診断作業とその結果に基づく耐震補強工事を行っております。
当該事業は、当社の他事業と比較して、工期が長期にわたります。当該事業は、店舗制作から事業を開始した当社において、更なる成長を目指して建物全体へ事業領域を広げ、取組みを始めた分野であります。
最近では、日本経済の活況化やインバウンド需要の高まりにより、ホテルの改装工事をはじめ、様々な業態の物件の引き合いを多くいただいている状況であります。
その結果、建築事業における当連結会計年度の売上高は62億1千1百万円(前期比65.3%増)となりました。
(2) 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、一貫した店舗施設制作事業を事業内容とする単一セグメントであるため、制作、受注及び販売実績については、セグメント別の記載を省略しております。なお、販売実績につきましては物件用途や提供サービスを基準とした事業分野ごとに区分して記載しております。
① 制作実績
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当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
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金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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店舗施設制作事業 (単一セグメント) |
50,921 |
122.2 |
(注) 金額は販売価額で算定しております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
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|
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
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店舗施設制作事業 (単一セグメント) |
55,026 |
119.2 |
17,594 |
110.5 |
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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|
当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
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金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
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店舗施設制作事業 (単一セグメント) |
56,574 |
118.7 |
(3) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(4) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、297億4千万円と前連結会計年度末に比べ42億4千4百万円の増加となりました。
流動資産は、232億7千8百万円と前連結会計年度末に比べ63億9千1百万円の増加となりました。これは、現金及び預金が増加したことに加えて、売上債権及び棚卸資産、前渡金が増加したことが主な要因であります。
固定資産は、64億6千1百万円と前連結会計年度末に比べ21億4千6百万円の減少となりました。これは、保有株式の売却による投資有価証券の減少、当社の保有する横浜メンテナンスステーション及び福利厚生施設の土地を売却したこと及び子会社の売却による土地及びその他償却資産の減少、ソフトウエア仮勘定を除却したことが主な要因となります。
(負債の部)
流動負債は、156億4千4百万円と前連結会計年度末に比べ4億6千万円の増加となりました。これは、返済による有利子負債の減少及び2024年12月期に一括計上を行った振替休日買取に係る賃金支払いを実施したことによる未払費用の減少があったものの、仕入債務及び契約負債、未払法人税等及び未払消費税等、賞与引当金が増加したことが主な要因であります。
固定負債は9億8千4百万円と前連結会計年度末に比べ9百万円の減少となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金への振替による減少が主な要因であります。
以上の結果、負債の部は166億2千8百万円と前連結会計年度末に比べ4億5千1百万円の増加となりました。
(純資産の部)
純資産の部は131億1千1百万円と前連結会計年度末に比べ37億9千3百万円の増加となりました。これは、第三者割当による新株式の発行及び自己株式の処分による資本金及び資本剰余金の増加及び自己株式の減少、親会社株主に帰属する当期純利益の計上が主な要因であります。
なお、自己資本比率は43.9%と前連結会計年度末より7.5ポイント増加しております。
(5) 経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、建設業界の受注環境が概ね良好に推移する中、大型物件の引渡しもあったことや、物価や労務費等のコスト上昇が継続する中においても適正な発注価額の確保が進んだことともあり、565億7千4百万円(前期比18.7%増)となりました。
