第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは「ウェルビーイングのスタンダードを創る」というビジョンを掲げております。

当社グループが定義している「ウェルビーイング」とは、以下のとおりです。

「毎日、楽しくて仕方がない」という気持ちで目が覚める。

信頼できる職場で一日を過ごし、満ち足りた気持ちで家に帰る。

やる気に満ち溢れ、自らだけではなくチームを奮い立たせ、そして、信じるビジョンを達成する。

 

多くの労働者は、限界まで働き、心や身体の健康を失って、初めて、「その重要性に気付く」ということが少なくないのではないかと考えます。

当社グループはメンタルヘルスの問題の解決を通じて、働く人々が健康問題で不幸に陥らない「心身の健康問題を考えることが身近になる世界」を実現したいと考えております。

当社グループでは、このビジョンのもと、企業にとって最適なメンタルヘルスケア体制をクラウドサービスを活用しながら構築運用し、多くの職場における従業員のメンタルヘルス問題に取り組み、解決の方策を探し続けていきたいと考えております。

 

(2) 経営戦略及び市場戦略等

① メンタルヘルスソリューション事業の成長戦略

当社グループでは、中核事業であるメンタルヘルスソリューション事業の成長のため、以下の戦略をとっております。

ⅰ.売上高に占めるエンタープライズの比率向上

当社グループでは、従業員1,000名以上かつ「産業医クラウド」の売上高月額20万円以上(見込を含む)の企業(グループ)を「エンタープライズ」と定義しております。エンタープライズは一件当たり売上金額が大きく、月次経常収益(MRR)の増加に大きく貢献するため、売上全体におけるエンタープライズの比率向上を目指しております。

2025年12月末現在で、1,000人以上の従業員の顧客企業数は当社の総契約件数中9.8%の223グループであります。

 

ⅱ.エンタープライズの一顧客グループ当たり単価の向上

エンタープライズは、従業員に比例して取引金額が大きいこと、ニーズが多種多様であること、グループ全体の労働安全衛生の対応等から、単価向上が見込みやすい顧客グループです。エンタープライズは、産業医業務の「形式運用」から職場のメンタルヘルスケア対応にかかる「課題解決型運用」への道を模索している先が多く、当社スタッフによるカウンセリングを実施することで、ニーズに則した産業医及び保健師による役務提供、企業の内実に合致した「ELPIS」サービスの追加が期待できるため、長期契約による売上単価の向上を見込んでおります。

実際に、多少の増減はあるものの、エンタープライズ一顧客グループ当たりの単価は向上傾向にあり、平均単価向上を加速させていくことが、当事業の継続的な成長に重要と考えております。

 

 

ⅲ.「ELPIS」導入促進によるメンタルヘルスソリューション事業のセグメント利益の向上

従来は産業医が役務提供を行っていた業務の一部を「ELPIS」で代替することにより、クラウドサービス比率を向上させることが重要であると考えております。当該マーケットは、単純に産業医による役務を提供するだけであれば価格競争に陥ってしまいます。新規契約時には産業医の役務提供からスタートしつつも、メンタルヘルスケアや健康管理に関するサービスである「ELPIS」を顧客に採用・継続利用してもらうことによって、セグメント利益を向上することが可能と考えております。

 

ⅳ.「産業医クラウド」契約に関するチャーンレート(解約率)の改善

当社グループとしては、月次のチャーンレートに改善の余地があると考え、多種多様なサービスを顧客企業に提供すること、及びカスタマーサクセス機能の強化を実施することが、当社の継続的な成長に重要と考えております。

 

② 当社グループ内事業によるシナジー戦略

当社グループが営む事業のうちメンタルヘルスソリューション事業とその他事業は、当社グループが提供するメンタルヘルス関連サービスにおいて密接に関連しております。

その他事業のデジタルマーケティング事業において創業以来実施している医学会向けサービスによって蓄積された医師のデータベースとWebマーケティングのノウハウを活用することで、当社グループの中核事業であるメンタルヘルスソリューション事業、並びにメディカルキャリア支援事業における成約確率の高い見込み顧客の開拓に結びつけるための戦略をとっております。

また、その他事業のメディカルキャリア支援事業においては、売上向上を目指して地方の医療機関と接触を深めておりますが、それによって地方における産業医候補の医師情報を獲得し、地方の企業におけるメンタルヘルスソリューション事業の見込み顧客開拓につなげることを目指しております。

上記戦略を実行することにより、見込み顧客開拓をグループ全体で実施することで、シナジーを発揮し、マーケティングコストの低減を図っていきます。

 

③ メディカルワークシフト事業の成長戦略

当社グループの2つ目の中核事業であるメディカルワークシフト事業においては、以下の成長戦略をとっております。

ⅰ.医療機関の経営改善提案力強化

タスクフォースは、医療機関の現場業務への理解を背景とした業務改善提案力と長期間安定的に定着する派遣スタッフを雇用していることにより、大規模急性期病院に高いシェアを持っております。この点をさらに強化するため、当社グループの医療機関経営に造詣の深いスタッフを利用することによる経営提案力の向上を図って参ります。

また、今後は医療機関へDX化を含む業務改善の提案を推進することを通じて、医療機関向けのBPaaS(Business Process as a Service)を目指してまいります。

 

ⅱ.大規模急性期病院におけるシェア拡大

タスクフォースは、上記の業務改善提案力・長期安定的派遣スタッフ保有等の優位性により、特に愛知県の大規模急性期病院における看護補助者派遣で高いシェアを持っております。これを関東・関西地域に拡大するため、当社グループのネットワークを活用し、大規模医療機関の新規開拓を推進してまいります。

 

ⅲ.派遣スタッフの量・質の強化

メディカルワークシフト事業の成長は、優良な派遣スタッフを募集・教育することに大きく依拠しております。当社グループの持つマーケティングチームを活用した派遣人材募集の推進、スタッフの定着のための教育訓練等を強化してまいります。

 

 

(3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、当社グループの中核事業であるメンタルヘルスソリューション事業に関し、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、月次経常収益(MRR)を重要な経営指標と位置付けております。また、MRRを構成する指標として、①エンタープライズ企業の契約社数及び全体の件数に占める比率、②企業規模別契約単価、③「産業医クラウド」契約に関するチャーンレート(解約率)、④売上継続率(NRR)も、同様に重要な経営指標であると捉えております。

 

