文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
当社グループでは、“子どもたちの 子どもたちの 子どもたちへ” の企業理念のもと、日本の未来を担う若者に住まいの選択肢を増やし、若者たちのより素晴らしい未来を拓く一翼を担うことで社会に貢献いたします。
① 企業理念“子どもたちの 子どもたちの 子どもたちへ”
日本の、そして地球のよりよい未来をつくるために、私たちセレコーポレーションが果たすべきこと。それは、この国の豊かさをつくりだした先人たちに敬意を表し、感謝の気持ちを抱きながら、この豊かさがよりいっそう広がる未来を描くこと。
そのために社会に貢献する永続企業でなければならないと考えます。
② 事業目的
「ゲストに最高の笑顔と感動を届け続ける」
生き方にこだわる若者たちの住まいの選択肢を増やし、住まいを通して「最高の笑顔と感動」を提供し続けることで、若者たちのより素晴らしい未来を拓く一翼になること。これこそが、私たちセレコーポレーションの社会における存在意義であり、社会貢献であると位置づけています。
「社員一人ひとりの「しあわせ」の総和が企業価値」
私たちが実現したい企業価値とは、社員一人ひとりの「しあわせ」の総和という、私たち独自の指標です。会社にとって一番の財産は社員であり、社員一人ひとりの物心両面の「しあわせ」を大切にしたいと考えています。
この「しあわせ」の総和が大きくなればなるほど、より大きな歓びと感動をゲストに届けることができ、さらにオーナーさまの歓びへとつながり、社会が豊かになり、その果実として、私たちの企業価値が高まっていくと信じています。
③ 経営方針「持続可能な安定的成長」
私たちセレコーポレーションは、リスクの高い性急な成長路線を志向したり、いたずらに規模を追うことはせず、身の丈に合った堅実経営を貫き、安定的成長を重ねる永続企業として、ゲストに感動を届け続けてまいります。
④ 行動指針「信頼」「人財」「変化」
私たちセレコーポレーションの価値創造のために守るべき原則、それが行動指針です。
「信頼」と「人財」、そして「変化」。それぞれの言葉に、私たちの想いや信念、価値観を託しています。
信頼とは、社会の一員である私たちが、企業として果たすべき約束を守り続けることで得られるものです。会社そのものへの信頼、入居するゲストからの信頼、そして、住まいの品質やブランドに対する信頼。
私たちは、決して一朝一夕では得ることのできない信頼という価値を、日々の事業活動の積み重ねの中で培っていきます。
人財とは、会社にとって社員が何よりも大切な財産であるという考えです。ゆえに私たちセレコーポレーションでは「人材」と記さず、「人財」と記しています。
一人ひとりの社員がよりいっそう魅力ある人財に育っていくことで、私たちの会社は、さらに魅力ある会社へと成長していくと考えています。
変化とは、会社の成長を推進する原動力です。環境の変化をいち早く読み取り、柔軟かつ迅速に対応すること。そして、自らも変化することを恐れず、変化することに積極果敢に挑んでいくことが重要です。
変化を恐れず、常に進化し続ける先に、豊かな未来が広がっていくのです。
⑤ 長期経営ビジョン「ビジョン2030」
当社では、2030年に向けて“ありたい姿” を定め、その実現のための長期経営ビジョン「ビジョン2030」を策定しております。
「ビジョン2030」のコンセプトは、当社の企業理念に基づく原理原則「セレフィロソフィ」と「CEL未来戦略」に基づき、あくまで本業の付加価値を高めるため、本業及び本業周辺ビジネスの多面的経営の展開により目標を達成することを目指すものです。「ビジョン2030」は、さらに長期の経営ビジョンである「CEL未来戦略」の実現に向けた通過点と位置づけております。
2027年2月期で「ビジョン2030」が折り返し地点を迎えたことを契機に、当社のありたい姿は『企業価値の極大化と物心両面の「しあわせ」の実現』であることを改めて認識し、企業価値経営の価値創造プロセスを明らかにいたしました。この結果、「企業価値の極大化」を表す指標として時価総額を加えることといたしました。あわせて、当社を取り巻く市況の変化等に鑑み、売上高、営業利益及びROEの目標値の見直しを行いましたが、「ビジョン2030」の位置づけ、目標時期に変更はありません。
引き続き、資本コストや株価等、市場を意識した経営に取り組んでまいります。
ビジョン2030 ~企業価値の極大化と物心両面の「しあわせ」の実現~
・アパート専門メーカーとしてニッチトップの実現
・高付加価値追求による粗利益率の向上
<重要指標> ※目標年度は2030年2月期
時価総額250億円、売上高300億円、営業利益30億円、営業利益率10%、ROE9%、PBR1倍
平均年収900万円
今後の我が国経済は、雇用・所得環境の改善もあり景気は緩やかな回復を続けることが期待されるものの、労務費の上昇や資材価格の高止まりにより建築コストの上昇が続くものと思われます。また、米国の関税政策による世界経済への影響、変動する金融市場の動向に加え、ウクライナ及び中東の地政学的リスクに起因する原油価格の高騰等により、引き続き不透明な状況が続くものと想定しております。
また、新設貸家着工戸数は、全国で前年同期を下回り、当社グループの事業エリアとなる東京都は前年同期(6.9%減)から回復がみられました(出典:国土交通省「建築着工統計調査」)。
なお、当社の事業エリアである東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の人口流動は、転入超過が続いている状況です。
当社は、東京圏において生き方にこだわりを持つ25歳から35歳を中心とした若者たちに「最高の笑顔と感動を届け続ける」ことをモットーに、経営方針である「持続可能な安定的成長」を実現するため、確立された企業理念と事業目的の下、いたずらに規模を追うのではなく、「ゲスト」「エリア」「構造」「対象」など事業ドメインを選択と集中により絞り込み(ニッチ戦略)、経営資源を集中させております。また、ゲストの多様な生活シーンに対応する平面に高さを加えた立体的な空間設計を主軸とした差別化商品を提供することによって、他社との価格競争を排しております。土地有効活用のコンサルティングから、自社開発物件の組成、建物の企画・設計、自社工場での構造部材の製造、建物の自社建築、入居者の募集、建物のメンテナンス、リフォーム、リノベーション、建替え等入居後の賃貸経営まで一貫して担う「アパート専門メーカー」として収益性の高い独自のビジネスモデルを確立していくことを戦略としております。
各ビジネスモデルの事業戦略は下記のとおりです。
賃貸住宅事業
