第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針等

 当社グループは、「創造全力、価値共有。つねに、その上をめざして。」をコーポレート・ステートメントとして設定し、お客様へ価値を提供し続ける仕組みをつくり、それを実行することにより、お客様の共感をいただき、つねに新たな可能性に向けて自らを革新し続けていくことに挑戦しております。

 具体的には、当社グループは、1992年、顧客価値と生産性の最大化を目的に、消費者を起点に小売から生産までを一気通貫させ、ロス・無駄を価値に変える「スパークス(SPARCS)(注)」構想を発表しました。これはファッション産業において、それまで分断されていたビジネスモデルをつなぎ、在庫ロスと機会ロスを最小化すると同時に、当社グループにおいてコアとなる生産系、開発系、マーチャンダイジング系、店舗運営系のそれぞれの業務において再現性のある仕組みをプラットフォーム化することで競争優位性を高め、変化する顧客のニーズにスピーディーに応えることを意味しております。

 当社グループは、「スパークス(SPARCS)」モデルを日々進化させ、これまで培ったプラットフォームを梃子に、生産から販売に至るすべての業務やリアルとネットのオペレーションを情報で同時につなぐべく、IT技術で事業基盤を絶え間なくアップデートし続けております。

 そして、現在、中長期な基本方針として、「SPARCS構想」をライフスタイルやサーキュラー領域にまで拡張するとともに、プラットフォーム機能をさらに強化していくことで「ワールド・ファッション・エコシステム」の確立と進化を目指しております。また、「ワールド・ファッション・エコシステム」を当社グループ以外のお取引先様にご利用頂くことで、多様なブランド、ファッションの楽しさ、価値あるモノを、あらゆる形でお客様にお届けし、ロス・ムダのない持続可能なファッション産業の構築をめざしております。

 

(注)スパークス(SPARCS):Super (卓越した)、Production (生産)、Apparel (アパレル)、Retail (小売)、Customer Satisfaction (顧客満足)の略称であり、お客様を起点に小売から生産までを一気通貫させ、ロス・無駄を価値に変えることで顧客満足と生産性を最大化する仕組みを意味します。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社グループでは、本業の稼ぐ力を表す「コア営業利益」を最も重要視する経営指標としております。コア営業利益は、IFRSに基づく売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いて算出した、日本会計基準の営業利益に相当する数値であり、この持続的な向上を成長性の視点での重要指標に位置付けております。2027年2月期より始まる次期中期経営計画「VISION-W」においても同じ基準で「事業利益」と表記は変わりますが、(ROICの分子である)NOPATと併せて重要視しております。

 この他、当社グループでは、次期の中期経営計画「VISION-W」より、成長性として「親会社利益成長率」の年率8%増、収益性として「ROE」12.5%以上及び「ROIC」8.5%以上を、健全性として「ネットD/Eレシオ」0.75倍以下を経営指標とその目標値として掲げております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、SPARCS構想を進化させ、ロス・ムダのないファッション産業世界の追求を行い、ファッションの多様性と持続性を実現し、お客様にあらゆる形でファッションの楽しさを提供し続けたいと考えております。そのために、ファッション産業の共通基盤となりうるワールド・ファッション・エコシステムの確立を目指しております。ファッションビジネスで培ったノウハウ・仕組みをさらに進化させ、多様なサービス・商品を提供してまいります。

 事業戦略におきましては、ブランド事業を中心としたB2C事業の利益構造の再構築を進めるとともに、プラットフォーム機能をワールドグループ以外のお取引先様へ提供する外販を通じてB2B事業の拡大を進めております。次期中期経営計画「VISION-W」においては、これまでのブランド事業・デジタル事業・プラットフォーム事業でのセグメントをB2C事業・B2B事業に再編し、売上成長性と資本収益性を軸とした事業ポートフォリオマネジメントへと進化させ、社会・顧客への価値創造に邁進してまいります。

 B2C事業は、ワールド・ブランズ(B2Cホールディングス)の傘下にアパレル・ライフスタイル・ユニーク(ジュエリーやインティメイトなどの特徴を持った個性の強い事業体)のサブセグメントを形成し、戦略上重要で育成が必要な海外・サーキュラーをワールド(グループホールディングス)直下と位置付けました。今後、B2C事業では、アパレルセグメントの商品企画・生産・販売・サービスといったバリューチェーンの再構築に腰を据えて取り組みます。一方、海外・サーキュラーセグメントは、質を伴った成長加速を重点投資で図ってまいります。

 B2B事業は、ワールド・ソリューションズ(B2Bホールディングス)に傘下にサプライチェーン(アパレル雑貨のOEM・ODMにより商品を提供)・テクノロジー(AIを含むITソリューションサービス)・人材オペレーション(店舗開発から販売代行・教育研修などのサービスを提供)のサブセグメントを形成しました。B2B事業においては、特にROICが高く成長性の高い人材オペレーション・テクノロジーセグメントへリソースを集中投下して拡大を図る方針です。

 当社としては、3,000店舗規模のB2Cのリテールネットワークと当社がこれまで拡張してきたファッションビジネスにおいてフルサービスの提供が可能なB2Bのソリューションのシナジーを図るとともに、「ナルミヤキャラクターズ」に代表される社内IP開発・活用や社外IPとの共創による新たな価値創造に加えて、B2Cの再生投資案件やサーキュラー事業、B2Bのサービス領域など多数の成長機会において、M&Aも含めた積極果敢且つ規律の効いた成長投資も実行することで価値創造を目指してまいります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

 当社グループを取り巻く経営環境は、国内の雇用・所得環境に底堅さが見られるものの、国際情勢の不安定化に伴う地政学的リスクの高まりや為替の変動、これらに起因するエネルギー・原材料価格の高止まり等により、依然として先行き不透明な状況にあります。度重なる物価上昇を背景に消費者の生活防衛意識は一段と高まっており、個人消費においては、価格に見合う価値があるかを厳しく見極める傾向が強まっております。

 国内のアパレル市場においては、人口減少や少子高齢化に伴う市場の成熟化が進むなか、近年の記録的な猛暑の長期化といった気候変動要因も相まって、販売動向の不確実性が増しております。また、デジタル化やAI技術の急速な進展により、異業種や外資系企業を巻き込んだプレイヤーの淘汰を伴う競争激化が継続しております。

 さらに事業運営の側面では、海外生産地での加工賃上昇に加え、国内の人手不足に起因する人件費や物流コストの構造的な上昇が生じております。このように多方面でのコスト増加が業界全体の収益を圧迫するなか、アパレル・リテール企業各社においては、限られた経営資源をより効率的に活用し、サプライチェーン全体の最適化を図る動きが広がっております。

 こうした業界横断的な課題を背景に、企画・生産から物流、IT、販売といった一連の事業活動において、他社が提供する各種ソリューションを活用して自社の事業課題の解決を図るニーズが急速に高まっております。加えて、こうした厳しい事業環境を契機に業界内における事業再編や企業再生の動きも活発化しており、当社グループが有するプラットフォーム機能やこれまでの事業再建ノウハウを活かしたB2B外販やM&Aの機会が着実に増加しております。

 このように、当社グループを取り巻く市場環境は全体として引き続き厳しさを伴うことが想定される一方で、顧客の購買行動や企業の事業運営の在り方が個人・法人を問わず大きく変化しております。当社におきましては、多様なプラットフォーム機能の提供や、同業他社の再生支援を通じた非連続な事業拡大など、新たなビジネスチャンスも着実に広がっております。

 こうした国内ファッション産業や消費者の大きな変化の中で、永続的に成長を遂げ、勝ち続ける企業組織であるためには、これらの環境変化を正しく把握したうえで、更なる変革が必要であると認識しております。その変革を具現化すべく、当社グループでは以下の点を対処すべき課題と認識し、解決に向けて重点的に取り組んでまいります。

 

①事業収益力の向上

 当社グループは、2027年2月期より始まる次期中期経営計画「VISION-W」より、これまで事業展開してきたセグメントを、市場とビジネスモデルに応じて「B2C」事業及び「B2B」事業の2大事業セグメントに再編しております。各々の事業セグメントにおいては、更にサブセグメントを設け、それぞれの事業特性や競争環境に応じた最適な事業運営体制を構築いたします。また、各事業セグメント間の密接な連携や機能活用でグループシナジーを追求し、収益力の向上を図ってまいります。