(4) 経営環境

厚生労働省より3年ごとに公表されている「患者調査(傷病分類編)」によると、精神疾患により医療機関を受診している患者数は、近年大幅に増加しており、2002年では258万人であったものが、2017年は419万人、2023年では605万人になっています。特に、気分(感情)障害(躁うつ病を含む)、神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害は、2002年137万人であったものが2017年は248万人、2023年には372万人と、大幅な増加がみられます。さらに、「令和2年 労働安全衛生調査(実態調査)」及び「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」によれば、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業・退職した労働者の割合は全体では0.5%から0.8%へ増加、労働者1,000人以上の事業所においては0.8%から1.2%へと増加しております。2020年以降の新型コロナウイルス感染症蔓延によってテレワークが普及したことから、メンタルヘルス不調は増加傾向にあると推察されます。

こうした状況変化に伴い、行政によるメンタルヘルス関連の規制が強化されてきています。産業医については、労働安全衛生法により、企業規模に応じた産業医の選任義務と選任人数等が定められておりますが、それに加え、2015年には労働安全衛生法が改正されてストレスチェック制度が義務化されました。また、2019年には働き方改革関連法が施行され、有給休暇取得の義務化や大企業における時間外労働時間の罰則付き上限規制が法制化されました。5年間猶予されていた医師、建設、運輸業については、2024年4月より時間外労働時間の上限規制の適用が予定されております。また、厚生労働省が2020年3月に改定した「テレワークガイドライン」でも、事業主・企業の労務担当者用の「テレワークを行う労働者の安全衛生を確保するためのチェックリスト」の中に、メンタルヘルス対策のチェック項目が入っております。

企業は法令上の必要性から産業医を選任するといった「形式運用」から職場のメンタルヘルスケア対応にかかる「課題解決型運用」に移行している最中であり、従業員のメンタルヘルスケア対応を強化し、健康問題を解決していこうという流れが起き始めています。経済産業省が進めている健康経営優良法人の取得企業(注1)は毎年増加しており、企業による従業員への健康配慮の気運が高まっております。しかし、多くの企業で選任している産業医では、新型コロナウイルス感染症による環境変化等の最新の動向を踏まえたメンタルヘルスケアへの対応ができていない可能性があります。

当社は、企業が従業員のメンタルヘルスケアを実現していくためには、高い専門性を持つ産業医、そして、厚生労働省が推奨する通称「4つのケア(セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケア)」による体制整備を実現し、各種ハラスメント対策を含め、適正な運用を実現し続けることが重要と考えています。そのため、こうした企業から当社への問い合わせの多くは、既存産業医の交代、保健師の登用、メンタルヘルス対応、健康管理室(注2)の立ち上げ等となっております。

総務省・経済産業省「令和3年経済センサス-活動調査 (企業等に関する集計 産業横断的集計) (2023年6月27日)」によれば、産業医選任義務の対象となる従業員50人以上の企業数は、日本国内に約10万社ありますが、上記の「形式運用」から「課題解決型運用」への変化により、メンタルヘルスソリューション事業の事業拡大の余地は大きいものと考えております。

 

 

医療現場は医師の長時間労働によって支えられており、医療機関におけるメンタルヘルスケアはさらに重要性が増加しております。2024年4月より、医師の働き方改革が実施されたものの、医療ニーズの変化や医療の高度化、少子化による労働力の減少により、医師に対する負荷は今後も更に増加すると予想されております。これを解消するため、医師・医療職の業務のうち有資格者以外で担当可能な業務を切り出し医療職以外の職員に分担させる、看護補助者へのタスクシフトに注目が集まっております。しかし、現状は医療機関の直接採用が中心ですが、なかなか募集しても集まらず、人数も減少している実態があります。(注3)このような状況から、外部の看護補助者人材サービスへのニーズ拡大が見込めるものと考えております。

 

(注1)健康経営は、日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つ。経済産業省では、健康経営に係る各種顕彰制度として、2014年度から「健康経営銘柄」の選定を行っており、2016年度には「健康経営優良法人認定制度」を創設している。

(注2)健康管理室 : 社員の健康管理業務全般を担う機能

(注3)公益社団法人 日本看護協会HP「看護補助者の確保・定着に向けて」より

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループでは、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題として、下記の4点があると考えております。

 

① 収益基盤の強化

当社グループは、これまでも各事業において、収益基盤を構築してまいりましたが、今後の中長期的な成長を実現するために、さらなる収益基盤の強化が重要な課題であると認識しております。

この課題に対応するために、まずメンタルヘルスに関する認知活動の強化が重要であると考え、メディアやセミナーを通じたメンタルヘルスに関する広報活動を強化するため、2024年1月にデジタルマーケティング事業部をビジネス・インキュベーション部へ改組し、グループ内のマーケティング支援活動及び新規事業開発を行うことといたしました。加えて、当社の事業と親和性の高い企業との業務提携や企業の買収などを通じ、業容拡大を目指しております。

また、メンタルヘルスソリューション事業においては、多くの職場でのメンタルヘルスケア、健康経営に貢献できるようなサービスコンテンツの開発や、産業医の登録数の増加と産業医業務の質的向上、カスタマーサクセスチームによるカスタマーサポート体制の一層の強化が必要であると考えております。メディカルキャリア支援事業においては、求職医師の登録数の増加、求人医療機関数の増加等を実現するための方策の検討、「株式会社ヘルスケアDX」のクリニック運営支援を通じた医療機関ネットワークの構築などを進めてまいります。

2024年3月に開始したメディカルワークシフト事業においては、対医療機関の戦略的営業力向上と医療機関向け人材確保に向けた採用マーケティング力強化を通じて、売上高の成長・営業利益率の向上を図ってまいります。

 

② サービスの健全性の維持及び向上

当社グループの事業において、インターネットを通じたビジネスとなっているものに関しては、システムを安定的に稼働させることが重要な課題であると認識しております。今後においても、セキュリティの向上等に適時に対応し、技術革新等の事業環境の変化にも柔軟に対応できるシステム開発体制を構築することで、システムの安定稼動や高度なセキュリティが担保されたサービス運営に努めてまいります。

 

 

③ 組織力、内部管理体制の強化
ⅰ.優秀な人材の確保及び育成

当社グループでは、産業保健、メンタルヘルス、医療関連の専門的知識を有した優秀な人材の確保及び育成が重要な課題であると認識しております。事業規模に応じた効率的な運営を意識し、高度な知識・経験のある人材の確保に積極的に取り組んでまいります。また、人材育成のために各種研修等の教育・研修制度も充実させてまいります。

 

ⅱ.内部管理体制の強化

当社グループが継続的に成長し続けるためには、内部管理体制の強化が必要不可欠な課題であると認識しております。今後においても、内部統制システムの運用を徹底し、事業運営上のリスクの把握と管理を適切に行える体制構築に努めてまいります。

 