賃貸住宅事業におきましては、保有する土地の有効活用を検討しているオーナーさまに対し、赤煉瓦調の外壁とデザイン性のある門柱・門扉、オートロックや防犯カメラを標準装備し、各住戸を立体的に空間設計した当社基幹ブランド「My Style vintage」を主軸に、アパート経営の企画、設計、施工等を行っております。営業面ではオーナーさまがアパート経営を通じて実現したいことは何かを顕在化し、目的達成に向けた課題解決のため、ファイナンシャルプランナー的手法にて総合的な資金計画を提案し、経済的側面から実現に導くことができるようコンサルティング力の強化を図っております。
これらに加えて、IoTスマートアパート(オートロックの共用インターホンとスマートフォンが連動し、不在時でも宅配便や来客対応が可能なほか、室内の照明器具やエアコンなどをスマートフォンで操作でき、セキュリティセンサーや防犯カメラとスマートフォンが連動できるアパート)の商品化による競争力強化を図っております。また、SDGsに賛同し、高断熱材、ペアガラスサッシ等により断熱性を高め、省エネエアコンや高効率給湯器、LED照明などの省エネ設備の導入により消費エネルギーを低減したアパートへの取り組みなど、アパート建築を通した社会貢献も行っております。
賃貸開発事業
賃貸開発事業におきましては、不動産購入資金に対する家賃収入といった投資利回り、エリアや駅近など地価が下落しづらいことを物件選択において重視される土地を保有されていない富裕層に対して、豊かな資産承継に貢献できるようなアパート経営の提案を行うことで、当社の新たな収益基盤の構築に取り組んでおります。
また、新たな収益基盤を目指し、城南(品川区・目黒区・港区・大田区)・城西(渋谷区・新宿区・世田谷区・中野区・杉並区・練馬区)エリアに絞込み、駅からの距離・規模・ルックスなどを基準に、将来にわたり価値を維持できるような土地を仕入れ、その土地の資産価値に相応する付加価値の高い「My Style vintage」を建築し販売を行ってまいります。
賃貸経営事業
賃貸経営事業におきましては、同行営業を強化し、アパート受注前の段階から賃貸経営事業・賃貸住宅事業・賃貸開発事業が一体となって受注・販売活動を行い、管理物件の受託営業活動に注力しております。
また、管理アパートの入居者募集などを行う賃貸仲介協力業者の組織であるセレリーシングパートナーズ(2026年2月末で16社)、日常の建物点検、清掃や維持管理業務などを委託するメンテナンス協力業者の組織であるセレメンテナンスパートナーズ(2026年2月末で9社)により業者間との連携強化に努め、ゲストに対する課題を共有することにより、機動的かつきめ細やかなサービスの提供に努めてまいります。
さらに、建物修繕などのメンテナンスに加え、オーナーさまの大切なアパート資産を長期にわたりサポートする建物延長保証制度の提供、オーナーさまの賃貸収益向上に繋がるリフォーム、リノベーションにも積極的に取り組んでまいります。
ビジョン2030 ~企業価値の極大化と物心両面の「しあわせ」の実現~
・アパート専門メーカーとしてニッチトップの実現
・高付加価値追求による粗利益率の向上
<重要指標>
当社グループは、この「ビジョン2030」のもと、独創的な「アパート専門メーカー」として、東京圏・若者たち・鉄骨造アパートに絞り込み、圧倒的シェアを誇るニッチトップ企業を目指します。
「ビジョン2030」実現のために優先的に対処すべき課題は、以下のとおりであります。
「ビジョン2030」を達成するためには、優秀な人財を継続的に確保し、育成することが最も重要であると認識しております。そのため当社では、セレアカデミーを設置し、全ての社員に対し、自己研鑚を重ね、高い専門性を身に付けることができるよう環境を整備しております。
持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくことを目的として、社員一人ひとりの役割と責任を明確にして、個々が最大限に力を発揮することを促進するため、ジョブ型人事制度を導入しております。
当社は、付加価値向上による収益力強化と効率性重視による費用削減を推進し、高利益体質の創出を目指します。そのためには、さらなる生産性の向上が必要と考えております。
デジタル化による効率化、技術改革による工期短縮、建設現場におけるIT導入による安全性確保及び効率化推進、共通部材による生産の効率化を進めます。
付加価値向上による収益力強化のため、旗艦ブランド「My Style vintage」の商品構成比を高めるほか、当社独自の賃貸・建物管理メニューを提供してまいります。
あわせて、着実かつ安定的な成長の実現のため、賃貸住宅事業、賃貸開発事業及び賃貸経営事業を通じて構築されるオーナーさま及びゲストとのネットワークをリソースとする派生ビジネスを主軸とした新規ビジネスモデルを構築し、多面的経営の展開を目指してまいります。
④技術力の強化
日本製鉄株式会社(旧:新日鐵住金株式会社)との共同開発により主要鋼材の軽量化と耐久性強化を実現した“新型式構法:セレZ” の活用により、敷地対応への更なる自在性の向上を図るとともに、生産性の向上とコスト低減を目指してまいります。
また、2020年10月に国土交通大臣より型式部材等製造者認証を千葉工場で取得し、生産品質の更なる均一化を図るほか、千葉工業大学及び東京理科大学と遮音性能向上の共同研究を行うなど、新たな部材の開発と効率的な施工方法の研究を進めてまいります。
当社グループの継続的な発展のためには、コーポレート・ガバナンス機能のさらなる強化及び内部統制システムの適切な運用が重要であると認識しております。カンパニーごとに内部統制の専任担当者を配置したほか、現業を担う各カンパニー・グループ会社(第1線)が実効性のあるリスクマネジメントと内部統制を確立できるよう、従来の内部監査室(第3線)に加え、第1線を指導する役割を担うリスクマネジメント室及び内部統制室(第2線)を新設し、ガバナンスの強化を図っております。引き続き、内部管理体制の強化に取り組んでまいります。
当社は、当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所が定める流通株式比率は当社の上場するスタンダード市場においては25%以上と定められております。
当社の流通株式数は投資家の売買を通じて変動いたしますが、当社はその動向を注視し、必要に応じて主要な株主に保有株式の売出し等にご協力をいただくなど、当社株式の流動性向上に努めてまいる方針です。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
現在、当社グループでは取締役会、未来戦略会議、経営会議を中心としたガバナンス体制を構築しておりますが、サステナビリティに関するリスク及び機会を識別し、監視・管理するための体制は構築できておりません。