 今般のグループ再編では、グループ全体の強みを最大限に活かし、事業責任の明確化と迅速な資源配分を実現することで、より効率的かつ効果的な事業運営を目指します。特に、コスト競争力の強化と重複の解消を通じて、グループならではの規模を活かした競争優位性を確立するとともに、企業経営の透明性の向上や経営戦略の納得感の醸成を通じて、ステークホルダーの皆様への説明責任も果たしてまいります。

 それぞれの事業セグメントの具体的な課題や取り組みについては、以下のとおりであります。

 

(B2C事業)

 国内外のアパレルブランド及び国内ライフスタイルブランドにおいては、強化すべきブランドと店舗への選択と集中に取り組んでまいりました。子会社各社が市場最適に向けた改善活動を行っていることに加えて、様々なテーマの改革をグループ横断で実施しております。

 成熟した国内市場では、過去のようなブランド開発や新規出店だけに頼った収益成長が見込めないと判断しており、既存のブランドや店舗の付加価値を再構築するべく、グループに分散していたマーケティングの組織を統合して強化を図るとともに、店頭で販売を担うドレッサーのインフルエンサー化によるSNS経由でのマーケティングを進めるなど、店舗とECのシームレスなサービス提供に向けて総力を挙げて取り組んでまいります。

 当面の最重要課題として、アパレルブランドは過度な売上拡大を前提としたMD設計を見直し、プロパー消化率を重視する方針へ転換するとともに、根本課題である商品開発力・MD精度・販売力を向上させることで収益力を回復させてまいります。すでにブランド本部の人員再配置や型数・仕入れ量の戦略的な削減など構造改革を断行しており、「VISION-W」に向けて収益構造の抜本的な改善に一部着手しております。

 一方、サーキュラー事業は、国内二次流通市場の拡大を背景として、ユーズドセレクト業態及びオフプライス業態の双方で引き続き仕入強化を図り、良質な在庫の確保を優先的に進めております。加えて、国内リユース市場では、大手企業による寡占化が急速に進んでいることから、当社でも新規出店と業態開発に注力するほか、M&Aの機会も積極的に捉えていく所存であります。

 海外市場では、タイのサーキュラー事業が安定化し始め、すでに拡大フェーズに入りつつあるほか、今後は香港やマレーシアでの店舗ローンチも予定しております。また、少子高齢化が進む国内とは対照的に、キッズブランドに対する強いニーズも活かしてまいります。一方で、長く事業を営んできた台湾では、既存ブランド群が国内アパレルと同様に収益力及び成長性の課題に直面しており、その根本的な改革を急いでおります。

 

(B2B事業)

 B2B事業においては、当社グループが長年にわたって培ってきた様々なノウハウと仕組みが凝縮された、多業態・多ブランドを支えてきたプラットフォームを、積極的に外部企業にも開放する形で各種サービスの提供に取り組んでおります。

 サプライチェーンセグメントにおいては、OEM受託として、国内から中国、アセアンにいたる幅広い生産基盤や企画機能といった生産支援メニューを外部企業に提供しております。また、競争優位性のある海外什器調達力を背景にホテルや飲食店の内装等にも事業範囲を拡大しております。

 テクノロジーセグメントにおいては、EC等における受注、梱包、発送、入金等の一連のプロセスを指すフルフィルメントや、バリューチェーンをフルカバーする多様な機能群に至るまで、ファッションビジネスに必要な全ての業務領域をシステムで支えるデジタルプラットフォームの構築と提供を推進しております。

 人材オペレーションセグメントにおいては、店舗開発や販売代行、在庫換金といった多様な販売支援メニューを提供しております。この他、BPOサービスとして、ファッションビジネスに関わる様々な事務処理・手続き等の各種事務サービスを一括で受託できる体制を整えております。

 当社グループの各種プラットフォームを顧客ニーズによって組み合わせ、ワンストップでサービスを提供することは、例えば、海外ブランド企業の日本進出支援などにおいて極めて有効な手段となります。また、異業種の顧客の事業課題の特定や、戦略構築から伴走しながら、当社グループのノウハウやリソースを活用して、顧客の事業の開発や拡張をサポートする潜在案件も着実に増加しております。

 B2B事業における課題は、こうした旺盛な需要を確実に取り込み、事業の「成長性」を加速させることであります。顧客の課題を的確に捉えた外販営業の提案から各種ソリューションの提供を可能にする、十分な人材を質と量の両面で確保することが最優先課題であると認識しております。このため、外部から優秀な人材の獲得を進めるほか、グループ内のジョブローテーションとリスキリングを掛け合わせた育成にも注力しております。

 

②財務体質の改善

 当社グループは、保有資産の有効活用による価値極大化も目指しており、資産に対するリターンである資産効率の向上に取り組んでおります。また、債務返済の能力及び事業の収益性・成長性を持続的に向上できるよう、社債A格で最もレバレッジが効いた状態である「最適資本構成」の確立を目指しています。

 これまでブランド事業の中核的なアセットである棚卸資産の圧縮で在庫回転率の改善を進めてきたほか、政策保有株式の売却や所有不動産の入れ替えなどで固定資産の収益力も引き上げました。こうした資産の効率性及び収益力の向上を図るとともに、その対となる資金調達面において、負債・資本バランスといった財務体質の改善を追求してまいりました。

 MBOの経緯から資本に対する借入金の割合が大きいという課題は、コロナ禍に伴う資本及び資金の復元として手当した永久劣後特約付ローン(注)を完済したことで一定の目処が立ちました。2027年2月期から始まる次期中期経営計画「VISION-W」では、事業活動により得た利益を原資とした資金の配分を財務改善から成長投資と株主還元へ移してまいります。

 また、当社グループでは、有利子負債と株主資本の最適な資本構成を検討する目的から、ネットD/Eレシオを財務体質の健全化指標としております。中期経営計画「PLAN-W」策定時において、中長期的にネットD/Eレシオ0.5倍を目標として財務体質の健全化に一定の目処がついたことから、次期中期経営計画「VISION-W」においては、IFRS第16号に伴うリース負債を含めたネット有利子負債を用いた上で0.75倍未満の水準を目指してまいります。

 

(注) 永久劣後特約付ローンは、元本の弁済期日の定めがなく利息の任意繰延が可能なことなどから、国際会計基準(IFRS)における「資本性金融商品」に分類され、本劣後ローンによる調達額は、当社連結財政状態計算書上、「資本」に計上されることになります。

 

③人材等のリソースの確保

 当社は、今後の事業の持続的な成長に不可欠な人材や資金といったリソースの確保を経営上の重要課題と認識しており、企業価値改善と従業員価値改善の好循環を通じて、ステークホルダーの価値改善を実現して行く方針を掲げております。

 当社グループは、ファッションテック、デジタル、B2Bソリューション等の成長分野において、M&Aを通じて、エンジニアや事業責任者等の人材及び関連する技術・ノウハウを獲得してまいりました。

 今後は、「VISION-W」の実現に向けて、投資やIPアライアンス、海外など成長事業における優秀な人材の獲得、事業構造の転換に伴いB2C事業からB2B事業への人材ローテーションとリスキリング、グループ幹部で構成する人材開発委員会による従業員の育成・登用などを進めてまいります。加えて、次世代経営チームを組成して社内外の人材を登用し、継続的に次世代リーダーを輩出していく仕組み作りを進めております。

 

④コーポレート・ガバナンスの強化

 当社はグループ企業価値を高める持株会社として、グループ全体の経営戦略及び財務・資本戦略を立案し、子会社間でのシナジー効果の追求や子会社に対する管理・監督機能を適正かつ有効に発揮すべく、グループの業務や組織運営、事業ポートフォリオの最適化や保有資産の価値最大化に取り組んでおります。

 そして、企業の社会的責任(CSR)の高まりに継続的に応えていくため、今後も意思決定プロセスの透明性確保や企業経営の効率性向上に注力するとともに、コンプライアンス体制の強化と内部統制システムの充実を図ってまいります。特に、2027年2月期より2大事業セグメントへ再編したことに伴い、B2C・B2Bそれぞれの中間持株会社が各々の事業特性に応じてガバナンスの強化に取り組む状態を整えております。