ⅲ.情報管理体制の強化

当社グループでは、個人情報等の機密情報につきまして、ネットワークの管理、「個人情報保護規程」の制定及び遵守、全従業員を対象とした社内研修の徹底、内部監査によるチェック等により、情報管理体制を構築しております。今後においても、コンプライアンスを重視し、情報管理体制の強化に努めてまいります。

 

④ 財務上の課題

当社グループの中核事業であるメンタルヘルスソリューション事業においては、現状を未だ投資フェーズと捉えており、事業の親和性の高い企業の買収や、サービス開発・広告宣伝等に注力しております。そのため、事業拡大のための成長資金の調達も視野に入れ、資金調達の多様化を含む財務体質の強化を図ってまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

当社グループでは、当社グループの主要事業が環境に与える負荷が小さく、また、気候変動に係るリスク及び収益機会が当社グループの事業活動や収益等に与える影響が少ないと判断しているため、サステナビリティ関連のリスク及び機会、管理するためのガバナンスの過程、統制及び手続等の体制をその他のコーポレート・ガバナンスの体制と区別しておりません。詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 

(2) 戦略

当社グループでは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、サステナビリティ関連の戦略における、リスク及び機会に対処するための重要な取り組みは検討中であります。

また、当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載したとおり、持続的な成長や企業価値向上を実現していくうえで、人材は最も重要な経営資源であり、人材の採用及び育成が重要であると認識しております。

人材の確保及び教育体制、各種制度の整備における目標及び実施について、現在以下の施策を実施しております。

 

① 人材育成

当社グループでは、主に中途採用によって人材を確保しておりますが、入社後配属された後、人事による面談を行い、定着率向上を図っております。また配属先ではOJT中心の業務研修を実施しており、ITと会計に関する外部の推奨資格を設け、受験料を会社が負担するなどのサポートを行っております。産業保健事業部においては、保健師への体系的研修を実施し、人材の質の向上とサポート体制を取っております。

更に、幹部候補及び希望する社員に対し、社長が主催するリーダーシップ研修を実施しております。

 

② 社内環境の整備

当社グループは社員の女性比率が72.1%と高く、女性の成長機会を提供し、ワークライフバランスをとりながら活躍できる環境を整備しております。

具体的には、育児休業のしやすい職場環境を整え、子供の小学校就学まで取得可能な時短勤務を利用した社員も、子供を持つ女性社員の中で3割を超えております。また、そのほかの育児支援制度として、ベビーシッター利用料の補助を行っております。

また、創業以来30分ごとの時間差出勤体制を敷いているほか、コロナ禍をきっかけとして許可制ではあるものの在宅勤務も可能な体制を整えております。

 

(3) リスク管理

現在当社では、サステナビリティに関連するリスクを含む全社的なコンプライアンス及びリスク管理について、代表取締役社長を委員長とするコンプライアンス委員会、及びコーポレート本部担当取締役を委員長とするリスク管理委員会で行っております。詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 

 

(4) 指標及び目標

人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標

 

当社グループでは、「(2) 戦略」において記載した、多様な人材の維持及び育成並びに社内環境整備に係る指標について、具体的な取り組みを行っているものの、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標を設定しておりません。

今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標を設定し、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① インターネット関連市場の動向について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当社グループは、メンタルヘルスソリューション事業及びメディカルワークシフト事業の2大事業を中心に、見込み顧客の獲得やサービスの提供等に関し、インターネットを利用した事業展開を行っております。当社グループ事業の継続的な発展のためには、さらなるインターネット環境の整備、インターネットの利用拡大が不可欠と考えております。

特に、メンタルヘルスソリューション事業におけるオンラインでの相談体制の構築や、メディカルワークシフト事業における医療人材と医療機関のマッチングシステムの最適化など、インターネットを通じた利便性の向上は極めて重要です。しかしながら、例えば、個人情報に関するより厳しい規制が生じるなど、インターネットの利用等に関する新たな法的規制の導入やその他予期せぬ要因等により、今後、インターネット利用の順調な発展が阻害された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 検索エンジンへの対応について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当社グループが展開する事業では、主に特定の検索エンジン(「Google」、「Yahoo! JAPAN」等)から見込み顧客を集客しております。そのため、当社グループでは、SEO(検索エンジンの最適化)等の必要な施策を講じて集客力を強化しております。

しかしながら、検索エンジンにおける表示結果(順位)は、その運営者のロジックや判断によるものであり、当社グループが関与する余地はありません。そのため、検索エンジン運営者の方針やロジック変更等により、これまでのSEOが有効に機能しなくなった場合、集客効果が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ システムの安全性について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループが行う事業において、インターネットや各種業務系システムを利用しております。それらの安定稼働が業務の遂行上、必要不可欠であります。そのため、ネットワーク、システムの監視、日常的な保守管理等により、システム障害を未然に防ぎ、万一発生してしまった場合でも迅速に適切な対応を行える体制を構築しております。

しかしながら、システムへの一時的な過負荷や電力供給の停止、ソフトウエアの不具合、巧妙化・複雑化したサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入、自然災害や大規模な事故、その他予期せぬ要因等により、当社グループのシステム障害や情報漏洩が発生した場合、相当な費用負担や社会的信用の低下により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 技術革新について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

インターネット関連市場では、技術革新が活発に行われており、その速度は早く、新しいサービスが次々と生まれております。当社グループでは、インターネットを活用したサービスの展開を行っており、常に業界の動向を注視し、適時に事業戦略を見直し、必要に応じて迅速に技術革新に対応するため、既存サービスに新たな技術を展開できる開発体制を構築してまいります。

しかしながら、技術革新の内容によっては、対応するための相当な開発費用が発生する可能性があり、また、適切な対応ができない場合は当社サービスの競争力が相対的に低下する可能性があります。そのような場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 大規模な自然災害・感染症等について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当社では、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、大地震、台風等の自然災害や事故、火災等、また新型コロナウイルス感染症等の感染症の流行が、想定を大きく上回る規模で発生し、事業・サービスの停止、設備の損壊や電力供給の制限等、不測の事態が発生した場合には、当社グループによる事業・サービスの提供に支障が生じる可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、新型コロナウイルス感染症の影響は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があり、引き続き注視し必要な開示を行ってまいります。

 

⑥ 競合について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当連結会計年度末現在において、当社グループが展開する3つの事業において、競争環境は厳しい状況にあると認識しております。

当社グループは、今後とも顧客ニーズへの対応を図り、サービスの充実、向上を進めていく方針ではありますが、これらの取り組みが予測どおりの成果を上げられない場合や、より魅力的・画期的なサービスやより競争力のある条件でサービスを提供する競合他社の出現や、高い資本力や知名度を有する企業等の参入などにより、競争が激化した場合、ユーザーの流出や集客コストの増加等が想定されます。そのような場合には、当社グループが優位性を確保し、企業価値の維持向上が図れるか否かは不確実であるため、競合の状況により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 業界の成長性について(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