今後は、サステナビリティ推進のための仕組みを構築し、事業活動や社会問題との関連性についての議論と整理を行ってまいります。また、事業活動に重大な影響を及ぼす懸念のあるリスクについての識別、評価を行い、社会課題の解決と当社グループの持続的成長の両面で重要課題として取り纏めを行い、取締役会においてリスク及び機会の審議及び監督を行う体制を構築してまいります。
当社グループは、“子どもたちの 子どもたちの 子どもたちへ”の企業理念のもと、日本の未来を担う若者たちに住まいの選択肢を増やし、若者たちのより素晴らしい未来を拓く一翼を担うことで社会に貢献すべく、事業を展開しております。そのような中、2030年に向けてありたい姿を定め、その実現のための長期経営ビジョン「ビジョン2030」を策定しております。「ビジョン2030」のコンセプトは、当社の企業理念に基づく原理原則「セレフィロソフィ」と「CEL未来戦略」に基づき、あくまで本業の付加価値を高めるため、本業及び本業周辺ビジネスの多面的経営の展開により目標を達成することを目指すものです。「ビジョン2030」は、さらに長期の経営ビジョンである「CEL未来戦略」の実現に向けた通過点と位置づけております。
当社グループは、「ビジョン2030」のもと、「ゲスト」「エリア」「構造」「対象」を選択と集中により絞り込み、経営資源を集中することで、圧倒的な差別化による付加価値の提供を実現するニッチ戦略を推進しております。未来を担う若者たちのアパート専門メーカーとして、土地有効活用のコンサルティングから、自社開発物件の組成、建物の企画・設計、自社工場での構造部材の製造、建物の自社建築、入居者の募集、建物のメンテナンス、リフォーム、リノベーション、建替え等入居後の賃貸経営までワンストップで行う自社一貫生産体制を確立し、ニッチトップを実現することで持続可能な安定的成長を目指しております。付加価値の一例としては、高い断熱性能の断熱材や省エネ性能の高い照明等を取り入れた「東京ゼロエミ住宅」仕様についてオーナーさまへご提案することにより、持続可能な安定的成長及び脱炭素社会の実現に向けて推進しております。また、「住宅性能表示制度」における評価項目の一つである耐震等級について、その最高基準である「耐震等級3」への対応も可能とする等、ゲスト(居住者)の安全性向上の面からも、さらなる「付加価値」を提供しております。
(3) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
会社にとって社員が何よりも大切な財産であるという考えから、当社では「人材」と記さず、「人財」と記しております。一人ひとりの社員がよりいっそう魅力ある人財に育っていくことで、私たちの会社は、さらに魅力ある会社へと成長していけると考えています。
企業価値を高めていくためには人的資本は経営の根幹に位置付けられるものと捉えております。
長期経営ビジョン「ビジョン2030」と連動した人財戦略を策定、実行しております。とくに、人財の活性化、人財育成、人財獲得、環境整備の観点から、企業価値を極大化するための施策を実行しております。
人財の活性化については、役職定年制を導入して役職者の高年齢化を抑制し、次世代社員の登用を進めるとともに、組織の新陳代謝を促しております。また、ジョブ型人事制度の導入や就業環境の整備、eラーニング等による学習機会の提供を通じて、従業員のエンゲージメントの向上にも繋げております。
人財育成については、当社独自の社内教育・研修機関であるセレアカデミーを運営して次世代経営者の育成を図っております。また、女性社員のキャリア開発を目的とした懇親会の開催などを通じて、キャリアイメージの明確化を図っております。
人財獲得については、価値創造を支える専門性の高い多様な人財の採用するため、社内各カンパニー及びエージェントと密に連携し、応募者に寄り添った丁寧かつスピード感のある対応を行うことで、会社の将来成長に必要となる多様な人材の確保を進めております。
社内環境整備については、時差勤務や時間単位有給休暇の利用促進に加え、在宅勤務及びサテライト勤務を円滑に実施できる環境整備を行っています。また、休業者が安心して育児・介護に専念できるとともに、支える側の貢献も評価し、誰もが安心して働き続けられる職場づくりを目指して休業者支援体制の強化とフォロー手当の新設、万一の病気による入院・治療に備え、従業員向けの医療保険制度を導入するなど、健康経営を推進しております。
リスク管理に係る重要な事項は取締役会または経営会議で決定しております。代表取締役山口貴載を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置し、想定されるリスクに対処できるよう、「リスク管理規程」に基づき、リスクマネジメント室と協働し、外部専門家等の助言を得て迅速かつ適切に動ける体制を整備しております。
サステナビリティ課題に関わるリスクについても、統合的なリスク管理体制のもとで管理し、モニタリングや課題解決を図っております。
企業価値を高めていくためには人的資本は経営の根幹に位置付けられるものと捉えておりますが、具体的な指標及び目標については、人的資本への取り組みを踏まえ検討中です。
当社及び連結子会社は関連法令による公表義務の対象ではないため、「第1 企業の概況 5 従業員の状況(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」の記載を省略しております。
今後、サステナビリティの基本方針の策定と併せ、当社グループの実情に合わせた指標及び目標の設定を検討してまいります。
当社グループは、事業活動に伴うリスクのうち、経営戦略及び事業運営への影響度が高いものを中心に認識しております。
以下に記載するリスクは、当社グループが現在の経営環境及び事業戦略のもとで、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに重要な影響を与える可能性があると認識している主なものです。
また、事業運営上のリスクを「経営・戦略リスク」「オペレーショナルリスク」「ハザードリスク」に大別し、主なものを以下に記載しています。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、当社グループに関するすべてのリスクを網羅するものではありません。
当社グループの基本理念(企業理念、事業目的、経営方針、行動指針、セレフィロソフィ)が十分に浸透しない場合、経営判断や行動に一貫性を欠き、中長期的な競争力や企業価値の低下につながる可能性があります。
<対応策>
このリスクに対応するために、経営の羅針盤である「セレフィロソフィ」を策定するとともに、セレアカデミーを中心とした取り組みを通じて、役職員への浸透及び理解の深化に努めております。