② 売上原価
当連結会計年度の売上原価は、上記の「① 売上高」に記載のとおりの事業環境下において、売上原価の上昇要因はあったものの、適正な発注価額の確保が進んだこと等により、売上原価率は82.8%となり前連結会計年度より4.7ポイント減少しました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、主に当社において、交際接待費や販売費及び一般管理費に係る業務委託費等の抑制等、無駄なコストの削減に努めたことを受け、前年同期より2千7百万円減少し、57億1千7百万円(前期比0.5%減)となりました。
④ 営業損益
当連結会計年度は上記の結果により40億3千3百万円の営業利益(前期比1,627.3%)となりました。
⑤ 営業外収益及び営業外費用
営業外収益は、主に不動産賃貸料により3億7百万円(前期比25.1%減)となりました。また、営業外費用は、主に支払利息及び不動産賃貸原価により1億8千8百万円(前期比25.8%減)となりました。
⑥ 経常損益
当連結会計年度は41億5千1百万円の経常利益(前期比968.6%増)となりました。
⑦ 特別利益及び特別損失
特別利益は、主に当社の不動産売却にかかる固定資産売却益及び投資有価証券売却益の計上により1億4千万円となりました。
また、特別損失は、主に長期売掛金の期末残高1,521百万円に対して599百万円の貸倒引当金繰入額を設定したこと、固定資産除却損及び関係会社売却損の計上により9億8千3百万円となりました。
⑧ 税金等調整前当期純損益
当連結会計年度は33億8百万円の税金等調整前当期純利益(前期は4億1百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
⑨ 法人税等
法人税等(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の合計額)は11億8千1百万円(前期比1,455.4%)となりました。これは主に当社における課税所得の増加によるものです。
⑩ 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、外部株主が存在する連結子会社の当期純利益(又は当期純損失)の増減の影響を受けますが、当社グループにおける影響は僅少であります。
⑪ 親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度は20億8千1百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前期は4億7千9百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
その結果、当連結会計年度における自己資本当期純利益率(ROE)は、18.6%(前期は△5.0%)となりました。
(6) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ46億6千8百万円増加し、当連結会計年度末残高は113億3千7百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は44億5千3百万円(前連結会計年度は8億6千万円の増加)となりました。
これは、売上債権及び契約資産の増加があったものの、税金等調整前当期純利益の計上、仕入債務及び契約負債の増加、貸倒引当金及び賞与引当金の増加が主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の増加は7億3百万円(前連結会計年度は4億9千8百万円の増加)となりました。
これは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出があったものの、投資有価証券の売却による収入及び有形固定資産の売却による収入があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は5億3百万円(前連結会計年度は11億1千万円の減少)となりました。
これは、第三者割当による株式の発行による収入及び自己株式の処分による収入及びグループ会社において新たな長期の借入れがあったものの、短期借入金及び長期借入金の返済による支出が主な要因であります。
(7) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、制作原価並びに販売費及び一般管理費の営業費用であります。また、設備投資資金需要の主なものとしては、業容拡大等による事務所等の拡張、メンテナンスステーション開設、移転による内装費用等、省人化及び効率化及び間接業務の削減を目的にしたシステムの費用があり、その他の資金需要として、当社グループの分野の強化及び技術者の補充を目的にした採用費用があります。
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用、金融機関からの借入及び社債の発行等により資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は2,324百万円となりました。