メンタルヘルスソリューション事業は、顧客企業及び産業医との準委任契約に基づき、産業医業務の受託・提供を行うものであります。職場におけるメンタルヘルス問題の複雑化や働き方改革の進展を背景に、産業医・保健師等が果たす役割の重要性はますます高まっております。一方、メディカルワークシフト事業は、医療機関等の経営を支えるパートナーとして、看護補助スタッフの派遣や医療事務業務の受託等を行っております。現在、医療制度改革や深刻な人手不足を背景に、医療機関における医療事務関連のアウトソーシング及び業務のIT化の流れが急速に進行しております。

当社グループは、各分野の専門人材と連携し、これら2つの事業を成長の両輪として拡大していく所存でありますが、景気動向や社会の変化により、企業の健康管理投資が抑制された場合、市場の成長が鈍化する可能性があります。また、メディカルワークシフト事業の主たる顧客である医療機関の経営状況は、2年に1度実施される診療報酬の改定や、医療制度改革の内容により直接的な影響を受けることがあり、これらは受託機会や受託内容に変化を及ぼす要因となります。これらの法規制、制度改正などの事業環境の変化が顕在化し、市場の成長が鈍化したり、当社グループの売上が予想どおりに拡大しない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業体制に関するリスク

① 事業拡大に伴うシステム及びサービス開発について
(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは、サービスの安定稼働やユーザー満足度向上を図るため、システムやサービスの保守、開発、コンテンツ及び機能の拡充を継続的に行っていくことが必要であると認識しており、新サービスの導入、セキュリティ向上に備えて継続的な開発を計画しております。効果を十分に検証しつつ、計画的に開発を進めるべく、体制を一層、強化してまいります。

しかしながら、システムやサービス開発計画の前倒しや事業拡大により予定外の開発費用が生じる可能性、また、適切な対応ができない場合はサービスの稼働やユーザー満足度が低下する可能性があります。また、それらのシステムやサービス開発が想定どおりに進捗しない、期待する成果が得られない、さらには法的もしくは事業上の新たなリスク要因が発生する可能性があります。そのような場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 特定事業への依存について(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループにおいて、メンタルヘルスソリューション事業及びメディカルワークシフト事業は当社グループの2大事業であり、今後の成長に大きく寄与するものと考えております。当社グループの人的、資本的経営資源をこれら2つの事業に集中投下しており、当該各事業の推進に支障がないような体制を継続的に維持していく所存であります。

しかしながら、各事業における競争激化や事業環境の変化等により、いずれかの事業が縮小し、その対応が適切でない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 子会社・株式会社Avenirのメディカルキャリア支援事業及び子会社株式会社タスクフォースのメディカルワークシフト事業における免許について(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループが行う各事業は、関連諸法令に基づき行政当局より許認可等を受けて運営しております。

当社子会社である株式会社Avenirにおいて行うメディカルキャリア支援事業は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣の許可を受けて行っており、主に医師を医療機関に紹介する事業を行っております。また、メディカルワークシフト事業においては、スタッフ派遣が主な形態となっておりますが、顧客(医療機関)の需要にきめ細かく対応するため、一部の業務において業務請負を行っております。株式会社タスクフォースは、「労働者派遣法」に基づく労働者派遣事業許可を受けて運営しておりますが、派遣可能な業務・期間等は同法及び関連諸法令の規制を受けております。

「職業安定法」及び「労働者派遣法」においては、事業主としての欠格事由に該当したり、法令に違反した場合には、事業の許可を取り消し、又は期間を定めて事業の全部もしくは一部の停止を命じられることがあります。

当社グループでは、徹底して社員教育に努めるとともに、内部監査等により関連法規の遵守状況を日頃より監視し、法令違反等の防止に努めております。しかしながら、当社グループ各社及び役職員による重大な法令違反等が発生し、事業許可の取消し又は事業停止を命じられるようなことがあれば、当該事業を行えなくなることがあり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、今後の「労働者派遣法」をはじめとする関係諸法令の改正又は解釈の明文化等が行われた場合についても、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 継続的な投資について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは、継続的な成長のため、認知度、信頼度を向上させることにより、より多くのリード(見込み顧客)を獲得し、また既存の顧客を維持していくことが必要であると考え、積極的に広告宣伝費等にコストを投下してきており、今後も継続して広告宣伝等を行っていく方針であります。費用対効果を検証しつつ、有効な広告宣伝の方法を継続的に模索しながら対応してまいります。

しかしながら、広告宣伝等が十分な成果が得られない場合やコストの上昇等が生じた場合、投資が計画どおりの収益に結びつかない場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 社内体制に関するリスク

① 内部管理体制の強化について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制の一層の充実を図ることが必要であると認識しております。業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムを構築、整備、運用するため、コーポレート本部の人員増強・教育、外部の専門家の活用等により内部管理体制を一層、強化してまいります。

しかしながら、事業の急速な拡大等により、それに応じた内部管理体制の構築に遅れが生じたり、また内部統制システムに重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、将来にわたっても常に有効な内部統制システムを構築及び運用できる保証はありません。その場合には、適切な事業運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 特定の人物への依存について(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社創業より代表取締役社長を務めております刀禰真之介は、当社グループの2大中核事業の1つであるメンタルヘルスソリューション事業において、当事業に深い関連を持つメンタルヘルス業界に豊富な知識と事業経験、並びに多数の人的関係を有しており、当社グループの経営において極めて重要な役割を果たしております。

当社グループでは、役員、幹部社員の情報共有や権限の委譲を徐々に進め、経営組織の強化を図り、過度の依存を避けた体制の構築を図ってまいりますが、何らかの理由で同氏が当社グループの経営に参画できなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 人材の採用や育成について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

メンタルヘルスソリューション事業においては、受託業務の拡大に伴い、企業の健康管理を担う良質な産業医及び産業保健師等の専門職の確保が重要となります。また、メディカルワークシフト事業においては、取引先医療機関からの様々なニーズに対応可能な専門性の高い看護補助スタッフ及び医療事務スタッフを、受託する業務量の増減に応じて確保・育成していく必要があります。

当社グループでは、これら専門人材の採用と育成に積極的に取り組んでいるほか、コミュニケーションや処遇改善等の施策に総合的に取り組むことで、定着率の向上や事業の展開に資する人材の安定確保に努めております。