適切な後継者の育成が進まない場合、経営の安定性や持続的成長に支障をきたし、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
社内だけでなく、外部専門家による研修・外部機関による評価などの目線も入れ、段階的にボードサクセッションプランを推し進めております。
建設業界における職人の後継者不足を背景として、当社グループが必要とする技術人財を安定的に確保できない場合、施工能力の低下や持続的成長の制約を通じて、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
協力業者と連携し、当社グループ内に施工会社を設立するなど、自社内で職人の育成を行う体制を検討しております。
長期経営ビジョン「ビジョン2030」に基づく経営戦略が計画どおりに進捗しない場合、目標とする成長の実現が遅れ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
戦略(改革項目)ごとに責任及び成果を明確化するとともに、その進捗及び成果について定期的なモニタリングを行っております。
経営資源に対する統制が十分に機能しない場合、意思決定の遅延や経営資源の最適配分が阻害され、経営の健全性や企業価値に悪影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
取締役会の実効性評価の実施、段階的な経営と執行の分離に加え、内部監査室、内部統制室及び現業部門によるいわゆる三線(3ディフェンス)モデルを採用するなど、ガバナンス体制の強化に取り組んでおります。
当社には、当社株式を一定程度保有する安定株主が存在しておりますが、将来的に何らかの事情により当該株主が当社株式を売却した場合には、当社株式の市場価格や流通状況に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
企業価値経営の推進を通じて、持続可能な安定的な成長及び収益力の改善に努めるとともに、当社グループの魅力を高める企業活動を継続しております。その際には、少数株主からの多様な意見も分析してまいります。
賃料水準や不動産市況の変動、保有資産の価値下落、建築資材価格の動向、土地仕入環境の変化等の外部環境の影響により、建設受注や収益性に影響が生じた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、原価変動や賃貸・不動産市場の変化に対応するため、原価低減・生産性向上の取り組み、多様な管理メニューによる収益安定化、並びに全社横断的な戦略の立案・実行を通じて、外部環境変動リスクの軽減に努めております。
当社グループでは、空間設計を重視した設計を基に、自社製造の鋼材と自社施工によるアパートの建築を行っており、重要性の高い技術課題(耐震、省エネ、防音等)並びに新技術及び新構法の研究開発に取り組んでおりますが、競争力のある新技術や新構法の開発が進まない場合、原価低減や差別化が図れず、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、課題ごとに専担体制を整備した技術開発部を中心に、実効性の高い研究開発を推進するとともに、技術課題に対する意思決定から実行までのスピードを高めることで、原価低減及び差別化の実現に向けた取り組みを行っております。
当社グループでは、設計、製造、施工及び検査に至る各工程において品質基準を定め、工場内検査や工程内検査等を含む多層的な検査体制により、品質の確保・向上に努めております。しかしながら、想定を超える契約不適合責任等が発生した場合には、多額の費用の発生や社会的評価の低下を通じて、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、品質に関するルール及びマニュアルの整備・徹底並びに教育活動を継続的に実施するとともに、設計カンパニー、建設カンパニー及び千葉工場カンパニーに内部統制専担者を配置し、各工程における品質管理の実効性向上と再発防止の徹底に取り組んでおります。
サイバー攻撃等により、個人情報や機密情報の漏洩、システム停止が発生した場合、損害賠償請求や社会的信用の低下により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、情報セキュリティポリシーを定めるとともに、当該ポリシーに基づく全社的な管理体制のもと、役職員への教育・啓発活動や運用ルールの徹底を継続的に実施し、情報セキュリティリスクの低減に取り組んでおります。
当社グループは、旗艦ブランド「My Style vintage」において、圧倒的な差別化による付加価値の提供を商品開発の中核に据え、コンサルティング内容やデザイン性等の面で競争優位性の確立を図っております。しかしながら、競合先による類似商品・サービスの投入や市場ニーズの変化等により、当社グループが想定どおりの商品開発を行えず、十分な差別化や競争力を維持できない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、事業企画部を中心に全社横断的な商品・ブランド戦略を立案・推進するとともに、ブランド戦略室による一貫したブランディング活動及び商品企画室による空間設計を軸とした商品開発を連携して行うことで、市場ニーズを踏まえた差別化と競争力の維持・向上に取り組んでおります。
当社グループは、建設・不動産事業に関連する各種法令・規制の遵守及び役職員のコンプライアンス徹底を、経営の最重要課題の一つと位置づけ、内部統制体制のもと継続的な取り組みを行っております。しかしながら、法令改正や新たな規制への対応に不備が生じた場合、または役職員による法令等に抵触する行為が発生した場合には、事業活動の制限、刑事罰・行政処分、追加的な対応コストや損害の発生等を通じて、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、内部監査室、内部統制室及び現業部門による三線(3ディフェンス)モデルの採用や、リスクを全体的に俯瞰するマネジメント室からの情報が取締役会に適時に報告・協議される体制としています。あわせて、法令遵守体制及び従業員コンプライアンス体制を整備・運用しております。さらには、セレアカデミーによる定期的な研修、職務分離を含む社内規程の整備、内部通報制度及び内部監査体制の運用等を通じて、法令違反及び不正行為の未然防止に取り組むとともに従業員アンケートによりその浸透度合いを測定しております。