 また、企業経営は、監督と執行の分離で迅速な意思決定を行うことにより、グループ企業価値の更なる向上を目指しております。同時に、社外取締役が過半数を占める取締役会の監督機能の強化や役員の健全な新陳代謝の進展なども図っており、グループの経営力の更なる向上ならびにコーポレート・ガバナンス体制の一層の強化に取り組んでおります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループは、『価値創造企業グループ』として長期的・持続的に価値を創造し、その価値を提供し続けるためには「持続可能な社会の実現」への貢献が不可欠であり、環境負荷及び社会活動に関する取り組みを企業経営における重要課題のひとつと位置づけております。

 そして、分散構造故に見える化が進んでいないファッション業界において、環境負荷の見える化を進めるとともに「ワールド・ファッション・エコシステム」を通じて、ファッション産業の多様性と持続性の両立を目指し、産業全体の構造的課題の解消に向けて積極的に取り組んでおります。

 「ワールド・ファッション・エコシステム」の構築を一段と高次元なものに昇華させることで新たな成長機会の創出や社会が共感できる価値を創造すべく、持続可能な社会に向けた戦略指針を具体化した「ワールド・サステナビリティ・プラン&レポート」を公表し、目標達成に向けたKPIを設定して各施策を実施しております。

 また、「ワールド・ファッション・エコシステム」の実現に向けた基盤として、人的資本経営のフレームワークの構築やダイバーシティの推進をしております。

 記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ共通

① ガバナンス

 サステナビリティに係る基本方針や取り組みは、代表取締役 社長執行役員のもと組織されるサステナブル委員会の下に担当役員及び担当部署を設置し推進しております。取締役会は、社長およびサステナブル委員会から定期的に報告を受け、監視・監督を行っております。

 なお、経営管理組織体制図については、後記「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要〈経営管理組織体制〉」を参照ください。

 

② 戦略

 経営戦略の一環としてサステナビリティ活動における6つの重点領域(マテリアリティ)を定め、ファッションの多様性と持続性の両立を実現するためのESG経営の着実な進化と、企業価値改善と一体となった従業員価値改善を進めてまいります。

 

0102010_001.png

 

③ リスク管理

 当社グループでは、経営に悪影響を及ぼすリスクを全社的に把握し、その顕在化の未然防止と、顕在化した際の影響を最小化するため、代表取締役 社長執行役員のもと組織されるリスクマネジメント委員会の下にリスクマネジメント担当役員及び担当部署を設置し、当社グループ全体のコンプライアンス・リスクマネジメントプログラムを推進しております。

 気候変動、人的資本、人権に関わるリスクへの対応はサステナブル委員会が主管となり、リスクマネジメント委員会と連携して進める体制としております。

 

④ 指標および目標

 当社グループは、「ワールド・サステナビリティ・プラン&レポート(*1)」にてアクションプラン、及び年次の環境に関する数値と、人的資本に関する数値を開示しております。目標と主な取り組みは以下の通りです。

 

<環境>

0102010_002.png

 

<ガバナンス>

0102010_003.png

 

<社会>

0102010_004.png

(*1)ワールド・サステナビリティ・プラン&レポート
https://corp.world.co.jp/csr/

(*2)サーキュリック https://store.world.co.jp/s/brand/circric/

(*3)ワールド エコロモ キャンペーン https://store.world.co.jp/eco-romo/

 

(2)気候変動

① ガバナンス

 気候変動に関するガバナンスは、「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」をご覧ください。

 

② 戦略

 当社グループは、TCFD提言を参照し、気候変動がもたらす「リスク」と「機会」を明確にいたしました。抽出したリスクおよび機会について、シナリオ分析等に基づき継続的な見直しを行うとともに、損益・資金計画に与える影響について検討を進め、経営戦略にどのように反映されているかを説明することで、当社グループの戦略のレジリエンスを示してまいります。

0102010_005.png

 

③ リスク管理

 気候変動に関するガバナンスは、「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」をご覧ください。

 

④ 指標および目標

 当社グループは、中期目標とアクションプランを定め、取り組みの指標として、サプライチェーンにおけるCO2排出量を算定するとともに、資源の循環化を進めております。

 

0102010_006.png

(*1)アパレル製品1枚あたりのアイテム別の原単位を算出、各アイテムの仕入実績枚数から計算しています。市場から求められる計算・分析手法や今後の精緻化によって変動する可能性がございます。

(*2)アパレル以外については、カテゴリー1にカテゴリー4のCO2排出量も含まれております。

(*3)自社施設間の輸送や出荷時に自社が費用負担している物流に伴う排出量は、含まれておりません。

(*4)温室効果ガス増加につきましては、エムシーファッション㈱と㈱ライフギアコーポレーションの新規連結加入、および㈱アスプルンド(アパレル以外のライフスタイル商品)のCO2排出量を新たに合算したため、前年度実績より増加しております。

 

(3)人的資本・多様性

① ガバナンス

 当社グループが目指す「価値創造企業グループ」の実現に向け、最も大切なのは「人」の力であると考えております。「人」の力を最大化させ、価値創造につなげる「人的資本経営」を次の実行体制のもとで推進しています。

 人的資本経営の実行体制として、人事戦略や施策・重要人事の決定は、代表取締役 社長執行役員が議長を務める経営会議、もしくは取締役会で審議・決定しています。人的資本に係る基本方針や取り組みは、代表取締役 社長執行役員のもと組織されるサステナブル委員会の下に担当役員及び担当部署を設置し推進しております。取締役会は、社長およびサステナブル委員会から定期的に報告を受け、監視・監督を行っております。

 なお、経営管理組織体制図については、後記「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要〈経営管理組織体制〉」を参照ください。

 

② 戦略

a. 人材育成指針 及び 社内環境整備指針

 当社グループの人材の多様性の確保を含む人材育成指針、社内環境整備方針は以下のとおりです。

 

〈人材育成指針〉

 社員の成長は組織の責務と捉え、従業員価値を高めポテンシャルを最大限引き出し、企業価値を高めるために、多様な事業形態を運営する当社グループならではの「複数のキャリアパスの整備」と「誰もが学び続けられる育成プログラム」を推進しております。

 また、あらゆる従業員が安心して働き、活躍できる環境を整備、改善してまいります。

 

〈社内環境整備方針〉

・安全、健康に働ける環境
グループ横断の安全衛生委員会を毎月開催し、全ての事業所の職場環境の改善と従業員の健康推進を実施しております。

・従業員エンゲージメント
従業員に対して組織力調査を毎年実施し、組織単位の課題と改善策を明確にして、風土改革や生産性向上につなげております。

・ダイバーシティの推進
DE&I研修や社内で活躍する女性達の経験値を共有する「女性活躍推進に向けた座談会」の実施、従業員のライフスタイルと生産性を両立する様々な制度(ライフ優先型勤務、副業制度など)の運用を推進しております。

 

b. グループ人的資本経営の考え方

 当社グループを成功に導くための重要な要素が「変化対応力」を有する人材です。流行の移り変わりが激しいファッション業界の中で、当社グループは創業以来、ためらうことなく業態の転換を行い、新たな生販チャネルの開拓及び最先端のシステムの構築と導入を推進してまいりました。

 社内・外の変化を敏感に感知し、かつ変化を前向きに捉え、柔軟に対応できる人材が集結していることは、当社グループの大きな強みであり、この強みを基軸とした人的資本経営の高度化を目指し、以下4つの推進テーマに取り組んでおります。それが、「知識の利用可能性向上(ナレッジ共有の進化)」「ワークフォースの最適化(生産性向上)」「多様性の向上」「エンゲージメントの向上(組織力向上)」です。

 当社グループの人的資本経営の特長は、中期事業戦略との密接な連携にあります。中長期的なロードマップにおいてROE12%以上の達成と、「ワールド・ファッション・エコシステム」の確立を目指し、事業戦略及び事業成長の進捗に基づいたKPIを、前述の推進テーマごとに設定しております。

 各従業員が事業の成長と自身の業務を明確に結び付け、自らの才能やスキルを活かして目標達成に向けて行動することが求められます。会社はその成果を適正に評価し、このサイクルを通じて従業員のエンゲージメントを高め、持続的な企業価値の向上に寄与してまいります。

 