しかしながら、労働需給の逼迫や採用競争の激化等により、上記の施策にもかかわらず、人材確保が計画どおりに遂行できなかった場合、サービス提供体制の維持が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 社会保障制度の改正について(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当社グループは、メディカルワークシフト事業を担う株式会社タスクフォースにおいて約1,400名(2025年12月時点)の社員及びスタッフを雇用しているほか、メンタルヘルスソリューション事業においても多数の専門人材を雇用しており、常勤社員及び一部非常勤社員については健康保険や厚生年金、雇用保険等の公的保険を適用しております。

昨今の少子高齢化等の人口動態を背景に、公的保険の保険料率の上昇や適用範囲の拡大が継続的に行われております。今後、さらなる制度改正により事業主負担が増加した場合、特に雇用人数の多いメディカルワークシフト事業を中心に、当社グループのコスト増に直結する可能性があります。

当社グループでは、これらのコスト増への対応として、業務の一層の効率化に努めるとともに、適正な価格での受注を推進しております。しかしながら、上記の施策が想定どおりに進行せず、コスト増の影響を充分に吸収できない場合には、収益の圧迫要因となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(4) 法的な問題に関するリスク

① 新たな法令制定・改正について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは、「会社法」「労働基準法」等、株式会社が一般的に幅広く遵守しなくてはならない法的規制のほか、事業を展開する上での固有の法的規制を受けております。当社の行う事業は「職業安定法」「労働安全衛生法」「不当景品類及び不当表示防止法」「個人情報の保護に関する法律」「下請代金支払遅延等防止法」等、多数の法令や、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告知)」等、各法令の監督官庁が定める省令・指針・ガイドライン等により規制を受けています。当社グループでは、各事業部やコーポレート本部において、法令変更有無及び変更内容、法令違反などを確認しております。各種法令に関する情報、関係各省庁のホームページを確認し、最新の情報を随時アップデートすることで、法令変更がある場合の法令違反を未然に防止し、また、変化に対して迅速な対応をとれるように努めております。

このような法令の制定や改正、監督官庁による行政処分、新たな規制の策定又は改定等により、当社グループの事業が新たな制約を受け、又は既存の規制が強化された場合には、当社の業績及び事業運営に影響を及ぼす可能性があります。その場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 個人情報の管理について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは、事業を行う上で、顧客企業、医師、医療機関等の住所、氏名、電話番号等の個人を特定できる情報を取得しており、当社グループには「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課せられております。

当社グループでは、同法及び関連法令等を遵守し、それらの個人情報や取引データの取り扱いに細心の注意を払い、流出防止の体制を維持することを事業運営上の重要事項と認識しております。そのため、当社グループでは、ネットワークの管理、個人情報保護方針及び個人情報保護規程の制定及び遵守、社内研修の徹底、内部監査によるチェック等により、個人情報保護に積極的に取り組んでおります。また、当社グループは、個人情報の保護及び管理の観点からPマークを取得しております。

しかしながら、外部からの不正アクセスや、当社グループの関係者や業務提携先等の故意又は過失による漏洩、改ざん、不正使用等の不測の事態により、個人情報が外部に流出した場合には、法令抵触への適切な対応を行うための費用の発生や、当社グループに対する損害賠償の請求、当社グループの社会的信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権について(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当社グループは、当社グループが行う事業に関する知的財産権の獲得に努めることに加え、第三者の知的財産権を侵害しないよう、十分な注意を払うことを基本方針としておりますが、当社グループの事業分野において、現在、申請すべき知的財産権及び侵害が危惧されるような知的財産権の認識はありません。

しかしながら、既に当社グループの認識していない知的財産権が成立している可能性、又は今後新たに第三者により著作権等が成立する可能性があります。このような場合においては、当社グループが第三者の知的財産権を侵害したことによる損害賠償や差止の請求、又は当社グループに対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループの知的財産権が第三者からの侵害を把握しきれない、もしくは適切な対応がなされない場合、又は知的財産権の保護のために多額の費用が発生する場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 訴訟に関するリスクについて(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当連結会計年度末現在において、当社グループが当事者として関与している事業上の問題に関する重要な訴訟はありません。しかしながら、当社グループの今後の事業展開において、違法行為、トラブル、第三者への権利侵害があった場合等には、当社グループに対して、損害賠償請求等の訴訟その他の法的手続きが行われる可能性があります。その訴訟等の内容や、損害賠償の金額によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

このような訴訟等が発生しないように、コンプライアンス重視、リスク回避の対策、社員教育を徹底していく方針であります。

 

(5) その他に関するリスク

① 風評被害について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当社グループが行う事業にかかるトラブル、クレーム等、ソーシャルメディアの普及に伴い、インターネット上の書き込みや、悪意のある口コミ投稿、並びにそれらを起因とするマスコミ報道などによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループのブランドイメージ及び社会的信用に影響が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

このような風評被害等が発生しないように、コンプライアンス重視、クレーム対応、社員教育を徹底していく方針であります。

 

② 配当政策について(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題と認識しております。安定的な収益基盤の確立と通期業績の見通しに基づき、2025年12月期において1株当たり10円の初配当を実施する方針を決定いたしました。今後は、株主優待制度と配当による直接還元を組み合わせることで、個人株主層のさらなる拡大と機関投資家への還元を推進していく方針であります。

 しかしながら、当社グループは依然として成長過程にあり、事業拡大のための投資資金需要も大きい状況にあります。今後の配当の実施及びその配当額については、各連結会計年度の経営成績、財務状況、投資計画などを総合的に勘案して決定してまいりますが、将来の業績推移や急激な事業環境の変化によって、想定どおりの配当を実施することができない可能性があります。

 

③ 新株予約権行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:大、発生する時期:特定時期なし、影響度:中)

当社グループは、取締役、従業員等に対し、インセンティブを目的とした新株予約権(以下「ストック・オプション」という)を付与しております。これらのストック・オプションに加え、今後、付与されるストック・オプションの行使が行われた場合には、当社株式が新たに発行又は交付されることにより、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があるとともに、かかる株式が大量に市場で売却されることとなった場合には、適切な株価形成に影響を与える可能性があります。

なお、本書提出日の前月末現在(2026年2月末)における、これらのストック・オプションによる潜在株式数は1,087,200株であり、潜在株式数を含めた発行済株式総数11,534,500株の9.4%に相当しております。

 

④ 資金調達について(発生可能性:中、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは、M&A等の実施にあたり、自己資本だけでなく金融機関からの借入金を有効活用しております。2025年12月期末時点において、長期借入金残高は2,618百万円(1年以内返済予定の長期借入金508百万円を含む)となっております。