当社グループでは、パワーハラスメントを含むあらゆるハラスメント行為を禁止し、コンプライアンスガイドブックへの明記や研修等を通じてその防止に努めております。しかしながら、重大なハラスメントが発生した場合には、被害者のみならず、組織運営や事業活動への支障、社会的評価の低下等を通じて、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、セレアカデミーによる定期的な研修を通じた役職員の意識啓発に加え、内部通報制度及び外部のハラスメント相談窓口を設置し、これらの制度の周知・活用を図ることで、ハラスメントの未然防止及び早期把握・対応に取り組んでおります。加えて、従業員アンケートによるハラスメントへの意識レベルの測定も行っております。
当社グループは、多数の建設現場や工場を有する事業特性から、安全及び環境への配慮を最優先事項として事業活動を行っております。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらず、現場における事故や環境関連の事象が発生した場合には、人的・物的被害の発生等を通じて、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、安全及び環境に関するルール・マニュアルの整備・徹底並びに教育活動を継続的に実施するとともに、管理カンパニーを除く各カンパニーに内部統制専担者を配置し、各現場・拠点における安全管理及び環境配慮の実効性向上と事故・事象の未然防止に取り組んでおります。
当社グループは、東京圏(1都3県)を中心に事業展開していることから、当該地域において大規模な地震や台風等の自然災害が発生した場合には、建築現場や事業所等の復旧対応、管理物件への対応等に伴う費用の発生や、リーシング活動への支障を通じて、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
<対応策>
当社グループでは、自然災害の発生に備え、復旧対応や事業継続に必要となる資金需要を想定したキャッシュアロケーションを行うとともに、建築現場及び管理物件における被害の最小化や早期復旧を図る体制整備を通じて、事業への影響の軽減に取り組んでおります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は21,787百万円であり、前連結会計年度末に比べて248百万円減少しました。これは主に販売用不動産と販売用仕掛品が合わせて2,121百万円増加したものの、現金及び預金が2,413百万円減少したこと等によるものです。
固定資産は2,791百万円であり、前連結会計年度末に比べて45百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は3,179百万円であり、前連結会計年度末に比べて1,001百万円減少しました。これは主に、未払法人税等が378百万円、未成工事受入金が165百万円、賞与引当金が152百万円、その他が263百万円減少したこと等によるものです。
固定負債は283百万円であり、前連結会計年度末に比べて10百万円増加しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は21,116百万円であり、前連結会計年度末に比べて697百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を1,147百万円計上したこと及び配当金の支払468百万円により、利益剰余金が679百万円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は85.9%(前連結会計年度末は82.1%)となりました。
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、米国の関税政策による世界経済への影響、物価高騰、不安定な金融市場の動向、ウクライナ及び中東の地政学的リスク等、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの主要事業である賃貸住宅市場においては、エネルギー資源や建築資材価格の高騰、労務費の上昇等により建築コストは依然として高い水準で推移しました。なお、当連結会計年度における新設貸家着工戸数は全国で前年同期を下回り、当社グループの事業エリアとなる東京都は前年同期(6.9%減)から回復がみられました。
・新設貸家着工戸数 (出典:国土交通省「建築着工統計調査」)
このような環境の中、当社グループは、“子どもたちの 子どもたちの 子どもたちへ”の企業理念のもと、日本の未来を担う若者たちに住まいの選択肢を増やし、若者たちのより素晴らしい未来を拓く一翼を担うことで社会に貢献すべく、事業を展開してまいりました。
また、当社グループは2030年に向けてありたい姿を定め、その実現のための長期経営ビジョン「ビジョン2030」を2024年4月に策定いたしました。「ビジョン2030」のコンセプトは、当社の企業理念に基づく原理原則「セレフィロソフィ」と「CEL未来戦略」に基づき、あくまで本業の付加価値を高めるため、本業及び本業周辺ビジネスの多面的経営の展開により目標を達成することを目指すものです。「ビジョン2030」は、さらに長期の経営ビジョンである「CEL未来戦略」の実現に向けた通過点と位置づけております。
「ビジョン2030」につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題」をご参照ください。
当社グループの当連結会計年度における売上高は20,190百万円(前期比15.6%減)、営業利益は1,692百万円(前期比16.2%減)、経常利益は1,702百万円(前期比16.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,147百万円(前期比19.0%減)となりました。
各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(賃貸住宅事業)
賃貸住宅事業におきましては、衣食住の「住」の領域で東京圏において生活にこだわりを持つ25歳から35歳の未来を担う若者たちに感動を届け続けるため、旗艦ブランドである「My Style vintage」を軸としたアパートの企画、設計、施工等の請負事業を行い、未だ確立されていない「住まいの選択肢」を増やすことに注力しております。
賃貸住宅事業は、次の3つの組織(カンパニー)に分かれており、役割ごとに迅速かつ効率的な業務執行が可能な体制を実現しております。
〔アセットマネジメントカンパニー〕アパート経営の提案営業による受注活動
〔建設カンパニー〕 アパートの企画・設計・自社施工及び監理
〔千葉工場カンパニー〕 千葉工場での構造部材の製造・加工
当連結会計年度における活動は以下のとおりです。