■財務価値に連関する人的資本KPI

0102010_007.png

 

c. 4つの推進テーマについて

・テーマⅠ:知識の利用可能性向上(ナレッジ共有の進化)
 お客様の嗜好やライフスタイルの変化にスピーディーに適応することが事業成長に直結する当社グループにとって、従業員が有する知識は貴重な財産です。長く働き続けている従業員、あるいはまったく異なる業界から参画してくれた従業員など、多様な従業員が持つ知識・ノウハウは競争力の源であり、その共有と伝承が当社グループの持続的成長を支える重要な要素と捉えています。2024年度より、全社員が利用可能なEラーニングシステムへのノウハウの蓄積や業務タスクリストの整備・更新に取り組む一方で、部門・職種を超えたベストプラクティスの共有やコミュニケーション強化をめざす「つなぐワールド」というコミュニティも発足しました。
 これらの取り組みによって築かれたナレッジ共有のノウハウは、プラットフォーム事業の顧客向けサービスとしても活用しています。

 

・テーマⅡ:ワークフォースの最適化(生産性向上)
 小売業において「生産性」は企業価値を測るうえで欠かせない指標です。当社グループでも、生産性向上に向けて、1人当たりの生産性を引き上げる取り組みを進めています。毎年、グループ各社で生産性指標の目標を設定し、業務効率向上やデジタル化を推進することで、目標達成に努めています。
 「ブランド事業」「デジタル事業」「プラットフォーム事業」など、さまざまな事業を展開している当社グループでは、時代の変化に合わせて従業員に求められるスキル要件も変化しています。中期経営計画で描く事業ポートフォリオに必要な人材を確保するため、ナレッジの共有や育成プログラム、ジョブローテーションを通じて、マルチスキルを有する人材の育成に注力しています。
 また、全従業員のキャリア上の希望や適性を考慮し、上司が育成計画を策定しています。また、職種別の複線型キャリアパスや職種を超えたキャリア開発の機会を提供するために、Eラーニングプログラムや社内公募などを積極的に展開しています。

 

・テーマⅢ:多様性の向上
 当社グループにおける多様性のある職場とは、性別、年齢、人種、国籍、性自認などのみならず、異なる価値観や考えを持つ人材が集まり、新たなアイデアが生まれ、お互いに刺激し合い成長できる環境を指します。各メンバーが自分と異なる属性や嗜好を尊重し合いながら働けるよう、DE&I研修やセミナーを継続的に実施しています。また、入社1年以内の従業員の定着支援を目的に、定期的なヒアリングやアドバイス、メンタリングを実施しています。さらに、女性活躍推進座談会や若手社員による課題共有の場など、さまざまな取り組みを通じて、多様性への理解を深めるとともに、帰属意識の醸成をはかっています。
 このほか、新卒採用では、国籍や学歴に限らず幅広く門戸を開き、応募の柔軟性を高めるために応募タイミングを分散化しています。経験者採用でも年齢や性別を問わず、さまざまなバックグラウンドを持つ従業員が活躍できる環境を整備しています。

 

・テーマⅣ:エンゲージメントの向上(組織力向上)
 当社グループでは、組織力の向上にとってエンゲージメントを高めることが重要であると位置づけ、さまざまな取り組みを行っています。当社におけるエンゲージメントサーベイとして2015年から続けている組織力アンケートを通じて、組織課題を抽出し、グループ会社ごとに改善アクションプランを策定し、実行をチェックする体制を整備しています。
 また、処遇改善や男女の賃金格差是正にも積極的に取り組んでおり、適正な評価と報酬を従業員に提供する仕組みを整えています。さらに、エンゲージメント向上にはワークライフバランスの確保も不可欠であるため、従業員のライフステージや業務効率を考慮した各種制度(育児休業制度(男女対応)、ライフ優先型勤務、副業制度、介護フレックス制度など)の運用と共に、安全衛生委員会を通じた健康経営の推進にも力を入れており、この度、健康経営優良法人2026に認定されました。

 

■従業員のライフステージや業務効率を考慮した制度について

0102010_008.png

(*1)国内連結会社のうち、主要13社の制度を記載しております。

(*2)国内連結会社のうち、主要13社の本部系の制度を記載しております。

 

d. 経営戦略と人材ポートフォリオの連動化

 めざす姿の実現に向け、経営戦略と連動した人材戦略を推進しています。

 事業の多様化に伴い、多様なポジションやキャリアパスを確保するとともに、社員一人ひとりに合わせた育成・キャリア開発を推進し、より多くの活躍機会を提供しています。

 また、人材開発委員会による従業員の育成を目的としたジョブローテーションも実施しています。

 今後は、B2C事業からB2B事業への人材ローテーションとリスキリングを通じて、事業成長と共に社員の成長を促進していきます。

0102010_009.png

 

③ リスク管理

 当社グループでは、人的資本価値の毀損につながるリスクを以下のとおり想定し、リスクへの対応策を講じるとともに、グループ価値向上につなげております。

0102010_010.png

 

④ 指標および目標

 当社グループの人的資本経営の4つの推進テーマ「知識の利用可能性向上(ナレッジ共有の進化)」「ワークフォースの最適化(生産性向上)」「多様性の向上」「エンゲージメントの向上(組織力向上)」に則って中期目標を掲げ、達成に向けて具体的な取り組みを実施しております。

0102010_011.png

(*1)国内の連結子会社の合計になります。2025年12月1日付で連結加入した㈱ライトオンを含んでおります。

(*2)2026年3月1日時点実績を記載しております。

■人的資本に関わる指標

0102010_012.png

(*1)役職者は、組織の責任者としての役割を担っている人材(例えば、店長等)をいいます。

(*2)各期末日の翌日時点の情報を記載しております。

 

(注)連結および国内連結会社には、㈱ライトオンを含んでおります。

 

3【事業等のリスク】

 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済情勢の変化に関するリスク

 当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。このため消費税増税等の政策や自然災害等日本固有の要因はもとより、地政学リスクや原料高等に起因する世界的な経済活動の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を与え、当社グループが、事業ポートフォリオの拡大や展開国の多様化など、顧客基盤の拡大を進めず経済情勢の変化に備えない場合は、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 気候変動がもたらすリスク

 当社グループは、気候変動に関わる課題を当社グループの経営に重要な影響を与える主要なリスクのひとつとして認識しております。気候変動による影響は一部顕在化しており、例えば、地球温暖化に伴う気温上昇や季節性(四季)消滅はアパレルなどの購買行動の変化を招くことから、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、リスクが当社の経営に与える影響と影響に対する対応策については、前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。

 

(3) 消費者の嗜好の変化等に関するリスク

 当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。

 当社グループは多くのブランドを海外含む多様な販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存であり、また、B2B事業の拡大による事業ポートフォリオの最適化により影響を抑えるように努めておりますが、現時点で当社グループがその収益の多くを得ているB2C事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 仕入価格その他の費用の増加によるリスク

 当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の多くが製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加、世界的な物流網の混乱や原料高、米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。当社グループでは、海外生産の東南アジア開拓や自社工場を含んだ国内生産回帰などの生産背景の多様化を講じることで、商品仕入では中国など特定の国に依存する状態の回避に努めております。

 また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や物流業界における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や販売費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 人材に関するリスク

 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員、営業人材等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 仕入先、製造委託先、物流委託先、B2B取引先およびその他の取引先に関するリスク

 当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先、B2B取引先およびその他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安によっては、貸倒れリスクや支払いの遅延、商品の調達・販売の支障を招く可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 新規事業に関するリスク

 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出す新規事業へ積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) M&Aに関するリスク

 当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資会社を活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業のグループ加入で事業の飛躍的成長を図っております。

 しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するか否かは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があります。

 さらに、投資実行後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態が投資検討時より悪化する場合には、当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 情報に関するリスク

 当社グループは、直営店舗、ECサイトおよびモール出店先の顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。このため、個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えております。

 しかしながら、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 知的財産権に関するリスク

 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) ハザードに関するリスク

 当社グループでは事業継続計画(BCP:Business continuity planning)を作成し、BCM(Business continuity management)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害やパンデミック、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障、サイバー攻撃等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 海外に関するリスク

 当社グループは、中国、台湾、タイ、マレーシアでの販売事業と中国をはじめとするアセアンでの生産管理及び貿易業務を行っております。

 当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進めるうえで、現地の自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。