当社グループでは、今後も事業運営及び成長に必要な資金について、負債による調達を含めた柔軟な対応を検討しておりますが、金融市場の不安定化や当社グループの業績・財務体質等の変化を要因として、計画どおりの資金調達が実行できない可能性があります。また、市場金利が大幅に上昇した場合には、支払利息の増加により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ M&Aについて(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは、持続的な成長を実現するための重要な経営戦略として、今後も機動的にM&Aや事業譲受を検討・実施していく方針を掲げております。これまでのタスクフォースの株式取得や、明照会労働衛生コンサルタント事務所、みらい産業医事務所の株式取得においても、対象となる事業の状況及び財務、税務、法務等について詳細なデューデリジェンスを実施してまいりました。意思決定のために必要かつ十分と考えられる情報収集及び検討を重ねることで、可能な限りのリスク回避に努めております。

しかしながら、今後の案件も含め、M&Aの実行後において、当社グループが事前に認識し得なかった問題が明らかになった場合や、市場環境の変化等の事由により事業展開が計画どおりに進まない場合、対象企業の株式価値や譲受資産の減損処理を行う必要が生じる可能性があります。これらが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を与える可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、2024年12月18日に行われた株式会社みらい産業医事務所との企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度の比較分析に当たっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。

また、当連結会計年度より当社グループ内の経営管理区分の見直しに伴い、従来「メディカルキャリア支援事業」、「デジタルマーケティング事業」としていた報告セグメントを「その他事業」に統合しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の報告区分に組み替えた数値で比較分析しております。

 

① 財政状態の状況
(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ719,786千円増加し、5,368,233千円となりました。

流動資産は前連結会計年度末に比べ592,901千円増加し、2,401,879千円となりました。これは主に、事業の拡大により現金及び預金が375,513千円、売掛金が210,932千円それぞれ増加し、1,492,051千円、851,781千円となったことによるものであります。

固定資産は前連結会計年度末に比べ126,884千円増加し、2,966,353千円となりました。主な増加要因は、子会社が運営支援するクリニックや薬局の拠点増加に伴う設備投資等により有形固定資産が45,586千円増加し115,994千円となったこと、並びに、子会社の支援先に対する長期貸付金が101,212千円増加し、131,230千円となったこと、及び資本業務提携による出資で投資有価証券が48,000千円増加し58,026千円となったことにより投資その他の資産が188,604千円増加の309,591千円になったことによるものです。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ448,188千円増加し、3,801,679千円となりました。

流動負債は前連結会計年度末に比べ524,855千円増加し、1,500,728千円となりました。これは主に、資金調達により1年内返済予定の長期借入金が136,707千円増加し508,135千円となったこと及び株主優待引当金を119,083千円計上したことによるものであります。

固定負債は前連結会計年度末に比べ76,666千円減少し、2,300,950千円となりました。これは、長期借入金が返済により86,583千円減少し、2,110,802千円となったことよるものです。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ271,597千円増加し、1,566,553千円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益254,901千円の計上により利益剰余金が268,554千円となったこと、及び新株予約権の行使で資本金及び資本剰余金がそれぞれ8,850千円増加したことによるものです。

 

② 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国は、トランプ米大統領による高関税政策に不確定要因が残ったものの、猛暑によって家電製品や日用品等への特需が生じたことや、好調な建設需要やデジタル投資の拡大により、景況感は年の半ばから次第に改善しました。また、引き続き人材獲得のため企業における人的資本への関心は高まっており、産業保健事業の事業環境は好転してきております。

このような状況のなかで、当社グループでは、2024年12月期に策定した、2027年12月期において連結売上高100億円、営業利益20-25億円を達成目標とする「中期経営計画MHT100/20-25」の実現に向け、更なる成長を見据えて当連結会計年度の計画を立案しました。第3四半期には、売上・利益が計画を下回ったため通期業績予想を下方修正しておりますが、当連結会計年度全体としては本来のストック型収益構造に回帰したことから、前連結会計年度比では増収増益となりました。

また、前連結会計年度は株式会社タスクフォース買収関連の経費及び2022年5月に付与した第11回新株予約権の株式報酬費用を計上したため赤字となりましたが、当連結会計年度においてはこうした一時的な経費が発生しなかったことから、前述のとおり増収増益で黒字化いたしました。

これを踏まえ、株主の皆様へ安定的かつ継続的な利益還元が可能と判断し、第15期定時株主総会において議案「剰余金処分の件」を上程しました。「剰余金処分の件」は原案どおり承認可決されたため、2025年12月期の期末配当として1株当たり10円00銭の配当(初配)を実施いたします。

 

この結果、当連結会計年度の売上高は6,435,361千円(前連結会計年度比25.3%増)、営業利益は598,776千円(同445.6%増)、経常利益は438,418千円(前年同期は経常利益39,438千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は254,901千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失29,779千円)となりました。

 

セグメント別業績は次のとおりであります。

 

a.メンタルヘルスソリューション事業

メンタルヘルスソリューション事業では、産業医及び保健師等による役務提供サービスと労働者の心身の健康管理に関する各種クラウド型サービス「ELPIS」をパッケージ化し、「産業医クラウド」の名称で提供しております。

当連結会計年度においては、新規顧客獲得のため、顧客サービス体制の強化、大手企業向けコンサルティング提案営業の推進などを引き続き行ってまいりました。また、既存顧客へのサービス追加による増額提案活動も実施しております。さらに、グループ内の株式会社Avenirと株式会社明照会労働衛生コンサルタント事務所との営業活動、新規事業開発等の相乗効果が出てきております。株式会社ヘルスケアDXのメンタルクリニック運営支援サービスについては、業務運営が軌道に乗り始め、支援先を拡大しております。

この結果、当連結会計年度における当セグメントの業績は、売上高3,053,543千円(前連結会計年度比19.0%増)、セグメント利益890,302千円(前連結会計年度比35.4%増)となりました。

 

b.メディカルワークシフト事業

2024年2月29日付で株式会社タスクフォースを完全子会社としたことに伴い、2024年3月より同社の看護補助者及び医療事務人材サービスを「メディカルワークシフト事業」として新たにセグメントを設定いたしました。

当連結会計年度においては、当社グループに参加したことに伴う企業運営方法の統合が進み、デジタル化やスタッフのレベルアップ研修等の新たな施策に取り組みました。一方良質なスタッフの募集・定着を目的として人件費を増加させたため、当セグメントの経営成績は、売上高3,269,460千円セグメント利益は265,937千円となりました。

なお、当事業を開始したのは2024年3月1日であり、前期比較が困難なため、前年同期比較は記載しておりません。

 

c.その他事業

当連結会計年度より当社グループ内の経営管理区分の見直しに伴い、従来「メディカルキャリア支援事業」、「デジタルマーケティング事業」としていた報告セグメントを「その他事業」に統合いたしました。