営業活動につきましては、アセットマネジメントカンパニーにおいて、引き続き賃貸管理契約が見込め管理受託数の拡大に繋がる紹介先(金融機関、コンサルタント、士業等)の開拓に努め、新たなビジネスマッチング契約を締結した他、顧客獲得に向けて士業を中心とした会員組織「セレ エキスパートナーズ+(プラス)」とのイベントを多数開催する等、新規情報源の開拓に注力いたしました。また、引き続き旗艦ブランド「My Style vintage」の販売強化を目的に自社ウェブサイトにおいて「My Style vintage」の魅力を分かりやすく発信することで、ウェブサイトからの集客数の増加に注力しました。さらに、脱炭素社会の実現に貢献できる高性能の断熱材や省エネ性能の高い照明等を取り入れた「東京ゼロエミ住宅」や「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」仕様に、太陽光パネル設置に適する屋根構造を採用した高付加価値アパートをオーナーさまへ積極的に提案したことにより一棟単価の向上に繋げた他、賃貸経営事業との連携を強化し賃料への適正な価格転嫁に継続して取り組みました。
生産活動につきましては、引き続き資源高及び労務費・輸送費の上昇等による原価高騰への対策に取り組み、建設カンパニーにおいて、施工協力業者も含めた現場の休日・就労時間の改善を行った他、原価抑制、工期短縮、施工品質向上、安全対策を推進しました。具体的には、施工協力業者の労務・安全衛生情報を一元管理するグリーンサイトシステムと建築現場の安全確保及び入退場管理を目的とした顔認証システムを連携した他、保全向上と現場管理の更なる効率化を目的としたWebカメラを2025年6月より全ての建築現場で運用開始しました。また、使用部材の自社製造を担い、「ISO9001」認証を取得している千葉工場は、2025年3月1日付で「千葉工場カンパニー」として独立し、体制を強化した上で、生産性向上及び原価抑制を目指し、更なる品質向上、効率改善に取り組みました。その他、中長期的な成長や将来の世代交代を見据え、専門的な資格を有する優良な技術者、幅広い経験を持つ多能工人財の教育・研修にも積極的に取り組みました。
研究開発活動につきましては、アパートの構造や性能といったハード面の更なる強化を目的として2025年3月1日付で技術開発室を新設(2026年3月1日付で技術開発部に変更し体制強化)し、「Z構法:セレZ」の耐震性を高める構造強化・型式改良開発、遮音性や省エネ、断熱等住宅性能の向上に取り組みました。また、産学連携によるアパートの価値創造にも引き続き取り組み、若者たちの思考・居住性・多様性や利便性について共立女子大学と「カリクラ プロジェクト ~これからの借りる暮らしのデザイン~」をテーマとした共同研究、千葉工業大学及び東京理科大学と遮音性能向上に関する共同研究を行いました。環境面では、SDGsの持続可能な開発目標に賛同し、脱炭素社会に貢献できるよう、省エネルギー性能を強化した「東京ゼロエミ住宅」対応アパートの商品開発にも継続して注力しました。また、「親密なふたりの毎日に“ゆとり”と“うるおい”を提供する」をコンセプトとする新空間設計「Fwin suite(ファイン スイート)」をオーナーさまやゲスト等に深く理解いただけるよう、体感エリア併設型のショールーム(本社)を2025年7月にリニューアルオープンしました。
以上の活動の結果、当連結会計年度における売上高は、販売商品を戦略的に絞り込んだことで引渡し棟数が減少したことにより、9,491百万円(前期比13.9%減)となりましたが、販売価格の見直しによる売上総利益率の改善が奏功したことにより、セグメント利益は1,142百万円(前期比13.5%増)となりました。
(賃貸開発事業)
賃貸開発事業は開発カンパニーが担当しており、収益不動産のなかでも『土地の資産価値』に重きを置いた商品を提供することで、富裕層における豊かな資産承継の一助となるよう取り組んでおります。
生き方にこだわりを持つ当社のゲストが住みたい街であり、かつ資産価値の高い「城南・城西エリア」にエリアを絞り込み、「駅近の立地」「適切な規模」「ルックス」の合わせて4つの要素にこだわった土地の選定を行い、その土地に以下の特長をもった商品を企画・設計・施工し販売を行っております。
・『ワンルームを1LDKへ』という発想で設計された「Feel」に収納量の増大とリモートワークを可能とする
書斎機能を追加した「Feel+1」
・設備仕様のすみずみまでこだわったパワーカップル向け商品「Fwin」
・赤煉瓦調の外観にクラシカルな門柱門扉等の高級感あふれる外装を施した旗艦ブランド
「My Style vintage」
当連結会計年度におきましては、販売面では、完成現場見学会を開催し、購入検討者や仲介者に向けて販売促進活動を行った他、金融機関を中心とした仲介者との情報交換を行いました。仕入面では、引き続き富裕層に好まれる資産価値・希少価値の高い角地にこだわり用地取得を推進した他、良質な仕入情報を迅速に入手するため、仕入業者に対し実績資料を基に当社仕入基準の浸透を図る活動や仕入情報を入手してから回答するまでの期間短縮に取り組みました。
また、引き続き全物件に高い断熱効率を実現する「東京ゼロエミ住宅」仕様を採用し、脱炭素社会実現に向けた取り組みを推進した他、付加価値向上のため「住宅性能表示制度」における評価項目の一つである耐震等級について、条件を満たした物件であれば、その最高基準である耐震等級3まで実現可能とすることで、資産価値及びゲストの安全性向上といったオーナーさまの要請に応える取り組みを推進しました。
以上の活動に取り組みましたが、土地代・建築費の上昇に伴う原価高騰や金利上昇による他の金融商品との利回り差縮小等の影響を受け、当連結会計年度に予定していた物件の販売が計画通りに進まなかったことにより、当連結会計年度における売上高は1,385百万円(前期比70.3%減)、セグメント利益は119百万円(前期比83.1%減)となりました。
(賃貸経営事業)
賃貸経営事業におきましては、当社の事業目的である「ゲストに最高の笑顔と感動を届け続ける」ことによって、若者たちがより素晴らしい未来を拓いていくこと、そしてそれがオーナーさまのアパート経営の成功につながり、安定した資産承継に繋がっていくという考え方のもと、ゲストへ快適な居住環境を提供するよう努めております。具体的には、オーナーさまに対して、会員組織「セレパートナーズ倶楽部」によるサポートサービスの提供、一括借上や家賃集金代行等によるゲストの募集、入退去管理、家賃回収、レポーティング等の賃貸管理業務及び日常の建物点検、設備の保守点検、植栽の管理、清掃等の建物管理業務やリフォーム、リノベーションといった賃貸オペレーション全てを担うプロパティマネジメント業務を行っております。