(8) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおり、当社グループは、いかなる事業環境の変化においても企業として継続のうえ、持続的に成長していくために、2026年2月13日付にて「株式会社ラックランド(連結)中期経営計画(2026年12月期~2028年12月期)」を公表しておりますので、ご参照ください。なお、当連結会計年度を含む直近3連結会計年度の各数値は以下のとおりです。
単位: 百万円
|
連結数値 |
2023年度 (第54期) |
2024年度 (第55期) |
2025年度 (第56期) |
|
営業利益 |
460 |
233 |
4,033 |
|
売上高営業利益率 |
1.0% |
0.5% |
7.1% |
|
自己資本当期純利益率(ROE) |
2.5% |
△5.0% |
18.6% |
|
配当性向 |
‐ |
‐ |
9.9% |
(9) 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(1) 企業・株主間のガバナンスに関する合意
当社は、当社の元代表取締役社長望月圭一郎氏(以下「望月氏」といいます。)が代表取締役を務め、100%出資をしている望月氏の資産管理会社であり、かつ当社の主要株主であります株式会社エイ・クリエイツ(以下「エイ社」といいます。)と、当社グループに対する物件受注に関する情報提供及び顧客紹介を目的とした業務委託契約(契約書タイトル「情報提供に関する基本契約書」)(以下「本基本契約」といいます。)を締結しており、本基本契約には、下記③のとおり、ガバナンスに関する合意が含まれております。
① 本基本契約を締結した年月日
2024年9月18日
② 本基本契約の相手方の名称及び住所
名称 株式会社エイ・クリエイツ
住所 神奈川県横浜市都筑区中川一丁目2番
③ 本合意の内容
本基本契約は、エイ社が当社グループ各社に対し、物件受注に係る情報提供及び顧客紹介を行い、その結果、当社グループ各社と顧客との間で契約が成立し、かつ工事又は設計に着手した場合には、当社グループ各社が請け負った金額(税抜)に対し、一定の固定料率を上限とする紹介料を案件引渡完了後に支払うことを内容とするものであります。
本基本契約には、利益相反の防止及び当社の独立性の確保の観点から、望月氏及びエイ社が遵守すべき事項等を定めた特約が設けられており、その一内容として、エイ社及び望月氏が保有する当社の株式にかかる議決権の行使を、当社の指名・報酬委員会が指定する者に委託すること、及び委託期間は本基本契約の終了時までとすることが定められています。
④ 合意の目的及び取締役会における検討状況その他の当社における当該合意に係る意思決定に至る過程
本基本契約は、当社グループの受注機会の拡大及び事業機会の創出を目的として締結したものであります。
一方で、本契約の相手方は当社の元代表取締役社長が関与する会社であることから、利益相反の可能性を踏まえ、当社は本基本契約の締結にあたり、取締役会において以下の観点から慎重な検討を行っております。
・取引条件の妥当性及び合理性
・第三者との取引条件との比較可能性
・当社の独立性及び意思決定への影響
・コーポレート・ガバナンス上のリスク
また、当該検討に際しては、独立社外取締役の関与のもと審議を行い、その妥当性及び合理性が確認されたことから、本基本契約の締結を決議しております。
さらに、当社監査等委員会は、本基本契約に基づくエイ社の遵守状況について継続的なモニタリングを実施しております。
加えて、エイ社及び望月氏が保有する当社株式にかかる議決権の行使について、当社の指名・報酬委員会が指定する者に委託する措置は、エイ社及び望月氏による議決権行使が当社の経営意思決定に過度な影響を及ぼすことを防止し、経営の独立性及びコーポレート・ガバナンスの実効性を確保することを目的とするものであります。
当該事項についても、当社の経営の独立性及び意思決定の公正性を確保する観点から、取締役会において必要性及び合理性について慎重な検討を行い、その妥当性が確認されたことから、本基本契約の内容として決定しております。
⑤ 本合意が当社の企業統治に及ぼす影響
本基本契約は、当社の元代表取締役社長が関与する会社との取引であることから、当社の企業統治に一定の影響を及ぼす可能性があります。
このため当社は、本基本契約において、以下のような利益相反防止及びガバナンス確保のための措置を講じております。
・エイ社が紹介した顧客に対する当社グループの独立した営業活動の確保
・エイ社が当社グループの契約締結権限を有しない旨の明示
・案件紹介書及び活動報告書の提出による業務の可視化
・当社監査等委員会による定期的なモニタリング及び面談の実施
・望月氏のビジネスリテラシー向上に関する研修受講及び報告の義務付け
・エイ社及び望月氏が保有する当社株式に係る議決権行使について、当社指名・報酬委員会が指定する者への委任
これらの措置により、当社は、本基本契約に係る取引の透明性及び公正性を確保するとともに、利益相反の適切な管理を行っております。
また、エイ社及び望月氏が保有する当社株式にかかる議決権の行使について、当社の指名・報酬委員会が指定する者に委託する措置により、議決権行使が当社の経営意思決定に過度な影響を及ぼすことを防止し、経営の独立性及びコーポレート・ガバナンスの実効性の確保を図っております。
さらに、当社監査等委員会によるモニタリングの結果、本基本契約に基づく遵守事項について重大な違反は確認されておりません。
以上のことから、本基本契約が当社の企業統治に与える影響は限定的であると認識しております。
金額が僅少のため、記載を省略しております。なお、当社グループにおいて、研究開発活動は主に連結子会社であるマッハ機器株式会社が行っております。