その他事業において、メディカルキャリア支援事業では、医師転職市場の環境変化により規模の拡大が見込みにくい中、産業保健事業との連携に力を入れました。また、デジタルマーケティング事業では前連結会計年度に引き続き、受注制作に関して既存顧客の保守案件を安定的に受注する一方、グループ企業向けのマーケティングに事業部内のリソースを集中してまいりました。

この結果、当連結会計年度における当セグメントの業績は、売上高112,357千円(前連結会計年度比30.5%減)、セグメント利益119千円(同99.7%減)となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ375,513千円増加し、1,492,051千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は前連結会計年度末に比べ361,473千円増加し、631,989千円となりました。これは主な増加要因としては、株主優待引当金の増加額が119,083千円、のれんの償却額が94,944千円、未払消費税等の増加額77,987千円、未払金の増加額61,936千円が挙げられます。一方減少要因としては、売上債権の増加額210,932千円、法人税等の支払額61,391千円、利息の支払額41,535千円等が挙げられます。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は前連結会計年度末に比べ1,822,658千円減少し、324,299千円となりました。これは主に長期貸付による支出120,000千円、有形固定資産の取得による支出73,900千円、無形固定資産の取得による支出57,526千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は前連結会計年度末に比べ2,011,442千円減少し、67,824千円となりました。これは増加要因としては、長期借入金の借入による収入450,000千円、株式の発行による収入17,700千円があった一方で、減少要因として、長期借入金の返済による支出399,876千円が挙げられます。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績

当社グループの事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

(2) 受注実績

当社グループは、受注制作を行っておりますが、受注から制作・納品までの期間が短いため、記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年度比(%)

メンタルヘルスソリューション事業

3,053,543

19.0

メディカルワークシフト事業

3,269,460

その他事業

112,357

△30.5

合計

6,435,361

25.3

 

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.メディカルワークシフト事業を開始したのは2024年3月1日であり、前期比較が困難なため、前年同期比較は記載しておりません。

3.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手がないため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性のため、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。この連結財務諸表を作成するに当たっての重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

(b) 経営成績の分析
(売上高)

当連結会計年度の売上高は6,435,361千円となり、前連結会計年度と比較して1,300,586千円増加(前期比25.3%増)となりました。これは、主にメンタルヘルスソリューション事業の売上高が、前連結会計年度と比較して486,598千円増加し、3,053,543千円(前期比19.0%増)となったこと、及び2024年3月に新規開始したメディカルワークシフト事業の売上が2025年12月期は通年となり、3,269,460千円(前連結会計年度は2,406,227千円)となったことによるものであります。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して1,013,642千円増加し、4,308,663千円(前期比30.8%増)となりました。これは主に、メディカルワークシフト事業において、人材定着・確保を目的とした処遇改善による派遣スタッフ人件費等の増加に加え、メンタルヘルスソリューション事業の売上拡大による産業医への業務委託料支払が増加したことによるものであります。

その結果、売上総利益は前連結会計年度と比較して286,944千円増加し、2,126,697千円(前期比15.6%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比較して202,084千円減少し、1,527,921千円(前期比11.7%減)となりました。前連結会計年度は株式会社タスクフォース買収関連の一時経費、及び2022年5月に付与した第11回新株予約権の株式報酬費用を計上しましたが、当連結会計年度は類似した一時費用が発生しませんでした。その結果、営業利益は前連結会計年度と比較して489,028千円増加し、598,776千円(前期比445.6%増)となりました。

 

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は前連結会計年度と比較して3,634千円増加し、4,260千円(前期比580.3%増)となりました。これは主に子会社の支援先に対する長期貸付金の受取利息が3,763千円増加し3,883千円となったことによるものです。営業外費用は前連結会計年度と比較して93,682千円増加し、164,618千円(前期比132.1%増)となりました。主な増加要因は、株主優待引当金繰入額を119,083千円計上したこと及び長期借入金の増加で支払利息が10,506千円増加し41,879千円となったことによるものです。一方主な減少要因としては、前連結会計年度に発生した支払手数料が当連結会計年度に発生しなかった事が挙げられます。

この結果、経常利益は前連結会計年度と比較して398,980千円増加し、438,418千円(前連結会計年度は経常利益39,438千円)となりました。

 

(特別損益、法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度は、特別損失として、固定資産除却損1,387千円及び減損損失13,613千円を計上しております。また、法人税等合計は、169,520千円(前連結会計年度は75,484千円)となりました。

その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は254,901千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失29,779千円)となりました。

 

(c) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③ 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等について

経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標(以下KPIと呼ぶ。KPIは、Key Performance Indicatorの略称であり、重要業績指標を意味する)につきましては、「第2事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。

当社グループの中核事業であるメンタルヘルスソリューション事業のKPIの推移は以下のとおりとなっております。当事業の成長が当社グループ全体の成長の推進力であるため、当該KPIの進捗を注視し、経営上の目標達成状況を判断しております。なお、当社グループでは当該KPI及び顧客グループについて、下記のように定義しております 。

 

ENT(エンタープライズ、Enterpriseの略称)

従業員1,000名以上かつ「産業医クラウド」の売上高が月額20万円以上(見込を含む)の顧客(グループ)

 

SMB(Small and Medium Businessの略称)

「産業医クラウド」の売上高が月額20万円未満の顧客

 

MRR(Monthly Recurring Revenueの略称)

メンタルヘルスソリューション事業における「月次経常収益」を意味します。毎月発生する月額料金のみを集計対象としており、単発的に発生する収益は集計対象外としております。継続利用によって発生する経常収益の積み重ねが、当社事業の継続的な成長を測るための最も重要な指標であり、重視しております。

 

NRR(Net Revenue Retentionの略称)

「産業医クラウド」サービスにおける「売上継続率」を意味します。顧客がサービスに払う金額の増減割合を示す指標であり、特にENTについては当社事業の継続的な成長を測る指標として重視しております。

 

契約社(グループ)数

SMBについては法人単位、ENTについてはグループ(企業群)単位で月次の契約件数を集計しております。顧客数を増加させることが収益に直結するため、指標として重視しております。

 

契約単価

SMB、ENTの売上高を契約社(グループ)数で除算して算出した契約単価を集計しております。特にENTについては、「産業医クラウド」を導入した顧客に対し追加提案を行うことで、顧客数を増やすことなく売上高を伸長させることができるため、効率の良い売上向上策として指標を重視しております。

 

解約率(Customer Churn Rate)

月次の顧客の解約率を集計しております。メンタルヘルスソリューション事業においては、堅固な顧客基盤を構築することで、安定的かつ長期的な収益を確保することを目指しており、当社事業における指標として重視しております。

 

MRR(月次経常収益)四半期末実績(単位:百万円)

SMB

第1

四半期

第2

四半期

第3

四半期

第4

四半期

 