当連結会計年度におきましては、賃貸管理業務において、前年度に引き続き同行営業を強化し、アパート受注前の段階から賃貸経営事業・賃貸住宅事業・賃貸開発事業が一体となって受注・販売活動を行い、管理物件の受託営業活動に注力しました。また、ゲスト募集活動においてAI査定システムを活用して募集条件の設定を行った他、ゲストの賃料引き上げ分相当額をオーナーさまに還元する提案と併せて、オーナーさまの突発的な修繕費用の負担軽減につながるパッケージ商品を提案する等、オーナーさまに寄り添った取り組みを推進しました。建物管理業務においては、修繕工事対応におけるゲスト満足度の更なる向上のため、2025年9月より修繕工事における全ての窓口業務を自社運営に一本化しました。その結果、当連結会計年度末の管理戸数は12,612戸(前期末比137戸増)となりました。リフォームにおいては、オーナーさまのアパート資産の長寿化を目的として、一定条件のもと、築20年目以降もさらに10年間にわたり建物の主要構造部及び防水メンテナンスの保証期間が延長できる再延長保証制度を活用し、受注活動に取り組んだ他、補修工事を当社の管理・指導のもとで1つの業者にまとめて発注する一括施工発注から、工事の種類ごとにそれぞれ異なる専門業者に発注する分離施工発注への切替え促進による施工原価の低減とともに、リフォーム施工体制の強化に向けた取り組みを推進しました。入居率については、専任の賃貸仲介協力業者の組織「セレリーシングパートナーズ」(2026年2月末現在16社)との協業、メンテナンス協力業者の組織「セレメンテナンスパートナーズ」(2026年2月末現在9社)の協力のもと迅速な退去リフォーム工事完了を促進した結果、高水準の入居率(2026年2月末現在98.8%)を維持することができました。
以上の活動の結果、当連結会計年度における売上高は10,524百万円(前期比5.1%増)、セグメント利益は1,291百万円(前期比13.7%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて2,713百万円減少し、15,848百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1,626百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,535百万円を計上した一方で、棚卸資産の増加2,104百万円及び法人税等の支払額787百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は620百万円となりました。これは主に定期預金の預け入れ300百万円、有形固定資産及び無形固定資産の取得318百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は466百万円となりました。これは主に配当金468百万円の支払い等によるものです。
当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 当社グループの生産機能は賃貸住宅事業に含められるため、賃貸開発事業及び賃貸経営事業については記載しておりません。
当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.受注高及び受注残高は建築請負契約を締結した取引を集計しております。なお、賃貸開発事業の受注高及び受注残高は、建築条件付土地売買契約及び建築請負契約を締結している取引を集計しています。
3.賃貸経営事業は、受注という概念が馴染まないため記載しておりません。
当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、10%未満のため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載しております。
(売上高・売上原価・売上総利益)
当連結会計年度の売上高は20,190百万円と前連結会計年度と比較して3,731百万円減少(前期比15.6%減)しました。
当連結会計年度は、賃貸住宅事業において、販売商品を戦略的に絞り込んだことで引渡し棟数が減少したことにより、売上高が936百万円減少して8,358百万円となり、賃貸開発事業において、当連結会計年度に予定していた物件の販売が計画通りに進まなかったことにより物件売却棟数が減少したことから、売上高が前連結会計年度と比較して3,305百万円減少し、1,309百万円となりました。また、賃貸経営事業においては、オーナーサービスの強化、管理受託率の向上等により売上高が前連結会計年度と比較して510百万円増加し10,522百万円となりました。
売上原価は15,816百万円と前連結会計年度と比較して3,393百万円減少(前期比17.7%減)しました。前連結会計年度に引き続き、各種資材等の高騰という影響はあったものの、顧客のアパート経営の事業性を考慮して原価高騰の影響を販売価格に転嫁したこと等により、当連結会計年度の売上総利益率は21.7%と、前連結会計年度の19.7%から上昇しました。
上記の結果、当連結会計年度の売上総利益は4,373百万円と前連結会計年度と比較して337百万円減少(前期比7.2%減)しました。
(販売費及び一般管理費・営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,681百万円と前連結会計年度と比較して11百万円減少(前期比0.4%減)しました。
上記の結果、当連結会計年度の営業利益は1,692百万円と前連結会計年度と比較して326百万円減少(前期比16.2%減)しました。
(営業外収益・営業外費用・経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は11百万円であり、前連結会計年度と比較して16百万円減少(前期比57.9%減)しました。
営業外費用は1百万円であり、前連結会計年度と比較して5百万円減少(前期比80.8%減)しました。
上記の結果、当連結会計年度の経常利益は1,702百万円と前連結会計年度と比較して337百万円減少(前期比16.5%減)しました。
(特別損益・法人税等・親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、柱・金物溶接工程自動溶接システムに係る減損損失により166百万円の特別損失を計上しました。
当連結会計年度の法人税等の金額は388百万円であり、前連結会計年度と比較して258百万円減少(前期比40.0%減)しました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,147百万円と前連結会計年度と比較して268百万円減少(前期比19.0%減)しました。