 海外事業にてこれらのリスクが顕在化した場合には、販売事業の継続や取引工場の操業が困難になり、海外での売り上げ減少、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 外国為替相場の変動に伴うリスク

 当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。

 また、海外子会社の財政状態及び経営成績、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの財政状態及び経営成績は外国為替相場の変動により影響を受けます。

 

(14) 減損に関するリスク

 当社グループは、2026年2月28日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん61,168百万円を連結財政状態計算書に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループが認識しているのれんは、各連結子会社を資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては、後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 13.無形資産」を参照下さい。

 

(15) 多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク

 当社グループは、金融機関からの融資契約(シンジケートローン)を含む借入により事業資金を調達しております。2026年2月28日現在における総資産に対する借入金の割合は29.2%となっております。

 当社グループは、中長期的に借入金の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、借入金及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

①経営成績の状況及び分析

 当連結会計年度(2025年3月1日~2026年2月28日)の経営成績は、売上収益が2,840億14百万円(前期比25.9%増)、コア営業利益が164億7百万円(同3.6%減)、営業利益が160億28百万円(同4.2%減)、税引前当期利益が142億3百万円(同8.0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は120億13百万円(同8.8%増)とトップラインとボトムラインで増収増益を確保したものの、その間の段階損益であるコア営業利益や営業利益などが第4四半期連結会計期間の失速で前年減益に転じました。

 当連結会計年度は、2023年5月8日に公表した中期経営計画「PLAN-W」の最終年度3年目の総仕上げとなると同時に、「次なる挑戦」となる次期中期経営計画「VISION-W」に向け準備を進めてまいりました。この度の決算は、当社が推進する事業ポートフォリオ改革の成果と、次なる成長に向けた課題が顕在化した期間であったと総括しております。

 具体的には、ブランド事業において、上期より苦戦が継続していたアパレルブランドについては、次期中期経営計画に備えた収益構造改革の断行が必須と判断し、徹底した生産性改善と他の成長事業への人材再配置を進めつつ、冬物仕入を戦略的に抑制してプロパー消化率の向上と在庫の適正化を最優先する戦略へと方針転換しました。この取り組みにより、キャッシュ・フローや粗利益率の改善といった来期に向けた成果を得たものの、第4四半期連結会計期間の年末年始セール商戦も含んだ繁忙期における売上高の未達を補うには至らず、通期のコア営業利益が前年を下回る主因となりました。

 一方で、プラットフォーム事業が2025年2月末に連結加入したエムシーファッション㈱の貢献等で大幅な増益を達成しました。ブランド事業の中でも健闘したライフスタイルブランドなどと併せて、特定の事業環境の変化に左右されにくい、収益構造への転換がさらに進んだ証左と認識しております。

 また、2025年12月に連結子会社化した㈱ライトオンについて、オプション価値の評価益及び段階取得差益を一時収益として計上したほか、株式交換の手法で㈱ナルミヤ・インターナショナルを2025年10月1日付で完全子会社化した効果が非支配持分への利益流出の停止を通じて、親会社の所有者に帰属する当期利益と資本(親会社持分)の増加に寄与しました。

 反面、神戸本社の土地・建物を譲渡したことに伴う売却損失や、持分法適用関連会社であるラクサス・テクノロジーズ㈱の投資損失を計上したことから、第3四半期連結累計期間までの営業利益の計画超過分を取り崩す結果となりました。これらの会計処理は、将来の不確実性を早期に排除し、次期中期経営計画「VISION-W」でのROIC経営本格始動に向けたアセットの再配分と財務基盤の健全化を企図したものです。

 

 セグメント別の状況は次のとおりです。

 

a. ブランド事業

 ブランド事業においては、あるべきブランドポートフォリオ戦略の完遂にむけて、ブランド事業セグメント全体最適の視点で成長性と収益性のバランスが取れた持続的成長を追求しております。

 百貨店を中心に展開するミドルアッパーブランドは、ブランドらしく差別化された高付加価値な商品開発を行うほか、世界的な物価上昇や急激な為替変動に左右されないよう、自社工場体制を垂直統合して国内生産回帰を進めております。また、お客様との強いつながりを構築するため、マルチチャネル化やOMO (Online Merges with Offline) 戦略を進め、様々なプロトタイプ開発・出店を通じて新たな成長の創造に取り組んでおります。

 ショッピングセンターを中心に展開するミドルロワーブランドにおいては、前連結会計年度の期首に商品調達部隊の垂直統合を行い、更なる直貿化の推進や型数の適正化などによる原価率低減や価格競争力の強化に努めております。また、ミドルロワーブランド事業子会社のスケール活用やノウハウ共有によって、店舗運営の改良や店舗開発などの強化にも取り組んでおります。

 ライフスタイルブランドでは、暮らしに寄り添った衣・食・住を生活雑貨や服飾雑貨で提案し、引き続きお客様の支持拡大に努めております。前連結会計年度の期首に行ったミドルロワー系のライフスタイルブランド事業の一社統合によるリソースの融通、ノウハウの共有等での収益構造の抜本的な改革効果も発現しております。

 なお、2026年3月1日に、㈱阪急スタイルレーベルズが運営するコスメセレクトショップ「カラーフィールド」事業及び家具・インテリア雑貨「ダブルデイ」事業を承継し、ライフスタイル領域における事業基盤の更なる拡充も進めております。

 一方、投資サブセグメントにおいては、プラットフォーム導入によるシナジー追求や収益構造の向上・確立をテーマに掲げております。投資会社の㈱W&Dインベストメントデザインが再生投資事業の大型案件として取り組む㈱ライトオンの事業再生については、収益の抜本的な構造改革が当初想定通りの進捗となっていることから、抜本再生の総仕上げとして2026年3月1日付で完全子会社化しました。

 また、海外事業の開発・拡張も積極的に進めております。タイでは2025年1月にサハ・グループと合弁で設立したWorld Saha (Thailand) Co.,Ltd.がバンコクに「RAGTAG」の海外1号店と同2号店を2025年7月と同年9月に出店しました。台湾では㈱ナルミヤ・インターナショナルと共に「プティマイン」の海外1号店を2025年3月に出店したほか、同年11月には「RAGTAG」の海外3号店も出店しました。また香港においては、代理商を通じて、「プティマイン」の海外2号店を2025年9月、同3号店を同年11月に相次ぎ出店いたしました。

 当連結会計年度では、春夏商戦において一部のアパレルブランドのMD設計が量・質の両面で顧客ニーズを充分に捉えきれなかったことに加えて、夏から秋への商品切り替えの遅れ等により年間を通じて苦戦を強いられ、ライフスタイルブランドの好調による増益を相殺する結果となりました。この課題解決と収益構造の抜本的改革に向け、来期よりB2C事業を統括する㈱ワールド・ブランズへ経営管理実務やブランド運営機能を再編・集約し、資本と機能を一体化させることで意思決定の迅速化を図り、アパレルのMD改善活動などを推進してまいります。

 この結果、ブランド事業の経営成績は、売上収益が2,000億91百万円(前年同期比0.6%増(うち外部収益は1,939億27百万円(同1.7%増)))、コア営業利益(セグメント利益)が88億54百万円(同19.9%減)と増収減益になりました。

 

b. デジタル事業

 デジタル事業は「B2Bソリューション」と「B2Cネオエコノミー」から成り立っており、B2Bはこれまでの積極投資を外販収益で回収できるよう、B2Cは「サーキュラー」を成長加速できるよう目指しております。

 B2Bソリューションでは、ECの運営受託サービスにおいて、自社ブランドを中心に販売する直営ファッション通販サイト「ワールド オンラインストア (WOS)」をはじめ、他社公式ECの開発・運営を受託しております。自社サイト運営においては、アプリの機能改善やOMO活動に対する投資を進め、直営店舗とのシームレスなサービス改善をブランド事業と一体で推進しております。また、他社ブランドの取り扱い拡大による「WOS」のモール化にかかる先行投資を推進しております。一方、ソリューションサービスでは、自社グループの物流コスト抑制の取り組みや基幹システムの更新に留まらず、他社への在庫コントロールシステムの導入・運用サービスの提供を進めており、売上拡大に向けた営業活動を継続して強化しております。

