独立監査人の監査報告書

 

2026年5月15日

株式会社I-ne

取締役会 御中

有限責任 あずさ監査法人

 

大阪事務所

 

 

指定有限責任社員
業務執行社員

 

公認会計士

花  谷  徳  雄

 

 

 

指定有限責任社員
業務執行社員

 

公認会計士

森  本  隼  一

 

 

 

 

監査意見

当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社I-neの2022年1月1日から2022年12月31日までの連結会計年度の訂正後の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。

当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社I-ne及び連結子会社の2022年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

監査上の主要な検討事項 

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

 

 

関連当事者の識別の適切性

監査上の主要な検討事項の

内容及び決定理由

監査上の対応

注記事項(追加情報)に記載されているとおり、株式会社I-ne(以下「会社」という。)は過年度決算において、連結の範囲及び関連当事者注記の要否の判断等に関する疑義が判明したため、特別調査委員会を設置して調査を実施し、2026年4月24日に調査報告書を受領した。

会社は、2022年12月期に株式会社Right Here(以下「RH社」という。)からスキンケアブランドの商標権、商品を譲り受けているが、特別調査委員会による調査の結果、会社の代表取締役社長が実質的にRH社の議決権の過半数を自己の計算において所有しているのと同等の支配力を有していることから、会社が緊密者や同意者を通じてRH社を実質的に支配していたものとは認められないものの、RH社が会社の関連当事者にあたることが判明した。

そのため、過去に提出済みの有価証券報告書に記載されている連結財務諸表について関連当事者取引の注記が必要となり、会社は過年度の連結財務諸表における関連当事者取引の注記の訂正を実施している。また、会社は、関連当事者取引の組織的な管理体制について開示すべき重要な不備が存在していると判断している。

特別調査委員会による調査の結果を踏まえると、関連当事者の存在が網羅的に把握されているか否かについて慎重に検討する必要がある。

以上から、当監査法人は、関連当事者の識別の適切性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。

当監査法人は、関連当事者が適切に識別されているか否かを検討するため、主に以下の監査手続を実施した。

(1) 特別調査委員会による調査の適切性の評価

・特別調査委員会を構成する外部の弁護士及び公認会計士が専門性及び客観性を有しているか否かを評価した。

・当監査法人のネットワーク・ファームの不正調査の専門家を関与させたうえで、特別調査委員会の調査報告書を閲覧するとともに、特別調査委員会に対して適宜質問を行い、特別調査委員会が実施した調査の範囲、調査手続、調査結果の適切性を評価した。

(2) 関連当事者の識別の適切性

・当監査法人のネットワーク・ファームの不正調査の専門家を関与させたうえで、関連当事者が適切に識別されているか否かを確かめるため、特別調査委員会が実施したデジタルフォレンジック調査において対象とされた関係者の電子メール等及びインタビュー議事録を閲覧した。

・関連当事者取引の有無を確かめるため、会社が実施した取締役に対する関連当事者取引の調査結果を閲覧するとともに、取締役に対する質問を実施した。

・取締役会資料及び議事録を閲覧し、関連当事者取引の有無につき確認した。

・過去にブランド売買を行った相手先が関連当事者に該当するか否かについて、背景調査の実施等により検討した。

 

 

 

株式会社I-neの商品に含まれる過剰在庫に係る評価の合理性

監査上の主要な検討事項の

内容及び決定理由

監査上の対応

株式会社I-ne(以下「会社」という。)の連結貸借対照表に計上されている商品3,365百万円には、同社の貸借対照表に計上されている商品3,363百万円が含まれており、その大部分を占めている。

会社は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により商品を評価している。この評価の過程で、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、会社は、商品の品目別に直近の販売実績から算出した回転期間が一定期間を超えるものを正常な営業循環過程から外れた過剰在庫と定義している。そして、当該過剰在庫の一定期間を超える回転期間に対応する簿価については、期間に応じた一定の率に基づく簿価の切り下げを行っている。

当該簿価切り下げの方法は、過剰在庫となった商品の、将来の廉価販売や廃棄による収益性の低下を反映したものである。しかしながら、会社の取り扱う商品は、消費者の嗜好を含む市場動向の変化に影響を受けるものが多く、当該方法により算定された簿価切り下げ額の十分性については、高い不確実性が存在する。

以上から、当監査法人は、会社の商品に含まれる過剰在庫に係る評価の合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。

当監査法人は、会社の商品に含まれる過剰在庫に係る評価の合理性を検討するため、主に以下の手続を実施した。

(1) 内部統制の評価

過剰在庫の評価に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。

評価に当たっては、経営者が過剰在庫の識別に利用した品目別・回転期間別の棚卸資産内訳表における回転期間に応じた分類の正確性及び網羅性を担保するための、関連するITシステムの全般統制及び業務処理統制を含む内部統制の整備及び運用状況の有効性の評価に特に焦点を当てた。

(2) 過剰在庫の評価の合理性の検討

一定の率に基づく簿価切り下げによる評価方法が、現状の過剰在庫に係る収益性の低下の事実を適切に反映しているか否かを評価するため、主に以下の手続を実施した。

・商品の調達、保有及び販売の方針に関連する事業戦略の変更の有無について、経営者及び経営管理本部本部長に質問するとともに、中期経営計画、翌連結会計年度の予算及び経営会議資料を閲覧した。

・当連結会計年度において採用された過剰在庫に係る回転期間に対応した簿価切り下げの率が、過去の過剰在庫と定義された商品の、その後の廉価販売や廃棄の割合と整合しているか否かを検討し、簿価切り下げ額の見積りの精度の評価、及び切り下げ額の十分性の検討を実施した。

 

 

その他の事項

有価証券報告書の訂正報告書の提出理由に記載されているとおり、会社は、連結財務諸表を訂正している。なお、当監査法人は、訂正前の連結財務諸表に対して2023年3月24日に監査報告書を提出しているが、当該訂正に伴い、訂正後の連結財務諸表に対して本監査報告書を提出する。

その他の記載内容

その他の記載内容は、有価証券報告書の訂正報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

当監査法人の訂正後の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。

連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。

当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。

その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

 

連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任

経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

連結財務諸表監査における監査人の責任

監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

 

利害関係

会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

以 上

 

 

 

 

 

 

 

(注) 1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。

2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。