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは1,626百万円の資金流出となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,535百万円を計上した一方で、棚卸資産の増加2,104百万円及び法人税等の支払額787百万円等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは620百万円の資金流出となりました。これは主に定期預金の預け入れ300百万円、有形固定資産及び無形固定資産の取得318百万円等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは466百万円の資金流出となりました。これは主に配当金468百万円の支払い等によるものです。
以上の結果、期末における現金及び現金同等物の残高は15,848百万円となりました。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、賃貸開発事業における土地の仕入代金、材料費、労務費、外注費及び経費等の製造経費、人件費や賃借料等の販売費及び一般管理費によるものであります。当社の方針として運転資金については自己資本で賄うことを原則としております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、連結財務諸表の作成に当たり、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定に基づく会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の会計方針は、連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
(販売用不動産)
通常の販売目的で保有する販売用不動産等は、取得原価をもって貸借対照表価額とし、収益性の低下により正味売却価額が取得原価よりも下落している場合は、正味売却価額をもって貸借対照表価額とし、差額を簿価切下額として売上原価に計上しております。
正味売却価額の見積りにあたっては、近隣地域における市場価格や当該不動産の想定利回り等に基づいて算定された将来の販売見込額に販売に係る費用を踏まえ算定しておりますが、経済情勢や不動産市況の悪化等により正味売却価額が想定以上に下落した場合には、評価損を計上する必要があります。
(請負工事に係る収益)
当社グループの請負工事に係る収益は、一定の期間にわたり履行義務の充足が認められる工事について、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)で算出しております。その他の工事については、それぞれ履行義務を充足した時点で収益を計上しております。
工事の基本的な仕様や作業内容は顧客の指図に基づいて行われることから、工事原価総額の見積りにあたっては、工事に対する専門的な知識と施工経験を有する工事現場責任者による一定の仮定と判断を伴い不確実性を伴うものとなります。具体的には、工事は契約から完成まで一般に長期にわたることから工事の進行途上における工事契約の変更、悪天候による施工の遅延、建設資材単価や労務単価等の変動が生じる場合があり、工事原価総額の適時・適切な見直しには複雑性が伴います。このため、仮定した個別の工事契約ごとの諸条件と異なる事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループの繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、経営環境の悪化等によりその見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来の課税所得の見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の要否を検討しております。当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを行い、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することになります。固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に基づき、算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社の業績を悪化させる可能性があります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであり、事業環境の変化をはじめ様々なリスク要因が当社グループの成長及び経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
経営者の問題意識と今後の対応については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の課題に対処し、当社グループが今後も持続可能な安定的成長を果たしていく必要があると認識しております。
当社グループの主力事業であるアパート経営は、オーナーさまに長期的な資産形成に資するものであることから、当社が安定的に成長し持続し続けることが、オーナーさまの安定的な資産形成を確実なものとし、ステークホルダー全ての安心につながると考えています。
当社では2024年4月に、2030年2月期を目標時期とする長期ビジョン「ビジョン2030」を策定いたしました。この「ビジョン2030」に掲げる目標のうち、達成状況を判断するための客観的な指標(2026年4月更新)は下表のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループでは、賃貸住宅事業において、ゲスト(入居者)の住空間の充実とオーナーさまの安定的な資産形成を実現するため自社のものづくりにこだわり、新技術、新構法の開発及び実用化等のための研究開発活動を行っております。
具体的には多様化、高度化し、広汎な範囲にわたる顧客ニーズに応えられるような住空間を提供する商品や、新たな構法に対応した製品、長寿命化により長期安定した資産価値を提供しながら環境保全に貢献できるような製品を研究、開発し、提供することを基本方針とし、以下の取り組みを実施しております。
狭小地やアクセスの悪い現場で効率的かつ精度の高い施工を行うため、工場で製作する鉄骨部材の改善、改良、開発を行なっております。
空気音遮音試験、気密試験、室内汚染物質試験、劣化試験等を行い、より長寿命で高品質な製品、構法の開発を行なっております。
お客さまアンケート等により得られた顧客ニーズ分析により、商品の改善、他社と差別化したデザインや居住空間を提供する新商品の開発を行なっております。
当連結会計年度における研究開発費は