 B2Cネオエコノミーにおいては、様々なテーマで実験した事業の「選択と集中」を行った結果、「サーキュラー」に焦点を当てて成長戦略を追求しております。ユーズドセレクトショップ「RAGTAG」を運営する㈱ティンパンアレイは店舗とECの相互活用による仕入・販売両面のOMO戦略で成長を追求しつつ、今後の成長に向けてカジュアル業態「usebowl」の実験を継続するほか、海外展開においては現地でのPOP-UP出店からの学びを活かしてタイと台湾での店舗展開に挑戦するなど、将来の成長に向けた先行投資を重点的に実施しております。また、オフプライスストア「& Bridge」を運営する㈱アンドブリッジにおいては、㈱ティンパンアレイとの事業連携を推進しており、店舗収支の改善やEC売上の伸長といったシナジー効果も出ております。

 当連結会計年度のセグメント利益は、上場に伴いラクサス・テクノロジーズ㈱を連結子会社から持分法適用関連会社へ連結範囲を変更したことによるマイナスの影響を除くと、B2BとB2Cの合計では先行投資の負担増を吸収する格好でほぼ前年並みでした。ただ、B2CはB2Bに比べて成長投資の負担が相対的に大きいこともあり、B2Cサーキュラーは既存店売上の伸長や粗利率の改善にもう一段注力する必要があると考えております。

 この結果、デジタル事業の経営成績は、売上収益は313億39百万円(前年同期比3.7%減(うち外部収益は118億58百万円(同18.0%減)))、コア営業利益(セグメント利益)が22億77百万円(同13.1%減)と減収減益になりました。

 

c. プラットフォーム事業

 プラットフォーム事業では、ワールドグループが培ってきた様々なノウハウと仕組みを活用したプラットフォームの外部企業へのオープン化を推進し、業界の枠組みを超えた新たな事業領域の拡大に取り組んでおります。

 中間持株会社の㈱ワールドプラットフォームサービスは、プラットフォーム事業の収益モデルを整える事業マネジメント機能と外部顧客の法人企業へのマーケティング機能を有します。各プラットフォームのノウハウ・仕組みを横断的に組み合わせ、顧客のニーズに最適なサービスをワンストップで提案・提供しております。

 生産プラットフォームの㈱ワールドプロダクションパートナーズは、自らの商社機能を発揮して直接貿易スキームの構築や、製造子会社群の生産性改善の指導・支援をするほか、外販主体の専門商社である㈱イディオムや縫製工場の㈱ラ・モードでは、他社アパレルの商品開発及び製造 (OEM・ODM事業) を受託しております。

 販売プラットフォームの㈱ワールドストアパートナーズでは、商品在庫の最終的な換金に不可欠なアウトレット「NEXT DOOR」や他社ブランドの出店も年々増やしてきたファミリーセール等の催事を運営するほか、様々な販売代行業務といった外販サービスも着実に成長してきております。

 こうしたアパレル起点の生産・販売プラットフォーム以外では、㈱アスプルンドに代表される子会社群が、空間創造や什器・備品の製造販売(建装)、家具や雑貨の卸からコントラクトに至るライフスタイル領域も手掛けており、プラットフォーム事業のサービスラインやクライアント層の幅を拡張することに寄与しております。

 このほか、M&Aも活用しながらプラットフォーム機能の強化を図ることでB2B事業基盤の拡充を進めてきており、ファッションの多様性と永続性の実現への貢献を目指した「ワールド・ファッション・エコシステム」の構築に向けて更なる事業基盤の拡充を図っております。

 具体的な事例としては、2025年2月28日付で子会社化したエムシーファッション㈱、2025年3月1日付で子会社化した㈱ワールドソーイングの連結加入により、生産プラットフォームのリソースは大きく拡充されており、当社グループを挙げてシナジー効果も追求しながら一層の事業拡大を推進しております。

 当連結会計年度においては、未だ受注パイプラインの拡充に課題を残したものの、取引条件の変更による粗利確保や案件単位の採算性も吟味した外販受注などを継続的に進めており、為替変動に対する抵抗力を増すことや複数サービスを顧客に提供するクロスセルなどで着実に成果を得つつあります。また、前期との比較では、エムシーファッション㈱の連結加入に伴うB2B外販の収益拡大がセグメント利益の増加へ大きく寄与しました。

 この結果、プラットフォーム事業の経営成績は、売上収益は1,304億22百万円(前年同期比75.2%増(うち外部収益は779億91百万円(同281.9%増)))、コア営業利益(セグメント利益)が41億71百万円(同128.0%増)と増収増益になりました。

 

d. 共通部門

 事業セグメントに属さない共通部門においては、子会社からの配当や経営指導料等を収入として計上し、当社(ホールディングス)のコーポレートスタッフ等の費用を賄うことを基本的な収益構造としておりますが、子会社からの配当は予めセグメント利益から除いております。

 共通部門は、コーポレートスタッフの「グループ経営本部」に加えて、グループの商品鮮度向上とソフト開発を監修する「クリエイティブ・マネジメント・センター」、次世代OMOストアの開発・運営やDCXを推進する「デジタルリテール推進室」を束ねる「ブランド事業本部」、グループの情報・物流システムを開発・運用する「デジタルソリューション事業本部」などで成り立っております。

 そして、2025年9月には「企業戦略室」を新設したほか、2026年1月に㈱ワールドインベストメントネットワークを前身とする「企業投資室」も設置しており、次期中期経営計画「VISION-W」に向けて、グループ共通の重要戦略の実現に向けた活動を開始いたしました。

 ホールディングスは重点分野への集中投資という自らの役割を果たすため、子会社からホールディングスのスタッフ等の実費を上回る経営指導料等で回収することを原則としております。新規事業や海外事業の開発といった実験費用の一部を負担する反面、コーポレートはAI活用のDX化や重複機能の集約化などを不断に進めて自らの生産性の改善に努めております。

 当連結会計年度においては、業績連動に伴うコストコントロールを行った一方で、前連結会計年度より本格稼働した海外事業開発室の活動費のほか、会社・部署横断で取り組む新規事業等に対する戦略的投資や成長投資にかかる先行費用の増加、従業員処遇の改善に伴う人件費の増加などの影響を受けました。

 この結果、共通部門の経営成績は、売上収益は75億94百万円(前年同期比24.4%減(うち外部収益は2億38百万円(同64.1%増)))、コア営業利益(セグメント利益)が11億19百万円(同24.7%減)と減収減益になりました。

 

②財政状態の状況及び分析

当社グループの財政状態の状況及びその要因につき、次のとおり分析しております。

 

(資産)

 資産合計は2,800億59百万円と前連結会計年度末に比べて62億33百万円増加しました。

 この主な要因は、㈱ライトオンを連結子会社化したことで資産合計が約226億円増加した一方、現金及び現金同等物が約10億円、売上債権及びその他の債権が約53億円、使用権資産が約21億円、神戸本社ビル売却により有形固定資産が約28億円、持分法適用関連会社である㈱ラクサス・テクノロジーズにおいて株式評価損を計上したことで持分法で会計処理されている投資が約35億円それぞれ減少したことによるものです。

 

(負債)

 負債合計は1,837億77百万円と前連結会計年度末に比べて36億11百万円減少しました。

 この主な要因は、㈱ライトオンを連結子会社化したことで負債合計が約175億円増加した一方、仕入債務及びその他の債務が約83億円、借入金が約80億円、リース負債が約46億円、それぞれ減少したことによるものです。

 

(資本合計)

 資本合計は962億82百万円と前連結会計年度末に比べて98億43百万円増加しました。

 この主な要因は、主に親会社の所有者に帰属する当期利益を約120億円計上した一方、配当金を約31億円支出したことで、利益剰余金が約89億円増加したことによるものです。

 

(在庫)

 当社グループではブランド事業が売上収益の大半を占めておりますが、ブランド事業におけるアパレルブランドの事業特性から、売上債権と棚卸資産の合計から仕入債務を差し引いた運転資本のコントロール、とりわけ棚卸資産(在庫)の抑制を重視しております。

 当連結会計年度末の運転資本は406億42百万円と前連結会計年度末に比べて約36億円の増加となりました。運転資本が増加した主因は、㈱ライトオンの連結加入に伴うものです。当該影響を除いた既存事業における運転資本の増加は約13億円となりますが、これは主に、期末休日に伴うエムシーファッション㈱の売上債権未回収(約19億円)に起因するものです。