ENT

第1

四半期

第2

四半期

第3

四半期

第4

四半期

2023年

59

64

67

69

 

2023年

75

78

84

91

2024年

70

70

71

73

 

2024年

96

106

113

122

2025年

75

77

80

82

 

2025年

124

131

132

135

 

※毎月発生する月額料金のみを集計しており、単発的に発生する収益は対象外

 

契約社数(単位:社)               (単位:グループ)

SMB

第1

四半期

第2

四半期

第3

四半期

第4

四半期

 

ENT

第1

四半期

第2

四半期

第3

四半期

第4

四半期

2023年

1,329

1,433

1,517

1,598

 

2023年

112

118

125

125

2024年

1,641

1,715

1,758

1,812

 

2024年

128

154

165

181

2025年

1,873

1,933

1,994

2,049

 

2025年

187

211

214

223

 

※四半期毎(3月、6月、9月、12月)の各末日時点における集計

 

契約単価(単位:千円)

SMB

第1

四半期

第2

四半期

第3

四半期

第4

四半期

 

ENT

第1

四半期

第2

四半期

第3

四半期

第4

四半期

2023年

52

50

49

48

 

2023年

699

688

708

761

2024年

49

45

45

47

 

2024年

776

715

714

702

2025年

46

45

46

47

 

2025年

688

641

647

641

 

※SMB及びENTの売上高を契約件数で除して算出

 

解約率(単位:%)

SMB

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

2023年

0.0

0.2

0.8

0.0

0.6

1.0

0.8

0.3

0.2

0.3

0.4

0.3

2024年

0.6

0.4

1.5

0.8

0.6

0.6

0.6

0.3

0.6

0,4

0.7

0.2

2025年

0.3

0.2

0.4

0.8

0.4

0.6

0.3

0.2

0.5

0.1

0.3

0.1

 

 

ENT

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

2023年

0.0

0.0

0.0

0.9

0.0

0.0

0.0

0.0

0.8

0.0

0.8

0.0

2024年

0.0

0.0

0.0

2.7

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

2025年

0.5

0.0

0.0

0.5

0.0

0.0

0.5

0.0

0.0

0.5

0.5

0.0

 

※月次については当月解約となった契約数を当月末時点の契約総数で除して算出

 

 

NRR(売上継続率)(単位:%)

 

2023年12月

2024年12月

2025年12月

ENT

115

105

105

 

※2023-2025年の12月末時点において、12か月前に契約があったグループについての12月MRRを12か月前の12月MRRで除して算出

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

当社グループにおける資金需要は、事業拡大のためのM&A及び新サービス開発のための資金、採用費及び人件費、マーケティング費用等に伴う運転資金等であります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び銀行からの借入金による対応を基本としております。今後の資金需要に関しては、必要に応じて、適切な方法による資金調達にて対応する方針であります。

 

 

5 【重要な契約等】

(資本業務提携)

当社は2025年6月24日付けで、株式会社ケアサクラの発行するA種優先株式を当社が引受ける資本業務提携契約を締結しました。

これにより、当社は同社との連携のもと、特定技能制度を活用した外国人材の採用から定着までを一貫して支援する体制を構築し、深刻化する介護業界の人材不足への対応に取り組んでまいります。

 

(株式譲渡契約)

当社は、2026年2月13日開催の当社取締役会において、インクルード株式会社の株式を100%取得し、子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)(取得による企業結合)」に記載のとおりであります。

 

(金銭消費貸借契約)

当社は、財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結しております。

契約に関する内容等は、以下のとおりであります。

契約締結日

契約の相手方の属性

債務の期末残高

(千円)

弁済期限

財務上の特約の内容

2023年1月26日

都市銀行

83,345

2028年1月31日

以下の財務制限条項が付されており、これに抵触し貸付人から請求があった場合には期限の利益を喪失します。

①借主は、2022年12月期決算を初回とし、以降各年度の決算期の末日における借主の連結の貸借対照表における純資産の部の金額を、直前の事業年度の決算期末日における借主の連結の貸借対照表における純資産の部の合計金額の75%以上とすること。

②借主は、2022年12月期決算を初回とし、以降の決算期につき2期連続して損失とならないようにすること。

 

 

契約締結日

契約の相手方の属性

債務の期末残高

(千円)

弁済期限

財務上の特約の内容

2024年1月31日

都市銀行

1,320,000

2034年2月28日

以下の財務制限条項が付されており、これに抵触し貸付人から請求があった場合には期限の利益を喪失します。

①2024年12月末日に終了する本決算期及びそれ以降の各本決算期における借入人の連結ベースの営業損益(ただし、2024年12月期については、(i)株式会社タスクフォースの取得にかかる一連の買収取引に関する関連する費用及び(ii)ストックオプション関連費用その他の株式報酬費用(いずれも営業損益の計算上控除されているものに限る。)を足し戻す。)がいずれも2期連続で赤字とならないこと。

②2024年12月末日に終了する本決算期及びそれ以降の各本決算期における債務者の連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、直近の決算期における債務者の連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%以上に維持すること。

③2025年12月末日に終了する本決算期及びそれ以降の各本決算期における借入人の連結ベースでのグロス・レバレッジ・レシオ※を6.00以下に維持すること。

2024年1月31日

都市銀行

495,000

2034年2月28日

以下の財務制限条項が付されており、これに抵触し貸付人から請求があった場合には期限の利益を喪失します。

①2024年12月末日に終了する本決算期及びそれ以降の各本決算期における借入人の連結ベースの営業損益(ただし、2024年12月期については、(i)株式会社タスクフォースの取得にかかる一連の買収取引に関する関連する費用及び(ii)ストックオプション関連費用その他の株式報酬費用(いずれも営業損益の計算上控除されているものに限る。)を足し戻す。)がいずれも2期連続で赤字とならないこと。

②2024年12月末日に終了する本決算期及びそれ以降の各本決算期における債務者の連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、直近の決算期における債務者の連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%以上に維持すること。

③2025年12月末日に終了する本決算期及びそれ以降の各本決算期における借入人の連結ベースでのグロス・レバレッジ・レシオ※を6.00以下に維持すること。

2024年12月13日

都市銀行

109,671

2029年11月30日

以下の財務制限条項が付されており、これに抵触し貸付人から請求があった場合には期限の利益を喪失します。

 借入人が本貸付関連契約に基づく債務以外の債務の全部もしくは一部について期限の利益を喪失したとき、又は第三者が負担する債務に対して借入人が行った保証にかかる債務につき、履行義務が発生したにもかかわらずその履行ができないとき。

 

 

※ グロス・レバレッジ・レシオ=有利子負債/EBITDA

EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費+株式報酬費用+買収関連費用

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。