 

(ネットD/Eレシオ)

 当社グループでは、債務返済の能力及び事業の収益性・成長性を持続的に向上できるよう、有利子負債と株主資本の最適な資本構成を検討する目的から、ネットD/Eレシオを財務体質の健全化指標としております。中期経営計画「PLAN-W」策定時において、中長期的にネットD/Eレシオ0.5倍を目標といたしました。

 当連結会計年度のネット有利子負債は677億57百万円と前連結会計年度末より約22億円減少した一方、親会社所有者に帰属する持分合計についてはナルミヤ・インターナショナル㈱の完全子会社化による非支配持分から親会社持分合計への組替もあり約134億円増加しました。その結果、当連結会計年度のネットD/Eレシオは0.72倍となりました。

 

(ROE)

 当社グループでは、株主資本コスト(COE)を超過する株主資本当期利益率(ROE)として、中期経営計画「PLAN-W」策定時において10%としていた目標を上方修正し、それまでの業績等の進捗状況も踏まえて12.0%以上となるよう努めてまいりました。

 当連結会計年度のROEは、前連結会計年度の13.5%から0.2ポイント増加の13.7%となりました。

 

(ROIC)

 当社グループでは、中期経営計画「PLAN-W」において、最適資本構成の下でROEがCOEを超過する状態や、投下資本利益率(ROIC)が加重平均資本コスト(WACC)を上回る状態といった、価値創造的な状態を創り上げることを念頭に、最終年度である当連結会計年度末には8.5%を超える水準を目指しました。

 また、格付けがA格でWACCが最も低位の状態を最適資本構成と定義したうえで、WACCを目標値5.0%以下でコントロールできるよう努めます。

 当連結会計年度のROICは、前連結会計年度の8.5%から0.3ポイント増加の8.8%でした。

 

各指標に関しては、下記の定義の通り算出しております。

ROEやROICの算定に際しては、ネット有利子負債及び親会社所有者に帰属する持分合計は前期末と当期末の平均で算出しております。

・ネットD/Eレシオ
期末のネット有利子負債 ÷ 期末の親会社の所有者に帰属する持分合計

・ネット有利子負債
借入金 + 日本基準におけるファイナンスリース負債 - 現金及び現金同等物

・ROE
過去一年間の親会社の所有者に帰属する当期 (四半期または中間) 利益 ÷ 親会社の所有者に帰属する持分合計

・ROIC
(過去一年間の営業利益 - 法人所得税 - 非支配株主持分に帰属する当期 (四半期または中間) 利益) ÷(ネット有利子負債 + 親会社の所有者に帰属する持分合計)

 

 なお、次期中期経営計画「VISION-W」においては、IFRS第16号に伴うリース負債を含めたネット有利子負債を用いる予定です。このため、ネット有利子負債を用いるネットD/EレシオやROICについては、「VISION-W」で定めた目標値と併せて、次連結会計年度から新たな算定式に基づいた実績値をレビューいたします。

 

③キャッシュ・フローの状況及び分析

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 309億84百万円の収入(前年同期比10億8百万円 収入減)となりました。

 この主な要因は、税引前当期利益が約12億円減少したことによるものです。なお、当連結会計年度では、㈱ライトオンの連結加入にかかる運転資本の増加が約36億円でした。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 41億32百万円の支出(前年同期比61億30百万円 支出減)となりました。

 この主な要因は、前連結会計年度に計上した子会社の取得による支出がなくなったことによるものです。なお、当連結会計年度では、今後の金利上昇などを見据えて、店舗の出店・改装に係る投資をリースから自社取得に切り替えたほか、本社ビルを売却しております。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 309億37百万円の支出(前年同期比101億82百万円 支出増)となりました。

 この主な要因は、借入金の返済が大きく進んだことであり、その他に増配による配当金の支出額約9億円や金利上昇による利息の支払額増加約7億円が加わったことによるものです。

 

 これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より36億38百万円減少して、181億9百万円となりました。

 

④生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

ブランド事業

3,580

△32.7

プラットフォーム事業

1,261

199.3

合計

4,841

△15.7

(注) 上記金額には、セグメント間の内部取引高を含んでおります。

 

b. 仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

ブランド事業

81,791

1.3

デジタル事業

4,571

10.2

プラットフォーム事業

111,472

77.0

小計

197,833

33.8

 IFRS調整(注)2

358

113.4

合計

198,191

33.9

(注)1 上記金額には、セグメント間の内部取引高を含んでおります。

2 IFRS調整は、為替予約における調整金額を記載しております。

 

c. 販売実績

 当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。

 販路別売上状況

セグメント

区分

金額(百万円)

前年同期比(%)

ブランド事業

 

ミドルアッパー

52,552

△4.6

ミドルロワー

96,416

0.4

国内アパレルブランド

148,968

△1.4

国内ライフスタイルブランド

27,293

3.4

海外

1,886

11.9

投資

15,779

37.3

小計

193,927

1.7

デジタル事業

B2Bソリューション

2,463

△30.3

B2Cネオエコノミー

9,395

△14.0

小計

11,858

△18.0

プラット

フォーム事業

生産プラットフォーム

61,162

1,925.7

販売プラットフォーム

7,174

7.5

シェアードサービスプラットフォーム

204

0.4

ライフスタイルプラットフォーム

9,451

△10.2

小計

77,991

281.9

共通部門

238

64.1

売上収益

284,014

25.9

 

 なお、「受注実績」につきましては、該当事項はありません。

 

(参考)

当社グループのEC化率は以下のとおりであります。

EC化率

金額(百万円)

前年同期差

 

EC取扱高

連結取扱高

 

 

48,250

282,226

 

17.10

△5.15

(注)EC化率とは商品の取扱高を分母にし、そのうちECの取扱高を分子にしたものであります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営成績等の状況に関する分析・検討内容につきましては、前記「(1)経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、当社は、前記「3 事業等のリスク」に記載のとおり、経済情勢の変化、消費者の嗜好の変化、在庫管理、出店・閉店、仕入価格その他費用の増加等様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場環境等に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、消費者や市場のニーズに適時適切に対応していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前記「(1)経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループは金融機関からの借入金のほか、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フロー及びリース負債の返済を差し引いた実質的なフリー・キャッシュ・フローを資金の源泉と考えております。当連結会計年度における資金使途について、主に出店・改装に伴う店舗設備やシステムへの投資に係るものであります。資金調達に係る借入金の残高については後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 20.借入金」に記載しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

 

5【重要な契約等】

(1) 企業・株主間のガバナンスに関する合意

 該当事項はありません。

 

(2) 企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意

 該当事項はありません。

 

(3) ローン契約の締結に付される財務上の特約

 当社が締結している財務上の特約が付されている重要なローン契約は以下のとおりです。

契約形態

シンジケートローン契約

コミット型シンジケートローン

契約締結日

2022年3月18日

2023年9月22日

弁済期限

2027年3月31日

2027年3月31日

契約の相手方の属性

都市銀行、政府系金融機関、信託銀行、

地方銀行、信用金庫

都市銀行、政府系金融機関

期末残高

61,620百万円

15,000百万円

担保

1. 資産による担保

当社が保有する信託受益権に対して質権が設定されております。

 

2. 連帯保証

借入人である当社は事業持株会社のため、当社の連結子会社が連帯保証人となっております。

なし

特約の内容

1. 純資産の維持(純資産額維持条項)

各事業年度末において「資本合計」から「その他資本性金融商品」を差し引いた金額を、以下のいずれか高いほうの金額以上に維持すること

 ・491億400万円

 ・直前決算期の75%

 

2. 利益の維持(利益維持条項)

「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」を差し引いた金額が、2期連続して40億円未満になってはいけない。

1. 純資産の維持(純資産額維持条項)

各事業年度末において「資本合計」から「その他資本性金融商品」を差し引いた金額を、以下のいずれか高いほうの金額以上に維持すること

 ・560億400万円

 ・直前決算期の75%

 

2. 利益の維持(利益維持条項)

「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」を差し引いた金額が、2期連続して40億円未満になってはいけない。

 

(4) 社債の発行に付される財務上の特約

 該当事項はありません。

 

(5) 株式交換契約

(㈱ナルミヤ・インターナショナルとの株式交換契約)

 当社は、2025年7月3日開催の取締役会において、当社を株式交換完全親会社とし、当社の連結子会社である㈱ナルミヤ・インターナショナル(以下「ナルミヤ」といいます。当社とナルミヤを併せ、以下「両社」といいます)を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます)を行うことを決議し、同日、当社とナルミヤの間で株式交換契約(以下「本株式交換契約」といいます)を締結いたしました。

 

①株式交換の内容

 当社を株式交換完全親会社、ナルミヤを株式交換完全子会社とする株式交換です。

 

②株式交換の効力発生日

 2025年10月1日

 

③株式交換の方法

 本株式交換は、当社を株式交換完全親会社、ナルミヤを株式交換完全子会社とする株式交換です。なお、当社については、会社法第796条第2項本文の規定に基づく簡易株式交換の手続により、株主総会の決議による承認を受けずに、ナルミヤについては、2025年8月28日開催の臨時株主総会において本株式交換契約の承認を受けており、2025年10月1日を効力発生日として本株式交換を実施いたしました。

 

④株式交換比率

 

当社

(株式交換完全親会社)

ナルミヤ

(株式交換完全子会社)

株式交換に係る割当比率

0.58

 

⑤株式交換比率の算定根拠

 当社及びナルミヤは、本株式交換比率その他本株式交換の公正性・妥当性を確保するため、それぞれ個別に、両社から独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼すること、また、両社から独立したリーガル・アドバイザーから法的助言を受けることとしました。そして、当社は、両社から独立したみずほ証券㈱を、ナルミヤは、両社から独立したマクサス・コーポレートアドバイザリー㈱を、それぞれのファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選定し、また、当社は、両社から独立した西村あさひ法律事務所・外国法共同事業を、ナルミヤは、両社から独立した弁護士法人大江橋法律事務所を、それぞれリーガル・アドバイザーとして選定いたしました。

 両社は、それぞれ、自らが選定した第三者算定機関による本株式交換に用いられる株式交換比率の算定結果や、リーガル・アドバイザーからの助言を参考に、かつ相手方に対して実施したデューディリジェンスの結果等を踏まえて慎重に検討し、それぞれの財務の状況、資産の状況、将来の見通し等の要因を総合的に勘案した上で、両社の間で、株式交換比率について複数回にわたり慎重に協議・交渉を重ねてまいりました。その結果、当社は、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。

 

(㈱ライトオンとの株式交換契約)

 当社は、2025年11月14日開催の取締役会において、当社を株式交換完全親会社とし、㈱ライトオンを株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決定し、株式交換契約を締結いたしました。

 詳細は、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  連結財務諸表注記  41. 後発事象」に記載のとおりであります。

 

(6) 連結子会社との吸収分割(簡易・略式吸収分割)

 当社は、2025年12月17日開催の取締役会において、グループの次期経営構想の実現に向け、2026年3月1日付の当社事業セグメント体制の変更及びグループ再編について決議し、連結子会社と吸収分割契約を締結いたしました。

 詳細は、「第5  経理の状況  2 財務諸表等  (1) 財務諸表  注記事項  (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 特記すべき重要な事項はありません。

 

第3【設備の状況】

1【設備投資等の概要】

 当連結会計年度に実施しました設備投資の総額は、8,733百万円であります。

 その主なものは、出店・改装に伴う店舗設備やブランドの価値向上を目的としてブランド事業への投資に4,867百万円を投資したほか、ECサイト運営を中心としたデジタルソリューション事業への強化やサーキュラー事業の成長にむけての投資推進のため、デジタル事業へ3,172百万円の投資を実施いたしました。

 また、当連結会計年度においては以下の主要な設備の売却を行っております。

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

売却時期

前期末帳簿価額
(百万円)

㈱ワールド

(提出会社)

本社ビル

(兵庫県神戸市中央区)

(注)

事務所

2026年2月

5,499

(注) すべてのセグメントにおいて使用している設備であります。

 

2【主要な設備の状況】

 当社及び連結子会社の当連結会計年度末における主要な設備の状況は以下のとおりであります。

(1)提出会社

事業所名

(所在地)

セグメントの

名称

設備の

内容

帳簿価額(百万円)

従業

員数

(名)

(注)3

建物及び構築物

機械装置及び運搬具

土地

(面積㎡)

リース

資産

その他

(注)2

合計

北青山ビル

(東京都港区)

(注)4

事務所

2,078

0

20,267

(1,878)

153

61

22,559

198

(-)

松本技術研究所

(長野県松本市)

(注)5

プラットフォーム事業

縫製工場

(縫製子会社に対する賃貸設備)

109

0

397

(11,261)

7

0

513

(-)

淡路技術研究所

(兵庫県洲本市)

(注)5

プラットフォーム事業

縫製工場

(縫製子会社に対する賃貸設備)

27

0

532

(17,444)

9

0

567

(-)

岡山工場

(岡山県岡山市中区)

(注)5

プラットフォーム事業

縫製工場

(縫製子会社に対する賃貸設備)

624

(8,570)

624

(-)

ワールドディストリビューションセンター 南船橋I・Ⅱ

(千葉県船橋市)

デジタル事業

物流倉庫

183

1

837

13

1,033

1

(-)

(注)1 上記は、日本基準に基づく帳簿価額であります。

2 帳簿価額のうち「その他」は、器具備品及び建設仮勘定等であります。

3 従業員数欄には、提出会社と委任契約を締結している人員数を含んでおります。

4 すべてのセグメントにおいて使用している設備であります。

5 連結子会社である㈱ワールドインダストリーファブリック及び㈱ワールドインダストリーニットに貸与しております。

6 現在休止中の重要な設備はありません。

7 上記に記載している他、複数拠点がありますが、主要な設備ではないため記載を省略しております。

 

(2)国内子会社

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの

名称

設備の

内容

帳簿価額(百万円)

従業

員数

(名)

(注)3

建物及び構築物

機械装置及び運搬具

土地

(面積㎡)

リース

資産

その他

(注)2

合計

㈱アルカスインターナショナル

営業店舗

(国内)

ブランド事業

営業用設備(店舗)

1,990

644

249

2,883

788

(1,244)

㈱フィールズインターナショナル

営業店舗

(国内)

ブランド事業

営業用設備(店舗)

527

257

81

864

756

(362)

㈱エクスプローラーズトーキョー

営業店舗

(国内)

ブランド事業

営業用設備(店舗)

294

158

67

518

351

(103)

㈱ライフスタイルイノベーション

営業店舗

(国内)

ブランド事業

営業用設備(店舗)

2,357

113

2,471

201

(1,219)

㈱ティンパンアレイ

営業店舗

(国内)

デジタル事業

営業用設備(店舗)

621

141

761

164

(171)

(注)1 上記は、日本基準に基づく帳簿価額であります。

2 帳簿価額のうち「その他」は、レンタル用資産、器具備品及び建設仮勘定等であります。

3 従業員数欄には、提出会社と委任契約を締結している人員数を含んでおります。また、従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の延べ人数を記載しております。

4 現在休止中の重要な設備はありません。

5 上記に記載している他、複数拠点がありますが、主要な設備ではないため記載を省略しております。

 

(3)在外子会社

 主要な設備はありません。

 

3【設備の新設、除却等の計画】

(1)重要な設備の新設等

 当社及び連結子会社の設備投資につきましては、販売計画、需要予測、投資収益率等を総合的に勘案して計画しており、設備投資は原則として当社及び連結子会社が個別に策定した上で、当社及び連結子会社の全体最適となるよう当社を中心に調整を図っており、当連結会計年度においては、8,733百万円を計上しました。

 2027年2月期より始まる次期中期経営計画「VISION-W」の3カ年において、総額239億円の設備投資を計画しております。サーキュラーや海外B2C等、成長領域への設備投資を継続拡大する一方、アパレルブランドやシステムに対する投資判断はROIC視点を取り入れ、厳選したうえで実施してまいります。なお、重要な設備投資の計画はありません。

 

(2)重要な設備の除却等

 当社及び連結子会社の設備の除却等につきましては、主に直営店舗における改装・退店に関わるものを予定しております。